2023年度の仲間おすすめアニメランキング 61

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2023年度の仲間成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年10月06日の時点で一番の2023年度の仲間おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

88.1 1 2023年度の仲間アニメランキング1位
葬送のフリーレン(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★★ 4.2 (597)
1897人が棚に入れました
勇者ヒンメルたちと共に、10年に及ぶ冒険の末に魔王を打ち倒し、世界に平和をもたらした魔法使いフリーレン。 千年以上生きるエルフである彼女は、ヒンメルたちと再会の約束をし、独り旅に出る。それから50年後、フリーレンはヒンメルのもとを訪ねるが、50年前と変わらぬ彼女に対し、ヒンメルは老い、人生は残りわずかだった。 その後、死を迎えたヒンメルを目の当たりにし、これまで“人を知る”ことをしてこなかった自分を痛感し、それを悔いるフリーレンは、“人を知るため”の旅に出る。 その旅路には、さまざまな人との出会い、さまざまな出来事が待っていた―。
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

(最終)ひとつのアイデア →もう一歩踏み込んで更に面白くなるレベルまで昇華

【レビューNo.114】((最終レビュー)初回登録:2024/3/23)
コミック原作で2023年作品。全28話。
元々娘がコミックを買っていたので原作既読です。コミックは「マンガ大賞
2021」を受賞するなど前評判も高く、後はいつアニメ化されるかって話でした
がついにきましたね。

(ストーリー)
勇者ヒンメル、僧侶ハイター、戦士アイゼン、魔法使いフリーレンら勇者パー
ティー4人は、10年間もの旅路の果てに魔王を倒して王都に凱旋する。
ヒンメルら人間にとっては10年は感慨深いものがあったが、1000年は軽く生き
る長命種のエルフであるフリーレンにとっては、ほんのひとときであった。
あれから50年、流星群を観るために4人は再会を果たすが、見た目は全く変わら
ないフリーレンに対し、ヒンメルら人間は随分と年を取っていた。
(ドワーフのアイゼンはそれほどでもなかったが)
そして間もなくヒンメルが天寿を全うする。
彼の葬儀でフリーレンは自分がヒンメルについて何も知らず、知ろうともしな
かったことに気付いて涙する。その悲しみに困惑したフリーレンは、人間を知
るためと魔法収集のために旅に出る。
それから更に20年後、フリーレンは老い先短いハイターを訪ねる。ハイターは
戦災孤児のフェルンを引き取って育てていた。ハイターはフェルンのことを弟
子にするようフリーレンに依頼するのだが・・・
これは人間を知るために、人間と交わり旅をする彼女と新たな仲間達の物語。

(評 価)
・第1-4話:フリーレンの世界観がしっかり再現された製作陣の仕事ぶりに◎
 {netabare}・マッドハウスの本気度を感じさせる精力的な動き
  ・金曜ロードショーで2時間(4話分)を一挙放送
   昔から第1話1時間拡大ってのはありましたが、「推しの子」の90分を凌
   ぐ2時間拡大スペシャルで勝負にきました。しかもまだ他作品が出そろっ
   ていない9月中にぶっ込んでくるなど、かなり精力的な動きが見られます。
  ・連続2クールまで明言
   コロナ以降分割2クールの作品が格段に増えましたが、一気に連続2クー
   ルで放送することも明言!
   初回の作画もかなり力が入っていましたが、これを最後まで維持できる
   力があるのか、視聴者としては嬉しい限りですが、逆にちょっと心配な
   部分もあります。
   とはいえ、賽は投げられました。後はマッドハウス頑張れと。
  ・OPに「YOASOBI」
   OPは「勇者/YOASOBI」と、いやーこの辺も抜かりないですなw

 ・フリーレンの世界観がしっかり再現された製作陣の仕事ぶりに◎
  正直本作は「面白可笑しくテンポよく」という作品ではないので、その辺
  りどうなのかと心配でしたが、本当に原作のもつ「緩やかな空気」や「間」
  といったものをしっかり意識して作っているなという、作品の理解度の高
  さに驚きました。4話分の放送で(コミック1巻+2巻1話の)全8話分を完
  全再現したんじゃないですかね。
  それゆえに初見の方には「テンポが悪い」と映る方もおられそう。
  でもそういう作品じゃないんだよなあ。

 ・何気ないセリフや会話が心に響く
  勇者パーティーにいた頃のフリーレンは(どうせ彼女にとってはひととき
  の出来事に過ぎないとして)他人には無関心でしたが、今振り返るとあの
  時の何気ない言葉たちにいろいろな思いが込められていたことに気付かさ
  れます。
  {netabare}また2話の「ヒンメル像のために蒼月草を見つける」エピソードでは、
  フリーレン「もう少し探したら切り上げるよ。」
  フェルン「もう少しって何年ですか?」
  という2人の時間に対する感覚の違いも巧み表現されるなど、こういう細か
  いセリフ回しとかも実にいい。
  (この花を見つけるエピソード自体も素晴らしい){/netabare}
  そしてアイゼンとの会話
  {netabare}「お前は人の時間を気にするような奴じゃなかった。」
  という下りも、人と交わり他人を気遣うようになったフリーレンを上手く
  表現しており、こういうところも巧みだなっと。{/netabare}

 ・戦闘シーンも丁度よかった
  {netabare}異世界の魔法使いの話ながらも戦闘が話のメインじゃないんですよね。そう
  いう意味でも3話の初めての魔族との戦闘シーンも派手過ぎず、地味過ぎず
  作品の世界観にマッチした、程よいバランスで描かれていたと思います。
  {netabare}(ここでもこの魔族が封印されていた間に80年が経過、その間にこの魔族の
   強力な攻撃魔法を研究し、新たな防御魔法を開発(魔族の「たった80年か」
   に対し、人間の営みを舐めるな!的な)人間と魔族の時間感覚の違いを上
   手く表現している。){/netabare}{/netabare}

 初回2時間スペシャルでしたがそれほど長さも感じさせず、それでいて原作の
 もつ空気感も壊すことなく、上々の滑り出しだったと思います。作画もよかっ
 たですし。懸案事項とすれば、
 ・上述の通り、連続2クールなので作画がこのレベルを維持できるのか。
  (それに落とさず放送できるのか)
 ・(気が早いですが)原作未完なので、どうしてもラストが・・・
  それに2クールなので、原作の大半を消費しそうで、2期があっても数年後に
  になりそう。
 という感じでしょうか。
 まずは制作陣の素晴らしい仕事ぶりに拍手喝采というところですね。{/netabare}

・第5-8話:他の異世界モノと一線を画す練られた世界観 →アニメはアニメで面白い
 {netabare}>フリーレンの世界観がしっかり再現された製作陣の仕事ぶりに◎
 5話では逆に
 「忠実さを意識しすぎて窮屈になっていないか?!」
 という不安もあったのですが、以降はエンジンがかかってきて
 「アニメとしての面白さがきちんと表現されている」
 という印象ですね。

 ・会話劇がちゃんと面白い
  「人間を知る」というのがフリーレンのテーマになっていて、そうなると
  必然的に会話劇がキモとなるわけですが、
  ・原作のセリフの秀逸さを活かしつつ
  ・種﨑敦美さんの名演
  ・それを支える他のキャラとのキャッチボールの上手さ(共演者も◎)
  ・その他アニメ的な細やかな演出
  等でちゃんとアニメとしての面白さが確立してるなと。

 ・他の異世界モノと一線を画す練られた世界観 →時間経過の描写が秀逸
  8話がかなりよかったと思うのですが、
  ・フリーレン VS ドラート
   「今の魔族はダメだね。実戦経験が少なすぎる」
   ・フリーレンの経験の豊富さは普通の作品でも思いつくところで
   ・上述のセリフも、普通なら「まだまだ青いな」位のセリフで済ませそう
    なところですが、これまでの作品の流れからフリーレンというキャラが
    しっかり確立してるから、いかにもフリーレンらしい言い回しがピタリ
    とハマり
   ・同時にこのセリフが、魔族側にも大きな時間が流れ、しかも人間界と同
    じような問題を抱えているという世界観を的確に表現してるという。
  ・リュグナー VS フェルン・シュタルク
   ・「我々魔族は永い寿命の中で一つの魔法の研究に捧げる」
    普通の作品なら魔族は「生まれながらのチート」で済ますところを、魔
    族側も日々研鑽してるという世界観を提示し
    (その集大成ひとつがクヴァールの魔法「ゾルトラーク」だと)
   ・しかし3話で既にその「ゾルトラーク」は一般魔法レベルに陳腐化してお
    り(人間は防御魔法を開発)、フリーレンはそれを対魔族用の「ゾルト
    ラーク」に改良、今回は更に弟子のフェルンに伝授できるレベルにまで
    解析が進んでいるという時間経過を表現。
    その様をアニメならではの戦闘描写でしっかり面白く魅せるという。
   
  このような感じで、魔族という種族も案外人間臭いんだなという独自の世界
  観を提示しながら、フリーレンの長寿命を単なるヒンメルたちとの死別だけ
  で終わらせるのはなく、魔族の未熟さや魔法の進化といった人間界・魔族界
  それぞれの時間経過という作品全体できちんと昇華されている描写が秀逸。

 そしてリュグナーは思い出す。
 → 歴史上もっとも魔族を葬り去った魔法使い――「葬送のフリーレン」       
 タイトルにはもうひとつの意味が込めらていたと!!
 それをアニメとして最高の演出で印象付けるという・・・
 製作陣の原作の理解度の高さおよびそれをアニメとしていかに面白く魅せるかと
 いう次元までしっかり落とし込まれているなっと。
 「鬼滅」や「呪術」に比べ「戦闘シーンは劣るのかな」という懸念はあったので
 すが、同じ土俵では戦わず
 「『葬送のフリーレン』という作品全体像の中でどう魅せていくか」
 という姿勢は賞賛モノですね。
 原作既読でも「アニメはアニメとして面白い」と感じられる仕事ぶりかなっと。

(追 記)
6話でのフェルンのセリフ
「ちっさ」
の反響がかなり大きいらしいですねwww
・シュタルクで検索すると「シュタルク ちっさ」が候補に挙がる
・育ての親ハイターの「巨●ン」説が浮上
・LINE公式スタンプが発売されるetc{/netabare}

・第9話:あの淡泊な原作での戦闘シーンが・・・アニメはこの水準でやってくれるのか!!
 {netabare}>「鬼滅」や「呪術」に比べ「戦闘シーンは劣るのかな」という懸念はあったので
 >すが、同じ土俵では戦わず
 >「『葬送のフリーレン』という作品全体像の中でどう魅せていくか」
 >という姿勢は賞賛モノですね。

 前回こう書きましたが、すいません前言撤回します!!
 ・リュグナー VS フェルンの魔法戦闘
 ・リーニエ VS シュタルクの近接戦闘
 これ、どっちも「鬼滅」や「呪術」に負けてないでしょ!!
 正直原作の戦闘シーンは淡泊な感じなので(それをウリにしていない)あまり
 期待していなかったのですが、これは度肝を抜かれました。
 この制作陣有能すぎるwww
 こんなに動くとか完全に想定外ですわ。
 ・師匠フリーレン →弟子フェルン
 ・師匠アイゼン →弟子シュタルク
 回想シーンを挟み、その教えをよりどころに強大な魔族に立ち向かう弟子たち
 の激アツ展開もいい。
 それに構成も
 ・Aパートにフリ―レン VS 断頭台のアウラの前哨戦でウオーミングアップ
 ・Bパートで上述全開バトルをぶち込み、時間キッチリに両方とも決着とかw
 「鬼滅」や「呪術」が無駄に戦闘シーンが冗長化してきて、食傷気味になって
 きてるのをみると余計その辺が際立つというか・・・
 最後の決めシーンも8話で魅せたフリーレンが月をバックに夜空に浮ぶ構図を
 今度は弟子のフェルンで再現してみせるとか、ホントいい仕事してますわw

 完全にこの制作陣の作画力を侮ってました。すいません__|\○_
 このシーンだけでもアニメ化の意義が十分あったといえる神回だったかなと。{/netabare} 

・第10-12話:ひとつのアイデア →もう一歩踏み込んで更に面白くなるレベルまで昇華
 {netabare}・断頭台のアウラ編
  ・魔族
   ・人間の言葉を操り人間を欺く
   ・魔族は組織を統率するために強さ(魔力量)にて格付けが決まる
    → 魔力の放出を制限するという概念が存在しない
  ・フリーレン
   ・(そこを逆手に取り)魔力の放出を制限して魔族を欺く
  魔法使いにおいては、ある意味魔法を愚弄する卑怯な手段だが、フリーレン
  は「一生を掛けて魔族を欺く」という覚悟を持って挑んでいる。
  「力を隠してのビックリ展開」自体はバトルモノではあるある設定ですが、
  それを細やかな設定や描写で、ひとつのドラマとしてストーリーに落とし込
  んでいる創りは本当に見事。

 ・他のエルフ(クラフト)との出会い
  ・長寿命のエルフゆえに、自分の成してきた正義や偉業を知る者はどんどん
   死んでいく。
  ・だからクラフトは女神を信仰して、死んだら女神に褒めてもらうのだと。
   → 女神を信仰しないフリーレンは、俺が代わり褒めてやる。
  ・回想でハイターにすでに褒められていたことに気付き、遠慮しておくよと。
   → いい友人をもったな
  「長寿命のエルフゆえの寂しさ」というアイデアから
  ・「褒めてやる」という些細なエピソードを細やかに創作し
  ・最後はきちんを勇者パーティーに回帰させ、すでにそんな優しさを受け取っ
   ていたことに改めて気づかされる。
  これも「人を知る」という本作のテーマに沿って、きっちり創り込まれている
  なっと。

 ・剣の里
  ・英雄譚では、ヒンメルがこの地で守られていた「勇者の剣」を見事に引き抜
   き、それを振るい魔王を討伐したとなっているが
  ・実際はヒンメルは「勇者の剣」を引き抜くことが出来なかった。
   それでもヒンメルは魔王を打ち倒し「真の勇者」となった。
   (「真の勇者」が実は「勇者の剣」を引き抜けなかったでは恰好がつかない
    から、そういう英雄譚になった模様w)
  これも「勇者の剣」のネタを逆張り的に創った感がありますが、ここまでのヒ
  ンメルの描写がしっかり出来ているから、
  「あのヒンメルらしいエピソードだな」
  って納得せられてしまうんですよ。物語の全体像がしっかり創り込まれている
  から違和感なく、むしろヒンメルというキャラに積み重ねが生まれるという。

 面白いアイデアや一見いいシーンだな思う作品はあるのですが
 ・アイデアを出したことに満足して、そこで終わってしまっている。
 ・全体像がしっかり練られてないから、いいシーンも「点」にしかならず、むし
  ろ全体像との整合性から違和感すら覚えてしまう。
 というケースが結構多いんですよね。その点本作は
 ・全体像をしっかり練り込んだ上で
 ・ひとつのアイデアをもう一歩踏み込んで更に面白くなるレベルまで昇華
 というところがきちんとできているなっと。
 私がレビューでよく使う言葉で
 「きちんと汗をかいている」
 というやつで、だからこそ(「暗殺教室」のレビューでも書きましたが)
 >そこに私たちも心動かされ、 
 >「やっぱりプロのクリエイターは、私たち素人と違って凄い仕事をしてるんだなあ」
 >という制作陣や作品に対するリスペクトが生まれるんだと思うのですよ。
 本作もそれに準ずる作品かなと。
 (逆にその辺をサボり、即効性のある「見映えだけ重視」のシーンに頼り「ドヤ、感動
  的な作品やろ」みたいなのが鼻につく作品には、つい辛口なレビューを書いてしまう
  んだよなw){/netabare}

・第13-14話:新キャラ・僧侶ザインも上手く大局に織り込んでいる
 {netabare}「断頭台のアウラ編」以降地味な展開が続いていますが、あの戦闘シーン
 はある意味「制作陣からの特別ボーナス」って感じで、「人間を知る」と
 いうフリーレンの旅の目的からすると、本来の姿に戻ったって感じですね。

 ・13話からは新キャラ・僧侶ザインが登場。
  「戦士ゴリラ」という冒険に出たまま音信不通となった親友を探すため、
  (兄の親心もあり)暫し同行することになります。
   「酒・たばこ・ギャンブル・女好き」のちょいワルおやじ系ですが
   ・フェルン、シュタルクがまだ「未成熟な子供」なところがあり(で、
    フリーレンは人の心が分からないw)、その関係がギクシャクした
    ところを「大人」としてサポート。
   ・「ハイターとも面識がある」
    こういうフックを持たせることで、フリーレンの回想にスムーズに
    繋げていく一端を担う。
   という感じで、単に目新しさだけでなくしっかり大局に織り込まれて
   いる点はさすがだなっと。

 ・14話も「鏡蓮華の花言葉 → 『久遠の愛』」というアイデアを
  (アクセサリーの装飾モチーフにして)
  ・「フェルン×シュタルク」の誕生日プレゼントという単体のエピソー
   ドだけで終わらせるのではなく
  ・「フリーレン×ヒンメル」の回想 → 指輪のプレゼント
   それまでその指輪に執着がなかったフリーレンが、(アクシデントで)
   扮失した指輪を必死に探すという「人間を知る」というテーマにまで
   落とし込む。
  1話の尺をフルに活用してしっかり創ってきてるなっと。
  それがより際立つように演出なんかも工夫されていて、ちゃんと「アニ
  メとして面白く魅せる」という仕事ぶりでしたし。

 原作既読ながらもその時は見落していた事項を、改めてアニメで観て、こ
 うやってレビューのために言語化してみると、結構新たな発見があるもの
 だなあっとw{/netabare}

・第15-17話:後半「一級魔法使い試験編」に向けての前半の総仕上げ
 {netabare}2クール目に入り、OPが変わったりといよいよ新章に突入かを思わせます
 が、「一級魔法使い試験編」は来週からということで、今回は前半戦の総仕
 上げ。
 
 ・シュタルク回
  オルデン卿の戦死した長男の替え玉を引き受けることになったシュタルク。
  ・オルデン卿のシュタルクや彼を通しての長男への想い
  ・オルデン卿の次男に、優れた兄を持った自分を重ねるシュタルクの想い
  そういったシュタルクを中心にした人物の掘り下げに加え、
  ・社交界でのシュタルク×フェルンの社交ダンスシーン
  アニメ化の意義をしっかり見せつける華やかな作画・演出も良き(^^♪
  
 ・僧侶ザインとの別れ
  元々親友「戦士ゴリラ」を探すために旅立ったザインですので、彼の消息
  の手掛かりを掴んだ彼とはここでお別れです。
  物語的にも「一級魔法使い試験編」までの繋ぎの短編が続く展開の中に、
  新キャラとしてザインを登場させ、彼にしかできない役割を演じさせてい
  たのは上手い構成だったと思います。
  エピソード的にも
  ・親友が「戦士ゴリラ」を名乗り出した理由
   どんな英雄も名前をいつか忘れられてしまう。
   → 忘れられないよう名前のインパクトは大事!
    (ザインは「勇者あごひげ」と命名されたw)
   それが頑固婆さんを介して、ひとつの物語として回収されるという・・・
  ・大人のザインらしい最後の仕事
   フリーレンが苦手とするフェルンとシュタルクの喧嘩の仲裁。
   → そして名言
     「もう付き合っちゃえよ!!」
   へと続くというwww

 ・ヒンメル曰く「僕たちの記憶はフリーレンが未来につれていってくれる」
  ・長寿友達・フォル爺とのやりとりでの一節。
   エルフの長寿命を出オチで終わらせずしっかり活かしてきますねー。
   この辺も死んで名前しか残らない人間、
   ・ヒンメルのように(フルーレンが寂しがらないよう)銅像を残したり
   ・前述「名前のインパクト」勇者ゴリラのエピソード
   と見事にリンクさせ、長寿フリーレンとの対比も綺麗に描写しているな
   っと。
   冒頭のヒンメルのセリフですが、勇者パーティーにいた頃のフリーレン
   には、本当の意味は分からなかったのだろうなと。でも今だから理解で
   きることがある。こういう魅せ方がホント上手いですね。
  ・最後にフェルンが病気になって、フリーレンが手を握るというひとつの
   アイデアから 
   ・実はそれはヒンメル譲りの行為。
    → 前述「僕たちの記憶はフリーレンが未来につれていってくれる」
      がきちんと受け継がれていることを印象付け
   ・でもフェルンは「子供扱いしないで」と拒絶してしまう。
    そしてシュタルクのフォロー。
    → 年頃の娘が若い男の前で子供扱いされるのが恥ずかしかったとい
      う複雑な乙女心を描写し、「人間を知る」という本作のテーマに
      深みを与えている。
   ホントひとつをアイデアをしっかり膨らませているなっと。
   
来週からは「一級魔法使い試験編」が始まりますが、ここまでは(いい意味で
予想外だった)ド肝を抜く戦闘シーンを始め、味わい深い「人間を知る」ハー
トフルなエピソード等、原作のよさを再認識するともに
「アニメはアニメとしてちゃんと面白い」
と思える制作陣の仕事ぶりだったのかなっと。
後半戦も「アニメとして面白い作品」に仕上げにしてもらえればと思います。{/netabare}

・第18-22話:長期連載を明確に意識した流れなのかな
 {netabare}「一級魔法使い試験編」の一次試験を描いていました。
 一部では
 ・「フリーレン」には「バトル展開」は似合わない
 という意見もあるようですが、まあこれだけ原作に人気がでてくるとねえ。
 長期連載を意識すると、いろいろな可能性を模索していく必要があるわけで
 ・今後も使える新キャラを育てていきたい
 ・魔法使いを魅力的にみせるには?
  → 魔法使い同士のバトル展開
 という流れは、ベタながらも一番堅実で王道な展開なのかなっと。
 
 例えば「暗殺教室」のように「中学卒業までの1年間」という明確な終わり
 が定められていれば、そこから逆算してタイムスケジュールに落とし込み
 つつ「一つの色に染め上げていく」というのは可能でしょうが、結局原作
 者も(ラストのイメージは決まっているかのもしれないが)、そこに至る
 までの道は「編集者と手探り」という感じで進めていってる状態だと思う
 ので、どうしても「玉虫色」的になっていくのは避けられないでしょうね。

 それで作品が迷走しだしたら大問題ですが、個人的には
 ・新キャラも魅力的に描かれていた
 ・バトル展開の中にも原作者のこだわりが垣間見れ、世界観は担保されて
  いた
 ということで、よかったのではないかと。
 ただ原作だとバトルシーンが多くなると、漫画に迫力が足りてないのでど
 うしてもトーンダウンしたように感じてしまう部分はあるんですよね。
 しかしアニメでは
 ・原作者の意図は理解しつつ
 ・バトルシーンはきちんと「アニメとしての面白さ」を追求している
 と感じるので、原作越えの面白さがあるのかなっと。
 またアニメ化されたことにより、原作を読んだときには気付かなかった新
 たな発見もあり、原作のよさを再認識したところもありますし。

 ここまでは「アニメ化して大成功」といっていいのでは、と思います。{/netabare}

・第23-26話:原作者の魔法に関する世界観が完璧に確立していることかよく分かる
 {netabare}「一級魔法使い試験編」の二次試験終了いうことで。
 二次試験も
 ・「コピーレン」をはじめとする複製体とのバトルがあちこちで勃発
  → 各キャラを魅力的に描写(幾分冗長感はあったが)
 ・バトル作画ももう何の魔法を使っているのか分からんぐらいに超特盛w
 って感じですが、私が一番印象に残ったのが
 「ユーベルの『だいたい何でも切る魔法』→『レイルザイデン』」
 これを「裁縫」に見立てて解説するシーンですね。

 「分かってることならほぼ言語化できる」
 私の「理解度の尺度」のひとつなんですが、例えば小学生に勉強を教える
 とかなら、分かりやすい例え話等でしっかり言語化して説明できるじゃな
 いですか。
 そういう感覚で、本作では「魔法はイメージ」というセリフがよく出てき
 ますが、それはどういうことなのか
 「原作者の中では魔法に関する世界観が完璧に確立している」
 というのがよく分かるシーンだったなっと。
 このシーン自体は小さなものかもしれませんが、こういうしっかりしたべ
 ースに裏打ちされた描写の積み重ねが、大きな差となって本作独自の世界
 観を創っているのだと思うと、やっぱりプロのクリエイターさんは凄い仕
 事をしているのだとリスペクトしかないですね。
 アニメではこの辺りも上手く魅せていたと思いますし。
 そりゃ面白いはずですわ。

 あとアニメのユーベルさんは、何故か異常にエ●チに見えてしまうんだよなw
 ・たれ目具合や口元などの表情
 ・セリフ回しやネットリした(?)しゃべり方
 ・垣間見えるぶっ飛んだサイコ感(倫理観がとこか壊れているというか)
  (あと謎の脇チラw)
 等なんかアンニュイさがあるというか、妙に色っぽさがあるというか隠し
 きれないエ●チさを感じるんですよね。
 ・胸を盛るとか露出の高さ
 ・喘ぎ声っぽいセリフ
 など、エ●チな作品を創る制作陣はこういう分かりやすいエロさより、ユ
 ーベルさんをしっかり研究するべきだと思いますねw{/netabare}

・第27-28話:最後まで味のある会話劇
 {netabare}・三次試験 →ゼーリエとの面接
 ・試験終了 →別れ、旅立ち
 ということで、会話劇メインでしたが
 ・「フリーレン×ゼーリエ」
  → 2人を介しての「フランメ」という人物像や2人の思想の違いの描写
 ・「フリーレン×ヴィアベル」 
  → 試験では絡むことのなかった2人だが、最後に邂逅
 など各キャラを魅力的に描いていてよかったかなっと。
 今後の再登場も楽しみですし。
 ラストも仰々しく飾り立てする感じではなく、この作品らしい終わり方だ
 ったと思いますし。
 (2期を意識しているというのもありそうですが){/netabare}

(最 終)
原作は結構漫然と読んでたのかな(笑)
アニメ化されたことで原作のよさ
・「人間を知る」というテーマの深さ
・エルフの長寿命を活かした時間経過の描写の妙
・魔法や魔族等に対する独自に確立した概念
などを再発見するところが多かったですね。いやー細部までホントしっかり
考えられているなっと。

そして制作陣の原作の理解度の高さに加え、アニメだからこその表現
・原作では弱かったバトルシーンの特盛
・味のある会話劇
・その他アニメ独自の細やかな描写
など「アニメはアニメとして面白い」をしっかり追求してくれていた仕事ぶ
りだったと思います。
劇中音楽などもよかったと思いますし。
個人的には原作越えでアニメ化大成功という評価ですかね。
いろいろと大変なご時世ですが、いい作品を連続2クールでしっかりみせて
くれるのは本当にありがたいですね。

全体的には
「ひとつのアイデア →もう一歩踏み込んで更に面白くなるレベルまで昇華」
というのがしっかりできている、「きちんと汗をかいている」作品だったか
なっと。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 36
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

放送のフリ-レン

マンガとアニメは日本が世界に誇るブンカだ、
なんて言葉がけっこう前からあっちこっちで言われておりまして、
それはまったくそのとおりだと拙も思うのですが、

  『どんな』マンガとアニメでも日本が世界に誇るブンカだ、

というのはチガウ、とも同時に思うところであります。
エロマンガだのキャラパク同人誌だの、
ああいうものまで『ブンカ』だとはちょっと呼びたくありませぬ。
(桂あいりさんは『すごい』と思いますが)

こっからはアニメ限定のハナシです。

昨今のアニメで胸をはって『ブンカ』なんて大層な呼び方ができるのは、
せいぜい一割ぐらいなんじゃないかと拙は愚考するわけです。
あとは、好きなヒトたち(拙含む)だけがひゃあひゃあ言ってヨロコんでいるだけ、
ひらったい言い方をするなら『フーゾク』に属する、
使いすて御免のゴラク嗜好品みたいなモノだと思うんですよね。

もちろん、フーゾクにはフーゾクなりの良さというものがあります。
ヲタク上等、マイナ-上等、
  好きなものをスキと言ってなにが悪いんじゃい、
というのはリッパな主張でありますし、
いちいち他人にとやかく言われる筋合いのものではありません。

  ただ、それだとやっぱり『広がり』を期待するのはキビしいのかな、と。

ふだんアニメをあんまり見ない方々、
あ~でもたまにテレビでやってるジブリとか新海作品はけっこう好きですよ、
ぐらいの方々にとって、
いまの量産型深夜アニメの多くはハードルが走り高跳びみたいなもの。
準備運動もせずに飛べるような高さじゃないんです。

 えっと……なんでこの男の子モテてるんですか?
      こういうキャンキャンした喋り方ってあざとくないんですか?
      騎士ってこういうモノの考え方するものなんですか?
      なんでいまだにハリポタの劣化版みたいなのが製作されてるんですか?
      この「ふっ」とか笑うの、カッコいいんですか?
      ゲームやって遊んでるキャラを見てるだけのアニメって楽しいんですか?
      こんなアイドルとか曲とか、売れる道理ありませんよね?

  みたいなギモン、ふつうに感じるでしょうし、
  そこにナットクできる答えを返すのは至難のワザでもありまする。


そういうライト層の方々にとって本作『葬送のフリーレン』は、
まさに絶好の入り口、
ヌマへの招待状なのではあるまいかと拙は愚考するわけです。

 ・わかりやすく、感情移入しやすい物語設定
 ・顔半分が目、みたいなこともなく親しみやすいキャラデ
 ・自然で、細部まで配慮が行き届いた作画
 ・YOASOBIさんによる、イマドキ的キャッチーなうえ世界観ドンピなOP
 ・情感たっぷりな描写・劇伴、ド迫力でかっこいいバトル演出
 ・種﨑敦美さん(フリーレン)、市ノ瀬加那さん(フェルン)のナチュラルなお芝居

おそらくライト層の方々は『さよ花』すら名前も知らないだろうし、
『江戸前エルフ』なんかアナザープラネット。
ですから『エルフの長寿性』というギミックそのものが、
斬新で惹きつけられる構成になっているとも思うんですよね。

というわけで、深夜アニメに対する典型的なヘンケン、
  顔半分が目の巨乳っ子やロリっ子が、
  使い回しっぽいセリフをきゃんきゃん声で言いながら、
  よくわかんない敵と戦ったりヲタDTの妄想を叶えたりするもの、
みたいな偏見を抱えている方々にとっては、
けっこうドギモを抜かれる作品に仕上がっているのではあるまいかと思うわけです。

映像は、ジブリや新海作品しか知らない方でもナットク・違和感ないレベル。
そして、種﨑さんや市ノ瀬さんのお芝居は、
そうした劇場版よりも、品質がはっきりと『上』ですしね。

  セイユ-のお芝居は『つくった感じ』がする、
  もっと自然でストレートな声やお芝居が欲しいんだよね、
  というのは、昭和から平成初期の認識かと。

  そういう『つくった』お芝居は『求められているから』やってるだけで、
  いまのトップクラスの役者(声優)さんたちは、
  フラットでナチュラルな演技もテレビ俳優さん以上にこなせます。

  実際、本作をじっくり堪能していただくと、
  宮崎駿氏や岡田斗司夫氏がいかにいいかげんなことを言ってるか、
  わかっていただけるんじゃないかしら。

  ちなみに
  市ノ瀬加那さん、今回の種﨑敦美さんとの共演で『一皮むけた』感じですね。

  基礎声質に『ものすごい』天性をもってる方であり、
  先の『水星の魔女』スレッタ役でもそこそこの好演をされてましたが、
  本作は彼女のベストアクトと称してもいいんじゃないかと思います。
  種﨑さんから盗めるだけ盗んで、
  さらにワンランク上の役者を目指して欲しいものであります。

  あと、すぐ死んじゃったけど、
  リ-ニエ演った石見舞菜香さんもヨカッタです。
  (そう言えばこの方、『さよ花』のマキア演ってましたよね)

  アウラ役の竹達彩奈さんは、典型的な深夜ワクのお芝居かな。
  それが『悪い』とは言わないけれど、
  もうちょい、キャリア相応の奥行きを見せて欲しいかもであります。


制作がマッドハウスということで、
いわゆる『画はいいけれどコテっとしている』アニメになりそうなところは、
あの『ぼざろ』の斎藤圭一郎カントクが見事にカバ-。

  斎藤監督って、まだ監督二作目なのにほんとすごいですよね。
  アニメ-タあがりなのに『映像重視・音響軽視』の悪いクセがまったくなく、
  ト-タルバランスの調整力がハンパないです。

  さらなる魅力として、拙的にはフリーレンとフェルンの
   『いちいちわめかないバトル演出』がお気に入り。
  アニメバトルは叫ぶもの、
  みたいな大時代的お約束って、好きじゃないんです。うるさいし。
  てか、こっちの方がカッコいいじゃん。

  斎藤監督は2015年に大学のアニメ科卒だから、まだ30歳ちょいぐらい。
  たぶん、学生のときから既存アニメの良点・悪点を分析し、
  そのうえで『これからのアニメはどうあるべきか』を真剣に考えて、
  作品に落とし込んでいる方なんでしょうね。
  まさに、本作の製作コンセプトにぴったしの方であります。


さて、製作コンセプト、という言葉の並びから申し上げますと、
本作の製作(『制作』じゃないですよ)の狙いは、ずばり
  『アニメライト層の取り込み』
であります(いやいや、そんなん言わんでもわかるがな)。

そのために日テレさんは、
わざわざプライム枠の『金曜ロードショー』を丸ごと空け、
さらに23時からという、
『NANA』以来、17年ぶりとなる一般層の可視聴ワクを、
アニメ専用に新設したわけです。

じゃあ、テレビアニメがライト層を取り込むことによって、
  テレビ局やアニメ制作会社にどういうメリットがあるのか
が気になるところですよね(気にならないヒト、ごめん)。

ここからちょっと、
テレビ局とアニメのビジネス関係について考察を。
本作とはあまり関係ないので、
まるっとネタバレで隠しておきます。
興味と関心のある方だけ、ど~ぞ(言っとくけど、長いです)。
{netabare}


テレビ局のビジネススキームというのは基本的にシンプルで、
  原価○○円で制作・調達した番組を放送し、
  その際にスポンサー企業から△△円の広告料をとって、
  その差益で儲けるもの。
というのがその構造のベースになっております。

一千万円で制作した番組で二千万の広告収入があれば一千万のもうけ。
番組によっては
板を出したり有料配信したりといった二次利用もしていますが、
それは収益構造のメインストリームではなく、
あくまでもプラスアルファ、副次的なビジネスであります。

で、その『制作費=原価』というのは曜日や時間帯によって違い、
より多くの視聴が見込める(広告料がとれる)ゴ-ルデンやプライム枠と、
誰が見んねん、という深夜枠では雲泥の差があります。

といっても昨今の不況やネット広告の隆盛で広告収入が減少しており、
そのぶん、制作費も引き締めの一途。
番組の尺がバラバラなんですが60分枠として換算すると、
  ゴ-ルデン~プライム枠 →1000~3000万円。
  一般日中枠       → 500万以下が多数。
  深夜枠         → 300万未満。100万を切ることも。
みたいな感じですね(もちろん例外いろいろありますが)。

  サッカーのワ-ルド杯みたく放映権料がワリに合わないほど高額な場合、
  同じスタジオ・出演者で前フリ番組を延々とやるのは、
  なんとかト-タル原価を抑えようというナミダぐましい努力であります。

  金曜ゴ-ルデン劇場みたく他社の作品を流す場合の放映権料は、
    国内作品で1500~3000万(60分あたり 750~1500万)
    海外作品で2000~4000万(60分あたり1000~2000万)
  あたりがいまの相場かと(もちろん例外はいろいろありまする)。

ここまで例示した数字というのは、
ひと昔前と比べると二~三割安ぐらいの感じです。

もちろん、いまだにじゃぶじゃぶオカネ使ってる番組もありますが、
基本的に制作費というのは緊縮の一途かと。
だって、クライアントの広告出稿が右肩下がりなんだもの。

  そもそも、番組視聴率がダダさがり。
  ネットなどにとられて若者のテレビ離れなんかも進んでおり、
  ちょっとしたドラマで20%越えなんてイマはもうムカシ。
  番宣ばんばんうっても一ケタ中盤というケースが珍しくありません。

  視聴者が少ないということは、広告効果が低いということ。

  クライアントとしてはそこにじゃぶじゃぶオカネ使うより、
  Web広告みたく視聴者を選んでタ-ゲットに届ける、
  セグメント型の広告媒体に資本を回すのが自然な流れですよね。

  というか、すでに2019年、
  Web広告費の総額がテレビ広告費を上回っているんです。

セグメント広告が主流の現在、
テレビみたいなマス媒体が広告のメインに返り咲くって期待薄ですから、
ト-ゼンこれからも番組制作費はシブくなります。

  ちなみにテレビアニメの制作費というのは、
  きちんと手を入れて作ると一話(30分枠)で1500万ぐらいかかります。
  一時間枠に換算すると3000万円。

  これ、キー局が視聴率15%以上を狙って勝負をかける、
  ゴ-ルデン枠番組なみのお値段です。
  全日帯とか深夜枠で見かけることはまずありえません。

  巷ではアニメ-タの所得が低い理由として
   「テレビ局がしぶちん」
   「広告代理店が中抜き」
  みたいなことがしれっと言われてますが、
  なんでそんなウソ平気な顔して言っちゃうかなあ。

  テレビマンに言わせてみれば、テレビアニメというのは
    制作費がバカ高くてワリに会わない
  不経済なコンテンツなんです。
  視聴率との対比で考えたら、丸抱えなんてゼッタイできませぬ。


じゃあなんでこんなにテレビアニメがたくさん製作されているのかと言うと、
アニメはほとんどが『製作委員会』方式であり、
製作投資のリクープを、
  放映時の広告収入ではなく二次利用・副次収益に頼っている。
というビジネスモデルになっているからであります。

あるマンガがテレビアニメになると、当然ながら認知度が上がります。
すると、だいたいの場合『後から』ケーザイ効果が生まれます。
  出版社   →原作本やムック本が売れる。
  音楽会社  →OP・EDの楽曲が売れる。
  グッズ会社 →関連グッズが売れる。
  映像会社  →板(マニアさんの言う『円盤』)が売れる。
で、そういう『利益の共通する』方々が、
オカネを持ち寄ってアニメを作るのが『製作委員会』であります。
(実際はもっとフクザツなんですが、簡略化して書いてます)

これ、多くの場合、テレビ局にはぜんぜん『うまみ』がありません。
ただ「オレたちが放送してやったからそんなに売れたんだろ」
みたいに強引マイウェイな理屈で、
二次売上げの数%を『局印税』として徴収する場合がありますが、
積極的にアニメを放送する理由にはなりません。

ですから製作委員会は、その放送枠自体を買い取ります。
  このワクの広告代をゼンブ払うから、このアニメを流してください
というハナシですね。これなら局印税も発生しにくいですし。

  この放送枠買い取り代(通称:波代)って、
  深夜枠であっても全国世帯の七割以上をカバ-しようとすると、
  局やワクの深さ・タイミングにもよりますが、
  1ク-ルで五千万~一億円ぐらいかかっちゃいます。

  ですから、地上波はお茶をにごす程度、
  好きな人はネットで見てねえ、
  みたいな作品が増えてきているのもしゃあないところなんです。


で、本作『葬送のフリ-レン』に話を戻しますと、
日テレさんの狙いは『安価でそこそこ視聴率のとれる作品を確保』することであり、
製作側の旨みは『視聴者の幅が広がり二次収益が増える』ことです。


まずは日テレサイドのソロバン勘定から。

  初回は二時間枠ですから、制作費は6000万円ほど。
  製作委員会に入って二割ほど負担したとすると、
  この回の日テレ負担は1200万円ほどだったことになります。

  これは、60分枠に換算すると、600万円。
  ふつうに映画の放映権を買ってくるよりも、かなりおトクです。

  それ以降の各話も二割負担だったとすると、
  各話の負担金は300万円、60分枠換算はやっぱり600万円。
  これは、23時台としてはやや高めの数字で、
  このまんまほったらかしておくと、
  局のエラいさんは、あまりいい顔をしてくれません(視聴率にもよりますが)。

  ただし、アニメは二次使用でお金が戻ってくるシステムです。

  二次利用の収益(DVDなど)の一定割合は、
  出資額に比例して製作委員会で配当されることになります。
  また、この番組は『枠買い』ではないので、
  二次利用売り上げの数%を『局印税』として徴収できます。

  この、出資に対して戻ってくる比率を『リクープ率』と呼びますが、
  これが50%あれば、実質的な制作費負担は60分換算で300万円。
  これは、23時台の番組としては、なかなか優秀です。

  もしも100%返ってきたら、
  なんと制作費負担が実質『タダ』ということになっちゃいます。
  こうなるとシャチョ-賞も夢ではありません。

    出資から回収まで時間がかかるのが難点っちゃ難点ですが、
    いまの超低金利、そして日テレの資金調達力を考えると、
    そんなもん、モンダイのうちに入らないわけで。

  ただし、いまのアニメでリクープ率が100を超えるのは、
  1ク-ルで一本あるかないかぐらいです。
  いわゆる『覇権アニメ』でも、そうカンタンに100には届きません。

  ですが、その場合でも『局印税』があるからある程度は戻りますし、
  制作元のマッドハウスが日テレの連結子会社ですから、
  資本の内部循環ということで、最低限のいいわけは成り立ちます。 

    むかしからこういうソロバン勘定はあったのですが、
    とにかくテレビ局は『報道』『バラエティ』『ドラマ』班が強く、
    なかなか編成さんが枠を開けてくれませんでした。

    ただ、ネットやゲームなど余暇競合商品の台頭で、
    看板ドラマやバラエティの視聴率が軒並み一ケタに落ち込み、
    そういう垣根がどんどん低くなってきてるんですね。

    安く作れて視聴率が取れるんならアニメでもいいんじゃね?的な。
 
    この流れというのは『キメツ』や新海作品の連続ヒットなど、
    ライト層にもテレビアニメ需要がある、という具体的な判断材料が、
    いろいろ出そろってきたのが大きいかも知れませぬ。
    (『キメツ』、フジにとられちゃいましたしね)

  劇場版ではなくテレビアニメを
  ふだんから見る習慣のある視聴者が増えてくれれば、
  視聴期待対象者(タ-ゲット)の母数が大きくなりますから、
  いろいろなリスクがさらに低減できます。
  そうなると『低コストでそこそこ視聴率がとれる』勝利の方程式の完成です。

  だからこそ初回に金曜ロードショー枠で、
  まずは作品の視聴体験者の母数を稼ごうとしたんですよね。

  ちなみに本作の世帯視聴率は、
    初回(ゴ-ルデン枠)で 6.8%
    その後の通常(23時枠)で 4.4%(9話速報値)
  と、一般番組と遜色ないどころか『そこそこいい』数字です。
    そして、9話(実質6話)まできているのに、
    ワク違いの初回放送と比較して減衰率35%というのがスゴい。
    想定以上なんじゃないかしら。

  同じ23時からやっているテレ東さんの『SPY×FAMILY』は、
    2.6%。(5話速報値)
  これも決してダメな数字とは言えません。テレ東さんだし。
  ただ、日テレさんの戦略、
    金曜ロードショー枠を使って視聴体験者の母数を増やす
  みたいな仕掛けをしておりませんので、
  ただ23時にやってるだけなのがしんどいところです。

  というわけで、
  いまのところ(11月9日時点)では、目論見どおりの推移ですね。
  担当者は「してやったり」とニンマリし、
  ドラマ班やバラエティ班は苦虫かみつぶしていることでしょう。良き。


で、テレビ局から離れて制作サイドのメリットを考えた場合ですが、
こちらもかなり『おいしいスキーム』になっております。
局印税ぐらいヨロコんで払っちゃう。

  ひと昔前は、視聴率なんて極論『どっちでもよかった』んです。
  というのも、
  リクープの大半を板の売り上げに依存する体質であり、
  『一度放送したアニメを二話5~8000円で購入する』層というのは、
  かなり限られていましたからね。

    視聴率4%で板が2000枚しか売れないアニメよりも、
    視聴率1%で板が6000枚売れるアニメの方がダンゼンもうかる、
    というトホホなビジネススキームだったわけです。

    ナニコレ的な一部ヲタク向けアニメがいまでも多いのは、
    そういう背景があるからなんですよね。
    (だから枠買いしないとテレビ局が流してくんないわけで)

  ところが、いまはネット配信がリクープで重要な位置を占めてきました。
  二話でウン千円なんてとても払う気のない方でも、
  ちょっと面白そうじゃん、で気軽に手が出せるようになってきたんです。

  市場ケ-ザイのイロハとして、
  低価格帯商品というのは、認知度と売り上げが準比例いたしますから、
  こうなると、最初にパイを広げた方がダンゼン有利です。
  さらに、ムリしてヲタ受けを『狙わない』方が需要が見込めますから、
    ちっ、またこんなん作るのかよ
  なんて制作や役者さんがグチを言う機会も減ろうかというもの。

  さらに商品化(絵柄のライセンス供与ビジネス)も、
  これだけ作品の知名度があがると、
  限られたアニメ関連商品のグッズ業者だけでなく
  大手メーカーとのタイアップが充分すぎるほど期待できます。
  (あいつら『知名度』に笑っちゃうほど弱いですから)

  また、本作は絵柄・テイスト的に、海外番販にうってつけなんですよね。
  年齢制限はもちろんかかるんですが、
  ナルトやワンピースぐらいしか見ていない海外ライト層にも、
  きっちりささるものと思われます。
  担当者が相当なアホでない限り、かなりの海外収益が見込めるんじゃないかしら。


というわけで、本作に関してはいまのところ、
テレビ局と製作委員会はWinWinな感じになっております。

テレビ局の番組制作費緊縮が加速する昨今、
製作委員会がネギしょってやってくるアニメが注目されているのは確か。
テレ東の『スパファミ』みたく23時台、
ひょっとしたら22時台というプライム枠にさえ、
アニメが登場する可能性が『ない』とは言い切れない状況なんですよね。
{/netabare}


とまあ、かなり『いいことばっか』書きましたが、
こういうビジネススキームを継続的に成立させるためには、
  ライト層にもマニア層にもささる
アニメを供給し続けることが必須条件となってまいります。

テレビは数字が全ての世界ですから、
はっきり言って『視聴率次第』の下剋上。

23時台のワクを開けて視聴率1%台が続いたりしたら、
いかに制作費が安くても、
次の編成でワクそのものが『おとりつぶし』になっちゃったりするんですよね。

  ご参考までに『鬼滅の刃 刀鍛冶の里編』(フジ23:15~)は、
  平均して7%超えという驚異的な数字でした。
  局のエラいさんのアタマにはこれがしっかりインプットされており、
    さっさと二匹目のドジョ-をさがさんかい
  みたいな側面がなきにしもあらずかと(経営者はムリ言ってなんぼです)。

まあ、いきなりキメツがムリなのはわかってもらえても、
この時間帯のワクを維持するためには、
少なくともスパファミぐらいの数字(2.6%)は維持しなきゃいけない、
というのがリアルなところなんじゃないかしら、

それって、
昨今のアニメ事情をよくよくご存じの方にとっては、
けっこうキビしいハードルに思えるのではと拙は愚考いたします。

  マニアにもライト層にも安心しておススメできて、
  なおかつ減衰率抑えめでそこそこの視聴率がとれるアニメ

なんて、1ク-ルに数本あるかないかってハナシですしね。
アニメ慣れした視点だと良作はもっとあるんですか、
ライト層がハマりそう、という条件がけっこうキビしいんです。

本作『葬送のフリ-レン』と同じスキームでやって、
同等かそれ以上の結果が出せそうなのって、
今年度だと『リコリコ』か『推しの子』ぐらいしか思いつきません。
(あれ、独立局でやったのもったいなかったですよね)

  やっぱ『ヴィンサガ』とか重いしなあ……
  逆に『スキロ-』みたいのが『のだめ』的にウケるかも……
  あ、『無職転生』ならひょっとしていけるか。
  いやいや、そもそもキメツって、なんでバズったんだ?

