2020年度の小学生おすすめアニメランキング 6

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2020年度の小学生成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月05日の時点で一番の2020年度の小学生おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

85.9 1 2020年度の小学生アニメランキング1位
かくしごと(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (779)
3004人が棚に入れました
ちょっと下品な漫画を描いてる漫画家の後藤可久士。一人娘の小学4年生の姫。可久士は、何においても、愛娘・姫が最優先。親バカ・可久士が娘・姫に知られたくないこと。それは……自分の仕事が『漫画家』であること。自分の“かくしごと"が知られたら娘に嫌われるのでは!?“愛と笑い、ちょっと感動のファミリー劇場がはじまる――"

声優・キャラクター
神谷浩史、高橋李依、花江夏樹、八代拓、安野希世乃、佐倉綾音、村瀬歩、内田真礼、加藤英美里、浪川大輔、小澤亜李、本渡楓、和氣あず未、逢田梨香子、古城門志帆、原由実、小山力也、沼倉愛美
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

親子愛っていいなあ

書く仕事と隠しごとをかけているのね。
絶望先生の原作者だけあって良い感じにひねくれているなあ。

ちょっと下ネタがあるくらいなのに、ひた隠しにする後藤可久士先生と母親を亡くしつつも健気で可愛いしっかり者の一人娘姫ちゃん、その他、アシスタント、編集者、姫ちゃんの同級生や担任などによるコメディ。
十丸院は常に無能で見ていてイライラするが、これもスパイス。自業自得なことも多いし、やっぱり面白いかも。
あと気になるのが可久士先生モテモテすぎること。羨ましい。

コミカルな内容かと思えば、話の最初や最後に成長した姫ちゃんやアシスタントだった人たちなどが後藤可久士がどうなっているのかを語り合ったり、感傷に浸ったりしている。

ちょっとした感想
{netabare}
11話の会議について相談してるのが、家族会議、編集会議、職員会議と三つどもえの勘違いでアンジャッシュのネタ風。しかも打ち切りか待遇改善要求か勘違い漫才。

最終回。可久士先生が歌舞伎の家の隠し子だったのかあ。衝撃の事実。
事故で意識を失い、7年間の記憶を失ったために、高校3年生となった姫を認識できないのは辛い。7年前の思考のまま働こうとするのに元アシスタントや姫まで協力してくれる。
{/netabare}
父親として常に娘を想い、娘もまたそんな父親のことを想い負担を感じさせまいとする親子愛に涙を流してしまった。


OP
ちいさな日々 flumpool
ED
君は天然色 大滝詠一
OPのメロディ好き。爽やか。
大滝詠一の世代じゃないんだよなあ。曲は好きだけど。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
ちょっと下品な漫画を描いてる漫画家の後藤可久士。 一人娘の小学4年生の姫。 可久士は、何においても、愛娘・姫が最優先。 親バカ・可久士が娘・姫に知られたくないこと。 それは…… 自分の仕事が『漫画家』であること。 自分の“かくしごと”が知られたら 娘に嫌われるのでは!? “愛と笑い、ちょっと感動のファミリー劇場がはじまる--”

1. 「かくしごと」 「ねがいごと」
ちょっと下品な漫画を連載中の後藤可久士は、娘の後藤姫にバレるのを恐れ、「漫画家であること」を隠し続けていた。ある日、連載する「週刊少年マンガジン」の新しい担当編集者・十丸院五月から打ち合わせの連絡が入る。しかし、一向に十丸院は仕事場にあらわれない。なんと十丸院は間違えて自宅へ訪問していたのだった!?「姫が留守番している家に編集者が来たら、漫画家だとバレてしまう!」と、可久士は自宅めがけて飛び出していく。

2. 「ビーサンとB4」 「おかない かかない しあげない」
姫は小学校の臨海学校へ出かける。砂浜で遊ぶ姫の姿を、遠くのバルコニーから眺める男がいた……姫が海でのトラブルに巻き込まれるのではと心配しすぎた可久士が、知り合いの漫画家に別荘を借り、アシスタントを引き連れてやってきていたのだった。可久士は姫が臨海学校で良い思い出を作れるように、カブトムシを仕掛けたり、カレーの味付けを変えたりと、裏で手を回し始める。大型の台風が自分たちを襲い来るとも知らずに……。

3. 「やりくりサーカス」 「漫画の実情と筋肉」
ゴトープロのアシスタントたちがケガをしてしまい、可久士の原稿が危うい。十丸院は新アシスタント・阿藤勇馬を紹介してくるが、可久士は「あの十丸院がマトモな新人を紹介するとは思えない」といぶかしがる。一方、姫は小学校のクラスメイトであるシルビア、ひな、莉子を自宅に招き入れる。姫はみんなの反応から、とあることに気づく。「お父さん、うち……貧乏なんでしょ?」否定する可久士をよそに、姫は節約を始めようとする。

4. 「ノルマエ・ナマエ」 「コマ割りスケッチ」
ある日、仕事場に落ちていた美容室の会員カードを拾い上げた芥子駆は、書かれた「後藤和士」の文字に「へぇ、可久士はペンネームだったんですね」と尋ねる。すると、可久士は「世間では後藤和士で通っており、本名が可久士だ」と告げる。はてなマークが頭に浮かぶ駆に、可久士は「本名で漫画家デビューしてしまった者」の苦労を語り出す。さらに自宅では姫が『こども姓名判断』を開きながら、自分の名前を調べていて……?

5. 「それでも鉢は廻ってくる」 「泊めたねっ!」
十丸院から「他の先生も持ち回りでやっているので」と漫画新人賞の審査員を頼まれた可久士。「絶対に引き受けない」と断るが、自宅で姫から「嫌な当番も誰かがやらないと、社会が回っていかない」と先生に教わったことを説かれ、態度を一変させる。後日、可久士の自宅に運び込まれたのは大量のダンボール箱。表面には「新人賞応募原稿」の文字……そのせいで姫に仕事がバレたらどうすると、可久士はついにクレームを入れるのだが……。

6. 「スクールランドセル」
後藤家の玄関に『だてなおとより』というメモが添えられた新品のランドセルが置かれている。姫は2つのランドセルを背負い、可久士は写真を撮る。そして、『だてなおとより』のランドセルを押入れの中にしまったが、そこにはたくさんのランドセルが並んでいた……そんな、毎年のように新型のランドセルを贈ってくる『だてなおと』の話を、ゴトープロのアシスタントたちにつつかれるも、可久士の答えは歯切れが悪い。

7. 「いぬほしき」 「母子を継ぐ者」
ある日の後藤家。机のうえには一枚のチラシ。姫が「子犬の飼い主募集」のチラシを持ってきて、可久士にお願いをしているのだった。姫のお願いに悩む可久士は、公園で犬を連れた一子先生に出会う。「家で一人でいることが多かったから、この子には救われました」と目を細める一子先生は、老いた愛犬をやさしく撫でる。その夜、可久士は姫に犬を飼うことを許す。姫は大いに喜び、後藤家に新しい家族がやってくる。

8. 「おれたちの下描き」 「残念記念組」
後藤家の子犬の名前がまだ決まらない。ひとまず姫は「ゴル(仮)」とするが、いよいよ区役所で本名をつけることに。迷い続ける姫だったが、窓口係のある一言で子犬の名前を決める。笑顔で「最初から名前はついてた!」という姫に、可久士は首をかしげる。数日後、トラブルメーカーの十丸院が仕事場に飛び込んでくるなり、「週刊少年マンガジンの創刊38周年祝い」と声を張り上げるが、もっと大事な記念日を忘れていたことが発覚する

9. 「師走は君の嘘」
時は12月、漫画家にとって試練の「年末進行」がやってきた。編集部が年末年始を休むために締切が前倒しになる厳しい期間だ。ところが、ゴトープロの面々はやる気十分。豪華な出版社の年末パーティを思い切り楽しみたいからだった。後日、打ち合わせ中に可久士は、十丸院から衝撃の一言を告げられる。「経費削減で、今年はパーティが無くなりました」……浮足立つアシスタントたちを前に、可久士はその事実を伝えられないままで……。

10. 「I"S(伊豆)」
年末進行に立ち向かうゴトープロ。年内に年明け分まで描いておけば正月休みが取れると、さらに先の締切にまで進行しようと試みる。ところが、可久士は「描きだめが出来ない」と筆が揮わない。「そもそも漫画家に、長期旅行の申込みなんてできるわけないだろ!」と開き直る可久士だったが、そう宣言するのには最大の理由があった。なぜなら、漫画家は休みに必ず風邪を引くからだ。寝込む可久士のために、姫は「願掛け」をして回復を祈るのだった。

11. 「最終回平気彼女」
ある夜、姫から「家族会議したい」と告げられ、可久士はうろたえる。「うちには会議室がないから、会議室を作ってからにしよう」と可久士は返す。二人では「会議ではなくて会話にしかならない」と伝えれば、姫は落ち込むだろうと可久士は返答を悩む。明くる日、姫は学校で「会議室がなくても会議はできる」と聞き、莉子に井戸端会議を勧められる。かくして「めぐろ川たんていじむしょ」の面々は、井戸端会議をするための井戸を探し始める。

12. 「ひめごと」
「三人きりの誕生日会、毎年やっていこうな」と可久士は言った。11歳の姫はそれを「ずっと続く」と信じていた──時は流れ、姫は18歳になった。何者かから「鍵と地図」を手に入れた姫は、江ノ電に乗って鎌倉にある家を目指していた。父と、母と、姫が住むはずだったその家で、姫は可久士が漫画家であったことを知る。「……なんでお父さんは、かくしごとをやめちゃったのかな……」ひとりつぶやく姫を、見知らぬ少年が見つめていた。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 14
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

