Witch さんの感想・評価
2.5
北の某国の将軍様!? →「アルス様マンセー!!」がやたら鼻に付く
【レビューNo.168】(初回登録:2025/2/2)
ラノベ原作(なろう)で2024年作品。全12話。
1期の最後の模擬戦がコントのような締まらない出来だったので、戦が本格化
する2期はもう少し面白くなるかと期待していたのですが・・・
(ストーリー)
異世界に転生した主人公アルス・ローベントは、生まれ持った才能「鑑定スキ
ル」を活用して、世に隠れた「逸材」を発掘し、その陣容を整えつつあった。
そして世間ではミーシアン州の次期総督の座をめぐるクランとバサマークの争
いが激化、クラン陣営に馳せ参じるためにアルスも挙兵、戦において次々と武
功を挙げていくのだった。
(評 価)
・戦における緊張感のなさなどいろいろと残念な出来
「低予算なろう作品」ということで、作画についてはある程度大目にみる点
を差し引いても、戦闘シーンや軍議など大事な場面であまりにも緊張感がな
さすぎる。
ただただストーリーをなぞっているだけというか、話にメリハリがなく視聴
していてワクワクとかハラハラといった感情が全く湧いてこない。
これは演出等工夫でどうにかなる部分でしょう!
この辺は1期のレビューで書いた
>「鑑定スキル=情報収集」ってだけの能力なので、人材発掘以外の見せ場
>が創りづらい → 今後アルス様をどう魅せていくのか?
この課題に対するアンサーが
「仁愛に満ちた大将」
という路線を強く押し出したいという思惑を感じるところはありますね。
「『アルス様の仁愛(いい人ぶり)』>『戦記モノ』」
というみせ方にしたいみたいな。
しかし物語があまりにも"のべ〜"っとした感じなので、どっちつかずの共倒れ
となってる印象ですね。
それにアルス様の「仁愛エピソード」も他のレビュアーさんも指摘している
ように、短絡的でひねりがなさ過ぎてなんか薄っぺらく感じてしまうんです
よね。
・発掘した人材の活躍も期待外れ
これも戦になれば「発掘した人材が大暴れ」という展開を期待してましたが
残念な結果に終わったかなっと。
特にリーツやシャーロットといった武闘派組は。
・リーツ
戦で戦況を切り開くより、アルス様への過保護ぶりが一層ひどくなったり
戦いの最中に敵に武術指導を始めたりともうコメディ要員扱い
・シャーロット
特大火焔魔法で敵城の大門をぶっ飛ばすなどの描写もあるが
(これ位チート能力があればチマチマ作戦を練って攻める必要なくねえ?
って感じなんですがw)
とにかく見せ場が少なすぎる
むしろ隠密行動が得意なファムたち雇われ傭兵団の活躍の方が目立つだろう
っとw
しかし彼らも終盤でネタバレレビューを読む
・見どころはリシアの交渉術だけ
唯一の見どころは「サマフォース帝国の皇帝への仲介依頼」に関し、キーマ
ンとなる宰相シャクマとの交渉シーンですかね。
交渉にはリシアが中心となってあたるのですが
ネタバレレビューを読む
大局とシャクマの人間性を見定めたリシアの交渉術が光る面白いエピソード
ではありました。
ただこれもリシアが
ネタバレレビューを読む
個人的には、薄っぺらいストーリーの中でひたすら「さすがはアルス様!!」
を連呼して持ち上げるという
「アルス様マンセー!!」
がやたら鼻に付く残念な作品だったという印象かな。
「お前は北の某国の将軍様かよ!!」
とツッコミを入れながら観てた感じですね。
3期も決定らしいですが、個人的にはもういいかなっと。