幼稚園で親子なTVアニメ動画ランキング 2

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の幼稚園で親子な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月23日の時点で一番の幼稚園で親子なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

78.0 1 幼稚園で親子なアニメランキング1位
甘々と稲妻(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (929)
4624人が棚に入れました
ひとり娘と二人で暮らす高校教師が、ふとしたきっかけから教え子の女子高生と三人でごはんを作って食べることに。三人とも料理はまったくできないけれど、美味しいごはんはとっても大好き! あったかくって楽しいひとときが、きっとあなたを夢中にさせる!

声優・キャラクター
中村悠一、遠藤璃菜、早見沙織、戸松遥、関智一、新井里美、茅野愛衣、久我心麦、安藤紗彩、鶴翔麒
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

親不在の教え子宅を夜な夜な訪ねる独身教師の話

原作未読


そこそこ話題に上り、評価も一定数あって気になってた作品。
しかーし、、、サムネを一瞥し「幼女もんか~!?微妙」と敬遠もしていた作品。
積極的にはいかなかったかも。ケーブルテレビの再放送がきっかけです。

あらすじは省略。


 ・ごはんおいしそう&おいしそうに食べてて素敵

 ・小っちゃい子かわいいな~


これだけでシロ飯三杯いけ…いや満足できそうなところメインディッシュは以下、


 ・親子の絆を描く


まあその通りです。それでもちょっと足りない気がします。
絆の背景にあるものが各々抱えてる痛みであったりと現実感のあるものでした。
絆の種類が痛みの共有そしてそこからの回復であったことで深みが増しているような物語です。


■三者のリアル

・犬塚公平(CV中村悠一)
男やもめの子育てでその局面ではそう考え行動するだろうにいちいち納得。

・犬塚つむぎ(CV遠藤璃菜)
未就学児の生態そのまんま。現役子役でもあるCVさんの演技が秀逸。

・飯田小鳥(CV早見沙織)
ほんとは実母と食卓を囲みたかろうにおくびにも出さないその慎ましさに敬服。


やや小鳥がアニメ的デフォルメキャラっぽいのはあるものの、全12話通して繰り広げられたやりとりに違和感はありませんでした。

そしてこの三名が醸し出す空気感が良いのです。見方を変えれば変な話、


 親が留守にしている教え子♀宅に独身教師♂が夜な夜な出かける話


と言っても嘘ではありません。なにも事情を知らなければ誤解生じまくりなわけであります。
実態はもちろん違います。当人たちでしかわからない関係性のようなものがあって、それが視聴者に伝わってくる。

まさに“観てみないとよくわからん”作品です。
サムネ幼女目当ての方はそのままLet's go!
むしろNGな方こそ、幼女全面推しではない作品ですしイケると思いますよ。サムネ無視しましょう。
ちなみに私にとっては“おいしそうな食事”“つむぎ”もしかすると“小鳥やしのぶ(CV戸松遥)らJK”“それと関さん”はメインディッシュにはなり得ませんでした。



■ぶっちゃけ“おとさん”しか見てなかったかも

“おとさん”犬塚公平の娘つむぎへの接し方がいちいち刺さりました。

{netabare}所帯持ちの方は想像してみてください。妻が不在時の子守りって仕事しながらだと一切余裕がなくなります。炊事、洗濯、掃除、幼稚園の送迎、手続き関連、その他優先順位つけてるうちに捨てるものも出てきます。自分の時間はもちろん無し!それでも足りません。公平も「4時間睡眠(第7話)」がデフォルトだと言ってましたね。
もともと食が細く食事に対してベクトルが向いてない公平がその状況で“炊事”の優先順位を下げてたのは致し方ないでしょう。そんな彼が愛娘のために変わろうとします。
不得意なものに取り組むことは慣れるまで時間がかかるということです。ただでさえ無い時間を不得意分野に割くと決断するには勇気がいったことでしょう。
かつ、妻が亡くなってしばらく経ち犬塚家なりの生活のリズムができてきたところに変化を加えるのは想像以上にたいへんなはずです。そんな背景を想像しながら男親の覚悟に共感を覚えた第1話でした。{/netabare}