コミカルとシリアスが織りなす、心暖まる業界物語

押しも押されぬ大人気、
なかなかスケジュールが出ないと評判の神谷浩史さんですが、
みなさんもご存じの通り、バイク事故で死にかけちゃったことがあります。

僕も事故の詳細はぜんぜん知らないのですが、
そのときは某スタジオへ収録に向かっている途中だったようです。

で、そのスタジオの方からお聞きしたのですが、
事故の直後に本人から直接、
  すみません……事故を起こしてしまって、今日の収録、伺えません
という電話がかかってきたそうです。

怪我の状態など詳しい話は聞けなかったものの、
まあ、本人が電話してくるぐらいだから大丈夫だろう、と
心配しつつも、その時は安堵したらしいです。

ところが、その後どうなったかと言うと、
一か月近く意識が戻らず、一時は心肺停止になったとか。

よくもまあそんな状態で電話ができたものだと、
そのプロ意識と責任感に頭がさがる思いです。
トップ役者なら「あたりまえだ」と言われそうですが、それでも。


さて、本作『かくしごと』は、
そんな神谷さんの魅力が十全に味わえる逸品です。

原作は久米田康治さんですが、
『絶望先生』のようにぶっ飛んだところはありません。
よくできたハートフルコメディ、ぐらいのテイストです。

メインになるのは、アニメではわりと珍しい父子家庭の親娘です。

下ネタ漫画家である主人公が、
そのことを幼い娘(姫)に知られたくなくて会社員のふりをしており、
それにまつわる様々なドタバタが、
コミカルに、そしてまったりと、日常系のように描かれていきます。

ただし、すんなりと笑って見ていることはできません。
なぜなら、そのギャグパ-トを『過去』とする、
現在の重苦しいストーリーが並行して進み続けるからです。
{netabare}

毎回、高校生になった姫が少しずつ映し出されます。
そのモノローグを聞いているだけで、
主人公である父親に何か致命的なことが起こったこと、
コメディパ-トで描かれている子供のころの幸せな生活が
既に終わってしまったものであることがわかります。

つまりコメディパ-トは単なる『楽しかった思い出』ではなく、
切なくも『失われてしまった日々』であることが、
第一話からずっと、暗示させられ続けているんです。

だから、ただ笑って見ているだけでは納まらず、
続き・真相が気になってしょうがない。
これ、ずるいなあ、と思うぐらい見事な構成です。マジで。

コメディパ-トの途中でも、行方不明になった妻の父親から
  自分が結婚した相手も誰かの娘だった
と気づかされるシ-ンもあり、決してお笑い一辺倒ではありません。
{/netabare}

そして最終回で、伏線がすべて回収され、物語が見事に畳まれています。
{netabare}
予定調和と謗られようが何と言われようが、
ほとんどの方が「ああよかった」と胸をなでおろすであろう着地点です。
そして最後の最後、主人公と編集者十丸院とのメタっぽい会話や
姫のかわいらしい『かくしごと』など、
心地よいくすぐりを入れながらの大団円となります。
{/netabare}

この作品での神谷浩史さんは、まさに三面六臂の大活躍です。

時に大真面目に、時に振り切ったお芝居で笑いを取る、
  コミカルで喜怒哀楽豊かなマンガ家の顔。
やさしく姫の成長を見守っている、
  ハ-トフルで情愛豊かな父親の顔。
さまざまなしがらみや妻の死などに苦悩する、
  シリアスで一所懸命にもがき続ける男の顔。

それらを声質を変えることなく演技力だけで、完璧に、
そして瞬時に切り替えて、
ギャグとシリアスが織りなす物語をぐいぐい引っ張っていきます。

  それが、あまりに自然過ぎて『スゴいこと』に聴こえてこない。

レベルが高すぎて、逆にレベルを感じさせない、みたいな。


神谷さんに引っ張られて、
ほかの役者さんもギアが一つ二つあがった感があります。
特に姫役の高橋李依さんは、まさに好演でした。
{netabare}
実は本作を制作する前、
シャフトが作ったPVでは、姫役は安済知佳さんだったんです。

安済さんも、もちろん素晴らしい役者さんです。
ただ、発声のクセから、ほんの少し『気だるさ』が混じるんですね。
それは、発想を変えれば『リアリティがある』のですが、
村野監督は姫を『理想の娘』として描こうとしたのではないかと。

高橋さんにキャラ替えになったのは、
おそらくそのあたりが理由であるような気がします。

  ちなみに、PVやドラマCDなどから、
  あるいは一期・二期で特定のキャラの役者さんが変わることを、
  業界では『キャラ替え』と呼びます。

このキャラ替えによって姫の『無垢さ』が際立つようになりました。

純真無垢であるがゆえに守ってあげたくなる、というのは、
見方によっては『短絡的』『昭和的』『非現実的』ではあります。
ただ、ストーリーパ-トが重めである分、
監督はその軽重をはっきりつけたかったのではないか、と。

少なくとも僕の耳には、それが成功しているように聞こえます。
あ、いえ、
安済知佳さん大好きですし、あくまでもこの作品に限っては、の話です。

僕にもリアルで娘がおりますし、現実を知った身としては
  こんなんじゃね-よ
とか思わなくもないですが。正直、眩しくて目ェつぶれそうです。


このメイン二人に次ぐ功労賞は、
僕的には、おっとり癒し系の羅砂を演じた安野希世乃さんにあげたいなと。

ナレも含めた彼女のゆるいお芝居は、
作品全体の色調を決めるのに必要不可欠なものでした。
キレキレのツッコミを入れる佐倉綾音さんとの対比も絶妙でしたし。

その他、チョイ役に
大塚明夫さん、緑川光さん、浪川大輔さん、能登麻美子さんとか、
豪華すぎるだろ。音響費いくら積んでるんだ。
{/netabare}

僕的なおすすめ度としては、Sランクの作品です。

コメディパ-トを楽しく観ながらもストーリーの続きが気になり、
最後は納得の大団円。
コメディとストーリーものを両立させようとして失敗した作品は、
それこそ星の数ほどありますが、
この作品はそれに成功した例の一つだと思います。

物語の性質上『絶望先生』みたいな尖り方はしていませんが、
それでもマンガ家を対象にした自虐ギャグや黒ギャグは痛快そのもの。
{netabare}
  そもそも漫画家なんて全員ロリコンじゃねえかっ
{/netabare}
なんて台詞、ふつうはオンエアしませんて。


いや、オレはもっと久米田のキレキレのギャグが見たいんだ、とか、
親子愛だとか昭和の感性おしつけんじゃね-よ、
なんて言っちゃう方には、正直、おすすめはできません。

そうではない方、ほどほどの業界コメディを楽しく観て、
ときおり、そして最後に、
家族愛というものをじんわり感じたい方には、好適の逸品であります。


ちなみに、評判のいい大滝詠一さんのED曲『君は天然色』、
それにまつわる逸話を、
ほかの方のレビューではじめて知りました。

いやあ、あにこれって勉強になりますね。ほんと感謝です。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 30
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

高レベルギャグと高レベル感動の、フュージョン♪

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
ジャンルは、シチュエーション・コメディ。でも、泣ける、ハートウォーミングなファミリードラマを内蔵している。

久米田康治さんは、勿論、名前は知ってるし、「さよなら絶望先生」「かってに改造」などの代表作があるのは知っていたけど、なぜか一切読んだことがなかった。

んで、本作を観て、「こんなにちゃんと力がある漫画家さんだったんだな」と感心し、これは過去作も読まなければいけないなという気持ちになった。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
本作は、全てにおいて非常にレベルが高い。

独特ながら美しい作画。OP、ED共に今期1、2争うクオリティの音楽。レベルの高い毒舌ギャグ。そのギャグすら前座になりかねないレベルの感動要素。

個人的に一番素敵だと思ったのは、2話の10歳箱の中身(浴衣)を見た後藤可久士が「驚いた」こと。「驚く」ということはつまり、中身を「知らない」ということで。まず、10歳箱という、「自らの死期を悟った母親が娘に残したプレゼント」がすでに充分に素敵すぎるのに、その中身を、旦那である後藤可久士が「知らない」。つまり、亡き妻への愛を貫き、中身を覗いてないってことでしょ? それって、あまりにも切なく、あまりにも素敵だなと。

久しぶりに、アニメで泣いたシーンでした。

で、じゃあなぜ「☆5」にしないの? と言われたら、それもまた、この「10歳箱」が関係していて。

まず1つ目に、最終話で、姫の母(後藤の妻)の死因が「海難事故」となったことで、「え? (そんな突発的な死に方なら)じゃあなんで10歳箱とか用意してるの?」「まさか、10歳箱とかも父親(後藤可久士)が用意してたの?」「まあ、姫に母親の愛情を感じさせるために、ウソついて用意してたなら、それはそれで良い話だけど、死にゆく母親が用意したのに比べれば落ちるよな」と思ってしまったこと。

これに関して、wikiでは「(後藤夫人)用意周到な性格で、娘と夫のためにその年齢に応じた物品を収めた箱(年齢表記付き)を押し入れに入れていた」とあるけど、その説明はちと苦しいんじゃないかと思う。海難事故は、「今でも妻を探し続けているという美談」につながり、漫画家をやめるきっかけにもなってるし、貯金がない理由付けにもなっているから良い設定だとは思うけど、ちょっとそれまでのシーンと喧嘩しちゃったなと。

個人的には、普通に病気で死んじゃったか、病気を治すために海外に渡航する時に事故に遭ったくらいのことが、さらっと話をするか、(説明まではしなくても)例えば記事の一部に書き込んでいるくらいあっても良かったんじゃないかと思う。

次に、2話でなんで泣いたかというと、「おバカコメディと思っていたのに、不意打ちをくらった」から。ああいう入れ方が、感動要素としてはベスト。

ところが、(これは、アニメ化に際してなのか、原作通りか分からないが)「毎回のように、最終盤に感動要素が挟み込まれる」ことによって、「泣かせるための技巧」のように感じてしまった。個人的には、「感動要素やシリアスの存在しない、ただのおバカコメディ回」があって、時折、不意打ちのように「感動」「シリアス」の要素を入れてくる構成の方が、より際立ったかな?と思う。

