2020年度の孤島おすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2020年度の孤島成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年02月07日の時点で一番の2020年度の孤島おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

77.6 1 2020年度の孤島アニメランキング1位
無能なナナ(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (558)
1772人が棚に入れました
「わたし、人の心が読めます!でも、ちょっと空気は読めません!よろしくお願いします!」孤島にある奇妙な学園。生徒、中島ナナオの前にあらわれたのは、転校生の柊ナナ。ここは、さまざまな能力を持つ少年少女が集う施設。炎や氷をあやつる者。自在に宙を飛べる者。空気を刃にして攻撃できる者――。生徒たちは、「人類の敵」と呼ばれる怪物と戦うために訓練を受けているのだ。だが、島にはいくつもの秘密が隠され、おそるべき罠が牙をむく。続発する怪事件。学園にひそむ殺人鬼。一人、また一人と姿を消してゆく同級生。予想を裏切る展開。知力、能力の限りを尽くした頭脳戦。そして友情。熱いドラマにいろどられた、「人類の敵」との死闘が、いま、始まる!

声優・キャラクター
大久保瑠美、下野紘、中村悠一、中原麻衣、増田俊樹、中島卓也、井上雄貴、大塚剛央、山谷祥生、手塚ヒロミチ、堤雪菜、小坂井祐莉絵、田丸篤志、富田美憂、二ノ宮愛子、大野智敬、鎌倉有那、髙坂篤志、遊佐浩二
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ぽんこつなナナ

どんな話なのか書くと何を書いてもネタバレになりそうなので詳しく書けないですが、能力者と敵が頭を使った駆け引きをしながら戦うのがとても面白いです。
特に最初のつかみがバッチリでしたね、驚かされました

残念なところは、かけひきに雑な部分がかなり多いところです

盛り上げ方が上手いと思うし、最後のほうの展開は好き
まだまだ続きそうな終わり方だったので、2期の制作が楽しみ
細かいことは気にしないほうが楽しめると思います。

【このアニメの変なトコなど】
{netabare}
【予想】
1話で崖から転落した中島くん、たぶん生きてるでしょうね。
漫画で崖から転落した人が本当に死んでるのはあまり見たことない。

【このアニメの変なトコ】
・暗殺したいって言うのにあんなメチャクチャな能力者達を集めるのは危険だとおもう。チームになられたらどうしようもできなくなりそう
・なんで敵の詳細もわからないのに一人に暗殺をやらせるの?協力者もっと必要でしょう
・推定殺害人数。能力と殺害人数の関係が適当すぎるような
幽体離脱や瞬間移動は本人次第でいくらでも殺害できそう、舌で舐めて治療や人の能力無効はどうやったら十万人以上も殺せるの?
暗殺者を騙すならもっともらしい嘘を入れないと暗殺者がギモンを持っちゃうんじゃ?
ナナは何も不思議に思っていないみたいだけど、それで頭がキレる?
・みんな自分の能力をペラペラと喋り過ぎ。せめて敵にまで話すのはやめたほうが
・強い能力持ってるのにみんな都合良い時だけ頭わるくなる
・人類の敵の姿を知らないのに、敵が人の姿をしていることもあるかも?って誰も考えないのはなんで?
・ナナは姿が見えないってみんなに言ってたけど、姿が見えない謎の敵がいるのにみんなのんきすぎない?
・行方不明と死者がいっぱい出ているのにみんな恐怖とか危機感とか全然なさそう

【ナナは無能力者だけじゃなくて、ぽんこつ?】
・最初に中島をターゲットに選んだのはミスじゃない?
能力のアンケートにみんなが正直に答えるかわかんないけど、先に全員の能力がわかってから一番厄介な人が警戒していないうちに不意打ちするのが一番安全じゃないかな?一人でも死人が出たら警戒されてやりづらくなると思う
能力者が自分の能力を隠そうとするならともかく、ペラペラしゃべってくれる人ばかりだから、聴いてから動けばいいのにって
中島くんはナナにとってはただの人と一緒だから後回しで良かったんじゃ?

ナナの行動も見落としが多くてご都合主義で助かってるだけだから、タイトル通りの無能な暗殺者だなーって思う
能力者は警戒はしてるみたいだけど、力をずるく使えばもっと確実に勝てるのにそうしないのも不思議

・渋沢は過去に飛んだ時にナナの記憶が書き換わったって言っていたけど、過去のナナが気配に気づいたならその後のナナの行動もまったく同じにはならないので未来である現在はもっと変わると思う。でも変わってない、ナナぽんこつすぎじゃない?
過去の自分は渋沢の気配に気づくだろうって言ってたけど、ナナはこの時よりも近くに人がいても気づかないことが何度かある
ナナは犯行時に周りを全然気にしてないから・・・

・キョウヤはナナの思考を読む能力が嘘じゃないか?って疑問持ってたから、どこまで心が読めるか試せばいいのに、そうしないでずっと心読まれるのを警戒し続けてるのもなんで?って思うし、ナナに能力を疑っていることを言わないほうがいいんじゃない?

