女子校でお嬢様なアニメOVAランキング 1

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52.8 1 女子校でお嬢様なアニメランキング1位
いじめ 〜いけにえの教室〜(OAD)

2012年2月3日
★★★☆☆ 2.9 (32)
66人が棚に入れました
2012年『ちゃお』3月号・付録DVD「ちゃおちゃおTV!」に収録された。

私立星華女子学園に通う古城世良は、大会社の社長である父親の多額の寄付を背景に、生徒も先生も逆らえない女王様気取りで、ちょっと気に入らないだけで他の生徒を「生贄」と称し、全校生徒を巻き込む集団いじめを行っていた。

後輩の君島文香へのいじめを楽しんでいる最中に父親の会社が倒産したことで立場が一転。

世良はそれまでの恨みを全校生徒から買う形でいじめる側からいじめられる側へと転落してしまう。
ネタバレ

東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

イジメ被害の経験者はトラウマ増幅のおそれあり

立て続けに本作品のレビューが上がってきましたので視聴をいたしました。
原作漫画は『ちゃお』に掲載されていますけど(今は不定期連載かな?)アニメOADが出ていたのは知りませんでした、どの話数がアニメ化されたのかも定かではありません。
作品の設定である女子だけの世界(女子中学)のイジメを男である私には実感できませんので、レビューはどうしても一般論の範疇ですけど、この作品を視聴して最初に思い出した北乃きい主演ドラマの『ライフ』が女子間イジメのイメージとして湧いてきます。

さて、本作品は読者対象年齢(小、中学生)に向けて

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端的に言えば上記のメッセージを発しています。

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時間は12分28秒程度ですけど、「イジメ」の悲惨さを強調演出するためにショッキングな内容が短時間に凝縮されていますので、視聴の際にイジメに遭われた経験がある方はフラッシュバックにくれぐれも気をつけた方が良いと思います。

本作品を観た率直な感想は設定がどうあれ、内容は気分が悪かったに尽きます。
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以下から考察になりますけど、長いのでたたみます。
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稀に「批評」の内容の理解に至らず、無知を隠すために「非難」だと詭弁を弄し、誤謬の指摘に心因反応でも起こしたのか、ちっぽけなプライドを守るため言葉をすり替える詐術の行使までする者は人として恥ずべき行為であり「判定」するにも値しない論外でしょう。

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【反証考察】11月25日追記
本作に関するレビューを観測しつつ観点把握に問題が多い事に早い時機に気がつきましたが、最近、文科省の最新統計が公表された事に伴い反証考察を行います。

誤った情報並びに根拠が不明確な予断的イレギュラーに基づきレビューを記述する事は、そのレビュー自体が誤謬である事となります。
レビューも場合によっては一種の情報である事に鑑みて、事実の適示が誤謬レビューへの反証を通じ更正されると幸いです。

[命題1]『虐めは多いのか。本当に今が昔より悪いかと言えば、正直、疑問。』について。

★虐めの定義。「文部科学省」(児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査)

(1)昭和61年度〜平成5年度調査までの定義
この調査において、「いじめ」とは、「1.自分より弱い者に対して一方的に、2.身体的・心理的な攻撃を継続的に加え、3.相手が深刻な苦痛を感じているものであって、学校としてその事実(関係児童生徒、いじめの内容等)を確認しているもの。
なお、起こった場所は学校の内外を問わないもの」とする。

(2)平成6年度〜平成17年度調査までの定義
この調査において「いじめ」とは、
(1) 自分より弱い者に対して一方的に、
(2) 身体的・心理的な攻撃を継続的に加え、
(3) 相手が深刻な苦痛を感じているもの。なお、起こった場所は学校の内外を問わない。

とする。
なお、個々の行為がいじめに当たるか否かの判断を表面的・形式お的に行うことなく、いじめられた児童生徒の立場に立って行うこと。

(3)平成18年度間の調査より
調査において個々の行為が「いじめ」に当たるか否かの判断は、表面的・形式的に行うことなく、いじめられた児童生徒の立場に立って行うものとする。
「いじめ」とは、
「当該児童生徒が、一定の人間関係のある者から、心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの。」
とする。
なお、起こった場所は学校の内外を問わない。
(注1)「いじめられた児童生徒の立場に立って」とは、いじめられたとする児童生徒の気持ちを重視することである。
(注2)「一定の人間関係のある者」とは、学校の内外を問わず、例えば、同じ学校・学級や部活動の者、当該児童生徒が関わっている仲間や集団(グループ)など、当該児童生徒と何らかの人間関係のある者を指す。
(注3) 「攻撃」とは、「仲間はずれ」や「集団による無視」など直接的にかかわるものではないが、心理的な圧迫などで相手に苦痛を与えるものも含む。
(注4)「物理的な攻撃」とは、身体的な攻撃のほか、金品をたかられたり、隠されたりすることなどを意味する。
(注5)けんか等を除く。

