復讐で戦いなおすすめアニメランキング 45

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの復讐で戦いな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月07日の時点で一番の復讐で戦いなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

83.7 1 復讐で戦いなアニメランキング1位
86-エイティシックス-(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (664)
2250人が棚に入れました
サンマグノリア共和国。そこは日々、隣国である「帝国」の無人兵器《レギオン》による侵略を受けていた。しかしその攻撃に対して、共和国側も同型兵器の開発に成功し、辛うじて犠牲を出すことなく、その脅威を退けていたのだった。そう、表向きは。本当は誰も死んでいないわけではなかった。共和国全85区画の外。《存在しない“第86区"》。そこでは「エイティシックス」の烙印を押された少年少女たちが日夜《有人の無人機として》戦い続けていた――。死地へ向かう若者たちを率いる少年・シンと、遥か後方から、特殊通信で彼らの指揮を執る“指揮管制官(ハンドラー)"となった少女・レーナ。二人の激しくも悲しい戦いと、別れの物語が始まる!

声優・キャラクター
千葉翔也、長谷川育美
ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

外側で戦う少年少女と内側で戦う少女

この作品は内容が結構重いです。
何から書けば良いか上手く纏まりませんが、順番に。

作中に出てくる、サンマグノリア共和国……この国……控えめに言って腐ってます……

まず1つ。
この国では差別があります。
壁の中に住む者達と外に住む者達。

壁の中は平和です。
毎日好きな場所へ出掛けて、好きな物を食べて、好きな事をしている。

壁の外は戦う以外の選択肢はない……1秒後に……1分後に……明日、明後日、自分が仲間が死ぬかもしれない。
それでも戦い続ける86と呼ばれる者達。

壁の中はそんな人達の努力と犠牲の中で成り立っている平和……サンマグノリアは、その為に差別で86と呼ばれる人を追い出して、戦わせている。

壁の中では、今日の戦いの犠牲者は0でしたなんて幻想で真実を隠して、真実を知る者は人が命を落とした事に、無関心であったり、ゲームの様な楽しみ方、命を失うのを見て笑う人まで居ます。

これを見た時、私は、この人達は本当に人間なんだろうか?と思いました。
自分が守られてる事にすら気づけないお花畑の頭な上に、人が死んでいるのに、何も感じないの?と思いました。
その犠牲の上にある平和が続いているのは彼らのお陰なのよ?って…………

でも、こんな腐った人達の中に救いがありました。
レーナ……彼女はサンノマグリアの軍人。
彼女は86の真実を知り、それをどうにかしようと考えて動いている人です。

{netabare} でも、周りの人達は変わろうとはしません。
レーナの話を真面目に受け取ろうとしません。
1番ショックだったのは86を人間とすら思っていないこと…… {/netabare}

戦死者0は無人機が戦っている設定。
{netabare} 国の人達は、戦死者はいないと言う……何故なら……壁の中にいる人は人間で壁の外にいるのは人間じゃないと本気で思っている。
だから、戦死者0なのです。
86は無人機が搭載する補充の効くパーツと変わらないと考えられています。{/netabare}

正直、凄くムカムカしますね!
更に、レーナは軍人達の間で戦死者0の裏にある残酷な真実を告げますが、それを聞いた彼ら彼女らの言葉にはショックでした……レーナの言葉は何一つ伝わらない……

でも、レーナは負けません!
{netabare} 彼女は86の理解者で味方です!
彼女は、戦場の恐ろしさを知っている。
命の尊さを知っている。
86が自分と変わらない人間だと知っている。 {/netabare}


では、同じ国で育ったレーナと他の国民との違いはなんだろうか?
{netabare} 私の第一印象では、この国の人は腐ってる。
でも、考えて見たら悪いのは人より国の方にあるのかもしれません。

レーナに関して言えば戦場の残酷さや86に助けられた過去もありますし、それも影響があると思います。

ただ、それ以外の理由も考えて見ました。

産まれた時から、86は人間ではない、差別するものだと、社会が学校が……親が先生が大人が教えているのです……彼らの中で差別は当たり前で、おかしな事ではなく当たり前の環境がそこにあったのかもしれません。 {/netabare}

だからと言って許される問題ではありません。
{netabare} それを知った上で一人一人が考える事が出来たはずなんです。
考えることを放棄し、おかしい事を疑問にすら思わない人達が、この国の人達。{/netabare}

でも、一方で、おかしい事に気づける人達がいる。
{netabare} レーナを始めレーナパパやセオトの昔の部隊の隊長などです。
彼らはサンマグノリアの人間でアルバです。 {/netabare}

勿論、彼らはアルバですが86の人を人間だと知っています。
同じ命の重みを解っていて決して見下さない。
誠心誠意で接して居ます。

でも、それが本心で偽りなくても!
{netabare} その誠意が……86には中々伝わないのです……
彼らは対等に接して居ても、86の人間から見れば簡単に信用出来ないのです!
それだけ、サンマグノリアと言う国は彼らを傷付けてきたのです…………

それが、解るから……アルバの人間は自分の想を伝え続けるしかない……86に何を言われようと受け入れるしかない……

サンマグノリアのアルバが86にしている事を考えたら、受け入れて貰えないのも解って居ても……その人達は何もしていないのに……悪くないのに……寧ろ味方なのに……こんな辛い事が悲しい事がありますか…………

でも、アルバの人間には代わりありません。
だから、受け入れるしかない……アルバの人間として…… {/netabare}

さて、スペアヘッドとレーナについて。
1個団体と1人を繋ぐのは無線です。
無線しかありません。
映像もデータ上の地形や配置マップくらいで……声しか届かない。

声しか届かない上にアルバと86は基本的には犬猿の仲みたいなものです。
だから、そのイメージが邪魔をして、スピアヘッド部隊にはレーナの気持ちが中々伝わりません。

彼女はスペアヘッドを気遣い。
戦闘の話や何気ない話をしてコミニケーションを図ろうとします。
視聴者側から見ればレーナって凄く優しくて、思いやりがあり他のアルバと比べても凄くいい子だと解ります。

でも、スピアヘッドの皆から見たらどうでしょう?
{netabare} 声しか聞こえない……無線機を切った後には悪口を言ってるかもしれない、バカにしてるだろうと思うと思います。
それだけに、信頼関係を結ぶのは大変な事です。

私が印象に残るエピソードが、スピアヘッド部隊のカイエが戦死する話。
レーナは彼女の死を「残念でした」と言います。
でも、この言葉にセオトが、ぶちギレる。

仲間の死をアルバ(レーナ)が「残念」だと言う……彼女は決して簡単に口にした訳じゃない……お互いの顔が見えていたら、もしかしたら拗らせなかったかもしれない言葉のズレ……

きっと、スピアヘッドの面々は……言われて来たのでしょう……心がない偽善の言葉を。
だから、レーナの言葉も信用出来なかった。
上辺で言ってるようにしか聞こえないのです。

スピアヘッドからすれば当然です。
偽善にしか聞こえない……私なら、そんな言葉を並べるくらいなら、本当に少しでも苦しみが解るなら、この状況を何とかしてって思いますもの………… {/netabare}
でも、レーナに当たっても何も変わらない。

レーナの思いやりが伝わるのが、和解のエピソード。
セオトも自分が言い過ぎたと反省する。
このシーンって凄く救いのシーンなんです。
きっと、心無いアルバの人が相手なら反省しなかったと思います。

反省したって事は、少し……それは本当の本当に少しだけかもしれない……それでもレーナの本心が間違えなく伝わっていたんだって私は本当にそれを感じる事が出来ました。

ライデンは謝罪します。
{netabare} レーナの事を裏で偽善者のブタだとバカにしていた事を……それは少なくともレーナは、これまでのアルバの人とは違うと、解ったから……これは本当に大きな進歩です!

仲間にも友達にも、まだなれなくても……それが解って貰えた、それだけで心は救われる。
信頼関係ってそうして積み重ねていく。
世界一小さな信頼は世界一大きな一歩。{/netabare}

そして、「黒羊」がやってくる。
レーナは死者の声を聞いてしまう。
そして、黒羊の残酷な真実。

実はレーナがスピアヘッドを担当する時にハンドラーを壊すと言う話を聞かされて居ました。
担当したハンドラーは退役申請、担当変更、自殺をする者がいる。

私は、死霊の声を聞いた人を情けないと思いました…………
{netabare} 退役?担当変更?自殺?
何……それ?……だって……気づいたんでしょう?

86と呼ばれる人達の苦しみを!
辛さを悲しみを!聞こえるのが何なの?
戦場で無念に死んでく辛さが、死霊の声が聞こえる戦場の人達が1番怖いし苦しいのが……分かったのでしょう

なのに……真実に目を背けて、自分達は逃げるの?背を向けずに戦う86の人々が戦ってくれてるから実現してる平和に縋りついておきながら、自分が恐怖を感じたからって、怖い事に目を背けて誰かに恐怖と苦しみを押しつけて、退役して部隊変更して逃げられないから、最後は自殺……

動いてよ……それなら……1人の人間に出来ることなんて、限られてるけどさ……それでも動いているよ……間違えなく現状がおかしいと気づいてる人もいるのに……1人でも多くの人が声をあげれば変えられる事もある……小さな力でもあつまれば何かを変えることも出来るかもしれないのに…………逃げ出すなんて卑怯よ……情けない…… {/netabare}

この世界では2年ほどでレギオンとの戦争が終わり勝利すると言われていたようですが……

{netabare} スピアヘッドの隊長のシンは、それは間違えで86を含めたアルバ達も敗北すると言います。

そして、86が全滅したら次はアルバの全滅ですが、シンが言うにはアルバだけになると戦いを放棄したアルバは戦えないといいます。

当たり前です……当たり前なんです……武器を取らずに生きて来た人達が明日いきなり戦えと言われて戦えるほど甘くは無い……

正直、それくらいしないとサンノマグリアの人間は国は解らないと思うのです……
だから、そうなれば少しはこの救えない国は学ぶと思う……それくらいの事が起きないと変えられない……私なら少なくともそう考えちゃう。{/netabare}

でも、シンとレーナは必ず勝とうと約束する。
この2人は本当に強い。

そして、86の優しさを感じるエピソードがあります。
{netabare} レーナはスピアヘッドの人員補給が必要だと各部署に資料を送るも返答はない。
でも、レーナの要求する人員補給が準備されていると聞き彼女は喜ぶ。
私も、やっとレーナの気持ちを少し解って貰らえたと思ったのに人員補給の真実は酷かった。{/netabare}

でも、86は知っている。
{netabare} 人員補給は来ない。
スペアヘッドが処刑場である事をレーナに伝える……
でも、86はレーナを傷つけたくなくて、期待しているフリをする。
そこにレーナを思いやる優しさを感じます。

それでも最後は真実を明かす。
そして、それでも復讐しようとはしない。
何故なら、86はアルバの人が全員が悪ではない事を知っている。
彼らの戦う理由と意味がしっかりある。
戦いを放棄するのは、今まで守ってきた人達の犠牲が無駄になってしまう。

86は、アルバ事を含め自分達の事もよく考えています。
だからこそ復讐じゃなく戦う茨の道を行く。
そこには、彼らの優しさと強さを感じました。
本当に素敵です。 {/netabare}

レーナは真実を知って怒りと絶望を感じる。
そこで、救いを求めたのは親友のアネット。
でも、彼女の言葉は酷いものでした……

{netabare} アネットは実はシン兄弟と知り合いで、友達だったから虐めにあった……それが辛くてシン達を拒絶した……
そうして、レーナの事も同罪と言い放つ。

そうしてアネットは「アンタが余計な事をして長生きさせたからソイツらは死ねって命令されたんでしょう」と言います。

このセリフは本当に頭にきます。
レーナは何一つ間違えてはいません。
それだと、死ぬしかないじゃないですか!
誰かに死なないで欲しい、死なないで欲しいから行動をしようとするのは余計な事でしょうか?{/netabare}

でも、結局、アネットは怖かったのだと思います。
{netabare} 自分は拒絶して86を見捨てて、彼ら兄弟だけでも助けようとした父に反対する選択肢しか出来なかった。{/netabare}

逆にレーナは見捨てない。
{netabare} ずっと、1人で立ち向かい諦めずに戦い続けて上層部に掛け合い意見し、犠牲を出しながらも全滅回避に成功した。

アネットからすれば同年代の同じ1人の女の子が、ここまでの事をしているのです。
自分には何一つ出来ずに見捨てると言う選択肢しか出来なかったアネットからすれば、自分が情けなく感じたのかもしれません。 {/netabare}

だからこそ、レーナの言葉や行動に心は締め付けられてゆくのかもしれません。
{netabare} 酷い言葉を浴びせて必至にレーナも私と同じなんだよって自分に言い聞かせて、レーナに言い聞かせてる……

それでも、気持ちの変わらないレーナから逃げ出して「もぅ、会いにこないで」の逃げの一言……現実から逃げ出したのだと思います。{/netabare}

一方、最終司令でシンは兄の亡霊と対峙します。
シンは亡霊になったお兄さんを救いたかった。
でも、兄もシンを救いたかった。

{netabare} お兄さんの救いは明確に解りませんでしたが、守りたい気持ちは伝わりました。
戦いの中でシンが他の機体からトドメを刺されそうになった時、攻撃から守るシーンがあります。

シンは、それを「殺すなら自分の手で……か……」と解釈をしましたが、私は単純に守りたかっただけに感じました。
殺し合いをしているのですが、兄はシンに殺すとは一度も発言していなかったからです。

亡霊の兄の表情が殺意と苦しみに歪むシーンが有りますが目を見てると、本当は殺したくないのかな?と思える目をしていたように感じる部分があったからです。

兄の回想にもシンに酷い言葉と暴力を振るうとは裏腹に心の声は自分の言葉の全てを否定して心はシンを守ろうとして居たってのも理由の1つです。 {/netabare}

この戦いでレーナは視覚共有を使います。
{netabare}視覚共有はハンドラーに失明の可能性があるらしいのですが躊躇なく使います。

更に許可のない命令違反覚悟の迎撃砲

それに対してレーナは86が気にしないように言葉を伝える。
私は、これはレーナの覚悟だと思います。
言葉や地図でのナビゲーションならハンドラーなら当たり前に出来る。 {/netabare}

でも、そうじゃない。
{netabare} それ以上に皆と一緒に戦ってるんだよって覚悟の現れ。
彼女は補給を要求する時に「私達の部隊」と言っていました。
「スピアヘッド部隊」ではなく「彼らの部隊」でもなく「私達の部隊」

自分も仲間の一員である覚悟を感じます。
そして、この行動こそが、その証明。 {/netabare}

で、レーナがシンの兄に不発弾を撃ち込むシーンで、小さい頃のレーナがビンタをするシーンがありました。
{netabare} このシーンは、過去に助けられたレーナが、次はレーナからの救いのビンタ……弟を殺したくないのに殺そうとする兄への救いの一撃。
本当に助けられ保護して生かしてくれたから……感謝してるから打ち込める優しい一撃だと感じました。 {/netabare}

実はレーナは親友であるアネットに協力させていました。
{netabare}それは脅しですが……これには優しい理由がある気がします。

1つは今まで見捨て続けたアネットへのチャンス……見捨てた幼なじみは生きている。
アネットは、見捨てた事を少なからず後悔していました。
なら、その幼なじみを救うチャンスを与える……見捨てたまま気に病んで生きるか……救って貴女だって救えるんだよって伝えて、少しの償いと勇気を与える……

2つ目は脅し。
2人で協力すれば2人は命令違反で罰を受ける……でも、レーナが脅してアネットを従わされたのなら……罪はレーナだけが被れる……アネットは罰を免れるか軽くなる。 {/netabare}

それがレーナの言葉と行動に隠された優しさだと思います。
否定されても罵られても、やっぱり大切な親友なのかな?って。

そして、戦いの後……
{netabare} 沢山の罰を受けようと失明を覚悟してでも生きて欲しかった仲間達……
自分の命令違反よりも失明なんかよりも優先したかった仲間の橘……

彼らは勝利の後にレーナと言葉を交わして楽しそうに旅に出る……彼らの言う自由になるの本当の意味……
レーナの「待って……待ってください……置いて行かないで!」

凄く切ない……勝利で喜びを分かちあって居たのに……その先の……彼らの選択……凄く楽しそうな会話には未来への希望…… {/netabare}

シンの最後のセリフ「少佐、先に行き(逝き)ます」
レーナは間に合うはずもないのに走り出す。
そうして、外へ出た彼らはレーダーから消え去ったる……レーナだけを残して。

外へ出た彼らは凄く楽しそうに生きていました。
{netabare} 伸び伸びしてるように感じました。
生活は裕福ではなく不便で大変なことの方が多いと思いますが心は清々しいと言いますか。{/netabare}


そして、ファイドの記憶(メモリー)
この子は、見ていたら凄く可愛くて心があるのかな?って思います。
仲間想いで優しくてシン達の必要なものを探してくれたり。

ファイドの記憶を見ているとファイドは皆の人気者の様な子かもしれませんね。
皆と喜びを分ちあって。
沢山の人が人の様に接してくれて、楽しい事や嬉しい事、悲しい事やら沢山の言葉と笑顔を記録して……ファイドの記憶を見るとファイドは本当に皆が好きだったんだって解る。
そして、シンが大好きなんだって。

ファイドの視覚レンズから液体が流れているシーンがあります。
{netabare}涙を流してる様に見えるだけなのか涙を流しているのか……私には、泣いてる気がします。
最後の焼け野原の大地でファイドが見たメモリーはファイドの幸せで楽しくて大切な記憶。

でも、泣いたのは壊れるのが嫌とかじゃなくて……あんなに楽しい時間を共に過ごした仲間が減ってしまった事に涙したのかな……って思いました。
それとも、シン達を残して壊れちゃう事が心残りなのか…… {/netabare}

さて、シン達は廃校に辿り着きます。
これは、少し切なかった。
{netabare} 廃校で学生の様に振る舞うけど……この子らも普通に生活してたら学生生活を楽しんでいたんだろうなぁ〜って。
そんな普通が当たり前にあったはずなんだよなぁ〜って。{/netabare}

道中……シンは敵を発見します。
{netabare} 機体は1機しかなくて当番制で乗っている人が戦う約束でしたがシンが優しい嘘で戦いに出ます。

それは仲間を守るため。
シンの立場ならそうすると思う。
生きて欲しいと思うから……でも、それは仲間も同じでシンに戦わせて逃げるなんて出来るわけもなくて……

結局、皆が来ちゃう……
機体はないから銃1つで……それで勝てるハズがなくても……
シンは「馬鹿だなぁ〜そんな武器でレギオンに勝てるわけない」って言う。
馬鹿だ馬鹿だと言うけど……

多分、私はシンの立場だと、そんな馬鹿が嬉しいかもしれない……死んで欲しくはないけど……それでも一緒に最後まで居て駆けつけてくれるのは幸せだと思います。{/netabare}

一方、レーナは最前線に視察に来ます。
前回の命令違反は謹慎処分で、時間が出来たので訪れた。
彼女は見てみたいと思ったのでしょう。
スピアヘッド部隊が過ごし生きたその場所を……

そこでレーナは彼らのメッセージを受け取ります。
{netabare} で、ファイドが記念撮影で撮った写真が同封されていてレーナはそこで初めて彼らの顔を知る。
レーナの口元が移されて涙を流すシーンがあるけどそれだけで泣けちゃう。{/netabare}


「いつか俺達が行き着いた場所まで来たら花でも備えてくれませんか」
シン達のメッセージを受け取ったレーナもまた。

{netabare} 「私もまた歩んで行ける。彼らはそう信じてくれた。
戦おうこの身の命運尽き果てるその最後の瞬間まで」と決意します。 {/netabare}

シンはどこかで無事でいる事を信じて自分に出来る全力で戦う決意をする!

86は10月に2クール目が放送らしく、これはかなり楽しみですね。

シン達は生きてるのか?死んでるのか?
レーナは、これから救いようのない国を世界を、どう変えて行くのか?
楽しみです!(ˊo̴̶̷̤ ̫ o̴̶̷̤ˋ)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 27
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

やっぱり冗長で差別問題の掘り下げ不足だと思います。原作読後追記です。

原作の第1巻を読みましたので改めてレビューします。2クール目を見終わった後、冗長すぎて2クールの物語として成立していない気がしましたので確認のためです。

 やっぱり、アニメ版は相当引き延ばしがありますね。まったく1巻にないシーンがあります。ラノベは後から話を補ったり整合性を調整したりするために過去編とか補足を入れることがありますから、それを入れたんでしょうか。あの学園での講演のシーンって原作1巻にはありませんでした。スピアヘッドのシーンもアニメ版はやたらと冗長でした。

 話の構造についてはアニメ同様「差別問題」の不足感はありますね。差別問題はやっぱりセリフだけの説明に終始してしまいました。アニメ版の方がシーンで見させれれている分まだ感情的に動く部分がなくはないです。

 なんといってもSF設定として、社会の人口構成とか食料問題とか86の具体的な歴史とか兵器やITの技術レベル、部隊運用が差別とかの必然性が全く描かれていないので、セリフだけで終わってしまいました。差別はリソースの解消が主な理由ですが、86として有色人種を差別するという、その解決方法をとる必然性にまったく納得感がないと思います。
 また、差別の方法についても、自分の首を絞めているような馬鹿さ加減がリアリティを失わせていました。

 というように差別ありきのストーリ展開になっていますが、差別の結果の悲惨さをシンたちを使って描いた部分はわからなくはないですし、5人が生き残る経緯とレーナちゃんとのやり取り、過去の話は悪くはないです。

 で、原作と比較した印象と、アニメ版を改めて振り返って、アニメ版、本作の2話3話と最後数話の逃避行の部分が顕著ですが、そこの引き延ばしが冗長でしたね。

 原作は、SF小説ではなく「ラノベ」だと割り切って、楽しみ方は別にある。レーナちゃんとシンたちの素性の説明だと思えばまあまあかなあ、という印象でした。ちょっと厨2で熟語使い過ぎですがまあ雰囲気でしょう。
 これは原作が1巻に収まったからそう思えるので、1クールかかってやる話ではないです。一般論ですがラノベ原作なら1クールである程度丁寧にやっても普通3、4巻消化しますからね。
 あの設定過剰と言われる魔法科高校の劣等生ですら2クールで6巻分やってます。

 あのアネットの喧嘩と屋敷の実験の話はアニメ版が良かった気がします。あそこがあるから1クール目は成立した気がします。
 そして、最大の相違ですけど、レーナとスピアヘッド…特にシンとの交流が思ったよりも淡泊ですね。確かにレーナを見直してシンとのコミュニケーションはありましたが、それだけでした。

 つまりアニメ版 {netabare}レーナちゃんとの再会というか邂逅を2クール目のカタルシスに持ってきましたけど、原作ではその意図はもうちょっと違った感じです{/netabare}。その点ではアニメ版の方が上手く行ったかもしれません。それとも2巻3巻ではレーナちゃん、アニメよりも沢山でるんでしょうか。

 私に原作を買わせた点においては、アニメは成功?これから2、3巻チェックします。

 ただ、アニメのクオリティ、そして制作する姿勢は数多ある異世界ものより格段に丁寧だし、2クールの視聴に耐える内容はあると思います。
 私はSFには厳しいので酷評する部分もありますが、根本になるレーナちゃんとシンを中心にしたストーリーの出来は良いと思います。

 




以下 再視聴初回完走時の視聴時のレビューです。

 きっかけあって再評価しました。ちょっと面白いかも。

 かなりひどいレビューを以前しましたが、白い砂のアクアトープを見ていたら1クール目でJK館長の無力さを表現していました。で、その時「あれ、ひょっとして86も同じ構造だった?」と思いついて、断念した3話目の最後から視聴しました。

 なるほど、やっぱりそんな感じでしたね。まずレーナちゃんの挫折と覚醒の物語をやったわけですね。3話までのダラダラした展開と、レーナちゃんのミニスカとあまりに無能で独善的で押しつけがましかったのでムカムカして断念しましたが…その意味では以前の私の批評がそのまま演出意図だったのかもしれません。

 初回、2回目視聴時はレーナちゃんがケーキ喰ってるところ見るだけで「お前が死ね」という感じでイライラしましたが、それは自分事になっていないレーナちゃんの甘さの表現だったと。最後の方でアネットちゃんがちゃんと言ってくれたので、スッキリしました。

 で、あのアネットちゃんの話になるわけですね。これ勿体なさすぎます。1話か2話からもっとはっきり伏線這っておけば、興味が持続したし導入部として謎を上手く作れたのに。さらに兄の件もからめた伏線がはれれば結構分厚いストーリー展開になったと思います。(一応王宮の前云々という伏線はありしたね)

 後付けで説明みたいに見せられる感じがして、なんというか脚本の弱さで評価的に非常に損している可能性があります。本作の最大の欠点は1~3話の視聴者を引き込む力が弱かったことだと思います。原作がどうかしりませんが、ここは脚本と構成でなんとかすべきだったかと。

 4話~9話は結構入り込んでみることができました。10話の最後のあのメモリーの部分を演出に取り込んで、スピアヘッドの過去の皆の半年をもっと早い段階で見せれば2話、3話はもう少しうまくできた気がしました。

 ということでSF設定も落ち着いて考察しましたが、やっぱり本作のSF設定は非常に甘いと思います。社会の人口比問題とか、レギオン側の戦略の問題、AIの発展度合い、貴族無能すぎて社会が維持できないだろう、9年でそこまで豚扱いできるの?とか言いたい事はいっぱいあります。
 また、過去の個人の因縁にみんなつながりがありすぎて、おいおいそれはご都合主義だろうというのもありました。

 あのレギオンと脳波が繋がるような設定は、シンは死にかけたからと言っていました。自覚してませんでしたが昔実験した後遺症なんですかね?
 あと帝国って日本だったってこと?で86は帝国と同じ人種で日本人の子孫だったっていうことになるんでしょうか?これは深読みし過ぎですね。2期で確認しますけど。

 ただ、話として、貴族社会で正義を叫ぶ無力で独りよがりな正義感に浸っている少佐と、自分たちの運命を知っている被差別側のスピアヘッドという関係を作りたかったのはわかりました。
 この関係をあまり深く考えず受け入れれば、それなりに面白い話だったといえるでしょう。という意味で先ほどいった1~3話がもったいなかったですね。


 やっぱりアニメは最後まで見て評価した方がいいかもしれません。特にSFとか作り込んだ話は、今後は(なるべく)切らないで最後まで見るようにします。
 言い訳ですが、最近3話以降の結構遅い回から面白くなる作品が増えてきた気がします。まあ、1話のキャッチ―さばっかり気にするとおかしな話になるからいいのですが、3話または9話くらいまでひどすぎる話が多いきがします。

 ということで、2期に期待できる終わりかっただったし、結構面白かったです。批判しすぎました。ごめんなさいと言っておきたいと思います。評価上げておきます。

(追記 あの混血の子の背中の文字ってわかるんでしょうか。見えてるところがaughなので第一印象では笑うlaughなんですが、ちょっと横棒が見えるのでaughtだとするとcaught(つかまった)、daughter(娘)、naught(ゼロ、無い、無価値)あたりでしょうか)

 あと作画はムラがありますが、アベレージで見ると良かったですね。こちらもごめんなさいと言っておきます。





以下 1回目、2回目の途中断念時の視聴時のレビューです。

{netabare}
 2回目挑戦して結局断念しました。少し冷静にレビューしたいと思います。
 
 断念の理由は、1つは、ヒロインの日常生活時の描写が戦場で戦っている人間を想っているようには見えないこと。人間として扱っていないのはヒロインじゃないか、とも思いました。結局は86という制度を肯定している、といいましょうか。
 もう1つは、本当に戦う人間が必要な状況なら誰かが戦わなければなりません。戦争ですから。誰をチョイスするかで、人種差別があってはいけませんが、死そのものは避けられません。ヒロインはそれを忘れてしまっているように見えました。じゃあ誰が変わりに死ぬんだ?他の貴族に行けって?なら、代わりにお前が死地に赴けよ、と。

 さらに、SFをやるなら「取材」「研究」「教養」「想像力」が不可欠です。なんといってもサイエンスのフィクション、ですから。Fがファンタジーならいいですけどね。
 SFをするなら裏で相当頑張って脳みそを働かせないと、いい物はできません。異世界転生ものや、VRMMO、日常ものなどなら、テンプレ設定でそこそこ面白い話が描けても、このSFの世界はその点は甘くありません。まして、差別とか戦場での死とかをSFで主張するなら、なおさらです。そこの不足感が相当ありました。世界観、兵器、社会制度、AIのテクノロジーの度合い、等々です。

 SFに挑戦しようとする意気込みは買います。が、やはり、取材不足でSF作品、戦争作品として成立していない気がします。
 途中で断念したのでこの辺りの説明があったらすみません。


以下 視聴中のレビューです。

 原作等全く知りません。レビューもあらすじも見てません。それくらい楽しみにしておりました。

 第1話からヒロインの作画の同一性が厳しいですね。場面によって別人に見えます。髪の艶、背景など低予算の感じですね。ディスプレイの映像や光の演出などでがんばって雰囲気はだしていますが。

 女性の制服、いい加減ミニスカにするのやめられませんかね。他の良作アニメの女性の服装のリアリティはどんどん上がっています。安っぽく見えますよね。せめて学校の制服とは区別してよ、と。
 少佐が無能力なティーンですか。貴族特権ですよね。他人の批判する前に自分の能力を磨いたほうがよろしいのでは?

 第1話でヒロインサイドにコミカルな雰囲気は必要なし。そのくせエピソードも演出も陳腐ですし。
 第1話は状況の厳しさ、命の軽さを嘆くヒロインの心情や人柄、または舞台や技術設定などにフォーカスすべきでしょう。やっているつもりなら全然できていません。

 戦闘シーン、兵器のCGはなかなかいいのが救いです。

 「壁の中の貴族」が差別階級に戦わせる。設定は、亡国のアキトとかマージナルオペレーション的ななにかの雰囲気ですね。でもハンドラーの役割の意味がちょっとわかりません。

 科学技術の差が大きすぎます。少数の人間の犠牲で持ちこたえるには不自然でしょう。銀髪軍団たちは、無気力の極みですし。一人優秀な人間がいたから何とかなってたんですか?1国を滅ぼした戦闘機械軍団なのに?なら、それほど脅威じゃないですよね。

 情報の伝達方法をハンドラーがいきなり間違うとかそれは軍隊の最低限のルールでしょう。
 相手がAIに滅ぼされているので、AIは使えないという設定なのですかね。それにしては研究所らしきところではコンピュータ使ってましたが。戦闘記録は人力で作成するレベルらしいですね。

 まあ、どこかでいろいろ説明があるのかもしれませんが、ちょっとこの辺りを考察する気力もなくなってきました。
 何かを主題にして、それを軸に、というのが3話くらいまでに読み取れるなら、ここまで設定とか作画、演出にこだわらなくていいんですが、世界観もヒロインの目的もなにも提示できていません。言葉で「命は大切」って言ってるだけで、お前主体的に何かしたのかよって言いたくなります。演出が上手くて引き込まれるわけでもありません。

 ああ、いい言葉が見つかりました。クリエーターの気持ちが伝わってきません。

 楽しみにしていたのでちょっと辛辣になりました。お好きな方には申し訳ありません。残念ながら第3話の延々とつづく日常シーンで心が折れましたので、視聴は継続しないと思います。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 22
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

何もかもがダメ

ラノベ勢からやたら注目されていた作品だが、期待外れにもほどがある。
先に書いておくと個人的に良いと思ったのは9話、作画、声優、ED一曲のみ。

{netabare}
まず、設定からして既視感がありまくり。
自分はこういう批判の仕方は大嫌いだけど、この作品はほんとにアルドノアや亡国のアキト、オルフェンズ...の寄せ集めだった。
まあ既視感があるっていうのはまともな批判にはなってないからこの辺で。

設定が雑なのも良くない。
酷い時で5分おき毎ぐらいに突っ込みたくなる。

まず、差別描写が雑。「戦死0の戦場」や「有人の無人機」という売り文句や舞台設定に頼りすぎで作品内での差別の描写が甘すぎる。
それどころかほぼそんな描写がない。この作品内で「色付き」という単語なんて全然聞かないし、直接的な差別も戦場に送り込まれているという点をのぞいて全然ない。
講義で白銀種に対して「有人の無人機」の真実を平気で話せるのもおかしい。この世界観でこういうことしたら普通お咎めがあるのでは...?
ところで、この作品で最も印象に残る差別表現は「白豚」っていう単語。

あれ...? これを言ってるのって86側...。
ほんとに、86の方がレーナに対して高圧的でむしろ逆に86側が差別しているように感じる。

てか、そろそろ日本人(86)が白人(白銀種)に差別されていて、それに抗うみたいな話は日本人=正義、白人=悪と取っているように思えて気持ち悪く感じるからやめてほしい。コードギアスとかもそうだけど。
勿論そんな設定はないけど、そういう話を作りたいってことが目に見えてしまう。

他に違和感を感じるのは86が反抗しない点。
86は白銀種よりも戦場に詳しいし、新型レギオンの仕組みという重要事項も86だけが握っている状況。そして共和国は武器も枯渇しているし、白銀種は全然戦っていない模様。
そもそも、何でレギオンを鹵獲して研究してないんだよっていう点は突っ込んだら負け。
こんな状況なら簡単に反抗できるのでは?
戦い続けても自分らが死ぬということを理解しているようだし、それならまだたとえ死んだとしても反抗した方がマシ。
作中で一応反抗しない理由が述べられたが、意味不明で全く感情移入できなかった。

レギオンの設定も雑。死んだ敵の脳を使っているというのはいいんだが、後半になると、レギオンが敵意がないのに後をつけてきたり(=意志がある)する。これなら、死んで脳を利用されると、敵対して国を攻めてくる理由が分からない。逆にむしろ脳が利用されたらレギオンとして、レギオンと戦えるのでは?

とまあ短く書いたつもりだったけど色々突っ込んでしまった。
こんなに書いておいてなんだけど、自分は別に既視感があろうとも設定がガバガバであろうとも、話が面白ければ一切マイナス点にはしない。

けど、このアニメは設定とか以前に単純に話が面白くない。
話が面白くないから粗が目立つのかもしれない。
せっかく作画がいいのに戦闘シーンは何やってるかわからないし、そもそも少ない。指令の様子ばかり写される。(2話と9話の戦闘は良かった)
キャラの死に方も雑。もしかしたら戦場のリアルさを表してるのかもしれないが、それなら数話にかけて死人を出さなくてもと思う。
○○が死んだってなっても何も思わないし、そもそも「いやそいつ誰だっけ?」って感想にしかならなかった。
キャラの死と言えばこのアニメは何回死ぬ死ぬ詐欺をするんだ。
そもそも、やってることもワンパが過ぎるんだよね。

あと、設定の解説不足。無線が使えないとか壁でおおわれているとか空中戦はできないとかファイドとか調べないと分からなかった。脚本家もあまり設定理解してないんじゃないか。

キャラも微妙。86側は人数が多すぎてシン意外空気だし、レーナはどうかというと微妙。
キャラデザだけで言えばかなり可愛くてよかったが、あまりに無能でイライラさせられる。
司令官のくせに、人を殺めるところをまともに見られないし、指示も一切役に立っておらず足を引っ張るだけという...。
ある回で86に「綺麗ごと言うな」ってキレられたのに次の回以降ではまた普通に綺麗ごとばかり言ってて笑った。
あと、こういうアニメでところどころ萌えアニメの空気感を持ち込むのは違和感があったかな。

まあそんな中で唯一良かったのは9話。
シンが兄と決着つける回だけど、話も単純に良かったし、戦闘も珍しく滅茶苦茶面白かった。ここまでの戦闘は"強敵"と言えるような相手がいなくて、モブばかり殲滅しているようだったから。そしてそこまでは口だけで綺麗ごとばかり言っていたレーナが実際に行動に写し街を走るという。シンが先に行くといって、レーナに後で来いと暗示するのも良かった。

11話で兄がまだ消えてないという展開になってちょっと興ざめしたけど。
あと、結局まだレーナと合流してないのも残念。

↓一話毎の感想
{netabare}
1話
銀髪好きには最高かもしれない。
髪の色に意味を持たせてるアニメって珍しい。
86ってギアスのイレブンか?
専門用語多くてわかりにくい。
この作風で萌えアニメ見たいなコメディは余計かなぁ。
世界観とか戦争相手わからないけどまあ面白そう。
ただこういうリアリティのない差別表現は好きじゃないな。
誰でも書ける感じの雑な差別表現。
とりあえず設定でだけ迫害しとけみたいな。
あと、服がなんちゃって軍服。戦争ごっこ。
なんだこの自分に酔った奴が歌ってそうなOP。
息入れるの気持ち悪い。最後の尺余りも酷いし。

2話
敵がどんな国なのか描かれないのがわかりにくいな。
完全に相手無人機だし。戦闘がめっちゃかっこいい。この戦闘だけでも見る価値があるアニメ。
戦闘かっこいいけど注視しないとすぐ敵味方がわからなくなるw 
西暦ってことは地球舞台なのか? 
レーナめっちゃ真実ばらしてるけどこれ即捕まえられるだろ。
ええ...国の管理体制ガバガバすぎんか。
お咎め展開展開か、せめて注意喚起ないの?

3話
急にラノベっぽいノリになった。普通に暗い空気感でやった方がいいのに。今回話は何も進まなかったけどレーナと86の人らの仲を深めたいい回だったと思う。
こういう話が丁寧に描写されるのはいい。
誰かがが死んだ、誰だよ。
86が差別されてる感が足りないなあ。
むしろ逆に白銀種のほうが差別されているように感じる。
めっちゃ切れてたけど、こんな世界観なら本来歯向かってはいけない雰囲気になってるはずでは。
これ、戦闘シーンが一切描写されないし、誰が死んだのかも全くわからない。(ちゃんと見たらわかるんだろうけど)
指揮官視点実際の戦闘の情景なんてわからなくて、誰が死んだかなんて対岸の火事だということを暗示してるのか?
そういう意味があっての見せ方ならかなりうまいと思う。

4話
ほんと差別してる側じゃなくてされてる側みたいになってるじゃねーか。
レーナが綺麗ごとばっかだから怒るのはわかるけどさ。
あんな怒ってたくせにもう空気感戻ってるという。
人が死んだ翌日みたいな空気感じゃねーな。
高みの見物というのはその通り。今後一緒に戦うのか?
結局電話越しに謝罪って前と同じじゃないのか?
このアニメありふれた設定で目的もなく無難に進んで言ってる感があるんだよなぁ。

5話
赤髪メガネに助けられるロリの頃のレーナ。
この年齢なのに、差別してるのに何で助けてくれるのってセリフは言わされてる感が。
ギアーデ帝国がレギオンの開発国でこの物語の敵?
ほんとに共和国の人は現場のこと分かっていないんだな。
レギオンの核には人間の脳が使われているっていう重要事項。
鹵獲して研究してないのか?
そもそも黒羊の情報、そんなにいっぱいいるならなんで上に伝わってないんだ?反乱でも起こそうとしてるから伝えてないのか?
結局レーナは指示をするだけで、現場にも出ずに1年でレギオンを殲滅出来たら...と理想論を語ってるで笑った。

6話
ほんとにむしろ逆に白銀種が差別されているようにしか見えないな。
キャラがあっさり死ぬなぁ。
てかレーナいる?全く命令役に立ってないじゃん。
人が撃たれるところすら見たことないのかよレーナ。
なんで司令官なの?見るのが責任ってなんだよ。
なんでレーナが司令官務まってるのかわからん。
話も何も見えてこないのがなぁ。
モブを倒してるのとキャラが死んでるだけで話が何も進んでない。
軍の司令のままに全員が動くだけでなんかなぁ。
迎撃砲とかいう王国の武器があるかと思えばもう動かないらしいし、86もそのことを把握している。
ほんと反乱起こせば勝てるんじゃないの?
何かシリアスから急に萌えアニメの雰囲気になったりもう滅茶苦茶だな...。
こんな状況で死んだ人からもらったチョコレートをもらって笑顔になってるし。
主人公も前に怒られたのに結局理想論ばっかで何もしてないじゃないか。

7話
86に正論を言われるレーナ。またこの展開か。
ほんとレーナ耐性なさすぎだし、情に任せすぎだしなんで司令官なんだ。
これ以上誰も死なせないって、司令官がどうやって。
キャラの死亡シーン雑すぎる...。
これリアリティ重視でわざとやってるのかなぁ。にしても雑だなぁ。
レーナの頭がお花畑すぎる。理想論しか言わない。何もしない。
反逆しない理由も意味わからん。
叛逆した方がこの状況の場合正義だろ。しかもレーナの前で白豚呼びとかほんと逆に差別じゃねえか。

8話
レーナ理想論しか言わんからイラつく。
行動に移さずに他人に頼ろうとするばかり。
いやいや何が86はほろぶべきだよ。滅んだら共和国と戦えなくなるだろ。
しかも負けた後86の存在を完全に隠蔽とか無理もある。
それにレーナは何で平気で毎回国を裏切ってんだ。
もう通信つなぐなってレーナ何のためにいるんだよ。
なんでこんな体制ガバガバなんだよ。

9話
珍しく戦闘が面白い。兄との決着。
兄の掘り下げもうちょっと欲しかった感と、もう回収しちゃうの感はあるけど今回結構面白い?とうとうレーナも行動に写すか?
やっと口だけのキャラじゃなくなった。
シンが先に行くと言って後でレーナも来いって暗示するのもいいな。
ほんとに今回どうしたんだってぐらい面白かった。

10話
いや逃げるんかよ。結局これなら反逆しても良かったじゃないか。
このロボ何者。
てかレギオンに意思があって近づいてきたみたいになってるけどこれなら死んで脳をレギオンに利用されたら自分の意思で操れるんじゃないか?
EDはやいな今回
ファイドってなんだ? これ死ぬ流れか?
この世界北極あるってことは地球なのか
ああ、そういう系の回想か。え、このロボ殺す意味あった?
ファイドの出番ここまでにもっと欲しかった。あったなら感動してた。

11話
日本語!?
結局日本人=正義 白人=悪ってしたかったような作品か。
コードギアスとかもそうだけどこういうの気に入らないな。
シンがせっかく囮になってくれてるのに他の奴がもたもたした後に加勢する。
こういう展開ほんと嫌い。何のために囮になってんだよ。兄まだ生きてたんかよ。
戦闘が唐突すぎて一切盛り上がらないラストバトル。
いや、結局加勢してピンチになるしほんと何のための囮だよ。バカすぎて呆れる。このおじさん誰だ。
ほんとむしろレーナらの方が差別されてるじゃねーか。合流もしないのか。まああの4人はどうせ生きてたオチかな。

{/netabare}

OPはミュートするほど微妙でした。自分がミュートしたアニソンはこれが3曲目です。EDはいつもの澤野音楽といった感じだけど良かった。
澤野氏が曲歌ってるアニメは地雷の法則。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7

75.2 2 復讐で戦いなアニメランキング2位
クロスアンジュ 天使と竜の輪舞(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (1029)
5137人が棚に入れました
サンライズ×キングレコードによる本格オリジナルTVアニメーションシリーズ。クリエイティブプロデューサーに福田己津央、監督に芦野芳晴を迎え、濃度の高いドラマを送り出す。

主人公アンジュ(CV水樹奈々)を軸に描かれる、戦う少女たちの群像劇。

高度に進化した情報技術「マナ」を手にした人類は、その魔法のごとき力で、戦争、飢餓、汚染など地球上のあらゆる問題を克服。ついに平和で何不自由ない理想郷を手に入れた。「ミスルギ皇国」の第一皇女・アンジュリーゼ。彼女もまた、何不自由なく、民から祝福を受け、冠を戴くはずだった。しかし、彼女は己が「ノーマ」であるという事実を突きつけられる。「ノーマ」――それはマナが使えないイレギュラー、反社会的な人ならざる「モノ」。全てを奪われた彼女は、僻地の離島に隔離される。そこで待ち受けていたのは、戦いしか知らないノーマの少女たちとの出会い。変形人型兵器「パラメイル」のライダーとして、次元を超えて侵攻してくる巨大攻性生物「ドラゴン」を狩る日々だった。名前を奪われ、兵士となった「アンジュ」が、戦いの果てに見るものとは。信じられるものは、何か。手にするものは、何か。一人の少女の不屈の物語がいま、始まる。

声優・キャラクター
水樹奈々、喜多村英梨、田村ゆかり、桑島法子、石原夏織、小清水亜美、小倉唯、上坂すみれ、宮野真守、堀江由衣、本田貴子、ゆかな、渕上舞、豊口めぐみ、玉川砂記子、根谷美智子、鳥海浩輔、東山奈央、伊瀬茉莉也、山寺宏一、林原めぐみ、辻あゆみ、茅原実里
ネタバレ

ValkyOarai さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

そしてBDーBOXが出される 死の第一中隊、残すはロザリーただ一人 しかし今度はモモカが!?

ついにロボアニメで主役を演じることになった我らが歌姫、奈々さん
これまで魔法少女、吸血鬼、プリキュア、女剣士、SAKIMORI、悪平等を演じた
これらを挟んでボーイッシュな小学生やドSな当主とかオペラ歌手とかグルメリポーターとかポケモンもやりました
しゅごキャラでもレイトン教授でも18禁原作ゲームでも歌姫をやりました

完全にオリジナルだから期待しています
それと公式HP見たんだけど、声優が豪華すぎるwwwやっぱりプリキュア率が高すぎる・・・もう一つのプリキュアオールスターズがここに在る
ロボ搭乗した声優も多いんだよね

とうとう奈々さんのシングルは30枚目となる
ED歌ってるのはさやかちゃんか

ノーマ's
{netabare}アンジュ=つぼみ、翼さん
ジル=骨女(地獄少女)、ポケモンハンターJ
サリア=mktn、さやか、焔
ヒルダ=なのはさん、ルール―
ヴィヴィアン=いつき、智代さん
ロザリー=夜桜・ラム
エルシャ=カレン・シュタットフェルト、響
クリス=筒隠・ロム、ほまれ
メイ=みぽりん、ありす、イオナ
マギー=エレン、春花、クラン・クラン
タスク=シンク君
ゾーラ=リザ・ホークアイ{/netabare}

魔法使い's
{netabare}モモカ・荻野目(アンジュに仕える侍女)=テイルレッド、ユニ
エマ(マナが使える監察官、アルゼナル所属)リィーザ(サラ側の監視兵)=テレサ・テスタロッサ、ほのか
ミスティ(ローゼンブルム王女)=うらら、槍水先輩(レモネード)
ジュライ・飛鳥・ミスルギ(アンジュの親父)=秋山駿ことアッキー(ブラックホール)
ジュリオ・飛鳥・ミスルギ(兄貴)=魔王カルヴァドス
シルヴィア・斑鳩・ミスルギ(第二皇女)=ちーちゃん、パフ{/netabare}

ロボアニメは本当に声優を無駄遣いしてらあ
この世界は
魔法使いが人間であり、ノーマが化け物という
だが互いに人間だ。なぜ格差が生じる?なぜ生まれる?
化け物=悪ということは無い。他の世界なら裏を返せるからだ
この世界は疑問が多すぎる

前半 まずは足掻け
{netabare}初回 足掻きの始まり、それは桐生さんらを彷彿とさせる
{netabare}急に歌うのはもちろん、嘗て多くの人に慕われていたアンジュリーゼ
そこから始まる
この世界はノーマと分かったら隔離される著しく非情な世界だ
こんな重みゴールデンじゃまず考えられない
式の最中、兄の策略によりマナが使えないことが暴露。
母は射殺、父は捕まった

連行され、衣服破壊の刑
叫びは木霊する・・・
全てを失った悲しみは琴浦さんと互角なのだろうか・・・
フェイトや翼さんもこんな経験をしたはずだ

さあ足掻けアンジュよ、360°変わった世界で
アンジュの兄貴、奴が国家主権を握った。どう変わるのだろうか・・・

予告:完全シリアスなのに急に空気が変わる悲劇wwwwww奈々さん節全開じゃんwwwww
まあ北斗の拳の千葉さんも回が進むにつれてテンション上がってくるんですけどwww{/netabare}

2話 Vitaの伏線
{netabare}とりあえず服着な、これの元持ち主:ナオミ(声:本田未央)がゲームの主人公に...この時間軸では他界してるなんて思ってもなかった。じゃあお買い上げしたら生存してる時間軸に赴くか、だってバンナムはSTGにも力を入れてるから

会って早々、ヒルダめアンジュの胸倉を掴みやがった。こんなん、なのフェイじゃないよ!!www
それとゾーラよ、あのシーンは完全に春花さんのポジションだ!勝手に奪わないで貰えるかしら?だがここで彼女に死兆星は灯った

食事を見てると龍が如くを思い出したな。桐生さんや冴島さんのムショでの
ここではチュートリアル戦闘ない、実際は飯を横取り・・・

連行される前にやってたスポーツ(エアリア)が功を奏したか、空中機動は慣れている。それと戦闘能力も平均より上だった。故に気に食わないメンツも出てくる

三下2人よ、もう死兆星は見えている。
嘗て貴女がいた世界には手紙を出しても戦闘の最中に敗走のふりをして逃げることも不可能だ
じゃあな、眠れ・・・著しい血ブシャーだった

予告:はあ、今日もひどかった・・・ファーストキス奪われるし、大事にしてよもう!⇒(世界の都合上)無理だよアンジュwwwwwww
髪を切るのは後からだな{/netabare}

3話 これが戦だ、恐怖しな(BEMANI EXTで) そして彼女は目を覚ます
{netabare}じゃあな、死兆星が灯った三下あと一人とゾーラも惨殺された
アンジュは主人公補正で生き残ったが、蹴りの洗礼を喰らった。相手はまたしてもヒルダ・・・(だからなのフェイを通り越してるから!!wwwwww)

お前は嘗てマナの世界におったから下の社会を知らないでいた。故に甘い汁を吸って生きていたんだ
王国は革命を起こして国自体が滅び、新しく再建されるようだ。
ドラゴンを狩ることで平和が安定している。これは一部にとっておかしいことだ。
この世界で生きたくば、殺せ。そうじゃなかったら戦死しろ。
自暴自棄となって死のうと考えるようになったアンジュ
そして死に行くために封印していたロボット「ヴィルキス」に搭乗した

また現れたドラゴン
予測不可能な攻撃をするのはお約束、向こうも学習してるのだろう
死ぬか?生きるか?苦しんで得た回答は?

「駄目じゃない・・・ちゃんと死なないと・・・」でも
恐怖があるから死ねない・・・
「生きるのです、アンジュリーゼ」
それが覚醒へ・・・『キタ!これで勝る!』
「死にたくないいいいいいい!!
お前が・・・!
お前が死ねえええええええ!!」

殺してでも生きたいなんて浅ましい。これがノーマなんだ、これが・・・
「こんなの、私じゃない!!うぁぁああ・・・」
演技もそうだがこの悲しみは重い・・・

断髪...彼女は全てを捨てた...!!
私にはもう、何もない
地面を背屈ばってでも、泥水を啜ってでも、血反吐を吐くわ、
私は生きる、殺して生きる...!!
しかし何故惨殺された3人に対して言及しなかったのだろうか
ああそうだ、プリン捨ててあったな「まっず!!」wwwww

因みに恐怖を伝えるには顔のアップ(絶望ピース・絶望琴浦さん)やフラッシュバックも効果的だが{netabare}失禁{/netabare}も効果的である。(これは一騎当千や聖痕のクェイサーで見れます)
Zでは{netabare}性行為含め{/netabare}全ての表現を使用することができるがDでは必ずそれを除かないといけないため、CEROの表現は深夜アニメだと描写の都合上限られるのである。(ヨスガノソラとグリザイアは例外)
因みに龍が如くではキャバクラ嬢を落とした後{netabare}ラブホから出てくるため暗転でカットされている。つまりシーンを入れておらずユーザーの想像に任せているのである{/netabare}

予告:「あーさっぱりした~!」wwwそれで人気が上昇するのだろうか?
ロングヘアーと断髪したショートヘアー どっちが好み?{/netabare}

4話 返事はイエス、マイロードかブリッツゥン・デーゲンがいいかも&急に出会うよ~
{netabare}しっかし「リベルタス」って何だ?オリジナルだから期待できるわ

うっわ大量にキャッシュを稼いではいるが、預金してらあ
アカン、全てを捨てたとしてもアンジュは「共に戦う」ってことを知らない
完全に叛逆してらあ&孤独を貫いてらあ
オマケに恥じらいも捨てた...でも服は新調しないとwwwwww
それを見た監察官はブッ!!wwwwwwwwきたねえ

それでもいじめに対して見抜いてやがる・・・後ろが見えてるかの如くよけ、露骨にキスして下剤を返すwwwトイレに入って
桐生さん・真島の兄さん「ふう・・・」
これが一週間前の怯え泣いて、恥かしがっていた皇女様か!?
まるで奏を失った後の翼さんみたいだ

戦の最中、ヴィルキスの不備でアンジュは海に沈む・・・
あ、おった。ヴィルキスに因縁を持つ青年が・・・

アカン、予告だけで奈々さんに惚れちまうwwwww
まあ惚れてるからいいっか♪{/netabare}

5話 タスク(シンク君)登場 シリアス版DOG DAYS
{netabare}目が覚めて早々、蹴飛ばすな、チャカを向けるな、縛るなwwwwwww
クソ!やっぱ奴らの差し金だったか
燃料がないと出られないな・・・
やっぱタスクはイケメンやでえ・・・あの新世界の神を目指した犯罪者が曇って見えらあ
どうやら堕ちてきたロボットが流れつくからこれで修理するようだ。

うわあ、急にアンジュ歌いやがった(またお買い上げしよ)
これは恋の始まりなのだろうか
彼は昔、ジルと出会っていたようだ

ドラゴンがドラゴンを助けようとした!?つまり誰かによって転送されているのか?謎が深まるばかりだ
あの指輪はヴィルキスに反応しているのだろうか?

名残惜しいがお別れだ
じゃあな、また会おう、タスク
そして彼女は変わり始める・・・

予告:バカンス?ロマンス?そんなん最初っから無かった
ああアンジュ、そう言ったら来るんだよあの侍女が・・・{/netabare}

6話 モモカ(テイルレッド)来たる、フラグは投げ捨てるものではない
{netabare}あの熊のストラップつけてる。やっぱハトプリ同士は違うな。そんな矢先、奴は来る。

悪いが決別したんだ。世話すんじゃねえ
笑いたきゃ笑え3人組、アンジュは挑発に強いから
(この3人は変猫で繋がってた。タスク君の声が∠(゚Д゚)/イェェェェガァァァー!!!!だったらwww)
完全に迷惑や、一人でやれるんに、そう思うアンジュだった
そういえばテイルレッドと奏者のバリアジャケットって似てるんだから先輩後輩扱いでいいかもwww

サリアのロッカーは(横に倒され)犠牲になったのだ・・・
豪勢な飯もいらねえし、部屋の飾りつけもいらねえ
どれだけ皇女だった時代を再現しても「元に戻しなさい!」の一点張りだ。
だってこのシマの秘密を知って帰したら殺されるんだから

だから帰さねえ、困ったらキャッシュだ。だから命令違反してでも稼いだ
しかし、これは衝撃だ
だってノーマ(人間)が人間(魔法使い)を買うんだから

お買い上げ~これでずっと一緒だな
だがアンジュと呼んでくれwww

風呂さえあればオールオッケーだ。深夜の世界はな
ゴールデンだったらしずかちゃんぐらいしか許されない。なんでだろうな。監督に対してメタ発言やめろwwwww{/netabare}

7話 焔の憂鬱(ヤドカリのネタを思い出した) アタシって、ホントb・・・
{netabare}相変わらずアンジュはドラゴンが出現しては命令違反してでも狩っていく、これじゃあ連携がダメになる・・・
どうやら軍もタスクを探していたようだ
wwwwwなーんだ、サリアってそーんな趣味が・・・ノワールと一緒だなwwwwwwwww
キメ台詞ありだから完全にベリーさんないしさやかちゃんじゃねーかwwwwwww
あ、カーテンopen⇒>そっとしておこ...
ストレスは人を狂わせるんだな

「見られた以上、殺す!」ってふざけんなwwwwww道理やルールなんて最初っからないのかwww風呂で喧嘩すんなwwwww
あーアカン、風邪ひいちまった
何で主人公いないとバランスがとれるんだ?この部隊は

裏方だからこそ分かる
もう誰ひとり死なせないって思ってるから、アンジュが
メイはそう言った

また新種のドラゴンか、バリエーションありまくりだな
取説読んで勝てると思うなよ~
今度は重力を操作できるのか

あ~主人公はな~遅れてやってくるもんなんだよね~
とりあえず角折っただけだから報酬は少しだけね
これで一人除いて蟠りを消した面々だった
最後、イチャイチャしやがってwww
通信:え?シルヴィア!?そっちで何かあったのか!?

予告:何故かさやかちゃんが喋ってた
「シャイニングラブエナジーで抹殺よ!」wwwwww
刻んでいいのかなあこの台詞{/netabare}

8話 緊急発進で「ヒヤッホォォォウ!最高だぜぇぇぇぇ!!」アンジュの顔wwwwww
{netabare}今日は1年に一度のお祭り~
そこにミスティ(レモネード)はやってきた。そうかアンジュに会いたいのか
だが会いたくねえ・・・でも着ぐるみを着て赴きましたwww
ゆいかおりコンビは賭け事してるし、自由すぎる
ふっ、イチャイチャは余所でやんな、三下よ・・・wwwあんな着ぐるみでアップされたらビビるわwww

モモカを殺して何になる?ヒルダ・・・またアンジュを孤独に戻すのか?
いや違う
脱走だと!?モモカの力を使ってか
同時にアンジュもミスティを脅迫してシルヴィアの処刑を止めるために脱走することに
ほう、利害の一致だ

脱出の際ヒルダを置き去りにしようとしたアンジュ
まるでドSのアロイスさんを彷彿とさせる...同時期に放送されたブロッサムさんの心なんてねえ
そうか、ヒルダは母さんに会いたいのか
これまでの演技は全て策だった。ゾーラの下についていたこともな
もしゾーラが生存していたら脱獄しにくかった、もしくはできなかったはずだ。
つまり3話の蹴りは99%が怒りだったが1%は「殺してくれてありがとう」の意味も込められていたんだろう。
アンジュは母さんを失ってしまった。だが足が不自由になったシルヴィアを助けたいことと変わらない
じゃあ見捨てるわけにはいかねえ...連れてってやる

ミスティは無傷のまま縛って救助させた
互いに名前を呼んで別れた(なのフェイコンビならずか、元々仲悪いからな)
じゃあ行くか、モモカと共に皇国へ・・・
同時にタスクも動き出すのか

監察官今日は弄ばれてらあwwwwwwアイツらのいやーんがwwwwwwww
「>見なかったことにしよう・・・」

アンジュがルルーシュ
ヒルダはスザク
シルヴィアはナナリーだと考えたらアンジュは死んで終わるのだろうか?
こっちのほうがSAOⅡよりも面白くなりそう{/netabare}

9話 人間(魔法使い)の怒り&ヒルダの涙 これがイカ娘、やよい、琴浦さんを超える「現実」だ
{netabare}ヒルダは変装、アンジュは夜を待って動く。このコンビ連携うめえ
アンジュはエアリアのチームメイトと出会ったが・・・奴め、なーんか隠してやがる・・・だろうな、通報しやがった
ノーマは人じゃないのか?ただの魔獣扱いなのか?
捕まる訳にはいかない!
逃げて逃げて王宮へ、そこにシルヴィアが・・・!!

ヒルダは家に帰れたが・・・
え?幼いけれど名が「ヒルダ」の少女が!?
これが俗に言う「レプリカ」ってやつか!?
違う・・・後から生まれた妹だ・・・
貴女には居場所は無い・・・何処へなりとも消えろ!!
これはフェイトとアリシアの掛け合いを思い出す...

「うああぁぁ...!!」
アンジュがノーマだと認めた時と同じく泣くしかない・・・

時同じくアンジュも「現実」を突き付けられる
会いたかったシルヴィアに斬られたんだから・・・
シルヴィア「貴女がいなければ、足が動かなくなるのも、お母さんが死ぬことも無かった!!この化け物!!」
それを言われてアンジュは・・・家族なぞもういない・・・
ルールに屈服された顔はイカ娘を、やよいを、琴浦さんを彷彿とさせる・・・でもこの世界に金元さんはいない
人間(ノーマ)はドラゴンを狩ればいいだけなのか?
悪いがコードギアス路線じゃなくなった

現れたか、人間を毛嫌いする兄貴...!!お前が大将ならアンタを八つ裂きにすれば終わるのか?
ついに捕まった・・・ヒルダも同じく・・・
さあ、叛逆の狼煙を上げるがいい、人間よ
魔法使いに抗い続けろ。ルールを変えるんだ

予告:完全シリアスなんに日記風に言うなwwwシルヴィアwww
次が楽しみ~でもVVVみたいに後半崩れないよう祈る{/netabare}

10話 絶唱...だと...!? アンジュ=翼さん
{netabare}シルヴィアは悪意を抱く、敵になったシルヴィアに対しアンジュには何が残る?大切な人が裏切ったら生きれるか?居場所が無くなっても足掻けるか?堕ちて落ちて墜ち続けるアンジュ&ヒルダ
へっどっちが化け物か訳が分からないよ
モモカは無論皇室に利用されていた
また親父も既に処刑されていた。これでアンジュも殺せば革命が成立する

鞭で叩かれるのはフェイトを思い出す・・・

処刑の前に歌い出したアンジュ「絶唱...だとっ...!?」
翼さんと同じく何故歌う?処刑されるのに?足掻きか?先に他界した母のためか?
「私は死なない。あきらめない、殺せるものなら、殺してみろ!」
これは翼さんと同じくSAKIMORIの目...!!またアンジュがカッコよく見えてしまった
「さらばだ、アンジュリーゼ...」
「アンジュリーゼ様ーー!!」

そんな時乱入者が来やがった・・・騎士がな
しかし、なんでそこに着地するwwwwww

じゃあな2人とも、どの道この道、魔法使いは偏見と差別に執着する塵芥の集まりだ。人間を「いいえ」として認めないだけの組織だ
そして家族とも決別したアンジュ、無論モモカはまたお持ち帰り~
貴女だけは違うから...
っつーか兄貴三下過ぎるwwwwwww手裏剣顔かすっただけで痛がってたしwwwwwww
だが兄貴の側近が気になるな

ただいま
帰ったら帰ったらで、ジルに腹を殴られ牢行き
ヴィルキスも財産もボッシュートされた
ヒルダもおった。彼女は50人の兵を返り討ちにしたそうだ

友情?絆?家族?そんなんこの世界じゃあ嘘っぱちだ。ゴールデンに必要な要素なんて一つもありゃしねえし、希望なんて1滴たりともねえ、頭にくるだろう
それに執着していいのは幼いころだけ、成長したらほとんど無意味だ
この世界はDEATH NOTEの如く腐ってんだよ...じゃあぶっ壊すだけのこと
協力しない?ヒルダ
始めるか、ハルトやルルーシュに並ぶ「革命」を...その歌声は叛逆の狼煙を示す...

