少女時代で家族なおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの少女時代で家族な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月16日の時点で一番の少女時代で家族なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

73.5 1 少女時代で家族なアニメランキング1位
赤毛のアン(TVアニメ動画)

1979年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (137)
641人が棚に入れました
高畑勲と宮崎駿がスタッフとして参加した最後の世界名作劇場。モンゴメリの名著である原作を忠実に映像化している。働き手の男の子を引き取る予定だったカスバート兄妹の元へやってきたのは、なぜかアン・シャーリーという女の子だった。手違いから起きたこととはいえ、感情表現豊かな彼女と共に暮らすことを決めた兄・マシュウと妹・マリラのふたりは、やがてかけがえのない家族の一員としてアンを愛するように…。

声優・キャラクター
山田栄子、槐柳二、北原文枝、麻生美代子、高島雅羅、坪井章子、京田尚子、井上和彦

Tnguc さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

【お気に入り】 この世の中にたくさんある「好きなもの」のひとつ

~
 孤児院から引き取られた少女・アンは、お喋りと空想に命をかける暴走気味な女の子で、そんなアンが巻き起こす日常に始めは戸惑いを見せる養母のマリラと養父のマシュウでしたが、次第に2人にとって掛け替えのない存在へと変わっていく様子が全50話の中で暖かく描かれています。アンは孤児、マリラとマシュウは兄妹同士という奇妙な関係。3人の間には何一つとして親子の関係が成り立っていませんが、グリーンゲイブルズ(アンたちの家)の中ではまるで本物の家族のような絆が描かれていて、さらに、アンのユーモアとイマジネーションに弾けた物語も合わさり、万人に感動を与えるだけの温もりがあります。ただ、そんなグリーンゲイブルズの微笑ましい日常の裏で、この作品では人生の重みも描かれていて、と言うのも、人生というのは楽しいことがあると同時に辛いことや悲しいこともあって一概に順風満帆ではありません。それはアンたちの人生もまた同様であり、普遍的な一生が儚くも強く描かれています。そのため、グリーンゲイブルズで流れる時間には、楽しい日常を映し出すだけではなく、子供が成長する裏で老いていく大人の様子も描かれていて、それが物語に深みを与えています。過ぎていく時間は残酷でどこかやりきれない気もしますが、それと同時に、人生の希望や尊さを慈しむことができると思います。そして、どれだけ姿が変わろうとも親子のあいだに宿る愛情だけはいつまでも変わることがないことをこの作品は丁寧に示してくれています。 世界的に有名な児童文学の名作を、監督・高畑勲(たかはた・いさお)、レイアウト・宮崎駿(みやざき・はやお)、絵コンテ・富野由悠季(とみの・よしゆき)、そして、キャラクターデザイン兼作画監督・近藤善文(こんどう・よしふみ)たちの手によって素晴らしいクオリティーで制作され、アニメ史にも名を残す雄編(ゆうへん)となりました。原作の発行から100年が経った今でも、きらめきの湖のように光輝くグリーンゲイブルズの温もりは人々の心に寄り添いながらいつまでも愛され続けています。

個人的評価:★★★★★(5.0点)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 12

さざぼう さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

ほんとうに名作

なんて素晴らしいアニメなんだろう。
見終わってすぐにまた1話から見直すほど、このアニメを好きになってしまいました。
見終わった今は、夢の中にいるような心地よさを味わっています。

主人公の性格は、悲しいことが起きればわんわん泣いて嘆き悲しむし、嫌なことをされればかんかんに怒って手が付けられなくなります。
しかし、どれもこれも決して尾を引くものではなく、時が経てばけろっとして立ち直り、大好きな空想に耽っては世界を愛おしく想うことのできる、たいへん明るい部分も持ち合わせています。
そういう喜怒哀楽の激しさに加え、両親から受け継いだであろう才能も生かしつつ、人間関係をこじれさせるたびにそれを正し、周りの人たちと共に生きるということができる素晴らしい人間性を持っています。
また、友情の楽しさや心強さ、頼もしさをよく垣間見ることができ、それもこのアニメの重要な見所であると感じます。

とにかく、このアニメの登場人物は欠点だらけで、酷く脆い部分はそのように、強く美しい部分もそのようにと、人間という人間が臆面なく表現されており、そこに共感せずにはいられない、そんなアニメです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 3

野菜炒め帝国950円 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

そうさのう・・わしは視聴したほうが良いと思うが・・

全50話。
世界名作劇場。

孤児である主人公アンがグリーンケイブルスの老兄妹のとこに引き取られて成長していく日常系。
名作劇場は、どっちか言うとお子様向けのイメージが強いが、コレに限ればガキの頃に見ても良さがいまいち分からんのではないかと。個人的には大人向けの地味な名作という印象。
そう地味であるが故にこのレビュー数の少なさなのか、それとも単純に古いからか。名作なのに寂しいもんだ。

主人公アンは、駿の爺さんも裸足で逃げ出したくらいの妄想癖逞しい女の子。
それでいて古美門弁護士に負けないくらい機関銃のように捲し立てる。しかも短気というおまけつき。
かなり賛否分かれるキャラだろう。

