冒険で宇宙海賊なおすすめアニメランキング 4

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの冒険で宇宙海賊な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月14日の時点で一番の冒険で宇宙海賊なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

74.9 1 冒険で宇宙海賊なアニメランキング1位
銀河鉄道999-The Galaxy Express 999(アニメ映画)

1979年8月1日
★★★★☆ 4.0 (178)
923人が棚に入れました
身体を機械にかえて、人間は死なないですむようになった。そんな時代にも、やはり貧しい人々は存在する。彼らにとって、機械の身体は高価なものであり、買うことができなかった。そんな中、一つの噂が流れる。銀河鉄道999に乗れば、タダで機械の身体を貰える星に行けるというのだ。少年・星野鉄郎は母と二人、噂をたよりに銀河鉄道の停車駅、メガロポリスに向かう。その途中、二人は機械伯爵による人間狩りに遭い、母は殺されてしまう。メガロポリスのスラムに居着いた鉄郎は、銀河鉄道のパスを手に入れる機会を伺い、実行に移すも失敗に終わる。しかし、そのとき知り合った謎の美女メーテルから、鉄郎は銀河超特急999号のパスをもらい受けて、メーテルとともに地球を旅立つのだった。

声優・キャラクター
野沢雅子、池田昌子、一龍斎春水、肝付兼太、井上真樹夫、田島令子、富山敬、小原乃梨子、柴田秀勝、藤田淑子、槐柳二、坪井章子、納谷悟朗
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

少年期の終わり

松本零士、不朽の名作。

身体を機械に変えることで、
人が永遠の命を手にした未来。
貧しい環境で育った少年鉄郎は、
謎の美女メーテルと共に銀河鉄道に乗り込み、
機械の身体をただでくれる惑星へと旅立つ。

劇場版の制約のため惑星での滞在時間も短く、
哲学的な物語は省力され駆け足な印象を受けますが、
少年の冒険を軸に優れた青春活劇になっている。

テーマは限りある生命の在り方でしょう。
鉄郎は下を向いて人生を見つめ続ける。
意に反して生き方を決められた貧しき人々、
自分が歩む、歩まざるを得なかった道を考える、
だが失われたものを生きる力に変える方法を知らない。
{netabare}内省的な物語は旅を通じ、人や文化と出会い、
少年は世界をやがて自分の目で見つめ始める。{/netabare}

大人になってもわからないことだらけだ。
それが人生に於いて何か重要な意味を持つのか、
記憶と経験を頼りに手探りで生きていく。

少年期との別れを告げ、
汽笛が新しい時代へと若者を歩ませる。
たとえ跡形もなく消え去っても、
それは希望に満ち溢れた冒険なのだろう。

泣けてしょうがない。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 69

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

人生と999(スリーナイン)の旅路

原作コミックは未読。

最初観たのは90年代も半ばになってから。
夏休みに、TVアニメ版総集編&劇場版二作を連日一挙放送という、
素敵な企画があって、そこで一気見した記憶があります。

で、最近、何かと『999』を意識させられる機会が多く、
約20年ぶりに本作を再視聴した次第。


一言でいうと、本作はとても温かいSF作品です。

生命が永遠の命を得られる機械の身体に乗り換えていく宇宙時代……。
という硬派で、時に残酷な設定、世界観。
でありながら、銀河鉄道の果てしない旅路と人生を重ね合わせ、
復讐と機械の身体を求めて旅に出た、前のめりな少年主人公を、
大人たちの見守り目線が優しく包み込みます。

初見時は、少年主人公が理解し切れていない、この大人たちの会話や心象は、
私ももっと大人になったら分かるのかな?
そう思っていた言動が、今観ると、心に染み渡り、寄る年波を痛感しますw
死期が迫った頃に観たら、きっと、さらに違った感慨を覚えるのだと思います。

本当に999の旅路には人生が詰まっています♪


タイムリーじゃない視聴をしたにも関わらず、
『999』は私の中に深く刻まれている作品。

幼少以来、私は人間の命が有限であることに対する恐怖を引きずっていましたが、
『999』を観て、ようやく限りある命という現実と折り合いが付いた感じがしたことを覚えています。

