心理戦で戦いなおすすめアニメランキング 7

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの心理戦で戦いな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年01月04日の時点で一番の心理戦で戦いなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

89.5 1 心理戦で戦いなアニメランキング1位
ノーゲーム・ノーライフ ゼロ(アニメ映画)

2017年7月15日
★★★★★ 4.1 (864)
5202人が棚に入れました
それは一切の争いが禁じられ、全てがゲームで決まる
《盤上の世界(ディス・ボード)》が
創造されるはるか以前の出来事。
世界を統べる唯一神の座をめぐり、終わりの見えない大戦が続いていた時代。
天を裂き、地を割り、星さえも破壊し尽くさんとする凄惨な戦争は、
戦う力を持たない人間たちに理不尽な死を撒き散らしていた。
強大な力を持つ様々な種族に追いやられ、
存亡の危機に瀕する人間を率いる若きリーダーの名はリク。
一人でも多くの人間が明日を迎えるために心を砕き、
擦り減らす日々が続くある日、リクは打ち捨てられた森霊種(エルフ)の都で
機械仕掛けの少女・シュヴィと出会う。
機械には持ち得ぬ心に興味を持ってしまったことでエラーを起こしてしまい、
仲間たちから廃棄されてしまったシュヴィは、エラーを修正するため、
リクに《人間の心》を教えてほしいと頼むのだが……。
これは六千年以上もの昔に紡がれた
《最も新しい神話》へと至る《最も古き神話》。
記録にも記憶にも残らない、誰にも語られることのない物語が今、幕を開ける——。

声優・キャラクター
松岡禎丞、茅野愛衣、日笠陽子、田村ゆかり、井口裕香、能登麻美子、沢城みゆき、釘宮理恵
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

私の「感動したら負け」クリード(信条)を易々とクリアされてしまった!

この劇場版を見るまでは、異世界ファンタジー/異世界召喚ものジャンルで一番出来の良い作品は、『ソードアート・オンライン』シリーズで、対抗馬は『Re:ゼロから始める異世界生活』、そして『ノーゲーム・ノーライフ』は3番手かな、と何となく思っていたのですが訂正します。

①キャラクター&世界観設定の練り込み具合
②シナリオ自体の面白さ&作品から受ける感動ないし感銘の度合い

・・・を総合して考えると、同ジャンルでは、劇場版までを含めた『ノーゲーム・ノーライフ』が№1と考えます。

なお、上記3シリーズはいずれも原作未完(※アニメももちろん未完)であり、今後の展開次第で私の個人的評価もまた変わってくると思いますが、現時点で制作・放送(ないし配信・上映)されたアニメ作品を視聴した限りでは、個人的には本シリーズの今後に一番のポテンシャルを感じました。
というのも・・・

◆《トンデモ異世界ファンタジー》の顔をした《想定外の感動作》

本作は榎宮祐氏のラノベが原作ですが、アニメ制作スタッフは本年(2018年)の話題作『宇宙よりも遠い場所』(略称『よりもい』)とほぼ同じ方々です(監督・シリーズ構成・アニメーション制作会社が同じ)。
以前レビューした通り、その『よりもい』は“感動する”作品と事前に何度も聞いており、それなりに期待して視聴を始めたのですが、途中から「あれ?これハズレだな・・・」と気づき始めて、結局そのまま視聴し終えてしまいました。

因みに、英語表現だと“楽しむ”は have fun もしくは enjoy と能動態ですが、“感動する”は be moved と受動態となるのが通例で、私の場合も、アニメ作品は確かに大いに「楽しみたい」(※能動態)のだけれども、「はい、ここ泣くところですよ」みたいな制作側の誘導に簡単に引っかかって「感動させられ」(※受動態)たくないな・・・という拘(こだわ)りが以前からずっとあります。

⇒個人的に、これを「感動したら負け」クリード(信条)と呼んでいます笑。

私がアニメを見るときに一番大切にしている信条で、この「感動の壁」を超えるシーンに思いがけず出くわしてしまうと、その作品の個人評価が ★★ 4.5 を超えてきて、私の「お気に入り」作品の座に昇る可能性が出てきます。
(※実際には、この後さらに、その感動が「一時的なもの」に過ぎないのか、それとも「今後も継続的に感動できるもの」なのか、という厳格審査を実行するので、結局 ★ 4.2~4.4 程度の個人評価に留まる作品が大半ですが)

・・・で、本作なのですが、TVシリーズの時の視聴経験から、「はっちゃけた面白さには十分期待できると思うけど、感動できるタイプの作品ではないだろう・・・」と、さほど期待せずに見始めたところ、全体の2/3くらいを見終えたところで、思いもかけない《こころの震え》を覚えてしまい、「え?こんな作品に感動しちゃっていいの?」とビックリして、見終えて直ぐに、それが果たして正当な感動なのか、更に数回繰り返し視聴して自分に問いただしてみました。

結論からいうと、やっぱり本作は、

<1> よくあるような、音楽や演出などの技巧を凝らして視聴者の一時的な感動を喚起するタイプの作品(=一過性の感動しかない作品)ではなくて、
<2> 一見フザケた装いにも拘わらず、視聴者の感動が一時的なものでは決してない(=繰り返し見てもやはり確りと感動出来るくらいに)緻密に計算された設定&シナリオを備えた作品である、

・・・と思いました。

※なお、この「感動」には、前作であるTVシリーズ『ノーゲーム・ノーライフ』(※但し時系列的には劇場版の6.000年前の話)の事前視聴が、絶対必要とはいわないまでも、やはりある方がずっと良いと思うので、以下、併せて同TVシリーズの各話も再評価します。

《まとめ》
とにかく本作については、前作となるTVシリーズの、とくに第2-3話で、主人公たちの悪フザケに閉口して視聴を打ち切ってしまう方が多く発生している感じですが、そのTVシリーズが急に面白くなるのが第6話(ジブリール回)で、そのあとは最終話まで休みなしに駆け抜ける痛快さをもった《面白作》、そしてこの劇場版までくれば、視聴前は思ってもみなかった心の震えに出遭える《感動作》と思うので、これから初めて本シリーズを見始められる方は、何とか我慢してこの劇場版迄たどり着いて欲しいです。


◆制作情報
{netabare}
原作ラノベ      榎宮祐(『MA文庫J』2012年4月-刊行中)
監督         いしづかあつこ
シリーズ構成     花田十輝
脚本         花田十輝、あおしまたかし、下山健人、榎宮祐
キャラクターデザイン 榎宮祐(原案)、大舘康二(TVシリーズ)、田﨑聡(劇場版)
音楽         SUPER SWEEP(TVシリーズ)、藤澤慶昌(劇場版)
アニメーション制作  MADHOUSE{/netabare}


◆作品別評価

(1) 『ノーゲーム・ノーライフ』(TVシリーズ)  ★ 4.4   (2014年) ※計12話
(2) 『ノーゲーム・ノーライフ ゼロ』(劇場版) ★★ 4.7  (2017年) ※約1時間45分(4~5話相当)
----------------------------------------------------------------------------
  総合                    ★★ 4.5         ※計16~17話相当


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

============= ノーゲーム・ノーライフ (2014年4-6月) ==============
{netabare}
第1話 素人《ビギナー》 ★ 対テト戦(チェス)
第2話 挑戦者《チャレンジャー》 ☆
第3話 熟練者《エキスパート》 ☆ 対クラミー戦1(チェス)
第4話 国王《グランドマスター》 ☆ 続き
第5話 駒並べ《ウィークスクエア》 ☆
第6話 一手《インタレスティング》 ★★ 対ジブリール戦(具象化しりとり)
第7話 死に手《サクリファイス》 ★ 希望の鍵
第8話 起死回生《フェイクエンド》 ★★ 種の駒、※特殊ED
第9話 解離法《スカイ・ウォーク》 ★ 対クラミー戦2(オセロ)
第10話 指向法《ブルー・ローズ》 ★★ 対いづな戦(テレビゲーム)
第11話 誘導法《キリング・ジャイアント》 ★★ 続き ※OP「おねがい☆すにゃいぱー」
第12話 収束法《ルール・ナンバー・10》 ★★ 続き、対巫女戦(コイン・トス){/netabare}
--------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)5、★(良回)3、☆(並回)4、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.4

OP 「This game」
ED 「オラシオン」


============= ノーゲーム・ノーライフ ゼロ (2017年7月) ===========

全1話 ★★ 4.7 {netabare}TVシリーズより6,000年前に星杯(スーニアスター)を巡る古き神々&15種族の戦争を終結させた人類(イマニティ)の少年(リク)と機械種族(エクスマキナ)の少女型個体(シュビ)の物語{/netabare} ※1時間45分

主題歌 「THERE IS A REASON」

投稿 : 2025/01/04
♥ : 29
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

苦手だった人への劇場版

原作未読


略称がそこそこ知れ渡ってる数少ないやつのひとつ。“ノゲノラ”の劇場版106分でございます。
TV版の当方評点は3.6点。説明するとやや“つまらない”寄りの“普通”な出来と評価しました。あにこれでの高評価と比して低めです。元ネタ好きかどうかは指標の一つとなるためご参考まで。

棚ぼたでTV版と少し空いての劇場版を再放送しててそのまま流されてみました。「TV本編より劇場版のがいーよ」とのご推薦も念頭に。やや視聴にあたっては前のめりではなく、往々にしてこういう場合いざ試しても上方修正することは稀なんですよね。

結果、、、TV版から上方修正します。
理由は後述するとしてまずは概要から。一言でTV版の“前日譚”です。『○○(作品名)ゼロ』と銘打たれると鼻の利く方はタイトルだけで察することが出来ましょう。前の話か後の話かだけでもイメージ湧いてれば迷子にはなりづらい。ただ『 』(くうはく)兄妹らのではない別の昔話というのは少しばかりやっかいです。

次に中身。これも端的に“創世記”ということになるかと。前日譚としての創世記ということになりましょうや。あのゲームでなんでも決まる独特な世界の成り立ちのお話。
{netabare}盛大なる勘違い。主役二人リクとシュヴィの声がそれぞれ松岡さん茅野さんで、キャラ見た目の違いはアバターだからかなくらいかと、しばし『 』(くうはく)兄妹がまた違った世界で奮闘してるのかしらん?と思ってました。どうやら違うと気づいたものの終盤のネタばらしまでもやっとしてた私です。{/netabare}

TV版との繋がりはあるけれど独立したエピソードとして起承転結しっかりしてる106分です。そのため視聴順がTV版と前後してもそれほど弊害はないと思われます。
そしてこの起承転結しっかりした独立エピソードというのが上方修正の理由となります。なお

 ヒキコニートが謎の万能感で無双するのが苦手

いかんともしがたいTV版での苦手要素が一切ありませんでした。ヒキコ兄妹出てこないので当然ですね。当方の偏屈なバイアス抜きで作品に向き合えたのが大きいです。雑味が無くなれば物語に没入できますし映像など演出面では実績あるわけで問題ありません。
ヒキコ云々は作品評価というより自分の趣味志向みたいなもんで、こんなん堂々と言うのもアレでしたが、数少ない!?TV版イマイチ勢でも大丈夫じゃね?な良作だったと思います。



※ネタバレ所感

■感想
 マイナス要素が無いからといって面白いとは限りません。もちろん加点要素ありましたよ。
{netabare}“心を知りたい”シュヴィは欠陥AIみたいなもんという理解でいいんですかね? 
その後2018年冬クールで“愛してるを知りたいのです”なのと仲良く覇権を分け合った化け物アニメを制作したスタッフらの作品というのもなかなかパンチが効いてます。
さておき、本作での欠陥AIが心を知っていく作業って全く空(カラ)の容器に学習内容を入れてくことではなく、概念がない/演算できない状態から適正化していくことを意味してたわけですが、これ似てるようで全く違うんですよね。前者だとカウンターパートは教師役となります。後者だとパートナーと化します。パートナーであるから互いにすれ違いも生じるわけで、当然感動を生むとしたら後者となります。そして前者で同じことやろうとして失敗する作品は枚挙にいとまがありません。本作はきちんとお作法をわきまえており失敗とは無縁でした。{/netabare}

{netabare}それでもって長寿命のほうが先に果てる展開が個人的にはツボでした。驚きと言い換えても良い。
長寿命側が見送るからこそ両者の埋めがたい溝に心千々に乱れる!みたいな様式美を踏襲しなかったのです。しかもコンピューター的彼女が不合理な選択をしたというのが味わい深い。ご存知プログラムは演算できなければエラーとなります。彼女の最期って本来エラーとなるところに解を見つけて無理やりにでも動かしきった感がありました。Y or N の高速演算しながらの“らしい”描写から揺らぎが生じ処理しきれなくてABEND起こすか?と思ったところを突破するの胸アツです。そこで「リク。私“心”を知ることができたよ」的なセリフは一切なし。
セリフではなくバトルの中身で雄弁に語らせる。{/netabare}

無機物と人間との関係性ではお作法を守りながら、オチで変化をつける見事なお手前でした。
バイアスで迷子になりかけたことを除けば文句はありません。
松岡さんの苦悩する演技はもはや名人芸の域ですね。作品をしっかり底上げしてました。
あ、映像について抜けてました。えーと、、、良かったです。


■ビール好きヲタクに捧ぐ

{netabare}命名タイムでリクから「長いから短くしろ」とダメ出しされた素案“シュヴァルツァー”。短くまとめて“シュヴィ”に落ち着いたのでした。
まとめる前の“シュヴァルツ”と冠した海外銘柄ありますよね。なんなら国内地ビールでもたまに見かけます。えぇ黒ビールのことです。広い世の中ギネスだけではありません。でもむしろ馴染み深いのはヴァイスビア(白ビール)だったりするのかしら?
いずれにせよ黒ときたら「あー白ね」と11歳不登校児を想像するのに時間はかかりませんでした。配信専用勢ではなく地上波でもアニメ観てるならブシロードCM『ヴァイスシュバルツ』を一時期ヘビロテしてたの覚えてるヲタさんも多いことでしょう。よって馴染み深い。対する男も空(ソラ)に対してリク(陸)ってことねと早合点するのにこれまた時間はかかりませんでした。{/netabare}

空と白の話だと思ってたんだよなぁ(しつこい)。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 24

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

願ったのは、共に生きること…。

テレビでアニメ本編が放送されたのが2014年の春アニメ…
当時、この作品を視聴した際、続編の制作を激しく渇望したのを覚えています。

ただその時、著者である榎宮祐さんが手術後の予防治療中とのことだったので、無理はできないなぁ…と思っていましたが、しっかり復活されていたんですね。
小説版、漫画版ともに既刊の数が着実に伸びているのが実感できるのは嬉しいことです。

だから、頭の思考回路は続編のことばかりでしたが、まさかこんな形でこの作品と再会できるのは思いませんでした。
劇場版の上映は2017年の7月で、アニメ本編の放送から約3年が経過しています。
それでも、この物語は全てがゲームで決まる現在よりはるか昔の出来事が描かれているんです。

その頃のこの世界は、世界の唯一神を決める争いの真っただ中で、絶対に殺生が行われない今とはまるで真逆の世界…
それだけじゃありません。
その争いを行っているのはエルフやドワーフ、或いはフリューゲルといった圧倒的破壊力を持った種族たちなんです。
そんな中、人類は立ち向かう力どころか自分の身すら守る力もなく、次々に仲間が命を落としていました。
どんなに身をすり減らしても人類の圧倒的劣位の立場は揺るぐことが無く生きる事に疲弊していた、と言っても過言では無かったと思います。

だから人類の残された選択肢は一つだけ…
小さな穴ぐらで身を寄せ合いながら、悩んで迷って苦しんでの堂々巡り…
だって人類が選択するということは、仲間の命の犠牲に直結していたから…

そんな人類を統率していたのは、リクという若き青年でした。
きっと一番心がすり減っていたのはリクだったでしょう。
みんなの安全を…人類の明日を守るために彼は周りに対して非情であり続けなければいけませんでしたから…
でも、そんな心の底から非情になり切れるほど、リクは人間が出来ていませんでした。
当たり前です…もしそんな人がいたら、きっとその人は人間の皮を被った何か…なんでしょうから。

そんな中、リクはエルフの領内で「機凱種(エクスマキナ)」の少女・シュヴィと出会います。
彼女は人の心を知りたいという好奇心から機械で居続ける事ができなくなり、仲間から廃棄された少女だったんです。
リクたちは人類以外のあらゆる種から蔑まれ、奪われ続けてきました。
だからこの少女も当然敵…の筈だったんですが、あまりにも機械っぽくない言動と、リクの思惑とが交錯し、物語は意外な方向に転がっていくことになるのです。

最初は接点なんてどこにも無かった…
だから言葉も頭の理解もすれ違いばかり…平行線の一途とはきっとこういう事を言うのでしょう。

でもこの作品の本気はここからです。
最初の兆候は平行線の一途に変化が訪れたこと…
片方は機械で片方はにっくき敵であることに変わりありません。
それでも変化が訪れた…
相手の気持ちを汲み取り素直に思いを伝える機械と、どんな時でも寄りかかれる場所の存在に人が気付き、その結果互いの中で互いの存在が昇華したから…
どちらか一方だけの変化じゃ絶対に平行線は交わりません。
ここに行き着くまでに時間は必要でした。
でもお互いが接点に辿り着いたこと…これこそが二人にとってとても重要なことだったんです。

そしてここからは…もう涙無しでは見られません。
二人の選択したゴールは遥か彼方…
そのゴールに向かって共に歩んでいくことを誓った二人…
だから決めた通り二人で手を取り合いながら一歩ずつ進めば良いのに…

だけど相手を思う気持ちが先行して…良かれと思ったのに…こんな思いってきっとみんな経験していると思います。
だって、例えば最愛の人が風邪で熱を出したら心配するし、何か出来ることを率先しようとするじゃないですか…
二人の出発点もこんな感じで始まったんですけどね…

シュヴィのなりふり構わない様相と心の叫びが胸に突き刺さります。
リクと交わした約束を心の中で何度もなぞりながら忠実に守ろうと懸命なシュヴィの雄姿に私の涙腺は全く抵抗できませんでした。
ホント…シュヴィ…凄かったですよ。
ここまで思えたのも全てはかやのんのおかげ…流石としか言いようのない完璧な熱演だったと思います。
そして凄いのは、その後のリクも…でしたけどね。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

キーワードは、エメラルド色に輝く石…
記録にも記憶にも残らない、誰にも語られることのない物語の正体が隠されているかもしれませんよ。
どこまでも儚くて…でもとても優しい物語に昇華してくれた大切なアイテムだったと思います。

テーマソングは、鈴木このみさんの「THERE IS A REASON」
この作品の余韻に浸るにはこれ以上ないマッチングだったと思います。

110分弱の物語でした。
いやぁ…月並みですが視聴して良かったと本気で思える作品でした。
いしづか監督並びに制作スタッフの皆さま…メチャメチャ堪能させて頂きました。
本編も勿論大好きでしたが、この劇場版を見てこのシリーズを「お気に入りの棚」の一作に加えさせて頂きたいと思います。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 24

76.4 2 心理戦で戦いなアニメランキング2位
ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース エジプト編(TVアニメ動画)

2015年冬アニメ
★★★★★ 4.1 (770)
4436人が棚に入れました
ジョースター家の宿敵・DIO復活の影響で、「幽波紋(スタンド)」と呼ばれる能力を身につけた青年・空条承太郎。DIOの呪縛によって倒れた母・ホリィを救うため、祖父・ジョセフや仲間と共に打倒DIOの旅に出る。長き旅路の中で、次々現れる刺客を退けながら、ついにDIOのいるエジプト上陸を果たした承太郎たち。だが、そんな彼らの行く手を阻むかのように、奇怪にして恐ろしき新たなる敵の影が迫っていた――。

声優・キャラクター
小野大輔、石塚運昇、三宅健太、平川大輔、小松史法、福圓美里、子安武人、大川透
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

決着

スタンドで戦う第三部後編

ザ・ワールド無敵すぎるやろ!と思いつつスタープラチナもか!!となりつつ、一応因縁に決着をつけるわけであります。

オインゴとボインゴの兄弟話はなんだか滑稽で面白かった印象。こいつらもしれっと最強では?

あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!というポルナレフ原作通りで声もぴったりいいですね!


OP
ジョジョ その血の記憶〜end of THE WORLD〜 歌 JO☆STARS〜TOMMY,Coda,JIN〜(富永TOMMY弘明、Coda、橋本仁)
ED
Last Train Home 演奏 Pat Metheny Group
アク役◇協奏曲 歌 オインゴ(保村真、第27話)、ホル・ホース(木内秀信、第36話・第37話)、ボインゴ(くまいもとこ)
第27話は「アク役◇協奏曲〜オインゴとボインゴ〜」、第36話・第37話は「アク役◇協奏曲〜ホル・ホースとボインゴ〜」
OPの第47話・第48話ではDIOが「ザ・ワールド」で時を止める演出、承太郎の「スタープラチナ」と殴り合い時の掛け声オラオラ…、無駄無駄…入り。ほんと凄い楽曲やで。オラオラ言いまくり。これまた盛り上がる。
EDのアク役◇協奏曲も面白い楽曲。意外と癖になるかも。


{netabare}
原作セリフたち
「悪には悪の救世主が必要なんだよ。フフフフ」(ンドゥール)
「ジャン・ピエール・ポルナレフ、お前の命もらいうける」(チャカ)
「あああーっ、これは私のイメージじゃあない…トイレでの災難はポルナレフの役だ!」(アヴドゥル)
「味なまねをしおってこのッ!ビチグソどもがァァーッ!!」(マライア)
「て…てめえ、人間の基本道徳というものがないのか?主人公なら絶対に考えもしねえ行為だぜ…!全然エラくないッ!エラくないッ!」(アレッシー)
「脳みそ床にブチまけやがれDIOさんよーッ」(ホル・ホース)
「このダービーにハッタリなどかましやがって。そのポーカーフェイスをゲドゲドの恐怖づらに変えてから敗北させなきゃあ気がすまん!」(ダービー兄)
「だめだ…実力の差がはっきりしすぎている…これじゃあ…甲子園優勝チームに、バットも持ったことがない茶道部か何かが挑戦するようなもの…みじめ…すぎる…」(ジョセフ)
「蹴り殺してやるッ!このド畜生がァーッ!」(ヴァニラ・アイス)
「腹の底から“ザマミロ&スカッとサワヤカ”の笑いが出てしょうがねーぜッ!」(ヌケサク)
「ケッ、祝いになんかくれるっつーなら、てめーの命をもらってやるぜ」(ポルナレフ)
質問だ…右のコブシで殴るか?左のコブシで殴るか当ててみな」(承太郎)
「ひ…ひと思いに右で…やってくれ。ひ…左?りょうほーですかあああ~。もしかしてオラオラですかーッ!?」(ダービー弟)
あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!『俺は奴の前で階段を登っていたと思ったら、いつの間にか降りていた』。な…何を言っているのかわからねーと思うが、俺も何をされたのかわからなかった…
頭がどうにかなりそうだった…催眠術だとか超スピードだとか、
そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…」(ポルナレフ)
「今…感じる感覚は…おれは「白」の中にいるということだ…DIOは「黒」!ジョースターさんたちは「白」。「黒」と「白」がはっきり別れて感じられるぜ!傷ついた体でも勇気が湧いてくる。「正しいことの白」の中におれはいるッ!」(ポルナレフ)
「凄まじい殺気ってやつだッ!ケツの穴にツララを突っ込まれた気分だ…!」(ジョセフ)
「今まで出会ったどのスタンドをも超えている凄味を感じたッ!エンジン音だけ聞いてブルドーザーだと認識できるようにわかった!」(花京院)
「山を登る時、ルートもわからん!頂上がどこにあるかもわからんでは遭難は確実なんじゃ!確実!そうコーラを飲んだらゲップが出るっていうくらい確実じゃッ!」(ジョセフ)
「承太郎ッ!君の意見を聞こうッ!」(花京院)
「知るがいい…!『ザ・ワールド』の真の能力は…まさに!『世界を支配する』能力だと言うことを!」(DIO)
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!」(DIO)第
「せっかく祖父のジョセフがわたしの『ザ・ワールド』の正体を、試験終了チャイム直前まで問題を解いている受験生のような必死こいた気分で教えてくれたというのに…」(DIO)
「早く持って来いッ!!スチュワーデスがファースト・クラスの客に酒とキャビアをサービスするようにな…」(DIO)
「“ジョースター・エジプト・ツアー御一行様”は貴様にとどめを刺して全滅の最後というわけだな」(DIO)
「ジョースターの血統というのは我が運命という路上にころがる犬のクソのようにジャマなもんだったが…最後の最後はこのDIOに利用されるのがジョースターの宿命だったようだ」(DIO)
「最高に『ハイ!』ってやつだアアアアア!アハハハハハハハハハーッ!!」(DIO)
「とるにたらぬ人間どもよ!支配してやるぞッ!!我が「知」と「力」のもとにひれ伏すがいいぞッ!」(DIO)
「『無理』だと?この旅は無理なことばかりしてきた旅だった…無理だとか無駄だとかいった言葉は聞きあきたし、俺たちには関係ねえ」(承太郎)
{/netabare}


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
ジョースター家の宿敵・DIO復活の影響で、「幽波紋(スタンド)」と呼ばれる能力を身につけた青年・空条承太郎。DIOの呪縛によって倒れた母・ホリィを救うため、祖父・ジョセフや仲間と共に打倒DIOの旅に出る。※「ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダーズ(全24話)」の後編 


1. 「愚者」(ザ・フール)のイギーと「ゲブ神」のンドゥール その1
DIOのいるエジプト上陸を果たし、ジープで砂漠を横断中の承太郎たち。彼らのもとに、一機のヘリコプターが降り立った。そのヘリは、一行の旅をサポートしていたスピードワゴン財団のもので、ジョセフの要請を受けて承太郎たちの新たな仲間を連れてきていた。

2. 「愚者」(ザ・フール)のイギーと「ゲブ神」のンドゥール その2
新たにイギーを仲間に加えた承太郎たちだったが、水のスタンドの急襲によって花京院が重傷を負う。アヴドゥルは姿の見えない敵からの攻撃に対して一計を案じるものの、すんでの所で看破されてしまう。圧倒的不利な状況が続くなか、イギーはなぜかのん気にいねむり中…。

3. 「クヌム神」のオインゴと「トト神」のボインゴ
ンドゥールとの闘いで重傷を負った花京院とアヴドゥルの治療中、アスワンの街で小休止を取る承太郎たち。敵スタンドの襲撃を警戒する一行は、ポルナレフが無作為に選んだカフェに入ることに。だがそのカフェには、すでに「クヌム」のスタンド使い・オインゴと、「トト」のスタンド使い・ボインゴの兄弟が潜んでいた。

4. 「アヌビス神」 その1
承太郎たちは一路、DIOのいるカイロを目指してナイル河を下るための小型帆船を探す。一方、一行の近くの河べりを歩いていた農夫のチャカは、道ばたに落ちていた一本の装飾刀を拾う。周囲の人間が刀を抜こうとしてもびくともしないが、チャカが抜こうとすると、妖しく光る刀身があらわになった。

5. 「アヌビス神」 その2
コム・オンボでアヌビス神のスタンド使い・チャカを倒したポルナレフだったが、同じくアヌビス神のスタンドと語る理髪店の主人に襲撃される。そのことで、チャカの持っていた「刀」こそがスタンドであると気がついたポルナレフは反撃を試みる。

6. 「バステト女神」のマライア その1
ナイル川中流の街・ルクソールに到着した承太郎たち。その道中、ジョセフは傍らの岩に奇妙なコンセントがついていることに気がついた。不思議に思いながらも何気なくコンセントに触れた途端、感電してしまう。だが感電した以外は特に異常が見られないため、そのまま承太郎たちと合流を果たすジョセフ。

7. 「バステト女神」のマライア その2
敵スタンドの能力により、磁力を帯びた体になったジョセフ。敵の本体らしき女の行方を追ううちに、アヴドゥルもコンセントに触れてしまい磁力を帯びてしまう。磁力の影響でくっつきあうジョセフたちは、互いの体を引き離してから街を駆け巡り、女を追いかける。やがて、余裕を見せるスタンド使いの女を捉えるふたりだったが・・・。

8. 「セト神」のアレッシー その1
ジョセフとアヴドゥルがマライアと戦闘を繰り広げていた頃、承太郎たちはふたりが来ないことを不審に思い、ルクソールの街中を探る。すると、ポルナレフが殺気を出しながら自分たちを尾行する男を発見。男の正体を探ろうした直後、男の影が伸びてポルナレフの影に迫ってくる。

9. 「セト神」のアレッシー その2
「セト神」を暗示する敵スタンド使い・アレッシーの能力で、心も体も子供に戻ってしまったポルナレフ。混乱する彼を救ったのは、通りがかりのマレーナという女性だった。だが彼女の家の中までも、アレッシーの魔の手は迫る。浴室でアレッシーに襲われたポルナレフは、丸裸のまま本体と同じように縮んでしまったスタンドで抵抗を続ける。

10. ダービー・ザ・ギャンブラー その1
長い旅路の果て、ついに目的地であるエジプト・カイロへと到着した承太郎たち。さっそく、立ち寄ったカフェでDIOの館の聞き込みを開始する。すると、その場にいた客のひとりが「その館に見覚えがある」と静かに声を上げる。詳細を聞き出そうとするジョセフに対し、その客は情報の対価としてギャンブルでの勝負を要求。

11. ダービー・ザ・ギャンブラー その2
敵スタンド使い、ダニエル・T・ダービーとのギャンブル勝負に敗れ、魂を奪われてしまったジョセフとポルナレフ。ふたりの魂を取り戻すため、承太郎はポーカー勝負を挑む。承太郎は勝負の前にスタープラチナの精密さを見せつけ、ダービーにイカサマが困難であることを宣言。

12. ホル・ホースとボインゴ その1
カイロでDIOの館を探す承太郎たちを追い、カイロ空港に降り立ったホル・ホース。彼は新たなパートナーと手を組み、再び承太郎たちの命を狙っていた。そのパートナーとは、予知能力を持つスタンド使い・ボインゴ。ホル・ホースは、ボインゴの予知に目をつけて強引に連れ出したものの、いまいち予知能力を信じきれずにいた。

13. ホル・ホースとボインゴ その2
カイロで承太郎たちと遭遇したホル・ホースたち。ボインゴの予知で示された通り、路地裏でポルナレフのスキをついて鼻の穴に指を突っ込むことに成功したものの、ホル・ホースは次にとるべき行動がわからず身動きがとれないでいた。そこにポルナレフを探す承太郎たちが姿を現し、予知の通りに行動したことで逆に危機に陥ってしまう。

14. 地獄の門番ペット・ショップ その1
カイロの街でDIOの館の捜索を続ける承太郎たち。アヴドゥルのツテで、カイロに詳しいサングラスの男に館の捜索を依頼し、一行はしばらく待機することに。一方、単独で街を散策していたイギーは二匹の大型犬に絡まれる。イギーの眼力にひるんだ犬たちは、近くの館にいた鳥を次のターゲットに。

15. 地獄の門番ペット・ショップ その2
DIOの館を守っていたスタンド使いのハヤブサ、ペット・ショップと下水道で死闘を繰り広げるイギー。ペット・ショップは、その生態を活かした恐るべき速度でイギーに襲いかかる。イギーはペット・ショップの放った氷柱のミサイルで足に重傷を負ってしまうが、かろうじて川の中へと逃げ込む。

16. ダービー・ザ・プレイヤー その1
イギーの負傷と引き換えにしながらも、ついにDIOの館の所在をつきとめた承太郎たち。館に入った一行を待ち構えていたのは、テレンス・T・ダービーと名乗る執事だった。かつて倒したギャンブラーの弟でもあるこの男は、自身のスタンド「アトゥム神」の姿をさらし、その能力の一端を見せつける。

17. ダービー・ザ・プレイヤー その2
白熱するダービーとの魂をかけたTVゲーム対決。レースゲームで勝負を挑んだ花京院はダービーの策略の前に自ら敗北を認めてしまい、魂を奪われてしまう。

18. 亜空の瘴気 ヴァニラ・アイス その1
DIOの館内部で進行する、ダービーとの野球ゲーム対決。劣勢のはずの承太郎は、なぜかダービーに対し投球予告を行う。ダービーは承太郎の行動を不審に思いながらも、相手の魂の状態を判別できるスタンド能力を駆使して優位に立とうとするが…?

19. 亜空の瘴気 ヴァニラ・アイス その2
長く険しい旅を共にしてきた仲間との、突然の別れ――。あまりにもあっけなさすぎる事態に、感情を抑えきれないポルナレフ。怒りを爆発させて剣を振り回したことで、姿の見えない敵に傷を負わせたものの深手にはならず。だが、突然空間から姿を現して襲いかかってくる謎の敵スタンドの攻撃はとどまることがない。

20. 亜空の瘴気 ヴァニラ・アイス その3
ヴァニラ・アイスの容赦のない攻撃で窮地に追いやられるポルナレフ。死を覚悟した彼を寸前で救い出したのは瀕死のイギーだった。最後の力を振り絞り、徐々に力を失っていくイギーのスタンド。隙をついて飛び出したポルナレフの剣先はヴァニラ・アイスの頭を貫いた。

21. DIOの世界 その1
ついにDIOとの対面を果たしたポルナレフ。敵意をむき出しにするポルナレフに対し、DIOは「再び仲間になることを許す」と声をかける。誘いを拒絶するポルナレフだったが、謎の現象によって近付くことすらできない。せめてスタンドの正体を見極めようと「銀の戦車(シルバーチャリオッツ)」で攻撃をしかける。

22. DIOの世界 その2
闘いの舞台は闇夜に包まれ始めたカイロの市街地に。ジョセフと花京院はDIOから逃亡しながら闘い、承太郎とポルナレフはDIOを追いながら闘うという、挟撃の形をとる一行。そんな中、花京院は「DIOのスタンドの正体を暴く方法を思いついた」と、周辺の建物に罠を張り巡らせる。

23. DIOの世界 その3
ジョセフは花京院が残したメッセージで「世界(ザ・ワールド)」の能力を見破るが、DIOの非情な攻撃で倒れてしまう。激昂する承太郎は「星の白金(スタープラチナ)」で「世界(ザ・ワールド)」とのラッシュ対決に挑むものの、DIOのパワーに押し負けてしまう。

24. 遥かなる旅路 さらば友よ
ポルナレフの奇襲と自らの命を懸けたトリックで、ついにDIOへ反撃の一撃を与えることに成功する承太郎。重傷を負ったDIOは時を止めながら逃亡をはかる。承太郎はラッシュ攻撃でトドメを狙うが、それこそがDIOが仕組んだ「逃走経路」だった。承太郎に吹っ飛ばされたDIOの先には、倒れ伏したジョセフの肉体が…!