あと、最終回は怒濤の伏線回収が素晴らしかった。定番ながらも、感動的な展開。幸せを感じるラスト。

ただ、欲を言えば、やや駆け足かな?とは思った。本作の場合、「必要不可欠」な回は意外と少ないので、中盤の1話をカットして、11、12話を「姫18歳編」とした方が、より良かったと思う。もしくは、13話構成にするか。

1話にあれだけ詰め込まれると、翻弄される楽しさはあるものの、じっきり味わった故の余韻みたいなのは薄れる。なんなら、「同じく記憶喪失になっていた妻が見つかる」くらいのドベタなハッピーエンドでも、私は好きだな。

と、「重箱の隅をつつく」ような批評もしていますが、それはあくまで、この作品が素晴らしく、序盤のクオリティなら、☆5、お気に入り棚まで考えるくらい好きだったから。だからこそ、終盤のちょっとした粗が気になってしまった。

ただ、本作で私は、久米田さんのセンス、バランス感覚の良さは分かったので、総括にも書いたが、過去作を読んでみたいと思った。

良い、アニメでした♪
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆5
良い意味で、タイトル詐欺だな。「絵」が綺麗な作画。漫画を意識してるのかな? かくしごと、描く仕事(笑) OPイイね♪ あらら、アララギさんじゃないですか(笑) 無職は無色、何色にもなれる。素敵だな(笑) まあ確かに、無職とニートは、やる気の差があるからな、ニートは「職に就く気がない」から、何色にもなれんしな(笑) 藤田さん(笑) 落ち着いた感じ(笑) 描きたいものを描かせないのが仕事(笑) オシャP(笑) いや~面白い!

2話目 ☆5
先生、勘違い(笑) 悪意はないけど、しんどいよな。ぽけー(笑) ヒマだから漫画描く、まあ、もとは漫画好きな人達の集まりだしな。大量の白い粉(笑) 検索ワード(笑) どちらかといえば、非社会団体だけどな(笑) やばい、10歳箱、泣けるな。母親の想い。そして、その中身を後藤先生が知らなかったとこれが、また泣ける。つまり、妻への愛をずっと貫いているということ。16歳箱に、鍵が入ってたのかな。Bパートは特に良い。

3話目 ☆4


4話目 ☆3
古い物が、、、泣けるな。載る前、名前(笑) 可哀想な人(笑) 誌偉王(笑) モテるな~、後藤先生。先生、可哀想な人になってる(笑) 額縁(笑) 最後に少し、泣かせにくるのがズルい、が、毎回だと技巧的に感じてしまうな。不意打ちが良いのに。

5話目 ☆4
BLEACHへのディスりが的確なんだが(笑) 自分が当番にされてた(笑) ラストがな、技法になってきた。やっぱり、金が良いです(笑) 箱の続きが、で良かった。

6話目 ☆3
子供がいるから、親になれる。子供がいなければ、ただの年寄り。byみつを (笑) そんな謙虚な姿勢に、なれたら良いな~。

7話目 ☆4
パパだけで飼うもん(笑) 漫画の7割はアシスタントの絵(笑) ネットで知り合って、1回だけやった子(笑) 藍は青に寄せる(笑)

8話目 ☆


9話目 ☆4
年末は編集者が休むためのもの(笑) 先生は蔑称(笑)
パーティーくらい、やらんの? 言いきった(笑) 漫画家なんて、全員ロリコン(笑)

10話目 ☆4
家族会議がしたい(笑) 今回はアンジャッシュ風。案外そういうもの(笑)

11話目 ☆


12話目 ☆4
怒濤の真実。僕が担当だったから(笑) 綺麗におわったけど、やや駆け足かな?
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 41

68.8 2 2020年度の小学生アニメランキング2位
どうにかなる日々(アニメ映画)

2020年10月23日
★★★★☆ 3.5 (43)
205人が棚に入れました
誰かを想う日常は、ときに甘くて、ときに痛い。そんな、なるようにしかならない日々も、きっと、いつか。青春群像劇の名手・志村貴子(「放浪息子」「青い花」)による、様々な恋模様を淡く繊細に描いたオムニバス漫画「どうにかなる日々」を、詩的な映像・音楽演出に定評のある佐藤卓哉監督(「あさがおと加瀬さん。」)がアニメ化。元恋人の結婚式、男子校の先生と生徒、心と身体の変化を迎える思春期の幼馴染。誰が相手でも、どんな形でも、全ての恋と生き方には同等の価値がある。そして、不器用に誰かを想った日々は、きっといつか愛しい思い出になる。そんな“誰かの恋"を優しく見守り、温かく描くオムニバスショートストーリー集。

声優・キャラクター
花澤香菜、小松未可子、櫻井孝宏、山下誠一郎、木戸衣吹、石原夏織、ファイルーズあい、早見沙織、島﨑信長、田村睦心、天﨑滉平、白石涼子
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

丹念な描写で風変わりな想いを日常に息づかせるオムニバス映画

単純な男女間とは限らない、ちょっぴり変わった人間関係やキモチを描いた
同名ショートストーリー集コミック(未読)の映画化作品。

【物語 3.5点】
構成はオムニバス形式。

{netabare}大人女性×大人女性(共通の"彼女”あり)

男性教師×男子高校生

小学生男子×小学生女子+AV出演歴がある男子の従姉
→中学生男子×中学生女子に成長した二人のその後

の三本立て(或いは三本目を二本と捉えれば実質四本立て){/netabare}

題材自体は禁断だが、刺激的な要素を強調するより、
日常の何気ないやり取りに多くの尺を割くことで、
そこにある関係や想いが鑑賞者と同一地平線上にあると伝え、
緩やかに共感を醸し出していく構成。

PG12指定要因はセクシャル表現であると思われるが、
そこも非日常感より普通の社会生活との連続性を重視し、
奇異に衆目を集めるより、繊細な心情に着目させる。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・ライデンフィルム京都スタジオ

佐藤 卓哉監督がジブリ出身の演出担当・有冨 興二氏と目指したのは、
高畑 勲監督の『おもひでぽろぽろ』

ややイラスト風味の背景美術、キャラデザ&人物作画共に、
温かいタッチの色彩で主張しすぎず、自然体の生活空間を彩る。

想いがフンワリと盛り上がるシーンでは、
背景もさらにほんのりと淡く、幻想的にホワイトアウトしたりして、
心情描写を下支え。


終始、浸りたくなる心地良い空間でした。


【キャラ 4.0点】
どの登場人物も、映画的な決め台詞より凡庸な日常会話をこぼし、
我々と同じ日常世界に確固たる存在感をゆる~く示す。

例えば、この部屋散らかってるなーとか、今の声でっけーなーとか、
華やかな映画の中のヒーローは気にも留めない瑣末事だけど、
鑑賞者は心の中で思ってしまいがちなしょーもない感想を、
登場人物が先回りして言ってしまう痒い所に手が届く感w


私の推し?は{netabare}小学生→中学生男子のしんちゃん。
従姉のAVという妙な角度からエロを受容してしまい、
変容していく幼馴染みとの関係に困惑してしまう心の動揺が、
不器用なパンツ手洗い(笑)に滲み出た共感度の高い思春期少年でしたw{/netabare}


あとは某生徒の影響で、
首筋の綺麗さを観察するフェチズムが目覚めつつありますw


【声優 4.0点】
一週目・花澤 香菜さん×小松 未可子さん
二週目・櫻井 孝宏さん×山下 誠一郎さん
三週目・木戸 衣吹さん×石原 夏織さん×ファイルーズあいさん

本編前にキャスト対談が上映されるのが貴重な本作(私は一週目を鑑賞)

ナチュラルな演技に注力する方針表明は、
日常重視の作品世界没入の一助にもなる好企画で、
鑑賞者との齟齬を防ぐためにも、秘かに広まって欲しいと思いました。


ただ、如何に日常がメインと言えども、
上記のキャストのあんな性癖やこんな気恥ずかしいセリフには、
やはり、そそられる物がありますw
{netabare}みかこしが「はい。バンザーイ♪」と、ざーさんを脱がしに絡んでいく痴態。
ゆる~くてプレミアムですw{/netabare}


【音楽 4.0点】
冒頭。街の環境音と人々の会話が交錯して始まり、
同様に雑踏の音で終わる本作の音響。
これから語る人間関係を何としても日常に固着させるとの
意志を強く感じる音響方針。

劇伴担当はクリープハイプ。
人気バンドの起用となれば、バンドを前面に押し出して、
シーンMV化で集客を!……とプロデュースしがちな昨今ですが、
クリープパイプの尾崎 世界観氏は上記の繊細な日常空間の演出方針を汲んで、
切れ端みたいな短尺の素材作成も厭わない献身ぶりで、
あくまでもバックグラウンドで作品を好アシスト。

ミュージシャンとして語りたいことは、
ED主題歌のクリープパイプ「モノマネ」だけで語る。

この姿勢。私はとても好きです。


【感想】
前年、劇場鑑賞した同じ佐藤 卓哉監督のOVA作品『フラグタイム』の次作
ということ以外は、ほぼ情報をシャットアウトし、
鑑賞前、原作が志村 貴子氏で、『マンガ・エロティックス・エフ』連載コミック
であることすら知らないまま、無謀にも劇場に突撃した私w

マニアックなエロスの提供に、みかちゃんの如く、
固まってしまった場面もありましたがw
想いを大切にする優しい日常空間という救済措置により?
無事、生還することができました。


『フラグタイム』原作は7年前のコミック。
本作の原作に至っては実に15年前のコミックの再発掘。

性的マイノリティがまだセンセーショナルだった頃に
世間一般から色物と敬遠された作品群の中には、
繊細な心情描写が光る、今の時代なら一般にも冷静に受け止めてもらえる。
そんな好素材がまだまだ埋まっているのかもしれません。

