太平洋戦争で戦闘機なおすすめアニメランキング 5

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの太平洋戦争で戦闘機な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月30日の時点で一番の太平洋戦争で戦闘機なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

83.0 1 太平洋戦争で戦闘機なアニメランキング1位
この世界の片隅に(アニメ映画)

2016年11月12日
★★★★★ 4.2 (702)
3108人が棚に入れました
18歳のすずさんに、突然縁談がもちあがる。
良いも悪いも決められないまま話は進み、1944(昭和19)年2月、すずさんは呉へとお嫁にやって来る。呉はそのころ日本海軍の一大拠点で、軍港の街として栄え、世界最大の戦艦と謳われた「大和」も呉を母港としていた。
見知らぬ土地で、海軍勤務の文官・北條周作の妻となったすずさんの日々が始まった。

夫の両親は優しく、義姉の径子は厳しく、その娘の晴美はおっとりしてかわいらしい。隣保班の知多さん、刈谷さん、堂本さんも個性的だ。
配給物資がだんだん減っていく中でも、すずさんは工夫を凝らして食卓をにぎわせ、衣服を作り直し、時には好きな絵を描き、毎日のくらしを積み重ねていく。

ある時、道に迷い遊郭に迷い込んだすずさんは、遊女のリンと出会う。
またある時は、重巡洋艦「青葉」の水兵となった小学校の同級生・水原哲が現れ、すずさんも夫の周作も複雑な想いを抱える。

1945(昭和20)年3月。呉は、空を埋め尽くすほどの数の艦載機による空襲にさらされ、すずさんが大切にしていたものが失われていく。それでも毎日は続く。
そして、昭和20年の夏がやってくる――。

声優・キャラクター
のん、細谷佳正、稲葉菜月、尾身美詞、小野大輔、潘めぐみ、牛山茂、新谷真弓、澁谷天外
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

戦時下でも蝉は鳴く

浦野家の長女として生まれ育ったすず。
明るくて純真な心を持つ少女。
特技は絵を描くこと。
昭和19年2月、すず18歳。
少女に縁談の話が訪れる。
相手は呉に住む北條家の長男周作。
海軍の軍港として栄える呉の街での生活が始まる。

こうの史代原作、片渕須直監督作品。
当時の街並みを再現した素朴で美しい情景。
戦時下の日常を生きる人々を描く傑作アニメ。

そこにあるのは規則正しいささやかな暮らし。
戦争という非日常の中にあっても、
すずは工夫をして食事を作り、洗濯し、
衣服を直し、日々をたくましく優しく生きている。
しかし戦局は悪化の一途を辿り、
物資の配給は減り、空襲の回数は増えていく。
そして昭和20年、運命の夏を迎える。
広島に新型爆弾が投下された。

{netabare}焼け野原と化した広島の街並み。
敗戦の玉音放送を聴き胸が詰まるすず。
張りつめていたこれまでが飛び去っていく。
泣き崩れるすずの胸中に想いを馳せる。
みんなが笑って暮らせますように。
この映画を不滅のものとした名場面がここに。{/netabare}

戦争ものは総じて苦手なのですが、
ここには前向きなメッセージがあります。
すずが暮らした70年前の広島でも、
夏にはスイカを食べ、蝉は鳴くのですね。
そんな当たり前に過ごす日々に感謝をして、
懸命に生きた彼女にまた会いたいと思います。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 99
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

微笑ましい日常を多く描くことで戦争の悲惨さを表現した名作

原作未読。

【はじめに】
「太平洋戦争を題材にした作品(映画・ドラマも含めて)の中で、これだけふり幅の効いている作品を見たことが無い」
これが私の第一印象でした。
作画や主人公・すずの人柄など、ノスタルジックでほのぼのとした日常の中に、悲惨な戦争がある・・・。

この作品の素晴らしさは、微笑ましい日常を多く描くことで、戦争の悲惨さを表現している所だと思います。
そして、絶望的な状況の中でも、前を向いて健気に生き抜いている人々(特に女性)の姿が、とても印象的でした。

太平洋戦争を題材にした作品の多くは、戦争の悲惨さを過剰に描いたり、(例えば特攻隊のような)兵士を英雄視して描かれる作品が多い中で、かなり異色な作品だったと思います。

