少年サンデーでコメディなおすすめアニメランキング 6

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの少年サンデーでコメディな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年10月12日の時点で一番の少年サンデーでコメディなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

66.3 1 少年サンデーでコメディなアニメランキング1位
絶対可憐チルドレン(TVアニメ動画)

2008年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (253)
1988人が棚に入れました
21世紀…
超能力者・エスパーの数は増え続け、いつしか軍事、経済、外交、あらゆる分野でその能力が国際競争力のカギを握るようになっていた。
まだ10歳の少女、明石薫・野上葵・三宮紫穂の3人は、日本国内でも最高のエスパー・レベル7である。
彼女たち3人は、政府特務機関「バベル」に所属し、日々難事件の解決にあたっている。
彼女たちのチーム名は「ザ・チルドレン」。
いささか性格に問題のある彼女たちの教育係にして・若き天才科学者・皆本光一は、果たして3人を正しい方向に導くことができるのか!?
美少女エスパーアクションコメディ―始動!!

声優・キャラクター
平野綾、白石涼子、戸松遥、中村悠一、小杉十郎太、浅野真澄、藤村歩、家中宏、谷山紀章、中尾衣里、佐藤利奈、釘宮理恵、三宅健太、遊佐浩二

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ダイターンな超能力少女たちの冒険活劇

椎名高志が少年サンデーに連載していたコミックのアニメ化

2008年4月~2009年3月の日曜の朝10時に全50話がパンチラ無しで放送された

監督は「月面兎兵器ミーナ」や「もえたん」の川口敬一郎 
のちに「みなみけただいま」を作って「俺なんかまずいことしたか?」っていう迷言もw

平野綾 白石涼子 戸松遥 の主役3人娘による「ゼッタイ!ダイターーン!」って掛け声もあでやかな豪華ロリコンアニメ
語り部となる主人公(一応)の皆本光一(中村悠一/釘宮理恵)は3人の超能力少女のリミッター役として暴走を防ぐほか、マイノリティとしての宿命を負った少女たちの相談役となる(このロリコンめが!)

1年の長丁場を乗り切るための工夫が随所に仕掛けられてとても楽しめる作品になった

超度7の能力をもつ3人の少女をザ・チルドレンと呼び小学生ながら特殊任務にあたらせられている
制服は水色のブレザーにボタンが4つ、白いミニスカートと白いブラウス、頭にはベレー帽、胸元には幅広のリボンという分かっているデザイン

明石薫、野上愛、三宮紫穂、の3人は恐ろしい力を秘めたマイノリティとして押さえつけられていたが、リミッターを扱う皆本光一と出会い、心を開き情感豊かな優しい少女に育っていくというのが本筋か

だが、これは少年向けアクション漫画、強敵登場にチルドレンがドドーンと登場、超能力で大活躍と言うのが見せ場 もちろんだ!
子供向けなのか、大きいお友達向けなのか徹底されなかったため、意外に受けなかった惜しい作品
確かにどっちにすればいいのか難しい

性別不問で大きいお友達にお勧めしたい楽しくも可愛い傑作アニメ
DVDではどうなっているのかは不明だ


主人公の「みなもと光一)に連想されるように、源氏物語からキャラ名を取っている

投稿 : 2024/10/05
♥ : 16
ネタバレ

要 塞 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

超能力ジャンルの大御所作品

 THE UNLIMITED -兵部京介-が結構面白い、という情報を聞きつけて
スピンオフらしいからこっちを先に見ておかなければ!
ということで全51話見ることにしました。

 内容は、予想以上、この一言です。
全51話なんてあっという間でした。
個人的には中盤以降の話の展開は「とあるシリーズ」に引けを取らないくらいの
展開力だったと思います。

 エスパーとノーマル(普通の人間)とのすれ違い、
そこから生まれる差別、偏見、憎しみ、心の闇、
それらを乗り越えて成長していく登場人物達に感動しました。
 特にチルドレン達を導く皆本さんの「大人っぷり」には脱帽でした。
責任ある男の姿だと思います。そして彼自身も子供たちとともに
成長していくのです。
{netabare}予知された残酷な未来を捻じ曲げるために{/netabare} 
 (皆本さん嫌いな人多いらしい、なんか悲しい…。)


 子供向けの時間帯に放送されていただけあって、難しいストーリー
という訳ではありませんが、「深い」作品だと思います。
大人でも充分に楽しめます。
 アニメ「ハヤテのごとく!」一期の兄弟みたいな作品で、
コラボ的な演出があってコアなアニメファンも必見です。

 
 ストーリーが難解で、雰囲気だけ出して、スタイリッシュだ、
とか気取っている作品も世の中にはありますがそんな作品よりも
絶対に面白いと思いますよ! 
絶対に面白いですって! 
多分…。

 
ギャグもシリアスもあって大満足でした。
他にも伝えたいことはありますがどうもうまく表現できません。
実際に見て確かめてください。

 さて、次こそはTHE UNLIMITED -兵部京介-をみようかな。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 7

シャベール大佐 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

強くてかわいい小学生エスパー3人組

世界最強レベルの超能力者の小学生女子3人組、特務エスパー「ザ・チルドレン」と、その上司で保護者的存在の皆本の活躍を描いたアクションコメディ?アニメ。
かなり面白かったです。
全体的にギャグが多めの軽い作風なのですが、超能力の使えない一般人から危険視されて、偏見や差別を受けたり、使い捨てに利用される超能力者の悲哀や孤独、それらが原因で起こる一般人と超能力者との対立などを背景にした大きなストーリーも結構しっかりしています。
個人的には少年漫画原作らしい楽しいギャグや、リミッター解禁の決めポーズのシーンのような明るいノリが好きでした。キャラもザ・チルドレンの3人組がかわいいのはもちろん、脇役にもかわいいキャラや面白いキャラがたくさんいて、とても良かったと思います。他の方の感想をいくつか読んだところでは、皆本を好きという人と嫌いという人にかなりはっきり分かれているようですが、自分は良いキャラだと思いました。
声の演技や音楽も全体的に良かったです。特に前半のOP曲は耳に残りました。
朝アニメなので基本的には健全な作品ですが、あまり度が過ぎない程度の下ネタや軽いお色気などもあり、4クール全51話を気楽に楽しめる良い作品だと思います。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 21

75.3 2 少年サンデーでコメディなアニメランキング2位
金色のガッシュベル!!(TVアニメ動画)

2003年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (540)
3390人が棚に入れました
高嶺清麿は、普通の中学校に通う、見た目は普通の中学生。だが、MIT(マサチューセッツ工科大学)の論文さえもたやすく理解してしまう頭脳の持ち主である。そんな彼はクラスにも馴染めず、不登校を繰り返し、鬱屈した日々を送っていた。
ある日、清麿の家に謎の少年ガッシュ・ベルが現れる。彼は清麿の父親から「息子の友達になってくれ」と頼まれ、はるばるイギリスからやってきた元気な男の子。退屈な日々は終わりを告げ、ガッシュとの騒々しい毎日の幕が開く。やがて清麿とガッシュの前に次々と敵が現れ、一つの事実が明らかになってくる。実はガッシュは千年に一度行われる魔界の王を決める戦いに参加させられた、100人の魔物の子の一人だったのである。
次々と襲ってくる魔物たちとの戦いの中で、『やさしい王様』になるという志を抱くガッシュ。然し彼らの前にはさらに強力な魔物が…。

