修羅場でバトルなTVアニメ動画ランキング 2

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年01月17日の時点で一番の修羅場でバトルなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

78.9 1 修羅場でバトルなアニメランキング1位
機巧少女は傷つかない(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (1656)
11011人が棚に入れました
《機巧魔術(マキナート)》が隆盛を極めるイギリスのリヴァプール。日本からやってきた留学生・赤羽雷真(あかばねらいしん)は、美しき少女の姿をした《自動人形(オートマトン)》の夜々とともに、《機巧魔術(マキナート)》の中枢・ヴァルプルギス王立機巧学院の門を叩く。全ては《機巧魔術(マキナート)》を操る人形使いたちの頂点であり、尊敬と畏怖の象徴である《魔王(ワイズマン)》の称号を得るため。それには《夜会(やかい)》と呼ばれる学院の成績上位者100名で行われるバトルロワイヤルを勝ち抜かなくてはならない。《自動人形(オートマトン)》を駆使し、最後の一人になるまで争い続ける闘争の宴、《夜会(やかい)》を舞台に、圧倒的なドラマと手に汗握る攻防が繰り広げられる学園バトルアクション超大作が幕を開ける!

声優・キャラクター
下野紘、原田ひとみ、高本めぐみ、阿澄佳奈、岡本信彦、中田譲治、伊藤静、ゆかな、茅野愛衣、小倉唯、小野友樹、梶裕貴、櫻井孝宏、諏訪部順一、種田梨沙、西明日香、能登麻美子、花澤香菜

ストライク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

マシンドールは一途なの

原作 ラノベ 未読

全12話

ジャンル:学園ラブコメハーレムアクションファンタジー

魔術によって人形に生命を吹き込み操る機巧魔術を扱う人形使いが存在する世界のお話。
ウィキより


主人公の 雷真が操る自動人形 夜々が可愛いですね~
雷真の事が好き過ぎて、夜這いしたり、やきもち焼いたり・・・
一途で献身的で、泣いたり笑ったり いろんな表情も見せてくれます。
多くの男性は(こんな自動人形なら欲しいな・・・)って思った事でしょう^^

その他にも、ツンデレ、天然、妹属性など、キャラは可愛いので、自分にはキャラ目当てに見る作品でした。

主人公は、どっかのラノベ作品に出てきそうな「ほっとけないよ」精神の持ち主で、ベタだな~っと・・・
それに、なんでそんなにモテるのか?
ちょっと安易にも感じました。

ストーリーも、複線が回収しきれてないし、ありきたり感が否めませんでした。
特に、過去の出来事が、あまり明かされていないのが残念。


キャラデザは、好みが分かれそうですが、自分は好きな方でした。


総評すると、ストーリーを楽しむより、キャラが可愛いく感じれれば、キャラ目当てに見る作品。
自分はそうしてました ^^

2期があれば見ますけどねw


OP:「Anicca」歌 - 原田ひとみ

ED:「回レ!雪月花」歌 - 歌組雪月花[夜々(原田ひとみ)、いろり(茅野愛衣)、小紫(小倉唯)]


EDは、中毒性の強い曲ですね! 好きな人 多そうです。
しかし、あんな早口 よく口が回るな~って、関心しちゃいますw ^^

投稿 : 2025/01/11
♥ : 61

えんな さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

感想

ん~・・・これだけじゃ分からない部分が多すぎ
原作を見ないといけないのか~?

中途半端に終わったから2期があるよね??

正直、EDの「回レ」しか頭に残ってないよ!。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 53
ネタバレ

cross さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

キャラデザ良好、戦闘シーンも中々の出来栄えだが、設定の作り込みの甘い上に詰め込みすぎで滅茶苦茶な印象しかない残念な物語。【総合評価:67点】

2013年秋全12話にて放送された作品。
原作はライトノベルで現在も刊行中、原作1~3巻の内容で3つの物語から成っています。

物語の大筋としては……
世界大戦の影が見え隠れする20世紀初頭と言う時代背景。
魔術によって自動人形(オートマトン)に生命を吹き込み操る人形使いが存在する世界。
主人公である赤羽雷真は、人形使いの頂点である『魔王』を決めるための『夜会』に参加する為に大英帝国の機巧都市リヴァプールにあるヴァルプルギス王立学院に留学する。
と言った感じです。

物語としては、主人公が巻き込まれたり首を突っ込んだりと言う形で事件に関わり、その事件を解決して、渦中にある女性キャラクターが主人公に好意を抱く。
そして、事件の合間に複数の女性キャラクターと主人公の掛け合いを描くハーレムラブコメ的な流れ。
ラブコメ要素とバトル物要素を掛け合わせた作品としては王道の物語運びですね。