投稿 : 2025/01/04
♥ : 5
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

高らかな人間賛歌で綴じる長い旅の終わり

勇気と知略、ドラマとホラー、ファンタジーとリアル、痛快な台詞回しと独特な擬音が織り成すジョジョの世界は言葉で語るには深過ぎる。

初期作品「魔少年ビーティー」から脈々と受け継がれた、因果関係の明確なトリック、ポーカーフェイスからさりげなく飛び出すハッタリ、このジョジョ第三部でもやはり、荒木先生お得意の思考のゲームをたっぷりと楽しめるのです。

粒よりのエピソードの詰まった第三部ですが、私のお気に入りの回についてのレビューと総評だけにて失礼をば。

34話と35話「ダービー・ザ・ギャンブラー」の構成は特によく出来ていると思います。
{netabare}
このお話、ギャンブル3番勝負といった内容なんですが実に無駄が有りません。

最初のギャンブル、ダービーの口車に乗せられてポルナレフが挑むのは"ねこは地面に放られた2枚の魚の燻製の内どちらを先に食べるか?"というもの。私的にはこのお題だけでも面白い。ねこも燻製も大好きなので(笑)‥と言うのは半分冗談として、ここでは"バレなきゃイカサマじゃない"ルールが提示され、第三者による協力の可能性も暗示させます。同時にギャンブルで勝負しなければならない状況をも作り出し、後の展開へと繋げるという軽妙さ。漫画で言うとほんの数ページのお話なんですが、情報が凝縮されています。

次の勝負"グラスとコイン"では先の条件を踏まえた上で百戦錬磨のジョセフがダービーに挑みます。ここで初めてダービーは本領を発揮、イカサマ師として、ギャンブラーとして、実力を明確に見せてきます。ジョセフの言葉に苛立ちを見せるダービーの描写がそれとなく後の展開への布石となっている点も巧みです。

そして最後、満を持して真打登場、とうとう承太郎が勝負の舞台に上がります。ジョセフと比べればギャンブラーとしての経験や技巧に劣る承太郎ですが、ここで彼の用いた武器が言葉とハッタリ。先の勝負でジョセフの用いた戦術、言葉による揺さぶりと、スタープラチナによる目眩ましが、両者の実力差を見事に埋めていくのです。

自然に張り巡らされた数々の伏線が最終的には整然と収束するところにジョジョの物語としての完成度の高さ、荒木先生の完璧主義振りが伺えます。

余談、ダービーが指先で本のページ数とか、トランプのおもて面を読み取る能力について、子供の頃のわたしにとってコレが最大の疑問でしたが、よくよく考えてみれば、もしかしたら印刷箇所のインクの盛り上がりや手触りの違いとかでページ数や絵柄を特定してたのかも‥とか想像出来たり‥。まぁそれはそれで超能力染みていますけど。

ですがダービーのその能力を、スタープラチナの目の良さ&素早さと共にゲームルールの中に組み込んでいるので、現実離れした特殊な条件下であってもフェアなゲームが成り立つんですよね。ファンタジーでもSFでも成立するミステリーと言うものが古くからありますが、ジョジョは正にそれに該当すると言えます。

大川透さんのナレーションによる細かな解説(原作にもある)も公正さに一味加えています。もしゲーム終了後に"こんな超能力があったんだよ"とか種明かしされるお話だったら、拍子抜けして唖然としちゃうだけでつまらないですよね。

これで煙草描写の規制さえなければ、もっと素直に楽しめたんですが‥アニメ版はその点だけが残念でした(汗)
{/netabare}
次いで40話と41話の「ダービー・ザ・ゲーマー」。
{netabare}
ダービー弟(テレンス・T・ダービー略してTD)とのTVゲーム勝負も抜群の面白さ。

「エジプト編」初回エピソードでリタイヤしたまま、長らくのあいだ戦線離脱していた花京院が先鋒としてTDに戦いを挑みます。一度は強大な敵DIOの威力の前に圧倒され、恐怖に屈してしまった彼がTDとの勝負に選んだゲームがF-MEGAというレースゲーム。ここが最初の注目どころです。

レースゲームではフレーム刻みのタイミングの遅れやキー捌きの微妙なズレがそのまま数字としてレコードに反映されますので、些細なプレイングミスで全てがおじゃん、心の揺らぎが極めて顕著に表れる、精神的タフさが要求されるゲームと言えるのです。それゆえにこのシーン、"過去を乗り越える"と言わんばかりの決意が覗く花京院の選択にゲーマーの端くれであるブリキ男としてはシビレてしまうのです。

全編に渡って花京院の度胸と集中力の高さをこれでもかと言うほど見せ付けられるお話ですが、最終的にはTDの策略とウラ技染みたテクの前に敗北してしまうという点が個人的には残念。もっともここで花京院を勝たせてしまうとTDのスタンドの謎が解けずじまいという事になるので致し方ないんですが‥。

おこがましい事を言ってしまえば、私的には承太郎を先に勝負させ敗北させ、後に花京院を勝利させる構成もアリだった気はします。TDのスタンドのインチキ能力の入り込む隙を与えないレースゲームを選ぶという必然性も加わりますし、承太郎という切り札を失う事で緊迫感がより高まると思いますし、‥蛇足な妄想ですね(笑)

あれこれ不満めいた事を書いてしまいましたが、決着に至るまでの心理描写、ゲーム展開などがとても丁寧に描写されている3部でも屈指の良回になっていると思います。

続く承太郎とTDの対決ではTDのスタンドの謎の核心にじわりじわりと近付いていく展開が面白い。

歴然とした実力差のある二人の隔たりを埋めるのが、TDの軽んじている兄ダニエルの最も得意とする奇策(イカサマ)であったりする点も皮肉めいていて味があります。TDもスタンドでイカサマ染みた事やってますが、筋金入りじゃないからギャンブラーとしての目がからっきしという点にも合点がゆくのです。
{/netabare}
放送中は歯抜けで見ていたので改めて通して観ると、やはりジョジョ、面白かったです。

第三部は陣営も目的も年齢もバラバラだったキャラたちが、長い旅を通して、泣き、笑い、怒り、喜び合いながら、除々に友情を深め、いつしか一蓮托生の固い絆で結ばれていく過程が丁寧かつ自然に描かれている所に唯一無二の心地良さがあります。消えてゆく命の尊さと儚さが痛烈に心を刺すラストへ向けての展開は、人の死が意味するものを若干分かる様になった大人の目を通して見ると、より心に響くものがありました。

ジョジョの中でも荒木先生の言う人間賛歌というテーマが特別に強く脈打っているシリーズと言えるのでは無いでしょうか?

追加シーン等を添えながらも、原作の持つエッセンスを余す事無く凝縮させた、作画、構成、演出、全てにおいて(規制箇所だけは残念でしたが)素晴らしかったです。製作者の方々のJOJO愛と不断の努力が伺えるアニメでした。


※:喫煙などの規制シーンはDVD版では解除されているそうです。3周目する機会があれば是非そちらでしてみたい(笑)

投稿 : 2025/01/04
♥ : 32

nk225 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

david productionはジョジョだけではなく「魔法少女まどか☆マギカ」にも制作協力している。

マンガ好きが選んだ、「絶対に無理だろうけど…実写化してほしいマンガ」
昨今のドラマや映画は、原作モノが多い。とりわけ、小説ではなくマンガを原作としたものは、その“トンデモ設定”をいかに実写化するのだろう…と話題になりがちだ。最近でいえば、『暗殺教室』『進撃の巨人』『テラフォーマーズ』などなど。

そこで今回は、全国のマンガ好きを対象に、「絶対に無理だろうけど…でも実写化してほしいマンガ」についてのアンケートを実施してみた!

♠リアルなジョジョ立ちは、ぜひ見てみたいもの
3位:『ジョジョの奇妙な冒険』(荒木飛呂彦/集英社)
20年以上にも渡り連載されている長寿タイトルもランクイン。ときに哲学めいた複雑な会話やストーリーが展開され、理解不能と脱落する者も少なくないが、ハマってしまえばもう抜け出せない。それゆえに、「登場人物の雰囲気を出せる人がいない」と、ファンの想いは熱烈なものだ。バトルシーンのカギとなる、精神エネルギーを具現化した能力“スタンド”に関しても、「CGだとしょぼくなる」という声が寄せられている。ちなみに、本作を語る上で外せないのが、“ジョジョ立ち”と呼ばれる、登場人物たちの奇妙なポージング。イラストだからこそ許されているが、これが実写化されてしまったら、どんなにシリアスなシーンでも爆笑してしまう自信がある。

どのアニメを視聴するか迷っている方に。今期アニメを制作会社からチェックしてみよう!

まだ単なるアニメ好きだったころ……どれくらい作品自体に惹かれるかで視聴を決定していた若者も多いだろう。しかし、アニメ好き→アニオタへと大人の階段をのぼったとき、気になるのがアニメーション制作会社。今期の「(会社名)の作品はコレか……視聴してみよう!」となっているファンも多いはず。

ひと昔は少々コアなアニオタたちが決める手法ではあったのだが、どうやら最近ではライトなアニメファンにも広がっている様子。筆者の周りのライトなアニメ好きの口から「来期のシャフトは~」といった話が出たときには驚いた。

思い返してみれば2006年あたり、「涼宮ハルヒの憂鬱」を京都アニメーション(通称:京アニ)が制作したあたりから、ライト層にも制作会社で視聴を決定する傾向が強まったように感じられる。

【david production】
今期放送中:ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース 後半
過去の作品(例):超次元ゲイム ネプテューヌ(2013)、妖狐×僕SS(2012)、ベン・トー(2011)

とにかく毎回驚くようなクオリティの絵と動き、演出に魅了されるジョジョ。そのため、ジョジョのイメージが非常に強いのだが、実は「魔法少女まどか☆マギカ」や「黒子のバスケ」などヒット作にも制作協力している。

魔法少女まどか☆マギカ
魔法少女というモチーフとかけ離れた驚愕のストーリーは話題を呼び、社会現象にまでなった。
「自分が知る限り、これは完璧なアニメ!」と太鼓判を押すのが『魔法少女まどか☆マギカ』。
「ビジュアルは驚くほどクリエイティブで、サントラもパワフルで刺激的。
物語とあらゆる要素が完璧に細工されたオルゴールのように所定の位置に置かれている!」。

『ジョジョの奇妙な冒険』から「911」の描写が削除! 同時多発テロ事件への配慮か
2015年1月からスタートした、アニメ『ジョジョの奇妙な冒険 ~スターダストクルセイダーズ~』のエジプト編。1989~1992年まで週刊少年ジャンプで連載されていた漫画シリーズの第三部が原作となっている。

・近い未来を漫画として予言する能力
三部には、未来を予言する能力をもった少年ボインゴが登場。彼は近い未来を漫画として予言することができるのだが、原作とアニメで一部の表現が変化しており、視聴者の間で話題となっている。

・Tシャツに書かれた911の文字
ボインゴの予言の漫画には、日本人漫画家が交通事故に遭い、電柱に刺さって死亡する描写がある。実際に登場する日本人漫画家のシャツにも「911」と書かれており、それが予言の漫画にも反映されているわけだ。

・飛行機の描写もなくなっている
しかしアニメ版には「911」の描写がなく、さらに予言の漫画に描かれていた飛行機の描写もなくなっているのだ(原作では、電柱に突き刺さる日本人漫画家の背景に飛行機の描写があった)。

・911に関するジョジョの噂話
日本人漫画家のTシャツに「911」の数字 → 2001年9月11日に同時多発テロ発生
日本人漫画家は「おっ10時半だ」と言ってバスに乗る → 世界貿易センタービル崩落が10時28分
日本人漫画家がバス事故で死亡した背景に飛行機 → 同時多発テロを連想させる描写
日本人漫画家が突き刺さったシーンに電柱が4本 → 同時多発テロでハイジャックされた飛行機は4機

・アメリカ同時多発テロ事件
そもそも、『ジョジョ』の911描写は、2001年9月11日に発生した「アメリカ同時多発テロ事件」よりも前に描かれたものである。よって、作者の荒木飛呂彦先生は事件をもとに911を描いたわけではない。

・たべっこドーナツにも注目!!
しかし、「911」と「飛行機」と「死亡」の描写が予言の漫画にあるため、テロ発生後、読者の間で大きな話題となった。そのため、アニメでは描写を控えたのかもしれない。

・忠実すぎて感動した!
この件に関してジョジョマニアに話を聞いたところ「それよりアニメにもしっかり『タベッコドーナツ』の描写があったのが素晴らしかった。ボインゴの漫画のほうだけ平仮名で『たべっこドーナツ』になっていたのも忠実すぎて感動した!」と言っていた。

2013年10月18日、テレビアニメ版公式サイトなど各メディアにおいて、原作のPart3『スターダストクルセイダース』のテレビアニメ化が正式に発表された。テレビアニメとしては第2シリーズということになる。『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース』のタイトルで、2クールずつ分割で合計4クール放送。前半2クールが2014年4月から9月まで放送、後半2クールはエジプト編として2015年1月から6月まで放送された。
花京院がチェリーを食べる時に発した擬音のような台詞「レロレロレロレロ」は、2014年度アニメ流行語大賞金賞(第1位)を受賞した。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 31

67.7 3 心理戦で戦いなアニメランキング3位
トモダチゲーム(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (198)
655人が棚に入れました
何よりも友情を大切にする高校生・片切 友一は、仲の良い友人・沢良宜 志法、美笠 天智、四部 誠、心木ゆとりと充実した日々を送っていた。しかし、とある事件をきっかけに、突如5人は多額の借金返済ゲームに巻き込まれていく。「友達を疑わないこと」、それが唯一“トモダチゲーム”をクリアする方法。固い友情で結ばれた彼らにとって、それは簡単すぎるゲームのはずだったが――累計発行部数370万部突破の大人気コミック、待望のアニメ化! 大切な友達か、それとも金か。人間の本性が暴かれる、極限の心理ゲーム開幕!


声優・キャラクター
片切友一(かたぎりゆういち):小林千晃
美笠天智(みかさてんじ):濱野大輝
沢良宜志法(さわらぎしほ):宮本侑芽
四部 誠(しべまこと):大野智敬
心木(こころぎ)ゆとり:天野聡美
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

これはゲームであって、ゲームではない

【感想】
最初の印象は今期でも最低に近いものでしたが、途中から一気に考察する楽しみができて面白くなりました
すごく陰湿でしょうもないなーって思ってたら実は裏の意味があったりとか予想を裏切られることも多くて面白いです
いろいろと細かいところは気になるけど、心理戦や次回への引きがうまく、この後どうなるの?って興味持たせるのが上手いと思った

最後はかなり中途半端な終わり方で先が気になる終わり方、2期前提のつくりですがやってくれますよね?

下のほうでいろいろと考察しています、見当違いなことを言っていたらごめんなさい

【欠点】
{netabare}
欠点は序盤だけだとすごく陳腐な騙しあいゲームしているようにしか見えないこと
それから主人公が「化け物」と評されていて、かくれんぼゲームも最後に結果がひっくり返るんだろうなって思ってしまったのはマイナスかなー
最後かなり中途半端な終わり方しているし、じゃんけんゲームはかなり微妙でした
それから信じる疑うの基準が甘くて、勝敗も敵が油断してくれたからうまくいったところも結構あったりしてちょっとモヤる
{/netabare}

【1期?最終話での各キャラの考察】 {netabare}
友一・・・いいキャラクターだけど魔王感出しすぎで、負けるところが想像できないのが難点、話に緊張感持たせるためにもたまには負けたほうがいいかも、実は運営だったなんてつまらないオチはやめてくださいね・・・

天智・・・今のところいいところないですねー、それらしいエピソードを語って友一をしほと対立させようとしている可能性も捨てきれませんが、たぶん誤解してるだけじゃないかな?

しほ・・・運営や天智から怪しい怪しい言われてて現時点で一番怪しそうに見えるけど、裏切り者だった天智が徹底して怪しまれる行動を見せないようにしていたのに比べて、裏切り者にしては目立つことや余計なことをしすぎなので、逆に信頼できると思う(下のほうで信用できそうな根拠も書いてます)

四部・・・現時点ではただのお調子者ですが、2期でなにか出てくるんでしょうね、こういうキャラが真の悪党だったパターンの話を知ってるのでちょっと怪しんでいますが、今のところほとんど掘り下げられてないので何とも言えないですねー

ゆとり・・・一番信用できないです、この後の最終話について思ったことでも話しますが、信用できない理由がいろいろあります

まず、最終話のエピソードでゆとりが裸で踊るか友一が手をえぐられるかって選択になったときに、手をえぐられるほうになったけど、周りに男のギャラリーがいっぱいいたけど誰も不満そうな声出さなかったの変じゃないですか? 最初からそうなるってわかってたような気がします

わたしがもしゆとりだったら、ツメ剥がされるのはかなり怖くて選べる自信ないけど他の2つは自分が犠牲になるほうを選べると思う
友達や両親だったら迷わず助けるし、絶交したのに命がけで助けに来てくれた人になら、代わりに殴られてもいいって思えるし、友達や親の手がえぐられるのを自分が裸になれば防げるなら私は迷わずそうする、そのあとに襲われることを考えてもね

いくら意思が弱い子って言っても特に手が抉られたら出血多量で死んじゃうかもしれなくて、そんな友達の命の危機になって「友一が決めて、従うから!!」はさすがにないんじゃないかなー? 

わたしはてっきりゆとりが意を決して服を半分くらい脱ぎ出してそれを友一が自分でナイフを刺して自己犠牲で止めるのかなー?って思ってたら脱がないどころかなにもかも友一任せだから、一気にゆとりの黒幕疑惑が深まりました

これってたぶん「自分で決断できないお荷物」って友一に指摘されたことへの意匠返しですよね?
自分で決断するのはきついんだよっていうことを友一に思い知らせようとしているように見える

一期ずっと見てれば友一が意外と友達想いなのはわかるけど、じゃあゆとりはどうなの?って思ってしまいます
ゆとりが潔白だったとしても、もう好きになるのは無理かも

援助交際のエピソードはちょっとリアリティがないので作り話かもって思ったのと、3話で襲っていた暴漢のセリフ「守る価値ないんだよ、そんな金のためなら何でもする女!」って言ってたのがやけに気になってて
援助交際してるだけでこんなセリフになるでしょうか? それにコスプレ撮影していたおじさんとは別の人たちですよね?
おじさんは自分の性犯罪のこと人に話すと思えないし、ゆとりも被害者なら話さないと思うのでどうやって知ったの?
たぶん、この人たちは援助交際のことを言っているわけじゃないと思うんですよね、「金のためなら何でもする女」それが彼女の本性なのでしょう
それをしほにばれそうになって、とっさに援助交際の話をしてごまかしたように見えました

紫宮たち・・・キャラが立っていたし、お兄ちゃんなんて有能さを匂わせただけで何もしてなかったので確実にまた出てくるキャラでしょうね
{/netabare}


【最終話について思ったこと】 {netabare}
あの暴漢達はどうやってトモダチゲームのことを知ったのでしょうか?運営にメリットなさそうだからたぶん4人のうちの誰かが仕組んだことですよね?