声優・キャラクター
櫻井孝宏、大谷育江、秋谷智子、前田愛、釘宮理恵、折笠富美子、小嶋一成、高橋広樹、菊池正美、こおろぎさとみ、置鮎龍太郎、山崎和佳奈、山田きのこ、桑島法子
ネタバレ

スガル72 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

すごい人間達の物語

【金色のガッシュベル!!】は、清麿とガッシュの友情を軸とした、とても暖かい物語です。
私はガッシュも清麿も、その仲間たちも皆大好きですが(恋人にするなら素敵な恵か一途なスズメがいいな)、一番尊敬するのは、イタリアの大スターパルコ・フォルゴレです。
とてもオチャメで、皆から愛されるキャラ。
原作では、アニメが終了して以降のクリアノート編で描かれる、カバさんの話としてパルコ・フォルゴレという男が描かれます。
私はパルコ・フォルゴレのような有名人になりたいと思ったことはありませんが、若い頃はフォルゴレのように誰からも好かれる人になりたかったです。
私もフォルゴレのように、恐れられるよりは侮られる方がいいと思ってきました。
まあ、私なんてパルコ・フォルゴレの足元にも及ばないんですけどね。
もういい歳だし・・・
ああ、私もいつかガッシュのように、優しい王様を目指したいものです。

アニメでは当初、清麿のクラスメートであるスズメを、天然ボケの陽だまりのような本来の姿から外し、ありがちなアニメの可憐なヒロインとして描き、オリジナルキャラに行動させてスズメのパンチラを出したりとか、『どうするんだこれ、金色のガッシュはこれじゃない』感がすごくありましたが、その後すぐに軌道修正され、原作を理解した素晴らしいアニメになったと思います。
パルコ・フォルゴレの迷曲『チチをもげ』や、ガッシュに片思いのパティのパンチラ、エロザルモモンの女の子の下着への執着は、原作でも子供が喜ぶシモネタの範囲として楽しく描かれますが、こういうのはそれを踏み越えるととたんに下品になるんですよ。
その辺の微妙な線引きは、家族団らんで視聴する時に皆で笑って見られるか、気まずくなって沈黙が訪れるかの違いじゃないかと思います。
(これは昔、タイムボカンシリーズが逆転イッパツマンまでは健康的なお色気で家族団らんで見れたのに、20話で打ち切りになったイタダキマンでは、気まずいエロ要素を詰め込んだことで、それまでファミリー向けとして認識されていたタイムボカンシリーズにとどめを刺した感があるように、一番やってはいけないことです。)

私は金色のガッシュという作品には二つの特徴があると思います。
一つは悪人も長く付き合っていると、いつの間にか愛すべきキャラになっているという、人間賛歌的な部分です。
典型的なのは、清麿のクラスメートで後にツチノコ好きが属性になる金山です。
彼は最初の登場ではどうしようもないクズで、清麿や他の多くの生徒を傷つけていました。
清麿の担任の先生も初めは嫌な奴でした。
それがいつの間にか愛すべき存在に変わったのは、作者の人間関係に対する、こうあって欲しいという願いなのではないでしょうか。
原作での金山は、いつの間にか愛すべきキャラになっていますが、アニメではオリジナルシナリオで、清麿に救われる展開を経て愛すべきキャラになります。
オリジナル回のこういう使い方はいいなと思いました。

金色のガッシュという作品のもう一つの特徴は、すごい(「優れた」ではない)人間がたくさん出てくる所です。
天才・・・高嶺清麿、アポロ(大富豪)、ナゾナゾ博士、デュフォー
大スター・・・パルコ・フォルゴレ、大海恵
マフィアの娘・・・リィエン
大富豪・・・シェリー
その他、肩書がなくてもすごい人間がたくさん出てきます。
魔物の子なんかも、魔法が使えるので才能の宝庫ですね。
しかし才能や肩書は味付けに過ぎず、これらの味付けを活かせる、人間的に魅力的なキャラという所が重要です。
誰が小人(しょうじん)同士の物語を観たいでしょうか。
(デスノートでLが死んでから後を蛇足と感じるのは、デスノートという作品は、単に天才がライバルだから面白かったのではなく、その天才を活かせるLというキャラに魅力があったから、面白かったんだと思います。)

原作者が連載の途中で利き手を骨折したため、アニメの終盤はオリジナル展開になり、強引に伏線を回収して行ったため、とても安っぽいドラマの連続になってしまいました。
原作者が連載復帰した後は、物語も上手く進み、最高のエンディングを迎えたので、同じスタッフで再アニメ化してほしいです。
小学館との大人の事情も色々あるんでしょうけど、まだまだ日が当たってもよい作品だと思います。

最後にどうでもいいことですが、金色のガッシュベル!!の放映当時は子供たちが高価なものを食べたがって親御さん達は苦労したのではないでしょうか。
ガッシュの好物のブリと、ビクトリームの好物のメロンは高くついたでしょうね。
テッドの好物の玉子焼きと、キースの好物のイモ天には救われたんじゃないかと思います。
あと欲を言えば、なおみちゃんには研ナオコに声を充ててもらいたかったです。



以下、蛇足的に取り留めのない感想です。

{netabare}アニメ104話の、皆でウマゴンのパートナー、サンビームさんの引越し祝いを買いに行く話では、恵がスズメを恋のライバルとして認めたという部分が、原作未読の視聴者には分かりづらかったかもしれません。
アニメでは、原作18巻168話『贈り物を探せ!』中の、いつもは誰にでも優しい恵が、対等の立場でスズメにイジワルをする場面で、原作ではティオが側で見ていて、「め、恵がイジワルしてる!? こーゆーとこではいつも優しいのに…」と思う場面がカットされています。

アニメ129話では、清麿が斧で攻撃する魔物ブザライのパートナーの女の動きを見て、テコンドーの使い手だと言うのは、原作にはないので違和感を感じました。
原作では特にブザライのパートナーとの格闘シーンもなく、アニメでは尺を稼がないといけないのでテコンドーの使い手にしたんでしょうけど。
金髪碧眼のキャラでなぜテコンドー・・・

ガッシュの声は大谷育江がハマっていただけに、141話~150話(最終話)までの声優交代ではすごく違和感を感じました。
シナリオが少々お粗末でも、声優が合っているとなんとか見れますが、声優が合っていないと苦痛度が増しますね。

145話~のテッドとチェリッシュの戦いでは、ガッシュと清麿達は先に進んで早くファウードを停めないといけないのに、なぜ皆でのんびり観戦しているんでしょうか。
いくら原作が存在しないオリジナル展開でもこれは・・・
ファウードを停めないとあと二時間ちょいで日本が滅亡するという時に、戦い疲れたテッドの為に、心の力が満タンの恵とティオのペアが残るのもすごい違和感でした。
その後の話でさすがに皆に追いつきますが、時間がないんだからおぶって先を急がないと。

147話、ゼオンの本格登場から最後までは、原作に比べれば内容がスカスカですが、原作のプロットをなぞったような感じで、オリジナルにしては中々良かったです。{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 5

シェリー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

まっすぐな意志と強き思いはやさしさから生まれる

電撃を吐く子どもと分厚い赤い本でおなじみの『金色のガッシュ!!』
すっごい好きです。なのでその良さについてだらだらと書いていきたいと思います。

天才が故に孤独を強いられてしまった中学二年生の高峰清麿。
そんな息子の状況を見たイギリスの大学教授である父から送られてきたのがガッシュだった。
バカみたいに正直でまっすぐなガッシュが清麿の卑屈になり深く埋まってしまった優しさを
泥まみれになりながらも心の中から掘り出す、友情を力強く語る情熱的な一話から始まり
多くの悲しみと苦しみと悪に立ち向かう小さな戦士たちの物語です。

