2021年度の幼なじみおすすめアニメランキング 3

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2021年度の幼なじみ成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月31日の時点で一番の2021年度の幼なじみおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

74.2 1 2021年度の幼なじみアニメランキング1位
先輩がうざい後輩の話(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (363)
1135人が棚に入れました
糸巻商社入社2年目、早く一人前になりたい五十嵐双葉。ちょっとガサツだけど面倒見のいい先輩・武田晴海。双葉は武田先輩をうざいと思いながらも、本当はまんざらでもない様子だったり、でもやっぱり本当にうざいときもあったり…

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

社会人になろうとする人が見るべきアニメ…とても癒されます

可愛い絵のタッチとは裏腹に、社会人としての仕事の大切さを題材とした物語です。
これから社会人になろうとしている人は、ぜひ見るべきアニメのようです。
そして、いま社会人である人たちも見たほうが良いと思います。


どんなに一生懸命仕事をしても、失敗するときがあります。
どんなに気持ちよく仕事をしようと思っても、嫌な思いをするときがあります。
そんなときに、この物語に登場する先輩のような人がいてくれたら、凄く心が救われるでしょう。


主人公の五十嵐 双葉(いがらし ふたば)は入社二年目の女性。
背の低い彼女は頑張り屋さんの明るい性格です。
武田 晴海(たけだ はるみ)は、双葉の先輩ですが、いつも双葉のサポートをしてくれます。
双葉が困っていたら何気なく助けてくれるし、双葉が失敗したときは決して怒らず、全て自分の責任だと上司やお客様へ報告します。

双葉にとって鈴木先輩は頼りがいがある良い人です。
だけど、少しウザイ人。双葉の仕事が良くできたときには必ず双葉の頭をなでる癖があるため、双葉は気に入りません。
自分のことを子ども扱いしているような気がするためです。一人の女性として見てもらっていない気がするのです。

どうやら、この物語はタイトルと物語の内容が違うような気がします。
正しいタイトルは、「先輩に女性として見てもらいたい後輩の話」のようです。

オープニングは、双葉たちが歌う「アノーイング!さんさんウィーク!」 とても楽しい歌です。但し出だし部分で歌と描写がずれているのが気になりました。でも双葉が凄く可愛い表情をしているので聞いていて楽しいです。
エンディングは堀江由衣さんの「虹が架かるまでの話」
堀江さんの優しい歌声に心がすごく癒されます。
この歌を聴いていると、なぜか、とらドラ!の「バニラソルト」を思い出しました。バニラソルトを聴いたことが無い方は、ぜひ聴いてみてください。

第七話は結構感動しました。
上手だから続けるのではなく、好きだから続けることができる。
双葉は夏美に、夏美は双葉に、それぞれ助けられましたね。

私は、文章で自分の気持ちを表すことが好きです。
好きだから続けることができます。
難しい字句は使えないけど、詩文のような美しい文章も書けないけど
何度も何度も書き直して、自分が納得できる文章ができたら、とても嬉しいです。

最終話で武田先輩が「双葉に大切な人ができるまで、ずっと隣にいて守ってあげる」と宣言しました。
おそらく双葉は、武田先輩以外の人を隣にすることはないでしょうね。

アニメは終了しましたが、この二人の今後が見たいです。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 45

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

そびえたつ大きな背中

【紹介】
パッと見、大きくて優しいおじちゃんが職場体験に来た幼女をお世話しているようにしか見えないけど違います。

入社2年目の低身長OLの双葉と、高身長で面倒見がいいけどガサツなところがある先輩の身長差ラブコメ
二人の体格差が俺物語を思い起こさせますが、二人の性格は全然違う感じ。

【身長】
最初先輩でかすぎ!って思って見てたけど違った。
確かにかなり大きいけど、それより双葉ちゃんの小ささのほうが際立ってますね。
二人と他のキャラの身長差から考えて、先輩が195cmくらい、双葉ちゃんが110cmくらいかな?
双葉ちゃん幼稚園児くらいの身長しかなさそう。

