差別で戦闘なTVアニメ動画ランキング 6

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月26日の時点で一番の差別で戦闘なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

80.5 1 差別で戦闘なアニメランキング1位
86-エイティシックス- 第2クール(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (446)
1480人が棚に入れました
東部戦線第一戦区第一防衛戦隊、通称スピアヘッド戦隊。サンマグノリア共和国から“排除”された〈エイティシックス〉の少年少女たちで構成された彼らは、ギア-デ帝国が投入した無人兵器〈レギオン〉との過酷な戦いに身を投じていた。そして次々と数を減らしていくスピアヘッド戦隊に課せられた、成功率0%、任務期間無制限の「特別偵察任務」。それは母国からの実質上の死刑宣告であったが、リーダーのシンエイ・ノウゼン、ライデン・シュガ、セオト・リッカ、アンジュ・エマ、クレナ・ククミラの5人は、それでも前に進み続けること、戦い続けることを選択する。希望や未来を追い求めようとしたわけではない。“戦場”が、彼らにとって唯一の居場所となっていたのだから。そしてその願いは皮肉にも、知らぬ間に足を踏み入れた新天地で叶うことになるのだった。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

原作読んで総評です。私はもういいかな…原作がちょっと合いませんでした。

 原作読みました…いや、なんとか読み終えました。アニメのレビューサイトなのであまり言いませんが、体言止めと漢字熟語にカタカナルビが多くて辛くて読みこなせませんでした。戦闘シーンが何やってるかわからないし、情景描写もあまりないし、時系列を置き換えている意味がわからないし…読み終えたというか、まあ、なんとかページは最後まで頑張ってめくりました。
 これは私がこのタイプの小説を読み慣れていない、読み方が分かっていないせいだと思います。


 で、アニメについてです。この読めないラノベを画にして見せてくれた功績は大きいと思います。アニメなければ1巻の半分で諦めてます。2、3巻に関してはそのままアニメ化した感じでしょうね。やっぱりちょっと原作を更に水で薄めていた気はしますけど。これはアニメが間延びしているだけではなく、ほぼ原作がそんな感じだったということでした。

 結果的にやっぱりあのロリの王女さまの意味がわかりませんでした。シンと兄の関係をなぞっているだけだし…脳をレギオンが取り込んでいるという説明に厚みを持たせたかったということ?

 うーん。ごめんなさい。私はこのシリーズはもう関わらないかも。アニメで次のシーズンが来たらレーナちゃんが活躍するかの確認はすると思いますが…


 

以下 初回時のレビューです。

 レーナちゃんに免じてぎりぎり及第点。テーマのブレ、長すぎ、読めすぎです。

 結末はこれ以外考えられないでしょうね。そのために2クール目のストレスを耐え忍んだのでそうでなくては困ります。

 本作について構造は「君の名は。」だ、ということでいいと思います。名前も素性も知っているけど直接会った事がない。生死の狭間で相手がどうなったかわからない。そして…ということでした。

 1回目が見終わった後です。

 悪い方からいえば、1クール目の冒頭の部分の冗長な日常描写、SF設定の甘さについては印象が変わりません。
 それでも1クール目は、シンの敵とシンクロできる部分や兄との関係などがありましたし、レーナちゃん覚醒の話なので、1クール目を見終えたときは、まあ、過小評価してたけど面白い部分もあったなあという感想でした。

 そして、2クール目に入って、86というストーリーが戦争もの…それも差別された人種の決死部隊という設定が吹き飛んでしまい、昔の仲間との約束、ロリ王女等々の要素が入り込んできたと思ったら、俺TUEEEの無敵兵士、狂気の自殺願望部隊から、そして「君の名は。」になりました。
 最後のほうの大きな作戦だった、地面効果翼機もなんか出てきただけで、作戦そのものにエピソードとして関心できるところも無かったし、周辺の登場人物の動きも心情も良くわからなかったし…
 テーマも視点もブレブレだったと思います。自分は何を見させられているんだろう、という感じが常に付きまとう展開でした。
 そして、1クール目の最後から2クール目の最後のシーンは完全に予想できました。予想外があるとすれば遅すぎです。

{netabare} そして5人のメンバーたちの様子を見ていると、その戦死した仲間たちの約束とかそういうものが無くなってしまいましたね。もちろんシーンとしては随所にいれてるんですけどお約束程度でしたね。
 長い割には個々のメンバーの内面の掘り下げが無かったと思います。あの背中の入れ墨とかどこに行ってしまったんでしょうか。平和な暮らしと兵役をはかりにかけた葛藤が、シンの狂気に引きずられてなかったことになりました。

 あとはレーナちゃんが最後に合流する部分のストーリー展開はいくらなんでも強引だろうと思います。22話が良かったのに23話でそれだけ?というずっこけはありました。

 ひょっとしたらですけど、原作とアニメの読者・視聴者側の体感時間つまり分量の差があるのではないかと疑っています。構成ですね。レーナちゃんとの邂逅のために時間調整があったのでは?と疑っています。そうでないと2クール目の内容が無さすぎの気がするんですけど…

 良い点と言えるか、まあ、このために見ていました、という点ですね。
 もちろんレーナちゃんとの邂逅あるいは再会といっていいのかもしれませんが、このカタルシスが欲しくずっと見ざるを得なかったのは、制作陣の思惑に乗せられたという気があります。そして、やっぱりここまで引っ張られるとカタルシスは確かにありました。
 2クール…しかも延期もありましたので、半年以上ですからね。この時間があったせいで、勿論最後のシーンはジーンときます。{/netabare}

 作画は昨今のアニメ事情からいって、悪い回、動かない回があるのは諦めてます。その点ではがんばって水準は保っていたと思いますし、良い回は良かったと思います。


 総評です。SFなのでもう1回チェックしたいところですが、2回目見るのに勇気がいります。この冗長なストーリーをまた見るのかあと思うと気が遠くなります。原作読んだ方が早いかなあ、という評価です。

 そしてテーマ性。差別問題がなくなりました。途中で平和OR約束も深掘りできませんでした。脳のつながりも謎からエピソードのネタになりました。シンたちのメンバーがもしかしたら誰か欠けるかもというドキドキも2クール目の前半で消えました。
 つまり2クールは細切れのエピソードの集合体になっていたと思います。

 ラストはもちろん良かったと思います。思いますけど、いくらなんでもそれだけかあ…という感想もあります。ただ、レーナちゃんって初めはミニスカの士官なんているかよ、とか能力低すぎだろう、とか騒いでるだけじゃん、ケーキ喰ってんじゃねえ、お前が戦場に行け、と思っていたのに、2クール目では心待ちにしていたのは、まあ、上手く乗せられたなあと思いました。そこは素直に上手く転換させたなあと思います。

 ということで、1回目の印象ですから後で何か発見があるかもしれませんが、レーナちゃんの涙に免じて及第点、だけどぎりぎりかなあ…SFだから評価は厳しめですけどね。






 17話までみました。まず、分割2クールでやったために、1クール目との物語の密度が違い過ぎるのは失敗だと思います。特殊な状況で制作の関係もあるのかもしれませんが。

{netabare} ストーリーについてです。1クール目に対して格段に面白くなっています。86たちの連邦の扱いに焦点を絞っているのでストーリーに展開があって、理解もしやすいと思います。
 レーナちゃんをもっと出せという気持ちにさせるのも、クリエータ側の意図なのでしょう。後を楽しみにしておきます。

 あのロリ女王さまはどうなのかと思いますけど。マスコットって…いやそれはやりすぎでしょう。1クール目のレーナちゃんもそうですけど、こういう女性の扱いをすると、せっかくのシリアスな物語に、潜在的な性的な願望の匂いを感じてシラケるので止めたほうがいいと思います。

 あと、ユージ?とかいう銀髪の図書館で会った男性の戦死ですが、フラグ立てすぎでしょう。演出なんとかしろよ、という感じでした。

 で、テーマ性です。86については、共和国の差別の中で選択肢がないからこそ、彼らの戦いに意味があったわけです。連邦で彼らは何度も軍は止めろと説得され、それでもなお彼らは軍人になりました。
 ここで死者に対する約束について揺れ動く人間が出るかと期待しましたがいませんでしたね。

 で、軍にはいれば、当然戦力を考慮し突撃部隊要員にされてもここはあまり悲惨さを感じません。それは彼らが軍人になった選択をしたからであって、ここで86だからと拗ねるのは、ちょっと違う気がします。

 そして、86の5人についてはいつの間にかスーパーマンになってしまいました。そこまで無敵な感じではなかったと思うのですが。話に安心感はありますが、1クール目のいつ死ぬかもわからない、という絶望感が無くなってしまいました。まあ、だからこそ誰かが欠けた時にストーリーになるんでしょうけど。

 ストーリー的には面白くなりましたが、テーマ性が1クール目に比べてぶれている気がします。彼らはもはや被差別階級ではない、から周囲の人の反応が、やっぱり差別はあるに急に方向転換したように見えます。
 差別に戻して民主主義のヒューマニズムの薄っぺらさとか入れればまだ良かったんですが。最後に「すまないな、少将」というのを入れてしまったので、本当は彼らに頼るしかないからあえて言った?に見えます。差別を敢えて誘導した?子供を戦場に送りたくないとか…うーん。なにがしたいんでしょう。
 で、妹からの手紙とか、シンの狂気とか、ロリ女王の騎士さまとか…戦争の狂気なら読み取れますか。

 今のストーリーだと、志願兵である以上86のテーマはもはや差別ではなくなりました。現状は以前の戦死した戦友との約束という名の自殺願望がある狂気に支配された集団にしか見えません。レーナちゃん登場で救ってくれる感じでしょうか。

 今後楽しみなのはレーナちゃん側ですね。孤軍奮闘のジャンヌダルクでしょうか。やっぱりレーナちゃんが正しかった?だけですかね。秘密の研究とか、貴族社会とかもう関係ない感じですか?