100人の魔物の子どもの中から魔界の王を決める戦いに参加しながらお話は進んでいきます。
自分が許せない物事に関してはとことん前へ前へと突き進むガッシュやその仲間たちはかっこいいです。
でもまだまだ子どもな彼らにとってはキツイこともたくさんあるし、たくさん泣いてしまいます。
この作品の良いところはその涙を流しつつも、さらにはそれをもバネとし恐いものへ立ち向かっていく姿にあります。
グッときてしまうこともしばしば。
魔物は自分の本を燃やされてしまうと魔界へ帰ってしまうのですが、
そのパートナーとの別れも感動的だから涙腺の緩い僕は忙しかったですw

アニメは原作と違うところはすべて飛ばして観たのでそっちの方はわかりませんが
好きなキャラはガッシュ、ティオ、コルル、ダニー、レイラ、バリー、ロデュウ、ウォンレイ、フォルゴレです。

ガッシュ、ティオはもちろん好きです。
コルルに物語の中で非常に重要な役目を持たせたのはすごく良かったです。
彼女の思いがガッシュの意志となりちゃんと生き続け、振り返る度に不憫な目にあった彼女を思い出す構成は素晴らしいです。
ダニーはいいですね!ホント好きです。別れ際のじじいもキザだねえ!かっこいい!
レイラは単に可愛かったのもありますが、恐怖の中でも信念を突き通そうというその姿に感動しました。
バリー、ロデュウはあの別れのシーンにグッときてしまいました。いや、ホントはグッとどころかムチャクチャ泣きましたがw
バリーの読者への裏切りとも呼べる自己犠牲の行為とグスタフとの別れはとても涙を我慢できませんでた。
敵ながらロデュウも◎。強引にチータを引きずり回していたかと思えばすごく彼女のことを考え、励ます彼のギャップにやられました。
彼はやっと最後に自分を取り戻せましたね。よかった、よかった。
ビジュアルが一番かっこいいウォンレイとリイェンの関係は出番こそ少なかったけれどなかなか泣かせてくれました。
フォルゴレの病院コンサートは良かったです。あの背中は忘れられない。


今作の主人公は「こども」でした。
彼らは数多の作品で愚直なまでのまっすぐさと純真な心で、
成長するにつれて社会やルールに縛られ大事なものが見えなくなってしまった
「こども」ではない人々の心を洗い流し、今一度大事なものはなにか問いかけてくれています。
また、大きなところではピーターパンは幻想の国で永遠に生き続け、星の王子さまは希望を残し夭折しました。
そうやって彼らが社会の外れで存在することはわれわれにとって救いにも似た思いを馳せる場所であると思います。
杜にあるほこらのように、深海に生きる生物のように、地の底を這う地底人のように、
また『ハチクロ』の観覧車のように、腐海のように、ラピュタのように、はたまた全知全能の神のように。
それはどこにもないようで、われわれのすぐそばにあるとても尊いものです。

この作品はいつ観ても笑えますし、微弱ながらも励まされます。
アニメだと大谷育江さんのガッシュの声が聞けるのでなおのことです。
あの声は普段は王様口調と相まってすごくかわいいし、シリアスな部分でもとっても映える声です。

とっても好きな作品です。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 9

めいろ* さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

お前に清麿の何がわかる

今の年代の方がどれだけ本作品を認知しているかどうか、それこそ僕の認知が及んでいない訳ですが、大衆作品の中から3つ好きな作品を選べと言われたら、必ず本作品を選ぶでしょう。

僕の世代から言わせてもらうと、本作品を見たことが無い人なんてまずいないと思っているのですが、もし、本作品を見たことが無い人がいるのであれば、それが衝撃的だと感じる程の事であります。


大衆作品と言うのは、対象となる年齢幅が広い作品に限られてそういったジャンルになるのだと思います。
しかしながら、大衆作品とは言っても、犬夜叉なんかはある年齢層の人間が真剣に見ると実に深い作品です。そんな作品も大衆向けに属してしまう事を僕は非常に勿体無いと感じるのです。

これはジブリでも言えることでしょう。
と言うのは、何だかその作品の本質は棚にあげられがちだという印象を僕は持っているのですが、これが一般的な印象と相違があれば申し訳ありません。


本作品を僕はもっと子供の頃に見ました。

その本質をきっと理解していないだろう子供の頃の僕が本作品を見て、毎週のようにボロボロと泣いたのです。

結婚して、子供もできた現在の僕が本作品をもう一度見返して、またしても良い大人がボロボロと泣いたのです。

突然ですが、題名に回帰します。


「お前に清麿の何がわかる」


というのは、ガッシュベルの放った台詞です。
主人公の清麿の想いを踏みにじった人間に対して、ガッシュベルがそれを言ったのです。

本作品の大きな特徴として、仲間を想う気持ちの強さが他作品と比べても尋常じゃなく大きい作品です。

誰かが傷ついている時は、身を呈しても、蔑まれたって、どんな事があっても必ず助ける。そういう強い想いです。

本作品には、そういった正義感について作者の想いがとても思い切りよく乗った作品だったと思います。

誰だって最初は弱くて、上手くいかない時もあるけれど、絶対に侵害してはいけないところを踏みにじられた時、果たしてそれを諦めることができるでしょうか。

これだけ強い想いで人間を想う事ができる世界がもしどこかにあるのなら、それこそ金色に輝く素敵な世界なんだと思います。


人間が持つべき根本的な想いを、大人になると忘れがちです。

だからこそ、今見るべきなんです。
本作品を当時と違った視点で、その本質を僕たちは今、感じるべきなんだと思うのです。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 4

65.9 3 少年サンデーでコメディなアニメランキング3位
GS美神[ゴーストスイーパー](TVアニメ動画)

1993年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (128)
664人が棚に入れました
GSの仕事には巨額のギャラが発生します。例えば巨大オフィスビルに住み着いた悪霊を退治して「悪霊からの地上げ」を 成功させれば、何億ものギャラが転がり込むというビッグビジネスなのです。主人公の美神令子はそんな花形職業の中でも実力も超一流ならギャラも超一流の美人ゴーストスイーパー。美神はこうした事件にまつわる妖怪、悪魔、悪霊たちを様々な特殊アイテムを使って、退治したり時には成仏させてギャラを稼ぎまくります。美神のパートナーは、美神の色香に血迷って自給250円という超安いギャラでアシスタントのバイトをしている横島くんと美神にお祓いしてもらって成仏するため日給30円のギャラを貯めている300年前の娘の幽霊おキヌちゃんの二人。これに美神の商売敵やとんでもない能力を持った世間知らずの箱入り娘GS等が絡んで、オカルチックな中にコミカルなアクションやギャグが満載。
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

時代を彩った、ハイテンションギャグアニメ

[文量→小盛り・内容→雑談系]

【総括】
「悪霊からの地あげ」

なんて楽しげな作品でしょうw

主人公の美神令子は、そんな花形職業の中でも実力も超一流ならギャラも超一流の美人ゴーストスイーパー(ボディコンで、超バブリーですw)。

そして、美神の色香に血迷って自給250円でアシスタントをしている、横島くん。美神にお祓いしてもらって成仏するため日給30円のギャラを貯めている300年前の幽霊娘、おキヌちゃん。

うん、おもしろそうw 秀逸な設定。

にも関わらず、日曜朝の放送。それはムチャでしょうw そのせいで、イマイチ良さを発揮できなかった部分も(苦笑) 今の作画で深夜帯にやれば間違いなく面白いので、リメイクしてほしいな~。