【キャラクター】
タイトルにうざいって入っている作品はだいたいキャラが強烈だけど、この作品は特にうざくはないかも。
普通に優しくて面倒見のいい先輩で羨ましいですね。こういう先輩欲しい。
でも頭なでるのはセクハラって言われて問題になりそう。
見た目小学生でも大人の女性ですからねーさすがにまずいね。

でも、頭なでたくなるのわかるー

双葉ちゃんは小さくていちいち仕草が可愛い。
こういう妹もいいな。

先輩もいいキャラだし、風間君も好きなキャラ。

【音楽】
ED「虹が架かるまでの話」堀江由衣さん
歌詞が好きですね、落ち着いた感じの曲でいい曲だと思います。

【シナリオ】
体格差をネタにすることが多い普通のラブコメ。
二人の関係性がとても和みますね。パパと娘にしか見えんけど。
終盤が特に良かったです。いい感じでまとめましたね。

主人公が小さすぎて幼稚園児に見えるからか、会社の同僚がみんな社会人として見てなくて、まるで職場体験の子どもとかマスコットに接しているような感じなのはさすがにどうかなー?
ここから成長して大人の女性になっていくところも見たいような、このままでいてほしいような。

【総評】
二人の関係性がとても微笑ましい癒し系ラブコメ。
身長差がありすぎて、恋人とか先輩後輩って言うよりも、父娘に見える。
こんな会社あり得ないって思うけど、双葉ちゃん可愛くて、心穏やかに視聴できてとても良かったです。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 37

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

「夢かもしんない」思い出した

<2021/10/10 初投稿>
見始めなので評価はデフォルトの3.0です。
原作未読。
あんまりマークしてなかったけど掘り出し物かも

本当は冒頭のヒロインの朝食シーン辺りで見るのやめようかとも思ってたんですが。
なんと!
ヒロインのお箸持つ手が左!
アニメで左利きって存外珍しい。
左利きに親近感湧いてとりあえずちゃんと見てみることに

内容は広義の「高木さん」系列の恋愛もの。
「お仕事できる先輩にときめいてしまう」系でした。
しかもアニメではこれも珍しい営業もの。

見ててとある漫画思い出したんですよ。
星里もちる作「夢かもしんない」
1990年代と古いんですが、これが名作で。
コンピュータ販売系営業マンの主人公が後輩の女の子をさりげなく助けるところがあって(そこは主題ではないんですけど)
これが良い感じ。

本作もその良い感じがちょっとあるかも。
今後のエピソードの強さ次第で面白くなるかもしれません。

<2021/12/30 追記>
最終話まで見終えました。
ゆる〜いラブコメでしたね。

双葉と武田先輩の行方も気になりますが、
桜井さんと風間くんもなかなか。
ニヤニヤですよ♪

個人的に気に入ったとこ
・前述の双葉の左利き
・だし巻き卵美味しそう
・双葉の部屋の生活感あふれるキッチン。タオル掛けの位置とか、冷蔵庫の側面に醤油とか
・OP、1コマ目の双葉のジト目
・桜井さんは制服だけど、双葉はスーツ。これは事務職と営業職の違いかな。こういうところ含め懐かしいですね。今、制服ないとこ多いですから
・照れなく風間くんにだけは巨乳ネタぶっこむ桜井さん
・つか桜井さんの声、早見さんの時点で勝利でしょ(なにに?)

穏やかな気分でニヤニヤできる今季の高木さん枠でした。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 39

69.5 2 2021年度の幼なじみアニメランキング2位
ましろのおと(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (195)
616人が棚に入れました
「俺の、音――」伝説的な腕を持つ、津軽三味線の奏者・澤村松吾郎。彼を祖父に持つ少年・澤村 雪は、祖父の死をきっかけに、三味線を弾けなくなった……。"好きな音"を失い、アテもなく上京する雪。キャバクラで働く女性「立樹ユナ」に助けられた雪は、ライブの前座として津軽三味線の演奏を披露することになる。雪は、様々な出会いを、想いを三味線の音色にのせて弾く。自分の音を、自分の想いを探しつづけて――