  なんて考え始めると、とっちらかって収拾つかなくなってしまいます。

日本人は、決してアニメが『きらい』な民族ではありません。
映画の興行収入歴代ランキングで、
  ベスト20のうち14作品がアニメ(3DCG含む)
なんて国、ほかにないんじゃないかしら。
それなのに、
ライト層に安心しておススメできるテレビアニメが存外少ないんですよね。

彼らは『ふつうのドラマ』と同じ視点で見ますし、
マニア層みたく原作者や制作者に身内カンカクでゲタをはかせ、
曖昧さやいいかげんさを許してくれるといった寛容さはありません。

中国人が有り難がってマツタケ食べるとか騎士が土下座をするとか、
そういう基本的な考証ミスを
  『これは架空の国、ファンタジー世界だからいいんだよっ』
なんてリクツでは許してくれませんし、
モテ要素のない男の子のハ-レム展開なんか、たぶん理解不能です。

テイストはファンタジーでもSFでもラブコメでもなんでもいいんです。
ほんと、面白きゃなんでもいいんですが、
ちゃんとした考証と共感できる人物造形は必須条件。
  「いやなら見んな」
とか言われたら、はいはいそうですかと見るのをやめるだけのハナシです。

  拙自身、個人的には『だいすき』なんだけれど、
  だからといってライト層の方々にはおススメできないなあ、
  なんて作品が、ほんとたくさんあります。

  好きなものをスキというのは何も恥ずかしいことではないのですが、
  布教活動は控えめにするというのが、
  現実社会の荒波をのりこえていく一つのコツではないかと思ってもみたり。
  (あにこれは別よ、もちろん)


とはいえ、本作『葬送のフリ-レン』がライト層にもズバっとささり、
大きな成功を収めるだろうというのは、ほぼ既定路線。
二匹目、三匹目のどぜう狙いは、トーゼン『ある』と予想されます。

キ-局が出資してマスマーケットを狙う作品と、
これまでどおり狭い世界の中で、
ニッチなマ-ケットを狙う作品の二極化が進んでいくんじゃないかしら。

10年後ぐらいにアニメ史をふりかえったとき、
ひょっとしたら本作の放送が
エポックメイキングな出来事として語られているかも知れません。

  そんなことを妄想したりしながら
  次の放送をココロ待ちにしているワタクシなのでした。
  乱文駄文、そして長文、ほんとにほんとにごめんなさいね。



以下、オマケです(本作ほとんどカンケ-ありません)。
ほんと、単なるネタなので、
おヒマな方だけ開いてやってくださいまし。
{netabare}

本作のヒロイン『フリ-レン』の名前って、
拙はかってに英語で”Freelen”だと思い込み、
  自由な欧州水泳連盟ってなんだろ?
とか思ってたら、
ドイツ語で”Frieren(凍っている)”だったんですね。

いや、無知とはほんとおそろしいものであります。
というか、
ナマエの音だけでイミを判断するのって難しいですよね。

  ちなみに日本でよくある名前『雄大(ゆうだい)』は、
  英語圏の方々の耳には
  ”You die(おまえ、死ね)”としか聞こえないそうです。

  良く晴れた秋の日のセントラルパーク、
  やさしそうなお母さんが小さな男の子を追いかけながら、
   「おまえ死ね、おまえ死ね」
  と連呼している光景って、とってもシュールだと思いませんか?

  あと、日本名の『麻生(あそう)』さんは、
  残念ながら”asshole”に聞こえちゃうそうです。

  もしも麻生雄大さんがハイウエイでごついポリスに止められ、
  名前を聞かれて
   ” You die,asshole”
  なんて言っちゃうとタイヘンなことになりますので、
  全国の麻生雄大さん、渡米の際はくれぐれもお気をつけくださいまし。
  (気のつけよう、ないんですけどね)
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 29
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

面白くてはいけない作品を面白くしてしまい、余韻が無くなったかも。

 コミック1巻あるいは本作1話は素晴らしかったと思います。最近「すずめの戸締り」もありましたが、古い時代を思い出し、鎮魂するという話が増えてきたのは、次の日本を作っていこうという雰囲気がやっとでてきたのかな、と思います。

 ただ、アウラ編のバトル要素満載と、オシリスの天秤(とは違いますが)のようなもので、少し安易な形で魔力を隠す意味を魔族との戦いの要素にしてしまったことで期待外れとなりました。何より「葬送」の意味を魔族を倒した数と矮小化してしまったのは、非常に残念でした。

 1級魔法試験も「天下一武道会」が始まったか…というがっかり感はありました。

 ヒンメルおよびその仲間を思い出しながらの「葬送の旅路」はつづけていました。
 ゼーリエのところで人は駄目だと言いながら、花を出す魔法が嫌いと言いながらツンデレのゼーリエで、エルフの生き方の寂しさの様な部分を一旦総括していました。また、フェルンとゾルトラークで「人間の魔法」「人間の強さ」について表現していました。ただ、それを露骨に見せすぎだろう、という気はしました。

 全体としてどんどんエモくなっていきました。全体に「いい話」にこだわりすぎて、サラリとしたのが良かったのに、人との関係が強くなった、ならざるを得なかった感じが平凡な面白さに近づいていったなあという印象です。言い換えるとキャラと思い出話に寄りかかってしまった気がします。

 アニメで言えばコミックではつまらなかった、1級魔法のところをかなり面白く仕上げたのは素晴らしいと思う反面、この作品における期待の真逆になってしまいました。テーマを丁寧に説明してくれてしまいましたので、感じる喜びが無くなってしまいました。

 つまり、キャラ萌えとバトルの平凡な面白さになたということです。テーマも感情も見やす過ぎて引っ掛かりが無くなった感じがしました。この作品は面白くすると、かろうじて残っていた引っ掛かりも余韻も消えてしまう気がします。

 コミックスの原作の第1印象はアウラ編から「面白くない」でしたが、それでも読み進められたのは、フリーレンが旅路の果てに見るものは何かが気になるからです。その点は未だ気になっている反面、同じようなテーマを延々繰り返している感じもあるので、きっぱりとダラダラしないで終わって欲しいと思います。

 評価はこの作品は結末を見るまでわかりませんので、保留です。が、オール3もどうかと思いますので、オール4にしておきます。





19話 本作のつまらなさと深さの両立が上手く言語化できないので、再度レビュー。

{netabare} 断念したにしておきながら何度も書き直してすみません。ちょっとこの作品は正しく言語化したいので。文句いいながらも見てますので、やっぱり今見てるにしておきます。

 フリーレンの旅が、アイゼンとハイターの弟子2人と共にあるのは、つまりヒンメルとの旅をフリーレンの内面で思い出す…つまり4人の旅を再現しつつ、ヒンメルの代替はないからでしょう。ヒンメルの言動の意味を今思い出しながらかみしめる旅です。

 なぜヒンメルが銅像を残したのかと考え合わせると、物語全体の発想はものすごくいいと思っています。ヒンメルが一番先に逝ってしまったのはこの構造を作りたかったからです。
 その旅の中で、ヒンメルとすごした10年を特別にして行くことが葬送なのかなと読み取りました。だから、結果的にエンデの城についてもヒンメルの魂と合うことはできず、旅そのものが葬送なのかな?と。だから、ヒンメルの死後のカウントが作品の時間経過の基準となります。

 
 そしてほぼ不死に近いフリーレンの長命による非人間性は下手をすれば魔族に近いです。子供のようなフェルンとシュタルクがなぜ物語に必要だったかと言えば、人間は知識や想い出を前の世代から受け取り、後ろの世代に渡して行く営みがあるということだと思います。魔法が魔族のものから人間が解析して進化しているという点が象徴的で、人間は生死…つまり世代があるから進化する…それをフリーレンが理解するという話を描こうとしているととりました。

 で、興味としては、フリーレンとフェルンが魔法の能力を隠すことに長けている点、ここに何かアナロジーがあるのではないか?と。感情を持たない魔族と組み合わせると、現代社会か資本主義的なアナロジーも感じます。そこが何を描きたいのかな、と思っていました。2023年は戦後78年という意味もあるかな、と思ったりもしました。フリーレンが千年以上生きていて生殖をしないという点で日本人のことかなと。ほろびゆく種族と言う意味でも。
 魔族も一部の人間のアナロジーではあると思います。騙すために人語を解する理性も感情も良心もない存在。

 そこで始まったのが、アウラ編で魔力を隠す意味とかバトルとか、なんか世界観が矮小化してしまった気がしました。原作を読んでいるときにここでかなり醒めて、つまらなさを感じました。期待が高すぎた落差なのかもしれません…もちろん、期待よりもっと高い視座を読み取れていない可能性もあります。

 そして今度始まったのが、一級冒険者ですねえ。ランク化です。まあ、なろう系のレベルウインドウと違い、フリーレンの過去の資格が役に立たないことを考慮すると、ランク化は学歴とか資格とかそういう本質ではないランク付けのアナロジーとも取れますけど。ただ、バトルもそうだしかなりテンプレ感が強いので、ここであーあと思いました。

 こうして文章に書くと整理がついてきます。やっぱり悪い話じゃないし、浅い話とも思いません。とにかくアウラ編まではかなり感動してましたし、展開が楽しみでワクワクしてました。

 アウラ編から一級試験まで間が空きすぎたのと、展開や想い出の描き方がパターン化したこと。バトル要素が強くなったりして、急激につまらなくなったなあ、と感じました。
 ただ、魔族の1人1人が何かを表現したいような気はしてるんですよね。そこがアウラの魔力比べでよくわからなくなってしまいました。

 この後の話も2期3クール目ということになるのでしょう。設定とアナロジーから言って、浅くはないのはわかっています。まだまだ考察すべき部分もあるでしょう。魔法がなんのアナロジーかは読み取りたいところです。

 が、不思議なくらい面白く感じないんですよね…キャラが淡々としているから?何か視点がかわると面白くなるかも…というポテンシャルは感じます。私の読解力の無さなのかなあ…{/netabare}


21話 21話は面白い。それ故に唯一無二の作品ではなくなってしまった。

{netabare}  21話は面白いです。マンガでは退屈でしたがアニメの動きが入るとかなり良くなっています。つまり言い換えると、その面白さとはキャラ萌えとか戦闘シーンのカッコよさあるいはフリーレンの魔法の俺TUEEEでした。
 その面白さは本作に求めているものではなく、葬送=想い出を振り返ることで勇者の想いを理解するということとはちょっとかけ離れています。

 1級魔法士という設定が持つメタファーはもちろん感じますし、強さや力の使い方などの思想的な部分なども読み取れますし、おじいちゃん魔法士のセリフからしてもちろんキャラ萌えだけではないと思います。人間社会側の様々な人間の考え方の違いをしっかし考えて作っているところは興味深いです。

 また、1級試験はちょっとサブキャラが濃いですよね。濃すぎる感じです。その濃さがまた面白さになっているのでしょうが、その描き方に全部が持っていかれてしまった気がします。

 葬送の他に魔法というテーマ性が消えているわけではないし、そこの仕込みもあると思います。が、やっぱりこういう派手な面白さは他の作品でいいかな、と思います。

 つまり、21話の面白さに象徴されるところが、本作の唯一無二の作品になり損ねたという意味で私にとっては面白くなくなったということかな、と思います。{/netabare}


23話 マンガ版より分かりやすく面白い…うーん、再評価してもいいかなあ

{netabare} 22話のような話はいいですよね。この作品を見始めた理由に近いエピソードでしょう。
 一方で23話です。まあ、作画すごかったですね。特に最後の場面のフリーレンモドキは鳥肌が立つくらいにカッコ良かったです。

 どうなんでしょうね?この作品の評価ってやっぱり結末を見るまでは保留にすべきなんでしょうか。アウラ編で魔法の設定が安っぽくなったこと、バトルが長かったことなどで、脱落しかけましたし、途中のエピソードがちょっと冗長すぎたのはありますけど、この数話の出来は本当に素晴らしいと思います。マンガ版になかった迫力という点でアニメータは本当に良い仕事をしていらっしゃると思います。

 正直マンガ版だと1級試験編そのものがあまり面白くなかったですし、試験が入ることでジャンプメソッド的な引き延ばしに感じて作品の質が落ちたと感じていましたが、そうとも言い切れない面を上手く拾ってもいる気がします。その点でデンケンの使い方は秀逸かな、と思っています。

 うーん…評価は一旦ニュートラルにして、マンガではないアニメ版のフリーレンをもう1度再評価してもいいかな、と思わせるくらい21~23話は良かったですね。

 一旦、ニュートラルという意味のオール3に評価は戻しておきます。また、改めて。 {/netabare}



24話 フェルンの性格はなぜああなのか?なぜゾルトラークだけなのか?
 
{netabare} なるほど…フェルンの嫉妬の描写ですけど、家族というか自分のテリトリーの侵害に対して敏感なんでしょうね。これは両親を早くに失くしたことに関係があるのかな?ハイターの杖とかプレゼントへのこだわりというか執着もそうですよね。

 夜更ししてジュース飲むと怒られる理由です。ここの性格造形の作り方はなるほどなあ、という気がしました。育ての親のハイターの教育で「ちゃんとしてない」ことに対して許せないということでしょう。
 もちろん大食いなのも甘いモノ好きなのも、幼少期の苦労つまり食料不足が影響していると想像ができます。となると愛情への飢えもあるので、シュタルクとの恋愛は疑似恋愛の気もしますけど。

 夜更しジュースの件は、今回フェルンも贅沢していましたから、どちらかといえば自堕落だから起こったのではなく一人だけで楽しんだから頭に来たのかな?

 こういうことの裏を返せばフェルンはフリーレンを誰よりも理解している、ということでしょう。だからラストの「フリーレン様を…」になるんだと思います。フリーレンも嬉しそうでしたし。

 一方でフェルンの設定としてなぜゾルトラークと一般的な防御魔法なのか?ですね。今回の「フリーレン様を…」でふと思ったんですけど、フリーレンとゼーリエの設定から言って、魔族とかエルフに対抗できる魔法を人間が持つなら、魔法のバリエーション、つまり種類の多さじゃなくて、一つの魔法を極限まで極めるという方向性しかない、ということかもしれません。

 そうなると初めに出てきたゾルトラークを80年間改良を続けてきた、人間の魔法という意味と重なってきます。これは人間の命の短さで、でも組織的に習得できるものとエルフの長寿で孤独な生き方の違いのアナロジーにもなっているのでしょう。

 ゾルトラークの説明があったエピソードからそこは意図していたのかな?中国拳法のように「一意専心」的なことと、師匠の魔力を隠すという意味もちょっと中国拳法的ですよね。練習も功夫も人に見せるなというのがあります。

 まだ、野心があるゼーリエには魔王は倒せなくて、フリーレンなら倒せるということと、平和の時代の魔法使いという矛盾の説明が何となくわかった感じですね。なんとなくですけど。

 つまり1級試験編の2次試験はフェルンの描写の為の回ということかあ…連載時にバトルで話数を引き延ばしていたわけじゃない…のかもしれませんがどうなんでしょう? {/netabare}

25話 バトルが長すぎてテンポが…テーマ的には同じことを繰り返してますし。

{netabare} 話が進まないですね。やっぱり面白くない…という気もしてきました。21~24話はアニメの出来は良かったと思うのですが、23話のフリーレンの複製登場からが余りに長いです。

 花畑と人間が魔法を得て強くなってゆくという話は、かなり前の回で一回なぞった話ですからね。その重複感はやはり1級試験編は強いかもしれません。アニメの出来はもちろん作画は目立つところですが、テンポというかスピード感もあります。原作が冗長だったところを更に引き延ばしている感じがすごかったです。

 やっぱりアウラ編の途中からバトルが長くて、妙にテンポが悪くなるのとセリフで全部説明するのでどうかな、と思っていた悪いところがこの数話極端に出てますね。アニメになって余計感じました。 {/netabare}


26話 やっと1級試験も2次試験が終わりました。

 魔法とイメージがこの数話にはテーマとして出てきてますね。フリーレンを殺せるというイメージ。そして布を切るというイメージ。それとエルフと人間の魔法に対するスタンスの話もありました。で、もちろんフェルンがゾルトラークを極めるということでしょうね。その辺が本作はテーマとしてありそうですね。そこをはっきりさせたのが1級魔法試験かな、という感じでした。このテーマ性は悪くないと思います。ただ、試験編は長いなあ…やっとここまで来たかあ…

 なぜか模倣フェルンが出てこなかったのはフェルンがそこまで上手く魔法を隠せているということ?一瞬メトーデを狙っていたけど攻撃を受けきったように見えましたけど…拘束魔法が上手くいく前に攻撃は受けたみたいですよね。それをよけ切っていた?メトーデが強すぎるってこと?それともたまたまなんでしょうか。

 作画はやっぱりバトルシーンは力が入ってますけど、私は惹かれないですね。むしろ作戦会議の時のフェルンの表情の変化が良かったですね。









前回のレビューです。

正直に言うと原作アウラ編の途中からつまらなくてしょうがなかった。

{netabare}  2クールらしいし人気作になったので一人くらいいいでしょう、遠慮なく言えるので今言っておきます。
 
 正直に言うと原作はアウラ編の途中から凡庸でつまらない作品になったなあと思いました。つまらないとは言いずらい…つまらないと言ったら負けかなとは思い、言葉を濁しましたが。

 作品として評価したのは冒頭だけです。以降はなんだかなあと思って読んでました。で、アニメが人気なので見てみればちょっと見方が変わるのかなあと期待したので、チェックはしてみました。

 要するに原作は人気作故に「葬送」の意味を途中で変えてしまったのではないか?と思います。そう、バトル控えめで過去の戦いと死んだ仲間の意味を振り返りながら旅をするだけだから面白かったんです。それが「葬送」かなと。

 アウラ編以降、ジャンプ系?という感じでバトル要素が色濃く入って来て、この話以降も変な言い方ですけど、どんどん凡庸になって行く気がしました。

 ちゃんと人気作になったとのことで、アンチの批評が少しはあっていいでしょう。私はこの作品、冒頭ではポテンシャルが非常に高い素晴らしい作品だと思っていました。人気故に名作になる道をすて引き延ばしによる凡作化を進みつつある作品だと思います。その落差にガッカリしたので、断念したにしていました。で、改めてアニメを見てもやっぱりがっかりかな、と。原作よりは演出面等でがんばってますけどね。ただ、結末次第では盛り返せる部分もあると思います。{/netabare}
 


第5話 原作マンガが良すぎるのでアニメは休みます。

{netabare} 別にアニメがつまらないわけではないですが、雰囲気としては原作コミックスが好みということです。
 ただ、やはり「推しの子」と同じです。1巻2巻あたりがピークな気がしたというのも同じくアニメを追わない理由です。
 原作も11巻既読しましたので後は完結したらでいいかな、と思っています。理由はネタバレになるので言いません。ただ、週刊連載の人気作の悪いところが出始めています。

「葬送」の意味は魔族を一番葬ったからということですが、それはダブルミーニングというかむしろ後付けでしょう。エンデの魔王城とは、「モモ」のミヒャエル・エンデからのネーミングだとすると、時間の価値の話になるはずか、当初はそれを想定していたと思います。

 目指す目的が死後の魂と話をするということですから、フリーレンの中にいる想い出と向き合う話、死と時間を理解する話になると思いますので「葬送」の意味が「人を見送る意味」じゃないと作品の価値がありません、と私は思います。

 ということで、原作が良すぎるのでアニメを見る意味がないと感じましたので、やめておきます。{/netabare}
 

視聴前 私は冒頭が好きです。「間」と「静けさ」がキモになる作品。

{netabare}原作途中まで既読。多分全部読むでしょう。

 この作品は面白いですがキモはテンポです。間延びがあると間抜けになります。11巻ですか。ちょっと2クールとか2期とか考えると色気がでてしまう巻数です。人気作だけに下手をすると変な尺稼ぎで時間を伸ばす可能性がありますので、それだけが心配です。
 本作は淡々とテンポ良く静けさを感じるくらいに表現されるのが面白い作品です。そこが上手くできているかどうかがポイントになります。第1話に力が入りすぎているのがちょっと心配です。「チェーンソーマン」になりませんように…。

 それと、どこまでになるかわかりませんが「推しの子」と一緒です。あの作品よりも緩やかですけど、冒頭とそれ以降楽しみ方が変わる作品です。といってもテーマは同じなんですけど…単純に面白いのは後からですが、私は冒頭が好きな作品です。
「さよならの朝に約束の花を…」をこの時期にレビューしたのは、この作品の下準備と言えばわかりやすいかもしれません。

 過大評価、期待過多はやめた方がいいです。「感じる」作品でエンタメとしてはそれほどです。「タイパ」重視の人にはまったく向かない作品でしょう。制作者側もそこは理解していると思いますが…{/netabare}


第1話 素晴らしいアニメだけど、面白くはない。過大評価はしない方がいい。アニメはマンガに比べて格段に情報量が多いのがどういう影響になるか。

 初回…というか2日前、金曜ロードショーの放送の時に、戦後78年のアナロジー云々と書きましたが、やっぱり再視聴してみて、この作品は頭を使わない方が良さそうですのでレビューを書き換えました。
 考察するよりも、生きるということと時間経過の意味を感じる方が良さそうです。
 1点だけ。魔法とはなにか?魔力感知とは?魔族は?そこのアナロジーは嫌でも考えてしまいます。

 そして、やっぱり面白くはないです。エンタメとして評価するなら退屈です。それでも「いい作品」だと言えます。3回目ですけど全然OKです。
 ストーリーもテーマもキャラも抜き出してしまえばありきたりです。過大評価、期待過多、そして何よりも他人の意見。見方は人それぞれですから、こういったものは排除した方がいいと思います。向くか向かないか。まず自分でそれを判断しないと苦行になる可能性があります。
 特に情報として作品を観賞する「タイパ」重視の見方をする人は早々に退散した方がいいと思います。

 アニメ版、ちょっとフリーレンの顔が丸くて笑ってしまいますが、時間の経過の感覚はゆったりしていてけど、場面のテンポは速くて上手く原作を表現しています。
 音楽や声優さんの声質、演技。効果音、色、何より動きなどアニメならではの情報量の増加しているのが下手をすればノイズになります。(1例を挙げると30分単位の2話。岩を魔法で打ち抜く修行をしているところのシーンが顕著です)
 また、制作者の解釈が分かりやす過ぎて、原作より文学性は落ちている気がします。

 ただ、この作品は視聴中は頭を使わず受動的に見て、後から味わった方が良い気もしますので、そこはアニメのアドバンテージでしょう。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 32

74.3 2 2023年度の仲間アニメランキング2位
陰の実力者になりたくて! 2nd season(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (236)
943人が棚に入れました
「陰の実力者」に憧れた少年は、道半ばで命を失い、シド・カゲノーとして異世界に転生した。新たな世界で「陰の実力者」設定を楽しむことにしたシドは、陰に潜み、陰を狩る者――シャドウを演じ、付き合いのいい配下の少女たちと闇の教団に対抗する「シャドウガーデン」を組織する。すべては妄想の産物……そのはずだった。ところが世界の闇たる「ディアボロス教団」は実在し、シドの知らぬところで「シャドウガーデン」は教団との抗争を繰り広げていた。次なる舞台は「血の女王」「妖狐」「暴君」の三勢力が統治する無法都市。そこは、ならず者がはびこる弱肉強食の世界だった。吸血鬼たちの支配者「血の女王」の討伐のため、姉のクレアに連行されてきたシドは、またとない「陰の実力者」ムーブの機会に心を躍らせるのだが……。「血の女王」を巡る陰謀が動き出し、無法都市は三つの勢力が入り乱れる。さらに姉のクレアも騒乱に巻き込まれ、シャドウガーデンも独自に行動。混沌を極める中、シドは人知れずシャドウとして暗躍しようとする。赤き月は昇り、覚醒の刻は来た――!
ネタバレ

こま さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

12話最終回視聴。穴に吸い込まれる主人公!そして劇場版制作決定!やったぜ!!

1期視聴済み。マンガは最新刊まで購入済み。2期以降の部分だけ読んでない(あとから読む派)


なんやかんやあって、あんながこんなで、そんながどんなで、これこれこうして、こんな感じがこうなってぇえええ!こうだ!
ワロタw

まあ1期からそこまで経ってないし、ある程度は覚えてるので個人的には問題無いが…2期から観た人は…2期観れるなら1期も観るよねたぶんw
とは言え2期から観ても作品の雰囲気、どんな感じなのかは分かりやすいと思う。
作品紹介も既存キャラ紹介も分かりやすい。

シャドウも7陰も相変わらずで良いなぁ。
ベータも変わらないなぁw

盗られたら盗り返す倍返しだ!
シャドウ、セリフが気に入ったのか同じセリフを繰り返す。壊れたラジオかなw
不穏な空気が漂うもののシャドウはあの感じなのでギャグアニメにしか見えないの笑うw

待ちに待った2期が来た!楽しみ!視聴確定。

2話視聴。
{netabare}〇〇アトミックで終わるw

相変わらずシャドウは壊れたラジオの如く「死にたくなければ逃げろ。暴走が始まる」
「月が赤い…もう時間がない」「死にたくなければ逃げろ。残された時間はあと僅かだ」
人がいるところでひたすら言いまくるwどんだけ気に入ってるのだろうw

今回もシリアス回だが、シャドウが気の抜けた喋り方で登場するのでアレ?シリアス回だよな?とか思ってしまうの笑うw

アレは流石に予想外の出来事だった…。初見で予想出来るわけがないw
登場の仕方を変えたいと言って登場した瞬間終わった()

これから始まる!とか思ってたのにアレはちょっとw
ちなみに3話以降はちゃんとあるよ!やったね!{/netabare}

3話視聴。
{netabare}シャドウ何も考えていなかった事が分かるw
ベータが戦ってるのを見るの初めてかな?
〇〇〇〇がアトミック唱えてるのワロタw
毎回思うが会話が噛み合ってないの笑うw
「ガンバえー」確かに3歳児w
改めて思ったがシャドウってチートだよねコレ…。
そう言えば忘れてたけどこの都市の建物の景観ヤバいなとw
貯金箱とか言ってるぞコイツw

はぁ毎回面白くて良い…。{/netabare}

4話視聴。
{netabare}最初新キャラかと思ったよw
そう言えば地味なあったよなぁ()
話しの内容で察した()
一般女性が盗賊っぽいのに襲われてナイフで服と下着を切ったと思ったら…。

毎回思うけど計画がガバガバなの笑うw
指摘されるもごり押し→深読みした結果驚かれるいつもの展開()
まあ確かに子供なら誰もが考えそうな事だけどもw実行したやつ初めて見たw
そしてデルタ回。いつものように全裸w(下は履いてたか?)
シャドウの上で毎回いろんな体勢でいるのにいつも通りなシャドウ。まあ無いもんねw
「なら1人くらいは良いか」1000は凄いなぁw
コレまた無駄に終わるんだろうなぁ(トオイメ{/netabare}

5話視聴。
{netabare}ガンマの実力が明らかに…ビームサーベルの持ち方が野球のバットの持ち方なの笑ったw
とにかくテキトーに攻撃するが当たらないwただのごり押しである()
そしてひたすら転ぶ…転んだ瞬間終わっていた…。
最後のアレはやりたい事リストの1つなのだろうか?指の動きが無駄にカッコイイの笑うw {/netabare}

6話視聴。
{netabare}匂いで分かるの草wそしてコレ前にも見たなw
そして話しを聞かない噛み合わない同じ話しを繰り返すwうーん、この()
ジョン・スミスの実力が明らかにw
相変わらず糸を使って今度は7陰2人を圧倒。

シャドウ演出を優先するあまり健康を害すw演出<健康とは?
今回は糸を使ってのバトルが凄まじい。相手が強いと戦いが映えるの良いねw
この感じだとこれ以外も使えるのかな?
杉田さんも大概だったけどそれより酷いとかw{/netabare}

7話視聴。
{netabare}まあ簡単に言うとこれの所為で聞こえなかったの草なんだ。
まあ確かに何か聞こえてた気はしてた。
ようつべで確認してああ、なるほど()
なのでようつべで確認するか2度観ることをオススメする。

今回も気の抜けた話し方するのと相手の所為もあってシリアスがシリアスになっていないw
ボイ◯レ◯ーダーで世界が消滅するだと!?血濡れのサン◯ク◯ースとかよく分からん話しになってるよw「アレ?アレ?話しが繋がらないね?繋がらないね!」

今回で2回目だからね仕方がないね!といういつもの展開デスネ。
そして見つかったアレの中身は何だったのか?{/netabare}

8話視聴。{netabare}8話だけ観るのもオススメ!
男の腹筋ピクピクとか乳首なんていらんのよw
モブ2人に関してはいつも通りなので安心して観れると思う(少しだけ見たけど結局…)
相変わらず扱いが酷くてワロタw

とにかく7陰の水着はエロかったw
他にも温泉に裸にウサミミバニーガールにお尻。…に便○薬w
一瞬欲しいとか言ってた気がするが気のせいだろうw
副作用で穴という穴から体液がダダ漏れw〇〇○ピンチ!幼児化wウサミミバニーのお尻w
こんなので良いんだよw回w

前期のOPのアレをここで回収。

そして当然の流れ…2人の戦いはコレからだ!
声すら出ないのは初めてか?{/netabare}

9話視聴。
{netabare}そう知ってる人は知っているドラゴンクエストである!たぶんゾーマな気がする…。
…だけど女の子にこの格好はちょっと…とか思ってたけど、なんか違うからいいか!

最初誰だっけ?とかふつうに思った。名前で呼んでるし親しいよねコレ、学生?先輩?それともそれ以外で誰かいたっけ?と。
そのまま観てると思い出した。暗くてちゃんと見えてなかった気がするけどこの人か!
服着てるとこんな感じなのかー。

そして…女の子が自分の胸を持ち上げていた…ただそれだけ。
たとえどんなにシリアスで女の子が大変な状況でも見てしまうのはしょうがない…しょうがないよね?
久しぶりのシドの弱弱モブプレイ。ボコボコにされお尻が半分とか久々見たなw
「誰だか知らないけど分かってる奴がいるじゃないか!ボクも負けてなられないな!」…うん

「前からやってみたかった囚人生活を堪能しつつ…」!?違うそうじゃないw絶対違うw
スリル&サスペンス!そしてプリズンブレイク!!目立ちつつ目立たないで目立つとは?

欲しい物は殺してでも奪い取る。良いよね?無法都市ルール。ボクは好きだよ?
要するに強い奴が正しい。つまりボクが正義だ!

「社員番号か何かかな?」まあ知らなきゃそんな反応になるよねw
ただ全く何も知らなかったのには驚いたけどw

〇〇…?ローズ先輩が〇〇!?ボクの陰の実力者プレイを捗らせる為には彼女が〇になる事が必要なんだ!待っていろ!ローズオリアナぁぁぁぁあああ!!{/netabare}

10話視聴。
{netabare}テンプレ悪巧みが始まる!と思ったら始まるのかコレ…。

今こそ僕の磨き上げた縮地が輝く時!…まあ飛んでるしね今更だよね。
縮地って聞くと個人的にはネギまかな。あと似たようなのだとBLEACH、ワンピースもかな?

「スライム率99%…重心の移動に合わせて常に微細な魔力操作を繰り返しているカオス理論すら想定した無駄に無駄の無い無駄な努力。〇の努力の賜物かなって。」
ここまで分かるのも凄いがここまでしてるのも大概w

テンプレ悪役w
「モブにすら手を抜かないテンプレ悪役スタイルとは。その生きやよし。」
「みんなの血税の仇は僕が取るよ。」いつものやつw
触手が見えてんの草。
かなり目立ってたけど大丈夫?

メイドさんはスライム率0%!
手を擦って外したのかアレw
年俸制かーw
美女の誘惑を宗教の勧誘てw
確かに落ちかけてはいたような?

足が震えている?少なくとも主人公は震えてない…。てかすごい体制だなw

一言も喋ったことがないのに愛し合ってるとは?
相手の事を全く考えてないとああなるのか(白目 
表情が分からないってスゴイネ!
自分の好きな相手がイケメン王子様に見えるアレかなw

クッキー食べながら真面目な話ししてるんだけどナニコレwそれも喋ってる間中()
シリアスな場面なはずなんだけど…。食べかすも気になってしょうがないw
ただ…「あなたには覇王になって欲しいんだ!」「私の事をそんなに…!」コレである()

またもやお風呂で股パチンする主人公!オシリw
ベータに対するイータのアレは昔からかーwなるほど前回のアレはそう言う事か。

まず中身を確認しようか!
悪者さん色々企んでるんだけど…さて中身はどこに行ったのでしょうか?(トオイメ{/netabare}

11話視聴。
{netabare}握られた手を外そうとするが外れないwそして顔よw
ストーカーは自分がストーカーである事には気付けない!さてストーカーは誰でしょうか?
へのへのもへじ草。
何で裸にネクタイで演奏してるのに皆んな気付いてないんだろうね?

男女2人が部屋に居て男がズボンを履いてるとアレに見える不思議。
黒きバラ…ああ脱獄した後のやつか。リーダーはあの2人w「アレはなんか違ったしなぁ。」
いつもの話しが噛み合ってない花壇のお話し。
地面歩いてると思ったら…。

母親と濃厚なディープキッス!したのは誰でしょう?
ある場面を目撃したが…この顔は初めてかなw
「コレはアカン。異世界ファンタジーじゃなくて○ドラになってる。どうにか夕方6時台に軌道修正しないと。」やってるの草。コレ見せたらあかんやつ()
なるほど一期の黒幕はこの2人か。ああ…うん…なんか…ごめんじゃないw
ここで耳にくるやつ来たー!!

お風呂で体を洗おうとしたら…本物に見えるレベルかー。
相変わらずの比較対象w「よくぞここまで辿り着いた。」
そして一緒にお風呂!まあ見えるわけがないけどね!

やっと気付いたか…おせぇよ!3回同じ事してんのホントw慌て過ぎるのもまあ分かるw
まだ探してるよ()この子はどこにでもいるなぁほんとw

こうなる事を分かっていて託したのか…。分かっていてもああいうの好き。

そして最後!個人的にアレはテンション上がる!こういうの好きな人多いじゃないかな?
…まあでも一言。がんばぇぇぇぇ!{/netabare}

12話最終回視聴。エロいだけじゃなかったメイドさん!
生首二つと体が半分。今回結構グロいかな。

「流石異世界!コウモリもスケールがデカイ」アレをコウモリ呼ばわりw大災害来たー!
やっぱりこのメイドさん有能だったか。

前髪焦げただけで済んでるのホント草。
糸がお気に入りになったシャドウ!観てて楽しいからイイけどね!
モードレットさんアーティファクトフル装備なのに重症!見た感じ体削られてる?
いつもの、みんな死ぬんだからペラペラ喋ろうか回。
イイよね!別世界!神隠しにアトランティス!
オレは逃げるけどお前達は滅ぶのだ!!グシャ()コレもいつもの。

「ラスボス戦みたいで楽しい」「挙げ句エフェクトは使い回しか」
生きてたけどぼろぼろだったので融合!
「典型的な失敗作だな」デルタ以下とか言われるラスボスさんかわいそう…。
そして宇宙…来たーー!!

色々説明してるんだけど途中から分からなくなり何時ものなんやかんや以下略。
「とにかく凄いエネルギーで。まあ原理なんてどうでもいいか」
ここで耳に響く新アトミック!相手は消滅した!
「たまには力押しの脳筋プレイも悪く無いよね?」
アレ?何時ものは脳筋じゃないと?

アトミック放った後に土星?と惑星がいくつか見えた。似た世界なのか?

フラグはいつもの様に立っていた…ので開いた穴に吸い込まれるシャドウ!
ここってもしかして…。でも何か違う?何この終末世界…。
ある人物が救世主扱いなのだが…。酷い目に遭うのは運命なのだろうか?
何とかスレイヤーさんを知ってる人が居るって事は…。

救世主さん見た感じ魔法みたいなの使えてたし魔力があるのかな?
とは言えあっさり捕まってるし、ここはそこまでじゃない?
そうなると最近観た現実世界をも無双する展開になるんだけどいいのかw
さてホントにこの世界にシャドウが必要なのかw
オマケでベータ巻き込まれてて草。

劇場版(続編)制作決定は素直に嬉しい!けど3期も来て欲しい。
まだまだ先になるだろうけど気長に待ちますか。

最初から最後まで楽しく観れるアニメって良いね!終わり。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 5
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

3期早く。同時発表しなきゃダメでしょ?追記 やっぱり映画でしたねえ…

 まあ、最後にきてすごい引きでした。世界観の提示とあの方の再登場。途中不満がないわけじゃないですが、上がりの3話が面白かったので、問題ありません。

 そう…物語というのはこうじゃなきゃいけません。伏線とか設定とかエピソードとかそういうのもいいですけど、重要なのは「展開」です。当初は凡百の異世界ワールドかと思っていたら…ですね。1期のOPとかいろいろ仕込んでそうでしたけど。

 本作はテーマ性は薄いですし、シャドウそのものはギャグ・アクション担当です。
 しかし、アルファ、オリアナ、クレア、アレクシア、シェリーなどサブキャラのキャラ造形がとても良くて、そこに感情の部分がはいります。この2重構造が「ワンパンマン」とは違った(いや、似てるか?)究極の俺TUEEEを実現しています。加えて、最終回でこの世界観です。エンタメとはこうでなければ。

 最終回はすごかったですが、オリアナをもう少し描いて欲しかった気がします。

 2期はやっぱり6話のアルファとオメガの対比が一番面白かったかな…単一回の演出というか脚本のうまさでいえばかなり上位に入るくらい良かったです。
 で、スタッフ調べたら、2期は脚本・シリーズ構成が全話加藤還一さん、絵コンテ・監督も全話中西和也さん、総作画監督が1話除いて飯野まことさんという方が担当されたんですね…え、ということは完パケなの?だからクオリティが高かった?

 どうせ人気出るのわかってるなら、同時発表しなきゃダメだろう?と思ってしまいますが…どうでしょう?こういう贅沢な作り方だと3期時間かかるんですかねえ…それとももう準備してるとか…早く発表してほしい。

 続きの発表ないのと、ちょっと面白くない回が2,3話あったので今回はストーリーは満点にしません。4かな。音楽と声優も4。キャラと作画を5とします。
 3期の発表みて、8話を再評価した上でもう1回評価すると思います。え、劇場版かも??考えたくないなあ…


 原作5巻くらいまで読んでて6巻も買ってるんですけど、アニメの方が圧倒的に面白くて途中から寝かしています。もう我慢できないので読みますけどね。



追記 映画かも…といやな予感が走った直後に映画の発表があり、ちょっと落ち込んでます。

 映画…お金はいいんですけど、面倒くさいのと1回だけしかみられないのでコスパと言うより、面白いところを何度もみたいんで…お金取っていいから配信になりませんかねえ…

 それと、テレビだったら見ていた視聴者は離れないんでしょうか?シリーズが下火になって逆効果はないんでしょうか?私は「青ブタ」は面倒になってしまいましたし…せっかく原作ファンだったのに作品そのものから心が離れてしまいます。その辺、マーケティング的な成功失敗は大丈夫なんでしょうか?





1話 話が分からない人は置いて行く潔さが爽快。期待以上です。

{netabare} 2期になってレベルが上がって帰ってきました。この作品を楽しもうと思わない人を置いてけぼりにする展開のスピードが潔くて素晴らしい。登場人物の説明もないです。「死にたくなければ逃げろ」「月が赤い」が気に入って、言いたくなってついでに人助けしている、というのは本作を理解している人に説明は必要ありません。そこが分からない人は1期から見てください、2期なんだから分かる人だけ見ればいいという感じです。
 この作品のクオリティに自信が感じられる無駄を省いたテンポがいい演出が素晴らしい。この制作陣には信頼がおけます。変な課金も独占もないし、風格すら感じられます。

 この超悪乗りでご都合主義の展開が面白く爽快なのは、原作の面白さをちゃんと理解し、マインドをそのままあるいはそれ以上に再現しているからでしょう。
 数多の作品が2期でクオリティを落とす中、大満足の1話となりました。このまま突っ走って欲しいです。{/netabare}


4話 通貨についてかなり面白い話です。
 
{netabare} 信用の本質はやはり感情です。貨幣に疑いが起きればハイパーインフレと取り付け騒ぎになります。そして紙幣の発行は国だけが出来るというのは法律があるからで、その法律が無ければ自治体や私企業でも紙幣は発行できます。その点では本作の今話のやり取りは正しいです。というか、その点を取り上げたのは面白い視点です。複数の紙幣が混在している状況でニセ札による信用のダウンはなかなか物語として理屈が通っています。

 そして、結構鋭い話なのに、相変わらずすっとぼけと真面目が混在して非常に面白かったです。導入の3話のあとで雰囲気が変わらないか見届けました。今期も安定のクオリティですね。{/netabare}


5話 本編が面白いというレビューはもういいでしょう。EDが良いですねえ。癖になります。

{netabare}  5話のEDテトリス花嫁オメガ…よかったですねえ。まあ、そこまでキャラには萌えないのですが、センスといか見せ方というか、とにかくいいです。クセになります。前期のアルファがかなり良かったので、2期はちょっと落ちるかなと思ってましたが、5話で認識を改めました。

 曲ですが、ドラムと管楽器の使い方が面白く、不思議なリズム感がものすごい引っ掛かりがあります。ただ、メロディーを思い出そうと思っても思い出せないという現象で、また聞いてしまうという感じです。
 この難しい歌を平然と…かどうか知りませんが、歌い切る声優さんは本当にすごいですねえ。

 本作はこういうところまでレベルが高いです。原作06巻も届きましたのでしばらくは楽しめそうです。{/netabare}


6話 あれ?信用創造じゃなかったっけ?兌換紙幣なの?俺TUEEEが生み出す歪な構造が、かえって色んな視点の物語を構成している。

{netabare} あれ?換金っていってますが、兌換紙幣だとすると、信用創造の問題じゃない気がするのですが?信用創造の場合は貸付と貸出の規模を裏付けなく「信用」だけで増やすから、取り付け騒ぎが起きるんであって、換金する「金(キンのほう)」があるならその金の範囲でしか、紙幣って発行してないからそもそも取り付けが起きようがない気がするのですが。

(追記 ちょっと調べました。話を追うと金の預かり証としての紙幣の性質と、信用創造をごっちゃにしているみたいですね。信用創造を始めた段階で金本位を止めないと、そりゃあ破綻します。これはニセ札関係ないです。そもそものミツゴシ銀行のやり方が詐欺みたいになってます。金との交換に応じるなら、紙幣と金の量をそろえないと…ドルで言えばそれがアメリカの中央銀行の地下金庫にあったと言われている金の備蓄です。たしか「007ゴールドフィンガー」に出てきた気がします。)

 それはともかく、面白いです。デルタとアルファの戦闘シーンが非常に良かったです。

 そして、俺TUEEEの歪さを逆手にとって立場による違いが非常に興味深い物語の構造になっています。デルタとアルファの知能の差によって、その構造が上手く表現されていました。
 ワンパンマン的ではありますが、本作はアルファ、オリアナそしてシャドウ等々いろんな立場がエピソードで途切れるのではなく、ストーリーの本筋になっているのが秀逸です。6話はそこにデルタが加わったのがいい対比となりました。無条件の信頼の対比ですね。
 1つのストーリーなのに様々な視点から状況を俯瞰するような展開が非常に面白いです。

 アニメの出来も含めやっぱり出色です。6話も非常に満足しました。


追記 デルタとアルファという対極ともいえるけど、もっとも強い2人のキャラとの戦いを1話に入れて、対比を見せるのが工夫したなあと思います。

 そして、その映像化の迫力が凄い。デルタが列車に迫ってくるシーンは鳥肌もので、一方で待ち受けるアルファ。性格が表れています。戦闘シーンも他では見ない丁寧で工夫があるバトル映像でした。

 そしてどちらもシャドウの正体に気が付きますが、その反応の違いがまた良い。
 ストーリーというより演出、画面作り、声優さんの演技も含め、コミカルでもありシリアスでもある見事な映像化でした。{/netabare}


7話 アルファの美しい涙すらギャグにする2重構造が素晴らしい。

{netabare} 本作の面白さが良くでてましたね。シャドウの思惑は矮小で目先の金が欲しい。それ以外のシャドウガーデンや大商会連合は真面目に経済戦争をやります。七陰はシャドウの考えが読めずシャドウの思惑の曲解で一喜一憂している。

 この2重構造が生み出すギャグを端的に見せたような話がこのニセ札編でしょう。
 それはまさにアルファとデルタの対比であり、本編と「かげじつ」の関係でもあります。

 まあ、ちょっと強引ではありますけどね。シャドウというよりはアルファのキャラ性が優れているからこそできる構造でしょう。原作をビジュアル化するときにこの2重性が胆であり、そこを強く意識したんだと思います。それが6話の2つのバトルだったんでしょう。原作にほぼ準拠しているのにアニメの方が各段に見せ方が上手かったです。だから、7話でのアルファの感動の涙がギャグになるということになるんだと思います。 {/netabare}


8話 くだらなすぎて草。逆説じゃなくて本当にくだらなかった。

{netabare} アニオリで期待してたのに…正直あの2人は普段から邪魔だったので、もう出さなくていいです。{/netabare}


9話 少しシャドウの出番を減らして真剣なパートを描いて欲しいかな。

{netabare} オリアナの深刻な想いと、シャドウのいつものフィクサー芸ですね。面白いし、演出はさすがという水準ではあります。

 が、シャドウのコミカル面よりそろそろ女性たちの物語中心に描いていいんじゃないかなと思います。シャドウパートは清涼剤としてコミカル担当で、もうちょっとじっくりオリアナとか他の女性を描いて欲しい。

 まあ、新エピソードのスタート回なのでしょうがないですが、6話のアルファとデルタの対比が素晴らしかっただけに、少し緊張感のある掴みが欲しいですね。{/netabare}


10話 9話よりかなり面白かった。視点なんでしょうか?

{netabare} 9話よりも圧倒的に面白かったです。オリアナ、七陰等の真面目な行動が相対的にギャグになるから、視点をシャドウに合わせない方が面白いということでしょうか?