それ以降も子供と向き合わなければならない局面での戸惑いや抱く感情や葛藤の種類。順を追って描かれてたり、公平もつむぎも小鳥も各々徐々に変化していくさまも無理なく追っていたり、視聴中は心地よい時間が流れておりました。
ややおとさん視点での展開はざっくり後述の通りかも。※ネタバレで畳みます


{netabare}1st 覚悟

 前述の通り。


2nd 共同作業

 つむぎにとっては父と一緒に作り上げる作業。慣れないなりに試行錯誤しながら関係を深めていく大事な時間。もう一人、小鳥は母の娘を想う気持ちは理解しているけれど実感に乏しい。レシピノートを見ればけっして母が娘をぞんざいに扱っているわけでないことがわかります。
 包丁使える人と使えない人。味付けできる人とそうでない人。相互に補完しあう関係性が成立してました。何が足りてなくてどう補っていたかに着目するとこの物語の味わいが増してきます。

 その一つ。{netabare}みきおくんとトラブったつむぎがお店でハンバーグを作ってる最中もなかなかダウナー状態から回復してなかったシーン。
 公平が流しそうになるところを、「先生頑張って聞いて」と小鳥が背中を押したことでつむぎの気持ちを拾えた場面がありました。
 男親というのもあるだろうし、さらに日々時間がないだろうにとの背景も考えれば、めっちゃあるあるです。{/netabare}


3rd 母の不在

 なにかあったらでは遅い。よって勝手に出かけたら理由の如何なく怒るのです。命にかかわることはあえて厳しめに言う親は多いでしょう。
 母親がそばにいればゼリーの買い出しは母の役目です。かくして未就学児とはいえ本人の意思とは関係なく独り立ちを促される環境にあるのが片親の子供たち。つむぎの気持ちもわかります。
 公平もつむぎもですが、“母親がいたら”と言葉に出すことはありませんでした。それ言っちゃうと悲しくなってしまうから。小さい子に我慢させてるなと思えばこの子のためには!って想うのが親心というもんです。「ママがいれば」と直接な表現を用いずともこちらに伝わるという演出は素敵でした。


4th 信頼

 年次で通園用バッグをあしらえてあげるエピソード時のママさんたちの公平に対する微妙な反応。“片親には無理させられないわ”を象徴するような場面でした。
 他人はしょうがないとしても、当初はつむぎも公平に対して遠慮に似た感情があったんじゃないでしょうか。その垣根が取っ払われていった全12回です。回を追うごとにわがままが増えてまいりました(笑) 
 親に受け入れられてると子供が感じればその子は思いっきり甘えることができます。第1回を振り返っても別によそよそしい感じはしませんが最終回含めた終盤での二人のやりとりとは違うのがわかって・・・ 良く出来てます。{/netabare}



わりと地味めの作品かとは思います。
三人が醸し出す心地よい空気感とちょっぴり胸が痛くなる親子のやりとり。サムネで誤解しちゃってすみません、な良作でした。

OP「晴れ晴れファンファーレ」ED「Maybe」。陽気なOPとしっとりEDの組み合わせも奇をてらったものではありませんね。手堅いです。



※オマケ

■声優さんのお仕事

1.え!?早見さん二役じゃないの?

劇中アニメの“マジカル”さん役はてっきり早見さんだと思ってました。山口立花子さんという方らしいです。


2.小学生のお子さんがいるご家庭には

小鳥の同級生役で戸松遥さん。公平の友人役で関智一さん。
「これってケータくんとウィスパーなんだぜー」
とドヤするとわりと反応があります。
{netabare}二人がメインで出てくる餃子の回(第6話)とお好み焼き回(最終回)での披露がお薦め!{/netabare}



視聴時期:2019年7月~2019年9月 再放送

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2019.08.24 初稿
2019.09.27 追記
2020.03.09 修正

投稿 : 2024/12/21
♥ : 57
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

名作の予感しかしない!

原作未読。

日常ほのぼの系に料理をミックスさせた、見ているだけでほっこりして、お腹が空いてしまう作品です。

つむぎちゃんの「おとさん、おとさん」を聞くだけでもほっこりしてしまいます。
個人的な神回は第7話。{netabare}つむぎちゃんの「サメの歌」には、やられてしまいました{/netabare}

声優陣も神がかり。
特につむぎちゃん役の遠藤璃菜ちゃんの見事な演技は必見です。

というわけで、お気に入りの棚に直行です。


最後に、最後まで意味が分からなかったタイトルの『甘々と稲妻』
優しいおとさん(甘々)と怒ったおとさん(稲妻)って解釈でもいいのかなぁ?

