微グロで切ないなTVアニメ動画ランキング 1

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88.5 1 微グロで切ないなアニメランキング1位
喰霊-零-(TVアニメ動画)

2008年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (4593)
20626人が棚に入れました
憎しみに揺れる魂を目覚めさせたのは誰?
それは闇の街を彷徨う、哀しみに暮れる迷い人。
運命の絆で繋がれた二人は…宿命の鎖を断ち切り、悪霊を討つ 。

声優・キャラクター
水原薫、茅原実里、高橋伸也、相沢舞、土谷麻貴、白石稔、稲田徹、若本規夫、平松広和、松元惠、小村哲生、麦人、石森達幸、田中涼子、城山堅、升望、堀川千華
ネタバレ

ValkyOarai さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

戦うことも百合の一つと言えるだろう 日本刀を用いた戦etc.が混ざりますが主人公は異なります あなたは悲しみを背負えるか?

なのはみたいに魔法をバンバン撃ったり、プリキュアみたいに肉弾戦でオラオラオラやるのもいいけど、たまには「閃乱カグラ」みたいに剣と剣が鈍い音を響きあう戦も見ないといけないよね
黒い剣と白い剣
貴方だったらどっちを持ちたい?

1話 いきなり出クライマックス
{netabare}出落ち、これ洋画か!?と思いきや火災現場に人型の生命体が出やがった。特殊なサーチをかけないと見えない模様
だから「やったか!?」は本当に止めましょう。言ってなかったけどwww
えええええ、バイク回して立ち向かってらあwwww
そんなにデカくない悪霊とやりあったのは茶番だ。全て37564すれば成り立つ世界だからここは
「諦めてって言ったはずでしょ」
主人公らは黄泉により37564にされた。それだけです{/netabare}

2話 本当の主人公はここに在る
{netabare}主人公である弐村剣輔は「蒼穹のファフナー」の近藤剣司
土宮 神楽は長門さん
部隊を殺した諫山黄泉は魔乳影房だったのか。
彼女は元々悪霊を狩るハンターとして在籍していたが、理由があってか独立し、悪霊側に居座った。何故貴女は嘗ての友を敵にする?あの瑠璃色の蝶と関係があるのか?
甘さがあって強ければそりゃあ誰だって怨むよなあ。だから嫌いになったんだ
「私を姉と呼ぶな!!」これで斬れるか?殺められるのか?{/netabare}

3話 過去における邂逅 時間は過去に飛ぶ
{netabare}黄泉は嘗て神楽の元にいた。そして神楽は黄泉の所で生活することになった。神楽の母親は他界している。この時性格は全くの真逆だった。数年でこれだけ変わるようなものか。時間は残酷だ
「実戦では相手の強さを選べない」これがゲームと異なっているのがアニメなのかもしれないな
またしてもタワーが建つと思いきや、仕事だ...バイト君だけど行く黄泉だった
同行した際、剣を受け取ったのだがそれが現在に至っているのである
また黄泉も本当の両親を悪霊によって殺されていた。この親がいないことは互いに=なんだ
血縁が繋がってない人が剣を受け継ぐのってカグラの斑鳩と同じだ
そして成長して黄泉と共に悪霊狩りに同行する神楽であった。尚食ってたのはポッキー、杏子かよ!?www{/netabare}

4話 まだ時間は戻らない 剣を向き合うまでの経緯をじっくりと語ろう
{netabare}ポッキーの先っちょ食い続けてからのキスって「けんぷファー」では未遂で終わったけど、こっちでは...
車内でイチャイチャすんな!破廉恥であるぞお!!
神楽よ、貴女はフロントはまだ早い。バックスに回って貰おう
すっげえマッチョな人が...でも彼は剣を作ってくれた人だ。変態だと勘違いしないようにwww普通捕まるだろwwwww
神楽よ、お前は元々人だったゾンビを殺められるか?そんなに躊躇してちゃあ戦場に立つ資格なんてないぞ!!
戦場に堂々と立つためにも強くなれ、それだけだ{/netabare}