予告:ヒルダ「アンタとはダチになってねーよ!バーカバーカバーカ」wwwwwなのフェイが黒くなる~~
アンジュがさらに捻くれてしまったwww{/netabare}

11話 急に歌うよ~♪永遠の始まりを~
{netabare}そういえばこの世界は響、クリス、マリア、調、切歌、未来
がみーんないないよね~
何時になったら牢を出られるんだろ、腹減った~&風呂入りて~

サリア、貴女には何が足りないのだろうか。アンジュには何が足りているのだろう
あ、新しいパラメイルが次元を超えてやってきただと!?何故龍と共に3機も?そして歌も歌いだした・・・彼女はサラ:声はネプギア(羽川)・・・

悪いなサリア、交代だ。何故投げるwwwwww
ちょちょちょ
アンジュも一緒に歌い出しただとお!!これはもう一つのシンフォギア...!!
また覚醒したヴィルキス
この世界の「真実」何なのだろうか?これは叛逆の狼煙と言っていいのだろうか?

予告:羽川っぽく喋ってました。確かに貴女はopとedに出ていたから・・・{/netabare}

12話 世界説明&龍が喋ってる!?あれは・・・
{netabare}魔法使い側の盗聴は基本、流石タスクやでえ
とりあえず話を聞くのにモモカはどかしておくwwwそして風呂だwww
むかーしむかしってwwwwwそっかからかよ!wwww

神が魔法使いを創っただと!?それで平和な世界ができた『はずだった』
しかし、どう足掻いても生まれてくるんだ。ノーマ(人間)が、男のみでなく女だけが
「ノーマが化け物」はただの建前だ。それを利用したんだ

そしてパラメイルの原型を争いの果てに得たノーマと類似する古の民
ヴィルキスもこの時できたのだが、力を発揮できなかった。鍵がかかっていたからだ。そのカギを探すために古の民とノーマが手を組んで探すことにした
これで神と同等に渡り合えると信じて

そして最初にアルゼナルにやってきたのはジル、彼女もアンジュと同じく王族のノーマだった
ここからノーマの逆襲が始まったのだ。リベルタスっていう計画がな

でも加入しないと行ったアンジュ、自分で決めることだから...

あの龍はヴィヴィアン!?何で変わってる?
そして永遠の歌も知ってる!?
とりあえず歌ったら元に戻った...彼女はなんなんだ!?
違う...龍は元々人間だ...
アンジュは吐きそうになり同時にキレた。
「このクソ女!!」
もうヴィルキスに乗らないと...でもこの世界は戦いは避けられないんだよね

エンブリヲ...アンタが神ならラスボスか!?神に飼い殺されるか?それとも反逆するか?
そして死んだかと思った兄貴も来やがった...ノーマの駆逐が目的か
さあ、最初のパーリィを始めるか!
ロボ&銃撃戦だ!

予告:アンジュとヴィヴィアンはハトプリで同僚なのに歌1曲を7億扱いするのは止めてwwwwww{/netabare}{/netabare}

後半 歌姫は世界破壊に挑む
{netabare}13話 first party in アルゼナル 悪党に慈悲などいらぬ!!
{netabare}新年明けて曲は変わる、OPが高橋洋子さん、奈々さんがEDに移りました
さあ、リベルタスを実行しよう
アンジュはどっちを選ぶ?
奴らの目的はアンジュ、ヴィルキス、そしてパラメイラーだ
他の三下共は普通に殺しにかかってやがる
アルゼナルは劣悪な所だった、でも居場所があったことにありがたみを感じたアンジュ、しかし壊されて怒りに満ち溢れた彼女...
居場所を壊されるなら先に殺すだけのこと...!!普通にライフ0なのにチャカバンバン撃って殺しやがる...
でも憎しみでは駄目なんだ!プリキュアだろうと憎しみで戦ったのはいない。もし憎しみを抱いたらただの殺戮になるからだ

「沈めっ!」←これええわ
兄貴にチャカを向け、足を撃ったアンジュ
へ?皇室復帰を認める?⇒あ~聞こえんなあ~
プリキュアの悪役って命乞いをしたのは誰一人いなかったぞ...
「生きる価値もないクズめ...くたばれぇ!!」←こっちもええわ~奈々さんカッコいい!!\(>▽<)/
サーベルを振り下そうとしたが、奴が止めやがった

エンブリヲ...(声:鮮血、エルシャ(流子)に会ったけど、三下を治療しただけ)
何故お前も永遠の歌を知っている?そして何故クリス(人間)を助ける?
何故タスクを狙う?
あの指輪はまだ隠された機能が残っている。3話では金色になり、今度はシャアザクの如く赤くなり、逃げようとしたら青くなりワープした。
やはりアンジュの感情変化によって変わるのか?
兄貴はHellに行ったか...

別アニメで共演したものはアニメが変わると扱いが一変するのは定めだ
ED:終末のラブソング
移ってもブレねえな~

予告:タスク「つまむのは?」⇒アンジュ「死ねーー!!」wwwwwww
もう夫婦になっちまえwwwwwww{/netabare}

14話 ねぷてぬ「ま た か」でも二人っきりではないwww
{netabare}飛ばされた3人、ヴィヴィアンは龍に戻っちまった。
未知の場所にきたらとにかく歩いて調査するのがオープンワールドの基本
え?富士山?ここって...ミスルギ皇国だと!?何で滅んでいる!?タイムスリップでもしたのか!?
そうだよその通りだ、500年経ったこの世界は黒いヴィルキスによって世界が滅んでいたんだ
私はこの眼で見たものしか信じない!完全に怒ったアンジュ
でも現状を見るよりも過去に戻る方法を考えた方が...
魔法が使えない人間や古の民を塵芥扱いするのか!?タスクの両親も同じで互いに神に挑み、亡くなった。その怒りが分からないのか!アンジュ!

はあ、喧嘩しちまった。⇒目の間になんかあった。これを使って
さっさと仲直りしましたww
それとホテルはっけーん、{netabare}通常じゃないけど{/netabare}
全く...
マーチさん・ヨーコ「リア充は、爆発しろ!!」だなwww(この世界に井上さんはいません)

ちょっと喋った後...
おおおおおおおおおおおおおおおおお!!やったぜ、2人共!!でもタスク君、これがフラグにならないよう祈るしかない...
だってアンジュは{netabare}ファーストキスをゾーラに奪われたんだから、それで他界している。グレンラガンのヨーコと同じ唇を辿るのか!?{/netabare}
ヴィヴィアン...指加えるだけー
その時、サラの側近二人が現れた...さて帰れるか?3人とも

予告:俺、ハーレム!?⇒今週中に死ねーーーーーー!!
キャスト少ないからってその言い分はないwwwwwwww
それとDOG DAYSもクロスアンジュ率が高くなります{/netabare}

15話 やっと会えたもう一人の歌姫 世界説明2
{netabare}ヴィヴィアン、ちょっと寝ててな
どうやら大巫女様(声:ゆのっち)がおって、サラはその部下のようだ
ほーう、茶道か、リンディさんですか?砂糖大量は無いwww
ったく和やかな空気は無いのか、互いに人質取りやがる
でも、世界の真実を見せてくれ。そうじゃないと殺せるものも殺せないから
へ?遺伝子組み換えだと!?クローンを作ることは犯罪だけど、ここはそうじゃない
アウラ:龍の始祖
彼が浄化と再生に走り始めた
が...エンブリヲによって連れさらわれた。龍が持つ魔法力、それがマナ
それを与えることによって人間は魔法使いとなった。でも龍1匹から取れる魔法力は限度がある。だから龍を狩り続けていた。
あの戦いはぜーんぶ嘘で塗り固められていたんだ。
それでも帰ると言うアンジュ、真実だとはっきりしてないからだ
サラのことトカゲ女って言いやがったwwwwwwでもボコボコにされた...
彼女白兵戦できるのか

この世界に男は珍しいからなーにいちゃつかれてんだよ!タスク君!
罰としてくすぐらせて貰うぜ!wwwwww
それとヴィヴィアンは母さんと出会えた...
この地球では戦う必要はない...
でも向こうが気になる二人だった

予告:アンジュカムバー―――――――ック!!wwwwww
いくら予告にうんざりしてるからってそれは無いwwwwww{/netabare}

16話 サンライズにあるもの⇒自由 これ無い人=イカ娘・やよい・琴浦さん
{netabare}っつーか何でタスク君簀巻きwwwwww
は?続けるわけねーだろ!!wwwwwwwwやっぱ劇薬(エロ)はこう使うに限る
何故ゲーセン(ラウワン)が綺麗な状態で残ってる?何で東京ドームが中にあるwwwwww
奴隷か自由か、やってやろーじゃねーか!
でもパロディ連発じゃねーかwwwwww
テニプリ(エースをねらえ!)、巨人の星、サイバーフォーミュラー、プロゴルファー猿、ピンポン・・・
クールポコ「やっちまったなあ!」絶対狙っとるわこれwwwwww

それとクレーンゲーム(景品に注目)、ツイスター・・・
やっぱ二人は似た者同士だったか^^

ん?次元震か?、世界が石になってく!?
エンブリヲの力か...どうやって止める?ダブル時限砲だ!
ダブル歌姫の二重唱キタ━━━━━━ヽ(≧∇≦)ノ━━━━━━!!!!!

とりあえすアンジュのことをアンコと呼んじゃアカンwwwww
予告:じゃあキナコで⇒喧嘩売ってるのかっ!!wwwwwwwwwww
よしDOG DAYS見て空気変えよ{/netabare}

17話 過去へ戻る?龍を助けて神に挑む?2期するのかな?尺足りる?
{netabare}タスク君...いいこと言うのに...www飛んでけーー!!wwwww
ごめんね、サラ、帰るわ。でも龍とは戦わないことを約束としてだ
生きて帰ってきたらカラオケだなwwwww
無論ヴィヴィアンも...生きて帰ってこい...

さて帰ってきたら帰ってきたで黒いヴィルキスが待っていた。おっぱじめるか!
おったのは...サリア...向こうの手に...そして指輪もしていた!?
エルシャにクリスも...やはりアルゼナル襲撃の時に...
3人共アンジュをエンブリヲに引き渡したいようだ。奴が求むのは何だ?あの指輪か?
必殺技がダサい...wwwさやかちゃんか?

「飛べぇーーー!!」
またワープモードを起動した!?無論サラ達は元いた次元に離脱
今度飛んだ場所はアルゼナル!?
そして誰か来た!アンジュビビってる~wwwww
おおおお!!モモカじゃないか!!それとヒルダにロザリーも!!
しかし何でそこを掴むヒルダwwwwwww

予告:再登場したら敵になっていた。アンタ嫌われてるんじゃない?アンジュ程ではないわ⇒えー!!
ちなみにサリア達を敵さん側に脳内変換したら
サリア=オクタヴィア
エルシャ=純潔を纏った流子
クリス=下っ端に操られたロム(2rebirth参照){/netabare}

18話 敵さんが豪華声優だったらホントに燃える、こんな嬉しいことはない
{netabare}まさか主要メンバーを敵さんにするなんて思ってなかった。エンブリヲ、アンタすげえよ、敵ながら天晴れや、でもゴールデンでは束縛される
まずは報告、共闘できるのだろうか
あれ~ヒルダ嫉妬してない?まあ3人共セブン・アークスで繋がっているもんだからwww
ジルが皆を背負っていることも分かった。それと新しい三下もおった
おや~今度はシャワーでいちゃいちゃか?wwwそこに指はwwwww
こりゃあなのフェイ(白)を越えたなwwwww

なあジル、お前は嘗ての同志に手をかけるのか、龍達は作戦のための捨て駒か?真のラスボスはお前か?
しかもモモカを人質として確保済み。なら決行せざるを得ない...
いや、問屋はおろさせねえ、ガスで脱出
戦いを強要させることなんてもうまっぴらだ!どっちがドスを正しく使えるかな?
悪いが覚醒のために足を刺したのが運のつきだ...じゃあなジル...

別れた矢先、来たかサリア達...再戦だ...
予告:私太ってないわよ!バーカバーカバーカ!wwwwヒルダ出番無くなるか?{/netabare}

19話 まさかの敵陣へ、そこから叩けるか?
{netabare}エンブリヲが時間と場所を操れるのはチート過ぎる、そこに弱点はあるのか?これ自体固有結界だったりして
サリア達はジル達に攻撃をするがアンジュ達が食い止める
しかしアンジュは...
へ?自分の部屋?これが固有結界か?
サリア、お前はラスボスの元にいて幸せか?自分で革命できなくて幸せか?ああ、ロボはよくても自らの戦闘能力は壊滅的だったか・・・やっぱオクタヴィアの方が幸せだったか?wwwwww
でもエルシャもクリスも助けてくれた。おまけに指輪もしていた
エンブリヲは救世主なのか?ラスボスなのに?

タスク君とヴィヴィアンは行方知らず
ヴィルキスがないと革命ができない
じゃあ連れ戻すか・・・ヒルダは動く・・・

チャカを撃っても殺せない・・・これが神・・・
人は神に抗えないのだろうか・・・人には必ず役割がある。それに従えばいいのだ。アンジュ、貴女が望むものは何だ?⇒ねーよ
何でも与える?それで満足できるほど私は空っぽじゃないのよ!!
もう何度も唇を奪われるのはごめんよ!!死ぬまで生きて世界を壊すのだから!!
例え殺せなくともチャカを向けるアンジュだった
ありがとう、タスク・・・
だが、奴は1000年生きていた

え?ジルもエンブリヲに会っていたのか!?

予告:確かにゆいかおりコンビ、あんまり喋ってねえなwwwもう出番のことはいいwwwwゲーム買えばいいから{/netabare}

20話 経絡秘孔・牽正を突かれたアンジュ、怒っても喘いでもSAKIMORI
{netabare}とりあえずエンブリヲの言い分を聞こう、奴は好戦的ではない
どうやら2人共、助かった模様、でも牢獄いき
これじゃあ革命ができない、ひとまずアルゼナルへ
へ?アンジュを妻として迎えたいだと!?でも奈々さん自身結婚していない
それを聞いてサリアは...人は飽きられるものなのか?

なるほど、歌で人類を堕落から解放したいんだな
それで計画するのは、2つの地球を合体させること...16話のアレは試験の一環だった
だがこれも断るアンジュ、お前の手は封印した!
が、奴は神、効くものもきかねーよ
ならば痛みを快感に変えてみるか?
奴め、経絡秘孔を知ってるだと・・・?
こんな喘ぐ奈々さん見たことねー、アロイスさんはサドいけど
アンタを殺すためなら怒りの力だろうと身を委ねる...!!
例え屈辱を受けてもSAKIMORIだ!!
時同じく、ヒルダ達も動く
さてジル、アンタの腸を見させてもらおう...やるぞ!!

ジルもエンブリヲに精神を操られていたことが分かった。
じゃあボスを剥奪、ヒルダ、次のボスはお前や

それとサリア、お前は後ろがガラ空きだ!無防備で近づいたのが運のつきだな!
やっぱ部下に不安材料あると駄目駄目だなwwwww
縛っておいてモモカと合流、彼女はリィザを救出しておいた
同時に指輪も回収、逃げようとしたが...
ヴィルキス&サラキターーーーーー!!これで勝つるか!?

予告:へ?2人とも大凶?⇒あ、こいつ死んだっちゅね...
死亡フラグは楽しむものではない...{/netabare}{/netabare}

21話 last party 前哨 生き残ったことを後悔させたる!!
死亡フラグは自然に立てるもの、なのは劇場版1がベストの例
{netabare}次に散るのは誰だ?
ヒルダ達は直に突っ込むようだ、流石ヴィヴィアンの嗅覚は伊達じゃねえwww
サラ達によって戦は始まっている。まずはアンジュを見つけたが...
ヴィルキスがあああ...機体は問題ないがエネルギーが切れただけ
ヒルダはクリスとおっ始めた。昔と同じか?
馬鹿!モモカ、いくらアンジュが動けなくても一人で行くな!死ぬぞ!
いやここは大丈夫だった。でもタスク君が危ない!!

なあ、クリス『回想は死亡フラグ』だぜ...
確かなのフェイ(白)でも互いに回想あった
受け入れたくても受け入れられなかった。それが裏切りの理由か?

またしてもエンブリヲ...やはりお前から逃れられないのか!?
ええええ、マナを使える人間をコントロールできるだと!?
それとモモカが磁力になっているからだ...
また経絡秘孔を突かれたいのか?アンジュ...だがそこに乱入したのはタスク君
ドス1本で倒せるはずがない...
そうだ、自害すればワープできるからだ!!チートを持つラスボスは倒せないのか!?
アンジュ、ラスボスにビビってやがる...3話の時と同じく...

お前は筆頭侍女だ!!足掻いてみろ!!
それが最期だった...
そしてタスク、お前も...

モモカあああああああああああああああああ!!
タスクうううううううううううううううううううううう!!!
私を一人にしないで...うわあああああああああああああああああ!!!!

予告:おい、ここくらいシリアスにしてくれ...あの2人の代理人をヒルダとロザリーがするのかwww{/netabare}

22話 Necessary(必要な) 歌:奈々さん’s1軍(フェイト・萌香さん・緒方理奈・つぼみ・小夜・リコッタ・七海・翼さん・安心院さん)みんなでアンジュに捧ぐ
他の声優でもメジャーなら1軍、マイナーなら2軍に分けてみようか?
{netabare}残ったメンツでラスボスを倒せるのか?アウラを奪還できるのか?
だが奴は死者蘇生が可能、人体が残っていたら敵に回るのか?
アンジュ...貴女には何が残っている?そういえばVVVでは夢の中で他界したキャラが語りかけていた部分があったが...

サリア「何でアンジュなの!?私はいらないの!?」
それだけでも怒りは生まれる
なら何もいらない・・・
サリア、3話のアンジュと同じくあの言葉を放つ...
また、新世界には過去の住人は連れて行けない...
それを聞いたエルシャは・・・
アンジュは初めてタスクと会った島に...
大切な人を失ったアンジュ...
自害しようとしたが、無理だ...これまでの出来事が走馬灯の如く...1人じゃ死ねねーよ...

「最後までしてあげたかったのに...」の後...
え?えええええええええええええええええええ!?!?
タスクが...生きてる!?だとおおおおおおおおお!!!
爆死したはずなのに...!?この後二人は...

うおおおおおおおおおお!?!?
モモカじゃねーか!!!何で貴女も!?
そうかフライパンがガードしてくれたのかwww
あの後実はモモカは12時間待っていた...まかさ...
おいで!ヴィルキス!まずは皆と合流よ!

尚、エルシャは投降した。白旗ならぬ白ブラwwwwwもう守るものはいらないから...
そして世界の崩壊は開幕する・・・

予告:爆発で一瞬で着替えられるのか!?タスクって忍かwwww{/netabare}

23話 last party2 アンジュ、髪少し伸びてた。女だろうと撃っていいのは...
{netabare}皆と合流、そしてラスボスの元に・・・
奴を仕留めるには別次元にいるコアを叩かないと倒せない
つまりヴィルキスでないとそこにたどり着けないようだ

は?アンジュが王子様!?そんなん変でも何でもねーよ、ヒルダ
それとアンタは指揮官するよりもドンパチするのが好きなのは、大人なのはさんと同じく戦技教導官の精神を持ってるんだから。無論大人フェイトは執務官だから

ラスボスの前なのに・・・おおおおおおおおお!!何度奪えば気が済むんだ!?これがなのフェイ(黒)だ
でも死兆星が見えるか...?
そしてタスク君にはお守りとして「例のアレ」をwwwww

さあ生きるためのラスト・リベルタスを開幕しよう・・・
サラが先にアウラの元へ
それぞれのライバルと向かい合い、アンジュはサリアとBLOOD対決だ...
戦闘中、ちょっと城に失礼しますww市民に躊躇なくヘッドショットwwwww普通に射殺しやがる、現実じゃ考えられんwww
「構わないわ、全然」
何だこの元皇女様wwwww⇒死にたくなければ、戦いなさい!シルヴィア!
もう会うことはない、アンタはもう立てるんだから...
野暮用は済んだ。さて戦闘再開、だがそこに乱入者が...

予告:久々にエルシャが喋ったが...カットwww{/netabare}

24話 last party3 ライバルとの果て
{netabare}さて、二人ともアウラの元に到着、バリアーを壊さないと
やっぱ歌うのか
お前の強さは仮初だ。戦って真実だと証明できるか?
おい変態ストーカーよ
アンタはもう死兆星が見えている...
だって俺はアンジュと...{netabare}SOXに入会したんだから!もうテメーなんざ怖くねーんだよぉ!!{/netabare}

敵さんが多い...そんな中援軍が...!
だが時空を操る奴には想定済みだった。サリア達の機体を制御不能にしてアンジュの元に...
そんな中、著しい怒りに襲われたのはクリス、また捨てられたんだから...
だがもう離さねえ!もう一度友達になってくれ...!!

ジルよ、凍らしても意味はねえ、あの機体こそ本体だから...
アウラを助けたが次元侵食は止まらねえ
奴はまたしてもアンジュを拉致
ラストバトルの舞台へ赴くか...

予告:クロスの意味って何なんだ?アンジュが苦労することだからダジャレなのかwwwww{/netabare}

25話 こんな面白いB級アニメがあったんだ... また刻むin the final
{netabare}指令...貴女の覚悟、受け止めた...!!
最後の舞台は固有結界、全てを終わらせようかストーカーさんよお!
奴はホントに衣服破壊がお好きなようでwwwwwもうカグラの世界へ行けwwwww
バインドされながらも絶唱...だと...!?
その歌声は届く...!!
ヒルダの反応がGOODwwww嫉妬から笑顔にwwwww
アレ持ってきたから乗れ&はけ!
あ、そんな必要なかった。ヴィルキスと共に忍転身!!
ラスボスは1人と1機、どちらとも倒せば終わる!!

私は誰の思い通りにもならない!!
私もクソみたいな男共の思い通りにはならねえ!!
サリア&ヒルダも覚醒キターーーーーーーーーー!!

アンタの無限の愛はいらねえ、誰の支配も受けないから好戦的で反抗的、これこそ『人間』よ!!
母さんは託してくれたんだ、この腐れ切った世界を壊すために!!
何が愛よ!
服のセンスなくて恥知らずのナルシスト!!女の抱き方も知らない変態親父の遺伝子なんて生理的に絶対無理!!ってwwwwwこんな長いセリフ、刻みにくいわwwwww(基本悪役はこういうもの)
塵に変えれええええええええ!!!
かーらーのー!?
私を抱こうなんて・・・1000万年早いわあああああああああ!!!!
と同時に~

蒼 ノ 一 閃 ! ! ! !

やっぱ奈々さんすげえ、シンフォギア終わってしまったが、翼さんの末路は...

これで革命は成った
向こうの地球じゃシルヴィアが生きるために足掻いている。だから私は国を作るわ
自分達の道は自分の足で開くんだ!!イエス、マイロード!!
VVVは37564でひどい終わり方だったが、こっちは綺麗に纏まって終わったからホントに感謝人人人、でもB級なんだよねこれ{/netabare}

{netabare}尚、ゲームは時間軸が3つある
1、サラ子と共にエンブリヲを倒す
2、ジルの元を離れ自らリベルタスをする
3、エンブリヲの元に降る
のどれかとなり、選択肢で分岐する模様
2015年はまたしても百合が咲き乱れる模様
カグラもシンフォギアもな...実はプリキュアも...

1周完了
ナオミは完全にイレギュラーの存在だったのを理解
とりあえずエンブリヲは倒した(味方がトドメを刺すのではなく自分でトドメを刺せばトロフィー獲得)オマケにヒルダエンドww
2周目~
まさかの学校エンドwwwしかもトロフィーは無い...
一体何周すればトロフィーを回収できるのだろうか?
3周目ロザリーエンド&絆カンスト
4周目ヴィヴィアンエンド
5周目サリアエンド
6周目クリスエンド
7週目ヒルダの絆カンスト
8週目エルシャエンド
9週目エンブリヲ側3人絆カンスト
10週目ヴィヴィアン絆カンスト
11週目アンジュエンド絆カンスト
12週目借金が戻って、パーツゲットしてトロフィー100%
終わったあ~wwwww1年越しにならなくて済んだ^^

しかしゲームのエンブリヲはアニメと違い、懐柔法は優しい方だった{/netabare}

2016年にはサラ子がプリキュアとなり
2017年にはまさかのナーガが(宝塚出身の人がなるのはほぼ奇跡に近い)
そして2018年
クリス&ヒルダがプリキュアとなり
残すはロザリーただ一人...
しかし2019年まさかモモカが...!
「ちきしょー!ありえねー!」
また数年後飛んで、2021年、今度はヴィヴィアンの母さんが...!

エンブリヲの敗因は
{netabare}マナが万能すぎてエネルギー、世界の調整、エンブリヲが操る以外の『欠陥』が無かったということ
ジルを十分に懐柔しておくべきだったこと
銃でモモカを撃ったあの時『出血』が無かったことに違和感を覚えなかったこと
モモカに剣を使わなかったのかということ(出血無しならそう判断できただろうに)
落下&爆発したため『死体確認』が別のエンブリヲに切り替わったことで『確認できなかった』ことぐらいだろう
監視カメラみたいに2.3名エンブリヲが同時存在してたら勝てただろうに...ピシュンだけじゃ勝てねえよ{/netabare}

そしてこの変態神は今、無惨に転生しているとは思ってもいないだろう、アンジュ...
しかし、無惨はエンブリヲよりも弱い...

投稿 : 2024/11/02
♥ : 45
ネタバレ

北山アキ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

B級の楽しさを詰め込んだアニメ

総評
特に1クール目はネタやエロだけで語るにはもったいないほどドラマ性が高く、秀逸です。
2クール目はドラマとしての地下水脈は枯れてきますが、
それでもテンポは落とさずエンタメに徹しているので楽しめます。

第25話(最終話){netabare}「ブリヲはしたかっただけでした」
最後までご高説を唱えるようなキャラが皆無で清々しい。
シータを塔から救い出すパズーかな?と思ったらやっぱりタスクでしたw
そんな品の無い笑いを楽しめない視聴者お断りの姿勢も最後まで貫徹してました。
思いのほかきれいにまとまったのはブレてないからじゃないでしょうか。
{/netabare}

第24話「ブリヲは結局何したいの?」
{netabare}アンジュに執着するは不確定世界の秘密と関係あるのか?
ライダースーツ脱がせて連れて行ったのと関係あるのか?
最終回はそのへんで笑わせてくれること希望。
ロザクリの落下シーンはエウレカで泣いたのを思い出して笑っちまった。
サラ子は意外と見せ場なく終わりそう。
重力ドラゴンより見せ場が無いなんてOP詐欺ってやつかな。{/netabare}

第23話「生き急いでるのかな?」
{netabare}空飛ぶ潜水艦に帰塔する。
寝言を聞かれてハブられてる元上司を煽って殴って喝入れる。
同性のガチ告白をキスで受け入れる。
忍者にほかほかパンツ渡す。
異種族間連合軍司令官に就任する。
変態男が歌うと出てくるビーム止める。
本丸突入しようとしたら魔法少女コスプレ娘にぶっ飛ばされる。
めり込んだ壁の先で出くわしたモブ市民射殺する。
失禁した性根の腐ったクララを威嚇射撃で矯正してから今生の別れ告げる。
以上、1話で1人がしたことです。

ジル無双もジャスミン船酔い操艦も良かったけどね。{/netabare}

第22話「だって、忍者だから」
{netabare}説明に困ったらこう言えば何とかなる。
まるで小学生男子ですね。
だがそれがいい。
知ってたし。
SHIROBAKOでも「子どもの気持ちがないとアニメは作れない」みたいに言ってたし。
歴史は勝者が作るもので、敗者の言い分は闇へと葬られる。
敗者の視点から見た「歴史」は常に欺瞞に満ちている。
物理学的な意味はさておき、象徴的な意味で言えば、
「不確定世界」とは表裏の歴史の不確定な世界であり、
「時間の調律者」とは「歴史の調律者」ということかな。
そこから意味深な中二っぽレトリックを取り除けば
「特に意味は無い」ってことだな。{/netabare}

第21話「なぜ、そこまで私を拒絶する?あの男か?」
{netabare}ブリヲさん器がどんどん小さくなってゆく。
なのに数は多いから、無敵感が反比例して増していく不思議なキャラ。
タスクとモモカは生きてるはずとは思うが、
旧第一中隊の和解の芽も生まれるどころか摘まれてゆくし、
ありったけの不謹慎を詰め込んでくるし、
SEEDの人が作ってるし、
私っきになりますっ!{/netabare}

第20話「タスクに嫉妬するブリヲ」
{netabare}意外に小物カワイイじゃねえか。
でも、感情移入を許さないほどの変態ブリだけどな。
一方で、モモカのドヤ顔は男前すぎた。
ヒルダが負け戦を承知しながらタスクに協力を乞う哀愁も胸アツ。
ジャスミンも前回から急激に頼もしい。
笑わせつつクライマックスに向けての助走的な回となっているが、
安定クズな次回予告がしゃれにならん。{/netabare}

第19話「神は求められるから存在できる」
{netabare}ロボバトルのまっただ中になぜもろパン?
と笑わせておいてからのアンジュ死亡という実にらしい滑り出し。
ブリヲがサリア、エルシャとクリスに与えたものを偽物とは言えない。
(でも妹の情緒不安定ぶりはブリヲでも手に負えないクズということか。)
なので、変態っぽいけど、絶対悪でもないところがいい。
あっちを立てれば、こっちが立たないというのは上に立つ者の悩みだ。

与えられたものに満足する人間への退屈。
されど、与えることの恍惚。
与える存在であり続けないと玉座を失うという憂鬱。
アンジュ「要らない!」
ブリヲ「ドラマチック!」
これからブリヲの神性をぶち壊して一個体に引きずり下ろすということか。
やっぱりドラゴンの世界は統制されていつまらん。
ドロドロしたノーマの世界のほうが圧倒的に面白い。{/netabare}

第18話「ガチ過ぎてちょっとひくわというブーメラン」
{netabare}ジルよりむしろヒルダにヒクわ。
OPでタスクに腕を絡ませているからそっちに行くかと思ったが、そんなことなかった。
サリア達が容赦ない攻撃を仕掛けてくるのは、
殺してもブリヲがいれば蘇らせることができると思ってるからじゃないか。
ドラゴン勢の闘いがブリヲのシステムに対する反システム運動であるのに対し、
ジルのリベルタスとはほぼブリヲを殺すことでしかない。
これは思想的求心力が弱い。
加えて、ロザリーは人望がないし、ヒルダはアンジュのことしか考えていない。
アルゼナル勢が人心を掌握する未来がまるで見えない。
ここからは喫茶アンジュがどれだけ思想的に発展できるかが見ものだ。{/netabare}

第17話「サリアの成長」
{netabare}サリアが手強くなってる。
ジルの下を離れてから自分の色を出して頑張ってるようだ。
あれな趣味を部下に嘲笑されても怯まないのが何よりの証拠だ。
ヒルダは断絶の壁を超えてしまったのか。
しかし、そんな相手にも握らせてしまうタスクのラッキーが半端ない。
作品の良心モモカだけは彼に近づけてはダメだろう。{/netabare}

第16話「ふつうの友情ものになるわけがない」
{netabare}本筋としては戦う理由、責任の再確認というところですが、
前半はギャグ回で、後半は戦隊ものみたいでした。
投げ方が星飛馬なのは分かったけど、
巨人の星世代じゃないので、打ち方はドカベンの岩鬼かとおもた。
プロゴルファー猿も入れてくるとはさすが視聴対象年齢が高いアニメ。
ついでにサラ子はデビルーク星人ってことかな。超技術持ってるし。
さりげなく大巫女様批判してたり、一切ツッコミをしないとかかなりのボケキャラでもある。
文化人類学的考証としては、「朝の交尾」発言から、一日三回がふつうのもよう。{/netabare}

第15話「ラッキーバナナ」
{netabare}兄貴が皇帝になる踏み台にさせられたアンジュ。
実はゲートの操作権を握るため兄貴を操っていた竜の人たちの踏み台にもなっていたアンジュ。
アルゼナルに送られればジルの手駒として使われるアンジュ。
そして、タスクと一緒にいるとラッキースケベにあうアンジュ。
特に今回は手足封じられていながらもアニメ史上に残るラッキーバナナ。
前回に続き一気に説明を盛り込んできて、
世界とアンジュの事情も見えてきたし、えげつなさも健在だが、
二週連続でドラマの割合が少なくてちょっと物足りない。
早くノーマたちに出てきて欲しいところだ。{/netabare}

第14話「夢有羅布楽雅(ラブホ)炎上」
{netabare}500年後に飛ばされた3人。
アンジュは目の下にクマを作ってヴィヴィアンを虐待するほどに
精神的に追い詰められる。
相変わらずの独り善がりである。
だが、またしても周囲(今回はタスク)の優しさに救われる。
タスクとは、島の時でも直前までいってたので、今回の流れは自然だ。
ついでに、キャラ設定が「風呂好き」である以上、
ノルマのように入浴シーンがあるのもまた自然だ…ということにしておく。
これから戻る世界がまたガラリと変わっていそうで楽しみだ。{/netabare}

第13話「畳み掛ける力業」
{netabare}新OPは間に合わなかったようだ。
旧OPのほぼ使い回しの画と歌が笑劇的にズレてるよと観ていると、
最後に敢えてレズレズしい新画を追加して更なる笑いをとりにくる。
この失敗を成功に転化する貪欲さが流石である。
その余韻に浸る間もなく本編の畳み掛けるような殲滅戦が始まる。
殺伐とした展開の後、ジュリオの小物っぷりで和ませる。
この展開は予想通りだと油断させたところで、エンブリオが歌い出す。
このサプライズ。吹き出すしかない。

その他雑感
ヒルダが男前。アンジュを好き過ぎなくせに。
モモカは相変わらず有能。でも、塩コショウだけじゃ料理はできない。
包丁やフライパンも身につけてる設定なら更に有能。死なないでください。
クリスは一番地味だから死んだ時に「しょうがないか」と諦めてしまった。
そんな自分を殴りたい。生きててよかった。
アンジュが風呂に入っている時に虫が飛んできてあそこに張り付く。
悲鳴を聞いたタスクが駆けつけてきて駆除しようとして、摘んでしまう。
彼のいる場所なら自然にこんなことが起きても不思議はない。{/netabare}

第12話「差別の構造」
{netabare}ノーマは差別の被害者であるだけでなく、加害者でもありましたとさ。
いじめられっ子が同時に別のいじめに加担することもある。
ホロコーストされたと主張しながら、
他民族を堂々とホロコーストしてるような民族もいる。
相手を自分とは異なる存在と認識した瞬間に
人間はその相手に対してどこまでも残酷になれる。
竜とノーマの差別意識は双方向で、戦争状態にあることも含めて、
「よくある話」である。

今週も設定大放出な中、ジル司令官からリベルタス側の陣容が明かされた。
ヴィルキス、騎士、甲冑師、医者に武器屋に犬。
え?犬?
まあ、竜が人間の世界だし。
むしろここまできたら、なんで犬が人間じゃないと言えるだろう。{/netabare}

第11話「シンフォギア…だと?」
{netabare}ますます僕の好みにどストライクじゃないですか。
指輪は聖遺物の欠片で、ヴィルキスがフォニックゲインの力で、XDモード発動か。
バカ兄貴が宝物庫を開いて、やっとサラが登場。
しかも、アンジュとは古代バビロニアどころかジャングルの王者時代からの因縁…だと?
なんかそこにヴィヴィアンもいるし…
でも、敵なのか味方なのか分からん。
回想?にアンジュとサラの事後みたいなシーン混じってましたけど…
もう書ききれないほどいろいろ設定が詰まった回です。

アヴァンで薄汚い人間の本性丸出しの妹が首締められたのには笑っちゃったけど、
ラストのヴィヴィアンのところは胸が締め付けられた。
ほんとヴィヴィアンはやめてくれっ!{/netabare}

第10話「クソ正直な人たち」
{netabare}人間に育てられれば人間となる人間も、狼に育てられれば狼化する。
当然、ノーマに育てられれば疑問もなくノーマになる。
サリアやエルシャの態度が示すように、外の世界という比較対象を知らないノーマのほとんどは本当の意味では差別を知らない。
「私たちの人生を返して!」ってお前が言うか?
なのだが、裏を返せば、竜のことを知らずにそう言える人間の大半も差別の意味を知らない。
アンジュやヒルダが特別な存在たる所以だ。
でも、本当に特別なのはモモカだけど。

他のノーマに人間と戦う理由はまだ弱いだろう。
これからなんか人間からもっと酷いことされそう。この作品だけになおさら。

身分も失ったのにノブレス・オブリージュとか言い出すより、
自分を貶めたからその世界に復讐するというのは正直でアンジュらしい。
シルヴィアもマナの世界の模範的な価値観に正直だし、
おっぱい卵の賞金をゾーラの遺品に注ぎ込んだクリスもまた正直だ。
よって、タスクだけが正直じゃないというのは不自然だ。
平然と「下も…」と言い出すのも自然としか思えなかった。
…そう思える自分はかなりこのアニメに毒されてると思います。{/netabare}

第9話「それぞれの贖罪」
{netabare}アンジュの行動の根底にあるものは贖罪の意識である。
妹の足を不自由にしたこと、社会的地位を奪ったことに。
ヒルダに対しても、第1話で母親から子どもを奪ったことへの間接的な贖罪だ。

対して、ヒルダ・ママとシルヴィアの行動も贖罪である。
差別とは、差別する相手を負の価値の容れ物とすることであるから、
ノーマと人間は真逆の存在である。
そんな真逆の化け物(反社会的価値)を愛していたという罪悪感を払拭するため、
差別の原理主義的実践者となることこそが贖罪になる。
そうしないと自分が社会から排除されかねない。
若い頃に学生運動していたのに、年取ったら超保守主義者になってたみたいなやつだ。

さしずめ、次回予告はこの作品の製作者の贖罪と言えるだろう。

ジュリオお兄様のアンジュへの憎悪の根っこには何があるのだろうか。
兵士手抜き過ぎだろと思いながら観てたら、
アンジュ優勢を演出しといて、最後に妹に刺させるというシナリオ通りの動きだったようだ。
粘着質で、せこいところに有能なこの小物感。末路が楽しみだ。{/netabare}

第8話「息抜き回どころか、とても重要なヒルダ回だった」
{netabare}「本当の世界♪まだ見ぬ世界♪」EDの歌詞を考えてみよう。
ここまでで視聴者が知らされたのは以下の事実だ。
「本当の世界」は差別制度により二つに分断されている。
ひとつは、マナの恩恵で栄える人間の世界。
もうひとつは、ノーマと生きたドラゴンが生息する「イカ臭い」世界。
男がいなくてもそんな匂いがするのであれば、発情するノーマが多いのも得心がいく。

「まだ見ぬ世界」はノーマ差別がない世界と言えるだろう。
アンジュ、タスク、司令がその世界の開拓者らしいことは既知であったが、
今回でヒルダもその一人らしいことが示された。

フェスタとは「今日一日だけは人間に戻してあげますよ」という恩着せがましい施しだ。
アンジュだけでなくヒルダもおそらく人間歴が長いため、その本質を理解している。
理解している二人は、隔離された檻の中の施しを無邪気に楽しめる他のノーマには交わらない。
(サリア隊の面々が花火を見ながら「いい一日だった」感溢れる表情をしているという対比。
この娘たちは、隔離され、比較対象が無いため、不条理な差別を受けているという認識がない。
完成度高い制度だな。)
また、二人は人間を特別視しないからだろう、人間に手を上げることも躊躇しない。

ヒルダのこれまでの行動についてもいろいろと分かった。
ひとつには、アンジュへの気持ちの中には「生き延びるために利口に振る舞うことをしない」ことへの苛立ちがあったこと。
アンジュの「ノーマはモノ」発言の度に暴力で止めていたのはヒルダだとも言える。
ゾーラとその死への態度も理解できた。
第6話でアンジュにモモカが処刑されることを教えたのは脱出計画のためだったようだ。
(更に言えば、同じ回でアンジュが全頭狩りした後、ロザリーとクリスには怒っている描写があったが、ヒルダの描写は皆無だった。アンジュがしようとしていることを察知して、あえて全頭狩りを止めなかったのだろう)
モモカ前にヴィルキスを落としたのは、近親憎悪的な嫌悪感で、
モモカ後にもヴィルキスを狙っていたとすれば、アンジュを亡き者にしてモモカを使うためだろう。
重力ドラゴン戦のあとのサリア隊和解場面で、ロザリーとクリスに向かって「裏切り者」と言ったが、穿った見方をすれば、アンジュに言った言葉かもしれない。
あんたもわたしも、誰とも馴れ合わないはずだろ?みたいな。

なんか、二人の関係が信用も信頼もないけど通じてる感じで好き。
アンジュとヒルダの再会が待ち遠しい。

バトルする物語のテーマって主に二つだ。
「暴力で解決できる事柄は無い」か「暴力でしか収まらない事柄もある」。
(刑法なんて、公権力による暴力の肯定だから、後者が一般常識)
そして、三つ目に来るテーマがあると考えた場合、「生理とかじゃねえの?」だな(万能感)。{/netabare}

第7話「中間管理職の憂鬱」
{netabare}新任隊長サリアが上司と部下の板挟み。
ただし、まな板なのはプレッシャーのせいではあるまい。
サリアは過度のストレスに対処するため、精神的メンテナンスを試みる。
他人に知られると自らの精神崩壊を招きかねないほどの攻めのスタイルで。
とはいえ、竜の種類と攻略方法に関する知識が深く、
いざとなればマニュアル無しでも対処できる有能さがあり、
中間管理職としての責任感と自覚があるという長所もいかんなく披露されていた。

その他、
ヴィヴィアン…「誰が一番最初に死ぬるかな?」発言が思い出されるが、実は人一倍仲間思いで熱い。
モモカ…ドテラを着れば出撃してもいいなんて、マナの世界の平和ボケっぷりが垣間見える。
某風邪薬は半分が優しさでできているらしいが、
モモカはアンジュリーゼでできているので勘違い成分が高いのだろう。
アンジュ…ツンデレの属性力を持ち、乳は筋肉だった。{/netabare}

第6話「悲劇の喜劇性、反転する世界」
{netabare}差別制度という悲劇の滑稽さをこれでもかと突きつける。
ひとつの世界の価値観は別の世界では物笑いの種でしかない。
つまり、貧乳好きには「ケッ、4次元バストがっ!」ってことだ。

カレー臭いマスコットを操縦席にぶら下げているからといって、
他人を蹴落として狩りをするあたり、アンジュの性格が丸くなったわけではない。
変わったのはノーマの平等な実力主義社会のルールに目覚めたことだ。
望むものは何でも与えられる身分と社会にいた自分と決別し、
欲しいものは自分の実力で稼いだ金で買うのだ。
「アンジュリーゼ様」呼びするモモカに「私はアンジュよ」と返すのはその宣言である。
モモカとの再会直後のシーンでは「ノーマのアンジュ」というときにまだ卑屈さが残る。
だが、最後のシーンのそれにはポジティブな決意が感じられる。
それは至極当然だ。
「人間」のルールで救えないモモカの命を、
「非人間=ノーマ」のルールでなら救うことができたのだから。
相変わらずドラマとしてのクオリティが高い。{/netabare}

第5話「島編 ver.To LOVEるーラグーン」
{netabare}タスク君は健全な男子である。
「キミはちょっと乱暴だけど、きれいだし、カワイイし、美人だし」
見た目しか褒めるとこねえし。
健全な男子が美少女と無人島で二人きりとくれば、あとは歴史=「青い珊瑚礁(ブルーラグーン)」が語るとおりである。
また、タスク君は「ラッキースケべはフロイト的錯誤である」というテーゼの優秀な標本である。
この点を鑑みれば学術的にも有意義な回であったと言わざるを得まい。
狂気と凶器の狂姫に狂喜するアニメらしいネタ満載である。{/netabare}

第4話感想「主役の株が下がるほど、作品の株が上がる」
{netabare}主人公の貶めかつ主要キャラの掘り下げ回。
主役の言動をさらに共感できない方向にもってゆくのみならず、
反対に脇役はみな魅力的に描いてゆく。
監察官までさりげなく虫とディスられることで相対的に良い人になってる。

みな等しく人非人であるノーマの世界よりも
差別制度により守られたシェルターの中のみの博愛を説くマナの世界の方が、
偏狭な世界に成り下がってるのだろう。
そんな世界で王族としてエリート教育を受けてきたアンジュが、
キング・オブ・嫌な奴に育ったのは必然と言えよう。
育ってきた環境が違うと、セロリの好き嫌い程度の違いでは収まるまい。
「あの時はアイデンティティ・クライシス真っ最中だったの。中二っぽいことしてゴメ~」
この時期を脱した後で、気の迷いだったと他人と自分に信じこませるしかほかに道はあるまい。{/netabare}

第3話感想「女が髪を切ることの意味」
{netabare}責任感ゼロだし、現実逃避するし、思ったことをそのまま口に出すし、身体は素直に反応しちゃう。
姫様、さすがです(汚れっぷりが)。
今さら気づいたのは、ノーマ制度は世界的なものなのに対し、ミスルギ皇国は世界の国のひとつに過ぎない。
一国だけで制度改革なんてできなかったんだね。
さらに次回予告で衝撃の真実。
「髪はずっと切ろう切ろうと思ってたの。シャンプーのときも、寝るときも楽になる」
そんな理由で、夕陽に向かって墓標を前にスタイリッシュ散髪。{/netabare}

第2話感想
{netabare}一昔前は女囚ものってB級映画の定番ジャンルがあって、キャットファイトお色気バイオレンスアクションだから、ストーリーなんて観るまでもなく決まっていて、ヒロインが無実または軽い犯罪でブチ込まれ、女看守や他の女囚に虐待されるけど、最後は脱走や復讐を成し遂げるというもの。
要するに、貶められた人間性を回復する物語を男性大衆向けにしたもの。
この第2話はそういうテンプレートを使いつつも、ヒロインが無実ではないことも見せつける。
「争いは同じレベルの者同士でしか発生しない」と言わんばかりに姫の人格を貶める。

差別が無くならないのは、他人を道具のように使い捨てるには便利なシステムだからだ。
国王が姫を守るためのノーマ制度改革をできなかったのはここが理由なのだろう。
誰かを犠牲にしなければならない社会で、ノーマ以外にそれを押し付ける対象がないまま差別を廃止すれば、自分がドラゴンと戦うはめになる可能性が出てくる。為政者だし。
いい人ぶってたけど腐ってるな。自分の娘だけ特別扱いだし。
そして、実はクーデターを起こした兄王子が王族の中で最も差別意識の低い人物であるという皮肉。
差別制度なんて所詮はサンドバックを用意するための政治的手段であって、方便であって、欺瞞であるという本質を見抜いているのだから。
彼には為政者として「最大多数の最大幸福を手っ取り早く実現するために差別制度を利用してマイノリティを切り捨てている」という冷酷なまでの合理性に基づく信念を持っていて欲しい。
(シュナイゼル殿下ぐらい聡明であって欲しいけど、変態なんだろうな)。{/netabare}

1話目を観て
{netabare}SEEDやギアスとは世界観が違うと思った。
魔女狩り時代の中世末期(あるいは近代初期)ヨーロッパ的な野蛮を感じる。
王族も絶対王政以降の世俗的権力というより、マナ?という神格化された何かを象徴する宗教的な権力に近い感じ。

特権階級にあることを当然と考えているアンジュ姫の残酷さ。
ルールをはみ出さない官憲の残酷さ。
権力に承認されたものに自動的に追随し、手のひら返しする学友と市民の残酷さ。

グロ描写なんて見た目だけの残酷なので全く興味はないけれど、
こういう人間性や制度のリアルな残酷さを描くなら面白くなりそう。~ {/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 22
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

島送りの半ケツ!?

ドラゴンと戦うロボ物らしいけど…

マナという魔法の力により表面上は平等で平穏な世界の皇女様が
自らも忌み嫌うマナを持たぬ異端者ノーマの身に墜ち島送りになってしまうスタート。

貴族階級あったら格差あって平等じゃない気もするけど…まぁいいか。
平和な世界に見えて実は歪んでるって設定は色々と含みがあって面白くなりそうです。

アバンでは尻出してトランスフォーマーのバイク版に乗って歌って、ライトな物語かな?
なんて思ってたんだけど、初っ端からズドーンと重い枷つけて落としてくれました。
私の大好きな映画『グラディエーター』を少しばかり彷彿させてくれています。
今は正気すら保てない状態の皇女ですがその這い上がりっぷりが楽しみです。
上手く掴んでくれたので期待しつつ観ていこうと思います。

注:【考察・予想】というのが時折出ますが、原作を知らない状態で書き込んでいます。
ネタバレとは異なりますが先入観を持ちたくない方はスルーしてください。

※2話感想{netabare}
分かり易い死亡フラグ、展開はお約束ではあるけれど
テンポも心理描写も良く今期の台風の目に成る気がしています。

プリンを捨てるアンジュの姿にはメッセージが集約されていて早くも名シーン。
(後で食べてワンセットかな?)
今までの価値観をそう簡単に覆せないのも良く分かります。
それでもノーマながら慕ってくれたココの死によって
残酷な現実を直視し受け入れる事になって行きそうです。次回結構気になるな…。

エロ&グロで人を選ぶけどロボットはカッコいいし声優豪華だし結構惹かれつつあります。
{/netabare}

※3話感想{netabare}
死の間際になりやっと自身の立場を受け入れたアンジュ。

多くのものを犠牲に覚醒を果たしましたが
指輪を渡していたという事はお母様は色々と知っていたようですし
ノーマ側ではジルも知っている感じでもう少し深い物語が楽しめそうです。

それにしても「こいつ死ぬな…」って思ったキャラは次々と逝ってしまいます。
このペースは予想を超えていて驚きましたが、
やりすぎると死の価値や衝撃が薄れてしまうので暫くは落ち着いて欲しいかな。

後は虐げられたノーマがそこまでして人類を守る義理はないと思うで
その辺の背景を描いてくれればスッキリ楽しめると思います。

プリンはやっぱり口にしましたか。
安いプリンもアレはアレで美味しいと思うけどな…。
{/netabare}

※4,5話感想{netabare}
どっちもどっちで陰湿な報復の応酬の果てアンジュ機墜落!
そして無人島で謎の青年タスクと出会い心を通わせる。

サンライズは無人島ホントに好きですね。必須パターンという感じ。
触れ合い方も古典的で蛇に噛まれた箇所もあざとかったりしましたが、
タスクの存在が謎で(居ないはずの男性ノーマの可能性が高い)興味をそそります。
この世界の形に関わる鍵になりそうな気もします。
それに竜をわざわざ凍り漬けにしているのも引っかかりますしね。
マナ生成に必要なのかな?
ジルが口にしたリベリタスという水面下で動いている計画(?)も気がかり。

過激だったりツッコみたくなる描写も多いですが、
生々しい心情が良く描けていますし
ストーリーも良く練られていそうなのでかなり楽しめています。
{/netabare}

※6話感想{netabare}
侍女モモカ参上の巻。

改めてノーマと人間との社会の差を再認識させ
アンジュがノーマ側に成ったのが良く判る序盤の締めの一話。
侍女の忠誠心も天晴れで、それに答えたアンジュもカッコ良く、
ジルの判断も粋な人間味のある良い話でした。

アンジュの買い物の時も思ったけど、
やっぱり人間社会では貨幣は使われていないみたいです。
働こうが怠けようが望んだ物が手に入る世界。
食べ物も資源も無尽蔵に湧くユートピアという事なんでしょうか?
…そりゃ歪んでる筈ですね。

貨幣もこの島でしか使われないならわざわざ刷る必要もない気はするけど。

次回から中盤の展開かな?
アンジュの活躍と共にや歪んだ世界の行き着く先が楽しみです。
{/netabare}

※7話感想{netabare}
サリア掘り下げ&チームワークが産声を上げた回。

サリアの隠れた趣味が露呈。
ノーマにもマンガ読んだりやアニメ観るゆとりがあるのは意外でした。

戦闘では久々に人(ノーマ)死にが出ても良さそうな敵で緊張感もありましたしたが
アンジュはあったか~くしてご出勤。ギャグ回だった模様。
まぁみんな無事で何よりでした。
最後は今までの事をお湯に流してチームとして機能しだしましたが今度はシルビアがピンチ!?
次回から新たな展開、皇族の陰謀も絡んで来るのかな?
{/netabare}

この世界の形を少々【予想】{netabare}
キリが良さそうなのでここいらで予想を入れておきます。
と言ってもヒント少ないので第一印象って感じなんですけど…。

ノーマこそが本来の人間の形でマナは一種の呪いだと思っています。
でも現状は呪われた者の方が多いのでマジョリティ万歳!で正常な者が異端です。
女性だけなのは謎ですがとりあえずは生命力が強いからって事にしておきます。
人間界ではマナ人口が増えドンドンと培養されている状態。
異次元から来るドラゴン達はマナを求めてやって来ていて
今後、人間界のマナが増えるに従い強力になっていくのではないでしょうか。
{/netabare}

※8話感想{netabare}
水着回と思わせて大脱走の急展開。

『溶ける水着でパン食い競争』は観たかったけど、潮目が変わってきました。
そろそろ…と思っていた所なので驚きはなかったですが、
アンジュだけでなくヒルダやクリスの想いの描写もあり
この後どうなるのか気になる構成は見事です。

タスクがどう動くのかその正体は?
アンジュは妹を救えるのか?またヴィルキスに跨る事はあるのか?
ヒルダを待つ運命は是か非か?
等々、この後の展開に色々と思いが巡ります。
{/netabare}

※9話感想{netabare}
アンジュにヒルダ、やっとの思いで帰還するも待っていたのは絶望そして捕縛。

ヒルダは逃げてもロクな事にならないだろう…とは予感してたけど、
アンジュも似たような結末になるとは想像以上でした。
シルビィアまでもがあんなにがっつり憎しみを抱いているとは!ぐはっ!
わざわざ、ここまでして呼び寄せて
皇族達は島送りにしても生きてたら腹の虫が治まらないらしい…救われようがない。
ほんとノーマはゴミ屑以下なのだと改めて思い知らされました。

次回はタスクが活躍しそうですが
こうなるのを予期していたかの様に先手を打つジルはやはりスゴい。
でも二人とも島に戻ったとしてもこんな世の中じゃ戦う気力も失せちゃいそうですね…。
{/netabare}

※10話感想{netabare}
タスクに救われ島に戻ったアンジュは世界と人間の醜さを痛感し世界への復讐を誓う。

落とし戸タイプの絞首台は縄がグンッ!ってなった瞬間に首が折れる仕様なので
ホントはギリギリアウトのタイミングなんだけどね。(笑)

真っ黒な悪の世界に悪で抗うスタイルは嫌いじゃなく
アンジュの動向が更に興味深く、ダークヒロインぶりに期待が高まって来ました。
{/netabare}

※11話感想{netabare}
サリアの過去、ジルへの想いが明らかに。
そして謎の機体とドラゴンの奇襲を受けるアルゼナル。
アンジュの活躍でひとまず追い返すが、多大な損害と犠牲と共に新展開の幕が開ける。

色々と伏線含みな急展開はこの先を予感させるも読めず気になります。
皇家とドラゴンを駆る一族のとの繋がりとは?
そしてヴィルキスとは?リベリタスとは?この世界とは?
疑問に満ちこの後の展開にワクワクせざるを得ないです。(シルビィアだけは今更…ですが)
しかも堀江&水樹の二大歌姫声優の競演も叶うのは嬉しい衝撃。
飽きさせないシナリオと隙のない心理描写を兼ね備え、もう良作の域と言って良いかも。

島の4割程吹き飛びプラントなる物も破壊されヴィヴィアンに危機が迫っている模様。
【予想】{netabare}プラントで作る飴舐めてないと死んじゃう子かと思ったけど、
次回予告見るとどうやら竜化してしまうみたいですね。
あと、予想ついでに書いておくと今回フェイリンと共に名前が出たバネッサってのが
タスクの母親ぽいかなとか思っています。
{/netabare}…次回も気になります。
{/netabare}

※12話感想{netabare}
アンジュに世界の成り立ちを語るジル。
ノーマ解放計画リベリタスへの参加を一度は拒否したアンジュだが
自身が殺してきたドラゴンの正体が人間だと知って…。

テンポが良く気になる疑問にも答えてくれる内容でノンストレス。
この世界の構図も大分見えてきました。
各国の王家でバランスをとりながら不要な人間同士(ノーマと竜族?)を排除してきた様です。
どうやら旧ミスルギはゲートの開け閉め担当らしい。

竜に関してはまだ謎が多い状況ですが元は人間の模様。
親竜を救おうとしていた時にチラッとそんな気はしてましたが、
ミランダを捕食していたり凶暴性が強く流石にそれは無いかな?
っと考えていましたが甘かったです。

ちょっと可愛いヴィヴィアン竜は助かって良かったですね。
(そろそろ死人が出てもおかしく無かったですし…)
本人に自覚は無かったみたいだけど、どういう経緯でパイロットになったのかが気になります。

ジルとエンブリヲは見知った雰囲気。元恋人とか兄妹とかかな?含みがありそうです。
アンジュも反発しつつもリベリタスへと梶を切りそうです。
アルゼナルに来る艦隊が甘い言葉を投げかけていましたがそんな筈もなく
次回以降も波乱となりそうです。
{/netabare}

※13話感想{netabare}
やはり、艦隊が運んで来たのは救済ではなく殺戮。
指令官のジルはリベリタスを発令し反攻作戦を開始。この状況でアンジュは…。

予想はしてましたが新年早々の殺戮、女子供にまで!(←当たり前)
アンジュに共感し「許せん!やっておしまい!」気分で応援し
その活躍ぶりは痛快でしたが結局は殺しあうだけの不毛な争い…。
今回でクリスや子供達も逝ったか…と思いきやエンブリヲの手で復活。
治癒の域を越えているしナチュラルに宙にいるのでやっぱこの人、神なのか?
だとすると人間にマナを与えて高見の見物をしているように思えます。
敵か味方か不明ですが、
そのうちアンジュが「人は貴方の玩具じゃない!」とキレそうな気はしますが…。

どうやら感情で色が変わるヴィルキスももの凄く気になりますし、
今年も引き続き楽しめそうな出だしで期待が持てます。
{/netabare}

※14話感想{netabare}
アンジュとタスク、ヴィヴィアンが飛ばされたのは500後の世界!?
戦いとも離れた遠い世界で自身を見つめ、愛も芽生え始めるが…。

どうやら500年後に飛ばされた様ですが微妙に違う世界観。(ミスルギ皇国ではなく日本?)
ゲートの向こうの世界かな?って気はしてたけどラストのお迎えでどうやら確定。
予感もあり覚悟は出来ていたけど人類の存在や虚実が世界ごと逆転しだしました。
リベルタスすらちゃぶ台返しする勢いのある
懐の深いストーリーが実に素晴らしく興味津々引き込まれています。
{/netabare}

※15話感想{netabare}
もう一つの地球で告げられた真実。偽りだとしてもアンジュ達にとっては真実の世界。
帰還の意志、平和への道など多くの思いが交差する。

4~6話感想に書いた疑問に答えてくれました。
やはり無尽蔵に湧くマナには仕掛けがありましたね。
秘密が出揃った感がありますがアンジュはどう動くのかな?
祖竜アウラをエンブリヲの手から解放しサラマンディーネの世界に戻し
マナの無くなった世界で新たに平等で平和な社会を作り直す…という険しい道を
歩むのでしょうか?
{/netabare}

※16話感想{netabare}
スポーツを通じお互いを知るアンジュとサラ。失われた家族の時間を埋めるヴィヴィアン。
そんな中、エンブリヲの空間竜巻が都を遅う。

アンジュとサラの友情の芽生えと共に強力な歌姫コンビがカッコ良く誕生。
戦歌って気持ちが高揚するので今後の戦闘シーンに楽しみが増えます。

ヴィヴィアンのお母さんは助かって良かった…んだけど、
あの重さの物が直撃してほぼ無傷だと、ちょっとヌルくなった印象も。
(大怪我で病院送りくらいはしても良かった気もします。)
まだ緊張感失う程でもないですが、大切にして貰いたいです。

エンブリヲも攻撃してきたって事はコチラ(現世)の動向に感付いたのか、または
【予想】{netabare}偽りの世界で現世を上書きする計画なのかも知れません。{/netabare}
佳境へ向かい争いも激しくなりそうですし目が離せません。
{/netabare}

※17話感想{netabare}
元の世界に戻る決意をしたアンジュ。
アウラ奪還作戦に合わせて帰るつもりがエンブリヲの罠にハマり戦闘に巻き込まれる事に…。

帰ったら色々状況変わってるだろうな…とは思っていたけれど、
ノーマの仲間内で勢力が別れてしまった模様。
あの後、島に取り残されエンブリヲに救われたグループ(サリア、エルシャ、クリス)と
母艦アウローラで脱出・合流したグループ(ヒルダ、モモカ、ロザリー、そしてジル達ご一行)
に別れてしまったと推測できます。
どちらが正しいのか…と言うよりどちらも正義の形なのでしょうけど、
異世界など、多くを見たアンジュがどう判断するのか見所になりそうです。
平和を取り戻し、台詞の通り
『皆でヴィヴィアンのお家で笑い合える未来』になると良いのですが…。
{/netabare}

※18話感想{netabare}
ジル達と合流したアンジュだったがなりふり構わぬリベリタスのやり方に反発。
アンジュなりのリベリタスを決意し船を後にする。

ジルの異様なまでの執念。
やはりアレクトラの時、エンブリヲと何かあった様で気になります。

アレクトラの名を捨て、人としての心まで捨てたジル。
アンジュリーゼの名を捨て、人の心を残したアンジュ。
ノーマ、人間、ドラゴンやら種族など関係なく人の道、人とは?
と問う作品でもあるようです。
{/netabare}

※19話感想{netabare}
サリアに捕らえられたアンジュはエンブリヲ側の事情を知ることになる…。

今回はエンブリヲ側のお話。
やはりサリア達は助けられ魔性の言葉と共に心酔していった様です。
人の心も操れ不死身で神の如きエンブリヲにどう対抗していくのでしょうか?
エンブリヲ自身も永遠に続く役割に思う所はある様ですが…。
ジル達の動向もあり佳境へと向かう歯車が回り出しました。
{/netabare}

※20話感想{netabare}
懐柔しようとするエンブリヲの精神攻撃に必死に抵抗するアンジュ、
サリアの助けにより脱出を試みる…。

懐柔を回避したアンジュ、懐柔に屈してしまったアレクトラ。
対比させながらも人物の心理を良く描いています。
中隊をはじめ、皆の絆も感じることが出来ましたし
ラストバトルに向け盛り上げの布石となる回であった気がします。
{/netabare}

※21話感想{netabare}
空中では旧知の仲間達が争い、地上ではエンブリヲから逃れようとアンジュ達が奮闘する。
その渦中、モモカとタスクが命を落とすことに…!?