『太平洋戦争を題材にした作品は苦手』という方にも安心してお勧めできる、傑作です。

【物語】
物語のほとんどが主人公・すずの目線で描かれている所が面白いと思った。
働き者でおっとり、少し内向的だけど明るい・・・。
そんなすずの目線で描かれていることこそが、この作品の一番の魅力だと思う。

【作画】
キャラデザを含めて、柔らかく、ノスタルジックな印象。
物語の印象とぴったりマッチしていて、とても良いと思った。

印象的だったのは{netabare}大好きな姪・晴美と大事な右手を失うきっかけとなった{/netabare}、あの空襲の場面。
まるで、水彩画を描くかのように表現されている。
幼いころから絵を描くのが得意だった、すずならではの見事な表現だと思う。
そして、「まるで現実の事とは思えない」すずの心情を上手く表していると思う。

【声優】
主人公・すず役ののん(能年玲奈)さんは、すずの役柄とぴったりだったと思う。
素朴な語り口が、この作品の魅力を最大限に引き出している。

【最後に】
書き出したらきりがないほど印象的な名シーンの多い作品だったと思います。
その内、いくつかを書き出しておきます。

~笑った~
{netabare}憲兵に間諜(スパイ)と疑われたくだりは声を出して笑ってしまった。

妊娠の兆候?➝朝食は2人分➝病院へ➝昼食は1人分。妊娠は気のせいだったんですね。(笑){/netabare}

~切なかった~
{netabare}右手を失ったすずのもとを訪ねた、妹・すみが別れ際に言った一言。
「広島に帰っておいでぇや。ひどい空襲も無いし・・・」
この後の歴史を知る者なら、誰もが切ない思いをするに違いない、地味ながら心に響く名セリフ。

玉音放送の後、人目を避け、泣き崩れた義姉・径子とすず。
誰もが勝利を信じ、色々な事を耐えて、我慢してきて、その結果・・・。
こういう所がとてもリアルで良かった。{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 94
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

時代と人間を真正面から描き切った傑作アニメ映画

原作コミックは未読。

率直に名作だと思いました。

アニメファンに語り継がれると言うより、
例えば今なお五十年以上前の小津監督作品を名作として語り継いでいるような、
映画通が半世紀後も2010年代の名画として上げるような作品だと思います。
キネ旬一位は伊達じゃありません。

戦前、戦中における庶民の暮らしを中心に、
しっかりとした考証を元に再現された時代背景に、
テンポ良くユーモアも交えて日常を活写し鑑賞者を惹き付ける。
と同時に心理描写と共に巧みに伏線を張っていき、
それらを綺麗にまとめていく際に、
見る者の心の琴線に触れ、価値観を揺さぶっていく……。

本作がクラウドファンディングの成功例となったことは、
アニメ界もとい日本の映画界にとっても非常に大きな出来事だと思います。


以下ネタバレ感想。
{netabare}
本作を観てつくづく思うのは、
昔、数多く作られてきた戦前戦中を舞台にしたドラマ、映画等の諸作品が、
如何に時代や人間を描いて来なかったかということ。

中には見るべき点もある逸品もありましたが……。
特に私が子供の頃、毎年終戦記念日前後に放送されていた
テレビドラマ等は見るに耐えない物が多かったです。
余程、目先の数字が欲しいのか、神風特攻隊をやたらヒロイックに描いてみたり、
旧日本軍が“現地調達”した女をおっぱい丸出しにして陵辱してみたり、
登場人物が駄作ラノベも真っ青の、荒唐無稽なファンタジーぶりで実在感がまるでない。
歴史を重んじる私にとっては論評の価値もない凡作揃いだった印象。

ちなみに本作の原作は2011年に日テレが
終戦スペシャルとしてテレビドラマ化もされたとのこと。
終戦記念日もようやく、人間に興味を示すようになったようで何よりです。