 結論から言って、話は2クール目で各段に面白くなりました。テンポもいい作画もかなりいいです。レーナちゃんがクールなのはいいし、86たちへの焦点の当て方も良かったと思います。
 ですが、テーマが消し飛んでしまった感じがあります。まあ、途中で何か見えてくればまた、レビューします。


追記 特攻の理由なんですけど、列車砲なら線路をもう1回、今度は滅茶苦茶になるまで攻撃すれば良くね?と思うのは間違ってます? {/netabare}


 18話。言わないようにしていましたが、被差別民族という部分、ロボットの多脚形態といい、今回の浸透作戦といい、指揮官が同乗するところといい、どうしても亡国のアキトの展開を思い出しますね。

 {netabare}そういうところは割り切って、たまたまということでいいですが、じゃあヒューマンドラマとしてはどうか…でも、あのロリ王女ちゃんとのやりとりは茶番にしか見えてきません。それなら早くレーナちゃん出して。

 で、でました。新兵器?地面効果翼機ですか。すごいものを引っ張りだしました。なかなか面白い発想です。ユーチューブの珍兵器とかでたまに見かけます。

 ただし、作中でも言っていますが、数メートルしか浮き上がれません。技術的な設定でいえば、翼が地面にぶつかるのでRの小さいバンク旋回ができないのでほぼ直線でしか飛べません。また、小高い丘も飛び越えられませんので、実用化したのはカスピ海で旧ソビエトが使っていたくらいで、それですら波が高い日は運用できなかったそうです。(ただ、今度海で運用されるみたいです)
 ですので、道中ほとんど湖にするとかそういう設定にすれば良かったんですけどね。

 さらに、地面効果翼機でレーダーを避けられるなら、より小さくて同じように地面すれすれを飛ばせる巡行ミサイルのほうが良いし、また、地面効果翼機で近づいて爆撃じゃあ駄目なの?と思います。

 正直、ロボットや兵器、AI等の戦闘のSF的、技術的、戦略的な設定は、たいしたことがないんだから、そこは短くして、被差別とかヒューマンドラマを深掘りした方がいいと思いますが、そこがブレブレかなあ。{/netabare}



19話 あれだけ決死の戦闘の前振りだったのに…これだけ?

 待たされた割には…心配した作画乱れはあんまりなかったですが、人が動かないこと…まあ、いろいろ厳しいのでしょうか。

{netabare} 地面効果翼機はあれだけ?ピンチにすらならなかったですね。とにかくロリはなんとかしてほしい、鬱陶しいだけ。

 やっぱり脚本かなあ。設定やテーマ、キャラ。どれをとっても悪くないんですけどね。うーん。1クール作品を2クールに伸ばした感というか、小説とアニメの媒体の差を考えずそのままやっちゃったか…他作になりますけど、転スラとか、オリジナルのアクアトープの方も引き延ばし感満載だからなあ。

 以前なら少し遊びが入った2クール作品もありだったんですけどね。昨今の密度が高いアニメになれると考え方が古い気がしますね。SFだから集中して見たいし。
 それに最近の2クールって、原作消化のペースを遅らせたりダラダラ展開がで引き延ばしてますからね。特に分割2クールにその傾向が多い気がします。以前の2クールは原作が溜まってからやってたので引き延ばしも少ないし、構成も無理がないし、感情移入も途切れないし。

 後はレーナちゃんかあ。最後あの列車砲やっつけるのに、レーナちゃん登場?多分あと3~5話くらいですよね?早くしてほしい。

 それにしてもテクノロジーの設定がわからねー…あの電磁砲的なやつももそうですけど、機体そのものがオーバーテクノロジーじゃん…って思うんですけどね。{/netabare}


20話です。残りは3月ですか…。

{netabare} 私は適当な作画で作品を作られるくらいなら延期賛成派なんですけど、だったら18話で決断すべきだったと思います。正直19話の作画は痛痛しかったと思います。

 さて、本作のここまでの総括ですが21話見てないですがどうせ話は進んでいないでしょう。2クール目後半はあまりにエピソードの密度が薄すぎです。

 1クール目は全体的に話がごちゃごちゃしてるしその癖間延びしているし、エピソードは当たりはずれが大きかったと思います。ですが、1クール目には中心のテーマがありました。2クール目はそれが吹き飛んでしまいました。86つまりスピアヘッドたちの行動原理に説得力が無くなってしまっています。

 無論、以前の仲間への約束で死を選択する、というのはあると思いますが、やっぱりシンの狂気に引きずられているというか、もっと悪くいえば単なる俺TUEEEになってしまっています。
 ロリ王女はそこに意味性を持たせるために登場させたのだとは思いますが、悲劇をいくら積み重ねても、1クール目の86の悲惨さにはかないません。

 何よりレーナちゃんですよね。ラノベで良くある手法ですが、待望のキャラのじらしプレイですね。人気キャラを出さないで引っ張って引っ張って、最後登場させてのカタルシスを狙ってはいるのでしょうけど、2クールのこの薄い密度の話でそれをやりますか?という感じです。小説とアニメのメディアの特性の違いは良く考えたほうがいいと思います。

 2クールを連続してやったとしても相当薄い内容で冗長感がある本作で更に延期ですからね。だったら1クール目+3月の2話で十分なくらいです。{/netabare}


22話です。つまり「君の名は」だったと。

{netabare}  油断しました。やってたんですね…23話もう見た方いるみたいですね。すっかり忘れてました。

 やはり2期はレーナちゃんとの再会というより初コンタクトが最大のカタルシスでしたね。1期の86とレーナちゃんの関わり方、2期の関わらないストーリーはそのための舞台装置だったということでしょう。つまり若干変形はしてますけど構造は「君の名は。」ですよね。

 関わり、対立、事件、別れ、想いの自覚、探索、葛藤、再会…ですね。探索部分が86では表現されていませんでした。

 ただなあ…戦場でいつ死ぬかわからない状況なら名乗れよ…それが3.11東日本大震災以降の人の関わりだと思うんですけどね。旧時代の別れが美しいとか秘めた想いは、命あってこそ、再会の期待があってこそですからね。「君の名は」で最後声をかけた意味ってそこにあると思うんですけど。

 一度邂逅するまでは、2人は絶対に死なないだろうなあ、という予測にもなってしまいますし…いくらハードな事件が起きようとも、そうしないと話にならないですからね。
 これが頭にあるのでちょっと2クール目の途中から冷めてしまいましたね。もうちょっと早く会ってから、展開してくれたほうが良かったかなあ。

あーでも、22話がカルデラ山の上のシーンだとすると、その先は…まあ、そういうことですね。裏切ってくれても面白いですけど、ここは順当にひねらないで行ってほしいかな…

 で、23話でなんかあるんでしょうか。楽しみです。{/netabare}




 

投稿 : 2024/12/21
♥ : 26
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

恋愛にオクテな二人が早く結ばれることを願います

この第二クールはギアーデ連邦を中心としてレギオンの大攻勢に立ち向かう様子を描いています。

正直、この物語は暗く陰気なイメージがありますが、最後は明るいハッピーエンドとなります。
特に第22話と最終話の23話はコロナの影響で半年待たされましたが、待った甲斐がありました。
この2話は大変素晴らしい内容です。
特に最終話の途中で、第一クールのエンディング「Avid」がBGMとして流れたときには思わず感動しました。
未来に希望が持てる素晴らしい内容となり、とても満足感がありました。


さて、物語の内容は…
シンたちが生きていました。
シンたちはギアーデ連邦に助けられていました。ギアーデ連邦はギアーデ帝国を打ち滅ぼした市民主体の政府です。
{netabare}
ギアーデ連邦の政府関係者の多くは、当初、得体のしれないシンたちを危険視して処分しようとしていましたが、暫定大統領であるエルンスト・ツィマーマンが、シンたちを救いました。
ツィマーマンがシンたちに話した言葉が感動します。
{netabare}
利益が無ければ目の前の子供たちを助けない社会を良しとするならば、その社会は誰にとっても不利益だよ。
それに、得体が知れないから、万が一…、そんな理由で子供を殺さないと生き延びられないのなら、滅んでしまえばいい。
{/netabare}
その後、ギアーデ連邦の軍部の人たちが戦歴豊富なシンたちを獲得しようとします。
彼らは、シンたち全員が戦場へ戻ることを希望していると言い、自分たちの正当性を主張しますが、ツィマーマンは、またしても彼らの要求を拒みます。
その説明も、大統領らしい素晴らしいものでした。
{netabare}
彼らが戦場に戻りたいという理由は、彼らが戦場しか知らないからだ。任務を全うした彼らには平穏が与えられるべきだ。
{/netabare}
しかもツィマーマンは、シンたちの後見人になったのです。
こんな大統領がいる政府は安心しますね。 {/netabare}

ギアーデ連邦の大統領はシンたちを軍隊から外して彼らに普通の幸せな人生を送らせたかったのですが、結局シンたちはギアーデ連邦の軍人としてレギオンと戦うことを選びます。

そしてシンにユージンという友達ができます。
シンは友達をつくりたがらない性格です。それはユージンが嫌いだからではなく。友達が先に死にゆくさまを見たくないためです。
でも…、{netabare}結局は友達となり、先に死にゆくさまを見届けることになります。レギオンに記憶を奪われないようにと、シンが自ら最後の一撃をユージンの頭に打ち込むことになります。
戦場で友達を安楽死させるために殺す行為は、どこの世界でも行われていますが、やりきれないものがあります。
おそらく、シンも同じ思いだと思います。{/netabare}

そしてレギオンの大攻勢が始まります。その大攻勢はサンマグノリア共和国に対しても例外ではありません。
サンマグノリア共和国の政府高官や軍部高官たちは、圧倒的なレギオンの数に戦うことを放棄し死を覚悟します。
だが、レーナだけは86地区の人たちと一緒にレギオンと戦います。
レーナは今まで一緒に戦ってきた86の人たちの死を無駄にしたくはなかったのでしょう。
そして、わずかでも希望があれば、必死に抗いたかった。自ら希望を捨てることはしたくなかった。

ギアーデ連邦でも、レギオンの本体をたたくためにシンたちを中心に攻撃部隊が特別編成されます。


この物語を見ると、レーナが顔も知らないシンのことを凄く慕っている様子がうかがえます。
最終話の最後に見せたレーナの涙にはウルッとしました。
そして生きる目的を見いだせないでいたシンも、ようやくレーナとの未来に希望をたくしていることがわかります。
シンは第22話で、無意識にそう宣言したのです。

ただ、二人とも恋愛のオクテですので、二人の恋はなかなか成就できそうにありません。
早く二人が結ばれることを願います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 42

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

「再開」というよりは、まさに「第2部開幕」の趣き。延期にめげず最後まで観て良かった!