そもそもこの誘拐事件は何のために仕組まれたのでしょうか?
①友一をリタイアさせるため? ②二人の友情にひびを入れるため? ③友一と天智をこの場にくぎ付けにするため?
そう考えると普通に考えたらしほが怪しいようにも見えますが、①か②だとゆとりが何も知らない被害者なら、ゆとりがどう動くかわからないので思ったような結果にならない可能性が高い、だからしほ自身がゆとりの役をやるのが自然だと思うんです

それで結局何のために?って思ったら、ゆとりが友一に「何も決断できないお荷物」呼ばわりされて、傷ついたか怒ってちょっと友一を痛い目にあわせてやろうくらい思ったのかなー?って
これはただの妄想じゃなくて根拠もあるんです

ここでゆとりが悪意がないただの被害者なら、ゆとりは友一から「自分で判断できないお荷物、友達は絶交」だと言われて、ただの被害者ならその言葉で傷ついたはずなんですよね、でも誘拐事件では結局3回とも友一に決断をゆだねていて、友一に言われたことにショックを受けているなら意思を見せることくらいはするんじゃないでしょうか? 
これは少年マンガならゆとりの勇気や成長を試される場面で相手に選択してもらったほうが楽です、嫌な役を人に押し付けてる、友一の言葉は彼女に刺さらなかったのでしょうか?
援助交際のことがばらされてあれだけ必死に「友一しかいないの」みたいに弁明していたのは何だったの?って思った

手をえぐられた後に自分たちが解放してもらえる保障はなくて、友一が重傷負ったらどのみちゆとりは襲われると思うし、裸で済むならそっちのほうが助かる可能性高そう、さすがに羞恥より命のほうが大事ですよね?
でもゆとりはそういう可能性は考えてなさそうに見えて、友一が終わった後にまだやることがあるって残ろうとしたときも、普通は危険だから早く帰ろうよって止めるとこじゃないかな? 危険な状況だっていう緊張感がこの子にないように見えて、自分が仕組んだことなら緊張感ないのも当たり前なので

このエピソードでゆとりが黒幕じゃないかって思いました

結局ゆとりは傷つくこともなく、傷ついたのは友一だけ
このゲーム、もし友一がゆとりを庇わなかったとしても、ゆとりが仕組んだことなら何もゆとりにリスクないんですよね
友一がしゃべるのを防いでるし、殴るのは加減できるし、ツメはつけ爪って手があるのと、ツメを剥がす途中にしてはツメが変色してないのも気になりました、つけ爪の間に血のりでも仕込んでいたのでしょうか?

メタ的なことを言うとなんでこんな薄いエピソードで一期を締めたのかなー?って思うのです

じゃんけんで左手使えばいいじゃんって誰でも思いませんか?
あいこならどうなるんだ?って質問するくらい冷静なら、なんで左手は使えることに気づかないのでしょうか?
このエピソードが意味があるのだとしたら、友一を休場させるためか、ゆとりに何か秘密があるかのどちらかだと思うので
そんなわけでゆとりはすごく怪しいです
{/netabare}

【7話考察 〇〇は嘘つき?】 {netabare}
7話でしほとの過去の話を天智が語り出したけど、しほがぜんぶ仕組んだことかは確定してないですよね、むしろ可能性はとても低いと思っています

なんでそんなことを言い出すのかと言うと3つ理由があって

まず、シホが過去にけがをして整形したっていうエピソード、やけに設定と描写が生々しいのでひょっとしてトモダチゲームに関係するんじゃないの?って思った、無関係な話をこんなに注目させるわけない
天智と同じようにトモダチゲーム関係で過去に何かあって今回のゲームに何か別の目的があるのかもって思ったのがひとつ

2つ目は天智の話が真実ならさわらぎは借金が2倍になっていないのに2倍になったと特に言う必要のない嘘をついたことになります
あの時点でさわらぎが友一にそんなウソをつく必要があるとは思えません、何か企んでいるのだとしたらなおさら余計なことをいう必要ないです
さらにこっくりさんの時の金の流れは秘匿されたままなので、ここは他の2人の申告額が嘘の可能性のほうが高いように思います

3つ目は前回のトモダチゲームの裏に彼女がいたのなら、天智のシホへの態度に何かしら思うところがあるはずなので今回のトモダチゲームでのシホの天智への態度が不自然だと思うし、天智の父を自殺に見せかけて殺すだけの権力があるのなら、その息子である天智も念のため警戒はするはずで、天智がずっと尾行していたことに気づかないのは不自然では?しほの父親も、普通の警察官が危険だから事件に首を突っ込むなって普通のアドバイスしてくれてるだけなように見えるけど

さらにメタ的なことを言うと、他の2人がただ巻き込まれただけの被害者とは思えないし、こんなあっさり裏切り者の内訳が中盤?で確定するとは思えなくて、他の3人のこっくりさんでの金額上下が隠匿されたままなのに、そこに何かしらのカラクリが何も残ってないわけがないと思うのです
なので、逆にこのトリックで黒幕疑惑が出てきたシホは信用できるんじゃないかと私は思います

シホへの疑惑は①「シホのためにお金を使ったという2人の同級生は話をすると自分も消されると言っていた」②「シホの家の調査に行った天智父が何者かに殺された?」③「しつこく2人のことを尋ねられてくるシホがなんか怖かった?」④シホが借金額を偽った?
①はまずシホのためにどうお金を使ったかは話してないし、2000万借金を友達に押し付けようとする人(天智の元友達2人)の言うことを信じるの?
②はシホにそんな力あるの?そんな力あるならなんで天智はずっと泳がされてるの? トモダチゲーム運営に殺されたって考えたほうが自然な気がする
③は転校した2人と親しいはずなので純粋に気になったのか、上述した顔のケガがトモダチゲームに関係するなら天智が何か知ってるかもと思って聞いていたのかも、
それに天智に大して何か悪意があるなら2回目のトモダチゲームに巻き込まれた時点で天智に敵対的な行動とっても不思議じゃないけどそうでもないし
④についてはこっくりさん考察のところに書きました
これまでの状況から考えてしほも何か隠しているのだろうけど、天智が勘違いしているか、他の裏切り者か黒幕によって見事に誘導されているのではないかって思った
それから全部天智の作り話っていう可能性もあると思っています、ネームプレート裏の金額が天智の告白と合っていたからと言って信用できるとは限らないかな
辻褄が合うように話を考えた可能性も否定できないです
{/netabare}
【7話考察② こっくりさんについて】 {netabare}
こっくりさんは裏にまだまだ何か隠されてるんじゃないかな?
すごろく回はネタバレをやっていたけどこっくりさんは各自の動きが友一の視点での推測しかないですよね
そうなると、シホが嘘をついているのが確定とは言い切れないと思うのです
例えば、友一、天智、シホが本当のことを言っていたとして、残り2人の合計金額が+160万なら辻褄があいます
つまり両方が第二ゲーム終了までに200万ずつ帳消しにされているか、片方が400万帳消しにされて賞金で黒字になっていればいいわけです
※もちろんシホが友一に申告した第一ゲーム終了後~第二ゲーム終了までの間に400万円獲得していても良いです

それから、友一のターンならほぼ確実にクリアする方法があって、用紙には「はいを選べばクリア」って書いてあったと思うのですが、裏切り者はクリアの逆に入れようとしているわけですよね?
そうなると、いいえが正解になるような問題を出せば4人はいいえに入れて裏切り者ははいに入れるから、裏切り者が勝手にはいのほうに指を動かしてくれるからそれでクリアになるんじゃないのかな?
裏切り者がいるっていう確証が必要ですが・・・
友一のことをみんなが警戒している様子もなかったからたぶん成功する、ただ裏切り者が2人以下である必要はありますが

さらに言うと、5番目の質問で「はい」に動いたけど全員一致の可能性以外に、はいが2人以下でいいえが3人の可能性もあります、つまり裏切者が3人いるパターン
この裏切者は悪意があるとは限らなくて、いいえを選ぶと全員が有利になるような条件が提示されている可能性もあります

他の4人にも何らかの賞金が上下する指令が来ていると思うのですよね、天智の話によると誰かが借金額を偽っているという話ですが、
すごろくの時はアニメ見ている限りではすごろくのマス以外で点数が上下する要素なかったですよね、第2ゲーム中に秘密裏に引いている可能性もありますがその可能性は置いといて、そうなるとこっくりさんの個別に引いた指令に秘密があると思います
他の2人のどちらかが借金が400万減るような条件を満たした(あるいは両方が200万ずつ減額されてる)か、天智が嘘をついているかどちらかだと私は思っています
第二ゲーム中に実は借金が変更される条件を一人だけ引いていた可能性もあるけど、それはさすがにやりたい放題すぎるのでないと思いたいです
{/netabare}
【すごろく回の考察】 {netabare}
6話でタネ明かししてて、その前に気づいたことを話すと
友一がシホの肩に馴れ馴れしく手を乗せていたのがやけに気になってて、陰口カードでメッセージ渡しているんだろうなとは思っていて
BOX内にいれば誰にも悟られずにメッセージ読むことができるので、3分間は外に出られないってルールを見てそういうトリックあるだろうなーって思ってました
天智も同じように肩を寄せたりしてたから天智もシホにメッセージ渡していると思っていたけど、友一だけでしたね
天智はシホに信頼してもらうために馴れ馴れしくしてたのかな?

友一がシホを殴ったのと、ゆとりとシホの喧嘩、シホが友一に見切りをつけて天智に身を寄せたのは全部演技だと思っていたし友一が次にボックスに入る人を誘導しているのにも気づいていましたけど、
友一が一人一人信頼できるか確認していたことまでは想像できてなくて、ネタバラシみてそんな方法があったのかーって思いました

「シホにだけ伝えた秘密をシホが提出したから他の2つの暴露はシホが書いてないことになる」って言ってたけどそうかな?
一人一回につき何枚でも書けるからシホが2枚以上書いた可能性もあるのでは?って思ったらネームプレート預かってたって言われてなるほどーって思った。ネームプレートいつの間にかなくなってたのは全然気づかなかった
ただアニメ見ている人は気づきにくいけど、実際に会ってる人はネームプレートなくなってたら気づくんじゃないかな?

あと、ネームプレート預けたからって2枚以上書く工作をしないとは限らないと思うな、友一はプレートの裏を特に見ようとはしてないから第一ゲームで嘘ついていたとしても見られることはないですよね、かなりリスキーだとは思うけど
実際、天智の話が真実なら、シホは嘘ついていたことになるけどネームプレートを友一に預けてますよね?
わたしが裏切り者なら信用してもらうために預けておいてしれっと2枚書くかも、借金額が申告と違うことも裏切り者なら言い訳も考えてるでしょうし
それに、万が一見られた時のためにネームプレートの裏に細工をして数字を誤魔化す手もできるかもしれませんよね
{/netabare}
【3話について】 {netabare}
ゆとりの援助交際ですが、あの状況で女の子が怖くなって逃げだしたって言うのはちょっと厳しいんじゃないかな?うまく騙した?

それからゆとりの援助交際を知っても友一は許す? 
彼氏でもないのに許すとかないと思うけど、ゆるせるから友一は自分が汚れている自覚があるっていうのは作者の勝手な思い込みだと思う
あとは無償の愛情はあっても無償の友情はないって言ってたけどこれもそんなことはないと思う
友情で「一緒にいると楽しい気持ち」を「無償ではない」例として挙げてたけど、じゃあ愛情も一緒じゃないのかな? {/netabare}

【細部まで気を抜かないで】 {netabare}
1話の新聞配達の異常な部数は深く考えなかったのでしょうけど、配達に何時間かかるの?!っていうような部数でした
簡単に突っ込まれるような雑な設定を入れると評価が下がりかねないので気を付けたほうがいいと思う

給食費がなぜ現金徴収なのか?はたぶん何か意味があるんでしょうね、2期に期待です

かくれんぼエピソードも変なところはあって、紫宮達は百太郎だけを友一の近くになぜ置いて行ったのか?ってことです
リーダー含めて単純で利用されやすそうだって知ってるはずじゃないですか、本当に天才?
あの展開なら百太郎を連れてくかもう一人監視役をつけておくとおもう
このゲームは友一が凄いというより、ただの紫宮の油断のおかげな気がしてちょっと残念です
{/netabare}
【キャラクター】
1話のキャラクター紹介が一瞬かなりの長文で出てきて何書いてあるかさっぱりわからない

【主題歌】
OPの水樹奈々もEDのsajiもとても良かったです!

投稿 : 2025/01/04
♥ : 18
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

実況とかコメ付きで見ると楽しい系

{netabare}
デスゲーム系なので(人は死なないが)全く期待してなかったが、純粋な面白さというか、先の気になる具合で言うなら今期一だった。
全話通してB級感がすごいアニメだったけど、だからこその意味不明な展開を楽しめた作品ではある。唐突なキスや天智の立ち回りなどw
ゲーム自体も、粗がないとまでは行かないけどこれ系にしては第二ゲームまでは割と隅のほうまでしっかりとしていた印象。
見ていてガバいと思った部分にも作中で補填の説明があったりで、自分含め騙された部分もある。
ゲームの攻略法もルールの穴をつつくとかではなく、ルールにのっとった上でできることを考えているし、キャラの動きも自然で脚本に動かされている感がなく、単純に頭脳戦としての出来が良かった。
だんだんと全員が疑心暗鬼になって行きバラバラになる様も自然に描けていたと思う。

ただ、第3ゲームの最後と特別編に関しては打って変わって、相手キャラの知能が低下させられて脚本の都合で動かされている感があって少し残念だった。
頭回るはずの赤髪が友一が演技していることを疑わずに誰も監視を付けずに天智を探しに行くのはちょっと...
最後のじゃんけんも普通に予想通りと言う感じで少しは疑えよと。
まあ突っ込みどころはあれどこのパート含め予想外の方向へと展開が進むから面白かったことは間違いないけど、さすがにこの二つのパートはちょっと粗いなと思った。

展開自体も面白かったけど、このアニメの面白さはどちらかと言うとキャラにあると思う。
登場人物全員が何を考えてるかわからない中でのキャラ同士の駆け引きが緊張感あって良かった。
第二ゲームまでは誰もが裏を持っていそうで犯人が分からないという緊張感、第三ゲームは主人公である友一が何を考えているかわからないという点や謎の主人公側への追加キャラなど常に緊張感のある展開を作れていたと思う。
有能な主人公が手段を選ばない行動で物事を解決していくのも厨二作品らしくかっこよかったしね。

こういう作品は酷評される運命にあるんだろうけど自分は好きですよ。

↓一話毎メモ
{netabare}
1話 ☆6
クソアニメの時間。もう草。
なんで200万円直接、しかも生徒のロッカーに入ってんだよww
みんなで集めたってそんな一人5万ぐらい出さないといけないじゃんw
そんなの聞いたことねえぞw すでにギャグアニメ。
デスゲームの主催が直接手を下すのは珍しいなw
もういいわw 絵面がどうやってもギャグなんだよこれ系。
コナン君怖い。いいやろ、盗んだ奴一人が背負えや。
プレート見せたらだめって謎ルールすぎるけど今後なんかあるのか?
盗んだ奴がわざと間違えるんか。
くっそ頭悪い奴がおるんやろなぁ...。
そんなんなら友達もばれること前提でやってることになるんだからもうちょい考えろよ。
喋ったら借金が二倍(しゃべってはいけないと入ってない)

2話 ☆4
水樹奈々のわりに微妙な曲だな。特殊なインクとはw
は? 配信で停止して確認しろと? The 茶番。
これ主人公が黒オチ?
ダメだな。もう茶番化してる。EDいいな。

3話 ☆7
いや、存在するだろ。茶番感。このOPの一番いいパート、ラララの部分。
これ実は自分で書いた説もあるよな。
じゃあもうすごろく中の借金あんま意味ないじゃんw
当時は若くお金が必要でした。しかるべきところに相談しろ。
ニコ厨さぁ。自覚とはw 犯人って特定されるのに入れるわけないやろw
犯人もう明かすの? 何で盗聴器仕掛けたんだよw

4話 ☆7
スルメ曲なOP。こいつ何が目的なの?
あのキャラなら自分で入れたって疑うわなまあ。
これ芝居臭い。落ち着きすぎてて怪しいやろ、もっと動揺する演技しろw
誘導が露骨すぎ。どうやって申し込んだんだw
親はどうでもええやろ。ガキの発想だった。
けど本人は真っ白って証明されたじゃん。
本人もやってたなら本人のことが暴露されるだろw
メガネ怪しい。いや、それをさっきのあれで暴露しろよ。
自分で書いたんか?