ナナもキョウヤが疑ってますって言ってるのにカマかけられるかも?とか思ったりしない

・最初の崖突き落しはその日にツネキチに見破られています。ツネキチは未来念写の結果が変えられないことを知っていて、事前に自分の死を予知しています
ちゃんとナナを警戒しているけど、それなら襲われた後の結末が確定するまではナナに力を明かすのは危険だと思わない?
寝ている間に能力が発動するならなんで、ナナを同室に置いておくのでしょうか?
そんな命かけてまで脅してナナに要求したのは、住み込みで指圧マッサージ

おじいちゃんか!

・ミチルに中島殺害現場の写真を見られて、ミチルが疑うことなく差し出したから殺害を保留。
さっさと殺したほうがいいんじゃ?
ナナちゃんは何回、能力者に裏をかかれてピンチになれば学習するの?

・ネクロマンシー、死体の言葉が聞けるのなら人類の敵の手がかりは得られるとおもうけど、何人も行方不明になって死者も出ていてもそうしない
倫理観壊れてそうな人いっぱいいるのに、みんな自分の命よりも死体の気持ちを尊重する常識人、ふしぎ

・ユウカは入れ替わって待ち伏せして確かめるほど慎重なのに、誰かにナナのことをしゃべらないし、ナナもヒミツを誰かに喋られたかも?とか思ってなさそうだし、次の日の晩になんでユウカは死人の目を使って小屋の中の様子を見ないのかな?
ナナのほうも翌朝ユウカを背後から押し倒したなら、真っ先に針奪ってとどめさせばよかったのに
唯一の殺害道具を奪われただけでも致命的だし、キョウヤがいつ邪魔してくるかもわからないのに、ドヤ顔でユウカに種明かしして勝ち誇っている場合じゃなくない?
ネタバラシはモノローグでやればいいでしょう

・瞬間移動の子が死亡した時のスマホの処分のときに、こんなぽんこつなナナにはキョウヤの動きをあんなに的確に予測できるとは思えないです

・ナナが動機という防波堤って言って自分は大丈夫だと確信しているのがよくわからないです、幽体離脱の人のときも動機がわかんないから決め手がないって言ってるけど、そんなに動機大事?
幽体離脱しちゃえば殺し放題だから動機判明するまで泳がせておく余裕なんてないとおもう
非常識な能力があふれかえっていて、いつ殺されるかわからない危険な場所で、動機が絶対的な真理っていうのはどうなのでしょうか?

幽体離脱の人もナナが心を読める能力持ってるって言ってるのに「殺意がばれるから口封じしなきゃ」って思わなかったのかな?
私がこの人だったら真っ先にナナをどうやって排除するか考えるけど・・・

・先輩は姿かたちと能力までコピーできるのなら、正体を明かすメリットあるの?あれだけ万能な能力持っていたらもっとうまく立ち回れるとおもう


【遺作】
このアニメの放送の半年前にお亡くなりになったクレヨンしんちゃんのお父さんでお馴染みの藤原 啓治さんが一回だけCVとして出てきました
声優の収録ってかなり前に済ませるのですねー

これが遺作になるのでしょうか?
長い間お疲れ様でした、ご冥福をお祈りいたします。

{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 44
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今観てる

1話感想{netabare}
原作未読。
第一印象はあれ?こっちが先なのか。
で、何が先かというと…
個人語りになるので畳んでおくけど、{netabare}私はどうにも恐くて“なろう”の本サイトは未だ一度も覗いたことがありません。
とはいえ噂はちょくちょく耳に入ってくるワケで。
で、やれ異世界転生だ転移だしてチート授かって無双するものが多すぎるので、その逆パターンで「チート持ちの転生者を能力の無い現地人がコロコロする作品って無いの?」みたいなことを思ってたら、どうやらあるらしい。
人気があるかどうかは不明だけど。
で、それを聞いた私は「なんだよ、それアニメ化すりゃいいのに」と思ったことがありまして。
そしたらまぁこの作品はその希望したものにかなり近い…っぽい。{/netabare}
へーえ、マンガの方がフットワーク軽いのか?
できればこれが人気になってなろうが追随するようになったら楽しそうだけど、そこまでの期待は…う~ん?

意外性という意味では、これまた変な話になるけどナナの声が微妙に清水愛っぽく聞こえて、その時点で疑っちゃう(清水愛ってそういう役多いよね?)。
それと厳密には掲載誌違うみたいだけど大雑把に「ガンガン」という括りで見たら“ハッピーシュガーライフ”が先にあるワケで。
スクエニってこういうの好きなのかな?というよりハピシュガの反応を受けてこっちもアニメ化することになった…とかだったら嬉しいけどさ。

あくまで1話見た限りでは、今後なにも特別な能力の無いナナが知恵のみで異能力者をコロコロする展開を期待しちゃいます。
知らんから実際どうなんだかは不明だけどね、そうだったらいいなぁ、と。
ついでになろうの転生者コロココ作品とやらもアニメ化してくれたらもっと良いんだけどなぁ。{/netabare}