レビュータイトルでは一応「ギャグ」としましたが、魅力はそれだけじゃありません。一時期のサンデーを支えた看板漫画が原作。正直、原作の方が面白いけど、やっぱり、あの美神のボディコン姿が動いているのは素晴らしいですよね(笑) 自分的にも、思い出に残る作品のひとつです。

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
アニメではそこまで描ききれてはいませんでしたが、本作には、横島くんやおキヌちゃんの成長物語という側面。また、恋愛物語としての側面もあります。その辺は是非、原作も読んでほしい♪

私はとにかく、おキヌちゃんが好きでした♪ 不憫で、萌えるw 私は、「不憫萌え」「不遇萌え」なんです(笑)


、、、。さて、本作の主人公「美神令子」を演じた、「鶴ひろみ」さんですが、先日、お亡くなりになったというニュースを見て、驚きました。訃報に際し、本作を思い出すに至りました。

「ドラゴンボール」の「ブルマ」。「らんま1/2」の「久遠寺右京」。なにより、「アンパンマン」の「ドキンちゃん」。

強気で、でもちょっと抜けててニクメナイ、可愛らしいキャラクターばかり。日本のアニメを語る上でも、外すことのできない声優さんの御一人だと思います。

きっと、ドキンちゃんの声優さんは新しい方になり、その魂を引き継いで新たな歴史を作っていくのでしょう。そうであってほしいです。でも、私の中のドキンちゃんの声は、たぶんずっと鶴さんだと思います。

御冥福を御祈り致します。
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 18

Dkn さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ボディコン除霊師登場! 美神除霊事務所出動せよ!!

長い髪なびかせて~♪悩ましげなボディ♪

この都市(まち)を♪ハイヒールで~
跳び回れば Big money coming,yeah!

このOPがとってもカッコ良かったですね。
夜の摩天楼に蔓延る霊と戦うゴーストスイーパーたち。
EDの余韻も素晴らしいのです。

GS(ゴーストスイーパー)とは
霊退治をする国家資格も存在する職業のこと。

朝の8時半から放送されていたサンデーアニメ。
バブル時代の象徴ボディコンに身を包んだ主人公
『美神令子』と愉快な仲間たちが暴れ回ります。

日曜朝からボディコンねーちゃんが拝めるとは…

(T人T) アリガタヤ×2


朝アニメらしく原作より多少表現の軽減があるものの
全45回にしては作画の崩れも少なかったですし
回によっては原作再現120%くらいの出来でした。
何より全話原作にある話だというのがいいですね。

原作のキレキレなギャグ度を完全再現は流石に難しい…。
アニメ化によるメタフィクションも多く盛り込まれてました。


よく勘違いされているのですが、
この『GS美神』アニメとして“大成功”を収めました。
枠屈指の視聴率なのに予定通りの一年で放送が終わったのは
子供向けに玩具が売れなかった一点だけ。
いくら視聴率が良くてもスポンサーは玩具メーカーなので
そうなりますね。(慈善事業じゃないので)

同作者の『絶対可憐チルドレン』も朝枠で、
ヒロイン明石薫の母と姉がGS美神の
メインヒロインを担当した声優2人。最高。

作者も犯人役で登場と、当時とても嬉しかったのを覚えてます。

原作9巻までのエピソードがアニメ化
1話完結が多い原作なので時系列は再構成されていて、
最終話は今までの主要な登場キャラが出るお祭回。

6巻で登場する夢を操る悪魔『ナイトメア』が
佳境の話として登場します。原作はこの後10巻から
助手の横島忠夫が美神令子と並ぶW主人公として
成長し始め俄然面白くなるのですけど、
アニメでは、残念ながらここまで。

結果論ですが朝アニメとして良い作品だったので
不完全燃焼なくらいが華なのかもしれない。
綺麗な思い出として残ってよかったと今では思ってます。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 24

01oinaris さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

1993年当時のギャグアニメの中では一番だった

このアニメを見るためだけに日曜朝早起きしていたなぁ。
ふと懐かしくなって半年前に再度視聴。

容姿端麗運動神経抜群(ただし金に強欲な守銭奴で性格に難がある)なゴーストスイーパー・美神礼子が、助手の主人公・横島忠男や幽霊のおキヌちゃんを超薄給(おキヌちゃんはほぼタダ同然)で奴隷のように働かせつつ、巷に蔓延る悪霊共を退治して金儲けするというストーリー。
基本的にはギャグアニメ。典型的なボケ&ツッコミ、ちょっとしたお色気シーン(日曜朝から家族でも見られるレベルですが)、ごく稀に入る自主規制ピー音、四半世紀前を思い出しながら楽しめました。おキヌちゃんはやっぱりかわいいなぁ。
当時原作コミックも買ってましたが、そちらの方が笑いどころが多かった。アニメは原作の面白さを出し切れていないのがちょっと残念。

この年齢になって再視聴すると、あの当時とはまた違った観点になります。
美神&横島ペア、良く声を聞いていると…あの世界的人気アニメの夫婦。
そう、鶴ひろみ&堀川りょう!(鶴さん…合掌&涙)ブルマとベジータです。
声質もかなりそれに近いので、目をつぶって聞くと女王ブルマと変態ベジータの夫婦漫才にしか聞こえない!
きっとベジータは家の中ではこんな感じ…?と想像してみたり。
そして千葉繁(ドクターカオス)の怪演、うる星メガネやめぞん四谷を彷彿とさせる。

最近のアニメしか知らない若者にはあまりお勧めできる作品ではないですが、30代より上の方でふと当時のアニメを見返してみたくなった…という人にオススメします。

鶴ひろみさんの声聞いて感傷に浸る…きまぐれオレンジロードも見返そうかな…

投稿 : 2024/10/05
♥ : 7

64.8 4 少年サンデーでコメディなアニメランキング4位
天使な小生意気(TVアニメ動画)

2002年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (116)
663人が棚に入れました
少年・天使恵(あまつか めぐみ)は、幼馴染の花華院美木(はなかいんみき)と遊んでいる最中、変な魔法使いの老人から変な本を貰う。その本から現れたものを悪魔とは知らずに恵は「男の中の男にしてくれ」と頼んでしまう。そして恵は「男の中の男」ではなく、「女の中の女」つまり超美少女になってしまった!?
それから約6年経ち、高校生になった恵と美木は本の手がかりを追って剣ヶ峰高校に入学。そこで蘇我源造(そが げんぞう)や藤木一郎(ふじき いちろう)、安田太助(やすだ たすけ)、小林一文字(こばやし ひともじ)らと出会う。
彼らの学園生活をコメディタッチで描写しつつ、様々な問題に立ち向かう様子、そして恵や恵に魅了された男達「めぐ団」の男らしい活躍と人間的成長が描かれていく。

声優・キャラクター
林原めぐみ、高木渉、大本眞基子、田中一成、うえだゆうじ、檜山修之

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

俺の王子様♡

2002年4月6日 - 2003年3月29日TV放送された。全50話。

1999年-2003年連載の漫画を元に制作されたアニメ。
「今日から俺は!!」の西森博之氏の代表作で最大ヒット作。

学園ラブコメ風アクションものにファンタジー要素を注入。


あらすじ。

9歳の男の子は、ある日魔法使いの格好した老人を助けた。
お礼に貰った「天の恵」という「魔本」から現れた"小悪魔"に、
「ひとつだけどんな願いも叶えてやる」と言われるが・・