キャラクターデザインは淡い色使いで全体的に柔らかいタッチ。
そのデザインも相まって、登場する女性キャラクターは全般的に可愛らしいものに仕上がっていますね。
この点はハーレムラブコメとしての要素を引き立たせるのには大きな力を見せてくれていたと思います。


ですが、ハーレムラブコメの要素としては中々の出来なのかもしれませんが、バトル方面、物語の本質の側面に関してはかなり雑な印象が見受けられます。
ひとつひとつの設定等は専門用語の乱用で取っ付きにくい割りに作りこみの甘さや粗がかなり目立ちます。
そんな設定が幾つか重なり合っていくと、どうにも物語り全体として纏まりが全く取れていないように思えて成りませんでした。

{netabare}
まず『魔王』を決する闘い、冒頭から物語の中心となるであろうと想像される『夜会』。
物語の一本の柱とも言える部分にすら疑問点があります。
『魔王』と言う人形使いの頂点に立てば禁忌とされる領分にまで踏み入ることが出来る。
そんな人形使いの頂点決める戦いにも関わらず、開催されるのが学園規模で生徒同士でしかないと言うもの。
まず、この点も正直意味が分かりません。
えっ、学園最強=人形使いの頂点?そんな訳無いだろww『魔王』の称号大安売りだなww
この時点で『魔王』と呼ばれる称号の曖昧さが半端じゃないですね。

更に各ストーリーの中心となる事件が『夜会』の期間中に起こっていますが、一度事件が始まると『夜会』の参加そっちのけ
その点に関しては怪我人は療養中は参加を免除される的な説明がありましたが……
えっ?毎日一人ずつ参加者が増えていくバトルロイヤル形式なのに怪我で参加出来ないから、治ったらまた復帰します?
何を言ってるんだ?そんなのが罷り通るなら早々に怪我して最後の方まで療養で簡単に終盤まで残れるじゃないですかww {/netabare}

専門用語の多さでそれっぽい雰囲気にしているだけで、設定が粗過ぎて物語冒頭から核となっている『夜会』に関してもこんなご都合主義も極まったといった感じですからね。
そこに兄への『復讐』、『神性機巧』、他にも暗躍する様々な組織、世界大戦影が見え隠れする中での軍事や国の動き……

『魔王』や『夜会』についてだけでも粗が目立つ中、他にもややこしい要素を詰め込みすぎ。
今後の物語の展開に繋がっていく設定や伏線も多く張られているのですが、無論、原作三冊分のアニメでは完全にそれらは放置されています。
唯でさえ設定の作り込みが甘く、疑問点やら曖昧な点が多い中、設定や伏線を盛って来るのでアニメ12話における物語は完全に滅茶苦茶な状態のまま終わってしまいます。

やりたい事だけが多く収拾が全くついていない、凝った作品と言うよりも無茶苦茶な印象しか受けませんでした。
正直、第二期、第三期と続いていかなければ意味を成さない滅茶苦茶な展開の作品でしかありません。
まぁ、第二期、第三期と続いていき、世界観や設定、伏線の回収が納得できる様に行われていけば伸び代はかなりあるのかなと思わなくも無いですが……
アニメ12話、作品としては序盤の作りこみからこの甘さと言う事から判断すると、正直、ちゃんと纏まるという期待は薄いですがね……


先に述べたようにキャラデザの可愛らしさ、そんなキャラクター同士のハーレムラブコメ的な展開を描く日常パートはよく出来ていると思います。
そして、戦闘シーンもキャラデザが可愛らし過ぎてちょっと違和感こそあれど、戦闘シーンそのものはそこそこの出来栄えだと思います。
声優の演技も、OPやEDに関しては良く出来ている印象で特にEDの『回レ!雪月花』はテンポが良く耳に残る曲でかなりの中毒性でしたww
全体的に及第点を満たしていただけに、設定面の甘さで物語性がボロボロだったのが非常に悔やまれます。

あまり細かく設定などを気にしだしたらキリがないので、未視聴の方は細かく考えずに映像面のみを楽しむぐらいのスタンスで視聴することをオススメいたします。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 48

85.8 2 修羅場でバトルなアニメランキング2位
ゴブリンスレイヤー(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (1049)
5055人が棚に入れました
「俺は世界を救わない。ゴブリンを殺すだけだ。」
その辺境のギルドには、ゴブリン討伐だけで銀等級(序列三位)にまで上り詰めた稀有な存在がいるという……。
冒険者になって、はじめて組んだパーティがピンチとなった女神官。
それを助けた者こそ、ゴブリンスレイヤーと呼ばれる男だった…。