その後も、『999』に大きな影響を受け、構築されたライトノベル『キノの旅』にハマってみたり……。

最近も『ID-0』で人体と機械の身体を行き来する意志という設定に惹かれたり、
Aqoursの3rdシングルで夜空を翔る機関車Aqours号?にグッと来たり……。

私のエンタメ嗜好にも多大な影響を与え続けている作品です♪


今回メーテルにも久しぶりに再会しましたが、流石は“宇宙一の美女”。相変わらずお美しい。

私が二次元の金髪美女にやたら反応してしまうのは、
“少年の日の心の中にいた青春の幻影”を探し求めているからなのかもしれませんw

投稿 : 2024/11/09
♥ : 37
ネタバレ

ぶらっくもあ(^^U さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

さらば少年の日よ

昭和期劇場公開されたアニメ作品の中で、
私的お勧め感トップクラス、
シナリオ、音楽、サービス精神、見事という他はない、
よくぞこれだけのものを2時間弱にまとめたものだなと、

銀河鉄道999という事で主人公は当然星野鉄郎、
何をアタリマエな事をと思われるかも知れないが、
キャプテンハーロックやエメラルダス始め、
松本零士氏作品オールスター的キャラ複数登場し、
其々単なるゲストキャラではなくキャラ立ちも半端ない、
{netabare}
特にキャプテンハーロック等登場シーンからカッコいい、
ハーロックはTVアニメ版も大好きだったが、
本作でのハーロックはアルカディア号デザインと共に格別、
トチローも登場しアルカディア号心臓部含む根幹的物語も内包、
もうゲストどころの騒ぎではない、
{/netabare}
ヘタすれば物語統一性単一性欠きかねないが、
徹底した主人公視点駆使し原作999エピソード主軸に、
旅の過程で全てのキャラエピソードや出会いを、
主人公の成長物語として鉄郎中心に必然性保ちつつ、
自然に語られてるのが素晴らしい、

ヤマト革命から端発した70年代後半アニメブームにより、
様々なアニメが劇場にて公開される事になったが、
当初はTVアニメ使用フィルムの再編集的作品も多かった、
999は同時期TVでも原作本沿った形で毎週放送されてたが、
この劇場版999はTV流用無しのオリジナルで、
主人公鉄郎のキャラ画も原作或いはTV版より、
(5歳程)青年的に描かれている、
当初この鉄郎デザイン若干違和感もあったが、
本作フィナーレ迎える頃は、
自然気にならなくなったと言うより成程なと、
というのも、
{netabare}
序盤当初鉄郎にとってメーテルは母親の幻影、
道中冥王星付近で寒がる鉄郎メーテルに抱衣され、
思い出すのは母親の温もり、
{/netabare}
少年が、
{netabare}
様々な出会いや物語初期主人公目的であった、
母の仇打ち成し遂げ。
いつしか人間の機械化そのものに疑問持ち、
目的は終着駅である機械化惑星破壊へ、
真摯さが顕著になってゆく鉄郎の目、

鉄郎が辿りついた終着駅機械化惑星の名前はメーテル、
(ここからのラストまでの一連のBGMは神がかってる)
崩壊する惑星メーテルからの脱出シーンは今観ても圧巻、
戦火の中轟進するアルカディア号
999脱出路の盾となるエメラルダス号
一貫して流れる(BGM惑星メーテル)
メーテルの手を引き999目指し駆ける鉄郎は、
{/netabare}
いつしか大切な人を守るひとりの男になり、
{netabare}
原作上悲しいキャラだったガラスのクレア、
劇場版では助かったと思ったんだけどな、
思い出してしまった、、、
(BGMガラスのクレアフルオーケストラバージョン)

旅のおわり、
メーテルの別れの言葉
「私はあなたの心の中の幻影」
メーテルを乗せ走り出す999を追い駆けだす鉄郎、
(BGM別離そして旅立ち)

さらばメーテル、さらば銀河鉄道999
{/netabare}
さらば 少年の日よ、

というのが、
機械化人間等に象徴される人間性欠如への警鐘と共に、
本作のテーマな故、

放映当時の事だけど本作が凄かったのは、
TV版勿論原作においても表記されない物語クライマックスが、
見事なかたちで描かれ切っていた事、
原作先んじて或いは離れて物語構築し、
ともすれば台無しになった作品も多いが、
本作の場合は、
この劇場版一作こそ正道と言わしめるくらい完成されてた事、
TV版宇宙海賊キャプテンハーロックや同銀河鉄道999通し、
制作会社として関わってきた東映動画の本気度が窺える、