声優・キャラクター
島﨑信長、細谷佳正、本田貴子、麻生智久、宮本侑芽、近藤玲奈、岡本信彦、鈴木達央、梅原裕一郎、畠中祐、三上枝織、梶裕貴、落合福嗣、谷口夢奈、高柳知葉、木村匡也、逢田梨香子、柿原徹也
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

津軽三味線の演奏に引き込まれます♫

[2021.6.19]
最終話を見終わりました。
中盤以降は三味線甲子園の話になって、この音とまれみたいだなーって思いながら見てて、悪くはないんだけど、このまま優勝とかして終わりはつまらないなぁって思ったり。。
で、最終話なんですが・・すごーく良かったです!ビター展開好きの私も満足でした♪
この物語は雪くんが自分の音を探し求める旅なんだなーって。
雪くんの音は澄んだ綺麗な静かな音。色に例えると白。だから真っ白な音=ましろのおと。
大会の結果は・・{netabare}そして勝ちたいと悔しがり、嗚咽を漏らしながら泣く雪くん。
梅子にとっては残念な結果だったかもだけど、この甲子園は雪くんにとってとても大きなものを得られたんだと思います。{/netabare}
すごく続きが気になるところで終わりましたけど、2期あるのかな?
原作読んじゃおうかな・・27巻もあるけどw
※12話の感想も下にちょっとだけ書きました。

[2021.4.18初投稿]
原作は月刊マガジン連載みたいですが未読です。
作者の羅川真里茂さんは青森出身のようです。

春アニメの視聴作品を物色してた時は、サムネの男の子が暗そうだし、津軽三味線のお話?って感じであまり期待しないで見た作品でした。

澤村雪(さらむらせつ)は弘前の高校生。
津軽三味線の名人で憧れだった祖父の澤村松吾郎(さわむらまつごろう)が亡くなり、自分の音を探すために東京へ行くけど・・

絵は綺麗でいいですね!
舞台は弘前と東京。弘前といえば、ふらいんぐういっちを思い出します。
結構津軽弁でしゃべってるけど大丈夫かな、と思っちゃいましたけどそれも含めてなかなかいい雰囲気です。
キャラデザもクセがなくて好きですね。

なんといっても良かったのは津軽三味線の演奏シーン!!
演奏を聴いていると、なんだかどんどん引き込まれていく感じです。

お話自体もとても面白いし、これは今期の中でもおすすめしたい作品です☆
ちょっと原作読みたくなっちゃいました。

[2021.4.20追記]
原作コミックを2巻まで軽く読んでみました。
演奏ももちろんですが演出がいい意味で渋い感じに変わっててアニメのほうが好きかも。
2話の時点でコミック2巻ちょっとと、カットされたシーンも多く進行ペースもわりと早いんですが、うまく編集し直して良い作品になっていると感じました。

以下、各話の感想です♫

【第一話-寂寞】
{netabare} 雪のシーンが綺麗。
ユナさん親切すぎ。というか強すぎ。
自分をきちんと持ってる子みたいだしやりたいことが見つかればいいよね。
雪くんの津軽三味線すごく良かった♫
配信で見てた子はあとで登場するのかな。
ラストはちょっとギャグっぽくて浮いてたようなwって誰?{/netabare}

【第二話-林檎の花】
{netabare} 個性的な女性は梅子さんといって雪くんの母親なんですね。
梅子に促されて、雪くん演奏と梅子さん唄の競演が始まる。
うわ!唄も本格的っぽくてすごい!
そのおかげで下宿先が見つかって良かった♪
東京の高校に転入した雪くん。
同じクラスの前田朱利(まえだしゅり)が1人で津軽三味線愛好会をやってて。
雪くんの兄の若菜が東京に。
兄弟の距離感がなんかいいな。優しいお兄さんだね。
兄弟で競演した演奏がこれまた素晴らしいです♫
ED見てわかったんですが、この作品オリジナル曲みたいで題名が「アレ」だそうですw{/netabare}