投稿 : 2024/12/21
♥ : 68
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

萌えはなくとも癒しがある! OPは2016夏アニメ屈指の中毒性♪

[文量→中盛り・内容→考察系]

【総括】
料理アニメというより、料理をひとつの触媒にした、あったかホームドラマ。今までにないタイプのすごく素敵な、心あったまるアニメでした♪ なんか、子供がほしくなるな(苦笑)

タイトルだけ観たときは、「エクレア(パティシエ)アニメ?」と思いましたが、全く違いましたね(笑)
私は料理(主に独り呑み用のつまみw)が趣味なんで、料理が出るアニメは好きです♪ OPは耳に残る可愛い感じで、脳内再生率は2016夏アニメ一番ですね♪

[2016夏 個人内ランキング 5位]

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
いや~、良いアニメでした。癒し度としては、「のんのんびより」以来でした。

この作品のキモは、つむぎや公平が、基本的には「不幸を背負っている」部分だと思います。多分この親子は、「何もしないとマイナスに向かってしまう(闇落ち的な)」という境遇なんです。それを阻止しようと取り組んだのが、「料理」。だから、公平も必死なんです。必死で親子の絆を繋ごうとしてるし、母親の代わりをしようと「戦っている」。その姿が、他の「日常系」とは違うのだと思います。

「日常系」アニメで主人公になるのは、大抵が小中高生。それは、「何もしなくても生きてはいける」という気楽さが、「日常系」に適しているからだと思います(勿論、学生ならではの悩みもあるし、リアルの学生は下手すれば社会人よりハードだけど、親の庇護にはあってるんだし)。

泳ぎ続けなければ死んでしまう回遊魚のような危うさと必死さ、でもそれを悲愴感で魅せるのではなく、あくまで前向きに明るく、癒しをもって表現していこうという部分に感銘をうけました。

また、その表現の一助になっているのが、あの名OPですね。テンポが良く明るく可愛らしい音楽と映像で助走をつけ、作品の世界に飛び込むことで、癒しを生み出し、時折のシリアスを際立たせます。
{/netabare}


【料理の蛇足だらけの各話感想w】
{netabare}
第1話
切なあったか寂しい気持ちかな。なんかこう、視聴者を選ぶ気もする。平和で癒される反面、自分の心の内の普段触れずに過ごしている部分をさらけ出される、独身三十路の午前1時w

第2話
こんな小料理屋に、十五代(十四代のパロ)があるん?w 豚汁&米&漬物って、最強! 幸せなごはんって、ああいうことだよね♪ フルコース? イタリアン? なんじゃぁそりゃ~!w

【蛇足】ちなみに、個人的にNo.1の日本酒は、田酒という、青森の酒ですw うちの豚汁にもジャガイモ入るけど、むしろ、他の家は入らないの?

第3話
この親子、将来、親離れは出来ても子離れはできなそうw 実際、親に依存する子供も多いけど、子供に依存する親ってのも多いよね(汗) つぐみが結婚するとき「婿養子しか認めません!」って言いそう(笑)

【蛇足】煮込みハンバーグは、ハンバーグ初心者としてはベターな選択。でも、最近は調理家電の進化がパナイから、ノンフライヤーやオーブンレンジで、分量と時間守れば、誰でも凄い旨いハンバーグができますよ♪

第4話
しのぶの登場シーンは良かった~♪ あれだけ明るくボッチをイジられるのは良いね! つむぎの「ピーマン嫌がる顔」は、可愛らしかった。1話目に比べ、つむぎの表情が豊かになってきたのが、嬉しい! 「ウケる~!」は、ウケたw

【蛇足】お~、ピーマンの肉詰め(実はフライパンで作ると生焼けになりがちで難しい)とは、公平も成長したな~♪ 教育論的には小鳥の言うことが一般的で、無理矢理食べさせるのではなく、親が美味しそうに食べ続けることが大切というのが常道らしいですね。初心者が炒め物を失敗なく作る一番のコツは、1回1回フライパンから取り出して最後に合わせること♪ グラタンは、意外と難しい料理です(汗)