松本零士著作品という事であればその代表作は各人様々であろうが、
映像化された松本零士作品という事であれば、
本作は間違いなく代表格だと感じる。

1979年度劇場公開作品
原作 松本零士 監督 りんたろう 監修 市川 昆 
音楽 青木望 作画監督 小松原一男 制作 東映動画

投稿 : 2024/11/09
♥ : 36

68.9 2 冒険で宇宙海賊なアニメランキング2位
ID-0(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (266)
1036人が棚に入れました
Iマシン―― それは極限環境での作業を行う大型ロボットの総称である。
連盟アカデミー学生のミクリ・マヤはIマシンを使用中に事故に巻き込まれるが、
Iマシンに乗り海賊同然のオリハルト掘削を行うエスカベイト社の宇宙船に助けられ、
その一員として働かされるはめになる……。
かつて『無限のリヴァイアス』『スクライド』を生み出した
『コードギアス 反逆のルルーシュ』の谷口悟朗監督と、
『機動戦士ガンダム00』の脚本・黒田洋介が再びタッグを組んだ『ID-0』は、
深宇宙の彼方を舞台にした、かつてないロボットアクションだ。
 アニメーションキャラクター原案は『LAST EXILE』の村田蓮爾、
メカニックキャラクターデザインは『機動戦士ガンダム00』の海老川兼武が手がける。
制作はセルルック3DCGの表現で高い評価を得るサンジゲン。
フル3DCGで表現される、キャラクターとIマシンの魅力、
誰も見たことのない深宇宙のスペクタクルな風景は本作の見どころだ。
 一癖も二癖もあるメンバーの中で過ごしながら、マヤは“人間”とは何かを知っていくことになる。

ー失くした記憶に潜むのは、希望か絶望かー

声優・キャラクター
興津和幸、津田美波、松風雅也、大原さやか、小山力也、金元寿子、小澤亜李、皆川純子、上田麗奈

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

オリハルトとかいう鉱物…(ちゃんとSFだった)

アレ、絶対なんかアカン奴や…!
設定とストーリーに、古典SFっぽい匂いを感じる。これは、観よう!

2017.4.19追記:
2話目まで視聴。この、直接的な説明じゃなくて会話の内容や絵で設定が見えてくる感じは凄く良いですね。作画で「けものフレンズ」がダメだった人にも大丈夫そうだし。事前チェックはしてなかったけど、次回が楽しみで仕方がない(笑)!

…まあ、あんな風に流行るわけではないと思いますが。

2017.6.26追記:
久しぶりに「SFアニメを観た」という満足感を得ました。わかりやすい異星文明との接触ではありませんでしたが、広い意味で「ファーストコンタクトもの」でしたね。ううむ、宇宙は広い…(笑)。

一部のIマシンのデザインがやや痛々しかった気もしますけど、それはストーリーにはあんまり影響しないのでまあいいです(笑)。

Iマシンの設定としてMT技術を前提にしている以上、人型ロボットであることにも必然性はありましたしね。

本当の意味で危機が去ったんだか去らなかったんだかはハッキリしないという終わり方も、その後のストーリーを想像する余地や続編を作る可能性を残していて良かったです。

本編とは直接関係ないはずなのですが、Blu-ray&DVDの宣伝という名目(笑)のあの謎のクイズ形式CMは面白かったです。円盤の映像特典に「PV&CM集」って書いてあるから、あれも入ってるのかな…?