4話までの感想{netabare}
こりゃまた判断に迷う、いや面白いんだけどね。
設定というか描写に「穴」があるのは意図的なのかヘボいだけなのか。
あくまで登場人物本人は「自分の能力を完全に把握してる訳ではない」らしいので、意図的なのかなぁ?
例えば時間遡行といっても、過去の自分に未来を経験した自分が乗り移る(その時間に自分は一人だけ)のと、タイムマシンに乗って戻る(その時間に自分が複数居る)とでは大きく違う。
(面白いかどうかは判断任せるとして“シュタインズゲート”がその違いを明確に別のモノとして扱ってるので、入門用として見ても損は無いかも?)
この作品ではそれがごっちゃになってるような?
不老不死もそう、最初聞いたときは不死身と混同してる?と思ったが、4話で実年齢は見た目よりずっと上のようなことを仄めかしている。
じゃあ妹って何歳?とか、過去の大戦とやらは実際何があったのか体験してるのか?とか謎が深まる。
そして未来予知。
これもどちらかというと予知というより未来決定能力の方がしっくり来るような…視点を変えれば未来の自分が過去の自分へ電話レンジもとい写真を送るとも解釈できるワケで、それって時間遡行と被らない?
で、写真だけだというなら「人類の敵」は人間を操る能力があるとか変身能力があってナナに化けてたとか、いくらでも言い訳が出来そうだけど…まぁここら辺もなにかトリックが仕掛けられてそう。
細かいところではナナが慌てて窓から出て行った割には、窓がちゃんと閉じられてることを不自然がらないのが不自然。

ナナの上司もそうだけど、作中言われたことを鵜呑みにできない胡散臭さを感じる。
じゃあどこまで疑えばいいのか…が現段階で判別できなくてなかなか疲れるw
原作未読なワケだけど、ちゃんとキリのいいところでアニメは区切ってくれるのだろうか?
謎は謎のまま、というより謎なのか謎でないのかよく分からない段階でアニメ終わると厳しいかも。{/netabare}

6話までの感想{netabare}
あれ、ちょっと作画というか現場ヤバいのか?
全体的におしなべて作画が低クオリティなのはむしろ「まだ大丈夫」の範囲なんだけど、どうでもいいカットで突然枚数が多かったりするのはとてもキケンな香りが…。
「単に予算が少ないだけ」なのと「調整が上手く行ってない」との差になるのかな?
具体的には6話、ナナとキョウヤが葬儀の場から席を外して林の中で対話するシーン、キョウヤ「オレの心の声とやらが聞こえているんだろ?」ナナ「…ええ」のところ、カメラが顔に寄ってくという演出なのだけど、ただ拡大するだけじゃなくてわざわざ枚数かけてる、これ結構手間だぞ。
なぜここにそんな労力を?
凄い重要なシーンなら分かるのだけど、そこまでって感じはしない。
というかここでそんなに凝るなら他に凝るべきところはもっとあるだろう、これまでも会話のシーンでカメラを回転させることで原画枚数をケチるのを散々やってたじゃーん?
たまたまそこ任されたアニメーターが頑張っちゃった?
本編は結構楽しんで見てるので、現場がゴタゴタしてそうなのは不安なのだけど…はっ、そうやってヒヤヒヤさせる狙いか!?
だとしたら上級者向けが過ぎるw{/netabare}

7話感想{netabare}
この島には死体がゴロゴロあるだと?…き、きき、キターーー!!!
こういうのを待っていた。
やっぱ「あれ?この世界おかしいぞ」と、神の視点の視聴者ではなくキャラクターが疑問に思う展開はグっときますな。
しかも前任者の可能性だって?…キディグレイド…うっ頭が。
…。
とはいえどこまで掘り下げてくれるかは謎だなぁ、もう7話だもんねぇ。

と、実は7話まで全然調べてなくて気付いてなかったのだけど、このアニメの監督って“ヘボット”の人だったのね。
うっわこれは恥ずかしい、私が。
「4話までの感想」で時間遡行や未来予知についてツッコミ入れたけど、知らないワケ無いや、コレ。
「知ってはいるけどたまたまうっかり」ってことでもないだろう、ヘボットやってたのなら。
じゃあ意図的にボヤかしてたことになるけど、まぁそういうことだろう。
むしろヘボット的に考えるならナナが変装してると錯覚したゾンビは本当にナナ…前の周回の。
なーんてトリックが頭をよぎったけど、さすがに無いよね、まさかね。
けど「委員会」をエース岡ポジションではなく太陽系会議ポジションだと思うと結構納得できちゃう設定…な気がしてきた。{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 15
ネタバレ

fluid さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

推理、分析、笑顔の裏に隠された人の汚い部分をあばくアニメ

【分析】しながら最善策を考える描写が多くて楽しめました。この作者さんは哲学好きそう。私は人物の心理面における複雑さを描いた作品の方が好みですが、ストーリー展開の複雑さに重点を置いて分析していく流れを見せるこのアニメもなかなか楽しめました。あれこれ予想を立てながら見ることができるのでパズルを解くような楽しさがあります。