第5話
つむぎの泣かせる一言の、破壊力がすげぇw 日本はやっぱり、食事に対して少し価値を低く設定してるのかな? ヨーロッパとかは、毎日の食事をイベントのようにとらえてるわけだし。日曜に食事をしっかり作るとか、やっぱり大事だよね。

【蛇足】
発酵系って、あんまり上手くいったことないな、温度管理が難しいって。それはともかく、ドーナツ二個では昼めしに足りないw

第6話
つむぎと公平の寝てるダブルベッド、昔はお母さんと3人で寝ていたと思うと、少し切ない……。つむぎ役の声優の子、抑えた演技もできるようになり、成長率がエグい(笑) 小鳥の、「公平と(つむぎと)自分だけの時間を邪魔されて、ちょっと嫌な感じ」になるのが、良い♪ しのぶ、気の遣える良い子♪

【蛇足】
日本ではいつの間に、「餃子パーティー」「たこ焼きパーティー」が一般的になったんだろうw ちなみに餃子は「酢とラー油だけ」で食べるのがオススメ。または「バルサミコ酢」だけで食べるのも美味しいよ♪

第7話
だ~れにも内緒で、お出かけなのよ~♪ と、脳内再生w 子供らしい、色々な感情や行動。つむぎが公平を蹴る場面の体が弓なりになる感じとか、子供らしい動きでリアルだった。

【蛇足】
ウチはモモ缶よりミカン缶派でしたw 小学生の頃、下校中に胡桃をアスファルトに叩きつけて割って食べてたな~(田舎者ならではの食べ歩き)w ちなみに「クックパッド」で「失敗したご飯」を検索するとトップに五平餅が来ます。はっ、まさか作者もww

第8話
つむぎは将来、なかなか素敵な女の人になりそっすね、上げておいてスパッとフルとか(笑) ママので良いぃ……涙腺破壊させないで下さい(涙) つむぎも公平も成長してるんだから、小鳥も成長しないとね。「ママが作ったのに、お父さんも参加して良いかな?」……(涙) なんか今回、初めてEDがしっくりきた。物語から続けて聴くと、良い曲だな~と♪

【蛇足】
イカと里芋の煮物、彩りなら普通はインゲンだよね。オクラだと、里芋との食感にあまり違いが出ないんじゃないかな? つぐみがいるからしゃーないけど、絶対にイカのワタは入れた方が旨いよね。

第9話
子供用包丁って、①グリップが小さい。②刃先と刃元が切れない。 以外は普通の包丁だよね? 安全ってこたぁ~ない。てか、園児に人参切らせる保育(幼稚)園なんてないから。せいぜい、プラスチックの包丁使って、バナナくらいだよ。亡くなった奥さんのレシピを見て無言になる公平、背中に抱き付きなぐさめるつむぎ(涙)。そうだよね、大人だから我慢しているだけで、付き合いの長さからいけば、本当は
つむぎより、公平の方が悲しいのかもね。初めて、オープンにママの話をする二人。少しずつ、受けとめられてきたってことかな。

【蛇足】
キーマカレー(マタール)とドライカレーは、厳密には違いますね。キーマはインド料理、ドライカレーは日本料理です。ちなみに、数あるインドカレーの中でも、キーマ(挽き肉)カレーは、かなり手間隙かかるんです。私は一切水を使わず、フレッシュトマトと玉ねぎ、ヨーグルトの水分だけで作ります(酸味が強いキーマが好きなんで)。水分が全部とぶまで、最低40分は弱火で炒めましょう。ドライカレーは、炒めた野菜や肉類、米なんかにカレー粉かけるだけだから、楽チン楽チン♪ インドカレーは、具材を炒める前に香味油を作るのが味の秘訣(特にキーマは)。とりあえず、低温から、カルダモンシードとクミンシード、鷹の爪なんかを炒めておけば、お手軽に美味しくなります(この組み合わせを考えていくのが、カレー作りの醍醐味)♪

