小学生で漫画家なおすすめアニメランキング 5

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの小学生で漫画家な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月17日の時点で一番の小学生で漫画家なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

86.0 1 小学生で漫画家なアニメランキング1位
かくしごと(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (781)
3035人が棚に入れました
ちょっと下品な漫画を描いてる漫画家の後藤可久士。一人娘の小学4年生の姫。可久士は、何においても、愛娘・姫が最優先。親バカ・可久士が娘・姫に知られたくないこと。それは……自分の仕事が『漫画家』であること。自分の“かくしごと"が知られたら娘に嫌われるのでは!?“愛と笑い、ちょっと感動のファミリー劇場がはじまる――"

声優・キャラクター
神谷浩史、高橋李依、花江夏樹、八代拓、安野希世乃、佐倉綾音、村瀬歩、内田真礼、加藤英美里、浪川大輔、小澤亜李、本渡楓、和氣あず未、逢田梨香子、古城門志帆、原由実、小山力也、沼倉愛美

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

空気を読めと言われそうだが。感動>笑いな構造はどうかなぁ…。

諸君、私は久米田作品が好きだ。


親子愛もベタな泣ける話も好きだ。


しかし、本作には完全には乗り切れなかったと言いたい。


そもそも、久米田作品と感動路線って相性があまり良いとは言いがたい。


シャフトがアニメ化した代表作である「絶望先生」、「かってに改蔵」いずれも感動路線とは水と油な、距離をとったメタでブラックな大笑いとも涙とも無縁な作風だった。


本作の感動要素は悪くないが、正直無理に良い話にしようとしてしまっている人工さを感じてしまった、特に終盤。いくら良い話でも納得させる流れがないと呑み込みづらい。


あと、その要素を入れるため+1クールしかないから久米田さんの本来の持ち味のギャグもキャラの深堀りも物足りなくってしまったかな。漫画家漫画なら「吼えろペン」とかの方がずっと攻めたネタをやってたし。


アメリカ映画が顕著だが、やたら家族愛を押し出されるのは正直勘弁…って感じである。「リメンバー・ミー」とか悪い映画ではないが、これはどうなんだ…って飲み込みづらさがあった。


色々PC的に問題があったりする世の中だから万人が同意できるような価値観は家族愛しかないのかもだが。どんな価値観でも自然にすっと心に染み透る上手さと、充分なセットアップがなければならない。


おジャ魔女どれみのあいちゃんがお母さんと再会するシチュエーションなんて、何万回描かれたんだって展開だけど、画面と同じく涙でお母さんが歪んで見えなくなってしまう。


別に奇抜な事をしなくても、しっかり基本が出来ていれば号泣させるには充分なのだ。

投稿 : 2025/03/15
♥ : 54

御宅忍者 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

好き嫌いが分かれるアニメ

個人的に好き嫌いが分かれるアニメだなと感じました。

漫画家である事を隠す父と小学四年生の姫の日常を描いた物語です。
この作品の「漫画あるある。漫画家あるある。」というテーマ自体僕はあまり好きになれませんでした。でも嫌いではないです。

お父さんと姫のやりとりを純粋に楽しむことができず、物語の後半からはくどいなぁと思ってしまいました。1話ずつ最後に父と姫のその後の展開とはというシリアスな話が加えられています。

最後の最後まで「漫画あるある」という作品なので、シリアス展開をまとめた最終話でも「まぁそうだよね」と思ってしまいました。とにかく好き嫌いが分かれる作品です。

opとedはとても良かったです。爽快感溢れるopが映像とマッチしていて素晴らしかったです。そして何といってもedの大瀧詠一さん選出が素晴らしすぎました。しかも原曲を使ってくれたスタッフに感謝したいです。

投稿 : 2025/03/15
♥ : 11
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

可久士は姫に嘘

原作未読 久米田作品初体験


東北新幹線仙台駅からさらに盛岡方面へ下ること4駅。“水沢江刺駅”の発着メロディを{netabare}『君は天然色』{/netabare}にしようという具体的な動きがございます。おそらく早晩実現することでしょう。言わずと知れた本作のEDに採用された日本のスタンダードソングです。大瀧詠一氏は江刺の出身。


{netabare}『君は天然色』
作詞 松本隆 / 作曲 大瀧詠一

 くちびるつんと尖らせて
 何かたくらむ表情は
 別れの気配をポケットに匿していたから

 机の端のポラロイド
 写真に話しかけてたら
 過ぎ去った過去(とき)しゃくだけど今より眩しい

 想い出はモノクローム 色を点(つ)けてくれ
 もう一度そばに来て はなやいで
 美(うるわ)しの Color Girl{/netabare}


大瀧氏が松本氏に作詞の依頼をしてすぐに松本氏の妹さんが倒れたため、依頼を固辞しようとしたのを発売予定そっちのけで待ってくれたという有名な話があります。残念なことにほどなく妹さんは亡くなられるわけですが、看取った後に歩いた渋谷の街が色を失ってモノクロームに見えたとのことでした。そんな松本氏が立ち直るきっかけになったのがこの曲の創作に向き合うことだったそうです。
レコード会社から代役立てろ!と急かされるのを突っぱねた“はっぴいえんど”以来の友情話もさることながら、明るくポップなジャケットの裏で、透き通った哀しみが伝わってくるとしたらそんな事情があるのでしょう。

作品に戻って『かくしごと』とこの曲。
とある理由でモノクロ世界の住人に堕ちてもおかしくない主人公後藤可久士(CV神谷浩史)とそんな彼にカラフルな色をもたらす娘さん後藤姫(CV高橋李依)との関係性が曲制作往時の秘話とシンクロします。

