幽霊でミステリーなアニメOVAランキング 2

あにこれの全ユーザーがアニメOVAの幽霊でミステリーな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月05日の時点で一番の幽霊でミステリーなアニメOVAは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

58.4 1 幽霊でミステリーなアニメランキング1位
SUPERNATURAL THE ANIMATION [スーパーナチュラル ジ アニメーション](OVA)

2011年1月1日
★★★★☆ 3.5 (39)
245人が棚に入れました
悪霊ハンターの兄弟サムとディーンは、サムの予知夢に従い、各地で起こる怪奇な事件を追う。そんな中、二人は母メアリーを襲った黄色い目の悪魔を追って消息を絶った父ジョンと再会した。次から次へと現れる悪霊と対峙する三人だが、父は息子を、息子たちは父を守ろうとする。黄色い目の悪魔が三人の前に現れる本当の目的とは・・・。

おふとん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

全米を廻って悪霊退治、アメリカの人気ドラマを何故かアニメ化。

原作はアメリカの実写ドラマ。全22話のOVA。
原作ファン向けの作品と思われ、ご新規さん獲得はあまり考慮してない感じ。恐らく本作を観ようとする人のほとんどは原作も観ているかと思いますので、特に内容には触れず私の感想をダラダラと・・・

日本のアニメ会社の制作ということで、和風化して実写版で慣れ親しんだイメージが損なわれているのではないかと心配しましたが杞憂でした。(よく考えればアメリカのアニメ会社の制作だったら心配どころの騒ぎじゃ済まなかったかも)

完全な和風ではない、アメリカのアニメと日本アニメの合の子のようなキャラデザインが意外に合う。
あまり似てないけど見た目で性格的な特徴が伝わってくるウィンチェスター兄弟に好感が持てました。
人物に対する陽の当て方、影の当て方(ちょっと影当て過ぎ)、全体的に少し褪せた感じの色使い等々、陽射しの強そうな北米をイメージさせる映像表現で原作の舞台を上手く再現していますね。
第1話でこそどうしても違和感を覚えましたが、実写版の吹替と同じ声優を起用していることもあって、
2話3話と進むうちに実写版に近い感覚で観られるようになりました。これは素直に嬉しかった。
実写版のイメージを損なうことなくアニメ化した点では優等生の部類に入る作品ではないかと。

音楽についてはEDは原作ファンおなじみの曲なのでいいとして、劇中のBGMが使い回し多過ぎ。
明らかにシーンに合ってない使い方もあってちょっとウンザリしました。

ストーリーは基本的に原作Season2までを踏襲しつつ尺に合わせて改変、ほぼオリジナルの回も。
1話あたり時間にして6割程度になったのでタイトでスピーディーになっている分、原作にあった「遊び」の部分がごっそり削られていて1話の中に緩急が無い。私のように纏めて観るタイプにはこれは辛い。
全4話ぐらいの短距離走ならともかく、全22話でこれをやられると集中力が持続せずあっという間に息切れ。2~3話観る毎に襲ってくる疲労感に纏め観断念。原作は何話連続で観ようともこんなことなかったのですが・・・

ええと・・・・それで、何でアニメ化したのかという根本的な疑問・・・・・・・何で?
普通に考えれば、実写ではできない映像表現力を生かしたアニメならではの作品にしたいからってところでしょうが、実写の方はCGを多用したやたら豪華な演出というわけでもないのに、それでもアニメの方が殆どの点で地味。グロ描写でややアニメに軍配と言った程度。
実写の方もホラーとしては軽量級、多少怖くなったところで元が元、夜中のトイレも1人でいける。
「アニメ版は実写版よりここが凄い」ってところがどうにも思い浮かばない。

「何がしたかったのかは何となくわかるが、やりかったことというのはその程度なのか?」
などと評論家きどりで偉そうに曰うわけですが、多分どうアニメ化してもグダグダ文句垂れる自分が容易に想像できるので、結局スパナチュに関して言えば私は強硬な原作原理主義者なのでしょう。


原作の世界観を大崩れさせることなくアニメ化した優等生。でもアニメ版ならではの良さを見出せなかった点が個人的には残念。原作ファンを意識しすぎて小さく纏まってしまった印象(私みたいにうっさいのがいるからダメなんだな)。1度観れば充分でした。


以下余談

どうでもいい小ネタを2つ。

本作ED一枚目の絵で、ディーンがインパラの上に乗って足ギターで弾いている曲は
Survivorの「Eye Of The Tiger」。 Season4 Episode6 EDからの一コマ。

アニメ版制作後の実写版Season7から、ディーンのお気に入りに「アジアの巨乳.com」に加え
「アジアのポルノアニメ」が仲間入り。 ・・・・アジア好きだねディーン( ^ω^)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

とにかくカッコいい!

