共産主義で軍隊なおすすめアニメランキング 2

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86.0 1 共産主義で軍隊なアニメランキング1位
劇場版「幼女戦記」(アニメ映画)

2019年2月8日
★★★★★ 4.1 (478)
2507人が棚に入れました
統一暦1926年。ターニャ・フォン・デグレチャフ少佐率いる、帝国軍第二〇三航空魔導大隊は、南方大陸にて共和国軍残党を相手取る戦役を征す。凱旋休暇を期待していた彼らだが、本国で待ち受けていたのは、参謀本部の特命であった。曰く、『連邦国境付近にて、大規模動員の兆しあり』。新たな巨人の目覚めを前に、なりふり構わぬ帝国軍は、自ずと戦果を拡大してゆく……時を同じく、連邦内部に連合王国主導の多国籍義勇軍が足を踏み入れる。敵の敵は、親愛なる友。国家理性に導かれ、数奇な運命をたどる彼らの中には、一人の少女がいた。メアリー・スー准尉。父を殺した帝国に対する正義を求め、彼女は銃を取る。

声優・キャラクター
悠木碧、早見沙織、三木眞一郎、玄田哲章、大塚芳忠、飛田展男、濱野大輝、笠間淳、林大地、小林裕介、土師孝也、小柳良寛、高岡瓶々、森川智之、福島潤、田村睦心、戸松遥、チョー、稲垣隆史
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

今さらタイトルで敬遠もなかろうて

原作未読 TV版視聴済み


“存在X”とか説明なしに語られてるためTV版を視聴済みであることはお作法といってよいでしょう。
あいかわらず主人公が幼女である意味がわからない『幼女戦記』の劇場版となります。

たいしたこと書いてないけどミリタリ的見解はTV版のレビューに載せとります。
俺たたENDなTV版の最後覚えてます?※一応隠しときます。

{netabare}砂漠みたいな南方戦線に飛ばされて「どうしてこうなったー!?」ENDでした。
存在Xに対峙するには、信仰にすがるのではなくあくまで合理性で勝負する路線を突き進むのかどうなのか?と続編の注目ポイントをわたくしレビューで書いてますね。このモノの見方はブレてないです。{/netabare}

続きが気になる終わり方だったのでおおむね劇場版に期待するのはこんなところ↓
Q
1.答え出るん?
2.戦闘は派手になる? ※そこはホラ、、、映画だし(^^)

ざっくり回答は↓
A
1.出ません。
2.派手になります。市街戦闘ではぬるぬる変態的な動きをしてます。

スタッフや声優を引き継いで制作してるので大外しはありえません。安定して面白かったです。
ついでに、“信仰心と合理性”なのか“感情と理性”なのか?
“存在X”とターニャが対峙しての二項対立のような図式に見えてたけっこう重要な部分。
ターニャの対立軸として、この“信仰心”ないし“感情”を体現する存在が登場したこともファインプレー。もちろん{netabare}ターニャとの死闘の末戦死したアンソニーの娘。メアリー・スー(CV戸松遥){/netabare}のことです。

これで見やすくなりました。神VS人間よりも対立する両極端な人間同士のほうが物語が破綻しにくい。
己が正義とのぶつかり合いになって譲れない争いになりますし、元はといえば存在Xという同じ親から生まれた相反する二つの概念であるという深みとコクも出てきます。

【作品テーマ】

 存在Xとの落とし前をどうつけるのか?

⇒これは道半ばです。

【劇場版の面白いとこ】

 ◎ ターニャ VS メアリー・スー
 ○ 市街戦闘

きわめて劇場版らしい。劇場版に期待するところを満たした『劇場版幼女戦記』でありました。



※ネタバレ(もある)雑感

■世界観の意図

既視感のある国・人・軍事パーツを素直に楽しめる一方で、WWⅠとⅡをごっちゃにして~の史実との乖離や魔導部隊なる設定。純歴ヲタだとアレルギー出そうなのもわからなくもない。なんせ空飛ぶ人間が銃剣で戦闘機の翼をたたっ斬ることができちゃう世界ですから。これには一家言あって、


 これ外国でも流すんですよね?


