姉弟で冒険なおすすめアニメランキング 5

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの姉弟で冒険な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年02月21日の時点で一番の姉弟で冒険なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

69.0 1 姉弟で冒険なアニメランキング1位
スクラップド・プリンセス(TVアニメ動画)

2003年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (273)
1781人が棚に入れました
ラインヴァン王国の王女だったが、マウゼル神より下される預言により“16歳になった時世界を滅ぼす猛毒”と告げられた幼い王女は秘密裏に処分されるはずだった…。
しかし、助けられ15歳にまで成長していた。パシフィカと名付けられた王女は、生存を知った王国軍と教会に狙われることになり、血の繋がらない兄・シャノンと姉・ラクウェルと共にあての無い旅に出る…。

声優・キャラクター
折笠富美子、三木眞一郎、大原さやか、近藤隆、川澄綾子、水島大宙、水橋かおり
ネタバレ

涼宮ハルカスキー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

『十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない』 クラークの三法則より

SF作家アシモフ氏による「ロボット三原則」をご存知の方は多いと思いますが、同じSF作家であるアーサー・C・クラーク氏による「クラークの三法則」というのはご存知でしょうか?
その中の1つに…
『十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない』
というものがあります。本作品はこれを映像化したアニメです。

他の方のレビューには「王道のファンタジー作品」という言葉が散見されますが、残念ながらこれでは本作品を理解していないようです。
{netabare}最初のうちは単なる西洋風ファンタジー物かと思いますが、そのうちその世界の不思議な成り立ちが気になります。また中盤では日本の銭湯のようなものが出てきて、一体ここはどこ?という疑問を抱きつつ、遂に超ハードなSFと展開していきます。特に最後のバトルゾーンは第1話では全く想像の出来ない場所でここにシビレます。{/netabare}

ちなみに本作品を理解出来る一番最初のポイントは「EDの映像」です。非常に綺麗です、特に空が…
{netabare}自分もすっかり騙されました、あの空には。
第1話からここにネタバレがあったにも関わらず、まんまと騙されてしまった自分ですが、こういう大どんでん返しがある作品は好きですね。{/netabare}

投稿 : 2025/02/15
♥ : 5

Dkn さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

よく在庫処理の投げ売りで見かけました

『廃棄王女』と呼ばれる、「世界を滅ぼす猛毒」と予言された少女パシフィカ。
彼女を守るために旅を続ける、義兄シャノンと義姉ラクウェルの3人が様々な困難や、人々との出会い、そして世界の危機・真相に近づいていく。設定や境遇は重いのにどこか明るくすら思えるキャラクターが魅力の作品。明るく生意気な妹パシフィカ。優しくおっとりとした姉ラクウェル。面倒くさがりでぶっきらぼうな兄シャノン。兄弟たち世界を滅ぼす猛毒として全世界から疎まれているパシフィカを守るため旅を続けています。メインのキャラクターは勿論のこと旅の途中で出会う人々にも複雑な感情の動きがあって一言には語れないキャラクターの深みが魅力で、全体を通しての雰囲気も非常によく、流れる雲や川のせせらぎなどを感じられる空気感の中でお話が進んでいきます。

評価されているのかされてないのか・・よくわからないんですが私は今でもすごく好きな作品です。DVDがやっすい値段で叩き売られているのを見かけると全部買い占めてやろうか・・と思うほどには好きです。制作会社ボンズの初期作品。スタッフも面白いことが納得の面々なので気になったかはぜひ見てみて下さい。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 9

たま。 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

完成度はまずまず。

世に生まれてはいけなかった子、廃棄皇女とその義理兄姉との逃亡劇から始まるファンタジー系物語。
話が進むにつれて、なぜ生まれてはいけなかったのか?からその世界の世界観の話まで広がりを見せ、ファンタジー系の話からややSF系の話まで広がり、やや目を離せません。
けれども、結末はやや弱いかな。まぁ、こういう結末しか描けないものなのかもしれませんが・・・。

ちょっとネタばれを・・・。
ナウシカの漫画版を読まれたことがある人には良い対比になるかもしれません。ナウシカに比べると構成が弱い。。。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 0

73.9 2 姉弟で冒険なアニメランキング2位
転生王女と天才令嬢の魔法革命(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (370)
1069人が棚に入れました
パレッティア王国王女、アニスフィア・ウィン・パレッティアには前世の記憶がある。 魔法が当たり前に存在する世界に転生し、魔法使いに憧れるアニスフィアが夢見たのは、魔法で空を飛ぶという、破天荒で非常識なことだった。けれど、なぜか魔法が使えないアニスフィアは日夜、キテレツ王女とあだ名されながら、怪しげな研究に明け暮れるはめに。 ある夜、お手製魔女箒で空へ飛び立ったアニスフィア。暴走する箒が飛び込んだのは、貴族学院の夜会。そこでは、魔法の天才と噂される完璧公爵令嬢ユフィリアが、アニスフィアの弟・アルガルド王子から婚約破棄を宣言されているところだった。声もなく流されるユフィリアの涙を見たアニスフィアはそっと手を差し伸べる。 ──この魔法はあなたの笑顔のために。2人の少女が未来を切り開く、「転生×天才」魔法ファンタジー!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

詰め込み過ぎ。百合なのに心情が弱い。魔道具が活かしきれません。

1話 超期待枠です。アニメのクオリティが高い、ヒロインがいい。

{netabare} 異世界ものは他の皆さんのレビューまちで選ぼうと思っていましたが、アベマのサムネが良かったので視聴。
 いや、作画もいいですけど、構図も演出もキャラデザもいいですね。ボカシをつかった遠近法やおありと俯瞰の構図を取り入れるアニメは出来がいい事が多いです。アニメのクオリティに信頼がもてます。1話の引きも悪くないですし。

 「聖女の力は万能です」以来のハイクオリティな異世界です…と思ったら同じ制作会社ですね。なるほどこれは期待枠です。
 そしてヒロインの設定いいですね。可愛いです。空を飛ぶという夢も期待できます。また、対になる娘もいいですね。憂い顔がたまりません。笑顔が見たい。
婚約破棄ものですが、「守るべき節度が…」というセリフから言って原作のクオリティが高いんだろうなあと思います。