「男の中の男にしてくれ」と頼む・・しかし「男の中の男」では
なく「女の中の女」にされてしまった。

男に戻れる日を夢見て、透視能力者の予言を頼みに「魔本」の
手掛りを追うが・・時は流れ、剣ヶ峰高校へ入学する事に。

主人公は、天真爛漫で正義感が強く文武両道に優れた、皆に
愛される天使の様な"絶世の美少女"になっていた。

そんな主人公が高校生活の中で、色々な人と出逢いや様々な
障害や事件に巻き込まれたり立ち向う様をコミカルに描く。


感想。

作画/演出/ギャグ等のセンスは古い感じがするけど面白い。
各キャラクター共にデザインも分かり易く親しみ易い感じ。
主人公が女性なので、ややソフト路線とも感じるけれども、
基本的に前作の「今日から俺は!!」を彷彿とさせる描写が
多く含まれている。コメディ路線なのも同じ。

男性の喧嘩中心の友情や好敵手云々+ラブコメ路線をソフト
にした感じで、ナンセンスに近いギャグなども多くなった。

富豪だの財閥だの御子息御令嬢等バブリーな設定や不良の
様な当時の時世や漫画の傾向が解りやすく盛り込まれてる。

人気が出たせいで真延ばしが施されてファンタジー要素は
滑り出しの切欠程度になって、やや方向が変わった感じ。

その結果作者が最も得意な前作の世界観の延長上に描かれ
たエピソードが中盤以降は増えていく感じ。

主人公が男か女かという部分は序盤にどうでも良い内容に
なっているので、最後のお楽しみ程度。小悪魔の性格から
いって序盤に露呈してるし。

正義・友情・努力・・あれ・・テーマだけ取り上げると・・
ドコゾの別雑誌風に・・種々の困難を仲間とともに乗り越え
成長していく様をギャグタッチにラブコメ風に描かれていて
ある程度の爽快感等が愉しめる。



天使恵:林原めぐみ
絶世の美少女。富豪の天使家の一人娘。一人称は「俺」。
正義感や責任感が非情に強いが・・言葉遣いや素行は粗野。
「危険に自ら首を突っ込むタイプ」で感情の起伏が激しい。
文武両道に優れ、成績優秀。人並外れた運動神経を持つ。

花華院美木:大本眞基子
恵の幼馴染。唯一、恵の性別が逆転した経緯を知る親友。
可也の美少女で、多数の男子生徒にモテている。
武家の家の娘らしく高LVで恵に負けず劣らずの才色兼備。
優しく穏やかだが、度胸と精神力が強く、護身術を嗜む。

めぐ団

蘇我源造:高木渉
めぐ団の1人。桁外れの強靭な体躯でタフ&怪力の喧嘩無双。
恵と出会い、恵のために無駄な喧嘩を辞める誓いを立た。
「男の中の男」を目指し、なり振り構わず捨て身で奮闘する。

藤木一郎:田中一成
めぐ団の1人。極々普通のキャラ。脱平凡を目指している。
秀でた者にコンプレックスが強いが何故か立ち直りが速い。
唯一ありふれた平凡な感覚を失わず、気苦労が耐えない。

安田太助:上田祐司
めぐ団の1人。モロよりギリギリに執着する変態キャラ。
膨大な知識量を誇り、そこから生まれる推理力も鋭い。
「なりは小さくても根性もん」「やるなら躊躇しない男」

小林一文字:檜山修之
めぐ団の1人。武術をかなり高い水準で修めている。
祖父に「現代を生きる最強の武士」として厳しく育てられた。
性格は正義感が強く、古風でストイックで浮世離れしてる。

剣ヶ峰高校の人々

木村六:西村朋紘
恵のクラスメート。恵の豪邸を見て現実を知り脱退した。
「めぐ団」の前身である「めぐちゃんを守る会」元メンバー。

田中桂子:松井菜桜子
富豪の娘で恵を敵対視する令嬢。恵の中学時代の同級生。
他人を見下し圧倒する迫力を持ち、異常に弁が立つ。
過去に手の込んだ嫌がらせで何度も恵を窮地に立たせた。

白鷺良美:倉田雅世
桂子を尊敬している令嬢。桂子から「よしみ」と呼ばれてる。
桂子の為になら何でも協力するが悪意はないようである。

直美:豊嶋真千子
恵のクラスメート。外見も性格も大人っぽい。

ちえ:桜川朝恵
恵のクラスメート。小林のファン。

校長:中嶋聡彦:剣ヶ峯高校の校長。


めぐ団を取り巻く大人たち

頼子:中島千里
恵みに心酔し傍に居る為に天使家のお手伝いさんとなる。
天使の家系で、ソルボンヌ大学に学んだ才媛のエリート。

流坂:今村直樹
天使家ガードマン。外見は任侠道風だが気さくな人柄。
実力は確かだが少々お調子者で間の抜けている事がある。

坂月:鳥海勝美
美木の護衛。花華院家を代々守ってきた武家の出身。
源造さえ怯む程の桁違いの実力を持つ武術の達人。

伴藤:大川透
桂子の教育係。桂子には振り回されてる事が多い。
一見強面で街の不良を怯ませる程の迫力がある。

三島:江川央生
田中家の使用人。恵を陥れるためのシナリオ班。

礼子:永島由子
泥棒。大阪で恵と知り合う。裏社会にも通じている。
超一流の泥棒のつもりだが、それ程の実力はない様子。

家族・親族

蘇我雪花:まるたまり
源造の姉。「かわいい妹の作り方」という変な本を所有。
源造と恵をくっつけて恵を自分の妹にしようとしている。

恵の父:銀河万丈
恵の父。名前が不明。恵を異常なまでに溺愛している。
恵の部屋に覗き用の隠し扉をこっそり作っている。

天使翼:浦和めぐみ
恵の母。厳格な性格で、恵の男関係を心配している。
仕事で海外を飛び回っているためあまり家にはいない。

花華院京一:仲木隆司
美木の祖父。日本の心・黒幕・花華院翁と言われる大人物。
グループ会社千社のトップ。一人娘を失っている。

小林祖父:辻親八
一文字の祖父。武士道の道場を開き、師範を務めている。
「現代の最強の武士」に育てる為に鍛錬と指導を怠らない。

藤木次郎:浦和めぐみ
一郎の弟。凡人の兄の事をやや小馬鹿にしている。
兄と同様に驚き顔が怖い。

安田勇助:渕崎ゆり子
太助の弟。やはり、安田の弟だけあり変態。

その他の登場人物[編集]

タカミ:伊倉一恵
中学時代の源造の元彼女。恵が心を開いた数少ない女性。

一君:豊嶋真千子:いじめられっこの小学生。

Mr.スミス:飛田展男
数々の難事件を解決してきた透視能力者。
美木のつてで魔本「天の恵」を探すのに助言する。

ピエール:草尾毅:オルリアン王国の第4王子。

×子:渡辺久美子:源造に10秒でふられた女子高生。

村上:桜井敏治:巨体の街の不良。徒名はジャンボ村上

めぐ団の敵

柳沢:松本保典
不良グループリーダー。ボクシングを使う。自己陶酔型。
策謀を絡めて目的のためには手段を選ばぬ冷酷な人物。

真根(兄)(弟)江川央生:渋谷茂
街一番のワル。最狂の男と言われていた。
源造に負けたと思われる。復讐の機会を窺っていた。

青田:私市淳:柳沢の手下。襲うなど凶悪な性格。

岳山隆雄:森久保祥太郎
美木の婚約者。「家業を持たぬ政略の家」名家岳山家跡取り。
陰湿で残酷で自己中で強欲で狡猾な野心家で武術に秀でる。
目的の為には手段を選ばず執着心が常軌を逸する程強い。