== [下記は第2クール初回視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
第1クール目は2021年4~6月の放送でした。3ヶ月開けての10月放送開始の第1話を観ました。

前クールで廃線となった線路に佇むレーナが出てきていましたが、それを受けての冒頭のシーンというところで、前クールからの物語の継続性が意識された演出だったと思います。

一方で前クールの最終話では一つの物語としてキッチリと綺麗に終わっていたともいえるので、続編として何をするかというところではこれまで明かされていなかったギアーデ帝国に関する事柄を知る驚きを、作中人物たちと試聴者が共有できる構成で、まさに「第2部開幕」といったスタートでした。

ということで、今後もこういう感じで驚きたいので原作はアニメで観た以降は読むのを保留したまま最終話まで視聴したいと思います。

取りあえず、1クール目が面白かった人には間違いなくお勧めです。
== [第2クール初回視聴終了時のレビュー、ここまで。] ==

2022.3.31追記:
残り2話、モルフォとの決戦クライマックスというところで中断してから3/5に総集編で再開。以後、3/12、3/19の2回で無事最終話まで放送されました。

狙ったのか偶然か、放送の遅れにより作中の最終話時系列3/20と最終話の放送日時が重なる(3/19 深夜24時 = 3/20 午前0時)などという話題もあり大いに盛り上がった最終回でした。

最後のカットと作品タイトルロゴ『86』の出し方とか、演出面でもかなり凝った作品だったんじゃないでしょうか。

ライトノベル原作なのですが結構真面目に戦争をしていたり、深刻な人種問題があったり、革命政権下で旧皇族の扱いは面倒とかいう生臭い話が出てきたり、爽快一辺倒の話ではまったくありません。

原作を読んでいてもちゃんと集中して読まないと頭に入ってこず、流し読みはできない感じで電撃文庫らしさを感じる作品ですね。

本作とか『天鏡のアルデラミン』とかもラインナップに入っている電撃文庫は、他のライトノベルのレーベルと比べても少しばかり懐が深い気がします。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 35

88.2 2 差別で戦闘なアニメランキング2位
エルフェンリート(TVアニメ動画)

2004年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (2909)
13824人が棚に入れました
側頭部の対となる二本の角とベクターと呼ばれる特殊な能力を持つ女性型ミュータント、二角奇人(ディクロニウス)。彼女らは人類を淘汰する可能性を持つとされ、離島の国立生態科学研究所に国家レベルでの極秘機密として隔離、研究されている。
ある日、偶発的な事故によって、研究所に隔離されていたディクロニウスの少女ルーシーは拘束を破り、研究所からの脱走を試みる。海に飛び込む直前に頭部に銃撃を受けるものの幸い軽症で済み、彼女はそのまま海へ投げ出される。
一方、大学に通うため親戚を頼りに鎌倉にやってきた青年コウタは、いとこのユカと由比ヶ浜でルーシーに出会ってしまう。頭部に受けたショックでルーシー以外の人格に入れ替わり、「にゅうにゅう」としか喋ることの出来ない彼女をにゅうと名付け、コウタが住むことになる楓荘に居候することになる…。

声優・キャラクター
鈴木千尋、小林沙苗、能登麻美子、萩原えみこ、松岡由貴、細井治、中田譲治
ネタバレ

disaruto さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

「人間じゃないのは、人じゃないのは、お前らの方だ!」

制作はアームスで原作は漫画です。
ジャンルはSFです。
視聴に難があるので注意が必要です。


側頭部の対となる2本の角とベクターと呼ばれる特殊な能力を持つ女性型ミュータントであるディクロニウス。
その中で唯一生殖能力を持つディクロニウスであるルーシーが研究所から脱走を図るも、銃弾による傷を負い、海へと身を投げ出す。
彼女は海辺で大学一年生のコウタに拾われるも記憶を完全に失い、幼児退行していた。


エログロ・スプラッター表現が目立ち、おまけに鬱展開。
非常に視聴ハードルの高い作品です。
恐らく最も断念率が高いんじゃないかな?

グロさは多分トップレベルで、初見では見ているだけで精神がすり減りました。
一話冒頭からいろいろな部位が飛びますw
全編通してとにかく首の切断シーンが多い。
首のあたりがムズムズしてしょうがなかったw
グロ耐性はそこそこありますが、これは苦手なタイプ。
私はホラーに弱く、本作はホラーみたいに急に首が飛ぶというのも大きい。
大丈夫そうな方は、一話見てから判断してみてください。


本作の美点である音楽。
OPは映像・音楽ともに抒情的な雰囲気を醸し出しています。
これが本作の退廃的な雰囲気にぴったりマッチ。

作画に関しては良くないです。
かなり崩れる場面が多いです。
良くないですが、むしろ下手に良いとグロさがより際立つでしょうからこのくらいの方がいいかもねw


かなりざっくりいえば、物語は萌えキャラが主人公の家に住みつき、いろんな人を巻き込んだ血みどろのグロい鬱展開を繰り広げていくというものになるでしょう。
しかし、その展開の中で登場人物たちの葛藤、トラウマが手に取るようにわかりやすく描かれています。


以下考察。
{netabare}中盤のルーシー回想は胸に来ますね。
誰しも異常者を意図的に作り出して区別し、自分はそれに入らないよう異常者たちを迫害する。
まあ当たり前といえば当たり前のことなのですが、その結果としてルーシーに降りかかった出来事は何とも胸が痛い。
ここからルーシーはダークサイドに落ちていくわけですが、もともとは(性格的には)普通の子供だったわけです。

人間は本質的に悪なのか?
この作品を見ているとそうではないように思えますね。
私は孟子先生の教えを信じたいと思いますw{/netabare}


総括して、「差別」「贖罪」「家族愛」など、いろいろと考えさせてくれる良作だと思います。
どうでもいいですが、萌えキャラっぽいキャラデザであるものの個人的にはグロさも相まって全く萌えませんでしたw

とにかく見る人を選ぶのは間違いないですね。
視聴には本当に注意が必要です。
あと「本作が好き」って言うと「グロいの好きな自分カッケェ」に思われるのも辛いところw
私、別にグロいの好きじゃないです。
暗いのは大好物だけどw

投稿 : 2024/12/21
♥ : 58

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

心に残る良作でした( `ー´)ノ

■グロ注意報発令ですよε=ε=ε=ε=ヾ(;◎_◎)ノ ヤバヤバ
この作品を完走出来るかどうかの最大の難関は、現実離れした衝撃映像の数々ですよね♪
しかも1話目からそんな映像が景気よく飛び出してきちゃうのです(>o<")
一瞬にして人間がバラバラになってしまう様は、まるで石川五右衛門が斬鉄剣で切ったかのような見事な切り口で、骨までスッパリ切られちゃってます・・・そして血が噴出しちゃって、血の海と化します(*ノ∇)ゝ
スプラッターやバイオレンス描写が苦手だなって思った人は、完走することが難しいかもしれませんね!
 
 
■「エルフェンリート」がなぜ評価されるのかな(*'ω'*)
まずは、グロ描写について書かせて頂きましたけど、この作品は人間の本質的な部分に訴えかけてくる、様々なメッセージが含まれているので、その部分を感じ取って欲しいですね♪
 
ディクロニウスという突然変異で生まれた新人類の少女が、なぜベクターと呼ばれる見えない殺人兵器を体から出せるようになってしまったのか・・・
そこには、幼き頃の人種差別・劣等感・虐め・裏切り・別れなどの深く耐え難い出来事が引き金となっていたのです!
そして、新たな出会いが裏切りという憎悪を生み、その負の連鎖がまるでウィルスのように、関わった人々に広がっていくのです(>o<")
そんな負の連鎖の中でも生まれてくる、出会い・親近感・信頼・安らぎ・恋愛・親子愛などの温かい感情も絡み合っていくので、とっても複雑な人間模様が描かれているのですよ♪
 
 
■総評
ストーリー自体は鬱展開の作品なのですけど、日常の場面ではコミカルで甘い恋心を表現していたりする場面もあって、C=(^◇^ ; ホッ!と一息できたりもするのです。
ストーリーの全体のバランスがすごく良いなぁーって印象です♪
グロ描写が多い中で評価が高いのは先にも書いたとおり、作品に込められた想いを痛いほど感じることが出来るからではないでしょうか?
何気なくついた悪気のない嘘が、相手を傷つけてしまったりする事ってあったんじゃないかなーとか考えちゃったり、観終わった後も心に残る感じでした!
 
本作品の監督が言っていた「誰しも救いは、求めている。」という言葉からも、社会的なメッセージ性を感じますよね!
取り返しの付かない失敗や挫折って、人が生きていく上でいつ自分が遭遇するか分らない事ですもんね!
誰もが手と手を取り合って生きていける社会になれるように、σ(・・*)アタシも何でも出来ることからやっていこうと思わせてくれた作品でした♪
 
 
2011.08.31・第一の手記

投稿 : 2024/12/21
♥ : 65

チュウ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

海外最高評価も、日本では知る人ぞ知る名作扱い。

すべてが衝撃的すぎてインパクト大!!
知らない人は是非とも見て欲しいとオススメする作品!