ソース:文部科学省『いじめの定義の変遷』

★結論
下記◆1◆2◆3◆4より虐めは明確に増加している。
ゆえに「命題1」は偽である。

★証明
『平成27年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査【10月速報値】」における 「いじめ」に関する調査結果について』より。
上記は平成28年11月25日現在で確認できる最新データ。
なお、いじめ件数の統計は昭和60年度が最も古いデータであり「昔」は本データで置き換える。

◆1【実数は昭和60年度と平成27年度の長期スパンではグロスで増加している。】
昭和60年度小中高等学校いじめ件数:155,066人
平成27年度小中高等学校いじめ件数:223,266人
ただし、平成27年度は昭和60年度との比較整合のため特別支援学校の1,274人を控除した。

◆2【実数は平成26年度と平成27年度の単年度スパンでも増加している。】
平成26年度小中高等学校いじめ件数:188,072人
平成27年度小中高等学校いじめ件数:224,540人
ゆえに、約19%増加している。

◆3【昭和60年度と平成27年度の児童生徒千人当たりの件数も単純比較で約2倍の増加で、ネット値で約4倍の増加となる。】
昭和60年度児童生徒千人当たりの件数7.6件
平成27年度児童生徒千人当たりの件数16.4件
ただし、平成27年度は特別支援学校が含まれているので単純比較である。
しかし、小中高の児童生徒総数(分母)が約半減しているなかで、グロス2.16倍の増加は、特別支援学校在籍児童生徒のシェアは僅か1%と低く、加重aveは統計上の誤差の範囲で無視したネット値でも約4倍の増加となる事から、発生率は増加している。

◆4【平成26年度と平成27年度の児童生徒千人当たりの件数も20%の増加。】
平成26年度児童生徒千人当たりの件数13.7件
平成27年度児童生徒千人当たりの件数16.4件
児童生徒数総数が約2.3%減少しているにも関わらず、虐め発生率は20%も増加している。

(参考データ)
『小中高の児童生徒数(学校基本調査より)』
昭和60年:22,263,236人
平成26年:13,359,750人(特別支援学校含む13,497,644人)
平成27年:13,047,900人(特別支援学校含む13,185,839人)

投稿 : 2025/03/01
♥ : 18
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

いじめおとぎ話

本編12分くらい、いじめをテーマに据えたアニメ。YouTubeにて公式動画が無料で公開中です。

原作は五十嵐かおるさんの漫画。「ちゃおデラックス」および「ちゃお」にて不定期掲載している様です。

コミックスは既刊13巻(2016年10月現在)。以下にリストを載せておきます。(サブタイトルのみ記載)
ネタバレレビューを読む

設定や描写をそのまま受け止めると、現実味が感じられなかったり、悪くすると荒唐無稽と取られかねなかったりする物語ですが、昔話やおとぎ話の様なファンタジーとして受け止めれば、じわじわと心に這い寄る寓話性を見出せる事と思います。

作中のいじめ描写は表面的なものに限られていますが、現実のいじめがこれよりも酷いものなのか否かは私には判断しかねます。人の心を痛めつける類の陰険ないじめはあるし、暴力のレベルについても、このアニメで描かれているよりも、もっと酷いものもありますから‥。ただ、それによって受ける苦しみは当事者でなければ知りようも無い事ですので、どちらがどれだけ酷いという事など、第三者が口にして良いものではないと私は考えます。キャラの心理描写についても表情や台詞に篭った情感などから判断するしかないので、この様な描き方も含めて、本作品が寓話的あるいは暗喩的作品となっていると言えるのでは無いでしょうか?

