renton000 さんの感想・評価
4.4
独特の世界観って何さ?
あらすじは他の方のレビュー等をご参照ください。
おもしろいですよね、『蟲師』。成分タグに「独特の世界観」というのが付いていました。私も同感ですね。色彩とかだけじゃなくて、世界観が独特なんですよね。
『蟲師』を見るたびに思い出すことがあります。我が家にホームステイしていた、アメリカ人の大学生のこと。
彼は『蟲師』を題材にレポートを書いていました。彼に頼まれて、そのレポートの日本語チェックをしてあげたんですが、文法以上にいろいろ気になったんです。私たちが感覚的に分かっている『蟲師』の世界観を把握できていないように感じました。彼も『蟲師』が「独特の世界観」であると主張していました。
果たして私(たち)と同じ意味で使っているのか…。これがこのレビューの主題です。
↓畳んでるけど、ネタバレはないよ。
<彼の世界と私の世界>ネタバレレビューを読む
<蟲師の世界>ネタバレレビューを読む
<独特の世界観①>ネタバレレビューを読む
<独特の世界観②>ネタバレレビューを読む
<独特の世界観③>ネタバレレビューを読む
<まとめ>ネタバレレビューを読む
<おわりに>
多文化主義ってよく言われますけど、言葉でいうほど簡単じゃないですよね。毎年留学生が来る頃になるといつも思います。表面的な感情の部分は共感できても、根の深いところで価値観の違いを感じます。
もちろん彼に「私の世界」について考える素養がない、というのではありません。「彼の世界」と「私の世界」について考えるときに、10-0でどちらに振れるか、ではなくて、7-3とか6-4とかのバランスの話です。個人的なものなのか、社会的なものなのか、宗教的なものなのか、それは分かりませんが、人の持つ思考のクセみたいなものがどちらに向いているのか、という話です。
これはもちろん私にも当てはまることです。私も海外の映画とかを見ても、宗教的な象徴物になんてなかなか気付けないですからね。それでも楽しいと言ってしまう。まぁ理解できないのはお互い様ってことです。
ちなみにですが、日本人とアメリカ人とか、東洋と西洋とか、そんな大層なことをいうつもりはないですからね。あくまでも私と彼の個人的な「独特の世界観」に関する話です。みなさんが考えている「独特の世界観」とも違うかもしれませんしね。あしからず。