本作は人間が生きた戦前、戦中の時代がしっかりと描かれていて好感できます。

私は戦時中を描いた作品を観る時、
玉音放送をどう描くか?を重要な指標にしていますが、
本作はその点でもスペシャル。

その玉音放送のシーンにて、{netabare}すずさんは敗戦に納得できないとの趣旨の言動を残し、
憤り、号泣するわけですが、
ここまで心理描写の積み重ねを感じてきた鑑賞者にはその涙は、
それが例えば、{netabare}家事をしたり、スケッチを描いて来た利き腕を失い、
自分のせいであの娘を失い、その上、嫁ぎ先で居場所を失う不安だったり……。{/netabare}
諸々の人間的な事情も相まって感極まった故の涙と理解できるはず。

これが凡作戦争ドラマや戦争体験談を自らのイデオロギー流布に役立てたい評論家の場合、
この時代の人々は今と違ってお国のためを思うが故、泣ける愛国者だったのだ。とか、
軍国主義の洗脳って怖いね。とか、
先入観でもって、乱雑に刈り取っていた所。

あのシーンを観た時、私は戦争に社会的単位として総動員されたまま、
戦後もイデオロギー闘争の駒として引き回されたままになっていた、
あの時代の人々の人間的存在がようやく奪還された感慨を覚えました。{/netabare}


だからと言って、本作はちょっと戦地と距離を置きすぎていまいか?
戦争を斜に見すぎていまいか?という見方もあり得ようかと思います。

でも考えてもみて欲しい……。
確かに、日中戦争以来続いた戦乱で、300万以上と言われるおびただしい数の日本人が死んだ。
けど、それでも、戦争で亡くなった人々は7000万以上だった、当時の日本の人口の5%に満たない。

激戦地や大空襲をかい摘まんだ編集イメージを見せられると、
あの時代、何か日本人の大半が亡国の戦火で、悉く死に絶えたものと錯覚しますが、
大多数の日本人はあの苦難の時代を生き抜いたのです。

その苦境は戦争によるものかもしれないし、
嫁ぎ先でのいびりによるものかもしれないし、
女性の自立が難しい風潮によるものかもしれない。

こうして見出された喪失と苦難を耐え抜いた先の幸福の可能性。

それは決して、あの時代を側面から切り崩してこぼれて来たものではなく、
むしろ、真っ正面から時代と人間を描き切った成果ではないかと私は思うのです。{/netabare}


蛇足
{netabare}
ところで本作では、尊氏の好敵手で、戦前戦中、軍神としてやたら高々と持ち上げられていた、
楠木正成公もネタ?として登場しますがw
籠城戦の鬼である正成殿は、乏しい兵糧を水増しする達人として、
少ない配給でやりくりし、生活の知恵を求めるご家庭でも崇拝されていたのですねw

一方、尊氏は南朝びいきの軍国主義に逆賊と貶められ、
ちょっと尊氏を擁護しただけで大臣のクビが飛ぶ有様でしたw
ムキィィィィィーーーーヾ(。`Д´。)ノ彡

国家、国民ぐるみで数百年前に遡って、一方的に特定の武将を持ち上げ、尊氏をディスるw

あんな狭量で失礼千万な時代。ゆめゆめ繰り返そうなどと思ってはなりませぬw{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 52

71.8 2 太平洋戦争で戦闘機なアニメランキング2位
風立ちぬ(アニメ映画)

2013年7月20日
★★★★☆ 3.8 (815)
4290人が棚に入れました
かつて、日本で戦争があった。大正から昭和へ、1920年代の日本は、不景気と貧乏、病気、そして大震災と、まことに生きるのに辛い時代だった。そして、日本は戦争へ突入していった。当時の若者たちは、そんな時代をどう生きたのか?イタリアのカプローニへの時空を超えた尊敬と友情、後に神話と化した零戦の誕生、薄幸の少女菜穂子との出会いと別れ。この映画は、実在の人物、堀越二郎の半生を描く──。堀越二郎と堀辰雄に敬意を込めて。生きねば。

声優・キャラクター
庵野秀明、瀧本美織、西島秀俊、西村雅彦、スティーブン・アルパート、風間杜夫、竹下景子、志田未来、國村隼、大竹しのぶ、野村萬斎

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

この映画には大正ロマンがある、昭和モダンがある、美しいメカがあって、薄幸の美少女がいて、正義と恋と挑戦と、挫折と人情と幸せに満ちている。そして宮さんは僕の期待を裏切らない