また前述の制作過程をどっかで覚えてたこともあって
大笑いとまではいかずクスッとできる塩梅のギャグだったり、
テクニカルな大瀧の曲みたいな詰め込みすぎちゃう?くらいの小ネタ投入だったり、
そして作品全体のポップさに隠れてる中で毎話顔を覗かせる哀しみのようなものだったり、
曲と作品との関連がよく出来てるなぁと感じた私です。
小ネタといえば毎度のサブタイもそうですね。漫画作品のタイトルをもじっていて、そのチョイスがど定番というより知ってる人は知ってる良作ばかり。あにこれやってる人は全部わかりそうなやつ。


なんだろなぁ…
すごいバランスがいいんですよ。過去作知ってると笑えるギャグ、わかりやすいボケ、通好みでマニアックなやつ、とベースとなるギャグのパターンが豊富だと感じます。そしてどれ一つ腹を抱えて笑うような破壊力はなし。
これは褒め言葉です。作品の主題が“お笑い+たまにいい話”でも“お笑い+最後にいい話”のどちらでもないから。一定レベル以下に抑えたギャグにしてるんでしょう。作品の早い段階でシリアス展開を想定できる演出だったのでギャグに全振りしたような中盤だと後々白々しく感じてたかもしれません。
それに“下ネタ漫画家”という本作の設定も絶妙だったかと。これが仮に“エロ漫画家”だったとすると一気にばれるばれないのサスペンス色が強くなって同じくバランスが悪くなってたと思います。


不満らしい不満はないかも。つまり満足。
作品の具体的なことあまり語ってない感想で恐縮ですがお察しください。それと自分は『絶望先生』含め過去作品を一切知らずに突入してますが充分楽しめたことを申し添えておきます。お薦めの一品です。




※余談

■永井博、鈴木英人、わたせせいぞう

夏のリゾート感たっぷりなイラストというジャンルがあるとしたら始祖にして御三家なんでしょう。オマージュ利いてるなぁと感じる場面多数でした。
あと細かいところであの人のモデルは東山魁夷ですよね。東山ブルーで有名な人。御三家もそうでしたし、イメージカラー“青”で統一されてました。


■刺さった父親の一言

愚直に娘が一番で最優先。素敵な父親じゃないか。

{netabare}第一話
アシ「いつも、俺は世間には迎合しないって言ってるくせに!」
父「はー?俺は姫に迎合してるだけだ」{/netabare}


■刺さった娘の一言

そう受け止められる娘さんに育ったことがもう…

{netabare}第六話
《ただ…父・母・娘の3人の家族が、平凡な日常を暮らすお話でした》
「つまらない日常こそが。一番の…夢物語だったのです」{/netabare}



さて、発着メロディ『君は天然色』に送り出されて上京する若者はその後の人生でどんな色をつけていくのでしょうか。
よく東北の人は寡黙だとか我慢強いとかいいますが、ことこの駅を使ったであろう著名人はごちゃごちゃ前に出てくるような人はいなさそう。職人気質な方ばかりな気がします。
例を挙げると「吉田戦車」「大谷翔平」「桑島法子」あたりw

だいぶ見劣りはしますが、約20年前にまさにこの駅から東京へと向かった10代の私もそのうちの一人。どんな色をまとうに至ったのか少し気になります。



視聴時期:2020年4月~6月 

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2020.12.19追記
《配点を修正》-0.1

その後無事に採用されたようで、2020年10月1日から導入されたとのことです。

東北新幹線の発車メロディー導入は、郡山(キセキ)、福島(栄冠は君に輝く)、仙台(青葉城恋唄)、一ノ関(夕暮れ時はさびしそう)、盛岡(ダイジョウブ)、新青森(青森ねぶた囃子(ばやし))に次いで7駅目。


2020.06.21 初稿
2020.12.19 配点修正/追記

投稿 : 2025/03/15
♥ : 65

63.4 2 小学生で漫画家なアニメランキング2位
伊藤潤二「コレクション」(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (140)
455人が棚に入れました
『伊藤潤二傑作集』『魔の断片』を原作とする。
『伊藤潤二傑作集』は、『富江』『双一の勝手な呪い』『フランケンシュタイン』など、伊藤さんの人気作を全11巻に収録した作品集。
『魔の断片』は、「Nemuki+」に掲載された読み切り『解剖ちゃん』『黒い鳥』など、全8作品を収録。

声優・キャラクター
三ツ矢雄二、下野紘、名塚佳織、緑川光、小山茉美、末柄里恵

シャベール大佐 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

気持ち悪いけれど、かなり笑えるホラー作品

ホラー漫画を原作として、毎回2つのエピソードで構成されるオムニバス形式の作品。全12話で計24のエピソードが描かれています。
内容的には、不気味だったり、不思議だったり、あるいはかなり気持ちの悪い物語が多く描かれていますが、どの話も発想が面白かったので、最後まで飽きることなく、とても楽しめました。ただ、ホラー作品として、観ていて怖かったかというと正直微妙なところ。作品の中で起きることがあまりにも現実離れしているためか、全体的にシュールな空気が漂っており、また、毎回の話のオチも、「え?これで終わり!?」みたいな唐突さがあって、なんだか笑ってしまうことが多かったです。
個人的に特に印象に残っているエピソードは、第2話Aパート「ファッションモデル」と第10話Aパート「グリセリド」で、前者のキャラはとんでもなく強烈でしたし、後者の内容の気持ち悪さは尋常ではなかったです。
声は、毎回なかなか豪華な声優を起用していて普通に良かったです。作画は、それほどリアルな系統の絵柄ではないので、グロいものが得意ではない自分でも意外と平気でした。全体的に独特な雰囲気や味があって悪くなかったと思います。また、EDの映像は、毎週その回の内容に合わせて変えていましたが、遊び心が感じられて楽しかったです。
最後まで観終わって振り返ると、24のエピソードの中で全く面白くないという話はなかったようで、どの回も平均して楽しめました。いちおうホラーというジャンルなので、意図したものかどうかはわかりませんが、笑ってしまうような場面も非常に多くあり、シュールコメディとして、とても出来の良い作品だったように思います。