佐藤監督が次にどんな金鉱脈を掘り当てるのか。
今後も成果発表に注目して行きたいと思いました♪


尚、冒頭10分がYouTubeで公開されているので、
私みたいに固まりたくない方は、
作品空間との相性を確認してから挑むのも良いかもしれません。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

今だから言うけどさ…

視聴前 どうせ青春系なんだろうなぁ

視聴後 おぅ…

この話はとある結婚式で合った二人の話
ジャンルは青春
まぁタイトル、というかサムネというかでなんとなく「青春系だろうなぁ」という予想はしてました。実際青春系でした。しかし見終わった後に調べたところ「マンガ・エロティクス・エフ」という月刊漫画雑誌で掲載されていたそうです。うん。察してください。
具体的にそういうシーンは描かれていませんでしたが、それっぽいシーンは或ることにはありましたね。
いわゆるティーンズラブと呼ばれるものですが、ティーンズじゃない私でもストーリーは理解できるので偏見はよくないな、と実感しました。

基本的にというか四部構成になっています。まぁ3と4はつながっているので、実質3部構成と言ってもいいでしょう。
そして各部でジャンルが違います。レズゲイおねショタ中学生、と聴いてる分には過激そうな内容ですが、至って普通の恋愛ものとかわらない(はず)です。原作だと直接的な表現が多々見受けられるそうですが、本アニメではそこまででしたね。

結構軽い気持ちで見に行きましたけど、そこまで頭を使うほどでもなかったので帰宅途中にフラッと寄って正解でしたね。
どの作品も序破急がめちゃくちゃで非常にくだけた話でした。故にストーリーがあったもんじゃありませんが、逆にそこがリアルさを引き立て、まるで日常の青春の一ページを覗き込んでいるかのような一種の恥ずかしさに似た共感性を感じ取ることが出来ました。恋愛経験に疎い私ですら共感じみたことを行えるのでおそらく大半の方が共感できると思います。まぁその際には恋人と見ないことをオススメします。

キャラは好印象です。先程も言ったとおりリアルさを感じるくだけた展開と相まってとても穏やかな心でキャラたちを見ることが出来ます。共感してるはずなのにどこか他人視点のように感じる。まさしく「誰かの青春を覗き込んでいる」ような感覚に襲われます。あの感覚はすごいですね。珍しい体験だっと思います

皆様も暇があれば青春を覗き込んでみてください

原作は志村貴子さん。
監督は佐藤卓哉さん。朝顔と加瀬さんやフラグタイムなどの監督をされた方ですね
シリーズ構成は佐藤卓哉さんと井出安軌さんと冨田頼子さん。
キャラデザは佐川遥さん。
劇伴はクリープハイプさん。
アニメ制作はライデンフィルムさん。ロクでなしやあすかなどの制作をしたところですね

作画は普通でした。
主題歌はクリープハイプさんの「モノマネ」

総合評価 まぁ暇があれば

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

サブカル系マンガ文学のアニメ化は難しい。原作をお勧めします。

 太田出版でしかも志村貴子さんですからサブカルですね。つまり、マンガ文学ということです。
 志村貴子さんの作品は一番初めにこれを読みました。2巻にわたって読み切り短編集のような、連作のような感じの作品です。

 短編の良いところは1話1話で言いたい事を表現しきっているので、無理無駄がなく文学性を帯びるところでしょう。「青い花」が連載のせいで、よくわからないことになったのと対照的です。
 志村貴子さんの作品の中では、私はこの原作が一番面白いと思っています。

 原作は、ちょっと変わった状況なんだけど、一方で日常を切り取ったような場面で、どこにでも転がっている「性」を描いている感じです。
 作品の一部をほぼ原作をそのままアニメ化してはいますが、原作にあった露骨な性表現の場面がある話を無くしています。とくに原作の1話目がないので、性がテーマの連作だというのが分かりづらいのかもしれません。

 本作は、エンタメにも近く、一番マイルドで甘酸っぱいような作品をチョイスしています。また、原作の登場人物の中には複数回出てくる人物がいるので、本作だけだと分からない部分があります。その辺が伝わりづらいですね。

 話は、女女、男男、男女(思春期前)、男女(思春期後)とバランスはとっていましたね。作品の内容から言って対象は高校生くらいに見て欲しい作品なのかもしれません。あるいは高校時代を生々しく思い出せる20代前半くらい?みんな高校時代が絡んだ作品ばかりです。

 サブカル系のマンガ文学的な原作のアニメですから、当然盛り上がりはありません。このサブカル系マンガの作法を知らないと評価は低くなるでしょう。感性、感情で見るのか、行間を読むのか、テーマ性・思想性をくみ取るのかは視聴者に委ねられます。
 
 アニメとしての本作はちょっと中途半端ですね。少なくとも高校教師のお姉さん関連の話は入れた方が良かったと思います。
 志村貴子さんはキャラの描き分けがあまり上手じゃないので、そこが分かりやすかったのが良かったですけど。あと声優さんもゴージャスで良かったですね。

 ということで私は原作を知ってますので、アニメ作品というより原作の補完として楽しめました。が、アニメ作品としての本作の評価はあまり高くはできないですね。原作が素晴らしいので、そちらがお勧めです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5

64.3 3 2020年度の小学生アニメランキング3位
映画 えんとつ町のプペル(アニメ映画)

2020年12月25日
★★★★☆ 3.2 (50)
161人が棚に入れました
煙突だらけの『えんとつ町』では、そこかしこから煙が上がり、頭の上はモックモク。 黒い煙でモックモク。 黒い煙に覆われた『えんとつ町』の住人は、青い空を知りやしない。輝く星を知りやしない。そんな町に生きる親を亡くした少年ルビッチのもとにハロウィンの夜に現れたゴミ人間プペル。2人に起こる奇跡の物語…。
ネタバレ

ostrich さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

最後にぶっちゃけてしまうと…

西野のオンラインサロンの参加者であろう知人女性から招待券をもらって鑑賞した。

    *    *    *

冒頭、「制作:吉本興業」と表示されたところで不安にならざるを得なかった。
私は映画制作会社としての吉本興業はまったく信頼していない。彼らがオフィス北野になれないただ一つの理由は、吉本興業には北野武という異能がいない、というただそれだけのことなのだが、それをわかっているのだろうかと疑問を感じる。

それでも、西野が北野武になれないと言い切ることはできないし、アニメ制作は4℃だ。組み合わせだけで言えば、「マインドゲーム」という好例もある。何より、知人の厚意は無碍にはできない。結局、もろもろ、飲み込んで鑑賞を開始することになった。

    *    *    *

鑑賞前に多少の下調べをしたときは、ピクサーの「ウォーリー」がやりたいのか、という印象を持ったのだが、どうやら「ウォーリー」というよりも、ピクサーそのものを目指したんだろうと思った。冒頭のダンスシーンとか、ハンドシェイクとかは、終わってみれば作劇的には無意味だったり、うまく作品に溶け込んでいなかったりするが、確かに、ピクサーっぽい。

さらに成分を分析すると

・天空の城ラピュタ/父子間の継承というテーマ
・風の谷のナウシカ(漫画版)/失楽園的なストーリー展開
・鉄コン筋クリート/舞台の雰囲気。まあ、これは、4℃の十八番だけれど。
・ミヒャエル・エンデ的な思想/消滅する通貨の設定

といったところだろうか。
なんとも、私の好物ばかりだ。

しかし、それゆえに、鑑賞後、はっきりとわかったのは、西野は宮崎駿にも松本大洋にもミヒャエル・エンデにも、そして、北野武にもピクサーにも及んでいないということだけだった。

    *    *    *

一例を挙げてみる。ラスト付近の展開だ。
{netabare}
なんだか、煙が晴れてめでたしめでたしとなっているが、主人公の行為は功罪相半ばする行為のはずだ。
煙は「消滅する通貨」によるユートピアを守っていたのだから、それを除去する行為は、外部からの侵略の可能性を生じさせることになる。それを主人公はラスト直前になって知ったうえで、たいした逡巡もなく煙を晴らす。「上を見る」ことに何の疑いもない。

この辺は矛盾というより、思想的なものかもしれないが、思想と呼ぶなら「『上』とはなんだ?」という問いかけがあって然るべきで、それがない以上は、西野自身の欲望なのだろう。
まあ、欲望ならしょうがない。が、上記した作家たちなら、絶対にその辺りのことは思索した上で展開を考えるはずだ。

また、少々些末な話になるが、そもそも、舞台となる街が成立して以来、250年も煙の下で暮らしてきているのなら、今の住人が急に青空なんか見たら目をやられるだろう。宮崎駿なら間違いなく、そこまで描く。漫画版のナウシカが名作なのは、宮崎駿が自ら掲げたテーマを掘り下げに掘り下げた結果、最後の最後でナウシカが汚れ、恐ろしいまでの業を背負うからだ。
{/netabare}
    *    *    *

誤解をされたくないが、私は本作に対して、漫画版ナウシカのようなエンディングがふさわしかったなどと考えているわけではない。もちろん、口当たりの良いエンディングだっていいし、たとえば、本作の到達目標であろうピクサーなら、その方向で考えるだろう。そんなことが問題なのではない。

実は私は西野に対してはそれほど悪い印象は持っていないのだけど、少なくとも本作の脚本については思慮の深度的にも技術的にも評価できない、ということだ。

そもそも、本作は作劇以前に、テーマが作家本人の手に余っている。だから、これだけリッチな画がついているのに、思想のようなものを最初から最後まで繰り返し語る展開になる。

あるいは、それを、思いが溢れていると好意的に捉えることもできなくはないのかもしれないが、私はオンラインサロンの外の人間だ。同じようなことを劇中で何度も言われると辟易するしかない。

ついでに言うと、最初から最後まで主人公が同じ思想、同じ行動をし続けるのも、オンラインサロン内では、望まれる態度なのかもしれないが、童話アニメの主人公としてはいかがなものだろうか。この主人公は、何も受け入れず、人を巻き込むだけ巻き込んで、危機の種を残し、反省もなければ、業を背負うこともない。すべてが自己完結で、まったく成長していない。