まず初めに言っておきますが、私はこの作品の実写版がメチャクチャ好きなので、この作品に関しては過大評価的にも感じるレビューになってしまう可能性もあるのでご了承願えたらと思います。

◆この作品の内容は・・・
海外ドラマでシリーズ化されている「スーパーナチュラル」のシーズン1、2のアニメ化にあたります。
このアニメがどういうストーリーかと申しますと、主人公であるディーンとサムという二人の兄弟が、母親と恋人の謎の死の原因を追及する事や謎の失踪をした父親を探しながら、アメリカ全土を巡り悪霊やモンスターなどを退治するという話。
そしてその裏にはびこる大きな運命にかかわっていく事になっていきます。

◆この作品の楽しみ方について・・・
序盤は実写版を視聴していないとわかりずらい展開から始まります。
とりあえず第1話目はディーンとサムのカッコよさを知り、第2話目はスーパーナチュラルのシナリオの良さを感じて、第3話目からはディーンとサムの背負っている宿命を感じてスーパーナチュラルの世界観がわかり始めるといった感じでしょうか・・・。
そして、この作品は実写版をそのままアニメ化したわけではなく、実写版にはない重要なオリジナルエピソードもたくさんあるので、実写版よりも深くスーパーナチュラルの世界を体験する事もできました。
最近流行の派手な戦闘アクションはあまりなく、敵の正体や謎を解明し悪霊を退治する時も塩を使って悪霊払いをするような王道の本格的オカルトアニメであります。
とはいえ、敵と対峙するときは緊張感溢れる展開が見られました。

◆作画について・・・
この作品、作画がまるでアメリカアニメのような作風で初見の方は違和感を感じるかもしれません。
ですが、このアニメを制作した会社は「サマーウォーズ」や「パプリカ」などを制作した「マッドハウス」。
「デスノート」の時もそうでしたが、ダークな雰囲気の映像描写のクオリティが素晴らしく、スーパーナチュラルの世界観をこれ以上ないくらいの出来でよく描かれていました。
またキャラデザはそのまま実写版から持ってきたような絵で描かれていて、特にディーンは実写そっくりの絵でした。

◆声優陣は・・・
声優に関してもこの作品のファンには嬉しいキャスティング。
ディーン役に「東地宏樹」、サム役に「内田夕夜」という様に主要キャラには実写版の吹き替え声優とほぼ変わらないキャスティング。
それに加え毎エピソードごとのゲスト声優もすごく、「桑島法子」、「能登麻美子」、「水樹奈々」、「三木眞一郎」、さらには「GACKT」などもキャスティングされています。

◆音楽は・・・
ED曲の「Carry On Wayward Son」は個人的にも大好きな曲、1話完結のこの作品で一段落したタイミングで流れるこの曲は古き良きアメリカという雰囲気があり、広大のアメリカを旅しながら聴きたくなるようなロマンある素晴らしい曲です。

◆見どころは・・・
この作品の見どころはなんといってもディーンとサムのカッコ良さと兄弟愛の素晴らしさ!
兄のディーンは普段はお気楽なもののいざとなったらすごく頼りになる弟想いの人物であり、弟のサムは常に冷静で真面目な青年。
ある意味対極な性格の兄弟ですが、この二人がインパラという車に乗ってアメリカを巡る雰囲気もワクワクしてたまらない魅力。
過酷な運命に巻き込まれながらも、二人のカッコ良さを十分に楽しんでもらえたらと思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 27

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

軽快なノリとは裏腹にマジで怖い まさにこれは【インスタントスリラー】

オイラが言うと全部胡散臭く聞こえるわーw


アメリカの人気ドラマをマッドハウス新進気鋭の若手監督、いしづかあつこと宮繁之の二人が完全アニメ化


横暴な兄ディーンと真面目な弟サム
二人の兄弟が父の残したメモ帳を頼りに悪魔祓いをしたり、超常現象や猟奇事件を解決していくオカルト&サイコミステリーアクション
二人の軽快な掛け合いと迫力あるアクションシーンが売りで、ぶっちゃけてしまうと【武闘派なXファイル】という印象な原作