投稿 : 2025/03/15
♥ : 12

野菜炒め帝国950円 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ありのまま起こったことを話すぜ ホラーアニメ見てると思ってたらいつの間にかギャグアニメを見ていた

なにを言ってるかわからねーと思うが俺にも分からねー。

世界の巨匠伊藤潤二氏のホラーコレクション集。

ホラーとは書いたが厳密に言えばホラーっぽい何かだと思う。
その何かが高度なギャグであることに気付くのに少々の時間を要するのだがそれはまた後ほど。

少なくともホラーと聞いて期待されるであろう恐怖感とかそういうのとは少しばかり縁遠い。

ただ雰囲気は妙におどろおどろしく悪く言えば気持ち悪い。
伊藤氏の絵柄は本来もっと気味が悪いと思うんだがこのアニメに関しては少しばかりそういうのが緩和されてる印象を受ける。
もっと忠実に気味悪く出来たはずである。

ともあれその抜群の気味の悪さ故にどうしてもホラー的ななにかを期待させてしまうんだがどういうわけかアニメで見ると絵柄 演技 見せ方 そのすべてが我々を恐怖より笑いに誘(いざな)ってしまうのだ。

シュールな笑いていうのかね こういうの。

怖いと思った回数より笑った回数のが間違いなく多いと思う。

そういう意味では下手な狙ったギャグアニメより笑えたぶん秀逸なギャグアニメであるとも言える。

笑わせようとする意図は無いのだと思うのだがそういうのに限って笑えてしまう。
そんな経験おそらく誰もがあることだろう。

繰り返すが雰囲気は実に素晴らしいのだ。
だからこそなんだかんだでラストが気になり見入ってしまう。

だが困ったことに物語のオチがよく分からん回もちらほら存在する。

例えばある不気味な存在がいたとしてソレがいったいなんであるのかとかいう説明が放棄されてるため不気味な話ではあったが結局なんだったんだ?て感じになってしまう回も少なくは無い。

知ってる人がどれだけいるかは知らないがホラー短編集「新耳袋」とかもそんな感じだった。
タイプ的には似たようなもんだろう。

そういう細かいとこを気にしたらダメなのかもしれないが気になるんだから仕方ない。
なんともすっきりしないこの気持ちをどうしろと言うのだろうか。

尚、オチの無い回の多い作品ではあるがたまに当たり回が紛れてるのがまた心憎い。

宝クジに当たるよりはるかに当たり回の確率は高いぶん随分良心的である。

不気味というだけでなくどこかシンミリとさせてくれるような秀逸な回も存在する。

個人的なお勧めだが「緩やかな別れ」と「案山子(かかし)」のラストは中々印象に残るものだった。

あんざんことか読んじゃうお茶目な人もいたらアレなんで念のため。

絵柄のせいなのかこれまた余り人気の無い作品のようだが回の出来自体は確かにピンキリではあるが惹き込まれるモノがあるのも確かであり間違いなく見て損はないであろう。

いや多分。

絵柄で敬遠するという行為はそれだけで人生の0.何%かは損していると言える。
絵柄が最優先されるのは薄い本だけで充分なのだと私は思う。

投稿 : 2025/03/15
♥ : 19
ネタバレ

おぼ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

おかしなホラー/1話感想(1.7)

原作未読/二クール

雰囲気が好き。

※星評価の基準は各話レビューのネタバレ内に記載
※レビューにネタバレはほとんど含みません
※最新1話のみ各話レビューから外しています
※基本的にはTwitterに書いた感想そのままです
※各話感想は殴り書きに近いです

( 'ω'o[各話レビュー]o
{netabare}
※星評価の基準
---------------- 8×キリトリセン ----------------
★★★★★/かなり面白かった
★★★★☆/面白かった
★★★☆☆/普通
★★☆☆☆/微妙
★☆☆☆☆/面白くない
---------------- 8×キリトリセン ---------------- {/netabare}

①「双一の勝手な呪い/地獄の人形葬」/★★★★☆
{netabare}
オムニバス形式のホラーアニメ。
伊藤潤二の作品は「ギョ」のみ視聴済み。
1話としては若干弱かった気もしないではないけど、ホラーなのにちょっぴりおかしな物語に最後までつかれそうで安心。
2話も楽しみ。{/netabare}

( 'ω'o[総括レビュー]o
※後日追記

投稿 : 2025/03/15
♥ : 16

78.0 3 小学生で漫画家なアニメランキング3位
ルックバック(アニメ映画)