ハヤカワ文庫JAからノベライズ版も出てるようですが、これはアニメだけ観れば満足ですかね…。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 40
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

熟練の設定・世界観を懸命に伝える若さがもう少し欲しかった

総じてベテランスタッフたちが構築した物語設定、世界観に噛み応えがあり、
それらを咀嚼していくことに喜びを感じられる
良質なSFアニメだったと思います。

1クールだとメインストーリーを折り畳むのに精一杯で、
2クールの方が良かったかな?と終盤思うこともありました。

私はIマシンや別の身体に魂を移した経験はないので、
元の肉体を離れてもアイデンティティを確立している、
エスカベイト社員たちのサブエピソードの掘り下げ等を通じて、
共感度を上昇させてから最終決戦に挑みたかったという悔恨は確かにあります。

ただ1クールで中途半端にサブシナリオに寄り道して、
メインストーリーがクラッシュするよりは全然まし。
抑える所は抑えつつ着地を決める辺りに熟練の力技を感じました。


一方、視聴者とのキャッチボールについては幾つか疑問も残りました。
その辺りを語るにはやはり最終回クライマックスの……

{netabare}「ソーラン節」(笑)については触れておかねばならないでしょうw

実は「ソーラン節」……私は意外とすんなり受け入れられました。
それは多分、私が佐咲紗花さんが歌う本作のOPが結構お気に入りで繰り返し聴いていたのが一因。

本作は公的にも罪人、狂人、或いは絶滅生物として、
なかったことにされている民間の連中が、
軍とか公的機関とかを向こうに回して大立ち回りするお話でもあります。

佐咲さんのOPはSFでいきなりサンバでも踊りかねないw異端の楽曲ではあります。
が、一方で、公には光が当たらないアウトローの民が魂を揺さぶる歌だの踊りだので存在を誇示する。
表現の世界でもしばしば描写されて来た構図。その精神の継承も感じてはいました。

だから同じ佐咲さんが歌うニシン漁民謡ソング・「ソーラン節」が流れた時も、
民間掘削業者による一世一代の大仕事らしいBGMだな(笑)と受け止められました。

後で知りましたが「ソーラン節」は本作のティザーPVで使われたこだわりの一曲だそうでw

以上は憶測に過ぎませんが、「ソーラン節」はテキトーなウケ狙いではない。
長年インプットとアウトプットを重ねて来たベテラン作家にしか打てない、
渋い一手だったと私は捉えています。


……では、だからと言って、荘厳なクラシック風BGMによる王道演出を期待していた視聴者が、
訳の分からない「ソーラン節」で台無しにされたと苦言を呈するのは、
決して不当な批判ではないと思います。

そもそも本作はトレンドに乗って人気を取りに行く作風でもないとは思いますが、
それでも私は練り上げた物語をより多数の心に響かせる選択肢として、
「ソーラン節」が最適解だったとは思えないです。


もう一つ、ED後お決まりの「ご長寿早押しクイズ」らしき設定・用語クイズ風のネタCM(笑)
についても、面白かったけど(笑)
視聴者とのキャッチボールという点では勿体ないなと思った演出。

私はあそこは例えクソ真面目過ぎると言われても、
HPで連載されていた「クレアの「ID-0」用語解説」を流して設定を掘り下げて、
より多くの人に理解を深める時間を取っても良かったのでは?と思います。


私も、脚本一行も書けない一視聴者の分際でこんなことを言うのはおこがましいのですが……。
本作のベテランスタッフ陣が初めて世に創作物を出した時、
自分たちが作り上げた物語世界を懸命に伝えるのに、
「ソーラン節」や「ご長寿早押しクイズ」を選択しただろうか?
ユーモアを交える余裕が足りなくてもいい。
青臭く、泥臭く、物語をぶつけてくる若々しさがもう少し欲しかった……。

本作TV放送時に“谷口悟朗監督×黒田洋介氏の原点”として毎回流れた、
『無限のリヴァイアス』Blu-rayBOX販促CMのことも思い出しつつ、
そんな感想も抱いたアニメ視聴でした。{/netabare}



【四話までの感想】魂の漂流

長いので折りたたみ。
{netabare}

あにこれの序盤感想を拝見していて、ピン♪と来て視聴し始めた3DCGアニメ。

科学が進歩し過ぎて、意識を自由に飛ばせる段階に到達し、
肉体と魂の境界や行方が不確実になった宇宙時代。
これによりアイデンティティの確立が困難になった世界観に、
進路決定以前の女子学生を巻き込み、自分探しをこじらせつつ、
鉱石掘削SFアニメという何とも渋いジャンルでテーマを着実に掘り進んでいく、
地道なSF作品になって来た印象。