これをアニメ化に際し見事に再現してみせたのは素晴らしいと思います
てか意外とアニメ化向きでしたね^q^


もちろんドラマと比べると1話の尺は短くなっていることもあり、より軽快に、より濃縮された例えるなればエスプレッソのような味わいに仕上がっていますね
こういったスリラー作品は「怖い」と思わせることが重要です
手の込んだ作品ならば怖いモノは当然のように仕上がってくると思いますが、これだけ軽いノリにも関わらず映像クオリティの高さやしっかりとリズムを刻んでくる展開の押し寄せ方が上手くてハッキリと殺人鬼は怖く!バケモノはキモく!描かれているのですね
マッドハウスの仕事ぶりに拍手です^^b


言うなれば、無性に恐怖映画が見たくなったときにカップラーメン感覚でお手軽に楽しめる『インスタントスリラー』です


エピソードによってはキュンと来る切ないお話もあったりで、そんなときいしづか監督の女性らしい感性が発揮されていたりでGJです、いしづかさん^^b


原作のあるお話の面白さは当然保証しますが、アニメオリジナルの回は『夏目友人帳』辺りの寓話を意識した内容になってますんで原作に思い入れのある方がどう感じられるかは分かりかねます;
オイラ的にはなかなか感慨深いお話が多くて素晴らしい出来だったと感じましたよ^q^

投稿 : 2024/11/02
♥ : 16

63.3 2 幽霊でミステリーなアニメランキング2位
B: The Beginning Succession(Webアニメ)

2021年3月18日
★★★★☆ 3.2 (20)
98人が棚に入れました
ギルバートと決別し、王国に潜む闇の存在を暴いたキース。自らの過去と対峙し、捜し求めていたユナを取り戻した黒羽。事件から数ヶ月。明らかとなった王国の秘密により騒然となった世界も落ち着きを取り戻していた。RISに戻り独自に捜査を行うキースと、ユナとともに平穏な日常をおくる黒羽のもとに、かつてファウラブランカ研究所で黒羽と死に別れたはずの霧雨が現れる・・・・・・

声優・キャラクター
梶裕貴、寺島拓篤、平田広明、瀬戸麻沙美、東地宏樹、稲葉実、小清水亜美、豊永利行、田中進太郎、佐藤聡美
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

呑まれるのは異形か?伝統か?

Production I.G×中澤 一登氏によるNetflixオリジナルアニメの第2期(全6話)

【物語 3.5点】
政治劇、アクション中心。クライム要素はあるもののサスペンス色は後退。

象徴的なのは脚本による天才捜査官キース・フリックの推理の排除({netabare}黒幕によるキースの拉致監禁{/netabare})
1期では、現実世界に、ぶっ飛んだダークファンタジーや、アクション披露優先の展開が放り込まれても、
キースの慧眼に曝されることで、全体が締まったが、
それが無いために、終始、未計測感が漂う。

特に終盤の、{netabare}キースの居場所の四択を一か八かで手分けして当たる件{/netabare}では、
キースがいれば、こんなアクションで魅せるための強引な戦力分散劇は
あり得ないのでは?と鼻白みました。


短尺の中で、焦点が当てられたのは群島国家「クレモナ」の今後について。
戦争で荒廃した国家の復興策として開発された異形を飼い慣らして行くのか、
新生物たる異形に合わせて国家が改変されるべきなのか。
王家の内紛も交えた議論が、事件の深層。


【作画 4.0点】
欧州を思わせる古城、街並みなど、水彩画タッチの背景美術等をバックに、
異形同士が超高速でチャンバラする国籍不明感などが引き続き醍醐味。

1期では、ネトフリという解放区に来たことを良いことに?
地上波では規制でやり辛い出血多量や、
撮影での激しい光の明滅が、嬉々として乱発されたが、
2期では異形の主人公少年による銃火器ぶった斬りなど、
シリーズとして追求したいアクションに的を絞った感。