2024年6月28日
★★★★★ 4.1 (104)
414人が棚に入れました
漫画へのひたむきな思いによって出会った2人の少女の姿と運命を描いた、藤本タツキの同名読み切り漫画を劇場アニメ化。
小学4年生の藤野は、学年新聞で4コマ漫画を連載している。そんなある日、学年新聞に初めて掲載された不登校の同級生、京本の4コマ漫画の画力の高さに衝撃を受ける。ひたすら漫画を描き続けるも、京本との画力差に打ちひしがれた藤野は漫画を描くことを諦めてしまう。しかし小学校卒業の日、京本に卒業証書を届けに行った藤野は、そこで京本から「ずっとファンだった」と告げられる。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

しっかりと狂っている鋭利な漫画創作物

多才で学級新聞の4コマ連載も器用にこなす小学4年生・藤野。
引きこもりでありながら背景画4コマで藤野を凌ぐ絵を出してくる京本。
少女2人の運命が交錯していく半生を描いた藤本 タツキ氏の同名読み切り長編コミック(未読)の劇場アニメ化作品(58分)

【物語 4.5点】
成果=才能✕投入時間

以前どこぞのビジネス系動画で耳に挟んだ公式が思い浮かんでずっと離れない。
余韻を引きずる創作青春物語でした。

舞台モデルとなったのは原作者出身地の秋田県にかほ市。
雪国の田舎町でクラスで1、2番くらい絵が上手かったくらいで、画家になれるわと褒められ舞い上がった少女が、
京本の圧倒的な才能に直面して狂わされる。

天才に追い付こうと藤野は青春全てを漫画に捧げようとする。
友人とお付き合いする時間、武芸に励む時間など、
社交性が高い陽キャ人間属性を全てかなぐり捨ててまで絵に没頭する。
が、引きこもりの京本は、それ以上の時間を投入して、さらに先を行ってしまう。
元々自分より画力がある人間が、学校に行くのをやめたというハンデを生かして、自分以上に絵を描く努力をするのだから当然だ。

漫画家を目指すのもまた、全うな人生のレールから外れる狂気。
持てる才能を、どれだけ人間やめて育めるかの勝負。

幼い頃は絵が上手いともてはやされるけど、成長して、やがて社会に出る現実が迫って来ると、
絵なんていい加減卒業しなきゃと白眼視される。
挙げ句、友人には「オタクだと思われてキモがられちゃうよ」と言われる藤野。
因みにこのセリフ、原作者が実際に言われた言葉とのことで。


こうした作家志望の狂った部分が序盤から容赦なく描かれている。
だから終盤、才能への嫉妬ゆえの(※核心的ネタバレ){netabare} 絵をパクられたと京アニ放火事件さながらに襲撃事件を起こす男の狂気も、{/netabare}
本作の文脈から、作家志望なら嫉妬の処理を一歩間違えばこうなるのかな?くらいには納得でき恐怖しました。

本年は、短尺ながら鑑賞消耗度が高いODS(非映画デジタルコンテンツ)のアニメ作品興行が多い印象ですが、
本作は、その中でも特に心を削って来る内容。

海外サイトではドラマだけではなく、ホラー、サイコスリラーにも分類されている『ルックバック』
これをG(全年齢対象)に区分した映倫。
やっぱり冒頭10分くらいしか審査してないのでは?という私の疑念がますます深まりますw


【作画 4.5点】
アニメーション制作・スタジオドリアン

絵描きたちへの賛歌を志向し、手描き感を残した映像を追求。
押山監督は脚本、キャラデザ、作画監督と兼務を重ね、
監督自身も最後の1週間に原画1000枚を量産するなど、
まぁまぁ人間やめてる少人数制作の狂気で応える。

原画のラフな線を動画に残すため“原動画”なるポジションも設定。
妙に生々しい本作のアニメーションの質感を支える。


創作シーンについても、普通は絵を紙に描き込んでいる様子などが思い浮かびますが、こうした描写は本作では割と少なめ。
むしろ、貧乏ゆすりする藤野の後ろ姿。
その後ろ姿のバックの四季が次々に切り替わる光景。
デッサン鍛錬で積み上がるスケッチブックの山。
など創作の狂気に囚われた人間が、膨大な時間を投入する有り様を強調する表現が際立ちます。

寝食も忘れて創作に没頭する人間って、やっぱりトイレで座ったまま寝ちゃうんだなw
何かにここまで人生を捧げた経験がない私には、
こうした創作アルアル?表現が興味深く、刺激的でした。


{netabare} 藤野が京本に自分の漫画を褒められて舞い上がるシーンの雨天。{/netabare}
{netabare} 中学時代、藤野と京本が応募漫画作品が初めて入選した雪深いコンビニの一夜。{/netabare}
漫画の道が開けていく場面の荒天。
ここも才能と努力で、陽の当たる“普通の”人生から外れていく方向性も想起させられ心に残りました。


【キャラ 4.0点】
主人公・藤野。
“みんな”にキモい、案外、絵が普通だったと手のひら返された自分の4コマ漫画を、
誰よりも、ちゃんと見てくれていた引きこもり超絶背景マンの京本。
{netabare} 自分よりも才能がある奴と思って嫉妬していた人間から自分を認められる。
こんな劇薬ぶっこまれたら、退路を絶って人間やめて漫画家の道を猛進するしかありません。{/netabare}

京本にとっても藤野は憧れの“先生”であり、外の世界の光をもたらしてくれる救世主。
ある種の共依存にも結ばれた名コンビ。
その関係性の変化も本作を痛切にしているスパイスです。


【声優 4.0点】
作画に手描きの生っぽさを求めるならば、演技にも記号化されない天然素材の生っぽさを求める。
こうした方針の元、キャスト陣には、
主演の藤野役に河合 優実さん、京本役に吉田 美月喜(みづき)さんと、
俳優陣をオーディション選出。
一方で記号化されたキャラ作りを求めたい作中4コマシーンには、
森川 智之さん、坂本 真綾さんと声優陣を起用。