海外ではアメリカを中心に数多くの賞を受賞している。
初開催のAmerican Anime Awards 2007では、
Best Short Seriesに5作品のノミネートを果たすほど!
また、フランスでもJAPAN EXPO AWARDS 2009のベストオリジナルアニメ賞を受賞という快挙を成し遂げた。

今、紹介したように海外では熱烈な人気を誇るこのアニメも日本では知る人ぞ知る名作。
その理由としては、主人公の圧倒的強さとグロテスクさにあると思う。
個人差はありますが、日本人は外人よりもグロさに抵抗がある人が多い。
そのため、一般大衆が好むアニメとは言い難いのは事実である。

しかしながら、アニメの質としては郡を抜いている作品だと言える!!
作品のシナリオ、作画、キャラの構成から全てにおいて素晴らしいクオリティを誇ってるのである!!

もし、この作品を知らない方がこのレビューを読んだら、是非一度観てほしい!!
作品の性質上、グロテスクな場面も含まれ個人差で合う合わないはあると思いますが…
とても感動できる、素晴らしい作品だと断言します!!

エルフェンリートは日本発祥のアニメです!
海外で評価を受けることは有り難いですが、我々日本人がもっと評価すべきなのではないでしょうか?

投稿 : 2024/12/21
♥ : 110

70.2 3 差別で戦闘なアニメランキング3位
亜人(第2クール)(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (514)
2548人が棚に入れました
高校生亜人・永井圭。下校時、交通事故に遭い、亜人であることが発覚。
以降、警察、及び、亜人管理委員会から追われる身となる。

圭が逃走中に接触を図ったのが、亜人テロリスト・佐藤だった。
佐藤は圭を教育するため、彼を亜人管理委員会に引き渡す。
が、試みは失敗。佐藤は圭と袂を分かち、独自に集めた亜人協力者と共に、グラント製薬爆破という大規模テロを引き起こす。

そして、現在。
亜人テロリスト・佐藤と亜人管理委員会との戦いは、新たな局面を迎える。
「第2ウェーブのテーマは、『浄化』だ」
佐藤による第2の犯行予告。それは、亜人関連要人15名の連続暗殺計画だった。
亜人対日本国政府、佐藤対永井圭の、国の存亡を賭けた最後の戦いが、幕を開ける……!

声優・キャラクター
宮野真守、細谷佳正、福山潤、大塚芳忠、平川大輔、櫻井孝宏、小松未可子、木下浩之、鈴村健一、森川智之、坂本真綾、洲崎綾、斉藤壮馬

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

原作者を信用して観たら、わりと面白かったです。

いや、原作そのものは読んでいませんが原作者の過去の作品はそこそこ面白いと思っていましたので。

結局のところ、わりと「佐藤さん」で保ってる話ですよね。もちろん、永井くんがそこそこ頑張って対抗するって前提はありますけど…。

あ、1期目からの「ネタばれ風影絵」EDは好きです。曲自体はOP(第14~19話「僕は僕であって」、第20~26話「The end of escape」)の方が好きですけど。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 27

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

佐藤さん…そりゃやりすぎでしょう…

この作品はちょっと異色な作品で、劇場版を上映した後にTVシリーズが放送されました。
劇場版は3部作で3作とも上映済で、TVアニメの方は本作品の第2クールまでが放送されています。
私は劇場版を視聴していないので何ともいえませんが、劇場版の第1部とTVアニメの第1クールが対になっているかが分かりません。
今回第2クールを見て続きが見たくて仕方なくなりましたが、劇場版の第3部と繋がっているのでしょうか。
それとも劇場版を3本視聴するべきなのか…
そう思えるくらいTVアニメの第2クールは迫力がありました。

佐藤と亜人の仲間たち vs 厚生労働省の構図は基本的にかわりませんが、回を追うごとに次々と権力者たちが引きずりだされていきます。

一方、立場的に微妙なのが永井と中野2名の亜人でしょうか。
佐藤の悪行を止めたい気持ちは2人にもあります。
ですが、組織だって活動している上、個々の能力でも適わない佐藤を相手にしても所期の目的は達成されません。
それに厚生労働省の戸崎からは敵のように見られていますし…

永井は本当に賢いと思います。
状況を冷静に俯瞰し、最善のカードを引き当てる事ができるのですから…
今回彼が選択したのは佐藤を止める事…
永井は紆余曲折あった戸崎と手を組むことになり…物語が動いていきます。

佐藤の言動…最初は全く分からない訳ではありませんでした。
亜人に対する人間の容赦ない仕打ち…
「死ねない」事を良いことに非道の限りを尽くされる…
その内容は思わず目を塞ぎたくなることも…

「死なない」からってやって良い事と悪い事があります。
そんな当たり前の事を分かってほしい…
そう思うのは自然の発想だと思います。

でも途中から良く分からなくなってしまいました。
だって佐藤のやっている事…明らかに常軌を逸していましたから…
佐藤は明らかにやってはいけない一線を越えてしまっていました。
結局自分がやられた事と同じ事を相手に仕返ししている事にどうして気付かないんだろう…

だから永井の選択…個人的には嬉しかったし応援したいとも思いました。
嬉しかったのは、実は中野と一緒で「すっげえキレイ」な下村さんの出番が増えるから…
応援は純粋に佐藤を止めたい一心です。

彼女は綺麗なだけではなく、仕事への姿勢も好みです。
恩人である戸崎を何よりも優先し、自分が戸崎の盾になる事を厭わない彼女…
そしてその気持ちはどんな状況に陥っても絶対に揺るがない…
こんな人が現実にいるなら、きっと心が揺れると思います。
ただ、戸崎が向いているのは残念ながら下村さんじゃないんですよね…

だから自分の気持ちが報われる事が無い事を彼女は知っているんだと思います。
知っていて自分を貫く事ができる…それって中々出来る事ではありません。
そう考えると下村さん…とても素敵な女性だと思います。

佐藤の手が緩められることは一切ありません。
そして要求もエスカレートしていくばかり…
そして迎えた決戦の時…この先の気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
精一杯の頑張りと粋な計らいが彩りを添えてくれていました。

オープニングテーマは、angela × fripSideさんの「僕は僕であって」と、fripSide × angelaさんの「The end of escape」
エンディングテーマは、クリープハイプさんの「校庭の隅に二人、風が吹いて今なら言えるかな」
オープニングはどちらも同じ組み合わせですが、先に名前が記載されたユニットが楽曲を提供しています。
こんな夢のような組み合わせって実現するんですね。
angelaさんもfripSideさんもどちらも好きなので、どちらの曲も覚えました。
今度カラオケでは「The end of escape」に挑戦してみたいと思います。

第2クールは1クール計13話の作品でした。
正直最終回の最後を見るまではこれで終わりなのかな…と思っていました。
けれど、随分大きな爆弾を残していきましたね…
これじゃ続きが気になって仕方ないじゃありませんか…
できたらこの続きもTVアニメでじっくり視聴したいところです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 22
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

やぁ、また会ったね亜人の佐藤です

1期の続きからといっても1期の終わりを忘れてしまったけど…
1話観た感じだと第2クールは期待できそうな感じ。
主人公の頭の回転の速さとゲスさが健在なのはなにより。

14話
{netabare}
圭と攻の凸凹コンビは、なにか笑える。
大概、攻が足を引っ張ってるんだけど…

戸崎の婚約者を盾に同盟を結ぶのは流石ゲス主人公と思った。
1期目よりも期待感ある1話目だった。
{/netabare}

最終回
{netabare}
佐藤は捕まっても、「コンティニュー」とか言ったから、
まだ続くの???
カイって、亜人なのがわかったけど結局謎なまま…
スッキリしない終わり方だった。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 6

66.3 4 差別で戦闘なアニメランキング4位
ピーチボーイリバーサイド(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (256)
698人が棚に入れました
昔々のお話です。ある所におじいさんとおばあさんがおりました。おじいさんは山へ芝刈りにおばあさんは川へ洗濯に──(中略)ついには鬼を退治しましたが、外国にも鬼がいるようなので…桃太郎は海を渡りました。すごいのは倒したこと 喜ぶべきは救ったこと ただ一つ…駄目だったことは……────楽しんだことこれはもしもの話だが……もし流れてきた大きな桃が一つではないとしたら…日本に流れてきた桃が複数あるうちの一つに過ぎないとしたら…

声優・キャラクター
白石晴香、東山奈央、M・A・O、増田俊樹、戸田めぐみ、斉藤次郎

ボンゴレ11代目 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

オンエア版の意味 原作観てる

設定はシンプルで気軽に観やすい!だがオンエア版(テレビ放送)は本当に意味を感じない、まずこの作品はオンエア版とdアニメストア限定の時系列版があるがオンエア版は1話から視聴者を逃がさない工夫としていきなり盛り上がりシーンの時系列2話を1話として放送されている。(時系列版は原作通りの順番)なので説明もいきなりなしでいきなり始まる、制作してる側は意味があってのことだろうが本当に無駄だ、まずオンエア版から入ると2話からなので内容が頭に入って来ない盛り上がりシーンをいきなり見せたら視聴者がハマるとでも思っているのだろうか?
大間違いだ、現に話についていけないって言っている人達はオンエア版勢ばかり
それに比べてdアニメストアの時系列しっかり1話から放送されているので内容も入って来やすいので2話目の盛り上がりがしっかり伝わってきて良い
本当に原作も面白くアニメも作画悪くないのでオンエア版が本当に残念です。なのでdアニメストア入ってない人はオンエア版を時系列で辿ると面白いと思います。オンエア版での放送は確実に失敗している。
時系列版星4オンエア版星2くらいが自分の評価

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

Shake Your Booty

原作未読


へーすごい。同時期に『小林さんちのメイドラゴンS(2期)』『ピーチボーイリバーサイド』『平穏世代の韋駄天達』と同一作家さんの3作品がアニメ化してたようですね。食べ比べしてみるのも一興です。