【第三話-驟雨】
{netabare} 朱利さんと一緒にいる子って1話で配信見てた子?
朱利さんが聴いてた祖母が口ずさむ曲を聞いた雪くんは松吾郎の曲に似てると感じて。
祖母の前で演奏して欲しいと頼むけど、雪くんに弾けないといわれて。
青森から来た津軽三味線の神木清流(かみきせいりゅう)のライブ演奏を聞く雪くん。
雪くんに興味を持った神木から、何か弾くように言われて弾くけど、どういう音を聞かせればいいか分からなくて。
雪くんって芸術家肌というか、繊細なんだね。難しいな。
でも、とても大切なことでやらなきゃ後悔するんだったらやります、と朱利さんに言われて松五郎の曲を演奏したいと思う雪くん。{/netabare}

【第四話-春の暁】
{netabare} 青森から送ってもらった松吾郎の「春暁」のカセットテープ。
朱利さんたちと一緒にいた矢口海人(やぐちかいと)にテープの再生をお願いして、矢口宅で聴く雪くん。
でも松五郎のように弾きたいと練習するけどなかなかうまくいかなくて。
永森雷(ながもりらい)に言われた「シンプルであることの良さ」をヒントに、松五郎の音をひとつひとつそぎ落としてシンプルな自分の春暁にしようと思う。
雪くんは朱利さんの祖母の前で春暁の演奏をはじめる。
昔疎開先で聞いた若い頃の松五郎のことを思い出すおばあちゃん。
必死に生きるために津軽三味線を弾いていた松五郎。
松五郎の優くて生きる勇気をくれた音色と同じようなものを雪くんに感じて。
松五郎の魂はしっかりと雪くんに受け継がれているんだと。
なんだか見ててちょっとうるっとしちゃいました。
津軽三味線愛好会を朱利さん、雪くん、山里結(やまざとゆい)さん、矢口くんの4人で活動することになりそう。
それを聞いた雪くんの母親の梅子が津軽三味線甲子園を企画するみたいだけど、青森の雪くんをライバルと思ってる女の子とかも絡んできそうで今後の展開が楽しみです♫{/netabare}

【第五話-合奏】
{netabare} 初心者ばかりの津軽三味線同好会。
雪くんの演奏に感動して少しでもそれに近づきたいと話す朱利さんの言葉。
それは雪くんが松五郎に抱く気持ちと同じような気がして。
顧問が連れてきた神木清流と雪くんの合奏・・・今回もすごく良かったです♫ {/netabare}

【第六話-原郷】
{netabare} OP変わりました・・けど前の曲のほうが三味線入ってたし合ってたような。。
青森に合宿に来た雪くんたち。
聴いてくれる人の反応がなによりの教え、人に聴かせなければ自分の音は見つからない。
松五郎が語った話を聞いて個人戦に出る気になり雪くん。
朱利さんや矢口くんの話も盛り込みながら、全員最後まで合わせて弾けるようになるお話の流れは良かったです♪
ちなみに青森市のは「ねぶた」、弘前市のは「ねぷた」です。{/netabare}

【第七話-風】
{netabare} いよいよ始まった津軽三味線甲子園!
青森の人って独特のイントネーションあるから、なんとなくわかるんだよね。
雪くんって自分の気持ちを表に出さないから矢口くんのイライラもわかる。
でも優勝したいって気持ちは同じなんだって分かってよかった。
けど自分中心なとこは相変わらずなのね(-.-)
団体戦やって個人戦も、となるとそれだけで1クール終わっちゃうかも。{/netabare}

【第八話-音叉】
{netabare} 青森のマイマイのチームの演奏、さすがって感じ。
すごーく雪くんを意識しちゃってるとこも面白いです。
いいキャラしてますね♪
梅園学園が優勝しておしまいって展開はちょっとつまらないので、もうひとひねりの展開を期待します。{/netabare}

【第九話-風花】
{netabare} 梅園学園の演奏、とても良かった!
雪くんがスタンドプレーすることなく、みんなの音を大切にしながら演奏してたのも。
そして結果発表。
うん。物語の展開としては良い結果だと思いました。特別賞もらったし。
メンバーみんながすごく悔しい思いをしてる姿にじんわりきました。
それだけ頑張ってやりきったという思いがあるということだから。{/netabare}