まずネタバレを気にしている方はこのレビューどころか【予告編を観てはいけない】
あれはほとんど全部を端的に晒してしまっていますからね(笑)










そもそもの出発点は宮さんが模型誌に連載させた【妄想爆発気味】の漫画
零戦の設計者として著名な天才設計士、堀越二郎を主人公のモデルとし
さらに薄幸の美少女との恋物語を描いた堀辰雄の同名小説に着想を得ている【完全なフィクション】


だから間違ってはいけないポイントなのがほとんどの部分が宮さんの妄想であり、そもそも里見菜穂子なるヒロインの存在やイタリアのカプローニが堀越二郎に影響を与えたというのも宮さんの壮大な妄想に過ぎません
だからプロジェクトXどころではなく、かわぐちかいじ辺りを読んでるつもりで心して掛からないとついつい「堀越二郎はこーゆー人なんや」と伝記や再現ドラマでも観ているかのような誤解に引き込まれてしまうわけっす
これには気をつけたい


それと具体的な恋愛描写や航空機技術を延々と語るシークエンスがあるため、子供やメカニックトークに全く興味のない人には【残念ながらオススメすることが出来ません】
予めご了承ください


物語は真面目で正義感が強い秀才として育った青年の堀越二郎が、夢の中で出会ったイタリアのカプローニと飛行機設計士になる夢を語らいながら上京、就職し
その後の様々な困難や挫折を経ても一切挫けず、ひた向きに夢へと前進していく半生を映し出します


大学在学中に関東大震災に見舞われ、偶然にも良家のお嬢様を助けたことが縁となってその後に再会した彼女と結ばれる
しかし彼女の体は結核に蝕まれており、周囲の反対を押しのけての婚約や激務に追われながらの新婚生活では宮さん作品らしからぬ濃厚なラブシーンが描かれます
【深窓の令嬢萌え】を描きたがる72歳、それが宮さん


舞台となる1920年代は震災、世界恐慌、貧困、そして戦争という現代の話題と重なる部分も多々見られながらも兎にも角にも生きるのに苦しい時代であると示唆
宮さんなりに「生きろ」や「生きねば」の問い掛けに答えを出しているのかと思いつつ
その一方で主人公の周辺人物達はその時代では一部の富裕層だけに許されていた贅沢を堪能しており、辛い時代とかキャッチコピーを打った割には矛盾している
しかしこの大正ロマンや昭和初期のレトロモダンといった当時で言うところの華やかなで優雅な暮らしが現代のオイラ達のノスタルジーと憧れを奮い起こします
この辺は時代背景こそ異なるものの『コクリコ坂から』の魅力にも通じるものがある


さらに堀越二郎を取り囲む人々の人情味あふれるキャラクター的魅力も忘れてはいけない
特に同期生(であるとされていますが実在人物は無関係)の本庄くんとのライバル関係とも取れる互いを切磋琢磨しあう近過ぎず遠過ぎない距離感の友情
この辺りはバディもの好きな、特にインテリ系男子に殺されがちな方にはヨダレものでしょう(いやw真面目にw)


そして何より堀越の才能をいち早く見抜き、あえて千尋の谷に落とすかのような難題を突き付けつつも、公私に跨って堀越をフォローし続けた堅物の上司、黒川
菜穂子の健気さに心打たれ、愛する二人の仲人となる役を買って出る黒川夫人
この二人を演じる西村雅彦と大竹しのぶの芝居はもはやアカデミー賞ものの味わい
ホントいい人、理想の上司と理想の妻の姿がここにあります


そして宮さんが渾身を込めて送り出す最終兵器【妹キャラ】、堀越加代
「にぃにぃさんはいつもこんなに遅いのですか?」
これはもうオイラの中で流行語大賞
よくやりましたわ、宮さん
そしてあ~、どっかで聞いた覚えのある声やと思い出せんかったがエンドロールで志田未来ちゃんだと気付くと全て納得であります
そぉよ皆々様方、「アリエッティですよ!」
ジブリ作品へのご帰還、オカエリナサイませですよ


