2024年度の友情おすすめアニメランキング 8

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2024年度の友情成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年02月19日の時点で一番の2024年度の友情おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

70.8 1 2024年度の友情アニメランキング1位
夜のクラゲは泳げない(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (234)
635人が棚に入れました
“私”も誰かみたいに輝きたい。 明日話すべき話題も、今週買うべき洋服も、 全部スマホ(ルビ:トレンド)が教えてくれる。 何者かになってみたい——そんな願いを持つ間もないほどこの世界は忙しい。 活動休止中のイラストレーター“海月ヨル” 歌で見返したい元・アイドル“橘ののか” 自称・最強Vtuber“竜ヶ崎ノクス” 推しを支えたい謎の作曲家“木村ちゃん” 世界から少しだけはみ出した少女たちは匿名アーティスト“JELEE”を結成する。 自分じゃない“私たち”なら——輝けるかもしれない。
ネタバレ

てぶくろ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

テーマや狙いに対するアプローチは良い、でも起きている事象とキャラに対する踏み込みがもう一歩だけ足りない。

 全体を通して
 {netabare} 本作品に対する印象は、第3話まで視聴した時点で抱いたものとそう変わりません。

 その時に書いたものに付け加えるならば、この作品は「やりたい演出を最優先に考えたエゴイスティックな作品」であったと思います。
 私は、オリジナル作品においてこの心理を重要視することはなんら悪い事ではないと思っています。

 前クールの、周年記念で趣味を詰めたオリジナルアニメを作ったものの、結果が振るわなかった某SF作品なんかより、自己満足が出来ている分何倍もマシだと思います。


 ただ、そんなエゴを通した演出が作中で十全な効力を発揮する展開になっていたか、作中を生きるキャラクターたちの心情に最後まで真摯に向き合っていたか というとそんなことはありませんでした。
 
 心打つ演出や溢れる表現力を持っていたからこそ、それらが勿体無く感じてなりません。
 

 第1話がハロウィンからスタートし素敵な演出を見せてくれたものの、その後仲間集めが終わったら一気に時間をすっ飛ばして1周年ライブとしてみたり、とかも今思うとそうですね。


 展開の持っていき方、キャラクターの心情については各話の時に散々書いたので割愛するとして、それ以外の点に言及すると、作中キャラクターの創作活動に対して向き合う姿勢がカットされているのが残念でした。

 木村ちゃんやキウイちゃんは基本全カットで、花音やまひるは不十分…というより片やゴチャつき 片や変な方向へ となってしまいました。

 花音に関しては、第7話にて重要な問題がいつの間にか生じていていつの間にか勝手に解決したりしていました。
 その後過去が明かされたりするものの、「母親」「アイドル」「見ろ馬鹿」という要素が繋がっておらず、雰囲気で理解するしかありませんでした。
 
 歌うことの方についてはまだ最終回にかけて拾えた判定をしたとしても、作詞に関する方はもう…なんか…悩んだりしそうな雰囲気を出しておいて、目を離した隙に完成していたりしていましたね。

 まひるは安っぽい技術の部分と自分の絵に納得できているかどうかという部分ばかりで楽曲に絵をつけることに対しての思いは一切ありませんでした。


 クリエイターとしての彼女たちの側面を疎かにしてしまった本作品なので、第9話以降でそこを問われた時 碌な回答を出せずキウイちゃんでお茶を濁してしまいました。
 勉強していなかったところがテストで出てしまった感覚ですね。


 こんなにも花音が歌詞作りの中身に言及しないこと、まひるの楽曲を絵で表現することに対しての思いがないことを考えると、
 
 シナリオ作りと楽曲制作の連携が上手くとれなかった。

 のではないかと個人的に推測しています。

 直接的な言及は避け、当たり障りのないようにしたんじゃないでしょうか。


 最後に

 極端なことを言ってしまうと、この作品はやりたい演出がやれればそれで良かったので、彼女たちが彼女たちである必要性はありません。

 別に彼女たちの心の変遷を描きたかったわけではないので、創作活動を通して精神的に成長しなくてもいいんです。

 今、この瞬間に感動的であればいいので、どこかで借りてきたようなメッセージ性で十分なんです。

 
 刹那的な感動を貪るための作品、それが「夜のクラゲは泳げない」です。
 
        {/netabare}

 第3話まで視聴しました。
 {netabare} 映像は文句無しにキレイでよく動いていて、キャラクターの可愛らしさを後押しし、共感性の高いテーマと音楽の要素で、全体がポップでキャッチーで取っ付きやすくなっていると思います。

 ですが…何故かこの作品を 面白い! 彼女たちのこれからに目が離せない! 彼女たちのやりとりをもっと見ていたい! とは断言できない妙なモヤモヤが残ります。

 非常に俗っぽい言い方にはなりますが、この作品はバズりたくて仕方が無く 世間が好きそうなものを集め 広いターゲット層に全力で媚びてみている そんな印象です。
 もちろん、オリジナルアニメなので世間ウケを意識することはとても重要なことだと思うのですが、その気持ちだけが先行しなんとなくの人物描写で進行してしまっているように感じます。

 
 個人的に一番引っかかっているのは、まひるです。

 第1話にて、主人公が行動を起こす際にセルフツッコミを多用するのは話作りにおいて弱腰であるように思います。 行動の一つ一つに保険を張っていると言いますか…。

 意図的にまひるはすぐに自分を客観視し冷めた言葉を自分にかけてしまう性格である と示しているなら別に構いません。
 ですが、その割にまひるってモーションがブリブリしてますよね?
 売り物の靴下に話しかけていたり、鼻をつままれ手をバタバタしていたり などです。

 なんというか、提示されているキャラ設定と画面内のキャラの動きに齟齬があるように感じます。

 他にも例をあげるなら
 まわりからどう見られるかに過敏な子が、電話しながら買い物したりしますかね? 
 対人関係があまり上手では無さそうなフリを作っておいて、初対面の花音相手にいきなりくだけた感じのジョークをかましているのはどういうつもりなん? とかもあります。

 
 それと、まひるの人格形成エピソードについて。

 壁画を自慢しようとしたら、友人から「変な絵」と言われてしまい、絵を描くのをやめてしまいとさ。
 悪くはないんですが、発想の1個目って感じがして弱く感じてしまいます。
 
 何気ない他人の一言が影響を与えたとしたいなら、その後の「上から落書きしちゃう?」とかの台詞はちょっとやり過ぎの欲張り過ぎだと思います。
 そんなにわざとらしくしなくてもw

 ていうか友達2人はまひるが絵を描くことこの時から知ってるはずなので、余計に言わされてる感が強いんですよね。

 
 あと、自分で黒歴史だと言っているのに 海月ヨル のアカウントを残しているのは何故?

 少なくともこの思いっきり顔が出ている投稿は削除するんじゃないのか?


 まひるは没個性なのに共感性が薄いキャラに仕上がっているように思います。


 他キャラについて。

 花音については、第1話で「ヨルって結構普通なんだね」と言っていて、小学生のときにちょろっと絵を描いていただけの子に何をそんな期待することがあるんや?とは思いましたが、彼女はそういう役回りなのでこれでいいと思います。
 それよりも、15歳の女の子のところに記者が突撃取材とかするかなぁ? 暴行って言ってもそこまで過激なものでもないやろうし、ちょっとしたことでも騒がれる程人気ならまひるが知らないっていうのも違和感よなぁとかそっちの方が気になりました。


 木村ちゃんについては、橘ののかと山ノ内花音の両方を推すことにしたそうですが、そのきっかけとなったものはよくわかりませんでした。
  昔した約束を覚えていてくれた というのはただファンとして嬉しいことでしかなく、別に表現者としての山ノ内花音に何か感銘を受けたとか、根っこの部分に橘ののかを感じたとかでもなかったのが非常に残念です。

 
 キウイちゃんはエピソードがまひると付随していることや順番で一番損をしているように思います。
 新しい環境で上手く馴染めず引きこもりへ…という気持ちは理解できるんですが、正直 まひる木村ちゃんと続くと、あぁはいはい また周りの所為ね と思ってしまいました。
 現実ならままあることなんでしょうけど、フィクションとしては面白味にかけます。

 踊りの部分とか感動的っちゃそうですけど、でも元はと言えば自己紹介でやらかして、その後自分の好みを相手に押し付けてばっかりのキウイちゃんの自業自得だしな…とか、まひるはこの2年間こっちの誘いは全部断るくせに友達とファミレス行った話とかをしてくるキウイちゃんを一度も不審に思ったことはないのか? とか色々考えてしまいます。


 キャラクターの内情を描くのが不得手な本作品ですが、この先関係性が深まっていき何か化学反応を起こすでしょうか次回に期待です。

           {/netabare}

 第4話視聴しました。
 {netabare} 今話は順当過ぎる程に花音についての掘り下げ回となりました。
 それと同時になんだかこの作品の底も見えてしまった、そんな一話でした。

 
 では、本編です。

 どうやら、前回発表したMVは再生数一万回を突破したようです。
 まひるは「一本目で一万いったら充分じゃない?」と事も無げに言いますが、充分どころの話じゃなくないか!?
 チャンネル登録者数2人だったアカウントでいきなりオリジナル楽曲出して、一万回、充分すぎるって!

 個人的に、この一万回という数字はそれほど荒唐無稽な話ではないと思っています。
 なぜなら、この結果って竜ヶ崎ノクスによる宣伝効果の賜物ですよね?

 別に活動が順調な滑り出しをしていることは構わないんですが、ここでまひるが「さすが、キウイちゃんが宣伝してくれただけのことはあるね」とか、花音が「まぁキウイちゃんのファンが見てくれたからね…でもまぁまずは知ってもらう事が大事!」などの何故こうなっているかを自覚している台詞が必要だったと思います。

 
 その後、花音のサンフラワードールズに対するなかなか一言では言い表せない感情が露わになったなったり、プロデューサーがお母さんであることなどが明かされました。
 花音は第1話でまひるに対し「ヨルって結構普通なんだね」という印象的な台詞を残していましたが、この感じから察するに花音も結構普通そうですね。


 キウイちゃんと木村ちゃんが花音と帰ってくるとまひるが部屋の掃除をし、シチューを作って待っていました。
 自炊をしなさそうな2人の家にシチューの食材があるわけねぇだろ、と考えてしまうと なんかとりあえず家事ができたらキャラの株があがるだろっていう安易な発想のもとこんな事しているんだろうなと邪推してしまいます。


 食後には互いに秘密の暴露大会が始まりました。

 キウイちゃんについては前回でも思っていましたが、中学デビューで失敗したなら高校は知り合いいなさそうなとこに行くとかは出来なかったんですかね?
 立北高校は中高一貫の私立校っぽいので、高校から心機一転としやすいと思うんですけどね。
 それも込みで虚栄を張ってしまったってことなんでしょうか。
 というか、そもそも高校デビューで失敗したで良かったような…。


 木村ちゃんの秘密は、歌が苦手なことだそうです。

 先生にまで止められたことがショックだったようで、「まるで、私が変だって世界に決められちゃったみたいで…」と語ります。

 …いや、音程が合ってないんだから、そりゃ変だろ。
 
 楽曲の理解や表現について食い違いがあるというならまだ分かりますが、音程が合っているか外れているかっていう段階の問題で個人の解釈なんか入ってこねぇよ。
 お前が外してるんだから、お前が変だよ。

 
 その後夜を徹して作業した結果、曲とMVが完成しました。
 1日徹夜して完成するなら、ちゃんとスケジュール立てていれば来週の水曜日までなんて余裕だったんじゃないですかね?w
 全員満身創痍な感じでしたが、キウイちゃんは意外と健康的なタイプの引きこもりなんでしょうか。
 
 
 仮眠をして起きるとどうやらバズっているらしいです。
 どういう理由でバズっているかはまだ定かではありませんが、やっぱりなんか軽いですね。
 創作活動においての産みの苦しみも無く、注目してもらうための工夫もない、でも結果だけは転がり込む。

 非常に素敵なファンタジーだと思います。

 ファンタジーならファンタジーで大いに結構なんですが、一丁前に現代的なテーマ性がありますよ みたいな顔をしているのが問題なんでしょうね。

 次回に期待です。

            {/netabare}

 第5話視聴しました。
 {netabare} 今話は まひる というキャラを主人公に据えた本作品にとっては避けては通れない、チェックポイント的な話だったように思います。

 
 では、本編です。

 前回の 引き であったバズっている要因は、やはりアクシデント的なものだったようです。
 今話のような、ひょんな事でバズってしまった でもちゃんと中身も聞いてもらえているから前向きに考えよー! ということを印象付けたいなら、どうして一曲目から一万回再生の好調な滑り出し にしてしまったんでしょうね。


 順調に増える再生回数に浮かれるまひるでしたが、「イラストだけしょぼくね?」というコメントを見つけてしまいます。
 本作品の性質とは逆なコメントですね。

 ショックを受けるまひるは追い打ちとして、有名絵師による二次創作を喰らってしまいます。

 花音は自虐モードになってしまったまひるを、俺が信じるお前を信じろ!というグレンラガン構文を用いて励まします。

 少し元気を取り戻したまひるでしたが、「私より上手い人が描かないでよ、邪魔だな」という気持ちを抱えていることがわかります。
 まひるが自分より上手い絵師に対してや、二次創作を喜ぶ花音に対して嫉妬の感情を持ち、その本音をしまい込んでいる様子は ことなかれ主義で相手に本音を明かすことを怖がるまひるらしいと思いました。

 思っていたんですが、その後電車内で人目も憚らず急に花音に「あの人と私どっちが上手いと思ってるの?」と瞳孔開きながら詰問し始めていて、またまひるの事を掴みそこなった感じがします。

 「めんどくさいね」って言っておけば何でも成立するわけじゃありませんよ?

 
 その後、悔し泣きながら絵を描くまひるの様子はとても印象的なシーンでした。
 
 ですが…その…まひるは絵の上手さについてこだわっていますけど、そこを取りあげてしまうとさ…圧倒的に絵に対してかけてきた時間が違うやんって話になってしまうような気がするんですよね。

 10歳を境に精力的に描くのをやめたっていう長期的な点でもそうですし、この2曲目に関しては徹夜の大急ぎで仕上げてたやん。

 
 そして、その後渾身の絵と共に3曲目を発表したわけなんですが…
 根本的な画力で悩んでいた子が、たかだか2週間弱の頑張りでそこそこ納得できる画力を手に入れとても素敵な絵が描けました! となってどうするよ。

 ここで必要だったのは、あくまでもまひるの技術の上達ではなく、曲や歌詞に対しての理解度 ひいては花音に対する理解度を深めようとする姿勢、今回のイラストにどういうメッセージ性をつけるのかという葛藤、そしてJEELEの楽曲を表現することについては誰にも負けたくない という気概だったように思います。


 こうしたようにもう一歩だけ踏み込むことを止め、初詣にてほっぺにチュー のような見栄えだけを意識した演出に尺を割くから内容が薄まってしまうんだと思います。

 一応、次回に期待です。
  
           {/netabare}

 第6話視聴しました。
 {netabare} 今話は言うなればギャグ回というか箸休め的な一話であり、中身も母娘のハートウォーミングな内容でした。
 本作品のストロングポイントである「見やすい」に特化した一話だったように思います。


 では、本編です。

 スランプに陥った花音を慮り、一先ずDMに来た楽曲制作依頼者と話してみる一行。
 匿名シンガーやってんのにホイホイ人と会うなよ笑

 みー子さんに対して「設定が甘い」とまひるが言及していましたが、甘さについてはどっこいどっこいなのであんまりギャグになっていませんね。

 それから、ハロウィンライブでの件を持ち出され否応なしに楽曲提供を引き受けることになったわけなんですが…
 これ、みー子さんは何を根拠にあの時の仮面少女とJELEEを結びつけたんでしょうね?

 いや まぁ、みー子さんからすると歌声しか判断基準がないので、たまたま回ってきたJELEEの楽曲を聞いて、チャンネルのページに移り、過去の「カラフルムーンライト」の動画を見つけ、聞き比べて確信を得たってことなんでしょうか?
 みー子さんはすごく耳が良いんですね!

 
 その後、みー子さんには小学生の娘がいることがわかり、その子と木村ちゃんが 誰かを推すこと について話したりするんですが、正直 この亜璃恵瑠ちゃんの心境の変遷が都合よく扱われすぎだと思います。

 亜璃恵瑠ちゃんは少し前まで暗い性格で、お母さんを見て気持ちが楽になり明るくなったそうですが、そのきっかけが いつもと変わらないお母さん ということなら、何故そもそも暗い性格になってしまったんでしょうか?

 まぁこれは最悪、生来の性格がそうであったから として飲み込むとしても、その後の 周りにからかわれる事
でお母さんや自分が変なのではないか と思い詰める様子を見せるのはさすがに物語として恣意的に誘導し過ぎなような気がします。

 さっき、人ってこんなにも考えずに喋ってもいいんだ という知見を得たって話はどこいってん。

 上げる演出の為にわざと下げる を繰り返しているように思います。

 木村ちゃんが返答するターンでは、第2話では大して深堀りされなかった事に対する補足がなされるのかと思いきや、当たり障りのない台詞かつJELEEとして活動してみたことが活かされているわけでもない台詞で肩透かしを食らってしまいました。


 場面変わって、あっという間にライブ当日となりました。
 亜璃恵瑠ちゃんはお友達と初詣に行ってからライブに来るそうです。
 これなんでわざわざ初詣にしたんでしょうね? 作中時間は冬休みも終わった1月の4周目突入間近くらいだと思うんですが、どうしても花園神社をもう一度出したかったんですかね?

 ここで亜璃恵瑠ちゃんは同級生の男の子に絡まれてしまいライブに間に合わなくなってしまいますが、亜璃恵瑠ちゃんは思ったよりギリギリのタイムスケジュールで行動しているんですね。
 
 男の子のコメントを見て察したキウイちゃんの「同級生の悪意だと思います。学校ってそういう場所なので…」という台詞、みー子さんに状況を理解させるための圧縮された良い台詞だと思うんですが…

 傍若無人な小学生時代を過ごし、そのノリが中学校では通用せず出とちり、その後自分の好みを相手に押し付けるだけの交友術が災いし居場所をなくし、高校に上がっても環境を変えようとせず勝手に引きこもり、親友に対して虚言を弄して見栄を張っていた、何から何まで自業自得な子が、果たして学校生活というものをどれだけ理解しているんでしょうね。
 

 その後、飛び出して行ってしまったみー子さんの代理としてステージに立つことになった花音たち。
 ステージパフォーマンスと衣装もあいまってとても新鮮でした。
 
 意外だったのは、会場にほぼ満員くらいのお客さんが入り、熱狂的なファンもついていることです。

 これは別のアイドル作品でも書いたことがあるんですが、事務所ライブでキチンと集客ができるアイドルをクビにする理由ってなんなんですかね。
 
 吹っ切れたみー子さんは秘密を暴露し、曲もバズることができめでたしめでたしとなりました。
 最初にも書いたようにハートウォーミングな話だったように思います、みー子さんには小学生のアンチコメントよりも戦わなくてはいけないより恐ろしく厳しい現実があるとは思いましたが。

 
 でも…なんかほんと、ずーーっと周りが悪いですね この作品。 引き出しが少ねぇって。
 世間の目やいわゆる「現実」が、打破するもの 乗り越えていくもの ではなくただの「悪者」でしかないのは非常に歯痒いです。
 
 ただまぁ大人になるとこの作品のように周りの所為ばっかりにする話には中々恥ずかしくてできませんが、それを乗り越え 彼女たちの目線に立った等身大のストーリーに仕上げているんだという点で見ればとても良いと思います。
          {/netabare}

 第7話視聴しました。
 {netabare} 前回のギャグ回 もしくは 箸休め回を経た今回は、脚本担当曰く 進路回 だそうです。
 果たしてどうなるでしょうか。


 では、本編です。

 進路について考えている面々と話し、なにやら自分も思うところがある花音、とりあえずキウイちゃんの教習所合宿に同行するそうです。

 てっきり進路とかについて悩むのは まひるの役回りかと思っていました。
 結局、才能を持った花音も普通の人と変わらない悩みを持つんだよみたいな展開に行くんでしょうか。

 キウイちゃんは出席が足りず卒業できないだろうから高卒認定試験を受けるそうですが、進級自体はできているんですかね?
 できているとしたら、新年度になったばかりなんだから自由登校まで後もうちょっとくらい頑張れよ と思いますし、それか、できていない もしくはできたけど行く気がない ならまわりくどい言い方はせず新年度を機に中退した、でいいんじゃないのか?
 
 なにはともあれ免許合宿が始まりました。
 驚いたことに作中はもう5月なんですね、前話から4ヶ月も経ちましたか 時の流れは早いですね。
  
 これまで焦りながら続けざまに3曲+1曲を公開してきましたが、今は随分と余裕がありますね。
 そういえば現サンフラワードールズへの対抗心がうやむやになっていますが、もういいのでしょうか。
 前回からのスランプがまだ続いているんですかね。


 その後、教師を志すというキウイちゃんの胸中が語られます。
 中学時代に苦しい思いをしたキウイちゃんが教師を目指すというのは立派だと思います。
 でも、その動機付けの中身を 自分がマイノリティ側だった故 みたいにすんなよ。
 前にも書きましたが、キウイちゃんが浮いてしまったのは趣味嗜好が原因じゃねぇって、自分が求める反応を周りがしてくれないって駄々こねてただけだろうが。
 
 なんでこの子はずっと被害者面をしてんだよ。
 
 教師の的を得ていない指摘はまだしも、同級生のわざとらしい台詞で被害者面を増長させてる場合か。
 不登校してる奴の顔を覚えてる程、みんな暇じゃねぇって。

 それと、キウイちゃんはわざわざ変装道具を持ち込んでまで合宿中に書類を受け取りにいく必要性はあったのか?
 試験の出願はもう済んでいるみたいですし、高卒認定試験って8月ですよね?
 さらに言うなら、二輪免許取得の合宿期間てだいたい10日かからないくらいですよね?
 合宿前でも合宿後でもなく合宿中じゃないとダメな理由is何?


 その後、不思議なお姉さん小春さんを交えた会話で花音が「いいんだよ 変なくらいで、普通よりはマシ」と語ります。
 台詞の意図は分かりますが、この作品の現状は「尖っていると思われたい」という一番普通な感じなのはなかなか皮肉ですね。

 それから、今話は急にチチに関する話をねじ込んできましたが……テコ入れですか?