 もう原作ぽちっちゃおうかなあ、と思うクオリティでした。2話確認して、良ければ…

 追記 結局文庫をポチってしまいました。5巻品切れです。早く増刷してください。{/netabare}

2話 いいですけど王女語りすぎかな

{netabare} 王女だけでなく登場人物が気持ちをしゃべりすぎかなあと。余韻や表情で読み取れるよう出来る部分もしゃべってしまっているし、その気持ちを演出、ストーリーで見せてくれればもっといいのに、と思います。作品が安っぽくなる気がして勿体ないですし、セリフは整理した方がアニメを見ていて作品世界に入り込めます。
 なろう原作ならスマホ前提で短文でセリフ多いのは仕方ない部分もありますが、アニメのレベル上げるならセリフを整理した方がいいかも。しゃべらせたほうがテンポが良くなるという狙いもあるでしょうけど。

 あとは王女に劣等感が無さすぎなのがキャラに分厚さが出ない気もしますが、これからかもしれませんしそこも含めて転生の設定を明かしていないのが気になります。
 
 まだ、原作は読み始めてませんが、EDの感じから言って、いつか転生の理由とかわかるんですかね?そこを隠しているのがいいですね。王女のキャラ設定はそこにつながるんでしょう。

 あと、1話目よりちょっと映像が安っぽくなった?クオリティは高すぎなくてもいいですけど、アベレージを維持してほしいなあ。{/netabare}



4話 うーん。話はいいけどテンポが遅いかも。1クールでどこまでやるんでしょう?せっかくのいいキャラとポテンシャルがもったいない気がします。

{netabare} キャラも話もいいんですけどね。どうもテンポが遅いというか、しゃべりすぎ、会話劇が多すぎで展開しないというか。「聖女の力は…」の時の軽快な展開に比べてちょっと見劣りするかなあ。小説で6巻らしいので2期目を考えるとぎりぎりですけど、それを考えると間延びする気がします。5巻を1期でやり切るくらいでやらないとラノベ、なろう系は会話が多いですからどうしても薄くなるでしょう。
 種まきはいっぱいしてますよね。竜と王子とあの黒い女性の正体となにより王女は何者が何も描かれず4話ですか…

 うーん。俺たちの戦いはこれからだ、で終わらせる気でしょうか。もったいない。作品のレベルを保てないで間延びさせるのは本当にもったいない気がします。まあ、半分くらい言ったところでもう1度1話から再視聴はしてみますが。

 原作6巻分届いているので先に読んでみることにします。


 で、2話で感じた画面の安っぽい部分ですが、うーん。安っぽいというより遠景の時に気の抜けた作画がある気がします。3DCGの特徴…なんでしょうねえ。引き画の時に線の数が減るせいか、細かい部分が省略されるのか、アップでは気が付かない歪さがでるのか。ベクター処理というかフラクタル化みたいな感じで、3Dモデルで遠景になっても線のクオリティを下げない工夫が必要かもしれませんねえ。{/netabare}

5話 久々にテレビアニメで熱くなりました。ワクワクドキドキで本当に面白いと素直にいえます。

{netabare} テンポがどうとか作画がどうとか前回までいろいろ文句はいいましたが、いいですね。5話。

 魔薬(マヤク)が出てきて「フルでいくのらー」になったときはどうかとも思いましたが、熱いヒロインの熱い戦いがたまりませんでした。

 魔法にかける想いがキャラ付けに活きています。異世界ものもこういう話なら本当に面白くできるんだなあと感動しました。やっぱりジャンルじゃないですね。また、熱血だけでなくて、「魔法科学」と人体の能力、あるいはコンプレックスについてもありそうですね。そこもキャラの奥行になっています。

 いや、本当に面白かったです。{/netabare}


11話 描きたいことと異世界設定の不釣り合いで損をしているかも。

{netabare}  本作はまずギフテッド…生まれつきの才能は努力で覆るということが言えます。また、ノブレスオブリージュ、アイデンティティ、格差社会と分断や既得権益を埋めるのが技術だということ。世襲の否定、職業選択・働く女性の問題等々かなり意識して話に組み込んでいます。百合の部分、つまりLGBTの部分もありました。

 キャラごとの抱えている問題のエピソードへの落とし込みもできると思います。そういう意図については非常に好感がもてます。話の展開もこの1クール分は事前に意図して設定を作ったのでしょう。ちゃんとやりたい事を描くための舞台設定ができていると思います。
 ですが、少し語りたい事、現代的な諸問題が直接的過ぎる気がします。ともすれば非常に説教臭い感じがしなくはないです。

 単純に異世界百合ものを楽しみたい、という層からするとかなり個々のキャラにストレスがかかっています。異世界的なノーストレス展開ではないですよね。本当はそういう話を望む層に対するアンチテーゼでもあるんですけど。
 それと原作もそうですけど、11話からの展開はちょっと急ですね。もう1エピソードあって妖精を深掘りしてユフィの選択があったほうが説得力があります。

 本作はキャラは魅力的だしそれぞれの個々のエピソードもワクワクします。アニメの作画も演出もレベルが高いです。

 類似例として思い出すのが「響け!ユーフォニアム」ですが、話の展開のうまさ、オブラートにつつんでストーリーで魅せる部分では、ユーフォより劣っているかなあという気がします。本作はストレスや内面を全面に押し出して説明しすぎですね。
 込められている意図については、本作のほうがかなりアップデートされています。

 それとユフィというキャラが描き切れていない…というかキャラ設定にブレが感じられるのが惜しいなあという気がしました。そこが11話前後が急展開に感じる要因なのでしょう。

 頭使わないほうが好きな視聴者からは不評でしょうし、真面目に見ている人にとっては面白いですが、少しユフィを含めて周囲のキャラがご都合主義かなあという気がしました。
 こういう批判はレベルが高いアニメだからできるのであって、普通の異世界ものならここまではいいません。

 あと音楽性はなんとかしましょう。レベルが釣り合ってません。{/netabare}



最終話 テーマ性とヒロインのキャラ、設定はいいです。ただ…

 アニメの水準も高いし、尻切れトンボにせず2人の行く末を提示したのは評価できます。テーマ性、ヒロインのキャラ造形、設定や世界観などは非常によかったと思います。
 王女としての役割、役割、やりたい事、家族構成など、生まれと環境と個人の能力・気持ちの部分が交錯してうまいプロットだったと思います。

 ただ、前半のワクワク感と後半のテーマ性を描く部分に入ったときのギャップですね。これはユフィというキャラを扱いきれていない、あるいは設定を上手く活かしきれていない気がしました。
 特にせっかくの百合ものなのに、心情の部分でアニス・ユフィの双方の気持の部分が薄かったですね。ユフィ→アニスはわからなくはないですが、アニス→ユフィに納得感がなかったですね。

