takumi@ さんの感想・評価
2.8
原作とは全く別物のひどさ
<最終話を視聴しての感想>
せっかくの最終回(8話)だからと少しは期待してみたが
あまりにひどい出来で、呆れてしまった。
原作とかけ離れてしまう作品は、たくさんあって
アニメ化する場合、それはもう仕方ないと思っていたけれど
ここまで雑に扱った例はあまり観たことがないかも。
舞台の宣伝的に放送されたはずだよね?逆効果なんじゃないの?
ライチが何であるか、紅一点の彼女の存在とか関係とか
リーダーであるゼラへのメンバー1人1人の想いは
いつ紹介されるのかと思ったら最終話で軽薄にさわりだけ。
まぁ元々時間が短すぎたかな。
ギャグにもシリアスにもなりきれない中途半端さが残念。
期待してた分だけ失望した。
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<5話までの感想>
元々のダークでシュールな展開はほとんどなく、健全たる男子が集まって
ガールズトークならぬボーイズトークしてるような感覚だ。
本当は1人1人、すごく濃いキャラを持ってるのに生かせず
ちょっと、もったいない気はするけれど、時間も短いし仕方ない。
音楽を担当されてるHAKUEIさん登場しちゃうし、
もう舞台のためのCMアニメと割り切るしかなさそう。
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<1話の感想>
原作は、いまや幻の劇団である東京グランギニョルの演劇『ライチ光クラブ』
当時、宣伝美術を担当していた漫画家 丸尾末広氏の絵を見て
すぐに惹き込まれてファンになり、それが今の自分の趣味趣向の原点となり、
幼い頃から両親に固く禁止されていたコミックを堂々と買って
家に持ち帰るようになったきっかけを作った・・
『ライチ☆光クラブ』と丸尾末広氏は私にとってそういう存在。
同じくその舞台を観て丸尾氏とこの作品の大ファンになったという
古屋兎丸氏によりリメイクされ、さらに舞台版の上映が決まったということで、
それを受けての今回のアニメ放送なのかも。
登場する少年達の声を舞台で演じている俳優が担当するだけでなく
個々の顔つきも原作よりその俳優達の顔のほうに似ているしね。
ただ、1話3分ほどなので内容もすごく薄い上、
原作を知らない人には少ししか伝わらないだろうし
原作を知っている人には、とても物足りない内容だと言わざるを得ない。
1曲2分程度のさわり部分だけ集めたクラシック名曲集のCDみたいな印象。
そこが残念ではあるのだけれど、キャラデザはこちらのほうが
一般受けすると思うし、2頭身にしたことでコミカルな部分が
強調され、間口は広くなっているのかもしれない。
退廃的で、少年達特有の美意識と残酷な狂気による壮絶なあの悲劇を
このキャラデザで描くと案外、シュールさが強調される場合もあるかもだし
ライチと少女にスポットを当てていくなら、それはそれですごく観てみたい。
たとえ短い時間でもその後何十年も記憶に残るようなCMもあるし
描ききれない世界ではないと思うので、ここはひとつ脚本のうまさで
ショートアニメを魅せて欲しい・・というのが1ファンとしての願いだなぁ。