5話 ☆7
ニコ生。ニコカスやっぱゴミだわ。推測でしかないじゃんw
いや犯人はわからんのかよ。犯人のムーブが怪しすぎる。
別にこの作戦やったとこでなんもないんだから不都合ではないだろ。
借金が不安要素だけど。メガネのムーブが怪しすぎるw 茶番だわ。
本当に運営側判断下してくれるんかw ネタアニメとしては...。

6話 ☆8
司会いる? いや、けど複数枚かけるんだよね?w
めっちゃ矛盾してない? 茶番アニメ。ちゃんと説明してくれた。
謎のカメラ。けど、ネームプレートで複数枚書き対策できないだろw
誰が書いたかわからんのだから。ちな人殺したことある。
経験者は語る。草、マジで実況向けアニメ。

7話 ☆8
カッコウの 結局これ死人出るんかよw
この死体は偽装かもしれない。もう友達疑いまくりじゃんw
天智を疑えよ。なおこの会話は丸聞こえの模様。
出会って5秒でバトル感。これ系なのに、暴力はダメって珍しいなw

8話 ☆9
そろそろ探ってくれ。結構バレバレじゃね? 死ぬだろこれw
まあ極限状態だから疑心暗鬼にはなるわな。さすがに何か持って行け。
まともな状態ならこれが辞退に誘導する嘘ってすぐ判断できるんだろうな。
よう実臭があるな。けど理屈がしっかりと通ってる。
確かに食事運べるかゲーだな。ほんとに寝返り?
これ寝返ったら殴ってもOKになるからフィジカルで無双するってオチだよね?w

9話 ☆8
敵チームへの、は。まあ普通情報を探ろうとしてると考えるよな。
キャラの行動や思考が自然で引っかかる所がない。理屈がしっかりとしてる。
体を売るのか...。パンもろブラ見えエロい。
時限爆弾みたいなスイッチ。漏らすな。
いや、これは助かる保証ないのにさすがに。
いや見捨てるつもりだったのかも知れんが。

10話 ☆6
この女も作戦の要ならあの手はご都合でしかないな。
イキリムーブ 味方には手を出せる。
さすがにそうはならんやろ感が強いな。ここで承認とか怪しさ満点だろ。
なんで友一にそのことを伝える。
リーダーチェンジとかよう実か?w こいつは無能なのかよ。
いやな奴だな。面白い設定ではあるけど。四宮は天才。
やっぱ最高に面白いクソアニメだわこれ。怪しさ満点の電話。
作戦なんだろうけど逆に単純すぎて赤髪が疑わないのはおかしいだろ。
ガバってきたな。
どう考えても怪しさ満点だけど赤髪は見逃すのこれ。
金髪過去に何があった?w ガバったな。
面白いのは面白いけどよう実枠になってしまった。

11話 ☆7
もっと本気で殴れ。回復術師で見た。
主人公がちゃんとゴミなのがいいわ。いや、そんなことなかった。
普通に相手の指折っとけや…。
粗かと思ってたけど一話で現金だったことに意味があったんだな。
普通にゲームから遠ざけるための嘘という。
直接運営が手にかけるからチャンスでもあるしな。

12話 ☆6
このゲーム何が楽しいねんw リョナ期待したのに。
ギャグアニメ始まった。このゲームの茶番感w
自分の指の骨折ることを考えたら痛くなさそう。
この展開茶番過ぎて面白くねーぞ。チョキ出せそう。
てか左手使えそう。
グーかパーしか出せない前提で話を勧めさせてチョキの存在を忘れさせる戦法?
知ってた。ちょっと考えたらわかるやろw 最終回は茶番だったな。
大事すぎるだろ。運営楽しそうだなw

OP「ダブルシャッフル」☆8
ED「灯日」☆10
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 4

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

友達、いくらで売りますか?

この作品の原作は未読ですが、これまでテレビドラマや映画が先行して制作されていたようですね。
もちろん、そちらも未視聴です。

個人的には、人を騙したり裏切ったり、或いはゲスい展開の物語は正直あまり得意ではありません。
だから、最初は視聴を躊躇していましたが、試しに少しだけ…という気持ちで視聴してみると、設定がよく練られていることが分かり、気付いたら完走していた作品です。


何よりも友情を大切にする高校生・片切 友一は、
仲の良い友人・沢良宜 志法、美笠 天智、四部 誠、心木ゆとりと充実した日々を送っていた。

しかし、とある事件をきっかけに、5人は借金返済ゲームに巻き込まれていく。

「友達を疑わないこと」、それが唯一 “トモダチゲーム” をクリアする方法。
固い友情で結ばれた彼らにとって、それは簡単すぎるゲームのはずだったが――

累計発行部数370万部突破の大人気コミック、待望のアニメ化!
大切な友達を信じるか、裏切るか。
人間の本性が暴かれる、極限の心理ゲーム開幕!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

wikiをチラ見してビックリしたことがあります。
原作は既刊20巻まで発行されており、テレビドラマや映画が制作されているにも関わらず、思いのほかネタバレに関するデータが少ないことです。
極力見ないようにしているので、じっくり読み込んだらネタバレ記事が紛れているかもしれませんけれど。

ですが、少なくてもゲームの説明欄にはテレビアニメで放送されたところまでしか記載がありませんでしたので、もしかするとある程度配慮されているのかもしれません。
こういう心理戦の様な作品がネタバレしたら、面白さの欠片も無くなってしまいますからね。

完走して振り返って思うこと…
登場するみんなは「トモダチゲーム」に参加するのですが、ゲームの内容が序盤と終盤ではまるで別ものみたいでした。

物語の中で蠢いているのは様々な痛み…
そしてその痛みの質と強度が、視聴を進める上でどんどん大きくなるんです。
そして、私たちはその痛みを目の当たりにし続ける…
その中には思わず目を逸らしたくなるような展開も含まれていました。

そして完走して振り返ってもう一つ思うこと…
この物語はある種の麻薬的な要素を含んでいるのかもしれません。
その理由は、たくさんの痛みを目に焼き付けながらも、続きが気になって仕方ないからです。

物語の展開的にも次のゲームのタイトルコールで終わってしまったので、視聴者が続きが気になるよう意図して制作されているのも分かってはいるのですが、あっさりとその扇動に乗っかってしまったようです^^;

2度のテレビドラマ化や映画が制作される理由が良く分かったような気がします。
公式HPのINTRODUCTIONでは原作の累計発行部数は370万部と記載されていましたが、wikiの最新情報によると、2022年6月時点で440万部を突破しているそうです。
これも、テレビアニメの持つ宣伝効果なのでしょう。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、奈々様による「ダブルシャッフル」
エンディングテーマは、sajiさんによる「灯日」
奈々様の楽曲は久々に聴いた気がしますが、今回の楽曲の格好良さも半端ありませんね。

1クール全12話の物語でした。
先述しましたが、物語は次のゲームのタイトルコールで終わりましたが、まさか本当にこれで終わりじゃありませんよね?
もしここで終わったらただの販促作品になってしまいますよ。
是非続きをアニメで視聴できるのを期待しています。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 13

75.7 4 心理戦で戦いなアニメランキング4位
PSYCHO-PASS サイコパス 3 FIRST INSPECTOR(アニメ映画)

2020年3月27日
★★★★☆ 3.8 (231)
1358人が棚に入れました
2120年、東京。シビュラシステムによって管理された社会で、刑事課一係を率いて事件を解決してきた二人の監視官、慎導灼と炯・ミハイル・イグナトフは、事件を捜査していく渦中で真実と正義を巡り決裂してしまう。それらの事件の裏で暗躍する梓澤廣一は、ついに刑事課そのものを標的に定め、公安局ビルを襲撃する。かつてない窮地に立たされた公安局刑事課一係。灼と炯の信義を問う、最後の事件が起きる――

声優・キャラクター
梶裕貴、中村悠一、櫻井孝宏、大塚明夫、諏訪部順一、名塚佳織、沢城みゆき、佐倉綾音、日髙のり子、宮野真守、中博史、日笠陽子、森川智之、堀内賢雄、矢作紗友里、関智一、野島健児、東地宏樹、伊藤静、本田貴子、花澤香菜
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

シビュラの帰還

AmazonPrimeVideoの編集版を視聴。

【物語 3.5点】
『~3』としては大風呂敷を畳むも、
『PSYCHO-PASS』としての論点は、語る土台を整えるに留まる。
とは言え、刑事ドラマとしてシリーズが脱線、霧散という最悪の事態は避けられた。


道中、シリーズの象徴である“ドミネーター”の出番を制限してまで、
アクションや人質に交渉、脅迫、“狐”やブラフなども飛び交う、
刑事ドラマSPらしいお祭り騒ぎを繰り広げた時は、
興奮はするけど、もう『PSYCHO-PASS』は戻って来ないのでは?
とワクワクとイライラが入り混じった複雑な気持ちにさせられましたが、
最後はちゃんと『PSYCHO-PASS』として着地。


結局、{netabare}いつも通りのシビュラ圧勝でしたw{/netabare}


【作画 4.5点】
各組織の“代表選手”が激突する格闘戦、銃撃戦、ドローン戦などが
よく動く作画でド派手に演出されている。

もっとも、私のベストバトルは……{netabare}“ダンゴムシ”無双ですが。{/netabare}


描き込まれた背景美術に重ねられた季節の描写も頑張っていた本作。
降り止まない雨ばかりでなく、
雪降りしきる真っ暗な冬から、やがてやって来る花吹雪舞う新しい春へ……。
春公開の意外なタイムリー性を見せる。


霜月課長の変顔もあるよw


【キャラ 4.0点】
華やか。舞台を公安局とその周辺にしぼることで、
現状のオールスター戦が実現。


『~3』の新主人公キャラの灼(あらた)については、
シビュラとの関係性も含めて立ち位置が明確になり、
罪を憎んで人は執行せず裁きにかけるという性格が改めて強調。


今後、旧主人公の朱の構想や、狡噛の価値観と、
どう関わり、対峙していくかが、
『~3』が壮大な伏線だったか、脱線だったか、
決定付けるポイントになると思います。


梓澤(あずさわ)は、“紙の本”で読書する中々のボスキャラでしたが、
1期の例のあの方には、やはり及ばず……。

むしろ、スタッフさんたちもそれは承知の上で、
及ばない様を、シナリオで生かす道を模索した感があります。


【声優 4.0点】
主要キャスト陣らが引き続き安定。
ブラフ合戦が醍醐味になるのも役者の好演あってこそ。

天才クラッカー・小畑千夜役を演じた矢作 紗友里さんの悪態と、
受け流す梓澤廣一役の堀内 賢雄さんの掛け合いも程よい毒スパイス。

CV野沢 由香里さんとCV斧 アツシさん。
ベテラン勢が演じた“ピースブレイカー”残党も
“亡霊”として渋味が効いてグッド。


【音楽 4.5点】
劇伴は『~3』からのメインテーマが要所で活躍。
新旧キャラが“肉体言語”で会話するシーンでは、
旧メインテーマの旋律もアレンジされ対決を盛り上げる。

OPはWho-ya Extended「Synthetic Sympathy」
雨が降り止まない首都の闇をハイスピードで駆け抜ける快作。

EDはCö shu Nie「red strand」
変拍子も交えて歪んだ世界をかいくぐり意志を貫き通す。


なんだかんだ『~3』の一番の収穫は新OP&ED主題歌体制の確立。
特にWho-yaの抜擢は大きかったと思います。


【感想】
どこぞの中央銀行が利下げした、統計発表がどうだった。
テロが起きた、選挙結果が意外だった……。

現代の市場取引は、世界情勢などにも反応して、
自動的に売買を即断するアルゴリズムによって、
超高速マネーゲーム化している……。

とすると仮に市況を一変させる出来事を操作、創造できるとしたら、
これはもはや大きすぎて摘発されないインサイダー取引だな……。

本作を視聴していて真っ先にこの着想を思い出しました。


過度な刑事ドラマ路線傾倒への懸念はひとまず払拭されましたが、
22世紀が舞台のSFとして未来を見せてくれたかと言えば、
扱われた問題は、引き続き21世紀的だったと思います。

ビブロストとの戦い自体……
{netabare}シビュラ開発過程で残った過去の問題の精算でしたし。{/netabare}


さらにここに来て、朱が、{netabare}法による人とシステムの保護を提唱し出した件。

そう言えば、そもそも法治主義が何故崩壊したのか。
そこからシビュラシステムがどう確立されたのかについては、
語られていないことも多い印象。

もしも朱が法治主義の復活を目論むならば、
今後の物語は多分に温故知新の様相を呈していくと思われます。{/netabare}


因みに劇場公開版の方は、EDクレジット後に今後の展開も匂わせる映像が追加されているとか……。
流石に新型コロナ感染リスクを冒して劇場に遠征する勇気はないですね……。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 27

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

裁くのは、神か正義か

本作品はシリーズ構成になっており、先にTVアニメ版全3期、劇場版アニメ版全4作が輩出されています。
物語の内容に繋がりがあるので、より作品を堪能したい方は、前作からの視聴をお勧めします。


魂を数値化する巨大監視ネットワーク・シビュラシステムが人々の治安を維持している近未来。
変わりゆく世界で、犯罪に関する数値〈犯罪係数〉を測定する銃〈ドミネーター〉を持つ刑事たちは、
罪を犯す前の〈潜在犯〉を追う。2012年にスタートしたオリジナルTVアニメーション作品
『PSYCHO-PASS サイコパス』の第三期TVシリーズ『PSYCHO-PASS サイコパス 3』で
描かれたふたりの新人監視官の物語が、最新作『PSYCHO-PASS サイコパス 3 FIRST INSPECTOR』
としてついに完結する。

変わりゆく世界で真実を追い求める慎導灼、炯・ミハイル・イグナトフが辿り着く先にあるものとは—。


2120年、東京。シビュラシステムによって管理された社会で、刑事課一係を率いて事件を
解決してきた二人の監視官、慎導灼と炯・ミハイル・イグナトフは、
事件を捜査していく渦中で真実と正義を巡り決裂してしまう。

それらの事件の裏で暗躍する梓澤廣一は、ついに刑事課そのものを標的に定め、公安局ビルを襲撃する。
かつてない窮地に立たされた公安局刑事課一係。灼と炯の信義を問う、最後の事件が起きる――


公式HPのINTRODUCTIONとStoryを引用させて頂きました。

え…これで完結だったんですか!?
公式HPを見たのが視聴後だったので、思わずビックリ…

まぁ、確かにシビュラシステムの全容は見えましたが、まだ気になる点は残っているんですよね。
コングレスマンだった宮野さん演じる法斑静火(ほむら しずか)にはラストで超展開が待っていましたが、その展開に行き着く過程が描かれていなかったり…

何より常守朱の処遇だって気になるのですが、そこは少し消化不良だったかな…
もう少し情報が欲しいところですが、それは脳内で補完するしかないんでしょうかね^^;
少なくても、あやねる演じる霜月課長は仕事がやり辛くなるのは分かる気がしましたけれど…

それに3期の伏線だって回収できていませんよね。
炯の兄の事件の真相はどこに行ってしまったのでしょう…

と、色々書きましたが、思えば第1期のTVアニメが放送されたのが2012年の秋~冬アニメですから、もう足掛け8年にもなるんですよね。
だから「これで終わってしまう」ことに対して寂しさを感じているのかもしれません。

一方、物語の方は序盤から手に汗握る展開の連続です。
これまで公安局がここまでピンチに陥ったことは無かったと思えるくらい、激しい事件が一係に襲い掛かります。

これまで現場の最前線には、監視官と執行官しか出れませんでしたけど、今回は普段局でサポートに徹しているメンバーの違う一面が見えたり、見どころは沢山あると思います。

キャラの動き良し、背景も緻密とアニメとしては申し分無いのですが、少しこの作品を俯瞰すると、結局やっていることは所詮ゲーム…と思えてしまいます。
目的の違う複数のゲームが、それぞれの盤面で行われている感じ…とでも言うのでしょうか。

人々の生活が懸かっているリアルでゲームするなんて、どう考えても正気の沙汰ではありません。
それこそ、シビュラの執行対象になってしまいそうですけど。

まぁ「リアルなんてクソゲーだ!」と言い切った超天才ゲーマーもいるくらいですから、面白ければ結果オーライなんでしょうかね^^;?

主題歌は、Who-ya Extendedさんの「Synthetic Sympathy」
エンディングテーマは、Cö shu Nieさんの「red strand」
Cö shu NieさんはTVアニメ版第3期からの参戦ですが、今回の楽曲も格好良かったですよ。

前編、中編、後編の3部作の作品でした。
サイコパスファンなら必見の作品だと思います。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 15
ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

常守は。。茜はどうなる?あかね、カムバーック! ><

(視聴開始時の心の叫びです・・)

劇場版3部作以外は視聴済み。
TV版の続き。
鬼滅と言い、コレといい、フジ系列って続編を映画でっての好きですね・・
まあ商業だから、文化活動じゃないから、より儲かる方法をとるのは仕方ないっちゃ仕方がないですけどね・・収入が少なくて業界がしぼむのも良くないし。

さて素子・・じゃなかった常守茜は出てくるかな。

■ストーリー
~{netabare}
あまりにも、それまでのシビュラシステムを絡めた常守茜を主体とした展開が衝撃的過ぎて、サイコメトラー〇〇みたいな外伝感が強かった3期は個人的に肩透かし、といった印象でした。

本作も初めはそんな感じでしたね。
サイコメトリーは多用しなかったですが。

物語のほとんどが、『ダイ・ハード』みたいなビル内のテロリストを捕まえろ!的な。

最後の方でようやく、素子・・・じゃなくて
(しつこいw)
花澤さん・・じゃなくて
(もうええw)
常守茜が登場・・
ようやくかい ><
{/netabare}~

ぶっちゃけ、サイコパスとして言えば、もうちょっと欲しい・・・といった部分もあったけど、これはこれで見応えはあるし、面白さはありました。

■キャラ/作画
正直、バトルの動きが、一部カクカクしていたかな。
劇場版でこれはちょっと・・

個人的に小畑のキャラデザがちょっと受け入れられなかった。
公式サイトではオバサンぽいのに作中では少年感すらあったし。

TV版からすぐに劇場版てことで余裕がなかったのかな、と思ってみたり。

■キャスト
今回注目したのは・・
~{netabare}
日笠陽子(小宮カリナ)
 心地よい都知事のこの声、
 どっかで聴いたよな・・
 だれだっけな・・佐倉さん?いや違うな・・
 で、調べた・・
 おお!ぴかしゃさん!w
 もう、K-ON以降、お世話になりっぱなしですw
 印象的だったのは、ガンゲイル、ノゲノラかな。
 色っぽい声ももう、プロの域ですね ^^
 (あ、プロでしたw)

佐倉綾音(霜月美佳)
 あやねる、こっちでしたかw
 本作では公安局の課長役。
 強い上司感出てたしいい役どころでしたね。
 今後は花澤さん・・いや
 常守茜の上司になるのかな。
 新サクラ大戦とか、新しい無限の住人とか、
 俺ガイルとか、宝石の国とか、バンドリとか、
 SB69とか、かくしごととか、
 ホントお世話になってます ^^

本田貴子(花城フレデリカ)
 本作では外務省の課長役。
 花咲くいろは、シドニア、よりもい、
 イロセカ、イエスタデイをうたって・・
 母親役とか、やっぱ大人な女性役が多いですね。

矢作紗友里(小畑千夜)
 あれ・・オバタちゃんは、
 矢作さんだったんですね。
 最近、遭遇率が高いようなw
{/netabare}~


 原作:オリジナル
 制作:Production I.G
 公開:2020年10月 TV版3期
    2020年 3月 本作
 視聴:レンタルDVD
 (あ、アマプラでやってた・・「あと1本で安くなるよ」というTSUTAYA店員の言葉で焦って借りてしった・・ orz)

次がありそうなので期待大ですね・・

え・・シリーズ最終作!?マジで・・?