【第十話-山嵐】
{netabare} 青森の赤飯って甘いんですね♪ちょっと食べてみたいかも。
雪くんの父親ってあの人だったなんてちょっとびっくり。
だからマイマイはあんなにライバル視してたのかな。{/netabare}

【第十二話-ましろのおと】
OP、前のに戻りましたね♫やっぱりこっちのほうがいいな。
雪くんの演奏をスマホで見てるユナさんが一瞬写って元気そうで良かった。
感想は上のほうにだいたい書いちゃったので。。
今回みたいな苦味のあるビターな展開は物語に深みが出ていいと思います。
雪くんの今後の成長がとても楽しみに感じたところで1期は幕を閉じましたね。
できれば2期やってほしいけど、津軽三味線という地味な題材だけに厳しいかもですねー。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 27
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

北東北最後のとりで

注) 読み返してみたら内容にあまり触れてないのに気づく。どうかご容赦をば…
原作未読


「僕らが冬の曲書くとなぜか“乗り越えて”“克服するぞ”って色が強くなってしまう(笑)」

『My Desire~冬を越えて』リリース直後にラジオでそう答えてたSLTの佐藤竹善氏は青森の出身。
お隣岩手県民の自分も妙に納得したのを覚えてます。思い浮かぶは厳しい冬が似合う土地柄。雪中行軍といえば八甲田ですし、やはり上野発の夜行列車をおりたら雪の中だったり北へ帰る人の群れはみんな無口でいてほしかったりする私です。

そして三味線。幼少期に近所を回っていた石焼き芋やさんは松村和子「帰って来いよ」がBGMでした。私の冬の記憶。
似たような構造で同じ三本線でも津軽の三味線と沖縄・奄美の三線では見える海の景色が全く違うんですよね。見た目や材質が違うとかさほど問題ではありません。背景となる風土が違うのです。
たぶん三線での『津軽じょんがら節』、三味線での『安里屋ユンタ』に違和感を感じることでしょう。その流れで三味線は津軽の人、三線は島人に演ってもらいたかったりする気持ちわかります?
その地方のエトスが詰まっている楽器がアニメ作品の中でどう扱われているかは見所だったりします。

結論↓

 津軽海峡の波しぶきが見えるアニメ

私にとってはこれだけで充分かしら。原作者の方は八戸出身らしいですね。なんか納得しました。
正直演者の津軽弁は微妙に違和感あったけど、イギリス英語/アメリカ英語ほどではないというかケンタッキーとテネシーの違いくらいの範疇には収まってるので気にせず。皆さんお疲れさまでした。

音と合わせて登場人物。特に青森に所縁のあるキャラたちに共通する

 強情っぱり加減

がいちいち頷ける感覚。そのまま“ごうじょっぱり”と読むわけでしてその字面でお察しください。揃いも揃ってこんなん不器用なのばっかりしかいないのも好印象でした。


音を取り扱うアニメはぱっと思い浮かぶ限り良作ばかりです。アプローチも種類豊富。
作るほうも大変でしょうが本作なりの創意工夫をあえて指摘するなら“風土”です。だいたいここまで述べてきた通り。
和太鼓・和琴など冠に日本がついてるのはいくつかあれど“津軽”みたいに一地方を指してる楽器はそうそうないでしょう。そりゃ濃ゆいわけです。特定エリアに絞られるわけですから。濃ゆい題材を濃ゆいまま表舞台に出した感じ。
OPにもEDにも三味線の音が組み込まれてますし、EDの加藤ミリヤさんなんて歌唱中にそこはかとなく濁音いれてませんでした?

とことんエスニックを楽しんだ良作でした。


{netabare}実は三味線より第2話梅子が唄う『津軽小原節』に最もびっくらこいた記憶がある。{/netabare}



※余談

■青森県民よスマン!

ちょい偏見はいるけど青森新幹線開通はたかだか10年ちょっと前ですよ。
都会からの往来がないので手つかずの東北が残ってるイメージ。いやバイアス?もとい偏見!?