アニメ大好きフランス・イタリアやアメリカ。ドイツも例外ではありません。それらの国を配慮して…なんてアホなことは言いませんよ。

 {netabare}ガチ史実ベースの世界作ってアナザーストーリー{/netabare} 

それに欧米人が耐えられるか?って無理だからちょっと外した世界観なのだと劇場版観て思いました。

選挙で選び渦中は熱狂した事実に蓋をして全部ナチスに罪を被せて、ニュルンベルク裁判の前と後とで分断を図り逃げ切ったドイツ。
反省したドイツを見倣え!って彼ら反省なんて微塵もしてませんけどね。「我々とは別のナチスなるもの」を作っておっかぶせただけです。もちろん賠償には応じてません。

次にアメリカ。原爆投下を正当化するストーリーは皆さん耳タコでしょう。自らの罪に向き合ってない点ではドイツと一緒。

イデオロギーにしちゃうのはどうぞご自由に!彼らの意見に乗ろうがかまいませんが、少なくとも私は日本国籍を有する者なら「違うだろ」と指摘し続けることがお作法であるとの考えです。

何が言いたいかっていうと、彼らのン百倍は反省している、なんなら反省しなくてもいいことまで、それにおかわりで“俺たちの反省はこれからだ”の勢いで反省している我々からすれば、

 {netabare}正当化だらけのお前らの豆腐メンタルじゃ受け止めるのは無理!{/netabare}

と思っちゃうんですよね。世界広しといえどもドイツ第三帝国を茶化せるくらいの表現の自由が認められてるのは我が国くらいなもんです。
ぶっちゃけ仮想ナ○スが活躍する作品なんてリアルに寄せすぎると×。これくらいのファンタジーっぷりでちょうどよいと思えるのです。そのうえでやや無理筋な作品設定については流れてる哲学が荒唐無稽でなければ無問題と考えます。


其の一:{netabare}「コミー(commie)」と共産主義者を忌避/軽蔑する単語をターニャ筆頭にガンガン発してます。

「なんでお前らソ連と組んでんねん?」みたいな。
日本に視点移せば、大日本帝国が必死でソ連食い止めてんのに何してくれてんだ?の心境です。レイトカマーのアメリカがアジア利権にちょっかい出すために日本を外そうとして失敗。中華人民共和国成立など共産国家の台頭を許し、朝鮮戦争からのベトナム戦争と余計な結果になったよな、と。
やや盛ってこれくらい言ったうえで、「でも今は仲いいよな」とするくらいでちょうどよいのです。{/netabare}


其の二:{netabare}義勇軍?メアリー・スーも狂気を帯びたちょっと危ない人設定です。

「正義を振りかざしてどんだけ無茶してきてん?」みたいな。
仮想連合国の象徴みたいな存在にメアリーを持ってきた意図。合わせ鏡と思いなさい!{/netabare}



■ドキッとくる至言

トンデモ設定もあるにはあるけど底流がしゃんとしてると私は思います。
たまにグサリとくる高速ストレートありませんでしたか?

・{netabare}「無能な働き者か…やっかいだな」

序盤。メアリー・スーの上官がメアリーを指しての一言。

 1.有能でやる気のある
 2.有能でやる気のない
 3.無能でやる気のある
 4.無能でやる気のない

リアルの現場でも3.が最も厄介であり、組織を破綻に導く存在として心にとどめて置かねばなりません。覚醒するまではひどかったですからね、彼女。{/netabare}


・{netabare}「まずもって勝つことが大事 正しく勝たねばなりません」
 「でなければいずれ歴史に笑われます」

参謀本部にて後方勤務の希望を伝えた時のターニャ。
勝ったほうが歴史を作るのはまさにまざまざと見せつけられているのが我々現代日本人でしょう。つまり転生前のおっさんターニャの知ってる歴史。賢者は歴史に学ぶ。よって、次は勝たねばなりません。
「思考放棄した俺の勝ちね」くらいの程度の低さを露わにしてるのが我が国です。軍事研究なぞしませんとドヤ顔で発表してる横で北朝鮮の核開発のために亡命する教授を輩出した某帝国大学とかなんのブラックジョークでしょう。「勝つために考えること」と「行使すること」は違います。

ガラスを拳で叩き息巻くお偉いさんに戦の収め方のプランはあるか?と問うたターニャさん。正しく勝たねばなりません。先述、日本を叩き潰したことでソ連の増長や朝鮮戦争ベトナム戦争へと発展した結果を見るにアメリカにとって正しい勝利だったのでしょうか?

