奇跡で仲間なおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの奇跡で仲間な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月06日の時点で一番の奇跡で仲間なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

70.5 1 奇跡で仲間なアニメランキング1位
オーイ!とんぼ 第2期(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (76)
162人が棚に入れました
島を出たとんぼの日常は目まぐるしく変化していく――。 高校生となり、熊本での生活をスタートさせたとんぼは、練習場のジュニア生たちとコースでラウンドすることに。トカラで培った自由奔放なゴルフでコースを攻略していくとんぼに対し、1つ年上の実力者・ひのきも決死で応戦。激しい対決を繰り広げる。 とんぼの潜在能力の高さに驚愕したコーチのハジメは、とんぼを5月の九州女子選手権に挑戦させることを決意する。 島で一緒にラウンドしたつぶらや、熊本で出会ったひのきなど、新たなライバルたちとのゴルフを通じて、とんぼがさらに大きく羽ばたいていく!

青龍 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

プレッシャーの中でゴルフをするということ

プロゴルファー志望であったかわさき健(原作)と、古沢優(作画)による原作漫画は、『週刊ゴルフダイジェスト』(ゴルフダイジェスト社)で連載中(既刊53巻、未読)。累計発行部数220万部突破!
アニメ2期は全13話(2024年秋)。監督はオジング。制作は、『ポケモン』などの子供向けから『薬屋のひとりごと』といった話題作まで手がけるOLM Division 2(以上、Wikipedia参照)。
(2024.12.15 投稿 2025.1.7 追記)

「元プロゴルファー志望の原作者」による「ゴルフ専門誌に掲載中の本格ゴルフ漫画」のアニメ化作品の第2期(※エンディングの設定協力で表示されるゴルフ関連会社の名前の多いこと(笑))

ただ本格ゴルフ漫画といっても、「日本最後の秘境」といわれるトカラ列島から出てきた「やたー!」という歓喜の声が印象的な純朴な女子高生のとんぼ(CV.はやしりか)が主人公。
また、「再現性のスポーツ」といわれるゴルフにおいて、理想のボール軌道のために常にスイングを変えるという天才的な感性を持った異端児でもあります。
(※この感性は父親の形見である3番アイアン一本でティーショットからパッティングまでこなしていたことで身についたという設定。こういう感じで、ゴルフのセオリーから外れるところは、流石ゴルフ専門誌に長く掲載されているだけのことはあって、説得力を持たせるだけの専門的なフォローがなされている点も本作の特徴。しかも素人でも比較的分かりやすく解説されていると思います。)

2期は舞台をトカラから熊本に移し、熊本の高校に進学したとんぼは、ゴルフ練習場のオーナーの家に下宿しながら、初めての競技ゴルフ「九州女子選手権」に出場することになります。

そして、3番アイアン一本からはじまったとんぼのゴルフクラブも、ようやく7本のハーフセットに(※それでも少ない…)。

しかし、今までプレッシャーとは無関係にノビノビと島でゴルフを愉しんできたとんぼにとって、はじめての強敵・ライバルたちとの真剣勝負。

そこで、とんぼは、プレッシャーの中でゴルフをするという、本来ゴルフというスポーツが持つはずの普通の感覚を新たな境地として開拓していくというのが2期の見所になっています。
(※特に彼女は、常にスイングを変えるので、物凄いショットを打つ代償として心理的動揺がモロにスイングのブレとして現れてしまうのが面白い。)


【個性的で強力なライバルたちが登場】
とんぼの強力なライバルとして、1期で登場した昨年の日本ジュニアの優勝者である安谷屋円(あだにやつぶら:CV.喜多村英梨)に加え、2期からは、2年連続九州女子の優勝者である音羽ひのき(CV.石川由依)と、ハーフの元世界ジュニアチャンピオンであるエマ・クリス(CV.井上麻里奈)が登場。