 免許を無事取得した花音はまひるを連れ海へやってきました。

 花音はどうやら、掲げた目標の意味やそれを目指す情熱、自分が歌う理由がわからなくなってしまっているようです。
 まわりがちょっと進路の話をしただけでここまでグラつくなんて、花音ちゃんも大概普通ですね。
 飛ばされた時間の間に何かあったのかもしれません、想像で補いましょう。

 前話で作詞につまり、今話で特にエピソードもなく目標や歌う理由すら見失っているなら、なんかもう…やめりゃあいいのに… っていう心情にしかならないんですけど…。

 今話の花音が抱える悩みって作品として大事なポイントだったと思うんですけど、なんかいつの間にか生じた問題がいつの間にか勝手に解決してしまったような気がします。
 進路とバイクの一本橋をかけて満足してる場合じゃないんですよ。


 余談

 今話で登場した宮本境教習所は武蔵境教習所のもじりだと思うんですが、これは単純にフィクションとしてってだけではなく、二輪の二人乗りに関するルールも知らない奴に合格を出す教習所であるという炎上を回避するためだったりするんですかね笑
 
 次回に期待です。

         {/netabare}

 第8話視聴しました。
 {netabare} 今話は花音の身バレ問題も含みながらも「JELEE」結成一周年記念ライブを行う話となりました。
 先に今話の感想を総括してしまうと、やはり「浅さ」を感じる一話でした。
 見えていた底がまさかせり上がってくるとは思いませんでした。
 今話のように、SNSにリアタイでファンアートを募る取り組みはオリアニの強みを活かしていてとても良いと思うんですが、でも企画ありきの話作りをされてもな…。


 では、本編です。

 時系列は前回からグイグイ進みもう8月になり、結成一周年を迎えるにあたり花音からライブの提案がなされます。
 今話は このライブというものに強く思い入れがある花音の様子が印象的でした。
 
 そういえば、花音って別に匿名シンガーだからこその表現がしたいわけでも、匿名シンガーでいたいわけでもなく、あくまで世間をある程度見返したいだけですもんね。
 本当ならガツガツ前に出たいんでしょうね。

 それと、もう一つ印象的だったのは、せっかくライブをするなら新曲を作ろう とか、大晦日に今年の集大成として作ろう などと花音が言っていて、なんか…「JELEE」は節目がないと制作ができない感じになっていますね笑
 人間らしくて親しみが持てるといえばそうなんですが笑


 その後はキャッキャッウフフな合宿をパートに入っていきます。
 ステージについてよく下調べをしていたのに、観客にクソかさばる傘を持ってくるよう指示していたのは笑いました。

 
 合宿を終え 会場の下見をしている際、「私達の一歩目 JELEEが現実を泳ぎ始める最初の舞台」と花音がサラッと言っていますが、他3人はこういうライブをしていく方向性にみんな納得しているんですね。
 

 そうこうしているといよいよ満を持して盛大に振りかぶりながら、花音の身バレ問題へと突入していきます。
 花音もまさか みー子さんのあのライブから半年以上も経ってから特定されるとは思わなかったでしょうね。
 前話で入れるスペースがなかったので致し方ありません。

 大きくなる騒動に対し、キウイちゃんは「なんだよ…これ…」と漏らします。
 まぁでも、とは言うものの そもそも前提としてこうなるから匿名シンガーをやっていたわけで…

 結果的に、みー子さんのライブにて かつて仮面をつけていても正体がバレた実例がすくそばにいるのにも関わらず、顔を隠さず舞台に立ったことや、最近浮かれ気味だった花音にしっぺ返しがきてしまいました。

 こうなっても誰も花音の過去について言及しようとしないのは優しいですね、最良だとは思いませんが。
 「JELEE」の活動は4人のやりたい事だ というなら花音の過去も4人で背負うのが筋だと思いますが、それは次回以降に期待ですかね。
 
 会場貸し出しを渋る店長さんにキウイちゃんが無観客ライブを提案します。
 咄嗟の機転はステキですが、無観客ライブならもうここでやる必要なくないか?


 あっという間に2ヶ月が過ぎライブ当日となりました。
 結局ネットの騒ぎはほとぼりが冷めるのを願ってフルシカトでだんまり決め込むとはなかなか肝が据わっていますね。
 ライブは開催できるのかという問題が、無観客でファンと繋がれるのか という問題に一瞬ですり替わっているのも見事です。

 ライブ開始直後、ファンアートが映し出される演出に驚愕していましたけど、結局あれからキウイちゃんが1人で舞台のセッティングなりなんなりをしたってこと!?
 なんか…「JELEE」の関係性って歪ですね。

 たくさんのファンアートが寄せられたことに対して、まひるが「ハッシュタグが出来ててね」と言っていますが、
 えっ!?自分たちで仕掛けたわけではなく勝手に出来たん!?

 これらの絵は全部、リアルの顔なんて関係ない 私たちが好きになったジェリーちゃんはこのクラゲの女の子
なんだから信じよう って思いで描かれているらしいです。
 えっ…じゃあ今から自分たちの姿をチラ見せしながらライブする意味って??
 このファンアートを描いてくれた人たちは別にこの形のライブを望んでいないってことになっちゃいますけど…。
 それから、ファンアートを見て繋がっているって感じるなら別にこれまでとなんも変わんなくね?

 曲が進みテンションが上がったキウイちゃんが「顔バレ?アンチコメント?関係ないね!」と息巻いていますが、そうやって開き直るならもはや「JELEE」である必要はなくなってしまいますね。

 後、野暮なこと言ってしまうと、ライブの演出がほとんどイラストで進行していますが、だったらこれ新曲のMVってことで良かったんじゃね? 

 4人は達成感でいっぱいでとても満足気ですが、本当にまひるの台詞通り花音1人のわがままから4人のわがままになってそのまま終わるとは思いませんでした。


 今話のまとめとしては、前述やタイトルにもしているように起きている事象とキャラに対する踏み込みが今一歩な感じで、いつまで浅瀬でパチャパチャやってんだという印象です。
 今話でも触れなかったため、花音ちゃんの過去の出来事に対するハードルが高くなっていますが大丈夫ですかね。
 次回に期待です。
              {/netabare}

 第9話視聴しました。
 {netabare} 今話は物語として終盤を迎えるにあたり、大きな転換点となった一話だったと思います。
 場面自体はシリアスな雰囲気を醸し出してはいますが、全てのパートにおいて疑問符がつきまといながら進行していて ゲームオーバー間近のテトリスを想起させます。

 
 では、本編です。

 冒頭は、花音が作文を発表しそれを周りがクスクス笑っている というこの作品お得意の 学校の人間はみんな悪者!からスタートします。
 とりあえずなんとなく花音を孤立させるためにモブAに「やっぱ変な子だね〜」と言わせるだけなんて、やっつけ仕事にも程があるだろ笑


 OPが明け、フォロワー10万人突破を皆で喜びます。
 疑惑や騒動に関しては前回のアレで本当に解決なんですね。


 まひるは仕事の依頼についてキウイちゃんに相談します。
 まひるは最近だんだん自分の絵が好きになってきて、この仕事を受けて自信に繋げたいようです。
 
 この子は第7話にて、自分の絵を好きになりたいのとすごい絵を描いて喜ばせたい人がいるから美大に行くんだと語っていたはずですが、もうすでに半分は叶ってきているみたいで良かったですね。
 
 まひるは「このチャンスを逃したら、こんなことはもうないよね。」と続けます。

 えっ…そうなん? むしろ流れとしては目標としていたフォロワー10万人も達成してこれからなんじゃ…?
 なんでこれまで散々トントン拍子のキラキラサクセスストーリーをやっておいて、もう次はないかもみたいな悲観的にさすん??


 その後、木村ちゃんに雪音さんについて教えてもらい、花音との電話パートに入ります。

 芸能事務所社長が暴露系配信者をやっているかもしれないことを天国と地獄の扉両方の鍵を握っている、とめちゃくちゃいいように言っていたのは笑いました。
 結果的に違うかったみたいですが母親が暴露系配信者をやっているって、普通に枕営業とかしているよりイヤですね笑

 何はともあれ電話パートです。

 崩れている絵を褒めてくる花音に苦笑いのまひる。

 この場面で何故か急にアホになってしまった花音が印象的ですが、これはお母さんとの対比を演出するための苦肉の策なんでしょうね。
 敏腕プロデューサーかつやり手社長 という人物像を描く際に、優秀さを考えるより比較対象に知能デバフをかけた方が楽ですもんね。


 打ち合わせ当日になりました。

 仕事としての実績はなにもない、しかも高校生に重大なイベントの根幹の部分を任せるって、お母さんだいぶはっちゃけてますね。

 大きい話に対し、自分の絵は未完成であると尻込みする様子を見せるまひるなんですが…
 まひるが言う「未完成」って先程も登場したこの絵のような所謂ミスみたいな部分の話なんですか?
 表現したいことに対して技術が追いついていない とか モチーフに対する理解力をもっと深めたい とかでもなく??
 イラストそのものに対しても、絵を描くことそのものに対しても信じられないくらい浅いところで会話のラリーをしているので驚愕です。

 それと、そもそも根本的な部分 かつ これを言ったらお終いなのかもしれませんが、このライブで描いたクラゲの絵 言うほどスゴイか?

 人にインスピレーションを与える程、印象的か?革新的か?思想があるか?世界観があるか? うーん……。

 この打ち合わせ、雪音さんの優秀さとまひるがかけてほしい言葉をかけてもらえた喜びを出したいなら、これまで描いてきた絵を見て雪音さんが「これは〇〇を表現しているのよね」とか「この絵はこうゆう感情が伝わってくるわ」とかをズバズバ言い当ててくる みたいな感じの方が良くないか?
 小手先の技術を褒められるより、絵として表現したものを汲み取ってもらえる方が何倍も良くないか?

 あぁ…でもそうか、そういえば まひるが絵に対してなにか想いを込めていたことなんてありませんもんね。


 Bパートに入り、いよいよ花音の暴行事件について語られます。
 ここまで引っ張ってきたのに、いきなり回想として済ましてしまうのは意外でした。

 雪音さんの夢は「自分が0から育てたアーティストがドームの五万人の前で歌うこと」だそうです。
 じゃあ大きい事務所は辞めない方が良かったんじゃない?

 虹色少女の喫煙動画が流出し問題になっているみたいです。
 騒ぎようから未成年喫煙だったのかと思っていましたが、明文化されていないのでそういうわけではないみたいですね。
 にも係わらず謝罪動画を出して謹慎処分て、その辺の感覚がよく分からないんですがアイドルが喫煙してるのってそんなに許せないんでしょうか?
  
 ていうか謹慎処分て事務所が出しているんですよね?そもそも、大きい事務所のアイドルが楽屋らしきところでパカパカ吸っているのを黙認していた事務所の監督不行き届きなんだから、そんな謹慎も重くならないような気がするんですがどうなんでしょうね。

 
 その後、「見ろバカ」の正体がメンバーのメロだったことを知った花音はその場でメロをぶん殴りました。
 
 思っていた以上にフワッと語られたので、正直 何がトリガーで相手を拳で殴るまでに至ったのかが不明瞭です。
 確かに「見ろバカ」のやっていることは褒められたものではありませんが、虹色少女の行為は少なからずイメージを損なうものではありそこに嘘も脚色もありません。
 本人にチャンネルの閉鎖を訴える、や お母さんに相談するなどもなく、正体を知った驚きのままとりあえずぶん殴るって何がそんなに花音を突き動かしたんや?

 ファンの悲しみコメントや謝罪動画がフラッシュバックしてたけど、そんな正義感あふれるような子やったっけ?
 
 そんで、恐らくタレントクローク的な場所にも関わらずスマホ構えて野次馬してた連中はなにもんやねんw

 雪音さんはこれ内々のケンカとして処理できなかったんでしょうか?
 殴ったっていっても15歳の女の子ですし、ステージ上で起きたわけでもないですし、どうしても炎上するような内容だとは思えないんですけど…。
 これですぐさま見限ってしまうって、雪音さんちょっと諦めが良すぎるような…。

 ていうか、お母さんはメロのやっていること知っているんですかね?
 知らなかったとしたら、「偶然 枠が空いたわラッキー!」って思っている天然さんになってしまいますね。


 完全に視聴者のためだけの回想が終了し、現在へと戻ってきました。

 進捗報告の場で、ご破算を告げる まひる。
 頼むからこのミーティングはあの打ち合わせ直後に行われていてくれ…!

 まぁ例えそうだったとしても今回一番タチ悪いのはコイツなんですけどね。

 まひるの言い分を聞いてみましょう。
 「本当にごめん、私やっぱりこの依頼受けたい」
 「本当にごめん、でもやってみたいの、大きな舞台で自分を試したいの」
 「前まで自分のこと大嫌いだったけど、最近は絵を描いているときは自分が好きになってきて…」
 「楽しかったから…違うの…」
 「私、もっと上手くなりたい!私の絵のこと、自分のこともっとちゃんと好きになりたいから!」

 マジで自分の話しかしやがらねぇなコイツ! コイツの方をぶん殴った方がいいんじゃないのか。
 
 技術を褒められたいだけのまひるに大きな舞台で自分を試す必要なんかないと思いますけどね。
 毎日、ひたすら必死にデッサンしてろよ。


 そういう問題じゃない!と花音が大きな声を上げてしまいすが、こういう場合感情的な方が言ってること正しいことってあるんですね。
 本当に、そういう問題じゃない。

 その後、花音の言葉によりまひるは傷ついたみたいな顔していますが、明らかに花音にここまで言わせたコイツが悪い。

 まひるがやっている事ってつまりは、真っすぐこっちを見つめながら丁寧に…
      まひる「踏み台 乙www」
           って言ってるわけですからね。

 第5話以降、まひるの海月ヨルとしての葛藤なんかなかったやん。
 頑なに、これからも「JELEE」として活動していく上で私も成長したいみたいなこと言わないのは、なんなん?

 コイツ前回自分で言った台詞、覚えてないのか?

 「花音ちゃんが無茶言い出して、仕方無いなって言ってついていって…でもそれだけだと思う!? 私も見たくなってるんだよ、花音ちゃんが見た景色。だからライブは花音ちゃんだけのワガママじゃない、これは私たち4人のJELEEのやりたいことだもん!」

 ということは、前回のライブは4人ともやりたいJELEEのやりたいことだったからやったけど、今回の集大成MVは別に大きな仕事も来たし、そこまで私はやりたいことではないから、これはJELEEとしてやりたいことではない、よし!1抜けた! ってことですよね。

 こういうのを、自己中と呼ばずしてなんと呼ぶのでしょうか。
 

 今話のこの展開は、互いのキャラの主義、主張、理念、スタンス、物の見方 考え方、などが対立した結果としてギスギスした展開になったのではなく、第9話だしとりあえずギスギスさせとくかw くらいのノリでしかありません。
 テーマにもキャラにも思い入れがないくせにギスらせるのは甚だ無意味だと思いますが、これからまくってこられるでしょうか。


 次回はホームページにて、JELEEの大事な場面に居合わせる事が多い と明記されていたみー子さんが再登場するようなのでそこは期待です。
 
                {/netabare}

 第10話視聴しました。
 {netabare} んん?あっ…こういう感じ…?

 今話は、前回のギスりを踏まえ各々の「JELEE」としての関係性についての心情や考えが見えると思っていましたが、今話の内容をまとめてしまうと「前回でモチベーションが下がってしまった花音をとりあえず元気付けましょう!」でした。
 花音が歌う理由を見失ってしまったのは三話ぶり二度目ですが、感情の起伏が激しいのは実に10代らしくて良いですね。
 やりたい演出が先行しすぎて、演出のための展開になり過ぎている気もしますが…。


 では、本編です。

 やる気がなくなってしまった花音に代わり、アルバイトをする木村ちゃんとキウイちゃん。
 キウイ「活動休止したいって、なんでだよ!?」←いや、なんでかはわかるやろ。 キウイちゃんは時々すごく的外れなことを言ったり、やったりしてますね。

 木村ちゃん「ののたんは弱くありません!ファンだけは裏切らないアイドルだったんですから!」←メンバーを殴って辞めたことはカウントしないんですね。

 アルバイトをしている様子はいいんですが、何か違和感を感じます。
 この2人は、急に休みたいと言い出した花音に困惑しているけども 信じて待とう! みたいなスタンスをとっていますけど、前回のあの場面に同席して目の当たりにしていたのにもかかわらず、そんな見解なんですか?

 今回の花音の心情を推測してみたりもせず、そこから花音とまひるの関係性についても考えてみたりもせず!?
 作劇上 特別な関係性の2人をメンバーとして近くで見ていた者の視点で語ることもなく!?
 
 今回の件に関して、相談をされていたキウイちゃんはともかく、色々とありまして とだけしかまひるから聞かされてなかった木村ちゃんは何も思うところはないんですかね。


 外に出された木村ちゃんは瀬藤メロに出くわし、花音のことを聞くため特攻を仕掛けます。
 
 これ…追いかけ回す様子がギャグになっていますけど、世間的にも実際の事実としても瀬藤メロは花音にぶん殴られた被害者なわけなんですが、そんな相手に花音の関係者なんですって言って話を聞かせてもらえると本気で彼女は思っているんでしょうか?
 確かにメロは強かであり、ただ可哀想なだけの被害者でないことは確かですが、それを知っているのは当事者と視聴者だけですよね?
 それとも木村ちゃんの中ではあの事件はなにかの間違いとして処理しているんですかね? でも残念ながら本当にぶん殴ってるんだよな…。

 あぁでも、そういえば第2話の時に木村ちゃんは 空気読めない系 と言われていましたね。
 
 それと木村ちゃんはメロのSNSなどをマメにチェックしているんですね。
 てっきり橘ののかだけが目当てで現サンフラワードールズには興味ないのかと思っていました。

 その後、メルの雪音さんへの心酔っぷりと花音も自分と同じであるということを木村ちゃんに話します。

 メルはなにやら意味深なカットが多いですが、残りの話数で彼女についても拾えるんですかね。
 正直、「見ろバカ」についてのあれこれは全体を見た時の余計な装飾品になりそうな気がしています。


 みー子さんの家にデリバリーしに来たキウイちゃん。 
 みー子さんに「JELEE」の現状について話しますが、ここでも違和感です。
 「気持ち的に歌えないんじゃしょうがない」「告知してた年末の新曲は?」「新曲はもう多分無理で…」

 なんか…花音が休んだ影響で…みたいな言い方してますけど…
 いやいや…ちょっと待ってくださいよ、元はと言えば告知もしていた段階で、やっぱ別の仕事やりたいんでって抜けたまひるの所為ですよね?
 キウイちゃんはまひるの背中を押した張本人やん!
 まひるから相談を受けた段階でちゃんとした形で年末に発表することは無理なんわかってたやん!

 ただの新曲ってだけならまだしも、今年の集大成としての作品を作ろうってコンセプトで動いていた企画を、とりあえず曲だけ先に出して後からMVつければいいやって本気で思ってたん!?

 まぁ、まひると電話をした際にも「まひるから何か言ってほしい」くらいの認識でしかいなかったですもんね。


 そして、この電話で今回の騒動の原因、大元、本丸であるまひるは何を語ったのかと言うと…
 
 「私はこの仕事を選んだんだ、だから今 何を言っても嘘になっちゃうから」
 いや、あなた一番言うべきタイミングの時、自分の話しかしていませんでしたけど?
 キウイちゃんが言った、話したらわかってくれるだろ って一方的に自分の気持ちだけを相手に投げつけて後は知らんぷりすることじゃありませんよ?

 「けど、必ずもっと上手くなって約束を果たすから待ってて欲しい」
 自分の脳内の美談を基準にして他人と関わるな馬鹿。
 花音からすればお前は自分を踏み台にしていった裏切り者でしかないよ。
 木村ちゃんにもちゃんと謝っとけよ。


 その後、花音は木村ちゃんにお母さんに対する述懐をしたわけなんですが…
 いや、あの依然として じゃあなんでメロをぶん殴ったんだってところが解決しないんですけど…。

 お母さんは私の人生を自分の為に使いたかっただけなんだ って気付いたのはぶん殴った後ですよね?
 
 「私、自分が利用されてお母さんを恨んでたのに…」

 えっ…自分が利用されてお母さんを恨んでた!?ですって!?

 いや、だから!問題を先に起こしたんは自分やん!

 雪音さんの「私の為に歌ってくれる?」に「うん!」て元気よく返事したんは自分やん! 

 学校で馴染めてなかったけど、才能を開花してもらいアイドルとしての居場所を得て、それを楽しんでたのは自分やん!

 ファンの前で歌うこと ファンのみんなと一つになることの気持ち良さを熱弁してたのは自分やん!

 何を恨む道理があるねん!! 切り捨てられたことを恨むにしても、だから先に手を出したんは自分やん!!

 
 「私…まひるの人生を自分のために利用しようとしてた…」
 いや、この場合利用されてるのは花音の方なんだよな…。

 なんかもう、訳分からんところで被害者面し、全然間違ったところで責任を感じていて、支離滅裂のぐっちゃぐちゃですね笑 これを狙ってやってるなら逆にスゴい。
 

 木村ちゃんとキウイちゃんの電話のシーン。
 キウイちゃんの本音がポロッと出たりしましたけど、ここまでの行為を見ている限り、キウイちゃんは一步下がった位置にいるもののその実何も分かっていない厄介なキャラになっていますね。


 場面は今話の山場である生配信に突入します。

 明らかにメンタルが落ちている人の言葉を受けて、木村ちゃんとキウイちゃんの2人での配信で解散を宣言しましたけど、こんなすぐさま解散しなアカン理由って何??
 せめて活動休止にもしない理由って何??
 とりあえず、まひるの仕事が終わるまでも待てない理由は何??
 まひるはこの事知ってんのか?

 木村ちゃんが「最後なんて嫌ですー!」って歌い始めましたけど…
 これ、ファンからしても 知らんがな案件 過ぎません?

 そもそもが勝手にやってる音楽活動で、勝手に音楽以外の所でモメて、勝手に一部のメンバーだけで解散を宣言して、それで やっぱり嫌ですー!で 仲直り☆  知らんがな!!

 しかし、歌唱シーンは間違いなく凄かったと思います。
 熱量が高く作品全体の山場としても機能していたと思います。

 そもそもなんでこうなったのかはさておき、どうして花音はこういう気持ちになったのかもさておき、とりあえず 元気出してけ!テンション上げてけ!公開告白だ!FU〜! は些か勢いに任せすぎな気がしますけどね。
 第7話のときの相手がまひるから木村ちゃんに変わっただけじゃないか?

 なんか本当にやりたい演出しかしませんね。別にそれでも構わないとは思いますけど、せめて一定以上の説得力はくれ。
 

 今回の生配信を聞いて微笑ましそうに笑っているまひる。
 いや、笑ってる場合か。元凶はお前やぞ。

 まひるはこれ、あのまま解散ってことになっていたらどうするつもりだったんでしょうね。
 解散にならなくても本来なら、自分以外のメンバーの結束が固くなり戻ってこれなくなっちゃいそうですけど…。
 今回は何故かメンバーが事の発端についてを記憶喪失してしまったので事無きを得ましたけどね。

 
 ていうか、みー子さんの出番…というより役割ほとんどありませんでしたね。
 別にみー子さんである必要はなくバイト先の店長さんがやっていても良かったですね笑

 後、熱帯魚越しに映っていた男性はお父さんでしょうか?
 どう話に絡むのか気になりますね。

 と、思っていたら今話はキウイちゃんの竜ヶ崎ノクスとしての身バレ問題で 引き となりました。
 匿名シンガー「JELEE」として活動する竜ヶ崎ノクスの正体のキウイちゃんの身バレ、なんか遠いな笑。
 う、うーん…。キウイちゃんについてはこれ以上掘ってもなにも出てこないような気がするんですが、一応期待です。

               {/netabare}

 第11話視聴しました。
 {netabare} 最終回を目前にして、いや だからこそなのかこの作品の残念さはとどまることを知りません。
 話の本筋として腹を据えて向き合わなければいけないところを、自分の手癖で書ける内容でミスディレクションしてなぁなぁにしてしまう。

 この作品のキャラクターは展開の奴隷です。

 
 では、本編です。
 
 冒頭、竜ヶ崎ノクスの配信に本名をバラす荒らしコメントが寄せられます。
 キウイちゃんは第8話のライブシーンにて、「顔バレ?アンチコメント?関係ないね!」と息巻いていましたが、やはり自分の話となると違うんですね。


 OP明け、まひるを除いた3人でのミーティング、どうやら前回の木村ちゃんがバズっているようです。

 匿名シンガーとして活動しているのに素顔を晒されまくっていますね。
 なんだか、ここにきてまだ身バレうんぬんの話をしているのを見ると、あのライブの素顔をチラ見せする演出はマイナスなことしか生んでいないような気がします。
 まぁでも、そういえば基本的にこの物語は花音のやらかしの物語であり、真っ当に匿名シンガーやっていれば起こらなかった問題ばかりですもんね。

 モブのファンを出して、私たちが好きになったのはこのクラゲの女の子なんだから とかJELEEの歌が好きなんだから とか言わせているのに、結局 素顔が切り取られているやつが一番バズっているのは皮肉ですね。

 またしても不本意なかたちでバズってしまった訳なんですが、ここで この220万回再生をもったいない って言ってしまうのは、もうほとんど炎上商法みたいなもんじゃないか?
 「JELEE」としてそれで良いのか?とは思いますが、メンバーそれぞれ「JELEE」をどうしたいかなんて別に無く、バズればそれでいいんだから良いのか。


 その頃一方、まひるは雪音さんからリテイクを食らっていました。
 海月ヨルの良さがごっそり消えてしまっているようです、一大事ですね。
 まひるも十分焦っていますが、一番内心穏やかでないのはまひるを抜擢した雪音さんの方かもしれませんね。
 
 雪音さんは「成る程ね、あなたは自分の絵のことが好きじゃないのね」とズバッと見抜いてきましたが、ですが正直 この事は最初の打ち合わせの段階で見抜いていて欲しかったなと思います。
 こうなってしまうと結局物語の主眼が、自分の絵を好きになるには というこれまでと変わらないものになってしまっています。
 そして、まひるはこの事についてすでにこれまでの話の中で落としどころを見つけているはずです。
 その為の進路回でしたよね?