 それと魔道具についてのカタルシスがないので、アニスが何を成し遂げたのか、成し遂げるのかも中途半端でしたし、ユフィとアニスの立場の逆転的な部分も妖精設定の弱さから納得感がイマイチでした。アニスの素性についての示唆はちょっとありましたけど、そこの部分が全然描けていないわりに、2期を前提にという雰囲気でもない感じです。

 いろんな要素のレベルが極めて高いですけど、肝心のお話の部分があせりすぎたのか、詰め込み過ぎたのか、人間の行動としての説得力がいまいちでのれませんでした。むしろ前半のアニスのハチャメチャのキャラのほうが面白かったし納得感もありました。

 ということで、低い評価はつけたくないですが、最後の3話が良くなかったですね。ということで画竜点睛に欠くというか、竜頭蛇尾というか、そういう感じでした。

 評価3.9で調整しましたが、ちょっと高すぎかもと悩みどころでした。


追記 感想に変化は有りません。やっぱり相対的に点数高すぎる気がします。作画が良いのはそのまま。キャラが表面的だった分、キャラと調整で使っている声優さんの評価を落とします。3.6なら丁度いい気がします。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 21
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

異世界転生物のテンプレから何処まで自由に飛べるか肝が試される

原作小説は小説家になろうweb版、富士見ファンタジア文庫ラノベ版共に未読。


【物語 3.5点】
ま~た異世界転生物か?テンプレばっかしでツマラナイ。
こうした批判は声がデカくてよく響きますし、私も言いますがw

その実、いざ、お約束と違うことをされて自由に飛び回られても、
惰性で乗れずに、上空からふるい落とされる。

そんな感想がまず残った物語でした。


中盤までは、旧来の異世界転生物のパターンを踏まえて観ても付いて行ける程度に、適度な距離が確保。
今までにあまりない新鮮な異世界転生物だな。いい百合だった。5話で{netabare} ユフィはアニスに何度、愛の告白をするのかw{/netabare}
といった感じで、前半は、転生アニメ乱造を嘆きつつも、新味を期待して、つい観てしまう層に訴求。

ところが、後半に入ると、さらに捻りを加えつつ、新展開へと飛翔。
アニスもシナリオも暴走?と戸惑う方もいたかもしれません。


後半、折り合いのヒントにしたいのが、原作者・鴉 ぴえろ氏が『魔法少女リリカルなのは』の大ファンだということ。
“十分に発達した科学は魔法と見分けがつかない”を地で行く魔法及び「魔学」の設定、世界観。
何より終盤、{netabare} 泣いてる金髪のあの娘を助けるために全力全開で撃ち倒しに行く件などまんま『なのは』w{/netabare}

結局、異世界転生物のテンプレから自由になって、濃い目の百合で『なのは』みたいな萌え&燃え友情バトル作品がやりたかったのだろう。
というのが私の結論です。


私はアニスがユフィに贈った魔道具「アルカンシェル」を見て、
『なのは』2期の次元航行艦アースラの決戦兵器と同じ名だと嬉しくなる程度には『なのは』厨なのでwこの展開は大歓迎。

ですが理解の拠り所を持たない視聴者のためにも、もう少し伏線、誘導が欲しかったかなとも思います。
例えば終盤の{netabare} アニスの葛藤の裏には転生者ゆえの孤独もあったはず。
そこはテンプレを嫌わずに、折に触れて強調しておけば尚良かったかなと思います。
アニスからユフィだけに伝えた前世の記憶。アニスを娘として受け入れているとの母の涙。
この辺りはもっと感動度が上がったのではと愚考します。{/netabare}


【作画 4.0点】
アニメーション制作・ディメディア。

上々。

掛け合いにリズムを生み出すキャラの各種顔芸。

魔力を持たない転生者アニスが憧れるに値するきらびやかな魔法エフェクト。

魔法の有無により固定化された貴族制、身分制下で荒廃と矛盾を抱えた社会。
それでも、あなたがいる世界は美しい。

これらを作画、背景美術から体感できる水準にあるのは大きいです。


何より箒型の魔道具にまたがった金髪王女に自由の大空へと拉致されていく銀髪令嬢は最高に絵になります♪


【キャラ 4.0点】
アニス&ユフィについては【3話までの感想】で触れたので割愛して、ここでは脇について。

アニスに仕える赤髪の侍女・イリア。
主人のオテンバぶりに釘を刺せるのは、主従の信頼関係あってこそ。
世間と摩擦を起こしてばかりのアニスにとっては、
ユーモアの効いた毒舌が数少ない心を許せる場所だったのではないでしょうか。

そういう意味ではダウナーな呪い探究家・ティルティも、
魔学に理解を示す懐の深さで、アニスに毒づいてくれる貴重な友人でした。

イリアは特殊な事情を抱えるレイニの癒やしとなり、
ティルティはアニスとの関係に悩むユフィに助言を与えたりと、
脇が人間関係を動かす潤滑油として機能していました。

イリアの入れる紅茶。私も一杯頂きたいものです。


【声優 4.0点】
アニス役の千本木 彩花さん&ユフィ役の石見 舞菜香さん。
百合沼に落ちると溶解力が凄まじそうなボイスの持ち主。
実際、{netabare} キスまで昇りつめた{/netabare} 二人は尊かったです。
お二人とも自由を抑圧された苦しさと、自由を得た解放感も、落差のある表現で好演。

アニスの弟でアルガルド王太子役の坂田 将吾さん。
序盤はユフィとの婚約を破棄した無思慮な未熟者。
と油断させておいて、後半は、アニスの王位継承権放棄も含む、王国の諸々の歪みを一手に引き受けた故の狂気も体現。


興味を惹かれたのがレイニ役の羊宮 妃那さん。
ユフィからアルガルドを略奪するポジション。
だが悪役令嬢じゃない。
ここもテンプレ打破を狙った風変わりなキャラでしたが器用に対応。
感心の余り、私はこの春、羊宮さんがヒロイン役を務める『僕の心のヤバいやつ』見てます。

作家のみなさん。どんどん凝ったキャラ作って、羊宮さんに無茶振りしちゃいましょうw


【音楽 3.5点】
劇伴担当は日向 萌氏。
優雅なオーケストラにより宮廷や空中戦を演出。
百合が深化する場面では、恋愛作品の音楽提供のキャリアも活かし、
アコースティックギターなども交えムードを盛り上げる。