さて、『銀河英雄伝説』や『アルスラーン戦記』でお馴染みの作家・田中芳樹さんがインタビューでキャラを作るとき、「100発殴られたとき、99発殴り返す奴と101発殴り返す奴みたいにずらして考えている」と言っていたのですが…
何度もそう言ってるのを見たことがあるので、本人は分かりやすい例え話と思っていそうですが(笑)、正直、どういうことやねんってずっと思ってました(笑)
それで、本作を観て、この言葉がふと思い出されたんですよ。

主人公のとんぼは、常にスイングを変え、自由にボールの軌道を変える異端児として描かれている。そこに、常に安定したスイングで大崩れをしない安定した対照的なゴルフをする円がはじめてのライバルとして登場(※円も過度に安定したゴルフを指向するので異端といえば異端)。

そして、ひのきは、この二人の異端児とは異なる、よくいる正統派ゴルフエリートとして描かれています。ひのきの父親がゴルフ教育熱心というのもリアル寄りです。

最後に、かつて左足を負傷したことにより軸足の変更を余儀なくされた、天才なんだけど致命的な弱点を持つエマ。

こう考えていくと、登場人物は、みんな天才なんだけど、主人公を基準として、そこからちょっとずつずらしてキャラ付けされていて、特に他のスポ根アニメのキャラ作りにも思い当たるところがありますよね。


こういった感じで、分かりやすくも個性的に色分けされたとんぼの強力なライバルたちが、今までノープレッシャーでゴルフを愉しんできたとんぼの前に立ちはだかり、とんぼにプレッシャーを与えていくことになります。

でも、本作では、最終的に、とんぼの自由なゴルフが、そして、純粋にゴルフを愉しむ気持ちが周囲に影響を与えていく、そんな「純粋にゴルフを愉しむアニメ」になっていると思いました。


【作画】
キャラの描き方など全体的に昭和の雰囲気を感じますが、グリーンの芝目やコース描写などは非常に緻密に描かれていて、ゴルフアニメとしてクオリティが高いと思いました。


【「曲芸みたいなゴルフをリアルに」 「オーイ!とんぼ」原作のかわさき健さんに聞く(上)(2024.12.18 産経新聞)、「巨人の星」原作の父から影響 根底に優しさ 「オーイ!とんぼ」のかわさき健さん(下)(2024.12.19 産経新聞)】
産経新聞の上記インタビュー記事によると、とんぼのモデルは、スペインのセベ・バレステロス選手(※2011年に54歳で永眠)。
彼は多種多様なショットを放つことができ、林の中からなどグリーンを簡単には狙えないような所からでもバーディーを奪ったりすることから、「七色のアイアンショット」と呼ばれたプレイスタイルだったそう。また、幼少期に3番アイアンのヘッドに木を差し込んで、たった1本でゴルフを覚えたというところも実話がモデルだったんですね(Wikipedia参照)。

原作者の父親は、『巨人の星』(原作は梶原一騎)で有名な漫画家の川崎のぼるさん。
やっぱり子供のころは、仕事が忙しくてあまり相手にしてもらえなかったそう。大人になり漫画原作をするようになって、具体的にアドバイスをもらうようになったそうです。ちなみに、『う〜まんぼ!』は親子合作作品。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 8
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

「インテリジェンス×競技ゴルフ」の見事な融合

【レビューNo.166】(初回登録:2025/1/19)
コミック原作で2024年作品。全12話
1期がよかったので、2期も楽しみにしていた作品ですね。


(ストーリー)
1期でプロゴルファーを目指して島を出る決心をしたとんぼ。
とんぼはイガイガの紹介で、熊本にある「武蔵塚ゴルフ練習場」のオーナーで
ある有働九五郎の家に下宿して、レッスンプロの長男・有働はじめのレッスン
を受けることになる。
そして初めての競技ゴルフ「九州女子選手権」に出場するのだった。


(評 価)
・「インテリジェンス×競技ゴルフ」の見事な融合
 1期のレビューで
 >インテリジェンスが高く、ゴルフの奥深さを提示しちゃんと面白い
 と書きましたが、1期は割と
 ・通称「3鉄」(父の形見の3番アイアン)1本であらゆる球を打ち分け
  → 何故打ち分け可能なのかというテクニカルな部分を解説
 が多かったのですが、2期では
 ・ゴルフとは18ホールをいかに少ない打数で上がるかのスポーツ
  → ではそのためにゴルファー達はどういう思考・方法で挑むのか
 というのを論理的にみせてくれるんですよね。