これはもう、西野本人の投影だと考えるしかなく、彼が製作総指揮をしている時点で、本作は閉じた物語にならざるを得なかったのだろう。
結果、私は、「海獣の子供」の4℃作品にも関わらず、スクリーンの中の星空や青空を観ても、閉塞感しか感じなかった。

    *    *    *

余計なお世話であることは百も承知で言うが、西野が映画作家として成功したいなら、吉本で制作することも、オンラインサロンも弊害にしかならないと思う。

確かに、閉じて煮詰めることで初めて表現できるものもあるから、それ自体は良くも悪くもない。作家のスタイルとか資質の問題だ。
だが、閉じることを是とするならば、少なくとも、ピクサーを目指すのはやめたほうがいい。
本作の最大の弱点である脚本についていえば、ピクサーの脚本開発は基本的に共同作業だ。多様な価値観のクリエイターが、それぞれの意見を持ち寄り、脚本をたたく。開かれた思想の先にあの方向性、あのクオリティがあるのだ。

私は本作の志は高く買いたいと思ってはいるが、今回の制作体制(西野が製作総指揮、原作、脚本)では、彼が意図していることは絶対に実現しないと断言する。

まあ、本人の資質・気質と目指す方向性が一致しないなんてことはよくあることで、そこの帳尻を合わせていくことも立派な成長だと私は思っているのだけど、西野はどうなのだろうね。負け組の発想とでもいうのかな。

だったら、私も言いたい。上を目指すことと成長は、重なる部分はあるにせよ、本質的には別の話だ。この作品自体がそれを逆説的に証明している。世界一良質な成長譚を制作するピクサーを目指しても、主人公が自己完結したまま終わる物語は絶対に成長譚にはならないのだ。

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追記[1] 知人女性の話
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私に招待券をくれた知人がこの話を持ち掛けてきたとき、しれっと「一緒に観に行こうか?」と言いかけたのだけど、今となっては、心底、止めておいてよかったと思っている。
一緒に鑑賞した場合、その後の会話で、作品のデキについての話をすることになるのは必然で、そうなれば、私は上記のようなことを言っただろう。

それで気まずくなったりするかもしれないが、そんなことはどうでもいい。
それよりも、私が本作を通じて「彼女が抱えているであろう、あまり他人に触れられたくない何か」に気づいてしまったことが問題だ。そして、その何かは作品のデキとも大いに関わりがある。

私はその「何か」を直接的に言語化することはないだろうが、勘の良い彼女ならデキについての会話の中で、読み取ってくる可能性は大いにある。
どうあれ、人間関係に与える影響は少なくなさそうだ。

おそらく、素で金を払って本作を鑑賞したなら、こんな思いはしなかっただろうが、紹介された経緯も含めると、妙なざわめきだけは残ってしまった。

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追記[2] 作画について
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上記の通り、西野脚本にはまったく感心しなかったのだけど、作画は感心した。
「モデルデザインやモーションはピクサーふうでありながら、セルルック」という方向性はかなり可能性があるんじゃないだろうか。
もし、西野がこの方向性を提示したのであれば、彼のセンスも全然悪くないと思う。

ただなあ。幸福の科学のアニメ映画も作画のクオリティは高いんだよなあ。

あー、人の厚意で観た手前、回りくどく書いてきたけれど、最後にぶっちゃけてしまうと、本作はそっち系の作品だと思う。だから、成長も業を背負うことも要らないんだよね。啓蒙と身内同士の確認だけがあればいいのだろう。

きっと、本作を真に楽しみたいなら、オンラインサロンに入ってからが良いのだろうね。

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追記[3] 原作について 2021/1/20追記
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原作を読むつもりはまったくなかったのだけど、たまたま、仕事先に置いてあったので、昼休みに読んでみた。
※映画を観て、本レビューの前項までを書いた後に原作を読んだ、ということ。

うん、悪くはない。

これで泣く大人がどれほどいるのか知らないし、私は泣かなかったのだが、少なくとも、映画よりは全然良い。

うるさい説教(説得?)も、落としどころがまったくない設定もなく、ほどほどにまとまっている。映画同様、作画も良い。

※少し意地悪なことを言うが、作画は10~20人程度のスタッフがクレジットされており、どの程度までが西野自身の功績なのかはよくわからない。初期作品の絵は一人で書いており、そちらを画像検索で見たところ、結構、タッチは違う。

※ちなみに、初期作品はいかにも「松本大洋」フォロワーで、本作(映画)の制作を4℃が担った理由がよく分かった。4℃だから、この雰囲気というわけではなく、松本大洋(の「鉄コン筋クリート」)を好きな人が、「鉄コン筋クリート」的なものを4℃にオーダーしたということなのかな。

だが、こちらも成長譚ではなかった。というか、物語の軸になるようなものが何かあったかな?

それっぽい展開や構造はあるけど、魂がない。余白っぽいものは多いけれど、余白を想像する気にはならない(少なくとも物語に豊饒さをもたらす余白では決してない)。そんな感じだ。ただ、先述のとおり、余計な説教や設定等のノイズがないので、ストレスなく読むことはできる。

どうしても、多少の皮肉が混じってしまうが、この原作を映画脚本にするのは、なかなか、大変だっただろう。薄い物語に何かを足し続ける作業だっただろうから。正直なところ、読んでも読まなくてもいい物語ではあったが、本作の余計なノイズの出所は確認できた気がする。

これもまた、余計なお世話だろうが、大仰に映画なんてものにせず、原作に忠実な小ぶりの映像作品にして、足りない余白は4℃の画力にゆだねた方がよかったんじゃなかろうか。
そうすれば、何もバレなかっただろうし、私も知人女性を思い起こしてざわざわしなくて済んだのに。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 16

Dkn さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

い・ち・ぷ・ぺ

何かと賛否の有るタイトル「えんとつ町のプペル」

何故こんなに“鼻につく”という意見があるのかも含めレビューという名の感想を書いていきたいのですが、まず世間で多い意見として作者とされるタレントの西野亮廣さんが個人の力だけで制作した絵本では無いというものが散見されます。本来、絵本やイラストへの評価は個人が描いたものを指すもので、複数のクリエイターが西野さんの案を元に制作した本作は邪道であるというもの。

複数の企業に出資してもらう“制作委員会方式”が近年だと主流になってきましたが、この方式とも違う「クラウドファンディングサービス」による金策や「オンラインサロン」という自身の支持者を募る、ファンクラブや、ともすれば宗教にも映るような活動にも批判は有るようです。

これらを踏まえた上でその批判に対して妥当だと思う部分と、そこに引っかかるのかと思う意見を自分なりに分類していこうかと思っています。

批判する人の意見として、大学での講演やYouTube、オンラインサロンでビジネスモデルや生き方を提唱する彼の言葉を聞いて感銘を受けた人達が映画の終わりに毎回スタンディングオベーションで拍手し、繰り返し映画を見ることを「私は◯プペ(単位)目~」などと言い足繁く映画館に通うファンの姿を見れば、そりゃあカルトじみていると感じるでしょう。

様々な活動をする西野亮廣に付加価値があるから起こるもので、有名ブランドのロゴがついた品質的にはそこまで高くならない鞄や、局と代理店に御輿を担がれスターへとのし上げられたタレントを有難がるような、傍から見て滑稽な現象そのものです。コ◯ンや鬼◯にも映画館へ何度も足を運ぶキャラクターの熱心なファンである「~の女」と自称・他称される方々がいますが、一緒にされたくないと同族嫌悪を起こすかもしれません。

西野さんは度々“ウォルト・ディズニーを超えたい”と言っています。ディズニーを超えるという目標を掲げた作者の作ったものが「ディズニーっぽい」と揶揄された皮肉に対して、むしろ私は純粋さゆえだと捉えていました。

以前に書いたダーリン・イン・ザ・フランキスのレビューで業界に憧憬を抱いたクリエイターの作ったものに既視感を覚えることについて、人の心を大きく動かす経験なんて短い人生の中で何度もあるものでなく、ましてや人生の半分を捧げる「仕事」にするまでの熱量なのですから、そりゃあアニメーション業界に憧れた人の作品は似通うだろうと書いたのですが、

これを当てはめると
「あぁ…ホントにディズニーを意識しているのだな」という一つの見え方があります。

世界最高峰のクリエイターはこいつだ!と定め、自分なりに傾向やビジネスモデルを研究し大まじめに良さを取り入れたものを作る。ある種のピュアさとバカバカしさに少し引きながらも、タレントの影響力でもって最速の実現が出来る金策と、本来であれば数を打ち出せない絵本制作にスタッフを募り時間と労力を短縮しクオリティを上げ、何度も足を運ばせるほどのブランド力を自分が生きている間に実現するのはお見事としか言いようがありません。

ウォルト・ディズニーという個のクリエイターではなく、ディズニー社がここまで培った功績をもってして「世界のディズニー」と称される巨大な壁に対し、挑んでいるように見せかけて大リスペクトをもって模倣する。まさに詐欺師…いや、優秀なビジネスマンであると言えます

クリエイターとしての格や挟持を疑問視する声も聞き及びます。芸術性と、脳内に有る構想を形にするための実現力、コンテンツ力のバランスは常に話題に上がるものでしょう。

ウォルト・ディズニーが存命の時代に彼の手も含め作られた作品群を見て下さい。とても実験的で革新的ではあるものの完成度はあまり高くないものが見られます。

ディズニー社が記念すべき第一作目のキャラクターである「オズワルド」の権利を契約先にほとんど持って行かれた話は有名ですが、だからこそ生まれたのがキャラクター戦略やブランド力を高め多角化させたビジネスモデルでした。東洋のディズニーと呼ばれる「ポケットモンスター」の成功例や、先ほど触れた探偵に鬼殺隊、もうすぐ完結編が公開されるエヴァンゲリオン、ネット発の初音ミクやVtuberなど例を挙げればキリがないですが、日本でも様々なケースやブームによってキャラクター産業は展開をしています。