メカヲタ、ミリヲタにとっては劇中でgdgdと語られる航空機技術は興奮モノ
たぶん普通の人にとっては今作の最もツマラン部分になることは必至です(笑)
興味深いのが劇中でも「創造的人生は10年」言われている通り、堀越が戦前に試作した七試艦上戦闘機
そしてインバーターガルウイングが美しい九試単座戦闘機のエピソードのみがピックアップされています
だから肝心要の『ゼロ』を初めとする戦中、戦後のエピソードは一切なし
兵器を描いても戦争は描かないってのは『紅の豚』と一緒で、ミリヲタの癖に戦争反対を訴えている宮さんらしいポインツ
実在の堀越氏が兵器としての飛行機に興味が無かったのかは定かでは無い


本来ならばけたたましい轟音を発する航空機エンジンの騒音も、例の人間が口から発する音だけで作ったという効果音のお蔭でだいぶデフォルメ(というかこの場合は美化)されているのもそんなところからなのか


ちなみに劇中に出て来る枕頭鋲(ちんとうびょう)ってのはリベットのこと
あとインバーターガルウイングは見た目がカッコイイからやるんでなくてプロペラを大きくしたり主脚を短くしたりする工夫です
実名企業の三菱が出ていることや当時の三菱のヘボいエンジンを辞めて中島製エンジンを使用するよう打診した実際の堀越氏のエピソードは語られないため、戦前の三菱の技術力(日本のものづくり力)を賛美するかのようなうさん臭いお話っぽくなってしまっていますが、何度も言うように【宮さんの妄想】なので気にしたら負け


しかしまあw結婚式のくだりの辺りからオイラはニヤニヤがまるでとまらんかったw
72歳の偏屈なおじいさんが作った映画の主演を、53歳のこれまた偏屈なおじさんがやって
その映画のラブシーンで2828してしまう26歳のオイラ
さぞ隣の席のお客に迷惑を掛けたことでしょうw
こりゃ「妻には見られたくない」とアンノが言うわけです
2013年夏、【一番萌えられる映画は間違いなくコレ】


個人的には今までのジブリの中で一番好きな作品になるやもしれません
レトロモダンハァハァ的にも、メカヲタ的観点からも
『コクリコ坂から』のレビューにも同じようなことを書いてしまった気がしますがw


唯一悲しい偶然かな、今年のアカデミー賞で短編アニメーション部門を受賞したジョン・カース監督のディズニー作品『紙ひこうき』(シュガーラッシュと併映)と今作の馴れ初めが“丸被り”しているのには笑いましたがねw
興味ある方はこっちも是非チェックしてもらいたい


最後になりましたが劇中に出てくる『シベリア』なる謎のお菓子は羊羹をカステラで挟んだものですね
(発祥、創作者、名称由来など全てが謎でそもそも洋菓子なのか和菓子なのかすら怪しい)
映画の人気で一時的に復刻したお店もいくつか出ましたが・・・日常的に食べたいのでもっと作ってくれ(笑)

投稿 : 2024/12/28
♥ : 40

にゃんぴ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

引退作品、主題歌「ひこうき雲」

最初の雰囲気は「火垂るの墓」と似てる気がする...
そして、ただ淡々と展開していった
主人公の成長を伴って、なんか心がギュっとなった・・・
私の文章力では、ちょっと上手く言えません。
一言では表せませんが、あえて言うなら、
宮崎駿の集大成とも言えるふさわしい引退作品だと思います。

主題歌「ひこうき雲」 作詞・作曲・歌 - 荒井由実  映画の内容とはぴったりで感動で素晴らしい歌です!!
聞いてて泣きそうになる......