やはりエンブリヲくん強し! 神だものなぁ…。

そんな争いの中、久々に重要人物が亡くなる展開!?
二人とも生きていてくれてるんじゃないかな…と希望がありつつも死に方としては結構ヤバイ。
ただし生と死を司るエンブリヲくんも居るので、もし死んでしまっていたとしても
復活の可能性はあるかなって気はしています。

クリスは過去の嫌な思い出と共にロザリー、ヒルダと対決。
泥沼な関係になってしまってますが次の戦闘でロザリーがクリスを救うとかそういうキッカケで
今度は良い記憶を思い出して修復へ向かってくれるんじゃないかなと思っています。

エルシャは再び子供達を失い、失意や怒りの念が沸いてしまうかも知れないけど
時間とともに相手でなく’争い’そのものを憎む方向に
考えが向かってくれるんじゃないかなと期待しています。
あの緑色の流れ弾は友軍の物って気もしますし…。

何にせよ仕切直した後に本当のラストバトルが待っていそうです。
{/netabare}

※22話感想{netabare}
統一世界に向け本性を現したエンブリヲ。
アンジュは最愛の者達を失い悲嘆していたが、そこへ死んだはずのタスク達が帰還する。

タスクは忍術で、モモカはフライパンで命を取り留めた模様。
ちょっとというかかなり強引だけど希望が失われずまずは良かったかな。
生きていても、もう少し引っ張るかと予想してたので意外とあっさりな気もするけど。

エルシャも子供達が助からず利用された事に気付きあっさり投降。
エンブリヲの人心掌握術もちょっと疑問…一度助けたのならまた助けてやってもよかろうに。
二度に渡り死んでしまった純真な子供達が気の毒でならない。
{/netabare}

※23話感想{netabare}
絆と因縁渦巻く中、いよいよラストバトルへ!

17話のヴィヴィアンの言葉が伏線になっていると思うので中隊メンバーに死者は出ない気はするんだけどそれでもハラハラ。(ジル辺りはヤバイ気はしてますが…)
演出面での盛り上げ方も上手く、バトルシーンもしっかり描けているので
安心してこの佳境を楽しめています。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 44

76.2 3 復讐で戦いなアニメランキング3位
ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース エジプト編(TVアニメ動画)

2015年冬アニメ
★★★★★ 4.1 (769)
4430人が棚に入れました
ジョースター家の宿敵・DIO復活の影響で、「幽波紋(スタンド)」と呼ばれる能力を身につけた青年・空条承太郎。DIOの呪縛によって倒れた母・ホリィを救うため、祖父・ジョセフや仲間と共に打倒DIOの旅に出る。長き旅路の中で、次々現れる刺客を退けながら、ついにDIOのいるエジプト上陸を果たした承太郎たち。だが、そんな彼らの行く手を阻むかのように、奇怪にして恐ろしき新たなる敵の影が迫っていた――。

声優・キャラクター
小野大輔、石塚運昇、三宅健太、平川大輔、小松史法、福圓美里、子安武人、大川透
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

決着

スタンドで戦う第三部後編

ザ・ワールド無敵すぎるやろ!と思いつつスタープラチナもか!!となりつつ、一応因縁に決着をつけるわけであります。

オインゴとボインゴの兄弟話はなんだか滑稽で面白かった印象。こいつらもしれっと最強では?

あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!というポルナレフ原作通りで声もぴったりいいですね!


OP
ジョジョ その血の記憶〜end of THE WORLD〜 歌 JO☆STARS〜TOMMY,Coda,JIN〜(富永TOMMY弘明、Coda、橋本仁)
ED
Last Train Home 演奏 Pat Metheny Group
アク役◇協奏曲 歌 オインゴ(保村真、第27話)、ホル・ホース(木内秀信、第36話・第37話)、ボインゴ(くまいもとこ)
第27話は「アク役◇協奏曲〜オインゴとボインゴ〜」、第36話・第37話は「アク役◇協奏曲〜ホル・ホースとボインゴ〜」
OPの第47話・第48話ではDIOが「ザ・ワールド」で時を止める演出、承太郎の「スタープラチナ」と殴り合い時の掛け声オラオラ…、無駄無駄…入り。ほんと凄い楽曲やで。オラオラ言いまくり。これまた盛り上がる。
EDのアク役◇協奏曲も面白い楽曲。意外と癖になるかも。


{netabare}
原作セリフたち
「悪には悪の救世主が必要なんだよ。フフフフ」(ンドゥール)
「ジャン・ピエール・ポルナレフ、お前の命もらいうける」(チャカ)
「あああーっ、これは私のイメージじゃあない…トイレでの災難はポルナレフの役だ!」(アヴドゥル)
「味なまねをしおってこのッ!ビチグソどもがァァーッ!!」(マライア)
「て…てめえ、人間の基本道徳というものがないのか?主人公なら絶対に考えもしねえ行為だぜ…!全然エラくないッ!エラくないッ!」(アレッシー)
「脳みそ床にブチまけやがれDIOさんよーッ」(ホル・ホース)
「このダービーにハッタリなどかましやがって。そのポーカーフェイスをゲドゲドの恐怖づらに変えてから敗北させなきゃあ気がすまん!」(ダービー兄)
「だめだ…実力の差がはっきりしすぎている…これじゃあ…甲子園優勝チームに、バットも持ったことがない茶道部か何かが挑戦するようなもの…みじめ…すぎる…」(ジョセフ)
「蹴り殺してやるッ!このド畜生がァーッ!」(ヴァニラ・アイス)
「腹の底から“ザマミロ&スカッとサワヤカ”の笑いが出てしょうがねーぜッ!」(ヌケサク)
「ケッ、祝いになんかくれるっつーなら、てめーの命をもらってやるぜ」(ポルナレフ)
質問だ…右のコブシで殴るか?左のコブシで殴るか当ててみな」(承太郎)
「ひ…ひと思いに右で…やってくれ。ひ…左?りょうほーですかあああ~。もしかしてオラオラですかーッ!?」(ダービー弟)
あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!『俺は奴の前で階段を登っていたと思ったら、いつの間にか降りていた』。な…何を言っているのかわからねーと思うが、俺も何をされたのかわからなかった…
頭がどうにかなりそうだった…催眠術だとか超スピードだとか、
そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…」(ポルナレフ)
「今…感じる感覚は…おれは「白」の中にいるということだ…DIOは「黒」!ジョースターさんたちは「白」。「黒」と「白」がはっきり別れて感じられるぜ!傷ついた体でも勇気が湧いてくる。「正しいことの白」の中におれはいるッ!」(ポルナレフ)
「凄まじい殺気ってやつだッ!ケツの穴にツララを突っ込まれた気分だ…!」(ジョセフ)
「今まで出会ったどのスタンドをも超えている凄味を感じたッ!エンジン音だけ聞いてブルドーザーだと認識できるようにわかった!」(花京院)
「山を登る時、ルートもわからん!頂上がどこにあるかもわからんでは遭難は確実なんじゃ!確実!そうコーラを飲んだらゲップが出るっていうくらい確実じゃッ!」(ジョセフ)
「承太郎ッ!君の意見を聞こうッ!」(花京院)
「知るがいい…!『ザ・ワールド』の真の能力は…まさに!『世界を支配する』能力だと言うことを!」(DIO)
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!」(DIO)第
「せっかく祖父のジョセフがわたしの『ザ・ワールド』の正体を、試験終了チャイム直前まで問題を解いている受験生のような必死こいた気分で教えてくれたというのに…」(DIO)
「早く持って来いッ!!スチュワーデスがファースト・クラスの客に酒とキャビアをサービスするようにな…」(DIO)
「“ジョースター・エジプト・ツアー御一行様”は貴様にとどめを刺して全滅の最後というわけだな」(DIO)
「ジョースターの血統というのは我が運命という路上にころがる犬のクソのようにジャマなもんだったが…最後の最後はこのDIOに利用されるのがジョースターの宿命だったようだ」(DIO)
「最高に『ハイ!』ってやつだアアアアア!アハハハハハハハハハーッ!!」(DIO)
「とるにたらぬ人間どもよ!支配してやるぞッ!!我が「知」と「力」のもとにひれ伏すがいいぞッ!」(DIO)
「『無理』だと?この旅は無理なことばかりしてきた旅だった…無理だとか無駄だとかいった言葉は聞きあきたし、俺たちには関係ねえ」(承太郎)
{/netabare}


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
ジョースター家の宿敵・DIO復活の影響で、「幽波紋(スタンド)」と呼ばれる能力を身につけた青年・空条承太郎。DIOの呪縛によって倒れた母・ホリィを救うため、祖父・ジョセフや仲間と共に打倒DIOの旅に出る。※「ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダーズ(全24話)」の後編 


1. 「愚者」(ザ・フール)のイギーと「ゲブ神」のンドゥール その1
DIOのいるエジプト上陸を果たし、ジープで砂漠を横断中の承太郎たち。彼らのもとに、一機のヘリコプターが降り立った。そのヘリは、一行の旅をサポートしていたスピードワゴン財団のもので、ジョセフの要請を受けて承太郎たちの新たな仲間を連れてきていた。

2. 「愚者」(ザ・フール)のイギーと「ゲブ神」のンドゥール その2
新たにイギーを仲間に加えた承太郎たちだったが、水のスタンドの急襲によって花京院が重傷を負う。アヴドゥルは姿の見えない敵からの攻撃に対して一計を案じるものの、すんでの所で看破されてしまう。圧倒的不利な状況が続くなか、イギーはなぜかのん気にいねむり中…。

3. 「クヌム神」のオインゴと「トト神」のボインゴ
ンドゥールとの闘いで重傷を負った花京院とアヴドゥルの治療中、アスワンの街で小休止を取る承太郎たち。敵スタンドの襲撃を警戒する一行は、ポルナレフが無作為に選んだカフェに入ることに。だがそのカフェには、すでに「クヌム」のスタンド使い・オインゴと、「トト」のスタンド使い・ボインゴの兄弟が潜んでいた。

4. 「アヌビス神」 その1
承太郎たちは一路、DIOのいるカイロを目指してナイル河を下るための小型帆船を探す。一方、一行の近くの河べりを歩いていた農夫のチャカは、道ばたに落ちていた一本の装飾刀を拾う。周囲の人間が刀を抜こうとしてもびくともしないが、チャカが抜こうとすると、妖しく光る刀身があらわになった。

5. 「アヌビス神」 その2
コム・オンボでアヌビス神のスタンド使い・チャカを倒したポルナレフだったが、同じくアヌビス神のスタンドと語る理髪店の主人に襲撃される。そのことで、チャカの持っていた「刀」こそがスタンドであると気がついたポルナレフは反撃を試みる。

6. 「バステト女神」のマライア その1
ナイル川中流の街・ルクソールに到着した承太郎たち。その道中、ジョセフは傍らの岩に奇妙なコンセントがついていることに気がついた。不思議に思いながらも何気なくコンセントに触れた途端、感電してしまう。だが感電した以外は特に異常が見られないため、そのまま承太郎たちと合流を果たすジョセフ。

7. 「バステト女神」のマライア その2
敵スタンドの能力により、磁力を帯びた体になったジョセフ。敵の本体らしき女の行方を追ううちに、アヴドゥルもコンセントに触れてしまい磁力を帯びてしまう。磁力の影響でくっつきあうジョセフたちは、互いの体を引き離してから街を駆け巡り、女を追いかける。やがて、余裕を見せるスタンド使いの女を捉えるふたりだったが・・・。

8. 「セト神」のアレッシー その1
ジョセフとアヴドゥルがマライアと戦闘を繰り広げていた頃、承太郎たちはふたりが来ないことを不審に思い、ルクソールの街中を探る。すると、ポルナレフが殺気を出しながら自分たちを尾行する男を発見。男の正体を探ろうした直後、男の影が伸びてポルナレフの影に迫ってくる。

9. 「セト神」のアレッシー その2
「セト神」を暗示する敵スタンド使い・アレッシーの能力で、心も体も子供に戻ってしまったポルナレフ。混乱する彼を救ったのは、通りがかりのマレーナという女性だった。だが彼女の家の中までも、アレッシーの魔の手は迫る。浴室でアレッシーに襲われたポルナレフは、丸裸のまま本体と同じように縮んでしまったスタンドで抵抗を続ける。

10. ダービー・ザ・ギャンブラー その1
長い旅路の果て、ついに目的地であるエジプト・カイロへと到着した承太郎たち。さっそく、立ち寄ったカフェでDIOの館の聞き込みを開始する。すると、その場にいた客のひとりが「その館に見覚えがある」と静かに声を上げる。詳細を聞き出そうとするジョセフに対し、その客は情報の対価としてギャンブルでの勝負を要求。

11. ダービー・ザ・ギャンブラー その2
敵スタンド使い、ダニエル・T・ダービーとのギャンブル勝負に敗れ、魂を奪われてしまったジョセフとポルナレフ。ふたりの魂を取り戻すため、承太郎はポーカー勝負を挑む。承太郎は勝負の前にスタープラチナの精密さを見せつけ、ダービーにイカサマが困難であることを宣言。

12. ホル・ホースとボインゴ その1
カイロでDIOの館を探す承太郎たちを追い、カイロ空港に降り立ったホル・ホース。彼は新たなパートナーと手を組み、再び承太郎たちの命を狙っていた。そのパートナーとは、予知能力を持つスタンド使い・ボインゴ。ホル・ホースは、ボインゴの予知に目をつけて強引に連れ出したものの、いまいち予知能力を信じきれずにいた。

13. ホル・ホースとボインゴ その2
カイロで承太郎たちと遭遇したホル・ホースたち。ボインゴの予知で示された通り、路地裏でポルナレフのスキをついて鼻の穴に指を突っ込むことに成功したものの、ホル・ホースは次にとるべき行動がわからず身動きがとれないでいた。そこにポルナレフを探す承太郎たちが姿を現し、予知の通りに行動したことで逆に危機に陥ってしまう。

14. 地獄の門番ペット・ショップ その1
カイロの街でDIOの館の捜索を続ける承太郎たち。アヴドゥルのツテで、カイロに詳しいサングラスの男に館の捜索を依頼し、一行はしばらく待機することに。一方、単独で街を散策していたイギーは二匹の大型犬に絡まれる。イギーの眼力にひるんだ犬たちは、近くの館にいた鳥を次のターゲットに。

15. 地獄の門番ペット・ショップ その2
DIOの館を守っていたスタンド使いのハヤブサ、ペット・ショップと下水道で死闘を繰り広げるイギー。ペット・ショップは、その生態を活かした恐るべき速度でイギーに襲いかかる。イギーはペット・ショップの放った氷柱のミサイルで足に重傷を負ってしまうが、かろうじて川の中へと逃げ込む。

16. ダービー・ザ・プレイヤー その1
イギーの負傷と引き換えにしながらも、ついにDIOの館の所在をつきとめた承太郎たち。館に入った一行を待ち構えていたのは、テレンス・T・ダービーと名乗る執事だった。かつて倒したギャンブラーの弟でもあるこの男は、自身のスタンド「アトゥム神」の姿をさらし、その能力の一端を見せつける。

17. ダービー・ザ・プレイヤー その2
白熱するダービーとの魂をかけたTVゲーム対決。レースゲームで勝負を挑んだ花京院はダービーの策略の前に自ら敗北を認めてしまい、魂を奪われてしまう。

18. 亜空の瘴気 ヴァニラ・アイス その1
DIOの館内部で進行する、ダービーとの野球ゲーム対決。劣勢のはずの承太郎は、なぜかダービーに対し投球予告を行う。ダービーは承太郎の行動を不審に思いながらも、相手の魂の状態を判別できるスタンド能力を駆使して優位に立とうとするが…?

19. 亜空の瘴気 ヴァニラ・アイス その2
長く険しい旅を共にしてきた仲間との、突然の別れ――。あまりにもあっけなさすぎる事態に、感情を抑えきれないポルナレフ。怒りを爆発させて剣を振り回したことで、姿の見えない敵に傷を負わせたものの深手にはならず。だが、突然空間から姿を現して襲いかかってくる謎の敵スタンドの攻撃はとどまることがない。

20. 亜空の瘴気 ヴァニラ・アイス その3
ヴァニラ・アイスの容赦のない攻撃で窮地に追いやられるポルナレフ。死を覚悟した彼を寸前で救い出したのは瀕死のイギーだった。最後の力を振り絞り、徐々に力を失っていくイギーのスタンド。隙をついて飛び出したポルナレフの剣先はヴァニラ・アイスの頭を貫いた。

21. DIOの世界 その1
ついにDIOとの対面を果たしたポルナレフ。敵意をむき出しにするポルナレフに対し、DIOは「再び仲間になることを許す」と声をかける。誘いを拒絶するポルナレフだったが、謎の現象によって近付くことすらできない。せめてスタンドの正体を見極めようと「銀の戦車(シルバーチャリオッツ)」で攻撃をしかける。

22. DIOの世界 その2
闘いの舞台は闇夜に包まれ始めたカイロの市街地に。ジョセフと花京院はDIOから逃亡しながら闘い、承太郎とポルナレフはDIOを追いながら闘うという、挟撃の形をとる一行。そんな中、花京院は「DIOのスタンドの正体を暴く方法を思いついた」と、周辺の建物に罠を張り巡らせる。

23. DIOの世界 その3
ジョセフは花京院が残したメッセージで「世界(ザ・ワールド)」の能力を見破るが、DIOの非情な攻撃で倒れてしまう。激昂する承太郎は「星の白金(スタープラチナ)」で「世界(ザ・ワールド)」とのラッシュ対決に挑むものの、DIOのパワーに押し負けてしまう。

24. 遥かなる旅路 さらば友よ
ポルナレフの奇襲と自らの命を懸けたトリックで、ついにDIOへ反撃の一撃を与えることに成功する承太郎。重傷を負ったDIOは時を止めながら逃亡をはかる。承太郎はラッシュ攻撃でトドメを狙うが、それこそがDIOが仕組んだ「逃走経路」だった。承太郎に吹っ飛ばされたDIOの先には、倒れ伏したジョセフの肉体が…!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

高らかな人間賛歌で綴じる長い旅の終わり

勇気と知略、ドラマとホラー、ファンタジーとリアル、痛快な台詞回しと独特な擬音が織り成すジョジョの世界は言葉で語るには深過ぎる。

初期作品「魔少年ビーティー」から脈々と受け継がれた、因果関係の明確なトリック、ポーカーフェイスからさりげなく飛び出すハッタリ、このジョジョ第三部でもやはり、荒木先生お得意の思考のゲームをたっぷりと楽しめるのです。

粒よりのエピソードの詰まった第三部ですが、私のお気に入りの回についてのレビューと総評だけにて失礼をば。

34話と35話「ダービー・ザ・ギャンブラー」の構成は特によく出来ていると思います。
{netabare}
このお話、ギャンブル3番勝負といった内容なんですが実に無駄が有りません。

最初のギャンブル、ダービーの口車に乗せられてポルナレフが挑むのは"ねこは地面に放られた2枚の魚の燻製の内どちらを先に食べるか?"というもの。私的にはこのお題だけでも面白い。ねこも燻製も大好きなので(笑)‥と言うのは半分冗談として、ここでは"バレなきゃイカサマじゃない"ルールが提示され、第三者による協力の可能性も暗示させます。同時にギャンブルで勝負しなければならない状況をも作り出し、後の展開へと繋げるという軽妙さ。漫画で言うとほんの数ページのお話なんですが、情報が凝縮されています。

次の勝負"グラスとコイン"では先の条件を踏まえた上で百戦錬磨のジョセフがダービーに挑みます。ここで初めてダービーは本領を発揮、イカサマ師として、ギャンブラーとして、実力を明確に見せてきます。ジョセフの言葉に苛立ちを見せるダービーの描写がそれとなく後の展開への布石となっている点も巧みです。

そして最後、満を持して真打登場、とうとう承太郎が勝負の舞台に上がります。ジョセフと比べればギャンブラーとしての経験や技巧に劣る承太郎ですが、ここで彼の用いた武器が言葉とハッタリ。先の勝負でジョセフの用いた戦術、言葉による揺さぶりと、スタープラチナによる目眩ましが、両者の実力差を見事に埋めていくのです。

自然に張り巡らされた数々の伏線が最終的には整然と収束するところにジョジョの物語としての完成度の高さ、荒木先生の完璧主義振りが伺えます。

余談、ダービーが指先で本のページ数とか、トランプのおもて面を読み取る能力について、子供の頃のわたしにとってコレが最大の疑問でしたが、よくよく考えてみれば、もしかしたら印刷箇所のインクの盛り上がりや手触りの違いとかでページ数や絵柄を特定してたのかも‥とか想像出来たり‥。まぁそれはそれで超能力染みていますけど。

ですがダービーのその能力を、スタープラチナの目の良さ&素早さと共にゲームルールの中に組み込んでいるので、現実離れした特殊な条件下であってもフェアなゲームが成り立つんですよね。ファンタジーでもSFでも成立するミステリーと言うものが古くからありますが、ジョジョは正にそれに該当すると言えます。

大川透さんのナレーションによる細かな解説(原作にもある)も公正さに一味加えています。もしゲーム終了後に"こんな超能力があったんだよ"とか種明かしされるお話だったら、拍子抜けして唖然としちゃうだけでつまらないですよね。

これで煙草描写の規制さえなければ、もっと素直に楽しめたんですが‥アニメ版はその点だけが残念でした(汗)
{/netabare}
次いで40話と41話の「ダービー・ザ・ゲーマー」。
{netabare}
ダービー弟(テレンス・T・ダービー略してTD)とのTVゲーム勝負も抜群の面白さ。

「エジプト編」初回エピソードでリタイヤしたまま、長らくのあいだ戦線離脱していた花京院が先鋒としてTDに戦いを挑みます。一度は強大な敵DIOの威力の前に圧倒され、恐怖に屈してしまった彼がTDとの勝負に選んだゲームがF-MEGAというレースゲーム。ここが最初の注目どころです。

レースゲームではフレーム刻みのタイミングの遅れやキー捌きの微妙なズレがそのまま数字としてレコードに反映されますので、些細なプレイングミスで全てがおじゃん、心の揺らぎが極めて顕著に表れる、精神的タフさが要求されるゲームと言えるのです。それゆえにこのシーン、"過去を乗り越える"と言わんばかりの決意が覗く花京院の選択にゲーマーの端くれであるブリキ男としてはシビレてしまうのです。

全編に渡って花京院の度胸と集中力の高さをこれでもかと言うほど見せ付けられるお話ですが、最終的にはTDの策略とウラ技染みたテクの前に敗北してしまうという点が個人的には残念。もっともここで花京院を勝たせてしまうとTDのスタンドの謎が解けずじまいという事になるので致し方ないんですが‥。

おこがましい事を言ってしまえば、私的には承太郎を先に勝負させ敗北させ、後に花京院を勝利させる構成もアリだった気はします。TDのスタンドのインチキ能力の入り込む隙を与えないレースゲームを選ぶという必然性も加わりますし、承太郎という切り札を失う事で緊迫感がより高まると思いますし、‥蛇足な妄想ですね(笑)

あれこれ不満めいた事を書いてしまいましたが、決着に至るまでの心理描写、ゲーム展開などがとても丁寧に描写されている3部でも屈指の良回になっていると思います。

続く承太郎とTDの対決ではTDのスタンドの謎の核心にじわりじわりと近付いていく展開が面白い。

歴然とした実力差のある二人の隔たりを埋めるのが、TDの軽んじている兄ダニエルの最も得意とする奇策(イカサマ)であったりする点も皮肉めいていて味があります。TDもスタンドでイカサマ染みた事やってますが、筋金入りじゃないからギャンブラーとしての目がからっきしという点にも合点がゆくのです。
{/netabare}
放送中は歯抜けで見ていたので改めて通して観ると、やはりジョジョ、面白かったです。

第三部は陣営も目的も年齢もバラバラだったキャラたちが、長い旅を通して、泣き、笑い、怒り、喜び合いながら、除々に友情を深め、いつしか一蓮托生の固い絆で結ばれていく過程が丁寧かつ自然に描かれている所に唯一無二の心地良さがあります。消えてゆく命の尊さと儚さが痛烈に心を刺すラストへ向けての展開は、人の死が意味するものを若干分かる様になった大人の目を通して見ると、より心に響くものがありました。

ジョジョの中でも荒木先生の言う人間賛歌というテーマが特別に強く脈打っているシリーズと言えるのでは無いでしょうか?

追加シーン等を添えながらも、原作の持つエッセンスを余す事無く凝縮させた、作画、構成、演出、全てにおいて(規制箇所だけは残念でしたが)素晴らしかったです。製作者の方々のJOJO愛と不断の努力が伺えるアニメでした。


※:喫煙などの規制シーンはDVD版では解除されているそうです。3周目する機会があれば是非そちらでしてみたい(笑)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 32

nk225 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

david productionはジョジョだけではなく「魔法少女まどか☆マギカ」にも制作協力している。

マンガ好きが選んだ、「絶対に無理だろうけど…実写化してほしいマンガ」
昨今のドラマや映画は、原作モノが多い。とりわけ、小説ではなくマンガを原作としたものは、その“トンデモ設定”をいかに実写化するのだろう…と話題になりがちだ。最近でいえば、『暗殺教室』『進撃の巨人』『テラフォーマーズ』などなど。

そこで今回は、全国のマンガ好きを対象に、「絶対に無理だろうけど…でも実写化してほしいマンガ」についてのアンケートを実施してみた!

♠リアルなジョジョ立ちは、ぜひ見てみたいもの
3位:『ジョジョの奇妙な冒険』(荒木飛呂彦/集英社)
20年以上にも渡り連載されている長寿タイトルもランクイン。ときに哲学めいた複雑な会話やストーリーが展開され、理解不能と脱落する者も少なくないが、ハマってしまえばもう抜け出せない。それゆえに、「登場人物の雰囲気を出せる人がいない」と、ファンの想いは熱烈なものだ。バトルシーンのカギとなる、精神エネルギーを具現化した能力“スタンド”に関しても、「CGだとしょぼくなる」という声が寄せられている。ちなみに、本作を語る上で外せないのが、“ジョジョ立ち”と呼ばれる、登場人物たちの奇妙なポージング。イラストだからこそ許されているが、これが実写化されてしまったら、どんなにシリアスなシーンでも爆笑してしまう自信がある。

どのアニメを視聴するか迷っている方に。今期アニメを制作会社からチェックしてみよう!

まだ単なるアニメ好きだったころ……どれくらい作品自体に惹かれるかで視聴を決定していた若者も多いだろう。しかし、アニメ好き→アニオタへと大人の階段をのぼったとき、気になるのがアニメーション制作会社。今期の「(会社名)の作品はコレか……視聴してみよう!」となっているファンも多いはず。

ひと昔は少々コアなアニオタたちが決める手法ではあったのだが、どうやら最近ではライトなアニメファンにも広がっている様子。筆者の周りのライトなアニメ好きの口から「来期のシャフトは~」といった話が出たときには驚いた。

思い返してみれば2006年あたり、「涼宮ハルヒの憂鬱」を京都アニメーション(通称:京アニ)が制作したあたりから、ライト層にも制作会社で視聴を決定する傾向が強まったように感じられる。

【david production】
今期放送中:ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース 後半
過去の作品(例):超次元ゲイム ネプテューヌ(2013)、妖狐×僕SS(2012)、ベン・トー(2011)

とにかく毎回驚くようなクオリティの絵と動き、演出に魅了されるジョジョ。そのため、ジョジョのイメージが非常に強いのだが、実は「魔法少女まどか☆マギカ」や「黒子のバスケ」などヒット作にも制作協力している。

魔法少女まどか☆マギカ
魔法少女というモチーフとかけ離れた驚愕のストーリーは話題を呼び、社会現象にまでなった。
「自分が知る限り、これは完璧なアニメ!」と太鼓判を押すのが『魔法少女まどか☆マギカ』。
「ビジュアルは驚くほどクリエイティブで、サントラもパワフルで刺激的。
物語とあらゆる要素が完璧に細工されたオルゴールのように所定の位置に置かれている!」。

『ジョジョの奇妙な冒険』から「911」の描写が削除! 同時多発テロ事件への配慮か
2015年1月からスタートした、アニメ『ジョジョの奇妙な冒険 ~スターダストクルセイダーズ~』のエジプト編。1989~1992年まで週刊少年ジャンプで連載されていた漫画シリーズの第三部が原作となっている。

・近い未来を漫画として予言する能力
三部には、未来を予言する能力をもった少年ボインゴが登場。彼は近い未来を漫画として予言することができるのだが、原作とアニメで一部の表現が変化しており、視聴者の間で話題となっている。

・Tシャツに書かれた911の文字
ボインゴの予言の漫画には、日本人漫画家が交通事故に遭い、電柱に刺さって死亡する描写がある。実際に登場する日本人漫画家のシャツにも「911」と書かれており、それが予言の漫画にも反映されているわけだ。

・飛行機の描写もなくなっている
しかしアニメ版には「911」の描写がなく、さらに予言の漫画に描かれていた飛行機の描写もなくなっているのだ(原作では、電柱に突き刺さる日本人漫画家の背景に飛行機の描写があった)。

・911に関するジョジョの噂話
日本人漫画家のTシャツに「911」の数字 → 2001年9月11日に同時多発テロ発生
日本人漫画家は「おっ10時半だ」と言ってバスに乗る → 世界貿易センタービル崩落が10時28分
日本人漫画家がバス事故で死亡した背景に飛行機 → 同時多発テロを連想させる描写
日本人漫画家が突き刺さったシーンに電柱が4本 → 同時多発テロでハイジャックされた飛行機は4機

・アメリカ同時多発テロ事件
そもそも、『ジョジョ』の911描写は、2001年9月11日に発生した「アメリカ同時多発テロ事件」よりも前に描かれたものである。よって、作者の荒木飛呂彦先生は事件をもとに911を描いたわけではない。

・たべっこドーナツにも注目!!
しかし、「911」と「飛行機」と「死亡」の描写が予言の漫画にあるため、テロ発生後、読者の間で大きな話題となった。そのため、アニメでは描写を控えたのかもしれない。

・忠実すぎて感動した!
この件に関してジョジョマニアに話を聞いたところ「それよりアニメにもしっかり『タベッコドーナツ』の描写があったのが素晴らしかった。ボインゴの漫画のほうだけ平仮名で『たべっこドーナツ』になっていたのも忠実すぎて感動した!」と言っていた。

2013年10月18日、テレビアニメ版公式サイトなど各メディアにおいて、原作のPart3『スターダストクルセイダース』のテレビアニメ化が正式に発表された。テレビアニメとしては第2シリーズということになる。『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース』のタイトルで、2クールずつ分割で合計4クール放送。前半2クールが2014年4月から9月まで放送、後半2クールはエジプト編として2015年1月から6月まで放送された。
花京院がチェリーを食べる時に発した擬音のような台詞「レロレロレロレロ」は、2014年度アニメ流行語大賞金賞(第1位)を受賞した。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 31

75.4 4 復讐で戦いなアニメランキング4位
剣風伝奇ベルセルク-BERSERK-(TVアニメ動画)

1997年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (368)
1676人が棚に入れました
戦災孤児のガッツは、傭兵ガンビーノの気まぐれで拾われて育てられた。ガッツはガンビーノの役に立とうと懸命に剣の稽古をする。そして数年後ガンビーノは戦場で両足を失ってしまう。ガッツは一人前の傭兵になりガンビーノの面倒を見ていたが、当のガンビーノはガッツに養われるのは我慢ならなかった。酒におぼれ、ついには寝ているガッツに切りかかる。反応したガッツは、ついガンビーノを殺してしまう。育て親殺しとして追われる身となったガッツは、各地を転々として傭兵として生きていくのであった。身も心もすさんで行くガッツ。そんな時、連戦連勝の噂を持つ傭兵団「鷹の団」を率いるグリフィスと出会う。

ろき夫 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

どうも、原作ファンです。アニメの方も観てみようかと。

劇場版公開に伴い、その比較を兼ねてまず旧アニメ版の方を視聴しました。

こちらの方も、劇場版3部作と同じく黄金時代篇がメイン。
コミックス(原作)でいうと14巻あたりまでの内容となっております。

気になった内容・作画・声優・音楽について触れていきたいと思います。

内容の方で残念だった点↓

1.主人公「ガッツ」の幼年期のエピソードが軽くしか触れられていない。
なので、ガッツの持つ悲壮感が表現しきれていません。育ての親「ガンビーノ」のガッツに頬を切られてカッとなるシーンや、飼い犬を蹴るシーンが省略されたことで、ガンビーノの持つ複雑な心境も伝わり難くなっています。
肉体派オラオラ系で圧倒的な強さにより敵をなぎ倒してゆくキャラは巷に溢れかえっており、ガッツもその部類ですが、薄っぺらさがなくどこか魅力的に感じてしまうのは、過去に絶望を味わってることがその理由のひとつだと思うのです。
なので、ダークヒーロー・ガッツのキャラ付けとして幼年期の忠実な映像化は欠かせないと思います。
でも‘貫通シーン’はさすがに無理なのかな?w

2.「髑髏の騎士」が登場しなかったということ。
髑髏の騎士は、重要な見せ場である『蝕』のキーパーソンです。
彼が出てこなかったため、『蝕』が締まりのない中途半端な格好になってしまいました。
あの終り方は正直なんのオチにもなっていません。
どうせ伏線回収しきれないから、という理由からかも知れませんが。

その他の省略された部分はそれほど重要なシーンではなく(個人的な判断ですがw)、それで妥当かなといった感じ。むしろ、上の二点を除けば押さえるべきところはちゃんと押さえており、すごく出来は良いと思います。

作画の方について↓

古い作品なので今のアニメと比較するまでもないのですが、物語が進むにつれてどんどんレベルが上がっていきます。終盤には劇場作品(もちろん当時のレベルでw)と比べても遜色ないカットが増えてくるので興奮します。キャラの表情の描写が丁寧。グリフィスの狂気染みたときの表情が原作通り再現されていた。目の書き方とかもうバッチリ。
でも、戦闘シーンの迫力・疾走感は物足りないです。
昔の作品なので贅沢は言えませんが。ボリュームがあり、見応えは十分です。しかし血が飛び散る描写が多々あり、苦手な方は気持ち悪くなるかもしれないです。私も、コミックスだと全然平気だったのですが、映像で観ると案外気持ちの悪いものだなぁと思ってしまいました。
それでもエログロさは原作に比べると控えめ。てか、忠実に再現されると絶対オエッてなるw
映像化する際には、ある程度控えめにした方が観れる気がします。
なので、バランスは良かったと思います。

次に、声優さん↓

これに関しては、とにかくグリフィス役がすごくよかった!!
品のある二枚目なお声。高すぎず、低すぎず、ホント絶妙としか言いようがない。
グリフィスの中性的な美しさ、気高さ、強さ、脆さ、危うさ。その全てが声にしっかりとこもっている。
ここで声優さんに興味が湧きちょっと調べてみました。(一部、黒ペからのソースなので信用しないで見てねw)

グリフィス役の「森川 智之」さん→(出演作:純情ロマンチカ・世界一初恋…などなど)
って、どこかで聞いたことのある作品名だな…嫌な予感w(´・ω・`;)
と思ったらやっぱりBLの人なのねw しかも、アダ名がBL界の『帝王』だなんて、グリフィス顔負けの大物ぷりだなおいww 経歴見ると本気で大物でしたww 福山潤さんのボスなんですね。
恥ずかしながら、私はこのアニメで初めてその存在に気がつきました。
でも、意識してなかっただけでこの人の出演作品を結構観ていた(BLモノじゃない方ね)ことにも気がつきました。ホントいろんな作品に出てらっしゃるんですね!

そして、ガッツ役の「神奈 延年(のぶとし)」さん→(出演作:Fateのランサー役など)
兄貴声がすごく素敵。実はこの方も‘純情ロマンチカ’に出てらっしゃるんですよねwすごいww
(この方はリアルではないそうですが)
なにこれ、中の人面白すぎでしょーwww

ああっと、いけないベルセルクから話題がずれかけてるw
原作の方もガッツとグリフィス、二人の友情がBL臭く見えなくもないことから、
このキャスティングはキャラとの相性バッチリで、だからしっくりきたのだなと納得しちゃいました。
まあ、ベルセルクのアニメの方が古いので実際のところ関係はないと思いますがw

音楽の方は「平沢 進」さんが担当。脳が浸蝕されるような独特のエレクトロサウンドを展開する彼。
今作の劇中歌『BERSERK 〜Forces〜』でも、その片鱗をうかがうことができます。
平沢さんの曲が好きなので、視聴前から曲だけはよく聴いてました。
ベルセルクの世界観と相性バツグンです。
OPとEDは違う音楽グループによるものですが、力の抜けたダークな感じがなかなか良かったです。

長くなっちゃいましたね。スイマセン。
結局、この作品は原作ファンにとっては観て楽しめるものだと思いますが、原作から抜けてる部分が多いので、知らない人だと全然感情移入できず、つまらないのではないかと思います。
なので、ベルセルクに少しでも興味のある方は原作を読むことをおススメします!

劇場版ではどれだけ進化・改善されているのかとても楽しみです^^

投稿 : 2024/11/02
♥ : 29

りんご さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

原作を知らなければ酷。マジで読んで。

原作既読なので、初めにそこから語らせて頂きたい。

絵が絵だけにまず入口から抵抗感があったけど、
「お願いだから黄金時代編まで読んで!」とゴリ押しされて、
途中「うえー無理だー」とか言いながら頑張って読んだ結果、まんまとハマった私。
今ではかなり好きな作品となったわけだけど、
どこが好きなのか聞かれると答えに困る。

ここまで残酷で過酷な漫画に出会ったのが初めてだった。
ダークファンタジーなんてジャンルにされているけれど、
それだけに収まらない。ダークなんて表現じゃ足らない。
愛しているという言葉じゃ足らないくらい愛してるという表現を借りて、
ダークなんて言葉じゃ足らないくらいダーク。
暗いだけじゃない。もっとこう…心臓をえぐるような痛みがある。
ファンタジーなんてファンシーっぽい言葉で表現しちゃいけない。
主人公もヒーローなんかじゃない。(悪く言っているわけじゃない)
ベルセルクを読んで感じたことを言葉にして表すのはとても難しい。

映画化記念なのかアニマックスで放送したのでアニメを見ることに。
(ベヘリット財布ちょっと欲しいと思ったのは誰にも言うまい)
原作の禍々しさや、表現として良い意味での気持ち悪さ、
単純なエロさとは全く違う性的な描写を、
規制が甘かったころにどう作り上げたのかが楽しみだった。
残念ながら一話から期待は外れた。
アニメでカットされた部分の重要性、大半が性的な箇所だったわけだが、
それによって受けた傷、人間の三大欲と言われる性欲と、
いやらしさから離れたところで向き合っている原作の凄さがとてもよくわかった。

実際アニメを観て、原作にいらない部分などないのだと感じた。
どの戦いでも、絆を深めたり傷や痛みを覚えていっている。
黒い剣士編でのパックが感じたガッツの抱えているものの描写があるからこそ、
黄金時代編は活かされる。
ベルセルクは活字とあの絵があるからこそ成り立っている作品だと思う。
映像化は中途半端なことしちゃいけない。

原作を知らずアニメを観た人にとっては何というトラップアニメだろう。
アニメだけじゃ女の子なんて大半が興味を持てないだろうな。むしろギブしてしまうか。
最後の3話までたどり着けなければ何も面白さが伝わらないただの戦争アニメなのでは……?
原作を読まざるを得ない超展開の最終話。
あれなら8割……いや、9割原作に手を出すでしょう。
それを目的としている作りだったのなら、まぁいいけど。
ともあれ。
原作とは違っていろいろな制限がある中で、
原作を知っているからこその物足りない部分はあるものの、
(最後まで観ることができれば)世界観に引き込めるアニメだった。

ガッツの声はもっと重くて野太くてとにかく低い声を希望だった。
最後には慣れてきたけど。
声に関してはかなり個人的な好みの話だが。

それにしても時々出てくるピンクのインナーはどうにかできなかったのかしら。
キャスカが着ているのも、少々納得できないが、
他の兵士が着ていたのはホント、どうなんだろう。
甲冑だらけでは地味な色味になってしまうかもしれないが、
それにしたってピンクて……。

アニメの重点が黄金時代編なので仕方ないけど、
パックがいないのはマジで残念。
ベルセルクでは、パックこそヒロインだ。

……原作原作うるさかったな。笑
失礼しました。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

追悼 三浦建太郎さん

ご訃報に際し、心から哀悼の意を表します。

ベルセルクと出会ったのは、確か、中学1年生の時。当時は、格好よさより、エロさに惹かれていたかもしれない。

というか、あれだな。「青年誌」の空気を感じた、初めての作品だったのだろうな。

エロいというより、エロティック。ファンタジーなのに、リアリティー。グロテスクなのに、どこかに美しさがある。

多分、本作とエヴァンゲリオンは、自分の思春期に大きな影響を与えてくれたと思う。世界はお花畑ではないというか、清濁併せ呑む覚悟というかね。

少年を大人に変える力が、この漫画にはある。

私のなかで、漫画家を「アーティスト」と呼びたくなるのは、片手の指で数えきれるくらいなのだけれども、三浦さんは、間違いなくその1人。

私の好きな小説家も漫画家も(例えば水野良さんや冬目景さんとか三浦建太郎さんとか)、なぜこうも遅筆なんだろうか、なんて思うこともあるのだけれど、それは、商業的な成功を求めるのではなく、一筆一筆に魂を込めるからだろうな。彼らはエンターテイナーではなく、間違いなく、アーティストだ。

ベルセルクはこのまま、未完結で終わるのかもしれない。それについて、あーだこーだと、文句を言うつもりは毛頭無い。

三浦さんは、一筆一筆に魂を込めて描いてくれた。それを、数十年、たかだか500円程度で楽しませてもらった。後半は、新刊が出るのをサプライズというか、数年に一度の風物詩的に楽しませてもらった。

それで充分。それで満足。

余談だが、私は自分が一番好きな作品の最終回を、実は15年以上読んでいない。なぜなら、最終回を迎え、その作品の世界が終わってしまうのが、寂しいのだ。

物語は、正式に終わらない限りは、その人の中で生き続ける。

未完の大作、ベルセルク。その結末が分からないのは、確かに悲しいことなのかしれないが、考え方を変えれば、それぞれの心の中で、いつまでも物語は続き、それぞれが自分の好きな結末を持っても良いということにもなる。少なくも私は、そう思っている。

三浦建太郎さん、お疲れ様でした。素晴らしい作品を、ありがとうございました。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10

68.9 5 復讐で戦いなアニメランキング5位
盾の勇者の成り上がり Season2(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (350)
1275人が棚に入れました
立ち止まるな──災厄は、想像を超える。
『盾の勇者の成り上がり』シーズン2

声優・キャラクター
石川界人、瀬戸麻沙美、日高里菜、松岡禎丞、高橋信、山谷祥生、内田真礼、井上喜久子、原奈津子
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

盛り下がる展開ばかり

{netabare}
1期は賛否両論ながら自分はかなり楽しめていた作品だったが2期はダメだった。間が空いて熱が冷めたのもあるのか純粋につまらなかったのか、まあたぶん両方だろうな。

個人的に一期で面白いと思ったポイントは、主人公が大して強いわけではなく、波ではもっと強いキャラが現れるというなろう系ながら少年漫画みたいな展開。
そして、波と言う名の災厄への対処や解明しようとする試みなど、世界の謎に迫っていく流れ。
他にはほかの勇者やマインの妨害を乗り越えつつ少しずつ強くなっていくという、地道な努力の結果だからこそ生まれる面白さ。

2期はこれが全部なくなってた。
まず、敵がパッとしない。少年漫画的な話の作りにするのであれば、一期で言うグラスのような絶望感のある強敵キャラが欲しいところだが、最初の相手は亀。本当に唐突に出てきた亀を倒すだけ。
目的もなく取り合えず目の前に現れた敵を倒していくだけの展開は引き延ばし感があるし、これだとグダグダやっているダメななろうと変わらない。

更にはなぜかグラス達がこちらの世界に来て手を取り合うという展開。
被害を受けているのは敵国だというのに、主人公達と協力し亀を打倒しようとする流れは全く以って意味不明。キョウ絡みでグラス達も亀を倒そうとしていることに対しての理由付けがあった気がするが、いやいや、むしろキョウに加勢すべきでしょ。
一度こういうことをやってしまうともう完全に仲間ムードで、異世界同士争っているという設定も茶番に見えるので残念。
てか、ラルク達が弓、剣、槍なんかよりもよっぽど四聖勇者っぽい立ち位置になってる気がするがこれでいいのか。
で、オストが実は亀の本体でしたという、もはや初登場時から読めるレベルのベタな展開は全く面白くもないし感動できるわけもない。
こんな長々と引っ張る話じゃない。

それでキョウを打倒したかと思えばキョウが逃亡。異世界へ追いかける流れ。
キョウとかいう小物感満載のキャラを倒すためだけに異世界行くのか...、まだこの話引っ張るのか...と言う感想しか出てこない。
目的がしょぼすぎる割に、各キャラが変なところにワープされ囚われているなどの冗長な設定ばかりが出てきて、グダグダ感がすごい。
キョウを倒すという本来の目的は段々と薄くなり、各キャラを救うという笠増しのために付け足されたような話ばかりが展開されるので退屈。
結局キョウとはあっさり決着がつくという。


盾の勇者独特の設定の波に関しても二期では息をひそめていて軸となる設定がないし、1期のようにレベルアップを目指すなどの能動的な目標もなくなりグダグダ感が否めない。
戦闘も仲間が多すぎるせいで盾の勇者ならではのものが感じられなくなり、一期のような熱い盾技の出番も少なくなり。
その点で言えば最後のキョウとの戦闘は一期の熱いノリが戻ってきた様で面白かったが。
あと、結局ハーレムなのと戦闘中の会話がいちいち寒いのもマイナス。
着ぐるみきながら戦うのとかほんと寒い。
作画も平均より上ではあるが一期と比べると露骨に落ちた。

良かったのは、キョウの煽りが面白かったことと、これじゃない感があるだけで減点要素はそこまでなかったことか。
あと、絆は可愛い。

↓一話毎メモ
{netabare}
1話 ☆7
何気にめっちゃ好きだったなろうアニメ。こいつら誰だったっけw
マインw 内容結構忘れてんなぁ。
緑髪って一期の最終話で仲間になった子か。
やっぱりカースシールドは熱くていいな。

2話 ☆6
強そう。OPいいけど1期の二曲に比べると微妙だな。
裏切りそう。てかターゲットここまでに出てきた?

3話 ☆6
CGかよ。まあCGの出来は悪くない。ダイターイ
このピンク?髪の指揮官声に張りがなさすぎないか。
オストさんの印象薄い。レイキの話入れる意味あった?
めっちゃあっさり終わるじゃん。さすがに終わってないのか。

4話 ☆7
襲われてそう。弓の勇者はギリ健だった記憶。
2期のOP聞き続ければ一期と同じぐらい好きになるだろうって思ってたけどそんなことはなかった。オストが本体オチ?
これ霊亀が地面を押し上げたってことか。
最初から上になんかついてたのかと。
着ぐるみとかごじゃる語尾とか寒いキャラ多いな
こいつらがやったの?

5話 ☆3
申し訳程度の一期解説。何で別世界からくるんすか。
てかどうやってこっちに来たんだよ。また共闘...
まあそうだよな。いや、どっちだよ。
これ波のやつだよな。設定が色々と勝手に増えてない?
キャラがマジで薄いんだよな。オストとか。知 っ て た
展開が読みやすすぎるw おもんなw

6話 ☆3

もういいよこの茶番。他勇者は噛ませ。
この別世界勇者が四聖勇者みたいなポジションになってて草。
メガネ正論じゃねーか。
どうせ滅ぼすなら共闘する意味。
戦闘が寒いんだよな、戦闘中のセリフが。
この着ぐるみも寒いんだよ。唐突すぎる見せ場。
最初からあれ壊しとけや...。
敵も一期のグラスの初登場時ほど絶望感ないんだよね。
メガネの噛ませ臭がすごい。波じゃなくても来れるようになったのかよ

7話 ☆7
レベル巻き戻り展開いるかなぁ。名探偵コナン。
ラフタリアって正直ロリよりも普通の方が好きなんだけど。
きずなかわいい。ゲームでいう最端。運営に通報しろ。
ワンチャン詰みそうw
端っこで何かを置くって言うゲームで言うバグ利用あるあるだな。
デレた いや、あの世界必要あったか?w 

8話 ☆7
別異世界に来た理由がほぼやられかけだったあの噛ませメガネの始末と言うのがイマイチ盛り上がらないんだよね。
そんなことのためにわざわざこんな長々と...感がすごい。
スピリットってやっぱ霊じゃん。
グラスが使ってたのにここじゃ未知なのか。
演技してる尚文面白すぎる。
そんなすごそうに見えないが売れるのか?w
いや普通に売った方が良くない? 他のは全部水だったりする?
戦闘の構図が悪い。決めシーンなのにださい...
盾では軸とことか。こいつらイキってたくせによっわ...。

9話 ☆5
OP映像のダサさどうにかならんのか。
一応並みで攻め合ってる世界観だしな。
そういやつまらない原因も波の存在が空気になっているという点もあるのかな。裏切りそうな声してんな。これ絶対処女喪失してるだろ。
いや、どう考えてもやばい商売だし今行け。
絶対処女消失してるでしょ定期。

10話 ☆4
ラルクと合流とかヌルゲーじゃん。ガバガバ管理。
ラルク達が味方ムードになってるのがつまらない。
タイミング良すぎだろ。
てかお尋ね者なのに最前列で堂々と見るの草。
こいつ生かしといたら尚文に危害加えるだろうし殺しとけや。
甘すぎる。ここでラルク達じゃなくて尚文かよ。
あっさり過ぎて…。

11話 ☆5
こいつ噛ませかよ。
いや、こいつらと和解したらそれこそもうライバルいないじゃん?
こんな目に合わせた相手って大体キョウじゃねーかww
ゾロゾロしすぎ。急にキャラ増えすぎだ。いじめかな? 洗脳が解けた。あのキチガイと話できるんか?
てかこっちの世界組全員が転移するならこっちで勇者になったラフタリアも飛ぶはずでは?
悪くはないんだけどな、一期と比べてしまってるんだろうな。

12話 ☆7
sage
波が人災になってて草 そういやカースシールドとかアイアンメイデンみたいな熱い盾技がないのも盛り上がりに欠けるりゆかなぁ。
死闘してる感がない。
いや、これこの緑髪の話ここでやる展開じゃねーだろw
謎オスト。どうやって向こうに行ってるんだよw

13話 ☆2
回想回いる? 何で水着あんだよ。ソロキャン。
ぼっち会話、これ結構怖くねw 病んでそう。
きっつ。なんだこれ。幽霊 EDだけ神だったな。

曲評価(好み)
OP「Bring Back」☆6
ED「ゆずれない」☆9
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

9話 話展開してますが、時間切れ。気力がなくなりました。

1話 アバズレ「ち、役立たずが」最高です。
{netabare} これがないと盾の勇者じゃないです。癒されます。3人のバカたちがちょっとマイルドになりましたけど自分勝手なのはそのままだし、今後もこの調子でがんばって欲しいです。

「そのフエフエ言うのを止めろ」もいいですね。これって原作からこういうセリフなでしょうか。笑いました。今期はリーシアちゃんに注目?設定的にラフタリアの恋敵にはならない感じですね。1期はモブ感もありましたが、いいですね。可愛いキャラデザでした。

 導入としては良かったんじゃないでしょうか。{/netabare}

2話 設定に設定を重ねるのは…逆境じゃない盾の勇者の面白さとは?

{netabare}  またまた設定に設定を重ねるような展開を…ラノベは連載ものみたいな構造だから物語の到達点が読みづらいでしょうからある程度はしょうがないですけど。

 人気がでて長期シリーズになる感じがあるなら一度設置を整理してちゃんとストーリーと設定を上手く融合させてくれたんでしょうか。そうしないと後付けで1つ事件が片付くたびにまた設定が出てくる感じになります。

 盾の勇者の逆境とやさぐれという一番の面白ポイントが解決したのでこれが重要です。盾の勇者が追い詰められる構造にならないと恐らく物語の面白さが破たんするでしょう。
 ディフェンスしかできない主人公が強いというのもまた本作の特徴です。FF10のスフィアみたいなボードで強くなる設定って活きるんですかね?

 霊亀そのものは物語のリセット用のエピソードのギミックなんでしょう。七聖勇者で物語の構造に関する設定は整理がつくのでしょうか?あの島のカップルと黒い人…つまり波とフィロリアルはどうなっちゃうんでしょうか。
 あ、そういえば霊亀って蓬莱山ですよね?ということは仙人がいる感じ?{/netabare}


5話 やっぱり「成り上がり」が欲しいなあ。亀さんはもういいので展開を。

{netabare} 1期の終わりの感じからリーシアちゃんが成り上がるのかなあ、と思いましたけどイマイチそこにはいかないですね。
 1期の国家ぐるみで人格を否定されるどん底からひねくれながらも仲間を得ながら復活してくるような痛快さとか、アバズレのような秀逸なキャラとかが欲しいなあ。

 ラルクとかグラスが出てきたのはいいですけど、なんか温い関係になっちゃいましたね。

 まあ、伏線の種まき中ならしょうがないですけど、思ったよりも亀さんの話が長い割に1期の謎の解明になっていないので正直飽きてきました。早く展開させてほしい。{/netabare}


9話 やっと7話から展開しましたが、時間切れです。気力が持ちませんでした。

 さて、1期は宗教的な話から盾の勇者が冷遇される。宗教のクーデター、第1王女と第2王女の跡目争い。国王と王女の考え方の違い。4人の勇者のキャラ付け、亜人の取り扱いや歴史。フィロリアたちの意味。
 思いつくだけでも、これだけの仕掛けがあって、全部が上手く絡んでドラマが非常に秀逸に描けていました。

 翻って、2期ですよね。何が残りました?この構造って波って、単なる強敵でしかなかった感じです。当然発展などできるわけありません。それを亀さん出して、無理無理ストーリーをくっつけて。

 1期の面白いものを全部解決した後なので、非常にハードル高いのはわかりますが、ここからまた設定を物語で説明するのは時間がかかりすぎでしょう。まして、亀さんで6話も使ってしまって。

 多分原作通りなのでしょうね。アニメなんだから、ラノベの構成を見て、不要だと思えばカットすればいいのにそれをしないのはなぜでしょう?原作厨対策なのか、伏線が実はあるのか。

 でも、少なくとも「連載」という概念に近いラノベやなろうは、無理に話を展開しているはずです。それは仕方がないことでしょう。人気があればシリーズを簡単に切れるものでもないし、ベストをずっと続けられるわけもありません。それをうまく編集するのがアニメ化の意味だと思うのですが。まあ、ネバーランドの大炎上とか見ると勇気はいるでしょうけど。あれは原作リスペクトが足りないからであって、原作通りにやってしまうことと表裏で本質的には同じこと思うのですが。

 まあ、非常に出来がいい1期。TVアニメの異世界ものとしてはしっかりしたストーリーでしたし、キャラも素晴らしかった。相当面白かったです。実際再視聴しました。
 それだけにこの2期が、残念でなりません。また、7話以降話が展開していますが、どうせならここからスタートすればまだ数話は気力が持ったのに。ひょっとしたらレベルの件含めて面白い可能性を感じます。感じますがちょっと今期に見るのは無理ですね。いずれ機会があれば確認するかもしれません。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 19
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

悪役映えれば主役も光る

2クールかけた1期を受けての2期1クール。
「盾が攻撃しちゃいかんだろ」ツッコミには目を瞑っておおむね満足した1期と比較し今回は微妙です。

 転生先世界で周りが敵だらけ→解決
 ちやほや(勇者)からあぶれた忌み子ポジ→解決

定番イージーモード全開のなろう展開から距離を置いた面白みは1期で一定の結論でちゃってるのですよ。よって上乗せもしくは転調が必要でした。無ければ目を塞いでいた粗が気になってくるのです。

■例えば上乗せ
例えば…迫害から解放されたのに、なにかしらやらかしたり誤解があって再度信用が失墜しちゃう。さぁてハードな環境からいっちょ成りあがりましょうか、って展開。
もしくは“波”っちゅう共通課題の解決への道をさらに求められるこれまたハードな展開。
1期の土台があってのなにかしらが見えずに「うーん、ネタ尽きたのかしら!?」という結論です。
加えていろいろ捨てちゃったのかしら?と懸念される点が散在しとります。
{netabare}・ラルクらと共闘したことで異世界間の“波”関連抗争が茶番になるやも?
・3バカの更なるモブ化。こいつらお守りしながら大事を成す展開はあるのかしら?
・むしろ“盾”の“武器”化が進んでませんかね?
・“波”を人為的に起こすってけっこうなパラダイムシフトだと思うけど?{/netabare}

■例えば転調
たぶんこっちに舵を切ったように見えます。キョウという悪役を配置してメインストーリーから少しずらしたサイドストーリーを見せたかったのか、閑話休題のスピンオフで一呼吸つきたかったのかは定かではありません。原作読んでないですから。
キョウを軸に新キャラを続々登場させてました。転調したと見做している理由の一つです。単発エピソード1クールでもいいんですけどいかんせん悪役が役不足。


成り上がっちゃったじゃん。
失速の原因がこれだけなら評価を下げる決定打とはなり得ません。作画はまずまずで、脚本・キャラその他諸々マイナス要素あったのでしょうが、自分には

 キョウがしょぼかった

悪役がダメなことでキャラ背景から話を膨らます展開にも至らず、結果的に脚本もしょぼしょぼだったという印象でございます。こちらアニメとしての評価。
あとは1期の何がウケたのか?制作陣の咀嚼が足りずに継続視聴者へ訴求できなかったというマーケ的な失策。ただし原作準拠だったとしたら単に作者ネタ切れってことかもしれません。なろうの宿痾かと思います。



※ネタバレ所感

■ダメな悪役

1.安直
 {netabare}胸糞キャラってこんな感じでいいっしょ? 以上!
シンデレラストーリーが予見できた1期では理不尽な敵役であればあるほど主人公への同情が集まりハマる感覚がありました。キョウはそんな設定を使いまわしただけ。シンデレラには必要だった継母ズをドラゴンボールのフリーザポジに置いた感じでした。なにが物語にハマるのか考えられてなかったと思われます。{/netabare}

2.後出しジャンケン
 {netabare}主人公ピンチ→克服→(敵)甘いぜ!実は…
往々にしてこんな展開は視てる者を絶望の淵に叩き落すのですが、そうはならなかったでしょ?
取ってつけた後出しジャンケンだったのと、しかもそれらを連発し過ぎて予想可能だったのが理由です。{/netabare}

3.主人公補正のないなろう主人公
 {netabare}落ち着いて考えてみると、キョウって現実世界での生き様だけみればなろう主人公の系譜なんですよね。もう少し深掘りできなかったのかなぁと正直思います。
匿名サイトではしゃいじゃった挙句IP晒されただけで自○しちゃうような小者設定がいと悲し。同情はしません。{/netabare}
 {netabare}ちょい脱線。“秋葉原”“京都市伏見区”そして“安倍さん”。やらかしたロスジェネと自分は同世代なんですけど、どんな環境だろうが他責とせず道を拓いてきた身としては相容れない人たちではあります。
自分は現実でやらかした輩となろう主人公の系譜は同質のものと見做してます。無職で他責志向。とりもなおさず劇中とはいえ成敗されたのを良しとしましょうか。{/netabare}


座標って言い方が適切かどうかわかりませんが、緯度に経度や標高があるように、尚文1点より2点3点ときちんとした他軸が欲しかったところ。ラフタリアやフィーロお馴染みの面々で深化させときゃ良かったとも思わなくもないですが、悪役キョウ中心の組み立てが“チャレンジしての失敗か?”“単なるネタ切れなのか?”はよくわかんないです。次に期待したいですね。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 27

69.2 6 復讐で戦いなアニメランキング6位
盾の勇者の成り上がり Season3(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (190)
690人が棚に入れました
四聖獣「霊亀」を討伐した盾の勇者・岩谷尚文は、別の異世界で霊亀復活の元凶であるキョウを打ち倒し、メルロマルクへ帰還する。 復活間近の新たな四聖獣「鳳凰」との戦いに備えようとするが、霊亀騒動で失態を演じた三勇者は行方不明、尚文の持つ領地も戦力に不安が残る状況だった。 今後の戦いに備えて、散り散りになった旧ルロロナ村の住民を取り戻そうと考えた尚文は、住民が奴隷として売られたというゼルトブルを訪れ、救出の足がかりとして、ラフタリア、フィーロと共に地下賭博闘技場に参加する。 救いを求める亜人たち、心砕けた三勇者、そして暗躍するヴィッチことマイン。 それぞれの思惑が交錯する中、尚文は自らの信じる道を突き進めるのか――。

ヘンゼル さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.9

唐突な展開とキャラの登場のオンパレード

白虎族は百歩譲って分かるとして、ラフタリアに近しい関係を持っていたサディナの存在を示唆するセリフ及び、過去回想、一切なし!

