てけ さんの感想・評価
4.0
残酷さそのものがテーマ
時代劇です。
殺陣もありますが、激しいものではなく、一刀のうちに切り伏せるイメージです。
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そういった、現実的な斬り合いというものに対する描写も見所の一つです。
なお、グロテスクで残酷な描写が目立ちます。
内臓が平気でびよーんです。
作画が妙に良い分、グロテスクさ倍増です。
画面や台詞も陰鬱としたものが感じられます。
クスリとも笑えません。
笑えるのはネタバレレビューを読む だけでしょうね。
こいつは本気で許せません。
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しかし、単に目を惹くためにそういうシーンを入れているわけではありません。
残酷さそのものが作品のテーマとなっています。
平気で裏切りや殺し合いが起こる、不安定な世の中。
そんな世の中で切磋琢磨し、何とか生き抜いてきた人々。
登場キャラクター達には、生々しい傷跡と共に、強い「執念」が感じられます。
そうやって必死になって努力してきた人々に、さらに殺し合いを命じる。
そこまでして得るものはネタバレレビューを読む 。
逆に、失ったものは、
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つまり、努力すれば報われる、正義は勝つ、そんな美しい机上の空論なんて最初からない。
それだけ世の中は不条理で、残酷なものであると訴えかけてくる作品です。