例えばTHEヨーロッパ的な景色がフランスやドイツの旧西側よりもチェコやハンガリーのほうに色濃く残っているように津軽地方には北東北の濃ゆいものが残ってる気がするのでした。
今は夜行列車に乗らずとも新幹線一本で行けちゃいますのでぜひぜひお越しくださいな。


■日本のラテン語

以前、秋田弁がフランス語に似てる~って検証してる番組を見たことがある。
それを受けての以下体験談だが、、、

ヨーロッパをぶらり一人旅してた時、イタリアはヴェニスの水上ゴンドラで青森出身の子と同席したことがある。
目的地一緒で話が弾み、そのうち調子に乗ってずうずう弁でのやりとりに発展し盛り上がってたら途中乗車してきた日本人に

 「Could you take my picture?」

と英語で話しかけられた。

 「Sure」

と快諾し、「はいチーズ」でパチリ。今思いだしてもだいぶシュールですね。



視聴時期:2021年4月~2021年6月 リアタイ

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2021.06.20 初稿
2022.05.20 修正

投稿 : 2024/12/28
♥ : 40

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

Japanese Blues

原作単行本愛読中。2010年5月より少年マガジンで連載され、2021年4月現在、既刊27巻で累計発行部数450万部の人気作品。

レビュータイトルは原作で、ある外国人が主人公の演奏に対して呟いた言葉。

本作の日本語タイトルもいいが、英語タイトル "Those Snow White Notes" も深い味わいがあって好き。

作者の羅川真里茂(らがわまりも)氏は、青森県八戸市出身の女性。本作の連載は今年6月で12年目に突入。本作前にも少女漫画『しゃにむにGO』を11年も続けたそうで、長期連載が得意な方のようだ。青森県人の特性とされる芯の強さの現れか?

作者ご本人も、腕前は知らないが三味線を弾かれるよう。2012年に6巻が発売される頃に購入した3棹目は、清水の舞台から飛び降りるほどの高価で"マリリン3号"と名付けたそう。女性らしい、かわいいネーミングセンスが微笑ましい。

津軽三味線の世界と言えば、三味線ではなく、寺内タケシとブルージーンズの、じょんがら節のギターバンド編曲演奏のテレビ放映が、個人的な初めての邂逅。その時、荒々しくもソウルフルな世界に魅了された。そのことは何十年経っても忘れられない。

1話のライブハウスで鳥肌が立った。2話のアパートでは自然と涙が溢れた。4話の介護施設では現実から離れトリップしたようだった。

この作品の音源は、胸にひしひしと迫り、染み渡る。やっぱり自分も日本人なんだと...切なくも熱くなる。津軽三味線の素晴らしさに触れられて幸せだ。

本作のアニメの色調は、白が強く、霞がかかったようだが、そこから東北地方の冬の厳しさと、芸道の冷厳かつ高貴なる世界が伝わる。津軽三味線の音色とのハーモニーが素晴らしい。演奏シーンの作画も、特に手元アップに説得力がある。

アニメは1クール全12話。このペースなら少なくとも単行本8巻最後まで描かれそう。

青春だ。芸能の道を極める覚悟が定まるまで、誰のために? 何のために? 今は迷いながらも前に進むだけでいいんだ。

私は中学生の頃からずっと、欧米のロックやブルース、そして成人してからはジャズやクラシック音楽を含んだ西洋音楽が一番と思って来た。

JポップやJロックは別として、邦楽は演歌が大嫌いで、歌謡曲やフォークもあまり興味がなく、ましてや日本の和楽器による古典芸能、民謡など全く縁がないものだと思っていた。

ブルージーンズとの出逢いがきっかけで邦楽を見直し、今では幅広く雅楽や琵琶、琴、和太鼓などの演奏も好きになった。本作で民謡の素晴らしさにも触れられた。が、遅すぎる。貴重な青春時代にもっと邦楽の素晴らしさを知るべきだった。過去の自分に、思い切り蹴りを入れたい気分だ。

『ちはやふる』でかるたファンを外国で多く生んだように、このアニメで、三味線を、日本を、深く愛してくれる外国人が増えてくれたら嬉しい。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 8