ドラゴンゾンビになっていたドラゴンの娘の伏線、一切なし!
それどころか前々からこの展開考えてました感が余計に鼻につきます。
(原作であったらすみません)

そして最終話で一番のゴミ展開、ラフタリアがなんかの国の王族の家系生まれだったという事が明かされます。
そんな重大な伏線あった?確認してみましたが、一切ありませんでしたよ?
せめて舞台となる遥か東の国の情報は出しとけって話ですよ、事前に。

はっきり言います。
クソなろう系作品に片足どころか膝辺りまで浸かってますよ。


と、怒りのあまり書き殴ってしまいました。冷静になります。
整理すると、本作は盾の勇者の成り上がりの第3期という事で、

・奴隷になって囚われた亜人族の子たちの救出
・ドラゴンの卵を孵らせたら大惨事
・他の勇者たちの問題の解決

という3本のお話がメインとして収録されています。

一応三本とも突拍子のない話ではないのですが、重要な情報の出し方がヘタクソなんですよね。


一本目の話で重要なキャラって、白虎族の子というよりは「サディナ」、というシャチのお姉さんキャラであって、ヒロインであるラフタリアにとってとても大事な人で近しい人物である事が語られるんですよ。

でもそのための布石があまりにも何もなさ過ぎて、ぽっと出にしか思えなくなっています。
普通に名前くらい伏線として出してもいいキャラがですよ。


2本目のドラゴンの話も、剣の勇者が倒したドラゴンに娘がいたというのも何の伏線もなく・・・。
せめて、その娘にドラゴン的特徴を示唆するような話を作っていれば、別に第1期のドラゴンゾンビの回にそんな展開を考えていなかろうが、多少マシには出来たはずなんですよ。

だって娘に龍脈?とかいう技が使えるっていう設定をちゃんと考えてあるんですもん。
これが今回のドラゴンの話をやる前に出しておけば、どれほど良かったことでしょうか。


3本目の勇者の話も、はっきり言って駄作も良い所です。

主人公の大技「憤怒の盾」つながりで、他の勇者も闇堕ちした際に七つの大罪の名前を冠する大技が使えるようになってしまう、という設定が出てきます。

私はこの設定を聞いたとき「?」となりました。

なぜなら「憤怒の盾」というのは、主人公が復讐を抱き、ドラゴンの素材を盾に吸収させ、その盾が呪われたために顕現したというロジックがちゃんとあったからです。
七つの大罪つながりがあるとは全く思わなかったです。

というのも、七つの大罪というキーワードもこの話が初で、これまで主人公が「憤怒」という言葉に対して何の言及もしてこなかったのが原因です。
だから設定に唐突感が満載で、「急遽思いついた設定」に見えてしまうんですよね。

そしてラフタリアが王族の末裔だったという急展開。
これはゴミそのものです。
こんな大事な情報を何の伏線もなしに出すのは愚の骨頂です。
これに関しては言い訳の余地もなく、急遽考え付いた設定をそのまま入れ込んだものとしか感じられません。

この時点で、「ああ、自分の好きだった盾の勇者はもうないんだな」と思い知らされました。


総評として、タイトルにある通り、

「唐突な展開とキャラの登場のオンパレード」

で、その原因となっているのが重要な設定の出し方が下手くそである事、それが本作を駄作たらしめている元凶である、という事です。

一昔前、もしくは本作が他ジャンルの作品だったら許せていた所ではあるんですが、「ダークファンタジー」という、設定やキャラをちゃんと作り込まなきゃ作品の魅力を大幅に損なってしまうジャンルの作品ですからね。

2014年ぐらいにやっていた「棺姫のチャイカ」とかも、ダークファンタジーにも関わらずキャラや展開の唐突さ加減が酷くて…。
その時代ならまだ目を瞑っていられたのかもしれませんが、本作はそういった意味でも最近の作品ですので。

1期は凄く良かったのに本当に残念です。
復讐譚だけ見れば、異世界物としてトップに食い込むほどのレベルだと思っていますので。
それだけにショックが大きいです。


とにかく、本作に物語的魅力も何も感じられないため見る価値は無いんじゃないかなと思います。

ですが本作最大の見どころとしては、フィーロのダンスシーンだと思いますので、フィーロ推しの人なら観ても良いかな、という所じゃないでしょうか。

以上です。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

冒険はつづく―― 新しい出会いとともに 世界に破滅が迫るとき 勇者が立ち上がる

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期~第2期は視聴済です。

…今期の感想って少し難しいかも^^;
第2期では霊亀打倒という大きな目標があったので、それに邁進してきました。
でも今回は、次の波が押し寄せる前までなので大きなイベントは無いんですよね。


四霊のひとつ「霊亀」を討伐した盾の勇者・岩谷尚文は、
別の異世界で霊亀復活の元凶であるキョウを打ち倒し、メルロマルクへ帰還する。

復活間近の新たな四霊「鳳凰」との戦いに備えようとするが、
霊亀騒動で失態を演じた三勇者は行方不明、
尚文の持つ領地も戦力に不安が残る状況だった。

今後の戦いに備えて、散り散りになった旧ルロロナ村の住民を取り戻そうと考えた尚文は、
住民が奴隷として売られたというゼルトブルを訪れ、
救出の足がかりとして、ラフタリア、フィーロと共に地下賭博闘技場に参加する。

救いを求める亜人たち、
心砕けた三勇者、
そして暗躍するヴィッチことマイン。

それぞれの思惑が交錯する中、
尚文は自らの信じる道を突き進めるのか――。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

そう、三勇者のチグハグさ、マインのやり口の狡猾さは相変わらず…
普通、「あ、この言動間違ってる」って気付くと思うんですよ。
最初の頃ならまだしも、完全にこじらせているではありませんか。

それでも、己自身と向き合おうとしない姿勢には正直ガッカリしましたよ。
正しい道を進んでいると考えたい気持ちは分かります。
だけど、いつも正しい道ばかりを選択できるとは限りません。

横やりが入ったら、人間って簡単に逸れちゃうんですよ…
でも、それでも良いと思います。
だって、間違ったと思ったらそれを認めて、戻って正しい道に乗り換えれば良いんです。
人間にはその失敗を受け入れられる寛容さがありますから…
もちろん、失敗に応じた代償は必要になります。
だからこそ、早めに気付いて修正すれば傷も浅くなるんですよね。

という心境に四聖勇者が達して力を合わせるのは、もう少し先になるんでしょうかね。
個人的にはマインを何とかすべきではと思います。
もう、害悪以外のナニモノでも無いではありませんか。

一方、今期新たに加わった仲間は頼もしく、若しくは将来有望な方たちでした。
ここちゃん演じるアトラ、小清水さん演じるサディナは今後の展開の楽しみなキャラだと思っています。
あとは、ラフタリアに纏わる新たな展開が出てきましたね。

振り返ってみると、ラフタリアって意外性の塊みたいな存在だったのではないでしょうか。
後から様々な属性が付与されていますので…
今後、更なる属性が付与されたら、一体どうなっちゃうんでしょうね^^;
それはそれで楽しみですけれど…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、MADKIDさんによる「SIN」
エンディングテーマは、藤川千愛さんによる「好きになってはいけない理由」
今回気付きましたが、オープニングとエンディングの歌い手さんは固定だったんですね。

1クール全12話の物語でした。
今回もしっかり堪能させて頂きました。
いよいよ波がやってきます。
まさか、ここで打ち切りなんてこと、ありませんよね。
期待値MAXで続報を待っています。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 12

こま さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

12話最終回視聴。ストーカーたくさん降臨!ぐへへ…。オレ達のモノにならないなら一緒にしね!?

2022年2月時点でシリーズ累計部数は1100万部を突破している。
小説家になろう作品。
書籍はWEB小説を元とした物語となっているが、大幅に加筆・修正を加えており、話の流れや展開が大きく変わっている。なるほど。
1期2期ともにアニメは視聴済み。ちなみに2期は絆、3期はセインが好きなキャラかな。

祝え!ロリコン勇者の誕生である!

祝え!全ロリコンの力を受け継ぎ、時空を超え、過去と未来をしろしめすロリコンの王者。
その名もロリコン勇者元康。
ロリコンの力を継承した瞬間である!
かくして、勇者はロリコンの力を得た。
彼の歩む覇道は始まったばかり。
この本によれば、槍の勇者・北村元康。
彼にはロリータコンプレックスにしてロリコンの王者・ロリコン王となる未来が待っていた。

うん!満足w

4話まで視聴。
ただ死ぬ事よりも生きることの方が地獄である。最近ヤバいの見た所為でホントそう思う。

気になったのが村が襲われる可能性はあったはずなのに戦力になる人間を何故1人残さなかったのか?それとも全員で行く必要がある重要な事だったのか。子供が信号弾を使ったから助かった。ただそれだけ。

この作品は最終話まで視聴確定。

12話最終回感想。うん気持ち悪いねこの変態ストーカーども。

この人はこのデザインの服を着てはダメと言っていただけなのか?
主人公に事情説明していれば襲撃は防げたよね?
それとも何か言えない事情でもあったのか?

そしてびっくりしたのがストーカーがずっと(文字通り)いたのか…。たくさん!!
何もしない、ただ見てるだけ…ヒェッ…
着た瞬間に襲ってきたのはずっと見てたから…とか怖いんですがw
気になったのはストーカーの天才的な才能はあったのに真昼間から襲うとかw
それも集まってる時に。
それ才能活かして暗殺でよくね?

よっぽど力に自信があったのかそれとも、オレ達はストーカーの中でも最弱!!的なやつ?
それと色々理由付けて襲う事も出来た筈なのにずっと何もしないって凄いね。
任務に忠実なのは良いけどいくら何でもコレはなぁ(トオイメ

案の定というかコレからも襲われるならって考えるとそうなるよね?と。
怪我した子も家も燃やされたしね。

個人的に良かったのは襲われた時の勇者も1人を除いてまとも?になってたのがやっとかと。
ただ、攻撃が効かなかったのには特別な力の所為なのかな?
コレを早めに解明しないと大変だよねこれから。

毎回思うが勇者が何でこの世界に召喚されてるのか知らないのだろうか?
足の引っ張り合いしてるの笑えるwまあビッチがアレだしね…しょうがないね()

最後に。セインが出なかったのはちょっと残念だった。
でエンディングの最後に3が消えたのには意味があるのだろうか?
前もこんな感じだったっけ?
4期を期待して良いのかな?

終わり。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3

70.9 7 復讐で戦いなアニメランキング7位
THE ビッグオー(TVアニメ動画)

1999年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (178)
1083人が棚に入れました
時は今から100年後、ところはかつてマンハッタンと呼ばれていた「記憶を失った街」パラダイム・シティ。この街の住人は、40年前に起きた“何か”によって、パラダイムシティを残し他全ては死滅、そしてそれまでの記憶(メモリー)を―その“何か”に関する事も含めて―全て失っていた。しかしメモリーは、時に思わぬ形でその姿を表す。
主人公のロジャー・スミスは、凄腕のネゴシエイターとしてパラダイム・シティで仕事をしている。過去の記憶を失って40年、ようやく再建されはじめた街の法秩序は完全ではなく、ネゴシエイションを必要とする場面は多い。だがしかし、そんな街において交渉だけで事が済む場合は少なく、荒っぽい暴力に訴えてくる相手も多い。そんな時、彼はメガデウス・ビッグオーを持ち出し、力に力で対抗する。そんなある日のこと、ロジャーはひとつの依頼を受ける事になる。令嬢誘拐犯とのネゴシエイトという、彼にとっては朝飯前の依頼だったが……。
やがて彼はこの世界の謎と向かい合い、過去のメモリーと相対することになる。パラダイムシティを支配するアレックス、謎の女エンジェル、存在するはずのない「異国」。ビッグオーとロジャーとの関係が深みを帯び始め、主人公であるロジャー、アンドロイドであるドロシー、全ての登場人物が自分を取り巻く世界を信じられなくなった時、ロジャーはこの謎だらけの世界と対峙する。

声優・キャラクター
宮本充、矢島晶子、清川元夢、玄田哲章、篠原恵美、辻親八、石塚運昇、堀勝之祐、納谷悟朗、大塚芳忠
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

難解だけど全部好き

1999年10月~2000年1月放送のテレビアニメ。1期全13話。
2002年11月~2003年9月に2期(second season)が放送。2期全13話。
1期と2期を一緒に評価しています。
ロボットのデザインはこの作品が一番好きだったり。

1期のストーリーは凄くシンプルで、毎話メモリーを巡る事件が起こりそれをロジャーとビッグオーが解決するお話。
2期では連続性が強くなり、メモリーと世界の謎が解き明かされていきます。ただ、1期の時点では2期を制作する予定は無く、大まかな部分は決着がついているものの、難解な部分もあり考察を必要とするため好みが分かれます。

少し暗く洒落た世界観、クラシックな街並み、雰囲気作りが上手いですね。
巨体感のあるレトロなビッグオーのデザインがかなり好きで、特に重量感を重視したロボットアクションも秀でています。サンライズらしい外連味の利いた戦闘は見所。モノクロのコントラストを活かした画面作りと演出は一見の価値ありです。

キャラクターも好きです。
ロジャーは本人が格好付けているのが若干滑稽に描かれていて、かえって嫌味がありません。
ドロシーもまた皮肉っぽさと可愛らしさが絶妙にブレンドされた秀逸なヒロイン。
エンジェルはトラブルメーカー的な役回りの前半、女性らしい弱さが露呈する後半でがらりとイメージが変わり、個人的にはとても共感できるキャラクター。
完璧超人でありながら飄々とした執事ノーマン、悩み多き堅物警察官ダストンもまた素晴らしいです。

何年か毎に繰り返し見るほど味わいが増し理解が深まる、個人的には名作です。
謎多き作風ですが本筋の解釈については色んな所で考察がなされているので、私が細かく書く必要もないかな。
なので私がこの作品を好きな理由をネタバレ全開でいくつか。


【ロボットのデザインについて】
{netabare}
2017年サンライズフェスティバルで本作のオールナイト上映が決まった際に片平一良監督のインタビューがアニメ雑誌に掲載されていました。

当時のスタンダードなロボットは「結局、行き着くところは四角いブロックの塊でしかないから、まずそれはやめようと思いました。」
「とにかく『今まで見たことないシルエットのロボットを作ろう』というのが目標でした」とのこと。
私もそこに惹かれたクチですねw
それに加えて、繰り返しになりますがロボットアクションの重量感、外連味のあるバトル。サンライズのアニメーションの特に良い所が凝縮されている感じ。{/netabare}


【世界観の表現とラストシーンについて】
{netabare}
上記のインタビューには世界観についても記載されていました。

記憶を失った街というアイデアについては、シリーズ構成の小中さんの仕掛けで、「あれは実は『方便』なんですよ。」とのこと。
細かな世界観の設定に尺を使いたくないので、語らずに済ませたい。だから最初から存在しないものとして、誰も覚えていないから語られないという形にしたと。本当は意味がなくて、あるはずのないもの(メモリー)にこだわる人が事件を起こしたり巻き込まれる構成になっている。
でもセカンドシーズンで「カートゥーンネットワークが製作に加わる時『その意味を描いて、世界観に決着をつけて欲しい』と言われて、みんなで頭を抱えました(笑)。」だそうですw


つまり謎はあるように見せているだけで本当は意味がないということが肝だったのですね。
それをどう表現するかが問題だったと思うのですが、1期の設定を極力使いながら謎を解き明かす作劇が出来ていてとても丁寧だったと思います。描きたいことはそのままに、枠物語というギミックを使うことで「メモリーは最初から存在せず意味がない」ことを描いて見せた。

枠物語とは、知っている人も多いと思いますが、劇中で別の物語が展開する物語。千夜一夜物語が有名ですね。
物語の中から外側を知ろうとする者たちの徒労、その無意味さ、それを知った者たちのアイデンティティの揺らぎが、この世界を揺さぶりました。

舞台の外には何も存在しないことに絶望したエンジェルは、その舞台をリセットしようとします。彼女が欲しかったのは自分の存在意義です。それをメモリーに求めましたが、物語の作者であり演者でもある彼女が知らないものはこの舞台には存在しない。
2期ではアンドロイドもメモリーを持つと言われています。その理由はアンドロイドが蓄積したデータは基本的には書き換えられることが無い、アンドロイドは忘れないからだと考えられます。それと同時に、ドロシーには心があり、「記録」と共に「記憶」も持っている。

肝なのは「記録」と「記憶」は似て非なる物だということではないでしょうか。
この世界には40年前より以前の記録がない。あるのは誰かが突然に思い出す記憶のみ。記録が無いのに個人の記憶は存在するという矛盾が発生する。


エンジェルとドロシーがなぜメモリーなのか。
二人はその特殊性により「記録(客観)」と「記憶(主観)」を両方持っているからではないでしょうか。

そして本作のロボットの呼称である「メガデウス」は物語を強制終了するデウス・エクス・マキナから来ています。

メモリーたるエンジェルとデウス・エクス・マキナ(ビッグヴィヌス)に交渉を持ちかけられるのは、同じくメモリーたるドロシーを同乗させたビッグオーを操るネゴシエイター、ロジャーのみだったのではないでしょうか。
エンジェルに対するロジャーの説得は、物語の中であっても自分たちのこれまでの生き方を肯定すること。自分たちが築いてきた関係性を拠り所に再び歩き出そうということです。
私はこのとても前向きな結論が好きなんですよね。
自身の記憶を捨て去りながらもその幻影に苦しめられたロジャーだからこそ、その言葉には説得力がありました。

表現や台詞回しこそ難解ですが、パラダイムシティは演劇の舞台でありその外にも過去にも何もないと理解すればそれで良い。
思わせぶりに挿入される謎の映像も、今は自覚せず登場人物を演じる役者が過去に演じた他の演目・他の役だと理解すればそれで良いのかなと思います。{/netabare}

ついつい考えてしまう人間にはとても面白いですし、何も考えず世界観を楽しむことも出来る作品です。(2018.6.11)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 23
ネタバレ

しんばくん さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

40年前以前の記憶が無い世界の物語【4.5】

物語:4.4 作画:4.4 声優:4.3 音楽:4.7 キャラ:3.8 【平均:4.3】                           (78.3)
物語:4.9 作画:3.9 声優:4.8 音楽:4.4 キャラ:4.8 【平均:4.6】second season                 (90.6)

ジャンル        :ロボットアニメ
話数          :全26話(first+second season)
原作          :矢立肇、片山一良
アニメーション製作 :サンライズ
監督          :片山一良
シリーズ構成     :小中千昭、片山一良
キャラデザイン    :さとうけいいち
製作          :バンダイビジュアル、サンライズ
音楽          :佐橋俊彦
主人公声優      :宮本充
OP           :「BIG-O!」歌・作詞・作曲・編曲 - 永井ルイ
             :「RESPECT」作曲・編曲 - 佐橋俊彦
             :「Big-O! Show Must Go On」歌・作詞・作曲・編曲 - 永井ルイ
              (2007年のアニマックス再放送時の新オープニング)
ED           :「and FOREVER…」歌 - ROBBIE DANZIE with 高尾直樹 / 作詞 - Chie / 作曲・編曲 - 島               健

参照元        :Wikipedia「THE ビッグオー」

【あらすじ】
 40年前に起こった「何か」によって、地球は壊滅に近い状態に陥り、同時にそれ以前の記憶(メモリー)を失った街「パラダイムシティ」。そのパラダイムシティで、随一のネゴシエイター“交渉人”として活動する男がいた。彼の名はロジャー・スミス。ある日、彼が大富豪のソルダーノから請け負った依頼は誘拐された令嬢の居場所をつきとめる事。だが、犯罪者から取り戻した少女は人間ではなく、精巧なロボット=アンドロイドだった―
 メガデウス・ビッグオーを操り、アンドロイドのドロシーと共に過去の記憶(メモリー)の謎に迫る。 THE ビッグオー公式ページ「Story」より一部抜粋

【特徴】
①巨大ロボット、アンドロイド
②ディストピア
③洋画的(セリフ等)
④渋い雰囲気
⑤1話完結(一部次回へ続く)
⑥考察を要する

【長所】
①一話完結型のストーリーが多いが、其々のストーリーの繋がりは強い
②ロボットでの戦闘シーンが小難しい話の緩衝材的役割を果たしている

【短所】
①一部考察を要する部分がある(人によっては長所)

【短評】
{netabare} 前半の謎は後半で解決する1話完結タイプの話で構成される物語。主人公のロジャーはパラダイムシティを守るために殆どの回でビッグオーに搭乗し、敵や問題を解決してゆきます。そして本筋は40年前以前の記憶が消えた謎に迫るという少しミステリアスな部分のある作品。

 まず長所①です。回を追うごとに視聴し終えた話の真実が徐々に明らかになるところに魅力を感じました。なので1話毎のストーリーを吟味しつつ、物語全体としても楽しめる作りにお得感を感じました。
 続いて②です。話の構成から対話シーンが謎解決シーンを理解出来るか否かの鍵となっています。その為、対話を聞き漏らしてしまうと良く理解出来ずに終わってしまうと思います。要するに、構えて視聴する必要があり、疲れてしまうという事です。一方、ロボットでの戦闘シーンは感覚的に視聴する事が出来、頭を使う必要が無いので息抜き出来る訳です。また、対話シーンとの温度差が大きく、マンネリ化防止に一役買っていると思いました。因みに、ビッグオーは重量感のあるロボットなので機敏な動きをしません。しかし、ロジャーの正義感溢れるセリフが熱く、それと同時に繰り出されるパンチは絶大な破壊力を持っており、爽快感の得られる戦闘シーンとなっていました。

 次に短所です。特徴⑥にも書きましたが、謎の解決を視聴者に委ねる部分もあります。そういった部分は確たる解を得られず、消化不良を起こす可能性があります。しかし、この様に考察を必要とする部分は本作の魅力のうちの一つでもあると思います。{/netabare} 

【総括】
 全体的に渋くてレトロな雰囲気でしたが、ロジャーがビッグオーを操縦し、正義の鉄槌を下すシーンは非常に熱いです。そして第1、第2シーズン共に1話完結の話は奥深く見応えがあります。また、第2シーズンは次回への引きが第1シーズンより強く、魅力的でした。尚、物語以外での魅力的な部分は渋い声の声優が多数出演しており、作品の渋い雰囲気作りに大分貢献していた事です。凝った物語、レトロな作画、熱い展開などを目当てに作品選びをしている人にはとてもお勧め出来ると思いました。



【思った事・蛇足】

難しかったです。


なので分かるまで何回も観直しました。
こういった捻りの利いたストーリーは
理解出来た時にとても面白く感じるので私は好きです。


1話ごとの構成は
『カウボーイビバップ』『蟲師』と似た
結末の部分で真実が明らかになるタイプの話が多かったです。


しかし、短評でも書いたように
1話ごとの繋がりが強く
全体としての物語がとても重厚感のある作品でした。


尚、辻褄の合わない部分が出てきますが
最期まで観る事で納得出来る・・・かもしれません。


けれど雰囲気で楽しむ事が出来れば
別段深く考える必要は無いかもしれません。


どうしても理解出来ない事が癇に障るという事であれば
考察をまとめたページを見てしまうのも良いかもしれません。


それと一応注意しておいた方が良い事は
公式ページのキャラクター説明はネタバレを含み
Wikipediaもネタバレを含みます。
なので最期まで観終えてからの閲覧が好ましいでしょう。




あと、どうでもいい事なんですけど
ロジャーのキャラデザイン
『逆転裁判』の主人公「成歩堂龍一」に似ているような。
というより
逆転裁判の方が後なので
成歩堂龍一がロジャーに似ているのかw


・・・


似てないですか?w

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8
ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

拒絶するという力

2期ラストまで通しての感想。
【話の流れで、例として他作品の名前を出しています。知らない方ごめんなさい】


どこか懐かしさを感じさせるような、1950年代アメリカ風の舞台。
直接知っているわけではないが、なんとなく聞きかじって覚えがあるような時間的な遠近感が、実体のない「懐かしさ」を醸しだし「記憶喪失の街」に絶妙に共鳴する。

数々の謎の回収が必ずしも明示されずに幕を閉じる物語だが、少なくとも、最大の謎「なぜ『ネゴシエーター』が巨大ロボットを操る主人公なのか」には、最終回ラストの5分間で回答が与えられる。

{netabare}メタ化が重層し、何が「実体」であるのか不明の、混沌のただなかに放り込まれる物語世界は、終幕、舞台となる記憶喪失の街が、文字通りの、人(?)工的な「舞台=ステージ」として設定されている(らしい)ことが明かされる。

ステージが崩壊を開始する中、再創造の前に立ち尽くす創造主に対し、ステージが自らの「世界」である登場人物=キャラクターの立場から背中を押す主人公は、まさにこのために配置された「ネゴシエーター」だ。

本作の独創を感じるのは、間接的な世界創造ともいえるこの「ネゴシエーション」で、主人公ロジャーが、再創造されたパラダイムシティもろとも、記憶消失の自分を引き受けることだ。

何度かこのような「ネゴシエーション」が行われてきたらしいと暗示される作品世界で、一種の安全装置らしい「ネゴシエーター」は、「世界の秘密」を知っていた方が、より機能的なはずだ。

「ネゴシエーション」を通じて、自らに秘密の記憶を残すよう働きかけることは、主人公にとってたやすい。
が、ロジャー・ザ・ネゴシエーターは、街とその全住民とともに、自らの記憶喪失を選択する。




ところで、どのような物語であれ、「物語=ストーリー」を動かすには、何らかの「力」、駆動力が必要になる。日常系のように「力」のない物語世界では、逆に「進行する物語」が無いことが作品の特徴になっていることを想起すれば、理解してもらえるだろうか。

バトルものに典型的だが、戦いを描くアニメ作品では、何らかの「秘密組織」が、その作品世界で物語を動かす「力」を持つことが圧倒的に多い。
『エヴァンゲリオン』が一番わかりやすい思うが、その作品世界内での「権力」を持つケースも少なくない。

これら「秘密組織」の「力=権力」の源泉は、「秘密」そのものだ。
いや、正確には、秘密を「知っている」こと。
組織自体が非合法な秘密のものでなくとも、「世界の秘密」を排他的に理解している、という事が力をもたらす。

この「秘密を知っている=他人は知らない」という非対称性が、自分(たち)は「知っている」が奴らは「知らない」という構造が、権力の根源だ。

したがって「秘密組織」は、必然的に「知らせない」ことが本能となる。
『攻殻機動隊』の「公安9課」が、事件の初動で例外なく情報の封鎖と操作を行おうとするのが、典型的だろう。
彼等が情報公開することは、絶対にない。
『ネルフ』が全人類に向けて「死海文書」を公開する日も、決して来ない。


本作で、ロジャーは記憶喪失を引き受ける。放棄された「記憶」は、すなわちパラダイムシティでの、作品世界での「権力」だ。
「世界の秘密」を「知ること」による「力」を、ロジャーは拒絶する。
万人が「秘密」を知ってしまえば「世界」が分解してしまう「ステージ」上で、「知らない」人々に「知っている」ことをもって君臨する立場を、否定する。

製作者による、「知ること」の非対称による権力性への拒否を、「力」を死守するために「秘密」を囲い込もうとする身振りの浅ましさへの強い批評性を、ここに感じる。

「秘密組織」によって駆動される物語が量産される限り、{/netabare}
この作品が視聴される意義も薄れることはないと思う。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5

66.8 8 復讐で戦いなアニメランキング8位
イクシオン サーガ DT(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (625)
3437人が棚に入れました
とある理由により、現代から「ミラ」と呼ばれる異世界へと飛ばされた主人公、火風紺(ほかぜ・こん)。
そこは「アルマ」という神秘のエネルギーが万物に宿る世界。

敵に襲われて絶体絶命のピンチの渦中だったエカルラート姫一行の前に現れた紺は、姫を助けることになる。
右も左もわからないまま一行と行動を共にする紺。
姫は婚礼のため、都を目指していたが、政略結婚であるその婚礼を阻む敵対勢力に、その命を狙われていたのだ。

時は、大陸がジャグラバーク連邦とラガルト皇国に分裂する以前、セントピリア帝国がアルマの力を独占している世界、アルマをめぐり戦争の影が忍び寄る時代……。
対立するセントピリア帝国と反体制派、その衝突を回避するためにセントピリア帝国皇帝は、反体制派の急先鋒と呼ばれるジャグラバーク卿と自らの娘、第36皇女エカルラート姫との政略結婚を画策していた。
嫁入りの為に極秘裏に旅立ったエカルラートは、何者かの襲撃を受けお供のほとんどを失ってしまう。
残ったのは、護衛の騎士とメイドのみ。
追い詰められた姫一行を、突然空から降ってきた紺が救った。

その後、紺は都に行けば元の世界に戻るヒントがあるかもしれないと教えられ、姫らと共に都を目指すこととなる。
一行は姫を無事に嫁入りさせる為、敵中突破、都へと進む。果たして、彼らは無事に都にたどり着くことができるのか?

声優・キャラクター
江口拓也、神谷浩史、中井和哉、福山潤、三上枝織、細谷佳正、梶裕貴、杉田智和、鈴村健一、斎賀みつき、新谷良子
ネタバレ

Ssoul30 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

見ているとツッコミに疲れる作品でした。けれど、ツッコミ所が多いいだけに超おもしろかったです。

この作品の世界観
この作品の世界は「アルマ」という神秘のエネルギーが万物に宿る世界です。

ストーリー

ある日突然主人公の火風 紺がパソコンでオンラインゲームをしていたら突然ゲーム内でフローラと名乗る謎の女から声をかけられそれに答えた途端「ミラ」と呼ばれる異世界へと飛ばされました。飛ばされた先は敵に襲われて絶体絶命のピンチの渦中だったエカルラート姫一行の戦いの真っ最中でした。そして、偶然落ちたその下にはバリアシオンっと言う敵の中ボスがいまして、偶然倒してしまい、ヒメ一行と友に旅を始めました。そして、旅を続けるうちに・・

私の感想。

ああ~ いろいろ笑いましたね~ おもしろかったです。特に主人公の紺がおもしろかったです。いや~ アホですね。 紺は非常にアホです。 かなり笑えました。 ってか、転生する人間間違えただろう・・ 絶対にもっとアウトドア派のほうが仕事していたと思うのだが・・ なんであんなにゲーム大好き、漫画大好きインドア派の人間を転生したんだか・・ まあ、だからおもしろかったって言うのもありましたがww

しかし、いろいろむちゃくちゃでしたね。この作品は。 はじめから、いろいろ意味不明な所がありましたが、ここまでくると最高におもしろいですね。そして、いろいろとツッコミ所が多かったです。ツッコミは最高ですね~

{netabare} 玉 魂(玉) けっこううるさいですね~ この作品は。まあ、玉は男にとって大切なものですが、ここめで強調されるとなんだか少しイラっときますね。 でもしかし、DTのあのエレクに入れたあの一撃は超いたかったですね。それで玉が無くなってしまって、最終的に最終話まで自分の玉が戻ってこなかっただなんて・・ でもマリアンデール、玉あげていいの? もう、ニューハーフではなくなってしまうよ! まあ、いいか。{/netabare}

この作品のキャラクターデザインは少しいまいちでしたが、ギャグアニメですので、このくらいが最高でした。いや~ 最高でしたね~ 笑いが止まりませんでしたね~

Ssoulのワンポイントピックアップ!!
「このコーナーではこの作品のおもしろい所、注目してほしい所などをピックアップし、説明したいという事です。」

この作品は特に注目してほしい所はありません。心からリラックスして、エンジョイできる作品です。是非この作品をみて心を落ち着かせてください。

オープニング

「DT捨テル」
もう、どこからツッコメがいいのだか分からない。
どう、ツッコンだらいいのやら・・ 
え~ まず、この曲はゴールデンボンバーさんとのコラボレーションで、ゴールデン・イクシオン・ボンバー DT っと言う形になっています。最高な曲ありがとうございます。「元カレ殺す」っと言う曲が元となっている曲です。かなりかっこいい曲ですので、その曲も是非聞いてみてください。元がどんな曲だかしって置きましたら、新しい発見ができると思います。(これはツッコミ所ではありません。)
まず、この曲の歌詞としたに書いある歌詞がほとんどまったくあっていませんでした。何でこんなカオスな状況になってしまったんだ。おかしすぎる。
しかもこの曲の歌詞の内容っていったら・・ 
はじめは一人で体の火照りを処理していましが、今はパートナーができたからこれからは一緒にやるって意味ですよね! それは少し納得いきませんね。
ってか最後に
「今夜 帰さない」
だなんて・・
ツッコミどころが多すぎです。

「DT捨テル(紺Ver.)」
この曲は前オープニングと同じですが、今回は同名曲を火風紺が歌うバージョンです。この曲も最高ですので、是非聞いてください。

エンディング

「レッツゴーED」
この曲もゴールデンボンバーさんとのコラボレーション曲で、ゴールデン・イクシオン・ボンバー DTさんが歌っています。元の曲は「レッツゴーky」っと言う曲です。この曲もかなりツッコミ所が多いいです。むっちゃ多いいです。一番私がツッコミたい所は画像ですかね。いろいろとおかしかったです。ってか何なんですか はじめはED御一行のまあまあかっこいい所を紹介している感じの画像でしたが、次に起きたのはなんですかあれ。みんな上半身を脱いで汗などを強調する画像になって。一番笑えたのはエレクですかね。何故あんな事になってしまったんのだか・・ まあ、以外にかっこいいですからいいですが、まあ、うん。いい曲なので、許してあげましょう。

「レッツゴーED(エレクVer.)」
この曲は同名曲をエレクパイルが歌うバージョンです。歌詞は2番になります。かなりかっこいいです。相変わらずツッコミ所が面白いです。

「DT音頭」
この曲は熱にとってとっておきな曲です。それでもいろいろツッコミ所が多かったです。いや~歌詞がいろいろな意味で終わってますね。なんだかなにかの妄想トレーニングって感じですね。私が一番気に入っている所は「左脳で」って所です。何故左脳で! おかしすぎるw

「Stand Up! ED」
指が・・ 指が! はじめの指が! 
指がおかしいです。かなり・・ いや、ここはツッコまないでおきましょう。
かないりかっこいい曲です。私は結構気に入っています。ED御一行は最高の声優使っていますね!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

まさか!の2クール  ∑(=゜ω゜=;) マジ!?   

原作 ゲーム 未プレイ

全25話

お笑いバトルファンタジー

突然異世界に飛ばされた青年が、その世界を救うお話ですかね?

主人公 火風 紺(ほかぜ こん) 声 - 江口拓也
異世界に来てしまった普通の青年の話。

セングレン 声 - 中井和哉
大剣を扱う厳つい大男

エカルラート・ジュピトリス・セントピリア 声 - 三上枝織
8歳のちびっ子で、無愛想の皇女

マリアンデール 声 - 福山潤
女性にしか見えない男の侍女。(おかま?おねえ?)

特に、このマリアンデールの声優が福山潤さんなんですが、イメージが崩れそう (^^;
でもなんか笑えました。 ^^

それと、そのほかの男性声優陣がとても豪華です。

エレクパイル・デュカキス 声 - 神谷浩史
バリアシオン 声 - 梶裕貴
ギュスターヴ 声 - 鈴村健一
レオン 声 - 杉田智和

2話までの感想
{netabare}
普通の青年が、剣で戦う感じでしょうか?
剣の技術もないのに、今後どう戦って行くのか?ちょっと興味があります。(アイテムだよりかな~?)

シリアスと云うより、ギャグ全開で面白いです。^^
神谷浩史さんのキャラが・・・方タ〇の件で、イメージ崩壊です。(^^;
爆笑でした~♪
{/netabare}

下ネタギャグ系なので、観る人を選ぶ作品ですね~

自分には今後、楽しめそうな作品です。^^
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

最終話まで見た感想

うーん・・(〃 ̄ω ̄〃
面白かったのは序盤と最終話くらいでした。。。
終始下ネタで、タ〇タ〇ってw ^^
女性には下品過ぎてオススメできましぇん。

中盤は中だるみもいいとこで、つまんなかったです。
これだったら1クールの12話で十分だったと思う。

キャラは、おかまのマリアンデール (声 - 福山潤)と、
エレクパイル(声 - 神谷浩史)が面白かったですね!

マリアンデール の、上は工事済みだけど下は未工事とかwエレクのタ〇なしキャラでもw
福山さんと、神谷さんのカッコいいイメージが崩壊しそうでした。^^;

ラストで {netabare}マリアンのモノを、エレクに与えて一件落着って!
なんじゃそれ!んな、バカな!
もう笑うしかないじゃん!(≧▽≦)vぶは!
永井さんのナレーションも、ガンダムのナレーションの言い方で、パロってるし!
いろいろ突っ込み入れたい所 満載でした。

最後は無事?元の世界に戻れたけど、姫との別れでは、初めてかな?涙してデレた姫が可愛くて、見れてよかったです。
紺が姫に言った「良い女になれよ!バツ一。」
このセリフはカッコよかったな。^^

エンディング後にイクシオン・サーガⅡのタイトルが出て、10年後の姫の姿が映ったけど・・・
姫、めっちゃスタイルいい美人さんに成長しとるし!
2期あるのか!?
あれば見るけど、多分ないよね!ニャハハ(*^▽^*)
{/netabare}

総評
中盤以外は、笑えて面白かったですが、1クールに纏めた方がよかったと思う。
2クールもいらんよね^^;

お笑いギャグ系が好きな人にはオススメですが、お下品が駄目な人にはオススメできません!

OP:「DT捨テル」
ED:「レッツゴーED」
ED:「Stand Up! ED」

歌詞もお下品でした。
笑えたけどね~^^

修正、更新 --;

投稿 : 2024/11/02
♥ : 43
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

<8話まで視聴中> アホらしいけど笑ってしまう

<8話の感想>

カリスマっていうのはこうやって作り上げられていくことも
けっこうあるよね(苦笑)
いろいろと皮肉な内容で可笑しかった。
-------------------------------------
<7話の感想>

温泉地にやってきた一行の騒動。
っていうか紺がひとりで右往左往していたようなw
温泉街や宿の中のあれこれのデザインが、
なかなかえっちぃに凝ってて笑ってしまった。
テンポの良い脚本も、アホらしいながら見飽きない。
それにしても、マリアンの声を担当していらっしゃる
福山潤さんって器用に声出されるんで
心底感心してしまった。声優さんってすごいね。
-------------------------------------
<6話の感想>

姫のアホ毛が3本立つとやばいらしいが、何がどうなるのか、
とにかくマリアンたちが尋常じゃない慌てよう。
姫はすんごい食欲、しかもへんな要望出したりする。
人格が変わるのか、それとも何かに変身してしまうのか。
とにかく今回、今までで一番大笑いできたし面白かった。
相変わらずお下品だけどね(苦笑)
------------------------------------

<5話の感想>

マリアンについての回。
彼女がニューハーフになった理由なんてそんなもんw
{netabare}
話が進んでいくにつれ、きな臭さプンプンだったので
ほらやっぱりね、って感じだったw
{/netabare}
中途半端にシリアスっぽくしないでこのまま突き進んで欲しい
-------------------------------------
<4話の感想>

ギャグが男子向けではあるけど、笑うより同情したくなるw
ストーリーも一応前には進んでいて、わかりやすいのだけれど
脇役のほうが面白く、主人公はイマイチ何がしたいのか
まだ見えてこない。たぶん本人もただ闇雲に歩んでる感じ。
まさに珍道中・・今のところそれしかない。
-------------------------------------
原作はゲームらしい。確かにタイトルには聞き覚えがある。
ゲームはほんと疎い世界なので、当然未プレイなのだが
『銀魂』のスタッフが手がけるらしい、と聞いて視聴。

なるほど!これが噂のOPかー(笑)
表示される歌詞にわざわざ違う歌詞でルビをふっていて
これって替え歌なの?それにしてもなんっちゅう歌詞やねんっ
そしてEDのほうも、OPに対抗するかのような内容で
バカバカしくも笑ってしまった。

そして本編も、いろんな意味で予想を裏切られた。
なるほど、こうくるのか。
でも、かえってこのほうが面白いと思った。
作画はあえてなのか古臭い感じで、台詞も展開もさんざん今まで
観てきたものとどこか似ているわけだけれど、
女装男子の侍女がいたり、男装しているけど声が中性的なあの人とか。
気になるのだよねぇいろいろと。
不思議に切る気が起きないwなぜだーなぜなんだ~
答えをみつけるために、きっと最後まで観るかもしれぬ・・

ちなみに声優さんは名の知れた有名どころばかり。
サブタイトルはこのままずっとアルファベット並べていくのかな。
「DT」「ED」「NK」と続いて次は何が来るのか~?

腰を据えてじっくり観るというよりは、軽いノリであっさり観て笑う
それで一日が終わればいいじゃないか。って感じで
中途半端にシリアス展開入れずにいて欲しいなぁ。
今後も期待してます。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 29

77.5 9 復讐で戦いなアニメランキング9位
カウボーイビバップ 天国の扉-COWBOY BEBOP(アニメ映画)

2001年9月1日
★★★★★ 4.1 (585)
3328人が棚に入れました
時は2071年。一向に減る気配のない犯罪者、太陽系全域にまで拡大した行動範囲に警察組織が対応しきれなくなったため、賞金首制度(通称:カウボーイ法)が制定された。スパイクとジェットの2人は賞金首を捕まえることで生計を立てる賞金稼ぎ、いわゆる「カウボーイ」であり、漁船を改造した宇宙船ビバップ号が彼らの移動手段兼住み処となっている。数百万ウーロンの大物を捕まえることもある一方、その荒っぽいやり方に巻き込んだ一般市民からの賠償請求も多い彼らに余裕はなく、日々賞金首を求めて太陽系を東奔西走していた。

声優・キャラクター
山寺宏一、石塚運昇、林原めぐみ、多田葵、磯部勉、小林愛、ミッキー・カーチス、石橋蓮司

シェリー さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

どこにも行けない男の物語

懸賞金3ウーロン。フェイが目にしたのを手掛かりにスパイク一同はその男を追うことになった。
彼は夢を見る。終わりのない夢だ。
彼はそれを煉獄と呼ぶ。目に見えないものに焼かれ続ける救いのない場所だ。
彼はそこでたくさんの蝶を見る。蝶はどこにも行かず、どこにも連れて行ってはくれない。
まったく綺麗な蝶さ。

フェイもエドもアインもいるサイドストーリーです。
菅野よう子さんの音楽に乗せて描かれるそのストーリーは本編に勝るとも劣らず非常に良いものでした。
持ち前のハードボイルドな演出と格闘シーンは絶品です。
特に今回は格闘とドッグファイトは数ある映像作品の中でも群を抜く出来でした。
相手をのすために放たれる様々な攻撃が痛々しいまでに肉体を打ち
対峙する2人の身体がせめぎ合いしなやかに動く様は美しくもありました。
ドッグファイトでも戦闘機の動きからは目が離せませんし
遠心力によるGがこっちにも伝わってくるようで自然と体に力が入ってしまいました。
けれど元々ハードボイルド調の演出であるからに一挙手一投足の動きには魅力があるのは作品本来の良さです。
強いて言えばそれらはその誇大化であり、延長線上のものです。
かっこよさを純粋に求めた形としてこれはすごく良いものです。
何が言いたいのかというと、それは今回に限ったことではなかったにしろ
映画作品としてのボリュームが乗っかった分、顕著にその良さが表れていたということです。
もちろん褒め言葉です。
僕が好きなシーンは最初のコンビニでスパイクが銃を向けるところです。
銃を持った手が揺れるときに響く、鈍く重い金属音が彼とそれの存在を引き立てていてすごく好きです。
あまり共感はないと思いますがw

今回の敵は深い悲しみと絶望に囚われ、冷め止まない夢の中に閉じ込められた男でした。
孤独に冷えた煉瓦のような身体をし、細く乾いた目は遠くを見つめ三日月のようにうっすらと笑う。
長くぼさぼさに生えた髪と髭は彼をより不気味に印象づけている。
心の闇は彼を喰い尽くし、さらに彼自身の奥底に眠る際限の無い恐ろしさを感じさせた。
この世のものとは思えぬ蝶は彼の頭の中でその美しさが彼を惹き、また彼に夢を見せ続けます。
そんな彼を見てスパイクは鏡を見ているような気持ちになりました。
その男はなにかの加減でそうなっていたかもしれない自分であると。
スパイクが彼を助けることは彼のためよりかは自分のためなのでしょう。
その男の無限の闇とスパイクの義侠心もとい信念がしっかりと描かれていてとても良かったです。
主旨としては"Are you living in the real world?"よりはこっちだったと僕は思います。
あと僕はこの敵も結構好きです。

素晴らしい作品でした。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 22

二足歩行したくない さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ブロン・イ・アーの夜にやってくる長い話

2001年公開のカウボーイ・ビバップ劇場版。
内容は基本的に一話完結型のテレビ放映版の一話分を劇場版にあわせて120分にした感じです。
テレビ放映版の最終回後に続くようなストーリーでもなく、テレビ放映版だと最終回前にビバップ号を去ったあのキャラもクルーの一人として登場しているので、テレビ放映版の話中のどこかに挟まる一作なんだなと思われます。
特にキャラクターの過去にまつわる話もなく、ビバップ号の秘密に迫るような内容でもないです。
そのため、カウボーイ・ビバップのコアなファンには物足りないと思われますが、個人的にはカウボーイ・ビバップは硝煙とタバコとジャジーな雰囲気があれば上等、歴史的背景や宇宙航行技術、そしてキャラクターの過去はエッセンスと考えているので、そういう意味で十分に乗れる作品でした。

アルバシティーという火星のクレーター都市でタンクローリーが突如爆発炎上し、事故発生現場周辺に偶然に居合わせた人々が原因不明の症状を訴えて次々倒れ、最終的に死傷者数が400名を上回る大事件が発生します。
操縦者不明のそのタンクローリーに仕込まれた、未知の生物兵器によるテロと考えた政府は、犯人に3億ウーロンという巨額の懸賞金をかけることを発表する。
別件でリー・サムソンという黒人ハッカーを追っていたフェイは、偶然その事件現場に遭遇し、犯人らしき男の写真を撮影する。
3億ウーロンを手に入れるため、ビバップ号の乗組員達が発起するというストーリーです。

いつものメンバーが送金首相手に立ち回る展開ですね。
キャラクター説明などは割愛されていて、スパイク、ジェット、フェイ、エド、アインたちが登場します。
ただ、テレビ放映版でもそれほど丁寧に設定説明を行っていないので、劇場版からの視聴でも問題ないかもしれません。
また、当然ながらテレビ放映版よりもスケールが大きくなっていて、バトルシーンなどのビジュアルも劇場版の本作の方が高品質です。
そのため、話題作ではあるけれど、古い作品で2クールはきついという方には、劇場版で手っ取り早く作品に触れてみるのはありかもと思います。

内容は文句なしに素晴らしい出来でした。
テレビ放映版を視聴済みであればよりスケールアップしたビバップたちの活躍に引き込まれ、初視聴であっても、作品の雰囲気が好みであればわしづかみされることと思います。
あと、Tank!ほどのキャッチーさはないですが、劇場版OPのAsk DNAもしびれます。
とにかくカッコイイに尽きる名作でした。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5

ソラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

Ask DNA

いつも通りの私好みなユーモアな脚本、渋い色彩・音楽。モップアクションかっこいい。

しかし、この作品本来の一番の魅力は何かっていうと、人々の生活感だと思われる。
味のあるモノクロのオープニング、街並を俯瞰して見ているような感覚を得られるエンディングや、
スパイクが聴き込み調査を背景に流れてくる人々の生活感っていうのは異文化を覗き見している感じがして楽しい。
暑くて水着姿でペットボトルの水分をイッキ飲みする女、タバコ吸わな生きていけねぇって感じの渋いおばちゃん。
暇そうでアクビしてるタクシーの運転手。欲しいものを買ってもらえなかったか駄々こねて泣いてる女の子。
交通違反でサツに捕まって必死で言い訳をしている男。
ボクサー志望か街中で戯れてくる少年、道を尋ねた報酬に商品を売りつけようとしてくる商人、街で逆立ちダンスしてる少年。
真っ昼間から音楽に合わせてノリノリで絡んでくる自由職(?)のおっさんとか、さり気なくこそこそと歌ってるおじいちゃんとか、音楽の街って感じがして心が踊る。
なんかこう、それぞれにそれぞれドラマがあって人間観察するのが楽しいよね
もう十五年くらい前だけど、あらためてスクリーンでみれて良かったなと。
ありきたりな日常を一から造形するって感覚がおもろいです。
例えるなら写真家のエドヴァン・デル・エルスケンの写真集のような日常の型どりに感服いたしましたわ。

てかまーなんだかんだ言って結局何が言いたいのかというと、

あー旅してえええ…。

ただその一言がいいたかったの…。


そういえば、とあるTさんがこんな名(迷)文を残していた。

『私は旅行が好きである。全く違う文化や風土に、自分の価値観が揺さぶられるのは、
とても刺激的だと思う。特に目的は作らずに、気分次第で進む先を変える。
偶然に立ち寄る町の角っこでボンヤリとその土地の生活を眺めるだけでいいのだ。
予定表と荷物ぎっちりの名所巡りなんて無意味な疲労と記念写真が残るだけだ。
かく言う私は旅以上に家が好きである。故にあまり外に出ないし、旅もしない。』

投稿 : 2024/11/02
♥ : 9

68.0 10 復讐で戦いなアニメランキング10位
THE UNLIMITED -兵部京介-(TVアニメ動画)

2013年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (559)
3243人が棚に入れました
風になびく美しい銀髪、何かを悼むかのようにその身にまとった漆黒の学ランを着た青年……彼の名は兵部京介。
エスパー犯罪組織パンドラを指揮し、超能力者の同胞たちのために革命を起こすまで、その黒い翼は闇の空を羽ばたき続ける。
椎名高志原作「絶対可憐チルドレン」に生まれた偽悪のヒーロー・兵部京介がオリジナルストーリーによるスピンオフ・アニメーションとなって登場!
刻(とき)の運命にあらがって、無限を解き放て…!
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

意外とイケましたがアクション映画のあるあるパターンでした。

絶対可憐チルドレンは小さい女の子が活躍するイメージが強くロリ系苦手な私は観ていません。
コレはそのスピンオフらしいですね。

第一印象はまた中2臭いエスパーバトルかー。

前期のコードブレーカーはあまり好きじゃなく、
コレもそんな感じかなっと思って観てたんですが、
エスパーバトルの演出が派手でアングルもよく迫力を感じました。
どうせ中2臭い事やるならここまでやってくれた方が
スッキリ割り切れるので良いかも知れません。

ん!?実はストーリーも大人っぽく好きな部類かも。
なんか色々組織が絡んで深みがでるかも。
ちょっとだけ期待して視聴継続してみます。

※2話感想{netabare}
パンドラのメンバーはなかなか個性的で各能力取り揃えていて
チームとしてバランス良く汎用性がありそうです。
いろんな組み合わせが考えられるので戦闘シーンの迫力と合わせ見所はありそうです。

アンディ君は能力キャンセラーみたいですね。
…なんか とあるアニメで観たことある様な…。
ストレスによって能力範囲が変わる様で…のちのちご都合主義が炸裂しそうな気がします。
今もキャンセラーなのにテレパシーが聞こえたりするのがイマイチ納得行かないのですが…自分の意識でオンオフできるのかな?

この後の展開としては、アンディ君はアレの所在を探しスパイ潜入しながらもパンドラの活動を体感する内に悪を倒す悪の存在意義を感じて葛藤していきそうですが、どこかで驚きの超展開が待っていて欲しいです。

兵部さん何か感づきながらもメンバーに加えた気もするのでその辺が鍵になりそう。
{/netabare}

※3話感想{netabare}
モナークのソフィー王女誘拐事件のお話。
誘拐ではありますが実は保護でありパンドラの活動の一端が見えました。

絶チル知らないのでバベルの二人は良く分かりませんがライバルなのかな?
一人は残留思念が読めるみたいですが、楽しむために詳しく能力も知りたいです。

なぜか上着のポケットにUSB入れてたり、
私腹で動いていた犯人が人の目も気にせず強引に王女を殺そうとしたりと、
ミステリーとしては不自然さがあり引っかかりましたが、まずまず楽しめる回でした。

ユウギリの掘り下げもありました。掘り下げてくれると話に深みがでるので良い傾向。
今後もキャラを掘り下げつつストーリー進行となるんでしょうかね。

クイーンというキーワードも気になります。
絵で見るにはカタストロフィ号の別称か正式名称な気もしますが…。

追記:気になってアニメ公式ページの用語集を見ました。
「クイーン・オブ・カタストロフィ号」と言うそうです。
また皆本はノーマル、賢木は接触感応能力者だそうです。
本来はアニメの中だけで読みとりたかったのですが…。
絶チル知らない人にやや不親切な気がします。
{/netabare}

※4話感想{netabare}
先週のクイーンの意味を教えてくれましたね。不親切と言ってすいません。(^_^;

チルドレンってもっと幼かったイメージでしたが中学生だったんですね。
ロリっぽくないなら絶チル観てみようかな。
皆本は若い女の子を飼い慣らすスケベ野郎にも見えましたが、
本編にはきっと絆が描かれているんでしょうね。

アンディ君の無効化能力はリミッターの影響だけでなく
高レベルの複合能力者には効果が薄いようですね。
テレパシーは距離があったから聞こえたのか…なるほど。
今更ながら納得できなかった部分が何かいろいろ理解できました。浅はかでした。

皆本の洞察力によりバベルにはアンディ君の正体がバレそうですね。
「アレ」って何なのかも気になります。エスパーが世間と絡むには必要な物っぽいですが。
結構おもしろい展開になってきました。

OPアニメとED曲が変わりましたね。なかなかカッコイイです。
{/netabare}

※5話感想{netabare}
やはりアンディ君の正体バベルに割れてました。
アンディ君が兵部の殺人者とESP救済者の二つの顔を知る事になりました。
予想通り葛藤していきそうです。
もっとも兵部の場合は二面性というより裏切りや悪の道に進む理由がある様に思えますが。

ESPに対する偏見や差別も想像以上な世界なんですね。
もはや憎しみみたいでした。
人口の5%もいるならもう少し理解が進んでも良さそうなんですが。
能力がある人やチルドレンとかどうやって暮らしてるんだろう?
やはり本編も観ないと分からない部分がありそうです。

EDは戻りましたね、バベルの活躍度で変わるのかな。
{/netabare}

※6話感想{netabare}
アンディ君にも兵部にも時間が迫っているようですね。

アンディ君は懐いているユウギリ達を気にし葛藤しながらも
任務を優先しパンドラを裏切ることに。
心苦しさがあったろうけど、立派は決断だと思います。

でも装置の前まで来て兵部に気付かれた…というか気付いていた事を打ち明けられました。
兵部は若い頃の自分とアンディ君を重ねている様だけど何をするつもりなんだろう?
「ここで死ぬ」の真意は? その意志を継いで欲しいのかな?

また次回が楽しみです。
{/netabare}

※7~8話感想{netabare}
兵部の少年時代のお話。
過去の時代も能力者は理解されず軍事的にも上手く利用されてきたようです。

裏切られて裏切ったり、ノーマルに遺恨があるのは分かったけど、
後半駆け足が過ぎて早乙女さんの気持ちがよく分からないです。
上層部の命令で泣く泣く処分とかでも無く自身のエゴなの?
それにまだその後のこと、不二子とどうなったのかとか、
髪の色とか話が繋がっていない所があるんで気になります。

少し半端な過去の回想に感じてスッキリしないけど、次回以降で分かるのかな。
{/netabare}

※9話感想{netabare}
いつの時代でも胸ポケットには硬い物を入れておくべきです。
そしてアンディ君も上司に裏切られ結局B級映画さながらの展開ですが、
アクションも面白いしハラハラもしますので結構楽しめています。
兵部がアンディ君を味方に引き込んだ理由が分かってくるとますます楽しめるので、
次回はその辺りやってくれないかな。
{/netabare}

※11話感想{netabare}
B級アクション映画の良いとこ取りのようなストーリーですが、
伏線もしっかり回収してますし非常に良く纏まっています。
ユウギリの出生も分かり成る程と思わせてくれました。
いよいよクライマックスという感じです。
ユウギリを助け出し、未来の為にこれからも戦う!的な
ラストだとは思いますが最後まで楽しめそうです。
{/netabare}

※12話感想{netabare}
ユウギリも助ける事が出来てまずまずのハッピーエンド。
今後もパンドラの活動は続き、
アンディ君とも接点が生まれそうな予想通りの着地でした。

アンディ君が気持ちを込めて触り兵部の時間が止まってまだ生きられる感じなのですが、
この辺りは都合良すぎてまだ腑に落ちていないです。
絶チルとの絡みもあるので無茶な終わりには出来なかったようですけどね。
{/netabare}
元々大きな期待はしていませんでしたがまずまず楽しむことは出来ました。
当たりのB級アクション映画を観た様な気分です。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 22
ネタバレ

Etzali さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

UNLIMITED―闇でしか裁けない罪がある―

2012年秋アニメの『CODE:BREAKER』と似た印象の作品ですね。あと、キャラデザがあまり好みじゃないです。

(2013.1/12 1話:超常脱獄 -Schooler of deadlock-)
{netabare}憶測ですが、主人公の兵部京介は過去に受けた出来事に対する復讐を行おうとしているのではないか?これで違ってたら…ね┌|゚□゚;|┐ガーン!!

OPで兵部に撃ちこまれる銃弾、そしてUNLIMITEDモード時に顕わになった兵部の額の銃痕、さらに実験場での一枚の写真から、そう思ったわけですよwww


これは主人公・兵部京介の復讐の物語なのか?{/netabare}


(2013.1/19 2話:暗殺のメロディ -Ghost of WW2-)
{netabare}冒頭でアンディは兵部達、組織を裏切ったのか?と勘違いさせられてしまった^^;

というか元々スパイのようだが…

兵部京介、まさにTHE UNLIMITED(限界ない)ですねwww

それにしてもアンディは色んな能力持ってそうwww{/netabare}


(2013.1/27 3話:清楚と汚濁 -Queen not a princess-)
{netabare}「P.A.D.R.A参上!」って中学生かwwwヾ(・・ )ォィォィ

エスパーとノーマルの確執らしいものも垣間見られたが、やっぱり兵部はロリコンなんじゃ?(゚д゚){/netabare}


(2013.2/2 4話:絶対領域 -Children Territory-)
{netabare}OPが英語から日本語になってる(゚д゚;)
サビ:闇でしか裁けない罪がある。時よ、永遠に止まれ

アンディの任務はパンドラに積載されている、とある装置を探し出す事。


ザ・チルドレンが君臨する新しい世界を造る事が兵部達の目的か。
ただ、ここにきて「絶チル」観てないと関係性が分からなくなりそうな展開は、やめてほしいな^^;

どうやら、兵部の復讐の物語ではなさそうです(>_<)

絶チルで主役だった彼女達のキャストも当時のままなんですね。

明石薫(CV:平野綾)
野上葵(CV:白石涼子)
三宮紫穂(CV:戸松遥){/netabare}


(2013.2/11 5話:ストレンジャーズ -Portrait of the family-)
{netabare}マッスルwww まぁ、他のキャラの個性が立ちすぎて、こういうキャラじゃないと印象薄くなるからね。

ユウギリの「はじめてのおつかい」回ですね
予算は…国民の税金からですか?wwww

アンディは合衆国の捜査官?、二重スパイと成るのか。
兵部が能力者だけの世界を造ろうとしている理由は前の大戦で上官の裏切りで同胞を失い、B.A.B.E.L.に復讐を果たし能力者を保護する為。それと、兵部の命はもう永くはない?

警備員、ルパンかと思ったwww

大量殺人者とエスパー達の救世主、どちらも兵部の顔であり、そのどちらが欠けても兵部ではない。{/netabare}


(2013.2/17 6話:闇、走る-As true as a lie-)
{netabare}アンディ、船から降りるのか?

拾ってくれた人への恩義の為に、兵部達と戦うのか。
兵部も自身にとってはこれが最後の革命(もしくは復讐)となる?

やっぱ、絶チル観た方が良い^^;?
兵部、アンディに昔の自分を見ているようですね。

次回から、その兵部の過去へと遡る展開なので期待!{/netabare}


(2013.2/23 7話:超能部隊 前編-Generation ZERO PART I-)
{netabare}兵部の過去編と言う事だからOP映像もモノクロに。所々大戦後と思われる描写もある
幼い兵部が出会ったフジコは、兵部少年にとって初恋の相手?

「絶対に大陸での戦闘には超能力特務部隊は派遣させない」この言葉は守られるのか?
兵部の超能力は超能部隊の隊員達の能力と同じ?{/netabare}


(2013.3/2 8話:超能部隊 後編 -Generation ZERO PART Ⅱ-)
{netabare}誰にも負けないくらい強くなる事を願う事が、兵部自身の為になる。
あの模擬戦前の、兵部の目は何なんだ?

超能力を持った自分が自分である為に、信じた道を歩む事を決めた兵部少年

カタストロフィー号の心臓である伊ノ八號は、あのイルカの脳だったのか(゚д゚;)

兵部という化け物を生み出し消し去ろうとするのは「恥」の意識からくるものなのか、はたまた「罪」の意識からくるものなのか?
どちらかというと前者の方だろうな。日本人だし…

マドンナ・リリー(白ユリ):汚れのない心{/netabare}


(2013.3/9 9話:カタストロフ -Pandora's box opens-)
{netabare}兵部、囮の無人機に簡単に引っかかったなww
合衆国は伊ノ八號を使って、エスパー達を根絶やしにする事で世界の覇権を握ろうとしているのか。

伊ノ八號、カタストロフィー号を失った兵部達は、どうするのか?{/netabare}


(2013.3/16 10話:遠い楽園 -Original Sin-)
{netabare}蕾見不二子は兵部の姉なのか。
兵部の考えに違和感を抱く、薫(Queen)…

早乙女(兵部を撃った人物)は兵部達を徹底的に仕留めるつもりなんだな。

兵部は早乙女への復讐を果たすつもりか。巻き込みたくないんだなきっと兵部は、これからの未来を担うチルドレン達を。
エスパーのノーマルへの想い、ノーマルのエスパーへの思惑、それぞれの思いはどのような結果をもたらすのか?

それにしても毎話ごとにEDが変わるのは観ていて面白い演出ですね!{/netabare}


(2013.3/23 11話:あらしの中のふたり -OUTLAWS-)
{netabare}OPがサイケデリックな感じになってる(゚д゚;) 
OPの演出が面白い(歌詞が日本語→英語、映像がカラー→モノクロ)

エスパーをノーマルが管理する世界を造りあげる事が早乙女の目的
ユウギリが造られた存在!?

予知は予知でしかない。それが全て正しいという訳ではないのだから、根絶やしにするという発想はどうも…

アンディの放ったトンファーの一撃に差がありすぎww
チャフなら窓を破壊して空気の逃げ道造ってあげればいいんじゃ…アクセラさんみたいにww

まさかのユウギリがラスボス展開なの!?(゚〇゚;)マ、マジ...{/netabare}


(2013.3/30 12話:未来へ -LΛST RESOLUTION-)
{netabare}自分の死と引き換えに薫を守る兵部は、正にナイト(騎士)だな。
リミッターをも凌駕する、兵部の永年蓄えられた体内因子(無意識に発する超能力の残滓)

結局、早乙女を殺さなかった兵部。殺してしまえば、ノーマルとエスパーの確執は深くなる一方だろう…
だから、殺さなかった。そうする事で、エスパーとノーマルが互いに思いあって生きていける世界を望んだ。{/netabare}

絶対可憐チルドレンのスピンオフとなるこの作品。
絶チルは未視聴ですが、これだけでも楽しめる内容ではあります。
1クールなので、個人的には、ノーマルとエスパーどちらが優位に立つのか?と言う答えを出さないで終わったのは良かったです。

続編が期待できるか…というと微妙でしょうね^^;

投稿 : 2024/11/02
♥ : 15
ネタバレ

ワッキーワッキー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

5話感想 あれっ?ルパン登場してなかった?

「絶対可憐チルドレン」スピンオフのオリジナルストーリー

絶チルは未視聴でしたが、視聴してみてついていけそうだったので視聴続行しました。

■世界観■
『Xメン』?のように、エスパー(超能力者)が自然発生して、迫害を受けて、いがみ合っている、また『とある禁書目録』のように能力の強さによってレベル分けされていて、固有の得意能力なども存在している世界、そんな中レジスタンステログループ「パンドラ」のリーダー兵部京介が活躍するストーリー

■登場人物■
兵部京介 声優 遊佐浩二
パンドラのリーダーで主人公、銀髪、常に学ラン、{netabare}額にトパレーションの痕(それで能力覚醒?)年齢は相当いっているが、呪力でテロメアを修復しているらしい(あれ?最近どっかで聞いたような?){/netabare}

アンディ・ヒノミヤ 声優 諏訪部順一
パンドラの新メンバー、長身赤髪、オッドアイ、物語は彼目線で進むことが多い、{netabare}能力はイマジンブレイカーで、どこかから送られたスパイらしい{/netabare}

ユウギリ 声優東山奈央
パンドラメンバー黒髪剛毛くせっけの少女、他人の心を読む能力らしい

桃太郎 声優 釘宮理恵
パンドラメンバー、人語を操るモモンガ、体の中心にオールフィクションを打たれている?