■善悪の描写がリアル
敵対関係を描きつつも善悪という視点は無く、そこに利害関係しかないところがリアルですね。後ろ暗い部分の無い人なんて現実にはいませんから、その表と裏の両方を描くことで違和感を感じさせない仕上がりになってます。誰を信じたらいいのか分からず推理する楽しみも生まれます。

■声優さんがすごくあってるなと思いました
大久保瑠美さん演じるナナの性格がおもしろいですね。{netabare}アニメ「ゆるゆり」の吉川ちなつと声も性格も同じでこのキャラ演じるならこの人しか居ないという感じ。あの笑顔の奥に潜む闇属性とのギャップが笑えます。
ミチルを演じる中原麻衣さんも小さな闇を抱えてるキャラに声当てることが多いので、何かあるんじゃないかとワクワクしながら見てました。{/netabare}

■ストーリー
話や設定はよくある展開だなという感じ。でも見せ方が上手いので普通に楽しめました。

■1話、最後にまさかの展開
ありきたりな日常を描きつつ能力者たちや世界観を見せていく展開ですが、女の子にカッコ悪いところを見せたくないなとか、ジャイアンキャラに絡まれて汗をかく様子とか、人物の心理的変化に対応したストーリー展開なので普通に楽しめました。最近のアニメの1話目はその普通に楽しめる作りにすらなってないものが多いので。。普通に楽しめるだけで感心してしまいますね。

能力を打ち消す能力とか、自分でも自分の能力が分からないとか、上条当麻かな?と思いました。そして最後、全然違いました。{netabare}お前が主人公じゃないんかい!打ち消す能力がモブキャラのように使い捨てられててシュールで笑えました。

■2話、時間を止められる男?過去に戻れる男?
能力の本質が分からず周りの人間が違った解釈をするという描写がリアルですね。宇宙のすべての概念や物理理論もまさにこれと同じ原理で成り立ってます。どこまで探っても本質は見えないという終わり方とか、実用的に問題ないレベルまで探って終わるところとか、かなり現実のそれに近いです。
正義感の強い人間ほど空回りするという描写もリアル。正しさが一つしか無いと勘違いしてる人ほど他人の意見聞かないですもんね。一番楽な生き方ではありますが、宇宙の本質は実はそうではない。

■3話、なぞの男
能力が分からない、目的が分からない、性格もパターンが見えない(笑)
分析力のみで戦うことしかできない普通の人間であるナナにとっては最強の敵ですね。そして最強キャラを連想させる中村悠一さんの声がとてもあってる。そして、まさかの不老不死かい!それ見たナナのドン引きする表情が良かったです。うんうんそういう気持ちになるよねという感じ。細かな感情の変化が予想としっくりあってるアニメは見ててとても共感できます。

■4話、ヒーリング娘
え、この子、中原麻衣さんが声当ててるの?とビックリ。こんな大人しいキャラも演じられるんですね。いやでも、今までのイメージからして、裏に闇を抱えてる展開もありそうだなとワクワクしてました。

■5話、未来予知男
写真をすり替えるんだろうなと最初見た時から思ってましたが、そのままでしたね。普通すぎる。キャラの性格も普通過ぎる。予想する楽しみが無くて今回は微妙でした。

■6~7話、ネクロマンサー
操ってると思ってた男が実は操られてたという描写がシュールですね。よく使われる展開ですが、死体から情報を抜き取られるとナナがまずい立場になると言うハラハラする展開の裏に隠されてたので驚きました。そっちに頭が回りませんでした。
しかも恋人ですらない、ストーカーが好きな相手を殺して死体を自分のものにしていただけという。ナナは最初から気づいていた?っぽいですね。「狂ってるな、私は人殺しかもしれないけど、死者をもて遊んだりはしない」という発言に違和感がありましたが、どうやらこの時点ですべてを見通していたようですね。人殺しと殺してないのとでは比べようも無いはずなのに、人を殺してる自分の方がましというナナの言い回し。お前も人殺しだろうと言うニュアンスを微妙に含めて挑発することで、物理的に不利な立場を精神的に優位に運んで逆転させようとするナナ。最初から映画館の火事で死亡したという話の中に矛盾を感じ、作り話だと気づいていたようですね。なぜ死因を隠す必要があるのか?→自分で殺したから隠したい。

■9話、先輩
やっぱりミチルに裏の顔があったのか!期待してた展開でした。
でも実は本当のミチルはいい子で、能力者がミチルに変身していただけという落ち。
海を渡ろうした能力者が銃殺されたのを見て身を隠していた先輩。1話から思ってましたけど、そもそも銃で狙われたらほとんどの能力者は死にますよね。世界を変えるほどの脅威にはならないだろうと思ってました。おもしろいからツッコみませんが。