声優・キャラクター
梅原裕一郎、小倉唯、東山奈央、井口裕香、内田真礼、中村悠一、杉田智和、日笠陽子、松岡禎丞
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

英雄譚には決して載らない名もなき男の話

2019.01.06記
原作未読


重たい話と聞いたので。シリアスものは好物なのです。
全12話のダークファンタジー。下手なあらすじより↓のキャッチコピーが分かり易いです。

『俺は世界を救わない ゴブリンを殺すだけだ』

{netabare}目の前で姉をゴブリンに凌辱されて殺されたトラウマを基盤に{/netabare}ゴブリン殺しに執念を燃やす寡黙な男の物語です。
RPGでもステータス低め。こんぼうで屠れるくらい非力。雑魚キャラの代表格のゴブリンですが、習性を聞くとけっこうパンチが効いてる感じです。
臆病。集団で村を襲う。略奪種族で物を作る発想はない。メスがいないため他の種族(人間とか)に種付けする。対人間の場合、男は殺し女は輪姦す。生き残ったものは学習し力を蓄えてく。成熟度にあわせて、ホブ・シャーマン・ロート・チャンピオンなど意外と種類豊富だったりもします。
まあ同情の余地はない感じです。{netabare}子供のゴブリンを容赦なく叩き殺すシーンがありますが感情動かされることはありません。当たり前のことです。とはいえ珍しい描写ですね。子供に手をかけるのってご法度みたいなところがありますから。{/netabare}

エログロに目がいきがちではあります。ゴブリンの習性を鑑みて、主人公ゴブリンスレイヤーVSゴブリンのシンプルな対決構造でもあります。無論エログロないしバトルの賞味期限はそれほど長くないため屋台骨が必要です。この作品の場合はこちらを面白く感じられるか?なんだと思います。それは、、、


 愚直にPDCAを回す職人の話


1話 ビジュアルで視聴者を引き付ける
2話 世界のルール説明
視聴理由がカタルシスを得る目的なら違いますし、物語構成は後半追い上げ型ともちょっと違いますので、2話まで観て肌に合わなければ撤退可でしょう。
そしてこの主人公であるゴブリンスレイヤー。ひたすらゴブリンを狩る男は実は意外と弱い。ステータスはきっと半端なものでしょう。だからこそ、考えて実践し修正しそして繰り返す。感情を廃した極端なまでのストイックさは弱さを覆い隠すための鎧のようにも思えます。

世界を救う勇者ではなく、町の一介の小鬼殺しにスポットをあてる発想は自分には新鮮でした。その昔やっていた某『プロジェ○トX』が好きな御仁にはこの物語はけっこうしっくりきそうな気がします。どこかしら中島みゆきの歌声が聞こえるようなそうでないような。“女神官”“妖精弓手”キャラの固有名称無い理由が名もなき地上の星の物語だからというわけではよもやあるまいとは思いますが。。。
自分はしっくりくるものがあって楽しめました。

なお、コミュニケーションを取るのがド下手な今後の彼が心配です。待つ女“牛飼娘”を筆頭に、好意を寄せてくれる面々から影響を受けてさらに一段レベルが上がって欲しいですね。
{netabare}協力を仰いで総力戦へと繋がった最終盤は意外と彼には人望のあることがわかりました。一人の限界を超えて複数人のパーティをマネジメントできるならレベルアップも可能でしょう。{/netabare}

淡々というより黙々とした展開。その中で“妖精弓手”“女神官”“牛飼娘”“受付嬢”ら女性陣がアクセントを加えて飽きのこない作り。良作です。



■余談 ※あくまで個人的所感です
リアルでも“女子高生コンクリ詰め殺人事件”を筆頭に、国内においても、まるでこの作品で描かれたゴブリンの所業と思しき事件はあるとの前提ではありますが、規模と実態という意味で、
{netabare}本作は『竹林はるか遠く-日本人少女ヨーコの戦争体験記』に記述されている世界の異世界版と見立てて鑑賞してました。
※詳細は省きますが一言でいうと敗戦後の引き揚げ体験記で、原典はアメリカの中学校で教材として扱われておりました。しかしこの物語を当の日本人が知りません。{/netabare}
{netabare}誤解無き様、特定の国・民族を貶める意図はありません。事実の把握、起こったらどう対処するか、起こらないようにどう対処するか、それ以上でも以下でもないです。己の思考に自信満々との傲慢さもなく、集合知を信頼したいので事実は共有されるべきと考えてます。これをもって憎しみを増幅させるから止めろとのご意見は拝聴しても、「仮に起こったらどうするか?」または「同じことが起きない様にどんな準備をしてるか?」と問うことになると思います。{/netabare}