■各話感想■(途中で断念したらごめんなさい)

第1話 「超常脱獄」
{netabare}導入部分として、近代兵器の軍を一人で殲滅してみせ、強さと作品の方向性が物の5分もかからずに伝わりました。そして作為的に投獄されるところで、頭の切れも見せる演出と普通の人間にもある程度対抗策がある所を見せることができているので、序盤のスタートとしては良かったかなと思います。{/netabare}
第2話 「暗殺のメロディ -Ghost of WW2-」
{netabare}前回助けたアンディ・ヒノミヤが加わり、さらにパンドラのメンバーの紹介回でした。さらに京介の秘密が少しずつ分かってきて、気になっていたなぜリーダーなのに少佐なのかも説明がありました。そしてラストにパンドラの行動目的が表明され、次回以降明らかになってきそうなので引きとしてもよかったかと思います。

余談ですが、今期何か物足りないなーと思っていたら、モモンガの桃太郎で気づきました。釘宮成分が足りてなかったのですw成分補充のため視聴続行しようかなぁ
でも、モモンガってどうなんでしょ{/netabare}

第3話 「清楚と汚濁 -Queen not a Princess-」
{netabare}エスパー擁護派のモナーク王国の式典に、日本の捜査機関バベルとパンドラが居合わせ、ソフィ王女が誘拐された。
誘拐したのは、パンドラだったがそこには、理由がありユウギリからの提案だった。
そしてユウギリの過去が明らかに。
と言った今回、絶対可憐チルドレンのキャラが出て来たので、未視聴な私としては、観ておけばもっと楽しめたなぁとちょっと後悔です。そしてユウギリの過去が少しわかりましたが、今後ユウギリという名前が伏線になってくるかもと、密かににらんでいます。漢字表記だと夕霧とイメージすると思いますが、実は違ったり、英語だったりと色々、苗字が無いのも気になりますね。
そしてタイトルのプリンセスじゃなくクイーンも最後意味深に言っていたのが、引っかかりました。
色々気になる事が出て来たので、視聴続行しようと思います。{/netabare}

第4話 「絶対領域 -Children Territory-」
{netabare}日本上陸を目指したパンドラ一向だったが、待ち構えてたのは、バベルだったそしてバベルのチルドレンと交戦しクイーンの正体が明らかにと言った今回
アンディの能力もさらに掘り下げていましたが、この能力って使えるのでしょうか?強制絶状態にするのはすごいと思いますが、テレポート使える相手とは…通常スキルの周辺絶の範囲とコンボで使うんでしょうけど、能力バレたらあんまり使えないような気もしますね。そこらへんも今後どう戦っていくのか楽しみになってきました。

それとED変わったみたいですが、バベル登場の今回だけってことでしょうか?それとも数パターンあるんでしょうかこちらも今後の楽しみになりました。{/netabare}

第5話 「ストレンジャーズ‐Potrait of the family-」
{netabare}タイトルを訳してみると、「家族に見える他人たち」と言ったように、今回はバトルの無い日常回でした。
日本に上陸したパンドラが花見をして、浅草観光で何やら大量に買い物をしていて、ユウギリは自分で何か買いたいと一人で走って行ってしまう、そしてアンディがついていくことを任され、フラワーランドという遊園地に行くことにと言った話でした。
前半は和やかな雰囲気でしたが、遊園地ではエスパーが入園拒否されたり、ユウギリが能力で迷子の子供を助助けたのに、大人たちから白い目で見られたりと、この世界のエスパーに対する差別が克明に描かれていてエスパーにとって酷い世界なのがわかりました。

そして京介が病院で勝手に検査していたり、アンディがバベルから協定を依頼されたりと色々な動きがあってボリューム感も感じる事ができました。

おそらくタイムリミットが現在4月から1年以内に絞られたことで、今後の激動も期待できると思います。

余談ですが、15分28秒辺りの警備員完全にルパンに見えたのが笑えました。そしてラストの「初心者のための帝王学‐人は我の上に人を作らず‐」も中々笑えました。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 14

68.6 11 復讐で戦いなアニメランキング11位
黒執事 Book of Circus(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (490)
2800人が棚に入れました
街を賑わすサーカス団。しかし、彼らの移動とリンクするように街では子どもたちが消えていた。調査のためサーカス団に団員として潜入した、セバスチャンとシエル。そこで思いがけない人物…に遭遇する。サーカス団の隠された目的とは!?

声優・キャラクター
小野大輔、坂本真綾、宮野真守、高垣彩陽、甲斐田裕子、岡本信彦、寺島拓篤、泰勇気、新谷真弓、小柳良寛、三上哲、東地宏樹、梶裕貴、加藤英美里、藤村俊二、杉山紀彰、KENN、福山潤、立花慎之介、安元洋貴、田村ゆかり、遊佐浩二、矢作紗友里、諏訪部順一、菅沼久義、木村良平、前野智昭

nani-kore さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

3期キターーーけど。。ラストの後味の悪さがハンパない;

ウキウキ、ウッキウキ観始めたのだけど。。ラストの後味の悪さったら;
苦い砂を飲まされるようなクライマックスは九話から(八話からかも)。

(第九話)
え、シエル?
どーしちゃったの??
そんなア〇イスみたいな惰弱で残酷なシエル、おばちゃん観たくないよ。。

(第10話)
いきなり終わっちゃった。。後味の悪さを残したまま。
見た目からそそられる、甘くて美味しいケーキの中に、苦い砂のような異物が混入されていたかのようなラストです。
じゃりじゃりと、ハートにサンドペーパーをかけられた様な感じ。。

てな感じで、終わり悪ければ全てがと、残念に締めくくって良かとでしょうか?

八話まではシエル萌え天国でした、アーメン。
興味ある方、以下ご参照に。

**********************************

女子のための不動の名作、黒執事TVシリーズ3期来ましたね!!
シエルの可愛らしさがパワーUPして、どんどんショタへ走りそう。。
TVシリーズ2期で完結しているから、当然の成り行きでしょうが、物語の時期的には、1期の途中にあった事件がらみのエピソードみたい。
つまり、マダムレッドがあーなった後で、女王様があーなる前ですね。
詳しくは1期をごらんください♪

中間期エピソードで、OVA的な内容になるのかなぁと思いきや、シエルの、ファントムハイブ家の、あの惨劇に繋がるよーです。
つまり、物語の核心に迫るワケですね=33
そーいや2期でキレイに完結してたけど、シエルとセバスチャンの詳しいなれそめとか、サワリの部分がぼかされていたよーな。

EDラストのセバスチャン、文字通り、食べちゃいたいくらいシエルが愛おしそうな仕草がたまりません~3

以下、萌えどころを中心に感想。

(第一話)
ファントムハイブ家らしい日常、定番デス☆
シエルのおみ足にソックスを履かせるセバスチャン(今期、このシーン多くて好き♪♪)、どっちもうらやまスィ~;

(第二話)
女王様、まだご健在でなにより。。
危険なニャンコにからむセバスチャンにびっくり☆
シエルがネコアレルギーって、私も、私もだよっ、シエル~(#^.^#)♪

(第三話)
事件はサーカスがらみ?
でもイイコ達に思えるけどなぁ。。
庶民なシエルも可愛いです~~

(第四話)
なんと、あの人も潜入中とはっ!
例のあの人じゃなくて、まさかのあの人の方だよ!!
。。何しに来たのかしら?例の人より萌えるっスけど♪

(第五話)
熱にうなされるシエル。。くぅ、かわゆい~ぎゅううぅぅ~~
吸い飲みでお水を飲むシーンなんて、愛らしさの極致デス☆☆
ああもうっ!こんなん、誰だってショタになっちまうぜっ!!

(第六話)
まぁ、なんてイケナイ悪魔でしょう、セバスチャンは。。
王子様方が久しぶりに大騒ぎで大活躍、ナマステ~
ひよわな坊ちゃんは寝かされてしまいマス。Good night, baby☆

(第七話)
いよいよ敵地へ踏み込むゾ=33
病んだ男のヘンタイぶりにヘドが出ます、ぺっ!!
でもそのヘンタイを目覚めさせたのはシエルの愛らしさ。。うん、分かるぅ;

(第八話)
惨劇のトラウマがフィードバックするシエル。
シエルパパったら、セバスチャンにそっくり??おいしそーな美形っス;
ヘンタイ男は天誅でとーぜんだけど、サーカスの子たちは、ねぇ。。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 19
ネタバレ

田中タイキック さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ドラクエⅦの1エピソードのような話

2014年7月~ MBSアニメイズム枠にて放送
全10話

私は原作未読、1期は全話完走、2期は途中で断念という状態で視聴しました。

【1話で設定と世界観の説明を上手くまとめていた】
おそらく初見さんに配慮した話だと思いますが私のような所謂「視聴復帰組」にとっても1話で端的にわかりやすくまとめられていると色々思い出せて物語にすんなり入り込めました。普通3期まで続いているシリーズは途中で断念してしまうと中々また見るということも無いので非常に良い導入でした。


【OPの映像に魅せられて視聴継続を決意】
1話の最後にOPが流れたのですが映像がすごく格好良くて一気に視聴意欲が湧きました。
事前知識でどうやら「サーカス」が深く関わっていることしか知らなかったのですがその「サーカス」色を全面に出しつつオシャレでスタイリッシュな映像に仕上げていました、
そういえばサーカスって子供のころに木下大サーカスを1回見たきりですが何だか薄暗くてちょっと不気味だったなぁとこのOPを見て思い出してました。


【物語】
2話以降から「サーカス編」の開始
序盤はギャグを交えながら明るい雰囲気で進行していくも徐々に明らかになっていく闇とサーカスの真実。物語の緩急の付け方が非常に上手いと感じました。
あいだあいだで前作までのキャラが登場しますが初見向けの説明をはさみつつ基本ギャグで処理されて本筋にはあまり絡まなかったので全員を把握してなくても特に問題はありませんでした。
後半、ケルヴィン男爵が出てからは怒涛の展開、丁寧な伏線回収で見入りました。
ケルヴィン男爵役の茶風林さんの怪演がすごかった。
そして最終回、{netabare}サーカス団の面々は全員死亡、守っていると思っていたワークハウスの弟たちも既に・・・
本当に誰も救われない展開。
醜悪で残酷な人間の性をまざまざと見せつけられ良くも悪くも心にズシンと突き刺さる展開でした。{/netabare}
徹頭徹尾ピエロだったということですな。サーカスだけに


【総評】
全10話と1クールでも短めの話数でしたが急ぎすぎということも無く非常に丁寧に物語を進行していて最後はバッドエンドながらも説得力があり不思議とモヤモヤの残る印象はありませんでした。
ハッピーエンド至上主義なところがある私があまり悪いイメージをもたなかった珍しい作品となりました。
人体に欠損のある人の描写や拷問シーンは規制が少なく、細かいところで妥協の無い映像作りをしているなぁという印象。
1期、2期ともアニメオリジナル要素を入れながら一定の評価をされたシリーズが今回初めて完全な原作再現を果たし、個人的には今回1番面白い黒執事を見せていただいたので是非続編も見てみたいと思いました。(OVAでは出るみたいですがやっぱりTVシリーズがいいよね!)

【レビュータイトルについて】
{netabare}完全に余談
ドラクエⅦはシリーズ屈指の鬱エピソードが多いことで有名です。
最終話で荒廃したワークハウスの悲しくも美しいシーンを見たら妙にドラクエⅦを思い出してしまいました。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 18
ネタバレ

双葉。 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

「美しき残酷な世界」とはまさにこれだ!(・∀・)

タイトル、分かる方に何となく分かって頂ければそれで良いです(笑)

原作既読(アニメ1,2期視聴→原作→本作視聴です)。
1期は途中から原作と話が変わり、2期もアニメオリジナルということで
次は期待できないかと思っていたんですが何と来た!!
漫画ではモノクロだったサーカスが、アニメになることでカラフルな世界に変わり、今までの私の印象もガラッと変わりました。
とても嬉しいことだ!

【物語】
所々笑えるところはあるものの、全体的に暗いお話。
血が大量だったり、とにかく色々不純でした...(笑)
それでも何故か、黒執事の世界は美しいと思ってしまうんですよね!
不思議です。

原作で読んでいたので展開に驚いたり、というのはなかったですが
本作は結構原作に忠実だったので楽しめました。
そしてシエルとセバスチャン&ファントムハイヴ家の使用人たちの主従関係もよく表れていました!
他の方もレビューに書かれているように、{netabare}サーカスVS使用人のシーンはかなりかっこよかったし、意外に感動があります。{/netabare}


【キャラ/声優】
今までの豪華声優陣に加え、サーカスの面々も豪華過ぎです。

(敬称略)
セバスチャン・ミカエリス-小野大輔
シエル・ファントムハイヴ-坂本真綾

ジョーカー-宮野真守
ドール-高垣彩陽
ビースト-甲斐田裕子
ダガー-岡本信彦
スネイク-寺島拓篤
ピーター-秦勇気
ウェンディ-新谷真弓
ケルヴィン男爵-茶風林

セバスチャンとシエルの声は、6年経っても変わらなかった...!
2人共、凄く良い声で大好きです。
あと、スネイクの寺島さんは素晴らしいですよ~。
きちんと「蛇の使い分け」をしてました!!
{netabare}しかも5話の次回予告では15役全部に挑戦!
面白かったので是非耳を澄まして聞いてみてください。
スネイクは黒執事の中で多分一番好きなキャラです!{/netabare}
ジョーカーは、活字体だとあの似非関西弁も気にならないんですが
声になるとウザさがあったかな(ちょっと悪い意味でw)。
見た目が子供のまま成長しないブランコ乗りのピーターとウェンディ、
ケルヴィン男爵の声はイメージと違ったので残念でした。

【作画】
今までと変わらず、美麗でアクションシーンも素晴らしい絵でした。
(私は原作の方が好きなので減点してしまいましたが^^;)
OPが良かったです。

【音楽】
黒執事の主題歌は、曲自体はあまり好きではないんですが
絵とマッチして世界観が上手く表現されているところが良いです。

OP-ENAMEL/シド
ED-蒼き月満ちて/AKIRA

【全体を通して】
1期、2期、本作の3期、そして映画化...
と、さらにアニメ黒執事の世界は広がっていきますね。
流石の人気です!
個人的には原作を続けて読むのがおすすめなので、アニメを観て気になった方は是非そちらもチェックしてみてはいかがでしょうか。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 23

73.5 12 復讐で戦いなアニメランキング12位
機動戦艦ナデシコ The prince of darkness(アニメ映画)

1998年8月8日
★★★★☆ 3.9 (436)
2167人が棚に入れました
先の戦争終結より3年が経った西暦2201年。地球と木星間に和平(休戦条約)が結ばれ、人類は再び一つになろうとしていた。そんな中、ボソンジャンプを新たな交通手段として使用する計画「ヒサゴプラン」のコロニーが次々と襲撃される事件が発生する。連合宇宙軍ナデシコB艦長ホシノ・ルリ少佐は、事件調査のためターミナルコロニー「アマテラス」へ向かうが……。

声優・キャラクター
南央美、うえだゆうじ、桑島法子、日髙のり子、三木眞一郎、伊藤健太郎、高野直子、岡本麻弥、飛田展男、小杉十郎太、小野健一、横山智佐、菊池志穂、長沢美樹、置鮎龍太郎、松井菜桜子、大谷育江、一城みゆ希、山寺宏一、仲間由紀恵

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

テレビ放送編から5年…状況は大きく変化していました

この作品はTVアニメ版の続編に位置する作品です。物語の内容に繋がりがあるので、TVアニメ編を未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

火星での壮絶なラストから5年…物語は突飛なところから始まります。
ミスマル・ユリカの父が墓前の前でお墓に向かって話しかけているのですが、その相手が何とTVアニメ版の主人公とメインヒロインだったアキトとユリカなんです。

メインキャストを序盤でバッサリって…頭の中は?マークでいっぱいになりました。
「どんな展開になっていくんだろう…」
と思っていた矢先にナデシコが登場するのですが…艦長はなんと電脳美少女のホシノ・ルリだったんです。

ルリちゃんは16歳になっていました。
世間では「史上最年少の天才美少女艦長」と呼ばれており、大人から子供までもが知っている人気ぶりなんだとか…
そしてこの劇場版は彼女を中心に物語が動いていく事となります。

TVアニメ版のナデシコの乗組員は個性派揃いでしたが、憎めない人たちばかりでした。
劇場版で見たかったのはみんなの勇姿…けれども蓋を開けてみると当時の面影は僅かにしか残っておらず、みんな地球でバラバラになってしまっていたんです。

「ナデシコに乗り込む」という事は、危険に向かって自ら進んで行く事…
だから地球上で危険と隣り合わせではない普通の生活を臨んでも構わない訳ですし、自分がその立場なら間違いなく安全を取ると思います。

でも、全員が安全を選択したかというと必ずしもそうではありません。
ナデシコの新艦長であるルリちゃんが良い例です。
彼女はナデシコを自分の居場所とし、メインコンピューターである「オモイカネ」との繋がりをとても大切にしていました。
それにオモイカネも相変わらず茶目っ気タップリで応えています。

変わる事は決して悪い事ではありません。けれど、変わらない事を選択する勇気も大切だと思います。
彼女が変わらずナデシコに自分の身を置いているのは、この場所を守りたかったから…
アキトがいて…ユリカ艦長とみんなと過ごした大切な場所だから…
自分を変えてくれた場所だから…

改めて考えてみると、ナデシコに乗り続ける理由ってたくさんあるように思います。
自分の意思でそれを忠実に実行しているルリちゃんを見ていると本当に彼女は変わったんだなぁ…と思いました。

一方、物語の方は謎のコードネーム「OTIKA」がコンピューター上に表示されてから予想外の方向に転がり始めます。
ここで感じるのは5年の歳月がもたらした傷の深さ…だったと思います。

絶対変わりたくなかった…だけど変えられて…もう戻れなくなった…
時間の使い方は自分で決める…そんな当たり前の事すらできなくなった…
途切れない思いと行き場を失った思いが交錯する…答えなんて出せないくせに…

そしてルリちゃんは呼びかけます…
旧ナデシコ乗組員はその呼びかけにどう応えるのか…気になる方は本編でご確認下さい。

約80分の作品でした。ラストも綺麗な纏まっていたと思いますが、個人的にはそこまで綺麗に纏めなくても…と思ったのも事実です。
でもルリルリの衝撃発言や続編を示唆する伏線がたくさん残されています。
絶対続編を期待させる展開なのに…
大人の複雑な事情が色々あるようですが、続編が決まったらファンが大喜びする事間違いなしの作品だと思いました。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 18

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

ホシノルリが美しい。ブラックサレナがカッコイイ。

 バブルが崩壊しているのにノリだけは引き摺って、真面目が間抜けと同義になったころの作品。アニメの演出も悪ふざけ的でそういった時代性が色濃くでています。
 ただ、初めは悪ノリが鼻につきますが、ワンカットワンカットがえっというくらい尻切れトンボで作られており、戦闘シーン、ナデシコ艦橋、SF的な設定などの確かさと相まってこのノリというかテンポが心地よくなって行きます。すぐに映画世界に引き込まれてゆきます。もちろんこのノリは昔のナデシコの続きである証でもあります。

 その後、地上での墓参りのシーンなどに象徴されますが、そういった悪乗りは抑えられて、物語のダークな部分を際立たせています。

 で、中盤の終わりの墓場のシーン。非常に印象に残っております。青空の下の喪服姿のルリルリの美しさはもちろんですが、レシピを渡すシーン。彼には未来の無いことをアキトはルリに宣言します。明示されませんがレシピが彼の人生の象徴なのでしょう。たとえユリカが救われても2人には将来が無いような予感がしました。ここが本作の一つのクライマックスな気がします。
 アキトとホシノルリの強い絆が伝わって来て、美しいながら悲しいシーンでした。

 このシーンを見て思い出すのが、ホシノルリもまた遺伝子操作された人間だということです。こういう非人間的な暗さを相対化するためにも、悪ノリが必要だったのでしょう。TVシリーズもノリの部分が強調されて明るいストーリーに見えますが、実はすごく暗い設定が根底にあるので、そこを強調したのだと思います。

 で、本作はボソンジャンプの支配権をめぐっての争いと陰謀がストーリーの幹になっていますし、それこそがアキトとユリカの悲劇的な状況の元凶ですが、これ自体はストーリーの本筋ではありません。
 やはりナデシコという戦艦に乗り込んだ人間たちが勝手な事をやっているように見えて一致団結して敵を倒すということ、何よりボソンジャンパーとしてのアキトの悲惨な現状と未来をちゃんと説明して結末を迎えるのが、この映画のメインストーリーだと思います。

 TVシリーズの続編として、ナデシコの世界を終わらせるストーリーは暗く悲しいストーリーですが、いい話だったと思います。2期の企画が駄目になった話をよく聞きますが、この映画の出来からいってこれでも良かったのかなという気がします。

 結論を言えば面白いと言うよりは非常に「いい映画」でした。時代性はありますがそれが素晴らしくて味わいたくなります。アニメの出来は最高水準でした。

 それにしても、ホシノルリは美しかったです。デザインもさることながら、演出や画が良くできていました。ナデシコ艦橋でほぼ立ったような姿勢で、指揮を執る姿はゾクゾクしました。
 あとはブラックサレナですね。音楽の良さと合わさって、鳥肌が立つくらいカッコ良かったです。
 ホシノルリとブラックサレナは出色の出来なので、これだけでもこの映画を見る価値がありました。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2

lostmemory さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

あまりにも衝撃的だった劇場版

当時リアルタイムで見に行ったけど
これほど出だしで衝撃を受ける劇場版も
まあそうないよなあという感じ
ネタバレは防ぐけど、ちょっとだけ。
普通アニメで主人公務めたキャラはそのまま
劇場版でも主人公なのが当たり前だが
主人公が交代した時点で驚きに値する

なおアニメの方を見てないと分からない
ところだらけなのでアニメの方は先に
必ず見ておこう。

作画は今見てもかなり高いレベルで良い
ちゃんと色々設定を練り込んで作ってある
のが良い。あと音楽。個人的に最高だった

ロボットアニメではあるけど主役はタイトル
通り戦艦。こういのって宇宙戦艦ヤマト以来
な気がする。それはともかく戦艦も一応活躍
するけど、それ以上に多くのキャラクターの
群像劇がこの作品の最大の魅力。パトレイバー
とか思い出す。ロボットや戦艦はあくまで
引き立て役というか。個人的にロボットアニメ
の理想がソレなんだよねえ

多少脱線したがアニメを見て気に入ったら
こっちも見ておいて損は無い。凄くショック受ける
人もいるかもしれないが、個人的にはここまで
挑戦した意欲的な劇場版アニメはそう無いので
高く評価したい。よくあるアニメで人気でたから
勢いで劇場版も作りました!みたいな軽いノリの
作品ではないので。むしろ重すぎる


※追記※
この作品の終わりに納得出来ない人は、ちょっともう
手に入りにくいですがキャラデザと作画監督努めた
後藤圭二氏の画集でルリがドレス着ているのが表紙の
やつを買ってください。これの巻末に後藤圭二氏自ら
描き下ろしの後日談の漫画があります。これが凄く
良い内容で、何故これを映像化しなかったんだ!と
言いたくなるくらい綺麗な終わり方してます。
本作ではメインヒロインから交代したユリカがしっかり
メインヒロインに戻ってるのが素晴らしい。
ただ画集自体はナデシコは半分くらいなのでそこは注意。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2

82.1 13 復讐で戦いなアニメランキング13位
進撃の巨人 The Final Season(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (502)
2076人が棚に入れました
「その巨人はいついかなる時代においても、自由を求めて進み続けた。自由のために戦った。名は――進撃の巨人」ついに明かされた壁の外の真実と、巨人の正体。ここに至るまで、人類はあまりにも大きすぎる犠牲を払っていた。それでもなお、彼らは進み続けなければならない。壁の外にある海を、自由の象徴を、まだその目で見ていないのだから。――やがて時は流れ、一度目の「超大型巨人」襲来から6年。調査兵団はウォール・マリア外への壁外調査を敢行する。「壁の向こうには海があって、海の向こうには自由がある。ずっとそう信じてた……」壁の中の人類が、初めて辿り着いた海。果てしなく広がる水平線の先にあるのは自由か、それとも……?エレン・イェーガーの物語は、新たな局面を迎える。

声優・キャラクター
梶裕貴、石川由依、井上麻里奈、下野紘、小林ゆう、三上枝織、谷山紀章、細谷佳正、朴璐美、神谷浩史、子安武人、花江夏樹、佐倉綾音、村瀬歩、川島悠美、松風雅也、沼倉愛美、増田俊樹
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

大義名分で舗装された道

原作は途中から控えたMEN
1クールにしてはボリューミー全16話です。
※以下3期までのネタバレは隠してないのでご注意を。


エレンたちが海に辿りついてから4年。太平の世が終わりエレンのおかんが食われて9年後の世界。

本放送中に原作が完結したりいよいよか!な〝FINAL”と銘打ちながらまだまだ続きがあるようです。
放送時期毎に感想書いてるとネタがつきてくるもんですが、そうはならない数少ない作品。毎度新たな一面を見せてくれ、それでいて一本筋が通ってるのが特長。

「あれ!?なんか観るアニメ間違えたかしら?」
{netabare}「あれ!?どちらのゴールデンカムイでしたっけ?」{/netabare}

そんな冒頭でさえ不安にならないのはひとえに積み上げたものへの信頼です。きっと回収するはず!
そんなひとつ。見上げた空に羽ばたく鳥たちのオープニングカットは1期第1話を彷彿とさせました。

「あーいよいよ完結するんだなぁ」 
「あーこのあと壁の中はえらいことになってたよなぁ」

そんなオープニングカットからの連想。前者は大河ドラマ並に重厚な物語が終焉を迎える高揚感と一抹の寂しさ。一方で後者が示唆するものはやや不穏。1期で壁内人類を襲った悪夢の再来です。
そうしてFinalseasonはお馴染みの面々抜きで海の向こうの国〝マーレ”側の視点から幕が開きます。ひとまず此度の16話をまとめるなら

 〝16話分のキャラ回”

1クール群像劇なら6話~8話あたりで適宜挿入されるアレ。キャラ評価の逆転を狙う目的なら終盤10話あたりまでと何処にでも挿入可能性あるアレ。敵味方問わず登場人物たちを深掘りし物語に深みをもたらすアレをまるまるやっていただいた印象。
思えば主人公エレン(それとアルミン)の原動力は〝駆逐してやる!”と〝璧外への憧憬”の二つ。憧れを象徴する台詞が「海を見たい」だったと思います。海をイタリア語で〝マーレ(Mare)”と言いますが、そんな海を冠した壁内人類との因縁浅からぬ国と対峙するぞ!というところで3期は終幕してました。
おさらい兼ねて駆け足で振り返る59話↓

 第1期(#01-#25) 人類対巨人の絶望的なパワー差でも抗う人類の意志を描き
 第2期(#26-#37) 絶対真理と思っていた『打倒巨人』の前提に揺らぎが生じ
 第3期(#38-#49) 揺らぎや萌芽が形となって壁内の人間同士の争いへと発展
 第3期(#50-#59) 明かされる世界の仕組み。壁内人類の災難はマーレ起因らしいことが判明
 第4期(#60-#75) 今ここ

そのままマーレを敵認定した組み立ても成立したでしょうがそうはしません。キャラ回をあっさり1話ちょっとで終わらせず、新キャラも順次投入し厚みを持たせていました。代表はガビ♀とファルコ♂の四月に嘘ついてそのうち神様になりそうな実力派声優コンビで息もぴったり。

 戦争は対峙する両者がそれぞれの正義を掲げ絶対的な善悪など存在しない

散々言われてきた使い古されたモチーフです。善悪二元論に傾かない最近の例で超絶ヒットした『鬼○の刃』でも鬼側の事情を丁寧に描くことに奏功してました。

そこに良い意味でえげつなく足を踏み込んでるのがこのFinalseasonではなかったでしょうか。単に相手側の事情説明に終わっていないのが良い。
対立してる二つの視点を擬似体験させる手法が徹底しているため、今目の前で繰り広げられてることや向けられるセリフ随所に〝かつての○○と同じ”フラッシュバックする場面わんさか。その意味ではガビ&ファルコはニコイチでかつてのエレンと見立ててました。死にたがり野郎成分多め「駆逐してやる」状態エレンを担当するのがガビ。その対極、勘はいいけど思慮浅めで戦士適正が低い落ちこぼれエレンなファルコ。


明かされていく伏線に唸るのももちろん楽しいですが、〝かつての○○”がいちいち刺さり、その最たる犠牲者!?ともいえるライナーが第1話(#60)声優紹介のトップを飾っていることがなによりのメッセージかと思われるFinal前半でした。
ただの知識でしかなかった善悪の曖昧さを疑似的に体験できる貴重な経験を得られるかと。文科省推薦にして夏休みの課題アニメにしたらいいと思います。
善悪に関する哲学的な思考。歴史観。各々の価値観次第でなにかしら引っかかるものがある傑作なことは言うまでもないでしょう。



※ネタバレ所感

■仕方なかったってやつだ

{netabare}「尊敬してたのに」とエレンを面罵するファルコ。昔同じこと言われたライナーの表情が蒼ざめる。
「友達だと思ってたのに」と姉の仇ガビに憎しみをぶつけるカヤ。そりゃそうなのです。

「人類を救うためです」シャーディス教官に答えた若き日のライナー。そう!人類を救うためなのよ。

パラディ視点で始まったこの物語は100年続いた安寧をマーレ側が破ったことが発端。抗戦の大義名分ありまくりです。
一方世界からみればパラディ(壁内エルディア人)は長年巨人使って残虐行為の限りを尽くしてきたわけで、それが辺境の島に残存戦力抱えて逃げ込んだ挙句〝地ならし”なんて切り札持ってる連中から「平和を望んでいる」と言われたところでそんなん信じられるか、ボケ!ってのは頷ける話です。

作者の性癖かもわからん。悉くブーメランがライナーに刺さるのが痛ましいのであります。
そして信じてたものが切り崩されてく絶望というものをガビとファルコが受け止めてくれました。おかげでガビの心がガビガビに…(自粛){/netabare}


■まあそう思っちゃうよね

ワルシャワのゲットー(跡地)をほっつき歩いた経験から、居住制限区域が対ユダヤ人のそれに見える。
{netabare}その前提に立つと、腕章での住民ラベリングやちょび髭の閣下風なあの人の登場だったりで、国家マーレにおけるマーレ人とエルディア人の関係はゲルマン人(アーリア人)とユダヤ人とのそれですわな。
密告社会だし、少年兵はヒ○ラーユーゲントだし、ヴィリーダイバーの真実の中に適度に嘘を散りばめた演説がゲッペ○スのそれにも見えるわけでして。

ドイツ人これ観てどう思うんだろ?{/netabare}


■そしてこんな風にも見えるよね

『山河燃ゆ』って大河ドラマをアメリカで放送した時、現地の日系人から猛烈に抗議を受けたそうな。どんな内容か?
{netabare}原作は山崎豊子の『二つの祖国』。その名の通り、大東亜戦争時の日系人の葛藤を描いた意欲作。
それで猛抗議する日系人の事情も配慮しないとですよね。アメリカ人として日本のことなど全く考えもしないという姿勢を見せないと移民国家では悲しいかな生きていけないのです。

被差別民族の忠誠心競争も、そんな彼らを地雷原や最前線に送り込むのもよくある話。
冒頭の戦役は203高地攻略っぽいし、エレン派のクーデターは二・二六事件になぞらえることも可能です。エルディア人=ジャパニーズ説。だいたい鎖国してる島国に列強が襲ってくる図式なんてまんまそれに見えなくもない。{/netabare}


ドイツにせよ日本にせよまたそれだけに限らず、歴史の表裏や機微を上手く表現してるからどの歴史にも代入できるんでしょう。外人さん政治/歴史大好きだから海外でウケるのには納得しますわ。

{netabare}始祖の巨人奪還作戦も示唆に富む気がします。始原への執着は宗教戦争に発展するわけで…
ユダヤ・キリスト・イスラムと聖地エルサレムを巡る三すくみの例は言うまでもなく、人類の始原をアーリア人(インドヨーロッパ語族)とすることで優秀なアーリア人とそれ以外はオマケと見做す選民思想に酔ったハーケンクロイツな面々なんかそうでしょう。これは麻薬にも似た誘惑があるのか、隣国からナンデモ起源説が無くなることもありません。

 優れた我々のルーツ

合理性とは異なる尺度で争いは始まります。2000年単位のエルサレム界隈では対処するための知恵を蓄積してますが、うしろ二つは歴史の長い文脈でいえばまだまだ若い。
始祖マンセーな歴史と最終兵器としての〝始祖の巨人”とでは厳密には話は異なりますが、〝ルーツ”を争いの元としてる点が一つのメッセージのように思えるのでした。{/netabare}



■オマケ

1.制作会社変更
私にはあまり違和感なく移行できてるように見えました。
{netabare}ただピークちゃんのデザインがなんとなく伊藤潤二氏の漫画に出てきそうな見た目だったのが残念。{/netabare}

2.道半ば
2021秋からスタートするクールで完結するらしい。。。
{netabare}まだまだどうなるかわからんですね。いったん地ならししないと収まらん気がします。エレンがミカサやアルミンら守るために偽悪を演じてる可能性も捨てきれず。それで次世代への継承みたいな感じでファルコやガビが新たな世界を歩んでいくような。いずれにせよエレンの未来は暗そう。{/netabare}

3.楽園
イタリア語でもう一つ。楽園を〝パラディソ(Paradiso)”言いますもんね。
{netabare}囲われた島パラディが楽園というのも皮肉が効いております。作中でも罪を犯したエルディア人にお注射ちっくんして島に置き去ることを『楽園送り』と称してるあたり、楽園は薔薇色ではないんですよね。{/netabare}


 地獄への道は善意で舗装されている

ポジティブさの裏に潜む地獄。作中用語であれば〝善意”を〝仕方なかった”に置き換えればよい。



視聴時期:2021年1月~4月 地上波リアタイ

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2021.05.07 初稿
2022.02.27 修正

投稿 : 2024/11/02
♥ : 41
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

再追記 恐怖も世界観も矮小化してしまったがっかり感。設定を設定で解決しないでほしい。

再追記 ついに結末を迎える前に

{netabare} 本作のもっとも面白いところ、それは孤立した人類の反撃…だと思っていました。島設定がでるまでは。

 壁が一つ一つ破られて、巨人たちに追い詰められ食料が足りない、反撃の手段もない。仲間が次々に死んでゆく。そこに現れた一つの希望。それがエレンイエガーという巨人になれる人類の登場。

 そこには父親との因縁もあり、壁の中の巨人もいて、他に巨人になれる人がいて…それがどう収束するか、というのがワクワク感でした。

 ここに実は島の外に人がいて、人類の生存域を埋め尽くしていたと思っていた巨人も実は島の中に閉じ込められてたいた。

 これは勝手な見方なので作品のクリエータ側からすれば知ったことじゃないかもしれませんが、世界の中で訳の分からないなかで孤立する日本のメタファのようなもの…時代の閉塞感のようなものを見ていたのに、急に問題が矮小化されてしまいました。
 巨人が人類に操られているような設定で、得体のしれない恐怖から兵器へと格下げになった感じです。

 エレンの存在が、過去のストーリーとは乖離して、重要度がいままで積み上げた物語の流れから急に浮いてしまいました。いや、だったら何もしなくてよかったってこと?まあ、外を知り、出て行く必要があったんでしょうけど。
 その意味では狭い世界の外に実は真実が…っていうことで今の現実世界のメタファになってなくはないですけど。
 結末はまだですが、旧ハガレンのアニメ版の最期、等価交換という最大のテーマについて、錬金術を見事に別世界の文明と結びつけたようなカタルシスがありません。

 エレンが立体機動歩兵になって動機とか、母の仇とかどこに行っちゃったんでしょう?ミカサとの思い出や昔の事件の意味は?父親の謎は?こういうドキドキ、つまり3クールかけて描いてきたことが、なんといいますか茶番になってしまいました。

 設定を設定で解決する、という意味を実によく表している展開です。結末で実は●●を◇◇すると▽▽になるから、これで解決するんだよ、と後付けで言われる感じです。考察も謎も意味ね―じゃん、ですね。まあ、この長い物語を畳めるのは大したものですが…。ちょっと残念でしたね。{/netabare}

 総評はファイナルの2期目が終わったら書きます。




以下 初回時の感想です。


テーマ性と設定の浅さにはがっかりしました。追記 なぜ本作が世界系だと駄目なのか


 期待外れ感が強いです。ストーリーの面白さはあると思いますが、テーマ性や設定の浅さなどでがっかりしています。ヒューマンドラマとして見る価値がないとはいいませんが、それは進撃の巨人に期待していたものではありません。

{netabare}  エレンに関して言えば成長というより変身…闇墜ちあるいは魔王化ですね。個人的因縁の伏線は回収されて行きつつあります。ですが、だからどうした感はあります。ミカサが東洋の国のお姫様といわれたところで…ふーんでした。守るべき命令がプログラムされてとか…スクラップドプリンセスですか?

 個人個人に過去の因縁をくっつけて悲惨な話をこれでもか、と積み重ねていますが、本筋の進行が遅すぎます。サシャとガビの話とか必要だった?

 やっぱり巨人どころか立体兵装ですら未知の力の産物でした。そして巨人の秘密に科学や理論といった匂いがしません。つまり、悪魔の力で済ますことになるのでしょう。で、生殖能力を無くす?うーん。ここの謎ときを一番楽しみにしていたんですけど…どうやら、理屈が無いみたいですね。

 結局は、エレンの能力の選択、地ならしで世界を滅ぼすか、生殖能力を無くすのか、あるいは始祖としての能力を消すか…しかないですよね。やっぱり世界系になってしまっています。風呂敷の畳み方の工夫に一縷の望みをかけるしかなさそうですね。

 で、このエレンの選択の材料が提示されていません。彼は何を悩んだ結果、これらの中から答えを選択するか、がテーマになるはずなんですけど。そのためにはやっぱり島とは何だったか、巨人とは何だったかという問題が提起されなければいけないのですが、最終破壊兵器というつまらない舞台装置に堕してしまった感じです。 

 ちょっと3期から感じていたことですが、壁の中の絶対的絶望感という視点が人類が外部に存在していたこと、力関係の逆転があったことで、蒸発してしまっています。人類の希望だった立体兵装が凶悪な兵器として視点が変わってしまいました。

 ヒストリア、アッカーマン等の因縁がどうでもいい問題になってしまっています。もちろん、エレンの能力に対抗する別の戦い…たとえばミカサが東洋のお姫様という身分で何かできるならいいですけど…{/netabare}

 うーん。2000年とか巨人とか公開可能な情報とか、壮大なストーリーとオリジナリティを期待していたいたわりに、伏線回収ゲームみたいな形で最後はやっぱり世界系で終わり?回を重ねるごとに問題が矮小化していく気がします。
 個人の因縁を深いとみるか浅いとみるか、ですが個人の内面に作家性があまり見いだせないです。

 巨人=人間になったことで、自然の中の命の儚さではなく戦争被害になってしまいましたし、人間の残酷な行動がテーマ性に昇華されなくなってしまいました。


 せめて感動ポルノにならないことを望みます。気が付いたことがあったら追記してゆきますが。



追記です。なぜがっかりか。世界系の話が悪いと言っている訳ではありません。本作が世界系エンドになるとかなり出来の悪い世界系になりそうだということです。

 本作は巨人が謎の最大の要素ですが、ユミルの民、巨人の種類、実は人である、壁、王家、イエーガー家の設定はすべて巨人の設定の要素になります。

 で、巨人は前提条件として解決が提示できない謎(ユミルが悪魔からもらった力という説明以上の論理的解決が提示できないこと)だとすると、巨人は世界系の舞台設定になります。
 ですので、これにまつわる話をエレンの選択で解決したとしても、それは設定を設定で解決する…というトートロジーになってしまいそうな感じです。

 巨人の謎を、エレンの謎の力を前提とした選択で解決しても、要は中身が「空」ということになり、テーマ性としてもそうですが、物語としても実は意味が無いことを繰り返していたということになります。

 エヴァンゲリオンのATフィールド=人間=使途というように巨人が比喩的に人間の内面の弱さのような表現でもなさそうです。巨人の意味が破壊兵器としての脅威だけです。

 ですので、巨人の謎だけで物語が進行するとじゃあ我々は何を見ていたんだ?になります。
 エレンの物語としての世界系なら、巨人による危機という舞台あるいは設定に対し、テーマとなる要素がないといけません。一般的には恋愛とその他の価値観の選択になるんでしょうが、恋愛の世界系は普通は力があるのはヒロイン、選択するのが主人公です。

 世界系なら本来はエレンとミカサ、あるいはエレンとヒストリアに注目すべきですが、ファイナルシーズンからエレンに全く感情移入できない描き方で、いろんな人物に焦点を当て始めます。ミカサもすっかり邪魔者になって後付けの設定がでています。ヒストリアなんて名前だけになってしまいます。


 キャラそれぞれのエピソードを「巨人世界」という舞台の上で、オムニバス的に楽しむ構造で終わる気がする、という意味で壮大な歴史の結末を期待したのにがっかりしたという事です。

 こういうエピソードの積み重ねや、謎解き的な伏線回収が好きという人にとっては面白いというのは頭では理解しますが、本筋の謎を謎の設定で解決する、みたいな話は私の好みではありません。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 14
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

力が入っている

海の向こう側の世界の話からスタートする。
原作の終盤を読んでいないため、理解できず最初は急に時間軸が変化したのかと思ってしまった。

エレンとジークの関係性だったり、ガビやファルコだったり色々と話が動いていく。壁内と壁外の人類同志の交流や敵対が色々と混ざり合ってわけがわからないよ状態。
陰謀、内ゲバ。
リヴァイもどうなっていくのかを楽しみにしたい。
{netabare}サシャが死んだのはショックだった。{/netabare}
力が入っているようで16話までいったところで休止。
怒涛のアニメ作品化で伏線回収して楽しめるでしょう。


OP
僕の戦争 神聖かまってちゃん
ED
衝撃 安藤裕子
OPは神聖かまってちゃんらしく?よくわからないサウンド。歌詞も正直ぼーっと聞いていると何を言っているか分からん。ただ、こんな感じが進撃の巨人にマッチしているとも思える。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
「その巨人はいついかなる時代においても、自由を求めて進み続けた。自由のために戦った。名は--進撃の巨人」ついに明かされた壁の外の真実と、巨人の正体。ここに至るまで、人類はあまりにも大きすぎる犠牲を払っていた。それでもなお、彼らは進み続けなければならない。壁の外にある海を、自由の象徴を、まだその目で見ていないのだから。--やがて時は流れ、一度目の「超大型巨人」襲来から6年。調査兵団はウォール・マリア外への壁外調査を敢行する。「壁の向こうには海があって、海の向こうには自由がある。ずっとそう信じてた……」壁の中の人類が、初めて辿り着いた海。果てしなく広がる水平線の先にあるのは自由か、それとも……?エレン・イェーガーの物語は、新たな局面を迎える。


第60話 海の向こう側
人類と巨人との壮絶な戦いが始まって、もうどれくらいの時が過ぎただろうか……。エレン・イェーガーがめざし、たどり着いた海の向こう側では、いつ終わるとも知れない戦争が続いていた。彼らは何者で、何のために戦っているのか? 今、ひとりの少年兵が決死の覚悟をもって、最前線へと身を投じる。

第61話 闇夜の列車
4年に及んだマーレと中東連合との戦争は、マーレの勝利で終結した。だが、あわやマーレの巨人2体が失われる事態は、巨人の力ですべてを支配する時代が終わりつつあることを示していた。対巨人兵器の開発を進める諸外国への後れを挽回すべく、ジーク・イェーガーはあることを軍の上層部に進言する。

第62話 希望の扉
故郷に帰り、母と再会したライナー・ブラウン。その夜、彼は戦士をめざした幼き日々を思い返していた。エルディア人を母に持つライナーの夢は、母と共に名誉マーレ人の称号を手に入れて、離れ離れになった父と共に暮らすこと。巨人の力を継承して世界を救う英雄になれば、その願いが叶うと信じて……。

第63話 手から手へ
戦士候補生の一人、ファルコ・グライス。想いを寄せるガビ・ブラウンを守るためには、自分が「鎧の巨人」を継承しなければならない。しかし、ガビとの成績の差は開くばかり。肩を落として歩く彼に声を掛けたのは、クルーガーと名乗る男だった。クルーガーは家族に無事を伝える手紙をファルコに託す。

第64話 宣戦布告
ファルコに連れられ、とある建物の地下室へと足を踏み入れたライナー。そこで彼を待つ人物の顔を見て、ライナーは愕然とする。そんな中、世界中の注目を集める、ヴィリー・タイバーによる演説が始まろうとしていた。

第65話 戦鎚の巨人
ヴィリー・タイバーの演説によるパラディ島への宣戦布告。その最中、騒然とする広場に、招かれざるものが現れる。

第66話 強襲
混迷を極める戦場。自在に空【くう】を飛び、襲い来る兵士たちに、立ち向かう戦士たち。この戦いの行方は……?

第67話 凶弾
助けを求める悲痛な叫びに応えるかのように、1体の巨人が目覚め立ちはだかる。そして、ガビは一人銃を携え、飛び出していく。

第68話 義勇兵
もしかしたら別の道があったのではないか……。後悔も、懺悔も、失ったものは、二度と戻らない。

第69話 正論
外の世界に味方はいなかった。だから、生き残るため、敵を滅ぼす。戦うしかなかった。それが正しい選択なのか。その是非を知る者はいない。

第70話 偽り者
行く当ても、手がかりも、帰れる保証もない。そんな彼らに手を差し伸べたのは、憎むべき悪魔だった。

第71話 導く者
憎むべきは誰なのか。恨むべきは何なのか。信じたものが、揺らぎ始める。

第72話 森の子ら
助けを求めるガビとファルコ。信じた先に報われる未来があるのか。それとも、報いを受けるのか。

第73話 暴悪
アルミンとミカサを見据え、エレンは語り掛ける。「おまえらと話がしたくてな」と。

第74話 唯一の救い
朦朧とした意識の中、確かめるのは、懐かしい面影と、朧気な記憶。それは、ある人物との出会いだった。その先に待つ自らの使命を果たすため。

第75話 天地
求める未来は、交わらない。互いに想いを抱え、ぶつけ合うしかない。そして、今またぶつかる。始まりの地、で。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8

69.1 14 復讐で戦いなアニメランキング14位
機動新世紀ガンダムX [エックス](TVアニメ動画)

1996年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (339)
1847人が棚に入れました
アフターウォー (A.W.) 15年。人類と地球に壊滅的な打撃を与えた勝者無き大戦争、第7次宇宙戦争後の荒廃した地球が舞台。戦争で孤児となった主人公ガロード・ランは、ジャンク屋やモビルスーツ狩りを生業として逞しく生きていた。そこにある依頼が来る。内容はバルチャー艦「フリーデン」に誘拐されたティファ・アディールという少女を取り戻してほしいというものだった。しかしティファに一目惚れしたガロードは、依頼者を見て激しく怯えたティファをつれて逃走。そしてティファに導かれたガロードは、幻のモビルスーツ「ガンダムX」を発見する。紆余曲折を経て二人は、フリーデン艦長ジャミル・ニートと共に、「ニュータイプ」と呼ばれる人々を探す旅に出るのだった。
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

私にとって最初のガンダム作品

1996年4月~12月放送のテレビアニメ。全39話。

私が全話きちんと視聴した最初のガンダム。ほぼリアタイでした。
ガンダムについて詳しく知る前にこれを見ちゃったのは「設問を見る前に解答例見ちゃった」感があるなあw
BDBOX発売が近いので再視聴しました。


高松信司監督が「ガンダムを考えるガンダム」と語った通り本作はファーストガンダムをオマージュしていますが、きちんとまとまった内容なので初代を知らなくとも問題ないと思います。私は本作がほぼ初のガンダム作品だった(Wを何話か見ていたくらい)ので何も知らずに子ども心に楽しみました。

本作は作画スタッフの少なさが弱点ではありますが、コンテ・演出に作画がしっかり噛み合っていることは大きな美点です。また楽曲のクオリティが高く演出としても上手に使われています。無駄なキャラクターもおらずテーマと物語の一貫性も保たれていました。
スロースターターながらフォートセバーン編からテーマが見え始め、メタ要素はあるにせよ決して難解ではない点も評価に値します。

また、純粋にキャラものとして見てもなかなか楽しめる作品。
客観的に考えると本作の世界観はかなり重くシビアですが、主人公であるガロードのバイタリティやティファとの関係性、フリーデンの和やかな人間関係が作風を明るくしてくれます。


【テーマについて】{netabare}
シリーズ構成の川崎ヒロユキさんはもともとキャラクター描写にもストーリー展開にも穴の少ない脚本家ですが、全話ご本人が書いているので矛盾もほぼ無く、テーマも一貫させています。

「能力の有無に関係なく個性を受容すること」
「未来を切り拓くのは特殊な能力ではなく、望んだ未来を手に入れようとする心の強さ」
「世代間の相互の影響」

本作だけ見てのテーマは以上の3つかなと思います。3つ全てが乖離せず、無理なく描かれたのが素晴らしかったです。
これらのテーマをガロードとフロスト兄弟は正反対な形で背負っていましたし、世界観が非常にシビアなため、様々な年代・様々な立場のキャラクターが登場し、世代間の関係性を好悪に関わらず浮き彫りにする点も良かったと思います。

そしてニュータイプについて。
D.O.M.E.はニュータイプなど存在しないとは言いましたが、ニュータイプだけではなくすべての能力者も、また特別な力のない人々も否定していないのが大きなポイント。
D.O.M.Eの「ニュータイプという言葉を捨てればいい」という言葉には、ティファがガロードから一人の少女として、フリーデンで一人のクルーとして、人柄も能力もありのままに受け入れられていることが説得力を持たせていると思います。{/netabare}


【作画・演出】{netabare}
キャラクターデザインもメカデザインもシンプル寄りで地味。私は好きなんですがキャッチーさはあまり無いですね。ドートレスとかクラウダとか汎用メカがなんとなく可愛いw

DVDのブックレットによると作画はほぼ一班体制(二班体制でクレジットされていますが、お互いがお互いのヘルプに入っていた)というんだから恐ろしい…
毎回同じ作画スタッフだったため、大きく崩れることはありませんでした。

演出は実写映画的演出をする人が多く、良くも悪くも地味。ですがそれが大きな魅力でした。高松監督と渡邊哲哉さんの絵コンテは特に素晴らしく、作画も演出に大切なシーンは外しません。

バトルパートも大切なシーンは綺麗に仕上げているんですが、それ以外はやっぱり大変そう。戦闘シーンの作画の使い回しが、細かく目立たない形で度々行われていました。
90年代という時代を考えると少なくない例ですし、何より非常に厳しい制作環境の中で様々な工夫をし、キャラクターの感情表現を大切にする方向性を最後まで一貫したことは評価すべきと私は思っています。
何よりキャラの仕草が細かいのは見所だと思うし、私は大好き。

その方向性もあり、ロボットものとしての見所はバトルそのものよりも大量破壊兵器(サテライトキャノン)に意味を持たせて演出し、テーマや物語とリンクさせている点。サテライトキャノンをどう使うかによってガロードの内面の成長をわかりやすく見せたのは本当にお見事でした。
激しい戦闘を見たい人には向いていませんが、サテライトキャノン発射には名シーンが多いです。{/netabare}


【音楽】{netabare}
作曲の樋口康雄さんと音響監督の浦上靖夫さんのお仕事が素晴らしかった。

OP・EDの素晴らしさは他のレビュアーさんも書いている通りですが、演出としても上手に使っていて切り離しては語れません。30分(アバンから次回予告まで)の流れが本当に格好良くて、映画のような雰囲気を楽しめます。
また本作のBGMは尺が長めでループできないタイプなんですが、使い方が素晴らしかった!クラシック調の楽曲なので転調も多く楽曲の繋げ方に序盤は苦慮したらしい場面もありますが、それ以降は違和感が全くなくてとても好きです。{/netabare}


【キャラクターについて】
地に足の着いた印象のキャラクターが多いですね。
キャラそのものも好きですが、フリーデンクルーは厳しい世界で助け合って生きていて、娯楽室や食堂などでクルーの関係性を知るシーンが多かったのが良かったです。テクス先生の活躍は一見の価値あり。
ただ終盤にウィッツの活躍が無かったのは残念でした。サテリコンの掘り下げももう少し見たかったですが、放送期間短縮と連続性の強い展開でちょっと難しかったのかな。
みんな好きだけど、今回見直して特に色々考えたキャラについて少し。

{netabare}
・サラについて
第6話から第9話までの一連のエピソードは若干重くて子どもの頃には理解しきれていませんでしたが、今見ると良く出来ているなって思います。キャラクターの心理変化とか、女性の気持ちを表現する口紅の演出の巧みさとか。
5話終了の時点ではフリーデンクルーはティファという少女を仲間として受け入れたとはまだ言えず、ジャミルのために行動していたことがサラの行動に現れます。ジャミルとティファもニュータイプとして根本的に理解しあえるのはお互いだけで、ティファはともかくジャミルはちょっと周りが見えなくなっていました。
過去の心の傷を思えば無理からぬところもありますが、それでもこのアクシデントの遠因はジャミルにあり、きっかけとなったのはガロードであり、自分の不安感を言葉にしてこなかったサラにも問題がある、という感じでなかなか細かいです。
(個人的にはトニヤが口紅をティファに渡したのがちょっとお節介に過ぎると思っちゃうんですよね。ガロードはティファを好きだけど、ティファがガロードを恋愛対象として見ているかはトニヤにはまだわからないはず。普通に元気づけてあげて、っていうだけで十分だったと思います。純粋に善意からの行動だし、結果的にこじれちゃったのがトニヤのせいなわけじゃないんだけど…でもこういう子リアルにもいるよね、みたいな…)

サラの心理は特にデリケートで、心境の変化を正確に理解させられるのは作画の努力(キャラクターの芝居)の賜物です。
自分の気持ちを言葉にすることの少ないサラは、作画・演出の恩恵を強く受けたキャラクターの一人ですね(一番はもちろんティファですが、ティファの心理の変化は割とストレートなので)。
ジャミルへの気持ち、副艦長としての重圧、繊細さと芯の強さなどサラはとにかく仕草と表情から読み取る心情が多いです。ジャミルが娯楽室に入って来たら水着入り紙袋を後ろ手に隠すサラ本当に可愛いw
副官のサラが受け止めてくれるからジャミルも自分の気持ちに正直にフリーデンを動かせる、という信頼関係も好き。


・フロスト兄弟について
以前からフロスト兄弟の「いずれD.O.M.E.にも触れねばなるまい」という台詞が回収されてないのがちょっと気になってはいました。本作で明確な矛盾と言えそうなのはこの一言だけで、放送短縮の影響かなと思います。
あるいはサテライトシステムを利用するためにD.O.M.E.の「力」に接触したと考えるのもアリかも知れません。

もっとも、D.O.M.E.に触れてもフロスト兄弟の考え方は変わらなかったと思います。その答えを受け入れることは自分たちが特別ではないと認めるのと変わらず、特別な存在としての承認欲求を持つ二人のアイデンティティが崩壊してしまう。
むしろ「未来を作るのはニュータイプではなく我々だ」と言い続けた兄弟にとって、ニュータイプという存在は自分たちがより優れた存在であると示せる格好の踏み台です。フロスト兄弟は周りにいた研究者や上司によって与えられた屈辱から、ニュータイプを知るのではなく、ニュータイプを制圧しようと考えたのでしょう。

フロスト兄弟については色々な感想を読んだ中で、本作のテーマを汲み取った上で「彼らは誰しもが持ちうる「歪み」であって、「悪」ではない。「悪」なら倒されるべきだが「歪み」は許されなければならない。」という意見を見かけ、私も色々と腑に落ちました。
二人が生き残ったのは個人的に非常に好ましく本作らしいと思っていますが、やり直しの機会を与えられた明確な理由はこの言葉に尽きるのではないかと感じます。

それに加えて、メタ的にフロスト兄弟はガンダムと比較され貶められた共通の要素を持つ作品に当たると考えられるので、監督は彼らを殺したりはしなかったのでしょう。{/netabare}


まとまりが良く全体的な質は高いと言えると思います。誠実な作品作りが形になった好例ではないでしょうか。
地味な作風ですが、肌に合えば年齢性別問わず楽しめると思います。(2018.3.8)


【ガンダムチャンネルにて一部無料公開中】
改めて見ても音楽の使い方が素晴らしいです。
HDリマスターを公開しているので色味もとても綺麗です。背景の空などは色選びも新鮮ですし。BDそのままの色を見ることができますよ。

第1話前半だけでも雰囲気は掴めるので、興味があればどうぞ。
(2020.2.9)

【ガンダムチャンネルにて第14話以降を期間限定で配信開始】
ガンダムXでは珍しい単発回の第15話が公開されてます。この話数だけでも面白いと思いますよ。
良い回なので是非ー。
(2021.2.23)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 23
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ガンダムのフォーマットを借りた少年・少女の初恋ストーリー

視聴率が余り取れなくて、ガンダムシリーズとしては珍しく放送期間が短縮されてしまった不人気作ですが、実際に視聴してみると、その「ガンダムらしくなさ」が逆に個人的には次第に好もしく思えてくる作品となりました。

監督の高松信司氏は、前年(1995年4月-1996年3月)に制作・放送された『新機動戦記ガンダムW』で、本来の監督(池田成氏)が突然途中降板した後、監督代行を本作の放送直前まで務めており、本作のシナリオについては、前作『ガンダムW』と同じく複数ガンダム・複数パイロットとする等の大枠を示した後は、川崎ヒロユキ氏にほぼ丸投げだったそうです。

そして、そういう経緯から本作のシリーズ構成&脚本を一人で担当することになった川崎ヒロユキ氏の方は、その後2005-6年に制作・放送された『ツバサ・クロニクル』(CLAMP原作)の第1-2期の脚本も一人で全話担当している方、ということで、そうした日常系ではない特殊な世界観設定のある「少年・少女の初恋もの」の脚本家として高い適性のある方なのではないか、と思いました。

※つまり本作は、《イベント牽引型》作品の代表格である「ガンダム」向けのシナリオではなく、登場キャラクターたちの細やかな心情推移をゆっくりと描き出す《感情描写型》のシナリオになっている。
→それが、本作が「ガンダム」としては不人気作となってしまった一方で、私には好ましい作品に思われた原因と思います。

なお、《感情描写型》作品ということの補足説明として、本作は、
{netabare}
①ガロード&ティファの初恋だけでなく、
②同じバルチャー艦フリーデンの助っ人パイロットであるウィッツ&ロアビィと、フリーデンの女性クルー達との恋愛模様、
③同じくフリーデンの副官サラのジャミル艦長に対する思慕、
④さらには、ガロード&ティファの2人の成長を見守るジャミル艦長やテクス医師の心境、{/netabare}
・・・等をそれぞれ確り描出しており、視聴者がそうした細かい描写に気付くかどうか、で本作全体への評価も微妙に変わってくる作品かも知れません。


◆制作情報
{netabare}
原作           矢立肇、富野由悠季(『機動戦士ガンダム』より)
監督           高松信司(全話)
シリーズ構成・脚本  川崎ヒロユキ
キャラクターデザイン 西村誠芳
メカニックデザイン   大河原邦男、石垣純哉
音楽           樋口康雄
アニメーション制作  サンライズ{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

============= 機動新世紀ガンダムX (1996年4-12月) ============

 - - - - - OP「DREAMS」、ED「HUMAN TOUCH(英語版)」 - - - -
{netabare}
第1話 月は出ているか? ☆ バルチャー(禿鷹)稼業の少年ガロード&謎の少女ティファの出遭い、ジャミル配下のMSからの逃走、GX起動
第2話 あなたに、力を… ★ 助っ人ロアビィ(Gレオパルド)&ウィッツ(Gエアマスター)との対戦、サテライトキャノン発射、ティファ絶叫
第3話 私の愛馬は凶暴です ☆ ジャミル(バルチャー艦フリーデン艦長)、フロスト兄弟(アルタネイティブ社&フリーデン接触)
第4話 作戦は一刻を争う! ☆ ジャミルの過去とティファに拘る理由、フロスト弟のティファ誘拐
第5話 銃爪(ひきがね)はお前が引け ★ 対フロスト兄(Gヴァサーゴ)・弟(Gアシュタロン)戦、ガロードの戦う理由、ラボ破壊、ティファ帰還
第6話 不愉快だわ… ★ ガロードの落ち込み、化粧、エニル・エルGX襲撃、旧連邦動力施設爆発
第7話 ガンダム、売るよ! ☆ ガロードとティファの行き違い、ガロード逃亡、G競売、ウィッツのお宝
第8話 あの子、許さない! ★ それぞれの想い、ティファへのテクス医師の助言、ガロードGX再搭乗
第9話 巷(ちまた)に雨の降るごとく ★ 湖上の待ち伏せ、水蒸気爆発誘発、3人フリーデン専属パイロットに
第10話 僕がニュータイプだ ★ 北の街フォート・セヴァーン、氷上の待ち伏せ、対ニュータイプ(カリス・ノーティラス)戦
第11話 何も考えずに走れ! ★ ティファの選択、ガロードの逡巡と立ち直り、フロスト兄弟vs.ウィッツ・ロアビィ・ガロード
第12話 私の最高傑作です ★ フォート・セヴァーン潜入、旧宇宙革命軍ライラック作戦失敗の顛末、人工ニュータイプ完成体
第13話 愚かな僕を撃て ★ ティファ奪還、カリスとの再戦、シナップス症候群{/netabare}

 - - - - OP「DREAMS」、ED「HUMAN TOUCH(日本語版)」 - - - -
{netabare}
第14話 俺の声が聞こえるか! ★ カリスとの再々戦、別れ
第15話 天国なんてあるのかな ☆ 助っ人ウィッツ&ロアビィの休日
第16話 私も人間(ひと)だから ★ ティファとイルカの交流回、別のガンダムX
第17話 あなた自身が確かめて ☆ ドルフィン・ナビとイルカの怒り
第18話 Lorelei(ローレライ)の海 ★ ルチル・リリアント出現 ※ガンダム恒例のオカルト現象
第19話 まるで夢を見てるみたい ★ Lシステム、GX-bit機動、ルチルとの別れ
第20話 …また逢えたわね ☆ ガロード&ティファのデート回、エニル・エルの困惑
第21話 死んだ女房の口癖だ ★ 新連邦政府再建委員会、カトック隊のフリーデン襲撃
第22話 15年目の亡霊 ★ エニル・エル救出、ガンダムDX出現、降伏
第23話 私の夢は現実です ★★ 脱出計画失敗
第24話 ダブルエックス起動! ★ カトック死亡、ガンダムDX奪取、新連邦政府樹立
第25話 君達は希望の星だ ☆ 独立国エスタルドとの同盟、新連邦軍撃破
第26話 何も喋るな ☆ 隣国ノーザンベル攻防戦、対「白い死神」戦{/netabare}

 - - - - - - - - OP「Resolution」、ED「銀色Horizon」 - - - - - - - -
{netabare}
第27話 おさらばで御座います ☆ 隣国ガスタールの裏切り 
第28話 撃つしかないのか! ☆ エスタルド降伏
第29話 私を見て ★ 対アベル・バウアー戦(GX-bit操作者)、ティファとの共闘、フロスト兄弟の目的
第30話 もう逢えない気がして ★ ニュータイプ研究所破壊、ニコラ研究員ティファ略奪・宇宙へ 
第31話 飛べ、ガロード! ☆ シャトル打ち上げ、フリーデン突撃・大破
第32話 あれはGファルコン! ☆ スペースコロニー(クラウドナイン)、宇宙革命軍(ランスロー大佐)、Gファルコン(パーラ搭乗)
第33話 どうして俺を知っている!? ☆ 反宇宙革命軍・反ニュータイプ主義組織サテリコン、GファルコンDX
第34話 月が見えた! ★ ダリア作戦(地球へのコロニーレーザー照射)阻止、ティファ救出
第35話 希望の灯は消さない ★ 新連邦ブラッドマン総司令の本心、カリスの救援
第36話 僕らが求めた戦争だ ☆ フリーデン・クルーとの再会、フロスト兄弟の策謀、開戦決定
第37話 フリーデン発進せよ ★ それぞれの恋の進展、ティファの夢(月面のD.O.M.E.)、革命軍の月侵攻、フリーデン月へ
第38話 私はD.O.M.E…かつてニュータイプと呼ばれた者 ☆ D.O.M.E.の招待、1st.ニュータイプ
第39話 月はいつもそこにある ☆ 「人の変革」の否定、フロスト兄弟との最終戦、和平協定{/netabare}
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★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)21、☆(並回)17、×(疑問回)0 個人評価 ★ 4.0


◆富野氏の作品は「叙事文学」的、それに対して本作は「叙情文学」的?