スタッフ陣は谷口吾朗監督&構成・脚本・黒田洋介氏ら、
かつてヒット作も飛ばした制作者を軸にした布陣。

けれど本作はブームを狙うというより、ベテランの域に達したスタッフたちが、
肉体と魂の在処といった、SF作品が繰り返し問うてきた王道テーマに挑み、
確かな足跡を残しておきたいという意志を感じる大人の味わい。

現代で言うとインターンシップに挑み始めている頃の学生から
広義の社会人?で構成されたキャラ設定からして、
およそ中高生受けを狙っているとは思えませんw

さらにEDを担当する影山ヒロノブ氏の円熟味の増したボーカルが、
当該世代のハートを深掘りします。

毎回、見終わって、設定用語に解説動画が必要なSFアニメっていいなと思える大人のブレイクタイム♪
若干の予習復習により、この宇宙の仕組みを理解、整理しつつ、
中盤以降もしっかりと物語を掘り進んで行きたいと思います。{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 37
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

シドニア以来の本格的なSFを期待してましたが……

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
う~ん、評価が難しいです(すごく好きで楽しめたけど、なんか、こう惜しいというか)。

私はこのアニメのレビュータイトルを、途中までは「本格SFをライトな作風で」としていました。その頃(7話目くらいまで)は評価を4にしていて、その後、下げてしまいました(その時点でサンキュー下さった方、申し訳ありません)。

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
エバートランサーやIマシンといった設定は面白く、また、SFにつきもので、もはや説明すらいらないような「ワープ」を「ミゲルジャンプ」と呼称し、それが「武器」「運輸」など様々なことに応用され、「経済」を支えているという設定は素晴らしいです。正に、「世界を創造」しているなと感心しました。これだけいろんな事柄をカチっとリンクさせ、しかもそれを説明臭くならないよう、エンタメの中で魅せられる手腕には脱帽していました。本当に、力があるスタッフが集まったのだな~と。

……だからこそ、終盤のドタバタには残念さを感じてしまいました。

SFアニメにおいて、大きな展開で始めて、小さな展開に落ち着いてしまうのはどうも苦手です。

イド(主人公)の正体、は確かに作品のストーリー上の縦軸で、それが宇宙の謎や危機と繋がっているのは王道なんですが、なんかこう、ケイン有栖川の部分に踏み込んでから(8話以降)は人間ドラマになってしまい、それをこんな本格的なSFを背景で行うのはもったいないと感じました。

イドの正体とか過去の贖罪とかよりも、普通に「格好良い宇宙海賊が世界を救う」というエンタメの方が観たかったかなと。そのぐらい、キャラが良かったとも言えます(リックとか特に)。

終盤は特に駆け足で、いったい、何がどう解決したのやら。

最終的に頭に残っているのは、子安さんの「怪演」っぷり(まあ、私の中で子安さんと言えば、ガンダムWのゼクスなんで、もっと落ち着いた格好良いイメージなんすけどw)と、謎の「ソーラン節」なんですよね(汗) もっとも、各所で話題沸騰、主に不評のソーラン節ですが、超個人的には好きでした。というのも、なんか「ターンAガンダム」を思い出したので、違和感が少なかったからだろうと思います。男の作業というか、なんか「太古感」「壮大さ」「芸術的センス」は感じましたよ。ただ、「色々ぶち壊し」という意見は理解できるし、客観的に観ればそうだよな~と共感できます。あれは、素晴らしいED(やはり影山さんはレベルが違う)とのギャップが悪い方に出たんだな、と。

とにかく、このアニメ、惜しむべきは一期の尺しかなかったということですね。この優秀なスタッフならば、あと12話あれば、各キャラの背景を更に掘り下げつつ、設定や世界観をカッチリ説明し、イドの人間ドラマと世界の危機を、もっとドラマチックに演出出来たはず。多分このアニメ。制作が表現したいことの半分も出しきれなかったのかな、でも我慢して、プロ集団らしく、きちんと完結までもっていったのかな、と、そう思います。

う~ん、名作の予感は感じてたんだけどな~……。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
{netabare}
ご丁寧に、世界観の説明から。最終的には、宇宙の神秘とか人類の存続の危機に立ち向かいそう。深みありそうなSF設定にライトな作風、テンポも良いし。なかなか期待できるな。途中のクイズは笑えた、銀河英雄伝説パロw Cパートにサービスシーンあり。
{/netabare}