 そしてギャグと同時にオリアナのシリアスストーリーにも感情移入ができるので、本当に不思議な作品です。 {/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 21
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「月が赤い……暴走が始まる……もう時間がない」

引き続き原作未読で視聴継続。

【物語 4.0点】
全体構成は1期の2クールから2期では1クールに。
その中で「無法都市編」「偽札編」「オリアナ王国編」3つのメインエピソードを展開する。

内容は相変わらずシャドウ様が転生異世界にて、
陰の実力者プレイ時々モブムーブを満喫。
シャドウ様が最強過ぎて周りが深読み、翻弄されるループ。
シャドウもレビュタイに拝借させて頂いたお気に入りの決め台詞を何度も繰り返し、
ロールプレイをエンジョイされているようで何よりですw

とは言え、そろそろこのパターンも2期でさらに3ループもすると飽きてくる頃?
と思い始めた矢先の最終回。
(※核心的ネタバレ){netabare} 異空間転移を経て元の世界に戻ってきたシャドウ様。
彼が転生後サイバーパンク気味に崩壊した故郷という{/netabare} 衝撃的なシナリオ転回からの、
続きは劇場版「残響編」で。

これまで私はシャドウの陰の実力者妄想に現実が追い付く物だと思っていましたが、
転生にまで突き抜ける彼のロールプレイ願望そのものが次元レベルの崩壊や新生をもたらす特異点なのでしょうか?
私にとっては近年でもかなりワクワクする続きは劇場版で!の“叡智”の提供を心待ちにしております。

本作は2期1クールというより1クール+劇場版≒2クール相当の企画として捉えた方が良いのかもしれません。


「偽札編」にて信用創造が“陰の叡智”として転生異世界にもたらされ、経済戦争を巻き起こす件。
異世界転生界隈でもこうした経済ネタが提供、消費される素地があると分かったことが収穫でした。

無自覚に世界を振り回す主人公最強同士として『オバロ』のアインズ様とコラボすることが多いシャドウ様。
ここは同じくKADOKAWAが今年4月の新作アニメ放送から再起動を目論む『狼と香辛料』のホロ様との絡みも見てみたいです。
「偽札編」ではケモ耳も多数供給されたことですしw
ジョン・スミスとロレンス中の人同じですし。


【作画 4.0点】
アニメーション制作は引き続きNexus

バンパイアあり、列車上でのワイヤー武器による高速バトルありとバトルアニメーションは変わらずリッチ。

そんな中、作画の力を感じたのは最終回でのデジャヴを狙った対比。
(※核心的ネタバレ){netabare} 崩壊した現実世界にて、1期1話と同アングル、構図を多用して、{/netabare}
1期からの伏線も回収しつつ視聴者にカタルシスを与えたり、{netabare} バール最強{/netabare} のトラウマをほじくり返したりするw絵作りが巧妙でした。
視聴者の記憶を呼び覚ますには、説明都合のセリフや文字情報を長々と垂れ流すよりも、
映像で刺激した方が効果的であることを再認識させられました。


息抜き回となった8話のアニオリ水着回。
巨乳(一部虚乳)揃いのシャドウガーデンの美女たちの水着姿も眼福でしたが、
私が嬉しかったのは1期OPの白スーツの彼女たちの躍動が本編でも見られた事。

あの1期OPは現実世界の高校にヒーローとして身を潜めるシャドウガーデンというネタ映像かと思っていましたが、
2期を完走した上で見返すと、
シャドウが異なる宇宙の自分を観察している感もあって何とも意味深に感じちゃうんですよね。

そんなこんなで2期OPで描かれたシャドウ様の半生振り返り映像風にも、
何かヒントはないかと深読みしてしまう私。
完全に掌の上で踊らされていますw


【キャラ 4.0点】
私が1期で今後一番注目したいと思っていたオリアナ王国の王女ローズ。
「オリアナ王国編」でピックアップされ、おまけにドエム・ケツハットの陰謀も再提供され、
金髪や姫の転落ネタが好物の私は大満足。
シャドウ様はローズに闇の覇王覚醒ルートなどをご所望のようですが、
私は姫にはもう少しピュア路線寄りで救済と幸福をつかんで欲しいと願ってはいます。

もう一人私が1期で、またいつか見てみたいと思っていたヒロインの(※核心的ネタバレ){netabare} 西野アカネ。{/netabare}
意外と早い供給かつ、戦う黒髪美少女という、こちらも好物に再加工され提供され、望外の喜び。
そういう意味でも新作劇場版「残響編」の鑑賞は私にとってマストです。


1期では名前すら把握しきれない内にいつの間にか増殖していた感のあったシャドウガーデンの美女たち。
私は誰が推しかは未だ目移りしたままですが、一緒にいて安心できるのはデルタかなとは思いました。

シャドウに崇高な哲学があると信奉して真剣に迫ってくる絶世の巨乳美女ばかりだと肩が凝りそうでw
それよりはご主人様~♪とペットみたいに懐いて来るデルタ辺りとアホな掛け合いを繰り広げながら、
埋蔵金を発掘したりしている方が楽しいかなとw


【声優 4.0点】
主人公シド・カゲノーことシャドウ役の山下 誠一郎さん。
モブから最強までの振れ幅をカバーする彼の演技をさらに補完するゲストもスパイシーな本シリーズ。

今回は「偽札編」でシャドウが変装したジョン・スミス役に福山 潤さんを起用。
シャドウ様の特徴も捉えつつ、シャドウと既知の中であった狐も騙す変装の説得力も押さえる流石の演技。


“血の女王”エリザベート役に早見 沙織さん、教団第9席モードレッド役に子安 武人さん、強そうだったのにあっという間に退場した{netabare} CV.杉田 智和さんw{/netabare} など、
対峙する勢力の要所に実力者を配しキャスト陣は豪華。
シャドウ様も暗躍しがいがあります。


一方でヒョロ・ガリ役の松岡 茉優さんは、引き続きジャガ・イモ役の松重 慎さんとのタッグで、
アフレコで突如アドリブで{netabare} 「シドくんお金~♪」{/netabare} と高らかに歌い出すwなど、
届かぬ美女ナンパと一攫千金の夢を追い掛けるお約束のモブムーブを磨き上げる。


【音楽 4.0点】
OP主題歌はOxTが「grayscale dominator」で続投。
これまた複雑なピアノ伴奏にテクニカルに裏声を交える、カラオケで歌えなさそうな難曲でして(苦笑)
余人が立ち入れない世界観を構築し、『オバロ』と比肩するOxTの異世界転生アニメシリーズ主題歌提供は続きそうです。

『オバロ』方面からの刺客と言えば偽札編をバラード曲「Everything is Changing」で締めくくった前島 麻由さん。
楽曲提供は作詞・川田 まみさん、作編曲・中沢 伴行さんの夫妻。
まみさん歌手引退後もこうして音楽活動が続いていることを確認できると私も嬉しいです。


ED主題歌は引き続きシャドウガーデンのヒロインズが持ち回りで「Polaris in the Night」を歌唱したり。
最近知って衝撃的だったのが、ED担当順は監督がサイコロ振ったりして適当に決めていたという事実。
一見ランダムに思える順番にもきっと意味があるはず?と考察しかかっていた私w
やはり私はシャドウ様の言動を深読みし過ぎて踊らされるタイプの凡俗のようでw

そんな単純な私が、ラスト、最終話タイトル回収と共に挿入された{netabare} 1期OP「HIGHEST」{/netabare} で舞い上がったのは言う間でもありません。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 16

73.7 3 2023年度の仲間アニメランキング3位
Dr.STONE NEW WORLD(第2クール)(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (164)
613人が棚に入れました
全人類が、謎の現象により一瞬で石化して数千年――。 超人的な頭脳を持つ、根っからの科学少年・千空が目覚めた。 文明が滅んだ石の世界ストーンワールドを前に、千空は、科学の力で世界を取り戻すことを決意。 新たな仲間を集め『科学王国』を作りあげる。 しかし、そこへ霊長類最強の高校生・獅子王司率いる『武力帝国』が立ちはだかる。 人類の浄化を目指し、強大な武力によって科学の発展を阻止しようとする司。 科学vs武力の戦いは激闘の末、千空たち科学王国が優勢となり、両国は遂に和解する。 仲間の謀反によってコールドスリープ状態になった司、そして、全人類を復活すべく、科学王国は石化光線の発生源、地球の裏側・新世界を目指す! 世界に飛び出て石化の謎を解き明かす! 石の世界ストーンワールド大航海時代がついに開幕する――‼
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

まるで複雑な立体分子構造を組み上げるようなシナリオ運びが極まっていく

3期分割2クール通じてのレビュー・感想。
引き続き原作未読で視聴。

【物語 4.5点】
サブタイトル『~NEW WORLD』。機帆船ペルセウスでついに“大航海時代”到来か!?
と思わせておいて“新世界”とは、“宝島”での石化装置争奪戦の先に開けた、
(※核心的ネタバレ){netabare} 黒幕・ホワイマンがいる月面に行くためのロケット製作に向けた世界一周町作り{/netabare} 構想のことだったとのオチ。

1クール目序盤、いざ大航海!と思わせておいて、悠然と石油調達のための道路敷設し始めるしw
2クール目も航海より島での頭脳を交えたバトルメインでしたし。

これを肩透かし、展開が遅いと受け止めるかが評価の分かれ目かと思われますが、
私はこれぞ『ドクスト』でこそ味わえる地道で壮大なシナリオ。
1期で千空が豪語した{netabare} 「宇宙に行く。今すぐ、ソッコーで行く」との{/netabare} 少年の夢が伏線回収されるカタルシスも相まって興奮しました。


3期が終わって、本作はとかく文明や地球を破滅させるとの不信を抱かれがちな科学への信頼を取り戻す。
もっと言えば人間への信頼を取り戻すことがテーマなのだろうなとの着想がいっそう深まりました。

さらに3期からの新キャラ・龍水は、これも人を狂わせると忌避されがちなマネーへの信頼を取り戻すことも狙っているのだと感じました。
「欲しいは正義」言い得て妙です。
例えば、マッド・サイエンティスト・千空と金の亡者・龍水がタッグを組むとか語り始めると、
まんま平成漫画の悪の秘密結社のテンプレですからねw

それだけにラスト示された(※核心的ネタバレ){netabare} 復活した司。すなわち信頼できない大人たちを成敗する平成ヒーロー枠の若者が、
科学者・千空、セレブ・龍水と共に宇宙船で月に向かう{/netabare} とのプランは、
科学と金の汚名返上の観点からも唆(そそ)る構想。

制作発表された4期最終章『~SCIENCE FUTURE』
想像とは違う結末、説教すらも心待ちにしております。


バトルでも、一人の狡猾な悪知恵に対して、仲間を信じて賭けに出て勝ち抜くというパターンの反復により、人間への信頼を繰り返し問うて来ました。
他者との絆に期待して一度{netabare} 石化して{/netabare} 自身の意識を飛ばして後を託すとか中々できることではありません。

が、数千年のスパンで託し託され合う千空親子とその一味なら当たり前に人を信じることができます。
その視点から3期で一番感動したのは1クール折り返し地点。
{netabare} 生涯かけてプラチナ等の希少物質を収拾した父の“お宝”を受け取った千空。{/netabare}


【作画 4.0点】
アニメーション制作・トムス・エンタテインメント

特に2クール目、石化装置濫用バトルとなった本作。
毎度思いますが、ほぼ全てのキャラに石化バージョンのデザイン設定をする。
それらの石像を時にバラバラにして組み上げ修復する。
面倒な作業に杠(ゆずりは)ら手芸班も作画も良く付き合っているなと感心します。

終盤、{netabare} キャラたちの再石化からの即復活に伴う人体再生効果により、
顔などに残った経年劣化のヒビ割れが修復してなくなるという件がありました。
傷のないメインキャラは馴染まないから嫌かも?
と思っていたらホワイマン倒すまではと傷口をペイントで再現して元のキャラデザに戻った時は一安心しました。{/netabare}


科学ロードマップ解説で作風を変えてみたりと
知恵熱を伴う解説消化のためのリズム確保も継続。
そんな中『マインクラフト』風のアニメーションなんかも登場し、
『ドクスト』も長期シリーズになって来たなと感慨を覚えました。


その他、龍水の執事・フランソワの手腕により、
たまに飯テロも仕掛けてくるから油断できません。
{netabare} 石窯で焼いた{/netabare} パン文明復興の香りがして唆ります。


【キャラ 4.5点】
意外なキャラの、意外な起用法で窮地を脱していく采配に唸らされます。

そもそも科学の船・ペルセウス号には定員があり、
千空が誰を選ぶか或いは紛れ込むかというのもポイント。
まさかの{netabare} スイカ潜入作戦{/netabare} だったり、石像で温存していた{netabare} 氷月{/netabare} をジョーカーとして繰り出してみたり。
科学知識だけでなく用兵もお見事。千空も作者も頭良いわと脱帽します。

コハク、クロムなど石神村すなわち{netabare} 千空の両親が残した子孫たちの面々{/netabare} が希少素材名というのも、
上記でも触れた継承の観点からエモいキャラ名設定。
宝島出身者で{netabare} 頭首の息子{/netabare} となる新キャラ名がソユーズ宇宙船からというのも
3700年の口伝伝承の底力を感じます。

『ドクスト』のキャラ相関図には有機化合物の化学式を眺めている時みたいなウットリ感があります。


【声優 4.0点】
銀狼(ギンロー)役は、性別の壁をも乗り越える幅広い演技で活躍中の村瀬 歩さんが務めていますが、
{netabare} コハクらと共に敵アジトに美女として変装して潜入する{/netabare} という展開はまさにうってつけ。
3期の銀狼は{netabare} ペルセウス乗船滑り込み{/netabare} だったり、{netabare} 瀕死から石化復活{/netabare} したり、
配下を得て調子コキレベルがインフレしたり。
対応力が問われましたがキャストは柔軟にこなしました。
当初から3期を睨んだ村瀬さん起用だったとすると、スタッフも相当頭良いです。

宝島ボスのモズ役の興津 和幸さん。
舐め回すような粘着ボイスで、若さに任せた単純な力押しではない、オッサンのしつこさを体現。
いつの時代も世代交代は一筋縄では行きませんw


【音楽 4.0点】
劇伴は三者共作が継続。

1期より続くバグパイプ、ホイッスルの民族音楽風に、ラップ曲もおりまぜ原始と科学を再現する作風は変わりませんが、
今回はより普遍的なストリングス、金管が目立った印象。

インフラ、グルメの復活に呼応して曲アレンジも多彩になり、
科学史200万年を一気に駆け上がる千空たちの手応えを音楽でも実感。


主題歌は
1クール目OP・石崎ひゅーいさんの「ワスレガタキ」
ED・OKAMOTO'S「Where Do We Go?」

2クール目OP・清 竜人さんの「遙か」
ED・Anly「好きにしなよ」

一応OPは1期同様、朝のスタート時に適した楽曲で、文明の目覚めに合わせたりもしていますが、
作品をなぞるというよりは、『ドクスト』のスケール感に比するだけの確固たる世界観を持った楽曲を並べている感じ。

世界観という意味では私は「好きにしなよ」が脱力していて好きです。

放送終了時には2クール目OP「遙か」のアニメMVも公開され振り返りには持って来い。
一方で清 竜人公式CHの「遙か」実写MVは、
一人の巫女が朝起床してから仕事に向かう密着ビデオ風になっており、
巫女フェチには断然オススメですw

投稿 : 2024/10/05
♥ : 24

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

石器時代から現代文明まで、科学史200万年を駆け上がる! 前代未聞のクラフト冒険譚、ここに開幕! ぱ~と3

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期~第3期1クールは視聴済です。
第3期の1クールの視聴が何となく遅れてしまったので、今回はリアルタイムで視聴できるまで驀進しました。
まぁ、物語の内容的にも面白かったので、レアルタイムで視聴するのは必然でしたけれど…


全人類が、謎の現象により一瞬で石化して数千年――。
超人的な頭脳を持つ、根っからの科学少年・千空が目覚めた。

文明が滅んだ石の世界ストーンワールドを前に、
千空は、科学の力で世界を取り戻すことを決意。
新たな仲間を集め『科学王国』を作りあげる。

しかし、そこへ霊長類最強の高校生・獅子王司率いる
『武力帝国』が立ちはだかる。
科学vs武力の戦いは、千空たちが優勢となり和解するが、
司は仲間の裏切りによって深手を負ってしまう。

千空たちはコールドスリープした司を救うべく、
石化光線の発生源、地球の裏側・新世界を目指す!

神腕船長・龍水を仲間に迎え、大海原へと飛び出した千空たち。
科学船ペルセウスで向かう先は、百物語始まりの地――『宝島』だった!

千空は島に眠る宝を求め、
仲間と共に新たな冒険の地へと突き進む‼


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

そう、今度の冒険は宝島です。
宝島と言うより、物語の根幹に関する展開が待ち受けていました。

宝島といっても金銀財宝がザックザクという訳ではありません。
間違いなくそれ以上の価値を持つお宝が、宝島には存在していたんです。

ですが、得てしてそのような宝物は守られているのが定石です。
当然の如く、今回の宝物も原住民の手の中にあったんです。
交渉して…などという隙の無いまま原住民からの攻撃を受け、千空たちはいきなりピンチに追い込まれ…物語が動いていきます。

千空たちの闘いは決して楽ではありませんでした。
原住民は、いわば現代で例えるなら「パトリオットミサイル」の様なとんでもない武器を持っていましたから…
武器では無いモノを武器の様に使っていたというのが、正しい言い方だと思います。

加えて、相手の警戒心がメッチャ高く、幾重にも予防線を張っていたので、綻びと言える隙間はどこにもありませんでした。
千空たちにが持っているのは現代科学の知恵と、ここまで生き抜いてきた機転だけ…
この機転が幾重にも張られた予防線を強引にこじ開けていくのですから堪りません。
今回も半端無く滾る内容だったと思います。

そして物語は更なる広がりを見せるようです。
現時点で、既に一般の人間の行動範囲を凌駕していると思うんですけどね。
少なくても私の行動範囲より明らかに広いと思います。
どこまで広がるのか…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、清竜人さんによる「遥か」
エンディングテーマは、Anlyさんによる「好きにしなよ」

1クール全11話の物語でした。
番組の最後に「この物語はフィクションですが、登場する動植物や物質、製造方法などは実在するものに基づいています。個人の判断による採取や製造は大変危険であり、また法律に触れる恐れがありますので、決して安易にマネをしないでください。」という注意書きが毎回表示されていました。
これ、真似する人いるのかな…^^?
続編の制作が発表されました。
次が最終章になるそうです。
千空がどんな科学力で私たちの度肝を抜いてくれるかが楽しみで仕方ありません。
続編を楽しみに待っていますね!

投稿 : 2024/10/05
♥ : 12

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ジャンプ作品だ!!

私自身、週刊ジャンプを定期的に読まなくなってから、どれほどの年月が経つだろう・・・。

予断だが、マガジンやサンデー、チャンピオンなどは、いまだに読む作品もあるのだが、何故かジャンプだけは卒業してしまっている。

まぁ、だいぶオジサンなのにマンガなんか読んでいるのかというツッコミはナシにしてくださいな。
幸か不幸か、割と自由に読める環境にいるものでね。

それに、いい年してアニメをガンガン視聴しているっていうとこにもツッコまれそうだけど、そこについては、キッパリと「自身の楽しみとして譲ることはできないし、言われる筋合いはない」と完結しているので、悪しからず。

さて、今作。
あまり多くを語れないほど、ストーリーが徐々にスケールアップしているので、物語について語る事はしないのですが・・・。

相変わらず「理屈としては・・・あり得る、出来る」というところを上手に踏まえた上で「実際はそうはならんやろ」をマスクして説得力を持たせている。
実際そこにツッコミを入れるのは野暮ってものな気さえ想起させてくれる。

ここは、織り込み済み、いや、踏まえた上で、楽しむのが醍醐味、この作品のダイナミクスってとこでしょう。
そして、このポイントを踏まえた上で、爽快に物語を勧めてくれる。
これは、少年誌、ジャンプ作品の真骨頂と言っても過言ではない気がしています(個人の感想ですw)

タレントもだいぶそろっている中で、それぞれの特色を生かした活躍をしてくれます。
そして、互いの信頼関係に基づいたそれぞれの行動が「みんなで勝つ!!」の原動力になっていきます。
ここら辺も実にジャンプらしい。

だいぶメタな発言をしてしまっていますが、いまだ最終盤をめがけて連載をしている「ONE PEACE」(2024.7.6現在)」を除いて、(問題発言かもしれませんが)目立った作品が無い中で、一時期を支えた作品だけの事はあります。
いわゆる黄金時代を知っている世代、かつ、ここ数年のジャンプを読んでいない無知なものの発言です、ご容赦いただければ幸いです。

そして、最終盤をめがけてさらにスケールアップしていく。
実に頼もしく、楽しみです。

理屈を超えて、理屈を忘れて、「友情」・「努力」・「勝利」を感じさせてくれる魅力ある作品だと感じています。

最終章の告知もあったようで、ラストスパートが楽しみです。

ジャンプ界隈には大変申し訳ないのですが、発行部数に関係のないアニメ作品の視聴オンリーというところで楽しませていただいています。

大変無責任な言い方ですが、続く作品を発掘、育てていただけることを期待し続くシーズンを楽しみにさせていただきます。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 16

65.3 4 2023年度の仲間アニメランキング4位
実は俺、最強でした?(TVアニメ動画)

2023年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (158)
512人が棚に入れました
「チート能力を授けて、異世界に転生させます! 第⼆の人生を謳歌してね!?」突如女神にこう告げられ、所謂引きニートだった俺は、異世界の王子の赤ちゃんとして目覚めたのだった。魔力が絶対的なこの世界、圧倒的な魔力と王族の地位を得た俺なら「悠々自適の引きこもりライフが満喫できるじゃないか!」と思った瞬間。あっさりと、遠くの森に捨てられた…。いきなりの大ピンチを迎えた、俺の目の前に現れたのは、とある勘違いから俺の従者になるフレイムフェンリルの「フレイ」と、辺境伯の「ゴルド・ゼンフィス」だった。それから9年、拾われたゼンフィス家で何不自由なく育った俺は、可愛い妹「シャル」をはじめ、前世では考えもしなかった家族というものに囲まれて、再び引き籠もりライフのための計画を図るのだが…。最強!?の俺に、平穏な生活は果たしていつ訪れるのでしょうか?

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

あにうえさま!

この作品の原作は未読です。
事前情報無しで視聴に臨みましたが、思った以上に楽しめた作品だったと思っています。


「チート能力を授けて、異世界に転生させます! 第二の人生を謳歌してね!?」

突如女神にこう告げられ、
所謂引きニートだった俺は、
異世界の王子の赤ちゃんとして目覚めたのだった。

魔力が絶対的なこの世界、
圧倒的な魔力と王族の地位を得た俺なら
「悠々自適の引きこもりライフが
満喫できるじゃないか!」
と思った瞬間。
あっさりと、遠くの森に捨てられた…。

いきなりの大ピンチを迎えた
俺の目の前に現れたのは、
とある勘違いから俺の従者になる
フレイム・フェンリルの「フレイ」と、
辺境伯の「ゴルド・ゼンフィス」だった。

それから9年、
拾われたゼンフィス家で何不自由なく育った俺は、
可愛い妹「シャル」をはじめ、
前世では考えもしなかった
家族というものに囲まれて、
再び引き籠もりライフのための計画を図るのだが…。

最強!?の俺に、平穏な生活は
果たしていつ訪れるのでしょうか?


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

この作品には、基本的に心の底から腐っている系のキャラは登場しません。
主人公はチートですが、「いかにぐうたら生活を満喫できるか」、に言動が終始しており、嫌みの無い性格なので、チートに微塵もいやらしさを感じません。

でも、ここぞという時…暴力で物事を推し進めようとする輩や、自分の大切を守るために、正義の鉄槌を振るえる主人公でした。

そう…主人公はこんな感じなのですが、この作品を何倍にも面白くしているのが、妹のシャルロッテ・ゼンフィスの存在でした。

このシャルには、主人公のハルトも振り回されてばかり…
まぁ、その原因を作ったのはハルト本人なので、まぁ自業自得だと思いますけどね^^;

シャルの最大の能力は、ハルトの身になにか起きた場合は「面白そうなことが起きている予感」がする能力と言って過言はないでしょう。
与えられたインフラ環境を駆使してハルトの雄姿を見守る…
だけじゃ飽き足らず、色々と画策をするようにもなっていましたっけ^^;

そう、シャルはメッチャ頭が良いんです。
ペンネームで魔法の新理論に関する論文を学会に送りつけ、謎の天才学者という称号を貰ってみたり…
そして、シャルで一番ビックリしたのは、演じているのが種﨑さんだったということです。

正直テロップを見るまで全然気付けませんでしたよ。
流石、種﨑さん…
2023年の第17回声優アワードにて、史上初となる主演声優賞&助演声優賞のダブル受賞を果たす実力をお持ちなだけのことはあります。

他にもハルトの従者であるフレイムフェンリルのフレイや、ブリザードドラゴンのリザなど、個性的なキャラが決して私たちを飽きさせることがありません。

主人公は、基本的に怠けたいだけなので、このやり取りだけでは絶対物語が間延びしてしまいます。
シャルや周りのサブキャラたちが良いスパイスになってくれていました。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、Lezelさんによる「リセット ライフ?」
エンディングテーマは、Star★Shiμʼne!!!さんによる「ひみCHU★プリラブマジック」

1クール全12話の物語でした。
この作品も「レベル1だけどユニークスキルで最強です」と同様に、安心して視聴できる作品だったと思います。
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 10

こま さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

最終回で回収されるピコハンだが特に意味はないよ!

2022年9月時点でシリーズ累計発行部数が約138万部を突破している大人気作品。

登場人物の1人がおかしな事に…。
マンガをアプリで読み始めていまだに見てる作品の1つ。
正直最初は切るつもりでしたが主人公がチート過ぎて安心して観れるのと、ある人物の具体的には体が…話しが進むとなんだコレ?ってなってそのまま継続。

基本的に主人公は自分からは動かない動きたくないが、周りに言われて仕方なく、妹の為に!、ちょっかいを出して来るから仕方なく、周りの親しい人が危ない目に遭いそう、あった場合は全力で動く。

とにかく家にずっと引きこもっていたいので、その為の魔法を開発して動くことなく問題を解決する事も。自分が引きこもっていたいだけの理由でコピー作ってるからね…。
でありとあらゆる手段で引き篭もろうとするんだけど…。

そんな主人公チートコメディ女の子可愛い作品になってます。

それとOP見てるとポケモンのOP思い出した。

5話まで視聴。
何が起きたか分からないで負けるよりも、純粋な力で負ければ何をしても無駄って分かるの良いね。

一体俺は何体目なんだ!?
ハルト量産失敗!?ナイスシャルちゃんw
そりゃそうだよねw言い返せない主人公w

ホントアニメ化して良かったわ。個人的には満足してる。
次回遂に2人目の美少女登場回w楽しみw

10話まで視聴。

なんだろう…ムキムキマッチョ感が足りないような気がする…。
マンガ見た限りだと制服がもっとパツンパツンだったような?

まあそれでも可笑しいは可笑しいんですがねw
ハルトと戦って魔法で勝てなかったから肉体改造したとか?
性格も可笑しな事になってるw
あの後何があったのか気になるw
どんだけハルト好きなんだよw

教授ちゃんハルトを勧誘。やっぱりこの子出て来ると面白展開で良いなw
そして魔王が転生していた事が分かる。
うん、回想見る限りそういう事だよね?

シャルちゃんも可愛いい面白くて良いw
まあ血が繋がってるわけじゃないから出来なくはないか。

サイコロで選ぶなw
次回更にめんどくさい人物が登場!

13話最終回まで視聴。
OPの最後の部分にあったピコハンが雑に回収されたw
ギャグアニメだから別に良いけどもw
ちなみにアニオリ部分があった。

忘れてた!教授ちゃんのがヤバかったね!
アレ見て久野美咲に何を言わせてるんだwとか思った人も居ただろうw

教授ちゃんは悪い人では無いんだけどね。暴走が酷いだけでw

そりゃあRECされてるからね。そうなるよねw
武器を大量召喚して攻撃!
明らか武器じゃないのがあるが気にしてはいけない何故なら以下略。

巨人化したのを削ってるシーンだけど、弾かれてるようにしか見えないんだけど()
もうちょっとどうにかならなかったかなぁ。
まあマンガもそんなに変わらないから良いかw

最後に。
時系列が変わってるもののストーリーに影響は無かったし、最終回らしい終わり方でもないので2期期待出来るかもしれない。もちろん2期あれば観る!

終わり。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 6

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

いや〜つまらない。作画はまぁまぁなのになぁ。

 最終話(12話)まで観ました。2023.10.02

 何か悪の組織がいるらしいよ〜、ブツン!終了!ここで終わりか〜。中途半端なラストでした。

 もう少しテンポ良くやって、キリの良いところまでやれば良いのに…。くだらないCパートに尺使い過ぎです。

 まぁ、被害が少なくて良かったかもしれません。原作も気になりませんしね。

……………………………………………………………………… 

 11話まで観ました。2023.09.25

 テンポが遅く、次回最終回なのに学園に入学したばっかりって…。しかも学園編も面白くねぇ…。

 引きこもるのが主人公の目的ですが、何故か現代のネットやゲームが異世界なのに繋がるので、転生した意味がありません。

 結局、無自覚俺何かやっちゃいましたか?系のなろうです。異世界人頭悪すぎ…。

 主人公に敵もいないし、目的も無い…。あるのは主人公の寒いウザさだけという…。転生モノのカタルシスもありません。

 こんなグダグタした話に付き合うほど現代人は暇ではありません。なんでアニメ化したのかな?
………………………………………………………………………

 3話まで観ました。2023.07.16

 妹に好かれるためにお兄ちゃん頑張ります。相変わらず盗賊討伐しますが、切り刻んだり焼き殺したりはしなくなりました。

 少しマイルドになって良かったです。でも、イキリ王子をボコボコにしたりします。

 テンプレ展開で安心して観られるようになりました。決して面白くはありませんが、視聴継続出来そうです。

………………………………………………………………………

 2話まで観ました。2023.07.14
 
 育ての親の領地を狙う盗賊が襲撃してきたので、容赦無く皆殺しにしました!テヘペロ!

 主人公怖いんですが…。おかしな転生も似た様な展開でしたが、まだマイルドでした。

 別に領民に感謝される訳でもなく、妹の高感度は爆上がりでした。良かった良かった!

 元ヒッキーが神にチート転生させて貰って異世界で大暴れするのは良いとしても、対人戦で敵対勢力殺しまくりの展開は、好き嫌いが別れそうです。

 話の通じないモンスターなら良いですが、人間同士だと、所詮正義は相対的なものなので、転生者が一方の陣営で暴れる展開は、上手くやらないと主人公にヘイトが集まるだけです。

 これから、敵対人間勢力との全面戦争に発展しそうですが、あまりにも主人公が人を殺しまくる展開になったら、私、脱落するかもしれません。

………………………………………………………………………
 1話観てのレビューです。2023.07.04

 主人公にやる気も目標も無い、チート能力で上手くやるいつものやつです。

 まぁ、チート主人公に野心や変な正義感があると、ナチュラルに人を殺すウルトラスーパーデラックスマン化しますが…。

 育ててもらった恩も忘れて家出する展開は勘弁して欲しいです。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 5

72.5 5 2023年度の仲間アニメランキング5位
もういっぽん!(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (209)
511人が棚に入れました
『週刊少年チャンピオン』にて大人気連載中! かわいくアツい、柔道ガールズ・ダイアリーがTVアニメ化! 柔道はもう卒業(おしまい)! 高校では彼氏作って甘酸っぱい三年間を送るんだ。 日焼けすると道着が擦れて痛いし、寝技で髪の毛抜けまくるし、寒稽古つらいし、鼻血は出るし、骨折するし失神するし、たいして強くなれなかったから、もうやらないって決めたの。 だから……だから思い出させないでよぉ。 この”一本”の、気持ちよさ。
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

柔らか戦者

●冬アニメトータルバランス№1作品に確定

「覇権アニメ」という言葉にはなんとも言えない歪な響きや妙な思い込みめいたものを
感じ、この言葉に以前よりある種の違和感を覚える人も少なくなかったように思います。

あまりに露骨な点数操作の出現により「あにこれ」における「覇権アニメ」というものには
全く以て意味がなくなったような状況になりました。

単に点数が高い低いだけでは中身が伴っているという証明にはならず、むしろ
点数操作により自己満足なランキングは幾らでも捏造できるというわけであります。

そういう状況を踏まえて改めて言えることは、本文付きレビューにおいて
作品の中身についてどのように評価されているかということになるかと思います。

本作は今期アニメの中でも物語性において優れた素養を持ち合わせており
特に主人公と部活メンバーとの人間関係における心理描写という面では
非常に繊細で、ハートフルな各キャラの思いが巧い事表現されており
よって見事なまでに視聴者を感化するように至らしめるわけであります。

単にキャラデザが可愛いとかではなく、キャラの内面性における心情の表現が饒舌
でありまして、それによってキャラの持ち味が引き出されているという特質から、
ただの萌えアニメとは一線を画すべき存在であり、情緒感溢れる優れた表現力ありきの作品
だからこそ今期の首位に君臨するのでございます。

このような本作に対抗できる作品があるとしたら、今期では「ブルーロック」と
「ヴィンランド・サガ」位であり、この3作品が他を圧倒してると言うべき状況であります。

「ブルーロック」は本作よりもエンタメ性に優れており、スポ根お約束の熱い展開も
ありつつ、見やすい作風でありますからより万人ウケがいいのはこちらと言えますが、
エンタメ性が高いとそれに反比例するようにして心理描写がさっぱりしがちになるため
共感性という点ではやや劣勢と言うことになります。

「ヴィンランド・サガ」は本作に負けず劣らずの高い表現力を持ち合わせていますが、
ダークファンタジー並みに重くて陰鬱な描写が多く、ある種のクセが強いので
幾ら作品の完成度が高いといえども、万人ウケする可能性は低く、あまり人にお奨めできる
ような作品とは言えない類のものになるでしょう。

と言うことでトータルバランスの良さで考えると本作こそが
今期№1作品に確定するわけでございます。


●「物語」絶対主義宣言

作品の好みは当然の如く人それぞれでありますが、大雑把に分類すると
「作画中心主義」と「物語中心主義」の2つ観点があるように思います。

{netabare} 物語中心主義者は作画クオリティの判別に疎く、一方で
作画中心主義者は複雑な設定や心理描写などを見落としがちになる。
そのような一般傾向がもしかしたら?あるのかもしれません。

作画クオリティーの判別にはとことん鈍い当方からしてみますと
作画中心主義の方々とは、まるで代々木の学院に通っているような?そんな偏見めいた印象を
抱いてしまうのは不徳極まりないことで自重せねばなりませんが、
ある種の職人気質があり、職人気質特有の技術論を持つ、専門家の観点から作品を評価している
そのような印象を抱いています。

物語中心主義者は恐らく作品に登場するキャラの中身=人間性を重視する傾向が強く
その関係上今まで生きてきた人生観に基づく尺度でキャラの人間性を測り
物語展開の良し悪し決めているのではないかとそのように推測するわけでありますが、
人間と言うのは長く生きれば生きるほど、例えば「理想の恋人観」なども
見た目よりも性格重視という風に変化する傾向があるような気がいたします。

ということで本作が年寄り向き作品だとは決して申しませんが、
登場キャラの人間性や作品内で描かれる人間関係を重視し
キャラの心情に対して共感性が強い傾向がある視聴層には
本作はかなり破壊力があると言えるように思うわけであります。

「鬼滅の刃」のブレイクによりアニメ視聴者層は厚くなったとも言えますが
「物語中心主義」の視聴層は相対的に希薄化されたような気もいたします。

もしも仮に本作の評価がこれ以上伸びないようなことがあるとしたら?
今のアニメ事情は以前とはまるで異なるものとなったというのが
{/netabare}その背景にあると言えるのかもしれません。


●駄作作品を悉くぶん投げろ!

作画だけしか取り柄が無い異世界似非グルメ作品だとか、百合だけしか取り柄が無い作品
だとかいう類のただのマニア向け路線は本作の敵に非ずであります!

現状性懲りもなく作画だけしか売り要素が無い変態性癖アニメの類がしぶとくランク上位に
しがみついているようでありますが、物語重視の評価で考えたらただのマニア向けアニメが
高評価で終わると言うには無理があり過ぎるように思います。

マニアにはマニアの趣味趣向の自由があるとしても、マニアの意見がすべてのファンの意見を
代弁するとかいう話には無理あり過ぎるため、最終的にすべてのアニメファンの意見を反映
した結果して選ばれるべきは本作でるべきであるとの確信が回を追うごとに強まって参りました。

作画いいとか言う評価は、実は物語の弱さを誤魔化す言い訳でしかないのではないかと
思われても仕方がないくらいに本作に比べて物語性が脆弱な気がするのは、
果たして気のせいでありましょうか?

兎に角マニアが騒いでるだけの駄作作品を悉くぶん投げるのが
本作に課せられた使命であると確信することろであります。


●名作候補筆頭格が動き出す!?

6話で大技炸裂、完全覚醒したかのようにも思えます。

個人的な今期の名作候補と言えば「ヴィンランドサガ」と「大雪海のカイナ」でありますが
前者は色々と重苦し過ぎたり、後者はややマニア向けだったりということで
完成度が高いとしても必ずしも人気が出るとは言い切れない部分があります。

それに比べると本作はキャラの持ち味が視聴者の心に刺さりやすく
感情移入しやすいため、不特定多数の層から支持される潜在能力を持っている
ように考えられるわけであります。

現状ではリアクション薄めでありますが、口コミで本作の評判が徐々に広がれば
上方修正の雨嵐も必然であると予想できるわけでございます。。


●一撃必中!
本作の最大のライバルは王者「ブルーロック」であると個人的に考えています。

単純に見ていて圧倒的に面白いのは「ブルーロック」でありますが
{netabare}その一方で本作にはボディブローの重みのような独特な打撃力を感じます。

随所随所で重みのある一撃を喰らい、蓄積されたダメージが終盤戦にはどのような
結果をもたらすのかは未知数であり、計り知れない結末をもたらすような
そんな漠然とした予感が頭をよぎるのでございます。

主人公が天然と言う意味では「転天」の主人公とキャラが被っている
とも考えられる故に敢えて比較してみますと
「転天」の方は「百合関係」を強調したような物語に対し本作の方は
まさに王道の友情物語を大展開するであろうと目されるわけであります。

ただの百合では済まされな濃厚な人間関係を描く物語がいよいよ動き出し
そしてここから、怒涛の猛追撃が開始されるのであります。{/netabare}

●ライバルをすべてぶん投げる実力は鉄板!?
物語とキャラ性による潜在的シナジー効果を推し量るのならば
本作がトップ3に入るのは造作もないことのように思われます。

1クールという短期ではその能力を十分発揮できない可能性も懸念されますが
相対的に見た限りでは「萌え」を売りにした他作品を物語性において圧倒している
ようでありますので、パフォーマンスに疑いはないように思われます。

とは言えスポ根柔道もの作品のため一般視聴者の食いつきはやや鈍いような印象でありますが
今後の怒涛の巻き返しに大いに期待したいところであります。






スポ根系と言いますと今の時代ではあまり注目されないような気がいたします。

同じジャンルの「ブルーロック」こちらには、少し変化球気味でエンタメ性が強いという
アドヴァンテージがあり、個人的にも「ブルーロック」の方が好みでありますが
本作は主人公が女子高生であることから、視聴者の好感度という点においては
本作の方に分があるように思えます。

天然さっぱり系の主人公の友情物語展開に対する需要は相応に高いものと見込まれる故に
場合によっては人気アニメとして高く評価されることも?
もしかしたらあり得るのかもしれません。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 12
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

良いアニメ。素晴らしいアニメ。でも、「剣道」部的には、批判もしなければならなかった(苦笑)

[文量→大盛り・内容→雑談系]

【総括】
女子高生、柔道部アニメ。

スポ根として、とても素晴らしい。爽やかだし、熱いし。良いアニメですよ。

でも、、、レビューでは、前半は誉めてますが、後半と余談では、剣道部的な難癖をつけちゃいました(汗)

柔道部の皆さん、スミマセンm(_ _)m

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
まず、誉めます。

柔道の試合展開が、熱い。まず、ここが1番の魅力。

柔道や剣道、相撲など、武道の試合を、面白く描くことは、以下の理由で、難易度が高いと思っています。


①卓球やバドミントンなど、お互いに何度もポイントが入る競技は、見せ場を多く作れますし、試合展開にも変化を生み出しやすい。ボクシング等の格闘技も同様で、「ダメージ」という見せ場は多く作れます。

しかし、柔道は1本(技あり含めると、自他で最大3ポイント)。剣道は2本(自他で最大3ポイント)。相撲は、勝つか負けるかのみ。痛めつけることが目的の競技でもない。単純に、見せ場が少ないんです。やるとしたら、「惜しい」なんだけど、あんまりやりすぎると、試合が間延びします。


②サッカーやラグビー等の、何点取られても試合時間が約束されている競技は、強豪校との試合を描きやすい。前半はリードされる苦しい展開を描きつつ、徐々に追い上げ、逆転できる時間的猶予があるから。

しかし、剣道も柔道も、1本とられたら、そこで試合終了。長くても、数分(剣道は、高校でも4分。中学なら3分。柔道も同じだっけか)。しかも、実力差が大きいときは、マジで5秒くらいで試合終わります。3年間努力してきて、5秒で引退試合終えるという残酷なことは、リアルでもわりとあることです。


③バスケットや野球のように、ポジションがある競技は、ポジションごとに異なった展開やプレーを描けます。また、団体競技は、連携プレイも描けます。

しかし、武道は基本的に、1対1で、同じことをしています。先鋒とか中堅は出る順番であり、ポジションではありません。プレースタイルの違いはあるから、それで試合展開に差をつけないと、同じことが5回繰り返されるだけです。


と、このように、武道はアニメや漫画にしにくいと思います。そもそも、スポーツのように、ゲーム制があるのではなく、極めて実用的なもの(武術)から生まれているわけですし(同様に、陸上や水泳も難しいと思います)。

そんななか、

①に関しては、1試合1試合を変に間延びさせず、テンポのよい試合展開を心がけ、ポイントで回想や心理描写を入れることで、一本を取る瞬間のカタルシスを生み出していました。

②に関しても、ちゃんとアッサリ負けさせるところが素晴らしいです。あれは、なかなかやれないと思います。ついつい、弱い頑張りキャラには感情移入しちゃうけど、リアルさを失わないギリギリのところで、弱いキャラに見せ場を作っていましたね。

③は、剣道に比べれば柔道の方が、技の種類が多く、体重というキャラ付けもできるので、まだ描きやすいのですが、にしても、良くできていました。立ち技(スピード)、寝技、試合巧者、天才と、キャラ立ちしていましたし。ポジションがない分、技術的な繋がりではなく、精神的な繋がりを描くのも、武道では大事ですね。

ということで、これまで、「YAWARA」「帯をギュッとね!」等読んできましたが、充分、互角に戦える魅力があったと思います。

長くなるので書きませんが、日常パートも充分に面白いです。


では、何に文句をつけるかというと、、、南雲ですよね、剣道部的には(苦笑)

やっぱり自分が剣道を、かなりガチにやってきたからこそ、悪い意味で感情移入しちゃいました(苦笑)

といことで、ここからは、「剣道部による、剣道部員に向けた、難癖」と思ってもらえれば(苦笑)

まず単純に、「友達と一緒にいたいから、部活を変える」ってのが、全然共感できませんでした。

これが、弱っちい選手ならまだ分かるんですが、1年生で、団体戦とはいえ、埼玉からインターハイに出る難しさ、分かっているのかな~。しかも、インハイ前に退部してるし。周りのメンバー、どんな気持ちかな?

そんだけ適当な気持ちでやってきても、インターハイに出られるくらい、剣道って楽勝な競技、と、バカにされているような気になりました。あくまで、「私は」ですが。

あと、私も高校時代は柔剣道場で部活やってきたから分かりますが、この2つの部内で転部するって、まずないです。だって、毎日同じ環境で練習するんですよ? 気まずいどころじゃない。

実際、アニメでも、南雲が転部する前は、柔道部の背景で、よく写り込んでいた剣道部も、南雲転部後は、ほとんど写らず、「柔道場」になっていました。

だったらはじめから、屋外の部活から転部させれば良いのに。

これで、転部後に、剣道部から嫌みを言われ、葛藤する様子などを描くなら良いのですが、すでに、「なかったこと」にされている感じが、寂しく、「剣道部が使い捨て(踏み台)にされたな」という気がしました。

南雲が、剣道部ではなければならない理由はなんでしょうか?

私はむしろ、序盤は、南雲の存在を高評価していました。それは、こういう部活モノには珍しく、部外から、主人公を励ましたり、一緒に青春を楽しめる、リアルな友達キャラになると思ったからです。

ようは、スラダンにおける、赤木と青田みたいな関係を期待していたんですよね。残念でならない。

まあもし、「柔剣道場」で「応援される転部」を描くなら、例えば、試合中の事故(竹刀の先革が破れ、飛び出した竹刀の一部が目に当たり、失明は免れたものの、先端恐怖症になってしまった)とかで、剣道をやりたいのに、やれない南雲を描き、

そこを、未知に誘われ、剣道部の仲間も、祝福して送り出してくれる、とか。

南雲の夢を、「父のような警察官になること」にし、そのために剣道を始めた回想を流し、事故の後、父親に「警察官には柔道も必要だぞ」と背中を押され、一歩踏み出す、とか。

そんな風なドラマを1つでも入れてくれれば、個人的には、もっと感情移入して観られたのかな~と(苦笑)

てな感じで、自分の個人的な感情だけなら、☆3なんですが、流石にこのクオリティで☆4をつけないのはと葛藤し、☆4にしました。

もう一度言います。

良いアニメですよ、剣道部以外には(笑)
{/netabare}


【余談~剣道部から見た、柔道部~】
{netabare}
高校時代、柔道場とは同じ空間で稽古していました。共にインターハイ常連の部でしたから、どっちの部も、同じくらいキツイ練習はしていました。

が、、、うちの学校がたまたまそうだっただけでしょうが、柔道部は、、、可哀想だったな~(苦笑)

剣道部にも柔道部にも、良い先輩もいれば、悪い先輩もいるし、大抵、「しごき」はあります。

でも、剣道部のしごきは、体力的・精神的にキツイのがメインですが、柔道部はそこに、肉体的にキツイ(痛い)が入ってくるので(汗)

黙想(無言で瞑想)してる時、締め落とされそうな柔道部員の「すみません、すみません、許してくだ、、、」の声、忘れられないな~(苦笑)

まあ、世の中には、「青葉西」のような爽やかな柔道部も、いっぱいあるんでしょうが(笑)

あと、いつも目のやり場に困ったのが、柔道部女子の着替えですね(笑)

彼女ら、結構普通に、柔道場で着替えてました。といっても、スパッツみたいなのは履いてましたが、わりとセクシーです。

でも、なんていうか、みんなかなりの「ガチムチボディ」なんですよね~、鍛えてるから。顔は小さくても、太ももはみっちり、みたいな。

別に見たいわけじゃないんですが、ついつい、チラっと見てしまうのは、男のサガでしょうか(苦笑)

そういえば本作は、妙にこの部分の作画には、力が入ってた気がしました(笑) ガチムチな体型とか、下着(スパッツやタンクトップ)の感じとか、やけに、リアルだなと(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 24
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

自分史上最高で十二分に熱い柔道アニメ

蒸し風呂のような夏の暑さに耐え、氷のような畳の上の寒稽古にも耐え、
日焼けした肌が柔道着に擦れる痛みにも耐え、鼻血に骨折も乗り越え……。
稽古を重ねても大して強くなれなかった柔道は中学まででオシマイにして、
高校では彼氏を作って青春するんだ。

一度は競技引退を決意した主人公少女・未知らが、再び柔道に打ち込んでいく。
『少年チャンピオン』連載中の同名コミック(未読)のアニメ化作品。


【物語 4.5点】
世のスポ根物の激しい能力インフレを眺めていると、思考がバグって、
全国制覇、将来プロやオリンピック以外の部活は無価値なのでは?と錯覚してしまいがち。

ですが本作は、もう一度、柔道をやってみたい。
あの娘と一緒に、もういっぽん。
インフレばかりに頼らなくても、自分たちなりに青春すれば部活は十分に熱いことを証明する、
私のような凡俗にも共感性の高い内容。

例えば8話の博多南戦。{netabare} 古豪復活を願い力んで校名を連呼しプレッシャーをかけてくるOBの檄を、
温かい“なっちゃん”コールに変えた五郎丸 冴と未知の一戦。{/netabare}
名門校の伝統継承、規律を叩き込む人間教育以前に、
自己実現の一助となるのが部活動のあるべき姿という一理を感じました。


主人公・未知の柔道もやる、だからと言ってパフェも海も彼氏も諦めないという姿勢も、
この場合は散漫ではなく、青春への貪欲さとして評価できます。
未知の中学時代の先輩たちも彼氏持ちばかりとか、
最近のこの手の女子部活物には珍しい肉食ぶりも一周回って新鮮でした。


構成としては、{netabare} 金鷲旗大会{/netabare} にて、現状の自分史上最高を表現した所で一区切り。
作品の主旨は伝わったので、ここで終わっても良い気もしますが、
私としては{netabare} “大型新人”南雲の試合デビュー{/netabare} は見てみたい気持ちもあります。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・BAKKEN RECORD
タツノコプロが2019年に設立した新興レーベル。

“柔道をちゃんとやる”ことを第一に、試合シーンにソースを集約。
駆け引きの肝になる組手の迫力などの再現性。
回り込みなど多彩なアングルからの撮影による臨場感。
作画の注力が高熱量の柔道描写として結実。

一方で日常シーンはミニキャラの“生首”でしのぐなど、
オンオフの切り替えを統率し、1クールを無事完走。

ただ、率直な感想として、全体的にもう少し枚数があれば尚良かったという欲は残りました。
最後、念願の{netabare} 海水浴{/netabare} にしても止め絵中心で、全力出し切って倒れ込みました~って感じで清々しいような、無念なようなw
今後の戦力充実による底上げに期待したいスタジオです。


【キャラ 4.5点】
主人公の園田 未知。いっぽん“みち”
ワクワク柔道少女ぶりの熱が方々に伝播して、
廃部していた柔道部の復活、強敵(とも)との熱い青春が展開する、
典型的な競技の魅力布教型の部活ヒロイン。

未知と遭遇する仲間や強敵(とも)もまた、各々が柔の道に挑む個人的な事情や信念を抱えており、回想、モノローグでの解像度アップも良好。
その胸の内をキャラ間では、ひけらかさずに、秘めた感情の一端を試合でぶつけ合うのみ。
多くを語り合わぬまま、未知を中心に輪が広がっていく。
この適度な距離感が心地良かったです。

その観点から私は地味に2話の早苗がお気に入り。
{netabare} 未知とまた柔道やりたいと言い出しっぺの早苗が、実は両親と高校では勉学専念を約束。
早苗が悩みを未知に打ち明けぬまま、自力で両親を説得し、柔道部に入部する。
未知はそのいきさつを何も知らないし、詮索してこないけど、いつも通り笑い合って取っ組み合ってくれた。{/netabare}
この安心感、安定感。
私は柔道苦手だけど、このアニメなら行ける!と確信した回でした。

青葉西柔道部メンバーの中では“秘密兵器先輩”こと姫野紬も印象的。
顧問の夏目と二人三脚で培ってきた引き出しをフル活用して猛者に挑むシーンはグッと来ました。

中学時代のわだかまりを晴らすように、闘志をぶつけ合う氷浦永遠と天音恵梨佳。
未知を{netabare} 「パフェ泥棒」{/netabare} と目の敵にして絡んでくる妹尾。
など学校間のライバル関係も上々。

ただついに終盤、王道スポ根キャラが来たか!と思ったら、
{netabare} 強豪・立川学園顧問・犬威のスパルタ指導は外面で、
素は青西の顧問・夏目先輩を慕う乙女だったという、{/netabare}
まさかの百合事案?にはズッコケそうになりましたがw