これBEACHじゃなくPEACHなんです。蓋開けたら「ふーん桃太郎インスパイア系ね」とわかりますがタイトルだけだと混同しそう。ソースは私。“川縁(かわべり)のビーチボーイ”って何?と。
江の島海岸の境川河口付近みたいな喧騒離れた地元民御用達エリアか?みたいな映像が浮かんでみたり、海でも川でもない汽水域でしか生きられない半端者の哀歌か?と深読みしてみたりしましたがなんてことはありません。

 桃です

桃太郎をモチーフにしたアナザーストーリーということなんでしょう。
お爺さんが山へ芝刈りにお婆さんが川へ洗濯に行くみたいな基本線は押さえつつ、鬼と人のみならず亜人なども登場し、魔法もどきみたいな描写もある故異世界ものの一種と位置づけても良さそうです。
そして桃太郎といえば“勧善懲悪”のお手本みたいな物語ですが本作はややズレがある。肝心の桃太郎のモデルと思しきキビツミコト(CV東山奈央)は鬼退治というより鬼を殺めることに快楽すら覚えているちょっと危ない感じの人。ちょっと待てよとなるわけであります。そして彼が主人公というわけでもなく、メインはサルトリーヌ・アルダレイク(CV白石晴香)なる小国のお姫様が本作の主人公。酔狂で旅に出て仲間が集ってくるむしろこっちが桃太郎らしい展開。

で、集まってくるのが人間・鬼・亜人と見事なまでに同じ種族がいないパーティでこのことが今後に含みを持たせる展開となってます。要は
 
 異種族同士は交わらない

RPGでパーティを組む時は単純にアビリティの組み合わせで最適化するもんですが、この世界だともひとつ“相性”ってパラメータがあって同種族でないと数値ゼロかマイナスになっちゃうから同種族同士でパーティ組まないと知らないよってな世界観。人は鬼を恐れ鬼は人を憎み、亜人は人との接触を避け人は亜人を蔑む。そんな世界だから異種族同士のパーティがなにかしら意味を持ってきます。

 我、異種族間の架け橋とならん

本作のテーマは異なる種族同士の和解に重きを置いてました。平たく言うと鬼と仲良くみたいなやつです。それを“桃太郎”インスパイア系でどうやって料理するのか面白がれればよろしいかと思います。
自分はそこそこ楽しめました。こういう多文化共生系って料理の仕方を間違えると単なるお花畑に見えてしまって現実味が失せてくるもんですがギリ踏みとどまってる感ありの佳作です。



※ネタバレ所感

■ギリ踏みとどまれた理由

{netabare}お姫様だけでなく相手方にもスメラギと似たようなこと考えているのがいたからですね。
これお姫様のスタンドプレーだったら陳腐になってたろうなあと愚考。社会通念と真逆を行くのがたまたま敵同士だったみたいな間柄。勝海舟と西郷隆盛みたいなもんといえば言い過ぎかしら?{/netabare}


■ミッドナイトシャッフル

視聴中は全く気付かずレビュー書こうとして知ったのですが時系列をシャッフルしたバージョンをTV放送して時系列整ったのを配信で流してたみたいです。これがすこぶる評判が悪く“愚か者”との評価が大半を占めてる模様です。
ただ当方そんなに気にならずこういうもんかと思って全12話完走できちゃいました。これからの場合は下手にバイアスかけずにフラットな気持ちで臨まれることを推奨します。
なんだろね…円盤に替わる再生増や配信誘導みたいな新手のマーケティングかしら?知らんけど…


■どうでもいい余談(ややピンク…桃だけに)

{netabare}“peach”ってお尻を指すスラングじゃなかったっけ? 尻と関係ない部位の力の入れ様が半端なくて(笑){/netabare}



視聴時期:2021年7月~9月 リアタイ   

------


2020.09.18 初稿

投稿 : 2024/12/21
♥ : 40
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

いやぁ。。。監督さん、賛同できないです。

原作知らず。
評点はオンエア版に対するもの。

この作品で監督さんが施した手法が方々で話題になっているようですが、その是非を確認するという意味では視聴の価値があるかもしれません。

僕は原作の改編・改変を無条件に否定はしません。むしろ、必要ならばどんどんやって欲しいと思う側です。ただし、それが「必要」であり、かつ、その結果としてしっかりと「物語」が語られることが大前提です。

さて、今作の"シャッフル"に対して僕は全面的否定派です。結果としてできあがった作品も、シャッフルに対する制作サイド(主として監督)の気構えも、どちらも評価に値しないと考えます。

作画:{netabare}静止画としても動画としても中の上~上の下、という感じ。動きに関しては正直なところ今ひとつふたつ物足りない感じでした。{/netabare}

声優:{netabare}良い意味で、特に言うことはありません。おそらく、与えられた仕事を十全にこなされたのだと思います。{/netabare}

キャラ:{netabare}夢想的・独善的な理想家サリーが最後まで好きになれませんでした。これは、時系列で見ても同じ印象です。。。というよりも、こうまで物語がぐちゃぐちゃになるとキャラについてどうのこうの考えづらいです。オンエア2話終わり~3話冒頭のおかげで、ホーソーンは心的に問題のある人物だと思い込んでしまったし・・・{/netabare}

音楽:{netabare}OP・ED共に良かったと思う。{/netabare}


物語とシャッフルの是非:{netabare}

放映開始後まもなくの頃にタック二階堂さんが投下されたレビューを拝見しました。今となっては”まったくもって仰る通り”という感想です。

その時点でタック二階堂さんが指摘されたポイントは
 1."オンエア版(以下OA版)"と"時系列版"が存在すること
 2. そもそものシャッフル放送の是非
の2点と解釈しました。

1.OA版と時系列版の両方がある:{netabare} これはタック二階堂さん指摘の通り、監督の自信のなさに起因する逃げ道の確保と見なしました。ならやるなよ。

"自信を持って、「これが俺のピーチボーイリバーサイドだ」を見せつけてくれるだけで良かった(タック二階堂さんのレビューより)"のに、このような逃げ道の存在を自ら示し、挙げ句、次回予告で本来の話数(時系列順)をフレームに忍ばせるという小賢しいまねまでされては、、、、呆れます。

加えて、時系列版を同時制作(?)すること、かつ、両者の違いをシャッフルの有無だけとしたことが、OA版そのもにも足かせとなっていたと思う。つまり、シャッフル版の冒頭にナレーションなどを入れ、飛んだり入れ替わったりした物語の間を埋めることも出来ない仕様に自らしてしまったと言うことです。結果、OA版はただ順序がぐちゃぐちゃなものが出てきたという印象です。{/netabare}


2. 今作の"シャッフル"の是非:{netabare} 先に述べたとおり、僕は「非」と判断します。

==監督の思惑は何だったのか
{netabare}監督の思想に寄り添ってみる: 確かに、全体をオンエア順に俯瞰すると、立場・勢力・思想間の埋められない溝~種・思想を超えた共存とその現実~そのためのもがきとオレタタ、という感じのテーマ構成になっていると思われます(テーマ名称はもっと良いのがあると思う)。

でもなぁ: OA版が無理矢理作り出したこのメタ物語を、原作者が思い描いた・描こうとした物語にあえて被せる必要があったのか、甚だ疑問。というよりむしろ、原作そのままでも十分に描かれているのではないだろうか。かえってこのOA版のメタ物語(と、その結果視聴者側に生成されたキャラに対する印象)が、原作の続きに制約をかけはしまいかと危惧してしまう。監督インタビューでは原作サイドも了承済みといっていますが、このできあがりまで了承できるのだろうか。仮に原作の続きがストックされて、万が一にもアニメ続編となった場合、収拾がつくのだろうか。

やっぱりダメだこれ: 何より、監督が固執したメタ物語のために元来の物語(含:作中の人物)が犠牲を強いられたこと、そこまでしながらそれほど付加価値のないメタ物語であること、各エピソードの理解において視聴者に負担をかけたことを考えると、とても擁護する気にはなれません。{/netabare}

==時系列、そんなにダメ?
{netabare}時系列通りだとOA版第9話「ミコトとミコト」が最後になりますが、別にこれで締めても問題ないと思いました。あるいは、2期匂わせを狙うなら、「ミコトとミコト」のみを中盤の適当なところに挟み、OA版10話(時系列11話)「戦禍と恨み」を最終話に持ってきても良かったと思う。これはこれでステレオタイプな"おれたた"に出来たのではないだろうか。

監督は「決意と別れ」を最後に持ってくることに自信を持っていたようだが、残念ながらその良さを見いだすことが出来ない。結局のところ"おれたた"になっているだけではないだろうか(なにか見落としているのだろうか)。物語冒頭の変更も含めて、いったい何に対する「リスク(監督インタビューより)」があったのか今ひとつ理解できません。物語の主役が云々のくだりも、全く同意できないし。。。むしろ僕は「シャッフル版の方が良い」と監督の背中を押した(インタビューより)とされるスタッフ、現場の雰囲気を心配に思います。「あ~、そういう雰囲気の現場なのかなぁ・・・」と。{/netabare}

==よくもまぁ。。。ハルヒを引き合いに出したものだ
{netabare}どこかに掲載された監督インタビューで、涼宮ハルヒを引き合いに出して「シャッフルは良く用いられるからOK」的なことを宣ってました。が、僕には「ガワだけまねたけど、本質が見えていない発言」と思えました。ガワまねという意味では次回予告内の「本当の話順」もこれに相当するのかな(チッガーウ)。

初版ハルヒ(2006年版)は、{netabare}確かにシャッフルで良く引き合いに出されると思いますが、そうでありながらも物語の本筋を壊していない点も注目されるべきと考えます。合間々々に閑話的にエピソードが入り込むものの、14話構成の主軸は「憂鬱」になっていて、「憂鬱」の順番自体は変更されていません。加えて、エピソード0:ミクルの冒険(OA第1話)の選択が秀逸と思う。放送第1話にして主要キャラクターを総動員していること、次回予告も含めて「やらかしてますよ!」を視聴者に向けて盛大に宣言していること、「この世界、なんか変だぞ?!」をちりばめながらの劇中劇によって作品自体が持つ虚実の境目がわからない雰囲気を提示したこと、の3点がそう思う主たる理由。続く憂鬱Ⅰ、Ⅱ(OA2話、3話)でおおよその方向性を固め、退屈(OA4話)冒頭のキョンの語りで「やらかしの再宣言」という形になっている。{/netabare}いわば、シャッフルしても何とかなる土台を自ら作り・提示した上でのシャッフルであり、もちろん少なからぬ混乱は生んだものの、理解できるシャッフルになっていた。また、アニメ制作サイドの手による「メタ物語の導入」はなかったと考える。[以上、最近になってようやく視聴したいちファンの主観でした]