OP主題歌は花たん「アルカンシェル」
ED主題歌は本編終わってもまだイチャつきたいw
メインヒロイン2人によるデュエット曲「Only for you」

自由な空に飛び立つ歌詞世界が心地よい両曲。
EDは終盤になるにつれ、歌詞の真意と百合の味わいが滲み出る内容。




【3話までの感想】破戒と自由をもたらす異世界転生娘

長いので折りたたみw
{netabare}
相変わらず異世界転生、なろうファンタジーの乱造傾向が続く今期アニメ。
加えて今冬は人間不信に陥った主人公がどうこうという筋書きも目立ちます。
対人関係で負った心の傷と向き合う。
異世界転生物、ファンタジーとして真面目で良いとは思います。
が、揃いも揃ってウジウジされてもちょっと……。
人間を信じられないのは分かったから、もう少しパーッと明るい奴はおらんのか?
そこで本作である。


アニス……魔法の才能はないが、魔法への憧憬から奇妙奇天烈な「魔学」にのめり込む変人金髪王女。御自ら素材集めにものめり込み上級冒険者「狩猟の略奪姫(マローダ・プリンセス)」としても畏怖される超問題児。

ユフィ……魔法の才能にも恵まれたエリート銀髪公爵令嬢。将来の王妃となるべく研鑽に励むが、許嫁の王太子から婚約破棄を通告され途方に暮れていた所、アニスに攫われ、魔学の助手になるよう引きずり込まれる。

プロットは破天荒なアニス王女が、生真面目な令嬢ユフィに、道から外れた人生の楽しみ方を教えていく、定番凸凹お嬢様ストーリーのバリエーション。

本作はアニスの自由奔放な生き様の理由付けに、
異世界転生者としての前世の記憶を設定しアップデートを図る。
これが中々イケてる味付け。

伝統的な封建社会において与えられた役割を外されたユフィのような人間。
先もなければ、先を切り開く発想も文化もない。
もう「何もしなくても良い」と父から言われたら心の芯まで固まる他ない。

そこへユフィにもたらされるアニスというインパクト。
近代的自由が潜在意識にまで染み込んだ異世界転生者はタブーを知らない。
才能に基づいた魔法を根拠とした王国を根底から覆しかねない魔学も、
血縁に基づいた王宮貴族社会を解体しかねない百合の波動も、
好きなことを好きなだけやってしまう近代人アニスはお構いなし。

ハチャメチャで明るい作風の本作ですが、
その光源には人は誰もが自由に空を飛べるはずという人間讃歌が輝いているのです。
3話の{netabare} ユフィの涙{/netabare} には説得力があり共感しました。


魔法エフェクトなど作画水準も良好で、コメディ対応も顔芸を始めとして遊び心があって楽しい。
硬派な世界観に偏りがちな今期アニメの中で、希少なギャグ枠としても依り所にしたい作品。

ただ、アニス王女の奇行に振り回される国王陛下の心労が憂慮されますw{/netabare}

投稿 : 2025/02/15
♥ : 29

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

おまえらみんな、真面目かっ!

見た目や言動がストレートにド真面目なマゼンタ公爵家令嬢ユフィリア(ユフィ)はもちろん、一見ふざけた魔道具を作り普段はおちゃらけた言動も目立つパレッティア王国第一王女アニスフィア(アニス)も含めて、彼女たちの親兄弟など主要登場人物のことごとくの根が真面目という、ある意味堅苦しいアニメ作品ですね。

アニスはいわゆる「異世界転生」キャラではあるらしいのですが、具体的な転生描写はなく、転生前の記憶も断片的な物であるようです。いわゆる「現代日本知識で無双する」系のなろう的な異世界転生作品ではありません。

アニメは一応区切りの良いところで1クール終わっていますが、コミカライズはアニメに追い抜かれているため、続きの話を知りたければ現時点だと原作を読まないといけません。

本作のキャッチーな部分はアニスとユフィ、あるいはその他の女性同士のカップリングによるいわゆる「百合」描写が担っているのですが、ストーリーとしては常に「相反するふたつのポリシーの衝突」という軸で作られています。

わかりやすい対立は「既得権益の維持か万人の利便性か」みたいな辺りだとは思うのですが、とにかく衝突する当事者同士は極めて真面目に生きているので、ストーリーにある程度集中しないと置いていかれそうになるアニメですね。

ところで『聖女の魔力は万能です』とかもそうだったんですが、最近のディオメディアってけっこう異世界物を作らせるとイケてませんか?
(そう思ってるのは私だけだろうか…。)

投稿 : 2025/02/15
♥ : 25

60.8 3 姉弟で冒険なアニメランキング3位
グイン・サーガ - GUIN SAGA(TVアニメ動画)

2009年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (128)
742人が棚に入れました
古く雅な王国パロは、辺境の武の国モンゴールの奇襲を受ける。
パロの国王と王妃は殺害され、首都クリスタルは陥落。王女リンダとその双子の弟、王子レムスは王宮に隠された古代機械によって、モンゴール軍の手を辛くも逃れたが、そこに待ち受けていたのは鬱蒼と広がる深いルードの森。さらに追っ手に阻まれた二人の目の前に現れたのが、豹の頭をしたひとりの超戦士の姿であった…。

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

サムネに騙されちゃダメよ!w 主役は渋いお声でマッチョのたいがーますく 未完の超大作、7話までなら超名作!

