内戦で戦闘なTVアニメ動画ランキング 2

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月10日の時点で一番の内戦で戦闘なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

63.0 1 内戦で戦闘なアニメランキング1位
MADLAX マドラックス(TVアニメ動画)

2004年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (166)
1067人が棚に入れました
近代化を推し進める政府の国王派と、それに反発する反政府組織ガルザとの間で12年の長きに渡り内戦を続ける、ガザッソニカ王国。
そこでは、あるエージェントの存在が、政府軍兵士と反政府ゲリラ双方の間で知れ渡っていた。驚異的な戦闘能力を誇る美少女の名はマドラックス。
一方、先進国ナフレスに12年前の記憶をなくしたマーガレット・バートンという一人の美少女が、何不自由ない普通の生活を送っていた。
全く別々の場所で対照的な生活を送る、マドラックスとマーガレット。しかし、マーガレットが自宅で見つけた赤い本の秘密を探り始め、ヴァネッサが内戦の原因を探るためにガザッソニカに飛んだことで、隠されていた二人の接点が明らかになっていく…。

イブわんわん さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

真下3部作の中では一番哲学的

全26話、真下監督「美少女ガンアクションアニメ3部作」の2作目。

12年前に起きた事件がマドラックス、マーガレット2人の少女の数奇な運命の始まりとなります。
(ただし、終盤までこの事件の内容は明らかになりません)

哲学的な要素と物語の展開が他の2作品と大きく異なりました。
ガンアクションのシーンはカッコいいと言うべきか、つっこみを入れたくなると言うべきか・・・でもマドラックスカッコいい!
だって、機関銃の弾だってドレス着て華麗によけるんだぜ!

と戯言はこの辺まで。
ただ、背景の設定やキャラが弱いところが展開に負けてしまうところが多かったように思えます。
特に最後もう少し作り込んでほしかったなあ。
綺麗に終わらせようとしたのかもしれないが、綺麗と軽いは違うのだ。

音楽は梶浦さんであの有名な「ヤンマーニ ヤンマーニ ヤンマーニ」が流れます^^

このアニメはBGMで助けられたかなあ。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 12

alpine さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

これはちょっと・・・

正直な所、敢えて見る作品ではないかと思います。
典型的な“俺様的前衛芸術”作品(悪く言うと末期の厨二病)に仕上がっており、ハードボイルド、戦争、スパイ、ヒロイン的なノリで見ると萎えます。
どれぐらい萎えるかというと、レンタルしてきた攻殻機動隊のケースの中に何故かロミオxジュリエットが入っていたぐらいの勢いで萎えます。

また、映像やキャラも2004年の作品にしては雑な作りをしており、映像的にも無理して見る価値は無いと思われます。

更に、劇中の曲も正直シーンとミスマッチしており(梶浦さんの曲が立ち過ぎている)本当にどう反応していいのか分からない状況に陥ります。

オナニー作品っぷりに耐えられる精神力を持った人やネタ探しをしたい人なら見てもいいかもしれません。
しかし、オススメはしません。お金の無駄です…。マジで。

2011/12/10
見終わりました。
満足度が少し上がりましたが、やはりこの程度かなぁ…。
8話程見て上記レビューを書いたのですが、書き直す必要もなく…。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 10

ichinana さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

パスタのお姫様

NOIRに続く真下耕一監督のオリジナルガンアクションアニメの第二弾!!
巷で有名なヤンマーニ作品です。

非常に評価に窮する作品でした。
何故か?
他の評価項目の追随を許さないほど、梶浦サウンドの出来が良すぎです。
ヤンマーニばかりがfutureされる本作ですが、その他の劇伴も非常に素晴らしい。特にMargaletとElenoreは必聴です。

NOIRに引き続き法ちゃんが主役で出演していますが、前作以上の難解さで週一での視聴ではストーリーが全く理解できなかった記憶があります。
一方で、静と動の対比の美しさも磨きがかかっています。特に第1話のつかみは完璧でした。最後の○○を撃ち落とすシーンはミロのヴィーナスのようで神々しくも見えます。