片や本作、、、、です。
比肩できるものですらない、と思うのですがどうなんでしょう。
{/netabare}{/netabare}{/netabare}

[2021/09/22 v1]
[2021/09/23 v1.1] なんか微妙な並びを形成してしまったのでタイトルプチ修正

投稿 : 2024/12/21
♥ : 29

64.5 5 差別で戦闘なアニメランキング5位
BEM(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (125)
405人が棚に入れました
湾港都市「リブラシティ」。政治・経済・文化の中心であり、街の“富"が結集した「アッパータウン」と、汚職や犯罪に溢れ、人々がお互いを疑い合わざるを得ない「アウドサイド」、その両エリアを分かつ巨大な運河と、一本の「橋」。これらにより構成される、まさに人間の“差別意識"が顕在化した様な街である。そんな「アッパー」から「アウドサイド」に赴任してきた、若き女性刑事・ソニアは、数々の事件を追う中で、人間を守るために戦う、醜い姿の3人と出会う。彼らは一体何者なのか・・・?妖怪人間3人は、それぞれの思いを抱えながら、正体を隠し生きていた。人間に仇為す悪を倒すことで、人間になろうとする「ベム」、人間に憧れ、人間と同じ学校に通い、人間を理解することで、人間になることを目指す「ベラ」、人間や世間に達観し、冷めた様子でゲームの世界に没頭する「ベロ」。彼らはいくつもの事件や、人間たちとの触れ合いの中で、傷つき、悩む。人間のために戦っても、その醜い姿から、決して人間に受け入れられることはない…。そんな3人を探す1人の存在がいる。リブラシティを裏で牛耳る「見えざる議会」を操り、ベムたちを確保しようとする彼女の目的は果たして?

声優・キャラクター
小西克幸、M・A・O、小野賢章、内田真礼、乃村健次、西山宏太朗、斉藤壮馬、諏訪部順一、小野大輔、坂本真綾
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ねえ本気で早く人間になりたいん?

往年の名作リメイク

『妖怪人間ベム』といえば?


 ベム・ベラ・ベロの三人組
 
 早く人間になりた~い


民放のアニメ特番などで繰り返される表層部分。知ってるはこれくらい。
前作(前々作)を知らないため、ベラがかわいくなってると言われてもピンとこない私です。


政治・経済の中心地“アッパーサイド”と貧民街“アウトサイド”に二分化された“リブラシティ”という街が舞台。頻発する怪事件の裏ではなにかしらが暗躍。
アッパーサイドでポカしちゃった若手の女性刑事ソニアがアウトサイドに左遷されてーの赴任日から物語が始まる、という導入です。

主役の三人。普段は見た目人間の仮の姿で行動し、敵やピンチに遭遇した時だけ見た目醜悪な本当の姿に変身して闘う模様。

この三人がいつか人間になるべく、善行を重ね人間を助けて、でも真の姿を見せちゃうと忌み嫌われて、というジレンマがもの悲しく見えるお話でした。
「早く人間になりた~い」理由も深いものがあります。


で、この『BEM』です。

タイトルをアルファベットに替えるとやりたい放題できるんでしょうか。
その昔、『GOEMON』という石川五右衛門である必要あるんかいな?な戦国物のフリしたSF映画がありました。そちらとの既視感がハンパありません。

オサレ感の演出に余念がなく、「既成概念を跡形もなく破壊する」という公式サイト(『GOEMON』のほうね)の紹介文よろしく好き放題やった結果、原形留めてますかね?的ななにか。

OPは椎名林檎。ED降谷建志が楽曲を提供し両曲ともオサレです。劇伴もジャジーで大人ムード。
物語も実際のところ第一話、第二話は良かったのです。そして巡り巡って終わってみたら尻すぼみという帰着。

前作を知っていればその比較でどうぞどうぞ。
知らなくても作品が伝えたかろうテーマは悪くないです。


■良かったところ1

序盤です。

{netabare}・ソニアとジョエルの刑事コンビ(第一話)
正義を貫きたいソニアと土地(アウトサイド)に順応し上手く立ちまわってるジョエルとの対比が良い。
デンゼル・ワシントンの『トレーニングデイ』を彷彿させる関係性が妖怪人間とどう絡むか期待してました。{/netabare}

{netabare}・なんか人間のほうが悪くね?(第二話/第三話)
第一話ベム/第二話ベラ/第三話ベロ回でした。そこで展開されたのは「人間は悪いやつ」。こんな奴らを助ける意味があるのか?の葛藤とお付き合いせねばなりません。
正邪不透明なモザイク展開は望むところでした。{/netabare}


■良かったところ2

人間になる確実な方法がわからないこと

答えのない道を探すのはやる気の維持も覚束ないものです。事実ベロは及び腰だったりするのがリアル。

{netabare}「人間を信じないと人間になれない」
第一話でベラが呟いた一言がちょっぴり切ないのでした。{/netabare}


後付けで旧作の設定も調べてみて、やはり深みがありそうな気配は感じるのです。
外形を留めてないと述べましたが知る由もないのであくまで想像です。

作中ではその深みみたいなものの説明が不足しておりますが、別のものを作る意図があるのであればそれはそれでけっこう。
別個のものとして、そして先入観なく視聴した結果、物語としても訴えてくるものが少なかったかな~という全体の印象でした。
理由は大小いくつかあれど一点だけ。


■極めて悪かったところ

 悪役担当に魅力がありません

容姿は異形ながら心持ちはむしろ下手な人間より高尚だったり綺麗だったりなベムら妖怪人間三人です。
私怨や公憤なんでもいいのですが、主役三人と敵対するキャラに説得力がないと彼ら三人の輝きも限定されてしまいます。

本作で感じたのは、三人を迫害したい描写だけがほしいという雑さでした。

{netabare}CASE 1 ダリル・ブライソン(学生)

父親殺しの事実誤認だけ見ても知的冷静さとは無縁。単なる厨病激発ボーイにしか見えないこともそれに拍車をかけます。
そんな彼がいつの間にか黒幕組織の中枢に収まっていく過程は失笑を禁じえなかったです。
些末な人物がたいそれたことをしてるように映り、ひいては黒幕組織も矮小化した団体に感じました。

ベロも嫌疑をかけられた時に粘って疑いを晴らせよと思いつつもそれだって、ダリルが利発なキャラ設定だったら不問にできたことでしょう。{/netabare}


{netabare}CASE 2 ヘルムート・フェルト(刑事)

・彼自身が妖怪人間を敵視する理由が不明。説明がありません。
・世論操作を謀る時に「妖怪人間をどげんかせんといかん。なぜなら・・・」の“なぜなら以下”に相当する部分の台詞が意味不明。
・ベムの公開裁判(茶番)も失笑レベルの法廷劇。「じゃあ君はキスできるか?」それ大真面目に言われると腹筋がもちませぬ。

狡猾で敏腕な刑事ぶりを描きたかったんでしょうし、こちらもそれを期待してましたが、役不足もいいところでした。{/netabare}


{netabare}CASE 3 Dr.リサイクル(白衣)

結局、こやつが編み出した改造人間が起こした殺人事件への落とし前をつけてない上に、警察は協力を仰ぐとかわけわかんないです。
マッドサイエンティスト設定にも狂気を感じることすらなし。強いて上げるなら「ヒッヒッヒッ」といったそれっぽいセリフぐらいかしら。残念です。{/netabare}


{netabare}CASE 4 ベガ

といえばストⅡなのだが脱線するのでやめときます。
まだマシなレベルです。ベムたちに執着する理由もわかりやすい。ただしいかんせん手下の駒不足でラスボス感が薄くなっちゃったのがもったいなかったですね。{/netabare}


これはB級コレクターさん向け作品です。



視聴時期:2019年7月~9月 リアタイ視聴

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2019.10.16 初稿
2020.04.14 タイトル修正/修正

投稿 : 2024/12/21
♥ : 41
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

エレファントマン

妖怪人間ベム誕生50周年プロジェクト。

<<ナレーション>>
それはいつ生まれたのか誰も知らない。
醜い身体の中には正義の血が隠されている。

子供の娯楽であるはずのアニメでは、
初代「妖怪人間ベム」は特異点であろう。
秘匿された神秘性の恐怖と克服を描き、
異質で怪奇で奇妙で、
それは世代が違うものにも正しく伝わる。
オープニングはアニメ史に残る衝撃であった。

いつか「人」になれる日を夢見て、
事件を解決し、人知れず町を去る。
異形がゆえに人に恐れられ迫害を受ける。
それは正義とは何か、生命とは何かを問う、
世代を超えて語り継がれる主題なのでしょう。

椎名林檎へのオファーは良い選択でしょう。
村田蓮爾のキャラデザインはどうも苦手である。
オールドファンはベラをどう見るのでしょうか。

9話視聴追記。
人を救うことで人になれる。
根拠もない、ただ彼らが信じる道である。
物語の裏が見え始めていますが、
やはり設定や演出に困惑することも多い。

最終話視聴追記。
現代的な妖怪物語の帰結としては、
{netabare}落ち着くべき所に落ち着きましたが、
全体的に主題に対する、訴求が弱い。
もっと「生」の欲求に足掻いて欲しい。{/netabare}
ちびっ子ハラジーはお気に入りです。

私としては残念な結果に終わりました。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 38
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