第10話
つむぎの「猫だから良いの」……破壊力バツグンw 「人は食べたもので出来ている」ってCMありましたね♪ ラストで、つむぎが「海も楽しかった」と言っていて、こちらまで安心しましたよw

【蛇足】
鯵は小さいとさばきにくいよね。あのサイズなら問題ないけど、あれ、大きくて結構良い鯵だね。魚はさばけるけど家ではほぼやらない。生ゴミ出るの嫌だし。まあ、やってもゴミの日の前夜くらいかなw

第11話
小鳥が一口で食べる鮭の大きさが半端ないのだがw にしても、つむぎの仕草(カーディガンの中に潜り込むとか)が娘的可愛さが止まらない(笑) ヤギチンが空気読めず、しのぶに睨まれるw 食育って、食べ物の(栄養学的)勉強だけじゃなく、食事を通して学べる全てのことなんだよね♪ 主役が複数いるって、ホントに今時の幼稚園(苦笑)

【蛇足】
お菓子作りは守備範囲外。甘いの、(酒を飲み、年を取ると)ホントに食べなくなったな~。甘いものは好きだから一口目は上手いんだけど、量を食べられなくなったんだよな~。

第12話
つむぎが、ただ可愛いだけでなく、ちょっとしたことで駄々をこねたり悪い子になったりする部分、公平も優しくて完璧な父親じゃなく、間違ったり迷ったりすることがある部分(子育てのリアルさ)も、この作品の魅力ですね。

日本人にありがちだけど、周りの目を気にして子供を怒っちゃうことあるよね。子供の為に叱るのではなく、自分の躾(教育力)がなってないと周りに思われたくないから叱る。子供って、そういうのに意外と敏感。昔アメリカに行った時、公共の場で子供が泣きわめくのに皆(社会全体が)が寛容だったのに驚いたな~。「子供だから仕方ないよね♪」って感じで、親すらも特に焦る様子がなくてビビった(笑)

ラストは、良い台詞はあったものの、これといった結末があったわけではなかった。でもまあ、いつも通り幸せな気分になれました♪

【蛇足】
お好み焼きは大阪風でしたね。私は広島風が好きだな~、キャベツの甘みをダイレクトに味わえるので。いや、家で作るときは大阪風ですけどね、鉄板ないし。家で作る時のオススメの具材は「かっぱえびせん」w 天かすの代わりになるし、エビの風味は鉄板です♪
{/netabare}

【蛇足2 相田みつを】
{netabare}
この作品を一言でまとめるならば、この詩がある。「子どもがいるから、親になれる。子どもがいなければ、いつまでたってもただの年寄り」 みつを
{/netabare}

【超蛇足3 原作者の名前ってw】
{netabare}
原作者の雨隠ギドって、NARUTOに登場しそうな名前だよね(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 59

69.0 2 幼稚園で親子なアニメランキング2位
コタローは1人暮らし(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (65)
230人が棚に入れました
「ブーッ」と部屋のブザーが鳴り、ドアを開けるとそこには小さな男の子が立っていた。手に持った高級ティッシュ箱をスッと差し出し、「203号室に越してきた、“さとう”ともうす。以後、おみしりおきを。」とある事情で『アパートの清水』に一人暮らしをすることになった、さとうコタロー、4歳。腰におもちゃの刀を携え、今日も一人買い物に出かける。その大人っぽくもあり、幼くもあるコタローの賢明な生き方は、周りの人に少しずつ影響を与えていく。両親と過ごせるその日のために、強く生きると決心した4歳児の物語――。

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

コタローは一人暮らし?

4才、一人暮らし。
殿様ことばがマイブーム。
人前では決して泣くまい、笑うまいと心に決めている。
大人の事情に思いを致すことができる男の子。
一話目から色々なサインが、それも解り易く点灯してゆく。
昔懐かしい人情噺の世界の住人が脇を固める。
ほのぼのとした絵柄に被る現実を、あざとさとコメディのバランスを取りながら見つめてゆく。

(観終わって)
コタローくんを見守る人々の目線は、我々の今に、あるいは、鈍く痛み続ける過去の傷と重なることもあるかもしれない。
足らざる思いとお節介、繰り広げられるドタバタ。
それが、リアルな「とのさまん」に姿を変え、不器用に寄り添い続け、コタローくん諸共に、感情の歯車を動かす力となると信じたい。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 9