 それでもここにきてこの事についてやるんだ!と言うなら、まひるの「見ろ馬鹿」に対するお気持ち表明よりも描くべきものが他にあると思います。
 マジでノイズにしかなってないな「見ろ馬鹿」。


 修正案を出され、その通り直せと言われショックなまひる。
 さぞや事細かに指示されているんだろうなと赤ペンの内容を見てみると「今風に」とか「popな雰囲気で」などと思いの外ざっくりとしていて、服の構造についてやアクセサリーの造形についてなんかも「もうちょっと工夫して」とか「もっと詳細に」くらいの指示が散見され、正直 この通り直せと言われましても…みたいなレベルで拍子抜けでした。
 やっぱりそもそも、イラストとデザインでは勝手が違うんだろうな と思うものの、雪音さんも雪音さんでデザイン素人のまひるに無茶振りをするなら、ディティールの調整くらいは最初からサポートしてやってもいいのにとは思います。
 
 もし私が雪音さんの部下だったら、実績のない女子高生を大抜擢した結果 案の定上手くいってないことにめちゃくちゃ笑うと思います、いや笑い事じゃないか。
 このまひるに渡す用の修正案を任されたと思われる部下の人は、どういう気持ちでこの仕事したんでしょうね。


 それと、修正案を見てもう一つ思ったんですが…なんかそもそもデフォルメの具合からして全然違うんですけど、これは…要求に応えられなかったまひるが悪いのか、クライアントが急な路線変更をしたせいなのか、どっちなんでしょうね。
 
 
 まひるは壁画になったクラゲの絵を探すためキウイちゃんと出かけます。
 そこでまひるは「私って自分の絵のこと本当に好きなのかなって」などと のたまいます。
 自分の絵が好きになってきた という気持ちに自信をつけるためにこの仕事を受けたはずですが、逆に失くしちゃったんですね。
 
 花音がこれ聞いたらそれこそぶん殴っちゃいそうだな…。
 「JELEE」で描けばいいじゃん!というあの時の台詞がここにきてぶっ刺さっています。

 「楽しかったから…違うの…!」とか言っていたのに、いざ厳しいこと言われると凹んじゃうのね。


 その後まひるは身バレしたキウイちゃんのもとに昔の知人から心無いメッセージが来ていることを知ります。

 ここで意外だったのは、キウイちゃんって "まひるにだから" 見栄を張って嘘をついていたわけじゃなく、全員に同じ嘘をついていたんですね。

 よく、ここまでバレなかったな…。

 でもそんな中、まひるにだけはVチューバーをやっているor始めることを打ち明けたのか…キウイちゃん的にはどういう線引きだったんでしょうか。
 単純に 親しいから というだけではなく頻繁に誘われることに対して、もう一つ断れる理由が欲しかったからなんですかね。

 私は前回キウイちゃんの身バレ問題を "遠い" と表現しましたが、今一度整理してみたいと思います。

 「JELEE」のライブが話題になり素顔が切り抜かれる→竜ヶ崎ノクスの正体に関心が集まる→みー子さんのライブ代理の時の画像が出回る→渡瀬キウイだと断定される。
 ここまでは分かりますが、さらにもう一段階 不登校で嘘をついていた までバレるのは立北のヤツが言いふらしたんですかね?

 それにしても、キウイちゃんは少なくとも高校に入ってからは本格的な引きこもりをしていたにも関わらず、小学生時代の友達に直近まで何かに誘われる程人望を保っていたのはスゴいですね。(11/22に3件の誘いに対し、嘘ついて断りを入れているので)
 それとも、竜ヶ崎ノクスであるとバレたのと嘘をついていたことがバレたのには若干ラグがあるのかな?


 キウイちゃんは、過去は変えられない 私は見た目も名前も全部変えて新しい人生を歩んでいるのに、ちょっと身バレしただけですぐここに逆戻り と語ります。

 見た目も名前も変えたんならメッセージアプリも新しく変えていれば良かったですね!
 すぐここに逆戻り と言いますが、直近まで一人でも立北に知り合いがいればバレるような嘘ついているので、戻るもくそもないと思います。
 

 そして本来、同級生はこの時期、受験シーズン終盤 最後の追い込み真っ只中だと思うので、これらのメッセージは選りすぐりの精鋭なヒマ人たちから来ているんでしょうね。


 思い出深いゲーセンへとやってくると、案の定エリートヒマ人が登場します。
 地元の小ぢんまりしたゲーセンにたむろしているとは、さすがエリートヒマ人 やりますね!

 それにつけても、このモブの安っぽさったらないですね笑
 この子たちは高校3年生なんですよね?中学生ではなく。

 まひるのことはスゴいって思うのに、同じメンバーで かつ 8万人弱登録者がいるVチューバーをしていても、不登校ならそれらの加点が全部消えてむしろマイナスになるんだ…。

 この子たち学校大好きなんですね、むしろサボりそうな見た目なのに…。

 もう一回言いますけど、この子ら高校3年生なんですよね? もう学校は自由登校に差し掛かっていくようなこの時期に不登校イジり!?今さら!?

 まひるも下手に止めようとするより、「でも、キウイちゃん早稲田(作中表記ワソダ)行くよ?」で黙らせられそうですけど。


 そしてここから、キウイちゃん語気強く想いを捲し立てるターンです。
 まず、初手は「普通の奴にはわかんないんだよ!」から入ります。
 いや、キウイちゃん…多分その子ら割と普通じゃないと思うぜ…。

 そこからは大まかにすでに知っている情報をなぞるだけだったので、こちらもまた同じ感想を抱くしかありません。
 キウイちゃんが学校で馴染めなかったのは決して趣味嗜好が原因ではなく、その好きなものを一方的に相手に押し付けるコミュニケーション術の方であり、また、変化した環境でこれまでの傍若無人な態度がまかり通らなくなったことのギャップから勝手に潰れただけです。

 そして、決めの台詞。
 オレが作った大好きな自分のことを誰にも否定させるもんか!
 豪胆な台詞で大変結構なんですが、それを利用して現実の誘いを断るのはやめましょうね。
 それは何も知らない相手からすると嘘以外のなにものでもなく、否定させる口実を与えているのは自分自身です。

 後、個人的にどうせ開き直るなら「もう不登校じゃねぇ!中退だ!」まで言って欲しかったです笑

 さて、今回のこのキウイちゃんの叫びなんですが、前回は木村ちゃんだったから次はキウイちゃんの番ね とあらかじめ叫ばせるのは決まっていて後から中身を取敢えずで詰めたみたいな感じがするんですよね。

 そのプロセスが悪いわけではありませんが、最初ちゃんとキウイちゃんの痛い所を突いていたはずのモブがどんどんと いやそこじゃないやろ という部分を攻撃し始め、キウイちゃんのやりやすい方 ひいては脚本の楽な方へと降りていっているのが見え見えなのはサムいだけです。


 言いたいこと言ってスッキリしたキウイちゃんは今日も元気に配信をしています。
 んー…だから言ったじゃーん、キウイちゃんはこれ以上掘っても何もないって。
 ブロックしてスルーが最適解のこの問題で、もとより花音の身バレの時にも見せた鋼のスルースキルを持つキウイちゃんだと、スッキリする以上のことは起きないんですよ。
 そして今、キウイちゃんが昔の知り合いに対してスッキリしたところで、それがなんなん?って話なんですよ。

 もし、今回のキウイちゃんの叫びに意味を持たせるなら、叫ぶ相手は ほとんど僻みの域に入っていて これ見よがしな悪意を纏う頭の悪そうなぽっと出の昔の知り合い ではなく、一応キウイちゃん的にこうなった要因であり 同じくらいの学力を有し キウイちゃんの人物像を知らずフラットに"普通"としての意見を言える立北の生徒 であったほうが幾分マシだと思います。
 

 まぁそれより、もうちょっと花音やまひるの内面に対する比重を重くした方がいいような気がしますけどね。
 なんか知らない間に歌詞も絵も完成しちゃってるし…。


 これは完全に推測なんですが、脚本が一番書きやすいのがキウイちゃんなんでしょうね。
 自己表現として絵を選んだものの自分の絵を好きになれない女の子の苦悩より、歌う理由を見失ってしまった才能ある歌手の女の子がどんな想いを歌詞として綴るのかより、ただ学校に馴染めなかっただけの子の方が共感できるし創作について悩んでないから書きやすいんでしょうね。

 ただでさえ少ない引き出しなのに、中身もないだなんて始末におえませんね。
 

 この一件で何やら感銘を受けた様子のまひるは、今話三度雪音さんと相対します。
 
 「自分でなりたい自分を作って、そんな自分を誇って、自分が好きだって言い切って、私はそんなところが大好きなんです。私もそうなりたいんです」

 「これが私の絵です!」

 「これが私が好きな私の絵です!!」


 …えーと…うん。……ん?

 自分の絵が好きになってきたという気持ちに自信をつけるためにこの仕事を受けたものの、やはり分不相応であったことを痛感し 以前の悩みモードへ逆戻りしたけれど、この仕事とは関係ない件でのキウイちゃんを見たら、悩みがなくなりました!

 ってマジでまひるはモメてまでこの仕事受けた意味なかったな。
 この仕事だからこそ得られたというものが何一つない。
 
 で、ジャーン!っていって出されたヨル先生の絵なんだけど…さ…。
 自信満々の渾身の出来!といった様子で、話的にも一応ここまで引っ張ったものの、いまいち期待を越えてこないというか、驚きがないというか…。
 元も子もないこと言ってしまうと…アニメキャラをイラスト調に ってなんかあんま変化ないんだよなぁ…。

 雪音さんもこれでいいなら、別にまひるじゃなくて良かったような…。
 まぁ満足しているならそれでいいんですけど…。

  
 すっかり気が大きくなったまひるはここで切り込みます。
 「待ってください、一つ交渉したいことがあります。JELEEもこのイベントに出してください!」

 えぇ…どの立場で言ってるんやコイツ…。交渉ってなに?了承せんかったらこの絵渡さへんつもりなん…?

 メンバー内で決まってた企画放り出したくせに、今度は勝手に仕事とってくるんや…ドン引きやなコイツ。

 「JELEE」vs「サンフラワードールズ」は何が生まれるでしょうか、次回に期待です。

          {/netabare}

 最終話視聴しました。
 {netabare} 良いところは確かにあるものの、それを十全に活かしきれていない話運びをしてきた本作品。
 最終話はどう締めくくるでしょうか。

 
 では、本編です。

 前回の引きから、雪音さんに交渉をするまひる。

 「この切り抜きだけで300万再生、コメントはこの未完成曲の完成版を求める声で溢れています!」

 未完成となった一番の原因が何を言ってんねん。

 放送事故の切り抜きがバズったからっていうのは、前回でも書きましたが だから炎上商法やん って思っていたら、雪音さんからのフォローが入りました。

 例え炎上商法だと言われてもそこに美学があればバズだそうです。

 雪音さんに美学を問われ、「私は恩は返したいタイプなんです」と答えるまひる。

 いや、だからどの口が言ってんねん。恩にも返し方があるやろ。

 自分が曇らせの原因でありながら、解散危機は人任せ、自分の都合が終わったら勝手な判断で恩返しを決行する、なんか…DV彼氏みたいなマインドしていますね笑

 
 どうやら まひるの美学は雪音さんの美学査定を突破したらしく、ライブの出演が決まりそしてあっという間に当日を迎えます。
 
 キウイちゃんの配信にて、「炎上商法?顔バレを利用して話題に変えた早川氏の手腕はお見事…あぁその噂…そういう声も全部ぶっ飛ばすのがJELEEだろ!」

 うーん…?なんかこの辺り、内情を赤裸々に語るわけにもいかない ということを差し引いても違和感というか もやもやした感じが拭えません。

 なんか…雪音さんに全部責任をおっかぶせてないか?

 いや、そりゃまぁGOサインを出したのは雪音さんですし、雪音さんは責任をとる立場の人なんでしょうけど、(広い意味で)自分たちから出してくれって言ったのに、こういう認識なのがなぁ…。


 そして、会場へと向かう電車内。

 今だ心ここにあらずな花音に尋ねます。

 まひるさんのことですか?歌えるかどうかですか? それとも母親のことか?

 わからない…何をしたいのか、何が怖いのか…。

 ↑これは花音の本音というより、制作側の本音って感じがしますねw 
 色々とやろうとはしていたけど、なんか変な感じになっちゃってもうこんな終盤になっちゃったから、とりあえずフワフワさせとけっていう…。


 グループの不安定さを、無理言ってねじ込んでもらった他所様のライブイベントで払拭しようとするの、「JELEE」はめちゃくちゃ主人公していますね、悪い意味で。
 歌いたい気持ちはあるんだけど、なんか気分が乗らないからどうだろうなぁ、ってこれはどんな美学があるんでしょうね。

 野暮かもしれませんが、まひるとはライブまで2週間以上あったんだから話し合いでもすりゃいいのに。
 雪音さんとの打ち合わせとかもなかったんですかね?


 そしてライブ開始です。

 サンフラワードールズのステージは思いの外あっさり終わりましたね。
 苦労して作ったアバターも一瞬で、なんかショボ…いや、いいか…。


 いよいよ「JELEE」の出番です。
 解散配信で日本を賑わせたあの曲の完成版という触れ込みがなされていますが、歌詞全部変わっていますけどいいんですかね。

 歌う理由がないままステージに立つことが初という花音に対し、いや これ 依頼されたお仕事だからなぁ というマジレスはさておき。


 出番直前の2人との会話や歌い出すまでのシーン、この辺り なんだか花音の怖いと思う要因が、内的要因から外的要因にすり替わっているような気がして違和感を覚えます。

 花音は歌う理由としていた 雪音さんに見限られ まひるに捨てられたと思うことで、精神的喪失を味わい、歌手として半身をもがれた状態で歌うことは怖いという内的要因だったはずです。

 それが、シームレスに昔の事を思い出し、幻聴の野次や実際の野次などの外的要因で心が折れてしまっているのは話が違うと思います。

 観客を前にして怖くなったというのは良いと思うので、曲前の受け答えまではなんとか平常を保ち、曲がかかると観客の顔が見れなくなってくる 人の意見が気になる、というふうに内的要因が外的要因にまで "派生" していく様子を花音の心情を交えながらやって欲しかったなと思います。

 じゃないとまた結局 世間が悪くて私は被害者です になってしまいます。

 というか、リハはどうだったんですかね?


 花音の窮地を救ったのは、街並みが水族館になったかのようなプロジェクションマッピングとまひるの呼び掛けでした。

 まひる「花音ちゃーん!」は別に良いんですけど、まひるはこれ なんでサプライズにしたかったんですかね。
 雪音さんと高みの見物してる場合か。キウイちゃんと木村ちゃんもまひるのこと引っ張ってこいよ。


 無事歌いきった花音はまひると抱擁を交わし、「約束守ったよ!」アハハと笑い合います。
 あの約束って何が何でもできるだけ早く達成しなきゃいけないものだったんですね。

 ここをこういう風にしたいなら、フワッとしたすれ違いじゃなく第9話でもっとちゃんと本格的に花音とまひるは別離していて欲しかったな。

 その後、早川花音としてクレジットされているという感動的なシーンです。
 とても素敵でしたが、ここで橘ののかとして表記してある方が意味不明なので、当然の帰結ですね。

 この話で我々が得るべき教訓は、金とコネがあれば夢は叶えられる でしょうか。
 
 
 そして、ここから長いエピローグへと入っていきます。
 
 キウイちゃんは、お前たちハグレモノの味方だぜ!と声高に宣言してくれましたが、話していた進路通りなら自分はきっちり有名大学に進学しているので、あんま真に受けない方がいいですね。
 エピソードはほとんど嘘のくせに学力はあるってたち悪いな笑

 花音は卒業式の迎えに来てくれた雪音さんに、「お母さんの夢叶えてあげた」と言って颯爽と歩いていきます。
 きっと雪音さんは(ドームって単純な集客力以外のハードルがいくつもあって、それが大変なんだけどなぁ)と思っているでしょうが、そっと胸の内にしまいます。

 後々、花音もこの事実を知ってカッコつけたこの日の自分に悶えることでしょう。


 その後、新しくなったクラゲの壁画の前を花音のお父さんと思しき方が通りますが、晴れている中青い傘をさしている様子はもう完全に不審者でしたね。
 お父さん…意味深だった割に思った以上になんでもなかったな…。

 そして、まひるのポエムと共にオープニングのスチルを回収してEndとなりました。


 さて この最終回、内容そのものには見切りをつけ演出に全振りしたのは英断だったと思います。
 たっぷりエピローグでのかさ増しも功を奏していました。
 おかげで、読後感ならぬ視聴後感はスッキリとしています。


 この作品の全体について軽く言及すると…

 この作品は、あまりキャラクターに感情移入せず、展開の繋がりについて思考せず、ただ現状 画面で起きていることだけに集中する視聴方法がいいと思います。

 こういう部分が発展していくんじゃないかな という期待はことごとく裏切られていくので、第1話を視聴してからすぐ最終回を視聴するか、第3話まで視聴して取り敢えずキャラだけ認識して最終回を視聴するのが一番楽しめる方法なんじゃないかと思います。

  {/netabare}
 

投稿 : 2025/02/15
♥ : 17
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

タイトルに負けた。1話と9話と結末がぶれて何が言いたいか見えなくなりました。

 やっぱり花音の9話のセリフ「私がいたから泳げた」が引っ掛かるのと、その回収ができていない。1話の「夜のクラゲ」の意味性が何かボンヤリとした、渋谷の水族館に置き換わってしまった。そのせいで、テーマ性が失われてせっかくネットや在野(ストリートとか)で活躍クリエータ全体の応援の話になるのかと思ったら、結局メジャーがゴール的な感じ…いや、違うか…ここがちょっと読み取れなかったかも。とにかくステージとか母親の意味がよくわからなかったです。ミーコも視点は良かったのに使いきれませんでした。

 題名や実際に参加しているクリエータを見るとそういう意図が感じられるので、何かの理由でぶれたんでしょうか。もっととんがった話を準備していた気もします。

 それほど手抜きのアニメの印象もないしなあ。うーん、正直もったいない。本当にもったいなかった。それはやっぱり9話以降のメイン2人の使い方、特に花音がもったいない。
 9話以降が1話からブレブレですよね。物語の中で激情に駆られて口に出したセリフはやっぱり「本音」と捉えるべきだと思います。まひるへの嫉妬とも取れますけど、殴ったシーンの周辺の花音からすればまひるの「独自性」への評価より「メジャー」「アイドル」への想いが強い描かれ方ですからね。
 つまり、9話のセリフがまひるに対する本当の評価であり、自分のために利用した、と読み取れます。そこからの花音の心の動きを描かないでいつの間にか和解しているという感じでした。

 毒親やアイドルへのあこがれと過去の事件と自分が置かれた立場のジレンマ。その状況で自分がどう創作や表現と向き合うか、が全く描かれていない気がします。
 ハッピーエンドの方が評判がいいという意図なのかなあ…それともメタでバンドを機能させたいの?この凡作感はちょっと…残念としか言いようがないです。話的には多分いうほどひどい話でなく、バンドものの中では面白い方だと思うんですけど、せっかくとんがった「夜のクラゲはおよげない」というタイトルに内容で負けてしまった感じで、がっかり感の方が大きいといえば良いのかな。

 1話~9話の構成の使い方がもったいなかったかな。9話が5話くらいで花音とまひるが仲たがいしてからが本場ならもうちょっと違った気がします。

 ということで作画は動きはそうでもないですが、きれいで丁寧でした。4.5…は盛りぎ?声優さんも悪くなかったですので4。歌はごめんなさい私には響かなかったので3.5にしておきます。ストーリーはがっかり感を表現するためあえての2.5、キャラ造形はよかった。素晴らしかったといってもいいです。ただ、花音がなあ…まあ4.5-2で2.5にしておきます。

 評価点よりは楽しめた気もしますが、落胆も大きい作品でした。逆にもしかして、再視聴するなどで筋が通ったものが見つかれば評価は上がるかもしれません。




以下 視聴時のレビューです。


1話 内発的なものを描けるか友情感動ポルノどまりか。期待枠ですが…

{netabare} 平凡か特別な才能か、それは前提として才能があるのかないのか、特別になるための努力の過程、結果が出ない苦悩、周囲との軋轢、ライバルとの切磋琢磨、俺TUEEE、障害が降りかかってくるのを2人ではねのける、2人の間の熱いバトルと友情、シリアスの見た目のイチャイチャ日常もの、アイドルもの…どのルートにも行く可能性があります。もちろん組み合わせも。どれをとってもテーマ自体は平凡です。

 前提は説明的すぎて余韻も何もないのが欠点の様な気もするし、現代的で文学性よりも分かりやすさ重視で情報の処理がしやすいかもしれません。2話分を1話で説明しきった感じです。
 行間よりも感動という感じもします。どちらがいいかは作品の出来ですので今後の作品の質ありきでしょう。

 質は2話3話くらいまでで方向性を見たいですね。ただ、意外なテーマ…にはならない気がします。そして結論を見ないと評価はできないかもしれません。

 本作の価値はテーマ性よりもどんな「ドラマ」があるのかかなあ。テーマを伝えるメッセージ性が感情作りに落とし込まれているかどうかですね。本作の2人であれば「内発的」なものが描けるかが重要でしょう。
 いずれにせよ「感情」の作品になりそうな気がします。挫折や軋轢のカタルシスが、友情や成功ありきの感動ポルノにならなければいいのですが。

 オリジナル作品だけに秀作になりそうな期待値が大きい分、ひどいときはひどいでしょうからがんばってほしいです。

 作画はいいです。というか全体的にクオリティは高いです。音楽は作詞に40mPと出てましたが「タイムマシン」の人ですよね?作曲じゃないんだ…というのが意外でした。{/netabare}


2話 記号的な物語の進行で、誘導されている気分。解釈の幅が無いかな?