【声優 4.0点】
技名連呼して指導を食らうw主人公・園田未知役の伊藤 彩沙さん。
身体能力が高い未知を事あるごとに剣道に引きずり込もうとする南雲安奈役の稗田 寧々さん。
ムードメーカーとなる明るいボイスも作品を彩りましたが、
“ちゃんと柔道をやる”意味で貢献したのが、体力勝負を印象付けた各キャストの荒々しい息遣い。

特に滝川早苗役の安齋 由香里さんのゼェゼェ言いながら、寝技で食い下がる演技は泥臭さがありました。


ライバル役には他作で主役級も務めてきた猛者も数多くキャスティング。
一人挙げたいのが錦山高・堂本恵役のファイルーズあいさん。
78キロ超級の重量級太めボイスもいける芸域の広さを再認識しました。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は成田 旬氏。
王道のピアノやギターなどで表現する青春のキラキラ感。
特にストリングスのフレーズが美しい「青春の記憶」は純度と高揚感を併せ持ったバランスの良さで重宝され作中多用。

OP主題歌はSubway Daydream「Stand By Me」
ゆるいボーカルで漸次前進していくバンドソングが作風にマッチ。
余談ですが本曲も収録されたアルバム「RIDE」を、マイペースで上げて行きたい時に流したりします。
「ケサランパサラン」とかゆ~るゆるで良い感じです。

ED主題歌は青西柔道部メンバーによる「いっぽんみち」
“みち”で韻を踏む前向き青春ソング。
OPよりは前傾姿勢ですが、やはりここも目標設定や進捗を過度に求めず慌てない感じ。



【1話感想】柔道の気持ち良さをアニメーションで伝えようとする意欲を買いたい

長いので折りたたみ。
{netabare}
主人公・園田 未知(みち)……中学では大した結果は出せなかったが、驚異の柔軟性を持ち、ときおり理解を越えた返し技を繰り出す。

氷浦 永遠(ひうら とわ)……未知の中学最後の対戦相手。組み付いたら引き剥がせない握力の強さなど柔道選手としての能力は十分だが、奥手でメンタルに課題がありそう。

滝川 早苗(さなえ)……おっとり三つ編み眼鏡っ娘。未知と中学時代に2人だけの柔道部をやっていた友人。

南雲 安奈……中高共に剣道部。未知の運動神経を見込んで執拗に剣道に誘い込もうとする。


何かキッカケ一つ、指導一つで開花しそうな才能も秘めたキャラ。
加えて廃部同然からの青春という滑り出しと、キャラも設定も変哲のない部活物との印象。

惹き付けられたのは柔道の描写。
組み手にしても、私はゴチャゴチャと袖を掴み合う地味な駆け引きとの印象でしたが、
選手視点で描き込まれた組み手は、ボクシングかよwと軽く恐怖心を覚えるくらいのスピードと迫力。

この緊張感の中で立ち技や寝技をかけたり、返したりする。
そりゃ、玉のような汗かいて、ゼェゼェと息も上がるわと納得。

未知の柔軟性にしても、永遠の怪力にしても、言葉だけでなく、
回り込んで臨場感を出すカメラワークも含めて、
アニメーションでしっかり魅せて伝えてくる姿勢が好感できます。

未知の、柔道の気持ち良さを思い出させないでよ~との実感が、
視聴者も映像体験で共有できるのは大きいです。


一方で、作画は常に高カロリーというわけではなく、止め絵で凌ぐシーンも。
日常会話パートで、ちびキャラ顔の掛け合いでつなぐ演出はチョット苦手です。

1話にしてこれだと、中盤辺りで作画の息が上がる場面もあるかもしれません。


けれど、動かして題材の魅力を伝えてこそのアニメーションと再認識できた上々の初回。
今期アニメの“もういっぽん”としてオススメしたい作品です。{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 34

69.2 6 2023年度の仲間アニメランキング6位
最果てのパラディン 鉄錆の山の王(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (113)
380人が棚に入れました
死者の街を出てから二年が経ち、ウィルは数えで17歳になっていた。領主として「灯火の河港」を発展させ、徐々に「獣の森」には人々の営みと笑顔が戻ってきた。しかし、季節外れの花が咲き乱れ、森の異常が発覚する。この問題を解決するべく森の奥に向かったウィルたちは、森の王から不吉な予言を受ける。「鉄錆の山脈に、“黒き災いの火"が起こる。火は燃え広がり、あるいは、この地の全てを焼きつくすであろう」滅びしドワーフの都である「鉄錆山脈」に眠る災いとは…!? 新たな出会いと共に再びウィルたちの冒険が始まる!
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

邪龍討伐に向かう英雄たちのハイファンタジーなのだが…

柳野かなた(原作)、輪くすさが(イラスト)による原作小説は、『小説家になろう』からオーバーラップ文庫にて書籍化(既刊5巻、原作未読)。
なお、奥橋睦によるコミカライズ版が『コミックガルド』(オーバーラップ)にて連載中(既刊13巻、コミカライズ版は既読)。
アニメは、1期全12話、2期全12話。監督は1期の野信ユウ(『終末のハーレム』など)から岩永彰に交代。制作も1期の『愚かな天使は悪魔と踊る』などのChildren's Playground Entertainmentから、『ダークギャザリング』、『薬屋のひとりごと』などのOLMと『キングスレイド 意志を継ぐものたち』、『境界戦機』などのSUNRISE BEYONDの共同制作に変更。
(2023.12.24投稿、2024.3.27一部内容を修正)

さて、本作は、原作者曰く『無職転生〜異世界行ったら本気だす〜』の影響を受けているようで、主人公のウィルは、前世の引きこもりとして過ごした記憶を保持したまま異世界に転生し、生前英雄であった3人の不死者に育てられる。その後、主人公は、前世の後悔から、流転を司る灯火の女神であるグレイスフィールの聖騎士(パラディン)として「異世界に行ってから本気だす」というお話。

本作は、その2期にあたる。ウィルが育てられた街を出て2年。廃墟を再生させた「最果ての都市」周辺の事実上の領主となった主人公(「最果てのパラディン」)は、その近郊の鉄錆山脈にあったドワーフの街をかつて滅ぼした邪龍ヴァラキアカが活動を再開するとの神託を受けるのだった…

自らハイファンタジーというだけあって、ドラクエやFFの延長線上にあるシステムコマンドが空中にポンと出てくるようなゲーム的なファンタジー世界ではなく、トールキンの『指輪物語』(映画は『ロードオブザリング』)に近い重厚なファンタジー世界の雰囲気を持つ。

また、主人公は、「聖職者」なので、灯火の女神様と純愛していて、{netabare}(姉神から好意を寄せられることはあっても、){/netabare}主人公と人間や亜人種との恋愛はない。今のところ、同性のハーフエルフであるメネルとのバディものっぽい雰囲気。
「吊り橋効果」よろしく危険な冒険と恋愛はセット販売みたいなところがあるので、これを異世界行ってパラディンとして真面目に生きている証だと思うかどうかは、あなた次第。

もっとも、ファンタジー世界としての雰囲気作りには成功していると思うので、ゲーム的ではないファンタジー作品を観たい方にはオススメ。


【アニメ版とコミカライズ版をあえて比較する!】
アニメは、原作小説を直接参照しているので、コミカライズ版に準拠しておらず、アニメ版とコミカライズ版で表現の違いが結構ある。
2期の一番の見せ場と思われる邪龍ヴァラキアカとの戦闘シーンでは、もちろん動画と静止画の違いはあるが、単純に表現者として原作小説をどう具体化するかの差が出たと思う。
ということで、こっからは私がコミカライズ版の方が好きなこともあり、コミカライズ版の方が面白いよ!という宣伝も兼ねて、アニメ版に対する批判をするので嫌な方は回避推奨。


{netabare}まず、邪龍のサイズ感。

コミカライズ版は、ヴァラキアカの登場シーンで、ヴァラキアカが人よりずっと大きいという印象を受けるのだが、ヴァラキアカの輪郭を朧げに描くことで、主人公のイメージとしてすごく大きく見えているという表現にしていた(ただ、実際の戦闘シーンに入ると輪郭をはっきり書かなければならず、アニメ版と同じ現象が起こっていた。)。

これに対して、アニメ版では、ヴァラキアカの輪郭を登場から終始はっきり描いている。そうしてしまったがために、サイズ感がはっきりしてしまい、人間サイズが5人相手したところで剣や槍で致命傷を与えられるような大きさに見えなかった。しかし、おそらく5人で倒せる説得力のある大きさとしては、ゲームの『モンスターハンター』に登場する竜くらいのサイズになると思うのだが、それだと神代の邪龍という雰囲気が出ないので、サイズ感の表現が難しいことは理解できる。
ただ、小説だと想像の範囲なので、大きさがそこまで気にならなくても、画で実際に見せられると途端にサイズ感が気になってくる。
また、アニメを描いている人たちの迷いが作画にも出たのか、邪龍が大きく見えたり小さく見えたりと大きさに統一感がなかった。
この辺は、本作が何でもアリの主人公無双ものではなく設定や雰囲気を大事にする作品なのだから、漫画のように何らかの表現の工夫があっても良かったのではと思った(結果的に主人公無双なのだけれど…)。


次に、戦闘における緊張感の欠如。

邪龍の狡猾さを表すためにも、戦闘中に主人公としゃべってもいいとは思うのだけれど、現実にしゃべっているのではなくて、コミカライズ版のように頭の中でヴァラキアカと会話しているようなやりとりにして欲しかった。

戦闘が始まった後に、攻撃しては止まって会話、攻撃しては止まって会話を繰り返すので、連続性のある動画なのにリアルタイムバトルではなくターン制バトルのゲームを観ているようだった。特に動画でスピード感がないと、途端に緊張感が失われてしまう。

そして、アニメ版は、戦闘中であるはずのヴァラキアカそっちのけで、不死者として蘇ったドワーフ王(彼が「鉄錆の山の王」なので重要なシーンなのだが…)からその場で剣を授かるシーンを始めてしまう。挙句の果てに、それをじっと待ちながら見ていたヴァラキアカに「準備は出来たか」と言わせる始末…(コミカライズ版では、剣の授与がかなり簡略化されてスピード感重視になっていた。相手の準備が出来るまで待つというのが強者の余裕の証だとしても、戦闘中なので、緊張感に配慮して欲しいと思った。)

小説の忠実な再現といえば聞こえはいいのだが、私は表現形態によって適した表現方法があると思う。文字や静止画ではあまり気にならない「間」が動画ではより一層気になってくる。
むしろ、そこは原作のためにも、個人的には、剣のいわれの説明を討伐後に後回しにしたり、精神世界のような別の空間での出来事にするなど大幅に流れを変えた方が良かったのではないかと思った。


最後に、原作小説がストップしていることもあり、コミカライズ版とアニメ版の続編が製作されるか不透明ですが、このままフェードアウトしてしまうのは惜しい作品だと思ってます。
また、個人的に期待している『望まぬ不死の冒険者』がアニメ化されることもあり、オーバーラップには、売上にも直結することですし、ファンタジー作品のアニメ化をもっと頑張って欲しいと思ってます!{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 4

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

新興宗教のプロパガンダみたいな1期よりは観やすい!ファンタジー世界における強さの表現の限界による地味さと既視感は仕方無い…。

 最終話(12話)まで観ました。2023.12.26

 邪竜倒してハッピーエンドでした。良かった良かった!に、しても本作品、凄い地味です。

 他のなろうみたいにレベルアップ!ステータスオープン!ギルドが認定するS級冒険者!的なお手軽強さ表現をせずに丁寧に作っているからです。

 この真面目にファンタジーを描こうという姿勢は、悪くは無いんですが、過去作でも散々試みられてきた手法で新しみが無いんですね。

 結局、努力による強さや成長をビジュアルで表現するとキャラが変わってしまうので、本作品では試みていません。

 ウィルがムキムキの狂戦士で血の匂いがしそうな危ないおじさんに変化したら、ファンが逃げます。

 歴戦の猛者はもっと眼が座ってるだろ〜とか、不意討、騙し討、夜襲が得意技とか、遠距離攻撃しかしないとか、リアルな戦闘をすれば面白いファンタジーになるかと言うと疑問です。

 そのため、強い相手に苦戦しそうになると都合の良い神の武器をもらったり、加護を得たりします。  

 どうしても、他力本願的になります。ステータスやレベル概念無しに強さを表現しようとすると、やはりムキムキになるか、有利に戦うための卑怯な戦術をするしかありません。

 実録異世界戦士死闘篇にならない様にファンタジーを展開すると、本作品の様に表現の限界にぶち当たり、地味な話になると言うのを再確認出来たので、ファンタジー好きにはとても参考になったと思います。そのため評価は普通です。

 作者が悩むのも作家としての良心のせいか…。創作とは恐ろしいものですね。

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 11話まで観ました。2023.12.18

 丁寧に制作された英雄譚です。神々の恩寵を受けた英雄の貴種流離譚的な…。ギリシャ神話からの伝統芸です。

 敵の邪竜、バラキアカも神的な存在なので、話が分からん奴でもなく、知恵も回るので、とにかく喋る喋る…。

 戦闘中に仲良くお喋り出来る相手なので、もう痛み分けで良くね?相手も神だし、妥協的決着でもねぇ…。

 そして、灯やらの神々の恩寵を受けて凄い剣をもらったり、味方を回復してもらったり…。

 神レベルの形而上的存在が前に出てくると、茶番というか、馴れ合いというか…。神々の前では人間など道化に過ぎないというか…。

 主人公のウィルさんは控え目なキャラなので、道化度が何か高い気がします。転生させてくれる神にも愛されてるらしいです。

 言葉で説明しにくい嫌な感じを受けつつ次回邪竜との決着の様です。こういうの、好きな人は好きなんかなぁ〜と思いつつ、次回も惰性で観てしまいそうです。

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 5話まで観ました。2023.11.05

 主人公のウィルさん、仲間達と邪竜を倒しに行くようです。しかし…、相変わらず野郎しか出てきません。

 一期は、ゾンビおかんがいたので気になりませんでしたが、二期になっても女性キャラが増えません。

 ビィは女?ですし、メネル(男エルフ)の正妻の座は一期に引き続き安泰の様です。

 ドワーフ達に女性は居ないのかな?女性にも髭が生えていて見分けがつかないのかもしれません。

 ファンタジーで女性を排除している話は珍しいなぁ〜と、最近気がつきました。野郎だらけですが、主人公と相棒がゴールデンカムイみたいに男臭くなく、修道院みたいな感じが、宗教っぽさの原因かもしれません。

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 4話まで観ました。2023.10.29

 暇だから映画でも観るか…。おっ!?ネットのレビューで評判の良い作品を丁度やってるな!

 と、入館したら最近教祖が亡くなった某新興宗教の映画だったりする昨今、アニメであっても宗教系はちょっと…と身構えてしまいます。

 1期はまさにそんなノリで、観ていて辟易しましたが、2期、主人公が領主になってから、宗教臭が少し薄まり、観やすくなりました。

 神々が沢山出てくる作品ですが、その神々が必ずしも人間の敵や味方じゃないという…。アニメとしては丁寧に作られてはいますが、若干、説教臭さがあるので、観る人を選びます。

 2期から観ると、主人公、若造の癖になんでそんなに強い?と、納得いかないので、1期視聴は必須と言うハードルの高さはありますが、気になる作品ではあります。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 4
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

丁寧な世界観が心地いいハイファンタジー

[12.28見終わって]
面白かったですよ♪
異世界ファンタジーが溢れてますけど、ファンタジー風味やなんちゃってファンタジーがほとんどで、こういう真面目にファンタジー世界を描いてくれてる作品は貴重なのかなと思いました。
世界観が丁寧でしっかりしてるところは高評価でした。
エルフやドワーフの性格の違いや、精霊を使うエルフの呪文、魔法を唱えるときにちゃんと字幕が出たり・・
キャラが話す言葉も独特の言い回しが多かったりして、字幕があったらいいなと思ったり。。でも雰囲気好きです。
ドワーフの王の末裔ルウの成長物語でもありましたね。最終話ではいい表情してました。
調べてみたら原作の第3部まで今回アニメ化されて、第4部もあるみたいですけど、後日談的なショート集みたいです。
機会があれば読んでみようかな。

[初回感想]
3人の不死者(アンデッド)に育てられたウィルが成長し旅立ち、最果てのパラディンと呼ばれる英雄になるお話。
これは2期になります。

世界観や人物相関の把握・理解のためにできれば1期からの視聴をおすすめしますが、2期から見ても楽しめると思いますので、試しに2期を見て気に入ったら1期を後追いで見てもいいと思います。

原作は小説家になろうで連載され文庫化されたライトノベルになります。
実は主人公は転生したみたいで、俗にいう異世界転生ものではあるんですが、同系統の他の作品よりもファンタジーの世界観がとても丁寧に描かれていて好感が持てます。

一方、世界観にこだわった結果、独特の言い回しがあったり雰囲気が地味だったりするところがあって苦手な人もいるかもしれません。

同時期にやってる葬送のフリーレンもハイファンタジーの良作ですけど、あれも結構落ち着いた雰囲気で好きなんですが、フリーレン好きな人にはぜひこちらも見ていただければなと思ったり。

個人的には良作だと思ってるんですがあまり人気がないみたいなので紹介も兼ねて感想を書こうと思いました。

1話「聖騎士と詩人」
{netabare}ウィルの声が変わりましたね。1期から2年たって声変わりしたそうです。私的にはこっちのほうが好みかな。
ウィルと吟遊詩人のビィのちょっとした冒険いいですね。
ビィの名もなき英雄の話、彼女が吟遊詩人になったきっかけ。いい話でした。ねーのよのしゃべり方もツボりましたw{/netabare}

2話「狂える森」
{netabare}デーモンや森の王のキャラデザいいですね。
相変わらず口が悪いバグリー神殿長wでも実はいい人なんですよね。
ハーフエルフのメネル。ウィルが亡くなった後も墓を守るって話、フリーレンを思い出しました。{/netabare}

3話「最後の王」
{netabare}くろがねの山に住んでいたドワーフたち。
デーモンとドラゴンに追われ、流浪の民となったドワーフの王の末裔ルウと最果てのパラディンの出会い。
ウィルの従者になるルウの決意の言葉とドワーフの老戦士ゲルレイズの若は死んだことと思うとの渋い言葉。
ん~。こういう真面目で渋い感じのファンタジー、いいと思います。{/netabare}

4話「勇気の意味」
{netabare}この作品、渋キャラ多いかも。
ドワーフのゲルレイズさんとか、寡黙な戦士レイストフさんとか。
レイストフさんの言葉も相変わらず渋くてかっこいい。
勇気とは何かと考えているうちはその答えは分からないだろうとか・・渋い。{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 17

78.9 7 2023年度の仲間アニメランキング7位
呪術廻戦 懐玉・玉折/渋谷事変(第2期)(TVアニメ動画)

2023年夏アニメ
★★★★★ 4.1 (333)
1162人が棚に入れました
最強の2人 戻れない青い春 2018年6月、両面宿儺を己の身に宿した虎杖悠仁。 2017年12月、祈本里香の呪いを解いた乙骨憂太。 そして更に時は遡り2006年(春)—。高専時代の五条 悟と夏油 傑。 呪術師として活躍し、向かうところ敵のない2人の元に、不死の術式を持つ呪術界の要・天元からの依頼が届く。 依頼は2つ。天元との適合者である“星漿体(せいしょうたい)” 天内理子、その少女の「護衛」と「抹消」。 呪術界存続の為の護衛任務へと赴くことになった2人だが、そこに伏黒を名乗る“術師殺し”が“星漿体”の暗殺を狙い介入する…。 後に最強の呪術師と最悪の呪詛師と呼ばれる五条と夏油、道を違えた2人の過去が明かされる―。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

このまま邪道ド真ん中を驀進して欲しいです

引き続き原作未読で視聴。

【物語 4.0点】
人間と呪いの激闘、“呪い合い”を通じて、
秩序を強いる文明社会に封じられた人間の本性を丸裸にしていく。
王道というより、いっそう邪道を極めていく、自分にとっては期待通りの展開でした。

呪いこそが剥き出しな人間本来の姿であるが、曝け出し過ぎれば渋谷も文明も崩壊する。
だからと言って、呪いその他を、払って封じ過ぎた社会における人間は生ける屍同然である。
特級呪物・両面宿儺(すくな)を内包した虎杖(いたどり)悠仁は人間と呪いの間に風穴を開け得る諸刃。
最強の呪術師・五条悟は、呪いを過度に規制しようとする呪術協会の“おじいちゃん”たちには想う所が多々ある。
五条先生が管理下に置いた虎杖悠仁をどう扱うのか?どうなってしまうのか?
これは悟や虎杖がヒーロー主役ポジから世界から危険視、敵視されるヒールポジに転換する波乱もあり得る。
というより個人的には是非そうなって、さらに人間の性をぶちまけて欲しい。

こうした見通しと願望を抱いて2期視聴に挑んだ私。
結果、(※核心的ネタバレ){netabare} 五条悟は封印、両面宿儺の一時封印解放で、意図せず渋谷で虐殺を働いてしまった虎杖は、今後協会から追われる身となるのでしょうか。{/netabare}
興奮させられる幕引きでした。

全体構成は前半部「懐玉・玉折」にて、五条悟の挫折やら友との決別やらの青春時代を描写。
後半「渋谷事変」で現代の時系列に戻り、人間VS呪いの構図の転換と、傷付く仲間や自身の罪など大きなプレッシャーにさらされた虎杖悠仁の心身の変容を描く。

いずれも五条悟という最強の存在に振り回されたり、どうにかしようと食らいつく周りの悲喜交交がシナリオの軸。
作中、状況を「五条悟だから」で説明され虎杖が納得するシーンがありましたが、
私も納得し過ぎて吹き出してしまいましたw
五条先生ワイシャツも{netabare} 25万円{/netabare} で最強ですしw

「懐玉・玉折」と「渋谷事変」の間に挟まれた『劇場版 呪術廻戦0』のエピソードの重要度も上がったため、放送中再鑑賞。
正しく生きたい乙骨裕太と、正しく死にたい虎杖悠仁。
二人がどこで邂逅或いは衝突するのか?も個人的に関心事でしたが、
2期では{netabare} 乙骨が虎杖討伐を決意表明し{/netabare} 期待感を高めつつ持ち越し。
強い動機もあるので、制作が決定した3期「死滅回游」以降も当然視聴継続します。


1期Cパートのユル~い日常カット「じゅじゅさんぽ」が見られなかったのは地味に残念w
その代わり?2期次回予告の各キャラによるナレーションはユルく、しかし鋭く人生を語っているようで好きでした。

私のお気に入りはエピソード4(第28話)の釘崎野薔薇の次回予告。
{netabare} 「意外な一面って慣用句を考えた人は、人間を立体だと思ってて、
薄っぺらいって悪口を考えた人は、人間を平面だと思っていたのかなぁ?

どちらにせよ裏と表はあるんだね」{/netabare}
私も大概中身ペラペラですが、裏はちゃんとあると語ってくれたようで何か勇気付けられましたw


【作画 5.0点】
アニメーション制作・MAPPA

バトルアニメーションの最高峰。

先日BD4巻&5巻リリースに合わせて、「渋谷事変」の一部エピソードを映画館で振り返り上映する企画があって、私も行って参りました。

TVアニメで劇場版クオリティ!という褒め言葉が定番化した昨今ですが、
呪術2期の場合は劇場アニメの中においてもトップクラス。
これはアニメーターに追加ボーナスあげないと、といった感じで作画の凄まじさを再認識。
宿儺(すくな)の戯れで倒壊する渋谷のビル群とか、スクリーンで体感すると大迫力過ぎて笑いますw

本シリーズもまた呪術を通じて各人、各呪いが抑圧された“人間性”を花開かせる、
バトルで語るタイプの作品。
メカ丸の巨大メカなどは胸が踊りました。

ユニークだなと思ったのは、禪院直毘人(ぜんいん なおびと)の投射呪法を、
コンテ指示書?など剥き出しのアニメ制作現場風の背景も交えて再現したシーン。
老練1級術師の最速戦闘を支える“コマ打ちセンス”、フレームレートへのこだわりwなども伝わって来ました。
MAPPAにはアニメ制作現場においてオールリテイクを意味する『全修。』と題したオリジナルアニメ企画がありますが、そちらの方も楽しみです。

バトルだけでなく人間ドラマを演出した作画、背景美術も印象的。
私は特に夏油傑(げとうすぐる)が最悪の呪詛師へと変貌する前の、雨のカットが脳裏に焼き付いています。
“吐瀉物を処理した雑巾”のような呪霊取り込みを繰り返してきた夏油の、
人間への献身から、凡俗な大衆への不信と蔑みへと移り変わる心中の他、
(※核心的ネタバレ){netabare} 釘崎やななみん{/netabare} 離脱前の回想シーンなど、心情描写も上々でした。


【キャラ 4.5点】
若き日の五条悟と戦い土を付けたフィジカルお化け・伏黒甚爾(とうじ)。
遠い昔、悟と同様の無下限呪術を操る五条家当主と刺し違えた禪院家当主と同じ十種影法術を受け継ぐ甚爾の息子・伏黒恵。

恵は家柄も御三家の分家筋みたいな立ち位置で、
虎杖(いたどり)のサブで組み頭脳戦を仕掛けるような、
才能無き弱者ポジション(でもないですが)で意地を見せるタイプのメインキャラと思っていましたが、
2期を見て、伏黒は今後ジョーカーになり得るポテンシャルを秘めているのかもと認識が改まりました。


1期から虎杖と対峙し続けて来た宿敵・特級呪霊・真人との因縁も渋谷で頂点に。
相変わらず人間の魂をこねくり回して弄ぶ、倫理観を捨てて欲望に忠実になる呪いらしい言動で、
利他よりも自己実現の利己からくると思われる虎杖の正義感のメッキを剥がすトリガーとなる。


「渋谷事変」でカッコ良かったのが七海建人。
ななみんは最後までクールでしたが、私は特に助太刀して、後輩を痛めつけた敵をシメるななみん。
ターミネーターみたいで相手がいたたまれなくなりましたw


【声優 4.0点】
伏黒甚爾(とうじ)役に子安 武人さん。
禪院直毘人(ぜんいん なおびと)役に中田 譲治さん。
ただでさえ七海建人役に津田 健次郎さんがキャスティングされたりしている所へ、
粘度高めのキャストが追加投入され、声優陣はさらにネットリw

収録エピソードで面白いと思ったのが、
宿儺(すくな)役の諏訪部 順一さん。
原作アクションコマの詳述により「うっ!」とか「くっ!」とか、
キャスト陣にアドリブも求められたというバトルシーン。
けど、史上最凶の呪術師・宿儺は一方的に鏖殺(おうさつ)するだけなので、
ヤラれることもなく、諏訪部さんも特にアドリブの必要も無かったそうでw
アフレコでもキャラ能力格差って出る物なのだなとw

ナレーション担当・榊原 良子さん。
バトルアニメを堪能したい層からしたら、術式解説が無粋と感じる方もいるかとは思いますが、
正直、多彩な術式が乱れ飛び状況理解が追い付かない原作未読組の私にとってはナレーション解説が命綱でしたw


【音楽 4.5点】
劇伴担当は旧来の三者共作から照井 順政氏に一本化。

これによりジャンルの守備範囲が狭まることもなく、
むしろ制作スタッフとの連携も取りやすくなったのか、映像との一体感が増す方向に先鋭化。
奔放にフレーズを奏でるジャズ、現代音楽風が呪術百花繚乱を好演出。

特に、虎杖(いたどり)VS脹相(ちょうそう)戦は、
ジャンル横断、リズムの緩急も自在なバトルBGM「Resolve」を筆頭に、
渋谷駅構内の効果音も交えて、漏水が続くトイレ内での赤血操術との激闘を再現した、
音響、映像共に大好きなバトルシーンです。

かと思えば落ち着いたピアノ曲でしっかりと心情描写も下支えしてくる。
色々スタッフ変更があった2期ですが、この音楽担当一本化は上策だったと思います。



主題歌

「懐玉・玉折」
OP・キタニタツヤ「青のすみか」
ED・崎山 蒼志「燈」

「渋谷事変」
OP・King Chu「SPECIALZ」
ED・羊文学「more than words」
(以上敬称略)

個人的には「青のすみか」の爽やかさが鮮烈。
OPアニメも青々としていて。五条先生や夏油にもキラキラした青春があったんだなぁと。
「渋谷事変」OPが不穏な旋律で、出血多量だから尚更w

投稿 : 2024/10/05
♥ : 23
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

若いごじょせん→渋谷事変

あのキャラクターの声優変更は無かったね。

47話
{netabare}
渋谷事変は、虎杖虐って感じだったなぁ。

乙骨は、何だかんだで、虎杖殺さなそう。
(エヴァンゲリオンオマージュ多過ぎ)

最後のシーンは、虎杖、呪術使えるようになったでOK?
MAPPA、お疲れ様でした。
{/netabare}

46話
{netabare}
脹相、変態化する。
どうやら、虎杖の「お兄ちゃん」らしい。

虎杖って、そうすると、「受肉体」であり、人間ではない?
夏油が、「流石、宿儺の器」と言っていたから、
宿儺とも、虎杖は血縁か何か?

京都組、来ても、あまり援軍には・・・

一番オイシイシーンで、九十九由紀登場!
前々老けてないけど、老化防止の術とか使用してる?
{/netabare}

45話
{netabare}
東堂、生きていて良かったけど、
高田ちゃん(イメージ)との合体技は何なんだろう?

不義遊戯は、もう使えなくなったみたいだけど、
今後、戦力として残れるのかな?

真人の死亡は次回?
夏油(羂索)は、真人を喰らうのか、助けるのか?
{/netabare}

44話
{netabare}
精神的大ダメージを受けた虎杖の前に、
東堂登場!

登場の仕方が、主人公過ぎる・・・
(中の人的に劇場版ジャイアン)

東堂と新田以外、関西組、メカ丸に死ぬと言われているのに
渋谷に向かっているけど、間に合う???

到着しても、全滅しそう。
{/netabare}

43話
{netabare}
釘崎、漢前過ぎるけど、無謀過ぎてやはり死亡。

沙織ちゃんの現在が見れたのは良?
普通の女の子が田舎に引っ越して、釘崎に懐かれ、
お姉さん演じていたとは・・・
そして、フミという同世代の親友がいたことと、
釘崎が田舎を出る際に、いつか3人でが、死亡した釘崎の復活か、
何かに繋がる?

ヒロインではないだろうから、生き返らない気もするけど、
作者さん、キャラ殺し過ぎ・・・
渋谷事変で何人高専関係者死亡するんだろう???

特級戦犯は、ごじょせんで確定だよね!
{/netabare}

42話
{netabare}
ナナミン・・・退場かぁ・・・

虎杖 vs 真人

裏側で分身した真人が釘崎と・・・
次は、釘崎死亡?

虎杖虐が止まらない。
{/netabare}

41話
{netabare}
宿儺、強い!!からの虎杖虐

そろそろ主人公ムーブ始まる?
{/netabare}

40話
{netabare}
親子対戦開始、途中でパパ黒が、
自分の息子かもと気が付いたのか、「禪院か?」と確認入れてからの
自害でパパ黒株上昇。

宿儺 vs 漏瑚は、結果は分かっていたけど、
幸せな漏瑚の死だったなぁ。

次回、重面は死亡かな?
{/netabare}

39話
{netabare}
パパ黒、強い!
あっという間にタコを倒して、
禪院直毘人、ナナミン、真希さん、伏黒から、
強者を選んで、次回、親子対戦?

その後、漏瑚登場。
禪院直毘人、ナナミン、真希さんを瞬殺。
強いのね。

でも、次は五条悟より強い宿儺だよ。
対戦運無いなぁ。
{/netabare}

38話
{netabare}
虎杖 vs 脹相の続きかと思ったら・・・

冥冥、憂憂のAパートより、
Bパートの伏黒のファインプレーからの
真希さん、5億円課金武器からの禅院家の大渋滞END。

パパ黒の笑顔登場怖い・・・
禪院直毘人、息子登場でどうなるかな?
伏黒はクズ父見てどう反応するのか、次回、混沌としそう。
{/netabare}

37話
{netabare}
虎杖 vs 脹相

主人公、覚醒せず敗北・・・

宿儺、脹相に何かした?存在しない記憶とか。
脹相が見たものが事実だとすると、虎杖は遠い血縁とか?
{/netabare}

36話
{netabare}
冥冥の強さよりも、ナナミンの理想の上司像と強さが印象的だった回。

ナナミンの死亡フラグが立ちまくっているけど、
真人に殺される?
{/netabare}

35話
{netabare}
ザ・ファブル、HUNTER×HUNTERキルア(ごじょせん子供時)に
インスパイアのオンパレードだったなぁ。

猪野先輩、死亡しそう。

しかし、伏黒頭いいな。
虎杖の物理は規格外だし、素晴らしい爺狩りでした。
{/netabare}

34話
{netabare}
物理だけで倒していく虎杖強すぎる。
伊地知さん、死亡?、ナナミンも死亡フラグ的なセリフ言い残していたし。

しかし、世界の中心で、愛をさけぶネタを入れてくるとは、
作者さん、この世代?
{/netabare}

33話
{netabare}
ごじょせん、死亡フラグ冒頭演出からの封印。

ハナミを壁ダーンからの押し花とか圧倒的だったけど、
夏油のガワを被った何かによって封印されたけど、
アレが渋谷事変ラスボス?真人?

最後のメカ丸の遺言?あれ、ごじょせんに届けたかったやつだよね?
次回から、ほんわかシーン無さそう・・・
{/netabare}

32話
{netabare}
冥冥班、冥冥と憂憂の家族間の雇用関係とか、
どういう家族関係・・・

やっと主人公登場。
エガちゃんみたいな喋り方のバッタ瞬殺で、
虎杖の成長を感じたけど、ごじょせんの作中最強者感が、
やはり抜きんでている回でもあったかな、
{/netabare}

31話
{netabare}
乙骨、エヴァに乗れ!からの
ハマーン様の演説→ダイソンCM→禪院直毘人登場。
真希さん、同じ班で精神大丈夫か?
{/netabare}

30話
{netabare}
平和回からの不穏回へ・・・

虎杖の中学時代の同級生小沢さんが、
タッパのある女性に大変身し、偶然、虎杖を見つけ、
釘崎を捕まえ過去経緯を話相談する。

虎杖の女性は見た目ではなく、本人も気が付かない
良い点を見ているのは、釘崎、伏黒が10点満点出すのは納得。
普通にイケメン。
(釘崎も無自覚に虎杖好きそうな描写もあったけど今後に期待?)

そして、不穏回
五条(中村)「歌姫(日笠)、なんかスパイいるんだわー、
メカ丸(松岡)の調査頼むわ。後輩だろ?」

メカ丸(松岡)、真人(信長)と共演だぜ。
テンション上がるぅーからのメカ丸 vs 真人へ・・・

ピンポン、チェーンソーマンのアキ君、エヴァと諸々インスパイアされたね。
{/netabare}

29話
{netabare}
夏油傑、闇落ちルートの分岐点が、
九十九由基だったとは・・・

特級呪術師、九十九由基は、傑サイドか、
ごじょせんサイドか、はたまた中立か?

キーキャラクターだったりする?
{/netabare}

28話
{netabare}
ごじょせん覚醒回?
最強がさらに最強化。

パパ黒、ごじょせんに負けて、
子供の権利差し出すのね・・・

Cパートが、新世紀エヴァンゲリオンぽかったな。
{/netabare}

27話
{netabare}
ごじょせん、まさかのパパ黒に敗北とは・・・
天内は、パパ黒のヘッドショットで即死?

夏油は、どこで、ごじょせんと袂を分かつのかな?

パパ黒、真希さんんと同じくフィジカルギフテッドだったとは!
{/netabare}

26話
{netabare}
パパ黒、子安さんだけど、もっと低い声のクズのイメージだったから、
少し違う感。

自分の子供の名前覚えてないとかさぁ・・・

メイドの黒井さん、呪術師でもない一般人なのにすごく強いけど、
死亡フラグの26話終わりが、フラグ成立高いかもしれない。

あと、途中、「ごきげんよう」の世界に入ったのはw
ごじょせん、どこでもモテル!
{/netabare}

25話
{netabare}
冥冥さん、後輩の歌姫から、金取ろうとするのするのヤメタゲテ。

歌姫の顔の傷無かったけど、第2期で、その原因分かるのかな?

あと、家入硝子のギャップ差が凄い。
釘崎かと思ったよ・・・
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 3

camuson さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

印象度:86

作画は相変わらず素晴らしいですね。
ただ、呪霊が、本来目に見えないものであることを強調するためなのか、
あえて、リアル描写路線ではなくしていると思われるフシがあって、
ちょっと、どうかなと思ったところもあります。
特にタコとの戦闘は色味が独特なのと、立体感が感じられないのとで、
ん?と感じました。

「懐玉・玉折」編は、五条、夏油の呪術高専時代に時を戻し、
夏油が闇落ちに至るプロセスを描く、鬱屈としたパート。
主題歌は爽やかですが、基本、鬱屈です。
沖縄行ったりしても、あまり楽しい気持ちになりません。
伏黒甚爾はキャラ的には、ちょっと面白いです。

それが終わって、現代に戻って、
虎杖、釘崎も登場し、明るさを取り戻したかなと思ったら、
「渋谷事変」が勃発し、同時多発的に勃発する戦闘を、
場面を切り替えながら描く、戦闘に次ぐ戦闘モードに突入。

息もつけないような死闘が続き、
主要なキャラが次々と傷付き、倒れていく中、
戦闘中は、話がほとんど前に進まないので、
戦闘を最初は楽しめていても、
おなか一杯になってしまうのですよね。
キャラの無駄死に、とまでは言わないまでも、
余韻に浸る間がないのは、少しもったいない気がしてしまいました。

思い出すに、局地戦は、それぞれ面白かったと思うのですが、
わざわざ思い出す必要があるくらいに、それぞれの関連性が薄く、
大きなうねりになって心を動かすようなことが、
あまりなかったように思います。

第1期は戦闘と笑いのバランスが絶妙だったのだけれど、
第2期はバランスが悪く、力作にもかかわらず、
なかなか楽しめなかったなぁという感じでしょうか。
長い話の中で、たまたま、楽しむパートじゃないということなのかも知れません。

「渋谷事変」を経て、最終話で、また一気に世界が変わったようなので、
一応、続きに期待ですね。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 7

71.9 8 2023年度の仲間アニメランキング8位
とんでもスキルで異世界放浪メシ(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (294)
1000人が棚に入れました
ある日突然異世界へと召喚された普通のサラリーマン、向田 剛志(ムコーダ)。 異世界の住人となった彼の固有スキルは 『ネットスーパー』という一見しょぼいものだった…。 落胆するムコーダだったが、 実はこのスキルで取り寄せた現代の食品は異世界だととんでもない効果を発揮して……!?

声優・キャラクター
ムコーダ(向田 剛志):内田雄馬
フェル:日野聡
スイ:木野日菜
ニンリル:内田真礼
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

終わる世界の食文化

●着色料:赤色102

紅しょうがは食べ物でしょうか?
あれはただの色取りなので食べない方がいいでしょう。

漬物が欲しいならば自分でつけるべきです。
野菜を塩で漬け込むだけ、とても簡単です。

料理は嫌いじゃないとか得意げな割に基本的なことを知らず
ジャンクフードばかり食ってる主人公と作者が可愛そうに思えて仕方ないです。

肉欲にまみれたペットの獣や貪欲な女神たちが象徴する世界のように
我らの世界の食文化も既に終わっているのでありましょう。

料理とは作り、食べるものでなく、ただただ消費するだけのものであると
本作は我々にその真実を示しているのかもしれません。

●ガンで死ぬ運命

から揚げとか、あんぱんとか、兎に角ジャンクフードが好きな主人公は{netabare}食生活の惨さから
3分の2以上の確率で将来ガンを患うことが確定しているように思います。

仮に「異世界転生」先での食生活はリアルの身体には悪影響を及ぼさないとしても
から揚げ等の揚げ物を喜んでばりばり食べるような思想性がある時点で、この主人公は
完全に詰んでいると言わざるを得ないでしょう。

そんな主人公でありますが、「異世界転生」先では複数の【女神】の加護を受けるなどで
無敵のキャラになりつつあるようであります。

ということで、今回は加護を与えた【女神】に注目してみることにいたします。

新たな女神3人が加わり、4人の女神が登場しますがほぼ全員が「アホ毛」もしくは
頭に「尖ったもの」を身に着けています。

「アホ毛」のプロトタイプは「ゲゲゲの鬼太郎」の「妖怪アンテナ」であり、
「【鬼】太郎」の頭ですから当然「【鬼】の角」を表しているということになります。

「アホ毛」は「【鬼】の角」を表しているわけですが、同時にそれは種族を表している
と言えるのでございます。

【鬼】は【デーモン】であり【悪魔】であります。
そして【悪魔】とは【堕天使】のことであります。

【悪魔】という【堕天使】の「角」は「エゴ」を象徴的に表したものであるということで
ありますが、頭に「角」を生やした【悪魔】とは貪欲な性格を有しており、例えば
【女神】たちが供え物と称して甘味を主人公に要求する様子なども貪欲さという観点で
見たらこれに一致するというように考えられるわけであります。

「貪欲な女神」たちに対して主人公は半端ない量の供え物をせざるを得ないような状況に
持ち込まれるわけですが、これにより女神の本質が見えてくるわけであります。

太古の昔より世界中で大流行し、今なおその勢い衰えない「女神信仰」とは
「豊穣の女神」を崇め奉る「ご利益信仰」でありました。

「豊穣の女神」に「豊作を祈願」するとその「ご利益」が受けられるということで
人々はこぞってこの女神を熱心に信仰したのでありました。

但しのこの「ご利益信仰」には絶対のルールがありまして、それは
女神のご加護を得たいならば「供物」を捧げねばならないというものでありました。

日本の神社で賽銭箱に投げ銭して祈願するというのも、そもそもはこの女神信仰に
由来するという話でありますが、「供え物とご利益」の関係性は「等価交換の原則」を
示していると言えるわけであります。

「等価交換の原則」はファンタジーやダークファンタジー作品でよく見られるもので
特に「【ベル】セルク」ではそれが顕著に示されていたように思います。
「【ベル】セルク」のグリフィスは「覇王の卵」を用いて「※願い事」を果たします。

もちろん「※願い事」の対価としての「供物」も捧げました。

「【ベル】セルク」の「ゴッドハンド」なる存在が神なのか【悪魔】なのかは不明ですが
【悪魔】は「人間の魂」と引き換えに「※願い事」を叶えます。
この取引には「等価交換の原則」が働いていますが、女神信仰にもこれと全く同じ原理が
見られるわけであります。

【悪魔】も「女神」も「※願い事」を叶え、その見返りに「供物」を請求します。
【悪魔】には「角」が生えていますが、女神には「アホ毛」が生えています。
【悪魔】も「女神」も貪欲であります。

「土魔法属性の女神」は首に【ベル】をぶら下げています。
「女神」たちがいる空間の背後には「3本柱」がさり気なく置かれています。

「3本柱」は「多神教の神」を表しますので、【ベル】もそれに関係する
であろうという予想が立ちます。

本作の女神たちのことを更に探ってみますと「創造神」と言われる目上の存在がいるらしい
ことがわかりますが、この「創造神」とは誰のことを指しているのでしょうか?

「創造主」ならばユダヤ教の唯一神「ヤハウェ」ということなり、この全知全能の「創造主」
は天使を使役しますが、女神を部下には持っておらず、そもそも神は唯一絶対的存在であり
女神なんてものとは無関係ということになります。

【反逆した堕天使】が勝手に地上の神を自称したという話は聖書の内容に一致しますが、
少なくとも【反逆した堕天使】は「創造主」との関係性が断たれてしまうので、
このような「女神」と「創造主」との関係性は成り立たないということになります。

「創造主」ではなく「創造神様」と言うところがポイントでありまして、女神信仰を前提
としたとある宗教思想に基づく神話の内容とこの「創造神様」という存在が意味する状況は
どうやら一致するものであると看做すことができるわけであります。

「女神信仰」の中でも特に有名なものに【聖母マリア崇拝】がありますが、その辺の思想を
分析してみますと「創造神」の正体を含め「ユダヤキリスト教」と敵対する関係性にある
特殊なある思想が見えて参ります。

それこそがすべての謎を解く手掛かりとも言えるものでわけありまして、
引き続きその謎に迫って参りたいと思う次第であります。 {/netabare}
そして、「アホ毛理論」の話はまだまだ続きます。


●作画良ければすべて良し!?

なろう系異世界転生ものを代表するように・・・
そのパフォーマンスを見事発揮しているようであります。

異世界転生ものが流行っている{netabare}らしいという怪情報が世間では飛び交っているようですが
そんなデマ?が果たしてどこから出たのか疑わしいものを感じずにはいられません。

本作を見ても明らかなように人気パフォーマンスともに低水準
その一方で似たようなゲーム設定的な物語が馬鹿の一つ覚えのように繰り返されます。

「ネットスーパー」という特殊なスキルで独自性を示すはずが、いつの間にか魔法のレベルを
上げるといういつものワンパターンになってしまっています。

取り敢えず視聴者にしてみたら、いい加減ウンザリしているとしか思えませんが{/netabare}
それでもこの展開をまだ続けるのでしょうか?

●「女神崇拝」に必要なこと
今回の魚料理はシンプルに塩焼きが{netabare}あっただけ大分マシで、調理工程を省いているのも
ぼろが出ず無難な描写と言えるものでありました。

幻獣や女神が甘党とかいうのはどうでもいいとして、
女神の加護を受けるには、代償を払うべしという真理をそれとなく示しているのには、
「なろう系異世界転生もの」のなかなかに食えないある種の特殊性を感じました。

「女神」の暗示は前回の地図を探すエピソードでの宿屋の看板で示されていました。
恐らくは「月の女神」だと思われますが、手のひらの上に輝く星が【八芒星】
であったのがそれを表しています。

【8】は【女神】と【金星】を暗示し、「※願い」が叶えられるというものであります。

女神は主人公に「対価」を求め、「※願い」を叶えます。
同じことは「TRIGUN」でも描かれていましたが、世界中で大流行した?している?
「女神崇拝」に必要なことは、何度も繰り返されるのが鉄板であるということであります。

【金星】と言えば【ヴィーナス】という名が一般的ですが
【八芒星】には【イナンナスター】という呼び名があり
【八芒星】と敢えて表現した場合ならばむしろ
【イナンナスター】と言うべきもので、女神のルーツ的なプロトタイプであります。

【イナンナ】とはシュメール神話の女神でありますが、
あらゆる女神の一般的表現とも言える存在であります。{/netabare}

●現代の畜産業が完全崩壊するフラグ!?
持続可能な社会を{netabare} 作るためにはあらゆるものが【グレートリセット】されると確定した以上は
現代の大量消費社会を前提とした畜産業界も例外なくぶっ壊されるというオチでございます。

よって少なくとも庶民階級は近い将来肉が一切食えなくなると暗示が、
本作の肉食マンセー志向に表れているということになるのかと思います。

願いが何でも叶う異世界転生では肉食グルメ旅が満喫できるという意味においては
相応に需要があると見込まれるわけでありますが、現実世界の食文化の衰退は回避不能で
完全に終わっているとしか言いようがありません。

料理は嫌いじゃない言い誇るB級の料理スキルしか持ち合わせていない主人公も遂に
料理することを諦めたのか?ネットスーパーで取り寄せたジャンクな菓子パンなどを
聖獣フェンリルの餌として差し出す始末であります。

100%ジャンクな菓子パンにまるでどこぞのグルメ番組に登場するお笑い芸人の如く
大げさな食レポを敢行するフェンリルさん、と言いますか、声優さんのプロ根性はあっ晴れで
ある一方で、自称グルメを気取った方々の大げさな食レポだけで成り立つのがマスコミ様が
ゴリ押しするグルメ番組の本質であることをここまであから様に暴露してるのは、
逆に潔いとも言えるわけですが、しかしながら物語の方向性的にはとめどない迷走感に溢れ
果たしてどこに向かって進んでいるのか見当つかないような印象が否めません。{/netabare}



●甘っタレ現代人の迷走逃避行・・・

今期放送中アニメの≪放送延期≫の発表が続々と出されております。

悪いのは「エバラのタレ」だけではないのはもちろんですが・・・
流行り病の影響で{netabare} 制作に支障が出るというのは、プロとして如何なものなのでありましょう?