投稿 : 2024/12/28
♥ : 91

唯斗 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

素晴らしい、でも残念

賛否両論でるところですが、自分としてはとてもよかった。

今まで、宮崎駿さんは子供向けに映画を作ってきました。
どれも元気や勇気をもらうばかりで、本当に感動したものです。

今回の作品は、あえていうなら「大人向け」

ただし、それでも難しい作品です。

簡単に言えば、感情移入が難しいからだと思います。

主人公は飛行機を作れば、戦争に使われるのもわかっていて。
それでも作る道を選びます。

何千人、何万人という人々がそれで殺されるというのも知っていて。
そういう時代だったのはわかりますが、大きな葛藤もありません。

そして、なによりも薄い。
内容としては濃いのかもしれませんが、薄い薄い薄い。

テーマが重いだけに、その薄さが目立ちます。

関東大震災がおこり、満州事変もおこり、第二次世界大戦もあり

それに生きる主人公を描くわけですが
あまりにも描写が少ない。

この作品は

どんてん返しがあるわけでもなく、興奮するようなところがあるわけでもありません。

淡々と物語が進んでいく感じです。

登場人物の生き方やその個性はとても良いものでした。
どんなことがあってもめげず、夢に走り
自らの生き方を貫くその姿は感動しました。

作画や音楽、演出は劣ることをしらず、進化をしているようにも思えましたね。
これぞジブリって感じ。
細かいところまでしっかりと書かれていた。

ただ、やはり残念ですね。

一人の人間の半生を描くには少し短い時間だったのかもしれない。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 13

59.4 3 太平洋戦争で戦闘機なアニメランキング3位
「艦これ」いつかあの海で(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★☆☆ 2.8 (104)
248人が棚に入れました
藤田咲
タニベユミ
洲崎綾
堀江由衣
野水伊織
小倉唯
種田梨沙
早坂梢
宮川若菜
小松真奈
竹達彩奈
山田悠希
東山奈央
ネタバレ

アム さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

何を伝えたいのかはっきりとしてるのは高評価だが色々言いたいことがある。

総評としては、作画崩壊と延期が本当に痛い。あと最後が胸糞エンド過ぎる。そもそもテーマが大き過ぎるので、8話で完結させるつもりなら日常パートで1話使うようなコトはすべきではなかった。 {netabare}(そもそもタイトルが1944なんだからレイテ沖海戦を全編でやれば良かったのでは?ってのはある) {/netabare}
ただ、シリアスに振ってドキュメンタリーテイストな作品に仕上げられているし、航空機の戦闘シーンは作り込まれててGOOD!

さて、描写について細かく見て行こう。結論から言うと航空機の描写は評価できるが水上艦の描写はイマイチである。
本作では水上戦闘機、強風改が登場するが、動翼部分の動きが前作と比べ分かりやすくなっており強風の特徴である自動空戦フラップが作動している描写もあったのが良かった。SNSでもちょっとした話題になってたっけ

ただ、前述した通り水上戦闘は微妙で直立不動水上スキーが前作より、かなりシュールに見えてしまっている。前作では艦娘が波に乗るような動きも見られたが、今作では真っ直ぐ進むだけであるからである。
加えてあちこちの表現が分かりにくすぎるのだ。本作を通して雷撃を受けるシーンで艦娘達は必死に回避してるが、セリフが少ない上、魚雷も小さく(まぁ歩兵武器サイズだからね)雷跡も見にくいので「一体何をしてるんだ」と初見は感じるだろう。wowsの魚雷接近アラームとマーカーでも付けた方がよろしくてよ?(笑)

結論として色々惜しいと思う作品だ。
教科書に載らない戦争という歴史を艦娘で描こうとしたことは斬新だし、これを見て今の若者達が日本の歴史を知るきっかけとなってくれればな、と感じた。

最後に。あの終わり方は続編を作るためなのか、それともアニメ事業から撤退するつもりだったのかは分からない。今後の動向に注目だ。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 8

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

タンジェリン・ドリーム

迎えた新年。
2023年冬アニメもちらほら始まり出した今日この頃ではある。

「不幸だわ」

山城の如く、その身の不運をかこった昨年。
それもまた懐かく、愛おしく思えるから不思議だ。

威厳と虚勢、そして可愛さ。
味わい深き藤田咲さんのボイスに最敬礼である。
神々しささえ感じさせる扶桑山城姉妹に絡むは、朴訥(ぼくとつ)とした台詞回しに、限りない情の深さが込められた佐世保の時雨。
阿吽の呼吸とミニマルな台詞に、全くゲームのことは知らない、しかし、幼少の頃よりイフの世界に遊んできた自称提督の身としてはドリームしかないのである。タンジェリン(みかん)ドリームなのである。

そして再び、呉の雪風として藤田咲劇場の第二幕が上がる。

色々と気になる伏線も満載ではあるが、坊ノ岬を飛び越え(大和だって飛べるはず^^;)、ピケットラインを一蹴、敵機動部隊を殲滅セヨ!?