筋は通っていますし、実際メインお二方の演技は上々でした。
あと、メインお二人は顔立ちも、どことなく藤野&京本に似ている気がしますしw

河合さんは接する人間によって仮面(ペルソナ)を起用に使い分ける、
藤野の社交性を好表現できていましたし。

吉田さんも引きこもり成分が天然配合された京本のボイスがハマっていました。

音響も良質な天然素材を確保したと慢心せず、
例えば京本の秋田弁訛(なま)りが、藤野に連れられ外の世界を知る内に徐々に訛りが取れて明るくなっていく。
その変遷を表現してもらうため“訛り変化一覧表”を用意するなど、
細部に渡るディレクションで素材を引き出す好采配。


が、昨今のアニメと実写の中間領域で求められがちな“ナチュラルな演技”とやらも、
今のアニメ声優ならば十分できると思っている私の強固な価値観を揺るがすまでは行かず。
ここもベターであってもベストではない。4.0点が上限ということで。


【音楽 4.5点】
劇伴担当は青森出身の音楽家・haruka nakamura氏。

雪国から、ギターの才能の自己実現を求めて上京したという同氏。
同氏のアーティストとしての原点は、秋田などがモデルの本作の世界観と親和性があります。
純度の高いピアノ、ストリングスに時に聖歌隊の歌声もアレンジした歪なくらい美しい楽曲群は、
ここも、さながら才能に殉じて人生を捧げる絵描きたちへの賛美歌の様相。

そして、こうした創作への“殉教精神”は同氏が作編曲したEDの女性ボーカルバラード「Light song」で極致に達します。

投稿 : 2025/03/15
♥ : 21

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

名付けて逆「スラムダンク現象」。『さよなら絵梨』の映像化には期待したい。

 今年は「ハイキュー!!」に「マッドマックス」に本作と並の傑作どころやない、大傑作かも…な期待作が揃っていたのですが…。


 「スラムダンク」を熱愛して山王戦なんか穴が開くほどに読み込んできた私としては、もう一昨年?の新作映画は正直物足りない出来でした。リョーちんの蛇足なエピソードが足されてより短くなった尺に、最高の物語のあらすじ、上っ面をなぞっただけのような薄まった原液を注入した、テンポアップし過ぎな作品。CGによるリアルスポーツのような感覚に挑戦したかったのかもだが…という評価でした。


 何故「スラムダンク」を引き合いに出したかというと、本作は逆なようで同じ事態に陥ってしまったように思えました。あちらはテンポアップし過ぎて薄まった、こちらは膨らませようとしてテンポダウンしてやはり薄まった。どちらも内的要因だけでなく外的要因もあってか。原作を読んでいた時のテンポ感、ドライブ感を踏み外してしまったように思えてなりません。


 「スラムダンク」或いは「ハイキュー!!」の場合は、長い物語を短い一本の映画にしなくちゃならなかった。こちらは短い物語でなんとか映画一本にしなければならなかった(私としてはビックリ二本立てを仕掛けてくるくらいいしても良かったような気もしますが)。


 といってもやはり元々の物語が映像にしてもせいぜい30分、長くても45分くらいのものだから一本の映画としての満足感は薄い…。「デジモン ぼくらのウォーゲーム」や「プリキュア オールスターズメモリーズ」のような短い尺を有効に使い切っ大傑作たちも存在するわけで、尺やサイズに合わせた物語作りは思っていた以上に大切なことなんじゃないでしょうか?。


 私としては、「原作通りにしろ厨」はナンセンスだと思います。映像化する以上は変更はやむを得ない、むしろ+に転じさせることだってできるように思います。しかし、漫画を映像化する場合は、細部ではなくその物語の本質である構成やテンポ感に手を加えるのは危険なように思えます。やはり物語のサイズ感にピッタリな形態を選ぶべきでしょう。商売上の色々はあるのかもですが、商売人でもない私はそこまで忖度してあげる必要は感じません。


 こんなこと言うのはアレかもですが、どちらもこれなら家に帰って原作漫画を読み返した方が良かった…。あとで時間をおいて予告を見直したら変わらずグッときた。やはりもっと短くして、二本立てにするべきだった!。「さよなら絵梨」は映画の話なので、みんな大好き映画についての映画になるから映画化した際の伸びしろに期待。内容も正直本作より濃密ですし。

 

 (後記)


 配信で改めて見たが、こんなに引き伸ばしてたか…と初見のとき以上に感じてしまった。クライマックスなんて原作では3,4カットで畳み掛ける感じなのに、こっちでは体感3分くらいない?ってくらい長い。


 アニメーターの方としては、アニメーションは「動き」だろ!ってのはわかるのだが、やはりアニメはそれだけじゃなくて演出の方が重要に私は思う。予算とかの兼ね合いもあったろうが、出崎さんや庵野さんが枚数使えなくても魅せる演出で効果的なシーンを作っていた例もある。


 本作に限ないが、タツキさんの作風はドライに突き放したところが持ち味で、映画的に翻訳すると細かいカットをパンパンと積み重ねタイプの方が良かったんじゃないかなぁ〜。本作の場合はそれでも根底に強烈にエモがあるから、かえってそれが浮き上がってくる構造になってるし。その点、予告やpvだとそれこそ短いカットがポンポンと切り替わっていくスタイルにならざるをえないから、かえって本作の魅力を拾えてるように改めて思いました。