リアルではこれがなかったのが大日本帝国の最大のやらかしです。正確には正しい勝利ならぬ正しい敗北のプランニング。戦闘で敗北しても戦争目的を果たす困難な作業をです。ぎりぎりで國體が守れたものの結果オーライ。次は結果オーライにならないように真剣に考えましょう。

でなければいずれ歴史に笑われます。
令和初頭の日本人が未来の日本史の教科書でどう書かれているかみものですね。{/netabare}



■(オマケ)主題歌について

{netabare}TV版の主題歌をアレンジ加えてもってくる演出にしびれます。
ターニャ役悠木さんが歌う「Los! Los! Los!」。このへん「トラ!トラ!トラ!」をなんかしら意識したのだろうと、“LOS”を調べてみましたが、スタジアムの名前だったりタイ王国の愛称だったりビンゴそうなのはなく、そのまま“LOST(喪失)”くらいの意味合いで受け取りました。

注)他のレビュアーさんからの指摘でLOSはドイツ語で別の意味があるらしいです。{/netabare}



これ2期ないと詐欺ですよ。待ってます!



視聴時期:2020年2月 

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2020.02.26 初稿
2020.09.21 修正

投稿 : 2024/11/09
♥ : 59

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

戦争が無ければ誰からも愛されて皆に愛情を与えていた少女…

この劇場版は、テレビ版の続きです。
そして、この映画では深く考えさせられたことがあります。
それは…


今まではターニャの魔力に匹敵する敵はいませんでした。
そのため、面白みに欠けていましたが、今回は違います。
ついにターニャの力量に匹敵する好敵手(ライバル)が現れます。

その名はメアリー・スー。
彼女は、ターニャが倒したアンソン・スーの娘。
メアリーが父に贈った銃をターニャが持っていることから、ターニャを父の仇と確信します。

メアリーは信仰心が深く家族思いの優しい娘です。
戦争さえなければ、彼女は銃で人を撃つことも拳で相手を殴ることもなかったでしょう。
誰からも愛され、多くの人に愛情を与えていたはずです。

しかし、今の彼女の生きる目的は父の仇を討つこと。そのためならば彼女は何でもします。

市街地でメアリーはターニャを見つけます。するとメアリーはターニャを追いかけ、銃を連射します。
もちろんターニャは銃弾をよけるので、メアリーが放った銃弾は民家に当たり、民家が壊れます。延焼します。

当然のごとくメアリーの銃弾で多くの市民が家を失ったり傷を負ったり亡くなったりしているはずです。
だけどメアリーは気づきません。自分が不幸にしている人がいることを…
今のメアリーには、復讐心しかありませんでした。

メアリーはターニャを追い詰めます。
拳で何度もターニャの頬を殴ります。ひと思いに殺せば良いのに、メアリーはそうしません。
散々殴った後、教会の礼拝堂へターニャを引きずります。
そこで恨みを言って殺すはずだった。

だけど、すぐに殺さなかったその甘さがメアリーの命とりでした。

おそらく、ターニャならば、相手が殺せるときを見つけたら、ためらいなく殺します。なぶり殺しにはしません。だって隙を見せることになるから…
それにターニャならば、そもそも仇を討つという発想すらありえません。

だってこれは戦争だから。国同士が認め合った人と人とが殺し合う戦いだから。
仇という概念を持つと、戦争は果てしなく永遠に続くことをターニャは知っています。
彼女の考えは、いつも合理的です。

家族思いで心の優しいメアリーと合理的で冷血なターニャ。
あなたは、どちらが多くの一般市民を殺傷していると思いますか?

投稿 : 2024/11/09
♥ : 48

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

なんでこーなった!

原作未読 1時間45分

TV版の「幼女戦記」の続きです。先にTV版を観ることをオススメします。

次々と最前線の戦場を駆け巡る(駆け巡らされる)異世界から転生させられた少女ターニャ・フォン・デグレチャフ少佐率いる帝国軍第二〇三航空魔導大隊のお話。

今回は、TV版で因縁が出来たある少女とのお話がメインとなっています。

TV版と同じく調子に乗ったところもあり、夢の後方勤務とはならず大部分が戦場でのお話でバトルシーン満載でした。

バトルシーンは大画面と音響で映画ならではの大迫力です。

ターニャの禍々しい顔芸も健在ですw 観ていると幼女という感じは全然しなくなりますねw

まだまだ続きがありそうです。次回があるのならばTVに戻ってほしいですね。

EDは、ターニャ・フォン・デグレチャフ少佐役の悠木碧さんが歌う「Los! Los! Los!」とTV版のOPを歌うMYTH & ROIDさんの新曲でした。

最後に、TV版と同じで自業自得な面が多かったですねw

投稿 : 2024/11/09
♥ : 41

64.1 2 共産主義で軍隊なアニメランキング2位
シュヴァルツェスマーケン(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (326)
1677人が棚に入れました
アージュの人気ゲーム『マブラヴ オルタネイティヴ』のスピンオフ作品。