ウォルト・ディズニーや彼らが作ったもので最大の功績は、キャラクター戦略や多角的な戦略により自社で完結させる金策をして最高峰のクリエイターをかき集めることで作品のクオリティを上げていく、先に挙げた複数の他企業から出資してもらう“製作委員会方式”とは真逆のシステムでした。


最後に総括すると、
否定的な意見を言う方々に何の異論もありませんし薄気味悪いと感じるのも正常な反応です。

私は自主制作や世界のコンペディションに提出されるアートアニメーションまで追いかけるようなアニメ好きですので、クリエイターの肩を持ち過ぎなのだと自覚はしています。そして、集金能力のない、才能やクリエイター気質にこだわって一部のコアなファンにだけ密かに支持される作家やタイトルが有る事も知っています。

多くの人が思うほど、クリエイティブな世界に夢や希望は溢れてはいないかもしれません
だからこそ存在する、携わる人々のリアルや熱量、そして野望があります。

最大公約数を狙ったような映画にあまり感動はしませんでしたが、面白い事をするクリエイターが出てきたのだと興味深い気持ちはありました。西野さんの次回作やこれからがどうなるかは全くの未知数ですが、Netflixなどの集金方や制作形式、本作のような形、もしくは全く新しい方法で日の目を見る才能や作品が増えることを期待しながら、これからも成り行きを見守りたいと思っています。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 19

やまだ さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

邪悪ここに極まれり

つまんねえ。なんだよ〇〇がじつは〇〇だったってオチ。
絵本だからこの程度でいい?いや絵本だからこそダメなんだよ。

以下蛇足

最初に断っておくが映画は見てない。原作絵本は見た。なぜ全く興味のないこの作品を見たのかと言えば娘がこの絵本を欲しがっていたから。もちろん買った。娘は絵を描くのが好きで絵が気に入ったらしい。もちろん私個人の観測範囲からすれば絵本でも映画でももっといいものがあるのにという思いはある。これは特に見るに値しないというより作者と紐づけてしまうと見せたくないにまでなってしまうが本人の感性と意思は尊重しなければならない。押し付けという干渉が入ると人は成長出来ない。致命的な状況が差し迫っている状況以外ではたとえコケると解っていても見守るしかないのである。つまらないからやめとけではモノを見る目は育たない。面白そうだと思ったものが実際つまらなかった、という経験を踏ませること。何故面白そうと思ったのか、なぜつまらなかったのか、なぜ見誤ったのか。沢山失敗をさせて考えるチャンス、試行回数を増やしてあげることも親の役目の一つだと考えている。やれと言われても人間やりたいことしかやらない。自分が子供の前で面白そうに本を読む行為をチラつかせ、彼女らは興味を持ち本を読む習慣はついた。これはたまたまそうなっただけで読んでみたらつまらなくて読まないという可能性もある。そのために先手として園児の頃から絵本の読み聞かせも面倒ながらやっていた。男親の出来る範疇の手伝いレベルの子育てですらヘトヘトなんだよ。それに加えてなんてシンドイに決まってる。でもかけた手間は帰ってくるものだ。

イラスト
まあキレイだと思う。いかにも狙った感が出てて個人的には気に入らないが子供が大人の認めるものを好む必要は全くない。子供の好きなモノなどオトナから見ればくだらなくて当然だし、くだらなくてはいけないとすら思う。これは別に寛容な俺カコイイではない。自分が何が好きなのかわからない方がよっぽど致命的なだけ。好きなモノを好きと言える。今はこれで十分。あとは沢山作品を見ていけばおのずとセンスは磨かれる。生まれ持ったセンスなどない。経験のたまものでしかない。どのような経験をしてどのように組み合わせるか、柔軟な発想を持ち得るか、が肝要だと思う。健全な発達にはそれぞれの発達段階に見合った経験が必要。成長に背伸びは必要だが度を越してオトナぶってただけの子供が将来いとも簡単に歪んでしまうのは誰でも想像に難くないであろう。こちらが出来ることはいろんなモノを見える範囲に用意してチラつかせる事くらい。興味を持ってくれたら御の字。やってみてすぐ飽きても問題ない。興味のない分野を発見できただけのこと。

文章
というか内容。絵本だからって何も語らなくていいわけではない。まあ言いたいことはよくわかる。よく言えばキビシイ世界で生き残ってるだけあって現実感もありながら前向きな真っ当な主張ではある。ただ現実的すぎて小さくまとまりすぎ。せっかくわざわざ絵本というメディアを選んだにも拘らず夢がないというか発想が貧困。ヒングコング。ごめん今思いついた。自分の主張を子供向けに翻訳してあげた、みたいなそんなかんじ。ドヤ感は残ってるんです。ストレート過ぎるというかご都合的な誘導というかコレが正しい!というような強引さを感じます。絵本なのに。

絵本
優良な絵本って単純な言葉ばかりを使ってて何も語ってないようでいていくらでも膨らませられる構造になっていると思うんです。絵本だと子育てしたことない方はあまり知らないと思うんで歌で例えます。優れた絵本というのはKANの「愛は勝つ」に似ていると思います。メロが優れているのは当然として歌詞を文章として読むと、子供に聞かせてもなんとなくいい歌って意味は感じられるシンプルさ。日本語の文章として子供でも言ってる意味は解る範囲の言葉選び。大人が意味を聞かれても答えられないものはないでしょう。解釈の広いストレートな表現ばかりなので簡単に補足や自身の経験も加えられます。この辺が読み聞かせできる構造の絵本と似ています。余白が多いってやつですかね。誰でも理解できて経験する出来事が散りばめられていてワンセンテンスごとに自分の場合は~と補足や注釈も容易。

こういうシンプルかつストレートで変な捻りやトゲのない文章ってのは大人になって読めば子供の頃に読むのとでは全く違う物語になっているハズです。個人差はデカいですが。ハイ。自分も若いころはバカにしてました。綺麗事並べただけの流行狙いの安っぽい歌にしか聞こえませんでした。今となっては一行ごとに泣きそうになります。歌詞関係なく単純に歌って気持ちいい歌ですし今では当然名曲判定です。


プペルについて
絵本単体としてもとるに足らないという評価です。絵本レベルにわかりやすくしたつもりでしょうが、こういうのは余白じゃなく隙間っていうんです。主張のツギハギでしかない。映画は子供が見た感想は微妙だったらしくホッとしました。

ここまであくまで作者と切り離した評価です。頑張りました。凄く難しいですね。


紐付けると…。
台本付きチケット一枚3,000円をサロンの信者にひとりウン十万円分売りつけて興行収入かさ増し(書籍でもやってる)。創作界では自己中で自分勝手な天才ってのは沢山いますが、弱者を食い散らかすだけの小物程度に良い作品など創れるわけがありません。欲かいた情弱を騙すだけに留まらず、子供すらも商売に巻き込もうなんてこれはもうムリムリムリムリカタツムリです。コイツとコイツにあやかっておこぼれを拾おうとした奴らは全員■ね。■んでいい。子供をダシにして弱者を騙そうなど許されるべきではない。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13

70.2 4 2020年度の小学生アニメランキング4位
映画ドラえもん のび太の新恐竜(アニメ映画)

2020年8月7日
★★★★☆ 3.7 (29)
119人が棚に入れました
のび太が恐竜博の化石発掘体験で見つけた1つの化石。絶対に恐竜のたまごだ! と信じたのび太が、ドラえもんのひみつ道具“タイムふろしき"で化石を元の状態に戻すと…生まれたのは双子の恐竜! しかも、未発見の新種だった。のび太に似てちょっと頼りないキューと、おてんばなミュー。個性の違いに苦労しながら、親のように愛情たっぷりに育てるのび太だったが、やがて2匹が現代で生きていくには限界がきてしまう。キューとミューを元の時代に返すことを決心したのび太は、ドラえもんや仲間たちと共に6600万年前へと出発! キューやミューの仲間の恐竜たちを探す旅がはじまった。ドラえもんのひみつ道具や恐竜たちの力も借りながら、恐竜の足跡を追って進むのび太たちが辿り着いたのは謎の島。恐竜が絶滅したとされる白亜紀で待ち受ける、キューとミュー、そしてのび太たちの運命とは──!?

声優・キャラクター
水田わさび、大原めぐみ、かかずゆみ、木村昴、関智一、木村拓哉、渡辺直美
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

これは見事な“のび太の新恐竜”

『のび太の恐竜』はオリジナルも2006年版も未見。

【物語 4.0点】
一昨年の『のび太の宝島』の今井 一暁監督&脚本・川村 元気氏の再タッグ。

ドラえもんの秘密道具というリアリティクラッシャーを気にして、
ツッコミ所をモグラ叩きして小さく縮こまるより、
道具を伏線として活用し、新たなプロットのパターンで魅せよう
という思い切りの良さは相変わらず。

例えば、タイムリープ物で問題になる歴史改変という罪の壁を克服するのに、
中々手の込んだ仕掛けを繰り出すなど、
結構、複雑な構成を組んではくる。
が、伏線となる諸要素については、分かりやすく演出で強調してくれるので、
好奇心を持って眺めれば取りこぼしはないと思われる。

この道具は、動きは、終盤どこでまた使ってくるのだろう?
こんな感じで頭と心を柔らかくして、ワクワクしながら待ちましょう。

尚、『新・のび太の恐竜』ではなく『のび太の新恐竜』になります。
これも“新恐竜”を連呼してくるので分るでしょうが、意識しておきましょう。


【作画 3.5点】
旧『~恐竜』二作品の後に、何が出来るのか?葛藤もあったという本作。
ネタを探すべく集めた恐竜研究の最新成果が作画にも現われる。

恐竜時代を再現した背景美術は、
同じ中生代でもジュラ紀と白亜紀の違いくらいは描き分ける精度がある。

恐竜たちを構築したCGの出来自体は平凡。
カラー選択には爬虫類の仲間としての恐竜→鳥類の祖先としての恐竜。
というここ三十年のトレンド変化を反映。
(※恐竜の色は化石に残らないためカラーは想像)