投稿 : 2025/03/15
♥ : 11
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

大切なひと

スタジオドリアン制作。

漫画へのひたむきな情熱が2人の少女を結んだ、
少女たちの活躍とその後の運命を描いた青春物語。

心に迫る素敵な短編だと思います。

四コマ漫画を描きクラスの人気ものであった、
小学生の少女藤野は、不登校の少女京本が描いた、
四コマ漫画の画力に驚愕する。
ひたむきに絵を描き始める藤野だったが、
京本との画力の差は一向に縮まらなかった。

{netabare}絵を描くことに気力を失った藤野であったが、
卒業式の日、京本と直接話したことが転機となり、
藤野はまた漫画と向き合うようになった。{/netabare}

2人の青春が荒々しい描線で描かれる。
きっとそれは平坦なものでもないでしょうが、
輝かしい青春であり、かけがえのないものだ。

夢中になり絵を描くことへの思いが伝わり、
彼女たちの青春に共感し感動もまた伝わる。

{netabare}やがて大きな悲劇が起こり、
藤野の自責の念が物語を分岐させる。
そうありえたかも知れない望ましい世界である。
大きすぎる痛みは決して完全には癒えないだろう。
ただそれでも前を向いて物語は終わる。{/netabare}

ここには必要な言葉と表現しかない。
それが心の深い部分に響いてくる。

大きく深呼吸をして、また前に歩もうと思う。

投稿 : 2025/03/15
♥ : 32

66.4 4 小学生で漫画家なアニメランキング4位
僕とロボコ(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (40)
107人が棚に入れました
鬱屈した世の中に、ニーキック!
令和のニューヒロイン爆誕!

西暦20XX年――
美少女メイドロボ「オーダーメイド」が一家に一台普及した時代
平凡すぎる小学生・平凡人は、念願の美少女オーダーメイドに心躍らせていた。
しかし、家にきたのは――!?

想定外に規格外!?
史上最強のハチャメチャメイドロボ・ロボコが、
令和の日本を(やや強引に)元気にします!!

この冬、日本中がロボコのトリコになる――!

snow さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

まさかの劇場版<52>

慣れて多少評価上がったけど、この作品のネタはもうちょっと噛み締めたほうがいいなぁという感想は変わらず。
てーきゅうや信長の忍びみたいなゆるめのその場その場でのボケなら畳み掛けた方が好みだけど。
まさかの劇場版制作決定発表が一番インパクトがあった。
他のジャンプ作品と併映で短めのをやるんやろか。

あらら<50>
3話まで視聴。
ロボコの声がおっさんなのは個人的解釈違いなのでおいといて、それより聞き取りづらいのが問題。芸人起用なんやね。
尺短くテンポが早いからとはいえ、ギャグが強調されずにスルスル流れていってるのであまりよい出来とは思えませんなぁ。
このアニメ全部観ても、作者が作った呪術廻戦EDパロ動画に及ばない予感。

投稿 : 2025/03/15
♥ : 2

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

短すぎる。テンポが速くて面白いけれど

原作はかなり好きです。

面白いですよね。
キャラがそれぞれ良くて、ロボコは面白くて。
女の子が意外と可愛かったりと、楽しいです。

で、アニメ化も嬉しく思っていたのですが…
わずか3分枠。うーん、そんな短くしなくても。
好きな作品なので残念に思いました。

でもまあハイテンポでまくし立てる感じは悪くは無いですね。
ギャグなのでグダグダやるよりは、これで良いのかもしれません。

だらだらしたつまらないアニメ化をされるよりはずっとマシでした。

全話感想
面白くてとても楽しかったです。でも短すぎますが…。
声も良かったですね。大変ロボコらしかったです。

しかし劇場版って一体何をやるんでしょうか。
とにかくロボコは好きなので、次の動きがちゃんとあるのは嬉しいです。
今後も応援しています。

投稿 : 2025/03/15
♥ : 3

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

普通に面白い。3分で正解のアニメ。

 テンポはてーきゅうで、キャラはドラえもんのパロで、ギャグはジャンプネタでしょうか。

 多分毎回見ると思います。普通に面白い…面白いだけですけど。3分以上は見るのは辛いと思いますので、ショートアニメは大正解です。



 追記 毎回見る気でしたけど、やっぱりやめました。理由は…まあ、普通に面白い気がしてましたが、普通につまらなくなったからです。人によっては面白みが感じられるとは思います。3話目で断念でした。

投稿 : 2025/03/15
♥ : 5

62.1 5 小学生で漫画家なアニメランキング5位
おそ松くん(1966年)(TVアニメ動画)

1966年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (13)
81人が棚に入れました
六つ子の“おそ松”兄弟、天涯孤独のワルガキ“チビ太”、横丁のアイドルの“トト子”、自称おフランス帰りの“イヤミ”、いつも縞のパンツ一丁の“デカパン”、両手に箸を持つ“ダヨ~ん”、頭に日の丸を立てた“ハタ坊”・・個性的なキャラクターがドタバタ劇を繰り広げる。

声優・キャラクター
加藤みどり、北浜晴子、田上和枝、小林恭治、白石冬美、八奈見乗児、麻生みつ子

ace さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

とてもおもしろい!オススメのバカアニメ!

・1966年の作品!!それってどんな年?