しかし思うのは正統派美少女。それでいて性格もおしとやかなんて無難で面白みの無い主人公で無く癖が強く好みも分かれるだろうが、当たればでかい主人公を持ってきたというのは恐れ入る。
自分は正統派より癖のあるほうを好むんでアンという主人公を比較的容易に受け入れることが出来た。

全50話中36話までが少女時代。以降ある程度成長した後のアンの物語。
個人的には少女時代の話のが好きだ。成長後も勿論いい話、泣ける話も多いが見ててなんか寂しくなる。
この辺りは見て貰えたら同じ感覚を味わえることだろう。多分。

この物語を語る上で外せないのがアンを引き取ることになった兄妹。
夫婦では無く兄と妹というところがミソなのだ。
アンにどこまでも甘く、女性が苦手な兄のマシューとアンを厳しく教育しようとするが実は愛情深い
妹のマリラ。
この兄妹のバランスが最高だ。アンとこの2人の交流こそが最大の見所だろう。

特にマリラは自分的には一押しキャラで、このマリラとアンの絡みはどれも大好きだ。
彼女(マリラ)は早すぎたツンデレなのだ。時代が彼女に追いついていなかった。
もし赤毛のアンが今この時に放映されていたならば世のツンデレ好きから歓喜の声で迎えられていただろう。
このマリラがたまに見せるデレ。愛情、優しさが堪らなく可愛いくもあり微笑ましいのだ。

さてそろそろまとめに入ろう。
人は選ぶが間違いなく名作だと思う。男が見ても普通に楽しめる(ただし大人)はずなんで未視聴なら1度は見て損はないだろう。
流行の最新アニメもいいが、たまにこういう古くてもいいものを見直してみるのもまた乙なもんだ。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 29

計測不能 2 少女時代で家族なアニメランキング2位
カラミティ(アニメ映画)

2021年9月23日
★★★★★ 4.4 (6)
24人が棚に入れました
『カラミティ』は、西部開拓史上、伝説の女性ガンマンと知られるマーサ・ジェーン・キャナリーの子供時代(11歳)の物語です。マーサは家族とともに大規模なコンボイ(旅団)で西に向けて旅を続けていますが、旅の途中、父親が暴れ馬で負傷し、マーサが家長として幼い兄弟を含め、家族を守らなければならない立場になってしまいます。普通の少女であったマーサは、乗馬も、馬車の運転も経験がありません。そんなマーサは、少女であることの制約に苛立ち、家族の世話をする義務をよりよく果たすために少年として服を着ることを決心します。女性は女性らしくという時代にあって、マーサの生き方は、古い慣習を大事にする旅団の面々と軋轢を生みます。更にマーサを野獣からの危険から救ってくれた中尉をコンボイに引き入れたことで、盗みの共犯の疑いまでかけられてしまいます。そして……。

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

「ロング・ウェイ・ウエスト」アメリカでもマカロニでもなく【フレンチ・ウエスタン】が導き出した現代への回答

アメリカ西部開拓時代に実在した史上初の女性ガンマン、カラミティ・ジェーンことマーサ・ジェーン・キャナリーの少女時代を描く82分のフランス&デンマーク合作映画
長篇アニメ映画初の全篇Flash作品であった『ロング・ウェイ・ノース』のレミ・シャイエ監督の下にスタッフが再集結
今作でもアウトラインを廃したアーティスティックな画作りが特徴です


荒野を新天地へと向けて進む幌馬車隊の中に幼い妹や弟の面倒を見る少女、マーサ・ジェーンの姿があった
一家は貧しく、母は旅の途中で亡くなり、父も幌馬車隊の中ではうだつの上がらない立場にあった
一家を支えなければ、と強気な性格のマーサは旅団長の息子でやや傲慢な性格のイーサンを相手にしても怯まなかった
だが女性は控えめに構え、幸せな結婚を望む・・・という事を強要されていた時代
保守的な旅団長や幌馬車隊の仲間達、さらに実の父親からもマーサの破天荒な性格は煙たがられていた
そんなある日、マーサの父は大怪我で動けなくなってしまう
イーサンに貸しを作りたくないマーサは投げ縄を練習し、馬の扱いを覚え、スカートではなくジーンズを履いた
マーサの行いは当時の人々にとってまさに奇行そのものだった
しかしそんなマーサの行動力は運悪くも裏目に出てしまい、とうとう仲間達から家族共々「カラミティ(疫病神)」と呼ばれてしまう・・・


『ロング・ウェイ・ノース』では煌びやかなロマノフ朝時代のサンクトペテルブルクと北極の雪原を見事に対比させたレミ・シャイエ監督でしたが、今作では前作と真逆の色使いをするアメリカ西部開拓時代の荒野や森林が舞台
これをアウトラインを廃したデジタル作画で表現するとなると、単純に色数が増えて工数も増えるので大変です
しかし完成した映像は雄大なアメリカの自然を美しく表現しており、ある意味写実性とはかけ離れた画作りをしているにも関わらず非常に説得力を持っているのが素晴らしい
まさに“絵が動く”事への感動を思い出させてくれる、とてもアニメーションらしい作品だと思います