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

見る視点によってだいぶ印象が変わるとおもう。

また、当たり前の事をタイトルにしてしまった。

「そりゃ、そうでしょうよ・・・」

と言われてしまえば、面目ない・・・としか言えない。


この作品は、原作を知っていて、読んでいた作品になります。
いや、現在進行形で流し読み程度をしている作品となります(2022.10現在)。
ですので、内容については読者として割とよく知っているという事です。

さて・・・と。

アニメになったこの作品。

コタローかわいい~、けなげ~、やさし~、っていう視点で観るのも一つでしょう。
ただ、このコタローくんは、割と頑固です。
そして表情(目力)も特徴的です。もしかしたら、好き嫌いの要素になる部分かもしれません。
ただ、このコタロー君の特徴的な目には背負ってきた過去や傷が表現されていると思います。
そして、その目に光が宿るときに、観ている人はドキリとするのです。

また、そこまで深読みせずとも、1人暮らしをする子供を見守る優しい大人たち、といった日常系として見るのも一つでしょう。
コタロー君の頑固で、けなげで優しい所、秘めている強さに魅かれて応援してくれる多くの大人たちが登場します。
ここも、一つ非常に「ほっこりと」視聴できるポイントでしょう。
実際、観ているこちらも優しい気持ちになりますし、世の中こうだったらいいなぁ、と、こうだったら捨てたもんじゃないなぁ、といった気持にもなります。

実際、この作品に登場する大人たちも、当たり前ですがいろいろな事情を持ち、自分なりに日常を送っているのです。
そんな中でコタローくんと関わり合う事によってのあれやこれや、心が動く出来事が起こるのです。
まぁ、リアルの日常も丁寧にアンテナを張って振り返ってみれば「こういうもの」かもしれませんがね。


ただ、やっぱり俯瞰してみると、
コタローくんの背負っているバックボーンには重い過去や社会に確かにあるであろう、イタイテーマが潜んでいます。
このテーマがちらちらと顔を覗かせるとき、こちらのハートもモヤモヤ、チクリとしてしまうので、ほんの少しですが楽しみのボルテージは下がってしまいますね。

そして、この過去は本当に頻繁に想起させるシーンがあります。
このコタローくんの過去故に、彼がそういう行動をとるという事が明らかになります。
これは、優しい彼の原点でもありますが、少し物悲しいものです。

そして、コタローくんの最大の心残りであり、希望であり、夢であるお母さんとの関連性。
このポイントが、ある意味、コタローくんを見守る何人かの大人たちには現在~未来への「おもり」としてのしかかってきます。
「それを隠すか、伝えるか・・・、伝えるなら何時なのか・・・、いや、まだ気づかれてはいけない・・・」なかなかに、重いです。


ああ、これは「見方」を強制、指定しているわけではなく、そういう見方もあるよね、って事でご了承くださませw。

もちろん、もっとシンプルに一人の子供を主人公として見る日常系としてもみれると思いますし、深掘りせずに、例えば、どこかのチエちゃんのように、苦労人な子供の奮戦記と捉えることもできるかもしれません(ちょっと無理矢理感あるな…)。

さて、こんな話の後であえて私が印象に残った点と言えばw

前半に登場していた秋友観月(CV:早見沙織)でしたw。
ちょっと、今まで知っていたキャラと違った感じのイメージでとっても新鮮でした。
キャラクタとしても、ちょっとイイ感じのお姉さんで楽しく眺めていました。
やっぱり、根本的な声質は変わらなくても、イメージをガラリと変えれる声優さんってすごいなぁと思いましたねぇ。




さてと、この作品、現実問題として主人公のコタローくんにほんの少し「クセ」がありますので、合う合わないもあったりするかもしれません。
そして、ほっこりする中にも、ほんの少しモヤモヤする感じや、チクリと心が痛むポイントもあります。
でも私は優しい人が多く登場するので好きな作品でした。
話数が伸びていけば、もっと多彩な人が登場すると思うのですが・・・、さて、どうなりますか。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 13
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