■10話、ナナの過去と秘密
ナナが素の表情を見せるシーンが増えてきて良いですね。

■11~13話、ナナ以外の人殺しが登場
ミチルとナナがどんどん仲良くなり、あ、これ裏切りか死亡か何かのフラグかなと思いました。
そして最後、ナナがミチルをかばい死にかけ、ミチルが傷をいやすのと引き換えに死亡。
今回はひねりの無い展開でしたが、今までが人の汚い部分を見せる展開ばかりだったので、シンプルな友情シーンが輝いて見えました。
結局、ミチルは最初から最後までふつうにいい子でしたね。でもミチルは死ななくても良かった気がします。友達が死ぬ描写はいろんなところで使いわれすぎて驚きが薄いですし、生かしておいた方が二人の絡みがまた見れる楽しみも残りますし。たった一人の癒し系が消えてしまって今後どうなるのか。ミチル復活? or 他の癒し系登場?あの先輩がミチルか誰か死んだ生徒に変身して入れ替わる展開もあるかもしれませんね。
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 10

85.4 2 2020年度の孤島アニメランキング2位
劇場版 メイドインアビス -深き魂の黎明-(アニメ映画)

2020年1月17日
★★★★★ 4.2 (539)
2349人が棚に入れました
隅々まで探索されつくした世界に、唯一残された秘境の大穴『アビス』。どこまで続くとも知れない深く巨大なその縦穴には、奇妙奇怪な生物たちが生息し、今の人類では作りえない貴重な遺物が眠っている。「アビス」の不可思議に満ちた姿は人々を魅了し、冒険へと駆り立てた。そうして幾度も大穴に挑戦する冒険者たちは、次第に『探窟家』と呼ばれるようになっていった。アビスの縁に築かれた街『オース』に暮らす孤児のリコは、いつか母のような偉大な探窟家になり、アビスの謎を解き明かすことを夢見ていた。ある日、母・ライザの白笛が発見されたことをきっかけに、アビスの奥深くへ潜ることを決意するリコ。リコに拾われた記憶喪失のロボット・レグも自分の記憶を探しに一緒に行くことを決意する。深界四層でタマウガチの毒に苦しむリコ。リコを救ったのは成れ果てのナナチだった。ナナチを仲間に加え、ボンドルドの待つ深界五層へと三人は冒険を進める。そこで、プルシュカと名乗る女の子に出会い…

声優・キャラクター
富田美憂、伊瀬茉莉也、井澤詩織、森川智之、水瀬いのり
ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

初日舞台挨拶に行ってきました

原作既読

TVシリーズの続き
あるいは2本の総集編映画の続きです

かわいい絵柄に反してハードな内容で知られるメイドインアビスですが
中でも特にしんどい部分の映画化です
その描写はそれまでのPG12指定からR15指定に引き上げられ
前売りの返金対応を余儀なくされるレベルなので
原作を知らずにこれまでの映像化部分のみの知識で観に行く人は
それなりに覚悟が必要です

メイドインアビスという作品の魅力は
未知の世界を一歩一歩踏みしめていく
ワクワクドキドキの大冒険と
過酷な運命に翻弄されながらも
そこに毅然と立ち向かっていく少年(?)少女の姿
その二つが両輪となって進んでいくストーリーにあると思っています

ですからメイドインアビスシリーズ全体としては
物語に5.0をつけても良いと思っていますが
今回の劇場版はあまりに後者に偏り過ぎています
ほのぼのしたシーンは序盤のリコ飯シーン程度のもので
一見ほのぼのして見えるプルシュカ関連のシーンは
結末を知っているとまったく心休まりません・・・

今回の舞台挨拶で続編製作が発表されたので
この後はもうちょっとバランスよくなるので
どちらかというとそちらに期待です

そんなわけで御通夜にでも出席するような心持ちで
今回の作品を見に行ったわけですが
漫画だと割とあっさり進んでいたバトルシーンが
大幅パワーアップしています
原作だと一コマ二コマの部分を大筋は変えないままに
がっつり尺を取って見ごたえのあるバトルシークエンスに仕上げてありました
この部分に関してはしっかりと劇場版クオリティで
それだけでも劇場まで足を運ぶ価値があったと思います

この先の映像化に関しては今のところ制作決定としか報じられておらず
1部ニュースサイトなどで2期決定などと報じられていますが
残念ながら根も葉もありません
原作のストックもそんなに多くありませんし
原作と並走する形で定期的に劇場版を公開する
という形なのではないかと推測していますが
どのような形であれこの先の映像化には期待しています

~・~・~・~・~・~・~・~舞台挨拶レポート~・~・~・~・~・~・~・~

初日の朝イチ、上映後舞台挨拶にて・・・(ネタバレ有)
{netabare}司会のおねーさん(カドカワのP)

司会「皆さんおはようございまーす!」
客「おはよーございます」
司会「あ、皆さんだいぶ探窟慣れしてきましたね!」
レグ役:伊瀬茉莉也「去年は我々の方もどう接していいかわからなかった」
リコ役:富田美憂「私たちもこの空気感に慣れてきましたね」
ナナチ役:井澤詩織「うんうん」
プルシュカ役:水瀬いのり「え!?・・・あの・・・
   私、今どういったテンションで行けばいいのか
   全然わからないんですけど・・・」