そもそも「ニュータイプ」という「只の超能力者」に関する勿体ぶった(その実、何の内容もない)言説には余り興味が涌かない自分には、本作のような《感情描写系》で「叙情文学的」な作品の方がしっくりくる感じです。

なお、私の個人的意見として、ガンダムシリーズは「文学的」ではあっても全然「哲学的」ではない、と考えています(物語-story-としての面白さはあるが、論理考究的な面白さはない)。

※この点については、現在視聴中の『銀河英雄伝説』が、「哲学的」な面白さも兼ね備えた作品と思うので、そちらのレビューの方で比較考察したいと考えています。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 26

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

幽玄の中の新人類(ニュータイプ)

※1劇場版「機動戦士ガンダム」公開からおよそ15年後に製作された、テレビシリーズとしては7作目のガンダム作品。全39話。

ガンダム平成3部作(アナザーガンダム3部作)と呼ばれる作品群の中では、G、Wに続く最後の作品あたり、監督を務めた高松信司さんの言によると、作品のテーマは「ガンダムを考えるガンダム」との事。

スペースコロニーの独立運動に端を発する大戦争の末、人類の99%以上が死滅し、文明の名残も僅かとなった広漠とした世界が舞台のお話。

※2バルチャーの少年ガロードは、運命に導かれるまま(成り行きのままにとも言う笑)に、ニュータイプの少女ティファ、かつてニュータイプと呼ばれていた男ジャミル、その仲間達と共に、放浪の旅へと繰り出します。

従来(あるいはそれ以後の)のガンダム作品とは異なり、物語の中心に据えられているのは戦争ではなく、あくまでも探求の旅。上で引用させてもらった高松監督の示唆する通り、メタフィクション的な視点からガンダム、あるいはニュータイプを再評価した、珍作「Gガンダム」に負けず劣らず(方向性は全く違うけど笑)の冒険的な試みを断行した、シリーズ中屈指の異色作品になっていると思います。

戦争に駆り立てられる訳でもなく、使命を帯びる訳でもなく、ただただ、個人的な想いをつてに人探しの旅を続けるジャミルおよびバルチャー一行の織り成すドラマは、やや冗長で緩慢。

ガンダム作品ではお約束となっている擬似家族ドラマや恋愛物語としての魅力は充分にあるものの、基本的には人探しと戦闘(小競り合い)の繰り返しの構成となっており、最後半になってやっとの登場となる「D.O.M.E.」なる存在が物語に影を落とすまでは、山場と言える様な大きな展開がありません。心地良い退屈感を覚えてしまいました(笑)

主人公のガロードにしても、言わば地を足で行く努力型。ガンダムシリーズの主人公にはありがちな、※3特別な力を持った存在としてではなく、むしろ生粋の※4オールドタイプの少年として描かれているので、ヒーロー性が弱いと言いましょうか、格好良さや華々しさとは縁遠い印象を受けます。元気印で天真爛漫な姿は見ていて痛快ですが、主役としての覇気に欠け、やや頼りなく、物語を牽引する役割についても脇を固めるティファとジャミルにそっくり譲ってしまっている様にさえ思えました。(二人のお供の立ち位置なので仕方無しですけど)

作品全体を俯瞰して見ると、このヒーローらしくないヒーローであるガロードという少年の人物像は、物語のテーマにしっかりと絡み付いておりまして、その意義は"敢えて特別ではないキャラを主役に据える事"そのものにあったのではないかと思われます。言葉に毒されぬ直感型、頭でっかちにならず体を動かす行動派である彼は「ニュータイプ」と言う言葉で理想化された"進化した人類"という概念の破壊と再構築を担う役回りとして、最適なキャスティングだったのではないでしょうか。

人は理想を求めて生きる動物ですが、あくまでも理想は絵に描いたモチ、それ以上でも以下でもなく^^。理想と現実を混同し、もしそれを自身に強いれば、必ずひずみが生じ、病み、もしそれを他者に強いれば、それはエゴとなり、争いの種となる。幼子が博識な大人を見る時、恋する人が想い人を見る時、それがその瞬間幻となるのと同じように。

ニュータイプ(アニメキャラ)という理想に魅せられた少年少女が大人になる通過儀礼としての一面も備えた本作は、裏を返せば、そんな理想に捉われた人々の心の歪みが紡ぐ青春群像劇と言い変える事が出来るのかも知れません。

ニュータイプなんて関係ねぇ!のポーズをとり続ける自由なガロード、ニュータイプとしての力を求められ戸惑いながらも信念を曲げない強い子ティファ、ニュータイプであった過去から逃れられず苦悩する探求者ジャミル、ニュータイプになりたかった献身の人、高潔な魂のカリス、ニュータイプを憎み、滅ぼさんとするフロスト兄弟。

言霊に縛られた人々が白い闇を抜けて、それぞれの道を歩むまでの姿を描いた「機動新世紀ガンダムX」。これはそんな人たちの物語。心を平らかにしてお楽しみ下さい。

最後に、申し訳程度の説明になりますが、ガロードとティファの繊細で優しさに満ちた恋愛描写につきましては、シリーズ屈指、いやむしろ、恋愛を扱ったアニメ全般をひっくるめても突出した微笑ましさと愛くるしさがあったと評価したいです^^

前途ある二人に祝福あれ!


※1:本作のタイトルは劇場版「機動戦士ガンダム」公開直前に、新宿駅前で行われたイベント「2.22アニメ新世紀宣言」を踏まえているそう。劇中の年号「A.W.(アフターウォー)15年」もこれに因んでいるとの事。

※2:ハゲタカの名の通り、廃墟を漁り、使えるものや金になるものをかっぱらい、自分達で利用したり、売り捌いたりして生計を立てているジャンク屋みたいなもの。いくつもの派閥があり、中には傭兵や追い剥ぎまがいの行為をする連中もいる。

※3:あくまでも設定として。バルチャーとして年齢不相応の抜け目無さと逞しさがあり、モビルスーツ乗りとしての天性にもスペシャルと形容していい程に恵まれている。

※4:ニュータイプの対義語。精神感応や未来予知など超能力に類する能力を全く持っていない人。つまり普通の人。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 27

67.1 15 復讐で戦いなアニメランキング15位
ロミオ×ジュリエット(TVアニメ動画)

2007年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (317)
1841人が棚に入れました
舞台は空中浮遊大陸ネオ・ヴェローナ。14年前のモンタギューの反乱によってキャピュレット一族は虐殺された。唯一の生き残りジュリエットはキャピュレット家の親衛隊隊長のコンラッドの手によって助けられ、ウィリアムの劇場で男として育てられる。それから14年後。ジュリエットは「赤い旋風(かぜ)」と呼ばれる剣士の姿でモンタギューの圧制に立ち向かうが、憲兵隊に追われている所を親の仇である太閤モンタギューの息子である、ロミオに助けられる。その後2人は、偶然にもネオヴェローナで開かれた舞踏会で再会し、恋に落ちる……。

声優・キャラクター
水島大宙、水沢史絵、鳥海浩輔、野島裕史、松来未祐、広橋涼、大原さやか、石井康嗣、置鮎龍太郎、川澄綾子、立花慎之介、柿原徹也、久川綾、藤原啓治、井上和彦

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

アイリスの香り・・

2007年4月4日 - 9月26日TV放送された。全24話。
原作"William Shakespeare"の戯曲「ロミオとジュリエット」

空中浮遊大陸ネオ・ヴェローナという中世14世紀のイタリア
の都市ヴェローナにファンタジー要素を加えた世界観を舞台
に、宿命に翻弄される二人の愛を描く。


感想。

アイリスはフランスでは王室の紋章で国花。
ギリシャ・ローマの神話に略同一のアイリスの由来が有る。
花言葉は愛・優しい心・あなたを大切にします・優雅 等。
白百合なら純潔・威厳・無垢・甘美、無邪気・清浄 等。

原作は悲劇とされていが、実際は過剰な冗談や乱暴な語句や
猥談的会話等も含むFarce(卑俗的笑劇)要素が強い作品。
そういう意味では現代風にアレンジされたコミカルな描写等
も、それなりに解釈がハマっているのかもしれない。

出逢い方や設定等が逆になっていたり協力者等に捻りがあり
原作を知っていてもやや先読みが利かず充分楽しめる内容。

皇帝派と教皇派の部分を"キャピュレット家"をクーデターに
よって"モンタギュー"が滅ぼしたという部分が最大の違い。
貴種流離譚風にアレンジしてモンタギューを私怨や権力欲で
民への圧政等悪人色を強め、エスカラスはファンタジー要素
として組み込まれている。

其処に「赤い旋風」と異名をとる圧政から庶民を守る見方の様
な怪人を気取るオーディン(ジュリエット)を描くなど物語の
序盤のジュリエットがモンタギューと対立せざる得ない状況
やロミオとジュリエットの悲しい出逢の印象を深めている。

またパリスに該当するハーマイオニがロミオの婚約者。
ティボルトの立ち位置役割に捻りを加え謎めかせてる。

OP他音関係は良いけどEDは・・少々インパクトが強引。
6話は矢張り印象的。其の侭抑揚が大きく7話以降も1クール
の区切り良い所まで一気に話が進んでいく感じで見易い。
9話での伏線などは如何にもファンタジー要素かな。

GONZOの作品の中ではキャラデザが結構好みで見易い感じ。
3Dは特化してもキャラデザ等の作画は水面ギリギリかも?
表情や視線移動なと細い所は気を使う傾向はあるかな。

声優は人気より実をとった傾向でそれなりにはまってる。
どれも特別は無いけどバランスがとれている感じがした。
後半は感動系の美化描写が多いのでやや弛みがあるけれど
2クール目のEDは結構良い。

クライマックスはファンタジー風に捻った形で視る人の
好みが分かれそうだけど概ね「ロミオ×ジュリエット」を
大きく崩す事無く綺麗に纏めた感じ。



OP「祈り〜You Raise Me Up」歌 - LENA PARK
原詞 - Brendan Graham / 日本語詞 - 御徒町凧
作曲 - Rolf Lovland / 編曲 - 坂本昌之・武部聡志

ED「サイクロン」歌 - 12012
ED「Good bye, yesterday」歌 - Mizrock


キュピレット家

ジュリエット:水沢史絵
キャピュレット家唯一の生き残り。仮面の怪人「赤い旋風」。
役人などの横暴に正義の味方モドキの行いをしていた。
16歳になるまで自身の生い立ちを全く知らされずに育つ。
身分を隠す為に普段は男装し「オーディン」と名乗っていた。

キュリオ:鳥海浩輔
フランシスコの親友。ジュリエットの剣の師でもある。
14年前の事件で父親を亡くした。口下手だが優しい性格。

フランシスコ:野島裕史
キュリオの親友で弓の名手。冷静で頭はいいがやや毒舌。
キュリオと同じく14年前の事件で父親を亡くしている。

コーディリア:松来未祐
ジュリエットの姉のような存在の優しい女性。
14年前の事件で両親を亡くした。炊事洗濯等家事が得意。

アントニオ:広橋涼
コンラッドの孫で、仲間内の連絡係もこなす。
ジュリエットと仲がよく、行動を共にすることが多い。

コンラッド:宝亀克寿
キャピュレット家の元親衛隊長。
14年前の事件でジュリエットとコーディリアを救い出した。
ジュリエットを育て、打倒モンタギューの機会を待つ。

ティボルト:置鮎龍太郎
黒い竜馬を駆り、腰に帯びた2本の剣をで戦う二刀流剣士。
敵を同じくする事で度々キャピュレット家に協力する。
キャピュレット残党とは距離を置き独自に行動している。


モンタギュー家

ロミオ:水島大宙
モンタギューの息子。ティボルトとは異母兄弟に当たる。
正義感が強く優しい性格。父の悪政に反感と抱えていた。
父が強引に定めたハーマイオニという婚約者がいる。

ハーマイオニ:大原さやか
ボロメオ侯爵家の一人娘。ロミオの政略的な許婚。
彼女自身はロミオのことを好いている。薔薇が好き。

モンタギュー:石井康嗣
ロミオとティボルトの父であり、現ネオ・ヴェローナ大公。
自らの権勢にしか興味がなく、民に圧政をひく暴君である。

ポーシア:久川綾
モンタギューのやり方に反感を持ち、現在は修道院にいる。
ロミオの母。別れた後もモンタギューからは愛されている。

マキューシオ:柿原徹也
ロミオの従兄弟。モンタギューに心酔してる。
野心家であり、成り上がるためには何でもする。

タイタス・ド・マルケージ:浦山迅
マキューシオの父親。ろくに勤めも果たさず享楽に興じる。
モンタギューの過去の素性を知る人物。

テューバル:齋藤龍吾
モンタギュー家の親衛隊長。

セリモン:麻生智久
憲兵隊長。モンタギューの圧政の手先で暴力を振るう。

アブラム:飯田浩志
ヴィットーリオ一家の暗殺を命じられた親衛隊員。


その他市民など

エアリエル・ファルネーゼ:鳳芳野
ファルネーゼ家の当主。息子であるウィリアムの劇場に
ジュリエットたちを匿っている。残党一派の最大の後援者。

ウィリアム・シェイクスピア:井上和彦
エアリエルの息子。芝居小屋のオーナーで売れない劇作家。
ジュリエットたちからは「ウィリー」と呼ばれている。
洞察力に優れており、オーディンの正体を見抜いていた。

エミリア:川澄綾子
芝居小屋の女優。貴族に見初められて玉の輿に乗るのが夢。

ヴィットーリオ・ド・フレスコバルディ:宮下栄治
ペンヴォーリオの父親でネオ・ヴェローナ市長。
コンラッドの親友。優しさを持つ良心的な人物。

ペンヴォーリオ 立花慎之介
ヴィットーリオの息子。ロミオの親友で優しい性格。

ランスロット:藤原啓治:ジュリエットたちの協力者。
町医者として民衆の暮らしを良くしようと活動している。
その志に賛同してくれる妻(声 - 園崎未恵)と、2人の娘
(声 - 岡本奈美、設楽麻美)がいる。

オフィーリア:岩男潤子
大樹エスカラスを守る庭師。額と頬に刺青の様な紋様がある。
少女の様な姿だが、唯一、モンタギューと対等に話せる。
「永遠の実りはない」とモンタギューに警告をしていた。

8回ほど再視聴。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

面白かったし好きだけれど、惜しい点がいくつか・・・

2007年4月~2007年10月放送のTVアニメ。
もともとタイトルやあらすじからはあまり興味が湧かなかったのですが、家族が某動画サイトでタイムシフト予約していたものを一緒に視聴しました。

シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」をオマージュしたオリジナルアニメです。全体的にクオリティは高いほうだと思います。
テーマはズバリ「愛」ですね!
好きな部分が意外と多くて、全体としては良かったです。でも勿体無いと思う部分も同じくらいありました。

あと馬。馬かわいい!!
竜馬のデザインがカッコよくて、しかも動きや飛び方が凄く凝っていて好きですね。2000年代後半でこんなに動物に凝ってるアニメはあまりない印象(思い込みかもですがw)なので感激しました。

他の方のレビューでも書かれていますが、音楽が素晴らしく、使い方も違和感が全くなくてとてもよかったです。
声優さんの演技や配役も良かったですし、若手とベテランのバランスも良くて落ち着いて聞いていられました。

作画で意外だったのがバトルシーンに力を入れていた事ですね。ラブストーリーメインだと思っていたので少し驚きましたw
心理描写や仕草も細かくて、見ているだけで本当に楽しかったです。シンプルで特徴のわかりやすい良いキャラクターデザインで、シンプルだからこそ良く動かせているのかもしれませんね。
ロミオとジュリエットはもう少し華やかな印象の方が良かったかも。少なくともジュリエットは男装とドレス姿で顔の雰囲気を変えた方が…化粧はしているでしょうから。

キャラクターは地味ですが良い個性を持っていて、しっかりと作られていたと思います。小さな台詞などから背景を考えるのも楽しかったですね。

物語は全体の流れとしては割と自然でした。好きな所も多かったです。
ただファンタジー要素がちょっと邪魔というか、しっかり組み込めてないというか…(汗)
私の感じた良かった点と問題点は下にまとめますので、興味があれば開いてください。


【良かった点】
{netabare}
原作に持っている私のイメージは「家や身分を捨て、死んで結ばれる」という感じなんですが、本作では「互いへの愛を原動力に、それぞれが家や身分を受け入れた上で乗り越える」という、一歩踏み込んだ内容になっていた印象です。
これはすごく好きな部分でした。

ロミオはモンタギューの子息である事を受け入れ、その責任として父親を殺そうとしましたし、父が死んだ時点でキャピュレット家に大公の座を返上しています。
ジュリエットはキャピュレット家の当主としての責任を果たしましたし、その後は市民にネオ・ヴェローナを託すのだろうとはっきり感じられる描写でした。幼い義侠心で始めた「赤い旋風」も、最終的に市民をまとめる旗印にまで昇華させています。
市民にとってはそれが本物でも偽者でも構わなくて、そういう存在がいる事が重要だったわけですし、身代わりに死んだランスロットもここでしっかり報われているのですよね。

それから農村の教会でロミオとジュリエットが再会したとき、ジュリエットが「薔薇がいいわ」と言ったことに感動しました。
薔薇はモンタギュー家の紋章のモチーフですから、モンタギュー家を含めロミオのすべてを愛するという心のあらわれとして、直接的ではないけれども明確でわかりやすい意思表明になっていたと思います。

物語後半の演劇による情報戦という発想も面白いですし、とても良いなと思いました。旗印としての「赤い旋風」への流れも自然になり、ウィリアムもメタ要素に終わりませんでした。
{/netabare}


【気になった点】
{netabare}
中盤の二人の逃避行が未熟さの現れであることは良いのですが、何が未熟でどう成長するかが明確に描写されていないのが勿体無いです。メンタルとフィジカルの成長ははっきり見られましたが、心理の変化などでもう少し踏み込んだほうがよかったのでは?
特にジュリエットは、逃避行の後はなし崩し的にキャピュレット家の当主に戻ってしまい、どうしてその決断に至ったのかがよくわからなかったです。

ジュリエットに比べロミオに活躍が少ないのも勿体無かったですね。そればかりか、存在感ではティボルトに食われてしまった印象もあります。
ティボルトとの人間関係が物語のキーになるかな?とか、鉱山や農村での行動がエスカラスに絡んでくるかな?とか思っていたが、そんなことはなかったぜ!

それから一番大きな問題点だと思ったのが、「エスカラスが滅べば世界が滅ぶ」「二つの家の愛と確執、市民の革命」というストーリーラインが2つあり、しっかり絡んでいなかったことです。

上で述べたように、「自分に課されたものを全て受け入れた上で、それを背負うか捨てるか、自分の意志で選択した上で結ばれる」という方向性をラスト前まで私は感じていました。
なのにラストで急にエスカラスの件が出てきて、これではロミオの死によってエスカラスに命を捧げることをジュリエットは「結果的に」受け入れただけではないかと…
「ロミオとともに生きること」と「大切な人達を守るために自分の命を捧げること」のどちらを選ぶかという点では、自分で選択したわけではないですよね。
要はロミオが死ななかったらジュリエットは同じ選択はしなかっただろうと思うんですよ。

ハッピーエンドが良かったとかバッドエンドが良くないとかいうことではなくて、そこまでせっかく積み上げてきたものがぼやけてしまったことが私には勿体無くてしかたないという;;{/netabare}

私としては本作は面白かったですし好きですが、勿体無いの一言に尽きますw
ボーイミーツガールや恋物語が好きな方、映像と音楽が作り出す雰囲気を楽しみたい方は視聴しても良いかもしれませんね。(2016.4.27)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 9

めじな さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

感想(希望・祈りは時を超える)

全24話。恋愛・ファンタジー・アクション・感動もの。

原作は名シーンのセリフ以外知りません。

まず、この作品はOP曲が最高に良いです!
世界的な名曲「You Raise Me Up」のカバー曲。
この作品にメッチャ合ってて、聴いているだけで涙が出そうになります。
映像もこの作品の雰囲気が良く出てると思います。
BGMもかなり良かった。

次に世界観も良い。
中世ヨーロッパのような世界にファンタジー要素をうまく取り入れています。

作画もなかなか良かったと思います。

あらすじ
14年前のモンタギューの反乱により、キャピュレット王家は失墜した。唯一生き延びたジュリエットはモンタギューと戦うことを決意する。

ストーリーは前半はハラハラ・ドキドキの展開でかなり良く、観ていて引き込まれました。
演劇を観てるようなカンジの演出でホントに素晴らしかった。
それにジュリエットがカッコいい。

次に、ロミオとジュリエットの二人の出会いは胸がキュンキュンしますw
これを観ると恋愛ものを観てるんだな~という気持ちにさせてくれます。
二人の出会いから始まる純愛良いですよ~。
7話は特に良いですね。最高でした。

中盤は前半とは異なりテンポもゆっくり。
この展開はSAOのキリトとアスナそっくりだな~と思うエピソードもありました。
ここは個人的にこの作品にはいらないと思います。
このあとは、恋愛と呼ぶにはあまりに過酷で切ない展開が待ち受けています。
また、前半から途中に色々なところに名セリフがあります。
このセリフ知ってる、ここでそれか~とよく独り言いってましたw
次に、途中色々なキャラが出てくるのですが、情のあるキャラが多くて心にジワリときます。

後半はラストに向けてストーリーにファンタジー要素が強くなり、話が急展開します。
このあたりはギャップがありました。
それに、泣ける名シーンがあります。ラストも切ないです。。
でも、良いカンジに締めくくられていると思います。
心が温かくなりました。

こういう純粋な恋愛もの結構好きです。
原作を知ってたらまた違った見方になると思うのですが、
私はこの作品の二人の禁断の切ない純愛ストーリー良かったです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 19

67.8 16 復讐で戦いなアニメランキング16位
機動戦士Vガンダム [ヴィクトリー](TVアニメ動画)

1993年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (356)
1658人が棚に入れました
宇宙世紀0153年、地球圏を統治している地球連邦政府は形骸化し、宇宙に存在する各サイドは連邦政府の統制を離れた独自の道を歩み始め、各地で紛争が勃発する「宇宙戦国時代」に突入していた。
そのなかでもサイド2に存在するザンスカール帝国はギロチンによる恐怖政治と、救済と慰謝を基調とするマリア主義を掲げて急激に民衆の支持を獲得し、地球に向けてベスパと呼ばれる帝国軍を派遣した。ベスパはヨーロッパの都市 ラゲーンを制圧下に置いた後、地球侵攻のための拠点とする。また、ザンスカール帝国への抵抗活動を続けている組織 リガ・ミリティアの構成員たちも、それに対抗してヨーロッパで散発的な抵抗を始める。
こうした中、ヨーロッパの都市 ウーイッグ近くに存在するカサレリア近辺にてパラグライダーを操っていた主人公の少年 ウッソ・エヴィンはベスパのMS(モビルスーツ) シャッコーとリガ・ミリティアに所属する小型戦闘機との戦闘に巻き込まれ、シャッコーに引っかかり取り付いた挙句、パイロットを引き摺り落としてMSを奪ってしまう。これを発端に、その後ウッソはリガ・ミリティアと共に、数奇な運命をたどることになる。
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

《戦士の哀しみ》は無印やゼータよりもずっと上手に描けてる気がしました。

※2周目完了したのでレビューを更新します。
(個人評価を × 3.4 → ☆ 3.6 に改訂)

同じ富野監督のアナザー・ガンダム作品である∀の視聴と並行しながら、嫌々視聴していた前回と違って、今回は落ち着いてじっくり視聴してしていくことが出来、レビュータイトルに書いたような本作の美点にも気づくことが出来ました。

ただ、難点をいえば、やはり富野監督作品の常として、①やたらとシナリオがあっちこっち飛んでゴチャゴヤしてて、②敵も味方も上層部は自分の保身や味方を裏切って自分が成り上がることばかり考えてる食わせ者ぞろいで、③そのうえ、肝心なところで精神感応やオカルト現象が都合よく発生する等で、真面目にシナリオを追っていくのが途中で虚しくなってしまう感じは、やはりあると思います。

やはり今回も、しばらく前に2周目を終えた∀の方がずっと面白かったと思うので、両作とも未視聴の方は、∀の方を先に視聴して、本作の方は、そのあと“ついでに”視聴する程度で十分ではないでしょうか。


※以下は1周目時点の感想です。
{netabare}
無印・Z・ZZのあとの第4作目の《機動戦士ガンダム》TVシリーズということで、見とかないとイケナイかな?と思って一気観しましたが・・・並行して視聴していた「∀ガンダム」の方が個人的にはずっと好印象でした。

それから、ひとつだけ本作を見てて「なるほど」と思ったのは、これが∀のいう《ガンダム世界》の「黒歴史」のヒトコマなんだな、ということでした。

本作は《宇宙世紀(UC)》という紀年法で時期が示される最後の期間の作品、ということなので後に続く物語はありません。
→正確に言うと、この後、{netabare}2,000年だが10,000年だか経って「∀ガンダム」の時代になる{/netabare}、ということらしいです。
→ということで、《ガンダム世界》の行く末が知りたい方は、本作と併せて「∀ガンダム」に手を伸ばしてみるのも一興です。{/netabare}


◆視聴メモ
{netabare}
・第1話視聴終了時点
「新しいガンダムの合体シーンを真っ先に視聴者に見せたい」というスポンサー(プラモメーカー)の強い要望で、第1話からガンダムを登場させるために、本来は第4話に相当する話を最初にもってきて、第2~4話まではヒロイン(シャクティ)の回想という形式にしているため、話が非常に分かり辛くなっていることに注意。
白いガンダムを駆る少年(ニュータイプの少年ウッソ)vs.赤いモビルスーツを駆る顔を隠した青年(連邦軍の将校クロノクス)・・・という『初代ガンダム』のアムロvs.シャアを本家どりした構造が早くも示されている点にも注目。
・第4話視聴終了時点
この回のラストでやっと第1話につながる。
・第6話視聴終了時点
ウッソと死闘を繰り広げたワタリー・ギラ小隊長が、ウッソの姿を見て驚愕し自決する後列な印象の残る回。
・第7話視聴終了時点
ここまでシリアスな脚本にするなら作画・演出もっと頑張らないと・・・
・第14話視聴終了時点
ケイト戦死の瞬間にウッソが精神感応→またニュータイプとかいう陳腐な異能力者かと少し幻滅。
・第26話視聴終了時点
マリアの恩寵ということで、完全に異能力ものに。
・第35話視聴終了時点
ウッソ&オデルがシャクティ自身の意思に逆らって彼女を敵艦から救出してしまう注目回。
オデロの脱出間際に艦内で雑用をしていた少女が「ハイル・ザンスカール」と叫んで事切れ、オデロが「ザンスカールの主義者だったのか。マリア主義ってのはそういうんじゃないんだろう!」と叫ぶシーンが入っていることにも注意。
・第36話視聴終了時点
主人公ウッソが「母さんです」といって血のしたたるヘルメットをマーベットに手渡す有名らしいシーンがラスト付近で見られる回。
・第47話視聴終了時点
富野作品おなじみの精神官能満載のメタメタ展開・・・
・第50-51話視聴終了時点
こちらも毎度もカオス状態&メタメタ意味不明のオカルト展開満載で興醒め。
但しラスト(後日譚)だけは割と良い感じ。{/netabare}


◆制作情報
{netabare}
原作            矢立肇、富野由悠季
総監督          富野由悠季
キャラクターデザイン 逢坂浩司
メカニックデザイン   大河原邦男、カトキハジメ、石垣純哉、佐野浩敏
音楽            千住明
アニメーション制作   サンライズ{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

========== 機動戦士Vガンダム (1993年4月-1994年3月) =========

 - - OP「STAND UP TO THE VICTORY」、ED「WINNERS FOREVER」 - -
{netabare}
第1話 白いモビルスーツ ★ 東欧の森のMS戦(ウッソvs.クロノクル中尉)、リーガ・ミリティア隠れ施設への敵襲、ヴィクトリータイプG合体・赤いMS撃退
第2話 マシンと会った日 ☆ シャクテイの回想(不法居住者の村カサレリア、MSシャッコー奪取(ウッソ)、ベスパの特別区ウーイッグ爆撃、ウッソ初MS戦)
第3話 ウッソの戦い ☆ 続き(ベスパの民間人殺戮、ウッソのカテジナ&カルル輸送、ベスパMS2機との交戦・撃退)
第4話 戦いは誰のために ☆ 続き(ウッソ自宅地下の秘密、サバト隊の森焼き討ち・再MS戦、コアファイター出撃、赤いMSとの戦)、シャクティの心配
第5話 ゴッゾーラの反撃 ★ リガ・ミリティア秘密工場、クロノクル潜入、ガリー・タン機来襲、ウッソ再出撃、ガリー・タン捕囚、カテジナの苛立ち、ベスパ再襲撃
第6話 戦士のかがやき ★ クロノクルのオイ・ニュング伯爵&カテジナ拉致、ウッソ敵MS隊撃退、ワタリー・ギラ小隊長自爆
第7話 ギロチンの音 ★ ガッタール隊のリガ逃亡部隊追撃、オデロ等少年達の奮闘、ピピニーデン大隊降下・撃退、オイ・ニュング伯爵ギロチン刑(ファラ中佐)
第8話 激闘! 波状攻撃 ★ ウッソ&シャクティ帰村、VG(マーベット搭乗)vs.ピピニーデン隊、パイロット交代(ウッソ)・苦戦、救援到着(オリファー搭乗VG)
第9話 旅立ち ☆ クロノクル&カテジナ来村、カテジナの決別の手紙、離村
第10話 鮮烈! シュラク隊 ☆ ウッソ&シャクティの単独行動と危機、シュラク隊来援(女性部隊)、オリファーの制裁
第11話 シュラク隊の防壁 ★ ベチエン飛行場到着、ウッソの父ハンゲルグ・エヴィンの噂、ヘレン戦死、宇宙引越公社所属輸送機発進(ジブラルタルへ)
第12話 ギロチンを粉砕せよ ★ 初めての海(ロブ爺さんとの出遭い)、港町バルセロナの一幕(ファラと少年たちの出遭い、ウッソのギロチン台破壊、ファラ隊撃退)
第13話 ジブラルタル空域 ★ 中立地帯アーティ・ジブラルタル到着(両親の消息、母の用意したチケット、伯爵の仇ファラ)、クロノクル&ファラ隊との戦、マヘリア戦死
第14話 ジブラルタル攻防 ★ マヘリアの葬儀、カテジナの意図判明(スパイ)・ウッソの申出拒否、ケイト戦死(マスドライバー死守)、シャトル(カテジナ乗船)発進(クロノクル&ファラ同乗)
第15話 スペースダスト ★ ウッソ等宇宙空間へ(シャクティとの一時的な別れ)、ファラ中佐の宇宙漂流刑(タシロ大佐)、凄腕ゴッドワルド&ウッソ遭遇
第16話 リーンホース浮上 ★ 連邦所属・旧式戦艦リーンホース発進(シャクティ宇宙へ)、ハイランド周辺臨検事件
第17話 帝国の女王 ☆ ザンスカール帝国の指導部(マリア女王・カガチ首相)と国是(マリア主義) ※半総集編
第18話 宇宙艦隊戦 ☆ 太陽電池施設ハイランド、戦艦リーンホース救援、リガ・ミリティアの指導者ジン・ジャハナム(?)登場
第19話 シャクティを捜せ ★ タシロ大佐のシャクティ収容、シャクティの素性判明(マリア女王娘)
第20話 決戦前夜 ☆ シャクティ&カテジナ再会、敵カイラスギリー艦隊強襲(ウッソ発案)
第21話 戦略衛星を叩け ☆ 続き、リーンホース突入・白兵戦、タシロ大佐撤退、カテジナの伝言(シャクティの無事)
第22話 宇宙の虎 ★ ラビアンローズ4入渠、ゴッドワルドとの再会・死闘
第23話 ザンスカール潜入 ★ マルチナ発病、学徒兵との小競り合い、ウッソ達の密入国、建設工事用ロボットとの交戦、首都アメリア(スージとの再会)
第24話 首都攻防 ★ シャクティ&マリア面会、シャクティ&ウッソ再会
第25話 敵艦と敵地へ ☆ ウッソの再潜入、式典中の女王との対面、式場騒乱、マリア人質に
第26話 マリアとウッソ ★ 続き、ペギー戦死、捕らわれたウッソ&マーベット、マリアの恩寵、公開処刑寸前のVG機動、カテジナ機飛来
第27話 宇宙を走る閃光 ★ ウッソvs.初陣カテジナ、連邦MS奇襲、コロニー脱出成功・レーンホースJr合流、シャクティの悪い予感、ジュンコ爆死(カテジナ設置爆弾)、ビッグキャノン発射(ザンスカール艦隊直撃)
第28話 大脱走 ☆ マケドニア・コロニー退避(捕虜収容所へ、マーベット&オリファー結婚)、クロノクルのモトラッド艦隊の司令官抜擢、カテジナ機来襲、ウッソ以外コロニー脱出
第29話 新しいスーツV2 ☆ ウッソ捕囚、ルペ・シノ大尉との入浴騒動・脱出、ウッソの新ガンダムV2搭乗・敵機撃退、母(ミュ-ラ・ミゲル、V2開発者)の所在
第30話 母のガンダム × 月面都市セント・ジョセフ入境、母との再会 ※半総集編だが編集の仕方が適当過ぎる
第31話 モトラッド発進 ☆ シャクテイ独断でネオ・カタルヘナ行き、カテジナvs.ウッソ、母の身代わり(シャクティ救出)、オリファーの敵艦アドラステア突撃・戦死{/netabare}

 - - - OP「DON'T STOP! CARRY ON!」、ED「もう一度TENDERNESS」 - - -
{netabare}
第32話 ドッゴーラ激進 ★ モドラッド艦隊旗艦アドラステア地球へ、MAゴッドーラvs.マーベット指揮MS隊、ゴッドーラ撃滅、オリファー等の宇宙葬
第33話 海に住む人々 ★ リーンホースJr大気圏突入、マリア主義の信者たちの集会、ゴッドーラ来襲、シャクティ再確保(クロノクル司令)
第34話 巨大ローラー作戦 ☆ 地球クリーン作戦開始(ピピニーデン指揮)、戦艦による市街地踏み潰し、核爆発
第35話 母かシャクティか ★★ 仕組まれたゴズ・バール脱走(ウッソ&オデロ敵艦潜入)、シャクティ自身の意思に反した救出(再び母ミューラの身代わり)
第36話 母よ大地にかえれ ★ ミューラ奪還作戦、ゴズ・バールの卑劣な罠(ミューラを盾にしたウッソ搭乗V2撃滅作戦)、母の死、ザンスカールと連邦の一時停戦
第37話 逆襲ツインラッド ★ 北回り欧州航路(久々の休暇)、停戦協定違反のホワイトアーク強襲(ガッダール隊)、島の腐臭とマルチナ&エリシャの動揺(シャクティの喝)、連邦の援軍到着
第38話 北海を炎にそめて ★ ガッダール隊々長ドゥカー・イク&副官レンダ猛攻・戦死、オデロ&エリシャ進展、オデロ突撃と苦い勝利 ※ラストのバイク演出はやや唐突△
第39話 光の翼の歌 ★ 欧州到着、故郷カサレリアでの敵襲、マチス隊特攻・全滅、マチス・ワーカー大尉戦死(シャクティの弔歌) ※光の翼のメガ粒子で・・・というチート技はイマイチ×
第40話 超高空攻撃の下 ★ ラゲーン居住区でのマチス大佐家族との出遭い・墓参り、上空からのリーンホースJr.砲撃(鈴の音の敵MS)、故郷への別れ
第41話 父のつくった戦場 ☆ MSザンネック(ファラ搭乗)との交戦、ハイランド到着、リガ・ミリティア新旗艦ジャンヌ・ダルク乗船・父(ハンゲルグ・エヴィン)との再会、連邦軍への合流(ムバラク・スターン提督)・正規兵拝任
第42話 鮮血は光の渦に ☆ 巨大脳波発信装置(エンジェル・ハイロゥ)建設進行、ルペ・シノ(ピピニーデン隊副隊長)戦死、ピピニーデン爆死
第43話 戦場の彗星ファラ ☆ ザンネック(ファラ少佐搭乗)vsGV2(.ウッソ搭乗)、ファラ宇宙漂流刑の顛末、ザンネック撃破・ファラ脱出、リーンホースJr.のエンジェル・ハイロゥ接近
第44話 愛は光の果てに ★ 偽装輸送船(エンジェル・ハイロゥ潜入)、シャクティの決意・脱走・捕囚、近衛師団所属カリンガ&恋人キスカール同士討ち、ファラ機シャクティ確保、シャクティのタシロ対面
第45話 幻覚に踊るウッソ × マリアのサイキッカー達を利用した精神攻撃 ※半総集編
第46話 タシロ反乱 ☆ シャクティのアドラステア乗艦、タシロのカガチ離反・マリア連れ去り
第47話 女たちの戦場 ☆ エンジェル・ハイロゥ作動(シャクティ)・退行現象発生、ファラ戦死、マリアの後悔と祈り、ジャンヌ・ダルク来援、シャクティの祈りの波動(地球へ拡散)
第48話 消える命 咲く命 ★ ウッソの敵艦ブリッジ突入(マリア死亡、タシロ死亡)、タシロ旗艦シュバッテン轟沈、マーベットとオリファーの子
第49話 天使の輪の上で ★ ユカ戦死、V2エンジェル・ハイロゥ突入(サイキッカーの犠牲、カテジナの姦策(ネネカ隊の特殊装備)撃破、シャクティ救出)、エンジェル・ハイロゥ大気圏降下(シャクティの悲鳴)
第50話 憎しみが呼ぶ対決 ★ シャクティ&ウッソのEH再突入、戦艦ジャンヌ・ダルク特攻・轟沈、シャクティの浄化の歌声、戦艦リーンホースJr.突撃(リガ・ミリティア老人たちの見せ場)・モトラッド艦隊全滅、コニー戦死(シュラク隊全滅)、ウッソvs.クロノクル一騎打ち
第51話 天使たちの昇天 ☆ 続き、EH分解、ジャンヌ・ダルク突撃・爆裂、オデロ戦死、クロノクル戦死、カガチ死亡、ウッソvs.カテジナ、後日譚(数ヶ月後のカエサリア){/netabare}
--------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)27、☆(並回)22、×(疑問回)1 ※個人評価 ☆ 3.6

投稿 : 2024/11/02
♥ : 22
ネタバレ

シス子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

あと"1Click"でガンプラ買うところだった・・・というわけでロボもの:第10弾

「宇宙世紀」のガンダムシリーズのなかでは
一番最後のエピソードにあたる作品です

とりあえず
宇宙世紀の括りで
手前のお話である「F91」まで視聴してからこの作品を観ました


観ていて一番に気になったのは
ガンダム作品でありながら
「ガンダム」という”名前”があまり出てこないこと

主人公の「ウッソ・エヴィン」君が搭乗する機体は
見るからに
まんま「ガンダム」なのですが
「ガンダム」って呼ばれてないのです

特に
機体を開発した
リガ・ミリティア(地球連邦軍)側での呼称はほとんど「ヴィクトリー」
(「Vガンダム」の”V”ってヴィクトリーの頭文字のことらしい)

たまに違う呼び名が出てきたと思ったら
「Vダッシュ」とか
「ヘキサ」とか
オプション強化型の呼び名だったり

「ガンダム」という名前がそもそも忘れ去られているのか?

しまいには
{netabare}「なんか敵が“ガンダム”って言ってたよ~」{/netabare}みたいな
台詞まででてきたり

逆に相手の「ザンスカール帝国」側にとっては
「ガンダム」は忌々しい過去の記憶のように忌み嫌って
最初こそ「ガンダム」と呼んでいたのに
徐々に
「白いヤツ」や「(ガンダム)もどき」「ヴィクトリータイプ」になってしまって

私が記憶している限りでは
「ガンダム」っていう単語自体
10回くらいしか出てこなかったかも(かなりテキトーですよ)

でも
よくよく考えたら
なんか不自然ですよね

この物語の時代は
宇宙世紀では0153年

アムロ君が活躍していた「一年戦争」(0079年)の
74年後です

私たちのいる世界での74年前って言ったら
今が西暦2014年としたら
西暦1941年
昭和15年
太平洋戦争開戦の1年前です

太平洋戦争で活躍した有名な戦闘機といえば
そう
たいていの方は
「ゼロ戦」が思い浮かべられるはずです

戦艦だと「大和」あたりでしょうか

あの全人類の約半数を死に至らしめた
「一年戦争」や
後の「グリプス戦役」から「ネオ・ジオン抗争」
での「ガンダム」の活躍を考えれば
人々の記憶の中に
特に
地球連邦の人達には
「ガンダム」という名前は
記憶の中に強く刻まれているはず

なのに
「ガンダム」が名前もろとも
忘れさられてしまっている感じなのです

まあ
兵器モノアニメって
こんなものなのかな



つまらない疑問で
長々と書いてしまいました


さて
物語についてですが

この作品
視聴後に他のレビュアー様のレビューを
いろいろ
読ませていただいたのですが
一番多かったのは
ガンダムシリーズの中では
一番の
「鬱展開」であること・・・

同感です

激しく同意です^^

よかった
私もようやく人並みの感性が備わったのかな~
な~んて
感じるに至り改めて安堵しています^^

とにかく人がたくさん死にます
しかも
とても惨たらしい最期^^!(ちょっと言い方が変?)

でも
グロいとか
大量の流血シーンが盛りだくさん
といった
視覚的なものより
人の死に対するシチュエーションが
「鬱」な気分に拍車をかけている感じです

ギロチンによる斬首刑や
宇宙漂流刑といった
残酷な処刑方法

あるいは
家族や
恋人同士
尊敬する人や
憧れの人なんかが
目の前で悲惨な死を遂げたり

ビームサーベルで生身の人間が焼かれたり
首がヘルメットごと飛んでいったり
モビルスーツから放り出されて頭を強打したりで

なんだか
とことん
死の悲惨さを追及しているのでは・・・
と思ってしまうくらい

そして
見てられなかったのは
そんな死に至る状況が
ウッソ君(13歳)をはじめとする
子供たちの目の前で起きていること

なかでも
ウッソ君のお母さんのシーンは
とても直視できる状況ではありません

ぶっちゃけて言うと
{netabare}お母さんの首がヘルメットごと飛んでいっちゃったんですが・・・{/netabare}
{netabare}それを
ウッソ君が拾ってきて
血が滴り落ちる中身が入ったままのヘルメットを
誰かに渡すシーン

ウッソ君泣いてます{/netabare}

下手なグロアニメより
よほど酷いものです

でも
そうは言いながらも
悲惨なお話ばかりというわけでもなく
子供たちのほのぼのとしたエピソードや
初心な恋愛なんかのお話があったり

戦闘シーンも・・・まずまず・・・かな?(後述)

ついでに
{netabare}ストーカーまがいや
セクハラじみたシーンもあったりと^^{/netabare}

ストーリーの全体的な構成としては
そこそこバランスよくできていると感じました


さらに
もっと酷かった(?)のはメカ設定

ツッコミどころ・・・
と言うより
唖然とするメカキャラがてんこ盛り

ヘリコプターがモビルスーツに変形したり
(ビームシールド(盾)がローターになってる)

蜘蛛みたいなモビルスーツや(関節毎にパーツが分かれる)
竜みたいなもの(同上)
大きいタイヤに乗っかって動き回るもの
(タイヤが奪われたら奪った側もそのタイヤを再利用可能というスグレもの)

バイクみたいな巨大な戦艦が出てきて
{netabare}「地球クリーン作戦」なる大義を掲げ
その太いタイヤで地面を均して回ったり
(「これ倒れたら起こすの大変だろうな~」って余計な心配をしそう){/netabare}

新しいメカキャラが搭乗するたびに
{netabare}「んんん!」「おぉぉぉ!!」「なんじゃこりゃぁ!!」「ふざけんな~!!」
「ガシャーン!!」(リモコンをぶつける音)と
悲鳴をあげて暴れてしまうほど{/netabare}

でも
一番酷かったのは(酷いものばっかり^^!)
最初に出てきた
「ガンダム」(ヴィクトリー)ですね(怒

とにかく
いろいろな形に変形するわ
各部が引っ付いたり離れたりするわ

変形途中の形態でもなりふり構わずに
ビームを撃ったり
ビームサーベルで切り付けたりと
超反則技まで出るわ

「特攻をかける!」とか勇ましいこと言いながら
ちゃっかり
足のパーツだけ切り離して敵にぶつけるわで

なにやってるのか
さっぱりついていけない

なにより
気に入らなかったのは(生意気なこと書いてスイマセン)
その”おもちゃ”のようなデザイン

「そうか~ここから”AGE”に至るまでの悪夢が始まるのか~」って
いらん感心までしてしまうほど(AGEファンの方ごめんなさい)

ちなみに
その見事な変形とドッキングのシーンに魅了(?)されてしまって
「これガンプラってどんなつくりになってるんだろ?」って興味が湧き
ググって調べてみました

ブツは「バンダイ」の
「MG 1/100 LM312V04 Vガンダム Ver.Ka(限定クリアパーツ付き)」(まったく意味が分からん)
ある方のブログに組立て方の解説が詳しく書かれていたので拝見させていただきました

「すごい」の一言ですね
最近のガンプラは凝ってます
昔のガンプラ知らないので偉そうなこといえませんが

ちゃんと変形するし
ドッキングするし
ビームシールドやビームサーベルは透明の部品使って
それっぽくなってるし(これをクリアパーツっていうの?)

前述した
途中変形の形態や
腕部(トップ・リムというらしい)と頭部パーツがくっついた形態(トップ・ファイターというらしい)
脚部(ボトム・リム)と頭部パーツがくっついた形態(省略)なんかもできる・・・

って
書いてる私がよく分かっていません

細部まで忠実に再現されていて
まるで本物のようです(アニメだから本物もなにもないのですが)

正直
私も作ってみたくなりました~
Am○zo○で¥3,700・・・(ToT


総括して
「鬱」とか
メカキャラの酷評ばかり書いてしまいましたが
全体の仕上がりはとてもよくできていると感じました

ストーリーの構成も分かりやすくて
最初に書いたとおり
「宇宙世紀」最後のエピソードだけあって
時代の流れというか
世界観や設定の進化(一部で後退)が随所に見られる作品でした

投稿 : 2024/11/02
♥ : 27

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

女性の生き方、親と子、戦争の狂気、洗脳、環境、世代交代…濃すぎます。

 水星の魔女がガンダムの何を引き継いだのかを確認したくなって再視聴。ガンダムシリーズは4クールあるので考察に時間がかかるのが大変です。

 ただ、見て良かったです。ガンダム作品としてはあまり人気が高いとは言えない本作ですが、メッセージ性という点では非常に深い作品だったと思います。

 老人と女性と子供のゲリラ部隊のリガミリティア。男1人が率いる女だけの部隊、シュラク隊。洗脳装置であるエンジェルハイロウ。マーペットの妊娠。ギロチンとは?

 Vガンの登場人物の特徴は、個人対個人の場面だとみんなまともで、紳士淑女で優しい大人なことが多いです。そして子供が戦場にいる事に驚く描写が何度も繰り返されます。
 また、男女ペアの登場人物が非常に多く、そしてまともな人ほど死んでゆく。狂った人間が強くなるという感じだったと思います。親子の関係が数組描かれていたのも特徴でした。

 老人たちが子供たちのために自分たちの意思で…というのもまた世代交代を感じます。

 それと初見でタイヤのモビルスーツや艦隊は富野監督もやる気ないのかと思いましたが「進撃の巨人」の先取りでしたね。また、環境破壊への提言ということで逆シャアとは違う意味の地ならしでした。
 車の形をしていたのは、バブル期で猫も杓子も高級車高級車で、核やコロニー落としとは違う形の環境破壊を揶揄していたのでしょうか。
 モビルスーツの破壊時の核爆発にも注目していました。結局どんな理屈をつけても戦争も文明も環境を破壊するという意味でしょうか。

 エンジェルハイロウは、ネット…だと時代的にうがちすぎかもしれませんが、価値観の洗脳ですね。TVによるバブルの洗脳という意味なのか、権利に胡坐をかいて戦争を忘れた平和ボケなのか。もちろん人類補完計画でもあります。
 そしてガンダム的にはニュータイプ…分かり合えると思っていたこの設定が結局洗脳装置になったのはなぜでしょう?

 とにかくテーマとしては、女の生き方、子供に対する親、老人は去り子供に場所を残せ、環境問題、経済第一・女性は職場に出ろという画一的価値観、バブルに浮かれた平和ボケ日本に対する強烈なアンチテーゼが感じられます。

 
 女性の登場人物は、なんといってもカテジナですね。平和を願い世界が間違っているという意識はいいし、子供を戦争に使うことに反発し力がありスマートな戦いをするクロノクルに惹かれるというのは極めて自然です。
 ただ、だんだん変わってゆきます。主義主張ではなく自分の思う通りになるかどうかが大事。ならないとイライラする。力を持つウッソへの憎しみは迫力がありました。最後結っていた髪の毛がほどけ長髪になる意味です。平和や理想を捨てて最後で女になったと言う事です。

 カテジナの女性であることを利用した戦術(エロ水着部隊)はひどかったですね。恋愛から男にすがった女の生き方の象徴な気がします。また、ウッソの成長を見誤っていたのかもしれません。富野氏のミソジニーが女性キャラ、特にカテジナに乗っていますが、一方で富野氏は女性に母性の他、聖性も見ているるのがややこしい。決してカテジナを憎み切れないように描いていた気がします。それが最後です。

 初見では評判通り嫌な女という印象がありましたが、最後のシーンが非常に印象に残っていました。なぜ、あんな描き方をしたのか?今回見て、彼女に拒否反応は起きませんでした。彼女もまた狂わされたんだろうと思いました。

 その点でマーペットとは対照的です。どこが違ったんでしょうね。かなり初めの方では嫉妬という醜い部分も見せていました。母は強いということでしょう。大人では彼女だけというのがまあすべてでしょう。

 そして、シュラク隊はなぜ全滅するのか。戦う女性の象徴でした。バブル期の作品ですから、これは今のままの男と同じ立場で戦おうとする女性の姿から屍を予想したということでしょうか。特にケイトの衝撃はすごかったですね。

 ルぺシノもまた女を使って生きる感じですが、したたかな印象です。ウッソというかショタっぽい感じもありましたので、感情と行動を切り離せるという感じで上司に媚びて出世を狙う感じ?

 ファラですね。なぜ妊娠に驚いたのか。そしてなぜ男を道連れにするのか。愛されていなかったことに対する復讐でしょうか?ギロチンが何を象徴していたんでしょう?残酷な殺しではありますがTV中継ですね。ショーとして殺しを見せるガンダムという作品への自己批判かもしれませんし、人の不幸を娯楽とする世評、誰かの犠牲の上になりたつ社会。

 シャクティ…うーん。語るものが余りないです。ガンダムシリーズの歴代ヒロインの中では一番薄い感じです。それはやはりカテジナとファラが本当のヒロインということでしょう。あるいはルぺシノやシュラク隊を含めてヒロインを分散した感じです。
シャクティは最後の場面。カテジナであることに気が付いていたかどうかです。私は気付いていたと思いますが、どっちとも取れます。人相が変わってしまっていたとか酷い怪我で顔わからないのをアニメ的表現でああしたとか解釈はあります。が、シャクティもまた女という意味で気が付いたと取りたいです。

 とまあ、書きだすとキリがないですね。とにかくVガンダムは濃い。濃すぎるくらいテーマが詰まっている作品だと思います。だから、登場人物もストーリーも歪に感じるのかもしれません。戦争の狂気は前提としていろんな視点から何かを感じることができる作品だと思います。

 もう1回見たいけど、51話。うーん。見落としがいっぱいありそうだなああ。


 追記 なおWW2の従軍女性を描いたノーベル賞作品「戦争は女の顔をしていない」のコミック版があります。その帯に富野監督がコメントを載せています。アニメには「戦う女性もの」の作品が沢山ありますので、是非参考に1巻だけでも読んでおくとよいと思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4

68.5 17 復讐で戦いなアニメランキング17位
るろうに剣心 明治剣客浪漫譚 星霜編(OVA)

2001年12月19日
★★★★☆ 3.8 (247)
1426人が棚に入れました
TVアニメでは描かれることの無かった人誅編をアレンジし、その後の剣心達の人生を監督が独自の解釈で描いたOVA作品。原作の十数年後(明治26年)の話となり、剣心と薫の出会いから人誅編までを薫の回想という形で描かれ、剣での戦いを終えた剣心は償いのための旅を続けている。神谷活心流メンバー中心のオリジナル内容ではあるが、原作終了後の細かい動向を知ることも出来、また、弥彦対剣路の次世代対決も見ることが出来る。追憶編と同じくテレビとは作画が大きく異なり、ストーリーは暗く、剣心や薫の生き方も原作とのギャップが大きい。この為に評価は真っ二つに分かれるが、キリスト教圏では「罪と償い」と言うテーマがキリスト教的道徳観に符合し、極めて評価が高い。
ネタバレ

yokoryo さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

罪と罰と贖罪と...「愛」 剣心を一人の人間として描いた「剣心と薫の物語」

最初に断っておきますと、自分は原作るろうに剣心のファンです^^

まず、るろうに剣心は自分が知っているジャンプ漫画の中で、最も深いテーマを持っている作品なんじゃないかと思います。
そしてこの作品。評価が低いみたいなんですが、自分は本当によい作品だと思います。
それは、るろ剣の本質と言ってもいい「罪と罰と贖罪」をよりリアルに、そして誠実に描いた作品だからです。

確かにこの作品は、原作とは解釈が異なりますし、原作を前提に視聴していると疑問に思う点や遺憾に思う部分は沢山あると思います。剣心の行動や薫の性格なんか特に。
しかし、この作品は「罪と罰と贖罪」というテーマを「剣心と薫の物語」を通して描いたもので、言ってみれば愛の物語でもあります。
まぁ解釈が違うので同人誌といえば同人誌です。しかし、テーマに関しては原作よりこちらの方がずっとリアルです。
なので原作とは見方を変えてよくよく視聴してみると、実は非常に良くできた作品だと思います。

以下ネタバレ含みます。駄文で、かつ非常に長いので興味のある方だけ。
{netabare}
決して原作批判をするわけではないのですが、原作はやはり少年漫画なのです。
様々な葛藤の中でやっと見つけ出した剣心の答え「剣と心を賭してこの闘いの人生を完遂する」これが原作での剣心の贖罪の答えです。
剣心はもう十分苦しんだ。殺めた人達以上の幸せを守ってきた。それが巴の願いだから。巴はすでに剣心を許している。だからもう罪を贖うことは出来た。
理屈はわかります。しかし、ハッキリと言葉にしていないまでも、これを主張しているのは剣心の仲間達、つまり加害者側なんです。普通に考えたらそれは加害者側が主張することではないと思うんです。被害者側、縁にとってこんな理屈に何の意味があるのか。しかしそれを堂々と主張できるのが少年漫画だと思うんです。
少年漫画ではやはり、ヒーローの苦難とそれを乗り越えるための葛藤、それを支える仲間達、そして乗り越えた先にある新たな道。そういった筋書きが感動できるものでもありますし、面白い。なのでどうしても自然とヒーロー側に肩入れしてしまいます。作者もそのように描いていますし。そのためあまりフラットな視点でストーリーを読み進めることが出来ません。まぁそれが少年漫画の良い部分ではあるんですが。

しかしこの作品は、そうした少年漫画的なヒーローとして剣心を描くのではなく、一人の人間として剣心を描くことで、よりフラットな立場でテーマに向き合える作品なんだと思います。
そのため、原作とのギャップからか剣心があまりに痛々しく見えますし、同じく薫の辛さも痛いほど伝わってきます。
なのでこの作品に関しては原作のヒーローヒロインとしての剣心や薫を期待して視聴するのは望ましくありません。

で、それを前提とした上で視聴すると剣心の行動や薫の行動も納得できると思うんです。とても辛いですが。
剣心が薫を置いて、諸国を旅すること。一見矛盾した行動のようにも感じますが「目に映る人々の幸せを守る」「剣と心を賭して闘いの人生を完遂する」から、実は離れた行動ではないと思うんです。確かに薫を第一に考え幸せにして欲しいと思いますし、それはハッピーエンドの物語として最良でしょう。しかしそれは少年漫画的な安易な終幕だと思います。
人斬りとして数多の人を斬ってきた人間にとっての、「闘いの人生を完遂する」とはそんなに甘い贖罪の答えではないはずです。
普通の人間とは背負っているものが違いすぎると思うんですよね。だから、剣心にとって家庭の幸せを守る以上に、より多くの人々の幸せを守ることの方が辛く厳しい道であるし、そうした茨の道を進んでいくことが「闘いの人生を完遂する」ことだと思うんです。
そしてそれを薫もちゃんと理解している。普通そんな重いもの背負っている人を支えてなんていけませんよ。ましてや一緒になるなんて。。。

だからこそ、薫の姿に胸打たれるわけです。
「巴さんが羨ましい。。。」「剣心にとって、あなた以上の存在になる日が来るとも思っていない。」「私に残ったのはあの人の帰りを待つだけ。」「離れていても共有できる何かが欲しかった。」「それがあれば私はきっと耐えられます。」

こんなにも切ない台詞に自分は完全にやられてしまい、終始うるうるでした。
人斬りとしての贖罪のため「闘いの人生」を歩む剣心。薫はそれを支え、受け入れていく覚悟を決めてきた。しかしそれは薫にとっては剣心にとっての一番になれない寂しさをどうしたって伴うもの。また剣心は不治の病に侵され先も長くはない。剣路も元服し、薫るの下を離れ、弥彦も佐ノ助も恵もそれぞれの道を歩んでいる。そして薫に残ったものは剣心を待つというただそれのみ。そしてその寂しさに耐えるために得たものは剣心の不治の病。
本当に辛かったんだろうと思います。不治の病であろうと剣心と共有できる何かが欲しい。それが唯一剣心と自分とを繋ぐ糸であり、剣心にとっての自分の在り処としたんだと思います。台詞にもありましたが、薫は剣心の十字傷以上の存在にはなれないのです。だから剣心は諸国を回るのですが、薫はどうしても剣心の中に自分の存在があると思いたい。そう思える証が欲しい。
そしてその想いを理解していたからこそ、剣心は薫に病を移したんだと思います。
この病の共有は、薫の剣心への愛でもあり、剣心の薫への愛だと思います。
悲しいけれど、これが二人の愛を示すしるしなんです。。。

そして最後、「やっと、やっと消えたね」の言葉には本当に泣かされました。
剣心にとっても薫にとっても辛く長い贖罪の道のり。ここまでの二人のドラマを考えると涙なしにはいられませんでした。剣心の十字傷そのものがまさに剣心と薫の物語なんです。

また、もう少し書きますと、逆刃刀についてなんですが、
罪から逃げず、正面から向き合う心の強さ。罪の意識に苛まれながらも、多くの人々を守っていく強さ。贖罪の答えを見つけ出し、歩んでいく強さ。
普通背負いきれないほどのものを背負ってきた男の背中。そして逆刃刀。
剣心の背中を見続け逆刃刀を受け継いだ弥彦。真の強さを求め飛天御剣流を極める剣路。脈々と剣心の想いや強さが後世に受け継がれていくことが本当に感動的です。

あと少し、罪と贖罪についてなんですが、縁の主張が自分には強く響いたんですよね。
「大切な人を殺しておいて、その人間がのうのうと幸せに暮らせる道理がどこにある!」という縁の主張の方がリアルだと思ったんです。
「俺の望んだものは、この世の全ての人の幸せなどでない。たった一人の、姉さんの幸せだけだった。それを貴様は摘み取り、踏み躙り、命もろとも消し去った。俺にはもう守るものなどない!」
この叫び、もし自分の立場であったらと考えると、罪を許すことなど決して出来ないと思います。
それほどの罪なんです。剣心の罪は。決して軽いものではない。
だからこそ、この物語が単純なハッピーエンドでないことが正解だと思いますし、剣心と薫の人間味や本当の強さを感じられたと思うんです。
この作品は決して死を美化しているのではないのです。それだけ、罪と罰と贖罪について誠実に、よりリアルに描き、その贖罪の人生を生きた二人の物語を描いているという事だと思うんです。
{/netabare}

要は良い作品だと思います!ということです。

最後に、私もるろ剣は本当に好きで小学生ながらに一生懸命に読んでいた記憶があります。しかしそこはやはり小学生。当時はるろ剣の本質を理解しているはずもありません。大人になり改めて視聴して、るろ剣の深さに驚かされています。

原作ファンの方は是非。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10
ネタバレ

ユニバーサルスタイル さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

死が二人を分かつまで、愛し合いましょうどこまでも。

追憶編が巴と剣心の物語で、この星霜編は薫と剣心の物語。

追憶編はまだしもこちらは原作を読んでいないと分かりづらい所が多く、ファン向けの作品ですね。(そもそもOVAなので当然と言えば当然ですが)