ベムベムハンターとは関係ない

1話感想{netabare}
「今回のベラは女子高生だぞゲラゲラww」って情報は友人から聞いてました。
鬼太郎6期といい素晴らしい時代になったなwと思ったり思わなかったり。
ひょっとして鬼太郎の影響?にしてはまだ1年ちょっとだし、考えることは一緒ってことなんかな?
ところでえーっと2000年代入ってリメイク一回ありましたよね?
これか。
https://www.anikore.jp/anime/849/
確かMXとアニマックスのみの放送で、MXの方が途中で打ち切りになって「続き見たけりゃアニマックスでどうぞ」ってことになって「ざっけんなよオイ」とガックリした記憶。
見てる人殆ど居なかったけどさ…だから打ち切りになったんだけどね。
(その後地上波放送が打ち切りになった“R.O.D -THE TV-”がMXで全話放送されて「ベムん時と正反対だなw」と思ったのは強く覚えている)
“俺たちゃ妖怪人間”は全然見てないけど2006年版が散々だったのを見てた自分としては「またベムやるんだ、懲りないねぇ」って感じ。
いや果敢に挑戦するのは評価しますよ。

それにしても…へーまた村田蓮爾なんだ、“コップクラフト”に比べると蓮爾っぽさは弱い?
公式でキャラ紹介見る限りは良さそうなのに、実際本編見てみると…敵モンスターのデザイン?演出?ダッサくない?
モンスターだけじゃなくて作画全体が…う、うーん。
もっとこうフィルムっぽいというか、ホラータッチにした方が「らしい」と思うんだけどなぁ、妙にマンガチック、おどろおどろしさが無い。
それと水男のセリフよく聞き取れない、一応「博士」だけ聞けりゃ他はノイズ扱いで良いっぽいけど。

妖怪3人とソニアの性格は大体分かった…気がする。
舞台も(治安的に)どんなところなのかも分かったし、何やら黒幕が居るっぽいという匂わせ方も悪くない。
シナリオは決して悪くないと思うのだけど、な~んかパっとしないのはやっぱり作画だか演出なのかなぁ?{/netabare}

2話感想{netabare}
やりたいことは分かるんだ、「醜いバケモノ言ったお前の方がよっぽど(心が)醜いじゃないか」をやりたいのは、分かる。
「そんなヤツも居れば裏表の無いヤツも居たり、人間ってオモロイなー」ってこともりたいんでしょう。
ストーリー?シナリオ?は悪くないと思うんだ、多分。
だけどボーリング男のデザインだけは…これだけは…なんじゃこりゃ?
こういったフザけたデザインが逆に深い意味を持つ展開とかあるのか?大丈夫か?{/netabare}

3話感想{netabare}
個人の趣味でレトロゲーミュージアムみたいなのって実際にあるみたいね。
ってかアウトサイドのゲーセンの外観がトロンレガシーのFLYNN'S(ゲーセン)に似てるような?
ガンシュー、メンテナンス悪そう。
「殺人現場に居合わせて犯人だと勘違いされてしまう」って…こ、古典すぎて吹いたw
敵モンスターのデザインからして、意図的に古臭くしてるのかも?

…。
と思ってたら次回の4話は例の事件の影響で放送延期だって。
再放送で間を稼いでその間に4話の問題シーンを変更するっぽい。
これ言うと不謹慎かもだけど、すごいベムらしいと思ってしまった。
しっかしこうなると最終回が放送されるのはいつになるんだろ?{/netabare}

6話までの感想{netabare}
暫くは変人を出してベム達がそれを撃退する話が続くのかなー?と思ったら大体その通りで、6話で話が動き始めた…のか?
人間になりたがってるベム達・人間を辞めたがってる連中・それ以外のただの人間、の3勢力だけでなく「人間を辞めたくなかったのに辞めてしまった人」という立場が登場。
ほほう、勢力増えるのは構わんが…これはレギュラー?1話限りのゲスト?
次元の狭間に飲まれて~とか、それまでの作品世界からぶっ飛んでる気がしないでもないけど「元々ぶっ飛んでたじゃん」と言われればその通りの気もするしまぁいっか。
ってかこのノリは見覚えがあるなぁ、と思ったら…思い…出した!(思い出したくなかった)
“セイントオクトーバー”ってアニメがかつてありまして、どんな内容かはいちいち書かないけどあれと同じようなオチにならないことを祈る。{/netabare}

最終回感想・総評(これだけ見ればいいかも){netabare}
ラスボスのベガの目的は「死ねない存在で、唯一死ねる存在を見つけたので、自分を殺してくれるように仕向けた」ということで良いのかな?
その目的に至った動機は「もうこの世に飽き飽き」「人間に失望」それでいて人間の真似事は何でもしてきたけど未だ出来ずに居たこと=生と死、それの実行って感じか?
最後のほうはベムを懐柔するための方便に聞こえなくもないけど、結局は大規模で大迷惑な自殺をしようとした、という展開。
非常にベタでどこかで見たような…どちらかというとゲームでこの手の設定ってよく見た気がするけど、そうはいってもちゃんとラスボスが登場してそれを退治(殺すことは出来ないので封印って形だけど)したのは久々に感じてしまう。
なんか最近はラスボス倒さないどころかラスボス(or黒幕)が姿を見せずに目的すらあやふやなまま最終回迎える作品が多い感じだったのでねぇ…。
ラスボスの目的の提示→主人公との意見の相違・対立→対決・決着までを1クールで収めるとなると、やっぱ色々と難しいのかな?

余韻に関しては──
ベム達も一歩間違えれば、もしくは長年生き続ければそのうちウンザリしてベガのようになりかねない。
人間の方も人間の方で、ベガによって作られた(ベガがトップだったのでそうだよね?)議会のトップの後釜に人間を就任させて、今まで通りが続くとは限らないみたいなところを見せてエンド。
ハラジーもホントに今後安泰かどうかは不明。
博士は…これは、元々ベガを誕生させた太古の錬金術師の現代版になりかねない、ってことなのかなー?と思ってたり。
ベム達も錬金術師だか科学者だか知らんけど誕生させた存在ってのは居るハズで、そういうのが人類の歴史の中ではどの時代にも居るってことなのかも(そう感じたのは自分が“Dr.STONE”見た影響かも?)。
この手の作品の鉄則「化け物コワイコワイ言うけど、それを生み出せる人間の方がよっぽどコワイ」ってテーマも一応は描けているんじゃないかな?
もし妖怪人間が妖怪人間を生み出すことができたら、とっくにベガは自殺済ませてるだろうし。

と、テーマを表現できてたか?という目線では概ね合格なんだけど、細かい部分が…ちょっとね。
なんといっても改造人間のデザイン、なんでこんなプリキュアの怪人みたいにしちゃったんだろう?昭和っぽさを演出した?
そうはいっても子供向け作品はぶっ殺さないで浄化するのが大半で(そうでないなら“セイントオクトーバー”の二度殺しみたいな話は作られない)、元が人間で生き死にに係わる作品ででんぷんくんとか「ニン」とか言われてもちょっと…。
最後ハムスターが映画“スピーシーズ”のオチみたいになったらホラー作品として成立したけど、そんなことは無かった。
そもそもベム達はあの町を去る必要はあったんだろうか。
余韻との兼ね合いになるけど博士を追って姿を消すでも良かったような…。

現代風アレンジを目指したのか懐古路線だったのか、両方やろうとして結局どっちつかずになってしまった印象。
どっちか特化しろってことじゃなくて、もうちょい上手く融合できなかったのかなぁって感じ。{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 14

68.4 6 差別で戦闘なアニメランキング6位
アークナイツ【黎明前奏/PRELUDE TO DAWN】(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (133)
290人が棚に入れました
テラの大地では、原因不明の天災が各地で不規則に発生している。
そこで大多数の人々は天災から逃れるために、長い年月を経て開発された移動都市で暮らすようになった。
天災の跡地に残された莫大なエネルギーを持つ源石は、文明の飛躍的な進歩に寄与する一方、不治の病——鉱石病をもたらす。
鉱石病の感染者は徐々に体が結晶化し、死亡時に新たな感染源となることから、各国で隔離や強制労働の体制が敷かれ迫害の対象になっている。
抑圧を受けた感染者は反旗を翻し、レユニオン・ムーブメントを組織して前代未聞の大規模な暴動を引き起こした。
鉱石病の治療法を研究する製薬会社”ロドス・アイランド”は、病から全ての人々を救うために武器を取り、自らの往くべき道を進む。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

尻切れトンボを感じさせない上手い構成。SFセンスもテーマもあり面白いです。

 ゲーム販促で8話しかありませんでしたが、かなりの高水準の出来で満足でした。面白いしSFセンスもテーマ性も感じました。

 1話のSF的ドキドキワクワク感があるスタートから、ロゴスと病気、敵対組織の世界観の説明がありました。ラスボスかどうかわかりませんが当面のゴールとなりそうなタルラの迫力あるシーンがありました。
 そして、龍門ですが3つ目の勢力です。病気によって苦しんでいる世界なのに3つの勢力に分断され貧困で苦しむ子供がいるという部分を見せつつ、ミーシャ編ともいえる1つのエピソードを入れてきました。

 このミーシャの話が8話までのエピソードになってきますが、ゲーム販促で結末を見せられない中、病気で皆苦しんでいるのにそれぞれの正義で分断されてしまう歪な世界観。そして悲しく散って行く人々という部分を描きました。
 俺たちの戦いはこれからだエンドでしたが、そのミーシャの物語によってそこの不満がかなり吸収され、8話という短めの作品でも満足度が高い仕上がりになりました。

 ミーシャとスカルシュレッターの関係について説明がましい部分は少なく、ストーリーに溶け込ませることで2人の過去が理解できるようになっていました。これも好感がもてました。7話のテンプレフラグはちょっと笑ってしまいますが。

 アニメとして絵が綺麗でした。4話の契約の場面なども動きは少ないながら会議の緊迫感を上手く描くような構図・背景になっていました。
 最近背景が手抜きな作品が増えている中、本作は背景と構図がかなり決まっていたので、非常に好感がもてました。ちょっと岩場のシーンで安っぽい部分はありましたけど。