5話
{netabare}仲直りのためならえんやこら、それだけです
チンピラに変装して襲うって古典的だなあ~{/netabare}

6話 血筋の継続には力が必要か?
{netabare}いくら力不足だといって引き継ぎは不可だって言われたらそりゃあショックだよな。でも悪霊は意識していなくとも世界を狙うこともあるから油断はできないのか。これで知力が少しあればゴールデンの悪役の出来上がりなんだけど
ちゃんとフォローする黄泉だった。嬉しい限りだよな。でも何故貴女が剣を向けることになったのはもうちょっと先だ
ビャクエイを手放すことは自分が死ぬことになる。それが親父の体を纏っている。

そしてやってきた。瑠璃色の蝶が...
また、別の場所で神楽は悪霊に憑かれた先生を殺し、邂逅してしまった...{/netabare}

7話 指名や宿命 貴方は従うかぶち壊すか
{netabare}瑠璃の蝶はメイ姉さんの血を吸い取った。狼煙が揚がる...
貴方は友達を殺められるか?悪霊に取りつかれたら殺さないといけないなんてこの世界もおかし過ぎるよ!!下手したらヤクザ以上だよ!!
指名や宿命なんて人にとっては馬鹿なことかもしれないが、その路線から変更するためには話を根本的に曲げないといけない必要がある。
続けるか止めるかは神楽次第だ。それを忘れるな

そうか、ここで黄泉は独立を表明したのか
じゃあな...黄泉の親父...地獄の業火が良く似合う...
キラは懐にいるのに...{/netabare}

8話 人が他界したら貴方は何が残る?
{netabare}私は親父になんも恩を返してなかった。それだけで後悔の念が積もるだけだ
なーるほど、アサシン(暗殺)のためなら部屋を選ぶ、自然な手段だな。あの瑠璃色の蝶、できるぞ...
そして、メイは言った「剣を返して貰いますか」と
剣無くなったら何もできんぞ、黄泉...
メイに襲ったのはあの瑠璃色の蝶だった。貴方は怒り、憎しみ、欲望を受け入れられますか?
メイの言葉で変貌してしまった黄泉...彼女は意志を取り戻したのに...そして...{/netabare}

9話 時間をちょっと戻します 誰にでも憎しみは持ってるのか?
{netabare}部隊が悪霊を交戦していた所に場所を移そう
そこには傷ついた黄泉の姿が...やはり瑠璃色の蝶(殺生石)か...奴は何を求めるんだ?心の奥底に眠る本能を呼び覚ますのか?
黄泉の喉は破壊されていた。メイを殺めたのは黄泉自身だったのを否定しなかった。
そこに当主&神楽が乱入、剣を直に持っちゃあ血が...
指名なんていらないのに...黄泉と一緒にいたかった...姉妹でいたかった...神楽は涙を流した...

殺生石は宿主を探していた。その適用者に合うのが黄泉だった。貴女には憎しみがあるから...皆に裏切られたから...じゃあその憎しみを増幅させ、駆逐を始めよう...あの石の力、傷も治すしとんでもねえな{/netabare}

10話 黄泉「駆逐してやる...(巨人以外の)全てを...!!」こうして時間は元に戻る...
{netabare}流石にあの剣なら巨人の首筋を狙えるっしょ!精霊も召喚できるから
あの石の光と同時に黄泉はいなくなった。探すしかないか...
黄泉は親父に対して言う「命を乞え!」
場所を変えてまた言う「私は死の穢れよ」と。恋路を邪魔した輩もいたから。それだけで憎しみは増幅する...

神楽を殺めようとしたが、それを止めたのは神楽の親父だった。
「まさか、お前が迷うか」
「迷いなんて、全て消えたわ...」{/netabare}

11話 犠牲と強さ
{netabare}まずは神楽の親父と黄泉が向かい合う...指を咥えて見てるのか?
貴女はトドメを刺せられなかった。それが失う原因だ
じゃあな親父...地獄の業火に焼かれるがいい...