第二第三の剣の乙女を生まないようにするのが男子の務めでしょう。

{netabare}「わかってもらいたかった 怖くてつらくて痛くて恐ろしくて そんなことがこの世にあって そういうことをするものがこの世界にはいる 分かってもらいたかっただけです」剣の乙女(第9話){/netabare}

奇しくも世界を救った勇者さんが言ってるじゃないですか。

{netabare}「僕たちが世界を救ったって村が滅んじゃったらやだもんね~」勇者さん(最終話){/netabare}

{netabare}その勇者さん、魔人王を前にしてこうも言ってました。「これが終ったら村に戻って三人でお祭りに行くんだー!」(10話)。{/netabare}

大事を成す(世界を救う)者にも依って立つところ(村)は必要です。足元を支える裏方さんのお話でした。



視聴時期:2018年10月~12月 リアタイ 

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2019.01.06 初稿
2019.06.22 追記
2021.08.20 修正

投稿 : 2025/01/11
♥ : 89
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

TRPGの世界観に抗い、サイコロの出目に左右されず生きる

アニメーション製作:WHITE FOX、監督:尾崎隆晴、
シリーズ構成・脚本:倉田英之、脚本:黒田洋介
キャラクターデザイン:永吉隆志
原作:蝸牛くも

RPG世界に存在するモンスターのなかで最弱とされるゴブリン。
退治しても稼ぎが少ないため、冒険者たちは要請を避けることが多い。
しかし、ゴブリンだけにこだわって討伐する男がいた。
多くの人々は蔑みも込めて、彼をゴブリンスレイヤーと呼んだ。

残酷描写が話題になった作品で、海外からの人気は高い。
その理由として考えられるのは、
主人公のキャラクター像だと想像する。
復讐の炎に身を焦がす、過去に傷を持つ男というのは、
ハードボイルドを好む層に魅力的に映るのかもしれない。

元はアスキーアートを使用した二次創作的な作品で、
ゴブリンだけを殺す男がいても面白いのではという
単純な発想から生まれ、様々な既存作品のキャラクターを
当てはめて発展させたものだ。
そんな経緯からか、登場人物たちには全員名前がない。
例えば主人公のゴブリンスレイヤーは、
ドラクエに登場する「さまようよろい」がモデル。
鎧兜の後ろから出ている赤い飾りのデザインなどは、
完全に「さまようよろい」と同じだ。
ほかにも牛飼娘が『銀の匙』の御影アキだったり、
鉱人道士(ドワーフ)がハンター×ハンターのネテロ会長だったりと、
言われてみると、確かに似通ったデザインだったりする。
調べてみると、それぞれモデルがあるので面白い。

さらに世界観はバックボーンとされているTRPGという、
テーブルゲームのひとつである会話型RPGを想定している。
プレイヤーはサイコロを振ることで運命が決まっていく。
作中で頻繁にサイコロが出てくるのはそのためだ。
ゲームマスターという全体を裁定する神のような存在がいて、
秩序や平和を望む人々と魔人王が支配する混沌を
目指す勢力に世界は二分されている。
これらを理解していないと、
作品の全体像が見えないのが正直なところだ。

というのも、この作品をリアルなRPGというつもりで
観ていると、かなり多くの部分で疑問を感じてしまう。
まず、ゴブリンをこの世界で弱いとしている
説得力をほとんど感じることができない。
もちろん、RPGをやったことのある人なら
事前のイメージでそう思えるだろうが、
この作品のゴブリンは知性がないといえど、
普通に剣を振り回してくるし、毒を塗った弓矢も放ってくる。
毒にやられると短時間で死んでしまう。
死亡すると生き返ることができない。

この世界では物語の何年も前からゴブリンによる殺戮が頻発している。
性格は狂暴で、人間を殺して強奪することを当然と思っている。
そんな危険な相手が雑魚と見なされ、相手をするのが
駆け出し冒険者しかいないということが既に納得できない。
当然ながら、複数で来られたらやられてしまう。
シャーマンや「渡り」などの上位種がいれば尚更のこと。
これは国家レベルで対処しなければならない事件だ。
しかも、ゴブリンはオスしかおらず、女性の人間を襲い、
短い期間で自分の子供を何匹も産ませることが可能だという。
だとすると、ゴブリン相手に女性の冒険者、
しかも駆け出しが討伐に向かうことなどあり得ない。
これは、より残虐シーンを描きたかったためだけと思え、
個人的には、設定が破綻していると感じた。