体調管理を徹底すべきとかいうのは烏妃も誰もが知っている周知の寿雪です。

流行り病に感染しないためには、特に食生活に気を配り「免疫力」を高める必要がある
のですが、現代人は兎に角既製品の体に悪い食べ物ばかり食べて体内毒だらけのため、
「免疫力」が極めて貧弱脆弱で、流行り病などにいとも簡単に感染してしまいます。

病気になったら医者や薬に頼りっぱなし、自分で病気に対処せず、健康管理もしない。

何が体に良くて何が体に悪いかも考えず、まるで薬物中毒者がドラッグを摂取するように
脳が喜ぶ刺激を求めて無分別に化学薬品塗れのジャンクを貪り食う始末。

「チャイニーズレストランシンドローム」の味がする「焼き肉のタレ」を平然と消費
しまくる習慣に、牛や豚、鳥などの化学薬品まみれの安い家畜の肉を無思慮に摂取して
それで健康な体を維持できると思っているのかどうか以前に生活習慣病という概念がないのです。

所詮西洋医学は対処療法に過ぎないので病を治しません。

つまりワクチン打ったら流行り病に感染しないというのは、全く以て
見当違いで的外れな妄信なのであります。

日本国のワクチン接種率は世界最高峰の80%超えですが、
流行り病感染者数は世界最悪レベルです。

「チャイニーズレストランシンドローム」風味の食べ物三昧で毒まみれとなり
そして西洋医学に頼り薬漬けのジャンキーとなった寝たきりの生きる屍が
病院のベッドでアンデッドモンスターのようにコールドスリープしながら心臓だけが
生命維持装置により自動的に起動している結果、平均寿命だけは無駄に長いという皮肉。

「エバラのタレ」だけが悪いわけではないですが、この国の食文化は完全に詰んでいます。

何故放送延期作品が続々と増えていくのか、{/netabare}改めて考えてみるべきではないでしょうか?

●B級グルメの暴れん坊将軍が行く!?
{netabare} 何が何でも肉料理でないと気が済まないので、パスタがミートソースと言う日本人的発想
100%のB級料理になることについてはなんとか理解はできますが・・・

豚肉に卵を絡めて焼く??という、発想が謎過ぎる「ポークピカタ」なる
なんつって洋食料理には脳内が軽くフリーズを起こしてしまいました。

イタリア人やフランス人やアメリカ人が豚肉に溶き卵を絡めて焼くという意味不明な調理法を
やるのかと言えば、100件に1とか1万件に1とかいう極めて特殊な事例であるように思います。

牛肉や豚ヒレ肉などに小麦粉まぶして焼くのが本来のやり方でありまして、
火の通り方が全く違う豚肉の表面に卵を絡めて卵が焦げやすい状態で
敢えてソテーする意味が謎過ぎます。

豚肉を最初に焼いてから、後工程で溶き卵をフワトロ状態に焼いて肉を包み込んだ
とん平焼きの方が遥かに完成度が高い料理と思いますが、カピカピ状態になった
ポークピカタの卵の衣にどのようなプラスの効果があるのでしょうか?

料理の基本を知らない原作者が料理について語り出す時
想像を絶する摩訶不思議なB級グルメの{/netabare}異世界ファンタジーが炸裂しまくります。

●「エバラのタレ」を売るためにあるアニメ

本作の何よりも画期的なところは、異世界転生ものなどのファンがまるで望まない
糞作品の類がやたらと乱発される謎や素朴な疑問に対して、これ以上ないような明確な形で
その回答を見事に示しているところであります。

制作サイドにとっては{netabare}制作費を出資するものこそが正義であり、制作費を出してない
庶民階級のファンなどどうでもいいと言うのが結論であります。

「嫌なら見なければいい」そして「庶民はタレを買え」というとてもわかりやすい
メッセージ性が込められた{/netabare}本作はある意味「勝ち組代表アニメ」と呼べるのかもしれません。


異世界転生のメスゴリラアタック!?というくらいに超絶ゴリゴリな強襲に面を食らっております。

異世界で金貨を稼ぐって話も、中々に剛腕突破的猪突猛進感を禁じ得ないわけですが
とんでもスキル? {netabare}ネットスーパーで現代的な{/netabare}食材をお取り寄せして異世界人に振舞う
というのが本作では描かれるようであります。

主人公曰く、「料理は嫌いじゃないし」ということですが・・・
発想?思想?が根本的にズレているようで、お湯を沸かしてカップラーメンに注ぐのも
料理と思い込んでるようなトンデモ思考がそこかしこに漂っているカオスな物語であります。

「チェンソーマン」に登場するヤクザの孫の言葉は改めて「名言」であると
ただただ痛感するしかありません。

彼の痛烈な皮肉の如く{netabare}「味覚がバカ」になっている現代人に本当に美味い料理は作れないという
残念な事実をまざまざと突きつけられるが如き、本作主人公の自称料理には突っ込みどころ
多すぎて突っ込み役の行列のできるお店がオープンできてしまうほどであります。

日本で市販されている「あんぱん」などのパンですが、確かにグルテン強化型の
現代小麦の効果としてもちもちした触感があり、植物油脂類や化学薬品がもたらす
持続可能な保存力の恩恵により独特な柔らかさがあるのはその通りでありますが、
このような混合物入りの小麦を焼くと匂いは臭いし味も不味いのが当然のオチであります。

せめてパンを取り寄せるなら北欧諸国の無駄に科学的混合物が入ってない
より天然に近いパンを選ぶべきでありましょう。

ポトフにはベーコンとソーセージが入っているという思い込みもいかにも残念な日本人の
発想丸出しすぎて、軽く豚骨ラーメン3杯分のため息が漏れだしてゲッソリしてしまいます。

料理というのは素材を調理するものであって、むしろ生肉からベーコンやソーセージを
作る行為を料理と呼ぶべきはずですが、その過程をすっ飛ばしてベーコンやソーセージが
いつの間にか完成していて?ポトフを作るためにベーコンを炒める?という奇々怪々。

ポトフは煮込み料理でありますので、必ずしも生肉からベーコンを作って炒める?という
意味不明な過程は必要なく、生肉を使って野菜と一緒に煮込めばそれで
済むというオチであります。

ポトフという商品を作るのではなく、肉と野菜の煮込みを作るのが料理というやつで
ありまして、それをポトフと呼ぼうが煮物と呼ぼうがどうでもよく、要は肉や野菜のなどの食材の旨味を生かして調理するのが料理というものであります。

エバラ焼き肉のたれが美味いというならパンにエバラをぶっかけて
食えばいいだけの話でございます。

素材の肉が美味いなら味付けは塩胡椒だけで十分であり、
エバラのタレが味の本質と思い込んでる辺りは味覚音痴の現代人丸出し味噌であります。

豚肉と野菜の相性は良好でありますからキャベツというのも理解はできますが
生姜焼きに玉ねぎ入れない発想には全く理解できず、更に最も重要な生姜のすりおろしを
使用しないのは問題外過ぎてもはや手に負えません。

エバラのタレには生姜も入っているから生姜は不要という時点で
味のクオリティーはジャンク止まりとなるのは確定の運命であります。

オチとして考えられるのは異世界人は現代の日本人より味覚音痴だったという
皮肉なジョークなのかもしれませんが、本作を目の当たりにして日本の食文化の終焉{/netabare}も近いと
痛感する以外に成す術無しという心境にございます。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 8

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

のんびり、まったり、雰囲気が好き系でした。

B級グルメならぬ「B級異世界物」に間違いはないと思うんだけれども・・・多分。
期間別の放送ランキングで割と高位に位置している作品という事で少し気になっていた作品です。

とりあえず1~4話まで視聴した所感:
・うあw設定ざっつい ⇒ ネットスーパーっていう固有スキルって・・・、
             さすがに雑&違和感あり過ぎでは?
・主人公だっさw ⇒ ふつー過ぎるw
・フェンリルざっこ ⇒ 飯テロならぬ飯コロ(飯でコロンと転んだ)
・イオンつっよ ⇒ 企業名実名wイオン、エバラ懐でけえな、をぃw

的なw。

なんか、悪口みたいになってしまいましたが、レビュータイトルにあるように、結局は好きな部類の作品です。

あくまでも、ここまでの視聴になりますが、何となく真面目に作ろうとしている感と、実際の登場人物が割といい人ばかりだったので、作品自体の印象が良くなっているという事はあるかもしれません。
登場する企業名も正々堂々の実名ですし、これも特に意味はないのですが、許した企業サイド、作品制作サイドも正面から動いている感じに好感が持てました。

また、作品自体ものんびりと、まったりとした雰囲気があって、気軽に楽しんで観れました。
主人公のお供のフェンリルのフェルとの掛け合いもマンネリも含めてのんびりと視聴できました。
ちょろゴンならぬ、ちょろリルですわな。
ここまでに登場して絡みを持った人物も結構いるのですが、「放浪」という事で、一期一会的な関係性になっているようですが、個人的には、どこかのタイミングでまた、ご縁が絡み合うようなストーリーもあったらいいな、と思っている所です。

そして、4話まで視聴した中で、じじむさいwフェルだけでなくもう少しかわいげのあるキャラもいてもいいかな、と思い始めたころ、へんてこスライムと、女性の神様っぽいキャラが登場する気配が・・・。

ってとこまで視聴です。

さて、続きを見てみましょうかね。

いやー、続きを観てみたけど・・・なんも変わらなかったw。
いや、確かに「何も変わらなかった」は言いすぎかなw。

でも、雰囲気とフローは基本的にそのまま。
スイちゃんが頭角を現してきてはいるのと、フェルおじさんwがこなれてはきているけれども。

ネットスーパーでのお取り寄せを固有スキルとして持ち込まれた日には、どんなガバガバな作品なんだ、と思った時もありましたが、この一人と一頭?と一匹の珍道中的なwロード₋ムービー的な、グルメ番組的なw、何か・・・、1クールにして、様式美というか、カタチ化したのは大したものか。

そうだなぁ、個人的に雰囲気が似ているのはドラマ「孤独のグルメ」かなぁ、と思ったり、思わなかったり。
あちらも、いろいろな展開はあるもののパターンは一緒、しかもロングランシリーズとなっています。
この作品も、そういう「雰囲気」は持っていると思うのですが、いかがでしょう。

あと、この作品のエライ所は、主人公を冴えないおっさん(おにいさん?27歳でしたかw)にしている点でしょうか。
また、個人的には登場したら、したでいいのですが、いわゆる可愛い系を周囲に配置していない事でしょうか。
スイちゃんがかろうじて、その役回りかもしれませんが、アイドル的な役回りとは少し違いますよね。

そのわちゃわちゃ系、賑やか系を女神様グループが担うのかもしれませんが、今のところ一線を引いた場所にての登場で、主人公の日常とは切り離しています。
意外と、ここら辺が地味ながら、飽きのこない作品作りにプラスに働いているのではないかと推察する次第です。

また、放浪というロードムービー的な作品作りというと、登場人物との別れがあると、はいそれまでよ感があったりして、寂しい感じがするのですが、今作はあまりそれを感じません。
別れ際にご縁のあったキャラ達が「また何かあったら言ってくれ」的な別れをしているからではないかと個人的には思っています。
繰り返しになりますが、どこかのタイミングで、またご縁がつながるような演出があればいいな、と個人的には思っています。

私的には、とても楽しく拝見できました。
続くシリーズを希望、期待したいと思っています。

地味で、物語にあまり起伏はないのですが、放送期間別評価の「いい所」にいる理由を感じられる作品でした。

ただ、今後、話を膨らます要素(勇者PT、女神-ズ、国々のパワーバランスなどなど)はいくつもあるので、なんとでもできそうですが・・・。
私自身は、あまりそれを望んでいないかもw、今までの雰囲気を大事にしてほしいと、個人的には思っています。

肌の合う人には、のんびりと、楽しく視聴できる作品ではないかと思います。
機会がありましたら、ご覧くださいませ。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 18

モストマスキュラー さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

ストレスフリーな異世界スローライフ料理アニメ

個人的に大好きなアニメです。
2周目の視聴が終わった段階でレビューを残すことにしました。

原作は未読、コミックス版は最新刊まで読んでいます。

本作は、異世界からの勇者召喚に巻き込まれて、一緒に召喚された一般人男性「ムコーダ」を主人公とするアニメ。

召喚された国に不信感を抱いたムコーダは、異世界でスローライフを送るべく、平和でまともな国を目指して旅に出ます。

ムコーダは「ネットスーパー」という特殊なスキルを持っており、これは現代日本のネットスーパーに売っているものを異世界に召喚することができるというもの。
これにより、ムコーダは異世界では味わえないような美味しい料理を提供することができます。
それに目をつけたのが伝説の魔獣であるフェンリルの「フェル」で、美味しい料理目当てになかば強引にムコーダと従魔の契約を結びます。

目立たず地味に生活したいという思惑とは裏腹に、どうやっても目立ってしまう伝説の魔獣を仲間にしてしまったムコーダ。フェル以外にも様々な人や魔物達に振り回されながらも、異世界スローライフを目指すコメディアニメです。

本作の好きな点は、ストレスを感じない作りになっている点。特に主人公に嫌味なところを感じない点です。
いわゆるなろう系アニメによくあるような、主人公の無双感や、都合の良さをあまり感じないんですよね。

なろう系アニメというと、主人公がチート能力や前世の知識で無双し、周囲からの信頼や尊敬を集め、女の子にもモテモテ・・・という作品が多いように思います。
そういう要素は、「作者の自己投影」と言われることもあり、人によっては忌避されることもあります。
実際、私もそういう展開が苦手です。
今作の主人公も、ネットスーパーというチート能力を持っていますし、主人公自身の戦闘力は低くても、従魔が最強クラスなので、間接的に無双はしています。
それにより、ある程度周囲からの信頼を集めることもありますし、多額の金銭を得ることもあります。

では、なぜ今作の主人公にはそういった不快感が少ないのか。
それはそういう展開が、主人公が望んでいるものではないからだと思うんですよね。
主人公はあくまで地味に暮らしたい。でも、周りがそれを許してくれない。
そうして主人公を、振り回される立場に置くことで、主人公が加害者から被害者の立場になり、結果的に視聴者が感じる嫉妬に似た嫌悪感が緩和されているのではないでしょうか。
また、主人公が謙虚で裏表がない良い人である、というのも不快感緩和に一役買っている気がします。

望んでいないのに、勝手に周囲の信頼を得てしまう、有名になってしまう、というのも嫌味に感じる要素になり得ます。
でも、そこを嫌味に感じないように作っているのが、この作品の上手いところだと思います。

この作品では、主人公が無双しても、女の子にモテモテ・・・ということがありません。
この手の作品にしては、性的な描写がかなり少なめに作られていると感じました。
この作品に性的描写を入れなかったことは英断だったと思います。

別に、性的な描写が悪いものだとは思っていません。
ただ、スローライフと性的描写は相性が悪いと思うんですよね。
スローライフという要素は、視聴者に「癒やし」を与える要素だと思います。
一方、性的描写は、視聴者に「興奮」を与えます。
この「癒やし」と「興奮」という要素の相性が悪い。
アニメに癒やしを求めて見た人間にとっては、性的描写による「興奮」要素がノイズになって、不快感を覚えるでしょう。
アニメに興奮を求めている人間にとっては、スローライフの「癒やし」要素が退屈になってしまう。
どちらのためにもならない、どっちつかずのアニメになってしまう。
なので、スローライフと性的描写というのは、一つの作品内に混在させるべきではないと思っています。

性的な描写が強いスローライフ作品というのは意外と多いものです。
私はスローライフものの作品が好きでよく見るのですが、そういう作品を見るたびに、「この作品にエロはいらないよな~」と思ってしまいます。

本作はそういうものがない、のんびり見ることに特化した作品だと思います。
ストレスがないので、のんびりと見ることができて大変気に入っています。

既に2期の製作が決定しているようですね。
1期のように素晴らしい作品になることを期待しています。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 2

73.8 9 2023年度の仲間アニメランキング9位
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ 深章 厄災篇(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (257)
836人が棚に入れました
悪夢は終わらない。 絶望は破滅を誘い、厄災は惨禍を招く。 ジャガーノートとの闘いのさなか、奈落に消えたベルとリュー。 行き着いた先は、全ての冒険者が恐れるダンジョンの深淵――『深層』。 満身創痍、孤立無援、迫り来る厄災の脅威。 迷宮決死行の渦中、五年前の後悔に苛まれる妖精はかつての仲間を追憶する。 一方、ベル不在のパーティの前に現れたのは、双頭の巨竜アンフィス・バエナ。 破壊の化身が吐き出す凶悪な炎流が全てを呑み込む。 希望も光明も失われた迷宮で、冒険者達が辿る運命は幕切れか、それとも…… これは少年と妖精が押し寄せる死に抗う、過酷に満ちた【眷族の物語(ファミリア・ミィス)】――。
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

全体的に暗い・怖い・辛い

全編にわたってバトル・探索なので、内容としてはそんなに濃いものでもないかなと。

最終話は{netabare}かつてリューを守るために命を賭して戦ったファミリアの仲間たちの想いを背負ってジャガーノートを倒した際はうるっときた。本当に皆さん仲間想いやな。宿敵倒せて良かった。{/netabare}

極限状態におかれると尋常ではない気持ちに。
裸で抱き合うなんてさらに、高まる。
また、モテ度合が増してしまって。
逃げちゃ駄目よ、改め逃がしちゃ駄目よ

治療のせいで借金地獄かいな。
短剣のこともあって中々減らんな


OP
視紅 早見沙織
ED
切り傷 sajou no hana


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
第12話 『絶望の詩-アンフィス・バエナ-』
破壊者との戦いのさなか、ラムトンの襲撃に巻き込まれ、ベルとリューはダンジョンの更に深くへ堕ちていく--行き着いた先は深層。そこは第一級冒険者すら呑み込む奈落の世界だった……一方で、下層のリリたちの前にも次産期間(インターバル)を無視するかのように出現した迷宮の孤王(アンフィス・バエナ)の姿が。その強大すぎる力をまざまざと見せつけられ、ベルが不在のパーティの面々は絶望の色に染まっていく--

第13話 『犠牲-モルグ-』
手負いのリューを抱えたまま、中層や下層とは比較にならない、極限状態での戦闘を繰り返すベル。己の実力を遥かに超えた迷宮の孤王(アンフィス・バエナ)を相手に、死闘を繰り広げるリリたち……そんな彼らを救うべく、ヘスティアが救助隊を差し向けるが、未だ合流には至らずにいた--。深層のモンスター、破壊者、そして階層主(アンフィス・バエナ)。迷宮の激戦は、着実に彼らの身体と精神を削り続けていく--

第14話 『友-ダフネ・ラウロス-』
迷宮の孤王(アンフィス・バエナ)の強攻策により、蒼炎に巻かれ、水没させられ……為す術なく瓦解していくリリたちのパーティ。もはや打つ手なしかと思われる中、桜花が、ヴェルフが、アイシャが、無謀とも思える特攻を開始する。彼らが見つめていたのは、力なく水面に浮かぶ命、燃え盛る蒼炎に包まれる春姫--。冒険者たちの抗戦が更に激しさを増す中、水中から、そして炎の中から反撃の狼煙が上がるように、歌声が響き始める--

第15話 『不冷-イグニス-』
片時も緊張の糸を緩めることが許されない深層で、代わる代わる休息(レスト)を取り、体力の回復を図るベルとリュー。そんな二人を捜索すべく、紙一重の戦闘・冒険をくぐり抜けたリリたちも動き始めていた--。しかし、階層主との戦いで疲弊した彼らを待ち受けていたのは、想定外に強力なモンスターの大群--悪意すら感じられるダンジョンの異常事態(イレギュラー)に阻まれ、思うように進むことができず……

第16話 『始高―ヴェルフ・クロッゾ―』
僅かながらに回復を果たし、深層からの脱出に動き始めたベルとリュー。深層探索の経験者であるリューから教えを受けつつ、ベルたちは深層と下層の分水嶺――36階層を目指すことに。片や、ベルたちが堕ちた深層を目指すリリたちは、全ての命運をヴェルフに託すことを決め、彼を守り多数のモンスターと戦い続ける。鍛冶師が打つ、たった一振りの武器――それが戦況を覆すという荒唐無稽な希望にすがりながら……

第17話 『白の迷宮―ホワイトパレス―』
ボールスがベルを見失ったという27階層に到達したリリやヴェルフたち。そこには、ただ凄惨な戦闘跡だけが残るばかりだった……深層では、満身創痍となり、物資も尽きかけているベルとリューがなんとか生命を繋ぎ止めている中、リューはかつて所属していた【アストレア・ファミリア】――飽くことなく『正義』の意味を探究し続ける集団について思いを馳せていた。まるで今なすべき『正しきこと』を探すかのように――。

シーズン4エピソード18 - 深章 厄災篇 第18話 『迷宮決死行―デスパレート―』
異端児(ゼノス)による救援、椿やアーニャたちとの合流を経て、深層へと向かう態勢が整ったリリたち。想定を遥かに超える危険な領域ではあるが、誰もがベルのために、奈落の世界に進むことを決断する。逆に、その深層からの脱出を図るリューとベル。リューの言葉に耳を傾け、飛躍的に深層での対応力を身につけていくベルの成長に、リューは舌を巻く。だが、それでもなお、深層の出口は遠く、光明はまだ見えずにいた……。

第19話 『闘技場―コロシアム―』
37階層『白の迷宮(ホワイトパレス)』の中心にそびえる『闘技場(コロシアム)』――モンスターが無限に産み落とされ、彼らが命尽きるまで戦い続けるという、かの【ロキ・ファミリア】ですら、侵入を避けるとされる領域。地上への道を切り開くには、その闘技場を渡らなければならず……。ひとたび見つかれば、無数のモンスターに蹂躙されるという極度の緊張感の中、ベルたちは慎重に歩みを進めていく――

第20話 『散華―アストレア・ファミリア―』
過去、迷宮都市(オラリオ)に『正義』を標榜する集団がいた――弱きを助け、悪を挫くのみならず……惑い、悩み、それでもなお『正義』を探究し追い求めし者たち。彼女たちの名は【アストレア・ファミリア】――。かつてリューを受け入れ、育み、彼女の拠り所となった唯一の派閥。そしてダンジョンの闇に呑まれ、儚く歴史から、その名が消えてしまった少女たち。ただひとり、【疾風】リュー・リオンを残して……

第21話 『優しい嘘―デイドリーム―』
尽きることなき生存本能が引き寄せた幸運、貫き通した意思と正義を以て、文字通り九死に一生を得たベルとリュー。崩落した闘技場(コロシアム)の地下で偶然発見した未開拓領域で、ふたりは束の間の休息を取ることに。最難関の峠を乗り越え、ふたりの間に力ない笑みが浮かぶ程度には回復した頃、冒険者たちは地上に向かい再び歩み始める――。未だ闇深い奈落の領域から、光溢れる未来が近いことを信じて……

第22話 『星華―ルヴィア―』
守るべき妖精を安らかな眠りにいざない、少年はひとり戦地へと赴く――。少年を待つものは、厄災たる破壊者。それはかつて、妖精から全てを奪い去った元凶――そして地上への道程を阻む最後にして最大の難関。奈落の領域で妖精から学んだものも総動員し、少年は持ち得る全てを行使し破壊者へと挑んでいく。生きて帰るために、そして、なにひとつとして大切なものを失わないために。――深章・厄災編 ここに完結――

投稿 : 2024/10/05
♥ : 11
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ダンジョンRPG視点で見て、良い感じでカビ臭くなってきた

引き続き原作ライトノベルは未読。

【物語 4.5点】
これぞ迷宮(ダンジョン)。
展開はハードで、お気軽異世界ファンタジーが量産される昨今のトレンドからは外れており、人は選ぶが、ダンジョンRPG好きには断然オススメ。

2期、3期と、意外と迷宮に潜らなかったので、ヤキモキさせられました。
ですが、一方で、ここまでダンジョンRPGの諸要素を巧く設定・シナリオ化しているとの手応えもあり……。

例えば……
{netabare} ・迷宮を巡るパーティー間競争→ファミリア間の抗争、駆け引き。
・倒されたモンスターが転生しながら無限POPする迷宮の異様→「人造迷宮ークノッソスー」建設者の狂気。
・迷宮内の“友好的なモンスター”への対応を巡る相対的な善と悪→冒険者たちから迫害される「異端児-ゼノス-」を助けることにした【ヘスティア・ファミリア】{/netabare} etc.……

そこにダンジョン愛を感じることができていれば、「迷宮決死行ーデスパレートー」となるこの4期分割2クール目は、迷宮の醍醐味を収穫できる至福のひと時となる。
信じて視聴し続けて本当に良かった。


構成は、満身創痍で「深層」に落ちた主人公ベル・クラネルと“疾風“のエルフ、リュー・リオン。2人の脱出サバイバル。
「下層」にて“英雄”ベルを失いパーティー瓦解の危機を抱えながら、ベル救出か撤退かの狭間で揺れる仲間たち。
かつてリューを襲ったパーティー壊滅の悪夢の回想。
3本柱のプロットで迷宮(ダンジョン)とは何かを徹底的に思い知らされる最悪で最高な{netabare} 四{/netabare} 日間。

中級以上のパーティーにとって一番恐ろしいのは落とし穴(シュート)からの格上モンスターによる数の暴力(また、そういう敵に限って仲間を呼ぶんですよw)

本作の決死行には、次エンカウントしたら絶体絶命。一歩進むのにも手に汗握る。
迷宮の緊張感が見事に再現されており、私も『Wizardry』シリーズ等でやらかした時のトラウマも思い出し悶えながら視聴しましたw


ダンジョンRPGで最も脳汁が出る瞬間と言えば、
パーティー全滅の危機を、普段は気にも留めないアイテムやシステムをフル活用して切り抜けた時。

この観点からグッと来たのが、{netabare} ヴェルフ即席の鍛冶による《魔剣》生成と反抗。{/netabare}


【作画 4.0点】
アニメーション制作・J.C.STAFF

率直に『ダンまち』も視聴者の選別も進み、1期に比べたら話題性も収益性も落ちているはず。
それでもアニメ化し続けてくれる同スタジオ。この律儀さが有り難いです。

「深層」“白の迷宮”のムードを演出した、くすんだ色彩選択も印象的。
ここもまたグラフィックの変化と共に緊張感が増す迷宮の魅力を伝えていました。

ドロドロ、ネバネバな迷宮サバイバル食の数々。
大体ダンジョンに飯テロを求めるなんて間違っているんですよ。
{netabare} 腐った死体から漁った傷んだポーションでも、スライムの粘液{/netabare} でも、飲める物は何でも啜(すす)って生き残らなければなりません。
(でも{netabare} リューさん先輩面して、絶叫するベルくんにゲテモノ喰らわせておいて、結局、自分は口付けませんでしたよねw{/netabare} )


そして、ベルくんとリューさん。装備大破して裸同然となった男女の脱出劇。
ある意味、豪奢な大鎧より難しそうなボロを纏ったキャラを粘り強く描写し、サバイバル感を盛り上げる。

それにしても、こんな危機的状況でもラノベ的ラッキースケベに遭遇してしまうベルくんw
第21話。{netabare} 肌を密着して濡れた身体を温め合う2人{/netabare} の描写には不謹慎ながら欲情しそうにw
ただ、あの場面はリューを縛り付けていた恐怖と贖罪意識が淡い恋慕により溶解する重要なカット。
決して安直なサービスシーンではなかったです。


【キャラ 4.0点】
“例の紐”も“ヴァレン某(なにがし)”もまともに登場しない。
メインヒロイン飛車角落ちで大丈夫か?となった4期。

ヒロイン枠のリューも終盤まで謎だらけでヘスティアやアイズには遠く及ばない印象。
ですが「深層」を彷徨い、リューの過去が深掘りされる内に、
ベルくん争奪戦でも強力なヒロインに化ける。

リューが過去に所属した【アストレア・ファミリア】のメンバーたちも、モブではなく確立され、リューの人格に深みを与えていました。
“正義”に関する問答が、上述のダンジョンにおける相対的な善悪とも混じり合って味わい深かったです。


モンスターでは迷宮(ダンジョン)の仕組みを脅かす輩に災厄をもたらすジャガーノートの異端性。
まるで『不思議のダンジョン』の死神みたいな番人ぶり。
期待する目的から外れた冒険者たちの言動は許さない。抵抗する間もなく瞬殺する寒々しさ。
大迷宮を創造した者の強烈な意志と狂気を想起させられる手強い一体でした。


【声優 4.5点】
リュー役の早見 沙織さん。
トラウマが積み重なった人格を好表現。
「深層」より深い人間表現ができる。その上デレると、とびきり可愛い。
清楚ボイスだけじゃない。はやみん流石です。

ベル・クラネル役の松岡 禎丞さんは今回も良く叫びました。
痛恨の一撃に、毒味に、不可抗力的スケベシーン。何でも叫べる。
「貴方は尊敬に値するヒューマンだ」


【音楽 4.0点】
劇伴担当は1期以来の井内 啓二氏。
本格的に迷宮の絶望を掘り下げる深章に合わせて選曲も重厚化。
リューが諦めて贖罪にかこつけた自己犠牲に逃避しようとする度に、
手を差し伸べるベルを奮起させるように鳴り響く「英雄願望」のメインフレーズ。
シビれました。

OP主題歌はリュー役・早見沙織さんの「視紅」
ED主題歌はsajou no hana「切り傷」
いずれもリューの心境を捉えたバラード。

“一緒に帰ろうって決めた 優しい陽だまりへ”

投稿 : 2024/10/05
♥ : 27

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

悪夢は絶望へと続く――迫り来る厄災の脅威 妖精の脳裏に蘇る追憶の光景 間違った私に「正義」はもう…… 過酷な「現実」に抗う少年と妖精の決死行

この作品の原作は未読ですが、アニメ版は本編、劇場版、OVAと一通り視聴済…
かと思ったら、第3期のOVAは未視聴でした。

本来なら、OVAは円盤を購入した方への特典なのでしょうけれど、最近は配信サイトでOVAが視聴できるようになっています。
第3期のOVAもdアニメストアで配信されていましたので。

まぁ、棚の目につくところに置いておけば、そのうち気になって視聴するでしょう。
自分のことながら、この安直さに時折辟易することもありますが、きっとこればかりはもう治しようもないと思いますので^^;


悪夢は終わらない。
絶望は破滅を誘い、厄災は惨禍を招く。

ジャガーノートとの闘いのさなか、
奈落に消えたベルとリュー。

行き着いた先は、
全ての冒険者が恐れるダンジョンの深淵

――「深層」。

満身創痍、孤立無援、迫り来る厄災の脅威。
迷宮決死行の渦中、
五年前の後悔に苛まれる妖精は
かつての仲間を追憶する。

一方、ベル不在のパーティーの前に現れたのは、
双頭の巨竜アンフィス・バエナ。

破壊の化身が吐き出す凶悪な炎流が
全てを呑み込む。

希望も光明も失われた迷宮で、
冒険者達が辿る運命は幕切れか、
それとも……

これは少年と妖精が押し寄せる死に抗う、
過酷に満ちた【眷属の物語(ファミリア・ミィス)】


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

振り返ってみると新章・迷宮篇だって相当過酷な展開の連続でした。
でも今回の深章・厄災篇を見てしまうとこの印象は大きく変えられることになります。

満身創痍、孤立無援、迫り来る厄災の脅威。
公式HPのINTRODUCTIONには、少年と妖精の置かれた状況をこの様に表現していました。
ですが、目の前に繰り広げられる惨劇は、こんな言葉に置き換えられるほど
易いモノなんかじゃありませんでした。

時間の経過に伴い、どんどん死に引っ張られているのを身体全部で感じざるを得なくて…
1分1秒…その場に留まる時間が長引くほど恐怖が加速度的に増していく…
きっとこれまで、これほどの身の危険を感じたことは無かったのではないでしょうか。

ですが、こんな人生の最後を迎えるような状況であるにも関わらず、悠長な感傷に浸る暇なんて二人には微塵もありませんでした。

「殺らなければ殺られる…」

そのために存在するのがこの深層なのですから…
だから、例えここで二人の冒険が終わってしまったとしても少しも不自然じゃありませんでした。

主人公は死なない…
そんな暗黙のルールが通用する様な甘い場所じゃありませんでしたので。

だから考えるのは、次の瞬間のその一手…
自らの身を挺して仲間を逃がす…そのためなら何をも厭わない鋼鉄の意志の赴くままに動く…
かつての仲間に自分がして貰ったように、今度は自分がその役目を追う番だとはっきり認識できる。

でも、ダメなんです…
もう一人が二人で一緒に帰るんだの一点張りで、握った手を放してくれないんです。
それに、未だ早いとかつての仲間も認めてくれず門前払いでしたので…
色んな思いや願いが幾重にも繋がって、人間の生へと続いているのを実感します。
だから人は生に執着するのかもしれません。

身体中が痛くて前に進むのが苦しい…
誰でもこういう場面には遭遇すると思います。
ですが、途中で諦めてしまったら、もっと違う痛みと苦しみに苛まれることになるのを、無自覚で無意識ですけれど私たちの本能が知っているのかもしれません。
これだけでも十分に頑張る理由になると思うんですけれど…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、はやみんによる「視紅」
エンディングテーマは、sajou no hanaさんによる「切り傷」
歌い手さんが新章のオープニング・エンディングと入れ替えになっていました。
最近、ちょいちょいはやみんの楽曲を耳にする機会がありますが良きですね~
今度の楽曲も大好きでした。

1クール全11話の物語でした。
視聴には痛みと苦しみを伴いましたが、それ以上に仲間の絆と信頼を感じることができたと思います。
人には変わらない部分と変わる部分が存在していて、その案配は人それぞれで決して否定するモノではないことを実感させて貰いました。

続編…は私が心配することではありませんよね。
必ず制作されると確信していますので^^
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 26

70.4 10 2023年度の仲間アニメランキング10位
マッシュル-MASHLE-(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (269)
826人が棚に入れました
ここは、魔法界。 ここは、魔法が当然のものとして使用される世界。 そんな魔法界の深い森の中で、一人筋トレに励む少年。 その名はマッシュ・バーンデッド──彼の秘密は、魔法が使えないこと。 家族との平穏な暮らしを望む彼だったが、ある日、突然命を狙われ、 なぜか魔法学校に入学し、トップである「神覚者」を目指すことに。 彼の鍛え抜かれた筋肉は、精鋭の魔法使いたちに通用するのか…!? 鍛え抜かれたパワーがすべての魔法を粉砕する、アブノーマル魔法ファンタジー堂々開幕──!!
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

脳筋無双

{netabare}
魔法を使えない主人公が魔法学校で無双...というラノベ感ある設定を少年漫画のノリでギャグ調でやった話。
当然俺TUEEE系ではあるけど、基本的に馬鹿馬鹿しい展開の連続で、なろう系というよりかはモブサイコとかそっち寄りな気がする。

最初は劣化モブサイコとしか思ってなかったけれど、キャラがそろってVSアベル編になってからは味が出てきて良くなった。
結局マッシュが無双して終わることには変わりないけれど、終盤は敵が着実にインフレしていったことにより、完全にギャグのノリだった序盤と比べると戦闘に緊張感が出てきて面白くなったと思う。
味方の出番も最初こそ少なかったものの後半はアベルの手下の各個撃破で仲間たちの活躍もあって、(仲間はマッシュほど強くないので)王道の少年漫画バトルものとしての面白さもあった。

アベル、セルと段々と敵のレベルも上がってきて、更に面白くなりそうなところで終わったので、二期には一期以上に期待してるかな。
一期のように適当にパンチ喰らわせて終わりみたいなことにはならなそう。
このアニメのギャグ部分は正直あまり面白いと思っていないので、バトル作品としての面白さが増してくれると個人的には嬉しい。

私的評価:68点
私的ベスト回:12話

↓1話毎メモ
{netabare}
1話 ☆7
速攻無視。なろうタウンじゃん。
痣がない人が特別とかではなくてむしろ劣ってるのかw
ちょいモブサイコみある。魔法陣割れるのかよ。

2話 ☆5
ノリが疲れる。メイズランナー
この状況で先生の悪事ばらすのは効果的だな。
いきなり魔力で脅し始めて草。ステラ?

3話 ☆6
男がほうきに乗るのか。不正はなかった。ただのコネかよ。
シュークリーム手作り出来んのか。即落ち2コマ。
そんな暴力的な主人公だったかw 何とかしてこいつなら飛びそうなのにw

4話 ☆6
意味わからんくて草。またすぐに負けそう。環境破壊。
煽っていくスタイル。

5話 ☆7
もうネタキャラ化しとるやん。そうはならんやろ。
今回の負け役。シュークリームしか愛せないからな。
次回の開始数分で負けそう。

6話 ☆7
主人公庇ってやれよ。5回なら普通に耐えてたやん。
主人公助けてやれ。分かりやすいチンピラ負け役出てきてボコボコにされるまでの流れなろう系と大して変わらんな。
おいおい瞬殺だよ。ラスボス感。

7話 ☆7
コイン常備してんのかよ。名古屋市長かな。
キズ二本がデフォになってきた。こんな殺し合い起きてるけどいいんか。

8話 ☆6
シュークリームより人を優先した!? こいつ誰だっけ。
主人公には無縁じゃん。今回は1本線相手か物足りない。
このトラップ飛び越えられるだろw その先に2重であるかもだけどw
余裕ぶって立ったままだから。どう考えても白髪より弱そう。
1人だけ連戦。同族か。

9話 ☆7
言ってることは正論やん。魔力量コンプ。薬頼りってださくね。
才能だけあっても有効活用できないとダメだぞ。普通に負けてて草。
殺す気満々やん。てかこいつ魔法使ってんじゃねーか。
同じとは何だったのか。血が多すぎる。こいつチートすぎんか。
急所は外してくれる優しさ。

10話 ☆7
今期石化多いな。十字クソ強そう。黄色メッシュ何もしてねえ。
ギルガメッシュかな? いいやつやん。

11話 ☆7
優生思想。後ろにおるやん。結局こいつの能力は何なの?
体動かせるの謎理論すぎるw こいつチート能力すぎんだろ。
頭も結構キレるやん。頭からは死ぬだろ。どんどんインフレしてくな。

12話 ☆9
強そう。シュークリームが。汚ねえ。人形の奴使えよw
意思じゃなくてそこは走って殴りに行けや。召喚がデフォになってるな。
マッシュへの相性最悪の魔法具。今更気づいたんかw

曲評価(好み)
OP「Knock Out」☆4
ED「シュークリーム・ファンクラブ」☆7.5
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 2

メガマインド さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

これは、肩の力を抜いてみれるやつだ!!

少年漫画で真面目な魔法ファンタジー系の話をやるかと思いきや。
実際は王道少年漫画の皮を被ったハリーポッターを面白くパロディにしたギャグ作品である。
ジャンプで中堅レベルのよく後ろに掲載されることの多いこの作品なので、たいした作品じゃないだろと軽くみてましたが意外とグッとくる場面があり
一筋縄ではいかないと思いました。ジャンプで連載されることはあります。

ドロヘドロでは餃子が推されてましたがこちらではなぜかシュークリーム
が推されているという



茶番はおいといて
主人公は魔法がつかなくても、強くて、拳だけでなんでも解決するのは痛快でみていて気持ちいい。

義理の父親思いの優しい性格なのもよい

筋トレで体を鍛えるのは重要ですよね!!
少年漫画誌では健全といえるだろう。

クールなイケメンライバルキャラ!?がシスコンだったりヒロインっぽいキャラが若干メンヘラ気質で惚れた相手に執着するなど登場人物すべてがやばいキャラとして全振りしていて観ていて楽しい!!
多分作者の頭の中がもっとやばい。

濃すぎるキャラクターさえだせればあとはそのキャラが引き立つようおかしな行動させれば面白くなるというのは
作品を作るうえでのお手本の一つといえるだろう

もはやただの暴力だが、みていて不快な気持ちにはならずくずで最低なやつらを主人公がお仕置きするのはワンパターンながらいつの時代でもスカッとさせられる

ギャグの方は結構ゆるい。天然キャラから繰り出されるボケ
を楽しめるかどうかは人を選ぶ

アニメーションのクオリティもよく動く他のアニメと比較するとそこまで高く
ありませんが、笑いのツボにはまれば最高の作品となるでしょう

今季は豊作で人気作品の前では不人気で埋もれがちではありますが、
気軽にみれる点で優勝しました(笑)


とにかく笑える作品、とにかくやばいキャラがみたい
、余計なメッセージ性やストーリーはいらずただ主人公が
悪を成敗する、スカッとしたものが観たい人におすすめかな


頭を空っぽにして観れる作品も悪くないと思った。


観るとシュークリームが食べたくなりました(笑)

最終回を見終えるころには頭の中がシュークリームで埋め尽くされることだろうな!!

投稿 : 2024/10/05
♥ : 5

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ファンタジーワンパンマン…としか言いようがないです。

 本作は「魔法」という価値が生み出した階級社会に「筋肉」という異分子の力を投入することで、システムを破壊してゆくような革命の話と取ることができます。

「ワンパンマン」との強い類似性を感じます。絵柄も主人公のキャラ造形もそっくりです。ヒーロー協会のランキングという部分を学園のメダルに置き換え、ファンタジー世界に置くことで差別化を図っていますが、しかし、本質的な違いが出せているかは疑問です。
 というのは、魔法を力が上回る部分にまったく「とんち」というか工夫がないからです。問答無用の力を振り回すとその圧倒的な力で解決では、ほぼ「ワンパンマン」と違いがありません。

 主人公から見れば格下たちが、主人公のいないところでドラマを繰り広げるような描写もないし、ヒューマンドラマもテンプレなので、そもそもテーマ性を持っているのかも不明です。むしろ異世界「ワンパンマン」を開き直ってやっているだけに見えます。

 その上でですが、それでもこの作品が受け入れられるのは絵が下手なのがいいということです。コミック版の1巻まで読んでいますが、原作は粗削りなフレッシュさがあるので、ストーリーや設定が下手くそでもおおらかに受け止められる感じだったと思います。またこの絵がとぼけた面白さにつながっています。
 それをこういう綺麗なアニメにされてしまうと、ストーリーの凡庸さが際立つ気がします。

 本家ワンパンマンが連載で訳の分からない方向に進んでしまっているので、もともとのワンパンマンの原点みたいな話が見たい読みたい、というニーズにはこたえられると思います。
 ワンパンマンを知らない人、ワンパンマンをもっと単純にした、価値観の逆転劇、痛快な無自覚俺TUEEEを見たいなら良いのかもしれません。
 そして、実はワンパンマンよりも話のプロットや設定そのものは上手いのかもしれません。

 にしても、要するにテーマも設定もキャラ設定も正直既視感が半端じゃないです。ストーリー、キャラは2とかにしてもいいんですけど、まあ、評価せずにしておきます。

 視聴は断念します。なお、7話まで見れたのでそんなにつまらないわけじゃあな気もします。今期は豊作なので、相対評価ですね。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 3

70.4 11 2023年度の仲間アニメランキング11位
ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜(TVアニメ動画)

2023年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (207)
756人が棚に入れました
入社3年目のブラック企業で身も心もすり減らす天道輝(テンドウアキラ)、24歳。 憧れの経理・鳳さんへの恋もままならず、絶望的な毎日を繰り返す中...ある日突然、街でゾンビ・パンデミックが発生! 大量のゾンビに追われるアキラは、絶体絶命の中「人生を変える言葉」 を閃く。 それは......「今日から会社に行かなくてもいいんじゃね?」 告白、合コン、日本一周......!? ブラック企業から解放され、復活したアキラの 「ゾンビになるまでにしたい100のこと」が、いま始まる―――!!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

死に向かって人間性を取り戻す話かと思ってたら、サバイバル説教?

 途中で中断してましたが、なんとか23年中に全話配信できたのは良かったと思います。もちろん熱が冷めている面があって結末の確認になってしまいましたが、クオリティは落とさずに完結を見たことは、うらぎられた感のある視聴者に対し制作が責任を果たしたと言えると思います。

 で、この話全体なんですけど、この資本主義世界の生きづらさ…仕事、恋愛、友情、夢などが全部上手く行かない世界に絶望していたら世の中が壊れることで見えてくる、世界の歪さと同時に自分の中にある原因を再発見するとでも言いましょうか。

 特に10話以降については自己責任論のような気もします。それもいいんですけどね。世界が悪いだけじゃなくて自分の中にも原因があるよ、じゃあ世界に原因がなくなったら夢を見付けるのか、復讐するのか。お互いの100リストを比べることで明確になってきました。

 明確にはなってきましたが、テーマを持ってディストピアを描くという発想は悪くないし、面白くは見られましたが…どうも後半に来るほど説教臭くなる気がしてなりません。初めの方は資本主義からの解放とは現代人にとって文明の放棄であり死と同義だ、という二律背反の上で滅びの中でどう生きるか、生きる意味をどう発見するのか?という点でゾンビという意味性があったと思います。(「少女終末旅行」のライト版みたいなイメージ)

 この作品においてバッドエンド=ハッピーエンドにできないと多分結末は相当平凡で尻すぼみなものになるでしょう。
 ハッピーエンドにするならよほど工夫がないと「ゾンビを戻す方法を実験所で見つけた、良し命がけでがんばろう」的な終わりになってしまう気がします。サバイバルものとか自然回帰崇拝にはしないでほしいです。

 今の人類は資本主義の上の文明でしか生きられない。だからゾンビで一旦滅びるんだ。その運命に対して人間性を取り戻した主人公がどう向かい合うかという話かな、と思っていたので、独自の発想を見せてくれるのかな?と思って楽しみにしてたんですけど。普通のサバイバルものに見えなくはないえす。

 ということで、そうはいっても放送休止前の8話くらいまでは楽しめた作品でした。

 ちょっと気に入らない展開が無理に人を死なせる必要はないですが父親の扱いをギャグにしていいの?と思わなくはないです。特に10話後半での場面の入れ方はちょっとひどい伏線だったと思います。それと、三日月閑がお色気要因になっちゃった?

 評価は悪くないですが、主観的にはちょっとがっかり感がある作品だったかな?



放送休止時のレビュー

分かっている状況がそのまま起きて「万策尽きた」は無いのでは?