細井:松本保典
岳山隆雄の側近であり、岳山家に代々仕える影組のひとり。
目的のためなら手段を選ばない冷酷さを持っている。
隆雄ですら正体をつかめない謎の凶悪人物。

門田:鳥海勝美:岳山隆雄の手下。

「魔本」関係者

魔法使い:千葉一伸
子供達からいじめられているのを、恵に助けてもらった。
お礼に魔本「天の恵」をあげた人物。

河童:大竹宏:礼子が盗んできた魔本の悪魔。

小悪魔:梅津秀行
恵を女にした張本人。かなり気紛れな性格。
悪魔というだけあって色々な魔法が使えるよう。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 2
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

非常に面白い原作を丁寧にアニメ化。最後だけ違いますがOKです。

 「今日から俺は」の西森博之氏のコミックス原作です。「今日から俺は」は38巻、本作原作が20巻となっており、氏が一発屋だけでないことを証明した人気作です。「今日から俺は」よりも伏線が作り込まれており、後に小説家を目指した氏が、絵よりもストーリー指向であることがうかがえます。

 氏の作風は暴力が日常にあるような昭和的な世界観で、基本的に強さこそ正義の部分がありますが、本作はヒロインを「男からのTS」「超大金持ち」という設定にすることで、コメディ部分の他、謎解きや家の問題などを絡めて、20巻のコミックスはどこを読んでも面白い内容になってます。

 アニメはそのコミックスにほぼ準拠して進みます。絵柄に特徴がありますし、ヒロイン天使の可愛らしさと言動のギャップが胆ですが、原作に寄せた作画と声優に林原めぐみさんを起用することで上手に再現していました。

 50話とほぼ4クールの作品ですが、原作の面白さそのままに、ほぼダレることがありません。さすがに一気見はつらいかもしれませんけど。残念ながら、4クールで話が収まらなかったので、ラストの締めのエピソードだけ原作オリジナルです。ここで各キャラの成長が感動なのでちょっと残念ですが、しかし、まあアニメ版でもそんなに不満足感はないと思います。改変は最後の3巻なので、気になる方は最後の方だけ(18巻以降。念のため17巻以降。ワイド版なら9巻、10巻)買うとかでも綺麗にアニメとつながると思います。

 本作の優れたところは、初め「めぐ団」という天使恵のファンクラブが出来るのですが、ここのキャラ付けが出来なかった1人を早々に退場させたことが上手くいき、男4人女性2人の非常にバランスがとれて特徴のあるメンバーのキャラの構成になりました。

 金持ちキャラも万能設定にせず、家族関係、お手伝いさん、ボディーガードなどを絡めて面白いエピソードを積み重ねて行きます。
 そして、なんといっても魔法の本です。この設定がいいですねえ。天使恵が男にもどるには?という謎の部分に興味が行きます。天使は女の中の女の美少女キャラで中身は男というキャラですが、読者も心情的に天使には男に戻って欲しくない、という気持ちが生まれるからです。それでめぐ団に気持ちが乗っかって行きます。

 おしいのが、ラストエピソードを改変したため、せかっく張った伏線回収のシーンがもったいなかったのと、皆のカッコイイ活躍のところがカットされたこと、坂月というボディガードの活躍が見られませんでした。この男の強さの描き方がなかなか良かっただけに残念でした。

 と書きだすとキリがないくらい面白い作品でした。アニメも結末以外上手くアニメ化できています。と言っても酷い出来ではなくちゃんと畳んでいます。原作が素晴らしいのでもったいないですが。
 さっき何話か再視聴しましたが、前半と後半でちょっと作画の雰囲気が違っている気がしました。前半の方が人間がリアルに近く、後半のほうが少し漫画的な気もします。
 なお、原作の漫画は今でもたまに読んでます。それくらい面白いです。


 ということで、非常に面白いコミックスを丁寧にアニメ化した作品でした。2002年の作品ですので、作画にそれほど古さもありませんので今みても十分楽しめると思います。ただ、サブスクはないだろうなあ。



追記 一応ネタバレです。

{netabare} 天使恵は本人は元男だと思い込んでますが、本当はもともと女性でした。女性の非力に絶望して力を望んだ恵が魔本から出てきた悪魔に、男になりたいと願います。
 が、悪魔はひねくれていてあるいは作戦で寿命をだまし取ろうとして、もともと男性で女性にTSさせられたというニセの記憶を植え付けられます。

 要するに悪魔が出来ることは心の操作で、天使の望みをワザと曲解し、天使が自分は男と思いこむことをもって「男になった」としたわけです。
 そばにいた美木と天使の2人だけが、天使が男だったと思い込んでいたわけです。

 天使が力を望んだのは、美木がイジメたりさらわれそうになったのを助けようとしていましたが、自分の力の無さを痛感します。特に昔の源造に「女だから助けた」と言われてショックを受けていました。

 伏線として、他の魔本のエピソードや、魔法使いだと思いこまされた男の話などが出てきます。 {/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 5
ネタバレ

シャンゼリゼN゜5 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

♀時々♂

私が少女だったころに見た作品だったのですが、機会あって改めて視聴。懐かしいな。

{netabare}9歳の頃、魔本を手にし、そこから現れた小悪魔によって、女の中の女にされてしまった少年、天使恵。高校生となり、その学校生活や本来の自分を取り戻すための騒動などを描いたお話。{/netabare}

ヒロインである、天使恵ちゃん。
何せ女の中の女なものだから、道行く人全てが振り返ってしまうほどの、圧倒的で他の追随を許さないくらいの美人。今となっては画に古臭さを感じてしまいますが、綺麗な髪の動き、艶っぽさが魅力的に映ったんですよね。今見ると、ちょっとヤンチャ系少女にしか見えなくもないけれど(悪い意味ではないですよ)。
でも、心は男だし、誰よりも勇敢で正義感が強いの。そのギャップがとても魅力的で、視聴当時は彼女にちょっと憧れました。中2病だ(笑)
また、男を主張しながらも、時折見せる女性的な脆さとか弱さもたまらなくかわいらしい、といいますか色っぽかったり。

そして、彼女をとりまく男子たち。彼女に惹かれ勝手に集まってきた自称騎士的存在。
通常だったら親しくなりえない、極悪ヤンキー、ど平凡、変態エロ、武士の組み合わせがなんとも面白い。だから意外な化学反応をしてくれちゃいます。
それぞれは信頼しているものの仲良しではなく、あくまで繋ぎとめているのはめぐちゃん(天使恵)という共通項というのが何気にシュール。
そして、なんていうのでしょ、ポイントの取り合いみたいな見苦しさと必死さ。当然、連携も悪くてワンマンプレイ、といった有様が滑稽だし、ギャグ要素いっぱいで笑えます。
そんな彼らを軽蔑したり、どん引きしたり、時に震えて恐がるといった、めぐちゃんの反応パターンが豊富でとってもかわいい。ギャグのセンスもなかなかのセンスだと思いますよ。

でも、彼らはやる時はやります。立派に騎士となっている時は、男らしくて頼もしかった。
好きな人の為に体をはれる。守ってくれる。強い弱いなんて問題ではないです。その行為が大切なのです。なんて、女性のエゴをいってみたり。

全50話と長いお話でしたが、キャラにしても展開にしても、ギャグと真剣でナイーブなメリハリが変幻自在であったので、飽きることなく楽しめたかな。
今更、この古いアニメを視聴する方は皆無だとは思いますが、私は印象に強く残っている好きな作品です。