 

投稿 : 2025/01/04
♥ : 13

79.3 5 心理戦で戦いなアニメランキング5位
天鏡のアルデラミン(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (905)
5026人が棚に入れました
隣接するキオカ共和国と戦争状態にある大国、カトヴァーナ帝国。その片隅で一人の青年が戦乱に巻き込まれようとしていた。名はイクタ・ソローク。戦争嫌いの怠け者で女好きという、およそ軍人とはかけ離れた人物だ。幼馴染であるヤトリシノ・イグセムとともに高等士官試験を受けた彼は、二次試験への送迎船で、看護学校出身のハローマ・ベッケル、旧軍閥名家のマシュー・テトジリチ、そしてヤトリと同じく忠義の御三家の一角、レミオン家のトルウェイ・レミオンと出会うこととなる。道中、彼らと賑やかな時間を過ごしていたその時、突如船が座礁する。総員退艦となり脱出する5人……だが、そこで一人の少女が船から海へ落ちる姿が目に入る。ためらわず、大荒れの海に飛び込むイクタ。そして、彼は少女の小さな手を握った。時に帝歴905年。それが後に常怠常勝の智将と呼ばれた男と、帝国最後の皇女と呼ばれた女の初めての邂逅。“約束された敗北"へと向かう、物語の発端である――。

声優・キャラクター
岡本信彦、種田梨沙、水瀬いのり、金本涼輔、間島淳司、千菅春香
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

内容の詰まった戦記物でキャラクターを見るのも楽しい

2016年夏アニメ。ライトノベル原作、全13話の戦記物です。
原作は2巻途中まで読了。ペースとしては原作3巻までのアニメ化のようですね。
原作より全体的に地味な印象に作られたアニメというのも珍しいかも。

キャラ物と戦記物のバランスの良さが良いですね。これは原作の良さでもあり、きちんとアニメにも反映されていると思います。
原作からのカットや短縮が沢山あるだろうと思っていたのですが、原作の内容もかなり詰まっているのであまりカットしていませんね。全13話でストーリーをキリの良い所まで進めるためにどうしても詰め込み気味になってしまった印象。
カトヴァーナ帝国の斜陽ぶりがわかりにくくなっていることと精霊の活躍が少なくなっていること、軍事関係のシーンが少なめになっているのも勿体無い点ですが、原作の進み具合からしてここしか切りようがなかったと思われます。
必要な情報を言葉での説明に頼らない(あるいは尺のために削らざるを得ない)ため、繰り返し視聴する人向きだと思います。

キャラクターは全体的に個性がわかりやすくイクタ以外のメインキャラクターが皆常識的なので、かなり見やすいと思います。人間関係もさっぱりしていてとても印象がいいです。
イクタは女たらしだったりと癖のある性格で、何話か進まないと良い所がはっきりと出てこないので苦手な人は苦手だったようですが、私はとても好きですね。{netabare}「人材の適材適所」という考えがイクタ本人にあるため、汚れ役を引き受けることが多くて痛々しいシーンもあるのですが、そこが良いバランスになっています。{/netabare}

キャラクターの配置も上手で、完璧系キャラと成長型キャラの両方が味方におり、それぞれに抱える問題・はっきりした美点欠点が設定されているため、誰にも感情移入できるし、好みのキャラクターは見つけやすいと思われます。

精霊も可愛くて好きですね!
見た目はちょっと癖がありますが動きや仕草が可愛らしく、主人に対する献身が健気ですし、物語に必要な存在として大切に描写されマスコット然としていないのが好印象です。……ねじまき要素は原作でも大分後にならないと出てこないという話。それはちょっと残念です。

キャラクターデザインに原作イラストよりずっと地味な絵柄を選択したのはチャレンジだったと思います。
でも堅実な世界観を作るという明確な意図が感じられて面白いですし、それぞれ良し悪しはありますが、個人的にはマシューのキャラクターがしっかり嵌っているのはアニメ版の絵柄だと思います。

戦闘シーンに作画全力投球というのが徹底していて素晴らしいです。接近戦に力が入るのは勿論ですが、長距離狙撃のシーンも本当に丁寧な作画ですし。
他の部分も常にきちんとしていて、コンテ演出も常に安定していて映像面で違和感は全くありませんでした。

OPは絵と歌詞の意味が物語が進むにつれ分かって行く作りで、最後まで見るととても感慨深かったです。じわじわ嵌って行きました。

{netabare}
第5話で子ども時代のイクタのヤトリに対する「君がいないと僕怪物に食べられちゃう」の台詞が色々想像させられますね…怪物とは狼の群れなのか、他の何かなのか。
むしろ人間を襲撃したものの返り討ちにあい、群れを崩壊させられた狼達のほうが喰われた側という描写なのが意味深です。
狼たちも幼少のイクタとヤトリも、戦った理由は生き残るため。弱肉強食ならぬ弱肉弱食とでもいうべき構図がやりきれない。
(※「弱肉弱食」という言葉は何年も前にどなたかのブログで見かけました。ブロガーさんのことも内容のことも今ではうろ覚えなのですが、酷く象徴的なこの言葉が忘れられません。)

人間もまた、正常な感性を持ち泥を被ってでも誰かを守ろうとする人(リカン中将、トァック少佐、カンナ、デインクーン)ほど腐った国に、あるいは周囲の大きな意思に喰われ飲み込まれていきました。
主人公であるイクタでさえ相手を納得させる言葉を用意することで自分の意志に他人を巻き込んでいくのですが、そこに理性と誠意があるからやりきれないものにはならずに済む。
他者と関わり合いながら生きていく上で人は「喰らわずにいられない存在」なのかも知れませんが、喰うか喰われるかの関係にならずに済む方法も、イクタの生き方によって明示されているのが良いなと思います。

第9話「ささやかな面目の行方」での食堂のシーンは正直その時は笑って見ていたんですが、「戦士」「勇者」にさらには「騎士」と次話で「ケダモノ」という言葉が飛び出したことで、人間のサガと理性、第5話で示された喰うものと喰われるもの、第8話「いつか、三度目に」から繋がる守りたいものと守れないもの、と明確にテーマ性が纏まっていく興味深い構成になっていると感じました。
……まさか伏線なんて思わなかったよ、あの猥談シーンw 考えてみれば尺がカツカツなんだから無意味なシーン入れるわけ無いですねw

「戦士」と「勇者」を飾らない自分だとすれば、「騎士」は他者にいかに誠実に向き合うかという理想を自分自身に課す在り方なのではないかと思います。
そして「ケダモノ」は自分のために他者を食い荒らすことに抵抗感を持たない存在。それは仔のために人間を襲った狼にさえ劣る在り方です。

シャミーユが願う国の在り方は、国を人に見立てるならば「騎士」に近いものなのでしょうね。しかし、シャミーユは自身の目的のためにイクタを喰らい飲み込もうとしています。敗戦国の軍事最高責任者なんて、正しく“すり減らされて捨てられる英雄”であるのは間違いないのですから。
イクタにとっては大事な存在(ヤトリ)を喰われないために逃げ出すか、人を喰らうばかりでない国を作るかという二択になるわけですが、どちらにせよ、仲間や身近な人が喰らわれる可能性は非常に高い酷な選択です。

イクタとヤトリの信頼関係を象徴する演出として二人の背中合わせの構図が一貫して強調されてきましたが、向かい合うシャミーユとイクタは全く正反対の関係性なのですよね。喰うか喰われるかという緊張状態にさえ見えてしまう。
第1話からずっと見て来たこのOP、本当によく出来ているなと思います。
{/netabare}

他の人の感想にもあるとおり、先がすごく気になる作品になってしまいましたが、本作単品でも十分に楽しめるようにはなっています。
色んな理由で1クールでの構成が難しい作品だったと思われますが、ヤスカワショウゴさんのシリーズ構成凄く良かったです。
物語の入り口という形にはなってしまいますが、気になる人にはオススメします。(2016.11.17)

投稿 : 2025/01/04
♥ : 20

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

あれ…ねじ巻きはどこに行っちゃったの…!?

この作品の原作は未読ですが、種田さん、水瀬さんが出演する事を知って視聴を決めた作品ですが、序盤の視聴ですっかりこの作品の魅力にハマってしまいました。

この物語の主人公は、17歳のイクタ・ソローク…彼は軍の名門イグセム家の令嬢であり幼馴染でもあるヤトリシノ・イグセムと高等士官試験に臨むため船出するところから始まります。

その船には、狙撃手のトルウェイ、旧軍閥のテトジリチ家の長男であるマシュー、衛生兵のハローマ…そしてなぜか帝国第三皇女シャミーユも乗船していたのですが、船が嵐によって沈没してしまうのです…

一行は地上に流れ着き一命を取り留めるのですが、流れ着いた先は帝国と戦争状態にある隣国のキオカ共和国だったんです。
彼らの選択肢は二つ…自国の領土まで逃げ延びるか、捕虜となって捕まるか…
紛争中の国境近くでもあるこの場所は敵の見張りの目も厳しく、簡単に逃げられる場所ではない事を認識させられるイクタ達…
きっと帝国第三皇女であるシャミーユ殿下は恰好の交渉材料となるでしょう…
でもそれは一つ間違うと戦局の大きく影響の出る可能性を秘めている…
こんな困難の中から物語が動いていきます。

この作品で第一に感じるのは、主人公であるイクタと幼馴染であるヤトリシノとの関係です。
ヤトリシノのCVが種田さんである事も相まって、彼女に流れるイグセムの血を重んじ、騎士として凛とあろうとする姿は堪らないくらいに魅力的…
でも、彼女が凛としていられるのは、傍らに必ずイクタがいるからにほかなりません。

このイクタ…「食わせ者」とは、正に彼の事を指す言葉といっても過言ではありません。
常日頃からいかに怠けるかを考えており、「怠ける時は怠けるが、怠けるための努力は惜しまない」が彼のモットー。
でもその実態はイクタが師と仰ぐ科学者アナライ・カーンの弟子一人で、彼が口にする「怠ける」とは「効率が良い」事と同義なんです。

例えば1日かかる仕事をやり方を工夫する事で半日しかかからなかった…
余った残りの時間は自分で好きなように使う…これがイクタの言う「怠ける」です。
人は面倒くさい事が嫌いで「安心・安全・安泰」が大好き…というのは本当だと思いますし、文明の発達もこの発想に基づいた部分が多いと思います。

でもイクタが怠ける事を追い求めた結果、彼に待っていたのは彼の人生における3重苦でした。
ただイクタにとっての3重苦が世の中全ての3重苦とはならない事を彼は知っており、軍人としての道を歩き始まるのです。
でも、イクタが軍人として歩むようになってからが面白さの本領が発揮された作品だったと思います。

それとこの作品の登場人物として重要なのが「精霊」の存在です。
火・水・風・光の4種類に分けられた精霊は手のひらサイズで、人間一人につき一体の精霊をパートナーとする事ができるんです。
精霊は武器の動力として使用できるだけでなく、人間に忠を尽くす存在なので一部では神から遣わされた存在として崇められています。

実はこの作品のタイトルを一目見た時から気になっていた事があります。
「ねじ巻き精霊戦記」です。精霊とねじ巻きって、アンマッチ過ぎ…だから物語の中でどの様な関わりを持っていくのかが楽しみで仕方ありませんでした。
でもそれは結局作品の中で触れる事はありませんでした…原作は10巻まで発行され、さらに連載も続いていますが今回アニメ化されたのは原作の3巻まで…つまりまだまだ序盤という事なので、そのうち制作されるであろう続編の中で明らかにされるのかもしれません。

イクタの前に広がるのは、見方の圧倒的不利な状況ばかり…
後に「常怠常勝の智将」と呼ばれるイクタでも味方の犠牲を一人も出さずに…という訳にはいきません。
それに智将よ呼ばれる人物は、この世でイクタ一人…という訳でもありません。
どんなに最善を尽くしても守りきれなかった命は一つや二つではありません。

自らの判断が…命の優先順位が間違っていると罵られた事もありました。
きっと普通に諭すことができるなら…そんな状況が許されるなら罵られる事もなかったでしょう…
でも戦争がそんな言い訳すら許してはくれないんです。
誰もがイクタの様に状況を俯瞰できる訳じゃない…
少しでも味方の犠牲を減らしたいだけなのに…
身に付けていたモノだけが淋しげに残されている…そんな状況を見たくないだけなのに…
気になる方は是非本編でご確認下さい。
私にとってダークホース的存在の作品でした。

この作品の続編は是非とも見たいところですが、乗り越えなければいけない壁があるのも事実だと思います。
最大の壁は声優さんの復活だと思っています。
この作品には、ヒロインのヤトリシノ・イグセム役に種田梨沙さん、そして藤原啓治さんも出演されていますが、お二人とも現在療養中です。
幾つかの索引では代役も決まったようですが、既に世に出回っている作品の出演者が変わるのは淋しい限りですし、ヤトリシノ役は種田さん以外は考えられないと思っています。

でも…wikiで彼女の出演した作品を見ると病気になるのも仕方ないような気がします。
出演される殆どの作品はメインキャラで、テレビアニメ、OVA、WEBアニメ、劇場アニメ、ゲームにドラマCD…それに吹き替えやラジオにまで出演しているんです。
それだけ彼女のニーズがあるからなんですけれど…
これだけ忙しかったら、自分の出演した作品もまともに見れていないのでは…と思ってしまいます。
絶対元気な姿をもう一度見たい…そう願っています。

オープニングテーマは、岸田教団&THE明星ロケッツさんの「天鏡のアルデラミン」
エンディングテーマは、鹿乃さんの「nameless」
相変わらず歌い辛いですが、岸田教団&THE明星ロケッツさんのオープニングは恰好良いの一言です。
しっとりとしたエンディングも好きでした。

1クール計13話の作品でした。物語的にも見どころがあり出演している声優さんも豪華…しっかり堪能させて頂きました。気になる続編…の前に療養されている声優さんの復帰を祈念しています。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 26
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

YOUTUBE「実は面白いマイナーアニメ」 →なるほど、言い得て妙かも

【レビューNo.151】(初回登録:2024/11/4)
ラノベ原作で2017年作品。全13話。
YOUTUBEで「実は面白いマイナーアニメ」と紹介されていたのと、お付き合い
ある青龍さんが同じようなタイミングでレビューを書かれていたので非常に
気になっていたんですよね。
まあそこから半年位放置してたんですが(笑)


(ストーリー)
火・水・風・光の四大精霊が実体として存在し、人間のパートナーとして共に
生きる世界――
カトヴァーナ帝国は国力が衰え、政治は腐敗して国としての寿命が尽きかけよ
うとしており、内政の失敗を戦争で購おうとしていた。
そして帝国一の科学者アナライの弟子少年イクタ・ソロークは、優れた才を持
ちながらも昼寝と女漁りに精を出し、日々怠惰に過ごしていた。
イクタは軍部の名門出身の昔馴染みの少女ヤトリシノと、高等士官試験に臨む
道中船が嵐によって沈没し、ヤトリや同じ受験生たち
・狙撃が得意な好青年トルウェイ
・上昇志向が強く小太りの突撃兵マシュー
・失言の多い衛生兵ハローマ、
・まだ幼き帝国第三皇女シャミーユ
と共に、帝国と戦争状態にある隣国のキオカ共和国の領土に流れ着いてしまう。
イクタの機知により帝国に無事帰還した彼らは「帝国騎士」の称号とともに、
士官学校に入学することになる。


(評 価)
・2人の関係性や他のキャラもしっかり描かれている
 本作は
 ・戦争嫌いの怠け者だがずば抜けた戦略・戦術眼をもつイクタ
 ・武芸に秀で比類なき実力を誇るヤトリ
 この2人の波乱に満ちた運命を描いたファンタジー戦記作品となります。
 平時は軽口を叩き合いながらも、一度戦場に出てばお互いの才を信頼し
 背中を預け合える、そんな2人の絶対的な関係性が実に尊い。
 イクタは女好きですが、そこには恋愛感情はないものの
 「イクタにとってヤトリは大事な人」
 という様が、彼の言動から伺えますね。
 それを象徴しているのが、物語の最初に語られるイクタのセリフ
 {netabare}「(中略~)何故僕がここにいるのか――
  君をさらいに来たんだヤトリ、未来のないこの国から。」{/netabare}
 なんとも意味深な言葉ですね。

 そしてこの2人の脇を固めるのがトルウェイ、マシュー、ハローマの
 士官学校の仲間達です。
 2人の天才に比べ、彼らがしばし凡人として悩む描写がみられますが、
 イクタはそんな彼らのウィークポイントは実は長所だと考えており、
 時にはムチャ振り(?)をすることも。
 そんな中で苦難を乗り越えていく、彼らの成長譚も見どころの一つに
 なっています。

 また戦記モノなので、交流を経て魅力的に描かれた軍人たちとの死別
 も避けては通れないわけで、本作でも
 {netabare}「自らの指揮による輝かしい勝利と自らの選択による苦々しい結末」{/netabare}
 といった言葉でその無情さが語られています。


・ーこれは”約束された敗北”へと向かう戦いの物語ー
 上述はPVの冒頭に現れる言葉ですが、本作では
 ・北域動乱の鎮圧終結のタイミングを見計らって敵国兵が進軍 
 ・消耗しきった帝国軍にはそれを正面から迎え撃つ戦力はなく
 ・撤退戦が最善の策
 ということで、イクタたちが殿を務め帝国軍の命運を握ることになり
 ます。
 まあ早い話が「約束された敗北」の尻ぬぐいってことでw
 しかも敵軍はイクタに比肩する『不眠(ねむらず)の輝将』の異名を
 もつジャン・アルキネクスが指揮を執るという。
 物語最大の山場となりますが、2人の知略戦は非常に見応えがあります。
 そして圧倒的不利な状況でイクタが放った勝負手とは――
 幾分ご都合主義かなというところではありますが、善意的に解釈すれば
 「天才は天才を知る」
 ということなんでしょう。

 しかし物語はこれで終わらない。
 帰還したイクタに第三皇女シャミーユが語る衝撃の計画とは?
 ーこれは”約束された敗北”へと向かう戦いの物語ー
 「なるほど!最後はそうきたか!!」
 という余韻を残して物語が終わるという。


1クール作品ながらも、「何のための戦いか」から始まり戦争や軍人という
ものをかなり地道かつ実直に扱っているという印象ですね。
また平時のイクタの軽口は滑り気味ではありますが、戦場での彼の言葉選
びのセンスには目を見張るものがあります。
これは他の軍人の言葉にもハッとさせられるものがあり、この辺が原作者
の真骨頂なのかなっと感じますね。

ただ難点をいうと導入の5話位まではテンポが悪く展開もぬるいので、上述
「実は面白い”マイナー”アニメ」
で留まっている原因かなっと。
あと「精霊」という要素も(原作では上手く活用されているかもですが)
本作では面白さに繋がっていないという印象ですね。
(そもそもの『ねじ巻き精霊戦記』が「??」って感じなんですよね)

とはいえ高いレベルでまとまったファンタジー戦記作品であったので、
視聴してよかったと思います。
2期があったら是非観てみたいと思いますし。
(望み薄でしょうが)

最後に背中を押して頂いた青龍さんには感謝ですね。
アザ━━━(*゚∀゚*)ゞ━━━ス!!