あの石の呪いを得たものは記憶を一時的に失い、死ぬこともできなくなってしまう。
親父はもう虫の息だ。ビャクエイに魂を食われる寸前だから。その分を謝らないといけなかった。これを引き継いだら長生きはできないことが分かった。
愛しさ、憎しみなどは全て忘れろ。だが真に強くなりたいなら全てを背負え。それだけだ
親父の殺生石とビャクエイを受け継いだ神楽
さあ、ケリを着けようか...{/netabare}

12話 世紀末覇者「この俺も悲しみを背負うことができた!!」
{netabare}「私を黄泉の所まで連れてって」
これで終わるのか、この悲しみが...あの殺生石を埋め込んだ瑠璃色の蝶は何だったのだろうか。やはり邪神だったのか?
黄泉の本心はどっちなんだ?殺戮を好むのか、その逆なのかその前に弔い合戦と行こうか...雑兵は任せときな

そして神楽は黄泉と対峙する...この悲しみを乗り越えるのはどっちかケリをつけようか...真に理解ができれば争うことはなかった。
だがもう遅い、殺すか殺されるかの勝負、手出し無用。構わねえなら来な!!

人が死にゆく様を見ていて楽しいか?それで憎しみが生まれるのか?黄泉よお!
神楽に悲しみが降りかかる...
もう貴女は悪霊そのものだ。殺さないと人類が滅ぶ。もう殺めるしかないんだ。

さっきの前哨戦、今度こそ本気で行かせて貰おう。これまでの出来事が走馬灯の如く...だが全て捨てるしかないんだ...
でも黄泉には守りたいものがあった。それは神楽だけだった。全ての-から守りたかったのに...
死に際に言ってくれた「貴女は私の妹よ...」
眠れ、安らかに...

うわああああああああああああああああああああああああ!!
そして神楽は悲しみを背負い悪霊&ゾンビと戦い続けたのであった。

2年後
病院には黄泉によって死んだかに見えた面々が生きていた。それだけでも嬉しい限りだ
神楽は戦い続ける
この世界に悪霊が居続ける限り!!{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 12
ネタバレ

ななろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

前半は予想を覆す驚きの展開だらけでした

単純明快で分かりやすく面白く観ることが出来ました。
続きが見たいのですがこのアニメの続きはまだ作られてないのですね。

今回、何となくややこしいアニメのような気がして1話毎にここにメモを取り整理しながら見たという初の試みでした。

-零-は、神楽が一人前の退魔師になるまでを描いたアニメになってましたので、神楽が活躍すると思われる喰霊の方が作られたなら続けて見たいです。

12話の感想

殺生石を身につけた神楽と黄泉。
黄泉を追う神楽この二人の戦いの結末はいかに。
{netabare}
父から霊獣・白叡を受け継ぎ黄泉と戦う神楽に、紀之が参戦する。
しかし、黄泉を切れない神楽だったが宿命を受け入れ涙ながら戦う神楽。

そして黄泉は、戦いの中望みを叶える石、殺生石に私より神楽を助けることを願い神楽に切られる。

そしてその2年後、退魔師として霊と戦う神楽の姿があった。
{/netabare}

11話の感想

神楽の目の前に神楽の父が登場し黄泉と戦う。
{netabare}黄泉を取り押さえトドメを神楽に命じる父だったが、神楽は躊躇してしまいそのすきを突いた黄泉は、逆に神楽の父が傷つけてしまう。