登場人物の名前も古城世良とか‥殆どそのままだけど"小公女セーラ"をもじっているものと思われ、設定も学園の女王としてちやほやされていた立場からの、父親の会社の倒産、転落という流れがそっくりで、例え話としての印象を強めます。(原作では投資の失敗ですけど)

「小公女」に登場する主人公のセーラはお嬢様ですが、終始良い子なので、本作中の世良との人物描写に共通点はありません。ですが、ちょっと視点を外して、同じ物語に登場する、取り巻きの二人の少女を引き連れた、イジワル少女ラヴィニアに目を向けると、何でも持っているセーラを嫉み、その友人のアーメンガードとメイドのベッキーを蔑む姿が、本作の悪役である古城世良と重ならないでもないのです。なれば、最初のいじめられっ子の文香は零落したセーラ、あるいは最初から弱い立場にあったアーメンガードかメイドのベッキーという事になります。

モチーフとなった物語の話はともかく、傍観者役である文香の友人のエミというキャラは古典的な物語の範疇では珍しい立場のキャラであり、それだけに私には、作者の五十嵐さんが、このキャラにこそ多くの注意を注いで欲しいと願っている様に感ぜられました。

友人同士が結束して困難に立ち向かう姿は美しいものとして描かれる事が多いものですが、これは転じて加害者側の立場に変わり、醜くもなりかねない危うさも秘めています。この作品ではその両方が描かれている様に見受けられました。そしてそれを担うのはもちろん、私たち視聴者の分身、エミなのです。

一つ例えを用いれば、自分の家族や友人が他者から何らかの攻撃(言葉とか暴力)を受けたとします。その時無条件で庇いたくなるのが人情というものですが、事情も知らずに身内に加勢する場合、間違いを冒す危険も少なからず生じます。もしかしたら、自分の贔屓にしている家族や友人の方が悪くて、争いの原因を作ったという可能性もあり得るからです。

もう一つ例えを出すと、子供同士の喧嘩があった場合、どんな親でも自分の子供を擁護したい気持ちになるものですが、なるべくなら(出来れば徹底して)喧嘩の原因を問いただして、事情を知ってから、どちらかか、両者に謝らせるべきでしょう。もし自分の子供に非がある場合には、親としては苦渋の決断となりますが、公正さを子供に見せる為には必要な教育だと思います。

踏まえ、人を守るという事は尊い行為である一方で、人を責める危険を多く含んでいるという事を、傍観者の立場にいる者は常に意識すべきだと思います。このアニメを見て今更ながらそれを痛感させられました。

好きな人を守りたい。そんな感情は誰しも持ち合わせているものですが、それはその人の事を深く知った上で初めて輝きを持つ言葉です。一方で、力に迎合する時、弱者を守る時、敵を見る時、人の魅力に心奪われる時、私たちの心はひどく曇ります。そんな時にこそ、私たちはいじめの加害者になるのではないでしょうか?

私も学生時代にいじめを受けた事があります。いじめを受けている、あるいは受けていた人に対する慰めになるかは分かりませんが、遠い日のいじめの記憶など、大人の私にとってはもう昔話。いい思い出とは言えずとも、すでに苦痛は無く、むしろ自分の血肉になっているという感謝すら覚えます。今いじめに遭って苦しんでいる人の上にも、いつかはそんな風に思える日がやって来る事を願ってやみません。

耐える事、考える事、憎悪する事、悲観する事、抵抗する事、心を殺す事。偉そうな事‥(コレ違う)を言っておきながら、実際の所は軟弱者で感傷的なブリキ男を名乗る私が言うのもなんですが、こういった事は必ず皆さんの将来の糧になります。

心を折らず挫けず、逃げる時は逃げ、戦う時は戦う、そうして死ななければ人生は大勝利です。強くあろうとする必要は無いし、勝つ必要も無い。のらりくらり飄々と、水の様に変幻自在に生きていけば、それがその人にしか体験し得ない貴重な人生の一部となっているはず‥。

楽観や諦めを否定的な感情と捉えずに、むしろ盛んに肯定して、ねこの様にしなやかに、ねずみの様にしぶとく生きていけば、きっと楽しい事だっていくらかあるはず‥いつかは自分にしか出来ない事だって見つかるはず‥。それはとってもうれしい事だと私は思います。

願わくば、いじめを受けている者たちに祝福を、虐げられている者たちに幸あれ!



って説得力ないですね‥わたし、叩けば凹むブリキ男だし‥(笑)

投稿 : 2025/03/01
♥ : 20
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

いじめについて、考える。

[文量→大盛り・内容→雑談系]

【総括】
昔、あにこれでこのアニメのレビューを書くのが、局地的に流行ったんですよね。

んで私も、あにこれで仲良くして頂いている(と私が勝手ながら思っている)方々がレビューしてたんで、続きたいな~と思って、視聴しました。

「いじめがダメだ」ということは大前提ながら、そこにどういう思いがあるか。今でもレビューを覗けば、各レビュアーさんの考えが見られると思いますよ。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 24
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