 とんぼのゴルフは
 ・よくも悪くも失敗を恐れない(失敗をリスクとして考えない)
 ・目の前の1打を”どうやって打ってやろうか”というワクワク感優先
 という「スコアメイキングという概念がない」ゴルフなんですが、本作では
 そこをライバルキャラを通じて面白く描いてくれています。
 ●エマ・クリス
  飛距離を武器とした加点を狙う積極的な攻めゴルフ
 ●音羽ひのき
  バランスに優れ、試合経験の豊富さに裏打ちされた強かさ
 ●安谷屋円
  確率論に根ざしたグレートワンパターンでの緻密な組み立て
 「その1打にどういった意図があるのか」ということをしっかり解説して、
 「競技ゴルフとはどういうものか」というのを視聴者にわかりやすく提示
 してくれるとともに、各プレイヤーの解像度の上げ、より各キャラを魅力
 的に描写してくれていたと思います。
 その辺の描写がしっかりしているから、対極に位置するとんぼの自由奔放
 なゴルフもより際立つって感じですね。

 そしてこんな感じで「1打1打の解説」を事細かに入れてきても、それがウ
 ザく感じずに面白さに繋がっているのは素直に凄いなっと。
 解説内容の適切さや演出や作画といったアニメとしての魅せ方など、原作
 者や制作陣の技量の高さを感じますね。


・王道的な展開もしっかり押さえゴルフに対する愛情も感じられる
 今作は「競技ゴルフメイン」ということで「優勝するのは誰か」といった
 王道展開で物語が進んでいきます。

 上述した1打1打の細やかさだけでなく「ゴルフには流れというものがある」
 という勝負の大局観や駆け引きなんかもきちんと盛り込まれていたので、
 そこはしっかり押さえているなっと。

 そして今回の一番のテーマが
 ・とんぼが体験する初めての”プレッシャー”
 であったりするわけで・・・・
 それを体験することで今までとは違う「本物のゴルフ」というものを知る
 ことができるわけですが、
 {netabare}・「確実」というセオリーに逃げずに、”プレッシャー”がかかっている
  ことを認めた上で全力で立ち向かう{/netabare}
 その辺もとんぼらしい描き方がよかったと思います。

 またメインはライバルたちとの優勝争いなんですが、初日に一緒に回った
 主婦ゴルファー・島道子も印象深かったですね。
 彼女は予選通過できるかどうかのゴルファーですが、皆優勝やプロを目指
 しているわけではなく、それでもゴルフが好きでそれぞれの思いを掲げて
 プレーをしていると、原作者のゴルフ愛を感じるエピソードでしたね。
 上述の論理的な解説といい、原作者の描きたいものをしっかり描いている
 という印象ですね。


「スポーツものはやはり真剣勝負してなんぼ!」
というのもありますが、プレイヤーの数を増やして
「ゴルフの面白さを(ウリのインテリジェンスで)より多角的に魅せる」
という広がりをみせたのはさすがでしたね。
そういう意味でも本作は1期以上に面白かったと思います。
他の要素もバランスよく描けていたと思いますし。

唯一難点を挙げるとすると、スコア表示が少なすぎる気がしました。
「バーディーだ!」と言われても、トータルスコアやライバル達との差とか
が分からない期間が長く、何かモヤモヤするんですよね。
もう少しスコア表示した方が、試合にも緊張感が出てより面白くなったので
は思います。
(まあこまめにスコア表示するのは展開を考えるのが面倒ってのがありそう
 ですが(笑))

また1期ではすっと一緒にいたイガイガとの関係性の変化の描写も興味深かっ
たですね。
1期ではゴルフの師匠や友達という感覚でしたが、離れてみてとんぼの心情に
変化が現れたようで、イガイガに父親像を求めているかのような描写が印象に
残りました。