OPやEDは、作品を見るほどに天使恵にシンクロしてくる、女性らしいの色気やか弱さを感じられる雰囲気が好きです。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 7

64.6 5 少年サンデーでコメディなアニメランキング5位
さすがの猿飛(TVアニメ動画)

1982年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (38)
193人が棚に入れました
国際的に通用するスパイ育成学校である忍ノ者高校。そこで突風“神風の術”を巻き起こし、女の子のスカートをめくるのが大好きな健康優良児・猿飛肉丸。彼こそはこの学校一番の才能の主だった。だが肉丸のそんなイタズラを、彼の恋人であり、校長・霧賀の娘でもある魔子が、いつも激しく叱るのだった。

声優・キャラクター
三ツ矢雄二、島津冴子、三田ゆう子、八奈見乗児、増山江威子、増岡弘、緒方賢一、土井美加、田中真弓、田中秀幸、島本須美、塩屋浩三、よこざわけい子、井上瑤、千葉繁、間嶋里美
ネタバレ

ぶらっくもあ(^^U さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

恋の呪文は好きトキメキとKiss♪

原作 細野不二彦氏 制作 - NAS、旭通信社 制作協力 - 土田プロダクション
音楽 久石譲氏
1982年10月より63話
{netabare}
私立忍ノ者(しのびのもの)高校に転校してきた猿飛肉丸と校長の娘で幼馴染みの美少女くノ一・霧賀魔子の破天荒なラブコメ、
{/netabare}
もう30年以上前なんだな、私的にはそんなに昔に感じないのが不思議、日曜夜7時ゴールデンタイム、おじゃまんが山田君の後番組だったかな、チビデブまんまるエッチだけどけっこう最強系主人公肉丸と、肉丸の幼なじみ許嫁の魔子ちゃんかわいくて、気に入って毎週観てた、肉丸の必殺技?神風の術ってあるんだけど、大概女の子のスカートめくりに使われてて、毎回前半15分はドタバタエッチなコメディーで、後半はピンチな魔子ちゃん肉丸助ける~みたいな展開(魔子ちゃんいじめたなーっ!って無茶苦茶怒って強い)みたいなのが多かったかな、原作のストック不足でアニメオリジナルらしき話多いんだけど、その殆どが何がしかのパロディーで、時代も世界観もとにかく脈略無視な回多かったね、今みたいなワンクール単位じゃなく最初っから原作足りないけど、とりあえず一年ガンバロー!?みたいな感じだったのかな、、

ただね、

スカート捲られようが他所の娘に目が行こうが、最初っから魔子ちゃん肉丸にベッタリで、何が彼女をそうさせた?みたいな?幼なじみ二人のエピソード回があって、、、

ネタバレかもだけどあえて書く、旧い作品だし許してね、

幼い肉丸と魔子ちゃん真冬の雪穴に落ちて遭難しちゃう、雪穴深く幼い二人は這い上がれそうもない、途方に暮れる魔子ちゃん横で肉丸いきなり横穴素手で掻き毟る様に掘り始める、「雪柔らかいから掘りやすいよ~、」嘘でね、肉丸の手先血まみれ、「何やってんのよ!」と魔子ちゃん、肉丸魔子ちゃんを掘った雪穴に押し込め自分の身体で蓋するんだね、肉丸の身体で風は防げるけど、、「ちょっと……あんたはどうするのよ!?」「ごめん。僕が入れるほど大きくは掘れなかったんだ。それに指がもう……」「肉丸のバカっ!どいてよっ!肉丸死んじゃやだっ」

神回だったね、そりゃ惚れるわな、

最終回は原作とアニメで大違いだったね、原作はしんみりだけど良い話、アニメはハチャメチャだったけど、、
{netabare}
地球滅亡の危機だったり宇宙戦艦?大和?(ヤマトじゃなくダイワっての(汗))出てきたり、、
{/netabare}
まあいいいか~みたいな、

音楽は今では巨匠の久石氏、1984ナウシカ以前だったんだ、ただ印象的だったOPスキトキメキトキスは、当時うる星やつらで活躍してた小林泉美女史によるもの、唄は伊藤さやか嬢、
登場人物も灰汁無くおもしろかったし今でも画はけっこう観れる部類じゃないかな、当時ウザめだったパロディー回も世相反映で今観ると逆に面白いかも知れない、機会あればまた観たい作品です。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 29

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

メジャーなのに見る機会が少ない。原作の可愛い女子が残念…

 名前的にはメジャーですけど、現在ではOP主題歌以外ほとんど見ない作品ですね。細野不二彦氏は「グーグーガンモ」の原作者でもあり「ギャラリーフェイク」をはじめ沢山の作品を送り出しています。が、逆に言えば少々面白さが中途半端であまり長く連載ができないとも言えます。

 そして本作原作の印象ですけど、やっぱり話は面白くないことはない。ですが、面白いとも言い切れない印象です。この作品の印象は「女子が可愛い」につきるかな、と。
 いや、語弊がありますね。面白いところはありました。神風の術の正体がばれたり、胃の笛の術が出てきたところは結構面白かったです。最終回に至る幻術の話もよくできていると思います。ですが、それ以外がこういってはなんですけど、イチャイチャラブコメと微エロばっかりな感じです。

 まあ、女子の絵は突出して可愛いのでそれだけで価値があるといえば価値があるのです。アニメ版よりもコミック版はさらに可愛いです。というかアニメ版はちょっと厳しい作画だったなあ…女子が売りなんですけどね。アニメだと魔子よりも美加の方が可愛かったかな?作画の力の入り方が美加に偏っていた?というより、魔子の顔が極端なヒラメ顔で作画が難しかったんだと思います。

 アニメですが「うる星やつら」の二番煎じ感が強いですね。もともと面白さが中途半端な話に原作にはないアニオリのライバル高校が登場します。そのドタバタ感は「うる星」の影響をちょっと感じます。
 原作は多分40話ちょっとだと思いますが、アニメは60話以上あります。その部分がまた薄いんですよね。最終回も原作とは全然違いました。

 見るところは、OPはもちろんですけど、摩砂雪氏が作画監督をした61話の魔子が可愛いのと、68話の動物回の作画が面白かったです。他にもイラストレーターが作画監督で参加されていますが、それほど素晴らしいというほどではないです。

 自分で何のためのレビューかわからなくなってきましたが、一応最近全部ではないですが見る機会があったので。

 評価はもはや40年前の作品ですので、つけないでおきます。オール3で。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 4

かおーん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

アニメはパンチラ重視、原作はもっとエロいか。

細野不二彦のアニメ。マンガ原作、少年サンデーで、同作者のグーグーガンモと同期に連載されていたのがタッチ(あだち充)、うる星やつら(高橋留美子)など。小学館を代表する天才作家バリの雰囲気がありました。
その後しばらくひっそりしていましたが、ギャラリーフェイクがあたって良かった。

アニメでは「神風の術&効果音」で、パンチラ全開のイメージですが、原作はもっとエロく、パンチラどころか女子高生の全裸全開の作品です。でも、主人公が女好きですがエロではないので、エロ作品というよりおバカとしてのイメージが強くなった作品ではないでしょうか。

チビデブでまったく美形ではない主人公。いまでは珍しいですがこの次期は三枚目主人公の作品がほとんどでした。

忍者、圧倒的能力、カワイイ許嫁、学園モノという、ほんとお手本のような設定ですが、この作品の前にはありません。
この作品と高橋留美子のうる星やつら、らんま1/2が先駆けだと記憶しています。