{netabare} 万策尽きたらしいですが、それを結果論で言うのはどうかな?と思います。これだけアニメータの確保が大変だと言われている時代です。放送枠やさまざまなスケジュール、資金繰りがあるでしょうから完パケは無理かもしれません。が、そろそろアニメの本数を減らして、人材に余裕を持たせて1本あたりの単価を上げていきましょう。

 正直、現場がわからないスーツ組にコンテンツビジネスは経営できませんし、経営がわからないアニメータにも無理でしょう。私はこの分野の専門家ではないですが、経営はわかります。
 こういう世界で必要なのは両方に理解がある人材と、利益度外視の「好きこそものの上手なれ」です。コンプラ云々を言い出せばこうなるに決まっています。

 であるなら、コンプライアンスで労働単価が上がるでしょうけど、それをイノベーションにするのがビジネスです。クオリティに金を出してこなかったアニメ産業の付けでしょう。あるいはAIによる技術革新やアニメ制作の流れを変革するしかないでしょう。
 わかっていることや起きる可能性がある状況に対して、万策尽きたは甘えでしかないです。

 小説やマンガ、アニメという嗜好品は「当たる作品」は計算できません。この分野はよほどのビッグコンテンツでない限りは、マーケティングが通用しません。
 本の売り上げやグッズ等の周辺のビジネスの先行事例の模倣による皮算用で投資を頼りにするから、こういう事態になります。深夜だから許されたビジネスモデルを日曜5時でやってもなあ…見通しが甘すぎでしょう。

 なんとなくヒロインの経営の女の子がむなしくなります。


追記 もちろん親会社がこの会社を設立した見通しがあまいんですけどね。会社は小さくなればなるほど、人材も資金も融通が利かなくなります。収支計算による採算計画や一つのアニメに専念するモデルの意図があるなら、もっと初期の資金と人材を入れないと。{netabare}


1話からリアルタイムのレビュー

1話 話の展開では危険な作品です。題材はいいですけど。

{netabare} 日常が生きているか死んでいるかわからない。すべてを捨てられるなら、死が目の前に迫ったほうが幸せだろう…という思考ならヤバイアニメです。
 そうではなくて、どうせ死ぬなら何か他の事ができるんじゃないか、というマインドが芽生えてきて、俺は生きたい。やりたいことが100じゃ足りない、になればなかなかいいかな、と思います。

 映画「死ぬまでにしたい10のこと」「最高の人生の見つけ方」は、どちらも老人の話ですので、終活として意味があると思います。余命に関して言えば類似作は沢山あると思います。

 最近では水星の魔女のスレッタがやりたい事リストを持ってましたが、あれは現状が辛いからではないですよね…いや、そういうニュアンスも無くはないか。

 また、残念ながら映画はひどいと評判ですが、100ワニですね。これはメタ視点で日常の連続の果ての死を、カウントダウンするのは良かったと思います。
 死が特別ではなくすぐに横に転がっているという達観か、ただただ自分が気が付かない制限時間をメタ的に見ることの感情的な味わいか。
 見方はいろいろありますが、やりたい事リストの逆です。リストが無くても余命宣告がなくても、一生懸命生きようとか友達と楽しく過ごす日々を大事にしようという逆説的な前向きはありました。

 実生活で仕事がきつい。好きな女に振られた。時間(寿命)がある人ならいくらでもやり直せます。経済的な多寡とか1人の女で幸せがきまると思うから仕事が辞められないんです。そこにこの作品が行きつけるかどうかかな、と思います。

 大谷翔平のように、一流の野球選手になるためにすべきことをリストアップするならいいのですが、もし、今の生活が死よりも辛いというだけなら、あまりにも寂しいです。

 もちろん、本作は社会批評にもなりますが、それは1話のメッセージで十分伝わりました。

 気になりますので、話の行く末は追わせてもらいます。 {/netabare}


4話 面白くないわけじゃない。ほんのりテーマ性もある。ただ、終わる気がしないです。

{netabare}  思考をとめて人間であることを止める。つまり価値観を経済性=金と外部評価=SNSにおいて生きる脳みそ停止人間社会のアナロジーがゾンビなのかなと思って見ています。あるいはタイパとか入れてもいいですけどね。だから「したいこと」とは資本主義的な制約からの解放という事なんだろうと感じます。

 うーん。そういう感じで展開する気配はありますよねえ。恋愛資本主義的ルサンチマン、ルッキズムとか陰キャ側のモテない原因なども含んでます。4話は分かりやすいですよね。気に入った娘に彼氏がいるというのも良かったと思います。そういったポテンシャルは感じます。
 生死と隣り合わせの状況などもマンションの住人の件などで描けています。

 意識高い系のスポーツお姉さんもある意味では、そうった枠組みで何かを表現している気配はあります。パーフェクトに生きなければいけないのか?などです。

 ただ、テンポが遅い?いや、エピソード毎の話はまあまあだと思うんですけど、結末というか何かが描けるスピードなんでしょうか?一応アマゾンで確認したら、原作が14巻。

 別にゾンビが生まれた原因とかはどうでもいいんですけどね。どうしようかなあ、結末がないアニメをまた見せられてがっかりするのかなあ?キャラ紹介で終わりますよね?続きがあるにせよ、2年後とかじゃあなあ…1期で何かの区切りは欲しいですね。 {/netabare}


5話 ヒーロー願望は劣等感ではなく他人の為に戦うこと。シズカのキャラ造形に計算を感じます。アンチ資本主義ヒーローの誕生か。

{netabare} シズカの思想を計算でやっているなら結構深いかもしれません。これは現代人=我々のメタファーに見えます。
 人間社会・共同体が生存繁栄することよりも個人の生存を優先する。理屈ばかりである。目先の利益じゃないと動かない。エリート設定ですし、これは資本主義の枠内の成功者でもありスタンダードな人物像に見えます。

 主人公は、ゾンビ=資本主義の大衆だとすると、ゾンビになるまでの目標の一つとしてヒーロー、つまり他人を助けるために何かがしたいという利他につながります。利他とはすなわち現代的な資本主義へのアンチテーゼです。
 仕事を捨てて自分のウォンツを言えるところもまたアンチ資本主義です。そしてバディ=真の家族を得て旅をする。バイクはまた自由の象徴でしょう。

 この構図はシズカというキャラ造形を考えると、意図的じゃないとできない気がします。

 2人のバディが女性を数多く助けているところも、現代的な人権思想に対する思惑も見えなくはないです。

 本作は結末まではいかないでしょうけど、原作なのか2期以降なのかわかりませんが、私としては主人公が子孫を残して、他人を助けてカッコ良く死ぬという最期が見たいかな。{/netabare}


8話 ゾンビになる恐怖とは、自分が自分でなくなること。

 これまで資本主義的なルール・価値観からの脱却が描かれてきました。6話7話では反権威主義、つまり反上司・反親でした。資本主義的な民主主義からの脱構築的なアウトサイダーものの逆説的な物語です。精神まで支配されてきた主人公とヒロインが、過去の精神支配から脱却していました。マンガで言えば「俺の空」とか「ボーダー」などと比べると面白いかもしれません。

 ただ、少なくとも元上司は組織化によるゾンビへの対抗策を産み出していました。その運営方法に問題はあるにしてもその点では有能だったんでしょう。「お前は何もしていない」という視点は部下からの視点としては共感できるところもあるでしょうが、組織化・組織運営は一番ストレスがたまる仕事です。
 ヒロインの頭の良さも親があっての事です。その点を考えると、あまり単純な視点で見すぎるとおかしなことになりそうです。

 8話は目的につっぱしる外国人少女の話でした。やりたい事の為に他のことを犠牲にしてでもやり遂げる精神です。確かに日本人には少なく欧米人に多い気質かと思います。

 6~8話はエピソードとしてはありきたりですが、半資本主義的な脱構築の視点で見ると相変わらず面白いです。反親・反上司に非常によく表れていました。権威主義の「べき」による刷り込みから逃れる難しさが描けていました。金時計やキャンピングカーの場面も良かったです。

 これが原作者の意図かどうかですが、ゾンビものというのは、もともとそういう「思想」「制度」「全体主義」に犯される恐怖に対する無意識の抵抗のような気がします。

 つまり、ゾンビものを見たくなる、描きたくなるのはなぜでしょうか?ゾンビへの恐怖の根底にあるのは「自分が自分でなくなる恐怖」ではないでしょうか。
 その点で言えば、まだ主人公の「やりたい事」は現時点では未だに資本主義的な欲望の延長線上です。金の時計は分かりやすいです。つまり未だに彼は捕らわれています。
 本作で冒険の果てに描いて欲しいのは「どんな望みが本当の望みなのか」でしす。最終的に彼が望むものは何かが楽しみです。利他なのか、つながりなのか、反文明なのか、恋愛・友情なのかわかりませんが、そこに原作者の描きたい事が反映するのでしょう。

 尻切れトンボかもしれませんが、ひょっとしたら原作買ってしまうかも、と言うくらい面白いです。


 

投稿 : 2024/10/05
♥ : 16
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ゾンビパニック瞑想メソッド

ブラック企業の“社畜”として鬱屈した日々を過ごす青年男子主人公が、
突如ゾンビが溢れ返る非常事態となり、
むしろ会社に行かなくて良くなり、自由に好きなことができると、
“やりたいことリスト”を実行していく同名連載コミック(未読)の連続アニメ化作品(全12話)


【物語 4.0点】
ゾンビ物と言うより、自己啓発本まとめ動画。

私は観ていて真っ先に『夢をかなえるゾウ』が思い浮かびました。
あの本は、自己啓発し続けても常識の枠からはみ出す勇気がなく、
夢に踏み出せない人々に発破をかけ続けるベストセラー自己啓発小説でした。

一方、本作はゾンビパニックにより常識を枠ごと吹き飛ばすことにより、
夢を追わない言い訳を強制撤去して、
視聴者に一度切りの人生、やりたいことを我慢してはいないですか?と本心を問い掛ける作風。

ゾンビについても、まるでゾンビみたいな社畜。現代社会はゾンビ映画より地獄。
〇〇しないくらいならゾンビになった方がマシ。ゾンビより無理な{netabare} キモ男のベロチュー。{/netabare}
といった具合に社会風刺の比喩表現の素材等に活用される。


よってクライマックスはゾンビ退治を背景に回した上での、
社会病理の権化としての敵キャラの人間と、
主人公サイドによる大仰な説教バトルとなる。

様々なコンテンツでゾンビ物が乱造されてる感を抱き、
どうせゾンビやるなら捻って欲しいと思っていた私にとっては、
ビジネス書読み漁りたいメンタルの時を選べば、
主人公たちの熱弁と共に、美味しく頂けたということでこの評点。

ですがゾンビに何を求めるか?説教なんて聞く気分じゃないなど、
観る角度やメンタルによって評点は乱高下すると思われます。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・BUG FILMS

ゾンビ群衆なども処理するなど作画レベルは良好。

それ以上に光ったのは色彩設定と画面構成による演出の妙。

狭い画面サイズによるブラック企業などの鬱屈した視野狭窄の現代社会から、
ゾンビパンデミック後の世界では画面を最大化して解放感を好表現。

モノクロに近い過去のトラウマの記憶から、
アートみたいに自由で色とりどりなゾンビたちの世界。

その他、多彩なアングルによる疾走感や、心理描写による説教合戦のアシストなど、
単に作画が綺麗か否かだけでない、
アニメーションによる表現の意志が感じられるのが嬉しいです。


が、本作が初元請けとなる同スタジオ。
私も放送延期についてはあまり言いたくはないのですが、
制作遅延と総集編を繰り返し、TBS夕方17時の夏アニメ枠からはみ出した末に、
ラスト3話クリスマス深夜一挙放送は流石にグダグダ過ぎます。

納期でいつもカツカツなブラック制作会社からの解放を謳ったアニメの制作が、
“万策尽きる”とか洒落になりません。

最終話。“人生最後の夏休み”も決着し、季節も寒くなって来る。次は{netabare} 北海道{/netabare} だ!
予定通りの放送なら時季の上でもタイムリーヒットだったのに、
残念ながら、こっちはもうとっくに冬ですわw


TBSが高らかに復活を宣言した“日5”アニメ枠。
私は早くも、毎週安定して作品が放送されないネガティブなイメージを抱きつつあります。

TBSも、またそのうちアニメを枠ごと切り捨てるのでしょうか?
私は白い目で見ています。


【キャラ 4.0点】
よくB級パニック映画を批判するリアリストの定番に、
おバカな主人公のせいで、要らぬピンチを招くのが見るに堪えない。
というのがありますし、私もこうした批判をしたりしますが、
本作主人公のアキラはまさにそんな感じの元・社畜の夢追い人。

しかもセオリー無視して、リスクを取って、やりたいことを優先して主人公の姿を、
感化された親友の“全裸芸人”ケンチョとのおバカコンビネーションも交えて、
夢に一歩踏み出す勇気を称えるテーマの根幹と接続して肯定していくスタイルのため、
リアリストはアレルギー反応必至。

リアリストが精神の平衡を保つための拠り所にするのが、冷徹に状況分析する“常識人”枠。
本作の場合はヒロイン・シズカが該当しますが。
シズカは、何でも、べきべき言って、自分のやりたいことを誤魔化す“リスクヘッジお姉さん”
と揶揄され、改心の対象として描かれるため、リアリストの心が休まる暇はありません。


ここも自己啓発本の諸要素を具現化したキャラ構成と割り切るか否かで評価は乱高下するのでしょうか。
私は割り切って挑んだので、例えばクライマックスでシズカさんが紹介した{netabare} 認知的焦点化理論{/netabare} とか、お勉強になりましたって感じで折り合えましたし。

何より、金髪ハンターの尊氏としては金髪ポニテ巨乳の甲冑ドイツ人・ベアトリクスちゃんが、
いつ登場するんだ?というのが延期が相次ぐ中でも、視聴継続できたモチベーションだったのでw甘めの評点。


あとは、アキラの父、ヒコじい、熊野、それと寿司屋の大将のおもてなしとか。
じっちゃんが輝いているアニメに悪い作品はないと思います。


【声優 4.5点】
主演アキラ役の梅田 修一朗さん、ケンチョ役の古川 慎さん。
高音、低音に暑苦しい男共の絶叫が共鳴し、夢へ驀進するキャンピングカーの動力源となる。

それをアンニュイボイスで冷淡に論評するのがシズカ役の楠木 ともりさん。
彼女が全身全霊でデレるカットがツンデレ好きへのご褒美。

日本大好きドイツ人・ベア役の高橋 ミナミさん。
高校時代、国際科履修で、日本語で懸命にコミュニケーションを取ろうとする外国人留学生との交流経験があったと言うたかみな。
外国人キャラとして確立しつつも、わざとらしくなり過ぎない。
絶妙な塩梅のカタコト日本語ボイスは国際交流の賜物。


特筆したいのがアキラのブラック企業上司役の小杉役・三宅 健太さんのパワハラ表現。
迫真の演技で圧倒されて私も胃がキリキリしましたw
トラウマを抱えている方は注意しましょう。

終盤立ちはだかる日暮グループリーダーの日暮 莞太(かんた)役の岡本 信彦さんも良い感じでイカれていて説得力がありました。


日暮はかつて数多くの自己啓発本を読み漁りながら夢を掴めなかった、見つけられなかった凡百の成れ果てでもあります。

『夢をかなえるゾウ』はビジネス書読み重ねても行動できねば夢を叶えられぬと主人公と人々に奮起を促す。
でも『夢をかなえるゾウ』を読んだ400万人超のほとんどは私も含めて夢を掴めたとは言い難く、
『ゾン100』観たって成功する人はごく僅かでしょう。
それでも尚、書店には夢を諦められない人々に向けて自己啓発本が並び消費され続ける。

夢見る人々の心を埋め続けるビジネス自己啓発書市場の悲哀も想起させるw
悪役陣の好演が作品を下支えしていました。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は宮崎 誠氏。
(K)NoW_NAMEにも参加しているギタリストが、
平時の静寂から、ここぞの場面ではバンドサウンド等で加熱させる緩急で作品を好アシスト。

OP主題歌はKANA-BOON「ソングオブザデッド」
ED主題歌はシユイ「ハピネス オブ ザ デッド」
双方とも各話タイトルに必ず「~オブザデッド」を付す作品とも足並みを揃える痛快ロック。

OPアニメーションはシリーズ前半が過去回の振り返りも交えた構成で、
後半がゾンビたちも交えたダンシング動画。
私はどちらの作風も好物なのですが、どっちも提供されるのはパンとラーメン一挙に喰らう感じでちょっとw
踊るのは良いけどもうちょっと早くしてよと正直思いました。
こんな所にも感じる制作の自由度と言いましょうか、延期が繰り返される混乱と言いましょうかw

投稿 : 2024/10/05
♥ : 21
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

マリオネットの亡国

●ストックホルム症候群という名の洗脳術使い

日本の加工肉製品にはかなりの確率で亜硝酸ナトリウムが投入されているようですが
実際のところどうなのか気になり先日近くのコンビニで現物を確認したところ
サラダチキン4種類の内投入されているのは1種類だけでした。

{netabare}しかしながらやはり何かしらの食品添加物は当然の如く入っておりますので
亜硝酸ナトリウムがなくとも相応の注意が必要であるように思います。{/netabare}

【グレートリセット】により資本主義経済はぶっ壊されます。
次に来るのは共産主義社会であると言われています。

共産主義社会において重要になるのは強力なカリスマ性を持ったようなリーダーでありまして
故に本作でも{netabare}その手のリーダーが登場するわけであります。

主人公の天敵とも言うべき元上司に無意識に恐怖感を覚えるわけでありますがこの恐怖感を利用して
カリスマリーダーはある種の【ネクロマンシー】=マインドコントロールを仕掛けるわけであります。

服従なら飴を、不服従ならば鞭をという単純な二者択一の選択でありますが
兵糧攻めの恐怖を味わったものにはこれ以上有効な手段はありませんので
これから現実世界で用意されているであろう試練の数々には相当の覚悟が
必要であると言わざるを得ないでしょう。

恐らく主人公は非常に厳しい精神的逆境を何とか乗り越えていくはずでありまして
もしかしたら現実世界で厄介な局面に晒される今後の我々にとっても事態を乗り越えるための
重大はヒントになりえるかもしれないという意味で、主人公の今後に期待がもてるわけであります。{/netabare}


●意識高い系女子

いかにも現代的で合理主義的な感じの女子キャラが登場しまして
あまりにもあれなオーラが漂っていたので伏線なんだろうと思いましたが
今回その伏線が発動したようであります。

{netabare}コンビニの「サラダチキン」を買う女とは、ある意味「チェンソーマン」の
「チャイニーズレストランシンドローム」に通じるところがあるいかにも
典型的な現代人であり「マインドコントロール」の制御下にあるという意味では
ゾンビ予備軍であると言っても過言ではありません。

ビールは旨い。しかしサラダチキンはパサパサの触感が問題外でありとても食えたものでは
ありませんが、それ以上に日本の加工肉製品全般に使用される食品添加物の「亜硝酸ナトリウム」
には発がん性がありまして、世界の常識では規制すべき添加物入りの食品ということになっています。

何故そんな危険な添加物が日本では規制されないかと言えば、それは我が国の本質が
株式会社日本だからでありまして、様々な化学薬品の需要を生み出すことにより経済が回る
画期的な仕組み故に、宿命的に経済を回すことが最優先の国是となり、株主様も大変満足されると、
そういうことになっているわけであります。

更に食品添加物や農薬など有害な物質を日々取り込み人体に蓄積されますとやがて病気が発生し
医療業界や製薬会社にも絶大なる需要をもたらすということで、経済大国日本株式会社は
永久に不滅であると自信を持って断言できるわけでございます。

サラダチキンが食べたいならばできるだけ品質がいい鶏肉を買って来て
サラダチキン専用メイカーで作ることを推奨いたします。

コンビニなどで売っているジャンクなチキンとは別次元のジューシーな触感を生み出す
低温調理法というものに秘密があるのですが、時間がかかるので既製品としてはコスパが悪く
食中毒のリスクもあるために当然の如く低温調理なんて問題外ということになるのでしょう。

サラダチキンはヘルシーで健康的というイメージを世に拡散したのは当然の如く
いつものマスメディアでありまして、すべては金儲けのビジネス口上であります。

経済至上主義や拝金主義の価値観を国民の脳内にねじ込んだのもマスメディアでありますが
気が付けば日本人の大半は金の亡者と成れ果てました。

意識が高いエリートならば生き残るというわけではなく、そもそもこの国の原理や
常識というものに問題があると考えるべきであり、多数派であるゾンビの群れの
思考回路に自分の信じるところに従い敢えて挑むことが必要であるということ
を本作は示唆しているのでありましょう。{/netabare}



日本人はモラルが高く、文化水準も高く、公平中立で、正義と平和を愛する国民性を
持ち合わせているため、よって日本国の治安もいいというような
そんな独りよがりの幻想、妄想を抱いていた時期もありましたが
残念ながら現実はその真逆といいますか、ただ単に日本人という種族は
見えない糸に操られるようにして、家畜のように飼いならされているのが
本当のところだったりします。

「社畜」という言葉は日本人の本質を見事についており、「株式会社アメリカ」の子会社に当たる
「株式会社日本国」の大変残念な実態をまざまざと思い知らしめるのであります。

経済第一に考えてきた日本人ですが、気が付けば奴隷や家畜のそのもののような立場にあり、
{netabare}租税負担率50%超えというまるで共産主義国家のカースト最下層民のような扱いを受けるも
愛想笑いで無難に流して、与えられた役割を当たり前のようにこなすわけです。

当然ストレスは溜まる一方で、体を患えば、病という道が、
精神を患えば、その行き着く果てには、自殺という道が、
待ち構えているわけであります。

【ネクロマンシー】とは【黒魔術師ネクロマンサー】が使う秘術でありまして
人間を魂が抜けたもぬけの殻のような状態にして人形のように操るのであります。

ナチスドイツはオカルト研究に熱心でありました。

オカルト研究の成果として生み出されたのが【MKウルトラの洗脳術】でありまして
大戦後には「株式会社アメリカ」の工作機関「CIA」がこれを受け継いだのであります。

【MKウルトラの洗脳術】と言えば薬物や身体的苦痛を課すというかなり過激な
手法でありますが、それよりもソフトな感じの洗脳工作と言えば3S政策であります。

3Sとはスポーツ、スクリーン、セックスのことでありまして、戦後の日本人を
このようなもので堕落させ骨抜きにしようとGHQが目論んだ工作であります。

スクリーンは映画であり、TVでありまして、これを用いて洗脳するわけであります。

そんなわけで今のようなマリオネットの日本人が生まれ、自動書記人形やリビングデッドの如く
日々盲目的に同じ日常を無限ループするわけであります。

まず第一に自分が【ネクロマンシー】の操り人形であると自覚することが大事でありまして
その自覚なくしてはリビングデッドの日常からは抜け出せないのであります。

本作は亡国日本の国民に対して【グレートリセット】を示唆する作品であります。

強制リセットされる前に、自らをリセットして自分が生きる道を模索しなければ
亡者の群れに飲まれて終わるだけであるという日本人の運命をそれとなく
示唆しているのでありましょう。{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 3

68.3 12 2023年度の仲間アニメランキング12位
最強陰陽師の異世界転生記(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (213)
711人が棚に入れました
強いだけでは幸せになれない。たとえ、最強の陰陽師だとしても。 並ぶ者のいない天才と称された陰陽師・玖峨晴嘉は、朝廷からの裏切りにあい、命を落とそうとしていた。 次の生でこそ幸せになりたいと決意し、自ら生み出した秘術・転生の呪い(まじない)によって異世界に転生する。 そして、セイカという名と新しい人生を手に入れた。 「前世の自分に足りなかったものは狡猾さ、今世では上手に立ち回り幸せな生を手に入れる――――」 最強の陰陽術と強力な妖怪たちを従え、彼の進む先に待ち受けるのは、望んだ平穏か、それとも・・・。 いまだ誰も目にしたことのない、最強の陰陽師が挑む異世界ファンタジーが始まる。
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

人間不信の某賢者が陰の実力者に成り上がるようです

腹黒主人公のキャラ性には独特な魅力を感じましたが、異世界転生もの作品自体に内在する
限界性みたいな壁にぶち当たり、目新しい展開もなく、異世界転生もの作品の宿命の如く
見事失速して逝ったような結末でありました。

{netabare} 「メイ【ベル】」の死亡フラグはしっかり機能していたようでありまして
それが個人的に満足できた点であります。

「転生腹黒キャラ」の正体が「魔王」であったのでこのような展開になったわけであります。

「世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生する」にも似たところありますが
主人公が魔王設定でありますので「まおゆう」系の「史上最強の大魔王、村人Aに転生する」
の影響の方がかなり強く表れていたように思います。

最終話にかけての主人公である「魔王様」のご乱心?は友達のために必死になった
ということでありまして、前世において裏切りに遭い失敗人生を送った反省として
転生後には友情や信頼関係を大事にするようになったというオチだったようにも思いますが
今一つ視聴者には伝わってなかったような気がいたします。

主人公は最強魔王なので戦えば当然勝つに決まっており、それではテーマもくそもない
ということで、何のために戦うのか?ということに重点を置き友情物語を描こうとした
ようですが「史上最強の大魔王、村人Aに転生する」と同じ着地点という意味では、
なかなかに評価も難しいということになるのかもしれません。 {/netabare}

●邪眼の茶番

幽遊白書みたいなキャラの5人衆が登場し {netabare} ジャンプ系バトルが始まります。
ちゃんと兎タイプのケモ耳フレンドも漏れなくいるのはお約束というやつですね。

邪眼率多めです。
みんな大好き【プロビデンスの目】でございます。

もしかしたら【プロビデンスの目】を得た対価が高くつきすぎたのかもしれませんが
腹黒主人公により邪眼チームは敢え無く瞬殺であります。

ジャンプ系バトルを長々やられても困りますが、主人公が強すぎて
盛り上がるところもなく、意図不明な展開でありました。

ただ一つだけ見るべきところがあるとしたら、「メイ【ベル」」の活躍と言いますか
「【ベル】の第1法則」、即ち「死亡フラグ」の発動が彼女の出番ともに現れるという
ところで、セオリー通りでお約束通りのフラグにより邪眼チームは全滅というオチでした。{/netabare}


「【ベル】の第3法則」

話は「メイ【ベル】」 {netabare} 兄妹のシーンに戻りますが、もしも兄がトーナメント王者に
なっていたならばどうなっていたかについて言及いたしましょう。

もしも優勝したならば兄は頭蓋骨に穴をあけられ洗脳手術みたいなことを施されたのであります。

これと全く同じような手術法がありまして、これを「ロボトミー」と言います。
今では禁止となったこの「ロボトミー」は「ノー【ベル】賞」を受賞しました。

「メイ【ベル】」の兄に「ノー【ベル】賞」の「ロボトミー手術」を施すのですから、
これは完全に狙ってやっているとしか考えられません。

ということでこの事例から導かれる「【ベル】の第3法則」は{/netabare}「災いの発動」でございます。



●【メイベル】回収!

【メイベル】が似非 {netabare}勇者という設定も興味深いですが、それよりも
「邪眼」の殺し屋と兄妹だったというのには更に確信犯的なものを感じます。

「邪眼」や「魔眼」は【プロビデンスの目】を表すものですが、それと【メイベル】が
繋がると言うのはとても重要であるように思います。

そもそも【メイベル】は邪眼の兄に殺される役目を負っていました。
という意味では【生贄】に捧げられる立場であったわけであります。

【プロビデンスの目】とは「全能の目」でもありますが、それを得るには代償が
必要になります。

そもそもは「左目」や「右目」を失い、「新たな目」を得るという流れであったのですが
【ベル】が絡むことにより【命】まで取られなければならないことになったようです。

ここで判明した【ベル】の第1法則、それは
【ベル】は死亡フラグとして機能するということであります。

ちなみに四葉のクローバーは「4」という数字を表しますが、これが2枚だと
【8】を暗示することになり、「※願い事」が叶うわけであります。

兄が妹の生存を「※願った」のであれば、【ベル】は等価交換変換装置として
機能したと言えるのかもしれません。

そして【ベル】の法則は他でも{/netabare}機能するものと予想されるのであります。


●ゴースト・イン・ザ・「なろう」
やはりという感じで、なろう系にありがち展開発動します。

総合{netabare}武術大会に出場という展開はある意味お約束ですが
それよりも注目すべきことは、その大会に出場すべく選ばれた新キャラの存在であります。

その名は【メイベル】。明らかにラスボス級の猛者であります。
「金装のメルヴェイユ」の「ヴェルメイ」に名前が似てるのは偶然でしょうか?

「SPY家族」と「ノケモノたちの夜」では「ブラック【ベル】」
リコリコでは「リリ【ベル】」。「水星の魔女」では【ベル】と言う名の魔女が。

探してみると【ベル】という名のキャラは意外と多いようですが、
これはただの偶然でしょうか?

これは恐らく狙いあってのことであると推測いたします。
何故そう思えるのかと言えば、【ベル】には特別な意味があるからであります。

そして、そこである種の疑問が浮かび上がるわけです。

なろう系作品と言えば素人当然の作家が書いた物語でありまして
そんな素人レベルが【ベル】という名に込められた意味を知り得るのか?
という疑問でございます。

【ベル】は貴族にありがちな名前とか言う話でしょうか?
恐らくは【メイベル】も物語上「ブラック【ベル】」と同じ性質が示されることなるでしょう。

もしもそうだとしたら、なろう系作家とは「ゴーストライター」ではないか?
という疑惑が確定的なまでに濃厚になると考えるべきなのかもしれません。
と言うことで、以降【メイベル】の動向から {/netabare}目が離せなくなりました。



陰陽師という最強無双チートが異世界転生するとなれば、火を見るよりも明らかに
いつものなろう系展開になるだろうと予想してしまいがちですが?

前世で謀略に嵌めこまれ不本意な結末を迎えることとなったのを悔い、
次こそは自分の至らぬ点を克服し、リベンジを果たそう決意
新世界でリスタートを切った、そんな主人公の性格が中々にいい感じに腹黒で、目的のためには手段を択ばない冷徹さやマキャベリストな感じのキャラ性が
良い味を醸して出しているような好印象を受けた次第であります。

主人公同様一癖も二癖もある最強女勇者系ツンツンヒロインと出会い、この度
男女混合{netabare}ダンジョントラップに見事二人っきりで嵌りますが、この試練こそが
最大の見せ場であったように思われます。

人間不信のクール系主人公とバトルジャンキー系ツンツンヒロインの凸凹人間関係にダンジョン効果が
相互理解の架け橋を渡し、不器用な二人の人間関係に明るい兆しが見えたというオチについては
なかなかに独自のチート能力を有効活用しているようであり、主人公のキャラ設定や
声優のクールヴォイス含め、すべてがうまく機能していて大いに納得の行くところでございます。

今回序盤での突如上からものが落ちてくるシーンでは、主人公の片目をクローズアップ
するという表現=「魔眼」表現で伏線もばっちり決めるあたりも、中々に卒が無いと言えるほど
巧い事まとまった回であったように思います。{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 10
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

主人公さえいなければ...

{netabare}
タイトル通りのいかにもななろう俺TUEEE系。
ただ、陰陽師要素は結構しっかりしてるかもしれない。
テンプレ的な魔法も存在するけど、基本的には呪符を使って戦ったり、妖を召喚して戦ったり、なろう作品の中では戦闘シーンの絵面に関しては独創的ではある。妖のどことなく不気味な感じも良かったし、独特な技もちょっとカッコよかった。
実際は主人公が最強で敵は足元にも及ばないのだろうけど、絵だけを見る限りは接戦に見える戦闘が多くて、先ほど述べたように独創性も相まって戦闘シーンはなろう系の中でも面白い方だったかな。
作画は悪いけど演出は結構頑張ってるシーンも多かったイメージ。
主人公が和歌を詠いながら現れるのもちょっと面白い。

話に関してはテンプレだからほぼ悪い要素がないけど、主人公の性格が...。
何を思ってこんなサイコパスにしたんだろうか。
魔王だからと言うのが理由にしても、サイコパス的な行動が正しいかのように描かれているせいで違和感しかない。
兄に対してイキりまくってた時などはまだかわいい方で...。
一番酷いのは最終回。敵か味方かもわからないような国の軍隊を何食わぬ顔で独断で殲滅。殲滅したかと思えば、自分は善人ですよと言わんばかりに回復魔法で復活。
どうせ死ぬ魔王軍の4人の掘り下げとかもしてたけど、あれは主人公によりヘイトが行くだけで何がしたかったのか。
こういうサイコパスキャラをかっこいいと思う痛い人もなろう読者にはいるのかな。
声優が女性だったのも余計に鼻につく原因になっていた気がする。

セイカ以外のキャラに関しては、むしろこの作品はなろうの中でもかなり良くできている方だと思う。
キャラデザが好みというのもあるけど、一人一人ちゃんと掘り下げがされてキャラが使い捨てになっていない。
ハーレムではなく、それぞれのキャラの役目やそのキャラとの関係は安定しているし、最初から最後までセイカがイーファ一筋と言うのも良い。
最初噛ませ役だった兄も終盤になるとちゃんとした人になっていたのも良かった。逆にここまでキャラの描写ができるならなぜセイカはあんなキャラになってしまったんだとも思う。意図的...?

だけど、セイカも良いところなしと言うわけでもないんだけどね。
イーファを愛しているからこそ王族の元へ入ることを是とするかの葛藤も良かったし、いざイーファが脅かされると駄目な王子を本気で叱ったり、イーファとの関係性に関しては良かった。
政治にかかわりたくないと言いながら、前世の自分と同じ立場のアミュに同情し時に手助けをするなど、ヒロインに対しては優しさがあるように思う。
過去の過ちを繰り返さないためにカイルを見捨てたように、時には犠牲を厭わないスタイルも嫌いではなかった。
叱責シーンなどを見るに、精神年齢に関しても前世と同等、長年の人生経験があるように見える。

まあ、なんというか惜しい作品。主人公のサイコパス的な一面がなければ文句なしに面白い作品だった。
少なくともこの作品のヒロインに関しては冬アニメでもトップクラスに好き。

↓1話毎メモ
{netabare}
1話 ☆2
面白そう? 前世のままやれ。急にいつものになるな。いきりキッツ。
主人公の性格に大人っぽさは感じられるけど、やっぱ大人の姿としてやられるとなぁ。ヒロイン召喚!w きつい。
主人公の声がくっそいらつく。angela草。

2話 ☆3
お前が落ちこぼれなんやろ。この展開キッつい。主人公の声がキモイ。
今まで見たなろうの中でも最上級の痛さ。シュガーアップルで見た。
半年前とは。策士かよ。主人公ガチゴミじゃん。
どうせ壊れる。評価されない項目ですから。キャラデザは可愛い。
主人公要らない。曲はいい。

3話 ☆6
いつもの魔力試験。どうせ打てるんだろ。この先生の声はなんだよ。
ヒロインが可愛いことしかいいことがない。キャラデザはマジで可愛い。
上から目線主人公気持ち悪い。急に詠うよー。金属の悪魔。
負けかけてて草。戦闘時の演出ちょっとかっこいい。
詠うの笑うからやめろ。技の見せ方かっこいいわ。
敵もちゃんと強いのはいいけどさ。

4話 ☆7
友達作りたいならこの性格を直せ。ほんとこいつクズすぎる。
もうアミュと仲良くなってて草。ホントキャラデザは可愛い。
どうせ助かる。これエロアニメ? ワイ談で草。
ほんとキャラは可愛い。主人公いなかったらこのアニメ推してたな。
このアニメも先生が黒幕かw クソダサポーズ。

5話 ☆8
エレガントおじさんだ。結局主人公表舞台に立ってるじゃん。可愛い。
こういうのでいいんだよ。声かわいい。メイベル分からせたい。
イキるな。邪眼かっけー()

6話 ☆7
噛ませ顔。イキるなカス。違反してイキるな。出たw
大会中にあらわる怪しい奴ら。陰陽師要素。キモいから二度と出すな。
下っ端機密知りすぎてて草。さとりキモすぎる。イキるな。
金髪の噛ませ感半端ない。
こんな珍しい複数属性使いをしょうもない決闘で死なせていいのか。
作画クソだけど女の子かわいいからセーフ。サマータイムレンダで見た。
死ななかった。1回戦もちゃんと止めとけ。

7話 ☆9
アクティベート! 勇者替え玉作戦とは考えたな。
ちゃんとデザイン不気味でいいな。
完璧なお人好しではなくて、あくまで自分の本来の目的を貫くのはいいな。
復活展開をされても興醒めだったし。

8話 ☆7
主人公不意打ちされてて草。原作者も知らないドラゴン。
こいつ怪しすぎて草。イキるなカス。
たしかに普通に考えて王族の元に行けると言うのは悪いことでは無いよな。
まあ自覚が足りん感じはするけど。

9話 ☆9
なんかエロくて草。イーファ大好きマンかなw
こいつ駆けつけたんじゃなくて偶然かよ。俺の魔導書がああああwwww
このクズ殿下さっきのイーファへの行動のせいでイメージ悪いわ。
他国の政治に口出さないスタイルはえらい。
セシリオへの説教は転生前感ある。

10話 ☆8
またこの兄か。ブラフはセーフ。汚いなりにも勝てるんかw
グライ大人になってるな。良い人間か? 情が写りまくりなのはいいこと。
セイカと手を繋いでても怒らないのか。フィオナ可愛いな。
兄貴有能で草。セイカよりよっぽど有能じゃん。裏があるのか。

11話 ☆6
兄も同じこと思ってるぞ。確かにちょっと面白い解答だ。負けるんかいw
まんじゅうこわい? 禅問答長すぎ。こいつ誰?
兄マジでいい奴になってて草。ガバガバ襲撃。
未来見える人説得は無理だろw

12話 ☆6
目立ちたくないんじゃないんか。毒塗られてたらどうするねん。
詠うの面白いからもっとやれ。ウサギ可哀想。
セイカの方が悪役じゃねーか。はよ逃げろ。やっぱ殺しちゃまずかったなw

13話 ☆0
なんで得意げなんだよ。責任は感じてるんだな。けど、妖は見下す。
上に従ってるだけの奴が多いだろうに、一応友好的でもある国の兵士をこんな風にするのは全く好きになれんな。過保護がすぎる。
政治のいざこざで巻き込まれて死んだ過去があるからこそのアミュへの同情は良かったんだが。死んだフリさせるんか?
こいつ何いいことした気になってんの? 何このサイコパスアニメ。

曲評価(好み)
OP「RECONNECTION」☆7
ED「リンク」☆8.5
3話ED「月夜のタクト」☆5
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 6
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

狡猾に 策を巡らす 怨霊の 掴みし幸は 花霞かな

原作小説『最強陰陽師の異世界転生記〜下僕の妖怪どもに比べてモンスターが弱すぎるんだが〜』はweb版、ラノベ版共に未読。

【物語 3.5点】
シリーズ構成・脚本・待田 堂子氏。
私が好相性を感じている書き手の一人。
伏線の強調の仕方が、しつこ過ぎず、分かりにく過ぎず。
私にとって丁度いい塩梅なのが心地良いです。

終盤、主人公セイカ・ランプローグが(※核心的ネタバレ){netabare} 魔王{/netabare} でしたという件にしても、
道中セイカはチョットやばい奴だぞ?という布石が、
アンテナ張っていれば捉えられる程度に、さりげなく置かれていたので、
唐突感なく受け入れられました。

ラストの(※核心的ネタバレ){netabare} 勢力均衡を保つ人間界と魔界。
魔王を倒す勇者伝説など疎ましい。{/netabare}
この世界の大局提示も上々でした。


世界観・設定によるシナリオ明快化もまずまず。

主人公最強な転生者の陰陽道が、洋風ファンタジー世界にインパクトを与える構図。
和と洋。設定のコントラストで展開が捉えやすかったです。

転生者の主人公は前世で力を持ちすぎた陰陽師として忌避されハメられた反省を元に、
現世では狡猾に立ち回り幸福を掴むことを人生の目標に据えている。
けれど狡猾に掴んだ幸せなど虚しいものではないか?
元の優しいセイカのままでは幸せになれないのだろうか?
葛藤のテーマも明確。

ただ、テーマについては前世、狡猾以前にセイカが、力がなければ幸せになれないと悟ったいきさつ。
そもそも前世で謀殺された詳しい経緯。
過去の掘り下げは持ち越され、やや不完全燃焼。


私は脚本家や和洋折衷な世界観を始め、気になる要素が多数あったので美味しく頂けました。
ですが、お話自体は、量産型の異世界転生物。
結末も、やっと基本的な方向性が示された所で終わる俺たたENDの典型。
オススメ度となると、お暇でしたらどうぞ位の学園系の異世界転生アニメです。


【作画 3.0点】
アニメーション制作・スタジオブラン

凡庸。

洋風モンスターたちの描写。
いくら原作タイトルで弱過ぎると酷評しているとは言え、
この作画では、ちょっと倒しがいがない感じw
特に初回、巨大モンスター出現!と期待したら、
{netabare} ただのドでかいオオサンショウオ?{/netabare} だった件はズッコケそうにw

一方でセイカ配下の妖怪たちなど和風モンスターについては、
襖(ふすま)が開いて召喚される中々の演出で魅せる。


それにしても魔法学校の学生服デザイン。
スカートの丈が短くて実にけしからん(笑)

普通、魔法学校の制服と言えば『ハリポタ』ホグワーツのロングローブや『まほよめ』2期学院のハーフパンツにロングコート辺りが定番でしょう?
あんなミニスカじゃ下位の風魔法演習とかでパンツ見えちゃいますよw
と私はツッコミながらも、ついヒロインズの絶対領域に目がいっちゃうわけですがw


【キャラ 4.0点】
ヒロインズ。
セイカの奴隷だが精霊魔法使える金髪ロングのイーファ。
今世代の勇者でセイカとは冒険仲間意識が強い赤髪ショートのアミュ(八重歯、下ネタ付)。
色々隠し事が多そうなクール系な後輩赤髪ショートのメイベル・クレイン。
あとは予言系の聖皇女とか。

色恋沙汰には興味なさそうな前世陰陽師の少年の周りに、
恋人ポジションからは微妙にズラして美少女を配置する。
鈍感ハーレム人物相関のバリエーション。

ただ、どういう都合なの?との疑問や違和感には、答えを用意しているキャラ設定ではある。
何でイーファは奴隷なのに凄い魔法適正があるのか?
→{netabare} エルフの血筋でした。セイカから離れろ展開。{/netabare}
何でメイベルまで赤髪ショートなのか?アミュと被ってるじゃん。
→{netabare} 地毛は青髪。背負った宿命も背筋が凍る凄惨さ。苦手のお勉強で高飛車を崩される。ただし私は赤髪のメイベルの方が好きです。{/netabare}


もう一匹ヒロインズとも言えそうな狐妖怪ユキ。

前世からの縁で、セイカが転生者であることを知る数少ないキャラ。
現世では狡猾に生きると言うセイカに、目立ち過ぎでは?あの娘に肩入れし過ぎでは?などと進言したりする配下。
要所でセイカの葛藤を整理、言語化することで、主人公を拡張しテーマも深める献身ぶり。


【声優 4.0点】
主人公セイカ役には花守 ゆみりさんを指名オーディションで起用。
この手の転生者の役には、外は少年、中身はおっさん。狡猾に子供を使いラッキースケベをいなす。
といった難解さが付きまといますが花守さんは好演。

大人の中身が滲み出る主人公モノローグも、前世の陰陽師ボイス担当の梅原 裕一郎さんではなく花守さんが全対応。

さらに陰陽道独特の詠唱呪文もこなし、果ては月下で短歌を詠みながら敵を始末し、寒々しい和風ムードを演出する万能ぶり。
私も感心のあまり僭越ながらレビュタイで一首詠んじゃいましたw

花守さんの転生少年ボイス。もっと聞きたいです。


異母兄弟のセイカにつっかかるランプローグ家の次男・グライ役には上村 祐翔さん。
良く吠える噛ませ犬ボイスで主人公無双を引き立てる。
その後も続くグライの人生。価値観の変化もカバーする。
この手の波乱万丈の乗りこなし方はお手の物です。

その他、ヒロインズだけでなく、敵、モンスター、妖怪役にも実力者が配されキャスト陣は安定。


【音楽 3.5点】
劇伴担当は桶狭間 ありさ氏。
その名の通り古戦場出身で、和風と洋風の往復をカバーする守備範囲の広さが魅力。
今後も共作で参加が決まっているアニメ版『薬屋のひとりごと』など東洋風サウンドに期待したい劇伴作家です。

OP主題歌はangela「RECONNECTION」
デビュー20周年。32ndシングル。確立した音楽観を持つベテランユニット。
エレクトロ成分と和風サウンドを混在させても崩れない安定度で世界観を支える。

ED主題歌はヒロインズ3人による「リンク」
個別キャラ回のソロ歌唱にも対応したバラードソング。
EDアニメのセイカ+ヒロインズのパーティー編成で気ままに冒険する穏やかな日々。
本当の幸せはまだまだ遠そうです……。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 16

69.1 13 2023年度の仲間アニメランキング13位
盾の勇者の成り上がり Season3(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (190)
679人が棚に入れました
四聖獣「霊亀」を討伐した盾の勇者・岩谷尚文は、別の異世界で霊亀復活の元凶であるキョウを打ち倒し、メルロマルクへ帰還する。 復活間近の新たな四聖獣「鳳凰」との戦いに備えようとするが、霊亀騒動で失態を演じた三勇者は行方不明、尚文の持つ領地も戦力に不安が残る状況だった。 今後の戦いに備えて、散り散りになった旧ルロロナ村の住民を取り戻そうと考えた尚文は、住民が奴隷として売られたというゼルトブルを訪れ、救出の足がかりとして、ラフタリア、フィーロと共に地下賭博闘技場に参加する。 救いを求める亜人たち、心砕けた三勇者、そして暗躍するヴィッチことマイン。 それぞれの思惑が交錯する中、尚文は自らの信じる道を突き進めるのか――。

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

冒険はつづく―― 新しい出会いとともに 世界に破滅が迫るとき 勇者が立ち上がる

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期~第2期は視聴済です。

…今期の感想って少し難しいかも^^;
第2期では霊亀打倒という大きな目標があったので、それに邁進してきました。
でも今回は、次の波が押し寄せる前までなので大きなイベントは無いんですよね。


四霊のひとつ「霊亀」を討伐した盾の勇者・岩谷尚文は、
別の異世界で霊亀復活の元凶であるキョウを打ち倒し、メルロマルクへ帰還する。

復活間近の新たな四霊「鳳凰」との戦いに備えようとするが、
霊亀騒動で失態を演じた三勇者は行方不明、
尚文の持つ領地も戦力に不安が残る状況だった。

今後の戦いに備えて、散り散りになった旧ルロロナ村の住民を取り戻そうと考えた尚文は、
住民が奴隷として売られたというゼルトブルを訪れ、
救出の足がかりとして、ラフタリア、フィーロと共に地下賭博闘技場に参加する。

救いを求める亜人たち、
心砕けた三勇者、
そして暗躍するヴィッチことマイン。

それぞれの思惑が交錯する中、
尚文は自らの信じる道を突き進めるのか――。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

そう、三勇者のチグハグさ、マインのやり口の狡猾さは相変わらず…
普通、「あ、この言動間違ってる」って気付くと思うんですよ。
最初の頃ならまだしも、完全にこじらせているではありませんか。

それでも、己自身と向き合おうとしない姿勢には正直ガッカリしましたよ。
正しい道を進んでいると考えたい気持ちは分かります。
だけど、いつも正しい道ばかりを選択できるとは限りません。

横やりが入ったら、人間って簡単に逸れちゃうんですよ…
でも、それでも良いと思います。
だって、間違ったと思ったらそれを認めて、戻って正しい道に乗り換えれば良いんです。
人間にはその失敗を受け入れられる寛容さがありますから…
もちろん、失敗に応じた代償は必要になります。
だからこそ、早めに気付いて修正すれば傷も浅くなるんですよね。

という心境に四聖勇者が達して力を合わせるのは、もう少し先になるんでしょうかね。
個人的にはマインを何とかすべきではと思います。
もう、害悪以外のナニモノでも無いではありませんか。

一方、今期新たに加わった仲間は頼もしく、若しくは将来有望な方たちでした。
ここちゃん演じるアトラ、小清水さん演じるサディナは今後の展開の楽しみなキャラだと思っています。
あとは、ラフタリアに纏わる新たな展開が出てきましたね。

振り返ってみると、ラフタリアって意外性の塊みたいな存在だったのではないでしょうか。
後から様々な属性が付与されていますので…
今後、更なる属性が付与されたら、一体どうなっちゃうんでしょうね^^;
それはそれで楽しみですけれど…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、MADKIDさんによる「SIN」
エンディングテーマは、藤川千愛さんによる「好きになってはいけない理由」
今回気付きましたが、オープニングとエンディングの歌い手さんは固定だったんですね。

1クール全12話の物語でした。
今回もしっかり堪能させて頂きました。
いよいよ波がやってきます。
まさか、ここで打ち切りなんてこと、ありませんよね。
期待値MAXで続報を待っています。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 12

こま さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

12話最終回視聴。ストーカーたくさん降臨!ぐへへ…。オレ達のモノにならないなら一緒にしね!?

2022年2月時点でシリーズ累計部数は1100万部を突破している。
小説家になろう作品。
書籍はWEB小説を元とした物語となっているが、大幅に加筆・修正を加えており、話の流れや展開が大きく変わっている。なるほど。
1期2期ともにアニメは視聴済み。ちなみに2期は絆、3期はセインが好きなキャラかな。

祝え!ロリコン勇者の誕生である!

祝え!全ロリコンの力を受け継ぎ、時空を超え、過去と未来をしろしめすロリコンの王者。
その名もロリコン勇者元康。
ロリコンの力を継承した瞬間である!
かくして、勇者はロリコンの力を得た。
彼の歩む覇道は始まったばかり。
この本によれば、槍の勇者・北村元康。
彼にはロリータコンプレックスにしてロリコンの王者・ロリコン王となる未来が待っていた。

うん!満足w

4話まで視聴。
ただ死ぬ事よりも生きることの方が地獄である。最近ヤバいの見た所為でホントそう思う。

気になったのが村が襲われる可能性はあったはずなのに戦力になる人間を何故1人残さなかったのか?それとも全員で行く必要がある重要な事だったのか。子供が信号弾を使ったから助かった。ただそれだけ。

この作品は最終話まで視聴確定。

12話最終回感想。うん気持ち悪いねこの変態ストーカーども。

この人はこのデザインの服を着てはダメと言っていただけなのか?
主人公に事情説明していれば襲撃は防げたよね?
それとも何か言えない事情でもあったのか?

そしてびっくりしたのがストーカーがずっと(文字通り)いたのか…。たくさん!!
何もしない、ただ見てるだけ…ヒェッ…
着た瞬間に襲ってきたのはずっと見てたから…とか怖いんですがw
気になったのはストーカーの天才的な才能はあったのに真昼間から襲うとかw
それも集まってる時に。
それ才能活かして暗殺でよくね?

よっぽど力に自信があったのかそれとも、オレ達はストーカーの中でも最弱!!的なやつ?
それと色々理由付けて襲う事も出来た筈なのにずっと何もしないって凄いね。
任務に忠実なのは良いけどいくら何でもコレはなぁ(トオイメ

案の定というかコレからも襲われるならって考えるとそうなるよね?と。
怪我した子も家も燃やされたしね。

個人的に良かったのは襲われた時の勇者も1人を除いてまとも?になってたのがやっとかと。
ただ、攻撃が効かなかったのには特別な力の所為なのかな?
コレを早めに解明しないと大変だよねこれから。

毎回思うが勇者が何でこの世界に召喚されてるのか知らないのだろうか?
足の引っ張り合いしてるの笑えるwまあビッチがアレだしね…しょうがないね()

最後に。セインが出なかったのはちょっと残念だった。
でエンディングの最後に3が消えたのには意味があるのだろうか?
前もこんな感じだったっけ?
4期を期待して良いのかな?

終わり。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 3

大さじコショウ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

おそらく原作が悪いのかな…?