(追 記)
個人的に驚いたのは、とんぼの”自由奔放”なゴルフをコーチが矯正しようと
する展開(VS それに抗うとんぼみたいな)が真っ先に描かれるものだと思って
いましたが、それが全くなかった点ですね。
やはり普通のスポコンものとは違うんだなっと。
原作者の中で描きたいものは明確なんだなっと感じましたね。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 14

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

とんぼのゴルフは人の心を魅了する

これは第二期です。
第一期をまだ見ていない人は、第一期から見ることを強く強く強くお勧めします。

第二期の舞台は熊本です。
高校生になった大井とんぼが九州女子アマチュアゴルフ大会に出場し、活躍する内容が描かれています。

とんぼのゴルフは天真爛漫です。全く型にはまらないゴルフをします。
それは通常のゴルフ指導者が見ると異質であり、「基本ができていない」と言われるでしょう。
でも、とんぼのゴルフは魅力的です。思わず応援したくなります。
それに、とんぼのゴルフを見ると、いつの間にか心が清められるのです。

とんぼは、勝つためのゴルフをしません。
普通、優勝がかかった一打を打つときは、手堅く打とうとしますよね。
でも、とんぼは勝つことよりも、技術力を向上させる工夫を常にやり続けます。
とんぼは、未来を見つめてゴルフをしているのです。だから応援したくなるのです。
それにとんぼは、一緒にプレイする人の失敗を願ったりせず、いつも人の応援をします。
相手が困っていたら、懸命に助けるのです。
そんなとんぼを見ていたら、自分もとんぼみたいに清らかな心になりたいと思うのです。
とんぼのゴルフは多くの人の心を魅了します。


そして今回は、とんぼの活躍だけでなく、とんぼのライバルである3人の女性の活躍と彼女らの心の声も見逃せません。
特にとんぼの友達である安谷屋つぶらの心の声を聴くと、女子ゴルフは決して美しいゴルフではなく、なりふりなどかまってられないサバイバル競技であることが良くわかります。
また、とんぼの先輩である音羽ひのきの心の声は、人間誰もが持つ心の弱さに対する苦悩が描かれています。
今回彼女は、苦労の末にそれを克服しました。とんぼに出会ったことが彼女の成長につながったようです。
そして、エマ・クリス。大怪我を克服するための彼女の努力と執念は、すさまじいものがありました。
おそらく彼女がこの舞台に立っていることだけでも、信じられないほどの奇跡なのでしょう。

第三期を期待しています。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 23

57.6 2 奇跡で仲間なアニメランキング2位
不遇職【鑑定士】が実は最強だった(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★☆☆ 2.7 (20)
118人が棚に入れました
【鑑定】することしかできない最弱職で不遇職の【鑑定士】アイン。 仲間からは『ゴミ拾い』呼ばわりされ、ひどい扱いを受け、そんな自分が好きになれず、卑屈な日々を送っていた。 そんなアインの運命は【世界樹】の精霊ユーリとその守り手で賢者であるウルスラと出会ったことで、大きく変わっていく。 ユーリから【精霊の義眼】をもらい、それを使いこなすためにウルスラから特訓を受け、どんどん力をつけていくアインは、「世界樹の他の姉妹達に会いたい」というユーリの願いを叶えるために、旅を始めることになる。 持ち前の優しさと、新たに加わった勇気を胸に様々な出来事を乗り越えていくのだった。

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

まあ普通のなろう系ですね。ややテンポが悪いですがクオリティは悪くない

1話感想 3.3
まあいつもの追放系ですね。
しかし鬱パートが長め。
そこを描写が丁寧だ、と高評価するか、もうわかっている流れなのにじれったい、となるかは… まあ微妙ですね。

こういうテンプレが決まっている話は色々描写をすっ飛ばすのが定番です。
見慣れている人にとっては、テンプレの流れがじれったいからですね。
もちろん一般の人からするとわかりにくいのですが、見ているのは大体皆わかっている人なので…。