{netabare} この5年くらい、記号的な表現、データベース的なエピソードにライドして自分の中で感情を盛り上げて見る、という前提で作品が作られている気がします。いや、手塚治虫以来、マンガ、アニメは記号なんですけど、特にそれが強まっている気がします。

 本作は特にそれが顕著で、非常に記号的、情報的で感情の盛り上がり方を演出と音楽と合わせて、作品に全部指示されているような気がします。1話でもそういう感じが強かったんですけど、2話のめいのストーリーは、なんていうか記号の塊に感じました。

 彼女の2年前の状況から、なぜラストで花音を受け入れることができたのかが全く分かりません。それは内面描写が薄いからです。感情の描写はあります。状況の描写はあります。ですが、一番重要ななぜ花音に対する自分の感情が変化したか、その感情の移り変わりの理由が描けていない気がします。もちろん昔の約束というきっかけはあるんでしょうけど…その時の感情の動きが良くわかりません。

 その作り方が全部悪いかと言われると、理解しやすさや感動のしやすさなどで、いい面はあると思います。いたずらに難解にするよりは余計な考察に頭を使わない分、物語に集中できるかもしれません。ただ、解釈の重層性というか幅が少ないんですよね。

 それと本作はコンセプトとして、サブカル集大成みたいなところがあるんでしょうか。サブカルというものが現状で成立しているかは分かりませんが、ニコニコ的なクリエータを「使って」それっぽく仕上げている気がします。それがいい方向にも出ている気がしますが、これも作品の色付けが露骨に意図的なので、少し本作のコンセプトそのものが見えてしまい、冷める気もします。

追記 そうそう2話に関して言えば比較対象の「ガールズバンドクライ」の方が面白かったです。{/netabare}


3話 よくできているし感情も動きますが、余韻がない気がします。

{netabare} 相変わらずアニメ作品としてのレベルは高いのですが、やっぱり一本調子かなあ。引きこもりについての深掘りがなくイコール不幸な状態、友情の力で…のようなデータベース的エピソードです。

「怪獣8号」でも感じましたが、この「型」を使った作品は感情は動かせるとは思います。ただ、やっぱりブレ幅が少ないテンプレートなので、行間も余韻もないんですよね。
 その高度な例が「ヴァイオレットエバーガーデン」だと思うんですけど、感情が動くわりに、見終わったあとすぐに違うことを考えれらる感じです。モヤモヤ、ザワザワ、イライラ、ムカムカ、ホノボノ、ポカポカ、ドキドキ…どんな余韻でもいいんですけどそういうのが欲しいかなあ。

 よくできた作品だとは思います。メッセージも伝わってきます。感動もできるでしょう。ですが、後に残らないなあという感じがします。 {/netabare}


5話 独自性のあるイラストが自分らしさだったのでは?拒否反応が強いので断念します。

{netabare}  1話で1つの出来事がシーケンシャルに解決してゆくというのは、わかりやすくていいんですけど、どこか紙芝居を見ているような印象になってしまいます。そこが少し合わなかったです。

 また、対比として元のアイドルを出してくるのもいいんですけど、彼女たちと争うことにカタルシスを頼ってしまうのでしょうか。あるいはヒロインたちの方が成功してしまい、それでひと悶着あるのかな?

 まあ、それが花音の毒親というか依存からの脱出になるのはいいと思いますが、要するに当て馬にしか見えません。描き方によっては両方の正義も考えられますが、アイドルグループがわかりやすく性格が悪いので結局アイドルの方が悪かった、で終わる?

 で、5話です。この作品の主題であったまひるのイラストの話なんですけど、イラストの技術の問題に帰結していいものなんでしょうか?壁に描いたクラゲの絵は誰もわかってくれないけど「自分らしさ」であり、分かる人には深く突き刺さる。そこにアートがあったはずなんですけど…そこは回収できるのでしょうか。

 そもそもファンアートで実力がある人が厭味ったらしく技術を見せつけるのを否定してこそ、この作品の主題だと思っていたのですが、みんなでほめちゃってるし。水族館でクラゲを見た後に出てくるイラストがあんなに平凡でいいの?という気がします。そこがテーマでないならもういいかな。

 ということで、ちょっとこの作品に対して、我ながら拒否反応が強いのでもうやめておきます。サブスクのあらすじはチェックして、意外性のある展開になれば見るかもしれません。{/netabare}


 6・7話未視聴で8話・9話を見ました。あまりのひどい展開に唖然としてしまいました。逆に興味がでたので視聴を再開します。


{netabare} あらすじで確認したところ、身バレと殴った理由というのがわかったとのことで、8話9話見たのですが…これは10万人達成で「贖罪」が済んで殴った理由が「正義(笑)」だから?その話はオールOKという理解でいいのでしょうか。

 話の内容そのものにも納得感はないですが、それはお話なのでいいです。ただ、殴ったことの感情がその後の花音の「生き方」つまり「自分が信じるアート表現」にどういう影響を及ぼしたのかが描かれるべきでしょう。「なぜ暴力をしたのか」という自分の内面を咀嚼すると、売れることありきはおかしいという心になった。

 つまり暴力はアイドルの否定からのロック…だから、夜のクラゲに共感したのではないのでしょうか。1話を見る限りこういう解釈になると思うのです。ですが、今の8話9話だと花音がアイドル的なものに否定的になる要素はないし、メジャー志向ということ?

 うーん、ここからですよね、本来は。これは「どこにも正義がない状態」ですし「贖罪とは」「売れるとは」「アイドルのペルソナとは」「成功とは」ということと「母親P・メジャーVS娘・マイナー」の戦いの構図になるべきところでしょう。

 そこから「人の心に響くアートとは?」=自分らしさの表現論、つまりマスメディアが死んでネットの世界で活躍する個人の時代が来る、とか権威主義や大衆の萌えへのアンチテーゼが描かれるべき素材だったと思います。

 もちろん違う方向性でもいいんですけど、しかし「夜のクラゲ」と「事件」を重ねるような部分を描かないで、母親Pのおそらく陰謀に安易に取り込まれるまひるのなんと安っぽい事。暴力事件への復讐なのかもしれません。

 それにしても水族館ってなんだよ、ということです。クラゲ=力のないクリエータの卵。それが自由にアートができる空間を作りたいにつながるならわかりますけど。

 いったん中断した作品に再び酷評のレビューをするのも何ですが、1話がいい出来だったので気になる作品です。それがこういう展開になるのは残念です。散らばっている素材はいいだけに、もうちょっと何とかならなかったのか?という気がします。

 ちょっと、物語として「なぜこういうことになった?」「1話のテーマはどこで消えたのか?」に興味があります。いったん中断してましたが、ちょっと分析的に見たくなってきました。一応、視聴中にステータスを戻します。それで本当にひどい話なら評価をかなり低くするつもりです。{/netabare}


6話後付け視聴 なぜこの方向を深掘りしない?素材はいいが生煮え感。

{netabare} このバツイチ子持ちアイドル(31)って、一つのテーマですよね。もちろん「推しの子」と重なるしアンチテーゼにもなります。

 超高齢化、少子化社会において、30代で非処女系の清純派の母親というのを定義してみんなで萌えるという道筋を、このアイドルを使って描けていれば独自性という点で非常に面白かったと思います。
 また、ある意味の究極の少子化対策です。「子持ち、カッコイイ」です。

 隠れて秘密ではなくて、子持ちアイドルとして絶大な人気になる方向性…そこにプロ意識とか努力とか周囲のちょっとした協力とかネットの力とか、そういうのが描けていれば「夜のクラゲ」という言葉からイメージする内容に寄り添ってゆく気がします。

 このキャラはよかったと思いますが、ジェリーフィッシュの誰かがこの視点で、自分を変化させられなかったのか?と思います。やっぱり素材はいいんですけどね。生煮えばかりの作品だなあという気がします。{/netabare}


10話 1話を全否定する9話の花音のセリフをどう回収するかでレベルが決まるでしょう。

{netabare} やっとテーマに近づいてい来たなあと思いましたが、微妙な展開です。花音の被害者ヅラはなんなんでしょうね?悲劇のヒロインを気取っていますが、人のスマホを見て正義ぶって殴ったりして芸能活動が続けられなくなって…

 ただ、心理学的な母親依存している娘の造形になっている気もします。自分が承認されるために手段を選ばない。つまり「夜のクラゲ」に感動したことが嘘だった…ということであれば、面白い展開ではあります。
 花音が冷静になって、そこに自ら気が付いて、2度とジェリーフィッシュの活動ができない、という状態になるのは、ストーリー的に急激な展開ではありますが、自然な反応かもしれません。

 ただ、もう10話ですからね。あと2話で本格的な決裂のあとの回収ができるのかを10話の終わり方で見ると、まひるが「花音に見合う絵が描けるように」とか言って技術論ですごい絵がかけた…になる気もするし、めいが頑張ってうたっているのに感動して花音が「わたし…間違ってた」とか言って、ライブに入ってきたら噴飯ものの展開です。

 そこをどう乗り切るのか。9話の花音のまひるに対するセリフがこの作品のキーワードで1話の全否定のセリフでしょう。「感情のまま言ってしまった」ではなく「心の底からの本音だった」と言えるかどうかで作品のレベルが決まってくるかな、という気がします。

 それにしても、みー子の使い方よ…もうちょっと何とかならないのかなあ。{/netabare}


11話 この11話を深掘りしてほしかった。パーツも視点も良いのにもったいない作品だなあ。

 11話の内容をもっとじっくり描いてくれていればなあ、という気がしました。技術論に走って描きたいものではなく上手いものを描いてしまっているまひるの覚醒ですね。

 この覚醒のやり取りをしている母親の内面とか想いが、つまり花音に対する態度だった…ということになるなら、テーマとしてはそれほど珍しくないでしょうが、ガールズバンドもの…というか、ネット上で創作活動をしている人へのメッセージという意味では最高だったと思います。その点でまひるがマスに迎合しているのがいいのかという問題もあると思います。

 それと花音の「売れたい」=「母に認められたい」という気持ちの持っていき場が1話を否定してしまている件の回収ですね。これは覆水盆に返らずですから、自分の本音として受け入れたうえで反省ではなく、母との決別とかネット上での仁義とか何かほしいなあ。なんか、10話のめいの歌でごまかされますけどね。
 ミーコとかいいキャラですが、扱い切れないなら切ってしまえば良かったのに…キウイの話も展開はわかるんですけど、唐突ですよね。

 何かもうちょっとメッセージを絞って、特に「夜のクラゲ」=オリジナリティでネットという場だからこそ自分自身を表現できるんだ…それが認められるの方が話としては深くなったかなあ。

 仲間ごっこで終わるかどうかです。全体として「パーツも視点も共感できるのにもったいない作品」だなあ、という気持ち強い作品でした。もちろん最終回しだいだし、最終回がよければ中盤集中して見ていなかった部分を拾ってみますけどね。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 22

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

グッバイ、世界。

全12話 オリジナル作品

高校生の光月 まひるは幼少期イラストレーターだったが、あることで自信を失い描くことを辞めていました。以前、まひるが路上で描いた作品を認めてくれたある事件でアイドルグループを脱退、覆面歌手「JELEE」として活動している山ノ内 花音と出会い、アイドル時代の山ノ内 花音の熱狂的なファンで音楽学校でピアニストの高梨・キム・アヌーク・めい、まひるの幼馴染で有名なVtuberの渡瀬 キウイの4人が、各長所を生かしてグループ「JELEE」として活動していくお話です。

花音が中心に物語が展開していて、各キャラをそれぞれ過去や現在も色々なことを抱えていて、そして現状を深堀していますので親近感が出てきますね。

音楽より人間関係がメインのお話だったように思えます。

ただ、楽曲は多かったですね。

イラストがカラフルなのが印象的でした。

OPはカノエラナさん、EDはツルシマアンナさんが歌っています。

最後に、タイトルは渡瀬 キウイがネットを落とす時のセリフにしました。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 16

71.7 2 2024年度の友情アニメランキング2位
デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(アニメ映画)

2024年3月22日
★★★★☆ 3.8 (59)
247人が棚に入れました
東京で女子高生ライフを送る小山門出と中川凰蘭。学校や受験勉強に追われつつも毎晩オンラインゲームで盛り上がる2人が暮らす街の上空には、3年前の8月31日から、突如現れた巨大な宇宙船「母艦」が浮かんでいた。異様な光景は日常に溶け込み、当たり前となっていたが、ある夜、東京で悲劇が起こる。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

クソやばい地球人の青春に遭遇した宇宙人には同情を禁じ得ません

3年前“8.31の悲劇”以来、宇宙からの“侵略者”の巨大<母艦>に覆われる東京。
その下でハイテンション女子高生ライフを送る主人公少女らの日常と、
<母艦>という非日常が混ざり合う中で、やがで開示されていく真相と共に、日常と世界の破滅が示唆される同名コミック(未読)の劇場アニメ化作品の前半部。


【物語 4.5点】
作風は青春の一頁が世界の一大事とシンクロするセカイ系の再生産。
2014~2022年連載作ということで東日本大震災後、コロナ禍の世相も取り込んだ人間&世界模様が描かれる。


大抵のセカイ系でイタいのは主に思春期主人公の周辺になりますが、
本作の場合は災害、事故での犠牲者ニュースをも、スマホゲーのイベントと並行してコンテンツとして高速消費して、飽きたらもうオワコンだと使い捨てていく情報過多社会の病理。
マスコミを不信する余り、ネット上の陰謀論界隈に沼る母親。
個体ごとの正義を絶対化し、SNS上でマウントを取り合うまででも十分イタいのに、武器を持って傷つけ合うまでエスカレートする人類の異様。
など、東京及び日本、地球全体がイタくて終わってる感が、痛いトコロをマシンガンのように撃ち抜く台詞回しによって醸し出されています。

大体、宇宙からの“侵略者”として<母艦>に防衛利権の匂いをプンプンさせながら、大仰なレーザー兵器で攻撃を仕掛けているわけですが、
彼らの目的が侵略かどうかなどは真剣に議論されることはなく。
そもそも実は{netabare} “侵略者”が直接手を下した犠牲者はゼロなのでは?とすら思います。
8.31の被害は<母艦>を<A爆弾>により攻撃した米軍によるものですし、
作中での犠牲者も小型&中型船への“防衛行動”の巻き添えを食ったものなのではないでしょうか。{/netabare}
リスクをあると決め付けた人間社会のおぞましさ、滑稽さの炙り出しも上々です。


人間視点のSFとして挑むと、全体に日常がとっ散らかった感、
後半、主人公少女2人の青春が事の発端と結びついた回想という、世界がひっくり返るシナリオ転換などに振り回される危険性もあります。

が、私の場合は冒頭から、これは地球人を観察する宇宙人の視座で俯瞰した方が折り合えると割り切って観たので何とか付いて行けました。

特に産業革命以後、200年程度という宇宙から見れば瞬きする間に、
文明を急発達させ、爆発的に増殖し、地球を壊す勢いで戦争や大量虐殺(ジェノサイド)を繰り返して来た人類。
この原爆を持ってしまった猿の如きキモい地球人。
果たして心の成熟は伴っているのだろうか?
ちょっと“イソベやん”の“内緒道具”を渡して裁定してみよう。

前章終わった段階で世界は一層波乱含みですが、
後章に向けて、命綱となるテーマは提示されていると思うので、
手応えを感じながら後半戦に挑みたいです。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・ Production +h(プラスエイチ)

個人的に、初代『ガンダム』、今敏監督の方の『パーフェクトブルー』など、
人間の顔ってちゃんと観察すると美形一辺倒ではなく、
時に昆虫の如く気持ち悪くもある。
そこを再現できている人物デザインに対しては点数を盛る傾向にありますが、本作も同様。
私は特に、おむすび顔に円な瞳のメガネ娘・出元亜衣のデザインが好きです。

<母艦>周辺に揺らめくレタリング?が、
ゴシック体で打ち出される作中テロップの生成、解体過程でも垣間見えるのも意味深。

観察者視点に一歩引かせる地球人デザインと、テロップのレタリングが、
私を冒頭から宇宙人視点に誘導した主因。


細部の背景美術にも社会風刺などを含んだ表現が散りばめられ情報量は多め。
私の脳裏に焼き付いているのは、8.31以降は数える程しか出ていない“侵略者”への防衛行動での民間犠牲者。
それをトップニュースで大騒ぎする傍らで映し出される交番の看板。
<母艦>関連を遥かに凌ぐ数の交通事故死傷者数。
この辺りも騒ぐと決めたニュースばかり取り上げるメディアと、
反発して陰謀論に囚われるネット民という両極端を想起させられジワジワ来ます。


総じて巨大<母艦>の大技だけではない、地球人のイタい所を表現する小技も効いた刺激的な作画です。


【キャラ 4.5点】
主人公の眼鏡っ子・小山門出(かどで)
ロングツインテールの中川凰蘭(おうらん)こと“おんたん”
メイン2人に、恋愛リア充を目指す栗原キホ、出元亜衣、
無口な長身黒髪ロング・平間凛。
JK5人グループが頭のネジが外れた掛け合いを繰り広げて、
<母艦>の非日常に対峙する日常世界を構築。

例えば門出は担任教師の渡良瀬を慕っていますが、
この教師と生徒2人の会話も、ちゃんとした型に収まり切らない人間と青春を示唆していて不謹慎で面白い。

あとは、おんたんのイケメンメタボな兄で“ネット監視員”(ニート)のひろしが挑む、
SNS空間に広がる“情弱”どもの“総意”とか。

全体に、情報社会に監視されることを前提として、
火を点けられないように社会が強いた役割を仕方なく演じてやってる倦怠感が滲み出ており、
これもまた地球人のオワッてる感を濃厚にします。


【声優 4.0点】
主演・小山門出役にはYOASOBIのボーカルとしても活躍する幾田 りらさん。
相方の中川凰蘭役には、あのさん。
メイン2人にアーティストをオーディション選出して周りをアニメ声優で固める布陣。

“ナチュラル”なボイス素材を求めてのアーティストの主演起用。
確かにおふた方とも、地声が高音スウィートなアニメ声で天然素材としては上質。
ですが、私はやはり自然体を求めるにしても、演技力を磨き上げた声優にナチュラルな演技をさせるのがベストと考えるので、この点数が上限。

ただアーティスト2人でと決めた以上は、
下手に声優の枠にはめずに、2人の表現者としての感性に任せるという判断は、素材を活かす上ではベターな選択。
掛け合いシーンでは同じ歌手ならではの波長が合い、
仲良く喧嘩する良いリズムが生まれていたそうで。
声優陣も交えたJK5人組のバカ騒ぎの空気感もスムーズに出ており心地良かったです。

原作者いわく、アフレコ時は、主演おふた方とも作品世界に入るための準備はしてくれていたとあって、
宣伝目的で起用した俳優・タレントを“お客様”扱いする劇場アニメ作品よりは良好な仕上がりだったと感じました。


EDクレジットの最後には、
門出が愛読する作中漫画でシナリオにも深く関わる黒い『ドラえもん』?wこと「イソベやん」にて、
イソベやんに“内緒道具”をせびる自堕落女子・デベ子を演じたTARAKOさんへの追悼コメントが表記。
『ちびまる子ちゃん』のさくらももこ役など、だらけた演技も天下一品の楽しいお方でした。
ご冥福をお祈り致します。


【音楽 4.5点】
情報過多な東京の日常社会に溢れる生活音、
そこを切り裂く<母艦>絡みの非日常の異音、放たれるレーザー兵器の発射音など、
立体的に表現された音響は、本作劇場鑑賞の一番の意義と言っても過言じゃありません。

主題歌は主演アーティストのお二人が担当。

前章はano feat. 幾田りら「絶絶絶絶対聖域」
作編曲を凛として時雨のTKが担当。

曲調はテンション高めの無邪気な作風ですが、
歌詞世界は“地球オワタ”“地球が壊れたよ”などとシッカリ病んでいるので油断は禁物ですw

投稿 : 2025/02/15
♥ : 22

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

衝撃作です。青春と正義と災害を描いた壮大な日常系本格SF。追記 2回目見ました。

 インデペンデンスデイ、ニーアアンダー7、ヒドゥン、デスノート、マイケルサンデル、ゴジラ、時をかける少女、311、機動戦艦ナデシコ、タコピーの原罪、ドラえもん…の要素が入った日常系です。
 他にもあるでしょうが、要するに要素が多いです。それぞれの視点で分解する難易度は高くないです。

 いや、すごかったですね。上映時間120分らしいですが、体感時間は80分くらいかな。情報量は180分くらいのが圧縮されている感じです。ジェットコースターの様でいてのんびり女子だけ(ではないですが)青春ものでもあります。

 浅野いにお氏の作品は「うみべの女の子」が好きで何度も読んでいますが、それ以外はどうも性が合わず本作も1話を試し読みかにかをして切っていたと思います。ただ、本作を見てやはりマインドは一緒かな…と。読んでみたくなりました。結末は違うと公言されているみたいですし。

 大人になる意味、現実社会に生きる思春期の精神の中身といえばいいのでしょうか。進路、恋愛、性、親、天才と凡人、いじめ、正義、友人…そういうものが襲い掛かってくる小学校から高校時代の生きづらさをSF的表現で見せたような感じです。

 災害のオマージュとして、日常と非日常のシームレス感あるいは断絶感が同時に存在するような作品ではありますが、一方でこの思春期に襲ってくる精神的なクライシスのオマージュとも見えます。

 テーマは結末を見ないと何とも言えませんが、ストーリーとしての結末は分かりませんけど、思春期の落としどころになるのかなあ、という気はします。

 特筆すべきは映像がすごい…というと語弊がありますかね。2次元アニメ的なアニメ表現ですが明らかに3DCGですよね。見やすいのなんの。エフェクトだよりでなく、戦闘シーン頼りでもないです。それでいて構図はいいんです。

 脚本も詰め込んだなかに映像表現で上手く補完しているので、結構頭を使わなくても話の筋は素直に読めます。伏線とか考察とかそういうのを無理にする必要がない分かりやすさです。考察系とエンタメ系の要素のいいところが上手く組み合わさっています。演出も面白さと迫力と緊迫感と上手く表現できていたと思います。

 むしろ頭を使うのは別のところですね。頭がクラクラします。SFと書きましたけど表題がデーモンなので…まあ、それは後半ですね。

 稀にみる名作になる可能性を秘めています。後半次第ですけど。私は絶対に行きます。
 で、映画で一儲けした後でいいので、120分×2で240分です。つまり20分×12で1クール行けますよね?広く世間に公開してはどうでしょう?