 キャラも美少女ケモナーばっかりで何の性癖だよと冷静になれば思わなくはないですが、病気とSF設定、何よりキャラデザの秀逸性でほとんど気になりませんでした。人物の作画は良かったですし。

 ということで、ゲーム販促にしては、という水準を超えてSFとして十分高いレベルの作品になっていたと思います。惜しむらくは続きがないことが欠点でしたが、なんと「冬隠帰路」という2期が制作されるみたいですね。これはさらに評価を上げざるを得ません。

 尻切れトンボで一応の結末も提示できない異世界ものなどが横行してますが、本作の工夫は素晴らしかったと思います。こういう作品、増えて欲しいですね。





以下 3話まで視聴時の感想です。

高水準のSF的ファンタジー、気になるのは終わるのか?です。

{netabare} 3話まで。どうもゲームアプリの販促っぽい情報があるので、何とも言えません。黎明前奏/PRELUDE TO DAWNという題名からいって、導入アニメだよ、ってことでしょうか。

 このアニメ、1話の出来はかなり良かったです。作画、キャラデザ、画面作り、演出。高水準でした。冒頭にあまりしつこく説明がないのも謎めいていて、ワクワクする感じに「おおっ」となりました。
 ドクターの能力が認知力なのか分析力なのか超常現象なのか気になるのもいいです。

 しかし、1話目の終わりからセリフでダーッと説明してしまうので、おやおや?となりました。いや、そんな説明は見てればだいたい想像できるだろう、ということがセリフで語られてしまいます。

 セリフで語るのがなぜ悪いかといえばSFとしては謎を残してもらってドキドキワクワクしたいということと、視聴者の頭を信用していないということで演出に深みが無くなることです。

 2話の冒頭のTV画面と現実のギャップを説明なしで見せたのは良かったと思います。ただ、キャラが出るわ出るわ。敵キャラが出すぎて、しかも統率が取れてない、ご都合主義展開なので、ちょっとがっかりです。味方も五月雨式に合流してゆきますし。キャラの性格造形がちょっとテンプレ感がありました。

 移動都市設定は、SFとしては夢のある設定なのでこれは良いと思います。病気、天災とあいまってなかなかの世界観を作れているのではないでしょうか。

「タクトオーパスデスティニー」が販促アニメの割に面白かったし感動もありました。何より話を終わらせたし、かなり設定にも工夫がありました。つまりちゃんと作れるなら販促アニメが悪いとはいいません。そして、今のところ、敵キャラ紹介要素はタクトオーパスと似てるようなところはあります。

 キャラ出すぎ、セリフ説明多すぎ以外は高水準だと思います。人間独り言はめったに言いません。モノローグをアニメで多用するのは辞めて欲しいです。

 人を殺さない設定です。ガンダムシード、エウレカセブンからリコリコまで多いですね。それが自然ならいいんですけど、そこでヒューマニズムを見せるならキャラのいい子ちゃん設定ではなく、ちゃんと大きなテーマにしてほしいです。

 で、そういったアニメ要素は別として、アニメそのものはかなりファンタジー要素が強いですが、構造はSFだしドクターの謎とか展開とかで面白いと思います。SFで超能力を否定すると「新世界より」とか成立しないですし。

 このアニメの価値は、結局は「終われるかどうか」でしょうね。過度な期待をしないように話を追いたいと思います。ちょっと「咲う…すん」のトラウマがあるので、ドキドキしますけど。

 1話の水準でオリジナルアニメでやったら最高だったと思うんですけど、金がどこから出てるか考えるとしょうがないでしょう。 {/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 8
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

ケモいのが玉に瑕

●物語評価を3に下方修正
シリアスな雰囲気等には魅力を感じますが、やはりキャラデザが微妙に
シリアスな雰囲気とのアンバランスさをもたらしている感が否めず評価ダウンに繋がりました。

期待していた{netabare} ドクター{/netabare}の活躍も今一つでありまして、要するに
後半戦に持ち越しというオチなのでありましょう

●下降トレンド確定と思いきや?逆噴射フルバースト!?
そろそろヘタレ無能主人公が覚醒するかと期待していましたが
{netabare}相変わらずのグダグダ展開でありまして、万事休すかと思われたその時に
ヒロインの兎ちゃんが覚醒?人道主義者設定を全否定するが如く、やはり
「製薬会社」出身者だけのことはあるなと納得させるような暴挙に打って出たわけであります。

そもそもその原因となっているのは主人公級のドクターが記憶障害の影響により
結果を出しきれてないことにありますから、彼に対するプレッシャーは兎ちゃんの暴挙により
ますます強まって精神的にどんどん追い込まれていくわけであります。

このプレッシャーが終盤戦に向けての超展開に繋がることを
密かに期待したいところであります。{/netabare}


●ケモい臭留まること知らず・・・
耳などが生えたキャラが次々現れ、それに伴い激しい脱力感が
どんどん募っていくような状況であります。

雰囲気は嫌いではないですが、いい加減キャラデザ的なビハインドを覆すような展開が
欲しいところでありますが、「ドクター」と呼ばれる主人公の活躍も今一つ発揮されてない
ところなどを含め、このテンポ継続ならばそろそろ痺れ切れ局面にあるようにも思えます。

逆に言えばこの辺が物語を動かす重要局面でもあるため、
まだ期待は持てるというわけでもあります。

●ラスボス級キャラ登場?
4話で遂に登場したのは、ラスボス級の{netabare}「ドラコニアン」であります。

他の方のご指摘の通りファンタジーのテイストがかなり濃厚なようでありまして、
SFとファンタジーが共存するような世界観それ自体に否定的ではなく
むしろファンタジー脳寄りな当方でありますが、気になるところは
双方のバランスであり整合性があるかどうかであります。

例えば「オッドタクシー」、あるいはそれよりも解釈が簡単な「BEASTARS」
のような類のものを「擬人化アニメ」と呼ぶ風潮、理解できないこともないですが
ファンタジーに登場するキャラは基本「亜人種」という概念で理解すべきものであり
「獣人族」にはしかるべきルーツが存在するわけでございます。

もしもSF的思考が強い作品ならば「擬人化」という発想がまるで通用しない
というわけではありませんが、「ドラコニアン」とはファンタジー系作品では
暗黙の了解としてラスボス級の存在を表すため、SF作品として「ドラコニアン」を敢えて
登場させ意図とは何でしょうか?という風に余計な詮索、突っ込みの衝動が
抑えられない我が性分にございます。

そもそも近代科学と錬金術とは表裏一体の関係にあり、SFで魔法が使えても
矛盾する要素はむしろないと言えますが、謎の伝染病が蔓延する世界なら
とりあえずヒール系の魔法で治癒すべきではないか?という衝動抑えられず、
また「ロドス島製薬」という民間企業ならば、当然その株主は魔法で当社の業績を上げ
株主還元最大化を目指せ!と「【水星】の【魔女】」の企業辺りなら
当然吠えまくるはずでありましょう。

兎に角ファンタジーとSFの要素が混同する世界観には説得力を持たすのが難しく、
ただファン受け程度の動機でケモ耳亜人種の類を適当に配列してるのならば
最終的な物語の整合性に致命的な傷を負うかもしれないリスクについて
少々軽んじていたような印象を受けた次第でございます。

「エンタープライズ」の起源とは「英国東インド会社」にあり、
「製薬会社」にも独自のルーツが存在し、「ドラコニアン」や「亜人種」
そして錬金術や黒魔術にもルーツというものが存在いたします。 {/netabare}

ルーツを知らずしてこれを語れば的外れの結末に辿り着くのは必然であり、
本作においてもその点について警戒する必要性があると進言いたします。

そもそも魔女には薬学の{netabare}知識があり、魔法と現代的製薬会社には矛盾する要素は
無いという風にも考えられますが、ところが今の時代の常識は魔法と薬を無関係なものと考える
故に現代的科学思考の発想によれば、矛盾してしまうため、
この関係性を説明するのには、とても骨が折れる消耗戦を余儀なくされ{/netabare}
実質説明不可能な机上の空論に終わるような気がいたします。


原作知らずですがファーストインパクトは概ね良好であります。

戦略シミュレーションゲームが元ネタなのか定かではありませんが
戦略的なものが見せ場と言うなら興味は割とあるかもしれません。

当方、耳とか尻尾とか頭に突起物が付いてるキャラには基本感情移入できない体質でありますが
ストーリーがいいのならば、なんとか乗り切れそうな気もいたします。

シリアスで重めな雰囲気が個人的には妙に馴染みますが、その上人道主義的で理想論的な甘っちょろい
行動原理で無理やり突き進む感じにも好感度が持てたりします。

ただ一歩間違えれば、ご都合主義でリアリティーがないという諸刃の剣の綱渡りを
巧く渡りきれるかどうかは今後の展開次第かもしれません。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 0

うにゃ@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

ミーシャはなんやったん??

ゲーム原作という事だけ認識。ドクター=プレーヤーでちゃんとタワーディフェンス風に始まる。
中華ゲームで名前文字中華なので中華向けアニメなんだろうと構えてみる。

ゲーム内容が鉱石病を中心に、鉱石病の迫害から保護する主人公と迫害を受け続け社会に反旗を翻した感染者組織との対立なだけで、内容はわかりやすいが、天災が弾幕とか、突拍子すぎる展開に中二な作り手のナルシスト感を感じてしまった。
作画は綺麗なのに…もったいない。

リユニオンの目的はロゴスでないって、いやいやミーシャ捕獲って最初からいってるやん…とか流石に突っ込みたくなる内容がちらほら散在してて、ゲームの世界背景はいいのにゲームに寄せる話が勿体無いと思ってしまう。

OPEDは良い

2期制作中とのことなのでキャラが多いので個々のキャラの深みを期待。

100点中66点

投稿 : 2024/12/21
♥ : 0
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