サッポロ一番しょうゆ味!を発売
日本でメートル法完全施行!尺貫法、ヤード・ポンド法などの公的な使用が禁止
ウルトラマンが放送開始
明星食品が「チャルメラ」を発売
江崎グリコが「ポッキー」を発売
トヨタ自動車がカローラを発売
ウォルト・ディズニーが死去

↑wikiより
なんか発売ばっかだな・・・

ちなみに
サザエさん生誕20周年という年でもあります
サザエさん、やばすぎん?

・赤塚不二夫のイカレ作品第1作
数々の頭のおかしい作品を世に爆誕させてきた赤塚不二夫
その「頭のおかしい作品」の一作目です
赤塚不二夫の代表作といえば、天才バカボンですね

・六つ子は六人というより、一人の少年
「おそ松」という司令塔の元動く
6人と言うより、「6人の集合体としての1人」、
「常に分身の術を使っているおそ松」という見方がしっくりくるか

・バカボンパパにそっくりのカッパがいる
途中カッパが出てくる回があるんですが
カッパのオヤジがバカボンパパに瓜二つ・・・

・途中声優が代わる
デカパン博士とチビ太の声がいきなり代わる
それも、まったく前の声優を踏襲していない
チビ太などは、少年らしい声から幼稚園児の声に急激に変わる
いやまぁ、これはこれでいい

・加藤みどり
言わずと知れた、サザエさん声優
「同一のアニメ作品のキャラクターを最も長く演じてきた声優」としてギネス登録されている
な、な、な、なんと
おそ松の声を演じる!
そして準レギュラーのはた坊の声も演じる
いやぁーぜんっぜんわからんわ
サザエの声の面影はゼロです

・ミッキーマウス形式
これはびっくりした
毎回同じキャラが違う役で登場します
チビ太は今回は六つ子のライバル、次の回では六つ子と初対面のレストランの店員
次の次の回では船の船員、次の次の次の回ではまた六つ子のライバルなど
六つ子たち松野家を軸としてイヤミやチビ太、デカパンなどは毎回役柄が変わる
イヤミは王様の回もあれば社長の回、サーカスの団長の回、乞食の回もあるなど・・・

六つ子たち松野家は変わらない
めったに出ないがトト子(しずか位置)も変わらないのかな

・昭和のアニメのレビューでは毎回毎回書いてるけど・・・
今は放送できないだろう
小学生が車の運転をしていたり、動物虐待
「あわれなめくらでございます」という乞食が出たり
その他放送禁止用語出まくり
これ今放送したら1発放送禁止、全話封印、放送委員会から呼び出しでしょう

・やたらホームレスと動物虐待が多く出る赤塚不二夫作品
赤塚不二夫作品の特徴の1つ
動物虐待とホームレスがやたら多い
この作品も例に漏れず多く登場する

・たまに目が気持ち悪い
言葉で説明するのは困難
驚いたときや、眠いときなどなど
目がなんか・・・変になるんですこのアニメ
すごく気持ち悪いというか
・・・・うーん難しいwww
見りゃわかる

◯よい
・六つ子はちび太と仲良しで仲が悪い
六つ子にとってちび太の存在は基本的に「敵」
毎回どちらかがどちらかにボコボコにされる

・・・が、チビ太が誘拐され10万を要求されたときは六つ子は満場一致で「助けよう!」と即断
両親に金を出すように説得する
非常に爽快

・六つ子たち
主人公の位置にいる
「6人もいてどうすんねん」とは、今だに思う
三つ子くらいでいいんじゃね?www
基本、六つ子たちのリーダー的な位置にいる「おそ松」が主人公かな
六つ子のうち一人が出てくるときはほぼ間違いなくおそ松である

6人もいるので、名前とか覚えるの大変そう・・・などと
思う必要は一切なく
6人全員が同じ顔に同じ服装に同じ性格で
一人一人に個性などないので「おそ松」の名前だけ知っていれば
それで問題ない

・愉快なチビ太
おでん大好きの動物使い
猫やカラスやカエルなど、動物を操ることが多い
基本的に六つ子と敵対しているが、仲間のときもある
とても愉快で楽しいキャラで、大好きです!
「けけけけけ」という笑い方が特徴
デカパン博士と仲がいい

・そして・・・恐らくバカボンパパと1、2を争う赤塚作品の有名キャラ、イヤミ
「シェーーー!!」「おフランスの~」「~ちょっ!」が口癖
様々な役柄でほぼ毎回出る
上に書いたちび太と違って、出てくるときはかなりの高確率で
六つ子たちと敵対している
非常に楽しい、大好きなキャラ
イヤミなくしておそ松くんは成立しない
ドラえもん、サザエさん、バカボンパパなど日本を代表するマスコットキャラの一人
この作品そのものや、おそ松やチビ太の存在を知らなくても、
イヤミと「シェー!」は誰でも知っているであろう

・楽しい「だよんのオヤジ」
こいつも様々な役柄で出番が多い
いつも語尾に「だよ~~ん」や「よ~~ん」をつける
しゃべり方が独特で楽しいキャラ

・独特すぎるキャラたち
上にあげたキャラ意外にもハタ坊やデカパン博士など楽しくて独特すぎるキャラがいる
こんな独特でイカれた楽しいキャラを次々考えつく漫画家他にいないんじゃないか?
彼ら独特すぎるキャラたちが作品を大いに盛り上げる!
最高っす!!