助けに居合わせた対策室・室長らは、額の光る黄泉に殺生石の存在に気がついたが時すでに遅し。
室長自ら黄泉との戦いに出向くが、惨敗。

神楽は致命的な傷を負った父と最後の時間を過ごし死に際に殺生石を受け取る。

そこで、刀匠マイケルより宝刀マイケル13号を受け取る。
{/netabare}

10話の感想

黄泉が病室から消え神楽は、黄泉が霊に取り憑かれたのではないかと心配する。
そして、話は2話では描かれていない部分を含めた場面に戻る。
{netabare}
黄泉は、叔父に病室から奪われた宝刀獅子王を取り戻す。
そして、婚約を破棄した紀之と対峙し殺してくれる事を願うが、紀之には殺せない。
そこで黄泉は囚えた桜庭一騎を助けたければ私を殺せと紀之に言うが紀之は桜庭一騎を見殺しにする。
紀之は”意気地なし”と言われその場を立ち去る黄泉に何もすることが出来なかった。
{/netabare}

9話の感想

戦いで再起不能になり通常の生活も送れないくらいの傷つき昏睡状態だった黄泉は2ヶ月後に意識を取り戻す。

{netabare}
諫山 冥を殺害したという事実から親族に恨まれそこに更に、追い打ちを掛ける婚約破棄、そして信じていた神楽が流す涙から神楽も信じてくれていなことを悟り信頼を裏切ってしまった悲しみを霊につけこまれ、動けない体と憎しみから殺生石を受け入れ憎しみの心を増大させた悪霊として復活したようだ。
{/netabare}

8話の感想

前回の事件で、今度は黄泉も追い込まれてしまいます。
黄泉と神楽の出会いから3年経過していて、冒頭の物語と同じ時期になっている事になります。

ここまで来たら、5話での予想通り1話の話に繋がって話が終わる流れなのかな。{netabare}宝刀は取り戻しているので、後はどうして黄泉は反旗を翻したのかですね。{/netabare}

{netabare}
家督と宝刀獅子王を奪われた黄泉。
宝刀を手にした諫山 冥は、過去を思い出し一度は正気に戻るのだが、自分が犯した罪の重さに再度霊を受け入れてしまう。

そして、黄泉は家に落ちていた羽からすべてを察し冥との戦いに出向き冥を殺害する。{/netabare}

7話の感想

前回の事件で、神楽は精神的に追い込まれてしまう。
そして家督を次ぐ事が当たり前で宿命だと思っていたのに、友人から別の人生も在る事を気付かされる。

そして、黄泉の家督を次ぐ時期を早めた義父の諫山 奈落は、次回の分家会議でその旨を伝える準備を弟に託します。
{netabare} その側には、何故が前回切られたはずの諫山 冥の登場します。

そして諫山 冥は、黄泉の義父 諫山 奈落を分家会議前に殺害してしまう。
{/netabare}

6話の感想

予想通り諫山家のお家騒動に展開する話だとおもっていたのですが。
{netabare} 血の繋がりの無い養女である黄泉の叔父の娘である諫山 冥が本格的に登場する。

なのに、お家騒動を起こす前に諫山 冥があっさり殺されるって何?またまた予想を反する展開です。

そして、霊に乗っ取られた先生を切り悲しみに暮れている場面を級友に見られてこの回は終了。
{/netabare}

5話の感想

前話からの続きですが、タイトルに零が付いている理由は、もしかすると黄泉が行方不明になるまでの物語だからなのか?と思っています。

{netabare} どうやら、血の繋がりの無い養女である黄泉が将来諫山家の家督を次ぐ事になったことによって今後起きると思わせるお家騒動が、もしかすると反旗を翻した原因なのかな。{/netabare}

そうそう、まさかこのアニメでフラグという台詞が出てくるとは(笑)回が進み毎に話の内容に遊び心が徐々に増えてきて笑える内容になって来ています。

4話の感想

3話から話は続きますが、どうやら神楽と黄泉のこの二人がこのアニメのWメインヒロインの様だと思わせる展開です。

刀の手入れにまさかあれを使うとは(笑)

3話の感想

冒頭、前話で神楽がお姉ちゃんと呼ぶ諫山 黄泉{netabare}に切られた場面から話が3年前に戻り{/netabare}この二人の出会いから関係を主に描いています。