また1話でリアルな描写を入れているのは良いのだが、
{netabare} そのままの世界観で物語が進むのかと思うと、
その後は、百匹以上はいると思えるゴブリンたちを、
たった5人で殺してしまうなど、
どう控えめに見てもリアルなどとは思えない。
相手が毒を使うときに限って、
毒に反応するカナリアを連れて行くのも{/netabare}ご都合主義だ。
リアル描写として納得できるのは、
洞窟で長い剣を持っていくのはタブーということや、
大量のゴブリンを刺すときに血糊で滑るので、
敵の武器で殺していくというところくらいなもの。
途中からは普通の異世界ものとなってしまった印象だ。
またゴブリンスレイヤー以外のキャラの掘り下げも
ほとんど見られず、凡庸なストーリーといえる。

ただ、この作品をリアルなどと考えずに、
残虐シーンのある異世界ものという感覚で、
そしてTRPGということを踏まえて観ると楽しめる。
{netabare} 例えば、8話でゴブリンスレイヤーが、
死にかけるのだが、{/netabare}
TRPGの神のような存在が興じる不条理な世界に
抗うという描写があって、面白いと思った。

全体の作画の雰囲気や効果音、OPの音楽などは
この作品にとても合っていたと思う。
また、全12話の物語を俯瞰して、
ゴブリンスレイヤーの人生を追って考えてみると、
構成や脚本は上手くまとまっている。
これは、最後の2話分の展開が優れていたことが大きい。
視聴者は最初から少しずつ
ゴブリンスレイヤーの苦悩を見せられている。
{netabare}村が襲われ、大好きな姉が目の前で凌辱され惨殺されたとき、{/netabare}
怖くて動けなかったことに対して自分を責め続け、
ゴブリンを殺すことに異常な執着を持つようになる。

そんな心を失った男が次第に、他人に心を開き、信頼を得ていく。
多くの人々の力を借りて{netabare}大量のゴブリンから牧場を守ったことで、
ゴブリンスレイヤーのなかで何かが大きく変わった。
その結果「ゴブリンを殺すだけ」ではなく、
「冒険者になりたい」という将来の希望を
初めて口に出すことができたのだった。{/netabare}
苦しみも哀しみも、そして喜びも他人と分かち合えることが、
人生をより豊かにすることを彼は初めて知ったのだ。
このゴブリンスレイヤーの心情の変化に
至る展開は上手く描いていた。
ラストに続編があるようなテロップが出たが、
ひとつのお話として、現時点でしっかり完結している。

自分の望むことを得るためには、
サイコロの出目になど左右されないほどの
何かをやり切るだけの強い意志と
周りを動かすだけの力が必要なのだ。
(2019年2月9日初投稿)

投稿 : 2025/01/11
♥ : 84
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

現実の魔物退治ってこういうことだよね・・・

原差悪未読。最終話まで視聴。

【衝撃的な第1話】
すでに多くの方がレビューされているので、詳しくは語りませんが・・・。

{netabare}衝撃的でしたね。
インパクトがありました。
ここで引いちゃう方には、残念ながら向かない作品と言うことになるんでしょうか。
そして、エロさとともに強調されたのがグロさ。

魔物退治って、現実にはこんな感じなんだろうなって思いました。
どこかファンタスティックに描かれることが多い魔物退治ですが、現実ってこうなんだろうな、っていう・・・。{/netabare}

【決して最強とはいえない主人公】
{netabare}かなり苦戦してましたね。
力で圧倒するというよりは、『知恵で勝つ』戦闘。

数で圧倒するゴブリンに苦戦するとか、結構リアル。
ここでも、現実の魔物退治を感じることが出来ました。{/netabare}

【ほのぼのほっこり日常パート】
{netabare}対照的に、日常パートは、ほのぼのほっこり!
平和な日常にホッとします。

ほのぼの日常パートと陰惨な戦闘パート。
このギャップが、この作品の魅力の一つかと・・・。{/netabare}

【物語を盛り上げる豪華声優陣】
小倉唯、井口裕香、内田真礼、東山奈央、中村悠一、杉田智和、松岡禎丞、日笠陽子・・・。
贅沢な声優陣ですよね!

投稿 : 2025/01/11
♥ : 63
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