OP曲「瞳の欠片」も超名曲。イントロだけで震え、南里さんの切なくて透き通る声に酔いしれます。歌詞にも作品の伏線が散りばめられていて、かなり衝撃を受けました。

しかし如何せん物語の描写が抽象的すぎ。
NOIRもそうでしたが、舞台が日本人に馴染みの薄いマフィアや紛争地域としている割には、世界観の描写不足が否めなかった印象です。もう少しキャラの掘り下げに話数を費やした方が良策な気がしました。

それでも最終話の感動は今でも忘れられません。視聴者を選ぶ作品であることも確かですが、全26話を3日くらいで見ると本作のテーマが伝わりたやすいのでは思いました。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 9

60.1 2 内戦で戦闘なアニメランキング2位
FLAG[フラッグ](TVアニメ動画)

2006年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (73)
390人が棚に入れました
20XX年、アジアの小国で勃発した内戦は、国連軍の介入をもってしても拡大し、泥沼化していたが、戦地で偶然撮影された一枚の写真によって、和平への動きが一気に加速した。それはフラッグの写真―敵同士であるはずの兵士が戦闘中に互いに協力して聖地に旗を掲げる姿―だった。フラッグは平和の象徴となった。しかし停戦まであと一歩のところで、妨害を謀る武装勢力過激派にフラッグは奪われてしまった。国連は極秘裏にフラッグを奪還すべく、 SDC(Special Development Command)シーダックの投入を決め、さらにその活動の全てを記録するためカメラマンの帯同を命じた。この任務を依頼されたのは、白州冴子。彼女こそ、ことの発端であるフラッグの写真を撮った本人であった。
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

チベット問題が知れ渡った今となっては、高橋良輔・野崎透両氏にとって、《黒歴史》では?

『ガサラキ』(高橋良輔(監督)、野崎透(シリーズ構成・脚本))というリアル風ロボットアニメが、1998年制作という古い作品にも拘わらず凄く面白かったので、この両氏が手掛けたもう少し最近の作品である本作も視聴してみました。


◆制作スタッフ

原作:高橋良輔、TEAM FLAG
企画:竹内成和
総監督:高橋良輔
監督:寺田和男
シリーズ構成・脚本:野崎透


◆総評

本作は、2006年6月から2007年3月にかけてネット配信された全13話のWebアニメ作品で、その後CSやTOKYO MX、さらにNHK BSというテレビ媒体でも放送されたそうです。
作品内容としては、中央アジアの架空の国家ウディヤーナ(※どうみても現在、中華人民共和国の占領/統治下にあるチベット地域の文化・宗教・習俗・風物等をモチーフとしています)を舞台とする、ロボット兵器を装備した国連特命部隊とその専属カメラパーソンの活動記録となっています。
ところが、本作の完結(2007年3月)からちょうど一年後の2008年3月にチベット騒擾事件が発生し、同年8月に開催が予定されていた北京オリンピックに向けて、ギリシア(*1)から欧州→アメリカ大陸→日本→中国へと続く聖火リレーの沿道にチベット問題に抗議する人々が世界各地で次々と現れて、時に聖火リレーを妨害しながら抗議活動を続けたので、まず最初に欧米のマスメディアがその様子を大々的に報道し始めた。
そのため、それまで中国に不利なニュースはなるべく報道しないようにしてきた日本のマスコミも欧米メディアに追従して聖火リレーに伴うチベット問題への世界各地の抗議活動を取り上げざるを得なくなり、そして日本の聖火リレー時にも大規模な抗議活動が行われたことで、ようやく我が国でもチベット問題が幅広く周知されるようになりました。

(*1)ギリシアは古代オリンピック発祥の地であり、それを記念して近代オリンピックの聖火はまず最初に同国のオリンピアで採取され、次いで世界中の国々をリレー行進され、最後に開催国に運ばれる慣わしとなっています。

そういったチベット問題の経緯を知ってしまうと、本作って、一言でいえば、「確かにアニメ作品としては高水準かも知れないけど、この内容だと、いかにもダライ・ラマを悪の首魁であるかのようにdisってて、制作者は題材選びのセンスが悪過ぎるんじゃないの?」と思ってしまいました。
(※チベット問題に関連してその当時、中国側が大量に制作してネットにバラ撒いていたダライ・ラマを誹謗中傷するプロパガンダ動画を何となく連想する内容に見えてしまう。)

もはや今となっては、本作は高橋良輔氏や野崎透氏にとって、余りアニメファンに知られたくない《黒歴史》の作品になっているんじゃないですか?