まぁそりゃそうなるよねw
ただ言わせてもらえば
後編の時はボロ泣きしてましたが
今回はそこまででもなかったです
グレードダウンしたというよりは
ボ卿の怪演が圧倒的過ぎて
そういう方向にあまり気持ちが動かなかったというか・・・

水瀬「私はこの作品に携わるのは今回が初めてなんですが
   実はTVシリーズの時にリコ役でオーディション受けてたんですよ」
富田「あわわわわ・・・」
水瀬「あ、いえ・・・別にそういう意味じゃないんですけどw
   私はオーディションの際に感情移入しすぎると
   落ちて辛い思いでになることの方がが多いので
   あんまり感情移入しないようにしているんですけど」
富田「あわわわわわわ・・・」
水瀬「いや、ほんと変な意味じゃなくてw
   でもこうして巡り巡ってリコたちと冒険することができるのは
   何かの縁なのかなと思うと嬉しいです」

冒険・・・?
それはカートリッジとしてかな?(´・ω・)
それとも笛として?(><;

司会「皆さんの思い入れのあるシーンを教えてください」

井澤「まずライザのモノローグとタイトルロゴ
  あれがいかにも映画だぞ!って感じで
  見ただけで鳥肌立った!」

食い気味に即答するしーたむ
確かにそこも良いけど
みんなが期待jしてるのはそういう話じゃないですw

富田「プルシュカがこぼれちゃうシーンの後
   場面転換があってそのあとの
   レグとナナチに『二人とも~』って呼びかけるシーン
   テストの時に通しでまとめて録ったおかげで
   前のシーンの感情が抜け切れてなくて
   ちょっと半泣きの変な感じになっちゃったんだけど
   スタッフさんからはなんか『面白い』って言われて
   でもって本番はそれに近づけようと何度も頑張ったんだけど
   うまくいかなくて結局テストのが採用されちゃいました」

意図せずうまくいかなかったときの演技を
もう一度出してくれって言うのは
なかなか難しい注文ですねw

伊瀬「雪の中で倒したボン様に
   プルシュカが駆け寄って泣きじゃくるシーン
   リコたちからしたらミーティの憎い敵でも
   プルシュカにとっては大切なお父さんだと思うと
   すごく複雑な気持ちになった」

確かにあのシーンまでで観たらそういう思いもわかります
でもそのあとボン様がその愛娘にした仕打ちを考えると・・・

伊瀬「レグが切り刻まれるシーンで
   台本には『……つ!』って書いてあるのを
   どうやって伝えるのか試行錯誤したのが印象的
   息を吐くのではなく息を吸う演技というを初めてやった
   スタッフさんとも相談しながらいろいろ試してみた」

こういう声にならない声をちゃんと声にするのが
やはりプロの声優さんの仕事ぶりなんですよねぇ
いい仕事してました

水瀬「『リコたちと冒険したい』って叫ぶところ
   最初の段階でキャラクターのディレクションとして
   『リコたちより少しお姉さんな感じで』
   っていうよいうに受けていたんですが
   リコたちの前ですこしお姉さんぶっていたプルシュカの
   内面に秘められていたものが解き放たれたシーンでした」

結末を知った状態で観に行くと
ものすごい死亡フラグにしか見えないんですが
原作未読組にはあれはどう映ったんでしょうか?

井澤「捕まったレグを取り返すシーン
   ナナチのまま怒りを表現したかったんだけど
   感情を込めすぎると全然ナナチじゃなくなっちゃって
   ただのイケメンじゃん・・・みたいな
   やっぱりあのアンニュイな気だるい感じがないと
   ナナチっぽさが無くなっちゃうんだよなぁ・・・んなぁ」

さすがに最初のだけではマズイと思ったのか
再びしーたむのターン
感情的になるシーンなのに感情的に演じてはいけない
うーん・・・難しすぎる注文ですね

舞台挨拶のラストに
TVシリーズからのアニメ化の歴史をたどる
ダイジェスト映像が流れその最後に
続編政策決定の文字が!

伊瀬「アニメ制作って箱根駅伝みたいなものだと思うんです」
周り「???」
伊瀬「つくし先生が原作を書いて
   それを脚本家がシナリオに起こして
   監督が絵コンテ書いて・・・
   そんな制作過程の一区間が声優によるアフレコなんだ
   お正月に箱根駅伝を観ながらそんなことを考えてた」
   そうやってつながってきたタスキが
   さらに続編へとつながっていくのがとてもうれしい」

オフにもそんな思考してしまうのは
やっぱりプロ意識のあらわれですね

水瀬「盛り上がってるところに水を差して悪いんですが・・・」
周り「(あっ・・・)」
水瀬「でも、聞くところによると
   原作ではリコちゃんがプルシュカを回想してくれるとか?
   なので是非そこをバンクじゃなく新録でやって欲しい
   マネージャーさんを通して『アフレコまだですか?』って
   定期的に圧力かけて行くのでよろしくお願いします!」