例のごとく、長文失礼します。



人斬りとして幕末の世を闘ってきた剣心の人生を最後まで描き切ったことが、この作品の意義でしょう。
原作のラストよりさらに踏み込んだ『その後』、つまり剣心が剣心としての人生を全うするまでの物語、次の世代へ継がれていく剣心の意志の物語は、制作者の方々が原作を読みこんだ上で覚悟を持って臨んだと思うと感心せずにはいられません。



追憶編でも描かれたように剣心は巴との過去、そして人斬りとしての過去を深い傷として背負っていました。
それを単なる罪の十字架としてでなく、自分が背負うべき人々の想いとして生きる糧として受け止められるようになった。これこそ薫が剣心に与えた本当の強さだったのではないでしょうか。


客観的に見ると追憶編の方が星霜編より作品としての完成度は高いように感じます。
しかし個人的には星霜編の方が好きです。それは薫が実に魅力的だからです。巴も原作以上に良く描かれていましたが、薫の明るさと強さはアニメだと非常に映えます。
捉え方によっては悲劇であるこの物語も、薫のおかげで良い余韻に浸れるのです。

タイトルのように、どれほど辛い未来が待っていようとも剣心と添い遂げる覚悟のある薫の姿は、女として妻として実に献身的でありました。正に男冥利に尽きる、ですね(笑)
巴と薫、二人の女性に愛された剣心は間違いないく幸福であったことでしょう。



前述のようにオリジナル要素の多いこの作品、驚くことが多々ありました。

まず、一つ。重要なネタバレです。
{netabare}
剣心が亡くなること。
{/netabare}

これは見た人によって賛否両論でしょう。最後の方の剣心は見ていて痛々しく、こちらまで辛かったです。

しかしここまでやってこそ、真に剣心が目指した『闘いの人生を完遂すること』を成し遂げることができたと言えます。本当の完結だと思います。


原作ではなかった、しかし非常に素晴らしい要素として薫と剣心のやり取りも挙げられます。

こちらもネタバレなのでご注意を。
{netabare}
縁との闘いが終わった後、再び放浪する決心をした剣心。
そして薫に「剣心という名は師匠から付けてもらった名だ。拙者の本当の名は心太(しんた)。もし拙者が帰ってくることができたらその時はこの名で呼んでほしい」というような言葉を残して去っていきます。


放浪の旅を経て死にかけの身体を引きずって薫の元へ帰ってきた剣心。
「ただいま・・・薫」と剣心が呟くと、「おかえり、心太」と薫が返す。薫の膝の上で静かに息を引き取る剣心。

これは原作にはない描写ですが感動しました。あり得ない、とは感じませんでした。それほど自然な道筋だったので一つのifストーリーとして十分にありだと思います。
剣心が出かける前の晩二人が愛し合う場面などもあり、薫との通じ合いは原作以上の密度です。
脚本の吉田玲子さんは繊細な心理描写を得意としている方なので、薫に関しても新しい側面が見えたような気がしました。


ただ勘違いしてほしくないのは、剣心が死んだ意味はお涙頂戴な安易なオチではないことです。そうではなく、剣心は最後まで自身の過去と向き合い続けて、死ぬことで人生を全うした。
再び放浪に旅に出る展開は少々理不尽だったかと思いますが、剣心にとっての過去の清算は死んでやっと終えることが出来るという解釈はおかしくはないはずです。
{/netabare}


原作では剣心と弥彦の打ち合いがありましたが、あれは世代交代の始まりにすぎませんでした。
この星霜編では・・・ネタバレです。
{netabare}
成長した剣心の息子「剣路(けんじ)」も登場します。
丁度、原作ラストの弥彦位の年齢です。原作あとがき通りの成長をした剣路の姿は新鮮でした。
彼は剣の強さこそ最上であり、そのために必要なのは神谷活心流でも不殺の意志でもなく最強の流派・飛天御剣流であると考えていました。

しかし剣心の意志を継いだ弥彦は彼の過ちを正すため、剣心が弥彦にそうしたように、剣路と打ち合いをし逆刃刀を手渡します。
剣路が剣の強さだけでなく心の強さこそ剣の道であると気付いたとき、ようやく剣心から剣路への意志の継承が果たされたのでした。


・・・原作の構想では、この先さらに剣路と心弥(弥彦と燕の息子)がライバルとして競い合う展開もあったようですが、OVAでもそこまでやってほしかったなと思います。
{/netabare}

そう、原作では剣心の意志は完全に引き継がれてはいませんでした。これで剣心の二つの物語は無事完結です。



後半のオリジナルに尺を割いたせいで、剣心の過去にまつわる『人誅編』がおざなりになったのは残念なところです。

出てくる人物を剣心と薫と縁だけに絞ったまでは良いのですが、あそこまで端折ってしまうと剣心が見せる覚悟に説得力がなく、縁という男との因縁を解き放つカタルシスもさして感じられません。

オチの部分は救いがあって良かったと思います。
{netabare}
縁は剣心への殺意を失い、剣心が今後どのように一生を終えるか見届けると言葉を残し去っていく。原作では廃人状態になり落人群で父と出会って終わり。
{/netabare}

どちらが良いでしょう。原作の方が良かったという方も多そうな気がします。とりあえず人誅編に関しては消化不良でした。



《その他》
追憶編同様、岩崎琢さんの手がける音楽はこのリアルな世界にとてもマッチしています。闘いの激しさと日常の静けさと。流れる空気に合わせた雰囲気作りが最高に良かったと思います。
強い主張がなく、しかし欠かせない要素としてまさしくBGMにふさわしい。

笠原弘子さん歌う主題歌「愛しさの糧」も非常にこの作品に合っていました。曲を流さず音楽だけでも良かったですが、この曲は上手く雰囲気に溶け込んでいる感じで邪魔に感じません。
笠原さんはこういうしんみりした曲だと相性が良いと思います。良曲です。



作画は言うまでもなく素晴らしいです。追憶編よりさらに微細に描き込まれたため、あまりにリアルすぎてアニメではなく実写と見間違うほど。
ここまで行くと本格派時代劇と大差ない迫力ですね。そう、剣劇の際響く効果音はそのまま時代劇のものでした。あそこまでリアルな作りはアニメだとそう見られないと思います。



見た後心にジーンと響く、原作同様素晴らしいものがありました。
るろ剣のアニメはバトルがクローズアップされ子供向けな印象があり今まで避けていたのですが、このOVAは非常に素晴らしかったです。
TVアニメ、OVA、実写映画それぞれ別々の方向性で面白みが出せるのは、それだけ原作漫画に色々な面白みが詰まっていたからだと思います。

改めてるろうに剣心最高!燕ちゃん最高!と一言残してレビューを終えたいと思います(笑)
・・・星霜編の燕ちゃん、本当に可愛かったですよ?これは見ないと損です。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11
ネタバレ

star7 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

追憶編とセットで見るべき作品

追億編と併せて人によっては原作以上の名作になり得る作品
原作の少年誌向けの軽い雰囲気が好きな人、それを壊したく無い人にはお勧めできない

追億編が物語の始まり(起原)を描き、星霜編が終わりを描いている
追憶編での誓いを剣心が生涯貫き通した末の結末を描いているため、セットで見るべき作品です
作品としては原作以上に筋を通した結末を描き切っています


結末に賛否両論ある作品ですが、個人的な願望や感情を抜きにしたら
追億編を肯定して、星霜編を否定するというのも繋がり方からして出来ない作品だと思いますし

批判される理由としては
原作の少年誌的な軽い作風とのギャップ、剣心の最期を描く事自体を好しとしない、結末が個人的な願望にそぐわない
というのが大方の理由だと思います


原作からの設定やキャラ背景、追憶編からの繋がりをキチンと把握した上で作品を見たなら
作品の結末としては筋が通っていて決して否定できる物では無いと思います


{netabare}
評価に関して

薫の病気に関しては剣心との絆の深さを表し、より一層話の雰囲気を重くしてラストを感極まる物に演出してきましたが
結末を描く上での必然性は感じなかったため物語の評価で若干マイナス

採点が難しい所ですが、キャラの掘り下げが原作ありきながら原作とは異なる作風のため、キャラ評価もさすがに満点は付けれないですね


感想としては

原作からして設定や背景は重い物(剣心の背景、明治という時代背景、生死に関わる戦い等)
そして始まりは剣心の償いの人々を救う旅、意志を貫き通すならどこかで妥協なり自己満足しない限りは死ぬまで終わりが無い程漠然とした目的
意志を貫き通した剣心の物語を最期まで描き切った作品として非常に納得の行く物でした。
逆に薫と二人幸せな余生を過ごしつつも誓いを貫く行いをし続けた、と言ったような中途半端なハッピーエンドを見せられたら
原作からある重い設定や過去背景とのギャップも酷く、物語の起原でもある誓いの終着点が描かれて無いためよっぽど違和感を感じたと思います

ラストの薫とのやり取り、剣心のトレードマークとも言える十字傷を使った表現は見事で、かなり心に来ました。
救いが無いと書いてる方も居ましたが、死ぬ=救いが無い なんて事は決して無いですし
十分に救いのある最期の迎え方だったと思います。
自分の中ではるろうに剣心という作品の評価を上げた素晴らしいOVA作品でした
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2

54.6 18 復讐で戦いなアニメランキング18位
機動戦士ガンダムAGE[エイジ](TVアニメ動画)

2011年秋アニメ
★★★☆☆ 3.0 (385)
1419人が棚に入れました
圧倒的な強さを誇る、謎の敵『UE』を前に、 戦うことによって自己進化する、新たなるガンダムが動き出す。 今ここに、100年3世代に渡る、壮大なガンダム大河ストーリーが幕を開ける。スペースコロニーへの移民が始まって数百年が過ぎた宇宙時代。地球圏の覇権をめぐる戦争は終わり、平和な時代が到来するかに思われた。しかし、その平和は、はかなくも崩れ去った。

A.G.101年-(Advanced Generation)突如、出現した正体不明の敵『UE(Unknown Enemy=アンノウン・エネミー)』によって、スペースコロニー『エンジェル』が攻撃を受け、崩壊した。多くの犠牲を出したこの大惨事は後に『天使の落日』と呼ばれた。その後もUEは地球圏に住む人々を、長きにわたり苦しめることになるのである。

A.G.108年-UEとの戦いは続き、それまで平和だったスペースコロニー『オーヴァン』もまた襲われることになる。そこに住んでいた7歳の少年フリット・アスノは、戦火に巻き込まれ母親を失う。だが、その母の死に際、家に代々伝わるメモリーユニット『AGEデバイス』を託される。そこには、かつて救世主と呼ばれた古代のモビルスーツ『ガンダム』の設計図が入っていた。フリットは母の思いを受け継いで、『ガンダム』をつくりあげる決意をする。

A.G.115年-14歳となったフリットは、スペースコロニー『ノーラ』の連邦軍基地アリンストンに引き取られていた。7年間、基地のエンジニア達とともに研究を続けてきた彼は、ついに『ガンダム』を完成させる。ガンダムには、機体を自己進化させる画期的な仕組み『AGEシステム』が搭載されていた。しかし、ついに、恐れていた時がやって来る…。UEの魔の手が、平和なコロニー『ノーラ』にまで迫ってきたのだ。そして今、フリットは自らがつくりあげた『ガンダム』を動かして戦う。果たして、フリットは14年もの間、一度も勝利できなかった恐るべき敵『UE』に打ち勝つことができるのか…?
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

このガンダムは「forget-me-not 〜ワスレナグサ~」で決まりでしょ!

※2周目を完了したので評価を4.1から4.2に引き上げます。

◆4番目ED「ワスレナグサ」が印象的!ガンダムシリーズで一番リリカル(抒情的)な良作

第1部の主人公フリットにとってのユリン、第3部の主人公キオにとってのルウがそれぞれ、「ワスレナグサ」になっていて、それゆえに第4部でこの二人(祖父と孫)が{netabare}一時的に行き違えてしまう{/netabare}ところが、本作の一番の注目ポイントと思います。
とくにルウのジャンクの丘でのあの発言にはちょっと驚いたなあ。
逆にいうとそのシーンで心が動かなかった人は、本作の評価がきっと低くなってしまうでしょうね。

◆オールド・ファンの顰蹙を買った?異常に評判が悪い「素直なヒーロー」のガンダム

無印・Z・SEEDでは、戦うことを拒否して憤る(むずかる・むづかる=機嫌を損ねてグズる)少年がデフォルトだったガンダムが、2011-12年制作・放送の本作では様変わりしており、これが本作がオールド・ファンの顰蹙を買った主要因ではないか?と思えるほど。

でも実際に視聴を開始してみると、

{netabare}①宇宙棄民の地球人への復讐心・敵愾心とその裏返しの強い憧れの気持ちとが、的確に描出されている事
②悲劇の少女ララァのモチーフ/赤いMSを駆る仮面の男のモチーフ/いかにもワザとらしい合体MS/ニュータイプに似たXラウンダーという特殊進化した新人間というモチーフ・・・といったガンダム・シリーズのお約束を本作も確り踏襲している事{/netabare}

・・・等々から見て、私には本作も「ガンダム・シリーズ」の一バリエーションと認めて良い面白作と思えました。

また、最終盤の展開がグダグダになって支離滅裂な終わり方となってしまうことの多い同シリーズの中では、例外的に{netabare}それまで張り巡らした伏線を綺麗に回収して、対立していた者たち双方にきちんと華を持たせる{/netabare}後味の良い終わり方となっている点も個人的に高評価です。


◆まとめ

2011-12年制作ということで、当然ながら本作は作画・演出のレベルは高いですし、シリーズ構成・脚本も下記のパート別評価の通り、第1部から第4部まで全く中弛みのない良質な出来栄えだったと私個人は評価しています。

結局、本作の場合は、上に書いたとおり、主に主人公の少年のキャラ設定が無印やZ以来のガチのガンダム・ファン(※アムロとかカミーユこそがガンダムシリーズの主人公に相応しいと思っている層)の不興を蒙っために、放送の早い段階で否定的な意見が優勢となってしまい、本当ならもう少し高く評価してもいいはずの人まで何となく低めの評価を付けてしまっているのではないでしょうか?

そういう意味で本作は、私みたいにガンダム・シリーズに特に強い思い入れのない人こそが素直に楽しめる作品、ということになるのかも知れませんね。


◆パート別評価

第1部・フリット編(15話)  ★ 4.0
第2部・アセム編 (3話)  ★ 4.1
第3部・キオ編  (11話)  ★ 4.3 ※ここの終盤から本作独自のモチーフが展開されていく
第4部・三世代編 (10話)  ★ 4.1
--------------------------------------
総合       (計49話)  ★ 4.2

※なお 劇場版  (2部構成) ★ 4.0 


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

========== 機動戦士ガンダムAGE (2011年10月-2012年9月) ==========

 - - - - - - - - 第1部・フリット編 (15話) - - - - - - - -
  ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ OP「明日へ」、ED「君の中の英雄」 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
{netabare}
第1話 救世主ガンダム ★ A.G.115年、主人公フリットは14歳の少年 ※掴みは悪くない
第2話 AGEの力 ☆ フリットのユリンの出遭い ※AGEシステムが都合良過ぎな点は×
第3話 ゆがむコロニー ★ XラウンダーとMS鍛冶、ブルーザー司令殉職、コロニー・ノ−ラ崩壊
第4話 白い狼 ★ ウルフ・エニアクル大尉の目覚め、UE巨大母艦との遭遇戦
第5話 魔少年 ☆ コロニー・ファーディーン入港、謎の異能者(デシル)
第6話 ファーデーンの光と影 ☆ コロニー間戦争の残滓、グルーディック艦長の武器調達交渉、UEとの市街戦
第7話 進化するガンダム ☆ コロニーの内紛、AGEシステム第二弾
第8話 決死の共同戦線 ☆ ガンダム・タイタス換装、Gエクゼス出撃(ウルフ搭乗)、コロニー内紛終結
第9話 秘密のモビルスーツ ★ 闇の武器商人ヤーク・ドレ、マッドーナ工房の争乱、艦長のUE拠点殲滅宣言
第10話 激戦の日 ★ UE巨艦&MS部隊との死闘、ドン・ボヤージ戦死、ガンダム・スパロー換装・UE撃退
第11話 ミンスリーの再会 ☆ コロニー・ミンスリー入港、ユリンとの再会、連邦軍の妨害
第12話 反逆者たちの船出 ★ 続き、UE来襲、Xラウンダー能力発現(フリット)、連邦軍グアバラン司令の戦闘協力、ユリンの危機
第13話  宇宙要塞アンバット ★ UE拠点への強襲 ※艦艇・MSバトルが良い回 
第14話 悲しみの閃光 ★★ フリットのララァ(ユリン) ※見せ場だがシナリオの溜めの薄さは残念
第15話 その涙、宇宙に落ちて ★ 要塞突入、UEの正体・目的(火星棄民国家ヴェイガン、地球への復讐?)、歴史の隠ぺい、グルーディック収監 {/netabare}

 - - - - - - - - 第2部・アセム編(13話) - - - - - - - -
  ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ OP「sharp ♯」、ED「My World」 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
{netabare}
第16話 馬小屋のガンダム ★ A.G.140年、主人公アセムは17歳の少年(連邦軍総司令官となった第1部主人公の息子)、アセムとロマリーの出遭い
第17話 友情と恋とモビルスーツ ☆ ゼハートの戸惑い
第18話 卒業式の戦闘 ★ ※早くも第16話から1年半経過・・・展開の早さにちょっと戸惑う
第19話 アセムの旅立ち ☆ イゼルカント登場、アセム&ロマリー連邦軍入隊、ディーヴァ発進、ガンダムAGE-2出撃
第20話 赤いモビルスーツ ★ デシルの弟ゼハート(Xラウンダー)の力、アセムに足らないもの ※定番の仮面の男&赤いMS
第21話 立ちはだかる幻影 ☆ 連邦軍総司令部ビッグリング到着、Xラウンダー適性D判定の戦い方、ヴェイガンAGE計画第二段階開始
第22話 ビッグリング絶対防衛線 ★★ Xラウンダー部隊(マジシャンズ8)投入、フリット司令&アルグレアス参謀の作戦指揮の冴え、2世代対決(アセムvs.ゼハート、フリットvs.デシル)、ヴェイガン撤退 ※戦術回として◎
第23話 疑惑のコロニー ★ 真の英雄グルーデック出獄、工業コロニー(ソロンシティ)の武器企業調査・戦闘
第24話 Xラウンダー ★★ ゼハートとの再会(アセム、ロマリー)、AGE-2ダブルパレット換装、グルーデック刺殺
第25話 恐怖のミューセル ★ 強制Xラウンダー化ヘルメット、マジシャンズ8壊走、移動要塞ダウネス出現
第26話 地球 それはエデン ★ コロニー・ノートラム攻防戦(フォトン砲不通、ウルフ戦死、デシル戦死)
第27話 赤い夕陽を見た ★★ 続き(ダズ戦死、レミ整備士殉職、イゼルカントの秘策、要塞破壊(アセム&ゼハート協力)、ヴェイガン&ディーヴァ大気圏降下) ※恒例の大気圏突入イベント(フロスト死亡)
第28話 地球圏の動乱 ★ 1年後、慰霊祭でのクーデター(地球連邦首相オルフェノア告発)、メデル戦死、結婚式 {/netabare}

 - - - - - - - - 第3部・キオ編(11話) - - - - - - - - -
  ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ OP「REAL」、ED「WHITE justice」 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
{netabare}
第29話 じいちゃんのガンダム ★ A.G.164年、主人公は13歳の少年(行方不明の第2部主人公の息子)、イゼルカントの地球侵攻宣言
第30話 戦場になる街 ★ 旧式艦ディーヴァ発進(ナトーラ艦長)、キオ搭乗AGE-3ブラステイアキャノン発射・初陣で大戦果
第31話 戦慄 砂漠の亡霊 ★ AGE-3フォートレス換装、Xラウンダーキオ無双
第32話 裏切り者 ★ 艦内スパイ、シャナルア中尉逃亡・戦死
第33話 大地に吠える ★ ロストロウラン基地防衛戦、キオの潜在能力発現(基地爆破阻止)、ゼハート監視役フラム・ナラ着任
第34話 宇宙海賊ビシディアン ★ 海賊のディーヴァ待ち伏せ、首領アセムの目的 ※ちょい意外な展開は〇 
第35話 呪われし秘宝 ★ 前世紀の遺産(軍事機密EXA-DB)捜索開始、ガンダム捕獲作戦(ザナルド&ゼハート両隊の挟撃)
第36話 奪われるガンダム ★ 続き(ナトーラ艦長の逡巡、囚われたキオ)、アセムのキオ救出申し出
第37話 ヴェイガンの世界 ★★ ヴァイガンの本拠(火星圏最大のコロニー(セカンド・ムーン))、ディーン&ルウとの出遭い ※この回も意外な展開で、ここで初めて本作ならではの面白さを感じ始める
第38話 逃亡者キオ ★★ キオの心情変化、キオ&AGE-3奪還作戦、ルウ死亡 ※ジャンクの丘のシーンが印象的◎
第39話 新世界の扉 ★★ ガンダムレギルス出現、イゼルカントの目的(プロジェクト・エデン)、キオ救出成功、ディーン志願入隊 ※敵将の狂気にも理由があることが確り示されている点が◎{/netabare}

 - - - - - - - - 第4部・三世代編(10話) - - - - - - - -
  ^^^^^^^^ OP「AURORA」、ED「forget-me-not 〜ワスレナグサ〜」 ^^^^^^^^
{netabare}
第40話 キオの決意 ガンダムと共に ★ 第3部の1ヶ月後、フリットとアセムの相容れない考え、ルナベース奪還作戦(ガンダムAGE-FX発進、キオの独自行動)
第41話 華麗なフラム ☆ 続き(キオvs.フラム、アセムvs.ゼハード、ジラード出撃)
第42話 ジラード・スプリガン ☆ 続き(キオvs.ジラード) ※ジラードの過去話は唐突で稚拙×
第43話 壮絶 トリプルガンダム ★ 続き(セリック隊基地突入、ジラード暴走・自爆、ルナベース陥落)
第44話 別れゆく道 ★ セカンド・ムーン地球圏接近、ゼラギウス覚醒、後継者ゼハートのGレギルス搭乗・EXA-DBの守護者との遭遇戦 ※シナリオやや散漫は残念×
第45話 破壊者シド ★ 13年前の事件(アセム)、アセム&ゼハート共同戦、EXA-DB破壊成功?
第46話 宇宙要塞ラ・グラミス ★ 最終決戦(要塞砲発射、FXバーストを使えないキオ、ザナルドの裏切り、ディーン出撃)
第47話 青い星 散りゆく命 ★ 続き(フォトン砲発射、セリック隊長戦死、ディーン戦死、FXバースト発動・ザナルド撃破)
第48話 絶望の煌めき ★★ 続き(オブライト&フロム戦死、要塞砲再発射、ディーヴァ轟沈、ゼハート戦死)
第49話 長き旅の終わり ★ 続き(フリットのプラズマダイバー発射阻止、セカンドムーン崩壊阻止、シド一体化ゼラ・ギンス撃破、イゼルカント死亡)、後日譚(A.G.201年夏) {/netabare}
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★★★(神回)0、★★(優秀回)8、★(良回)30、☆(並回)11、×(神回)0 個人評価 ★ 4.2


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◆制作情報

監督         綿田慎也
構成・脚本      木村暢
メカニック作画監督  大塚健
ストーリー監修    日野晃博


======== 機動戦士ガンダムAGE MEMORY OF EDEN (2013年7月) =======

前編 ★ 第2部の第16-24話を一部改変して再構成・新規シーン多数あり ※ED「My World」、約1時間11分
後編 ★ 第2部の第25話以降~第3部~第4部の第48話までをゼハート視点で再構成・一部新規シーンあり ※ED「未来の模様」、約1時間19分
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総合 ★ 4.0    ※約2時間30分

※本作の前編はTVシリーズではやや物足りなかった第2部のアセム・ロマリー・ゼハートたちの学園生活を補完する内容なので、本作を好きな方は必見です。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 22
ネタバレ

偽ニュー隊長 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

3つの運命が『黒』歴史になる(45点)

全49話。
オリジナルアニメ。

個人的満足点:45点
アニメ系統:ロボットSF

正直、ほとんど期待していなかった。
これは自分自身宇宙世紀シリーズに固執しているという
悪い部分でもあると分かってはいる。
が、どうもキャラデザや設定等から期待値が上がってこない。

しかしながら、やはり現代のガンダムを観ておかねばならないだろうと、完走する意気込みで挑んだ。

設定は、親子3代100年にわたって描かれる物語。

視聴者対象としては、従来のガンダムシリーズ作品を観ていない子供や、
近年のシリーズ作品から遠ざかっていたような父親層が想定されているらしい。
まさに自分の世代がターゲットというわけだ。

また、絵柄としては子供向けアニメ風のデザインを用いつつも、
戦う少年の悩みや苦しみといったシリアスな要素も導入することで、
「従来のファンを落胆させるような作品にはしない」という方向性が志向されているとのこと。

意気込みはまずまずだったのだが・・・

物語の構成が不味すぎる。
3世代に分かれたためというのもあるだろうが、1部のフリット編。
導入段階でグダグダの展開。
いよいよ盛り上がってきたかという時に2世代目アセムへ。

アセム編は優秀な父がいるために苦しむ姿などはなかなかよかった。
個人的にはアセム編主軸でよかったんじゃねえかと思う。

キオ編に入ってもまずまずの出来で進んでいたのに、終盤のわけのわからない展開。
ポット出のキャラに急にスポットがあたったり、終盤のやっつけ感満載の怒涛の展開。
まったく49話も使って何をやっていたんだろうか。

皮肉たっぷりに「すばらしい展開でした」と思ってしまった。
心境はこうだとポルナレフのAAを出したいぐらいだw

ガンダムファンにもガンダムファンじゃなくても、オススメは出来ない。

と、まあつまり何が言いたいかというと

タイトル通り
『3つの運命が『黒』歴史になる』


以下、途中までの各話感想。

{netabare}
1話視聴。
思っていたよりもいける。
確かにキャラデザには抵抗があるものの物語の展開としては悪くない。
ほとんど期待していなかったこともあるだろうが
上々のすべりだしではないだろうか。
どことなく従来のガンダムの雰囲気を匂わせる。
これは意外といけるかもしれない。
今後の展開に注目していきたい。

2話視聴。
新キャラユリン登場。
ユリンなかなか可愛いんじゃね?
ガンダムにありがちな、幼馴染vsニューヒロインの図式が出来上がったw
何か特殊な能力を持っていそうだが、ニュータイプではないよねw
結構緊迫してきたし、個人的にはなかなか面白いと思う。
しかし、AGEシステムチートすぎるだろw

3話視聴。
「そこー」
「はやい」
そして、ユリンちょっとNTぽい。
ちょっとずつガンダム要素を加えつつといった感じか。
絵柄にも慣れてきた。
あとは得体の知れない敵か。
その正体によっては面白くなるかな。
まだまだ様子見といったところ。

4話視聴。
「白い狼」wwwwwwwwwwwwwww
ギャグですか?
ここまで一応細かいことは我慢して見てきたが
これをガンダムだと言っちゃう監督はどうかと思うがね。
ZZの二の舞に見えてきた。
喜んでガンダムに乗りたがるのもどうかと。
「悲しいかな、これ戦争なのよね」ってことは無いのかね?

5話視聴。
うむう、なんだか盛り上がらない。
敵が未だに何だか分からないし。
なんかわけのわからないガキは出てくるし。
ニュータイプとかは違いそうだけど。
これはやっぱりダメかもしれないなあ。
とりあえずがんばって観るけど。

6話視聴。
飽きてきた。
人間模様も盛り上がらないし、戦闘も盛り上がらない。
逆三角のおっさんがちょっと熱かっただけだな。
しかし、おっさんのMSのデザインが秀逸すぎてワロタw

7話視聴。
あちゃあ、やっちゃったよw
何あの格闘ガンダムw
武器だけじゃないのね。
商業戦略上か。
パーツとか沢山出てくるんだろうな。
益々子供向けガンダムチックになってきたな。
セリフが所々大人向け。
もはやアンバランスだな。。。

8話視聴。
ビームラリアットォォォォ
吹いたじゃねえかw
まあ、それだけだね。

9話視聴。
変なところでリアルだな、おいw
宇宙空間で肺から空気だせば15秒ぐらいなら大丈夫とか。
あんなマネをできるのはクエスだけかと思っていたがw

もっとリアルにこだわるべき所があるだろうと突っ込みをいれたくなるわw
3つの運命が黒歴史になるような気がしてきたよ。

11話視聴。
AGEシステム無茶しすぎwwww
戦艦までパワーアップできるのかよ。
本当に変形してロボットになりそうな気がしてきたよ。

そして、久しぶりのユリン登場(;゚∀゚)=3ハァハァ
ユリン可愛いよユリン

フリット無茶しやがる。
ついに反逆者にw
まあまあ盛り上がってきたかな。


12、13、14話視聴。
いよいよ敵の正体が明らかになってきた。
ニュータイプぽい設定も出てきたしw
そして、これどんなデジャブ?w
ZガンダムとF91とVガンダムを思い出したおw
まあ、盛り上がってきた感じだけど。
フリットが壊れていく感じもまずまずw
そろそろフリット編も終わりが近い感じ。
どうやって次の世代に引き継ぐのか。

しかし、何故に俺のお気に入りはいつも死んでしまうん?


15話視聴。
フリット編終了。
やっと盛り上がってきたところでの終了。
一応次の世代ということで続きなのではあるが仕切りなおし感もある。
さて、どうなることやら。
しかし、結局は復讐の連鎖なのか。
今一ひねりが無かったなあ。
ガンダムの設定を拝借しました的なところはどうなんだろうね。
結局は色々なところで2番煎じ。
リアリティがあるのか無いのか良く分からないバランス。

まあ、兎に角、2世代目に注目してみることにしよう。


16話視聴。
ついに始まった2世代目。
突っ込みどころ満載すぎるw

フリット出世しすぎだろw
25年も経っているのにUE(ベイガン)との力量の差がうまっていない。
AGEシステム量産とかないのかw
そして、何故世代交代する必要があったのか謎w
大丈夫かなこれ。


17~19話視聴。
突っ込みどころ満載w
ロマリーまで軍人wwwwwwwww
AGE2はZみたいだしwwwwww
お約束の命令違反で敵を倒すw

極めつけは次週予告。
ついに赤いのキターーーーーーーーーーーーー
wwwwwwwwwwwwwwwwww


20話視聴。
シャ・・・・仮面に赤MSktkr
そしてニュータイp・・・・エックスラウンダー専用機。
アリーサはどうみてもパパ似な件。
最近の楽しみは花澤ボイス(;゚∀゚)=3ハァハァ

えっとこれなんてアニメだっけ?


29話視聴。
久しぶりにレビューをw
ついに3世代目。
フリットじいさん、性格まるくなったなw
そして、AGE2が変形した時から予想はしていたが
やはり合体しやがったAGE3w
キオ、テラ英才教育w

そして、ロマリーがアセムの子供を生むのは予想通りだが、何となくショックな俺ガイル。

{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 51
ネタバレ

カリューム さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

終盤がなんだかなぁ・・・

ガンダムはOOから見始めた新米です
なので過去作品への愛着が薄いので世間一般で言われている「こども向け作画」への抵抗感もあまりありませんでした
むしろ少年兵がメインで戦うのだからいいんじゃないかと思ったぐらいです

三世代の大河作品ということで面白そうだなって印象で最初は見ていました
全部で四つに分けられたストーリーでそれぞれ特徴があったと思います

~第一部~
{netabare}第一部は序章としては無難に進んでいたように思います
進化していくガンダムというのも結構よかったと思いますし、主人公の誠実さも好感持てました
最終的に愛するものを奪われた第一部主人公:フリットが今後のストーリーで敵であるヴェイガンに強い憎悪を抱く流れは役割として素直だったと思います{/netabare}

そしてそれに続く第二部はフリットの息子:アセムが主人公に

~第二部~
{netabare}有能で英雄的な存在である父の存在、学生時代を共に過ごした親友:ゼハートが実は敵のスパイであったというショッキングな対立、さらに好意を持っていたヒロインの揺れ動く心に第二部の主人公は悩まされていきます
特に父、親友に対する劣等感を抱く描写が多く、それゆえに最後には自分に自身を持てるようになり立派になったアセムの姿には感動しました
そしてこの第二部の後は、親友がヴェイガンであっても友情を見出したことで、二つの対立する存在の橋渡しになれるような位置にアセムはなっていきます{/netabare}

こうして続いた物語が第三部へと繋がります

~第三部~
{netabare}主人公:キオはおじいちゃんであるフリットに英才教育を受けたエリート
潜在能力も高くフリットの願望である「ヴェイガン殲滅」を叶えてくれる期待の星として戦場に出ます
しかし、フリットの願望とは裏腹にキオの心は次第に敵であるヴェイガンも救いたいという方向へ変化していきます

妹のために地球側でありながらヴェイガンに協力したシャナルアさん
拉致されヴェイガンの星で出会ったディーンとルウの兄妹
ヴェイガンの総帥:イゼルカントの真の目的
こういった様々な人間の思いを受け、キオは地球の人々もヴェイガンの人々も皆同じなのだと知ります

こうして三世代目キオが対立する二つを両方とも救うことを決心し、第四部に続きます{/netabare}

この第三部までの間で、各部をまたいで成長した姿で登場するキャラクターがいたり、因縁の対決が決着付いたり
(ただ決着の付き方は個人的には納得いかないものが多かったが・・・)
そんな感じで大河作品ならではの場面も多く、割と楽しめていました

しかし、そんな流れで始まった最後の第四部
これがなんともいまいち
三世代入り乱れ、それぞれの物語が完結するのですが・・・

~第四部~
{netabare}キオが敵味方両方を救うと決意したものの、ただ単に自分一人で強力なガンダムを操り、敵コックピットを器用に切除するという戦法を取るのです
しかもその戦い方は味方から非難轟々
「そんな危ない戦い方をするな」
という忠告もどこ吹く風といった感じで
「僕は敵も味方も救いたいんだ」
の一点張り

おじいちゃんと対立し、父親は味方してくれるという構図は三世代の変化を表していていいと思ったのですが、それ以外のメンツはどこか蚊帳の外へ
こうして孤独に無茶な戦いをするキオ
そしてそのまま戦争は終盤に

次々に散っていく仲間たち
そんな彼らになんの反応も起こさないキオ
そんな中ヴェイガンの星で出会ったディーンと戦場で再会するショッキングな出来事
しかもそのディーンと解り合えるもディーンの仲間であるはずのヴェイガンが「何か邪魔だったから」という理由でディーンを殺害
怒りに任せて敵をズタボロにするもすんでのところで「殺さず」は守ったキオ
でも特に心に変化はない。戦い方も変えない。それでいいのか?

対して第二部主人公のアセムはヴェイガンの新たな総帥となるも総帥として、ヴェイガンの民を背負うものとして行き過ぎてしまう親友ゼハートと熱く戦うのですが、ちょっと待て。キオはどうした?
さらには第一部主人公フリッドおじいちゃんがヴェイガン基地を殲滅できる巨大爆弾で単身戦場へ
おいおいおい・・・

そうしてしっちゃかめっちゃかに物語が急速に無理矢理まとめられていく中、ヴェイガンの要塞は巨大砲撃の打ち過ぎで崩壊寸前に
追い詰められたゼハートが味方すら犠牲にする等、無理な砲撃指示をしたことによるものでした
しかもガンダム達は無傷だったものだからゼハートは怒りと焦りから単身アセムのもとへ戦いに
しかし、そんな親友に立ちふさがり引導を渡したのはアセムでした
敗れ去ったゼハートは敵でありながらも守るもののために必死に戦った戦士の姿をしていました(キオに見せてやりたい・・・)
最後には「お前(アセム)と一緒に過ごした日々が自分の最も満たされていた時だった・・・」とかつて親友と共に過ごした日々に思いを馳せ「お前のように生きたかった」と親友に打ち明けるひとりの人間でした
こうして第二部の因縁の二人の戦い、そしてヴェイガン総帥と地球側のアセムが互いに認め合ったことで物語的にも進展する感動シーンなのですが、キオは?ついでに敵のボスも居なくなってしまってどうするの?

そうこうしているうちにヴェイガン基地崩壊止まらず
しかも追い打ちかけるように巨大爆弾持ちおじいちゃんが発射体勢に
しかし、息子と孫の説得、さらに過去の犠牲者たちを頭に思い浮かべ殺戮を思いとどまるじいちゃん
そして巨大爆弾を何もない宇宙空間に打ち上げ、崩壊するヴェイガン基地を救うため戦いに参加している戦士達に戦争の終結と救出の協力を呼びかけるじいちゃん
まぁ、第一部の主人公がこういった流れで敵味方も救おうとするのはいいシーンなのかもしれないが・・・
それにしても戦場のみなさんはよくもまぁその呼び掛けに応じちゃったよね・・・信念とかないのかね
なんだかしっちゃかめっちゃかどんでん返し、といった感じだ

そしたら最後の締めと言わんばかりに無人の巨大殺人モビルアーマーがやってきて最後のしっちゃかめっちゃか
おいおい・・・
このモビルアーマーがさらにぽっと出のキャラの乗るモビルスーツと合体しちゃうもんだから、もう何がなんだか・・・
そうして巨大アーマーを倒して戦争終結
物語はちょっと時間を飛ばして、数十年後のヴェイガンと地球人類が築いた国でフリットの銅像を見上げるアセムとキオという最後
う~む・・・{/netabare}

ざっくり見れば物語の流れはまぁよかったのかな?と思えるけど、最後のまとめで台無し
そして最後がこんなだと、今まで見ていた物語もなんの深みもなかったような気すらしてくるそんな作品でした



ちなみに戦闘作画は結構気合入ってて、スゲェーと思うこともしばしばありました
声優さんの演技も飲み込まれるいい演技だったと思います

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4

69.2 19 復讐で戦いなアニメランキング19位
TEXHNOLYZE テクノライズ(TVアニメ動画)

2003年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (227)
1401人が棚に入れました
舞台は、絶望と暴力に支配され荒廃した都市・流9洲(ルクス)。老朽化したこの街は現在、外界からのネットワークから外されて孤立しており、街から他の都市へ行くことは困難だが、逆に行き場を失くした者達が流れ着く、吹き溜まりの場所と化していた。

ある日、この地に一人の男が外界から降りてきた。男の名は吉井。ある野望を遂行すべく降り立ったこの男を迎えるのは、生きる為に賭けボクシングで生計を立てる少年・櫟士、近い未来を見ることの出来る少女・蘭、街の声を聞くことの出来るオルガノの長・大西京呉、そして未来の義肢である「テクノライズ」の技術に魅せられクラースから降りてきた科学者・ドク。この男の来訪により、やがて流9洲は街全体を巻き込んだ事件へと発展していく。
ネタバレ

セレナーデ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「生」に執着する人間の醜さと美しさ、それによる滅びの謳歌を描いた怪作

ここのレビューを見てちょっと前から気になってた作品。
「地味な攻殻」という漠然とした先入観を持って、ここ最近時間を見つけてチビチビ消化してた。
{netabare}


「少なくとも、ルクスの人間は生きている」
このセリフに涙が出た。

それまでの本編を観てた時は、局所的なことばかり考えてた。
マフィアと機械義肢などの世界観のシナジーの意義、科学と宗教の対立を体現させたような
オルガノと連合の相関など、それらに一貫したテーマやメッセージを見出せずにいた。

でもそれらは全て、包括された「生」というテーマの基に描かれていたと分かった途端、
この作品の奥深さに驚嘆した。マフィアとして街を統括するヤクザの連中も、
反テクノライズ主義を唱える連合の連中も、ルクスの人間を戦わせようとする吉井も、
テクノライズすることに人類の進化や希望を見出す連中も、
ルクスに描かれていた人間は皆、各々の形で「生」に対し足掻きや執着をしていた。
それらに一貫して「生」のテーマが描かれていたからこそ、
ラストの街の滅びのフィナーレが美しく、
「少なくとも、ルクスの人間は生きている」、この言葉が強烈に響く。
様々な理不尽なルクスの世界を体験してきたイチセが言うからこそ、重さが違う。

仏教の世界では、殺人者より自殺者の方が罪深いという話を聞いたことがある。
実際に人前で「殺人より自殺の方が罪が重い」なんていうと糾弾されるから絶対言えないんだけど、
殺人をする人は、まだ生きることへの主張があり、生への放棄がない。しかし自殺者と言うのは
一見潔く見えるけど、生への放棄は仏教的には一番重い罪なんだという。らしい

本作のメッセージ性を汲めた途端なぜかこんな話を思い出した。
このアニメは残虐さと生の謳歌で蔓延している。
そして生きることをある意味諦めているような地上の連中より、
体を機械にしてまで争い、騙し騙され生きているルクスの連中の方が、よっぽど人間なのだと啓発する。

これが本作の本来のメッセージ性、テーマ性じゃないかもしれないんだけど、
例え図らずとも描かれていたその生に対する哲学や美しさに涙しちゃいましたね。

{/netabare}

哲学的で、考察的。
生に執着する人間の醜さと美しさをサイバーパンクと絡めた貴重な作品。



しかしやっぱ序盤はたるい。
地味で暗いが話のテンポ自体はあるし、ちゃんと話が進んでいるのは分かる。
が、いささかプロローグが長いというか、何を描きたいのかが分かりにくく、
序盤でテーマを把握するのは不可能。リアリティに徹してるわけじゃないからツッコミどころもあるし、
なにより世界観の説明不足が致命的。終盤まで明瞭にされない。

でも、その世界観が明瞭にされたとき、その作りこみと発想の凄まじさに感動すら覚える。
序盤の伏線とすら言えない「?」な部分も終盤で次々と理解できていく(見終わった後に
ネット上の資料で補完もしたんだけど)。

もし本作を観ようとしてる御仁がいれば、序盤は群像劇として観ることをおすすめします。
主人公だけ追ってると悶絶します。
あと「大局観的なモチベーション」が必要。1話1話に面白さを求めると絶対挫折する。
「いかに視聴者を切らせないか」という作り方をしている昨今のアニメに慣れすぎてると
このアニメの視聴は厳しいかもしれない。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 15

Jacks さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

青年が行き着く真の場所は...

今まで観てきた中で異色のアニメですね。ストーリーと設定が精巧に作り込まれていて、硬派な作風に仕上がっています。
マッドハウスが制作したことに良い意味で驚きを禁じ得ません。かなりインパクトがありますよ。
と言っても伝わりづらいと思うので、早速本作について解説しましょう。

時は近未来。「テクノライズ」と呼ばれる義肢の技術によって、人類は進化の一途を辿ります。
しかし、それを用いて新たな革命を掲げるオルガノを始めとした暴力的な団体によって、都市は壊滅寸前です。
そこに現れたのが本作の主役である「櫟士(いちせ)」。彼はある一件により右腕と左足を失ってしまいます。
テクノライズによって辛うじて生を取り戻した櫟士は、街の崩壊を止めるべく動き出すのが基本的なあらすじ。
ストーリーが難解かつ複雑なので、少しでも間違いがあったらご容赦を。

まず第1話で敬遠する人が多いでしょう。台詞がほとんどありませんからね。主人公でさえも喋りません。
第2話から少しずつ各個人の設定が明らかになり、台詞も格段に増えます。なので1話は実質チュートリアルと言って差し控えないです。
僕はシリアスな作品が大好物なので1話から余裕で入り込めました。ですが、出だしから雰囲気が非常に暗いので、よほどの理由がない限り続きを観ようとは思わないでしょう。
ですが諦めないでください。2クールアニメは徐々に話を展開することが多く、本作もその一部です。
巷では第7話から本番と言われているので、それまで我慢できるか。そこが肝心ですね。

本作を語る上で欠かせないのがキャラの心理描写。櫟士は勿論、ヒロインである「蘭(らん)」や他のメインキャラも謎だらけで、彼らの内情を理解するのに手間がかかります。
説明も一切ないので、キャラ同士の会話にちゃんとついてこれないと置いてけぼりです。考察の余地を与えるべく、あえて不親切な構成にしているのでしょう。
わけがわからないよとか、意味不明だとかと捉われても仕方ありませんね。従来のアニメとは明らかに一線を画した内容です。
その代わりに理解が深まれば、一気に面白くなります。それだけ本作には不思議な魅力があるのです。
事実、蘭の正体が解れば解るほど、テクノライズをめぐる争いがいかに醜悪で無駄なことか証明してくれます。

映像の美しさも目を見張る範囲内ですね。ダークな雰囲気と非常にマッチしています。
キャラデザが個性的です。特に目の形と服装。髪型は好みの問題かな。
作品の性質上、流血シーンやバイオレンスが結構多めで、それらの類が苦手な方は注意が必要です。
基本的には会話中心で話が進むので、ある程度の覚悟はしておいた方が良いでしょう。
OPとEDの作画は曲も相まって非常に印象的で奥深いです。僕はOPで櫟士と蘭が目と目を合わせるシーンが好きですね。「I'll be your guardian angel...」。
声優陣は一流揃いで、作品に引き込ませてくれます。櫟士の中の人は有名ではないですが、演技は上手いですよ。

前述の通り話が難解なため、面白く感じるのは後半ぐらいからですね。

僕はテクノライズと似たテーマのアニメを幾つか観てきました。例に漏れず当たりです。
本作も出来は良いのですが、いわゆる隠れた名作に部類されますね。非常に面白い作品です。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 0

hottikiss3 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

なんていうアニメだ...

こんなアニメあり?って感じでした。

はじめに、今から見ようとする人へ

・とてもグロい。今まで見た中で一番グロかったかもってくらいグロいです。だからそこは要注意
・第一話、ほとんどセリフないです。何が起こってるかよくわからないと思います。主人公が誰か、くらいしかわからないのかも。そんで、最後まで見ても、話の内容がよく分からないと思います。
・最後は鬱っぽく終わるし、しかも何がどうなったのかよくわからないままの終わり方なので、余計鬱。
・いっき見しづらいアニメだと思う。最短でも4日はかかる。気持ち的に。
・かわいい女の子、イケメンキャラ、美しい画、なんかは全くない。目的が全然そこじゃないので、それ期待してる人は一話見るまでもなくまわれ右です。
・深くかんがえさせられる系です。話よくわからないけど考えさせられます。いろいろ。

物語は人間の終焉を描いたような作品
作画は、なんかリアリティー系で、私は好きです。主人公の瞳が私も大好きです。
声優...こんなにセリフ少ないアニメ前代未聞じゃないですか?
音楽、OPかっこいいです。歌じゃないけどかっこいい
キャラは、なんか悪役はとことん悪っぽく描かれてて話分かる系とかぶっ飛んでる系はいかにもそれらしく描かれてる気がします。それぞれ良いと思います。
大西さんが終始カッコよかった。このカッコいいの意味は話ちゃんと見た人しかわからないと思う。
そんでイチセは私はとても好きです。ああいうのが本来の人間なんだと思う。


そして。。。
セリフすっっっくなーー!!
びっくりする!!
あとイチセめっちゃ叫びますね。
オレンジの髪の女の子ランは神楽ちゃん(銀魂)に見えて仕方なかった。
ついでに言うと吉井は神楽のお父さんに見えた。ww

この物語は、世界の終焉を描いてると思った。
このまま科学技術進んでいって、平和ボケして
こんな感じで終わっていくのかな。と思った。
感じたことは、生きてるってどういうことだろう、という事
ただ椅子に座って仕事して
平和を害するもの、その危険性あるものすべてに蓋をして
自分は絶対安全なところにいる。ただ毎日生きてるだけ
っていうのは、生きてるって言うのかな?って。
それと、地下のルクスみたいな、人間争いまくって
権力争いとかして殺し合いしてる方が、生きてるって言えるのかも
争いはよくないっていうのが今の世の中で絶対的な思想だけど
それが続いて、永遠に続いて、それで本当に正常な思想だと言えるのか?
みたいな。
それと、私は義体についてはあんまり考えさせられなかった。
内容あんまし理解してないからなのかな。
ただ、自分の手足が今こんなに自由に動くのってすごいことなんだな、と思った。
今はあるからこれが普通だけどなくなったらそれはそれは苦しいんだろうなと思った。

見終わった後のこの現実との温度差がまた鬱感を大きくしてるのかも。
放心状態にさしてくれるアニメ。
評価もしづらい。縁がある人は見たらいいんじゃないかな。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2

82.8 20 復讐で戦いなアニメランキング20位
劇場版 Fate/stay night [Heaven's Feel] III.spring song(アニメ映画)

2020年8月15日
★★★★★ 4.3 (249)
1323人が棚に入れました
「俺は、桜にとっての正義の味方になるって決めたから」少年は、真実からもう目を逸らさない。少女を救うために。自分の選んだ正義を貫くために。魔術師〈マスター〉と英霊〈サーヴァント〉が万能の願望機「聖杯」をめぐり戦う――「聖杯戦争」。その戦いは歪んでいた。ひとりの少女――間桐 桜は犯した罪と共に、昏い闇に溺れてしまった。桜を守ると誓った少年・衛宮士郎は遠坂 凛と共闘し、「聖杯戦争」を終わらせるため、過酷な戦いに身を投じる。イリヤスフィール・フォン・アインツベルンは闘争の真実を知る者として、その運命と向き合い、間桐臓硯は桜を利用して己が悲願を叶えようとする。「だから──歯をくいしばれ、桜」激しい風に抗い、運命に挑む少年の願いは、少女に届くのか。終局を迎える「聖杯戦争」──。最後の戦いが、遂に幕を上げる。

声優・キャラクター
杉山紀彰、下屋則子、川澄綾子、植田佳奈、門脇舞以、伊藤美紀、中田譲治、津嘉山正種、浅川悠、稲田徹

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

この運命に終止符を――少年と少女の物語、ここに完結

この作品の原作ゲームは未プレイですが、セイバールート、凛ルート、そしてこの桜ルートの第2章までは視聴済です。
思い返すと最初の出発点は、2014年に開催された「Fate Project最新情報発表会」でした。
「桜ルート制作発表」の文字がスクリーンに映し出された時に、その日一番の歓声が上がったんだとか…
私は現地には行けなかったので、ネットのニュースでその模様を見ましたが、現場にいなくても十分に熱気が伝わってきましたので…

それから約6年…堂々と全3章がお披露目された訳ですが、今回の第3章はこれまでの集大成に相応しい内容だったのではないかと思っています。


「俺は、桜にとっての正義の味方になるって決めたから」

 少年は、真実からもう目を逸らさない。
少女を救うために。自分の選んだ正義を貫くために。

 魔術師〈マスター〉と英霊〈サーヴァント〉が
万能の願望機「聖杯」をめぐり戦う――「聖杯戦争」。
その戦いは歪んでいた。

 ひとりの少女――間桐 桜は犯した罪と共に、昏い闇に溺れてしまった。
 桜を守ると誓った少年・衛宮士郎は遠坂 凛と共闘し、
「聖杯戦争」を終わらせるため、過酷な戦いに身を投じる。

イリヤスフィール・フォン・アインツベルンは闘争の真実を知る者として、
その運命と向き合い、間桐臓硯は桜を利用して己が悲願を叶えようとする。

「だから──歯をくいしばれ、桜」 

 激しい風に抗い、運命に挑む少年の願いは、少女に届くのか。
 終局を迎える「聖杯戦争」──。
 最後の戦いが、遂に幕を上げる。


公式HPのSTORYを引用させて頂きました。

桜の身に纏わりつく間桐家の悲願は、桜が満身創痍になっても容赦なく蝕み続け、既に身も心もボロボロだった桜にとって、唯一の安息の場所が衛宮士郎の自宅…

桜が間桐家でどれだけ苦汁を飲まされてきたのか、第2章までに片鱗が見えていましたが、この第3章で全容が明らかになります。
周りを…特に実姉である凛を羨ましく思う気持ちが生まれて然るべきだと思います。
自分の立ち位置はきっと世の中の最底辺…
そう思っていないと自我が保てなかったからなのかもしれません。

桜の最初の願いはとても純粋でした。
その桜の願いに対して誰も何の干渉もしなければ、きっと桜に迷いは生じなかったと思います。
ですが、間桐家の悲願が桜をがんじがらめに束縛するんです。

最初のボタンの掛け違いだけだったら、きっと単純なエラーで済んだことでしょう。
ですが、間桐家の悲願が桜にボタンを掛け違い続けさせた結果、桜では手の施しようがないところまで追い込んでしまうんです。
かと言って、間桐家では誰も桜の言葉に耳を傾けてくれないので、例えどうしようもなくなったとしても自分で選択するしか道は無いんです。
これが桜の感じる孤独の原点だったのではないでしょうか。
桜は自身の進む道を選択するのですが、実際には堕ちる道一つしか無かったので、これを選択と言えるかどうかは微妙ですけれど…

士郎、凛、イリヤ、言峰らが、桜とどの様な関わりを持っていくのかは是非本編でご確認頂ければと思います。

本作品のアニメーション制作はufotableさん…
流石というか、バトルシーンは圧巻で凄まじいの一言です。
物語中盤でサーバント同士で争うシーンが描かれているのですが、思わず身を乗り出してしまうほど息を飲むシーンが延々と続いていくのです。
サーバントは「2分なら…」と言っていましたが、きっと2分じゃ全然収まっていなかったと思います。

強いて欲を出すなら、終幕に向けた内容にもう少し説明が欲しかったかな。
視聴する前、この物語のハッピーエンドは全員が士郎の家に戻ってくることだと思っていました。
ですが、そこにはもう少し捻りが加えられていましたけれど…
個人的にはその捻りの部分にもう少し説明が欲しかったのですが、背景と共に淡く消えていきました。

エンディングを迎える面子に対しても、もう少し説明が欲しかったところです。
物語の展開を覆す、までは言いません。
確かに「それ」を連想するに足りる描写はありましたが、確固たる確信に変える一押しがあれば良かったのに…と思いました。

ですが切り口を変えると面白い見方ができるのも事実です。
物語の終幕に至るまで、たくさんの罪が生まれ背負うこととなりました。
罪の在り方に形が無いのだとすれば、例え新たな禁忌を犯すことになったとしてもたくさんの罪の中の一つ、として捉えれば背負うことだってできると思うんです。

だって、誰よりも何よりもこれまでの日常に帰結したいのですから…
そう考えると、本作品は本質的に決してハッピーエンドでは無かったのかもしれません。
お互い寄り添って歩いて行く…
たくさんの罪を背負いながら、それでも二人で日々を生き抜いていく…
そんな意志と覚悟がラストシーンには感じられた気がしたので。
あくまで個人の主観なので、正解は全然違うかもしれまんけれど^^;

主題歌は、Aimerさんの「春はゆく」
個人的にAimerさんと梶浦さんがタッグを組んだ楽曲は大好物です。

上映時間122分の物語でした。
物語の起点が桜本人なので、これまでの聖杯戦争より規模がこじんまりとしている上、物語自体のスケールも縮小傾向にあった気がします。
ですが、その分濃厚な物語だったのではないでしょうか。
しっかり堪能させて貰いました!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 16
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

聖杯なんかより衛宮家のご飯一杯の方が価値がある

原作ゲームは未プレイ。アニメは『~S/N』『~UBW』に『~Zero』などを視聴。
本三部作は第二章までは配信、録画視聴で追い掛け、この第三章のみ劇場鑑賞。

【物語 4.0点】
“最終ルート”のクライマックスとあって、ファン向けの集大成。
聖杯の成り立ちなど、コンテンツの根幹が掘り下げられ、
“トゥルーエンド”に向け、各々、宿命を背負った者同士の
高密度な戦いが繰り広げられる。

私もセイバー、凛ルートはアニメでおさえたから……
位では、分らない部分も出て来たので(苦笑)
例えば{netabare}士郎の肉体と魂の状況{/netabare}などは、鑑賞後ググりましたw

本三部作だけでも概況は分るが、他ルートや外伝も押さえておけばおくほど、
回収される伏線にも反応でき、感動ポイントも多くなる。

何より、納得度が段違いだと思います。
要するに……(※割と核心的なネタバレ)
{netabare}一人を悪者にして世界を救うという聖杯の大義に対して、
罪を背負った、たった一人を救うために聖杯を破壊するというシナリオ。

セイバー&凛ルートにて、正義にしろ、悪にしろ、
人間が掲げる論理に完璧なものなどなく、皆、欠陥や矛盾を抱えつつ、
己が信念に基づいて戦っているという描写で散々思い知らされた後だと、
ならば、好いた女がどんなに罪で穢れていようとも、世界を敵に回して救済しよう
という選択に対して、より許容できる確率が上がると思います。

因みに本ルートも最後は……{netabare} 全員生き残ることはできません。
“トゥルーエンド”にしては苦いラストですが、
私はこれも選択の重みが感じられる幕引きとして好感できました。{/netabare}{/netabare}


【作画 5.0点】
戦闘シーンでは最高峰のアクション作画が連発。
これだけでも劇場に足を運ぶ価値がある。

エフェクトは黒を強調したダークな風味。
その描写にグロだけじゃない、登場人物の業を感じるのは、
三部作を通じて、ふとした日常で垣間見せる、
例えば、桜の言葉にできない、不幸感や劣等感、姉に対する嫉妬などを
繊細に描いた表情描写があったからこそ。

『Fate』と言えば、聖杯周辺で掲げられる大義と、
衛宮家の平凡だが、かけがえのない日常との対比が
テーマの深化に寄与しているが、
この『~[Heaven's Feel]』は衛宮家の生活感を出すカットが特に素晴らしい。

作画の力で、世界の救済より「おかえりなさい」が一層、光り輝く。


【キャラ 4.5点】
士郎&桜以外では、言峰綺礼の深掘りも目立った本作。

近頃は人様の不幸という蜜の味と、あとは激辛料理に溺れるw
アブナイ神父様との風評に流されがちな私でしたが、
彼もまた士郎の酔狂な正義に対峙し得る悪の権化として信念を見せ、
選択する人間の力強さを士郎との{netabare}拳VS拳の肉弾戦{/netabare}で体現してくれます。

聖杯戦争を通じて人の業を一番俯瞰して来たのは綺礼であることを、
思い出させてくれる活躍&解説ぶりでした♪

正義と悪の類型について、ここまで見事に比較論評されたら、
また『~Zero』の切嗣との争点辺りから、復習したくなってしまいますw


あとは、このルートのライダーはどうしちゃたんだ?って位カッコいいです♪


【声優 4.0点】
衛宮士郎役の杉山 紀彰さん、間桐桜役の下屋 則子さんが感情を振り切って、青春を熱演する傍ら。

“攻略ルート”から外れたセイバー役の川澄 綾子さんと遠坂凛役の植田 佳奈さんは、
抑え気味なボイスで冷静な演技。

これがまた渋くて良いです。
セイバーや凛ってこんなにクールビューティーだったんだなと。
他ルートにて、彼女たちをデレさせた士郎は大したモンですw


【音楽 4.5点】
音楽担当の梶浦 由記氏が“梶浦語”も駆使して戦いをアシスト。
本章でも要所で過去の主題歌がBGM化され作品を盛り上げる。
劇場で体感するシリーズ伝統の処刑用BGM“エミヤ”。シビれました。

梶浦氏の作詞・作曲により桜の心情を代弁して来た
Aimerの三部作・主題歌も、本作の「春はゆく」でファイナル。

振り返れば、当初3月公開予定だった本作が、コロナ禍で延期になる中、
主題歌だけは予定通りリリース……。

しんしんと降り積もる時の中、
この春、屈指のスプリングソングとして街中で歌だけが聞こえて来るという、
お預け状態が続いて来ましたが、夏になって、ようやく春が来ました。


【感想】
『Fate~』はアニメだけという私にとっては、
“黒桜の部屋”などネタでしか知らなかった黒桜が堪能できて感無量でしたw

集大成作でありながら、観たら関連作に改めて触れたくなる、
コンテンツ拡大力もヒシヒシと感じた本作。

私は帰宅後、『衛宮さんちの今日のごはん』に手を付けましたw
だって、本作を観たら……{netabare} 皆で「いただきます」する夢……見たくなるじゃん……。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 29

フェイルン さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

その日々は夢のように

まずは鑑賞している私の条件から。

・Fate/stay night アニメ作品鑑賞済み。(deen版・UBW・HF)
・Fate/stay night原作ゲーム全ENDプレイ済。
・Fate/stay night hollow ataraxia全ENDプレイ済。
・Fate/Zero全鑑賞済み。
・空の境界全章鑑賞済み。
・月姫プレイ済。
・魔法使いの夜プレイ済。
・FGOはほぼ未プレイ。
・アニメーション製作会社ufotableは「空の境界」からのファン


本作品はどんな人向けか。
いきなりFateも知らない人が観て分かるような作品では無いでしょう。
Fateの原作ゲームをプレイもしくは今までに出て来たFate/stay nightのアニメ作品を一通り観ないと分からないでしょう。
FGOは知らなくて良いでしょうが、Fate/stay nightについての知識がかなり必要です。
Fateへの愛が試される作品かもしれません。


2020/3/28公開予定だった本作品が、新型コロナウイルスによる延期やufotableの某事件により公開がどうなるか分からぬ状態でしたが、2020/08/15に公開されました。
ufotableについては空の境界の頃から応援しているアニメーション製作会社ですが、ここ最近は良くない事も耳に入り、今後について心配なところもありました。しかし、Fate/stay night Heaven's Feel 3部作の最終章である本作が無事に公開されて非常にうれしいです。しかも、2章同等にレベルの高いアニメーションは待っているかいがありました。
期待に胸を膨らませながら仕事は休みを取り、気合を入れて公開初日の舞台挨拶ライブビューイング回を観に行きました。

細かな内容はネタバレになるので省いた少し違う形でレビューします。


◎感想
まずは感無量。ほぼ非の打ち所がない。言い過ぎでしょうかね?
バトルは2章と同じくらいに激しく、内容は2章を超える密度の濃さです。出来ればもう1時間伸ばしても良いくらい。
観終えて、満足なのと同時にFate作品は終わったのかという喪失感が沸々と増していきます。
というのも、私にとってのFateはFate/stay nightが殆どを占めており、本作でアニメーションとしての映像化も一端終わりを迎え喪失感が半端ない。嗚呼、これで終わってしまったのかと寂しさがありますね。
その日々は夢のように……。
あと、Fateというのか、聖杯戦争とは何ぞや?というのも答えも本作のテーマであり、須藤監督の解釈だと思われますが、ゲームでここまで表現されていたかなと思えるくらいに分かりやすく味付けされていました。魅せたいシーンを逆算するような部分もあったので、見返すとまた新しく気がつく事も多いかも知れません。
何度か見返したくなる要素が結構あります。
セイバーもですが、ライダーも同じくらい好きなキャラクターなので、やっとカッコイイ所を見せてくれて痺れました。知っていても激アツですね。
作中では、空の境界や月姫からのゲストもいて、TYPE-MOONの原点的な作品もまたプレイしたくなりました。


◎三章を通して
須藤監督の桜に対する愛からの解釈、ufotableスタッフによる高いアニメーション技術と密度の濃い映像、梶浦由記さんの音楽にAimerさんの桜の各章の心境がそのまま反映されたかのような唄。
特に音楽関係では3部作通して梶浦由記さんとAimerさんの起用は実に良い方向に働いているように感じます。
不幸で日陰者な桜の雰囲気が音楽や唄により何倍にも表現されていて、3部作全体を通して暗めの雰囲気作りに大いに影響していましたのでは無いでしょうか。

◎舞台挨拶(ライブビューイング)より
舞台挨拶(ライブビューイング)では桜役の下屋さんが何度か泣いていました。
桜が今まで押さえていた気持ちを凛にぶつけるシーンはかなり辛かったそうです。あと15年ですかね。なかなか光の当たらなかった桜がやっと光が当たって感極まったのでしょうね。
セイバー役の川澄さんも泣いていました。セイバーオルタという今までとはある意味逆の立場で敵となり四郎達と戦うのが辛かったそうです。
ジョージさんは言峰綺礼のコスプレをしながら黒鍵を構えていて、声を出して笑えなかったので映画館で観ている皆さん辛そうでしたよ。

Aimerさんのライブは、とても気持ちがこもっていて価値がありました。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 6

63.4 21 復讐で戦いなアニメランキング21位
スピードグラファー(TVアニメ動画)

2005年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (243)
1269人が棚に入れました
舞台は失われた10年の混乱から脱し、一部の富める者だけが我が世の春を謳歌する“快楽都市”と化した東京。 雑賀辰巳は、友人戸越清冶郎からセレブリティーのみが出入りできるとされる闇の社交場六本木倶楽部の潜入取材を依頼される。
潜入に成功した雑賀は、六本木倶楽部の深奥で行われる儀式の巫女、女神として崇められる謎の少女、天王洲神楽と出会う。雑賀は助けを求める神楽をつれ逃亡するが、六本木倶楽部支配人水天宮寵児が仕向ける欲望により特殊能力に目覚めた超人、ユーフォリアたちから執拗に追跡される。そして雑賀も神楽と接触したことにより、被写体の魂を吹き飛ばす写殺能力に目覚めていた。
自由を求める神楽のため、そして普通に写真を撮影する事の出来なくなってしまった自身を元に戻すため、彼らの孤独な逃避行が始まったのだった。

声優・キャラクター
高田裕司、真堂圭、本田貴子、森川智之、高島雅羅、優希比呂、津田健次郎、江川央生、広瀬正志

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

お金に対する復讐劇。主要キャラが魅力的です。

 水天宮という男のお金に対する復讐といえばいいのでしょうか。物語の中心は神楽でも雑賀でもなく、水天宮でした。

 冒頭は、ヒロインの普段の清楚さ、女神になったときの淫靡さの対比と、不遇な環境の謎で物語に引き込まれます。

 超大金持ちという存在をここまで発想豊かに描けたのは素晴らしいでしょう。女教師に金を持たせるところ、金の回収の話、一万円札のたばこ、ビルの構造等々が非常に独創的でかつ金持ちの冷酷さや人間の道徳の不確かさを上手に描いていました。

 その後、欲望を象徴したユーフォリアという能力、そしてグロテスクな性欲を満たす日本の政財界の秘密クラブなどの話が展開しながら進んでゆきます。
 ここがちょっと長いですが、ヒューマンドラマとしても、エピソードとしても、キャラたちの奇抜さも面白いです。ここで出てくるエピソードは被害者と加害者に見えて実は両方とも欲に塗れた結果となっており、テーマ性がちゃんとあります。

 キャラ造形は非常に魅力的です。それぞれの主要人物が少々極端な性格で行動やセリフは芝居じみていますが、歪んだ理由、背景が読み取れて、しかもストーリーの伏線になっているのでちゃんとヒューマンドラマになっています。

 何といっても水天宮という男が単なる悪役でなく、歪められた過去、妹の話や戦争の話などが語られます。彼にとって人の欲望というのは武器であり、それを使って最後はアンチヒーロー的な存在として、価値観を覆してくれます。

 ヒロイン神楽の未発達な肉体と大人に利用される様、そしてエロティックなシーンなどは、まあ、当時の日本のティーンの性事情などを反映していると思います。

 アニメは作画がちょっと残念な部分がありますが、妙にスタイリッシュで魅力があるんですよね。センス…なんでしょうか。キャラデザはテンプレ感もありますが、ヒロイン2人、神楽、銀座が美しいです。男だと辻堂が良かったですね。
 
 EDは前半と後半で雰囲気が違いますが、曲もいいですが非常に良い画でした。

 大人が中心になって物語が展開するアニメが少なくなる中、今見ると非常に新鮮で面白かったです。
 ただ、スマホさえあればいい時代、ミニマリストが持てはやされお金に対する執着が薄くなっている現在、本作が作成された2005年の時点で物心がついていない世代は、お金の価値観がずれすぎて理解できず共感できないかもしれません。





 

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

フェチグロ?