チベット問題に関して言えば、フランスのTV局が制作した下記のドキュメンタリー動画を見た方が遥かに有益と思います(PART1-4まで合計1時間弱です。残念ながら英語ナレーションのみですが、映像・音声だけでも視聴する価値あり)
https://www.youtube.com/watch?v=eAUhB08QjGM
※PART1から見たい方はこちらから↓
https://www.youtube.com/watch?v=RlZX9LO0TRc


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

================= FLAG (2006年6月-2007年3月) =================
{netabare}第1話 フラッグ ★ ※興味深くはあるが、主人公がプロ市民っぽくて困惑
第2話 ポートレート × SDC(シーダック)最初の戦闘 ※ダライ・ラマをdisる作品?
第3話 同行取材 × ※ゲルト派とアサシン教団をダブらせるのは不見識過ぎるのでは?
第4話 新月の夜 ☆ ※クフラ信仰→ネパールのクマリ(生き神少女)信仰から
第5話 暗闇の双曲線 ☆ 要塞メタゾン寺院への降下作戦
第6話 闇の中の光 × ハービック喪失 ※ゲルト派が自爆攻撃も辞さない狂信者という描写に困惑
第7話 再始動 ★ カメラを向けることの意味
第8話 XR2 ロンクー ☆ チャイナ&ロシア共同開発の二足歩行兵器登場
第9話 ゲルと大地 ☆ 地元医師との対話
第10話 シーダック+1 × SDCへの国連内部監査、ゲルト派の国連本部ホテル襲撃 ※ダライ・ラマをdisる内容
第11話 ファインダーごしの再会 ★ 国連本部ホテル奪還作戦、赤木と白洲の一瞬の再会
第12話 フラッグ奪回 ☆ FLAG奪還、国連軍による白洲拘束 ※「ポタラの戒めを解く」とまで言っておいて制作側が「チベットとは関係がない」と言い訳するのは無理(ポタラ宮はチベットの中心都市ラサに実在するダライ・ラマの宮殿)
第13話 光の中へ ☆ 白洲SDCから隔離、メモリーチップ入手、和平協定調印、白洲死亡{/netabare}
--------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)3、☆(並回)6、×(疑問回)4 ※個人評価 × 3.3


主題歌 「Lights」

投稿 : 2024/11/09
♥ : 17
ネタバレ

Ballantine さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ノンフィクションでやっちゃえばよかったのに…(6話まで

これぞ掘り出し物って感じのマイナーアニメです。


基本カメラマンの写真と動画が元にアニメが進んでいきます。
リアリティーは凄いあるんですけどややスローペースな感じが…

こちらは第一シーズンで1話から6話です。
第二シーズンは7話から13話の構成です。
ちゃっかりロボットものでもあったりしますが、
バトルは期待しないほうがいいです。
たまに戦闘シーンが見れる位でグロシーンもありません。
一切の笑いの要素も無く、完全にシリアスアニメです。
前半までは…バトルは後半が面白いです。


このアニメを簡単に説明すると中国のチベット問題と国連の構図を架空の世界にしてジャーナリストが真実を求めて追求する感じですね。

しかし公式サイトでシリーズ構成・脚本担当の野崎透が明言している。ただし、監督高橋良輔は本作にいわゆる「チベット問題」を描く意図は無いと述べているようです。
どっかから圧力がかかったのか…

チベット問題と言うと中国でのオリンピック開催をめぐる時のニュースがありましたね。


このアニメは色々と予備知識が必要なアニメだと思います。
どういう歴史的背景があるかや戦場のカメラマンが何故必要なのか等とてもわかりやすく書かれているのでこちらを参照する事をお勧めします。
アニメを見ながらこちらも平行して読むといいと思います。
公式サイトより↓
http://www.flag20xx.net/sakuhin/world.html

↑はFLAG予備知識集とFLAG外伝小説です。
この文章はSNS「PLAYLOG」の「『FLAG』応援blog FLAG予備知識集」に掲載されたものです。
外伝は面白いので注目です。
ってかこっちの方が物語がわかりやすいのは何故なんだ…
ハッキリと中国と出てくるからなのだろうか…

