妖怪で神社なアニメOVAランキング 1

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計測不能 1 妖怪で神社なアニメランキング1位
鬼切丸(OVA)

1994年9月9日
★★★★☆ 3.6 (9)
50人が棚に入れました
 人気マンガ家、楠佳原作の和製ファンタジーのOV化。純粋な鬼であるにも関わらず頭に角が生えない青年。その代わりに鬼を殺せる名刀“鬼切丸”を操り、殺すことを仕事としている。さまざまな災難や事件に巻き込まれても、傷一つ負わない少女、萌子はそのあまりにも現実離れした強運の持ち主がゆえに周りから奇妙な目で見られるようになる。次第にその行動はエスカレートしていき、彼女の中で青年の声が聞こえるようになる…。

蒼い✨️ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

残酷シーンが際立つ。

アニメーション制作:ケイエスエス
1994年 - 1995月に発売された全4話のOVA。

【概要】

“鬼”とは、人間を巨大な爪で引き裂き、生きたまま喰らう化物。
人間が強い怨みや憎しみの感情で鬼に変化することもあれば、
女性の体内に寄生して宿主を唆したり操ることもある。

とある少年がいた。鬼の屍から産まれた純血の鬼。
名前はなく、老いることなく人間より遥かに長い時間を生き続けている。
姿形は完全に人間であり、本来あるべき角が無い代わりに鬼を殺す日本刀“鬼切丸”を手に、
いつかこの世から鬼がいなくなれば人間になれることを信じて何百年も鬼を切り続けている。

【感想】

少年サンデー超増刊号にて、漫画家・楠桂が10年間連載をしていた作品が原作ですね。
原作を自分は、ほとんど読んでいません。

同じ作者の八神くんの家庭の事情と比較して原作絵の再現率が低めですね。

男たちに襲われて人妻が裸に剥かれたり、女同士のイジメで気弱い少女が裸に剥かれてるw
凄く人死が多くて臓物が飛び散りまくってもいますね。
また、ドラマ性があるものの話が重くて悲劇的な結末が非常に多いですので、
今時のラノベアニメに慣れきったひとには、すっきりしない内容は好まれないかもしれない?

好きな人には堪らないでしょうが、ちょっとばっかりマニア向けかな?と思いました。
要は原作販促用のアニメですねw
鬼切丸の世界を楽しもうと思う人がいたらアニメでは物足りませんので原作を読むべきなのですね。多分。

最後に…このアニメで印象に残ったことが二点。

主人公・鬼切丸の少年を演じている草尾毅がED曲を歌ってるのですが、アラヤダカッコイイww
こんなことも知らなかった私はアニオタ失格ですな…。というわけでして音楽評価は4です!

もうひとつ…神谷浩史が書生役(モブ)で出演してるww
デビュー二年目の二十歳ぐらいから、今では二十年ちょっとが経過しているのですね。
人気声優になるまでの芸歴を思い返すと、人に歴史あり!みたいなものをちょっと思ってしまいました。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 25

ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

再度見直したくなる90年代のOVA怪奇アクション

この作品は、楠桂の漫画を原作としたOVAである。
このアニメを知った後で、原作の存在を知ったため、
原作に関しての詳しいコメントはできない。

基本的なストーリーだが、鬼の屍から生まれた純血の鬼で
あるものの、人間の姿にそっくりで、尚且つ角や爪、
牙といった特徴を有しない主人公が、全ての鬼を全滅させれば、
人間になれると信じ、ひたすらに鬼を狩り続ける
一話完結方式となっている。
とてもシンプルだが、人間の業を丁寧に描いているため見応えはある。

(私としては予想外だったが)エログロ要素がかなり強めに
作られている上に、頻度も多め。耐性のない人が見ると、
吐いてしまう可能性も否定できない。
ある程度の耐性を付けた上で視聴するのが望ましいか。

私が個人的に好きなエピソードは
怨鬼哀歌>小角>般若>大嶽丸の順番だ。
それぞれのエピソードについて個人的に感じたことを下記に示す。

小角
3年前に鬼の襲来を受けた少女が、それ以降なぜか自分にだけ
被害が及ばない幸運体質になる回。
幸運体質が原因でいじめにあうのだが、有るきっかけを境に
凄まじい惨劇へと発展していくのは目を見張るものがあった。
(察しのいい人ならばすぐに気づきそうではあるが)

