ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価
4.8
初日舞台挨拶に行ってきました
原作既読
TVシリーズの続き
あるいは2本の総集編映画の続きです
かわいい絵柄に反してハードな内容で知られるメイドインアビスですが
中でも特にしんどい部分の映画化です
その描写はそれまでのPG12指定からR15指定に引き上げられ
前売りの返金対応を余儀なくされるレベルなので
原作を知らずにこれまでの映像化部分のみの知識で観に行く人は
それなりに覚悟が必要です
メイドインアビスという作品の魅力は
未知の世界を一歩一歩踏みしめていく
ワクワクドキドキの大冒険と
過酷な運命に翻弄されながらも
そこに毅然と立ち向かっていく少年(?)少女の姿
その二つが両輪となって進んでいくストーリーにあると思っています
ですからメイドインアビスシリーズ全体としては
物語に5.0をつけても良いと思っていますが
今回の劇場版はあまりに後者に偏り過ぎています
ほのぼのしたシーンは序盤のリコ飯シーン程度のもので
一見ほのぼのして見えるプルシュカ関連のシーンは
結末を知っているとまったく心休まりません・・・
今回の舞台挨拶で続編製作が発表されたので
この後はもうちょっとバランスよくなるので
どちらかというとそちらに期待です
そんなわけで御通夜にでも出席するような心持ちで
今回の作品を見に行ったわけですが
漫画だと割とあっさり進んでいたバトルシーンが
大幅パワーアップしています
原作だと一コマ二コマの部分を大筋は変えないままに
がっつり尺を取って見ごたえのあるバトルシークエンスに仕上げてありました
この部分に関してはしっかりと劇場版クオリティで
それだけでも劇場まで足を運ぶ価値があったと思います
この先の映像化に関しては今のところ制作決定としか報じられておらず
1部ニュースサイトなどで2期決定などと報じられていますが
残念ながら根も葉もありません
原作のストックもそんなに多くありませんし
原作と並走する形で定期的に劇場版を公開する
という形なのではないかと推測していますが
どのような形であれこの先の映像化には期待しています
~・~・~・~・~・~・~・~舞台挨拶レポート~・~・~・~・~・~・~・~
初日の朝イチ、上映後舞台挨拶にて・・・(ネタバレ有)
{netabare}司会のおねーさん(カドカワのP)
司会「皆さんおはようございまーす!」
客「おはよーございます」
司会「あ、皆さんだいぶ探窟慣れしてきましたね!」
レグ役:伊瀬茉莉也「去年は我々の方もどう接していいかわからなかった」
リコ役:富田美憂「私たちもこの空気感に慣れてきましたね」
ナナチ役:井澤詩織「うんうん」
プルシュカ役:水瀬いのり「え!?・・・あの・・・
私、今どういったテンションで行けばいいのか
全然わからないんですけど・・・」
まぁそりゃそうなるよねw
ただ言わせてもらえば
後編の時はボロ泣きしてましたが
今回はそこまででもなかったです
グレードダウンしたというよりは
ボ卿の怪演が圧倒的過ぎて
そういう方向にあまり気持ちが動かなかったというか・・・
水瀬「私はこの作品に携わるのは今回が初めてなんですが
実はTVシリーズの時にリコ役でオーディション受けてたんですよ」
富田「あわわわわ・・・」
水瀬「あ、いえ・・・別にそういう意味じゃないんですけどw
私はオーディションの際に感情移入しすぎると
落ちて辛い思いでになることの方がが多いので
あんまり感情移入しないようにしているんですけど」
富田「あわわわわわわ・・・」
水瀬「いや、ほんと変な意味じゃなくてw
でもこうして巡り巡ってリコたちと冒険することができるのは
何かの縁なのかなと思うと嬉しいです」
冒険・・・?
それはカートリッジとしてかな?(´・ω・)
それとも笛として?(><;
司会「皆さんの思い入れのあるシーンを教えてください」
井澤「まずライザのモノローグとタイトルロゴ
あれがいかにも映画だぞ!って感じで
見ただけで鳥肌立った!」
食い気味に即答するしーたむ
確かにそこも良いけど
みんなが期待jしてるのはそういう話じゃないですw
富田「プルシュカがこぼれちゃうシーンの後
場面転換があってそのあとの
レグとナナチに『二人とも~』って呼びかけるシーン
テストの時に通しでまとめて録ったおかげで
前のシーンの感情が抜け切れてなくて
ちょっと半泣きの変な感じになっちゃったんだけど
スタッフさんからはなんか『面白い』って言われて
でもって本番はそれに近づけようと何度も頑張ったんだけど
うまくいかなくて結局テストのが採用されちゃいました」
意図せずうまくいかなかったときの演技を
もう一度出してくれって言うのは
なかなか難しい注文ですねw
伊瀬「雪の中で倒したボン様に
プルシュカが駆け寄って泣きじゃくるシーン
リコたちからしたらミーティの憎い敵でも
プルシュカにとっては大切なお父さんだと思うと
すごく複雑な気持ちになった」
確かにあのシーンまでで観たらそういう思いもわかります
でもそのあとボン様がその愛娘にした仕打ちを考えると・・・
伊瀬「レグが切り刻まれるシーンで
台本には『……つ!』って書いてあるのを
どうやって伝えるのか試行錯誤したのが印象的
息を吐くのではなく息を吸う演技というを初めてやった
スタッフさんとも相談しながらいろいろ試してみた」
こういう声にならない声をちゃんと声にするのが
やはりプロの声優さんの仕事ぶりなんですよねぇ
いい仕事してました
水瀬「『リコたちと冒険したい』って叫ぶところ
最初の段階でキャラクターのディレクションとして
『リコたちより少しお姉さんな感じで』
っていうよいうに受けていたんですが
リコたちの前ですこしお姉さんぶっていたプルシュカの
内面に秘められていたものが解き放たれたシーンでした」
結末を知った状態で観に行くと
ものすごい死亡フラグにしか見えないんですが
原作未読組にはあれはどう映ったんでしょうか?
井澤「捕まったレグを取り返すシーン
ナナチのまま怒りを表現したかったんだけど
感情を込めすぎると全然ナナチじゃなくなっちゃって
ただのイケメンじゃん・・・みたいな
やっぱりあのアンニュイな気だるい感じがないと
ナナチっぽさが無くなっちゃうんだよなぁ・・・んなぁ」
さすがに最初のだけではマズイと思ったのか
再びしーたむのターン
感情的になるシーンなのに感情的に演じてはいけない
うーん・・・難しすぎる注文ですね
舞台挨拶のラストに
TVシリーズからのアニメ化の歴史をたどる
ダイジェスト映像が流れその最後に
続編政策決定の文字が!
伊瀬「アニメ制作って箱根駅伝みたいなものだと思うんです」
周り「???」
伊瀬「つくし先生が原作を書いて
それを脚本家がシナリオに起こして
監督が絵コンテ書いて・・・
そんな制作過程の一区間が声優によるアフレコなんだ
お正月に箱根駅伝を観ながらそんなことを考えてた」
そうやってつながってきたタスキが
さらに続編へとつながっていくのがとてもうれしい」
オフにもそんな思考してしまうのは
やっぱりプロ意識のあらわれですね
水瀬「盛り上がってるところに水を差して悪いんですが・・・」
周り「(あっ・・・)」
水瀬「でも、聞くところによると
原作ではリコちゃんがプルシュカを回想してくれるとか?
なので是非そこをバンクじゃなく新録でやって欲しい
マネージャーさんを通して『アフレコまだですか?』って
定期的に圧力かけて行くのでよろしくお願いします!」
出番あるといいですねw
{/netabare}