ストーリー(公式コピペ)
{netabare}20XX年、アジアの小国で勃発した内戦は、国連軍の介入をもってしても拡大し、泥沼化していたが、戦地で偶然撮影された一枚の写真によって、和平への動きが一気に加速した。
それはフラッグの写真——敵同士であるはずの兵士が戦闘中に互いに協力して聖地に旗を掲げる姿——だった。
フラッグは平和の象徴となった。
しかし停戦まであと一歩のところで、妨害を謀る武装勢力過激派にフラッグは奪われてしまった。
国連は極秘裏にフラッグを奪還すべく、SDC(Special Development Command)"シーダック"の投入を決め、さらにその活動の全てを記録するためカメラマンの帯同を命じた。
この任を依頼されたのは、白州冴子。彼女こそ、ことの発端であるフラッグの写真を撮った本人であった。
最新の強化装甲服HAVWC(High Agility Versatile Weapon Carrier)"ハーヴィック"を装備し、容易な作戦と考えていた部隊は、予想もしない反撃に遭い、苦戦を強いられる。
相手はただの武装勢力ではないのか?
部隊に同行する白州のカメラは、戦いの底に隠された真実に迫っていく─。{/netabare}


1話から6話感想
{netabare}ちゃっかりロボット出るのにバトル無いのかーい!とツッコミを入れたくなりました。
まぁ今見ると数年前なのでCGがちょっと気になるかもしれないですね。まぁ良い方ではあるんですけどね。
本当にリアリティー重視な感じでイイ雰囲気出してますね。
NHKとかで良くあるノンフィクション的な感じがよく出てる。
もっと尺取って細かく掘り下げてしっかりやってほしかった。{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 12
ネタバレ

しんばくん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

一風変わった視点が魅力 硬派な戦争物ドキュメンタリーチック作品

物語:4.1 作画:3.3 声優:3.0 音楽:4.0 キャラ:4.0 【平均:3.7】                           (75.7)

ジャンル        :戦争
話数          :全13話
原作          :高橋良輔、TEAM FLAG(Webアニメ)
アニメーション製作 :アンサー・スタジオ
総監督         :高橋良輔
監督          :寺田和男
シリーズ構成・脚本 :野崎透
キャラデザイン    :竹内一義
メカニカルデザイン :宮武一貴
音楽          :池頼広
主人公声優      :田中麗奈
主題歌(ED)      :「Lights」歌・作詞:信近エリ/作曲・編曲:大沢伸一

参照元        :Wikipedia「FLAG (アニメ)」

【概要】
 チベットをモデルとする中央アジアの架空の小国ウディヤーナの内戦を、カメラマン白州冴子を主人公として描く。第三者視点を一切廃し、一人称主観のカメラファインダーを示す画面でストーリーが進行する。作品タイトルの「FLAG」は、劇中の白州が撮影して国際的に有名になった写真に付けられたタイトルである。

【特徴】
①一人称主観のカメラファインダー越し視点、又は設置されたカメラファインダー越し視点
②カメラマン、ジャーナリスト
③ドキュメンタリーチック
④リアリティー、硬派
⑤戦争、特殊部隊、国連、ロボット

【長所】
・特徴に上げた5点がそのまま長所

【短所】
①静画の使いまわしが一層低予算感を漂わせてしまっている

【理由】
{netabare}[長所]
①本作最大の特徴である一人称視点ですが、徹底されてました。本作以外のアニメでは演出として一部のシーンで使われていることがありますが、FLAGでは常に一人称視点です。この徹底された演出は他の作品と大きく異なるので普通のアニメ作品に飽きた人にはお勧めできます。 

②主人公の白州冴子は元々自ら戦地に赴く戦場カメラマンではなかったが、行き詰まりを感じていた頃、後に師事することになる赤城の展覧会を訪れる。その後、赤城の勧めで内戦中のウディヤーナに向かい、後に平和の象徴となる一枚の写真「FLAG」を撮影することになる。物語は国連から再び戦地に赴き、写真を撮って欲しいと依頼されるところから始まる。本作は戦争の悲惨さも描かれるが、どちらかと言えば白州冴子のカメラマンとしての活動記録を追うことに重点を置いた物語です。この物語は戦争そのものに対して何かメッセージの様なものは感じませんでしたが、特殊部隊と同行する若手戦場カメラマンとしての経験や苦労が描かれた一連のストーリーとなっており、戦場カメラマンに対しての思い入れを強く感じ取れました。