 私平日に見ましたが、サービスデイなのに2人しかいませんでした。この作品が埋もれるのはもったいないです。



追記 無理無理時間作って前章も見てきました。

 後章がもう始まっていますが、なんとか上映館を見つけ無理無理見てきました。やはり面白いのは前章、感動・深さは後章という印象です。

 前→後→後→前という順番で見ました。

 で、2回目を見て気が付きました。この作品は「これからどうなるの?」がとても素晴らしい構成にまとめられています。ですので、面白さで言えば1回目が圧倒的に面白かったです。

 ただ、後章をみてから前章を見ると、ああ、そういうことか…とか、微妙な伏線に気が付いたり、意味が重層的になったり見方が変わったりという深堀りができるようになります。

 まこととふたばがなんで田舎から出てきたの?とか東京という意味が分かってくると味方が変わります。
 あるいは、前章の小学生の門出の正義と、後章のシップと小比類巻の正義の対比の構造とか面白いですね。
 イソベやんはもちろん「トモダチ」ですが「未来」「正義」「便利道具」などなどいろんな意味を後→前で見ると感じました。

 で、あとはアメリカで12巻まで含めたであろう、配信版が始まったらしいですね。コミックスで確認しているので、マストではないですが、見たいものです。

 あと、EDのANOさんという声優の人の曲の入りは本当に良かったです。(いやもちろんANOさんという人の名前と顔くらいは知ってますけどね。歌手だったんですね)

投稿 : 2025/02/15
♥ : 12

薄雪草 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

意外と新しい感覚? かな!

先ほど観終わりました。
原作は未読です。
先ずは、前半部分まで。

面白かったです。ワクワク。
少しも飽きませんでした。
必ず、後半も観ます。

あ、EDの後も観てくださいね。





あんまり面白いので、原作コミックに手を出しています。
なるほど、この絵を動かしたのか。
あ、アングルが少し違ってる。
間の取り方の計算が絶妙。
そんな発見がいくつもありました。

でも後半部分の購入は手控えます。
私的には、やはり映像から入りたい気持ちです。
ぜひ、前章(本作)をご覧になってみてください。
そして後章をご一緒に楽しみませんか?

投稿 : 2025/02/15
♥ : 12

71.2 3 2024年度の友情アニメランキング3位
ゆるキャン△ SEASON3(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (245)
757人が棚に入れました
女子高生たちがキャンプに行く姿や日常をゆるやかに描くアウトドア系ガールズストーリー
同名漫画原作のアニメ第3期。山梨県や静岡県を舞台に、女子高生たちがキャンプに行く姿や日常をゆるやかな雰囲気で描くアウトドア系ガールズストーリー。制作会社がエイトビットに代わり、メインスタッフも一新される。

声優・キャラクター
各務原なでしこ:花守ゆみり
志摩リン:東山奈央
大垣千明:原紗友里
犬山あおい:豊崎愛生
斉藤恵那:高橋李依
土岐綾乃:黒沢ともよ
ナレーション:大塚明夫

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

キャラへん△

原作未読 全12話

ゆるキャン△の3期です。関係性から事前に1・2期を観る事をオススメします。

山梨県を中心に、キャンプをする女子高生の日常を描く作品です。

制作会社がC-Stationからエイトビットに変わったことで、キャラデザが変わりましたね(原作に近いということでした)

最初は違和感もありましたが、徐々に慣れていき途中から気にならなくなりました。

メインはリンとなでしこですが、千明とあおいと恵那だけのキャンプなど多彩なキャンプ模様が描かれていました。

最後はやっぱりみんなでって感じで平和ですね〜

桜が綺麗でした。そして新キャラも出てきましたね。

また、続きがあるといいですね^^

OPはキミのねさん、EDは亜咲花さんが歌っています。

最後に、2期でも思いましたが、背景が凄すぎて、キャラが浮いてしまっている感じがしました。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 19

saitama さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

あ、色々ダメな方向に振った感じで残念。キャンプブーム終焉のトドメを指すな、これ。

タイトル通り。
原作全巻所持。

ゆるキャン△の1期を観て、すぐに原作コミックを買った。
キャンプも久しぶりに楽しんだ。
2期になり、金の匂いがプンプンして「やばいなー」と感じ始めていたら、
映画版でなんとか1期の良さに戻ろうとしていた。

で、3期。

おいおい‥。これ、キャンプブーム完全終焉だろ。
まず、キャラの作画、こんな童顔にしてどうする?
大人も子供も楽しめる雰囲気から子供アニメに全振りな作画。
こんなのもう原作ファンも離れるわ。
バイクの作画とか背景とか、キャラデザとか、
リアリティとアニメ感の微妙な塩梅が素晴らしかったのに、そのバランスを捨てた。
シリーズ構成がばらかもんの奴か。ウマ娘の構成とかもしてたけど、この作品とは合わんよ。

何より監督と制作会社を外すとか、DeNAはバカなんだな。
2期の背景問題をネタに切ったのかもしれんが、
金しか見てないバカ連中の判断は本当にバカで困る。

あの監督だから原作リスペクトしつつ、アニオリも混ぜつつが最高だったのに。
まあ、原作者も今、正直原作がつまらないので、原作者とあの監督とは実は合わないかもなぁ。
とは感じていたが‥。

ただの普通のアニメになった。

「3代目は身上を潰す」がこのアニメ(いやキャンプ界か)にも使いまわせる言葉になるとは‥。

原作のパワーがどんどん落ちるからこそ、これは1期監督の才能でなんとかアニメとしての面白さを継続させるべきだったのに。アホじゃ。監督と制作会社切った上に、シリーズ構成があの人とか。悪手の連続すぎて。

まあ、とはいえキャンプブームを一気に盛り上げた作品だったからな、今までありがとう。
という感じかな。

原作者はグッズ展開とかで金儲けできただろうから作品作った意味あるし。
あとは売れる売れないは別にして勝手気ままに原作を続ければ良いと思う。
少なくとも作品は原作者のものだから、どう今後原作ストーリーが展開しても、それは文句ない。


⚪︎2話目視聴
あ、いろんな角度でキャラ作画が崩れまくって‥。完全に劣化版。残念だ。
そして無駄な背景写実‥。ストーリーや他の部分も含め全部のバランスが悪い。
全体的に評価下げた。本当に残念。

⚪︎4話まで視聴
うーん、まあ、背景はもう触れても仕方ない。
ストーリーは正直、原作がつまらない状態なんで、ただの旅ものになっているのも仕方ない。
そして、多用されるmono的描写の数々も原作者忖度なんだろうなぁ。
多用しすぎてうざい感じになっているのが‥。
水曜どうでしょうの、「ヨーロッパ完結編」のアイルランド旅みたいに、
ガチファンがなんとか面白いところを見つけて共感する状態になっている。
普通に初見の人がこのシーズンだけ見たら、「これ面白いの?」となるだろうなぁ。

現在の原作はさらにキャンプから離れていく以上、
今更ながらに「ゆるキャン△」というタイトルが邪魔になりつつあるような。
原作者はmonoみたいに、なんでも自分が興味持ったことだけに触れたいんだろうな。
そんなところも水曜どうでしょうのDと似てる感じだ。
まあ、スマッシュヒットが1本あることさえ凄いことなのだから、
水曜どうでしょう、と、ゆるキャン△(というかmono?)、は似てるというか源流が同じなのかもしれないな。

そんな匂いを感じた3話と4話だ。

それにしても、背景を写実的というか、写真そのまま加工にしたことによる紙芝居感が酷い。
写真の上に切り絵を貼って動かしているようなバランスの悪いアニメという事実を
制作側は理解しているのだろうけど、海外スタジオに安く作らせるために、
写真加工背景採用とか、クソ過ぎる選択だ。
監督を切り、ソニー系列と組んだことで全てを台無しにした。

5〜7話まで視聴

いやー、本当に今回の製作陣、最悪だ。今回ダメだったのは脚本。
あえて場所の指摘は避けるが、キャラが絶対に言わないであろう汚い言葉を使っていた。
頭の中で「?」となり、わざわざ原作コミックを読み返した。
そこだけ改変されてオリジナル演出に変更されていた。
アニオリを入れるのは構わないが、言葉遣いとか気を遣えよ。
キャラの言葉遣いが汚いとか、原作にリスペクトがない以前に、原作読んで各キャラの個性理解してない証拠。あと、国語力なさすぎ。
そしてあんな言葉をあの場面で使う人間性の奴が脚本書いている証拠。
そもそもがやっつけ仕事なんだろうな。
さらに、その低レベル仕事をそのまま気付かずスルーした監督や演出陣。
今回のスタッフレベルの低さをまざまざと感じた。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 16

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

悲しいけど、ネタ切れと飽きだろなぁ…。

 最終話(12話)まで観ました。2024.06.23

 別に悪く無いけど、良くも無いアニメという印象です。どうしても物語が進んで行くと、視聴者が飽きてしまうので、テコ入れが必要なんですが、上手くいって無い感じです。

 山も難易度を求めてアルパインスタイルを極めると死んでしまうのと同じで、キャンプを女子高校生に極めさせるのは、ゆるキャンの趣旨に反するので、こんなもんでしょうね。

 キャンプ料理も、バーベキューみたいなワイルド料理以外は、家で作った方が美味しいに決まっています。

 もう、テコ入れで出来るのは、狩猟するか新キャラ投入しかありませんが、いくら静岡や山梨でも、そんなにワイルドな女子高校生は棲息していないので、キャラの増加も旧メンバーの印象が薄れるだけで上手くいかないでしょう。

 アシリパさんでも投入するか?現代劇では差別的すぎるキャラだと炎上しそうですね。

 もう、賞味期限切れ…。今までありがとう!感謝の心でシリーズを終えるべきでしょう。永遠に続くお話は無いのですから。
………………………………………………………………………

 11話まで観ました。2024.06.15

 観光とグルメ、グッズ(高級品)紹介しかしてないじゃ〜ん!と、1期からのファンには評判の悪い3期ですが、ゆるキャンですから仕方ないのです。

 快適さは金の力とトレードオフです。軽くて丈夫で使い易いグッズは高い!私も、高校生から山岳部、大学でワンゲルだったので良く分かります。

 金が無い上に当時は今程山岳グッズも良くなく、ホワイトガソリンのコールマンも7天もカニの様なザックも重い!調理器具も良いのが無く、ダンジョン飯のセンシみたいに中華鍋を背負って山行していました。

 そして、3000m級の山で炊飯して、もちろん上手く炊けない米を食う…。下は焦げていて中間は糊状、上は生煮えのシャリシャリごはん…。思いだしただけで、寒気がします。レトルトも今ほど美味しく無かったなぁ…。

 ただ、若くて体力があったから、悲惨な装備で山へ行っても平気だったんですね。服はジャージ、靴はゴム長にゲートルでも、気分は上々でした。

 対してゆるキャンは、体力バカの山男の話ではありません。緩い女子高生が快適なキャンプを楽しむには金の力が必要です。

 犬子の高級自転車にしても、勤労青年考古学者の相沢忠洋さんじゃないんだから、群馬の岩宿から御茶ノ水の明治大学まで、行商のついでに当時のクソ重い全鉄製の自転車で日帰りで通ってくるみたいなエピソードじゃ、炎上するでしょ?昭和男の体力と情熱舐めんなや!

 ゆるキャンと銘打っている以上、財力アニメになるのは必定だったのです。ファンなら文句を言わず、極地法こそ最高の登山方法よ!位の懐の深さが欲しいですね。

 まぁ…、洗脳が解けてしまったとも言えるのかもしれません。何にしても、後1話の我慢ですね。
……………………………………………………………………… 

 7話まで観ました。2024.05.19

 皆様のレビューにある様に、3期で明らかにパワーダウンしています。しかし、制作会社や監督が悪いと言うより、視聴者が飽きたのが大きい気もします。

 社会人の趣味を女子高生にやらせる系のアニメが飽和状態なのと、原作のネタ切れですね。

 そもそも、未成年の女子にキャンプやらせるのに無理があります。屈強な女子が登山して野営するならキャンプはあくまでオマケですが、緩い楽しいキャンプをするなら、金をかける+車所持が前提です。

 原付きで何百キロも走ってしまう筋金入りの鉄人、リンちゃんは、ヤマノススメの楓さん系屈強かつ変人女子の系譜ですが、なでしこ達野クルメンバーは一般人です。

 一般人が登山やバイクに乗る等のエキセントリックな趣味のオマケとしてキャンプするのでは無く、キャンプ自体を楽しむには金をかけて観光する、買い食いする、バーベキューして酒を飲むのが必須です。

 女子高生という制約があり、金、酒、異性、移動手段等の限界がある以上、そもそも長期連載したり、3期もアニメをやる様な話では無かったと言うことです。

 かつてファンだった者達は、そっと去るか、作品の晩節を汚してるなぁ〜と感じつつも、看取りの態度で見守るのが良かろうと思います。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 7

67.9 4 2024年度の友情アニメランキング4位
2.5次元の誘惑(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (197)
427人が棚に入れました
「リリエーーール!!!」 3次元の女子に興味無し! 漫画研究部部長・奥村は今日も部室でひとり、画面の向こうに映る愛してやまない2次元のキャラクター・リリエルの名を叫んでいた……。 そんな奥村のもとへやってきたのは「リリエルになりたい」という3次元女子・天乃リリサ。彼女は、漫画の中に登場する女の子のエッチで可愛い「衣装」が大好き。 そして、奥村に負けないくらいリリエルを愛する仲間(オタク)だった! 奥村に秘密の趣味がコスプレであることを明かしたリリサは、コスプレの写真や動画が詰め込まれた「ROM(ロム)」のコレクションを見せて伝える――。 「私っ……これを作りたいんです!!」 ふたりきりの部室で始まるコスプレ活動! リリサが変身(コスプレ)したリリエルは奥村が衝撃を受けるほど本物(リアル)で!? 熱意に押された奥村もカメラを手に!? 真摯に熱くコスプレに向き合う彼らが、「何かを熱烈に愛している」全てのオタクへ贈るコスプレ青春ストーリー、開幕!!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

11話 アニメのクオリティ不足。話も挫折が無さすぎ。中断します。

1話 ヒロインのコスプレ姿に全集中?ご都合主義妄想展開だけど面白そう。

{netabare} なんと言ったらわからないくらいのご都合主義。童貞妄想全開サイコーだぜ…という感じです。まあ、導入なので評価はこれからかな、というスタートでした。

 ヒロインは結構可愛いです。ポイントはそこですね。作画や背景美術は必ずしも高レベルではないですが、ヒロインのコスプレ姿が非常に丁寧で作画もいいし、お前らこういうのが見たいんだろ?というニーズを拾い上げている気がします。キャラ造形も、無垢系無自覚エロオタクで、コスプレの露出に羞恥心はないけど恥ずかしがる…というのが最高ですね。そう、ヒロインの描写に全集中といってもいいかも…少なくとも1話はそんな感じでした。

 当然「着せ恋」と比較したくなるわけですが、本作の方が相当軽い感じです。ヒロインもギャル系の「着せ恋」に対して、本作はオタク系なのでその対比も面白そうです。女原作・男原作の差なんでしょう。

 主人公は一応個性はあるっぽい無個性男子なのも王道ですね。そしてどうやらハーレムものっぽい雰囲気もありますね。

 部活ものっぽいし、ビッグサイト系のコスプレものらしいし、凝った部分はなさそうなので、普通にニヤニヤしながら見せてもらいます。
 OPEDを見る限り登場人物が多そうで話がごちゃつかなけばいいのですが…という不安はありますが、一方でヒロインと主人公のイチャイチャで終わらないストーリー展開も予感させます。
 テンポや演出は過不足無い感じで雰囲気的に思っていたよりも面白そうな気がします。

 そうそう、本サイトのキービジュアルはちょっとなあ、という感じですが、本編はそれよりも全然いいです。(訂正 キービジュアル大きな画像だと頑張ってました…が頭と体のバランスというか…ちょっと違和感は残りました。なんでしょうね?){/netabare}


2話 ダブルヒロインのエロ作画に命をかけられないなら、断念候補です。

{netabare} テンプレハーレムものの構造?美少女幼馴染モデルって…コスプレはどこ?と思わなくはないですが、EDを見る限り2人のメインヒロインの三角関係でまだ今はキャラ紹介かな。これでモデルの子もコスプレになるのかどうかですけど…その先は考えてもしょうがないので保留です。

 で、肝心の作画…いや、はっきり言って美少女の作画がなあ…モブとかは手抜きで全然いいです。いっそ黒塗りとかシャフトみたいな線でいいです。ですが、せめてヒロインには200%の力で取り組んでほしい。あるいはエロ…立体の魅力です。裸体の表現はもうちょっと何とかなりませんか?骨みたいで全然魅力がないです。この作品の本質は魅惑されるような2.5次元の魅力のはずです。それを視聴者が共有するためにはそこは譲ってはいけません。

 正直話は面白くないことはないです。そもそも期待してませんし、その低い期待よりは少し上かなとも思います。ですが、作画です。美少女エロ作画が本作の命だと思いますが、制作者はどう考えているのでしょう?むしろそのためにあらゆるリソースを投入してください。

 ダブルヒロインの作画が悪いなら次週切ることになりそうです。(最後の1,2分は作画まあまあだった?一応労力・リソースの配分はしてるみたいですけど…){/netabare}


3話 話が動きだして面白くなってきました。でも衣装は普通そうやって引っ掛かりませんよね?

{netabare} 話が展開して思っていたよりも面白かったです。コスプレの衣装づくりに重点を置かないことで「着せ恋」との差別化はできてますね。普通1晩じゃ出来ないでしょう。リアリティを重視するなら自分用に作った衣装の直しとかでしょうけど、そうしないのはそこは設定で乗り切る、という宣言なのでしょう。
 本作はプレイ…写真撮影に主眼が置かれる感じ…というと作品の説明ではその通りなんですけど、その裏にもう1本本筋がありそうです。

 エロコスプレで魅せるのでしょうけど、その裏にラブコメのラブ要素をコスプレの対象となる作品にオーバーラップさせていました。それで主人公が現実とコスプレの間で自分の心情が理解できない感じとか、そんな展開になりそうです。
 リリサがタイトルにもなっているヒロインである以上はリリサエンドなんでしょうけど、まあ、1クールではどこまで行くかわかりません。

 そうそう「衣装がからまっちゃって」「胸パーツが引っ掛かって」はやりすぎですけど、まあ、その手のサービスも忘れないということですね。やりすぎなければその微エロをコメディにしている感じで良いのではないでしょうか。

 作画は相変わらずの紙芝居でしたが、比較的女子の描写は頑張っていたのでそこも2話よりも良かったです。この感じなら十分に視聴継続ですね。来週もさらに展開があるみたいなのでちょっと楽しみになってきました。{/netabare}


4話 失敗イベントの出来や来週への引きが良かった。面白いですが作画がなあ…

{netabare} 話が動くとやっぱり面白いです。初めてのイベントで失敗というドラマと客観的な評価を得るエピソードですね。単純な流れですが失敗が上手く「みんなのイベント」という感じがちょっといいエピソードになりました。

 全体的にオタクあるある的な服選び、居場所、女性のリードのような流れも上手く描けていたので、今回も面白いという評価で良いと思います。来週の引きに期待できそうですので、1クール目の前半のピークは5話になるのでしょう。
 今時まだCD-ROMなんだ…と思わなくはないですけど。デバイスをみんな持っているのでしょうか?

 で、やっぱり作画です。動かないなあ…本当にもったいない。この作品2クールだそうで。だったら、もっと予算使ってクオリティ上げないと後半にまで視聴者が残るか心配です。
 話は面白そうなのに、一番大事なコスプレの魅力が表現できないまま終わりそうです。早急に改善した方がいいと思います。{/netabare}


5話 右肩上がりで面白くなってきました。

{netabare} やっと始動という感じですね。エロ関係で来るのかなあと思っていたら、ちゃんとコスプレで行くんですね。これなら十分面白いです。今週はリリサの作画も可愛かったし。

 初イベント、小さな失敗、レイヤー仲間のコミュニティと交流など、やはり「着せ恋」と話の構成が重なるところがありますが、一つのキャラを推して行くとか、恋愛がコメディ寄りになっているなど、差別化はできていると思います。ROMという軸もありますし。

 右肩上がりで面白くなっているのでここから先も期待が持てそうですね。{/netabare}



6話 サブの男が活躍する作品は期待できそう…と思ったら四天王と廃部問題かあ…

{netabare} それとサブに目立つ男キャラを入れられる話はちょっと期待できますね。カメラマンとして主体的にかかわっていくというのはいい視点だと思います。

 ですが、四天王とは…そうきましたか。バトル展開になるの?たぶん1話冒頭に出てた子たちですよね。

 で、部の要件問題かあ…そのテンプレはいるの?キャラを増やす伏線でしょう。ヒントになるのはEDのキャラ集合のシーンでしょうね。美花莉が入部して、メガネの先生が顧問になって…あと1人新キャラかな?生徒会の女性2人が結構中心の目立つ場所に配置されていたので入部するのでしょうか。

 で、その集合シーンの配置なんですけどメガネの美人先生の立ち位置がコスプレのアダルトチームと並列なんですよね。しかも特大のサイズで。つまり先生はかなりの主要キャラになるのでしょう。だから、廃部ではなく顧問&部活存続と見当が付きます。

 まだ世界観というかキャラが展開しきっていない導入が続いている感じです。

 それにしても、作画さえレベルが高ければなあ…もっともっと注目作になったと思います。{/netabare}


7話 さわちゃん先生そのままでしたけど、まあいいでしょう。

{netabare} まゆら=先生は想像よりもコミカルなキャラでした。もっと真面目な感じをイメージしてました。ですが、重くなるのかなと思っていた展開が軽めの話でいきそうですね。本作ではその方がいいでしょう。序盤で無駄に重くする必要はありません。

 顧問就任の経緯は美人新任で、モテモテで人気があって、過去の記録で脅されて…というのが「けいおん」のさわちゃん先生の設定そのままの気もします。オマージュというにはちょっと似すぎている気もしました。
 そもそも「けいおん」がオリジナルかもわからないのでそこはいいでしょう。キャラとしての人間関係の広がりという点では本作の方が工夫がある気がします。

 結局リリサが古参のコスプレイヤーを次々と篭絡していく話になるのでしょうか?{/netabare}


8話 視点は面白いですが、不安要素も。あとは作画だなあ。

{netabare} 面白い視点でした。コスプレはサブカルチャー=メインじゃない故に人からは認められない趣味という視点ですね。もうえなこさんなどの活躍でメインに近づきつつある気配はありますので、古い認識の気もしますが、まだまだ実際にコスプレを人前でするというのは一般的というにはほど遠いのも事実でしょう。

 趣味に貴賤はない。一般的ではないけど真面目に人生をかけてやっているから部活として認めてもらいたい。一見正しいように見えます。

 が、本作のROMを販売は、いくら趣味に貴賤はないにしても、女性が主体的に肌をさらして、それを販売しお金に換える行為でもあります。奇異に、不快に、部活動としてふさわしくないと思う人がいるのも事実でしょう。

 本作は、企業活動としてプロのコスプレイヤーを出すことで、その辺も見せていました。この娘はまさにえなこさんでしたね。えなこさんはきわめて頭がいい冷静な印象がありますので、ちょっとキャラが違う気がしますけど、オマージュはしているでしょう。
 コスプレが女性の性的な部分で注目を集め利益を得ているという性消費の側面があるという事実をどこまで描くかですね。

 キャラ愛かコスプレという行為そのものを愛することの違いは何か、という視点もありました。

 と、問題提起はいっぱいあるんですけど、どう展開するんでしょうか。面白いとは思いますが、理に走っている気もします。物語になるか説明になるか。楽しみであると同時に不安でもあります。また、あのロケットの中の写真が奥村に見えなくはないのですが、幼馴染的な展開も予想されその辺はどうなることやら。
 
 あと、やっぱり作画なんとかしてください。今週はちょっとひどかった気がします。{/netabare}


9話 演技過剰、説明過多。闘志は内に、以心伝心、涙は秘めるが大事では?