というわけでちょっと長いなぁ、と思いました。

また鑑定士が最強なわけじゃなくて、精霊だかに与えられた神眼とやらのおかげで最強になったってのはタイトル詐欺だと思います。
こういうタイトルなら普通の鑑定を駆使して戦って欲しかったかな。
まあ普通の鑑定でどう戦うか思いつかないですが。
相手の弱点が鑑定できて不遇職ってのは無理がありますし。

以上のような欠点はありますが、主人公の不遇な様子、感情をしっかり描こうとしていた点、そもそも作画クオリティが悪くない点などから、なかなか良いとは思いました。
見るかどうかは考えますが、見るかもしれません。


今期はなろう系だからって、安っぽい適当な作りにするアニメが今のところ見当たらない感じですね。ちゃんと作っているアニメが多い気がします。

3話 3.2
うーん…。
なろう臭さを脱臭するどころか強調して見えるのは質が低いのかわざとなのか。

なろうと言えば「ついで全属性魔法を使えるようにしてやろう」というような理不尽にご都合の良い展開が、なろう臭さとして鼻につくところがあります。

もちろん普通の物語だってある程度は主人公に都合が良いものです。
でもふさわしい試練があったり努力があったり、報酬に相応しい支払いがあればその都合の良さが鼻につかないわけで。

本話はただでも精霊の目なんて都合の良いものを与えているのに、さらに強化してあげて、何だこの酷いご都合展開は、と思わせてきたのですね。
ところが詳しく聞くとそうしておくとユグドラシルのユーリが一緒に旅ができると。
閉じ込められたままなのは寂しいからと。
だったら悪くないじゃないですか。自然です。
何でそっちの理由を先に説明しないのか?

このままじゃ寂しいから一緒に行きたい、と言わせてそれからじゃあこうしよう、とすれば違和感が無いのに、いちいち違和感を与えてくるのは何なのか。
脚本の質が低いのかと思いましたが…。
逆にわざとなのかな? という気もしてきました。

世のなろう系は、質が低いのにもてはやされていて、私はそれを「なろうはエロと同じで、見ていて気持ちいい部分を整合性なしに見せつけるものだから、細かいことを考えない人には楽しめ。気にする人には下品に見えて楽しめない」と認識しています。

でももしかしたらこの「整合性なしに都合の良い部分を見せつける下品さ」自体を楽しいと思っている人も居て、そういう人にはなろう系は全面的に最高の作品なので、あえてそうしているのかもと。

ちょっと説明の順番を入れ替えるだけで臭さを無くせるのに、それをしない。
レベルが低いからなのか、そうすると受けるからわざとなのか…。
と、すごく悩みました。

物語の良い所って、整合性があるところだと思っています。
現実ってのは理不尽なものです。
正しい努力をした正義の人が報われるとは限りません。悪人が報われることだってある。結局最後は運で決まるからです。
そういう理不尽が許せないから、正しい人がちゃんと報われる物語の世界に私達は救われるのです。
なろう臭い作品の、理不尽に報われるところ、私は逆に納得いかないですけれどね。
でも、それが良いという人も居るのか…。

まあとにかく、良い部分もあるけれど悪い部分も多い作品で、もう少し様子見してみます。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 0

たナか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

マグネティック・プリズン

いつものなろう
漫画版は既刊14巻で連載中となかなかの人気作っぽい

ヒロインの作画がやや独特なので漫画の画風を再現?と思えば、漫画版とぜんぜん顔が違った。よくわからん。

OP・ここで名前みるとは、嬢メタル流行ってきたな
ED・商魂逞しいイナゴムーブだがもう遅いかと

01
底辺説明描写でテンポ遅めなのは好き好きか

初回でスキル獲得!問題解決!までやる爆速タイパアニメとの差別化狙いか丁寧な進行。どうせ最後までやる気ないので原作なぞるだけでいいか、との諦めかとも思えたが漫画版をチェックするとよりディティールを増やした演出してるので前者かな。制作ガチャは当たり。