2話目
{netabare}
これ、エスカベイト社の面々、実際の身体を失っている感じなんですね。気になるのは、MTSし、iマシンが壊れた時、その間の恐怖の記憶が「失われる」というもの。失われた記憶はどこへいくのか。ひょっとすると、それが純粋な記憶の塊になり、宇宙を漂い、どこかに蓄積され……とかね。途中に見えた記憶が、イドのものなのか、オリハルトに蓄積された誰かの記憶なのか。やはり、クイズは面白いw
{/netabare}

3話目
{netabare}
あれ? 世紀の迷作「コメットルシファー」的な展開ですか(笑)? ボブソンジャンプ連発ですねw ずいぶんペラペラと説明してくれる親切な敵キャラw あの隕石群を操ってるのはあのネコミミ少女だろうね。今回はエヴァパロで〆w
{/netabare}

4話目
{netabare}
お~、物理シールド、逆に新しいw 中尉さん、完全に仲間になる流れだ~(もしくは軍に戻って間接的に協力するか)。それぞれの能力を最大限に活かしてのチームワーク、胸熱だね。Cパート、団体芸w
{/netabare}

5話目
{netabare}
たまにある、ちょっとしたサービスシーンはなんだろう(笑) イド、格好良いな(他にも知りたがってる奴がのクダリ)♪ なんか、リック、最後はアマンザを守って逝くのかなぁ、スレッガーのように……。人間だから出来ること、Iマシンだから出来ること。Cパート、グレイマン可愛いなw クイズはシュール系w
{/netabare}

6話目
{netabare}
なんか、あんまり人間ドラマにはもっていってほしくないというか、世界を狭めてほしくないな。と、思ってたが、イドの過去とセカイのヒミツが良い感じに交わりそうだね!
{/netabare}

7話目
{netabare}
リックの格好良さが際立っていましたね。なんか、謎の真相に触れた感じ。大きい要素(SF)と、小さい要素(仲間との絆)を同時に深めていく、良いアニメを展開ですね。
{/netabare}

8話目
{netabare}
戦闘シーンもなかなか面白かったです♪ 裏切り、あるのかな?
{/netabare}

9話目
{netabare}
なんか、人間ドラマになってきたな。あまり世界を小さくしてほしくないんだけどな。同じエバートランサーでも、事情は四者四様ですね。
{/netabare}

以下、書いたのに、保存前に消しちゃった(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 35

71.0 3 冒険で宇宙海賊なアニメランキング3位
スペースコブラ(TVアニメ動画)

1982年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (156)
656人が棚に入れました
戦いの記憶を消し、平凡なサラリーマンに身をやつしていたコブラだったが、アクシデントに巻き込まれたことをきっかけに再び冒険のスリルを求めて宇宙へと旅立つ。折りしも悪の組織ギルドが謎のイレズミを背負った三姉妹捜しに躍起になっていた頃、コブラはそのひとりジェーンと知り合う…。

声優・キャラクター
野沢那智、榊原良子、藤田淑子、小林清志、高島雅羅、加藤精三、内海賢二

KANO さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

本気で欲しかったサイコガン

懐かしの作品
当時まず連載時の原作を読んで衝撃を受けました。世界観もさながら、出てくる女性のコスチューム、少年時の私には大人の世界に足を踏み入れるかの様な想いを今も憶えています。
内容は、最終兵器の探索、クリスタルボーイとの死闘、ラグボール、海賊ギルドの首領サラマンダーとの対決、当時食い入る様に観ていました。
歳バレですが、リアタイ視聴時、最終回が小学校の修学旅行とかぶり、クラスの男子半分ぐらいで行かんとこうか?となったのを憶えています。ですが私の家に買ったばかりのビデオデッキがあり、後日毎日のように上映会があり、古き想いでの作品です、当時は飽きもせずに繰り返し繰り返し観ていました(^^)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 18

しゃあ・あずなぶる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ヒューッ!