{netabare} 演技過剰、説明過多なんですよね。これをやるから2流になります。まあ、私は原作者でも制作の専門家ではなく視聴者側からの意見なので、作っている側の理屈もあると思います。しかし、見ている側からすると過剰なものはこちらの気持ちを萎えさせるということは言いたいです。

 別の言い方をすれば、過剰なものはこぼれ落ちるだけです。拒否反応でフィルターがかかります。闘志は静かに、涙は描かず、相互理解は以心伝心。その方が受け入れやすくなるし、行間も読めますので情報以上のものが伝わってきます。

 展開は面白いとは思いますので、その辺の文句はありませんが、不満点はそこですね。あとは作画なんとかして。{/netabare}


10話 バトル形式の勝敗をカメラ小僧の数で表現してるのは面白い。ただ、アニメのクオリティが辛い。

{netabare} バトルマンガの形式を囲みの数でやるんですね。そこにリアリティがあるかは別にして発想としては、一つの工夫かなと思います。数による可視化は安易で本当はクオリティの表現ではなく大衆迎合なんですけど、昨今の「いいね数」をはじめ「数=質」あるいは「数=勝ち」という理屈をとる人もいますので有りなんでしょう。アニメ(マンガ)ではわかりやすいのでしょう。

 SNSとも組み合わせやすいし、そうなると「パリピ孔明」をはじめ「音楽もの」「配信者モノ」の再生数などとも同じマインドなんでしょう。本来そこに質の評価は何もないんですけどね。

 あとは753のコンプレックスからの自己表現・自己実現の手段としてコスプレに走ったのは、前回のコスプレ愛についての言説と相反する気もしますが、そこにリリサへの嫉妬のような感情を入れることで、内面の描写は良かったと思います。

 ただなあ…話は面白いんですけどアニメ作品として見ると、やっぱりアニメのクオリティが低すぎて辛いです。異世界転生ならそういうものだと流せるんですけど、美しさが重要な作品ですからね。

 要するにカメラ小僧の感動=我々の感動にならないといけないわけで、その点でこの作品で外してはいけないのが、美少女コスプレのアニメ表現としての完成度です。それがこのクオリティだと辛いなあ。
 うーん…ちょっと休もうかなという気がしてきています。毎週レビューするような中身でもない気がしてきましたし。

 中断にはしませんが、3,4話…あるいは最後終わったらまとめてみようかなという気がしてきました。本当は原作の方がいいかなという気もしていますが…うーん。いつのまに断念にする可能性もありますね。{/netabare}


11話 話ではなくアニメとしてのクオリティ不足。中断します。

 話は悪くないんですけど、11話のクオリティで力尽きました。あと、少し原作を読む機会があったんですけど、このクオリティでは明らかに原作者はお気の毒だと思います。ヒロインのコスプレのすごさが全然伝わってきません。故に10話11話の話に説得力が全くないです。

 ただ、手放しでストーリーが褒められるかというと、やっぱり善人ばかりの暖かい世界の話はちょっと飽きますね。
 753のキャラをもっと工夫できなかったのかなと思いますし、部活がそのまま継続というのも挫折がない一直線の物語だということもあります。つまり、今後の展開はあきるかなというのが中断の理由です。

 それと1クールじゃなきゃ12話は見ますけど、2クールなんですよね?あと1クール見る気にはなれません。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 9
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

『着せ恋』と比較されがちだが、少年誌らしい切り口で差別化は図られていた

【レビューNo.159】(初回登録:2024/12/22)
コミック原作で2024年作品。全24話。


(ストーリー)
ある高校の、たった一人しか部員がいない漫画研究(漫研)部部長・奥村正宗
は、昔母に捨てられたことがトラウマになっており、3次元女子が好きになれず、
2次元キャラへ愛情を向けるようになっていた。
そんな彼ののもとに、新入生の天乃リリサが入部してくる。
共に漫画のキャラクター「リリエル」が好きな二人は意気投合し、リリサの趣
味であるコスプレ撮影を始める。
また奥村の幼馴染で現役人気モデルの橘美花莉が登場、彼女は奥村にずっと好
意を抱いていた。
そして「コスプレ=奥村攻略の近道」と考えた美花莉もコスプレに関わるよう
になっていく。


(評 価)
視聴前に抱いた率直な感想は
「コスプレ分野には『着せ恋』という強敵がいるのに大丈夫なんか!?」
という心配ですね。
正直「コスプレという世界の奥深さや面白さ」という点に関しては、『着せ恋』
には及ばないかなという印象ですが、本作は本作で少年誌らしい切り口で差別
化は図られており、違った面白さがあるのかなっと感じました。

・王道的なバトル展開や仲間との熱い友情のドラマ
 「いかにも少年誌連載(少年ジャンプ+)らしい」
 と感じたのは、リリサ自体は
 「好きなコスプレをやれるだけで幸せ」
 という無欲なキャラなのですが、周りの状況は
 {netabare}・「コスプレ四天王!」
  → 一人欠員が出た、NEXT四天王は誰なのか!!
   (また「次に来る5人の新星レイヤー」のランキングとか)
 ・イベントの写真撮影会、囲みの輪が大きいのはどっちだ!!
 ・「拙者はこのコスプレイヤーに惚れこんだ!2人で頂点を目指すでござる!!」
 なんやかんやとバトル展開的な要素が盛り込まれているんですよね。
 リリサにその気がなくても、彼女の注目度が上がっていけば自然とその渦中
 の人物となっていきますし、彼女を推している奥村にも
 「リリサの『リリエル』にもっと多くの人が注目して欲しい!」
 という望みも生まれてきますし。
 こういう視点がいかにも少年誌っぽいなっと。{/netabare}

 また後半クールから活動仲間が2名増えますが、
 {netabare}・コミュ障であったためすれ違いを繰り返すも、最後には勇気を出して分か
  り合えたNONOAの物語であったり
 ・父親を捜すためにコスプレを始めたアリアに皆が協力する展開だったり
 こういうところにも少年誌らしい友情の熱さを感じるんですよね。
 またアリアの物語には実は奥村の過去も関係していて、こういうもう一段掘
 り下げたところに原作者のセンスを感じましたし。{/netabare}

 「コスプレ」というニッチな分野を扱いながらも、少年誌読者層ウケしそう
 な要素を上手く取り入れているなという印象ですね。


・ラブコメ要素は意外と適切だった!?
 2話でいきなり「奥村先輩ラブ♡」の美花莉が投入されますので、
 「早くも(ご都合主義的な)三角関係ラブコメ勃発か!?}
 と、やはり安っぽい作品なのかなって否定的にみてたんですよね。
 序盤は結構ラッキースケベ的な展開も放り込んできますし。

 しかし3話で2人のコス併せをすると、以降は
 {netabare}・リリサの初イベントだ!
 ・奥村のカメラマンレベルアップだ!
 ・「漫研」の存続ピンチだ!
 結構コスプレ活動が忙しく、ラブコメ度はかなり薄くなります。
 それに後半は上述の通り、新キャラとの友情物語がメインになりますし。
 そういう意味ではちょっと意外な構成でしたね。
 ラブコメとして大きく動き出すのは、終盤
 ・アリアの物語で自分のために奔走してくれた奥村にフォーリンラブ♡
 ・最終話でドカーン
 って感じですね。{/netabare}

 この最終話がかなり秀逸で、ヒロイン側の心情だけでなく、奥村の心も動か
 してきます。
 {netabare}奥村は上述の通り、過去のトラウマで3次元女子を拒絶していたのですが、
 そんな奥村に顧問の羽生がアドバイスを送ります。
 「お前に関わろうとする人間を恐れるな。」
 「心はたった一人の中に生まれない。自分以外の誰かがいて初めて生まれるんだ。」
 等、ある意味原作者の哲学を代弁しているような感じがあり、結構心に響く
 んですよね。
 この会話劇で作品が一気に引き締まって終わるという感じですね。{/netabare}


まあ根本的な話として
{netabare}・(紆余曲折があったにしろ)高校の部活としてコスプレが許容されているの
 はどうなんだ!?
・しかも顧問は実は伝説のコスプレイヤーだった!!{/netabare}
とツッコミどころもありますが、この辺も前半パートのエピソードとして一応
丁寧に描かれていますし、後半はキャラを増やして世界を広げて上手く展開し
てきたなと思います。
最終話もしっかり作品を引き締めつつ、ラブコメも進めて今後に期待を持たせ
る形で終わりますし。

ぶっちゃけ
「『着せ恋』との格の違いを晒して惨敗するやろ」
という事態も想定していましたが、「王道の少年漫画展開」で予想以上に健闘
してたかなという印象ですね。
やはり連続2クールで、後半ギアが上がってくる展開まで一気に観せてくれた
ことが大きいですね。
順当に2期も決定ということで。

ただ作画は『着せ恋』のクローバーワークスがハイレベルだっただけに、どう
しても見劣りしてしまいますね。
まあ比較なしでもヒロイン達はもう少し頑張って欲しかったというのはあるん
ですが。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 14

中島野球しようぜ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

光る物はあれどシンプルに見ててつまらない、おすすめ度★★☆☆☆

リリエール!!

本作は言うなればエロ方面に多少寄せた劣化版着せ恋であり、着せ恋と違ってラブコメ要素よりコスプレの方が主軸になってる感じ。

女の子のビジュアル、コスプレに対する描写に関しては色々と良く、特にコスプレ愛や情熱を見せる場面の描き方はそれなりで悪くは無い。

しかし物語的にはスローテンポで、753の過去回想自分語りでそれが如実に現れてる。主人公とヒロインの痛々しいやり取りは薄ら寒いし、最初の方は変なお色気でお茶を濁したりもする。スタートダッシュから安定がない。

主人公のキャラはラブコメしてる時は悪くないがコスプレ関係となると途端に痛いオタクのそれで魅力がない。753のキャラもライバル的な立ち位置としてはなかなかのものだが、彼女掘り下げる余裕あるならもう1人のヒロインの美花莉掘り下げてくれません?流石にリリサと比べて露骨に扱いに差が出てんだよ。鬼頭明里の無駄遣いだろうが。

2クール目時点で現状問題が改善される見込みは果たしてあるのか。とりあえず暫定的な評価はこんなもん。しかし放送前は悪くなさそうだなと思いきやまさかこうもダメなアニメだったとは…まともなラブコメとしての地位をかなぐり捨ててなろう系へ走ったロシデレと違ってまだラブコメとしての体裁があるだけマシだけど。

すみません…さすがにテンポの悪さに耐えきれないので離脱します…

投稿 : 2025/02/15
♥ : 2

65.9 5 2024年度の友情アニメランキング5位
ネガポジアングラー(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (98)
230人が棚に入れました
多額の借金を抱え、さらに医者から余命2年を宣告された大学生、佐々木常宏。 鬱々とした日々を過ごす常宏は、ある日借金取りに追われ海に転落したところを、釣り好きの少女ハナとその釣り仲間の貴明たちに助けられる。 ハナに勧められるまま人生初の釣りを経験し、その釣り仲間とも親交を深める常宏。 ハナや貴明の働くコンビニでバイトも始め、難解な釣り用語や生アミの匂いに苦戦しながらも、徐々に釣りにハマっていく。 手元に伝わるアタリは、生の実感――。 転落し続け世界を見上げるだけの人生は、そう簡単に変わらない。 そんな常宏が釣りを通して見つけたものとは……?
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

メッセージはいいんですけど、キャラに入り込めない感じがもったいなかった。

 うーん、メッセージは伝わります。私が考えていたメッセージとはちょっと違いましたが。人生の幸福を時間の長さで計るな、という「妻、小学生なる」のメッセージが強烈だっただけに、本作の結末は、ちょっと物足りないかもしれません。

 ほっとするし、さわやかな気分も感じましたので、視聴後感は悪くないんですけど、後から余韻を味わう何かを自ら放棄してしまった感じもします。安易な結末と言えば安易な結末、転落するに身を任せるよりも自分の運命の中で上を見れば何かが見えてくるという点を描けていたと言えばそうとも取れます。

 釣りと人生…チグハグな描き方ではなかったですが、彼の病気や借金の設定をもう少しご都合主義ではない何かにできなかったのでしょうか。転落を象徴しただけで物語に上手く絡んできません。
 また、躑躅森の弟と家庭の話、何よりもハナの活かし方ですよね。どこか中途半端です。サブキャラの深堀りをしている話があるなら、こっちをもう2、3話使って上手く構成できなかったのか。

 ただ、ちゃんと咀嚼して解釈すると違う考え方もできます。死を安易に扱わなかった。躑躅森の過去に常守のバッドエンドのIFを重ねられた。ハナは釣りをとことん楽しむ少女と言う人生のお手本にもなっています。だから、恋愛とか彼女の家族関係を深掘りせず少し距離があるところから描いたので、かえって常守からの視点と視聴者の視点を重ねられたのか。さまざまなキャラの生き方を見せることで、人生に正解はないというメッセージにもなっています。借金も人生はお金じゃないよ、と。これらを説明ではなく物語で描けた点は、なかなかレベルが高いと思います。

 つまり、メッセージ、脚本、結末、構成は決してご都合主義、安易、短絡的とはいえません。むしろ、このご時世に必要な大学生で人生に絶望した特に少年(青年)に必要な話だったのかもしれません。釣りに仮託して「死」ではなく「生」を扱った作品とも言えます。

 うーん、迷いますね。結果的に12話を見ると何が描きたかったのか見えてきますし、その内容は良いと思います。一方で11話までモヤモヤしたので決してシーズン通じて楽しめたかというとそうでもなかったので。その点ではシリーズ構成とキャラの使い方に難はあったのかも。エンタメ不足ということではなく、ちぐはぐな感じが常にしたからです。だから、感情移入という点で少し作品と距離感が生まれてしまい、出来の良さが味わえませんでした。


 
1話 釣りに人生を仮託して何かを語れるのか。感動ポルノで終わるのか。

{netabare}  死の意味を釣りと釣り仲間に仮託して、どれだけ描けるかにかかっているでしょうね。私は死が結末=泣かすだけなら感動ポルノ、人生や死生観、人とのつながりなどの意味を考えさせるなら物語だと思っています。

 感動ポルノでもいい作品はありますが、基本的に浅い作品が多いし余韻がなく一過性です。つまり、泣いておしまいです。「泣ける話」=名作と定義する人もいますので人それぞれだとは思います。私はそれがどんな号泣だったとしても、あまり高く評価はしないです。
 もし、主人公その他の人物の死が、見ている側の人生について考えるヒントになるなら、それは「物語」でしょう。

 本作は淡々とした雰囲気の中で、しかも男でクズ主人公です。泣かすだけならもっといいひと美少女を主人公にするでしょう。そして仲間ももっとエモく設定するでしょう。そこに期待があります。彼の人生の意味について余韻が残るような結末を見せてほしいなあと思います。
 そして、それが他人事じゃなくて、人間の死は彼の2年=一般の余命(最長100年)の差でしかないからですね。普遍性があればもっといいです。

 オリジナル作品でわざわざこれを始める以上は、何かを見せてほしいです。その期待は持てるスタートでした。ぜひ、単なる泣いて終わりにならないようにお願いします。 {/netabare}


2話 ネガとポジは画像の反転ですね。釣り=人生ならコスパへのアンチテーゼかな?

{netabare} ネガ、ポジとは昔のフィルム式カメラのフィルムを現像したモノです。ネガは印画紙に投影して感光させる元で色が反転しています。ポジはスライドなどで投影する元で色は自然な色をしています。そして、もちろんネガティブ、ポジティブの事でもあります。アングラーは釣り人の事です。また、カメラ用語だとするとアングルは角度ですね。

 本作において主人公は意味がないとぼやきます。これはコスパタイパ意識の強い現代の若者のカリカチュアでしょう。また、生死の境に彼はいます。キャラ造形としては「チェンソーマン」のデンジに状況は似ています。

 題名と「意味がない」というぼやきの若者、そして生死の話に釣りが絡んできますから、そして見方の反転の問題ネガ、ポジが出てきます。人生を語るなら、人生を意味のあるものにするかどうかは心の持ちよう、世間の見方という話になるのではないでしょうか。釣りも魚を喰うだけならスーパーで買った方が安いですからね。しかし、やる事に意味があるならそれは意味がある。

 2話まで見るとそういう話になるのではないかと思います。テーマは凡庸ですが、ドラマによっては深く心を揺さぶられる可能性もありそうです。{/netabare}


3話 主人公は現代の問題点の縮図ですね。少子化の原因そのままでしょう。

{netabare} 今のネットで氾濫している他責のコメントをそのままキャラにしたような主人公ですね。非常にムカつくし、見ていて勝手に死ねばと思わなくはないです。それ故にこの作品の言いたいことは、この主人公が変わってゆく物語なんだろうなと思います。

 志望大学に行ける頭がなければ働けばいいだけの話です。FXに手を出せば破滅しかないです。他人と同じでなければ幸せを感じられない、生まれと運のせいにする感覚、そして努力をしていないのに頑張っていると言う認識、安易な解決手段。自分で自分を不幸にすることに熱心なようにしか見えません。

 悲惨すぎて目もあてられませんが、しかし、これが今の若者どころか社会全体の感覚だとすれば、そりゃあ停滞感しかないでしょう。
 こんな価値観の人間なら究極の利他である育児や妻を支えるなどできるわけはないです。少子化の原因をそのまま絵にかいて形にしたような主人公です。


 ただ、母親がどうも毒親っぽい雰囲気もあります。その点でいえば、バブルの恩恵はあずかれなかったけど、金と見栄えに翻弄された世代の被害者とも言えなくはないです。
 他人と同じでないと不幸。金が無いと不幸。格差や出自でスタートが違うのが許せない。人間社会の当たり前を当たり前でないと教育したせいかもしれません。
 ただそれは社会を俯瞰した世代論であって、個人個人は考え方でなんとでもなります。

「釣り」でもなんでもいいですけど、生きている意味は自分で見つけるしかありません。そして、逆に言えば、幸福論を極論すれば生きる意味を日々の何かの中に見つけられる人が幸福な人となります。
ただし、先ほどもいいましたが、利他ですよね。あるいは人とのつながりです。これがなくて、個人だけで生きる意味があるのか。「釣り」なのか「釣り仲間」なのか。
 今季の「結婚するって本当ですか」のヒロインにも同じテーマを感じています。「結婚…」の方がテーマは狭いですけどね。そこがどう展開するかでしょう。


 そして、その問いをしながら生きているのが躑躅森でしょう。過去に何かあったんでしょう。その何かを取り戻す物語になるのだと思います。

 正直、見ていて面白いかと言われるとエンタメとしてはそうでもないです。ですが、このオリジナルアニメを企画して、このメッセージを発しようという企画は大変興味深いです。どうやって展開するんでしょうか。{/netabare}


4話 ハナの日常に溶け込んだ釣りの描写がとても良かった。

{netabare} ヒロインのハナちゃんの生活を見ると好きな事に全集中ですね。こういう生き方だと貧しいとか金持ちとか関係ない気がします。彼女の生活パタンを淡々と見せるシーンに結構感動しました…が、設定が金持ちばあさんの孫というのが、ちょっと「持てるものの余裕」という気がしなくはないのがノイズかもしれません。ただ、そこはあまりこだわりすぎるのも良くなさそうです。家族の問題もあるようですし、彼女の性格造形はそこじゃない気がします。

 もちろん、ハナにとっては釣りがすべてです。釣りのシーンは細かい用語は出てくるものの体系的ではありません。しかし、雰囲気はいいですね。釣りが日常になっている人々をよく表していました。全体的に生きる意味という大上段のテーマではなく、幸福論のような気がします。日々をどうやって生きるか。その一つの形としてハナの描写が性格造形も含めて面白い回でした。{/netabare}


5話 男の趣味あるある。とりあえず最高級ギアから入る。

{netabare} 成果がでないとつまらない、成果がでると面白くなる。成功体験という奴ですね。そして、可愛い女子は大きなモチベーションになります。この辺は男の特徴でしたね。そして、道具ですよね、道具。どんな趣味でも男はギア(道具一式。単品はツールですが誤用が転じてギアも単品の意味で使う例も見かける)から入ります。それも最高級ギアを知ってしまうと、欲しくて欲しくて眠れなくなります。カタログや情報を集め、数日後には手元に金があれば買ってしまっています。

 ゴルフ、釣り、キャンプ、サバゲー…いろんな趣味がありますが、男はとりあえず最高級ギアです。「ゆるキャン△」とかで女子たちが少しづつ道具をそろえていったのと対照的です。
 男は釣果で、女子はとりあえず食事のメニューという部分は男女の思考方法の差ですね。

 ということで今回は男の趣味あるあるでした。釣りアニメらしくなってきましたが、余命2年はどこに行ったの?という気もします。{/netabare}


6話 タイのモデルのお姉さんがエロくないのはかなり意図的な気がします。

{netabare} さて、本題らしき展開でしたね。2年間の過ごし方として好きな事をやる、そして、その2年は自分だけのものではなく周囲の人間にとってはどういう意味になるのか。タイ釣りになにか意味性があるかわかりません。タイとタイを引っかけただけかもしれません。

 ですが、皆で釣りに行く、その釣果で皆がお祝いをしてくれる、その釣り仲間ができたことから感じられるものはもちろんあります。嫌いなはずのパクチーへも挑戦しました。タイという南国の人をあえて持ってきたのも意味はあるでしょう。何もなくても生きようと思えば生きられるような意味も含んでいました。
 この調子で最期まで淡々といってもいいし、何かドラマがあってもいい気がします。

 それにしてもタイ人でモデルであるアイスの造形は本来ならかなりの美女だと思いますが、彼女だけカートゥン的なのは、本作からエロを排除したかったんだろうな、という気がします。5話のこずえはちょっと煽情的でしたけどね。モデル設定や声優さんの演技、アイスの弟の造形を見てもそれはかなりこだわった意図でしょうね。

 ということで、6話まできましたがちょっとずつ面白さが増している気がします。アニメ的な面白さという点で損をする可能性がある内容ですが、100ワニではないですが感じるものがある作品です。{/netabare}


7話 主人公が病気なんですよね?あまりに無関心でトリックを疑いますが…

{netabare} 無駄に死を意識した話にする必要はありませんが、余命2年の若者の描き方としてそろそろ違和感を感じてきました。普通治療しますが…それが勘違いとか親の事ペットの事でした…ではないんですよね?自分が病気だって明言していない気もしてましたが確認するのは面倒なのでしていません。

 冒頭の病院のシーンの感じだと若干仕掛けをしたような印象もありますが、そういうトリックを弄するなら最悪の話になってしまいますので、さすがにそれはやらないでしょう。というか、そこは制作は裏切らないですよね?

 とはいっても、釣りに惹かれて主人公が現実から逃げるという表現かとも思っていましたが、ちょっと不自然だよなあという気もするので、そろそろ病気と向き合う場面もないと不安になってきました。

 釣りの話にはなってきました。知らないことは調べる、前準備が大事。それはわかりますし、普通の釣りの話なら面白いしためになると思いますが、余命2年の使い方に違和感がでてきました。そうそう、夢落ちとか幽霊とかでもないんですよね?{/netabare}


8話 群像劇なら看板に偽りあり。主人公が死と向き合う物語じゃないの?