栗本薫が実に130巻まで発表した大長編ファンタジー小説が原作
アニメ自体は全26話で原作の16巻ぐらいまでしかアニメ化出来てませんwww


アニメ化の直後に栗本先生が逝去されてしまったため原作もアニメも未完のままとなってしまいました
マジで中途半端感酷いんでw続きやるのか否かは気になるところ;


自分の素性が全く謎で、なぜかタイガーマスクを被せられている記憶喪失の大男
(ホントは豹らしいけどね^q^)
唯一分かるのは自分の名前が『グイン』、ということだけ・・・


そんな主人公の声を演じるは堀内賢雄さん
仮面を外すことも出来ず、【木に向かって放り投げた敵の兜が摩擦を起こして森林火災が起きたり】【パンチ一発で人間を地中に埋没させてしまったり】と、ありえない強さを誇るグイン
各地で暴挙と猛威を振るうモンゴールという軍勢を相手にしながらも、自分の過去を取り戻すための旅をするのであった・・・


グインをとりまく架空の世界の戦争の行方と、様々な人々の思惑の交錯を描いた、いわゆるヒロイックファンタジー作品


サムネのイケメンは第2の主役ともいうべき、傭兵から王の座を狙う成り上がり野郎の『イシュトヴァーン』
声は浅沼晋太郎さん
このようにイケメンもイパーイ^q^


一応のことヒロイン(笑)で亡国の王女な強気っ子、『リンダ』とイシュトヴァーンの恋仲とかも描かれたりもしますが“全てが未完で謎は謎のまま放置”されますんでご注意をwww


物語の最初の見せ場となる『ノスフェラス戦』が描かれる1~7話までは本当に面白くて、ここだけ抜きだせば名作だ!って断言できますw
ただその後はドンドン失速、そして打ち切りのような最終回へw
ってわけで全体には悪い印象が残ってます><


アニメタの若林厚史が初監督
なんと全話の絵コンテを一人で切ってます;
早ぇよw
シリーズ構成と全話脚本はフィギュア17とかサヴァイブとかスマプリの米村正二
音楽はFF(ゲーム)でお馴染みの植松伸夫
OPテーマとか超カッケーっすよ!


監督がこだわったという『馬の作画』にも注目したいですね^q^
馬を描く作品が減っているため、特に若手を中心に馬作画の機会を積極的に活かしたかった、とか

投稿 : 2025/02/15
♥ : 13
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

私、剣道部は、サーガ(英雄譚)フェチです(笑)

[文量→中盛り・内容→雑談系]

【総括】
日本の正統派ファンタジーの、レジェンドクラスと呼べる作品(原作)。

私の中の王道ファンタジーの、スタートでありゴールはロードス島戦記なので、あまり誉めちぎるのは悔しいのだけれど、好敵手として、認めざるを得ない作品です。

原作はゆうに100巻を超え、気軽な購買を防ぐほど(笑) 、、、ただ、作者がお亡くなりになり、本当の意味での完結は迎えられない作品でもあります。その無念、いかばかりのものだったか。ご冥福をお祈り申し上げます。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
さて、内容としては、豹頭の戦士「グイン」が、戦乱に巻き込まれながらも、仲間を増やし、次第に大きなうねりの中心になっていくという、ザ・王道。でも、はじめは敵だったり、自分を信頼してくれなかった人達が、剣を交える中で仲間として加わっていくという展開は、何度観ても心が震えます。

ロードスもそうだけど、例えば「幻想水滸伝(ゲーム)」や、「暁のヨナ(アニメ)」、「うたわれるもの(一期)」。もしくは、「伝説の勇者の伝説(ちょい違うけど)」。もっと言えば「三國志」のような「展開」が好きならば、観て損はないかと思います。

原作の量が量ですし、アニメでは(いくら2クールとはいえ)スッキリ完結できるわけではありません。(てか、グインに関しては、「完結してない」とか、無粋です。個人的には、漫画「BOY」の「未完の情景」的な美学でもって、作者の遺志を尊重したい)。

でも、王道ファンタジーが、好きならば、このアニメを「観ている時間」は無駄にならないと思います。

目的地につかなければ意味がないのなら、それは「移動」にしか過ぎません。道中を楽しみ、そこに意味を見いだせれば、それは「旅」と言えます。さあ、グインと一緒に、素敵な旅に出ませんか?(格好いいこと言った風w)
{/netabare}

投稿 : 2025/02/15
♥ : 25

とらお さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

300話で作って

海外ドラマ「ゲームオブスローンズ」ってのがある
ざっくり概要は、国家間の戦争・策謀、戦記物ですが、
多くの人物の野望、妄執、友情、決別、恋愛が織りなす群像劇も見どころ
グインサーガぽいというか、ファンタジーは本家である西洋さん、さすがです

さらにゲームオブスローンズはアニメ作るようです(CGだろうけど)
公式によるアニメイメージはこちら
youtube.com/watch?v=Uc32z-wgxU4
海外でも大人向け作品をアニメ化する時代なんですね
ぜひ成功して大人が見るアニメをじゃんじゃん作ってほしいけど、
ゲーム産業のように「過去に日本は一時代を築いた」と同じく、
「過去に日本はアニメを牽引してた」となるかも~


本題のグインサーガですが、
人物たちの心情変化がはしょられてるようで、
ハレたホレただの、闇墜ちだの、縁はこれまでだーがなんか唐突
26話で小説16巻消化のダイジェストっぷりではしょうがないね・・・
そりゃあないぜ、NHKなのによー
ふつーは4巻12話ペースなのによー
いい作品が台無しだあ

投稿 : 2025/02/15
♥ : 6

59.6 4 姉弟で冒険なアニメランキング4位
異世界ワンターンキル姉さん ~姉同伴の異世界生活はじめました~(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★☆☆ 2.9 (120)
369人が棚に入れました
異世界で最強だったのは、俺じゃなくて姉!? ゲーム好きの少年・軍場朝陽(いくさばあさひ)は、交通事故に遭って異世界へ。 憧れの冒険者生活を満喫しようとするも、ステータスはまさかの村人レベル。モンスターに追いかけ回され、大ピンチの彼の前に現れたのは――  「大丈夫か、弟よ!」 モンスターをワンターンでなぎ倒したのは、朝陽を追ってやってきた実の姉・軍場真夜(いくさばまや)だった! とてつもないチートスキルを、その身に宿した真夜。だが、彼女は過剰なまでに朝陽を溺愛していて……。 最強のブラコン姉さんと、その溺愛を受ける最弱ステータスの弟。 「俺ツエー!!」ではなく「姉ツエー!!」な異世界ライフストーリーが、ここに開幕する!

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

もう、ワンターンキルじゃなくて、ワンパターンお姉さんだよ!