左腕にサイコガンを持つ、宇宙海賊コブラの活躍を描くSFアクション。

とにかくコブラがカッコいい。
1982年の作品だが、今見ても充分面白い。
宇宙が舞台になっていても違和感がそんなにないのは、今も昔も思うところはそんな変わらないからかな。

敵味方問わず、魅力的なキャラクターやストーリーを是非堪能して頂きたい。
全31話を見るのに躊躇するなら、取り敢えず1話を見て「ラグ・ボール」編を見る事をお勧め。


それでは、次回「別のレビュー」でまた会おう^ー^

投稿 : 2024/11/09
♥ : 13

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

いわゆる「アメコミ」

少年ジャンプにおける銀魂やシティーハンター、北斗の拳などのいわゆる劇画路線の開祖である。その前にもいろいろ劇画はあるが「アメコミ」や「バンドデシネ」を意識した画面作りは「コブラ」のヒットから始まっている。

バンドデシネ作家のエンキビラル、メビウスやアメコミ,SF作家のフランクフラゼッタ、ボリス・ヴァレホなどの絵と酷似している。。。。だけでなく、ヘビーメタルやロックに詳しい人なら知っていると思うが、70年代から80年代にかけてのバンド系のレコードの表紙は必ずと言っていいほどSFやファンタジーのオタク的なイラストがそのまま使われている。

と、言うのも。。。だいたい有名どころのロックシンガーは実はかなりのSF、ファンタジーファンであり小説やらパルプ雑誌を読みふけりながら葉っぱと酒と女にラリっているというとんでもない人が多い。リア充なんだかオタクなんだかわけわからないが、海外のファンは日本と違ってオープンであり、ギークやナードはどちらかといえば小心者を指す言葉になっている。

そういったカウンターカルチャーと呼ばれる文化は日本にも波及し、80年代を席巻した。音楽にしろ、漫画にしろこの頃の作品はやたらとアメコミ調で、世界は荒廃しており、男は皆モヒカンで世紀末な格好で、女はビキニアーマーを着ている半裸のねーちゃんなのである。

寺沢武一先生は、これに関して「私はバーバレラ(フランスの60年代エロティックSF漫画及び映画)から影響を受けた」と言ってたらしいが、確かにそれは出発点ではあるものの、全体的には当時のフランスSF漫画雑誌メタルユルラン(英題:ヘビーメタル)調であり影響受けてないはずがないのである。北条司や荒木飛呂彦、三浦建太郎、原哲夫。。。挙げたらキリがなくなるくらい影響を受けている。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 12

64.8 4 冒険で宇宙海賊なアニメランキング4位
ヴァンドレッド VANDREAD(TVアニメ動画)

2000年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (136)
825人が棚に入れました
我々の住む太陽系から遠く離れた宙域の、とある銀河。そこでは、男性だけの惑星国家「タラーク」と、女性だけの船団国家「メジェール」と呼ばれる種族が長年の間、互いに敵対し、激しい星間戦争を続けていた。
ある日、タラークは士気の高揚と次の戦闘に備えて移民船「イカヅチ」を宇宙戦艦へと改造し、「蛮型撲撃機」と呼ばれる新兵器の模擬演習を兼ねて出撃する。
タラークの下層階級民のヒビキ・トカイ(主人公)はイカヅチにひょんなことから密航していたが、メジェールの海賊船の急襲を受け、戦闘に巻き込まれてしまう。タラークはイカヅチを放棄、自ら撃沈されることを決め、魚雷を発射。そのとき、動力源である『ペークシス・プラグマ』が暴走、海賊船、イカヅチもろともに別の星域に飛ばされてしまう。母星への帰還の旅を始めた彼らだったが、途中謎の敵の急襲を受ける。
そして明らかになる“刈り取り”という暗号作戦による謎の敵の侵攻が開始されているのだ。その危機を知らせるべく、敵対しているハズの男女の呉越同船とも言える融合船・「ニル・ヴァーナ」の母星への帰還の旅が始まるのだった…。

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「マクロス愛・おぼ」に対するもう一つの回答 異“性”間コミニュケーション+CGロボットなSFアニメ

フルデジタルアニメーションが珍しかった当時、その映像美を毎週のテレビシリーズで堪能出来るというのは当時のオイラには興奮モノだった
だけど、アニメ全体のクオリティ水準が上がった今改めて観てみると、正直に現代の水準をギリギリクリアできるかな?という程度です;
過度な期待はしないのが良し(ちなみにHD制作ではありません)