{netabare} うーん、主人公の生死と向き合うテーマがもうちょっとあると思ったんですけど、期待と違いました。1エピドード1エピソードでサブキャラの掘り下げっていう手法は、もういい加減にしてほしいなあという気がします。

 アイドルものからなのか知りませんが、このキャラ深掘り手法のせいで、作品のテーマやメッセージを大きな物語を描く脚本力が無くなってしまった気がします。グループ全体の複数キャラが主人公という構造の物語ならそれでもわかりますが、本作のような明確な主人公がいるならそれは違うでしょう。

 あるいはそういう群像劇の中に主人公が自分の生きる意味を考えるならいいですけど。そもそも、はじめから釣りの群像劇でいろんな人の釣り人生を見せるというならそういう話で初めればいいと思います。

 この後、主人公の話に戻ったとしても、どうひねくっても感動ポルノで終わる気もします。それは少しでもいいからエピソードに死と向き合う態度が見られないからです。どう考えても説明くさいテンプレの感動にせざるを得ません。

 細切れのエピソードの果てに死の問題が唐突に訪れる感動ポルノエンドとかそもそも余命2年が勘違いエンドとか絶対やめてほしいです。せめて9話からはもうその問題に入らないと…{/netabare}


9話 多分期待外れの予感がしています。ここまで見たら最後まで見ますけどね。

{netabare} モデルのお姉さんを一応頭身高くして美人っぽく描くようになったんですね。今回気が付いたので、何話か前からそうなっていたのかもしれません。

 それはいいとして、金貸しの人たちの意味深な感じですけど、それがこの物語の収束の伏線なんだとは思います。今回、何かツネヒロの良い思い出的な回想も入りましたし。
 ただ、もう9話なんですよね。いままでの1話1話に意味があるのかどうかです。なんとなく4話で終わる話を引き延ばしたような脚本になる気がします。思い出に意味がないとはいいませんけど、その思い出がツネヒロの生死感に寄与しているかどうか。寄与していたとしても、言葉だけで終わらないか。セリフだけで泣かせようというなら、それを感動ポルノといいます。

 ここまで来たら、最後まで見ますけどね。期待値がかなり下がりましたね。{/netabare}


11話 釣りと人生の対比をどう活かすのかが今のところ見えません。

 多分あと1話ですよね。彼の病気は本当の様でその点は変な仕掛けがなくてよかったです。彼の死を望んでいるわけではないですが、物語としての問題で死に向き合う描写が欲しいと思います。

 で、釣りと人生。この対比が上手くいっているか、ですね。コミュニティに参加することで彼の人生が最期で豊かになるなら幸いですが、作品としてその構造が活きていたか。そこが最終話になってくると思います。ヒロインと思われたハナが全くキャラとして活躍できませんでしたが、そこがどうなるのか。まあ、何をやってもセリフだけの付け焼刃にはなるでしょうけど。そこを上手くまとめてほしいなあ、と切に思います。

 

 

投稿 : 2025/02/15
♥ : 9

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

クズめな主人公に好感は持てずストレス強め。質は悪くなさそうですが

人生上手くいかない主人公が余命2年で釣りに出会って…。
という。

いや釣りやったから何やねん、人生好転するのか、と言われればそんな内容ですが。
ちょいとストレス強いですね。
主人公は割とクズで… あまり応援できないし好感も持てない。
ここから成長していくのかもしれませんが、単純に今はストレス強いですね。

私も「なろう系みたいなノンストレスな作品ばかり人気でどうか」
と文句を言っている方ですが、だからってストレスフルな作品が好きかと言われりゃそんなことは無いんですよ。
まあ… 好きではないですね。

ただ作画等クオリティは高めで、後は最初はこれでも主人公が成長するにつれハートフルな内容になっていく可能性も秘めているわけで…。
あっさり切って良いかは悩ましいところです。

とはいえストレスは強いから見るのが面倒には思うのですよね。
うーん、考えます。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 1

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

生と死の狭間で

余命2年で借金取りに追い立てられる人生詰んでる男子大学生が偶然気のいい釣り人さんたちと出会って釣りにハマっていく話
全体的に丁寧で良くできたアニメ、釣りに興味ないけど面白かったです

魚の作画とか料理の描写とかこだわりが感じられていいですね、ヒューマンドラマが中心ですが、釣りの魅力もそれなりに表現できているのではないでしょうか?
釣った後みんなで賑やかに食べるところとか釣りやってて良かったって思える瞬間なのでしょう
そういった明るく楽しいところと、主人公が抱える余命2年という重たい現実の対比が作品のテーマ

趣味全開のアニメは純粋に楽しんでるところを見たいので重たい話は余計な感じはするんだけど、生の実感を感じると逆に死ぬことが怖くなってくるっていう主人公の生に向き合うドラマも見ごたえがあって味わい深い作品になっています

欠点は良くも悪くも釣り好きが数少ないアイデンティティで釣り以外の生活感がなくリアリティがなくて人間的な魅力に欠けるキャラが多かった

投稿 : 2025/02/15
♥ : 15

62.4 6 2024年度の友情アニメランキング6位
魔法使いになれなかった女の子の話(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (63)
166人が棚に入れました
原案公募企画「Project ANIMA」から生まれたオリジナルTVアニメーション 「魔法使いさん、わたし、約束守れませんでした……」 魔法使いに憧れる天然少女クルミ=ミライと、代々魔法使いを輩出する名家の令嬢ユズ=エーデル。 レットラン魔法学校<国家魔法師養成専門学科(通称・マ組)>への進学は魔法使いになるための必須条件。なのに、まさかの受験失敗………と思っていたら!? 一見、子どものような国家魔法師ミナミ=スズキが担任として現れ、学園生活は急転! 訳ありげなクラスメイトに、怪しそうな同好会…… この学校に隠された秘密って何!? 魔法使いさん、わたし<普通科一組>で、魔法使いになれる、の、カナ……? 夢に破れた正反対なふたりの少女の青春*魔法学園ファンタジー!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

作画・画面は素晴らしかった。内容はテンプレ・模倣で深味が感じられません。

 作画…広義の作画ですね。キャラデザ、美術、色彩など画面作りは本当に良かったと思います。この点ではこの数年で見た作品の中でもトップクラスで好きでした。

 キャラで言えばユズはいいキャラを配置したなあと思います。本来、この子がヒロインでもおかしくないと思います。コンプレックスや成長したいという思いが強く描かれていました。

 一方で、ミライですね。最終話になって初めて、冒頭の魔法使いの言葉に「何がやりたいか」が付け加わります。これは悪手でした。それをはじめに提示して、ミライが何をやりたいかを模索しつつ、古代魔法との出会いが彼女の夢に繋がってゆくならテンプレですが、物語にはなったと思います。ところが「魔法使いはもういい」と葛藤するわけでもなく、すぐにあきらめました。この点でストーリーがものすごく受け身で場当たり的になってしまいました。

 また、魔素とミナミ先生、古代魔法と現代魔法の関係です。なんとなく説明がありましたが、ここに自然と科学、伝統と効率化、学校の成績至上主義などをもっと盛り込めればなあと思います。ただ、それだけだとそれこそパターンですので、そこに原作者あるいはこの作品に魂を込める立場の制作者が自分が何をこの作品で発したいかを込めるべきでした。そういうこの作品を描きたいと思った動機・モチベーションが見えてこないので、非常に浅く感じました。

 別にメッセージが表に出てこなくてもいいんです。ただ、問題意識を持って何かを普段から考えていれば、自然とそれが作品に入り込むはずだと思います。その辺がこちらに伝わってこないということは、ただ、作品が作りたいから作った…どまりかなあという気がしました。

 冒頭の導入、舞台とキャラ構造が本作とそっくりな「リトルウィッチアカデミア」においてはエンタメを強く表に出していました。そんな中で成長課題を描けていたと思います。まあ、この作品も深みはそれほどないですが、エンタメとして作品のストーリーそのものの出来が非常に良かったです。

 また「魔法科高校の劣等生」と同じ構造の設定でしたが、模倣で終わりました。それは魔法や魔素を使って「何をやりたいか」=「何を描きたいか」が不明瞭だからだと思います。
 「劣等生」はSF設定として「3つの魔法の課題」として魔法による核融合=魔法使いを経済に組み込むことで戦闘員からの解放という大きな設定がありました。また、魔法の測定方法の不十分なところな現代の学校批判につながるものを描いていました。
 そういうところにちゃんとしたSF設定の上にテーマを乗っけているなあと感心しました。本作はそういうところが手抜きというか、何もなくスタートしてしまったため深味に乏しい気がします。

 ユズ、ミナミ先生がいるのと、作画・画面がいいので最後まで見られました。話もテンプレに乗っかっているので話にはなっています。でも、咀嚼するもの、ひっかっかるものがない、サラリと終わってしまいました。2クール後には忘れられている気がします。





1話 作画と色彩が素晴らしい。類似が気になりますが面白かった。

{netabare} この中間色で柔らかい着採はなかなか気に入りました。キャラデザ、作画など絵作りはかなり好きな部類と言っていいでしょう。表情の作り方とか、構図とかの作りこみが良くて「アニメならでは」がものすごく好感が持てます。話の導入も落ちこぼれの逆転劇的な話は好きなので面白かったです。

 引っ掛かるのは「リトルウィッチアカデミア」との類似性ですね。キャラの配置とか、魔法へのあこがれとか、先生の素性が得体がしれないとか、昔会った魔女の素性が分からないとか、いろいろです。
 ただ「リトルウィッチアカデミア」ってアニメーターの習作みたいな位置づけもあった作品だと思います。本作も新しい才能が新しい挑戦をしているならそれは素晴らしいと思います。

 それとエブリスタに原作があるみたいですね。エブリスタ…「サクガン」のトラウマが…まあ、それは考えすぎでしょうけど。

 とにかく良い方にも悪い方にも偏見を持たずに見ると、素直に非常に面白い1話でした。「アニメーション」としては素晴らしいと思います。かなりレベルが高い作品になる…という期待は充分持てました。まあ、期待は外れることも多いですけどね。 {/netabare}


2話 「魔法学校の劣等生」?演出と脚本が子供向けの意味が不明。

{netabare}  1話の期待が100だとすると、2話で37くらいになった気がします。話はいいんです。ただ、演出と展開がなあ…誰向けかわからない、演出が日朝女児向けアニメよりも低年齢な感じがします。

 これは本当にわかりません。作画で女児向け的テイストを出しながらも、内容は大人の鑑賞に堪える演出になるのかなと思っていましたが、そこが最大の期待外れですね。作画のレベルも2話ということで落ちている気がしますし。別に演出と脚本の問題なのでお金は関係ないと思います。

 気になるところとしては、数学の定義や幾何学の歴史と結びつけながら魔法を描いていますが、その意味するところがヒロインの初回の魔法の発動の挑戦に繋がっているのかわかりません。

 1話は「リトルウイッチアカデミア」との類似性が気になりましたが、むしろ設定と話は「魔法科高校の劣等生」をやろうとしているのかな?
 魔法の作中の定義を科学的(もちろん疑似科学。本作は数学、劣等生はコンピュータ言語とか物理)に行いそれを理解できる人間というのが達也そのものです。で、劣等生と優等生の逆転劇ですね。魔法を国家が管理しているのもそうですし。

 類似性を非難したいわけではなく、そういうテーマを込めるなら演出と脚本の年齢層のレベルは間違ったんじゃないのかな?という気がします。{/netabare}


3話 2話で評価爆下げでしたが、3話で爆上げです。面白かった。

{netabare} 今回は作画もエフェクトや演出も展開・エピソードも良かったです。非常に面白かったです。やっぱりこの作品はちゃんと動くと本当に絵がいいなあと思います。
 それと、魔素と魔人(神?)で話が展開するんですね。なるほどそれで普通科を魔法使いにする必要があると。

 マ研という設定もクルミの居る場として面白いと思います。こういう特別感がワクワクさせてくれます。ミナミ先生が可愛いのもまたいいです。

 苦言を呈するとすれば、ユズが部活紹介のときに「本当は自分は…」みたいなことをつぶやきます。それは表情でわかるし、秘めたる気持ちで意地でも口にしないのが彼女のキャラ造形になると思いますし、このセリフを入れると安っぽくなります。
 やっぱりこの作品、このユズがいるかどうかでストーリーの厚みが変わってきそうです。彼女はぜひキャラを考え抜いて丁寧に描いてほしいです。

 それと、マ研って顧問がいるなら部室もらえるんじゃね?とか思ったりしました。あとは彼女たちが魔法をこっそり研究するきっかけが描かれなかったのはちょっともったいないかな。これからあるかもしれませんけど。

 ということで2話の出来が良くなくて、切る寸前でしたが3話で評価は大きく上がりました。2話は後で手直しした方がいいかもしれませんね。{/netabare}


4話 対立構造に深みは感じない。ユズに期待。

{netabare} 話の構造はよくあると言えばよくある古代VS現代の対立軸がそのまま普通科(マ研)VS魔組(魔研)になる感じです。それと魔人(神?)みたいですね。マ研の素性について若干説明がありました。

 一見すると古代の自然からのパワーというのと現代の科学あるいはマニュアルからのパワーという話で意味がありそうです。ですが、テーマというより自然(古い)VS科学(新しい)という創作のデータベース化された要素を使っているだけに見えます。

 展開としては非常にありきたりです。それでも面白いのはキャラだと思います。ミナミ先生が一時退場してしまいましたので、期待できるのはやはりユズのキャラかなあと思います。その他で意外性はない気がします。

 それとありきたりではありますが、アニメの基礎みたいな展開なのでちょっと懐かしい気分で見ています。基礎ということはしっかりしているということでもありますし。

 作画については今のところ奇数話が良くて偶数話が物足りない感じです。偶数話は大木良一さんという方が総作画監督で共通していますのでこの人の絵作りが…なのかもしれませんなのかもしれません。「総」が付く人が関係するのかわかりませんけど。{/netabare}


5話 低年齢向けっぽくあっても中身があるから面白い。

{netabare} レースのルールや途中の描写など短絡的な内容で、それだけ拾うと女児向けというかせいぜい中学生向けっぽいとは思います。演出もキャラの演技もエピソードも低年齢向け感はあります。

 ですが、中身がある話なので面白いです。ちゃんと話になっているのはやはりユズの存在です。ユズのコンプレックスと置かれた状況の中で頑張ろうとするところだと思います。夢をあきらめた少女が希望が見えることで考え方や行動がかわりました。

 やはりユズのキャラ造形が素晴らしいです。ユズが話に深くかかわるだろうなと思っていたら、やはり目立ってきましたね。彼女の性格というか意志が描けていて良い回だと思います。

 もちろんヒロインの魔法を使える、使えないということがあります。ここに何かが乗っかってくるのでしょう。そこも注目点ですね。

 また、ジャージをあえて負け組に着せた演出の意図もいいと思います。一見カッコ悪いですが、努力する彼らを見ているとそんな事を忘れてしまいます。
 ジャージを嘆いていた彼を使って上手くそこを強調しました。そしてサブキャラはこの程度の深堀りでいいと思います。1エピソード使ってサブキャラを全部深掘りするのではなく、こういう感じで見せるのがいいんでしょうね。

 それとやっぱり奇数話は人物の作画がいいです。姿勢や構図の変化がちゃんとあって、アニメーションを見ている気がします。{/netabare}


6話 内容があるだけに期末試験云々のエピソードの出来がもったいなかった。

{netabare} クルミが魔法使いになりたいの部分に「何故」「何に」「何のため」が抜け落ちていること、ユズの親や家族の手前あるいはエリート一家だからという理由で魔法使いを目指していた。そして、アニクの落ちこぼれと、キャラたちのそれぞれの悩みとしては面白いと思います。

 が、ちょっと不自然だったかなあ…特にクルミの考えの変遷が不自然に感じました。魔法使いにどうしてもなりたいと何故思っていたんだっけ?と魔法使いになるには実力が不足しているかも…が混在している気がしました。そもそも期末試験がエピソードとしては不自然だった気もします。

 クルミ=ミライって多分「来未=未来」ですよね。将来の自分を悩む少女だけにこの5話がポイントなんでしょうけど、ちょっとエピソードの出来に不満が残るかな。内容があるだけにもったいない回でしたね。やっぱり偶数回の出来が悪いなあ…

 それと類似例を挙げるときりがないんですけど今回ちょっと「水星の魔女」を思い出しました。「リトルウィッチアカデミア」「魔法科高校の劣等生」とミックスている感じですね。それぞれ名作と言っていい出来の作品です。
 ですので今見えているテーマが表面を撫でるだけの単なる物まねで終わるのか、自分なりのメッセージを込められるかです。{/netabare}


7話 展開が遅くて期待よりも話のスケールが小さそう。悩みはいいんですけどね。

{netabare} どうでしょうね。このままだと話のスケールがこじんまりと終わりそうです。もうちょっと大きな話に展開していくのを期待していたんですけど。学園内の魔素の問題だけで終わってしまう感じで、それで終わるなら「面白かった」で終わりそうです。

 古代魔法、成長、世の中の魔法の仕組み…なにかそういうものは描き切れない気がします。生まれの問題にするにしても、何かもうちょっと冒険とか謎解きが欲しかったなあ…

 ここで足踏みしたり疑問をもったり、ライバルであり良い友達であるユズとの関係性の変化は悪いとは思いません。2クールならかなり期待できるんですけどねえ… {/netabare}


8話 クルミの話とキャラ造形に違和感を強く感じる展開。もったいない。

{netabare} クルミの葛藤が弱すぎてなんとも言えません。入学時にはあきらめていたのが魔法少女になれるかもという希望を持たされて、でも先生も消えちゃうしなれそうもない…この振り出しに戻るのに意味があまり感じられません。だったら入学時からなれるかも、でもなれないという葛藤があればいいだけの話です。

 ユズを巻き込んでユズがヒロインの座になるならまだわかるのですが、その辺物語性というかキャラ造形に違和感を感じています。どうするつもりでしょうか?子供向けであっても子供だましではいけません。

 せっかく絵作りはアーティで頑張ったアニメなのに、脚本がこれだともったいない感じになりそうです。{/netabare}


9話 テーマやメッセージ自体がテンプレの型になってしまったかな

{netabare} 残念ながらクルミミライの描き方は失敗しましたね。外部から働きかけだけで意思決定して自分の想いが感じられません。魔法に対する執着、あきらめざるを得なかったときもあっさりしていて、劣等感や未練、葛藤、ルサンチマンなどの人間の内面に渦巻くドロドロをみじんも感じません。

 ユズもなかなかなところまで行きましたが、なかなかどまりかなあ。変な恋愛感情とか入ってきましたし。

 全体の流れは興味深いところもありますが、テンプレと言えばテンプレです。テーマやメッセージがありそうで、その肝心の芯の部分が何かの物まねでしかないように感じます。{/netabare}


10話 この展開が見たかったです。6から9話をもっと上手く使えていれば…

 10話がああ、これが見たかったという展開ですね。謎が姿を現す、陰謀の存在が明確化してくる、先生の復活、ヒロインの覚醒や過去が明らかになってゆく。
 要するにこの10話が見たかった起承転結の転の部分なので、作品の構成それ自体は上手くできていると思います。既視感は強いですけどね。

 ただ、6話から9話が弱いですね。ミライとユズの内面描写と成長、2人の葛藤と和解そして信頼がもっと丁寧にできていれば、優れた作品になったのにという気がします。謎の提示の仕方は悪くなかったかもしれませんが、マ研のキャラがふざけすぎて、イマイチ入り込めなかったのもマイナス要素です。

 本作のボディ…つまり、キャラそのもの大きな物語、設定はしっかりしているので、もし原作と違うのであれば、それは脚本、シリーズ構成が失敗したということです。中盤のダレは作品評価にとってかなりのダメージになっている気がします。

11話 いいんですけど、テーマが借り物で物語がなくなっている。

 なんでしょうね。魔素という要素に意味性が付加できれば、テーマが生まれたと思うのですが、そこが弱いのかも。つまり、ノーザンが何を目指してに意味が生じれば、話の厚みが出来たと思います。魔法手帳はスマホのアナロジーになってますし、学校批判にもなっています。

 なぜ、古代魔法を否定して選民思想的な管理社会にしたかったのか。ミライがなぜ魔法使いになりたかったのか、何を成し遂げたかったのか。それを語れなかったので、何かの模倣、型にはまった話になってしまいました。

 大きな意味で資本主義批判にはなっていますけど、それを言うなら社会の問題を描いた話はすべて、資本主義批判ですかね。魔素が自然な古代の良きやり方、エネルギーは人間からもれでるものですから欲望・悪意などダークサイドの象徴ともとれます。ですが、そこまで描けているというのは明らかに牽強付会だし、読み取れなければ意味がないです。10話、11話は話としては悪くないのですが、そこが弱いので何を言ってるんだ?という感覚が付いて回ります。


 本作のテーマやメッセージに借り物感、つまり言いたいことではなく話のネタとしてそれっぽいテーマ的な何かを置いているだけ、という感じがあるのはその辺かなと思います。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 8

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

私、魔法使い?それとも普通の人?

原作未読 全12話

昔は自然に誰もが魔法使える世界だったが、現在では魔法使いとしての資質とデバイスである手帳が必要となった世界。

幼い頃、魔法使いに助けられた主人公のクルミ=ミライは魔法使いに憧れて、唯一魔法使いになるための魔法学校の国家魔法師養成専門学科(通称・マ組)に入るために受験する。

しかし、マ組に入ることは叶わず、同じ魔法学校の普通科に入ることになります。その普通科の新たな親任教師が、魔法使いを目指す!と宣言して、魔法使いになることを諦めかけてたクルミに一つの希望が輝いて行きます。そんな魔法の名門校・レットラン魔法学校での様々な出来事を描いた作品です。

様々行事やレットラン七不思議といわれる現象をクラスメイトや怪しい部と共に解決していくことで、この世界の魔法使いについての真理に迫っていきます。

色々なことが分かり一区切りというところで終わりましたが、伏線は全然回収されていません。

もう少し続きを観たい作品でした。

OPは、PUFFYとついでにTOOBOEさん、EDはhalcaさんが歌っています。

最後に、パステル調に描かれた世界は、「灰と幻想のグリムガル」を思い出しましたね。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 10

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

学校という理不尽な存在に甘えた作品

 最終話(12話)まで観ました。2024.12.29

 物語の舞台として学校という組織はとても優秀です。学校は教育のためという大義名分のために、かなり理不尽なことをしても許されますし、構成員の学生も、モラトリアム期の生き物なので、必ずしも合理的な行動をしなくても良いため、キャラや物語を転がしやすいです。ただ、そうした便利な舞台装置に甘え過ぎています。

 本作品の問題点は、古代魔法と現代魔法、魔法科と普通科という対立構造があるのですが、設定として上手く機能していない所です。

 普通科が何のためにあるのか、ラスト近くで明らかになりますが、どうも釈然としません。魔法科に合格出来なかった生徒が普通科へ行く意味が不明なので、面白くなりそうでならないのです。

 誰でも使える現代魔法と古代魔法も、差がよくわかりません。古代魔法を復活させたいミナミ先生は、本作品の現代魔法を使用する秩序側勢力からすれば、かなり反社会的な人物のはずですが、学校内の先生同士のライバル関係に集約してしまっています。

 学校という聖域内でのゴタゴタに終始するので、主人公もその他のキャラクター達も印象が薄いです。学校ものの宿痾と言っても良いほど、物語に社会的な広がりがありません。

 本作品は、パステル調のアニメで、色々やってみようと言う姿勢は感じますが、以上の問題点から、印象が薄く、先も気にならず、手放しに面白いと称賛出来る代物ではありませんでした。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 2

58.3 7 2024年度の友情アニメランキング7位
ぶっちぎり?!(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★☆☆ 2.8 (68)
165人が棚に入れました
―逃げぬ心と見つけたり―灯荒仁(ともしび あらじん)は、かつての親友浅観音真宝(あさみね またから)との再会をきっかけに強者たちの戦いに巻き込まれていく…。そんな中、巨大な魔人の影が現れ…?! 監督・内海紘子、シリーズ構成・岸本卓、キャラクターデザイン・加々美高浩、制作・MAPPAが送る、ヤンキー×千夜一夜物語!