 12話(最終話)まで観ました。2023.06.27

 ラスト、仲間(女性)が増えてきて、賑やかになってきましたが、ハーレムなろうとあまり変わらなくなりました。

 最初のころみたいに姉が弟を襲う展開は少なくなりましたが、やっぱり面白くはありません。

 まぁ、結構簡単に死ぬ世界なのに、弟の危機感がなさすぎるのが、良くないです。

 中途半端な冒険モノでは無く、完全にギャグにすべきだったかもしれません。

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 もうすぐ、ワンクール終わりそうですね…。
 2023.06.05

 女性キャラが増えてきて、姉が弟に性暴力的スキンシップをする展開は減ってきました。

 ただ、弟クエストへ行く、強い敵に襲われる、姉もしくは姉貴的キャラに救われるを繰り返すだけになってしまいました。

 ヘタレイキリ弟にみんな惚れているです…。なんか…低空飛行ですねぇ。

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 3話まで観てのレビューです。2023.04.23

 異世界最強の姉と、最弱の弟が異世界で冒険するお話です。ブラコンの姉が弟に強引なスキンシップを…。

 これ、アウトだろ…。製作側は、兄が妹にやったら許されない行為を、逆ならギャグとして成立すると考えているようです。

 日本では、まだ性暴力の範囲が狭いという問題がありますが、合意の無い性行為は、男性同士だろうが、女性同士だろうが、女性から男性に対してだろうが性暴力です。  

 特に、弟は姉の庇護が無いとすぐに死ぬ立場なので、圧倒的優位な地位の者が、下の者に性的関係を迫る醜悪さがあります。

 挿入しなきゃレイプじゃ無いと、性暴力をギャグとして描き、エンタメとして消費するのは、そろそろ辞めた方が良いと思います。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 5

bular さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

主人公が不快すぎる

全体的にキャラクター設定が悪い意味で気になる作品でしたが
特に致命的なのがこの手の話で主人公に魅力を感じられないのが
一番ダメな構成だったと思います。

結果的になんでこんな弟を好きになってるのかが分からない事から
姉のキャラ自体も更に微妙にしてしまっている気がします。
(そもそも姉自体もかなり癖があって人を選ぶのもありますが)

作画に関しても、色味が変だったり後半に行くにつれて
段々と崩れが目立ってきたりと残念な感じで、全体的に低空飛行。

「なろう系」とくくる事自体あまり好きではないのですが
最近のなろう系作品の中でも正直勧める優先度はかなり低いですね…。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 1
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

11話 結局出落ちでしたね。水着回の作画が良かったです。

今6話です。 ビキニアーマーということで試しに1話を見たら、冒頭の作画がかなり美しかったので、つい見てしまいました。

{netabare} 先に言いますとEDの作画を初め、画面作りはかなりいいです。回によってバラツキはありますが、基本的に爆乳お姉さんの作画が丁寧でいいですね。キャラデザもいいです。バトルシーンの構図やエフェクトも結構いいです。こういうほぼギャグ的な異世界ハーレムものとしては異例と言っていいかもしれません。

 交通事故で子供を助ける、というシチュエーションが現実の世界であるのか知りませんが、パンをくわえてイケメンにぶつかる程度の導入です。主人公が病院に入院中という設定は、姉が自死という暗い要素を入れないよう工夫しただけかもしれません。それともストーリーに活かすのでしょうか。そうなると別れを描くことになるのでどうなることでしょう?

 姉の演技がちょっとテンプレというか作りすぎなので、うるさい気がします。まあ、本作ではそこが味といえば味です。

 で、作品なんですけど要するに異世界+ワンパンマン+ブラコンものなんですけど、これが結構見られます。
 深さは感じないですが、巻き込まれ型の主人公の空回りの努力がいつか報われるの?元の世界に戻るの?姉の無自覚な強さは結局どこまで達成するの?とか興味があるポイントがあるからかもしれません。
 爆乳ビキニアーマーの姉の綺麗な作画も楽しめますし。重ねていいますが、EDアニメはかなりいいです。

 頭使わない、脳みそ停止系で、ボーっと眺めている分には悪くないですね。{/netabare}


11話 途中で断念していたのですが、レビュー更新してませんでした。

 レビューを書いて褒めた途端、急に冷めるという現象を起こしてしまいました。毎期1、2本あるんですけどなんなんでしょう?過去の期のもありますので、更新しなきゃと思うんですけど、それすら面倒というか。

 もう、頭から完全に消えてしまうんですよね。それで「今観てる」を整理していると、あれ?見てたんだ…と気が付いて、続きを見るんですけど全然面白く無くなると言うか…

 本作は、そもそも設定で出落ちなんでしょう。キルマリアとのバトルが終わると、後は単調なエピソードの積み重ねとキャラが増えていくだけです。

 つまり、姉弟という設定が全然活きてきません。姉が他人でも通用するような話です。姉弟にする意味が希薄すぎです。少なくとも弟が成長しようという意思が見られた数話は良かったんでしょうけど、肉親間の複雑な劣等感も、姉弟に出生の秘密も、禁断の恋愛も、どんでん返しで弟が嫌いになることも無かったです。

 11話が異世界なのに水着回という、なんとも言えず不思議な展開でしたけど、まあ、そういうチューニングなんでしょう。今回は他の回よりも作画が意図的に丁寧だった気がします。まあ、いいんですけど、話の内容とキャラ的にあまり萌えもエロもなかったです。
 例えばファーストガンダムのようなSFの中でシリアスな展開の中で、いかにもエロスとは無関係そうなキャラたちがなぜか水着になるような、ギャップ萌えが大事でしょう。

 ということで、一応、11話まで見てますが、もうちゃんとレビューを書くような集中力で見てないので、12話見たとしても断念にしておきます。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 4

56.7 5 姉弟で冒険なアニメランキング5位
マジック・メイカー ~異世界魔法の作り方~(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★☆☆ 2.5 (42)
126人が棚に入れました
リスティア国の片田舎の領地を治める下級貴族、オーンスタイン家。そこには、二人の姉弟がいた。 姉のマリーは、父から剣術の稽古を受けるのが大好きな活発な女の子。 弟のシオンは、部屋に籠もって本を読むのが大好きな内気な男の子。 性格は正反対の二人だが、優しい両親に見守られながら、仲睦まじく暮らしていた。 そんなある日、シオンは『まほう』というものがこの世界に存在するか、父に尋ねる。 しかし、貴族としてそれなりの教養がある父でも、『まほう』という言葉自体を知らなかった。 ましてや、シオンが言う「火とか水とか風とか光とか、何もないところからいろんなものを出したりする」現象など、この世には存在するはずもなく……。 その日から、シオンは目に見えて落ち込んでしまう。 シオンを励ましたいと、幼馴染みで農家の娘のローズに話すマリー。 すると、湖で不思議な現象を目の当たりにして――
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