家族の喪失を救うのは地域コミュニティ。幸せをどう考えるかでしょうね。

 幼稚園児が一人でアパートを借りられるか等にリアリティを求めると本質を見失います。
 私が見たところ、恋人・夫婦そして血のつながった親子間の虐待やDVと血のつながらない疑似家族…隣人との接し方、地域コミュニティーをどう見るか、そして幸せとは?という話です。

 幼稚園児の一人暮らしにもちろんリアリティはありません。でもそれは舞台であり設定の話です。本作の意味に触れるには、そこは素直に受け入れたほうがいいと思います。
 それ以外の部分は逆に生々しすぎで胸が痛いです。{netabare} ティッシュやデンタルネグレクト、ゴム手袋などの話。そして墓参り等々。
 それがきつい事はきついですが、何がリアルって子供ってそれでも親を憎まないということですね。過去のいろんな事件が胸をよぎります。{/netabare}

 コタローの過度の大人び方ですね。感動ポルノと見るか。なぜ大人にならざるを得なかったのかという彼のバックボーンとプライド、そして両親への報われない愛情と取るか。彼の淡々としたしゃべり方が本当にきついです。

 そんな中でコタローには救済がありました。{netabare}出どころが分からなくて説明されないお金ですね。父の両親等の誰かの善意かと思っていたら…母親が残した財産か保険金を信託したということですよね。母はネグレクトではありましたが、お金を残したのは愛情はあったということです。母親に対して視聴者はどう感じればいいのか。彼女にも辛い過去が有りそうなのが何とも言えません。{/netabare}

 それでも虐待は許せない。それを言うのは簡単です。少なくとも私は虐待は受けていないので、初めはそういう言葉が安易に出てきそうですけど、本作を見ると本当にそんな単純な批判でいいのか?と思ってしまいます。

 そしてもちろんアパートのみんな。救いようがない底辺というのは簡単ですけど、今何が失われているかといえば地域コミュニティーですね。

 たまたま隣にいる人に優しくできるか。これが本作で一番大事なことでしょう。道徳…ともいえるしそうではないとも言えます。自分が属する地域の一番身近な隣にいる人に優しくできることが自分の幸福につながる社会。道徳ではない人間性としての利他が底辺だからこそ現れる。そういうアパートでした。

 核家族化と過度の個人主義により、人間性も逃げ場も無くして、狂ってしまった母親。不安と負担…育児の末の虐待やネグレクト。セーフティーネットである「地域」の喪失。それが「幸福度」を奪っているとも知らずに…ということになると思います。


 もちろん本作で出ているような話題は常日頃からニュースで流れているものばかりですが、幼稚園児の一人暮らしというデフォルメによって、何が生きて行く上で幸せなのかを再度考えさせられました。

 不満点です。キャバクラのお姉さんはもっと裏の感情や事情を見せてくれているとストーリーが活きてきたと思います。本作は10話ですからせめて12話くらいにして各キャラのエピソードを差し込んだほうがアパート全体のなぜ他人に優しくできるのか、不幸の先に見つけたコミュニティ感が出たのではないでしょうか。特に女性2人と母親の過去ですね。まあ、入れれば入れたで安っぽくなる可能性もあるのでなんとも言えませんけど。


 疑似家族ものはいっぱいあります。万引き家族とかそして父になる等が有名でしょうか。今期アニメではスパイファミリー、カッコウの許婚です。その他アニメではうさぎドロップスもそうですね。
 結局最後は血のつながりよりも、苦楽を共にすることと時間が大切なんでしょうね。つまり隣人に優しくなれるか。利他的な心を持てるか。そこが描けているかどうかが良作か感動ポルノかの分かれ目なんでしょう。

 変な言い方ですけど、見た後に割り切れないモヤモヤが残る作品ってアニメにもっとあっていいと思います。映画や文学に匹敵するカテゴリに進化して行くためには本作のような作品は貴重ですね。

 アニメ作品としてというよりも、疑似家族として幸せをどう考えるか、地域コミュニティーとは何か。隣人に優しくできるか、などを描けていました。変な言い方ですがはやりの家族もの映画…パラサイトとか万引き家族よりも私は日本人にはわかりやすいし、今の時代の問題提起になっていると思います。

 非常にレベルが高い作品だと思います。ネットフリックオリジナルにしては非常に良い出来だったと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 9
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