原作は未読。ですが1期のファンとして聞いて頂ければ…

当時1期は、1話目を40分以上使い、なかなか見る作品が少なかった当時は、この作品への期待値も高く、1期はその期待値どおりでした。



そして今は見る影もなく。。。



まず2期の時点で話がわかりにくすぎました。本当に終わってます。

そして今回も同じでした……。た、多少はマシにはなったかな…?
作画は変わらず良いのですが、話が悪すぎる
まず前回ピンと来てない話をそのまま引き継ぐわけなので、置いてけぼりです。
さらにキャラが多すぎる。すでに魅力あるキャラがいたはずなのに、アイドルグループよろしく増やし過ぎでは
キャラの話が薄味になって肝心の4人の勇者もうっすく感じる。
キャラ以外にも時空やら、国同士やらの関係もあり、もうめちゃめちゃ
敵味方野球チームを複数同時に覚えてるような感覚。ヘビーファンの人以外把握しないね!
そして固有名称のセットが拍車をかけるぜ!
固有名称いっぱい話す人って聞き取りづらいと思うんですよね。まさにそれです

見た目は良くてもそれ以外が混乱のオンパレードです。



これら問題はアニメ制作会社が悪いとは正直思えないです
作画自体は非常に丁寧にしていると思います。アクションもありました

未読なので憶測ではありますが、
『『『 原 作 の 話 が 悪 い 』』』
とヲタク的予想します。
オリジナルストーリーではないはずなので、基本原作準拠
その言葉通り、悪い部分も原作準拠でしょう。
話を下手にいじればチャレンジ作品になるし、すでにファンの方に言われる可能性もある…
しかし現状は正直見る人をかなり選ぶ状態に…。
アニメ会社は間違いなく板挟み状態でしょう……。
  ※憶測の話ではあります。



褒める点は
キャラ自体は可愛い。主人公も好感持てる。作画もド安定。テンポは2期よりはマシな気がする。
まぁこれらすべて1期で当てはまることで、今更な気も


1期はお勧めしてきましたが、2,3期共々は視聴しない方がいい。面白い夢は夢のままがいいので…。
1期は何度も見るぐらいファンだったので、話題にもならなくなりこういう始末になっていく様は残念で仕方がないです。
1期のドキドキから落ちていく様は、成り下がりというべきでしょうか。
一応4期あるっぽいですが、これ幾らの人が見るんだ…って疑問です


(というかそのまま勇者とのトラブル解決しながら、襲撃を倒していく流れが絶対良かった…)

投稿 : 2024/10/05
♥ : 4

70.0 14 2023年度の仲間アニメランキング14位
シャングリラ・フロンティア(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (216)
675人が棚に入れました
「クソゲー以外をプレイするなんて、いつ以来だろうな」 ディスプレイを使用するゲームが、レトロゲームに分類されるようになった、少しだけ未来の世界。 この世界では、最新のVR技術に内容が追いついていない、いわゆる“クソゲー”と呼ばれる作品が大量にリリースされていた。 そんな数多のクソゲーをクリアすることに情熱を捧げてきた1人の“クソゲーハンター”陽務楽郎。 彼が次に挑んだのはクソゲーの対極、総プレイヤー数3000万人の“神ゲー”『シャングリラ・フロンティア』だった。 集う仲間、広がる世界。そして“宿敵”との出会いが、彼の、全てのプレイヤーの運命を変えていく!! 最強クソゲーマーによる最高のゲーム冒険譚、ここに開幕!!
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

致命(ヴォーパル)魂を見せてみろ!

VRクソゲーマニアである男子高校生主人公・サンラクこと陽務 楽郎(ひづとめ らくろう)が、
神ゲーとして名高いVR-MMO「シャングリラ・フロンティア」に挑む、
同名web小説のコミカライズ版(共に未読)の2クール連続アニメ化作品(全25話)


【物語 3.5点】
前置き。バレは無いですが長い思い出話なのでタグに隔離w
{netabare}
視聴していて、その昔、80年代……ファミリーコンピュータでゲーム機・第三世代の覇者となった任天堂について、
世間のニュースや大人たちが“ファミコンブーム”と評した一件を思い出しました。

つまりファミコンなどと言うものは、大人がプログラムを習得するまでの一過性のお遊びであり、熱狂は長続きしない。
要は将来、必要性のない、一時のブームに過ぎないファミコンばっかやってないで勉強しなさいということなのでありますw
(余談ですが『ドラクエ』発売日の行列周辺で起こる軽犯罪等を殺人事件でも起きたかのように大騒ぎする“マスゴミ”。ホント嫌いでした。)

また数年前、株式市場のちょっとしたトレンドとなった“VR(仮想現実)バブル”
そこでもまたゲームは、これまで不必要であまり注目していませんでしたが、
今後はVR構築の一助として、社会の役に立てる。日本ワンチャン。
などとアナリストに言及されたりしました。そう吹かしていた彼らは一体今どこへw{/netabare}


何が言いたいのかというと、ゲームを必要性とか合理性とかで語っている内は、
人々が何故ゲームに熱中し続けるのかを表現するのは難しいということ。

これを踏まえると、サンラクたちのゲームプレイ動画を垂れ流しているだけの、
テーマも中身もない内容スカスカに見える本作も、
ゲームの魅力とは何かを好表現した快作に思えてきます。

さらにどんなクソゲーでも楽しみ方を見出してしまう主人公設定がミソ。
ゲームクリエイターとは、初心者やライトユーザーにも下駄を履かせてクリアして頂くよう配慮する大衆化路線と、
クリエイター自らが、理解あるプレイヤーにだけ魂を伝えるマニア化路線。
その狭間で常に葛藤している存在なのだと思います。

ゲームクリエイターのインタビューなどを拝見すると、
あなたの作品大人気ですねとか、今後のVR社会の礎となりますねとか褒められるよりも、
自分の作ったゲームの本質を理解してくれたマニアがいたとか、
自分でも思ってみなかった遊び方をしてくれたとか、
プレイヤーとのキャッチボールが成立した件について語る時が一番目を輝かせている印象があります。

その観点からクソゲーハンター・サンラクとは、
クリエイターの意図を汲める“コミュ力”最強の主人公であり、
大衆に称賛された“神ゲー”の裏に仕込まれた、
ユニークモンスターをフラグにしたワールドストーリー。
真に「シャングリラ・フロンティア」を理解し、攻略してくれる待望のプレイヤーの出現。
この歓喜こそが本作のテーマと言えばテーマなのだと思います。


構成は毎話ゲームプレイ風景を描いて、程々な所でキリが付いたら切り上げて、
あとはED後のショートストーリー「<シャンフロ劇場>ミニ」(時に2本立てw)で変態方向にキャラを掘り下げる。
これも尺を稼いでいるだけ?と思われても致し方ない構成ですがw

私はそこもゲームへの熱狂一辺倒でガス欠してしまうのを防止する有効な構成だと好意的に捉えました。
アニメ、ゲーム双方で制作キャリアを積んできた窪岡 俊之氏が監督を務めたこと。
何より、やはり私は筆安 一幸氏の、例えばゲームを描くのならばゲームプレイをひたすら描くなどと、
割り切った構成・脚本のリズムが肌に合うのだと思います。

ただ灰汁の強いキャラ沼である<シャンフロ劇場> を観劇した園児たちの将来は、かなり心配ではありますw


【作画 4.0点】
アニメーション制作・C2C

{netabare} ユニークモンスター・夜襲のリュカオーンの呪いと、
ユニークシナリオ開拓者という有名税回避{/netabare} のため、
半裸&鶏頭という異様な出で立ちとなった主人公サンラクのキャラクターデザイン。

主人公ビジュアルの初見時、私は『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド(Swich/WiiU)』のRTA(リアルタイムアタック)動画にて、
半裸のリンクで最速クリアを目指す異様な光景を思い出し、これが視聴動機に。

『ブレワイ』は目に見える壁は全て登れる、料理も奥が深い。
スローライフも満喫できる圧倒的自由度で神ゲーの名をほしいままにした傑作オープンワールド。
それを30分足らずで、クリティカル技、バグ技を駆使して、
忙しなく半裸でバグってカクつきながらwかすっただけでも失敗する最速チャレンジに挑むプレイヤーたちの酔狂。

本作のサンラク。
パロメーターをクリティカル判定に影響する幸運値と素早さに振る極端なビルドと“紙装備”で、
常に綱渡りプレイを愉しむ彼のスタイルに通じる部分があると感じました。


作画はゲームプレイのクライマックスではカロリーを上げてくる安定感。
{netabare} 墓守のウェザエモン戦{/netabare} などは2クール目終盤かつ長期戦でしたが、
ロボット?からアンデット形態にまで多彩に変化する局面にも、
しっかりと対応して魅せて来る辺り、
このスタジオはスタミナがあるなと好感しました。
(ま、総集編で息継ぎはしてましたがw)

かと思えば、クソゲー“フェアクソ”で{netabare} 理不尽クエスト量産ヒロインに仕返しする悲願達成の?殴打シーン{/netabare} や、
クソゲー“便秘”の、伸び~る腕などのバグ技応酬を“前提”とした格闘バトルシーンなど、
笑いも取ってくる楽しいアニメーションでした。


【キャラ 4.0点】
一応のメインヒロイン・斎賀 玲。
サンラクこと陽務(ひづとめ)君ラブだが、直に告白する勇気はないため、
「シャンフロ」を通じてお近づきになりたいと攻略に励む内、
{netabare} サイガ-0(ゼロ){/netabare} として一流の域に達してしまった。
ゲーマーはそんなにもてないだろうwとツッコむ以前に、
このヒロイン、毛筆の恋文も甲冑装備も重たすぎるw
というクセ強な味付けでマニア世界を演出。

サンラク君に一番お近づきになったのが致命兎(ヴォーパルバニー)のエムル。
このヴォーパル一族の元ネタはダンジョンRPGの古典『Wizardry(ウィザードリィ)』のボーパルバニーから。
あのモンスター、“殺人兎”の由来を知らずにいると一見、可愛らしい出歯ウサギと油断させられる。
で、舐めてかかると、首チョンパの即死攻撃を喰らうw

RPGの世界観は高度なファンタジー世界の再現ではない。
時に外面から来る先入観で、裏をかく、クリエイターからプレイヤーへの挑戦状。
或いは常に一撃クリティカルを狙うサンラクみたいな縛りプレイの勇者の待望。
致命(ヴォーパル)魂こそが本作の真髄を体現しているのだと思います。


個人的にグッと来たのがサンラクのご家族。
超絶虫マニアの母に、超絶釣りマニアの父。
趣味に没頭することを全肯定してくる素敵な一家に、
アニメ沼に入り浸る私も勇気づけられましたw


【声優 4.0点】
主人公サンラク役の内田 雄馬さん。
相棒のヴォーパルバニー・エムル役の日高 里菜さん。
遅ればせながら、ご結婚おめでとうございます♪
リアルでも夫婦やる程のコンビなだけあって、掛け合いのリズムも
{netabare} エムルがサンラクに子守唄を歌うシーン{/netabare} もバッチリ決まっていました。

これは斎賀 玲役の和氣 あず未さんも、中々報われないメインヒロインポジから
お二人の間に割って入るのは骨が折れそうですわ(エムルの口癖が伝染w)
ここは兼務したナレーション役から外堀を埋めていくということで。


【音楽 4.0点】
劇伴はMONACAの面々が担当。
勇壮なストリングスから電子音まで広範なジャンルをカバーして、
上々の“ゲームBGM”を提供。


OP主題歌はFZMZ。
前期「BROKEN GAMES」、後期「Danger Danger」共に、
“まだ足らない”と刺激を渇望し続けるゲームマニアのマッドネスな世界を、
ラップ歌詞も交えて千切ってはぶつけてくる快作。

ED主題歌は前期がCHiCO「エース」、後期ReoNa「ガジュマル 〜Heaven in the Rain〜」
激しい戦闘シーンが続く中、女性ボーカルによる爽やかアップテンポナンバーと、しっとりラブバラードで、
ホッと一息付いた所で、Cパートで本番の?<シャンフロ劇場>ですわw


異彩を放ったのが{netabare} ヴォーパルバニーの国「ラビッツ」の長・ヴァイスアッシュ(CV.大塚 明夫さん)の挿入歌「鉄打ち唄」
「神匠」の渋みの効いたボーカルと共に打ち込んだ武器は最強です。{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 21
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

作り込みは素晴らしい。もっとテンポ良く進めば良作だったかも。

 総括すると前半は素直に面白かったです。設定が目新しいのとほどほどのギャグがあったのが良かったです。ただ、後半になるとちょっと間延び感が出てきましたね。それでも19話までは一つの話の区切りですから集中力が持ちましたが、25話までがちょっと辛かった。

 結末が気になる話ではあります。現実世界の何かとつながっているような、シャングリラフロンティア内で2重構造になっているような、期待させる仕込みはありそうです。ただ、細かいエピソードが多いのとバトルがいちいち長いのが辛いです。

 プロットというか要約というか、シャングリラフロンティア以外のゲームをカットして、半分の長さのダイジェスト版ならものすごい面白い気がします。もっとテンポが良ければ良作認定できたかもしれません。世界観の作り込みは分厚くて、兎の設定とか大したものだと素直に思いまます。

 結論からいうと作画もいいし前半も楽しめたので、悪くない作品だと思います。ですが、もういいかな。結論が出たらあらすじで読ませて、という感じの作品でした。

 と言うことでストーリーは3.5。キャラは4、作画は4.5です。声優、音楽は調整で4と3.5でどうでしょうか。






11話 遅ればせながら現在11話まで視聴。1日でほぼここまで一気見しました。ライト版SAO。面白いが1回楽しめばいいかなという感じです。

{netabare} SAO型のなろう小説原作のフルダイブVRMMO型の話としてはかなり面白いと思います。話もSAOの原作版のプログレッシブから命のやり取りを抜いたライト版という感じです。

 現実世界に戻れる設定ですが、微妙な緊張感があるのが上手いところです。NPCに感情移入できるような作りになっているところや、ユニークモンスターを使って主人公に特別感を出したのが良かったのでしょう。ギャグ要素もあるので、重くなりすぎませんし。ラブコメ?要素もあって、そこも楽しめなくはないです。

 雑誌連載コミックのアニメ化で力が入っているのかアニメの出来もいいです。ただ、前回と同じ場面の使いまわしが多くて、OPと合わせて初めの3、4分尺を使っている感じでそこは何とかすべきでしょう。11話までで1話分くらい削れたのでは?

 で、今のところの評価ですが、面白いことは面白いです…が、どうでしょう?1回でいいや、という面白さです。

 深みがないとかテーマ性がないとかもあるんですけど、例えばSAOの「スターバーストストリーム」とかダンまちのミノタウルス戦とかそういう厨二病的グッとくるものが全くありません。あの場面までの流れをもう1度といって再視聴したくなる何かがありません。「アクセルワールド」みたいな現実のキャラの抱える問題と関連してくるわけでもないですし。

 感情移入できる相手先も不在です。ゲーム好きな変態なだけで彼のモチベーションや感情に乗れません。ゲームが進むことその点でのみ彼とは目的を共有しているだけです。

 ゲーム攻略動画の様だともいえるのかもしれませんが、別に主人公が研究して努力して情報を集めてゲーム攻略するわけでもありません。運の要素とクソゲースキルで…という話ですが、これもSAOのザ・シードのように共通のフォーマットによってMMOが作られているという設定があるわけでもありません。
 そう…設定そのものですが、レベル設定があるので、主人公が無双することに説得力がありません。クソゲースキルが役に立つのは多少でしょう。本作の設定で主人公の活躍はちょっと無理があるでしょう。レベル無しで行けばよかった気もします。

 ということで、結構ご都合主義満載でそれほど深みがある話でも手に汗握る話でもないです。人気はあるかもしれませんが記憶に残る話になるかどうかはこれからでしょう。

 連載漫画として週刊誌で読む。アニメで1回楽しむという分には面白い作品かとは思います。ですが、評価となると…そこまでは…という作品でした。まあ、最後まで見るとは思いますが…一応暫定評価はつけますが、面白い割に点はつけられないかなあ。{/netabare}


14話 話が進まないのがストレス。今のエピドードのイベントは面白いですが。

{netabare} 話が進まない。2クールですよね?ちょっと面白いイベントだなあと思っていたら…

 やっぱりわからないのが、何で他のゲームをやるのが練習なのか?ですよね。これってフルダイブはまだ世の中にはないでしょうけど、MMOだと普通なんでしょうか?

 それとパラメータよりもスキルが優先されるのっていうのも、よくある話なんでしょうか?よく見れば確かにHPとか各種のパラメータはかなり数字が低いので、武器補正とかいろんな工夫でレベル差は縮まるんでしょうけど。

 まあ、ここまで見れば最後まで見ますが、話のスピードなんとかしてほしいなあ。

 ただし、あのセツナですよね。服装と話からいって、2重構造の世界観の気もします。そして、SF的な場所もあるので実は…という話の気もしますが、どうなのでしょう?いずれにせよ長い話になりそうです。{/netabare}



19話 やっとですか。えっと2クールなんですよね?

{netabare} まあ、26話というのは今時ないでしょうから24話とするとあと5話かあ…細かいエピソードと伏線でお終いなんでしょうね。
 とにかく長い。冗長です。バトルが約2話分ですから…今後の展開の仕込みがあるので期待感が無くはないんですけどね。

 2クールでここまで見たし、アニメそのもののクオリティは悪くないので、もちろん最後まで見ます。が、どうでしょう?奥行も展開もかなり初期というか中途半端な感じですねえ。Drストーンみたいに3クール、4クールまでやる感じなんでしょうか?このペースだと心が折れそうだなあ。{/netabare}



 

投稿 : 2024/10/05
♥ : 13

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

〜クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす〜

この作品の原作は未読です。
完走後にレビューを書こうとwikiをチラ見してビックリ…
原作は未書籍化ながら、2023年7月現在で881話まで執筆されているそうです。

普段小説を読まないので詳しいことは分かりませんが、1巻10話で換算すると、80巻分くらい発刊されていることになります。
相当なストックを有している作品、と認識して良いのでしょうか!?


数多の作品を生み出してきた小説投稿サイト「小説家になろう」にて、
2017年より連載中の硬梨菜による大人気WEB小説。

小説の書籍化を待たずしてコミカライズ化された本作は、
第47回講談社漫画賞の少年部門を受賞し、
「週刊少年マガジン」の読者アンケートでは史上初の四冠達成!

誰もが持ちうるゲーム体験を通じ、新感覚の冒険を描く本作は、
かつての思い出に浸る大人たちと、テクノロジーの最先端で生きる若者たちに、
新たな冒険の興奮を呼び覚ましている。

1人のクソゲーハンターが、神ゲーに挑む、至高のゲーム×ファンタジー冒険譚、開幕!!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

「葬送のフリーレン」や「薬屋のひとりごと」の様な圧倒的強さを誇る連続2クールの作品が放送される中、個人的には本作品も相当頑張った作品だと思っています。

神ゲーム、クソゲームに関わらず、ゲームで遊ぶのは、それなりの金銭の出費を伴うことになります。
本作品の主人公であるサンラクは、これまで数多くのクソゲーをプレイしてきたとのこと…

そのクソゲーにいくら突っ込んだのかは分かりませんが、相当のお金持ちじゃなければそんな潤沢なプレイは出来ないと思います。
これは自分にも思い当たる節が…

最近ハマっているソシャゲのイベントで、ガチャを回すために気が付いたら結構な金額を課金していたんですよね。
カードの明細見て明らかに遊びの域を超えていたのにビックリ( ノД`)シクシク…
相当自分を戒める必要があると思っていたというのに…

まぁ、金銭の出費という下世話な現実は置いといて、サンラクはクソゲーをやり込んでプレイヤースキルを高めてきました。
この作品における「クソゲー」の定義は、どうやらバグがあることの様です。
バグがあるということは、未完成品なのでは…とツッコミたくなりますけれど…
個人的なクソゲーの定義って面白さが基準だったんですけど、ゲームの世界ではどうやら違っているようです。

ですが、サンラクのゲームスタイルは格好良いの一言…
ぺらっぺらの防御でスピードや力に全振りしているのですから。
このゲームの世界では防御は自身の能力で唯一補うことのできるステータスですから、自身を鍛えるのは理にかなっているんですよね。

また、サンラクはなまじゲームをやり込んでいるので、他のプレイヤーと同じルートを辿らないのも彼の魅力の一つだと思います。
まぁ、傍からみたら滅茶苦茶なんでしょうけれど、視聴する側のワクワク感は間違いなく跳ね上がりましたから。

加えて、日笠さん演じるアーサー・ペンシルゴンと、小市さん演じるオイカッツォと3人でユニークモンスターに挑んでいく構成も鳥肌が立つくらい格好良かったと思います。
サンラクは、とてもじゃないけど人間技とは思えない様な動きをしていましたが、人間の反射の限界を超えている様にしか見えませんでした^^;

後は、サイガゼロの想いが届くことを願ってやみませんが、そちらは未だ相当時間かかりそうですね。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニンブテーマは、FZMZさんによる「BROKEN GAMES」と、FZMZ feat. icyさんによる「Danger Danger」
エンディングテーマは、CHiCOさんによる「エース」と、ReoNaさんによる「ガジュマル 〜Heaven in the Rain〜」
ReoNaさんの楽曲が大好きで通勤中に聴いていました。

2クール全25話の物語でした。
本作品は既に続編の放送が決定しており、2024年10月から2nd seasonが放送されるそうです。
今度も2クールだったら全4クールもの大作になります。
きっとこれまで以上に見どころが満載なんでしょうね。
2nd seasonの放送が楽しみで仕方ありません。
しっかり堪能させて頂きました!

投稿 : 2024/10/05
♥ : 12

60.4 15 2023年度の仲間アニメランキング15位
冰剣の魔術師が世界を統べる(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★☆☆ 2.8 (183)
503人が棚に入れました
―――世界最強と謳われる“冰剣(ひょうけん)の魔術師”――― その称号を受け継いだ少年・レイ=ホワイトは強大すぎる自身の力に苦悩し、極東戦役を収めたのを最後に、深い心の傷と共に戦場から姿を消した……。 時は流れ、3年後。 世界中からエリート魔術師が集まるアーノルド魔術学院に入学したレイ。学院始まって以来、初めての一般家庭出身(オーディナリー)である彼を待っていたのは、貴族出身の魔術師からの侮辱と軽蔑の眼差し。そして、学院で出会ったかけがのない仲間をも巻き込む数々の陰謀だった。 今、最強魔術師の友情と波乱に満ちた学園生活が幕を開ける。

声優・キャラクター
レイ=ホワイト:榎木淳弥
アメリア=ローズ:佐伯伊織
エリサ=グリフィス:春村奈々
レベッカ=ブラッドリィ:和氣あず未
クラリス=クリーヴランド:本渡楓
アリアーヌ=オルグレン:関根明良
リディア=エインズワース:種﨑敦美
アビー=ガーネット:森なな子
キャロル=キャロライン:内田真礼
エヴィ=アームストロング:梅原裕一郎
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

序盤は面白かった。

{netabare}
ネタ的に結構盛り上がってた作品。
作画崩壊や演出の安っぽさ、滑ってるセリフなど一周回って面白い要素は多く、序盤は面白いクソアニメとして楽しめる作品だったと思う。
ただ、後半になると話が真面目寄りになってしまって、求めてる物と違うものを見せられている気分になった。
先生がアクティベートとか言いながら頭に注射器をぶっ刺した回がネタ的にはピークで、あの回の後の主人公の過去回以降はネタ要素が減少して、ごく平凡な面白くもつまらなくもない程度の石鹸枠になり下がってたように思う。

作画が悪いとはいえ、中盤までは話も普通にこれ系にしては良かった。
結構重めの過去回で主人公の境遇に共感できたし、主人公に関する伏線が随所に貼られていたり、話としても上手く纏まっていたと思う。
自由のない孤独な過去と現在の対比も良かった。
他のなろうじゃ殺されるのが関の山なアリウムくんもちゃんと反省して仲良くなるというオチだったので好きだったかな。
ただ、話の方も終盤になると1つの話を長々とやりすぎていてちょっとなぁという感じだった。

世間的には最後まで盛り上がってたけど、自分的には6話ぐらいまでは面白かったアニメ。
単にぶっ飛んだノリに適合してしまっただけかもしれない。

私的評価:45点
私的ベスト回:5話

↓1話毎メモ
{netabare}
1話 ☆2
開幕から作画安っぽすぎて草。石鹸枠時代にやってそう。
OP最後以外いい。転生じゃないのか。
マジで作画安っぽすぎて草しか生えない。
親の顔より見た展開。ハハハハハハの音声がシュールすぎる。
どうせ主人公はコードいじらなくても使えるんだろ。服脱ぐなww
等速直線運動。唐突なサンシャイン池崎草。面白いのは確か。

2話 ☆2
ムキムキで草。2話で何やっとるねん。テコ入れ回。部活巡り。
百合に挟まるクズ主人公。農民関連より農業してる。筋肉推し。
この青髪はよやられろ。なんだよこの服w 田舎の森最強。
田舎の森の虫は大きいのに。誰w 真面目な話入れるな。
敵魔獣キモすぎて草。

3話 。☆3
今の回想誰だよ。顔色変わりすぎだろw 笑顔をほぐすってなんだよ。
進次郎構文やめろ。何この文調の喋り方w あっ…

4話 ☆3
出筋肉やめろw ウサギかじゃねーよww 話長いな。
もっとちゃんとした場所で闘え。青は? こいつ死にそうw
野球してて草。こいつかよw 初めての予想外の展開。
かっけえええ 魔法科高校で見た。ざっこw 顔芸。

5話 ☆10
何を言ってんだコイツはw OPで倒すな。マモレナカッタ…。
この世で言う科学がこの世界での魔術なのねw ピンク髪の子可愛い。
師匠めっちゃ軍服似合ってるな。世界大戦かな?
助けて貰った立場だし力もあるならな。過去重くて草。
こんな話何かで見た気がするけど思い出せない。
暴走防止の魔術で使えんのか。伏線ちゃんとしてるって言うw
クソアニメを求めてたのに、急にいい話になってて温度差で風邪引く。
アリウム姿変わりすぎだろw てかこいつ死ぬかと思ったわ。
良い奴になったら顔も良くなるの草。
こういういかにもな噛ませがちゃんと反省する展開いいな。
老けすぎやろ。

6話 ☆8
解説乙。落第騎士でこの話見たぞ。アリウムまだ出番あるのいいな。
クソアニメ度が足りない。うたわれるもの難民救済。
主人公がこういう鬼教官やる展開あまりない。青髪声変わりしてて草。
ストーカーかな? 女装かよw クソ展開やめろww

7話 ☆7
声戻すな。白髪の子多くて嬉しいから顔崩壊させないで。
ちゃんと友人関係なのがいいな。久々の筋肉推し。
てかアリウム君は大丈夫なの?w まあ健闘はした。このためのED。
分かってるわこのアニメ。曲名回収草。

8話 ☆6
あの筋肉そんなに凄かったんか。真面目展開やめろ。
急にめっちゃ病んでて草。どこに出とるんやw

9話 ☆7
無駄に熱い戦いで草。魔術どこいった。良い最終回だった。
ジミナセイネンかよ。保志で草。メイドの概念あるんかよw
平民と見下されてたのに、冰剣と知れ渡ったらクラスでの立場も上がったか。

10話 ☆5
ミスターアリウムイケメンになってて草。何回言うねんそれw
最初男だったのに人類までスケールアップしてて草。経血か?
マリアの方が可愛い。なんか真面目だな。

11話 ☆6
さすがに最近真面目になりすぎなんだよな。
なんで当たり前のように女装してんだよ。
ミスターアリウムがここにいるのいいな。黒井津さん。

12話 ☆5
誰。アクティベート! 虚構の魔術師。タイトル回収。
進次郎構文 うーーーん

曲評価(好み)
OP「Dystopia」☆7.5 ED「ラウドヘイラー」☆6.5
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 2

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

世界最強と謳われる"冰剣の魔術師"

この作品の原作は未読です。
事前情報も無く、数話みて継続するかを判断しようと思い…結局完走していた作品です。
いざ、始まってみると佐伯さん、和氣さんや本渡さんが出演されており、俄然視聴に気合が入りましたよ。

アニメーション制作は「クラウドハーツ」さん。
恥ずかしながら初めて目にした会社だったのでググってみると、「Lapis Re:LiGHTs」や「天才王子の赤字国家再生術」を制作した「横浜アニメーションラボ」さんから2021年に分社化して設立された会社だそうです。
そして、この作品が元請としての第1作目になるとの事でした。


世界最強と謳われる"冰剣の魔術師"

その称号を受け継いだ少年・レイ=ホワイトは強大すぎる自身の力に苦悩し、
極東戦役を収めたのを最後に、深い心の傷と共に戦場から姿を消した……。

時は流れ、3年後。
世界中からエリート魔術師が集まるアーノルド魔術学院に入学したレイ。

学院始まって以来、初めての一般家庭(オーディナりー)出身である彼を待っていたのは、
貴族出身の魔術師からの侮辱と軽蔑の眼差し。

そして、学院で出会ったかけがえのない仲間をも巻き込む数々の陰謀だった。

今、最強魔術師の友情と波乱に満ちた
学園生活が幕を開ける。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

まず、視聴していて違和感を感じたのは世界中からエリート魔術師が集められた学院であるにも関わらず、一般家庭から生徒を受け入れるのがレイが初めてと言うこと…

魔力って、そもそも貴族だけが持つものではありません。
それじゃなければ、極東戦役そのものが成立しなくなるからです。

一方、この魔術学院にはこれまで貴族しか居なかった。
ということは、魔力を持った一般家庭に生まれた人は、これまでどうしていたのでしょう。
中には稀有な才能を持つ人だっていたと思うんです。

実際、学院の生徒の魔力についても雲泥の差があり、確かに凄い魔力を持った方もいれば、全然たいしたことない生徒がいたのも事実です。

貴族とそれ以外で入学可否を決めていたのであれば、ちょっと寂しいなと…^^;
まぁ、きっとそんなことは無いと思いたいですけどね。

主人公のレイ=ホワイトは、れっきとした「すけこまし」といって間違いないでしょう。
どうして、あのような歯の浮くセリフがポンポン出てくるのか…
もう称賛に値するレベルだと思います。

ですが、その言葉を受け止めるヒロインの皆さんに不平不満は無かったので、きっと結果オーライなのでしょうね。

そのヒロインですが、今のところ学院内に4名ほど…
佐伯さん演じる「アメリア=ローズ」
春村さん演じる「エリサ=グリフィス」
和氣さん演じる「レベッカ=ブラッドリィ」
本渡さん演じる「クラリス=クリーヴランド」

アメリアとレベッカに纏わる物語なので、この二人はレイとの接点が多めに描かれていました。
4人に共通して言えるのは、どのヒロインも嫌みが無い点だと思っています。

個人的にはアメリア推しかなぁ…
4人の中で一番一生懸命な姿を見たからでしょうけれど。

キャラデザは普通…
ですが、キャラクター原案は、「銃皇無尽のファフニール」などを手掛けた梱枝りこ先生です。
公式サイトのトップページに原作紹介のバナーが貼ってありましたが、そちらののクオリティは文句なしでした。
まぁ、このクオリティをぬるぬる動かそうと思ったら、それはそれで大変なんでしょうけれど…

でも、「銃皇無尽のファフニール」はキャラデザに違和感はありませんでした。
こちらの制作は、「転生王女と天才令嬢の魔法革命」や「聖女の魔力は万能です」などを手掛けた「ディオメディア」さん。
実績がクオリティに関係するかは不明ですけどね…^^;
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、Sizuk、歌 - AYAME(from AliA)さんによるDystopia」
エンディングテーマは、まややんによる「ラウドヘイラー」
まややんの楽曲を久しぶりに聴く気がするのは私だけでしょうか…^^;?

1クール全12話の物語でした。
総じて面白かったと思える作品だったと思います。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 6

大重 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

作画は論外。内容は変なノリも楽しく悪くないのに、どうしてこんな作画に… ただある意味面白い

1話感想 3.0 作画は論外。内容は変なノリも楽しく悪くないのに、どうしてこんな作画に…

まあ、最初に気になるのは作画ですね。
これは酷い。
専門学校っぽいというか、普通にプロの水準に無いように感じます。
もうちょっとこう色調を整えてカラーバランスをですね…とか、そんなレベルの話をするレベルではないのかな。

で、こりゃ酷いと見始めたのですが…
あれ、内容は全然悪くなくないですか? むしろ良い。

魔術体系がちゃんと考えられていたり、こういうのは好きです。
主人公はやや突飛な性格もしていますが、同級生にはタメ口、上級生や教師には敬語と礼儀もちゃんとしていて好感が持てました。
いきなりマッチョを披露するとか変なセンスも楽しく…。
いやヒロインも普通に優しく好感が持てたり、次々登場するヒロインもちゃんと魅力を披露できていたり。
主人公は魔力を失ったかつての最強と。なるほどチート設定でもそういうのはちょっと切なさもあり応援したくなりますね。
と、作画さえまともなら、もっと良くなったのでは?

どうしてこんな作画で良しとしちゃったんですかね?
もっと酷い内容なのに全然作画が良い作品もあるのに…。

ただ、この珍妙なノリは作画、演出の酷さも相まって醸し出しているのかも?
とも思いました。
ちょっとこの滑稽な作画と良質な内容というアンバランス、もう少し楽しんでみたい気もします。

視聴優先順位はやや高めに。

全話感想
面白さには普通の面白さと、ある意味の面白さというのもあると思います。
ひどい内容なのだけれどコメント付きで見たら面白いとか、突っ込んで笑って見たら面白いとか… 同じ意味か。まあ後者だとしても楽しめればそれで良いのでは。
作品なんてものはどのような形でも楽しみを見つけられればそれで良いのですよ。
そういう点では良作だった… とは言いたくないですがもしかしてそういう点もなきにしもあらず。
なんか癖になって最後まで見てしまい、ある意味楽しめました。

まあ本作、本当に絵が酷いのですが、何か作り手はそう思って無さそうで、本気でこれで面白いと思って作っていそうな所が実に珍妙で、そこが面白かったですね。
作り手も投げちゃって変にふざけたり茶化したり、そうすると萎えるんですよ。
作り手はあくまで本気で作っていて欲しい。
本作は、こんな滑稽でへんてこなのに、どう見ても作り手は本気で作っていそうで、そこが本当に変でおかしかったです。

主人公のキャラも面白かったですね。ヒロインに対してつらつらと美しいと褒め称えて照れさせたり、なかなかこういう主人公は居なくて面白かった。

それにしてもへんてこな展開の数々…。基本ツッコミどころしかない。
なのに真面目にやっている所が笑えて仕方がない。
真面目にやっていても、笑どころしか無い作画…。演出も珍妙でおかしく…。

いやもう、本当に怪作で、本当にある意味面白かったです。
二度と見たくない気がしますが、微妙にまた味わいたくなるような… 癖になりそうな珍味ですね。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 3

68.4 16 2023年度の仲間アニメランキング16位
アンダーニンジャ(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (159)
428人が棚に入れました
忍者は今も日本に存在している。その数、およそ20万。
『NIN(National Intelligence of NINJA)』と呼ばれる
忍者組織は国家によるシビリアンコントロールを受けず、
その精鋭達は極秘裏に暗殺や破壊活動に従事していた。
そして、『NIN』と敵対するもうひとつの忍者組織、
『UN(アンダーニンジャ)』。
忍者と忍者――暗闘の果てに待ち受ける結末とは?
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

面白かったですが起承転結の転の冒頭で終了。川戸さん最高でした。

 物語で言えば起承転結の転が始まったところ、つまり後半に差し掛かったところで終わった印象です。ですので、設定と展開、キャラ、ギミック等々は面白かったですが、この先がどうなるかで決まる類の話ですので、評価に困ります。

 ただ、このレベルで作り込まれていればグダグダがあったにしても、かなりの水準になるかなと。人気連載で無駄に引き延ばして急に人気が落ちて尻切れトンボにならなければ、ですけど。是非この点については編集の人は色気を出さないでほしいなあ。
 最終回で次につながる展開がありましたが、これは計算通りだと思います。

 やっぱりあのアパートの川戸さんが何者かが気になります。ここまで来て逆に一般人でしたはないと思いますけど…ただ、傍観者の位置漬けで特殊な一般人の可能性もあるでしょう。

 で、なぜ川戸さんに注目しているかというと、世界観によって苦しめられた後の達観がある人物だと思います。ですので彼女にテーマが集約されているのではないかと。そこをどう描くかで作者の言いたい事が読み取れるのではないか、と思います。ラスボスなのか一般人の希望あるいは絶望を描くのかわかりませんが。

 他のすべての世界観が007を通り越して科学忍者…つまりガッチャマンになっています。そこで視点として川戸さんが作品としてより重要な気がします。

 アニメの最後に来て、キルビル・あずみ・攻殻機動隊・アキラなどなどのオマージュが一気に出てきたのが面白かったです。原作者の好きな物特集でしょうか?


 手塚プロダクションは評判悪いですが、この作品は悪くなかったと思います。アクションが全然物足りないですが、止め絵を使って上手く映像化したかなと思います。色合いやキャラデザは花沢健吾氏のアニメ化として良かったと思います。

 いつもの事ですが2期までやれば…と思わなくはないですが、原作が既刊11巻ですか?初めの方だけ既読ですが、かなり本作はいいテンポでアニメ化してます。もう少しストックないと厳しいかな?

 評価はストーリーは面白かったです。4.5と言いたいですが終わってないので4。キャラは川戸さんが最高です。他のキャラの作り方も不気味なSF忍者世界を上手く表現してました5。音楽はOPEDがアニメ含めていいセンスなので4。作画は動きはそうでもないですが、花沢健吾氏を良く映像化しましたので4。

 2期期待します…が、話題性がないみたいですね。ラブコメとか異世界ものを劇場版にしないで、こういう話を映画化してよと思わなくはないです。
 花沢氏のコミックなら読んで損はないと思いますのでしばらく様子見でそっちかな。





以下 初回時レビューです。


第1話 花沢健吾氏の作品をアニメ化するという無謀にも似たチャレンジ

{netabare} しかし、よりによって花沢健吾氏ですか。私は「ボーイズオンザラン」で精神を叩き折られて以来少々苦手意識があります。それだけ、心をざわつかせるのが上手いということでもありますが。

 氏の作品は人間の造形にリアリティがあるのに加えて、不思議な「間」によってコミカルな印象を持たせるのが絶妙です。そして最後はなにかやりきれない現実の中に希望を見せるのが上手いのですが、まあ、ちょっとなんというか「それ救われてる?」というほどひどい途中経過をたどる気がします。

 つまり、押見修造とか押切蓮介とか三部けいとか分かりやすいドロドロ、メンタル系よりは微妙にライトな展開ではあるんですけど、そのライトさが曲者なんですよね…バットエンドじゃやない古谷実と言えば近いかもしれません。

 それをアニメで表現できるのか?という疑問がいっぱいな感じで見始めました。そもそも誰のニーズだよ?という疑問もありますし。

 本作の原作は、そこまでメンタルをやられるような始まりではないですが、1巻…いや2巻くらいまでで読まなくなったと記憶しています。
 オールボケみたいなキャラばっかりで、読み飛ばせばそれほど暗い感じはしませんが、しかし、なんというのでしょう?なんか精神が病んでいく感じがするんですよね。

 ディストピア…とまではいきませんが、貧困と世界が壊れる途上にいるような雰囲気があり、ちょっと精神に余裕がないと読んでられなくなったからです。その点でいえばアニメは見やすいかもしれません。

 で、アニメですけど…構成をなぜいじったか?ですね。私の読んだ範囲だと学園ものではないですが、まあ、そういう展開になるのは分かります。構成をいじった意味があるかどうかは疑問ですけど、そうじゃないと引きが弱いという判断でしょうか?

 とにかく、チャレンジングな作品です。この作品をアニメ化しようという意気込みは買います。買いますが、難易度はとてつもなく高いと思います。正直無謀に近いと思います。そして1話を見る限りでは画面のクオリティは正直、期待される水準を満たしていません。

 途中のレビューは書けない作品でしょうねえ。花沢健吾氏の作品ですと、結末がどうなるかが最大の意味だと思いますので。 {/netabare}


10話 上手くアニメ化できている。テーマ云々というより話が非常に面白い。

{netabare}  結末を見てから再度レビューするつもりでしたが、かなり面白いので一度感想を。

 現代社会のアナロジーとかのテーマとかメッセージというより、アンダーグラウンドの謎組織というストーリーが面白いエンタメ作品のようですね。心配していたハードなNTR的なトラウマもなく、今のところ精神的に非常に見やすいです。
 攻殻機動隊のSACの設定をSF的に面白がれた人には適正がある気がします。テイストが全然違いますが、秘密組織的な設定や科学のギミックにワクワクするのは一緒です。

 原作は2巻まで既読です。本作との違いは正直シャッフルがあるようでわかりません。いえることはアニメはストーリーの時系列がちょっと飛び飛びになっていますが、それがかえって因果関係が分かりやすくなっており、理解しやすいです。

 改変はどこまであるかわかりませんが、川戸さんのエロいシーンが若干カットと改変があります…といってもエロいセリフとか放○シーンとかですけど。で、川戸さんが非常に気になる存在です。

 川戸さんはデリヘル嬢ですが、部屋の本の量ですね。頭がいいのを韜晦しているのか、それとも心の闇が深いのか。どういう存在か非常に気になります。
 キャラとしてコメディーリリーフ的にあえて無害な第3者を置いたという気もしますけど、根拠のない予感ですがラスボスなのかなという気もします。
 あるいは彼女になにかテーマ的なものが見いだせるのか。キャラ造形の深さから言って何もないとは思えないですが…彼女の言っていた事件2010年2月末とは何か?を考えると何かがありそうです。

 今のところ非常に面白いし、花沢健吾氏という癖のある作家の原作をうまくアニメ化していると思います。手塚プロということで前作「マイホームヒーロー」の出来栄えで不安がありましたが、それがスタッフとしては習作になっていた気もします。{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 15

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

癖ツヨ。アングラ臭、カルト臭あり。ただツボにハマる世界観。

花沢健吾さん原作のマンガ作品のアニメ化ですね。
花沢さんの作品は、確か「ルサンチマン」最後まで読んだはず。
「アイアムアヒーロー」も全部読んだはず、ついでに実写映画の方も見た。
「ボーイズ・オン・ザ・ラン」も記憶は定かではないけど全部見た気がする。

残念ながら、全部を覚えている訳ではないんだけど、リアルというかイタイぐらいの現実や気持ち悪いぐらいのリアルさを交えつつ、とんでもない方向に進んでみたかと思えば、着地するところではしっかりと納得感が出せていた作品が多かったような気が・・・しますー(うろ覚え)。

ただ、この作品について言えば、いろいろと倫理感とかシュールさ加減とか退廃的な感じとか、(表現に問題ありですが)「命の軽さ」とか、あるいはお品が無い表現とかw、ぶっ飛んでいるんで、もしかしたら、作者さん一番楽しんで書いているんじゃないかなーと邪推したりします。
あくまでも、個人的な推測ですが。

この作品、いや花澤作品全般に言える事かもしれませんが、クセは強い方でしょうね。
合わない人はきっととことんキライでしょう、気持ち悪いなんて表現も出てくる方も多いかもしれません。

ただ、世界観がツボにハマったり、どこかハートに引っかかった人にとっては、どうしても先が知りたい、着地点が知りたい作品になる事は間違いないと思います。
何でも、そうだろ、って言われたらそうなんですけどw。


で、今作。
いやー外国の方に受けそうですよねぇ、まずもって。
ただ、もろもろの表現で拒絶される可能性もありますが、設定は間違いなく受けるでしょう。
私も何となくですが、日本人心がくすぐられますw。

原作の方も流し見程度では追い続けているのですが、何が何やらわからなくなり始めています。

設定は壮大、スケールもでかそうに見え、得体のしれないワクワク感もあります、あっちか切れたり、こっちが切れたり派手な演出もあり、いろいろなツール、ガジェットも登場し派手に見えはするのですが、実際は内輪というか、元内輪のごぜり合いという・・・。
んで、それが、市井の中で市井の人たちに知られることなく行われているというw。
実は割とミニマムなお話・・・。

少し、矮小化しすぎでしょうか。

そんな中で、いろいろと癖ツヨのキャラクタ達が跋扈するわけなのですが。
このキャラクタ達もなんて言っていいやら、得体のしれない魅力は持っているのですが、誰がメインで、誰を追えばいいのやら・・・多分、今作でも見ている方は、ハッキリしなかったのではないでしょうか。

忍びは個であり、また集団のごとしw。
つかみどころが無い事この上なしw

まだ、今クールだけでは、解らないですねぇ。
いや、今後ますますわからなくなっていく気がするのですが・・・。

やっぱり、先が気になり、着地点が気になる作品になっています。
正直、評価に困る作品wでも、面白い・・・と思います。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 22

snow さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

これにてドロン?<70>

主人公格でとぼけてるけど無双キャラと思わせといて、ドーン!
と思ったら同じような顔の兄弟が出てくるという高度成長期の忍者漫画みたいなラスト。
尺が決まっててもラストはここ、そうするには途中のカットが多くなる。それをなりたたせた時系列シャッフルは上手く機能してたんじゃないでしょうか。
なんでもニンつけとけば的なボケ倒しの思いつきで描いてる?な日常から、しっかりした設定がありそうなシリアスへの流れでまとまってました。
原作8巻終盤まで消費してしまったので、最新11巻な原作が溜まり待ち、かつ掲載誌ヤンマガってことで、2期は期待薄で残念。
海外でウケればワンチャンと思っても海外反応まとめもないのよね。

外人さん忍者だよあつまれーかねおとせー<60>
1話視聴。
妙にリアルで妙にシュールな正体をつかませない、作風からして忍者な作品。
OP演出のセンスの良さに期待が膨らみ、随分飛ばしたとこから始まるなぁという冒頭。
原作の時系列をいじって一層正体不明になってる。
この時系列入れ替えの回収に数話かかるのは視聴者の認知に負荷かけすぎかもにゃー
時系列順に進行してる方も飛ばしたシーンがるけど入れ替えなのかカットなのか。
とはいえ、シャレオツーな感じは増してはいるので今後うまいこと転がしてくれることを期待。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 6

65.1 17 2023年度の仲間アニメランキング17位
聖剣学院の魔剣使い(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.2 (112)
404人が棚に入れました
最強の魔王レオニスは、来たるべき決戦に備え自らの存在を封印した。 だが、1000年の時を超えて目覚めたとき、彼はなんと10歳の少年の姿に戻っていた! 「なんでだ!?」「君、どうしてここに閉じ込められていたの? もう大丈夫よ。お姉さんが守ってあげる」 <聖剣学院>に所属する美少女リーセリアに保護されたレオニスは、変わり果てた世界に愕然。 未知なる敵<ヴォイド>、<第〇七戦術都市>、武器の形をとる異能の力———<聖剣>。 聞き慣れない言葉に戸惑いつつも、彼は<聖剣学院>に入学することに。 魔術の失われた未来世界で、最強魔王と美少女たちの織りなす聖剣と魔剣の学園ソード・ファンタジーが幕を開ける!