個人的には原作のほうがオススメ。全7巻、まんが喫茶で探してみてください。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 7

63.0 6 少年サンデーでコメディなアニメランキング6位
県立地球防衛軍(アニメ映画)

1986年3月21日
★★★★☆ 3.5 (12)
40人が棚に入れました
原作は「増刊少年サンデー」に連載され、特撮やアニメのパロディをふんだんに盛り込んだ安永航一郎の同題コミック。もとはOVAとして発表されたアニメの劇場公開版である。主題歌をRCサクセション(当時)の忌野清志郎が歌った。日本征服を狙う謎の電柱組に対し、高校生の盛田・助久保・あき子は教師・炉縁(ろべり)の県立地球防衛軍へ入隊することに。一同は電柱組から脱走したサイボーグのカーミ・サンチンをかくまったため、敵の女幹部バラダキと戦う。

声優・キャラクター
鶴ひろみ、池田秀一、古谷徹、鈴置洋孝、玄田哲章、田中秀幸、藤田淑子
ネタバレ

kororin さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

欲しい~物は~、たった一つだけさ!(BY・忌野清志郎)

最近、何かと80年代モノのリスペクトが多いというのは気のせいかな?

漫画原作のアニメ化で「ジャンプ」や「サンデー」が売れまくってた時代(「マガジン」はやや低迷してたと思う。「バツ&テリー」連載してたけど)。本作は小学館の月刊誌「週間少年サンデー増刊号」に連載してました。原作者・安永航一郎先生の作風は「シッカリした線」と「カッコいい感じのデザイン」が魅力です。ただ困ったことに芸風は、「ムキムキマッチョで頭空っぽのくせに、やたら暑苦しい男」のキャラや「超お下劣下ネタ」「なりきり変態(今で言うところの『厨二病』に似てる)」が多く、ゴリ押しで非常識を貫くキャラクターたちのコメディです。特撮パロディネタも多くて私はソコが気に入ってました。(今はもう倉庫の奥深くに眠ってますが『陸軍中野予備校』『巨乳ハンター』『海底人類アンチョビー』『火星人刑事(デカ)』『超感覚アナルマン』『頑丈人間スパルタカス』なぞ探せば或るはず)

本作はサンデー増刊に読み切りとして掲載された作品がそのまま連載になった作品のアニメ化。(当時は単発読み切りでも人気があれば「連載」に推しきる事が多かったなぁ・・・)。この頃は「ウル〇ラセブン」や東宝特撮のネタが多く取り入れられてました。

あらましは、九州某所。県立今津留高校の、野球を真面目にやらない野球部主将・盛田弘章(ピッチャー)と相棒でガテン系の武井助久保(キャッチャー)と顔なじみの伊福部あき子(名前ネタはゴジラの音楽担当・伊福部昭氏)、髭の野球部顧問・炉縁俊幸(独身)はある日校長室に呼び出される。校長の話によると縁戚の市長の元に悪の組織と名乗る『電柱組』から世界征服宣言の予告状が届き、まず地方であるこの県を征服するというもの。防衛組織として校長は軽いノリで炉縁を隊長に盛田・助久保・あき子を「県立地球防衛軍」に任命。しかし大層な基地もなく、支給された制服は予算の都合で「タンクトップ・スラックス&ブーツ」と超貧相。

そしてチルソニア将軍を首領とする電柱組。バラダキ大佐(極貧のバイトJK。盛田と同じ今津留高校生だが当初は面識無し)と「下っぱ」の文字が書かれた面を被ったほっかむりの戦闘員(その名も「下っぱ」全員バイト)たちは電柱組で作られた改良(変態)人間を引き連れて町に繰り出す。対抗するは県立地球防衛軍。こうして戦いの火蓋は切って落とされたのだが・・・・

電柱組の破壊工作も、防衛軍VS電柱組のバトルも貧相なもの。(芋畑荒らしたり、詭弁を使って食い逃げしたり・・・)

そして新たに防衛軍に入ったインドの留学生・カーミ・サンチン(名前ネタは当時の即席麺・華味餐庁(カミサンチン)から)。交通事故に遭い、手術した担当医が確信犯のマッドサイエンティスト・真船(特撮がらみの名前ネタだったけど忘れちゃった)だった為に「サイボーグ化」されてしまう。意識を取り戻した時に脱走し防衛軍に拾われることに。(この辺りのくだりが『仮面ライダー』の本郷猛を思い起こさせます)。そしてサンチンは自分の体を改造したのが電柱組だと勘違いし復讐を誓う。(サンチンの両肩にはハチの巣のようなミサイルポッドがついてます。今では珍しくありませんが当時「時空要塞マクロス」に出てたデストロイド「トマホーク&スパルタン」のミサイルポッドもこんな感じだったような・・・)

総じて「ただのご近所迷惑」レベルの喧嘩コメディです。

アニメでは冒頭からサンチン改造シーンから始まり、OPは本編とは「全く関係のない」SFスペースバトル {netabare}(盛田の持った金属バットの先端から衝撃派が!エイリアン戦車を持ち上げる助久保!飛行ユニットを装着したあき子が火の玉になって敵に体当たり!){/netabare}にはビックりで内々では割と話題になりました。(盛田の夢オチでしたが)

本編では詳しく語られてなかった電柱組の目的。実は、{netabare}
本部は材木問屋の『木曽屋』。チルソニア将軍(名前ネタは『ウル〇ラセブン』のチルソナイト鉱石?)、本名は「木曽屋文左衛門Jr.」。木曽屋は由緒正しき悪の組織。悪の組織と言えば「破壊工作」がつきもの→すると壊された町の建物や家屋を立て直すためには当然『材木』が必要→必然的に材木の発注が多くなり木曽屋は儲かる(風邪薬を売る為に毎年新種のインフルエンザを作るようなものか?・・・なーんてね。危ない、危ない。)、ということで木曽屋は代々続いているらしいです。{/netabare}

声優の方々は、他の方が紹介されているとおり「ファースト・ガンダム」キャスト。作風は、或る一時期の「うる星やつら」のような感じ。(スタジオぎゃろっぷの制作だからね)

音楽はOP・EDに(RCサクセション)の忌野清志郎が歌ってましたね。アニメに縁もゆかりも無さそうなのにと首を傾げてましたが、お気楽で脱力的な曲調が作品に合ってるように思えます。

◇fumi◆さん、こんなもんでイイですか?

投稿 : 2024/10/05
♥ : 7

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

天才漫画家安永航一郎のデビュー作のアニメ化

VHSレンタル時代は結構見かけたんですが、なんと円盤にはならなかったようです
材木問屋の「木曽屋」がやってる悪の組織「電柱組」と、県立高校に無理やり作られた「県立防衛軍」のやる気のない戦いを描いた脱力系ストーリー
舞台は大分県らしいですがどうでもいいみたいです

安永は何を書いても脱力系でそれなりだったんですがブレイクはありませんでした
これが唯一のアニメ化なのかな?
1986年なので、古き時代のアニメです 1話45分のみ
声優が、古谷徹、池田秀一、潘恵子、鈴置洋孝、玄田哲章(これ全部ガンダムの主要キャラ)
他にきまぐれオレンジロードの鶴ひろみなど、豪華と言うかふざけています

音楽は忌野清志郎とチャー

まあ面白い作品で見ても損はないと思います
くだらないラストもいいですね
ヒロインの名前「バラダギ大佐」は大怪獣バランからとったものです

もちろん期待して観る人は居ませんよね?

投稿 : 2024/10/05
♥ : 14
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