・神声優
演技臭くない演技をするのでとても自然!
個性的すぎる声優が多く、声を聞いてるだけでも楽しい
神声優ってのはこういうことなんだろうな
特にイヤミの声優と演技は神

・小林恭二
すぐ上にも少し書いたけど、イヤミの声優

赤塚本人が直接スカウトした声優で
これはもう、一度見てみて!としか言いようがない
こんな声優がいたのか!?というすごい声優だった

・イヤミ好きだわ
イヤミは大人なんですが
六つ子と野球をしたりチビ太とつるんだり、子供のような大人
こういうのはいいっすね、なんか
ガチガチの大人ではなく
子供心のまま、子供と付き合う
ほんとうの意味で「子供のままの大人」という感じ
憧れる

・アニメ史上最高のBGM
昭和アニメの特徴、ジャズミュージック
最高のジャズでした!
個人的にこのアニメのBGMはナンバー1

◯わるい

・クズ親
おそ松らのオヤジと、
おそ松らの母ちゃん
六つ子の母ちゃんはのび太の母ちゃんである野比玉子にそっくり
イヤミいわく、「汚い顔した頭悪そうなおばはん」

こいつらはなかなかのクズ
上にも書いたがちび太が誘拐され10万を要求され、おそ松ら六つ子が両親に「助けよう!」と説得しても
このクズ夫婦は「でも、ちび太よ?w」と無視しようとする・・・
腹黒すぎ

・クズ息子とクズオヤジ
じゃあ、松野家の絆は確かか・・・と思えばそうでもない
母ちゃんが働きすぎで目が見えなくなった回があったのだが、
普通は母ちゃんを労って、母ちゃんの代わりに家事や家のことをするのか、と思えばそうでもなく
六つ子は「これ幸い」と母ちゃんから言いつけられた家事をサボりまくり逃走www
逃げそこねた一人を除き、誰も家に残らず
父ちゃんも行方不明になるしまつ
結局母ちゃんは病み上がりの体に鞭打って、コイツラの代わりに家事をやる・・・
薄情一家

さっさと逃げ出した親父にいたっては
「日曜日も会社じゃ楽じゃないわwww」と
逃げたことに言い訳し、嘘をつく始末
ひでぇwww

・六つ子を判別する方法は1つもない
6人いるとはいえ、ほぼおそ松が主人公
誰かが名前を呼ぶまで、六つ子の中の誰なのかを特定するすべはマジで1つもない
すべて外見は同じ
ちなみに声優さんは六つ子6人に対し3人ついている
つまり、声優さん一人→六つ子のうち二人を担当している
なので、声優さんの声を聞き分けて、二人に絞ることはできる(自分はそれすら無理だったが)

・チビ太の声優さん
初期のチビ太は「けけけけけ」という笑い方がとても似合う、少年!といった声だったが
突如声優が交代し、しかも交代後は
幼稚園児(女児)みたいな声になってしまう
チビ太の口癖「けけけけけ」の笑い方も、なんだか無理やり出してる感じで
自然な感じがなくなった・・・
まぁ慣れるけどね(自分も声優さんも)

・秒で矛盾するデカパン博士
イヤミが虫やカエルをいじめる!

デカパン博士「かわいそうに!動物をイジメルやつは許さん!」

虫やカエルなど小動物が強くなる機械を発明したぞ!

猫を実験に使おう!

猫、アリに投げ飛ばされ吹っ飛ぶ

・・・・・なんやこれwww

◯THE VERDICT

10/10

・はちゃめちゃギャグアニメ
はちゃめちゃです
めちゃくちゃです
それがいいんです!!
赤塚不二夫産ってのはそういうもんです

・ミッキーマウスに似ている
毎回同じキャラが違う配役で出ている点や
耳に残るジャズミュージックが毎回入っている点など
第一話から俺はミッキーマウスっぽいと感じていた

・六つ子が1回も出なかったり、5秒くらいしか出ない回がある
だからなんだって話ですけど
珍しい
ドラえもんで言うと、のび太の出番がないようなもの

・猟奇的なおそ松
六つ子のリーダー格
他の5人に「カラ松は~~してこい!」「十四松は~~してくるんだ!」
など上から命令できる六つ子の司令塔
こいつ、子熊を生きたまま首をちょん切ろうとしたり
チビ太を茹でた鍋に放り込んでクマに食わせようとするなど
極めて猟奇的で凶悪な性格

最新作の「おそ松さん」で、えらくBL層に気に入られているが
彼女らはおそ松の本当の姿を知っているのだろうか・・・
ちなみに自分は今のとこ最新作(BL版?)おそ松を見る予定はない
「おそ松」というのはこの「白黒版おそ松だけ」である

カラー版おそ松はこの白黒版と同じ話が多いが(要するにリメイク)
結末が赤塚の意向に反して変な終わり方をしていたりする
白黒版おそ松だけが、全て赤塚の意向を反映した作品であり
原作者の意向に反するというのはもう、おそ松ではない

・猟奇的なチビ太
チビ太もチビ太で、クマに襲われ食い殺される寸前の六つ子を前に
一人だけさっそうと逃走
しかも「今頃クマに食われてんだろうな、ざまあみろwww」
と、心配する様子は1ミリもなくむしろ喜んでいる
猟銃を乱射して鳥を撃ち殺しまくり「けけけけ」と大笑いするなど

六つ子は、なんだかんだ言っても最後には
「助けてやろうよ」「大丈夫か?」などと声をかけたり
ずっと上で書いたけど、誘拐されたチビ太のために10万を工面するなど
チビ太の身を本気で心配したりもするが
チビ太にそういう人間味は皆無・・・

・オススメ!
最高クラスのバカアニメ
頭空っぽにしてわけのわからないはちゃめちゃなぶッとんだバカアニメを探してるならこれ!
おすすめです
とてもおもしろかった!

投稿 : 2025/03/15
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