味方の恐竜は手描き、敵や部外者はCGという使い分け。
勝負所では手描きで演出という方針。手描きキャラは心の友ですw


【キャラ 4.0点】
ドラえもん&のび太たち5人と新恐竜の二匹。
シナリオに刺激を与える黒幕?ゲスト二名はいるものの、
キャラクター構成はシンプルで、
キャラが混線して、明快なシナリオ展開を阻害することはない。

生後間もなく滑空するなど現生種として優秀なミュー。
飛ぶことすらままならない、恐竜界の、のび太くんとしてのキュー。
双子の新恐竜の使い分けもテーマの深化に寄与している。


【声優 4.0点】
鬼門のゲスト声優。
本作は敵役ポジションに木村 拓哉さんと渡辺 直美さん。
声優出演歴はあり、それなりの演技でまとめる。
シナリオ重要度もそれ程でもないのでダメージは比較的少ない。

聴き所は新恐竜キュー役の遠藤 綾さんと、ミュー役の釘宮 理恵さん。
セリフは概ね「キュー」か「ミュー」しかないが、
その中でも感情を込めた流石の好演。

あとは『~宝島』にてオウム型ロボットを演じた悠木 碧さんが、
今度は、たまご型ロボット役で、のび太たちの冒険をサポート。
相変わらず器用なお方です。ロボットにしとくのは勿体ないw


【音楽 4.0点】
劇伴は大長編三年連続の服部 隆之氏。
感動を狙ったシーンで、分っていてもグッと来てしまうのは壮大なBGMがあってこそ。

主題歌には脚本・川村氏意中のMr.Childrenを起用。
あのシーンでミスチルの歌を流したいという希望も、
テーマを反映した挿入歌の提供で実現。

ま~たMVかwというアレルギー反応。
私は大丈夫でしたが、重症の方は注意しましょうw


【本作で使用されたと思われる恐竜知識の整理等の長文】
(※ネタバレ要素多し、鑑賞後閲覧推奨)
{netabare}
・恐竜から鳥類が進化したという仮説については、
19世紀、ジュラ紀地層からの始祖鳥化石発掘以来、長らく研究が停滞していたが
近年、相次ぐ白亜紀の鳥類の化石発掘などで、かなり証拠が固まり、
恐竜→鳥類については定説になりつつある。

・中生代の鳥類については、
白亜紀には既にジュラ紀の小型恐竜→始祖鳥から進化していた真鳥類が、
翼竜の隙間を縫うように、生息、繁栄していたが、本作では描かれず。

・尚、白亜紀末の大量絶滅により真鳥類も恐竜と共に姿を消しており、
現在の鳥類は真鳥類とは別の新鳥類の子孫である。

・新鳥類がどの生物からどう進化したかについては、
真鳥類の非飛行型の陸生生物から進化したのか、
白亜紀の小型恐竜・オヴィラプトルの仲間から、
始祖鳥のラインとは別の新たな鳥類の系統として進化したのか、
そこが進化のミッシング・リンクになっている。
本作は後者の仮説を基に空白を新恐竜で埋めるシナリオを構築していると思われる。

・中生代の空の気候は基本的に安定、微風と推定されている。
よって飛行生物は、骨肉を削ぎ落した徹底的な軽量化、省エネ滑空飛行が王道。
終盤登場した超巨大グライダー生物である翼竜・ケツァルコアトルス?は、
中生代の空の覇道の極致である。

・一転、巨大隕石衝突後の空は荒天、乱気流と推定されている。
新恐竜キューが滑空ではなく、胸筋ド根性で羽ばたきにより飛行に挑むのは、
中生代白亜紀においては正気の沙汰じゃないが、
大量絶滅下の過酷な空では必須の進化。
弱肉強食ではなく適者生存こそが進化の本質であることを、
キューの羽ばたきチャレンジが示唆している。

・尚、巨大グライダーな翼竜の翼は羽毛ではなく指から伸びた皮膜。
一枚しかない薄膜のため、乱気流下では軽量もあって吹き飛ばされ破損し、
たちまち飛行不可になったと推定され、翼竜もまた恐竜と共に姿を消した。


恐竜ファンには、どうせ恐竜は絶滅したし……というバッドエンド確定の悲哀があり、
恐竜は鳥になって今でも生きている!というのも仮説に基づいた気休めの一種でしたが、
本作はそこを物語化したという点で新たな希望となり得る作品でもありました。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

子供向けは子供だましではない。子供も藤子F不二雄先生も馬鹿にしている。

 のび太の恐竜は何度目かのリメイクですね。あまり言っても仕方がないですが、もうドラえもん作るのやめたらどうでしょうか?絵柄や声優さんは好みもあるし時代性もあるからいいません。

 子供向け作品と子供騙しの作品は違います。少なくとも旧作のフタバスズキリュウという恐竜の選択、生息地、ジュラシックパーク的な卵から恐竜をふ化させる、どこでもドアの地図情報、恐竜狩りやタイムパトロール等々のSF魂、センスオブワンダーの宝庫でした。設定だけならハリウッド映画と同等かそれ以上だと思っています。

 そもそも65百万年前に隕石がユカタン半島に落下するのは今の時代でも分かっていることです。小学4年生でも恐竜好きな子なら知っている話です。
 設定上ドラえもんのうっかり…もあるかもしれませんが、だったら他に解決方法はいくらでもあるでしょう。

 翼竜というか鳥への進化系統にある恐竜だと思いますが…鳥の出現は1億5千万年前で全然時代が違います。
 そこも百万歩譲るにせよ、その個体が進化のキーになるなら、ドラえもんの介入が歴史的事実だったわけです。そうでなければ進化する個体が死んでいたわけですから。SF的には因果関係がループしている状態です。タイムパトロールの認識がそこまで甘いというのが解せません。

 SFも恐竜の設定も「子供だまし」です。あの恐竜のカラーリングや造形も。藤子F不二雄氏はSFの人です。藤子F不二雄なら、まずやらない設定です。「卵探検隊」という道具もそうですけど、卵にする意味が無いです。まあ、あげつらえばキリがないですが。

 SFマインドがあるシーンはすべてオリジナルを踏襲した部分だけです。あの未来への影響をチェックするカードはタイムパトロールぼんですね。

 ドラえもんをリスペクトして本当の意味で50周年作品を作るならまったく新しいのび太の恐竜にしないと駄目でしょう。1作目を越えられない作品は作る意味がないです。藤子F不二雄をリスペクトするどころか原作者に対する侮辱に近いものだと思います。
 
 と同時に子供の本物を見分ける能力を馬鹿にしています。このまがい物のドラえもん、まがい物の物語は子供向けだからいいかという精神が透けています。挿入歌も噴飯ものでした。案件の匂いがプンプンしてきます。

 川村元気氏は他人の作品にアドバイス、企画する分には優秀な人だと思いますけど、本作を見る限りご自身でストーリーは作らないほうがよろしいかと思います。

 そして、ドラえもんのアニメに今携わっている人は、子供向けであって、子供騙しではない、ということを忘れずにいて欲しい。そのためには滅茶苦茶な量のSFを読み、科学的な知識を勉強する必要があるということを思い出してほしいです。

 ドラえもんが案件化して退化している現実を見せつけられて、非常に悲しいです。この未来は藤子F不二雄氏が望んだ未来でしょうか?


 作画の1はキャラデザ評価と恐竜のデザインの評価含んで考えています。


追記 ピー助でてましたけど、いいのかな?恐竜育てたの2度目ということ?
まあ、それはいいとして、ピー助は隕石で死ぬんじゃあ…


22年8月 評価見直し中。極端な評価や感情的な部分を補正。初回見たときの印象と改めて旧作と比較したときの点数の補正など。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

感情に赴くのび太

 約5カ月延期されたドラえもん映画、何んとなく見てきたです。第一作ドラえもん映画のリメイク?と思ったけど、やや似ているようで違う、オリジナル要素の多い『ドラえもん のび太の新恐竜』だったです。
 「のび太の恐竜」違うのは、タイム風呂敷で一つの卵に返したに恐竜が、二匹だったことと種類の違うこと{netabare}、怪しい人は出てくるけど、悪者は出てこないこと{/netabare}だったです。

 のび太のキャラクター性全開みたいで、のび太らしさが目立っていたです。子供としてのわがまま純真さが、伝わった今作です。のび太と二匹の恐竜、キュー、ミューの出会い、生活、本来住むべき世界への冒険いくところが、ドラえもん映画らしさがあったです。

 のび太とキューとのやりとりに似たもの同士、どこかぐっとくるものあったです。{netabare}成長したミューが空を飛べるのに対し、キューが空を飛べないことが、後半において不利というのか、マイナスになることが明らかになるです。そこで、{/netabare}のび太、特にキュー自身どう乗り越えるのかが、このお話を大きく左右したと思うです。

 これから起ころうとする歴史の悲劇に対して、悲しみ納得できないのび太の行動は、何をもたらすのか?です。思いもよらない展開を引き起こしていくことが、意外性があり面白かったと思うです。ドラえもんたちの活躍と、キューの成長がカギとなるです。どんなことでも、乗り越えることができることを見せてくれたようだったです。感動的な終わり方と、主題歌がかなり合わさったようで良かったです。

 今作を見てキャラ、背景画、物語といい、十数年前のドラえもん映画より、やはりさらに質が上がっているのは、当たり前なのだろうなと思うです。6600万年の世界、いかにもそんな時代の世界で、凄いというのかリアルさを感じたです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5

70.2 5 2020年度の小学生アニメランキング5位
STAND BY ME ドラえもん 2(アニメ映画)

2020年11月20日
★★★★☆ 3.8 (17)
76人が棚に入れました
22世紀から来たネコ型ロボット・ドラえもん。ドラえもんとのび太が一緒にいるのが日常になった<現在>のある日、のび太は部屋でくまのぬいぐるみを見つける。それは幼稚園の頃に亡くなってしまったおばあちゃんが繕ってくれた、大切な思い出の品だった。大好きだったおばあちゃんを思い出し、涙が止まらなくなったのび太は、タイムマシンでおばあちゃんに会いに行きたいと提案する。反対するドラえもんだったが、直接会わずに様子を見たらすぐ帰ることを条件に、のび太が3歳だった<過去>へ出発!会いたい気持ちを抑え、陰からこっそり見ていたのび太だったが、ひょんなことから、おばあちゃんに見つかってしまう!小学生になったのび太の姿を見て驚きつつ、あの頃と同じく優しく受け入れてくれるおばあちゃん。すると、「のびちゃんのお嫁さんをひと目見たくなっちゃった」とふとつぶやくのだった。大好きなおばあちゃんの願いを叶えるため、<過去>、<現在>、そして<未来>を舞台に、ドラえもんとのび太の大冒険が始まる―――!!果たして、のび太は無事に未来のお嫁さんをおばあちゃんに見せてあげられるのか?