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ヒロインがアバズレ!今更ヤンキーかよ…。

 最終話(12話)まで観ました。2024.04.07

 ヤンキーアニメなのに、人間以外が表に出てきてバトルするので、何やってる感が強いです。

 ヤンキーモノの定型で、地元の仲間が一番大切みたいなオチなのも既視感しかありません。

 アラビアンナイト的なキャラ設定も上手く機能していません。作画がとても良いので、もう少し、面白そうな企画は無かったのかな?と不思議に思います。

………………………………………………………………………

 4話まで観ました。2024.02.05

 こんなんウケると思ったんか?東リベがヒットしたけど、アレは、ダラダラと喧嘩に明け暮れたり、非生産的な生活を送っているヤンチャな下層階級を描いた純粋なヤンキーものではありませんよ?

 社会の脱暴力化が進んで、ヤンキーの就職先のヤクザも非合法化された現代に、こんな高校生いませんよ。

 たくましいワルガキ男子がバトルしているのを観て喜ぶ層はいるそうですが、もはや一般ウケはしないジャンルです。

 しかも、ヒロインの性格が悪い…。まぁ、ヒロインも本当は容赦無いDV彼氏になりそうなコイツらが好きでは無いのかもしれません。

 どういうヒットの方程式で作ったのか不明ですが、時代錯誤すぎます。マーケティングとか機能してるのかな?

投稿 : 2025/02/15
♥ : 6
ネタバレ

ねるる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

作画と音楽は◎だが、何がしたかったのか分からない期待ハズレな作品

2024/04/09 視聴完了 全12話

最後まで見ましたが、この作品の伝えたいことが掴めないまま終わりました。ヤンキー×アラビアン風の目新しい題材でしたが物語のせいで面白くなり損ねた感じ。全12話あるけど、話の積み重ねがないのが問題だと思う。
後半から一気に話がシリアスになりますが、前半の流れガン無視で主人公と幼なじみの話に焦点がうつるので、前半なんだったのという感じ。結局本気人(ほんきびと)ってなんだったんだろう。{netabare} 目立ってたヘッドの摩利人もあっさり退場だしほんと謎。 {/netabare}

主人公は、童貞を捨てたい!という強い思いを持っている設定ですが、強者のヤンキーたちに気に入られるという、ヒロインのような扱いでBL匂わせを感じました。脱童貞を掲げるキャラにありがちな貪欲なスケベ心もないし、スケベだけど芯があるというようなキャラ設定でも無い。影があまりにも薄い主人公で魅力に欠けていました。可愛い母親をババア呼ばわりしていたのも好きじゃない。
ヒロインも見た目は可愛いけど、極度のブラコンの変態で口が悪いというだけであまり惹かれる要素がない。
制作側が特に気に入って力を入れていたであろうヤンキーのヘッド摩利人は、かなり作画コストかかっていたし出番も多かったけど後半からの扱いが雑で残念。

魅力的になりそうなキャラはたくさんいましたが、物語が良くないので活躍の場もなく結果イマイチな感じなってしまっていました。

さすがのMAPPAと言うべき素晴らしい作画とキャッチーな音楽、声優のキャスティングもベテランから中堅勢、若手と幅広く起用していたのにも期待度高まっていたのに、結果面白くならなくて残念でした。物語をもっと練っていたら面白くなった気もしますが、期待ハズレな作品となりました。


⬇️以下途中レビュー
2024/01/18 1話視聴レビュー。
MAPPA制作のオリジナルアニメーション。

ヤンキー×アラビアンな作品。
レベルの高い作画で描かれる昭和感強めな作風が目新しい。
一部の女子に物凄く刺さりそうな雰囲気がある。
ヤンキーものなのにファンシーさも出してるこの感じ、化けそう。
今の所、ダサさ7割、面白くなりそうな予感3割な感じだけど、今後に少し期待して継続視聴してみたいと思います。

2024/03/11 8話まで視聴
ここまで見たけど中々面白くならない。もうダメかも。主人公の影が薄いし、ヒロインの魅力も欠けてる。力の入れどころに疑問を感じます。せっかくだから最後まで見るけど、今後面白くなることは無い予感。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 13

たナか さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

推しグッズ広告動画

東リベに続け!なヤンキーバトルイケメンアニメ。
やや懐かしいノリの悪ガキバトルにファンタジー要素をプラス。

東リべだとツラい層に向けたライトなヤンチャキッズのグッズ広告動画。
推しチーム人気投票!グッズたくさん!楽曲も買ってね!と搾取ビジネス臭が凄まじい。
これ大丈夫なの?と思ったがターゲット層の養分たちには好評なようで良かったですね。

威血頭(いちず)高校に転入した心優しいDTの荒神。魅那斗會(みなとかい)とシグマスクワッドの勢力抗争に巻き込まれる中、不思議な魔人との出会いにより彼の運命は大きく狂うことになる。

OP・映える見栄切りのカッコ良さはさすがMAPPA。好みではないが曲も合ってる。
ED・クセになる良曲。劇中ぶっちぎりでゲスいまほろが京アニヒロインっぽく見えて面白い。

05
よく言えば丁寧…なのか…

前回のヒキで一夜の匂わせ、今回で多分シンドの中にいる…はず程度の進展とシンドの回想説明回。一夜の登場引っ張りすぎでは?千夜とのシンクロ率が上がったのは愛こそ全て的な?ヤンキーやアラジンといったモチーフも古ければ、今時のサクサクファストアニメを否定しているようなじっくり進行の話運びまでもが昔気質。世代交代が進んでないのがよくわかる。

ツイッターでは養分たちがキャッキャとハシャいでるのでこれはこれでいいみたいです。
話がぜんぜん進まないのでもういいかな。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 3

59.3 8 2024年度の友情アニメランキング8位
多数欠(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★☆☆ 2.8 (146)
159人が棚に入れました
多数派が失われる---- 過酷な生き残りゲーム『多数欠』。命運を捻じ曲げる絶大な力を前に、意志をつなぎ立ち向かう少年少女の物語。大人気WEBコミックがついにアニメ化

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

単なる能力バトルに!得体のしれない力を行使してイキるヤツばかりに…。

 最終話(24話)まで観ました。2025.01.03

 結局、命令権頼みかぁ…。後半のバチバチな能力戦も命令権の取り合いのためでした。

 一応物語のオチはついたので、まぁまぁ良かったのかなぁとは思いますが、いくら何でも命令権、何であり過ぎる気がします。

 時空や空間も超越出来るし、人間の使いこなせる力ではありません。他の特権利なんて要らんやろ…。

 どうも、キャラクター達は能力の検証無しに思いつきで使って、結果的に上手くいったを繰り返しており、ご都合主義が過ぎる気がします。1期から貫徹しています。

 そして、ご都合主義をキャラの頭が良いからで誤魔化しています。味方陣営に頭の良いキャラが4人もいて、常に読み通りだぜ!を繰り返していますが、そんなに上手くいくかいな?世の中トライアンドエラーじゃろ?

 ご都合主義全開能力バトルで、後半テンポは良かったですが、死んでもどうせ復活するんだろ感が強すぎて緊張感を欠いていました。

 ラストも、24話も付き合ってこんな茶番かいな…と、寛容な視聴者じゃないと怒りそうです。こんなセカイ系ご都合主義アニメは、おこちゃま向けで日アサにやった方が良かった気がします。デスゲームと言うジャンル自体が古臭いんでしょうね。

 ラスト、敵味方みんな改心して良い子ちゃんになるなら、そもそもバトルすら要りませんでしたね。最期まで登場人物が人間っぽくありませんでした。友情・勝利・努力で騙せるのは小学生までやぞ!(●`ε´●)
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 14話まで観ました。2024.10.16

 多数欠のせいで人口が激減し、食料を奪い合う北斗の拳状態の世界で、特権利をもった少数のキャラ同士でバトルをするアニメになってしまいました。

 特権利って、特権、権利合わせても60位しか無いハズなのに、やたら持っているキャラが密集しています。一般には情報も無いのに、どうやって特権利を見つけているんでしょうか?

 そして、女王はその貴重な特権利をチェンジ出来るそうです。マジでウザッ!新しい敵対勢力が絡んできても、特権利は生産性がまるで無い能力なので、人類殲滅君みたいに、人類を皆殺しにするくらいしか出来ることがありません。

 そして、皇帝との戦いで自爆し、ここ死ぬとこ?と視聴者を驚愕させた親友もシレッと生きていました。特権利の性質のせいで、物語が既に死に体なのに、まだ戦うんか?大したことの無い物理現象しか起こせない能力で、これからどうするのよ?

 大風呂敷を広げたのは良いけれど、誰も事態を収集出来ない感じです。行き着く先は宇宙の真理とのバトルか、全滅エンド以外無さそうです。
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 13話まで観ました。2024.10.15

 何と言うか…、言語化出来ない感じの違和感がつきまとうアニメです。何かが根本的におかしい…。視聴を続けていると、その正体に気がつきます。

 5話で玉無し弾有先輩が死亡します。1話で死んでるから、4話ぶり2回めの死亡です。そして、長々と回想をぶっこんできます。これで退場なら単純に尺の無駄と言う…。どう考えてもシレッと生き返る伏線としか思えません。

 そして、物語はガンガン進みます。今まで信用出来ないとか、準最強の特権、拒否権を巡って対立したりしていましたが、何故か雑に協力する流れになります。

 お互いガチで殺しあってませんでした?主人公とヒロインは良いとしても、微妙な感じの関係だった先生やら先輩も固い絆で結ばれた仲間だと言う事にいつの間にかなっています。

 皆で協力して皇帝を倒す流れになるのですが、何か展開に納得がいきません。多数欠の方法も、ポスト投函方式を辞めて、パソコン争奪にしたのは良いですが、皇帝に全くメリットがありません。何故、ルールを変えたのかな?

 そして、皇帝との戦いで、登場人物達が実にあっさり死にます。相続権がどうこう言っていたヤツも気まぐれであっさり殺されました。

 味方キャラも、ちょっと自己犠牲の精神が暴走し過ぎで、重要施設の破壊のために、躊躇なく自爆したり、めちゃくちゃです。作戦とか無いのでしょうか?最初から自爆前提の様なのですが、一切伏線も説明も無いので、唖然とします。

 本当にキャラクターの行動と思考が不自然です。武器とか爆弾を用意すれば良いのでは?何故、素手に近い状態で戦いに挑むのでしょう?主人公は頭が良いそうなのに、あまりに準備不足です。皇帝には物理攻撃が効かないかもしれませんが、取り巻きのゾンビには効くだろ?

 最強の特権の命令権も、回りクドい使い方をします。そもそも人類殲滅君が気まぐれに話を持って来たので皇帝との戦いに使うことにしたのですが、実験も無しにいきなり使えるのか不明です。人類殲滅君が嘘をついている可能性もあります。

 この物語は、モブが居ないのが売りらしいですが、むしろ全員モブの様な気がします。次々と新キャラや新しい設定をぶち込んできます。皇帝との戦いで仲間になったぽっと出のキャラも、いつの間にか重要人物になっていたり、得体のしれない特権利を保持しており、暗躍したりします。

 そして11話で新章突入で、主人公がチェンジします。ここまで観ると、最初に感じた違和感の正体が明らかになります。このアニメは、頭脳戦をしている様に見せかけて、後出しの設定や裏設定に合わせて登場人物を動かしているだけです。

 作者が知っていることを、登場人物達が何故か知っており、これから出てくる後出し設定を前提に行動してしまっているのです。ただ、視聴者にはその情報は一切説明しないので、キャラの行動がものすごく不自然かつ不条理に感じます。
 
 キャラが死亡退場しても、作者が生き返らせる気満々なのが、見え見えです。コレではデスゲームの緊張感もありません。どうせ、蘇生権とかあるんでしょ?

 こんな行き当たりばったりのアニメを良く2クールもやるなぁ…。その度胸は評価したいと思いますが、現時点では糞アニメの範疇を出ておりません。

 今後、コレだけ人を殺しておいて、セカイ系みたいな胸糞展開になるらしいので、とても楽しみです。
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 3話まて観ました。2024.07.18

 このアニメ、特権、権利保持者の異能力バトルと多数欠の理不尽なデスゲームの二本柱なんですが、見事に噛み合っていません。

 異能力バトル物にするにしては、舞台が日本全国規模(少なくても首都圏規模)なので、主人公達が特権、権利(異能力)を獲得する過程に無理があります。

 なんで主人公の周りの人物しか貴重な特権を獲得出来ないの?まだ、100万人規模で生き残りがいるのに、おかしいでしょ…。

 このクソみたいな設定は、理不尽なデスゲームでお話を回したいだけのご都合主義です。

 特権、権利は合計で65しかなく、ひとつずつ重複して持てるので、異能力者はすごく少数になります。

 こうなると、少数異能力者で徒党を組んだらあっという間にゲーム終了ですが、理不尽な二択が投票される可能を担保するためだけに、他のモブ生き残りが存在します。

 ほとんどのモブ生き残りは、交通機関が停止している中、23区にしか投票ポストや特権封筒が出現しないので、マジで家で死ぬのを待つだけです。

 ただ、話が詰まったら、このモブ生き残りを使いたいと言う作者の都合が見え隠れします。

 異能力者同士の行き過ぎた協力態勢を阻むための撹乱要因としての多数欠なのです。話が行き詰まったら、モブがとんでも無い二択投票したよ〜的な逃げをうつつもりなのが見え見えです。

 ある程度、特権能力者を集めないと、あっさり多数欠で退場して話が終わっちゃうけど、協力されてポストと二択投票を独占、コントロールされたら話が動かなくなっちゃう…。

 こんな当然の様に破綻する設定で、当時流行ったとは言え、デスゲーム物を良く作ったなぁ〜としか思えません。

 登場人物達が全員、親兄弟が死亡しても少しも動揺しないサイコパスなので、感情移入も阻んできます。

 正直、3話でこれでは後何話やっても面白くならないでしょう。損切りラインかもですね。
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 2話まで観ました。2024.07.10

 多数欠で死亡しても、復活出来る選択肢がある様です。死んだメンバーも無事復活!とても納得いきません。

 nyaroさんも書かれていますが、多数欠のルール的に生き返る可能性なんてゼロじゃね?何か反転して生き返ったとか言っているけど、タイトル詐欺でしょ…。

 しかも、一つ前の選択で…という選択肢の範囲を限定する文句が無いので、生き返る側の範囲が不明です。委員長やもう一人の親友は生き返ったの?

 デスゲームで、言葉の解釈や範囲に曖昧さがあっちゃ、頭脳戦もクソも無いじゃん。生存者数が50万人から、220万人になっているので、どこまでの選択肢の死者が生き返ったの?最初から?超適当です。

 後、特権と権利の数が少なすぎ。ポストも24区にしか出現しないし、多摩地区の人間は東京人では無い様です。

 学校内でのデスゲームにすれば良いのに、風呂敷広げ過ぎです。そもそも、皇帝がルールを把握してない可能性が…とかキャラが言っちゃってますが、だったら、俺or他人という選択肢を皇帝が何も考えずに採用する可能性もあるってこと?

 死者も選択肢に入るなら、今まで産まれてきたけど現在は生きていない人類or今生きている人類とかの選択肢が採用されたら、どこまでの人類が復活するの?そもそも人類の定義とは?

 携帯小説みたいに、長文読解力が無い、段落が変わると別の話だと捉える、長期的記憶が維持出来ない様な人間を視聴者に想定してるの?馬鹿にしてんのか!(●`ε´●)

 これから、どんな馬鹿バトルが始まるのか、とても楽しみです。アニメ制作スタッフの方々の精神の健康状態が心配になりますが…。
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 初回観てのレビューです。2024.07.03

 全知全能の神に等しい存在が無茶振りしてくる物語です。デスゲームなのかすら怪しいです。

 質問事項の多数派が死亡するのですが、1話で既に日本の人口は50万人切った様です。

 こんなの生き残るの不可能でしょうよ…。ちょっと考えれば分かります。なのに登場人物達は極めて冷静です。

 とりあえず、童貞で死にたく無いので、2問目から隣の女子を襲うのが最適解ですね。

 学校内とかの狭い範囲で多数派死亡のデスゲームなら駆け引きも出来ますが、どんな属性の奴が生き残っているのか不明で、東京全域に生き残りが散らばっている状況では、運以外の要素は皆無です。

 相当なオチが用意されてないと、単なる馬鹿話です。3話くらいで物語としても死に体となりそうですが、大丈夫なんですかね?

 こんな馬鹿な設定のアニメを作った勇気はすごいと思います。ようやりますなぁ…。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 4

大重 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

なんだこりゃ。つまらなそうだが、よくわからなくて気にはなる

う、ううーん…。
正直微妙です。

とはいえ、何か変なノリで、意味不明なところが気になる面もあるのは確かですね。

ええと…。
ルールをいまいちちゃんと把握していないんですが、この問題って、『どちらを答えるか』、という話じゃなくて、『事実でどちらか』で決まるんですかね?
男か女か、だったら男の人数と女の人数をカウントして、単に多い方が全滅する、という話なんですよね。

多く答えるのはどちらかを予想して少数を選ぶ、という方が駆け引きの余地もあったと思いましたが、これじゃどうにもならない。

じゃあ山田太郎さんが『私は山田太郎だ YES NO』という問題を出せば、即座に1人だけ残って勝ち抜けじゃないですか。
同姓同名の人も残るのが嫌なら住所や誕生日などさらに個人を特定できる情報を追加すれば良い。
ユーザーが問題を出せたらその時点で終わりというゲームは、全く成立していないように思いますが…。

現状でもただバタバタ死ぬだけで駆け引きもなにもなく、
何かこれで面白くなる気が全然しないのですが…

ただキャラのテンションが変で、全体的に雰囲気がおかしく、一体このつまらなそうなゲームで一体どう収拾をつけるのか、という変な興味は湧いたので…。
もし暇だったら、見たい気もしました。

でもなぁ…。多分切ると思いますが… 見るかもしれません。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 1
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

3話 吉田さん1号かあ…どこから突っ込めばいいんだろうか?

1話 これがステルヴィア・ナデシコの佐藤監督なの?びっくりしました。

{netabare} これが「ナデシコ」「ステルヴァア」「モーレツ宇宙海賊」の佐藤竜雄氏の作品なの?とびっくりして腰が抜けそうになりました。ぺらっぺらの作画とテンプレの設定、理不尽・デスゲーム・サバイバル系…とでもいうのでしょうか。XEBECのスタッフが優秀だっただけ?

 作画も設定もガワの問題ですのでキャラに魅力があって話が面白ければ…とも思いましたが、キャラの言動が極めて不自然です。本当に身の回りが死に絶えてそういう行動になる?1回1人で家に帰って一泊してこれます?男女2人がいきなりそんなに仲良くなるの?など、もう場面毎におかしな場所が見つかる感じです。ちょっと韓国系の話かと思いましたが、違うみたいですね。

 原作付きとはいえ、好きな作品の監督もこれでは…と思い、やめようかなと思ったら、最後がそう来ましたか…これで来週次第となりましたね。彼が主人公…なの?期待をしないで一応見ます。{/netabare}

2話 日本語OK?謎は謎でいいですがセリフも状況も全然わからない。

{netabare} もう何をやっているかわかりません。サーヤが号泣しているのがなぜそこまで?という気もしますが、そこはおいて置きましょう。問題は {netabare} 「多数欠で生じた生者OR死者」なら、死者の方が多いはずですが…なぜ生き返るの? ルールは多数が「死ぬ」なら死んでいる人が多いなら死んだままでしょ?{/netabare}

 その時点で何が言いたいの?日本語OK?となりました。まあ、その後そこが論点になるみたいですけど、いきなりルールが1話の説明と違うじゃん、とポカーンとなりました。 {netabare}それと死者が復活したなら、全員生き返ったということ?その上でPC見てない人以外は死んだの?11時58分に読み上げというルールは?東京以外の人は全員生きているということになりません?まあ、あのオッサンが死んだところがポイントなんでしょうけど。 {/netabare}別にルールの説明は話のポイントなので謎のままでもわかりますが、状況を絵で見せてくれないので全くわかりませんし、頭を働かせる気になりません。

 拳銃問答も正直理解しづらいです。あまり説得力を持たない気がするのですが…
 あとあの特権封筒なんですけど、1300万都市…昼間人口は1600万人以上だそうですけど65通だけなんでしょ?なんであんなものが見つけられるの?しかも性格が悪くて、何か企んでいる人だけが見つけられるの?さらにポストやPCを1日で見つける方が無理そうですけど。
 そもそも裏切りって何を裏切っているの?対皇帝連合みたいなイメージ?全然話が頭に入ってきません。

 あとあの小さい子は女性ということ?特権もちということ?鉄パイプのところだと攻撃が当たらないとかそういう感じかなあ。でも、いろいろ矛盾もありますよね?そこが話の本筋?ですが、そういうところも詰め込みすぎです。あと鉄パイプもって転ぶと動脈を切るの?もう全然わかりません。

 話の内容より、何がどうなっているのかわからないし、何より人の言動や状況が理解不能で考察する気になりません。次でよほど改善しなければ、3話切りでしょう。{/netabare}

3話 吉田さん1号かあ…どこから突っ込めばいいんだろうか?

 実篤って、いつ権利の封筒をもらってピンクの子に奪われてたんだっけ?

 なんで満40歳未満OR以上で2択以外っていうことになるの?言葉としてYESorNOじゃなくても、2択になってるじゃんって思うけど形式的なこと?AorB形式はOKだったと思うのですが…そもそも有効な質問を採用するんじゃなかったっけ?後ろで「断る」っていう拒否権で発動しなかったととればいいの?拒否権は個人だって言っていましたけど…
(追記 この質問て有効だったの?うーん…読み取れませんでした。せめて全部の質問で残り人数がどうなったってテロップ入れてくれるだけで全然違うのに…)

 埼玉の教師の「今年、赴任」云々って、このゲームってずっと前から始まってたってこと?この人たちは何をしゃべっているの?

 ただ、まあそういう分からない部分は前回まででもありましたけど「よーし吉田さん1号…やれ」「ふざけんな!」に全部持っていかれました。「ふざけんな!」はこっちのセリフです。
 吉田さん1号?って…この作品ってオカルトありなの?って初めからオカルトかあ…うーん。ゲーム世界にダイブしたわけじゃないんですよね?いや、いろいろ突っ込みどころはありますけど、もう、どこから突っ込めばいいのやら…

 で、ここから後ろの各キャラの問答が全然頭に入ってこなくて、理解しようと努めたのですが、これ理解できている人がいるの?自分が馬鹿になった気分です。

 時系列シャッフルじゃないんですよね?

 いや、もうね。どこまでぶっ飛んでるか気になって、切るに切れないんですけど…しかし、時間の無駄な気も…めったにやらないですが、WIKIとか見たくなってきました。過酷な生き残りゲーム…うーん、このアニメ最後まで生き残る人(つまり見続けられる人)いるんでしょうか?

 
追記 やっぱり断念します。WIKIを読んでも書いてあることがまったく理解できません。ちょっとついて行く自信がありません。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 5
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