アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価
3.0
押井氏参入、ディストピアの先にある未来を描く作品
OP&ED等独特の雰囲気は魅力的であるように思います。
ディストピアとはサイバーパンクの世界の果てにあるものですが
文明の終焉というプロセスを前提とし、なおかつ蒸気機関が象徴的に描かれる
本作のスチームパンクの世界観を理解するのは、少々厄介な話であると言えるのかもしれません。
どちらかというと複雑系の匂いがする作品でありますが、それが逆に見所であり
魅力であるとも言えるわけであります。
蒸気機関というのがまさにそれであるわけですが、「でっかい木」が描かれたら
ラピュタの最後のシーンが示すのと同様にスチームパンク作品であるということになります。
押井氏と言えば難解系作品を作ることで評判でありますから
恐らく本作も誰が見てもわかりやすいような表現にはならないように思いますが
一定の層の心には響くような作品なるような予感が大いにするわけでございます。