声優・キャラクター
水田わさび、大原めぐみ、かかずゆみ、木村昴、関智一、宮本信子、妻夫木聡

匿名係長 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

のび太くんΣ(゚д゚lll)

タイトル通り、前作【STAND BY ME】の続編です。

のび太くんとしずかちゃんの結婚式を軸に、『おばあちゃんのおもいで』と『ぼくの生まれた日』を盛り込んだ作品。

しかし、これは、、、

おばあちゃんやパパ、ママの優しさや暖かさは感じられたのですが、過去作と比べるとどうしても弱く感じてしまいました。

おばあちゃんのおもいでの過去作では、子供の頃のジャイアンとスネ夫がクマちゃんを取り返そうと一生懸命戦うシーンで号泣させてもらいましたが、今作では全く違った展開でしたね。
しずかちゃんの魅力を伝える上では良かったと思いますが、こちらのアニオリ部分は個人的には過去作の圧勝だと感じました。

大原さんを批判するつもりは毛頭ございませんが、個人的にはのび太の「おばあちゃん!!!」のセリフというか演技も過去作の方が好きだったなぁと思ってしまった。

前作同様、原作リスペクトは間違いないでしょう。

しかし、過去作では良い方向に追加された描写が多々あっただけに、今作は残念でならない。
過去作のファンの方は感動しにくいかもしれませんね。

何より、未来ののび太くんに初っ端からガッカリさせられてしまったのが大きなマイナスとなっていると感じました。

未来ののび太くんの好感度がかなり下がった状態から始まり、更に落としていくストーリー展開は流石に気になってしまう。

終わり良ければ全て良しでは無く、今回の作風であれば、もっと家族愛やのび太くんとしずかちゃんの絆を強く押し出して欲しかったかなと。

のび太くんとしずかちゃんの結婚式が見れる上におばあちゃんのおもいでやぼくの生まれた日まで組み込まれているということで、過度な期待を持ってしまっていたことに加え、どうしても過去作と比べてしまい個人的評価は下がってしまいましたが、

おばあちゃんののびちゃんのお嫁さんが見たいという希望を叶えられるという点については今作でしか味わえない物になっているので、そこは素直に良かったなと思いました。

ところで、
前作でも感じたのですが、のび太くん達が結婚するのは小学生の頃から数えて長くとも20年弱ですよね?

それにしては描写が未来すぎやしないかとw

まぁ現在と未来の違いをより明白にできるのは良いんですけどねw

投稿 : 2024/11/02
♥ : 1

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

需要がない

視聴前 見たくないよ~

視聴後 はぁ

私は1に連れてこられた友達にまた無理やり(今回は半ば強制ではなく完全強制)連れてこられました。見たきゃ一人で見ればいいのに、と思うのでsがドラえもんだけは友達と見たいらしいです。私の数少ない友人の一人なので大切にしますが、さすがに今回は揺るぎましたよ。

さて内容ですが。端的に言って最低です。
アホほどつまらない脚本と鬼ほどイラつくキャラ。本気で制作陣を殴りたくなりました。
序盤中盤終盤と全体的に惰性的な展開で、序破急もテキトー。盛り上がりも悪く、シリアス部分(と呼べるか微妙なほど弱い)とコメディシーンの使いわけが不十分。締めが悪く、終わった感じがしない。まだ続くというよりは小学生の作文の終わり方に似ている(この感覚伝われ)。
前作はまだ「ほらここ泣けるでしょ?泣いてもいいのよ?」と言っているような幼稚な感動シーンがあったのですが、本作に関してはどこが感動場面なのかまっっっっっっっっっっっっっっっったく分かりません。どこ?

さらにはキャラ。以前はガキと無能機械がわめていただけだったのですが、本作では成長したのび太がクズ過ぎました。本当に無理。しずかちゃんも前作の雪山のが全盛期です。それ以外は正直微妙です。ただただ可哀想。

前作の需要は「ドラえもんがフル3DCGで動いている」という需要が成り立っていましたが本作の需要とは?なくない?制作陣はアホなん?

監督は八木竜一さんと山崎貴さん。
脚本は山崎貴さん。
劇伴は佐藤直紀さん。
アニメ制作はシンエイ動画さんと白組さんとROBOTさん。

作画は知らん。
主題歌は石崎ひゅーいさん作詞曲、トオミヨウさん編曲、菅田将暉さん歌唱の「虹」

総合評価 需要なし

投稿 : 2024/11/02
♥ : 1

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

全ては、プリンスメロンホテルで叶えられる、一つの願いのために!

 おそらく多くの人に知られている、のび太のおばあちゃんに会いに行く話、のび太の結婚式、のび太誕生の話などを一つのつながりとして、うまくまとめたお話だったです。

 この3DCGアニメは、3Dでないのび太達と違い表情動作、手といい、まるで生きているような感じがしたです。ただ、再会した時のおばぁちゃんの動きがぎこちない感じがしたけど・・だったです。

 今の声優さんでなかったとき、今回のようなつながりでなく、個別で完結しているのをやや思い起こすです。
 冒頭から、現在、幼かったころ、大人とのび太の弱虫でわがままな一面が、らしさを見せてくれたと思うです。
序盤でのび太の身に何が起きていたのかは、見ていけばわかるようになっていたです。

 背景の風景なども非現実であっても、どこかリアルなところに、自分が幼いころ見た当時とは比較できないほど、洗練されていたです。秘密道具、タイムマシンなど、かなり精密に描かれていたです。

 大人ののび太と現在ののび太を見ていると、イライラしてくるけどそれが、のび太なんだなぁと思うです。これは、ドラえもんも大変です。

 トラブルがありながらも、都合よく過去はのび太とドラえもんしか、直接確認することができないけど、彼らだからこそ改めて気づかされる、自分があることを改めて知ることができたお話だったです。

 終盤の光景は、一つの願いのための現在ののび太による、私の記憶にない大人ののび太へのサプライズを見たです。最後は、見覚えのあるようならしい終わり方だったです。のび太の結論に注目です。「これで、いいのだ!」です。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5

61.9 6 2020年度の小学生アニメランキング6位
ハクション大魔王2020(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★☆☆ 3.0 (33)
74人が棚に入れました
50年の時を超えてハクション大魔王とアクビが帰ってくる!その目的はアクビが女王になるため、なんとあのカンちゃんの孫のもとで修行だとか!?今時の小学生、カンちゃんの夢を見つけるためにアクビが大奮闘!ところが、いたずら好きなアクビの弟プゥータも登場して人間界は大パニック! はたして夢は見つかるのか?

声優・キャラクター
山寺宏一、諸星すみれ、山下大輝、島袋美由利、村本享太郎、日髙のり子、古川登志夫、戸松遥、関智一、チョー

ゆん♪ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

懐かしくて新しかった!ラブコメ!?

無印大魔王視聴済。

今作も途中まではアクビちゃんを中心にかんちゃんとお友達のドタバラで面白かったんだけど、ラスト近く、かんちゃんに夢が出来た…ってあたりからちょっぴりラブでキュンなテイストになってって、何度か「え?かんちゃんいくつだっけ??」ってなった^^;

マリオくんとの微妙な三角関係がほほえましくもあったのですがw


最終回は無印ほどは泣かないだろうと思ってたらまんまと泣かされました><
さすが大魔王。。。

かんちゃんの淡い初恋のお話でラストもさわやかでした!
(うん、小学生だしね…これからこれから)

ぷう太はもう、マリオくんちにずっとお世話になるといいと思う。って何度か思ったw

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

時代背景が反映されていて、予想外に面白かった。

子供向けか、何をやるんだ? と軽く様子見がてら見たつもりでしたが、予想外に面白かったです。

まずリアル等身アクビちゃんが可愛かったですね。

夢を叶えてあげる、と言われても、現代の子供は将来に夢も希望も無く、何も無いとしか答えない。
魔法で欲しいものをあげる、と言われてもそれも特に無し。ゲームはもうあるし、スマホがあれば事足りるし、と言う。
50年の時代の流れで様変わりした様子に戸惑う大魔王達が面白かったです。
そこからの、だったら夢を見つけよう、という流れも良いと思います。
目指す夢があることが幸せですからね。

これはもうちょっと抑えておきたい所。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3

pooki さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

<50> 『ハクション大魔王』リメイク。旧作にも通ずる。

1 話視聴。
昭和のギャグ『ハクション大魔王』リメイク。
魔法使いの魔王の娘が現実主義な現代っ子の夢を見つけるお手伝い。
昭和アニメのキャラが世代間ギャップに戸惑う感じが旧作にも通ずるいいリメイク。魔王あっての作品だけに娘や息子がメインだと不安。
視聴は終了。あらためて旧 OP のベース (Ba) が凄い。そしてブル公…。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 0
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