これを洗練されたと取ることもあれば、刺激が足りないと思うこともありw

バトル以外では案外な止め絵の群衆等も散見。
ネトフリ独占作のソースも決して無尽蔵ではない模様。


【キャラ 4.0点】
かつて主人公・黒羽(こくう)も幼少のころ過ごしていた
異形“カノン”の開発研究所時代の仲間の霧雨(キリサメ)
彼が束ねる異形グループが、今回の事件と、政治劇の黒幕。

配下の女戦士・朝霧(アサギリ)はピッチリ黒スーツの刀担当で、
“第2世代”の“カノン”として“異形の王”たる黒羽の真価を問うように執拗にマッチアップ。
槍担当の男・華残(カザン)と合わせてバトルシーンにバリエーションをもたらす。

霧雨も政治の権謀術数については中々のボスキャラであると分るが、
トリック等“台本”のレベルについては、やはりキースの本格的な分析待ちか。


その、もう一人の主人公・キース。
捜査を封じられ({netabare}正確には敢えて捕まって{/netabare})活躍は少ないが、キャラ深掘りはあり。
推理はできても、人の心は分らない?彼の原点の一端が垣間見えるのは収穫。


そんな異形やキースの葛藤を余所に、ヒロインの新米捜査官・星名リリィは
{netabare}国王を乗せた車で、市中を暴走する{/netabare}など、相変わらず、分け隔て無いマイペースw
キースの大切な人の面影があると言うだけではなく、
空気読まずに接してくるリリィの性格が、キースにとっては一筋の光明か。


【声優 4.0点】
国王役の宝亀 克寿さんは70代の、王子役の咲野 俊介さんは50代の、
共に洋画吹替え経験も豊富なベテラン声優。
異形を巡る穏健派の国王VS急進派の王子の親子の確執を重厚化。

次世代型異形・朝霧役の潘 めぐみさん。
能力差だけじゃない、研究所での子供時代のカースト?に起因すると思われる
嫉妬含みのボイスで、黒羽に粘着w

同様の妬み成分は華残役のKENNさんのボイスにも配合。
如何に、霧雨役の寺島 拓篤さんの沈着冷静ボイスで、
進化した異形こそが人間にとって代わるべき存在と、
黒羽を“王”にと勧誘されても、
そんな人間らしい異形間のドロドロを示唆されたら、
“カノン”も人間として静かに暮らすのがいいんじゃない?って思ってしまいますw


【音楽 4.0点】
劇伴は池 頼広(よしひろ)氏の続投。
アクションが熱を帯びても、無闇にアップテンポな爆音高音で煽らず、
むしろペースを落ち着かせて、重低音、女声コーラスで
静かに場を温めていく、大人向けな構成は健在。

ED主題歌はACCAMER(アッカメル)の「Be Down」
作曲、編曲にギタリストや、エレクトロミュージックの実力者を集結させ、
多彩な音を重ねて、多数の要素が混在するシリーズの世界観に追随。
参加者にネット動画、SNSでの活躍も目立つ世代交代感もシナリオにマッチして野心的。


【感想】
ダークファンタジーとクライムサスペンスという水と油を
躊躇無くぶち込んだ1期に比べ、
本作は、良く言えば、要素が取捨選択され見易くなった、
悪く言えば、1期の多数の原液を胃にねじ込まれて脳内物質が噴き出る、
むせ返るような濃度は影を潜めた印象。

正直、こんな度数じゃ酔えません。
と言うのが私の率直な感想ですw

続編があれば、より高密度なシナリオを待望します。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

大鴉

ProductionI.G制作。

キラーBによる猟奇的事件から数か月、
平穏な日常を送る黒羽・ユナのもとに、
死に別れたはずの男が訪れて来た。
平和と革命、相反する互いの思想が、
やがて必然の結末へと導かれていく。

良質なサスペンスでありながら、
大胆にもファンタジー要素を組み込み、
大いに楽しめた1期でしたが、
その良さは半減以下となっている。

人の理解を超えた事象・事件に、
知性で対抗しようとする王立警察はいない。
{netabare}主題を人と異形の共存、繁栄に絞り、
異形間での争いに終始するためだ。
偏屈ではあるが天才捜査官キースの不在が、{/netabare}
高評価に結び付かない原因なのでしょう。

{netabare}再生医療の独占は争いを生む、
豊かなものだけが命を享受する時代。{/netabare}
映像も声優の仕事も好印象なだけに、
色々とやりようがあったのではと思います。

お時間ある方はオリジナルをぜひ。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 19
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