1983年のヨーロッパを舞台に、東ドイツ軍の戦術機部隊“第666戦術機中隊”(通称:黒の宣告(シュヴァルツェスマーケン))に所属する青年・テオドールの物語が描かれる。

声優・キャラクター
鈴村健一、田中美海、山本希望、南條愛乃、安野希世乃、安済知佳、加藤英美里、村瀬迪与、三宅健太、田村ゆかり、成田剣、沼倉愛美
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

説得力がにゃい

正体不明の地球外起源種BETAと人間の戦いを描いた物語。
マブラヴオルタネイティヴの外伝作品です。

ゲーム版の本編はプレイ済みです。
ラノベのシュヴァルツェスマーケンは未読。


さて、この作品、世界観の説明がほとんどありません。
主軸が置かれているのは人間同士のドンパチ。
そのため、人類共通の敵であるはずのBETAが添え物状態です。

もし詳しい背景を知りたければ、本編を知らなければいけません。
一見さんには辛い作りです。


しかし、本編を知っていると今度はシュヴァルツェスマーケンが微妙に感じてしまいます。
キャラにも物語にも説得力がないんですよね。


冒頭こそ斜に構えて舌打ちばかりしている主人公。
しかし、2話3話であっという間に柔らかくなり、「お前を守る!」みたいなヒーローキャラに変身します。
登場人物はドイツ人なので、名前も当然ドイツ語。
馴染みのないドイツ語の名前を覚えるより先に、主人公が覚醒!
さすがに早すぎて笑ってしまいました。

他の人物も、人類の存亡をかけた戦いなのに頭がお花畑で、どうにも好きになれません。

いつも重要人物ばかり生き残る……みたいな展開もちょっとね。
拾った女の子がいきなり最強の部隊の人員に加わるなんてのも苦しすぎます。
もうちょっと納得の行く説明が欲しいところ。

「あ……そうなの」ってな感じで、「見せられている」感覚に陥りました。


ただ、原作の評判はいいみたいです。
つまり、1クールにおさめるため、スピード重視になり、説得力が殺されたということなのかなぁ。。

それに決して見られない質というわけではありません。
最後まで見せる力はあると思いますし、着地点は無難。

シリアス一辺倒としては色んな面で押しが足りないなぁと思ったのです。


なお、前作のトータル・イクリプスで原型が出来上がったのか、BETAや戦術機がちゃんと動くようになりました。
前作放映時は紙芝居でしたからね……着実に進歩しています。

オルタネイティヴ第二計画とある通り、少しずつ材料を揃えて、いつかは本編をやるのかも。
本編は大好きなので、もしやるにしてもこけて欲しくないです。

こうして外堀を埋めていくのはいいのかもしれません。



以下、これだけ分かればなんとかなるかもしれない、簡単な年表とバックボーン。
{netabare}
1944年 第二次世界大戦終結。日本は負けたが、軍は解体せず帝国のまま
1950年 軍事・宇宙開発が加速し、惑星探査計画開始
1957年 宇宙探査用の多目的ユニットが実用化
1958年 火星探査機が未知の生物と接触し消息不明に
1967年 月面探査チームが謎の生物と接触し全滅。BETAと名付けられ、交戦状態に
1972年 アメリカが宇宙開発用のユニットをベースに拡張・武装した「戦術機」の存在を公表
1973年 月から今の中国あたりにBETAが飛来。レーザー種という航空戦力の天敵が現れる
1974年 カナダにもBETAが飛来するが即座に核で殲滅。カナダはオワタけどアメリカは無事

以降、ユーラシア大陸の大部分にBETAが広がりハイヴという巣が作られる
戦術機が実戦配備され、各国での戦術機開発競争が始まる

1978年 ヨーロッパが主戦場に
1983年 東ドイツ、今作のシュヴァルツェスマーケンの舞台
2000年 アメリカ、前作のトータル・イクリプスの舞台

* BETA単体は飛べず、基本的に徒歩でしか侵攻できない
* 地上戦を含む3次元動作が可能な戦術機は、航空戦力の代わりに進化(名前が現実の戦闘機と同じ)
* 航空戦力が使えないが、レーザー種がいなければ爆撃等が可能になる
- レーザーの出力を落とせるのが重金属雲
- 懐に飛び込んでレーザー種だけ倒すのがレーザーヤークト
{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 28
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

BETA? ナンノコト? メインは人同士の戦い、謀略に裏切りが盛りだくさん!