③白州の師である赤城の昔語りがドキュメンタリー作品らしい演出となっていました。赤城を担当した声優は石塚運昇さん。石塚さんの渋い声は本作の硬派な雰囲気をより硬派に演出していました。

④武装集団の鎮圧など、ありふれたロボット作品のような派手な戦闘シーンはありません。人は銃弾を受ければ大怪我し、浴びてしまえば死にます。また、ロボットに搭載されたカメラ視点では制圧対象を真正面から見る場合もあるので、攻撃の目標にされれば銃弾はカメラに向かって飛んできます。

⑤長所という訳ではありませんが、特徴④と合わせて戦争物が好きという方には楽しめる内容かと思います。

[短所]
①動画はスナップ写真が多く映される為、静画が表示される時間は長めです。スナップ写真が多いのは演出上問題無いのですが、同じ写真が使いまわされているのは作品自体の評価を下げているように思いました。{/netabare}

【総括】
 若手カメラマンの白州が、国連の特殊部隊に同行した時の活動記録を、彼女の師である赤城がドキュメンタリー風に当時を振り返るという内容の作品。雰囲気は真面目で硬派。撮影内容は特殊部隊のインタビュー、日常、戦闘など様々。ロボットは制圧を目的とした戦術的な使われ方をします。また、上述の通り、徹底されたカメラファインダー越し視点、一人称視点が最大の特徴であり長所です。戦争物が好きで尚且つ少し変わった作品を観たいという方にお勧めの作品です。



【思った事・蛇足】

シリーズ構成・脚本担当の野崎透さんによれば
監督高橋良輔は本作にいわゆる「チベット問題」を描く意図はないと述べているそうです。


FLAG公式ページの高橋監督のインタビューにおいて
“アニメーションの場合は、なるべく作り物であったほうがいいと思ってますし、
矛盾しますが「リアリティ」と「らしいな」ということ、
それは作り物を前提にして「らしいな」ということが魅力的になるのであって、
作り物じゃないものは「らしいな」とは言わないような気がするんです。”と答えています。
また、実際の問題を取り上げるのは難しいとも答えています。


なるほど
あくまでも創作物はリアルっぽく見せることが魅力となるということなのでしょう。
それに、事実をドキュメンタリーにするのであればアニメにする必要は無いですね。


白州冴子についての想いのインタビューにおいては
カメラマンの撮った写真が世にどのような影響を与えるか自分でも分からないし
それが良いことなのか悪いことなのかも分からないと答えており
戦地にいるジャーナリスト達というのはすごく魅力的に写るとも答えています。


また、FLAGが監督にとってどんな位置付けの作品かという質問では
“『FLAG』の中で試みている「ドキュメンタリーのような」味わいというものが魅力的であるとすれば、
どなたかがまた「ああいう作品を作ってみたい」と、そう思わせることが出来て、
その中から一つでもヒットが出ればそういう方法論や表現が定着していくと思う”と答え、
“アニメーションの枠がちょっとでも広がればいい”と思ったそうです。


この様に戦場カメラマンやジャーナリストを題材にしたり
ドキュメンタリー風で一味違う視点からのアニメーションということで
本作は監督にとって意欲作であることが伺えます。


これらのインタビューを見て思ったことですが
元々低い予算しか組まれてなかったから少々粗末な作りになったというよりは
新しい試みの作品にする予定だから
リスク低減のために予算を割かれなかったように感じました。





それで
実際に観終えて面白かったのかどうかというのは
かなり面白かったです。


人間模様
武装集団の裏にいる人物
爆撃が起きた時の様子
作戦行動中の様子
国連本部の事情

等々
それに
緊張感高まるシーンもありました。
ロボの砲撃は短く鋭い轟音がまるで実際の戦車の砲撃音のようでした。


●雰囲気
一人称視点は『エースコンバット』のドラマパート。
ロボの作戦行動中の映像は『アーマードコア』。
ドキュメンタリーチックな部分は『メタルギアソリッド』のドラマパート。
この3作品を合わせた様な感じの雰囲気です。


総括にも書きましたが
洋画の戦争物が好きな方も楽しめそうですが
ミリタリー物ゲームのドラマパートが好きという方も楽しめるのではないかと思いました。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 10
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