漫画版では「世界樹」表記で「ユグドラシル」だが、ファンタジーのお約束がわからない人に向けて「せかいじゅ」へと読み方を変更。なろうアニメに求められる優しさを追求し、より脳死度を高める細かいチューニングがなされている。「わかる」か「わからない」かの白黒思考のみで評価されがちな世相を考慮した職人芸。洗練というのはこういうこと。なろうがクソかどうかはおいといて、品質としてクソアニメではないと言える良質な仕事。

「こういう設定でこうなってますのでひとつよろしく」という建て付けや建前に対して「これはこうなってないとオカシイ!納得デキナイー!感情移入ガー!キャラの魅力ガー!」となってしまうような生きづらさを抱える人々のサンドバッグとしての福祉ビジネス。政治の話は難しい。野球や宗教は怖い。ジェンダーは意味がわからない。でもなろうアニメなら「叩ける!これならぼくにも叩ける!これは叩いていいやつだ!」と目を輝かせながら「ヒャッハー!やっぱなろうはクソだぜえええ!」とスッキリできる。これが…アナログハック…。

時代遅れの「厳しい校則」というものも度々話題になるが、そもそも校則は破らせるために存在する。生きづらさを抱えた生徒達のヘイトを「校則」へ向けさせることで、集団へのダメージを最小化し犯罪への加担を抑止する機能がある。概念としてのタンク。なので育ちのいいボンボン学校では皆が自制できるから自由な校風。やっていいこととわるいこと、の区別がついている。これを社会では「分別がある」と呼ぶ。


この作品の序盤でも、なんでもかんでも運命のせいにしてきた他責思考ゆえの顛末だったとの自省が語られている。なろうらしく都合よく神の目をゲットするものの、能力の発揮には自身の能力との組み合わせが必要で、戦闘力に関しては自前の訓練にて獲得している。次回以降、いくらタダで何度も復活出来るとは言え、強力なモンスターに幾度も切り刻まれながらも諦めずに試行錯誤に奮闘する修行パートがきちんと存在する。強くなるのに一切コストを払わない楽チン棚ぼたスキルでゴイスーチーレム!とは流石に違うだろうとの判断で、なろうといえど舐めずに真面目に作ろうとするスタジオの誠意には敬意を払うべきではないだろうか。

もちろん強くなったあとはよくあるゴイスーチーレムにならざるを得ないのだが、たくさんメッセージを詰め込んだところでたいして意味ないというかどうせ舐めて見てるので覚えてられない。なろうとしてきちんとオレツエーでキモチよくなってもらうのが大事。導入のワンメッセージだけでも…という作者とアニメ製作者の想いがきちんとシンクロした奇跡のアニメ。強くなったあとは作者の主張を聞いてくれた報酬として、ゴイスーチーレムでブヒブヒするだけのサービスタイム。ヒロインの他にもチラ見せした追加属性が気に入ればお好きにどうぞ的な親切な作り。導入部分が類を見ないほどに丁寧なのは、明らかに意図された演出だと思う。

なろうだからと舐めて作ってない誠実ないい仕事。観ないけど。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 1

Rera さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

いろいろモヤモヤ

冒頭から、いかに不遇を囲っていたとしても卑屈な性格は主人公としてはちょっといただけない。パーティーのメンバーもクズ同然、弱いものいじめ、自己中野郎しかおらず、鑑定士である主人公を虐げる。第1話の登場人物全員がクズ。不遇な境遇からの成り上がりストーリーにしたいのだろうけど、最初にこれをやると視聴者が離れるのではないか。主人公は女神か精霊かに助けられるが、それは善意としても、助けられた主人公は不遇であったというだけで、これまでの得というものが示されず、つまりはご都合主義ということになる。タイトルどおり今後の話の展開で「最強」になっていくということなのだろうが、第1話時点では主人公の何が良くて最強になっていくのかは不明。原作には「奈落で鍛えた最強の【神眼】で無双する」という副題があり、世界樹のあった「奈落」で訓練を積んでいく展開になるということか。いろいろモヤモヤ。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 1
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