この作品の見所は「マクロス愛・おぼ」を髣髴とさせる設定のリバイバルにありまして、往年SFファンにも萌えアニメファンにもお得な内容なのです


それっていうのは男だけが住む星と女だけが住む星が星間戦争してるっていうものなんですね
ほーら、「愛・おぼ」っぽいですよね?
もりたけしさんが監督ってのもあるんでしょうけどね
メカと美少女っていうもりさんの得意分野から上手く捻り出した設定や世界観がGJ


お互いを異星人って思い込んで何十年と戦いの歴史を繰り返してるんですよ、この異“性”人共はw
出てくる女の子達はかなり個性に富んだ面々なのですが、基本は宇宙海賊という職の子達なのでして強気っ子が多めです


そんで彼、彼女らは戦いの最中ワープみたいなのに巻き込まれてしまい見知らぬ星系へ飛ばされてしまうのですね
一つの宇宙船で故郷へ帰るため、一つ屋根の下で共同生活を始める男と女
あまりに互いを知らなすぎるが故に次々起こる(エロい)トラブル


そんなところに突如として正体不明の敵が出現し、乗組員の命が危機に晒される
ピンチを救ったのは男側の兵器と女側の兵器がワープみたいなものの影響を受けて変異し、偶然にも合体して完成したスーパーロボット「ヴァンドレッド」だった


かくして生きて故郷へ帰るため、男と女がいがみ合いながらも手を取り合う、謎と神秘とカルチャーショックに満ちた旅が始まる・・・


物語は全13話で第1期完とされ、そのままセカンドステージへと続いていきます

オイラのオススメはヒロインの一人・・・というよりはもう一人の主人公ともいうべき「メイア」にまつわるエピソード4~6話(通称メイア3部作)


あとサブタイトルにも注目していただきたいですね、あんなに次回は?とワクワクしたサブタイトルは初めてだった

投稿 : 2024/11/09
♥ : 14

ichinana さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

この素晴らしき世界・・・・

GONZO制作、もりたけし監督によるオリジナルアニメーション。
当時流行りだした3DCGをふんだんに用いたSFアニメです。

正直、当時本作以外ののCGアニメーションは見れたものではありませんでした。背景はセル画なのに動くキャラやロボはガチガチのCG。止め絵の上で滑らかさの欠片もない動き。黎明期であったとはいえ、酷かったの一言です。
そんな中で登場した本作とGONZO。"見るに耐える"CGアニメーションを制作した功績は非常に大きく、デジタルアニメの道標的存在だったと思います。

宇宙人さんことヒビキ・トカイとディータ・リーベライの第三種接近遭遇。いいですね~。往年のUFO映画を彷彿とさせます。二人の出会いが"男女"の出会い。現代よりはるか先の未来を描いているのに、それぞれが閉じた世界で生きてきたことによる自分以外の性に対する興味と偏見。まさか性差で表現されようとは想像もできず、なかなかに面白かったです。

各女性キャラもテンプレ集団でしたが「男を知らない、男に興味のある」女性として、それぞれのキャラに合わせたヒビキへのアプローチは見ものです。私のお気に入りは・・・・・・・・・・・・・・・わかっているとは思いますがやっぱりメイアですお!!!!!!!!!!

What a Wonderful World・・・・・・・
ルイ・アームストロング氏の世界的超スーパーエクセレント名曲(色々被っていると詩○先輩に指摘されそうですが・・・)。彼のハスキー声と本曲とメイア回のエピローグ。あまりにもマッチしすぎて、呆然とします。メイアの心の雪解けをあらわす至高の描写で、本作の視聴継続を決定づける重要なストーリーでした。

本作のテーマはSecond stage以降で評価すべきところなのでしょうが、どちらも視聴済みなのでイロがついています。しかし初期のGONZOの代表作であることは間違いありません。SFファンの方にはオススメの逸品ですね。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 4

ガルル さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

男と女

男と女ってのは

いつまでたっても

完全に分かり合う事がないんだなぁ

ってのを

宇宙規模で再現してありました

それでも合体するので

なんか変にリアルだなぁと思いました

凄く面白かったです

投稿 : 2024/11/09
♥ : 3
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