5話 タイトル通りの話ですが、プロセスが弱いので面白くないです。

1話 初期のアイデアはいいですが、結局そんな感じ?という印象。

{netabare} 題名に魅力を感じて見ようと決めていた作品です。「魔導具師ダリヤはうつむかない」のがっかり感を上手く物語にできていればいいなあと。ただ、魔法の組み合わせとか開発とかそういうのを想像していましたが、魔法を作り上げる話なんですね。同じテーマだと「ゼロから始める魔法の書」の前日譚という感じですね。

 正直1話だけだと、またそんな感じかあ…という展開でした。途中まではいいんですけど、魔法の発見が早すぎます。だったら、昔から微弱な魔法は使えたけど…という前提から原因を探った方が説得力があります。本作では魔法を探すプロセスがあまりに弱いので、ご都合主義ストーリーの匂いがします。

 それにしても、異世界ものの魔法の設定はいい加減なんとかならないでしょうか。唯一なろう系異世界転生もので魔法の設定に心の底から感心している作品は「本好きの下剋上」です。魔法の詳細は壮大なネタバレなので省きますが、物語の世界観そのものと言っていい設定があってそれが最後のカタルシスになります。
 また、貴族の描写についても、99.9%(適当な推定)の異世界ものは適当すぎます。幼馴染が農家って…貴族や平民の描写が説得力がある形でできているのも、やはり貴族や身分社会の描写に関心したのはこれも唯一「本好きの下剋上」ですね。

 普段なら細かいことはいいません。脳みそを空っぽにして見るのが、異世界転生もののいいところです。ですが、魔法の根本原理を扱うなら、魔法とは何か、貴族である意味はとか、異世界の世界観として現世と何が違うのか。何か緻密な世界観の設定は欲しかったなあということです。そういう細部の描写があると「魔法を探求する話」に説得力が生まれるんですけどね。

 作画については、一見安っぽいようでCG作画のレベルは進化したなあ、と思う程度には進化している気もします。ただ、髪や揺れものは大きいものだけでもいいので動かしてほしいなあ…本当に多少動く程度です。

 1話の印象を総括すると、初期のアイデアはいいけど、話のスタートに活かせていない気がします。テンプレ展開を脱するために設定をがんばったのなら、設定以降の物語をもうちょっと考えてほしいです。原作がどうかわかりません。ひょっとしたら、1話はアニオリかなあという違和感は感じました。こういう作り方はしないだろう、という感じです。あるいは、早く物語を展開させたくて、焦って本筋までダーっと書いてしまった可能性もある感じです。

 ですので、真価は2話、3話くらいだと思いますので、そこまではチェックします。{/netabare}


2話 3話を確認したい程度には期待させるものはありました。

{netabare} 30歳童貞設定が出てきたときはどうしようかと思いましたが、それが単なる都市伝説的な導入ではなく、設定として気持ちとリンクさせたのは工夫したなと思いました。主人公の気持ち悪さとも関連していますし。

 主人公の剣術への向き合い方を見る限り、決して性格は良くないですよね。自己中心的で仕事を回したくないタイプの人材です。

 男女の恋愛とか性的なつながりと魔法をリンクできるなら、良いかもと思います。姉の剣術の才能もあるし、向き不向きの問題も絡めて魔法を定義できるなら物語にはなるかもしれません。ちょっと魔法表現が「気」のような感じもあり、人体とか精神の問題につなげて、安易に強力な魔法に行きつかない気もします。

 最後に登場した妖精の扱いで話がつまらなくも、面白くもなる気がします。3話は確認したいかなと思います。{/netabare}


3話 ゴブリン戦の話は予定調和ですが緊張感はありました。

 3話のゴブリンの緊張感は良かったと思います。ちょっと結末が予定調和ですのでそこはやっぱり「なろう」だな、と思わなくはないですけど。縫合でなんとかなる傷なら致命傷ではない気もするし、やっぱり話のための話の感じはしなくはないですが、それでもちゃんと物語にしようという感じはありました。ですので、細かいことを言わなければ2話までよりも面白かったし、今後が期待できるかなと思いました。


4話 良いところは列挙できますが、いかんせん面白さが不足気味。

{netabare} 一生懸命魔法を探求しているのはわかるのですが、異世界の論理というか理屈がこちらはわからないので、探究しているように見えてあまり興味が持続しません。もちろんファンタジーですのでそこはしょうがないですが、もうちょっと面白みがある形にしてほしいなあ。

 姉の劣等感というか負けず嫌いというか、前向きに努力する部分はいいですね。そういう話は良いと思います。父親の介入も展開としては悪くない気がします。

 ただ、全体的に頭でっかちで、ストーリーとしての面白さがどうも置いてけぼりになっている感はあります。見ているほうもこうやっていいポイントを列挙すれば、沢山みつかるんですけど、肝心の面白さに結び付けられていない気もします。そこが最大の本作のウィークポイントかな。要するに見ていると、ちょっと飽きます。3話の緊張感が持続できれば良かったかなと思います。

 ですので、今後も見ると思いますが、シリアスでも感動でも笑いでも興味でもなんでもいいんですけど、もうちょっと面白くしてほしいなあ。何となく中途半端かも。{/netabare}


5話 タイトル通りに律儀にやってはいますが、プロセスが弱いので面白くないです。

 不思議と魔法の道具を作るのを見てもワクワクしないんですよね。なんででしょう?やっぱり「魔法の体系」の見せ方だと思います。

 妖精が関連しているのか、自然の性質なのかわかりませんが、それを考察できるよな良い仕込みが出来てないんですよね。何か努力はしているし、工夫をしてそうです。それわかります。

 よくわからない石の性質、魔法の火で加工すると、電気が流れた…それを素材に絶縁した石を云々するとランプになった、という理屈です。全体を通して、絶縁するとランプのところはわかります。ただ、なんで魔法の火で加工する、という発想になったのかという部分の発見のプロセスや工夫が伝わってこないんですよね。そこが弱いのでせっかくの「マジックメイカー」のタイトルがぼやけてしまっています。

 要するにタイトルに沿ったストーリーをまだ律儀にやっているのはいいんですけど、興味が続かない気がしてきました。うーん、展開で最後にほう…というのはありましたけど、それはマジックメイカー関係ないですしね。どうしようかなあ…文句を言って見るのもストレスなので、やっぱり止めておきましょうか。

 中断にして、一応、配信サイトの各話の説明だけチェックして、面白そうな展開なら見てみます。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 7

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今の所、つまらんと言わざるを得ない。

 6話まで観ました。2025.02.13

 このアニメは、完全な失敗作ですね。魔法の存在しないナーロッパもののアニメが少ない理由が良く分かります。

 6話で主人公達は魔物のコボルトを討伐しますが、コボルト達は武装しています。金属製の武器をどこから入手したんでしょう?