投稿 : 2024/12/28
♥ : 10

71.9 4 太平洋戦争で戦闘機なアニメランキング4位
ジパング(TVアニメ動画)

2004年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (255)
1271人が棚に入れました
西暦200X年の6月。日米新ガイドラインの下で海上自衛隊の自衛艦隊が海外派遣でエクアドルへ向かう途中、その中の最新鋭イージス艦みらいがミッドウェー沖合で突如嵐に巻き込まれ落雷を受ける。
その直後からレーダーからの僚艦喪失や故障していないにも関わらず衛星通信が不能になったり、雪が降るなどの不可思議な現象に直面し、さらに戦艦大和以下大日本帝国海軍連合艦隊に遭遇。ミッドウェー海戦直前の1942年6月4日の太平洋上にタイムスリップした事に気づく。
そこで帝国海軍通信参謀、草加拓海少佐を救助し、彼に未来世界の情報を公開したことから、みらいは徐々に変化してゆく歴史の流れに巻き込まれてゆく…。

声優・キャラクター
稲田徹、東地宏樹、星野貴紀、うえだゆうじ、屋良有作
ネタバレ

☆★暗落亭-苦来★☆ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

止められない、止まらない

【おすすめしたい人】
■ ハラドキしたい時に!
■ 歴史物好きな人に。
■ タイムスリップモノが好きな人

【2004年 秋】
【総合得点ランキング】
●第610位 (2013/9)

【オススメ度】星3.8 ★★★★☆

【感想】
絵は苦手、けど物語がヤバかった。
終わりまで終始、続きが見たい×2と止まれなくなる作品です!

【視聴メモ】
{netabare}続編凄い見たい。原作が気になってしょうがない。{/netabare}

【NEXTオススメ】

【対馬丸-さよなら沖縄- 】
【はだしのゲン】
【紺碧の艦隊 】

次に見るのに何か役にたてたら幸い

投稿 : 2024/12/28
♥ : 18

Dkn さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

海上自衛隊+タイムスリップの本格派、軍事SFモノ。

講談社『モーニング』連載。かわぐちかいじ原作作品。

旧海軍の戦艦や空母が好きなら一見の価値ありなアニメ。

何度もアニメ等の題材で扱われる戦艦「大和」は勿論のこと、
「赤城」「加賀」「蒼龍」「飛龍」などの空母も登場します。

このアニメは本当に渋い作りなので、可愛い女子キャラが出てこないと見る気が起こらない人や、恋愛要素、ギャグが
無いと見続けるのが厳しいという方には全くオススメできません。近年でも自衛隊が題材になった作品で陸軍ですが
「GATE ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」は、それらすべてを備えた良作なので、そちらをオススメします。

この時代の最新鋭機である艦「みらい」がタイムスリップし、第二次世界大戦中の海域に現れてしまうという展開が
見どころではありますが、それよりも本格的な潜水艦、軍艦、空母、航空機などの海戦が見どころです。逆を言えば
シリアスでリアリティのある人間ドラマもあるのですが、戦闘中の艦内を見たり、衣食住はどのように行われているか
などを楽しめない方は少し飽きが来るかもしれません。

原作が終了していなかった事もあるので、終盤は続きが気になる展開で終わってしまい、そこから先は原作で追う事に
なりますから、もし「ジパング」のストーリーを見たいなら素直に漫画を読んで下さい。名作ですよ。