2話の感想

{netabare}前話で除霊し倒したはずの霊が再生してそこに今度は環境省管轄の機密部隊が新たに登場しその霊を倒し一段落。

今回の作戦で防衛省の精鋭部隊は事実上壊滅した事が報告され、環境省がこの拾集のために防衛省に出向いていた。

再度除霊し一段落の着いていた現場で、再度霊が再生されそこに、現れた敵は行方不明のなっていた仲間諫山 黄泉だったという展開。

その黄泉を追い、おいおい、他の刀のさやが合うはずないだろう。{/netabare}
そして、またまた最後には、おいおいおい。
予想をまた裏切る展開でした。

なんなんだこのアニメは。

1話を見ての感想

冒頭から霊と戦う防衛省の第4課特務小隊という部隊の活躍から始まり、無事に霊を倒し作戦終了と言う事で、この部隊の活躍を描くアニメと思っていたら、 {netabare}その4課特務小隊はそこで、襲われて全滅してしまうという主役は誰?って感じで意味不明になってしまった。{/netabare}そこから驚きの展開が待っていたアニメでした。

まだ意味が解らないナゾだらけのアニメなので、とりあえず続けてみて行くつもりです。

あと効果音がちょっと大きすぎて台詞が聞き取りづらい場面やカット割りの描写で文字が読み取れず一度再生を止めて戻してしまう事が在りちょっと制作者側の不親切感が伝わってきます。

まぁ台詞もカット割りに関してはそれほど重要では無かったのですがそれは、見ているこちら側には解りませんから制作側の施設名のリアルと効果音の迫力感や作戦の緊迫感を出す為の意図かも知れませんが、事情で軽視して欲しくなかったかな。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5
ネタバレ

セレナーデ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

小泉総理にはなれなんだ

感動するよーてことで観てみたんですが、
なんというか、至って「普通でした」という感じのアニメだった。

期待はずれ感がかなり強くて、2話くらいの時点で、
「こういう展開で頼むよ」みたいなのは、確かにあった。

{netabare}●黄泉の闇堕ちに期待しちゃった何か

はっきり言って黄泉がダークサイドに落ちながらも神楽のことを想っていたというのは、
途中からなんとなく読めてくるんですよ。

でも問題はそこじゃなくて、
シリーズ通しての構成ってのは、いかような経緯や真意で黄泉がダークサイドに落ちたかという、
超絶神プロットでしか採算がとれない状態にまでハードルをガンガン上げてたわけなんですが、
なんとか石という「欲望や情念を機械的に増幅させるアイテム」によって
半強制的に人格を変えられてたという展開は、肩透かしもいいところ。

時折自我が戻ったみたいなノリも(これも興のさめる展開なのだけども)、
石によって負の感情と一緒に増幅された別の感情があるためなのか、
黄泉の素の想いが石の力に抵抗しているためなのか・・・てなことを考えてたら、
実は『石との同化が不完全なことによる突発的な副作用』という、これまた「普通」の展開。

散々煽ってくれた割りに、用意されていたものは「普通」の連続、という印象で、
そこに神楽を守ることが黄泉の望みでした、というオチをぶつけられても、
「感動した!」という気分には、いまいちなれなかった。



あと、局所局所の脚本も、プロセスの描写が疎かになってたり、
つっこみどころが生じてる場面が見受けられる。

憑依された先生を斬ったことを、友達に「殺した」と叱責されてたけど、
先生は既に死んでいたってことを誰か説明せんかったのか。とか。
黄泉が入院してるときも、メール打てるんだったら、対メイとの真相も伝えたらええじゃんか。とか。