出番あるといいですねw
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 21
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

妥当な構成と不適当な導線

2020年1月公開 105分でR15+指定


導線が悪いと思います。同時期で楽しめてる我々ではなく後続の方々にとって。
新作劇場版はTV版1期の続編にあたります。そして予定している2期はこの劇場版の続編になる模様。

 1期⇒劇場版⇒2期

矢印の変更やスキップはNG。1期は劇場版を楽しむための、劇場版は2期を楽しむためのそれぞれ必要条件が確定してます。しかもこれ以外に総集編映画が存在してたりと、視聴順が分かりづらく極めて不適当かと思います。
劇場版飛ばして2期観てしまう方が続発することでしょう。それ以前にやや混み入ってくると二の足を踏んでしまうものです。それが勿体ない。せっかくの良作なのにハードルが設置されてしまいました。


まあでも異議申し立てはそれくらいで、劇場版を続編としたことは極めて妥当な判断でもありました。劇場版として切り取る必然的な理由があったからです。
こと“冒険アニメ”に関しては私の浅いアニメ歴上この『アビス』ほぼトップクラスといってよい。
まず美術が素晴らしい。層を下がっていく度に景色が変わり、そのどれもが初めて見る光景だったり。さらに戻るべき場所オースの街も手抜きなしで描かれていることを地味に評価してます。
次に立ちはだかる困難が容赦ありません。“命がけの大冒険”を地でいくとこんな感じになるんだろうな、の説得力がそこにあります。
最後に探窟家のメンタリティがいかにもな感じでぶっ壊れています。
途中出会う人も先人もそして主人公のリコも。

{netabare}一層 : アビスの淵  深度0mから1350mの空間を指す。上昇負荷は軽い目まいと吐き気
二層 : 誘いの森   1350mから2600mの空間。上昇負荷は重い吐き気と頭痛、末端の痺れ
三層 : 大断層    2600m~7000m。二層に加え、平衡感覚に異常をきたし、幻覚や幻聴を見る
四層 : 巨人の盃   7000m~12000m。全身に走る激痛と、穴という穴からの流血
五層 : なきがらの海 12000m~13000m。全感覚の喪失と、それに伴う意識混濁、自傷行為
六層 : 還らずの都  13000m~15500m。人間性の喪失もしくは死。詳細不明{/netabare}

普通は一層すら勘弁です。そこを「憧れは止められない」で行けてしまうのが探窟家なんでしょう。
おさらいすると不動卿オーゼンの『監視基地』は二層。ナナチの住処四層は、リコがタマウガチに襲われミーティを送った場所であり、1期の終了地点でもあります。
そして五層『前線基地(イドフロント)』に待ち受ける黎明卿ボンドルド(CV森川智之)とのあれやこれやが劇場版で繰り広げられる物語となるわけでした。

このボンドルドがもう強烈過ぎて劇場版に押し込んだ感があるんですよ。
一大絵巻としての冒険物語がTV本編です。冒険というのは山場やポイントがあって、その一つ始めの関所にあたるのがオーゼンのとこ。オーゼンもだいぶユニークでしたが、二つめの関所の主ボンドルドには一人で根こそぎ持っていかれてしまいそうです。丸くなる前の野生爆弾くっきーが場を荒らしまくって後は一面焼け野原みたいな。冒険物語がバトルアニメに変貌してしまう怖さがありました。
全13話なりのバランスを崩しかねない存在それがボンドルド。ということで流れのあるTV本編からは切り離してリコたちに対峙させたのでしょう。動きも大きくなるのでスクリーンが映えます。

六層は還らずの都。上昇負荷は人間性の喪失もしくは死。目下リコ・レグ・ナナチの三名は五層なう。その五層には六層に行くため必ず通過しなければならないポイントがありそこにはボンドルドが鎮座。
因縁の深いナナチや一緒にミーティを送ったレグとリコにとっても激突必至です。果たして無事六層に向えるのか?動きが映える劇場版とか言っちゃってるのでドンパチはあると思っていただいてけっこう。

澄み切った悪意なき悪とはもっとも手が悪い。
人間でも善行を行ってると固く信じている時に最も残虐になれるのです。

冒険にとって必要不可欠なエピソードでありながらあまりにも規格外な存在であるため劇場版に押し込められた黎明卿をぜひご堪能ください。おそらく原作者の異常性癖がこれでもかと出ております。
あ、位置付けの話だけで文字数を取っちゃいました。



※ネタバレ所感

■1期のラストから

{netabare}「おや?反応が消えていますね」
「おめでとうナナチ。ついに成し遂げたんですね。」
「あなたにはたくさんのお礼が言いたい。是非ともまた会いたいですね」

1期第13話のラストのラストは黎明卿の不穏な一言で締めでした。
遡ることちょっと前。昏倒していたリコはミーティのお陰で戻って来られてましたね。

「私がずっと見てきた探窟家たちと同じ憧れにあふれた目」

リコの目に移ったミーティです。{/netabare}

{netabare}この劇場版で憧れを止められなかったもう一人の女の子が加わりましたね。これで五人パーティです。
ミーティを送って生への執着が無くなりかけてたナナチも「冒険が楽しい」と言いだしました。{/netabare}

これ以上ない2期への申し送りではないでしょうか?