OP『天鏡のアルデラミン/岸田教団&THE明星ロケッツ』
・『GATE』を彷彿させるような出だしから「岸田教団」感がビシバシと。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 10

70.5 6 心理戦で戦いなアニメランキング6位
弱虫ペダル NEW GENERATION(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (299)
1453人が棚に入れました
インターハイでの激闘を終えた、総北高校自転車競技部。

1年の小野田坂道は、同級生の今泉や鳴子と共に、ニューバイクに乗り換え、3年生が抜ける新生チームとしての新たな闘いに向けて走り出していた。
総北の新キャプテンに任命された手嶋も、盟友の青八木と共に連覇を目指し動き出す。そんな中、坂道は憧れの先輩である巻島から、ある事を告げられる...。

声優・キャラクター
山下大輝、鳥海浩輔、福島潤、岸尾だいすけ、松岡禎丞、宮田幸季、諏訪彩花、諏訪部順一、潘めぐみ、安元洋貴、森久保祥太郎、伊藤健太郎、代永翼、阿部敦、野島健児、宮野真守、下野紘、羽多野渉
ネタバレ

kakelu さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

なんか顔が少女漫画みたいに!? 内容は変わってないから物語重視なら問題なし。

1話の感想 ★★★★ 4.0
インハイ後
{netabare}
顔変わりすぎw
今泉は顔尖ってて、なんか前よりブサイクになってる。
2年の先輩とか原型留めてないレベル。
目かな?目が大きくなったのがアカンのかな?
でも、景色とかはより綺麗になってていい感じ。
バイクも新しくなり、これから新たなスタートなんだが…
小野田の調子はイマイチっぽい。{/netabare}

2話の感想 ★★★☆ 3.5
不調の小野田
{netabare}
凹みすぎたろ、小野田。
どれだけ巻島先輩が心の支柱だったんだ…
でも、手嶋先輩のおかげで少しはマシになったかな?{/netabare}

3話の感想 ★★★★ 4.0
ヒルクライム大会
{netabare}
手嶋、キャプテンらしいことするじゃん!
実力でではなく、ガッツでみんなを率いるタイプか!
おかげで、小野田が息を吹き返した!!{/netabare}

4話の感想 ★★★★ 4.0
優勝は…
{netabare}
小野田の完全復活だな!
あんなんだが、才能は手嶋さん以上ってのが信じられん。
3年生たちはこれで引退…
金城さん、田所さん、精神的な支柱が居なくなることが与える影響とは…
来年、1年生は何人入るかな?{/netabare}

5話の感想 ★★★☆ 3.5
泉田の考え
{netabare}
確かにインハイでは、クライマーの片鱗も見せたが、鳴子からスプリンターを取るのは酷じゃないか…
鳴子はスプリンターだからこその鳴子だろう。
{/netabare}

6話の感想 ★★★★☆ 4.5
スプリンターの意地
{netabare}
御堂筋の進化により負けてしまった鳴子。
鳴子ってあんがい負けっぱなしよな。
鳴子の悲しんでる姿には心揺さぶられた。
こっちも泣けたよ…
鳴子には元気になってほしい。{/netabare}

7話の感想 ★★★★☆ 4.5
走行会
{netabare}
アブの筋肉が増えてた!!
今回は背筋か〜
アブは先輩を超えたな!
なかなか熱いばとるだった。
次は、山岳が先輩を超える番だな!{/netabare}

8話の感想 ★★★★ 4.0
来年こそは
{netabare}
今回はシルバーの髪の人が1番熱かったな。
山岳もこれで前に向ける。
みんながみんな、3年生たちは立派すぎ。
こんな立派な人、大学でもそういないぞ?{/netabare}

9話の感想 ★★★☆ 3.5
新年度
{netabare}
今年は新入生が大量だな。
全員が残るわけではないと思うが、それでも多いよな。
やはり優勝のおかげかな。
杉本、なんか雰囲気変わってるやん。
ギャグ要員から脱却なるか。{/netabare}

10話の感想 ★★★★☆ 4.5
杉本の力
{netabare}
あの杉本がかっこいいだと!?
泣きそうになったんだが。
吠え方のダサさが身近に感じる。
もし自分があの高校にいたら杉本くらいのポジションなんだろうな。{/netabare}

11話の感想 ★★★★☆ 4.5
決着
{netabare}
杉本、惜しかったな…
今回はとてもかっこよく見えた。
杉本も2年になったんだな〜
小野田も2年らしく1年をリードできる走りが出来るじゃん!
去年の巻島さんの登りを見た時と同じような反応をしてたな。{/netabare}

12話の感想 ★★★★ 4.0
インハイ予選
{netabare}
ほぼ周回遅れを巻き返して、トップとは凄すぎ。
そりゃ、観客も燃えるわ。
仲間の大切さを教えるのかと思いきや、結局は仲間にも負けたくないって気持ちを教えることになったな。
確かに、そっちの方が総北っぽい。{/netabare}

13話の感想 ★★★★ 4.0
合宿スタート
{netabare}
鏑木は意外と体力とかは普通だよな。
走りは早いが。
鏑木は手嶋と青八木コンビみたいに、2人で真の力が出せるタイプか。
確かに、酷だが頑張れ。
それより、ここに来ての新キャラが登場!{/netabare}

14話の感想 ★★★★☆ 4.5
古賀さん
{netabare}
絶対に古賀さんを入れるべきだろ!!
みんなのこと知ってるし才能あるし!
でも、手嶋も頑張って来たからな〜
こういうのを監督やキャプテンは決めなあかんのか…
難しい仕事だ。{/netabare}

15話の感想 ★★★★ 4.0
ようやくゴール
{netabare}
古賀さん…
あんたの涙は忘れへん!
御堂筋に負けて以来、鳴子は成長したな。
気合が違う。
鏑木はまだ自分の方向性に気づかず。
はよ、気づけアホ!{/netabare}

16話の感想 ★★★★ 4.0
2度目のインハイ
{netabare}
おいおい、鏑木よ〜
いきなり敵の精神攻撃に動じてどうする!!
まぁ、1年だからしゃーないのか?
でも、先が不安だ。{/netabare}

17話の感想 ★★★★ 4.0
スタート前
{netabare}
スタートまでが長いよ。
ようやく始まったなインハイ!
小野田は単純で扱いやすいな。
しかも、ムードを良くしてくれる!
いいね、あんな人が1人いるだけで全然違って来るからな。{/netabare}

18話の感想 ★★★☆ 3.5
スプリント始め!
{netabare}
まだ鏑木は自分の脚質分かってないんかい!
先輩方、教えたってーな。
でも、才能は飛んでもなさそう。
恐ろしいな〜
アブは健在で嬉しいよ。{/netabare}

19話の感想 ★★★★ 4.0
銅橋
{netabare}
はみ出していると色々あるんだな〜
性格がアレだから良かったが、小野田くんみたいなのなら地獄だよ。
引きこもりになっても、不思議じゃない。
そういう意味では銅橋は適任だよな〜{/netabare}

20話の感想 ★★★★ 4.0
スプリント結果
{netabare}
ようやく神様の正体が分かっ…てないな。
気づけよ!!
しかし、スプリンターの才能は半端ないな。
スプリンターの自覚を持ってもっと努力すれば化けるぞ。{/netabare}

21話の感想 ★★★☆ 3.5
箱根の戦略
{netabare}
箱根がそんな作戦でくるとは。
やはり王者して何もをしてでも勝たないといけないって事なのかな。
小野田は、呑み込まれることなく入れるのか?{/netabare}

22話の感想 ★★★☆ 3.5
ゼッケン1の宿命
{netabare}
周りからの妨害、あれいいの?
確かにしゃーない気もするがまったくフェアじゃないやん!
自転車って、ローカルルールが多い気がする。
真波の愛され自慢には素直にムカついたw{/netabare}

23話の感想 ★★★★ 4.0
小野田の反撃
{netabare}
流石、小野田ちゃん!
1なだけあるな〜
今回、また新しい曲になったな。
正直、前回のヒメの方がよかった。
しかし、小野田の鼻歌クライムってw
ダサいな。{/netabare}

24話の感想 ★★★★☆ 4.5
手嶋の全力
{netabare}
手嶋さん、めちゃくちゃ頑張るやん!
手脚が限界に達してからの持久力、パないな。
この人、十分凄いと思うけどな。
他の小野田や真波が才能ありすぎなだけ!
こりゃ、ワンチャン行けるか?{/netabare}

25(最終)話の感想 ★★★★ 4.0
1番に山に登るのは
{netabare}
最後は小野田が決めちゃうと思ってたんだけど、来なかったな。
手嶋さんは真面目だね〜
待たなくても誰も文句なんか言われなかったのに。
初勝利を目前にして、敵を待つとか普通無理だよ。
いい人だよな〜
手嶋を助けた小野田には、やはり主人公かと思わされたね。
今期はここまでか…
1期のように1日目は終わるかと思ってたけど、終わらんかったな。{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 6

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

あの熱い夏(インターハイ)が、来る。

この作品は、シリーズ第3期の作品になります。
物語の内容に繋がりがあるので、前期を未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

メンバー全員が力を振り絞って挑んだ激闘の末、インターハイの頂きを制した総北高校自転車競技部。
金城、田所、巻島先輩らの底力と不屈の闘志をひしひしと感じさせてくれた3年生も世代交代の波には逆らえません…
代替わりした新生総北高校自転車競技部が始動するところから今回の物語は始まります。

今期の作品を見てまず感じたのは2年生…とりわけ主将となった手嶋純太の著しい成長っぷりです。
物語はずっとインターハイをなぞってきたので、実際のところその裏側は描かれていないので、大会に出場できなかった選手が何を思い、何を考え、何に打ち込んできたのかは正直分かりません。
ですが、手嶋の言動を見ていれば分かります…
人一倍努力してきたこと…そして金城先輩の後釜としてチームを引っ張って行くと決めた並々ならぬ決意を…

ですが、彼がもし独りぼっちだったらきっとここまで成長していなかったと思います。
時に良きライバル…そしてお互いに支えあえる同級生の青八木が並走してくれたからにほかなりません。
でも改めて思うのは3年生の偉大さと存在の大きさです。
精神的支柱が無くなると人はどうなるか…少し考えれば答えは容易に想像できると思います。

そこで何を選択するか…どんなに些細でもきっかけに気付いて前に進めるかで、その後の生き方は大きく変わってきます。
迷い…落ち込み…色んな事がありましたが、メンバーの気持ちが一つに重なり物語が動いていきます。

「目指すはインターハイ連覇!」
大会に出場する総北のメンバーは特にこの気持ちが強かったと思います。
だって、金城さんたちが抜けたから勝てなくなった、なんてきっと死んでも言われたくないから…

でも先輩たちの抜けた穴ってやっぱり大きい…
ただの先輩じゃないんです…
高校生の中では指折りのオールラウンダー、スプリンター、クライマーなんです。
田所さんに至っては、最速通貨者の称号であるグリーンゼッケンを取ってしまうほどの実力の持ち主なんです。
戦力ダウンが否めない状況の中、主将である手嶋はチーム構成に相当悩んだのではないでしょうか。
物語の中では手嶋の悩んだ素振りは殆ど見られませんでしたけれど…

しかしどれだけ悩んでも時間は待ってはくれません。
チームの中でも紆余曲折ありましたが、現状できうる中で最高のチームを編成しインターハイに臨んでいきます。
改めて感じるのは、総北以外の学校は軒並み戦力アップしていることです。

昨年優勝争いをした箱根学園のチーム構成なんて正直半端ありません。
前回も相当強いと思いましたが、正直今年は昨年以上の実力の持ち主で構成されているように思います。
箱根学園は自転車競技における常勝強豪校なので、インターハイでてっぺんを狙うには最短の近道です。
でも、総北だって昨年優勝校なのだから、もう少しメンバーが揃っても良さそうなのに…
なんて思っていましたが、レースが始まり視聴を続けていくうちに新生総北の見方が変わったのは事実です。

1年生の鏑木にもセンスは感じるものの、一番ビックリしたのは2年生の底力です。
どれだけ努力を積み重ねてきたんだろう…と思います。
だってスポーツって上達が目に見える競技ではないから…
1年間…前回優勝したインターハイから今までの時間…
きっと自転車に自分の全てを費やしたんだと思います。
その必要性を肌身に感じていたのは2年生の二人…

だってレースに出なきゃいけないから…
レースに出るという事は偉大な先輩の抜けた穴を埋める、という事だから…
3年生との力の差は歴然で新しく入った坂道ら3人にレギュラーの座を譲った二人…
速さを追い求める競技だから速いヤツが出場する…
こんな道理は最初から分かっています。
だけど、チームの事を思う気持ちは坂道らより少なくても1年分は勝っているんです。
世の中が道理で動くことばかりでも心底納得できたか…と考えるときっと答えはクエスチョンだと思います。
だから2年生は何度も下唇を噛み締めた1年間だったと思います…
レースに出れない悔しさだってきっと半端なかった筈です。
でもその悔しさが成長のバネになったから今の手嶋らがあるんだと思います。

レースはまだ序盤…
でも目に見えないレースは既にデットヒートを繰り返しています。
そして物語の進展に合わせて手嶋純太の熱さを身体全部で感じることになります。
私なら絶対できないこと…それをいとも簡単にやってのける手嶋…
喉から手が出るほど欲しいモノは天秤にかけるモノなど無いはずなのに…
それくらい手嶋の覚悟が本物だった…という証だったなと思います。
そんな手嶋の言動が気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、夏代孝明さんの「ケイデンス」と「トランジット」
エンディングテーマは、佐伯ユウスケさんの「ナウオアネバー」

3期は2クール25話の構成でした。
1期38話、2期24話とこれまで合計87話も放送されてきたのに全然尺が足りない…
昨年よりネジを2,3本外さないときっと欲しいモノには手の届かない物語が始まったのだと思います。
そして既に4期の放送が2018年の冬アニメからと決まっています。
この熱いデットヒートが今後どの様に展開していくのか…これからもしっかり見守っていきたいと思います。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 17
ネタバレ

四畳半愛好家 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

スポーツマンシップって難しい…。

 なんて思わせてくれるエピソードがありましたね…今回の3期。
 基本的には、人気の名シーンなんでしょうが…個人的には複雑な気持ちになりました。あの行為についての感想は下記の「物語評価」に書かせていただきます…。

 とにもかくにも、3期まで全部で7クール分も観たわけですが、相変わらず熱くて面白い!!

 最初はあまり好かなかった主人公の小野田君ですが、3期まで来ると一番応援しているキャラだったりします!「小野田がんばれ!」って気持ちで視聴しました。

 中途半端なところで終わりましたが、4期決定したらしいんでファンの皆さんは安心してくださいね。


●以下項目別感想詳細

物語:3.5
 相変わらず熱い。個人的には部内のレギュラー争いが特に熱くて面白かったです。ただ、試合の展開とかはどうしても似たものになるので、飽きっぽい人だと、そろそろ飽きちゃうかもしれません…。

 それと手嶋先輩の「スポーツマンシップ行為」について…{netabare}

 真波のチェーントラブルに付き合い、手嶋は「待つ」という行為を選び、結果的に負けます…。
 あの手嶋の行為はある種美しい行為かもしれませんが、個人的には少し残念でした。自分を「凡人」と自負するなら、ロードレースがチームスポーツだっていうなら、あそこは勝ちに行くべきでは?と思ってしまいます。御堂筋じゃないけど、スポーツなら勝ちにこだわるのが自然だし、汚いとは思えません…。

 ただ、1日目の「山岳賞」でしかない??(それを言ったら元も子もありませんが)ので、スポーツマンシップをないがしろにしてまで勝利に執着すべきではなかったのかも…。これが3日目のゴールシーンだったら怒りますよね…。

 そもそもこのスポーツに詳しくないので、違和感を感じているのかもしれません。自分がやってきたテニスだったりサッカーならば、相手が負傷しても自分のプレーに集中するのみですし、厳しい状況なら相手の怪我を逆に利用する戦法に徹するでしょう…。ロードの世界はそういったスポーツとは一線を画しているのかも知れません。

 ともかく手嶋さんは格好良かったです。最後まで「待っていた」ことを否定する気遣いとかが特に。周りも手嶋自身も凡人って連呼するもんだから、手嶋=弱い と思ってましたが、真波の登りに食らいつけるとか…全然凡人じゃないじゃん!(少し真波が弱体化した印象もありますが…。)

(てか小野田君めっちゃ追いついてたし、もう小野田君が山岳賞で良いのでは?と思ったり…。)
{/netabare}

声優:4.0
 相変わらず豪華ですし、演技も安定しています。

キャラ:3.5
 前期と比べると少し低めで。
巻ちゃんを初めとする総北の魅力的な先輩方が消えたことも悲しいですが、その分面白い後輩は入りましたし、杉元や小野田の成長もあって、総北のキャラ達には問題なし。

 問題は箱学の小粒感。個人的に好きだった新開さんと荒北がいなくなった穴がなかなか埋まりません。真波はなんか弱くなった気がするし、少し感じ悪くなった気がする…。泉田なんてボスを張れるほどの選手には見えないし、感じわるk…(ry。葦木場は好きだけど、穴は埋まらんわなぁ…。ほかのキャラに期待しています。

 京伏の御堂筋は相変わらず面白い!が、石垣がいないのも寂しい…。

作画:3.5
 特に作画が変だと思ったことはありません。文句なしですね。

音楽:3.5
 OP、EDは毎作恒例のさわやか系。個人的には特に好きでもない感じです。

総評(平均):3.6
 安定して楽しい作品だと思います。総北の2年生たちの見せ場はきっとこれからでしょうし、4期に期待しています!!