役者の演技や取材に基づいた丁寧な兵器の描写などを見たい方は、アニメをご覧ください。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 16
ネタバレ

lZQnV50529 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

正直さが感じられた

 日本の最新鋭のイージス艦が1942年の太平洋のど真ん中にタイムスリップしてしまうお話で、総じて、単なるミリタリーもの、タイムスリップものと簡単に片付けられない真面目さ、正直さを感じた作品です。
 まず、{netabare}40機のドントレス(という戦闘機)と戦闘するシーンでは、技術的にはシースパローや主砲を使ってイージス艦が圧勝するはずなのに、ちょっとした心の緩みからハットン中佐の操縦によるドントレスの船舶への体当たりを許してしまうところなど、戦闘シーンは、リアルで正直だと思いました。イージス艦を圧勝にさせないところが感心しました。{/netabare}自衛隊は普段から十分演習をしているようですけど、実戦に出ればこんなもんかもしれません(自衛隊の人読んでいたらごめんなさい)。
 太平洋戦争末期の日本の都市への空襲や広島長崎における原爆で死んだ人の数はとても多いので、1942年を生きる人なら誰でも、もし未来を知れば、空襲や原爆を避けたいと思うもの。さらに、大日本帝国と敗戦後の日本のどちらも見てしまったために、そのどちらでもない新しい日本(ジパング)を作っていきたいと思う草加拓海の心の動きと行動はとてもよくわかる。他方で、自衛隊の理念をこの時代に入っても困難を伴いながら貫きたいという「みらい」クルーの気持ち、帝国海軍将校のあるものは「みらい」を活かそうと考え、またあるものは「みらい」を沈めてしまおうと考えており、それぞれの思惑もとてもよく描けています。
 これらの登場人物の気持ちをしっかり描きつつ、みなさんの思惑が絡んで新しいタペストリーが作り出されて、事態が進んでいくところがとても上手いと思いました。おそらく、こういう設定を設けて、現代と戦前の違いを浮き彫りにし、現代のいい点と問題点を探るというのがこのアニメの意図の一つのように思えます。圧巻なのは、最後の方に出てくる{netabare}米内光政の日本批判でしょう。米内は、日本が帝国主義など100年早い。日本国100年の計にとってこの戦争は勝ってはならない。日本はいま蜃気楼を見ている。敗戦という現実でしかその夢は覚めない。と当時の日本を強く批判し、「みらい」に、この横須賀のドックで鉄くずになって欲しいと要求します。米内光政という人物をここまで踏み込んで描いたところに作者の強い歴史観を感じます{/netabare}。ここは見ものです。
 また、過去へのタイムスリップというのは、物理学者ホーキングの発言からもわかるように、まず不可能だと言われています。このお話では過去へのタイムスリップが可能だとすると起こりうる矛盾の問題「母殺しのパラドックス」に近いお話を取り入れておりここにも正直さを感じました。すなわち、{netabare}「みらい」が横須賀に入港したとき、角松二佐は父の子供のころの様子を見に行こうとします。父の生家のあたりを見に行くと、なんと父は、海軍の車のよそ見運転のために轢かれて死亡しており、そのよそ見運転は、「みらい」が60年後から来た船でありそれが信じられないと軍人同士が運転中も雑談したことが原因だったというものです。因果的に「みらい」が1942年世界に現れたため角松二佐の父が死亡してしまったということになります。{/netabare}
 このアニメ、テーマからややとっつきにくい方もいると思いますが、淡々と正直に事象を描いていくところをもっと評価されてもいいと思います。
 
 

投稿 : 2024/12/28
♥ : 11

63.9 5 太平洋戦争で戦闘機なアニメランキング5位
紺碧の艦隊 特別編 蒼莱開発物語(OVA)

1997年4月4日
★★★★☆ 3.4 (13)
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 荒巻義雄原作の同名小説を映像化したOVA作品。この作品は架空戦記ブームを巻き起こしたことで知られ、OVA以外にも、コミック、TVアニメ化もされている。今回のエピソードは、B30爆撃機を撃墜した高高度局地戦闘機「蒼莱」の開発秘話を中心にした特別編で、「COMPLETE DVD-BOX1」の特典として収録されている。ある日、敵重爆撃機迎撃について話し合っていた大高・高野の両名は、前世で幻に終わった局地戦闘機「震電」を復活させる計画を思いつく。調査の結果、帝国大学教授の鶴田正規、そして帝国海軍パイロットの正敬の兄弟二人が、前世で震電を開発した鶴野正敬の生まれ変わりであることが判明する。
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