 魔法が存在していない世界なので、当然魔物も魔法は使えないと考えると、戦闘力向上には武装に頼ることになります。

 魔法が存在していれば、魔物が武器を持っていても、魔法で何とかしたんだろうで片付けられますが、この世界では自分達で製造したか、人間から奪うしか武装する手段がありません。

 どちらにしても、人間にとっては相当な脅威です。魔物が武器や生活物資を獲得するための独自リソースを持っていると言うことになります。

 糞なろうには過ぎたる世界観です。魔物の社会構造も設定しなければなりません。人間からの略奪だけでは、当然魔物社会は存続しえないので、魔物達も何らかの生産手段を持った社会を形成していないとおかしいですね。

 魔法があれば、こうした矛盾もすぐに解決します。魔物は魔法や魔力の影響でダンジョンから無限に湧いて出てくる!で良いからです。

 しかし、魔法が存在しない世界では、魔物達も再生産労働を通して集団を維持しているのでしょう。魔物と言うより、敵対的な異民族に近い存在な感じがします。

 5話では物理法則と魔力の関係にも矛盾が生じています。フレアの火は酸素に関係無く燃えるなら、水をかけても消えないのでは?

 ロウソクの例だと、人間に魔法の火が着いたら、魔力が燃え尽きるまで消えないと言うことでは?主人公は魔法の練習中に魔法の火が体に燃え移っていましたが、ジュネーブ条約違反の白鱗弾を喰らったかの様に水を掛けても火が消えずに苦しみながら焼け落ちないと魔力の説明がつきません。

 燃焼の三原則と無関係と言うなら、水で消火出来たのは致命的な矛盾をはらんでいます。

 主人公はフレアの他に電撃魔法を発明してたけれども雷撃は何故直進するのでしょう?作者は電気の知識が無いのでしょうか?手だけ絶縁しても、意味無で、主人公か回りのゴイスー共が感電死するだけでしょ…。

 魔法が無い世界で魔法を作る物語があまりアニメ化されないのは、物理法則と魔法現象が矛盾するから、創作し辛いってことの様ですね。

 物理法則はものすごい無慈悲です。どんなに頑張っても神の創造した摂理の如く現象を支配しています。これに、魔法が切り込んでいくのは、そもそも無理があります。

 魔物と人間の関係にしても、魔物が魔法で生み出されているモヤッとした存在で無いのであれば、ゴブリンやコボルトの様なある程度社会性を持った集団がどの様に生活を維持しているのかも明らかにしないといけません。

 私は、なろうの作者など、現代の高度工業化社会の落ちこぼれの無能が妄想を垂れ流しているものでしか無いなどと批判する気はありませんが、ナーロッパが舞台なのに魔法が存在せず、主人公だけが魔法を創造出来ると言う、物語が進んでいけば社会構造や物理法則との関係に矛盾が爆発しそうな糞なろうをアニメ化した罪の方が大きいと、このアニメを観て感じております。

 制作する前に、アニメ化に向いて無いのが分からんかったのかいな…。
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 4話まで観ました。2025.02.01

 まだ魔法は完成しません。丁寧と言うより、ずっと制作者のスッキリしない妄想が垂れ流されているのを眺めている感じです。これに波長が合うなら良いですが、一般的な視聴者にはそろそろ我慢の限界でしょう。

 大体、魔力とかがある世界なら、誰かしら実用レベルに達していなくても、見世物とかにはしているでしょ…。

 平賀源内のエレキテルみたいに、電力としては使えなくても、エンタメには使用している人くらいはいると思います。

 ハッキリ言って、現象も基礎理論も知られていない様なものは、実用化出来ません。そもそも、ある文明段階の人間に観測出来ないなら、実証とかはまだまだ先の未来の話です。

 現実世界だって、霊魂とか、あの世とか、異世界の存在は否定出来ませんが、現代の人間には観測する器具も手段も無いので、何とも言えないのと同じですね。

 本作品も、主人公アゲのために回りの人間の知能を低下させる系の糞なろうなので、文明や技術に対するリスペクトの欠片もありません。

 大体、何故主人公は存在が知られていない現象を言語化出来るの?作者馬鹿でしょ。海外から入って来た思想なんかも、上手く日本語に翻訳出来ないことは現代でもあるのにね。作家として言葉に対するリスペクトもねぇのは糞としか言えないですね。まぁ…なろうですからで許してしまうのも大概な気はしますが…。アニメは原作とは違うと信じたい所です。

 今後、どう展開するのか気にはなりますが、垂れ流された糞みたいな妄想の先に失望が待っていそうなので、期待感は薄いです。

 ただ、30歳まで童貞なら魔法使いになれるなんて、誰も経験したことが無い都市伝説を開陳している自体で、本作品が糞なのは、観測出来たかと思います。

 本番イタリアのカストラート達は、魔法使いだったんか?コラ!

投稿 : 2025/02/15
♥ : 1

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

魔法を1から作る話というのは意外と無かったのでは。シスコンぶりも応援

なろう系か… と思いましたが意外と高評価でした。
まず作画が良いですね。野口孝行さんは可愛い絵柄でファンです。
まあ崩れることが多いのが玉に瑕なんですが… 頑張って欲しいですね。

描き方も、お姉さん視点でじっくり描いていくのは良かったと思います。
シスコンブラコンぶりも面白いですね。
貴族の生まれなら結構な問題だと思いますが。まあ無責任な視聴者としては応援します。

で、意外と盲点だと思ったのが魔法を1から作る内容というのはあまり無かったなということ。
異世界に行ったら魔法があって、というのは良くありますが。
魔法が無かった。なら作ってしまえ、というのは、他にあまり思いつきません。
もちろん探せばあるのでしょうけれど、探さないといけない時点で十分です。

そういうオリジナリティがあるという点だけで高評価ですよ。
なろう系ってどこかで見た設定しか存在しないのが大多数ですからね。

もちろん本作だって異世界転生で魔法で、というベース部分は流用ですけれど、そこにひとつまみのオリジナル。これで良いんですよ。
十分オリジナリティを感じました。
ひとつまみのオリジナルすら感じない作品が多いのはどうかなーと思います。

今期なろう系の中ではトップクラスに気に入りました。見ます。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 3
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