投稿 : 2025/01/04
♥ : 8

62.6 7 心理戦で戦いなアニメランキング7位
奴隷区 The Animation(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.1 (168)
694人が棚に入れました
『SCM』―それは他人を奴隷にできる器具。
勝負に勝てば主人となり、敗者は奴隷となる。
復讐、愛情、憎悪……
さまざまな思惑でSCMを手にした者たちが繰り広げる、欲望の群像劇。
勝利か、服従か。
壮絶なサバイバルゲームが幕を開ける。

声優・キャラクター
山村響、鈴木崚汰、千本木彩花、緑川光、木下鈴奈、小西克幸、興津和幸、森久保祥太郎、白井悠介、八島さらら、村瀬歩、稲田徹、宮田幸季、川津泰彦、西田望見、早川沙希、河西健吾、國立幸、堀内賢雄、上村彩子、結城光
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

科学的な設定は、諸刃の剣

[文量→大盛り・内容→酷評系]

【総括】
タイトル的には、なんかスッゴいエログロ感があるけど、別にそうでもない(原作は知らないけど)w

一応、「カイジ」「DEATH NOTE」みたいな知的バトル系には属するのかもですが、まあ、そこは大したことないです。特殊な設定下における人間ドラマを描きたかったんでしょうね。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
まず、ちょっとは誉めよう(笑)

奴隷化を、特殊能力や魔法じゃなく、一応、科学的というか、SCMという設定を作っているのはイイね。いくつか、「デスノート」みたく「ルールをしっかり知っているから勝てる」的な流れもあって、そこは良かった(勿論、デスノートには全然及ばないけど)。

でも、「魔法」ならどんな矛盾も「魔法だから」で逃げ切れるけど、「科学」なら、矛盾は命取りになる。トンデモ能力を「科学」にするとリアリティーは増すけれど、そういうリスクもあるんだよね。ルールも、後出しジャンケンが多かったし。

例えば、1話を観てまず思ったのが、SCMの弱点。SCM最大の問題点は、SCMを付けていない人物に対しては無力だということ。だから、人質からの解放なんてSCM装着者に頼むより、ヤーさん的な人に頼んでおいて、主人を拉致監禁、拷問でもぶちかまし、「人質解放」を宣言させれば済む話。んで、ヤーさんに金を渡す契約をしておけば良い(なんならチンピラでも可)。そこのところの説明をキチッとしないと、折角の設定が死ぬ気がする。だって、最強のSCM所有者だろうが、(終盤に登場した)ジャッジメントSCMだろうが、普通の人の拳銃1発に勝てないわけでしょ? なんでみんな、わざわざSCMで勝負したがるのかな? (作中何度かあったけど)単純な暴力×SCMのコンボが一番効率的だよね。

後は、勝負の内容が両者の同意によるなら、「どう勝負するか」より、「どんな勝負をするか」の方がずっと大事。だから、一番大事なのは下調べや勝負への持ち込み方が重要(な設定にしたのだから、そこをもっと丁寧に描いて欲しかった。それが出来ないのは、スマホと接近アラートがあったから。それにより生まれた良展開もあったけど、騙し討ちや調査の面白さを出せないことを考えたら、トータルではマイナスかな)。

パッと思い付くのは、拉致監禁して、命を脅しながら強制的に勝負に持っていく方法。まあ、それじゃああまりに安易だから(でも結構やってた)、正統派でいくなら騙し討ち。例えば私なら、(相手が素人なら)剣道勝負に持ち込めればまず負けない。まあ、剣道はなかなかやってくれないだろうけど、例えば漫画家が身分を隠し、「似顔絵対決」とか、アナウンサーが「早口言葉対決」なら、あり得るかな。そういう、「隠れた一芸」を身に付けるトレーニングを積み、勝負をしてくれる相手に出会うまで根気よく勝負を挑み続けるのが大切。つまり、地味な作品になる(笑)

こういう矛盾点を鮮やかに解決してくれたら、ググッと評価が上がるんだけど、、、結局、全く解決してくれなかったね(苦笑) なんか、登場人物バカばっかりに見えた(単純な暴力=簡単な最善策があるのに、それを使わず、SCM=次善の策で必死こいて考えているあたりがアホっぽく見えた)。

それどころか、キャラもほぼ使い捨て。キャラを記号としか扱っていない印象。奴隷として、たくさんのキャラが出てくるものの、そのキャラを生かそうという気がない。

ホスト、筋肉ダルマ、女装子、看護士、会社社長など、たくさんの特徴をもった人物がいるのに、「その人物ならでは」の戦略もバトルもない。看護士だから注射? 別に、薬さえ手に入れれば、刺すのは誰でも良いやん。女装子、普通の女子と何か違う扱いしてる? ホストなら、ホストの技能生かそうか。

基本的に、どのキャラも空気。登場時にちょろっと活躍し、過去回で人生紹介して終了。あとはモブに成り下がる人が多すぎる。いや~、「サクラダリセット」は上手かったな(全キャラ、全能力を生かしたからね)。

最終回も、微妙。アニオリらしいけど、この設定、作風なのに、美談にしてどうするんだろう? 無理矢理感のある大団円にハッピーエンド。う~む、普通に原作に繋げたり、更なる悲劇の予感でも良かったかな、この作品に関しては。

てか、アニメだから規制があるのかもしれないけど(ならムリにアニメ化するなという話だし)、もっと人間の欲望をリアルに描くべき作品なんじゃない?(私の好みは別として)その方が人気出た気がする。まあ、私みたいなパンピーに思い付くのは、エロいことと金銭的なことくらいだけど、もっとサイコパスな命令や欲求があっても良かったと思う(そうすると、私は視聴断念するけどw)。

つか、人を奴隷として扱おうなんてクズばかりの世界を描いておきながら、愛だの正義だのちゃんちゃらおかしく、サムさすら感じるんですよ。

芥川龍之介の「蜘蛛の糸」は、その辺ちゃんとしてて、あれは芥川一流の皮肉。あれ、お釈迦様プレゼンツのムリゲーなんだよね。カンダタ含め、地獄に落ちたクズ人間に、蜘蛛の糸という僅かな希望を与えても、そもそも他人を優先できるような人間なら地獄に落ちてないって話で、結局全員地獄に落ちる。一見、良い話風にみせて、お釈迦様含めて全員をディスるとか、流石、人嫌いの芥川(笑) どうせやるならあそこまでやらないと。

「魔法少女サイト」「王様ゲーム」でも書いたけど、こういう悲劇的(残酷)な設定だけは思い付いたものの、それをキッチリ生かしきるだけの力がないままに、連載&アニメ化ってのが、最近多い気がする。なんだかな~。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
とんでも能力や魔法じゃなく、一応、科学的というか、設定を作っているのはイイね。SCM最大の問題点は、SCMを付けていない人物に対しては無力だということ。だから、人質からの解放なんて、SCM装着者に頼むより、ヤーさん的な人に頼んで拉致監禁、拷問でもぶちかまし、「人質解放」を宣言させ、ヤーさんに金を渡せば良いんじゃない? そこのところの説明をキチッとしないと、折角の設定が死ぬ気がする。さあ、どうなるかな? 期待ですね。

2話目
ゲーム自体は面白くもなんともない。心理戦も戦術もなく。となると、人間ドラマを描きたいわけね。

3話目
SCMを外して勝負できるんかい。これは、SCMの性能をより正確に理解している方が強いね。そういうのは、「デスノート」が最上位だけど。

4話目
まあそうだよね。こういう直接的な手段が一番強いわな。犬を使うというのはなかなか面白いが、同意形成はどうするんだろ? 餌あげて腹見せたら、直ぐに負けちゃいそうだし(笑) そこを説明してくれるなら良いな。散歩している犬のサイズ感、ぬいぐるみか(笑) まあ、こういう(どう勝負の土台にあげるか)アニメになるよね。

5話目
命は奪えないから、自作自演? ズシオウマル頭良すぎるし。そこまで人語を理解するズシオウマルなら、エイアがズシオウマルと勝負して上書きすれば良くない?

6話目
ほ~。SCM開発者ね。このSCMで人語を理解できたならまだわかるけど、SCM装着前から人語を理解できたんだな。つか、ユウガ弱すぎるし、結局、力業最強なんだよね。

7話目
た、大したことねぇ(笑) これ、二大勢力の決戦だよね? 1本とられた感がないバトル(苦笑) いや~、女子高生として潜り込むならまだしも、臨時の養護教諭はムリでしょ、正規のルートなら(養護教諭の免許使ったとあったし)。東京に養護教諭の資格をもっている人が何人いると思ってるのさ。つーか、なぜ「潜入」という危険な任務を、右腕に行かせるんだよ。リュウオウ、バカかな。その1000万が何らかの方法で無くなるのは予想できてたけど、そもそもバッグから金出されていたら負けやん。バッグから絶対に金を取り出さないような仕掛けがないのなら、ただのバクチ。「賭けグルイ」みたく、そのスリルを味わうのでないのなら、無意味。

8話目
ジャッジメントSCM、メッチャチートやん。大丈夫か? そんなん出して。

9話目


10話目


11話目
自ら弱点を話す、バカ。

12話目
この作風で、大団円、ハッピーエンドにする意味あるかな?
{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 18

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

奴隷の世界へ、ようこそ。

この作品完走後、レビューを書くためにwikiをチラ見しました。
小説、漫画とも刊行が終わった作品であり、2012年には映画で実写化もされたんだそうです。
ですが、私はどれも未読・未視聴です。

原作のタイトルを見て気付いたこと…
タイトルは「奴隷区 僕と23人の奴隷」なんですが、登場人物の苗字が、東京23区の区名に合致していることくらいです。

最近分かったのは、人の感情や意識を強制的に歪ませる作品…或いは、深層のプライベートエリアを土足で踏み荒らすような作品…どうやらこの手の作品は、私の苦手ジャンルみたいです。
もちろん、視聴に耐えられない…という事はありません。
ですが、物語が尺の都合上、中途半端に途切れた状態で次の話を1週間待つのは正直しんどいので、録り貯めして一気見した作品となりました。
毎期放送される作品が増大の一途を辿っており、タイムリーに視聴できない作品も出てきて残念な気持ちになってたので、一気見は気分的な救済措置にもなった気がします。

でも放送が終わってから一気見するということは、次の期の作品の視聴時間を削る事に直結しているのは認識していますが、敢えてそれには触れないでおこうと思います。

この作品は、人を奴隷にする物語…
ここで指している奴隷は、「主」に位置する人間に身も心も委ねる…そういう奴隷です。
日本には馴染みの無い制度ですが、この作品で登場する「SCM」という機械が、それを装着しある特定した条件下に陥った人の精神を強制的に屈服させる、という仕組みになっています。

そもそも奴隷の要件は以下の通りです(wikiより)
・人間でありながら所有物とされる者をいう。
・人間としての名誉、権利、自由を認められず、他人の所有物として取り扱われる人。
・所有者の全的支配に服し、労働を強制され、譲渡や売買の対象とされる人

物語の中で奴隷を求める理由は人それぞれ…
ですが、私にとってはどの理由も奴隷によって解決できるモノとは思えませんでした。

真っ当な理由に対しては、真っ当な理由以外で返すことなんかできません。
それに自己顕示欲を見える化したいと考える輩については論外以外のナニモノでもありません。
だって、本当に強い人間って、そういう小道具を頼りにしませんから…
だから物語の中で必死に奴隷を求める姿を見ると、違和感を感じずにはいられませんでした。

でも、状況を俯瞰してみると人の在り方は一つではありません。
それに「人間が平等である」を履き違えてもいけないと思います。

人の在り方については、自らの言動に責任を「取る人」と「取らない人」に分類できると思います。
殆どの大人は「取る人」に分類されると思います。
ですが、それ以外の人が存在するのも事実です。
「取らない人」については、「(年齢的などの縛りで)取れない」や「取り方を知らない」が含まれますが、「取りたくない人」が内在するんですよね。

誰だって責任を負いたくなんかありません。
でも、物事を動かそうとする時や新しい一歩を踏み出す時に伴う相応のリスクを責任という形で私たちは背負わなければなりません。
若しくは自分の代わりに背負ってくれた人に報いるため、私たちは全力で立ち回ります。

でも、「取りたくない人」って、私の経験上ですがそういう輪に入ってこないんですよね。
そういうのって見てる人がちゃんと居て、次第に相応の役割しか任されなくなって…
その結果をどう受け止めるか…そしてどう変えていけるかが鍵なんだと思います。

次に「人間が平等である」について
「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」
これは福沢諭吉の「学問のすすめ」に記載された一節です。
これは、一般的に「人間はすべて平等であって、貧富・家柄・職業・社会的身分などによって差別するような偏見を、否定している言葉」と解釈されていますが、これには続きがあるのは有名な話です。
人間は全てにおいて平等になる権利がありますが、どの分野でその権利を会得できるかは本人の努力次第…なんですよね。

だからこの物語が指し示した出口…個人的にはそうあって欲しいと願っていた方向だったので、良い感じで纏められた作品だと思いました。

オープニングテーマは、阪本奨悟さんの「カラカラな心」
エンディングテーマは、Pileさんの「BJ」

1クール全12話の物語でした。
立場がコロコロ入れ替わるので、心は相応に荒むと思います。
この手のジャンルが好きな方には受け入れられる作品なんだと思います。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 9

TAMA さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.7

タイトル負けしてる作品だったなぁ

作品の要『SCM』(歯の矯正器みたいなやつ。これを装着すると宿主の分泌物から判断し脳に作用する)…
いや、はめなければコレって作品自体が簡単に瓦解するよね。最初にこの考えが浮かび全く作品を楽しめませんでした。


原作・未読。
アニメ・全話視聴。


基本ルール↓(公式より一部抜粋)

1.SCMを装着し、勝負を行う。勝負を申請された方に勝負の決定権があり、申請者には勝負の決定権は無い。

2.勝負内容は24時間以内に決定するものが好ましい。

3.決着した際、負けた方が奴隷(Mモード)、勝った方が主人(Sモード)になる。

4.Mモードは自身の主人である、Sモードの者に行動を捧げる絶対服従の奴隷になるが、主人は奴隷側の死活行動と感情までは操れない。

5.Mモードになった者は「外した時間の4分の1時間」SCMを装着していなければならない。(24時間外した場合は、およそ6時間)。24時間外し続けた場合、ペナルティが起きる。Sモードも同様の条件下のなかで取り外しを行わなければ、従属する奴隷側にペナルティが起こる。

etc…

…うん、ルールは面白そう。穴多いけどね。(etc…の中には『ルールには無い裏ルールも存在する』は卑怯だと思うけど。)

因みに…
『奴隷』(広辞苑より)↓
人間としての権利・自由が認められず、道具同様に持主の私有物として労働に使役される人間。「―解放」。転じて、あるものに心を奪われ、それにしばりつけられている人。


にしても、アニメの内容は本当につまらなかった。
ご都合主義はともかく、勝負が非常につまらない。
様々なキャラ(個性)が出てくるのにその個性を使ってない。
「え?だったら○○じゃなくても一般人でええやん?」ってなります。

後なんでバカの一つ覚えみたいに近くに居るの?
ルールを確認したけど『エリア』に関しては書いてなかった。なら日本の端や海外に逃げるキャラが出てきても良いよね?興味本位でやったけど現場を見たら怖くなって…ってなる人だって居る筈でしょ?
ま、「(参加者全員が)奴隷が欲しいから」って言われたら何も言えませんがルールやSCMの穴を見付けてしまったら違和感が勝ってします。

1番萎えたのは『ジャッジメントSCM』。

…は?…えぇ?

駆け引きもクソもねぇな。


あの、銃もヤーさんも出てたけど『SCM』をつけてないヤツに色々やらせればいいんじゃないか?ってなりません?そんなん出てくるんだったら脅迫でも陵辱でも薬でもやって無理矢理にでも…って思いつかないかな?場合によっては監禁。
肉体的とか精神的になどやりようはあるはず。変に科学を用いているから説明もなしなので違和感しかない。
ここら辺、ルールの穴過ぎて…ねぇ。
必勝法は他にもありますが長くなるので辞めときます。
なので『ジャッジメントSCM』出てきた時は使ってるヤツを「バカだな」ってのが第一印象です。
(ジャッジメントSCMについてはかなりのネタバレになるのでここでは伏せます)

キャラも使い捨てみたいな扱いも多く、勝負も緊張感さえない。駆け引きもチープ。心理描写もそこそこで『奴隷』って言うワードも重みが無い。
『SCM』を取り付ける駆け引きや緊張感さえない…アホなの?1番面白くなりそうなのに。
こーゆージャンルをやるならせめて他作品の『ダンガンロ○パ』や『賭○グルイ』等の駆け引きやハラハラ感を演出してほしかった。…もしくは『ようこそ実力至上主義○教室へ』くらいのルール開示(数秒で良いから全部)してほしかった。
よくコレここまで穴があるのに連載やアニメ化したな。編集部、編集者、編集長は気にならなかったのかな?売れたらそれで良いって感じなのかな?

良かったとこ…?
う〜ん…『ズシオウマル』かな。

私からは全くオススメしません!
本当につまらなかったです。ルールや『SCM』の穴に目を潰れるならアリ?かも?

ルールの後出し多め、『SCM』が科学者達が発明してたけど脳にどういう原理でどういう風に作用するのか等の説明もなし。うわぁ…。
え?累計320万部?(電子含む)。
マジか…。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 3
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