●キャッチフレーズと親子愛

「愛するものを、愛を信じて殺せるか」というキャッチフレーズを、観終わった後になって
知ったんだけど、一見理解しやすそうで、理解するのに少々考え込んでしまった。

黄泉は石を取り込み、世の中の憤り(人類の殺戮欲求)と、
神楽への愛(自決願望)がごっちゃになった。
そんでカズキと自分の命を天秤にかけノリちゃんに選択を迫った際の、
「カズキが殺されたくなかったら私を殺して」という言葉は、
悪趣味なゲームではなく本心だった(石の力で自分の手では自決できないし)。
そんで神楽はノリちゃんから、黄泉が「私を殺して」と言っていた、ということを聞いて、
黄泉は本心では死を望んでいるのではないかと察知する。それがキャッチフレーズの
「愛するもの(黄泉)を、愛(黄泉の自決願望)を信じて殺せるか」に繋がる。

わたしとしては、こういう解釈をしてるんだけども、
もしそうとするなら、”黄泉の死の願望を察知する”件の描写が、急ピッチな上あまりに弱すぎる。

そうでなくても、そもそも神楽側の脚本で問題だと思うのは、今作は姉妹愛の物語なのにも拘らず、
神楽が黄泉討伐を決意する大事なイベントを「親子愛」で捌いていることだ。

黄泉討伐を決意した最初のきっかけは、黄泉の愛を察したことではなくて、
親父の愛と土宮家の宿命を受け継いだこと。親父に「全ての責任を負う覚悟」を説かれたこと。
父親の死を乗り越え、マイコーから新調した刀を授かり、「全ての責任を負う覚悟」を決めて黄泉討伐に向かった。

つまり、主観としては「親子愛」が完全に「姉妹愛」を喰ってしまっているのだ。

最初キャッチフレーズを見たとき、「愛を信じて」の部分は、
一瞬「父親の愛かな」と割りと本気で思ってしまった。そんなわけないのに。
それくらい、親子愛の描写やメリハリの付け方の方が印象に残るものだったのだ。
そういう意味で言うと、最終回の姉妹愛の回収は、少々詰め込みすぎだったと思う。

神楽が黄泉討伐を決意するトリガーは、父親の死や家系の宿命云々ではなく、
最初から「黄泉の愛(自決願望)を察する」という脚本にして、メリハリをつけて、
そこから一気にラストに向けて畳み掛けてくれてたら、「愛するものを、愛を信じて殺せるか」という
キャッチフレーズがすっと入ってこれて、姉妹愛に感動出来てたかも分からなかった。

脚本的に、神楽の黄泉討伐のきっかけに黄泉の愛を絡めなかったことや、
姉妹愛の物語なのに、「親子愛」で物語を大きく進めてしまったことなどが、
よろしくなかったのではないかと思う。

●死して尚、願いを全うしようとする黄泉の想い

結果論ではあるけど、
神楽の父親に瀕死の重症を負わせたことがきっかけで、神楽がビャクエイを継ぐことになり、
そのはずみで、真に強くあるための極意として「全てを背負う覚悟を負え」という言葉を授かり、
神楽自身が黄泉にとどめを刺すことによって、同業者の白眼のおじさま曰く、
「一番大切な人を斬ったあいつには、もう斬れないものはない」とまで言わせしめた。

つまり、黄泉自身が汚れ役となり、また犠牲となり、神楽を能力的にも精神的にも強くさせることで、
「神楽を全ての災いから守ってやりたい」という願いを、死しても尚全うしようとしている。

ここのとこについては、なかなか感動的であるなー、と思ったり。{/netabare}

●1話について

問題の1話ですが、うーん、個人的にはあれは「NO」。
後の展開に繋がってないのは、やっぱ面白くない。オーディエンスの興味や注意を引く、
ということに関しては、十分な仕事をしたと思うけど、それもあまりに刹那的すぎ。



●総評

ご都合主義の脚本が良くない・・・が全体的には悪くはない。
散々ブツクサ言ったけど、悪くはないんです。

バイオレンスアクションものとしてみればまずまず。
また、1話を除いたシリーズ通しての起承転結ははっきりしてるんで、
流れとしては見やすい作品になってると思う。

もし薦めるとしたら、プロットに関してはあまり過度な期待はしないでね、とだけ忠告したい。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13
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