62.8 3 2021年度の幼なじみアニメランキング3位
やくならマグカップも(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★☆☆ 3.0 (131)
328人が棚に入れました
脱サラした父親とふたり、幼い頃に亡くなった母の故郷、岐阜県多治見市に引っ越してきた豊川姫乃とよかわひめの。母の母校に通うことになった姫乃はクラスメイトの久々梨三華くくりみかに誘われ、一緒にある場所へ向かうことに。向かった先は陶芸部!そこで初めて母が伝説の陶芸家であったことを知り、姫乃は陶芸の世界に引き込まれていく―。陶芸部のムードメーカー 久々梨三華。いつも部室に入りびたっている個性派女子 成瀬直子。有名な陶芸家の祖父を持つ、陶芸部部長 青木十子。個性豊かな仲間たちと繰り広げる、明るく楽しい陶芸ライフ! 陶芸に魅せられた女子高生たちによる、ゆるかわ陶芸ストーリー!

声優・キャラクター
田中美海、芹澤優、若井友希、本泉莉奈、真山亜子、石川界人、小川真奈

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

美濃焼を広めるための地域活性化プロジェクト

公式略称は「やくも」です。

アニメの公式ページから情報をたどることができますが、陶芸の街である岐阜県多治見市とそこで作られている美濃焼を広めるための、地域活性化プロジェクトがベースになっているらしいです。

原作コミックは当該地域でフリーペーパーとして配布されているらしく、PDFとしてダウンロードして読むことができます。

放送枠は30分ですが、番組としての構成は:
アバンタイトル+OP主題歌 → アニメ本編 → 実写パート → ED主題歌

となっていて、アニメが放送されるのは実質前半だけです。
(ただし最終話のみ特殊EDでCパート相当あり。)

「陶芸」というテーマのニッチさや実写パートの是非などで、本作の評価はかなり割れるかも?

あとジャ○アントロボぽい何かや「パパ上(うえ)」といった台詞など、キャラが女子高生なのに「お前はいったいいつの生まれだ」とツッコみたくなるような描写がちょくちょく挟まれるのを見過ごしたり我慢したりできるか否かも評価を分ける要因になるかもしれません。

実写パートはメインキャスト4人(田中美海・芹澤優・若井友希・本泉莉奈)による多治見市内の紹介や作陶体験、作った食器を使うための料理などになっています。

ストーリー的には高名な陶芸家だった多治見出身の母を持ちながら、父が脱サラして喫茶店を開くために多治見に引っ越してくるまで陶芸とはほとんど縁がなかった主人公の豊川姫乃が、近所に住む同級生で小さいころ一緒に遊んだこともある直子(成瀬直子)、同学年になったククリちゃん(久々梨三華)、そしてククリちゃんと陶芸部をやっているトウコ先輩(青木十子)とともに、初心者ながら陶芸の楽しさに目覚めていくといった感じです。

キャラクターデザインにクセがある感じですがキャラの動き、釉薬独特の色合い、背景など総じて作画全体のレベルは高いです。

「綺麗な絵のアニメを観たい」というだけでいえば、本作は2021年春クール随一なのかも。

あと、メインキャストが歌うOP主題歌「扉を開けたら」が、局長はカントリーっぽくてのんびりした感じだけどわりと芯の通った歌詞で私は結構好きです。ED主題歌は、まあ普通?

第2期製作が決定したそうで、多治見市としてはかなりガチでの取り組みなのかもしれません。

余談:
株式会社プラネットというところの提供でテレビ放送していて、アニメ視聴層と何の係わりもなさそうな「Dental X [R](デンタルテンアール)」という歯科医用の診療データ管理システムのCMをやっているのが謎すぎる(笑)。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 25

けいP さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ファスト日常系

日常系アニメなんだけど、
町おこし前提で作ったアニメらしい。

設定やキャラデサが
他の日常系やキララ系を
参考に作っている感じ。

ファスト日常系、ファストきらら系
とでも呼んでおこうか?

アニメの部分は15分程度で
所々昭和のアニメみたいな
演出が面白かった。

後半は声優さん達のバラエティー番組で
そこの部分だけニコニコ動画の
コメント付きで観ました。

まさかの二期決定😅

投稿 : 2024/12/28
♥ : 8
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