個人的には最近『ノマドランド』という中国人監督が撮ったアメリカのロードムービーを観たんです
日雇い生活をしながら各地を転々と放浪する高齢者達を描いた作品だったのですが、そこでアメリカンドリームの原点とは商売をして大金持ちになる事じゃなく、西部開拓時代の様に広大な大地を自らの意思で駆け回る事にあるのやも・・・?と描かれていたんですね
だから今作もアメリカ人のアメリカ映画ではなく、フランス人のフランス映画だからこそアメリカの自然の美しさに気付けたんじゃないかな、と感じました


また今作は女性の解放を謳った昨今流行りの路線の作品ではあるものの、アメリカの、特にアメリカのアニメでは忌諱されがちな過激な表現が随所に観受けられます
悪役が女性キャラの首を絞めるカットをポスターにしただけで抗議文が寄せられ、しかもそれが取り沙汰される様な国ですからね、今のアメリカは
ところが今作で疫病神扱いされるマーサは結構露骨に虐げられます
顔を打たれるシークエンスすらあります
フランス映画を観慣れてると思うのですが、フランス映画って未だ暴力、セクシャル、人種に対して過激な表現が比較的許容されてると感じます
もし同じ題材を現在のアメリカで映画にしたら、もっとずっとぬるい作品になった事でしょう
そんな意味でも今作はレミ・シャイエ監督らしい作品になったと思います


その一方で映画が終わる頃にはちゃんとマーサが愛おしく感じる様に上手く出来ているんです
マーサは劇中で実に3回、細かい変化を加えるとそれ以上に衣装が変わります
服や髪型が変われば可愛くもカッコ良くもなれる
マーサは自由な生き方を象徴する存在であるといえます


そして『ロング・ウェイ・ノース』もそうでしたが今作も実は史実に沿ったお話ではありません
そもそもカラミティ・ジェーンの伝説は都市伝説的に様々な逸話が残されています
それこそ既に数本の西部劇の題材にされ、最近だと『Fate/Grand Order』に登場する等、作品毎に描かれ方は様々です
今作はそれを逆手に取り、そもそもマーサ自身が人々に話を語る時に【話を盛りがちだった】という部分に着目しているのです
つまりこの映画とはカラミティ・ジェーンの伝説の一つにしか過ぎず、それが実話が否かは全く問題ではないというところに着地してるのですね
故・高畑勲監督に「映画的な嘘が上手い」と言わしめたレミ・シャイエ監督のこれぞ真骨頂といったところでしょう


さて、原語のフランス語版だけでも世紀の傑作だと思ったのですが、せっかく日本語吹替版も制作されたのでそちらもチェックしました
これが本当に良く出来ているんです
まずマーサ役に起用された新人声優、福山あさきさんのお芝居が心の底から上手い!
マーサの役柄やオリジナルキャストのサロメ・ヴルヴァンの声質とも完璧にマッチしていました
エンドロールでカントリーミュージックを意識したシャンソンの主題歌が流れるのですが、吹替版だとこれを日本語訳にしたバージョンが流れるんですね
そしてこの歌の歌唱もバッチリ嵌っていました
フランス語、日本語、どちらもオススメ出来る完璧な作品に仕上がったのは貴重です
クライマックスとなる金鉱のシークエンスはどちらのバージョンでもお芝居がとても丁寧で聴き応えがあります
ですので是非片方だけとは言わず両方楽しんで欲しいと願います

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

一方通行まっしぐら、自分を貫いた少女の話

 吹替版を見たです。西部開拓時代、住む街をめざす馬車による集団移動の旅において、家族を守るために男として振舞う少女、マーサの冒険を描いていたです。

 もともと男勝りだったマーサは、うまく集団に溶け込めないようで家族以外からは、ギスギスした雰囲気があったです。女性は結婚することに強い執着を持つ環境下において、慣習にとらわれない真直ぐなマーサの存在、主張、生き方を受け入れない状況だったです。

 ある日、野獣から助けてくれたサムソン中尉をみんなに合わせることで、後でマーサが思わぬ濡れ衣を着せられるです。
 濡れ衣を晴らすため、マーサは家族を置いて集団を離れ、旅に出るのです。そのさなか、出会いそれを通して、目的を果たす方向に進むのです。
それまでの過程が、語るには長い展開だったです。
 嘘と演技を繰り返したり、少年勝りな行動そのすべてがマーサをとてつもなく成長させていったです。

 目的を話し、家族やみんなのもとに変えてきたマーサの姿は、薬業紙でなくなっていたです。マーサの行動は、みんなを納得させ分かり合う姿が、罷業に良かったです。題名の「カラミティ」とは何なのか?、分かる時が来るのです。自分らしく生きるということを、見せてくれたお話だったです。

 日本にはない絵画のような、絵の具で描いたような美しい風景、独特のキャラクターが、いい味出していたです。なかなか面白いかったです。声優さんもなかなか良かったです。字幕はしらないけど、EDのマーサが、歌っていると思われる歌が分かりやすくこのアニメの世界感にあってて良かったです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 2
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