2005年4月7日 - 9月29日TV放送。全24話。

このアニメの最大の評価ポイントはNikonF2フォトミックAS
作画では面影すら無い酷い有様ですが・・硬い・・堅牢だ・・


様々なフェティシズムに拘ったアニメ。
諸設定は笊というより破綻して細かい部分どころか
大雑把な流れで露骨に都合よく捩じ曲げられる感じ。
作画・・特に質感が酷い・・毛並みとか立体感という
様なデティールは手抜きと言ってよいほどひどい印象。

一応バルブ経済破綻?以降のパラレルな感じの現代風。
基本的には高尚なギャグ? 色んな意味でシュールな
作り?になっているような気がした。

このアニメのジャンルはハードコアサスペンスです。(wiki)
有るというが証明できなければ無いのか・・無い事を証明
出来なければ有るなのか??物語としては一応存在を証明
出来ないものを扱っているけど・・ミュータントSF的要素
が含まれているかな?程度でサスペンスという程緊張感の
有るシーンは殆ど無い・・映像などの演出が滑稽なせいで。

流れ的にはシナリオはサスペンス風に書かれている様ですが・・
サスペンスにハードコアが掛かっていると思われるけど・・
その定義が私には不明・・どんなジャンル? このアニメ
のような作品がハードコアサスペンスなの?という感じ。
ハードコアポルノ風サスペンスとも取れますが・・
フェチティシズムの描写+サスペンス・・グロかなぁ~
物語はただの恋愛絡みの憎愛劇だったりヒロイン視点だと
初恋物語風?な適当なお話ですけど・・

それにしても・・行動パターンがお粗末で破綻した描写
が多すぎて・・いちいち突っ込んでたら身が持ちません。
突っ込み損の~草臥れ損・・だと思うので・・勢いだけの
シュールなアニメで滑稽な描写を笑えた人は勝ちでOKかな。

14話のカリ城ネタは・・勘弁して・・
此れがオチで完なら やっちゃった・・で笑えたかもだけど?

折り返し以降は割りとオーソドックスな流れで普通の作品?
風変わりなバトルは相変わらずだけど・・それにしてもパロ
が可也多いですね・・使い方もタイミングもギャグですが・・

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2

Mir先生 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

何故GONZOは最後まで頑張れないのか……

2005年のGONZO制作のタイトル。
しかしすぐに息切れを起こすGONZO作画は、本タイトルでもいかんなく発揮されており、
GONZOオリジナル=作画崩壊の構図を不動のものにした。

ストーリーもなかなかで、キャラクターも魅力があり、音楽もセンスが光る。
しかし作画崩壊……もったいないとしか言いようがない。

元々大人向けアニメとして作られ、OPもデュランデュランを使ったりしていて、
当時で考えて30代の男性をターゲットにしているのが分かる。
だとしたら、あとは徹底したクオリティの管理をしていき、
何年経っても記憶に残るタイトルにしないといけなかった。
結果「なんだかなあ」で終わってしまった。

これはセールス面においてもそうで、
通して150位以下、300位圏外ばかりになってしまった。
これでは投資ファンドをバックに付けていても経営は傾く。

ゴンゾは2009年に、経営不振を改善すべく、持株会社のGDHに吸収合併された。
これによって92年から続いていた制作スタジオゴンゾは事実上消滅したことになる。
いまの株式会社ゴンゾは、GDHが社名変更してブランド名を残しているに過ぎない。
当時はショッキングなニュースだった。

で、内容の方だけど、いわゆる超能力もの。
そしてマニア向け、登場人物は変態ばかりが出てきます。
可愛い変態じゃなく、金と欲にまみれた……的なものが多い。
ちょいグロ、ちょいエロ。血の描写もしっかり描かれています。
後半の物語の転換の仕方は面白かった。

第1話は、変態の役が上手すぎる子安さんが声を当てています。

EDテーマを歌うのは湯川潮音さん。
邦画「リンダリンダリンダ」にも出演していて、ステージ上で風来坊を歌っていた方です。

キャラクターデザインは本当に優れている。コザキユースケさん。
天王洲神楽、可愛い。

今の時代、旧作のBD化も頻繁に行われているが、このタイトルは難しそう。
やるなら作画を見直してからして欲しいところです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2

66.8 22 復讐で戦いなアニメランキング22位
ベルセルク 黄金時代篇Ⅰ 覇王の卵(アニメ映画)

2012年2月4日
★★★★☆ 3.9 (229)
1080人が棚に入れました
孤独な剣士ガッツは、百年戦争に揺れる地を傭兵として渡り歩いていた。身の丈を超える長大な剣を自在に操り、強大な敵をいとも簡単に倒すガッツ。そんな彼に目をつけたのが、傭兵集団“鷹の団”を率いるグリフィス。美しい姿からは想像もつかない統率力を持ち、大いなる野望を秘めたグリフィスは、自らの夢を叶えるためにガッツを決闘で制し、鷹の団に引き入れる。数々の激戦を共にくぐり抜けるうちに、信頼で結ばれていく仲間たち。なかでもガッツとグリフィスの絆は、今や特別なものになっていた。やがて鷹の団はミッドランド王国の正規軍にのし上がるが、それはグリフィスの目指す頂点へのはじめの一歩に過ぎなかった。一方ガッツは、グリフィスの夢に取り込まれ剣を振り回すだけの人生に疑問を抱き始める……。

りんご さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

あっという間の80分でした。

ふらっと行ったらレンタルしてたので、
Blu-ray借りてきました。
ベルセルク好きなのでうっかり長文です。すみません。


■原作未読が置いて行かれるのは当たり前。

原作を読んでいない人が、
過去アニメや映画などの映像作品を入口としようとするのは、
そもそも間違っている。

過去アニメのレビューでも原作について語ったけれど、
http://www.anikore.jp/review/182111
ベルセルクを細部まで、ノーカットで映像化するのは酷でしょう。

黒い剣士篇が描かれないということは、
人物の深さが描かれないことと同じ。
物語のそもそもの導入部分の黒い剣士篇と
黄金時代篇の冒頭、ガッツの生い立ちの重要さを知るからこそ、
感情移入が出来ないことは仕方がないと思える。

費用、労力を考えたらカットされた部分に文句は言えない。
放映時間との戦い、どのエピソードを何分描いて、
どこをカットしてどのように補填するか、
非常に苦労されたことでしょう。
ガッツ、グリフィス、キャスカの三人に焦点が当てられたのも納得。打倒。
許容範囲のカットです。
それでも一作目から80分という短さには疑問を抱くが。

■日本アニメの技術と規制

冒頭の戦争シーンで「すげぇ」を連呼しました。
経験したことのない戦争のリアルさに、
実際にこんな戦場に出たら生きて帰れるわけがないと、
危機感に追い詰められました。圧巻です。
バズーソとガッツの戦闘シーンでの、
脇腹と脳天への攻撃、
キャスカのヌードで下の毛まで描かれたことで、
劇場版だから規制も何もないのか、と気付きました。
自粛すらしない。いや、良い意味で。
それがベルセルクですが、
描く方も欝にならないか心配です。
すごく綺麗な青空の下、血肉が飛び交い、
バラバラ死体やら臓器が転がる。
痛いシーンだらけ。さすがに直視できませんでしたが、
グロいのが苦手な私も、
それをカラーで、動画で観る覚悟をしなければならないと思いました。

背景の書き込み方に感動。
何気ない背景がとても綺麗。
木がただあるだけでなく、揺れるのは当然のごとく、
ひらひらと葉が落ちていたりする。
ミッドランド王国の緑豊な背景も綺麗。
ガッツが一人、剣を振り下ろしていたシーンは特に鳥肌。
剣圧で落ち葉が舞ったあそこは特にお気に入りの描写です。

■音

BGMも素晴らしい。
終盤のグリフィスが夢を語るシーン。
絶望の始まりが、「あの」シーンが、
これから描かれていくことになるのか……と、
ゾクゾクするBGMでした。

■キャスト

キャスカの声優さん、大正解です。個人的に。
男の傭兵団の中で、唯一女性のキャスカは、
「男声を作る」女性だとイメージしていたのです。
過去アニメの宮村さんがダメだったというわけではありません。
今作の行成さんの方が自分のイメージのキャスカとぴったりでした。
ガッツも低い声で満足。演技に関してはノーコメント。
桜井さんのグリフィスは適役だったと思います。
あの声色がぴったり。

■まとめと今後の期待

これだけの映像化をしてくれたこと、評価したいです。
OPで、パックなどのガッツ一行が描かれたことが一番嬉しかったです。
シールケまで描かれたことが、どんなにすごいことか。

とにもかくにも「原作」。
未読で映像作品を観た方、今後も観る予定の方は、
原作を読んで予習復習することを強くおススメします。

ベルセルクを忠実に映像化するのは無理。
どのように仕上げてきたのか、
どこを描きたかったのか、何に力を入れたのか、
良い意味でも、悪い意味でも、
割り切るところは割り切って、
期待したことが描かれなかったのは諦められる一作目でした。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

キャッチコピーは「俺たちの絆は、誰にも斬れない。」

今年の夏アニメで本アニメの新作の放送が決定しました。新作が続編かは分かりませんが、過去作を視聴していた方がより新作を楽しめるのでは・・・と思い、今回の視聴に至りました。

この作品は、3本の劇場版として描かれた黄金時代編の第1作目となりますが、この作品の前身として1997年秋〜1998年冬にかけて「剣風伝奇ベルセルク」が放送されており、こちらは黄金時代編にオリジナルエピソードを加えた作品が制作・放送されたそうです。
2クールもの大作なので、時間が許せばこちらも視聴してみたいと思います。

この物語の舞台は中世のヨーロッパ・・・国同士の争いが絶えない中、主人公のガッツは傭兵として戦乱に身を投じ生きるための生活費を稼いでいました。
これまで決して群れをなさず一匹狼として傭兵生活を送ってきたガッツですが、乱世の中で誰にも寄りかからず一人で生き抜いてきただけあって、傭兵としての彼のセンスは目を見張るモノがありました。
ガッツは身の丈ほどもある剣を軽々と扱う怪力の持ち主である上、相手がどんな敵でも決して臆さず突っ込んでいくんです。
その姿はまるで鬼神のよう・・・

そんなガッツを味方に付けたいと思う輩は大勢いるものの、誰もガッツから相手にされない中、「鷹の団」の団長であるグリフィスが腕ずくでもガッツを我が物にしたいと名乗りを上げ・・・物語が動いていきます。

ガッツが豪快一直線の様な気質とすると、対するグリフィスはガッツとはまるで正反対・・・
パッと見女性の様な顔立ちと銀色の長髪と純白のマントを纏ったグリフィスですが、見た目によらず中々の強者・・・流石「鷹の団」の長に相応しい人柄の持ち主です。

もう一人忘れてはならないキャラはキャスカ・・・鷹の団の千人長の女性剣士で、副長的存在の彼女・・・気が強く口が悪いので、ガッツとは何度もぶつかり合いますが、根は素直で優しい女の子です。
そんなキャスカはグリフィスに淡い恋心を抱いているのですが、グリフィスのガッツへの入れ込み様に嫉妬したり・・・色々と忙しい彼女ですが、物語の中では紅一点らしい活躍を見せてくれます。

この第1作目は、戦いを重ねるごとに成長していく「鷹の団」を追っていく事となります。
もともと「鷹の団」は傭兵の集まりでしたが、連戦連勝を続けることで国王の信頼を少しずつ得ていき・・・グリフィスは王女からも慕われる存在へと成長していくのです。

物語は割と単調なのですが、作画はキャラデザ、背景とも綺麗で緻密・・・特に圧巻なのは戦闘において全体が広く見渡せるシーンが多用されているのですが、その中で動き回るキャラの緻密さは半端ありません・・・まるで実写の映画を見ているような感覚に陥りそうになるくらい動いているんです。

そしてメインキャラの戦いにおいては躍動感と臨場感が「これでもかっ!」と言わんばかりに押し寄せてくる感じがして・・・とにかく見ていて気持ちの熱くなる場面がたくさんありました。

でもここで注目したいのはキャラの心情です。
様々な思いが交錯しています・・・そう確かに交わりを感じます。その交わりには温かさが感じられます。
戦争の真っ只中、人の心も殺伐としている中におけるヒトの温かさはやっぱり大切に思えます。

グリフィスは何を目指しているのか・・・
ガッツは何を考えて行動しているのか・・・

この辺りが見どころだと思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければ・・・と思います。

3部作のうちのまだ1作目を視聴したばかり・・・今後の展開に期待しつつ、第2作目を視聴したいと思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 22

さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

再アニメ化決まりましたね

ベルセルクシリーズは長期連載中の漫画が原作の作品で、10年以上前にテレビアニメが放送されていました。

テレビ版も良いですが、おすすめしたいのはこの劇場版!
制作は独特の魅力を持った作品を多く手がけるスタジオ4℃
キャラクターデザインはリアル系美形の巨匠恩田尚之さんです。
この制作陣に伝説級の漫画ベルセルクの悍ましさ、エロさこの再現度が半端じゃない


最初に観たのはテレビアニメだったのですが、初めてベルセルクという作品に触れたときはここまで嵌るなんて想像だに出来ませんでした。

ごっつい主人公にかっこよさが見つからないし、
ヒロインもベリーショートで、気が強いのであまり可愛く無いなあと。
声も合ってないわけじゃないけどう~んという感想でした。

しかし、それからしばらくして、
リメイクされた劇場版は良いよ!4℃制作だよ!という言葉を聞き、4℃のワードにつられて視聴を再開しました。

恩田さんのグリフィスがね、ガッツがね、本当にかっけーんすよ
この角度から見ても、この角度でも、ごつくても、一瞬女性に見えてもにじみ出るイケメンオーラは隠しきれないのです。

CGについては、そこそこですね。一つ一つのクオリティで言えばCGらしさを前面に押し出したテレっとしたキャラだから、残念に思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、100人切りのシーンをはじめアクションシーンで使われるCGモブの圧倒的な量はなかなか真似できるものでは無いでしょう。しかも甲冑にはいろんな種類があるし…地味ですが、相当大変だったんじゃないかなと思います。

ところで剣風伝奇ベルセルクと比べて一番良かったのは、声でした。

例えば第2話にキャスカがグリフィスに向かって「だけど!」と言うシーンがあるのですが、
剣風奇伝のときは古さを全面的に受けたような臭さを感じたんです。
そのときはセリフ自体も現代ではあまり使われない用法だと思ったのですが、
劇場版を観ると、全く違和感がない…!
これは驚きました。
キャスカの声は断然劇場版の方が良いです。

ちなみにガッツの声優は新人の俳優
バズーサの声はケンコバが抜擢されたということですが
全然違和感がありません。キャスティングが上手だなと思いました。

そして物語。戦闘シーンの割合が多いので、内容自体は大したことは無い気もしますが、テンポが良いので引きこまれてしまいます。
結構グロいので観る時には注意が必要後ですが、是非多くの人に知ってほしい作品となりました。
観終わった後にもっと観たい。と思わせてくれる作品です。
ダークファンタジーが好きな方は是非観てみて下さい!

追記
2016年に再アニメ化されるようですが、一体どんな趣向になるんでしょうか。
PVを観る限りではCGがふんだんに使われていて、アニメというより遊技機の映像みたいでしたが・・・
ガッツの顔は進撃の巨人のエレンみたいな感じでしたね。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 9

73.2 23 復讐で戦いなアニメランキング23位
バンパイアハンターD(アニメ映画)

2001年4月21日
★★★★☆ 4.0 (169)
1079人が棚に入れました
菊池秀行の人気小説『吸血鬼ハンターD』を天野嘉孝キャラクター原案で映画化した劇場版アニメ。最終戦争後、人類の頭上には貴族“バンパイア”が君臨していた。そのバンパイアに対して戦いを挑むプロフェッショナルは、いつしかハンターと呼ばれるようになっていた。ある日、理想のハンターとして知られるダンピール――Dは、バンパイアに誘拐されたエルバーン家の娘・シャーロットを救出するよう依頼される。バンパイアの馬車を追うDのもとに現れたのは…。

声優・キャラクター
田中秀幸、永井一郎、山寺宏一、林原めぐみ、篠原恵美、屋良有作、大塚芳忠、関俊彦、大友龍三郎、大塚周夫、青野武、清川元夢、辻谷耕史、西凜太朗、沢海陽子、藤原啓治、鈴鹿千春、矢島晶子、小山力也、かないみか、石塚運昇、前田美波里
ネタバレ

とまときんぎょ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

…飛んで!飛ぶのよ!!

川尻善昭監督作品。
登場人物たちは奇抜な能力を持っており、アクションが盛大ですが、人間くさいところも凄く良かったです。

かつて発売されていた竹谷隆之作のスタチューの出来が素晴らしく印象的でした。
アニメも雰囲気が良いのだろうな、クラシックな吸血鬼の雰囲気かな、酔えるんだろうな、いつか観よう、と思っていたのですが。もっと早く観てもよかった。


吸血鬼と人との間に生まれ、祝福されない宿命を背負った吸血鬼ハンターのD、どこか禍々しい能力を身につけて吸血鬼を追う出稼ぎハンター達、冷徹そうで美しい吸血鬼族達、吸血鬼に雇われた用心棒の怪物共…
その中で戦いぬき、時に気持ちが揺れ動く様子が見て取れた女戦士・レイラ姐さんが、ラストへ向けて力強く光っていました。

吸血鬼によって孤児にされ、復讐のために生きてきた姐さん。
彼女がたてまえや信条とは離れたところで受け入れたもの、励ましたもの、希望したもの、それらが多く語られることはないのだけれど。終盤のセリフと林原めぐみの演技から滲み出る発露に胸打たれ、ジワジワ泣けました。
「…飛んで!飛ぶのよ!!」って、忘れられないと思います。


ハンターの人間たちは、一体どうやったらそんな魑魅魍魎じみた身体になれるんだ?という、ジョジョやバジリスクのような特殊な能力をもった者ばかりです。
レイラ姐さんの仲間のグローヴ兄さんの能力が、切なかったですね。
平時は寝たきり状態の痩せ細ったグローヴ兄さん、戦闘時に薬物で霊体として出現すると、眩い後光を放出しながら滑るように浮遊し、吸血鬼達をなぎ倒してゆくのです。この時の解き放たれた恍惚の表情が、命の限りの向こうを匂わせる夢うつつの切なさです。


絵の動きは非常に細かく美しいです。天野喜孝キャラデザの幽玄さが生かされた独特の動きで、今風の作画とは異なりクドイと感じられる人もいるのだろうなと思います。
しかしこのねちっこいのが、よいですねぇ。植物の成長を早回しで視せられている時のようです。

何度も書きますが、レイラ姐さんがよかった…。
彼女の見せる吸血鬼への正義が、吸血鬼貴族の耽美でささやかなロマンスにぶち当たって振りかざされるシーンで最も生きていました。
{netabare}(吸血伯爵にさらわれた美女は、実は彼と純愛を貫こうとしており、伯爵は彼女の血を吸うことをはばかり、ただ二人が生きられる場所へ行こうとしていました。そうなると追手である者達のほうが不粋に見えてくるのですが、レイラはキレる。「それがなんだっていうの!関係のない者達がたくさん犠牲になったのよ!?」)
しかし、彼らの健気な寄り添いあいを視ているうちに、レイラ姐さんの中で何かが変化してゆきます。 {/netabare}
吸血鬼女カーミラの館で見せられる幻想の中で、幼子(自分の子供時代)の頑なな孤独を癒そうと抱きしめるシーンでも、懐深さが垣間見えてきます。
そこからラストの種としがらみを超えた励まし…。

事件から数十年後にDがふと見守ったものは、彼女の強さと優しさからもたらされた幸せの一端のようでした。

Dをかばう職人爺さんの存在もいい味でした。スジを通す仕事人、かっこいいです。この人も胸アツです。

Dももちろんかっこよいのですが、「つ、土に埋まらねば…」の所がちょっとオモシロかったです。私も砂風呂に憧れます。


クラシックな雰囲気の人間ドラマが好きな方、ぜひ観ていただきたいです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 28
ネタバレ

チョビ0314 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

左手の人面疽はミギーの先輩かも

この作品は菊地秀行氏のヴァンパイアハンターDシリーズ三作目「D-妖殺行」を原作とした映画で、先に英語版がアメリカで発表され、後にDVD化されるにあたり日本語吹き替え版が追加されました。
英語版も勿論良いのですが、個人的には断然日本語吹き替え版を勧めたいです。
{netabare}その理由として声優陣が豪華だし画に集中出来て見易いというのもあるのですが、吹替版を薦める理由はラストシーンで神父が唱える祈りの言葉にあります。
この祈りの言葉が実は原作六作目「D-聖魔遍歴」でヒロインとDが唱える祈りの言葉を唱えているのです。
普通に聴いていればありきたりな祈りの言葉でしかないので、これに気付けるのはおそらく原作ファンだけです。(しかも麗しボイスで聴けてお得)
違和感削ぐことなく判る人には判る仕込みをしてくれたことに感心してしまいましたよ。{/netabare}

さて本作の物語は種族を超えた悲恋を描いていて、逃げる者、追う者、守る者、それぞれの思惑が入り乱れたダークファンタジーです。
題材としてはありふれていますけど、もうとにかく美しい!
元々の小説が個性的且つ凄く美しい作品で「映像化は不可能じゃないか」と思われていましたので、ファンにとってこの作品の出来の良さは特別嬉しい事でした。(一度映像化されているのですが、その画はかなり残念でしたので…)
背景、美術、音楽、動きその全てに拘りを感じる事が出来て、ちょっとした風景にすら美術を感じます。
建物はそれぞれの場所で細かく描かれていて、そこがどういう場所なのかすぐに分かりました。
特に感心したのが乗り物の描き分けで、人間の扱う昼夜を問わず動く物は薄汚れ生活感を醸し出し、夜しか動けない物は特殊な処理を施されているのか汚れもせず独特の美しい装飾を保ち続けます。なのでそれが人間の日常から隔絶された代物であると理解させてくれます。
音楽や効果音もレベルが高く作られてるし、独特のおどろおどろしさと美しさを損ねない使われ方をされていて良いですね。

キャラクターは戦う者が多く、各々癖が強く個性的な武器や特技を駆使して戦います。
異能者同士の戦いは描き分けが難しいと思うが、見事に差別化を図り魅力的で迫力のある戦闘シーンが展開されました。

剣士、弓使い、銃使い、影法師、霊体、寄生体等のあくが強い登場人物が多い本作だけど、中でも主人公Dの動きは美しく冒頭の登場シーン等はさながら彫刻の様で何度見ても目を奪われます。
ここまで美しさに拘られた作品は少なかったと思うので、当時とても新鮮に感じたのを憶えています。
そしてこういった独特なキャラクター達の派手な戦いが全編で随所にありつつ、同時にシリアスなストーリーを淀みなく進めてくれるので見ていて飽きさせません。

美しい映像と音楽が織りなすドラマと芸術的ともいえるバトルアクション。
それぞれのキャラクターが歩む顛末と哀しくも温かいラスト…と一見の価値がある作品だと思いますから、多くの方に見て頂ければ幸いです。

そうそう個人的にですが主題歌がちょっと雰囲気とそぐわない様に感じましたので、そこだけはお薦め出来ません。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11

ビアンキ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

映像・世界観・音楽の3拍子

2年くらい前にAT-Xにて視聴

2001年公開のアニメ映画。
人間とバンパイアのあいだにできた子供である
主人公のバンパイアハンター「D」が、
あるバンパイアにさらわれた娘を、依頼を受けて救出に向かうという
ゴシック調の世界観のバトルファンタジー&少々ラブロマンス


・本作の良い点
それは映像美に尽きる。と思う。

天野善孝氏がキャラクター原案を務めた繊細で美麗なイラストが、
そしてゴシック調で薄暗い、ダークで繊細、美麗な世界観が、
大概の視聴者の抱くイメージどおりそのまま画面に叩きつけられる。


他にも
キャラクターや武器や馬車、飛んでくる コウモリや化け物たち、
それらが迫力をもって奥から手前に、画面の前にいる視聴者に迫りくる。
アニメーションそのものもセル画制作でありながらヌルヌルと動く。
そういった部分も相まってか本作は
繊細さを持ちながらも、非常にダイナミックな印象を視聴者に与えるであろう。


対象物が奥から手前に迫ってくる時の「音、音楽」これも映像の迫力を強くしている一因だろう。

音はそのまま、対象物が奥から手前に迫ってくればどんどん音が大きくなっていく。
作品中の音楽は迫力とともに緊張感も出している。
これも良い。


映像、世界観、音楽
これら3つの持つ繊細さと迫力。
あくまで私個人の意見だが、本作はこれらが全てだと思う。


本作のシナリオは冒頭で書いたとおりである。
バンパイアにさらわれた娘を、主人公が依頼を受けて救出に向かう。
それだけ。

私個人、世界観と映像は素晴らしいと思ったが
このストレートなシナリオは好きになれない。
そのためシナリオは私にとってプラスに出来ない。

もうちょっと複雑なシナリオだったら私はシナリオも高く評価した。

ただ、前述の通り世界観と映像を見せるアニメだとすれば、このストレートなシナリオで十分なのだろう…


主題歌であるDo As infinity「遠くまで」は本作には曲調が明るすぎて、やや合ってないように聞こえる。
しかし歌詞は割と…?
どうだろう?
個人的には結構お気に入りの曲である。



ダイナミックな映像。
ゴシック調でダークで美麗な世界観。

そういったものが見てみたいという方にはオススメする。
映像・世界観・音楽の3つがうまく絡みあった傑作でした。

下手くそな文章、お読み頂きありがとうございます。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13

72.4 24 復讐で戦いなアニメランキング24位
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ 新章 迷宮篇(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (269)
1063人が棚に入れました
迷宮都市オラリオ―― 『ダンジョン』と通称される、壮大な地下迷宮を保有する巨大都市。この街で、一柱の小さな女神と出会った冒険者志望の少年は、 仲間をつくり、ダンジョンに挑み、多くの死地をくぐり抜け、 さらなる<昇格ランクアップ>を遂げていた。そんな彼のもとにもたらされた一通の書状。 書かれていたのは、ダンジョン未到達階層への遠征任務。 未知なる冒険へ向けて、仲間たちと共に、少年は新たな一歩を踏み出す。これは、少年が歩み、女神が記す、――【眷族の物語ファミリア・ミィス】――
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

今回はひたすらダンジョン

前半はひたすらダンジョンで強い敵を攻略していく。
途中、人魚の力も借りて。普段全裸なのに貝殻ブラジャーの概念あるんかい。

ベルがモテモテすぎて段々と腹立たしくなってきたぞ。
あり得ないくらいレベルアップして強くなっているからか?

予知夢見終わった後のカサンドラが前はだけてエロい。好き。
誰も信じてくれないのは辛い。苦心が見て取れる。責任感じてしまうよ。
神がいるんだから予知夢くらいあるでしょ。信じてやれよ。でも、逃れようとすることも予知の範疇。

リューさんはやはり極悪ではなかったですね。こんな熱くなるタイプだっけ?{netabare}かつて仲間を殺したファミリアのメンバーにまたも嵌められてしもて。モンスターテイマーの獣人に他の人たちも見事に騙された。ダンジョンが勘違いって...どゆこと?予定より早くダンジョンの強モンスター復活。ダンジョン自体が生き物というか免疫反応みたいな感じで強いモンスターを生み出してしまうらしい。研究して手懐けたい願望。{/netabare}
今までにないくらいのスプラッターに心の準備ができてないっす。{netabare}ベルの腕切断と頸部への一撃は想定してなかった。ここは予想していたけど、人魚さんの圧倒的自己犠牲はさすがやでえ。テイマーが操れなくてすっぱり切断は予想通り。
あり得ないくらい強いベルをもってしても倒せない強敵もいるうえに、頭2つのドラゴン。しかも、蛇に飲み込まれてかなり下の階層へ。{/netabare}

淡々としている感じがあってアイズさんも出てこないし、退屈していたが、徐々に面白くなっていく感じがしたので、次クールに期待。


OP
天灯 sajou no hana
ED
Guide 早見沙織
前期から続けてsajou no hana。良き良き。
早見沙織さんがED担当とは。もう声優よりは歌手ですね。映像のヘスティア様の最後のキスは果たして実現するのか。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
迷宮都市オラリオ--『ダンジョン』と通称される、壮大な地下迷宮を保有する巨大都市。この街で、一柱の小さな女神と出会った冒険者志望の少年は、仲間をつくり、ダンジョンに挑み、多くの死地をくぐり抜け。さらなる<昇格(ランクアップ)>を遂げていた。そんな彼のもとにもたらされた一通の書状。書かれていたのは、ダンジョン未到達階層への遠征任務。未知なる冒険へ向けて、仲間たちと共に、少年は新たな一本を踏み出す。これは、少年が歩み、女神が記す、--【眷族の物語(ファミリア・ミィス)】--


新章 迷宮篇 第1話 出発前夜-プレリュード-
異端児(ゼノス)の救出、好敵手(アステリオス)との戦闘を経て、Lv.4への昇華(ランクアップ)を果たした【ヘスティア・ファミリア】の冒険者、ベル・クラネル。それに伴い派閥のランクも上昇、ベル達はギルドから強制任務(ミッション)を課されることになる。その内容はダンジョン到達階数の更新--。異端児(ゼノス)との共存の道を模索するため、ベル達はより深く、ダンジョンの深淵へと挑んでいく……

2. 巨蒼の滝-グレート・フォール
ミアハ、タケミカヅチの派閥、そしてアイシャも伴い、派閥連合のパーティでダンジョンへ挑むこととなったベル達【ヘスティア・ファミリア】。ふたりのLv.4冒険者を擁するパーティは、順調に中層を突破し、中層と下層の分水嶺となる24階層で野営を張ることに。未踏の領域--下層への侵攻(アタック)準備も整え、ベルは、今回の遠征の先、未だ遠いダンジョン踏破の先を見据え、決意も新たに歩みを進めていく--

新章 迷宮篇 第3話 『寄生-ヤドリギ-』
25階層での異常事態(イレギュラー)--強化種となり知性を有したモンスターに強襲され、千草は宿り木を撃ち込まれ、その身体を蝕まれてしまう。先だって強化種の被害にあったルヴィスの助言も得て、ベル達は地上への帰還よりも、強化種を討伐することで、千草を蝕む元凶を断つこと、そして強化種による更なる被害を未然に防ぐことを選択。だが、冒険者達が悩み抜いた末の行動すらも狡猾なモンスターには想定の範疇だった……

新章 迷宮篇 第4話 『水都の少女-マーメイド-』
強化種との戦闘のさなか、パーティからはぐれてしまったベルは、滝壺の底でマーメイドの異端児(ゼノス)、マリィと出会う。彼女の生き血で全快したベルは、マリィに連れられ安全な場所へと 一時避難することに。一方で、ベル不在となってしまったリリ達だったが、強化種の被害にあった冒険者達とも合流・連携し、後退しつつ強化種を誘い出す戦術を執る。しかし、ここでも強化種はリリ達の思惑を超えた行動に……

新章 迷宮篇 第5話 『聖火の英斬-アルゴ・ウェスタ-』
怪物進呈(パスパレード)に怪物の宴(モンスターパーティ )。おおよそモンスターにあるまじき戦術を使い、リリ達を追い詰める強化種だったが、春姫が起死回生の妖術【ココノエ】を放ち、形勢は逆転したかに見えた--しかし、強化種の狙いは、冒険者たちが集めた魔石。それらを喰らい、自らに更なる強化を施す……。アイシャまでも宿り木を喰らい絶体絶命の中、ルヴィスやドルムル達が自ら犠牲となることを提言する……

新章 迷宮篇 第6話 白兎の脚-ラビット・フット-
地上で、神々が昇格(ランクアップ)したベルやヴェルフのふたつ名を議論し、定めていた頃--無事、強化種を討ち果たしたベルと仲間達は、安全地帯(セーフティポイント)の18階層で身体を癒やし、地上へ帰還するための準備を進めていた。久々にベルとゆっくりした時間を過ごしようと、リリはベルを誘おうとするが……強化種相手に傷ついたルヴィスやドルムル、ダフネやカサンドラといった割り込みが次々と入り……

7. 予知夢-カサンドラ・イリオン-
リュー・リオンが冒険者を殺害--耳を疑うような話を耳にしたベル達。有り得ないと確信に近い思いを抱く面々ではあるが、リヴィラの冒険者達は色めき立ち、リューの討伐隊を組織していく。リヴィラの冒険者達が発見する前にリューに接触し、真相を明らかにする--そのためにベル達は地上への帰還を先送りにし、リューの討伐隊に加わることに。だが、ただ一人、カサンドラだけは、ベル達が決めた方針に反対の意を示した……

新章 迷宮篇 第8話 『混迷-ミラビリス-』
リューの討伐隊は、下層で起きた異変を受け、25階層での見張りと27階層への捜索隊に分割されることに。それに伴ってベル達も、捜索隊に参加するベルと、リヴィラで騒ぎを扇動したタークという冒険者を 監視するグループに分かれて行動を始める。狙い通り、ターク達は不穏な動きを見せ始め、リリやアイシャは彼らを追う。一方でベルは27階層に響く歌声を聞きつけ、独り捜索隊を離れ、歌声の主--マリィとの再接触を試みる。

新章 迷宮篇 第9話 『凶兆-ラムトン-』
過去の仇を追い詰める復讐鬼--そんなリューの姿を目の当たりにしたベル。しかし、それでもリューに冒険者殺害の真相を問いただし『やっていない』という言葉を引き出すに至る。すべてはジュラやタークがリューを貶め、殺害するために仕組んだ謀略……本性を現したジュラは強硬策へと舵を切り、調教(テイム)されたモンスターを呼び出す。それは、下層にいるはずのない--深層に生息するモンスター、ラムトンだった……

新章 迷宮篇 第10話 『破壊者-ジャガーノート-』
厄災来たる--それは、例外なく冒険者に死を運ぶ存在。それは、かつてリューの仲間【アストレア・ファミリア】を殺戮した怪物……それは、ダンジョンが秩序を保つために産み落とした破壊者(ジャガーノート)。ボールスが率いていた上級冒険者達が一瞬で生命を散らし、世界を恐怖・絶望・断末魔のみが支配するものに変じていく--ジュラの真の狙いは、この破壊者を呼び出すこと、そして、魔道具で支配することだった--

新章 迷宮篇 第11話 『過酷-エンドレス-』
破壊者の異常な力と速度、そして魔法反射--抗うことすら許されず、ベルは右腕を失い、首の骨も砕かれてしまった……リューの治療魔法により、なんとか生命は繋がったものの、破壊者の殺戮は続き、27階層に赴いた冒険者達は、ひとり、またひとりとこと切れていく--。そして破壊者の爪がリューに照準を合わせ、彼女が己の死を覚悟したとき……マリィの生き血で全快したベルが戦列に復帰、再度破壊者に闘いを挑んでいく--

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ベル君とその他大勢

【感想】
分割2クールで変なとこで終わるので、続きが放送される直前にまとめて見るのがいいかも

とりあえず前半クールだけでの評価

作画とても綺麗だし相変わらずダンジョンの構造にこだわりがあってダンジョン設定の解説が凝っていて良かった
面白かったけど尺稼ぎなのか、特にリリとかカサンドラのシーンがぐだぐだ悩んでいる時間長すぎて引きのばしている感じがしました

さらに分割2クールみたいで変なところで終わるし最終話で次回予告されていたけど続きいつやるの?って感じで間が空くと状況わからなくなりそう

前半終了時点ではシリーズをここまで追ってきたファンならなんとか見れるけど、今クールだけに限っていえばベルくん+その他大勢って感じになってるのが残念

【シナリオ】 {netabare}
今期は原点回帰のダンジョン探索に戻ったのは良かったけど、逆に言うとダンジョン探索しかない
3期とかにあった他のファミリアとの抗争とか町の様子とか全然なくて、今回の依頼にかかわるキャラクターしか出てきません
しかもヴァレンなにがしさんはじめとした華のあるロキファミリアの皆さんがほぼ出てこないのもきつい
突然変異の怪物を倒して町に帰還してここからどうなるんだろ?って思ったらさっき帰還したばかりの層に戻って、ずっと景色が変わり映えしないのも大きなマイナスかな?

ダンジョン潜る前に仲間達が攻略準備をしていて、パーティ戦闘がどうなるのか楽しみでわくわくしていたら期待外れでした
ベル君の急激な成長の速さが見ごたえですが、周囲の仲間を完全に置いてけぼりで一人でどんどん強くなるのがここにきてマイナスに働いている感じです
3期で仲間がいっぱい増えてやっと心強いパーティになったと思いきや、ベルくん一人で単独踏破できる階層のモンスター掃除くらいしか活躍機会がなくて強敵相手だと手も足も出ない
ほぼベルくん頼みでいてもいなくても関係ないむしろ足手まといだからついていかないほうがいいような状態でした
これではとてもパーティと呼べるものじゃなくて、仲間達の成長が急務なように思います

良いとところはやっぱりベルくんの急激な成長です、純粋な憧れの気持ちや強くなりたい気持ちが原動力になっている感じで応援したくなる主人公
ただ、ベル君以外のいる意味がわからなくなってきたのと、ファイアボルトの威力がますます大きくなって戦闘が機敏な動きとファイアボルトのワンパターンで単調になってきたのでそろそろ変化が欲しい
{/netabare}
【微妙だったところ】 {netabare}
・今回の敵役ジュラがもう少し大物感が欲しかったかも

・カサンドラの予知夢で不吉なことがあるって言っても誰も聞く耳持たないし、あれだけ具体的な不吉なシーンが見えているのに強く訴えないでずっともじもじしているのがひどい、信じてもらえるかわからなくてももっと具体的にどうなるか教えて強く止めるべきでしょ、なんのための予知なの?

言いたいけど言えなくて何度ももじもじして尺稼ぎするくらいなら、最初に全部話しちゃって「危険なことが待ち受けてるのはわかった、でもリューさんを放っておけないから行かなきゃ!!」って流れのほうが自然だし、同じ行くにしても危険を承知で行くって決めるほうが仲間って感じがしていいと思う

・パーティに指示を出す才能あるって言ってたけど、全滅のピンチに決断できずに迷う時間長すぎて、見捨てない選択をした尊さよりも
見捨てる気持ちが強かったからこそあれだけ迷ったっていう印象が強くて決断の遅さで状況を悪くしたように見えます、このシーンもぐだぐだしていて印象が悪かった

・水場に落ちたらどれだけ危険なのか必要以上に解説しすぎたせいで、その後ベル君が下に落ちてバラバラになって残された仲間達が全滅しかける展開が想像できてしまったこと

・ベル君は急いで救援に向かわないといけないはずなのに、ダンジョンで出会ったゼノスの子に見とれてて、そんな場合じゃないでしょって思った
「ダンジョンで出会いを求めるのは間違ってるだろうか?」
まさにこんな状況で、時と場合を考えてください、仲間が全滅しかかっています!
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 24

まーさ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

神々と人類。1000年の時を超えた壮大な物語の新たなステージが幕を開ける!

ご存知「ダンまち」こと「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」シリーズ4期TV版が7月22日より放映されます。原作 大森藤ノ(ラノベ) 制作J.C.STAFF。TVアニメ版 1~3期 全37話+各話OVA(外伝含む)。劇場版1話 構成。他コミック等メディアミックス作品。

【前書き】
知らない方は少ないメジャータイトルの1つ。J.C.STAFF渾身の力作。先日、本作の第4期放映が正式に公開され、そのPV2本他を視聴し「新章 迷宮編」の内容とOP楽曲「sajou no hana 天灯」に感動したので新章への期待を込めて書きます。

公式サイト︰https://danmachi.com/

PV︰ベルクラネルの軌跡︰
https://youtu.be/RglcGT_IoX0

PV︰新章 迷宮編︰
https://youtu.be/1Z_0xP-bS4Y

【本シリーズ振り返りを含めて】
2015年4月~TV版が放映開始され、劇場版「オリオンの矢」も人気だった、シリーズ新作が4期目となる長編人気タイトルです。時代は神々と人類が通じ合う約1000年の昔…。英雄に憧れを抱く少年ベル・クラネルが、神ヘスティアと出会い冒険者として歩み・成長する姿を中心に、仲間、友情、絆、愛、神々、人間、モンスター等、エンタメ要素満載の話題作。
当時の作画レベルとしては細かい描写に多少荒さはあるけど、キャラの個性豊かな描写に好感を持ったし、ストーリーにも引き込まれました。特に1期 8話…当初駆け出しでLv1のベルが、冒険者として憧れるアイズ・ヴァレンシュタインの稽古を受けた後、ある女神の策略で強敵ミノタウロスと対決するシーンには惚れました。このシーンで掴まれたきっかけは音響です。
当時の調べでは、音響担当 井内啓二氏による作品で明確な楽曲名は示されておらず、盛り上がりを観せるシーンで度々使われたため「英雄願望」「 英雄回帰」作中で描かれる英雄譚(物語)から「アルゴノート」などと呼ばれた壮大なオーケストレーションです。これは素晴らしい!後に2017年6月リリースの「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 〜メモリア・フレーゼ」に伴い、ゲーム版のサウンドトラックとして正式に配信されました。

https://youtu.be/wq1Aftaq_wI
(JASRAC準拠)

本作放映後は女神ヘスティアの衣装が「例の紐」と呼ばれ、キャラとして海外でも話題となったりと、注目度の高い作品です。
個人的には1~2期でベルの冒険、成長をワクワク観られたましたが、3期、モンスターがゼノスとなり、接触したベルは彼らを庇う役回りに…これまでモンスターはダンジョン内の人間と敵対する者として描かれていましたが、展開の変わり方に戸惑いました…。実は、ダンジョンには秘密が隠されているとの伏線はあったし、次期に繋げる期だとは解ってはいましたが、ベルが偽善者的な役回りで、人間側もゼノス側も戦わなければならない…辛かった事を思い返します。ラスト1期 8話で降したミノタウロス…アステリオスと再戦するシーンで「僕は英雄になりたい!」と発するベルに違和感も覚えました…。でも…敗北するも「僕、強くなりたいです」と言ってくれた事で、次期の展開、成長、変革が予感され、少しほっとし…期待値がアップしました。

本作を通じてベースとなる物語はギリシャ神話です。改めて背景等を確認し発見した事を少々…。

前述した楽曲から繋がりで「アルゴノート」って何だ?…。
文献を漁ったところ、ギリシャ神話に記されるアルゴー船に乗船した英雄達アルゴナウタイをモチーフにしていると思われ、なる程…繋がりますね。メインキャラはもとより、神様キャラやモンスターの描写も見直して、改めて作家(脚本家も含め)って、作品を描くのにベースとなる時代背景やキャラ設定を行うのに、ものすごぉ~く色々調べてるんだなぁ…って。凄いなぁと…。感激!

創造、創作ってとってもパワーが必要だから、作品を世に送り出してくれる関係者には心から感謝!

して…4期…。実はダンジョンは神々が人間に課した試練の場?…。その秘密が明かされて往く?…。ベルは!?仲間は?ダンジョンとは何なのか?…。放映を楽しみに待ちます♪

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5

66.8 25 復讐で戦いなアニメランキング25位
青の6号(OVA)

1998年10月25日
★★★★☆ 3.5 (184)
994人が棚に入れました
近未来。地球の人口は膨れ上がり、環境は劣悪を極めていた。世界各国は人類最後のフロンティア=「海」に希望を求め、新たな世界を築こうとしていた。そのために設立されたのが、会場及び海中の安全を守る超国家組織「青」。各国は協力して自国の潜水艦を「青」に派遣することになった。日本の自衛隊から「青」に送られた潜水艦も6号艦として「青」の任務に就くことになった。しかし、そんな折、海洋開発のリーダーでもある天才科学者ゾーンダイクが突然反旗を翻し、凶悪なテロで世界を恐怖に陥れる。海洋テロ結社を築き、人類殲滅を宣言したゾーンダイクの野望とは?ゾーンダイク率いるキメラ兵器たちと、それを阻止せんと立ち上がる「青」の潜水艦隊。人類の存亡を賭けた戦いの火蓋が、今、切って落とされた!
ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

GONZOの名を世に知らしめた名作

観始める前はSF・艦隊と聞き、ハードボイルドで哲学要素があり、社会に問いかける攻殻機動隊のようなイメージを連想していたのですが、小難しい話はなく、抽象的な世界を徐々に明らかにしていき最後に大きなテーマを抱えて待ち構えている構成で見ごたえがありました。

映像に関しては、1998年の作品と言うことですが、デジタル制作なので映像が観やすく、絵柄も落ち着いた感じなので古さは全然感じませんでした。
それどころか、優秀なアニメーターさんたちが携わっていることもあり、話数が進むにつれてどんどん迫力のある映像になっています。
今見ても見ごたえのある映像になっているかと思います。


物語
前述したように、抽象的な世界から始まり徐々に情勢が明らかになっていくので1話はよくわかりません。
2話は状況説明が主となります。
丁寧に世界を構築したおかげで3話4話の惹き込みはすごいです。
難しい話になりそうだったのでメモを取りながら視聴していたのですがいつの間にかメモを取ることを忘れていましたw

1話BLUES
あらすじ
戦いに飽きて隠遁生活を送る身勝手な主人公速水は、戦艦"青の6号"の乗組員である紀之真弓を助け操舵手に復帰する。そして久々の出撃で人類の敵である半獣達の一人、赤い目のミーティオを助けたのだった。

タイトルBLUESは憂鬱な気持ちを歌で表現する突飛なメロディの曲です。
ということは、キャラが憂鬱な気分に浸っていたということでしょう。
まずはヒロインの紀之真弓。青の6号の命令で速水を探しに来ましたが、身勝手な彼の態度はさぞかし憂鬱になったことでしょう。
次に主人公の速水、戦いに飽きたというそぶりでしたが、出撃時には前へ出るなど、案外隠遁生活にも退屈していたのかもしれませんね。

もちろんEDや挿入歌のブルース?ジャズ?な音楽にも注目です。

2話PILOTS
あらすじ
{netabare}基地に戻った青の艦隊たち。そこで行われたミーティングにより切り札として核爆弾を使うことが提案される。
その後速水は基地内で敵につかまり獣人に改造されてしまった昔の仲間と遭遇する。敵への復讐心を強めた彼は命令を反し一人で出撃、あえなく撃沈される。{/netabare}

1話では殆ど良くわからなかった敵の全貌、見方の内情が分かります。
タイトルのPILOTS、複数形ですから意味は
操舵手、艦長、種火、案内棒辺りが入るかなあと思います。
タイトルが物語にしっかりと食い込んでいるのがすごいです。

3話HEARTS
{netabare}あらすじ
撃沈された小型機から脱出した彼を助けたのは、以前助けたミーティオだった。速水はミーティオや巨型の人工生物ムスカと接するうち、獣人を作り戦を始めたユング・ゾーンダイクの真意を確かめたくなる。

HEARTSの意図について
最初はミーティオの恋心だけかなあと思っていたのですが、観ているうちに紀之真弓の恋心と、ゾーンダイクの心の内と言う意味でも使われているかもしれません。

海と陸それぞれのヒロインと共の立場から観てきた速水はいったいどんな結論を出すのか楽しみです~
ミーティオは魚を加えて速水に差し出すシーンが可愛いですね

それから、速水が海では助けられてばかりだということを繰り返し言っていましたが、振り返ると結構助けたシーンも多いです。ここは共生というテーマにもつながっているのかもしれません
{/netabare}

4話MINASOKO
{netabare}あらすじ
青の艦隊はいよいよ切り札の使用に乗り込む。
しかし、切り札を使ってしまえば敵だけでなく見方も巻き込んでしまう。そこで戻った速水はユング・ゾーンダイクの元へ赴き、真意を確かめたうえで実行してほしいと青の6号の艦長に頼み込む。
見方の援助のおかげで無事ゾーンダイクの元へたどり着いた速水は争いでは何も解決しないと悟り、ゾーンダイクからも希望を託され、青の艦隊に停戦を求める。
そして、獣人側の指揮をとっていたベルグと話し合いをして敵側も収めたのだった。

MINASOKO
水底に沈んだ銃が哀愁を漂わせています。
そして敵は人間を憎んでもゾーンダイクが帰ることはないと悟り、落胆して海の中へ消えました。
悲嘆にくれるベルグと速水への恋心を抑えベルグと共に海へ戻ったミーティオちゃんが気がかりですね。
戦いは終わっても共存は実現していないテーマの深さが浮き彫りになりました。{/netabare}


作画
1話ずつ制作しているみたいなので、最初はOVA初のデジタルアニメで手探りという感じだった作画が、話数を追うごとにグレードアップしていくのが目に見えて面白いです。

中でも一番の成長を感じたのはエフェクトでした。

1話の爆発はゲームの一マスに生えた草みたいで面白い形をしていたのですが、2話3話とナチュラルになり、形も変えてきているので話毎に見比べるのが面白かったです。

水の描写はかなり綺麗でした。場所によってはCGを使われているところと、手書きにエフェクトをかけたところがあったのかな?
1話の廃ビルから見下ろした水の景色がとても綺麗でした。

動きはCG手書き共に良かったですね。
CGでは2話の小型船が水面を滑走するシーン、迫力がありました。
手書きでは、ベルグがはやみんに殴り掛かるシーン、迫力があります。
ゾーンダイクがシャツのボタンをはずすシーン
それからベルグが沈んだ後、はやみんが「イーストセブンからイリアンジャヤ、何人も手にかけてきた、だけど、だけど初めてだったんだ。明るいところで、正面から」フッと笑いながら震えるシーン、そんなはやみんを紀之真弓がそっと抱きしめるシーン芸が細かいです。

音楽
主題歌の「みなそこに眠れ」
ジャズ?ブルース?な独特なテンポと色気のあるウィスパーボイスがいい味を出しています。
戦闘BGMも基本的にこんな感じです。
ピンチなシーンでもアップテンポな曲が流れるので、やや緊迫感にかけますが、カウボーイビバップでも同じような使われ方をしていますし、そういうテイストが楽しめる方は同様に楽しめると思います。


正直こんなに楽しめる作品だとは思っていませんでした。
あにこれの評価も賛否両論ありましたし。
残念なところはなくはないけれど、それ以上に良さが詰まった作品だと思います。
不朽の名作との呼び声の高さは妥当ではないでしょうか。

全4話、1話辺り30分ほどのアニメですので、是非見てみて下さい。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 12
ネタバレ

che さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

Thou shalt love thy neighbour.

ワンコさんと良いアニメなのに酷評が多いよね、という話が出まして、
でも僕はこのアニメ好きなので、出来るだけ色々な人に観てもらおう思い、啓蒙も兼ねてちょっと書き直しました。
啓蒙出来る内容になってるかは別として、、、w

OVAだけあって、作画も内容も音楽もレベルが高かったと思います。
今時珍しくもないですが潜水艦等がCGで当時としてはかなり先駆け的だったような記憶があります。
作画も奇麗だし、音楽が特にアップテンポなJazzyな感じでcoolとても良かったです!

物語は、一人の狂気の学者が、南極の氷を溶かし始め、世界の大半が海に没してしまった地球が舞台です。
そこで人類は、謎の海洋知的生命体と生き残りをかけ争っているというのが概要です。
「青の6号」は主人公が乗り込む潜水艦の名前です。
潜水艦での海の中の戦闘なんですが、青の6号は最新鋭潜水艦で結構アクロバティックなマニューバを見せてくれるので面白かったです。
あと、海の中という特殊な空間での戦闘と言うのも僕は面白かったです。
テンポもよく、何より4話しかないのですぐに見れるしオススメですよ。

まあ、戦闘もいいけど、最後の科学者、ゾーンダイクだっけ?
の話は中々考えさせらる物があって僕は其れが有ったからこそこのアニメは面白いと言う評価になりました。
{netabare}
結局ゾーンダイクが南極の氷を溶かし出したのは、身勝手な理由なんですが、まあそれは置いておいて。
人類と戦いを繰り広げていた知的海洋生物(人間並みの知能だと思う)たちも彼ゾーンダイクに作られた存在なのですが、
彼らが人類と戦っていたのは結局ゾーンダイクの指示などでは無く、彼等の意志で彼等の父であるゾーンダイクのために戦っていたんですね。
ゾーンダイクは別にそんな事を望んではいないのですが、幼い彼等はそれが父のためなると思い戦いを始めた訳です。
最後にゾーンダイクの元に辿りついた、主人公2人との会話の中でこんな事を言っていました。

ゾ なぜ彼等(海洋生物)と戦う?

主 先に攻撃してきたのは彼等よ!

ゾ なぜ彼等と手を取り合おうとしない?

主 先に攻撃を仕掛けておいて、沢山の人を殺しておいてそんな事が出来るわけがない!

ゾ 彼等は幼いのだ、彼等は人類からみれば弟の様な存在だ、なぜ彼等を許し、手を取り合おうとしない?

こんな感じの内容だったと思います、すいませんハッキリとは覚えてないですがw
もちろん会話には続きがありますが、心に残ったのがこの辺りだったので、覚えていた感じです。

{/netabare}

アリエッティのレビューでも触れましたが、人類は他の種
とは本当に共存できない悲しい種だなと、このアニメを観た時初めて思いました。

彼等の先制攻撃で人類は確かに死んだかもしれませんが、それは人類の0.1%にも満たない数だと思います。
人類は彼らを許すことを考えなかったんでしょうか?
僕はそうではないと思うんですよ、きっと怖かったんだと思います、人類以外の正体不明の知的生命体が現れ攻撃してきた事、これがきっと人類にはどうしょうなく恐ろしかったんだと思います。
だから、反撃したんだと思います、そうやって死体の数と、憎しみが、比例し終わらない泥沼の戦争ってのが始まるんだと思います。

ある日の夜、一人歩いていると、UFOが下りてきて、宇宙人が下りてきました。
貴方の懐には、デザートイーグルがありますw
宇宙人にだってでっかい風穴が開くマグナムです。
貴方はその銃を抜かず、右手を差し出す事はできますか?
、、難しいですよね。
僕なら、いきなりぶっ放したりはしないと思いますが、銃は抜いてしまうと思います。
でも僕は、「右手を差し出す努力ができる人間」で有りたいと思います。

きっと人類に出来る限界は「その程度」だと思いませんか?
でも「その程度」できっと今より随分まっしな世界になると僕は思んですよね。
ま、そんな事を考えさせられたアニメでした。
さて皆さん、興味がでたかな?面白いアニメだから皆見てね~!


因にタイトルは「汝の隣人を愛せよ」という聖書からの引用です。
僕は無宗教ですが、イエスさんは偉大ですよね。
今より、もっと荒んだ時代にこんな言葉を人々に説いたんだから。

こんな人にオススメ

海の人
メカの人
人間の人
考える人
ダウントリム一杯に夢が一杯な人

投稿 : 2024/11/02
♥ : 12

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

1967年少年サンデー連載漫画が原作。

1967年~少年誌に連載されていた漫画を元にGONZOにより
1998年10月25日 - 2000年3月25日に全4話のOVA化された。
OVAとしては世界で初めてのフルデジタルアニメ。

航海の安全を守る組織「青」所属の潜水艦、「青の6号」と
国際テロ組織「マックス」との攻防を描く。海洋もの近未来SF。
原作は海洋冒険漫画となっている様ですがアニメを見る限り・・
マッドサイエンスもの・・冒険と言える部分が有るのか不明・・
作風が全く違うし製作時期が少し後になるけど冒険という意味
ではタイドライン・ブルーの方が良く出来ていると感じた。

原爆・生体兵器・人造生命体・・それらを絡めて人の醜さを
表現しつつ・・見境ない復讐と屁理屈・・そして復讐の連鎖。

なので・・大袈裟に派手に描いた割にはラストは・・へっ?・・
言いたいことは解っていたし 一応伝わるけど・・
4話で約2時間・・多少編集で削れば劇場版アニメ程度の時間?
でも・・そう考えるとエンターテイメント性に欠けている気が。
1967年に既に刊行されていた原作という部分にのみ素直に驚く。
この作者は凄いな・・海洋ものやSF絡みの著作が多いのかな。


全般には泥臭くアナクロな感じかな? 派手な3DCG等の戦闘
シーンなどはあるものの・・地味で盛り上がりに欠ける感じ。
そしてアメリカならそういう作品でもエンターテイメント性に
長けた面白い作品にしてしまうんだよね・・アニメぐらいは
頑張ってほしいな・・・日本のSFも・・

キャラデザはシリアスな作風を意識した作品の標準的デザイン
が8割以上 一部如何にも漫画的な個性の強いデザインも混在。
主人公は少し少年誌風でヒロイン他一部の女性キャラはアニメ
という感じのデフォルメ・・どうも3種類のデザインがあるよう。
ミュータントは実在する動物をベースに人造人間化された感じ。
眼が大きめのヒロインとか・・シリアスな作風だけに・・微妙
に感じた・・それほど大きいわけではなけど異質に感じた。

メカデザは如何にも近未来的な物が2タイプと生体兵器のような
物とで3種類あるようですが 世界観上違和感は感じない。
どの程度漫画のデザインを取り入れているのか不明ですが もし
このOVAが原作のデザインを重視したのなら漫画連載当時は相当
洗練されたデザインをしていたのかも?OVA作成時期のデザイン
なら・・それなりかな・・

声優は・・紀之真弓(ゆかな)が少し熱演気味のピーキーな印象で
他に数人聞き覚えのある声が居た・・ブライトとかひとみとか泥舟。
全般的に普通にキャラにあてはまってる感じでゆかなさんだけ極端。

作画は・・メカなどの3DCGとキャラとエフェクトで可成り違和感。
凄く拘って力が入っているのは解るけど・・癖の強い3Dとキャラ
の色彩や質感が融合していない・・エフェクトも凄くリアルを追求
したと感じさせ綺麗な仕上がりだけど・・同様に違和感が強い・・
カートゥーン処理ではなくリアルな質感などを追求した3Dだからか?
キャラなど如何にもアニメな色彩との折り合いがつきにくいのか・・
確かに凄いと感じさせる部分もあるけど・・あくまで単体として・・
作品全体としてみると・・何だかぎこちない動きが多い・・
1998年制作という部分ではそれなりに最先端でハイレベルなのかな。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4
12
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