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
「マヴラヴ オルタネイティヴ」(エロゲ)のスピンオフ作品ですが、本編の前日譚のため、本編プレイは必須ではありません(私も未プレイですから、多分ですが)。本編は、迫り来る異形の者(BETA)と人類の尊厳をかけて戦うセカイ系作品らしいですが、本作は、冷戦時の東ドイツの世界観を下敷きにした、人間対人間の戦い(謀略)がメインです。

本作、「BETA」のデザインがかなりキショイので、「アニメでもそういうのムリ!」って人には合わないと思いますし、人間関係においても、途中でかなりえげつない描写もあります。アニメに癒しを求める方にも合わないでしょう。

そんな感じで、色々と尖ってる作風ではあるものの、見所もあるアニメです。毎話、「次はどうなるのかな!?」ってドキドキは楽しめるので、興味があれば、是非。


【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
何の予備知識もなく(マヴラヴと知らず)観た初回、レーザー級が出た時に、懐かしさで泣きそうになりました(トータル・イクリプスは視聴済みだったので)。まさか、あんなキモいのに再会し、感動する日がくるとは(笑)

グロは嫌いだけど、戦争もの(特に化け物相手だと)だと不思議と観られます。戦術機は完全にヴァンツァーにしか見えませんね、戦闘画面の緑色の線とかはARMORED COREだしw

旧東ドイツやその秘密警察を下敷きにした世界観は、様々な議論をよびそうですね。私は、フィクションはフィクションと割り切ってるんで、その辺は気なりませんでしたが。

途中までは興味深く観ていたのですが、第6話の兄妹のゴニョゴニョで完全にドン引き(義妹とはいえ、個人的に、生理的にダメなんです)。視聴断念を考えました。

視聴を継続できたのは、ひとえにレーザー級への愛ゆえに(笑) というのは半分冗談としても、最初から最後までずっとシリアス&悲劇で、続き&結末が気になったのは事実。

作品の中盤以降は、正に「死が死を呼ぶ」展開。最終回なんて、歴代ガンダムシリーズを思わせる死にっぷり。でもまあ、無駄死にはしてないし、作画も良かったんで満足かな。

「失ったものは大きく、得たものはない。だが、これは前進である!」と、どっかの砂の国の国王もおっしゃっていますので、これからの666中隊に期待したいです! (と、思いたいんですが、この作品がマヴラヴ オルタネイティヴ以前の世界を描いたスピンオフである以上、今後の結末は規定路線なんだよな……鬱)

最後に、文句をひとつ。リィズの死に際のシーンで、テオドールに「お前のお兄ちゃんなんだからな」なんて言わせるくらいなら、それこそ6話のゴニョゴニョは不要、むしろマイナスでしょ。だったら最後まで(テオは)兄妹愛を貫こうよ。リィズの歪んだ愛情を表現したいのだろうけど、リィズに迫らせて、テオドールが断ればいいだけ。誰であれチャンスがあればとりあえず抱いとくとか、エロゲの主人公か!(いや、エロゲですがw) 本当は評価4にしたいけど、6話で-1です。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 25

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

どんな状況でも人々の争いはなくならない

原作未読 全12話

前に放送されたトータルイクリプスより前のスピンオフ作品。ヨーロッパで謎の生物BATA(結構気持ち悪いですね)の進攻を食い止めようとしている東ドイツの最強の戦術機部隊666中隊を中心に、BATAとの戦いや国内の争い・陰謀・愛憎などを描く作品です。

世界観、乗っている機体や戦闘服などにはトータルイクリプスと共通点もあるもののお話自体は独立しているので、トータルイクリプスを観なくても大丈夫です。

現実とリンクしている部分もあるのでリアリティもありました。(秘密警察や東西ドイツやベルリンの壁など)

キャラは、シリアスな作品の割に女の子は可愛く描いていますね。(トータルイクリプスも同様でしたが)666中隊も女子の比率が高いです。

BATA側でのお話はない(内情は描かれていませんね)ので、人間側のお話が中心となります。重く悲しいことが多いですが、最後は希望が残るお話でした。

戦争ものなのでたくさんの人が死にます。苦手な方は注意してくださいね。

トータルイクリプスは私には合わなかったので視聴するかどうか迷いましたが、コミカル部分をいれたり中途半端で終わったトータルイクリプスに比べて、突っ込みどころはありましたがシリアスで中だるみもなくきちん終わっているこの作品を観てよかったと思っています。

OPはfripSide、EDはキーマンの2人の女性を演じた声優さんが歌っています。どちらもこの作品に合っていましたね。

最後に、ドイツのお話なので名前がなかなか覚えにくかったですねw

投稿 : 2024/11/09
♥ : 25
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