一言
{netabare}ナナチとボンドルドの顛末はあれで良かったのだろうか?特にナナチ。{/netabare}



視聴時期:2020年10月 

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2020.10.31 初稿
2021.08.28 タイトル修正

投稿 : 2025/02/01
♥ : 58

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

物語は深界五層「なきがらの海」へ…

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ版と劇場版総集編前編・後編は視聴済です。
後編のラストでチラッと映っていたボンドルドとその娘・プルシュカが本作のキーパーソンです。


隅々まで探索されつくした世界に、唯一残された秘境の大穴『アビス』。
どこまで続くとも知れない深く巨大なその縦穴には、
奇妙奇怪な生物たちが生息し、
今の人類では作りえない貴重な遺物が眠っている。

「アビス」の不可思議に満ちた姿は人々を魅了し、冒険へと駆り立てた。
そうして幾度も大穴に挑戦する冒険者たちは、
次第に『探窟家』と呼ばれるようになっていった。

アビスの縁に築かれた街『オース』に暮らす孤児のリコは、
いつか母のような偉大な探窟家になり、アビスの謎を解き明かすことを夢見ていた。

ある日、母・ライザの白笛が発見されたことをきっかけに、
アビスの奥深くへ潜ることを決意するリコ。
リコに拾われた記憶喪失のロボット・レグも
自分の記憶を探しに一緒に行くことを決意する。

深界四層でタマウガチの毒に苦しむリコ。
リコを救ったのは成れ果てのナナチだった。
ナナチを仲間に加え、ボンドルドの待つ深界五層へと三人は冒険を進める。
そこで、プルシュカと名乗る女の子に出会い…


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

ナナチからボンドルドの人となりは聞いていたので、リコたちはボンドルドに関わることなく冒険を進められれば良いと思っていましたが、その発想は虫が良すぎたようです。

何故なら、深界五層で唯一第六層を目指せるラストダイブ地点が「前線基地(イドフロント)」に設置されており、ボンドルドはそのイドフロントを拠点としていたからです。
つまり、ここから先に進むにはボンドルドとの出会いが不可避である、ということになります。

常にお面を被っているので、ボンドルドがどんな顔をしているのかは分かりません。
ただ一つ、ボンドルドの行いはナナチから聞いていた話以上に常軌を逸していたことだけはハッキリ分かりました。
ボンドルドの思考の原点は「アビスのためなら何をしても構わない」というこの一点…
それが例えどれだけ非人道的なことでも…
だからボンドルドは命を使い捨てることすら厭わないんです。
何故、この作品がR15+指定になったのかが身に染みて分かった気がしました。

もう一人のキーパーソンである、プルシュカ(CV:いのりん)は、リコと同じ年くらいの女の子です。
天真爛漫で無邪気なプルシュカは、姿を見かけたら直ぐ抱きつくほど父親であるボンドルドが大好き…
ボンドルドが女の子をあやしている…こんな奇妙な構図を見せられるとは思ってもいませんでしたが、心の底から慕っていたのは間違いありません。

そして年の近い子供同士…仲良くなるのに多くの時間は必要ありませんでした。
リコたちと直ぐに打ち解け、リコたちの冒険譚を聞いて「リコ達と一緒に旅に出たい」と希望するようになったんです。
アビスで生まれ育ったプルシュカはこの深界五層が世界の全てだったから…
外の世界を見たいと思うのも、ごく自然な流れだと思います。

脳裏に浮かびましたよ…
リコ、レグ、ナナチにプルシュカが加わり、四人仲良く探窟している様が…
プルシュカはリコに懐いていたので、リコの前向きパワーに元気を貰って、苦しくても笑顔で乗り切っちゃう…そんな姿が浮かんだんですけどね…

どうしてこうなっちゃうのかな…

前触れが一切無かった訳ではありません。
ですが、最後の最後まで私は信じていましたよ…というより、信じたかったですよ。
まさかこんなにも平然と裏切られるとは思いもしませんでしたけれど…
もう悔しさで胸が一杯です。
だけど、最後の最後で希望の光が…奇跡を見ることができて、少しだけ救われた気がしました。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

上映時間が約105分の作品でした。
これまでリコ達が対峙してきたのはアビスに住む生き物や呪いといったアビスそのものでしたが、今回は相手が同じ探窟家という点において、やるせなさを感じたのは事実です。
また視聴して心に痛みを伴いましたが、それだけ前に進むということが甘くないのも事実だと思いますし、リコ達が選択したのはそういう茨の道なので、多少の痛みは止むを得ないのでしょう。

シリーズの続編の制作が公式HPで発表されていました。
TVアニメ版、劇場版、それともOVAなのか媒体は分かりませんが、今後の発表に注目したいと思います。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 24
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