その際の残虐描写は中々の物であったのも記憶に残っている。
そこから最後の展開までテンポよく進み、悲しい結末を
迎えるのも印象的だった。
(主人公が全てを忘れろと事前に念を押していたため、
非常に難しい事ではあるが)3年以内に不自然な現象が起きたら、
一切の事を思い出すことの重要性を認識した。

大嶽丸
昔から恐れられていた鬼がある日を境に復活する回。
残虐描写が少ない、死者が出ないといった点から
この作品の中では一番見やすいというメリットがある。
王道物というのも相まって、物足りないとは感じるが
退屈さを感じることはなかった。

また、ハッピーエンドで終わるため後味が悪くならないのも
大きなポイントとなる。
この章から、他の回を見るか判断するのがいいだろう。

非常に有名な鬼を題材としている故に、その際の登場シーン
は身も心も震えそうになるが、相手が悪かったのだろう。
少しばかり可哀想だなという印象を受けた。
今の所、読者にいいイメージを抱かせていないが、
(無性に)好きな点が一つだけある。
(私だけだとは思うが)印象的な台詞があった。
それが「待たせたなァONAGOYO☆」である。
状況を考えても不自然ではないが、(なぜか)私は気に行った。
理由に関してはいまだによく分かっていない。

般若
曰く付きの子宝神社へお参りをした女性が、5歳になる娘を
守るために奮闘する回。これに関しては、5歳の子供が余り
にも可哀そうだというのが第一印象。

(気持ちは理解できるものの)思いを優先するあまり、危険を
冒してまで目的を果たそうとする女性に、翻弄される
夫と娘が不憫でならない。しかも、事前に母親の忠告が
あったのにもかかわらずだ。

鬼切丸にも「貴方では子供を守れない」と一蹴される有様。
当たり前だよなあ?ちなみに、子宝神社が曰くつきになる
過程が事前に挿入されているが、そこに登場していた母親も
似たようなことをしていた。運命とは皮肉なものだ。

一応ハッピーエンドで終わるため、頗る後味が悪くは
ならないが、何とも言えない気分にさせられたのも事実。
少なくとも曰く付きの神社へは近づいてはならないという忠告には
耳を傾ける大切さを身に染みて実感した。

怨鬼哀歌
時は明治時代。主人公と、貴族一家から執拗ないじめを受けている
使用人が心を通わせる回。一番好きな回ではあるが、
この作品屈指の鬱展開となる。見終わった後も私は
結構引きづったので、油断しないほうが良い。

この回に出てくる鬼は正に外道そのもの。大嶽丸に関しては、
(良くも悪くも)「凄く大きな鬼ですなあ」といった印象
だったが、この鬼に関しては
「この畜生めがぁ!」と憤りを感じずにはいられなかった。
凶悪性に関しては間違いなくこの鬼の方が数段上だ。
(この鬼封印されても可笑しくないレベルだと思うのだが、
当時の鬼ランクでは割と甘く見られていたのだろうか。
いや、封印が余りにもペラペラで
ミソッカスな出来だったからかな?)

どっかのカタツムリなら
「悪魔!鬼!人でなし!!デブ!!サディスト!!!」と
一蹴するに違いない。
この回、最後の最後まで使用人が報われない。良くも悪くも
純粋な女性であることを悪用して選択の余地を与えず、己の欲望を
満たすままに殺戮を繰り広げる鬼に当然鬼切丸は激怒。

その後、勿論戦闘になるが、その際における使用人の言葉を聴いて
胸が張り裂けそうになった。
「どうしてこうなった・・・。どうしてこうなった!?
どうしてこうなった!」
という感情を拭い去ることはできなかった。
流石に例のアスキアートのような動きはできないが。

想像していたよりも、かなりホラー色が強い良作OVAであった。
但し、尺が短いので、自分としてはもう少し話数を増やしてほしかった。
そうすれば、この作品にかなり没頭できたのに。勿体ない。
とは言いつつも、非常に見ごたえのある作品であることに変わりない。
個人的には間違いなく良作だと思う。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 11
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