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

元・最強魔王×お姉さん 学園ソード・ファンタジー

この作品の原作は未読です。
聖剣×美少女を組み合わせた作品って、久しぶりではありませんか?
あれ、2023年夏アニメで放送された「七つの魔剣が支配する」は聖剣じゃなく魔剣だから除外で良いですよね^^;

加えてメインヒロインを演じるのはあの石川由依さんと来たら私に視聴しない選択はありません。
過去作の未視聴作品をメッチャ積み上げていますが、今期リアルで視聴した作品の一つになりました。


最強の魔王レオニスは、来たるべき決戦に備え自らの存在を封印した。

だが、1000年の時を超えて目覚めたとき、彼はなんと10歳の少年の姿に戻っていた!
「なんでだ!?」
「君、どうしてここに閉じ込められていたの? もう大丈夫よ。お姉さんが守ってあげる」。

〈聖剣学院〉に所属する美少女リーセリアに保護されたレオニスは、変わり果てた世界に愕然。
未知なる敵〈ヴォイド〉、〈第〇七戦術都市〉、武器の形をとる異能の力――〈聖剣〉。
聞き慣れない言葉に戸惑いつつも、彼は〈聖剣学院〉に入学することに。

魔術の失われた未来世界で、最強魔王と美少女たちの織りなす聖剣と魔剣の学園ソード・ファンタジーが幕を開ける!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

リーセリア役の石川さんが、最初に原作を読んだ時の印象をインタビューでコメントをしてくれていました。
「女の子たちがみんなかわいくて、そして「けしからん」というシーンがたくさん出てくるなと思いました(笑)。」

「けしからん」部分の多くは、リーセリアが担っている気もします。とツッコまれると、
「確かに。レオくんも「この世界の倫理観はどうなっているんだ」と言っていましたよね(笑)。」と返していましたが、これ、メッチャ分かります。

レギーナ役・洲崎綾さんも、
「まずは「おねショタ最高!」と思いました(笑)。
由依ちゃんが言っていたように「けしからん」シーンも随所で出てきますが、しっかりと読むとストーリーが重厚なんですよね。色々と抱えている人たちが集まっていて、シリアスなシーンもしっかりあって、見ごたえのある作品です。」
これもメッチャ理解できました。

おねショタ最高!かぁ…
きっとリアルの構図では見るに耐えない気がするのですが、アニメだと不思議と違和感無く受け入れられるから不思議ですよね^^;

でも、古の時代から転生する設定って、割と存在する様な気がしますけれど…
それに、赤子に転生する設定も然り…
「魔王学院の不適合者」のアノス・ヴォルディゴードは2,000年前から転生してきましたし、「無職転生」では、ルディが幼少期をたいそう満喫していましたしね^^

でも10歳という中途半端な設定で始まる展開は、確かに珍しいかもしれません。
思い返してみると、赤子で転生というパターンが多いような気がします。

まぁ、この様な些細な事は置いておいても十分満喫できる作品だと思いますよ。
リーセリアの直向きさ、レギーナの面倒見の良さなどなど…
リーセリアたちが所属する第十八小隊の皆さんは容姿端麗な方ばかりなので、声優さんたちの演技と相まってしっかり堪能できると思います。

少しご都合主義的に思えるところが全くない訳ではありませんが、それはご愛敬で良いかと…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、藤川千愛さんによる「1000年愛」
エンディングテーマは、果歩さんによる「ゆるり」
どちらも通勤中にヘビロテした楽曲です。

1クール全12話の物語でした。
個人的にはしっかり堪能させて頂きました。
この手の作品で唯一残念だと思うのは、続編が中々制作されないことです。
原作のストックも沢山あるようなので、続編が制作されると良いんですけれど…

投稿 : 2024/10/05
♥ : 8

猫好き さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ラノベ販促アニメ

原作は未読。これはキャラデザが綺麗なのとタイトルソングが気に入ったのでつい最後までみてしまった

お話は、魔王レオニスが1000年の時を経て復活も、転生術をしくじってしまい、自分が人間だったころの10歳ぐらいの少年の姿になってしまう。なりゆきで死んでしまった人間の少女リーセリア(セリア)を眷族としてバンパイア女王として復活させ、すっかり変わり果ててしまった世界でラノベ的学園生活をしながら襲い来るヴォイドの脅威に立ち向かう、、、なのかなぁ

ラノベ原作なのでお話の整合性とか世界観はあまり求めてない。それよりもどれだけ萌えさせてくれるかよねw

その観点から一番気になったのは、中身魔王だけど外見子供のレオニスと、ヒロインのおねショタ関係。セリアは保護者顔してレオニスを大切にしてるけど、レオニスはかつて仕えたロゼリア一筋だし、中身は俺様魔王なので、おねショタ基本のショタ側からお姉さんへの依存とか思いは存在しない。そもそもセリアはレオニスの眷属になってるので、レオリスから見たらせいぜい気に入った手下に無意識ツンデレってレベル。この二人の関係性にはイマイチ萌えられなかった

他には、女の子たちがたくさん出てくるハーレム物なのかとも思ったけど、セリアと元から彼のメイドだったシャーリ以外は特段レオニスに興味がある様子もない。レギーナがたまにちょっかい出してくるけど、これは彼に興味があるってよりも単にからかってるとかセリアに手を出させないように釘を刺してるだけな感じでもある

なんというか、こんな感じでラノベやなろうの萌え要素のお約束がお約束として成立してないような気がする。強いて言えば他に楽しめそうな点ってばライトなエッチくらい?セリアの吸血衝動とか、ラッキースケベ、無駄に豊富なお風呂シーンとかその手の物が好きな人には受けるのかな?私には分からないけどw

とまぁ、ネガティブなことばっかり書いたけど、最後まで見ただけあって完全に嫌いだったわけじゃない。何よりキャラ絵が綺麗!(もっとも、女子に比べてレオ君含めて男子がかなり雑ではあったけどw)動画は大したことないけど、昨今のラノベ/なろう物に比べたら並み以上ではあった

話の方もちょっと興味深い。魔王復活で1000年前の復讐ってよりも、世界が完全に変わっていて敵味方がはっきりしなくなってる。人間側の英雄達がヴォイドロードになって人類を破滅させようとしてるとか、魔王様の癖して人間の要塞島を守るって決めちゃったりとか、ロゼリアはどうなっているのかとか気になる設定も多かった。そこらへんはアニメ版ではしょられているんじゃないかと思ったり

というわけでまぁ、アニメとしてはよくあるなろう/ラノベの域を出てないんだけど、お話自体は気になってコミカライズか原作読んでみようかなという気にはなったので、販促目的としてはよかったんでは?

-- 補足

コミカライズは少年エース。そういえばKindle Unlimitedで読めるんだったというか、雑誌自体は毎月読んでたw。ただ、絵柄が古臭くさい少年漫画みたいなので連載は眼中に入らなかったし、雑誌でのアニメ紹介でも漫画がその雑誌で連載中だとは気づきもしなかった

アニメはラノベの挿絵が元になってるので、絵柄が気に入った人はコミカライズ版はかなり毛色が違うから、原作読んだ方がいいと思う

投稿 : 2024/10/05
♥ : 3

ヘンゼル さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

緊張感がない故に勿体ない

第5話まで視聴済み。
MF文庫Jにより刊行されている作品と聞いて、最近のMF文庫J産アニメ(ライアー・ライアーや探偵はもう死んでいる等)の評判は芳しくありませんので、身構えて視聴しましたが案の定、色々と「足りない」作品であると感じました。

作画コストは仕様がないというしかありませんが、第1話の設定の出し方や、キャラクターの言動や行動の不自然さやそのように至った理由や動機づけといったものが足りないと感じました。

具体的に言えば、魔王が少年の姿になった際、いきなり敬語でヒロインに話すシーンがあります。心理描写として「ここは敬語で話して怪しまれないようにしよう」「愚鈍な子供を演じよう」とか、そういった心の声を一言二言、アニメのセリフとして導入すべきだと思いました。
そういう視聴者に分かりやすい表現が足りていないと思いますね。

しかし、本作品の目玉は何と言っても「おねショタ」要素ではないでしょうか。
本作品はライトノベルですので、そういった少しセクシーなシーンで続きを読ませるという手法を取るために、そういった要素を入れているのではないかと思います。
風呂場のシーンはかなり良い出来かなと思いましたね。主人公が石鹼で頭を洗うシーンとかも、過去から来た者を表現するいいシーンだと思います。

本作品の良い所はそういった「過去から来た」と彷彿させるシーンが散りばめられている点ですかね。
世代間ギャップのようなズレがこの作品の面白い要素だと思いました。

ただ、本作品は世界観設定がアポカリプス物で殺伐としたものなのですが、いかんせん緊張感が足りないと感じました。
たった二人で要塞都市郊外の遺跡の調査をするのもそうですし、何故か別行動を取るのも、それに納得できるだけの理由も描写されていません。
そして第4話で要塞都市の脆弱性をテーマにしたのもそれに拍車をかけています。

ただでさえ本作品の敵キャラである「ボイド」と呼ばれる未知の生命体との戦いが第1話だけなのにも関わらず、いきなり負けそうになるのは、メイウェザーが初戦でいきなり敗退するような、拍子抜けした気分になります。
メイウェザーも人間ですし、実際にあり得る例えではありますが、「一度もボイドの侵入を許したことが無い」と豪語する以上、要塞都市の性能を発揮するシーンを、第2話か第3話にでも描写するべきだったと思います。

いきなり侵入を許すシーンを描写するのは、人類に緊張感が無いと思われても仕方がないのでは?と思いますね。

そういった意味で、本作品はおねショタという「緊張と緩和」でいう緩和の部分は及第点ですが、何より本筋のストーリーである「緊張」の部分が足りてないと感じました。
私の中でそれこそ、魔力炉が破壊されるような致命的なものだと思いましたが・・・。

という事で、本作品は良くも悪くもライトノベルだなと感じましたね。
最近の読者はストレス解消の為にラノベを読む事が多いとどこかの記事で観ましたが、本作品ももしかしてそうなのでしょうか。
おねショタで見れば、まあ見れる作品なんだけどなあ。でもそう見ると、世界観が逆にノイズになっているような気がするなあと。
今後の展開に何か良い点があればまた更新します。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 2

56.7 18 2023年度の仲間アニメランキング18位
異世界召喚は二度目です(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★☆☆ 2.6 (124)
394人が棚に入れました
かつて異世界エクレールへと召喚され、戦乱を収めて平和をもらたしたセツ。 しかし戦いの後で元の世界へと転生、二度目の人生をやり直すことに。 そして高校生になったセツは再びエクレールへと召喚されてしまう。 エクレールでは五年が経過し、世界は再び戦乱の兆しを見せていた……

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

ガバガバ設定は気にするな!ってこと?

 12話(最終話)まで観ました。2023.06.25

 全てトウマが悪いって事で、戦争も終結して平和になりました。

 なんでトウマを倒すと戦争が終るのか?部下が四人しかいないような陰キャですよ?色々牛耳っていたような感じなのに、あんまりです。

 トウマの悪事も呪われてたからって事で解決しました。めでたしめでたし!

 クラスメイトも無事に帰還出来ました。それもスゲー簡単に…。無駄に異世界で命を危険にさらしただけでした。戦力的にも?でしたし…。

 セツさんがもっと早く帰してあげれば良かったのでは?説明が無いので今まで出来なかった理由が不明です。
 
 トウマは少なくても強制送還すべきでは?バトル中はガチで殺し合いしていたのに、赦して良いんでしょうか?また、闇落ちしない保証があるんでしょうか?
 
 夕陽は異世界に残るようです。全然活躍してないのに、ヒロインの座をゲットしていますが、他のヒロインはコレで良いんでしょうか?

 ワンクール観ても、説明不足でガタガタな物語でした。はっきり言って、駄作です。

 ただ、細かい設定なんか全く考えて無いなろうをアニメにするには仕方無いかなとも思います。

 偉大なるテンプレから逸脱した、危険ななろう作品のアニメ化はとても大変だったと思います。関係者の皆様、お疲れ様でした。

 それでも希望はあります。( T∀T)

………………………………………………………………………

 11話まで観ました。2023.06.19

酷いバトルシーンが続きます。トウマ配下のクソ雑魚四天王はやっぱり雑魚でした。

 この四天王、変な実験で虐待され、強化されて化物になってしまったために、世の中に居場所が無いんじゃあ〜とか言っていますが、他のキャラ達も戦闘能力の差以外に特徴など無いので、そのへんのやつらとの違いが良くわかりません。

 制作側に上手くバトルを盛り上げる演出能力が無いため、敵も味方もキャラクターとしての深みが無く、因縁のある相手もあっさり殺します。全員サイコパスなの?

 しかも、キャラが多すぎて画面上に描ききれておらず、リヴァイヤとかもどこかへ行ってしまっています。

 いつの間にか魔族と人間の戦争も有耶無耶になっています。おかしくない?さっきまで殺し合っていませんでした?

 トウマの部下はどちら陣営だったのかも曖昧になっています。そもそもセツも後から登場するため、戦争の最初から参加しているクラスメイトと女騎士達以外、トウマも含めて主要キャラがどちら陣営なのか不明確です。

 原作がそうなのか、アニメ制作の演出が狂っているのか、非常に物語の流れが悪いです。

 最終話、どんなクソ展開になるのかとても楽しみです。

………………………………………………………………………

 8話まで観ました。2023.06.02

 やっとボスキャラ登場!「梨花」さんや「たくすけ」さんが書かれているように、ヤバいサイコ野郎です。

 異種族は滅ぼすぞコラ!と、イキっていますが、部下が人外ばっかりだったような?

 転生チート主人公が異世界の体制側に加担する話、「賢者の孫」とかでもそうですが、敵が革命勢力だったりして主張に一理あったりすると、テンプレ頼みで世界観設定を真面目に考えていない、なろう系原作者の実力では、上手く処理出来ません。

 チート主人公が革命勢力を叩き潰す話では、鬱展開すぎるので、反体制派の敵対者はだいたい話の通じない魔物か、サイコパスな悪者に設定されがちです。

 所詮テンプレなので、魅力的な悪者にはなりません。残虐で、皆殺しだ!とか言うだけの悪ボスに誰がついていくのか…。

 どうせしょうもないことになるでしょうが、クソすぎて目が離せません。

………………………………………………………………………

 6話まで観ました。2023.05.16

 皆様のレビューにあるように、ある意味衝撃の6話でした。私、あまり作画を気にしない方ですが、かなりヤバくなっているのは分かります。

 顔見知りにそのへんで遭う展開は、一回目の出がらしを観ているような感じです。

 もっと、一回目の人脈を活かせば、効率良く立ち回れそうですが、なんか…主人公の思慮が浅いです。

 もう、挽回は不可能でしょうが後半に期待します…。

……………………………………………………………………… 

 4話まで観てのレビューです。2023.05.04

 主人公の昔の知り合いがそこら中にいる中で冒険します。せっかく二度目の人生プラス異世界なのに、意味があるのか不明です。

 1から異世界で人間関係を築いていくのに耐えられない、早く俺tueeeeeeeeee!を観たいせっかちさん向けなのかな?

 今の所、1から関係を築いていくよりも、キャラクターの情報が少ないため、主人公もあまり大活躍してない様な…。

 5話以降も旧知の人物を訪ねる旅を続けるようですが、全然俺tueeeee!ショートカットになっていません。

 普通に一回目から作った方が面白い様な気がします。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 6

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

元勇者、かつて救ったはずの異世界に舞い戻る

この作品の原作は未読です…って、レビューを書くためにwikiをチラ見したら、原作は全5巻で完結しているみたいでした。
漫画版は現在でも連載が続いているようですけれど…

声優陣は豪華です。
かおりん、さおりん、ファイちゃん、碧ちゃん、みっくに唯ちゃん…

この作品には「リヴァイア」というキャラをファイちゃんが演じているのですが、最初声を聴いた時、いのりちゃんかと思ってしまった結果、暫くの間、勘違いし続けていました^^;

あとは、さおりん、こと大西さん…
さおりんボイスが聴けるのは個人的に嬉しいのですけれど体調は大丈夫でしょうか。
体調不良を発表した声優さんの中では断トツの仕事量をこなしているような気がします。


かつて異世界であるエクレールへと召喚され、
人間族、獣人族、魔族による戦乱を収めて世界に平和をもたらしたセツ。

種族間を越えた平和という初めての偉業を成し遂げたセツは勇者と称えられたが、
戦いの後で元の世界へと転生させられてしまい、
現世で二度目の人生をやり直すことになってしまった。

勇者としての記憶と力を持ったまま二度目の人生を送りセツが高校生になった時、
何の因果か再びエクレールへと召喚されてしまう。

別人となったセツが二度目の異世界召喚をされると、
エクレールでは5年の月日が流れており、世界は再び戦乱の兆しを見せていた。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

自力、或いは自分の意志とは関係なく、同じ異世界に2度召喚される事例は珍しいと思います。
物語自体も、この設定を上手く活かした構成になっていたと思います。

1度目の時はきっとセツのみが召喚されたのでしょう。
勇者開眼を果たしたセツにとってその無双っぷりを見る限り、1度目の世界を救ったのも決して簡単では無かったと思いますが、今度はクラスメイトも一緒に召喚されてしまったんです。

状況としては、リアル版SAOのアインクラッド編といったところでしょうか。
この異世界で命を落としてしまったら、もう二度と現実世界に戻れることはないのでしょう。
クラスメイトのその常に危険と隣り合わせという緊迫感には少々物足りなさを感じましたが、これもセツの幼馴染である夕陽の立ち位置を勘案すると、存在もそこまで際立っていなかったので結果オーライかと。

でも原作は全5巻だったんですね。
ですが、それならそれで合点がいきます。

ラストの展開を見て、もしや次の冒険譚があるのでは…と期待していました。
でも、全5巻と知り、あれが本当の物語の終わりなんだと思うと、妙にしっくりくるんです。
もしかすると、原作では目的地に向かうまでの道筋が描かれているのかもしれませんが、次々と世界各地を巡り、挨拶を交わしていく状況からそのままエンディングを迎えても、少しも不思議じゃないんですよね。
寧ろ物語としては上手く纏まっている方だったのではないでしょうか。

アニメーション制作はスタジオエルさん。
TVアニメはこれまで「ジビエート」しか実績がありません。
でもジビエートは共同制作作品でしたが、この作品は単独で請け負う初作品ということになります。
これまらの活躍に注目ですね。気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、秘密結社ニルヴァージュ∀さんによる「Continue Distortion」
エンディングテーマは、メイビーMEさんによる「Be ambitious!!!」

1クール全12話の物語でした。
基本的にリアルで追いかけていましたが、終盤の数話の視聴とレビューがすっかり遅くなってしまいました。
視聴が滞ったのは単に時間が捻出できなかったからで、作品自体は総じて楽しみながら視聴できたと思います。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 4

大重 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

多少珍しい設定かと思ったのですが… 低クオリティですね

召喚2回目、というのが独自性ですね。
とはいえ… ゲームとかの1で異世界を救って元の世界に戻った主人公。再び世界の危機に再召喚されて2が始まった、という展開はまああるかと思うので、別に斬新というほどでもないです。

さてこのような話は、いかに存在しない1を自然に理解させ、2の世界にスムーズに入り込ませるか、という問題があり、普通の話より難易度が高いように思います。
それをどう解決するのか、楽しみに見てみましたが…

正直論外ですね。
問題を認識すらしていないようで、普通に問題しかありませんでした。

視聴者置いてけぼりで、既存キャラとやり取りを繰り広げる主人公…。

…何がなんだかさっぱりわかりません。
いや、どういう関係かはわからなくもないけれど、わかるってのは魅力的に思えるかどうかってことなんですよ。

アニメが始まった時って、そりゃキャラのことは全然知りません。
幼馴染だって出てきたヒロインだって、視聴者からすれば初対面です。
でもその態度や主人公の反応などから、視聴者も幼馴染だと認識できるのですよ。普通の物語のレベルなら。
本作は結局、キャラ紹介という最低限のレベルにすら達していないのでしょうね。 

で、主人公も全然酷い。
他のクラスメートより圧倒的に優位な立場にありながら、それを表明して周囲を導いたりしないんですか?
同級生ですよね? そんなに仲が険悪にも見えませんでしたが。

陰キャで目立つのが嫌だとか、それなら影から守れば、と思いますが、何か理由でもあればまだしも…。

というか自分にとっては指一本で倒せる雑魚で、他の大勢にとっては命の危険性があるくらいは、わかっていますよね? 2回目なんだから。
だったら速攻で片付けてあげるべきでは?
訓練にならないから手出しするな、と言われたならまだわかりますが。

とにかく2回目なら普通はこうするだろう、という予想をことごとく悪い方向に裏切ってくれて、まあ駄目駄目ですね。

でもここまで酷いと、ちょっとだけ、見て文句を言いたい衝動にも駆られますね…。

まあ本数次第ですね。切ってもミリも惜しくありません。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 0

72.7 19 2023年度の仲間アニメランキング19位
機動戦士ガンダム 水星の魔女 Season2(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (292)
972人が棚に入れました
その魔女は、ガンダムを駆る。 A.S.(アド・ステラ)122―― 数多の企業が宇宙へ進出し、巨大な経済圏を構築する時代。 モビルスーツ産業最大手「ベネリットグループ」が運営する「アスティカシア高等専門学園」に、辺境の地・水星から一人の少女が編入してきた。 名は、スレッタ・マーキュリー。 無垢なる胸に鮮紅の光を灯し、少女は一歩ずつ、新たな世界を歩んでいく。

声優・キャラクター
スレッタ・マーキュリー:市ノ瀬加那
ミオリネ・レンブラン:Lynn
グエル・ジェターク:阿座上洋平
エラン・ケレス:花江夏樹
シャディク・ゼネリ:古川慎
ニカ・ナナウラ:宮本侑芽・白石晴香
チュアチュリー・パンランチ:富田美憂
デリング・レンブラン:内田直哉
サリウス・ゼネリ:斧アツシ
ヴィム・ジェターク:金尾哲夫
ニューゲン:勝生真沙子
カル:小宮和枝
ネボラ:沢海陽子
ゴルネリ:斉藤貴美子
ラジャン・ザヒ:花輪英司
ラウダ・ニール:大塚剛央
フェルシー・ロロ:高田憂希
ペトラ・イッタ:広瀬ゆうき
セセリア・ドート:山根綺
ロウジ・チャンテ:佐藤元
プロスペラ:能登麻美子
マルタン・アップモント:榎木淳弥
ヌーノ・カルガン:畠中祐
オジェロ・ギャベル:KENN
ティル・ネイス:天﨑滉平
リリッケ・カドカ・リパティ:稲垣好
アリヤ・マフヴァーシュ:島袋美由利
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

女性の男性社会への間違った復讐劇…だから魔女なのか?

 さて、23年を代表するアニメとして、通しで2回目の視聴をしました。リアルタイムで考察していたよりも素直に視られたかなあという気がします。
 その結果、非常に深く面白く感動できる話だということを再認識しました。

 ウテナを彷彿とされる設定から始まった本作ですが、最後はプロスペラマーキュリーの復讐譚となります。夫を失った妻と娘ですね。
 ウテナが女性が裸なって王子様幻想から脱して自立せよ、のような結末でした。一方本作はあえて言葉を飾らずに言うと、ウテナで提言した女性像に対して、女性たちの強くなり方、男社会への復讐のやり方は間違っている、という話に見えます。というのはやはりクワイエットゼロの形状はどう見ても女性器のアナロジーです。クワイエットゼロは個人の復讐であり、間違った復讐です。
 一方でそれを壊すべく発動した、送電器に偽装した兵器は男性器のアナロジーでした。要するに性によっていがみあうことで生じる分断の象徴ですね。

 魔女というのはガンダムを操るものでありガンダムを作るもの。パーメット粒子というものを操れるものです。パーメット粒子は情報の塊ですから、情報を操る女たちの復讐劇、つまりフェミニズムの誤った形の実行かなあと現時点では見えました。ここはまた考察したいところです。今回気が付いた部分なので。

 一方でグエルがなぜあんなに極端な古風なキャラだったのか?ですね。力こそ正義とか分厚い鎧をかぶったような性格、威圧と権威主義は古い男性性の象徴でした。彼のような生き方をしていると、女性=スレッタに婿の地位を奪われるところからスタートしました。

 つまり、彼は間違った男性性の否定をするためのキャラだったのかなと思います。
 親殺しはすなわち男にとっての成長です。彼は裏方というかサポート役に回ったのはなぜか?あのフェンシングの一騎打ちは本当に実力だったのか?

 シャディクはグエルと対照的な、スマートでクールなキャラです。現代的な男性性だと言える気がします。彼は自分の信じる正義を陰謀によって実現しようとします。つまり、目的の為なら手段を択ばないという現代的な生き方の象徴だったと思います。何を考えているかわからない、常に茶化したような態度なども非常に今風です。

 で、ミオリネですが、彼女は最高の地位の後継者であり、トロフィーワイフでもある…ように見えて、実は父親の愛情ともっと視座の高い理念を理解できない優等生少女の象徴でした。命のやり取りや差別による貧困や争いの現実を知り打ちのめされました。
 彼女の髪型の変化にも注目です。大人びた髪型にした後の落ち込み方。部屋に引きこもった後がなんともいえませんでした。

 母親の遺伝子コードにより彼女は目的を達成するわけですが、親の子を思う気持ちの象徴ですね。
 これはほぼすべての主要キャラに言えますが、単純な「大人なんて」という子供の視座の問題意識で、一段上の現実の世界で生きている人たちを馬鹿にする今の子どもたちのアナロジーも感じました。まあ、ユーチューブを見て世の中間違っていると学校で騒いでいる子供たちですね。 その証拠にこの3人の行動が学校で考えていた思惑が全員失敗に終わります。

 彼らはお前は一人で生まれて生きてきたのか?というくらい不遜です。自分の遺伝子がどこから来たのか、そして自分が遺伝子を残す役割を果たさなくていいのか。

 一方で、世界をメチャメチャにしているのも資本主義の理屈であり、その点において大人は間違っているのですが、それは文明の恩恵が得られる原因でもあるので非常に難しいことです。

 スレッタです。母親の目的のために型にはめられた教育を受けた娘。毒親問題ですね。と同時にエアリアルという、スレッタを庇護するものの象徴から、キャリバーンといういう自ら戦うガンダムに乗り換えるということの成長です。庇護されてきた家族を自らの手で暴走を止め守り救済しました。
 学校生活やミオリネなどとの交流や、挫折の果てに成長して行くところなどが丁寧に描かれました。

 他に秀逸なキャラは沢山いて、それぞれの生き方を追うだけで多様な生き方が見えてきて、しかも、どこにも正解の提示がない、というのが本作の特に優れてていたことろだと思います。

 それと終わり方ですけど、やはり資本主義体制というのは簡単に変わるものではないということです。そのために必要なのは何か?それが学校という事だと思います。つまり幾つもの世代を通じないと急に変革など起きない、今学校ですべき事があるんじゃないの?という風にも見えます。

 アーシアン、チュチュやニカとガンダムパイロット2人と比較するのもいいと思います。つまりアーシアン側の2人がなぜ魔女、つまり情報を操るものとして描かれたのか考えると、分断とか親ガチャで騒いで相手を攻撃するよりも、努力して生き方を見つけろと言うようにも見えます。

 ということで、ガンダムというメカや企業とか軍の設定にはほとんど興味がいかないでキャラが何を意味しているのかばかりを見てしまいました。

 まあ、メタ的な意味でガンダムが消えるところを見て、ちょっと思うところはあります。

 OPは1クール目の祝福に比べるとちょっと凡庸でしたね。EDはアニメが良かったです。絵も綺麗だし意味深でした。


 本作は兵器とか戦争のようなテーマとかニュータイプというコミュニケーション論が中心だった過去のガンダムより、現代的なテーマを的確に描けた名作だと思います。
 本作を見た後だと、富野ガンダムが古く見えてきます。もちろん、今でも名作と呼べる作品は沢山ありますが、時代性と言う点で本作は現時点ではテーマ性が既存のガンダムから脱してアップデートされていました。

 アニメも綺麗だし、2クールの中に密度濃く、いろんな視点を入れてかつ面白い話に仕上げたと思います。

 物語の展開に若干ご都合主義があるものの、20年代以降の作品はテーマとエンタメの融合を優先して、展開の不自然さは多少目を瞑ったほうが良いと思います。

 本作のターニングポイントというか視点がはっきりするのは、19話と21話でしょうか。

 評価はオール5に修正します。初回は分割2クールで2クール目は集中できてなかったですね。今回見て話の深さに感動しました。特に主要4人のキャラがとても良かった。
 もう2回くらいあとで見たいですね。本当に深くて面白かったです。


以下 視聴時およびその後の考察レビューです。


{netabare}this is the story concludes the witch from mercury って出た以上、これでお終いということでよろしいのでしょうか。
 やはりシェイクスピアの「テンペスト」オマージュでメインキャラは誰も死にませんでした。何を言っているのかは本編でご確認を。トマトの人は気の毒ですけどね。

 PROLOGUEからのつながりでいえば復讐は何も生まない。という結論であると同時に一つの事件では何も変わらないのか?という感じに見えます。1年戦争のアバオアクーの結論で何かが変わったような気がした初代ガンダムでしたが結局その後も延々と続いたガンダムを連想します.
 が、その変わらなさをあえて連想させる終わり方だった本作の方が、少しずつの変革に向かいだした、という希望につながるような気がします。

 というのは、ガンダムが消えていくシーンです。あれが象徴的でした。まさに消滅して行きました。と同時にガンダムの素材が維持できないということはパーメットリンク消えたのだと思います。つまり、オカルトにも似たニュータイプのようなものは残らないということでしょう。
 ガンダムとニュータイプ=パーメットリンクはもうないよ。つまり、水星の魔女はこれ以上作ると蛇足になるので続編はないよ、ということだと思います。

 エリーが小姑ということは、まあ、そこはハッピーエンドと言えるのでしょう。戦争と医療というテーマがなかなか面白い作品でしたが、思っていたよりもスケールの小さな終わり方でした。

 
 結末については少し咀嚼したいと思いますが、しかし、平穏な終わり方という最も意外なほうに持って行ったのは、ある意味上手い裏切りですよね。なかなかいいと思います。

 ウテナ的な終わり方が見たかったですけどね。それだと今の時代にそぐわないのかも。逃避や急な変革じゃなくて、意識改革こそ新時代には必要な事なのかもしれません。つまり、ガンダムという超兵器=1つの答えで何とかなるような処方箋はないし、単純な力では何も変わらないよ、と。

 なんとなく宇宙世紀もののガンダムを追っている視聴者およびステークホルダーに対する引導に見えなくはないです。これをやられるとシードはまだしも、ハサウェイが色あせてしまう気がするのですが、大丈夫でしょうか。

 前半と後半のバランスが悪い気もしますが、どうしてもトマトの部分。つまり学園の内と外というのを中間に持って来たかったのでしょう。それは我々のような成人ではなく、本来ティーンに見て欲しいという事なのかもしれません。
 音楽は1期の方が圧倒的に良かったです。最終回はズル過ぎ。

 やっぱり構成はちょっと減点したいかなあ…もう2話、26話で出来なかったんでしょうか。まあ、言いがかりですけどね。むしろ説明が足りないからこそ、自分の頭で考える楽しみがありました。
 そう…こんなに楽しんだアニメは久しぶりです。もう1回どこかで見て、総括したいですね。

 ということで、非常に良いガンダム、良いアニメでした。制作陣に感謝を。


追記 学校が舞台だったことをどう読み取ればいいのか。

 ガンダム史上初めて学校が舞台でした。1期終わりの時点ですと、戦いの形だけ教えて、実際人を殺すのに役立たないということで学校の無力さを歌っていたのかなと思っていました。

 ただ、最後ですよね。学校のつながりで仕事をしていました。習った事はあまり役に立たないけど、つながりが仕事になるということでしょうか?

 資本主義社会の矛盾…結局大企業が勝つという雰囲気の中でしたが、しかし、アーシアンやどの企業に属している子供たちも、一緒に働いてましたよね。垣根を超えるのは新しい世代だというのと共に、学校時代に一生懸命やったこととつながりが花になる、という意味かもしれません。

 現状肯定ではなく、現状否定の物語ではあると思いますが、やはりガンダムによる一発逆転はないよ。次世代は若い人たちが学校でしっかり勉強して作っていってね、という事かもしれませんし、結局は親の背中を見ながら子供は育つという風にも見えました。

 また、ガンダムの技術はちゃんと医療に役立っているという感じもありました。戦争の傷跡を見せると同時に科学が肉体を補っていました。あとミオリネが持っていたトランクも同じ技術?



再追記です。

 ウテナ設定ですね。関係ないじゃんとは思いません。なぜかといえば、やはりガンダム・スレッタ・キャリバーンはウテナカーの対比だったからです。
 ウテナは王子様幻想とか闘いに明け暮れる学校という制度から裸で脱却し、女性の生きざまについてもう一度考えろ、という投げかけで終わっていました。

 本作については、逃避だけでなく提案がありました。今の社会の枠組みの中でどう生きるのか?ということです。
 上にも書きましたが、ガンダムでの一発逆転はないし、ニュータイプのような科学技術では分かり合えないということに加え、ウテナのような逃避も何も生み出さない。復讐は虚しいだけ。それよりも自分で目標と居場所を見つけ、少しずつ社会を変えて行こうという風に見えました。

 つまり、脱ガンダムと同時に脱ウテナということでしょう。だから、ウテナとの対比として百合設定が活きてきました。






以下 視聴時のレビューです。


15話 考えながら見ると面白い。新旧世代の橋渡しとなるガンダムの再定義にふさわしい作品。

{netabare}  15話(2クール3話)までで本作については、設定を考察してどうこう言う話ではないことは分かります。というか隠す気が無いくらい結構基本的な設定の構造はヒントを意図的にばら撒いていました。

 学校という牧歌的な舞台を描きつつ、外の不穏な世界を徐々に読み取らせていった1クール目が活きてきています。

 全員が信念に基づいて動いている。そして単純な悪意だけで動いている人はおらず、正義のためにやっているということでしょう。地球と宇宙の分断もそうですし、企業の経営者の考え方もそうです。
 あるいは医療という人を救う技術と兵器という人を殺す技術というテクノロジーの2面性も入っています。核開発時のアナロジーは強く感じます。

 結果としての戦争と対立。それがまるで宿命のように描かれています。これを国家に置き換えればほとんど現代の世界の状況そのものです。

 また、進歩したテクノロジーのブラックボックス、医療の生命倫理などなども読み取れます。親と子の意見の違い、毒親。そういったものがストーリーに組み込まれていて、素晴らしい脚本だと思います。15話のいろんな親子の関係を描いたのは良かったですね。2クールという情報が本当なら、それがいい方に作用しているのでしょう。テンポがいいし飽きさせません。
 また、単話しかでてこないような登場人物にドラマを感じさせる演出は大したものです。

 富野監督の時代とは違う。宇宙時代ではなくテクノロジー時代の新しいガンダムです。「テクノロジー」「多様性」「世代」「経済」「両義性」が生み出す摩擦により生じる人類の混乱。非常にアップデートされたテーマを描いています。
 それがまた無理なく1期の種まきからの続きとして描けているのがいいですね。ちょっと説明しすぎな気もしますが、分かりやすくしないと振り落とされる人もでてくるのでしょう。

 当然人間ドラマが中心になるわけで、既にロボットアニメではなくなっています。
 本作の楽しみ方は、考えることでしょうね。今我々が生きている家庭から世界戦争までを本作を見ながら考えることでしょう。EDのフワフワした捉えどころがないアニメを見ると不穏ですけど、おそらくはそこにヒントを隠しているのでしょう。スレッタの髪と衣装の感じから「女」を強く感じます。そういうテーマもでてくるのでしょうか。

 エンタメとしても緩急があって、複雑だし面白くできています。ガンダムの再定義作品にふさわしい出来だと思います。 {/netabare}


17話 面白過ぎて草。過去のいろんな作品が思い浮かびます。

{netabare}  SF的な問題として、エリクトの精神あるいはゴースト(魂)はどこにあるか、ですね。どうもコピーしたような雰囲気でしたので、この問題をスルーされてしまうと、深さが半減する気がします。
 逆に鉄腕アトム問題にもなりますが、それは本当の家族なのか?人格とは?という問題に肉薄できれば素晴らしいと思います。

 その一方で、グエル、ミオリネ側の親の意思を自分の意思で継ぐ、スレッタ、エレン側の毒親にコントロールされているのか、という対比があります。これは分かりやすいですが、2つ。グエル、ミオリネ側の意思もどうも操られている感があります。それがクワイエットゼロにつながる感じです。
 クワイエット・ゼロ。静寂そして零。そこがコロニー落としになるのか人類補完計画みたいになるのか。一方で、過去の遺物を消し去るために、親世代が自らの滅びか新世代の旅立ちを計画しているのか。

 メタ的に見ると日韓関係やバブル崩壊後の失われた30年のような世代間の責任問題にもつながってきます。分断の責任。これを相手に押し付けるだけでニュータイプというオカルトに救いを求めるだけだった旧ガンダムシリーズの引導としての作品です。

 ここを見ると「すずめの戸締り」の評論が無力だったことを想起します。あれだけ新海誠氏に稼がせてもらったユーチューブのインフルエンサーが何一つ分解できませんでした。まるでなかったことのようになっています。
 当たりまえですね。宮崎駿監督を認めつつ、旧世代はもう捨てようよ。つまり50歳以上の世代は自分たちの体験や知識価値観で、もう現代をネガティブな意見ばっかりで引っ掻きまわさないでよ。過去は悼みつつも新しい世界を覚悟して生きて行くからという話ですから、自己否定を突きつけられました。

 となった時に、本作ですね。過去のガンダムの否定はもちろんですけど新しい世界と価値。SNSもネットワークも当然の価値観に組み込まれた「ユーレイデコ」的な他人の言葉による不自由。自分の欲望は誰の欲望なの?という話、つまり構造の奴隷の中でも主体的に生きて行くのはどういう意味なのか、と言う要素も感じました。
 グエルが地球で体験してきた意味とか、その辺は効いてくるのでしょうか。うーん。と考えるとちょっとミオリネの思想のバックグラウンドが弱い気もしますね。これからかなあ。

 で、その元凶となるプロスペラの思惑は?というところはこれからなのかなあ。単なる復讐劇だと浅い気がしますので、やっぱり逆シャアの思想になるのかなあ。クワイエットゼロは。ただ、そこに過去の世代の責任を後に引きずらないという考えが入ると新しくなりますね。

 ゼロ…ゼロかあ。「日本人を名乗るみなさーん、お願いがあります…」もちょっと思い出しますね。


追記 総集編なので残念。ですが、今回企業グループが地球も宇宙も牛耳ってました。ということは、GAFAMのことのような気がしてきました。今まで宇宙と地球の対立軸で語られて今回も今のところ地球が敵っぽく見えますがどこか敵の正体が見えてきません…というか、何のために何と戦っているストーリーなのかが見えてきません。

 この見えない敵というのがGAFAMのことの気がしました。だからガンダム=ガンドアーム=禁断の技術、技術開発、つまりデファクトスタンダードの奪い合いがメインになっているのかなあ、と思いました。{/netabare}



18話 最高過ぎる。面白い。来週「一番じゃないやり方」ですね。

{netabare} 不穏です。「一番じゃないやり方」もう言葉が不穏です。むしろ、SFの名作「たったひとつの冴えたやり方」の否定ならいいですけど。つまり、ミオリネかグエルの自己犠牲に焦点が当たるんでしょうか。とにかく不穏でドキドキします。主要キャラの死が少ないのが気になってるので、どうなるんでしょう?
 そして、やはり人類補完計画の下地になるような技術に焦点が当たり始めました。最後の最後でミオリネVSプロスペラの予感です。

 まあ、それはいいとして、本当にこの作品いいですね。最高です。毒親かと思ってたプロスペラがそうでるとは…ドローンのような追従するタイプのガンダムのサブ機(Xガンダム的なやつ?)もありましたが、つまり、子供が犠牲になるガンダム、そして、少年の自己拡張としてのガンダムを否定です。

 あなた方の望むガンダムじゃないんだよ。というメタ的な視聴者へのメッセージの意味だとしたら最高です。ガンダムの力ではなく自分の力で立て…きついメッセージですね。

 作画ですけど、今週は発色が綺麗だった気がするのですが…ミオリネ美人でしたし、他のキャラもすごくビビッドでした。特に髪が良かったです。
 それにしてもミオリネ…彼女の内面が早く見たい。そして、その選択は?
 あと婚約者…なんかスレッタだと子供の遊びだったのに生々しいこと。なんか微妙にエロくて良かったです。まあ、そうではなくて2人の思惑がなんかあるのかもしれませんが。

 この作品2クールが前提なんですよね?そのせいでしょうか。いつものガンダムみたいに遊び回もないし、本当に密度が濃くていいです。最高です。 {/netabare}


19話 盛り上がってきました。ここまで来たら一度ガンダムにピリオドを打てばいい。

{netabare}  佳境に入ってきました。どんどん面白くなって行きます。

 母と娘…そして娘たち。そして復讐劇からスレッタを解放したエリ―。分断に直面し無力を露呈するミオリネ。学園から離れて始まる生徒同士の本当の意味での戦い。

 いままでの学園パートで描かれていた、牧歌的な雰囲気が一気に収束してゆきます。が、こうなるのはプロローグあるいは1期の頭数話見ればわかったことだし、それを隠そうともしていません。

 では、その意味するところ、つまりどこに向かうか、です。こうなるとクワイエット・ゼロはつまりモビルスーツを全て破壊する…つまりガンダムの歴史を一回リセットしようという意味に見えます。
(クワイエット…黙れの意味があるので、ファースト厨の老害黙れという気もします)

 そうじゃない、平和利用しようよ、というのがミオリネですね。企業体はガンダムを兵器として利用する。

 そこでスレッタは?という展開になりそうです。スレッタは覚醒の予感です。家族への回帰…新しい家族の形…今回ガンダムの能力の使用方法のさらなる拡張の可能性が見えました。
 やはりガンダムを使った新しい人間のコミュニケーションに帰着するのでしょうか。

 あるいはですけど、皆騙されたと思っている「ウテナ」ですね。やっぱりスレッタ=ガンダムでミオリネと共に全裸で荒野=宇宙へ…だと最高です。
 もうここまで来たら、大河内脚本やらかしてほしい。そしてガンダムにピリオドを。

「一番じゃないやり方」の意味は自己犠牲ではなく、みんなが善かれと思ってやっていることがベストの選択になっていないということで、ゲーム理論の話みたいに見えました。つまり皆の戦略的選択を変更する要因がなく、しかしゲームの結果、つまりナッシュ均衡解がパレート効率、すなわち戦争ということですね。 {/netabare}


21話 髪型はスレッタの髪型はいつ変わるのでしょうか?

{netabare} エンジェルハイロウ+モビルドールシステム?サイコフレームかもしれません。大量破壊兵器としても機能するんでしょうか。ガンダムのラストは大量破壊兵器との戦いです。ソーラーシステム、コロニーレザー、ジェネシス…つまりガンダムマナーはしっかり受け継いでいます。

 プロスペラはエリーとともに復讐は果たすのでしょうが、スレッタをガンダムから下ろした意味を考えれば、当然スレッタのことも愛しているのでしょう。
 結果的にプロスペラは何かと刺し違えて、スレッタ(+ミオリネ)を守るために殉じる気がしますが、これは読みというより本作の意味を考えるとそうあって欲しいということです。

 やはり最後はウテナ的な二人の旅立ちで在って欲しいなあ。水星か他のところでやり直しかなあ。

 この第2クールですが、要するに本作は議会連合とかベネリットグループとグループの数社が学園の子供たちとの対応関係になっているので、設定がややこしいように見えますが、ここで重要なのは各子供たちの親との関係でしょう。エレクトもクローンでしょうがクローンとして生まれてきた意味を問われれます。

 ですので、敵対の図式はプロスペラの復讐と企業・議会の「大人たち」になるでしょう。では子供たちはどういう選択をするのかが、本作第2シーズンの意味です。

 で、第2クールで肝心なのはやはり髪型でしたね。髪型が変わる=大人の世界に入る。その途端実際の戦争と人の生き死に関わるということでした。そしてスレッタの髪型がまだかわってないですねえ。チュチュの髪型は変わって欲しくないですけど。


 今回のガンダムは過去SFのオマージュまではいきませんが、何か過去のSF的発想を感じます。で、マキャフリーという人のSF小説で「歌う船」シリーズというのがあります。
 この「歌う船」を知っていると、エリクトの設定そのものなのであまり悲壮な感じがしていないなあ。特に「旅立つ船」のヒュッパティアが可愛いので、SF好きな方は。{/netabare}


22話 アニメはたった1つのシーンの為だけに存在することもある。

{netabare}  前半話が猛スピードで過ぎて行き、ガンダムあるあるのフェンシング対決など一瞬で終わってしまいました。

 が、いいんです。いろいろ展開とかテーマを考察してきましたけど、要するにスレッタ覚醒、自力でガンダムを操縦する…そして母親と対決。そのシーンこそ私は見たかったということです。

 もちろん半年以上かけて見続けたせいもあるでしょうけど、本当に良かった。最高です。アニメ作りは、たった1つのシーンのために存在するということもあり得るでしょう。今回で私にとっては、1つのカタルシスでした。
 もし、後は自分で考えろと今回で最終回であったとしても、私はいいと思います。いや、嫌ですけどね。それくらいこのシーンを待ち望んでいました。

 スレッタは無茶をするなといわれても無茶はするでしょう。大河内脚本なので悲惨なのも覚悟しています。していますが、ハッピーエンドの一縷の望みをドキドキしながら待ちます。あとは結末を見守るだけです。{/netabare}


23話 もう少し肉親同士の結論をじっくり見せて欲しかったなあ。

{netabare}  データストームを停止するコードをプロスペラが変えたと言っていて、ミオリネの遺伝子に組み込んであった言葉で停止して「お母さん」と言っていたので、プロスペラがミオリネのお母さん???と一瞬混乱しました。良く良く画面を見ていると、停止コードの入力画面と管理者権限のエマージェンシー用の画面を切り替えてたんですね。
 つまり、デリングの妻への愛なのか、夫婦のミオリネへの想いなのか、母の残されたメッセージなのか知りませんが、そういうことなんですね。

 設定とか裏設定とか、そういうのはいくら分かりづらく組み込んでもらってもいいんですけど、ここはもうちょっと入力のインターフェイスを分かりやすくかえるとかしてほしかったです。

 その意味でいうと、戦闘シーンは削っても、もう少しミオリネとプロスペラの舌戦が欲しかったなあ。
 もちろん人間は気持ちが昂るとどんな議論でも相手を受け入れなくなるでしょうからなにかもう一つ、ミオリネ・スレッタ・デリング・エリー・プロスペラおよびミオリネの母親の遺志の関係で、何かエピソードが欲しかったです。

 その点では、グエルの兄弟は後始末としては意外性が何もないので、もっと短くしても良かった気がします。

 ということで、いよいよです。巷では本作はテンペスト(シェイクスピア)のオマージュ云々という話がでています。
 キャリバーン、エアリアル、プロスペラ、データストーム(嵐)ですので、まあ、そういう意図もあるのかもしれませんが、復讐譚で名前だけじゃん、と思ってましたが、ひょっとしたら「関係者が一人も死なない話」という意図もあるかもしれません。
 グエルとデリング等々を見るとそんな気も…と言う事は死んだと思っていた人が…???{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 16
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

連鎖する【呪い】、そして・・・

●繰り返される【ティタノマキア】

ニュータイプのララァ・スンは【オカルティズム】の象徴的存在であります。

ララァの搭乗機は「エルメス」、{netabare}ギリシア神話の【ヘルメス】であり、
ローマ神話の【メリクリウス】であります。

【メリクリウス】は英語で【マーキュリー】といいます。

【マーキュリー】は水星でありまして、水星神【ヘルメス】は【錬金術師】であり
【水星の魔女】に繋がるわけであります。

【錬金術】は【黒魔術】とほぼ同じものでありまして、
【666】が示す【禁断の秘術】に一致します。

【ネクロマンサー】が使う【ネクロマンシー】も【黒魔術】の一種であり、
「人形使い」の「ゴーストハック」と同じ意味合いがあります。

「クワイエットゼロ」は恐らく【ネクロマンシー】のような遠隔操作を可能とする技術でありまして
それは【ムーンショット計画】で示された10体もの「アバター」を一度に遠隔操作できる
テクノロジーに繋がる話であると考えられるわけであります。

【ムーンショット目標】で示された「人類アバター化計画」の推進により
神話とフィクションと現実が融合された新世界が誕生するのであります。

スレッタは母と姉に対峙すべく【キャリバーン】に乗ることを決意します。

【キャリバーン】の名前の由来はシェークスピアの「テンペスト」に登場する怪物
キャリバン=カリバン(Caliban)でありまして、「人食い」(canibal)を意味します。

「人食い」は「天国大魔境」の「ヒルコ」、そして巨神族の長【サトゥルヌス】に繋がります。

【ティタノマキア】とは親子同士の「食い合い」、「殺し合い」でありまして
「ガンダム」とは「人食い」の「巨神族」を表す存在なので、ガンダムでは残酷な死が
当然の如く描かれるのであります。

人食いのキャリバーンに乗る直前のスレッタはミオリネと彼女の母が関わる
トマトの遺伝子コードの話をします。

贈り物を贈る女性=「アネシドラ」とは「パンドラ」の別名でありまして
ミオリネとは「パンドラ」であるということを示唆しているのでありましょう。

【禁断のテクノロジー】は恐らく母から娘のミオリネに受け継がれたようにも思えました。

キャリバーンに乗る直前のこのシーンで気になったのはトマトの遺伝子コードの話をしてる最中に
スレッタの後頭部辺りに何か装着しているのが見えたことでありまして、
恐らくそれは「阿頼耶識システム」のようなものなのかもしれませんが、
左側から見るとそこに「コロナ」と読める文字が記されていたのであります。

コロナと言えば「コロナワクチン」でありますが、「コロナワクチン」は
遺伝子細胞治療の一環であり、しかもアストラゼネカの「ウイルスベクター」ワクチンには
DNAが内在されており、これが意味するのは、遺伝子組み換えの人体実験が
既に「現実世界」で始まっているということであります。

パンドラの贈りものは、開けてはいけない箱だったのでしょうか?
それが希望となるのか、災いとなるのかは、未だ不明であります。{/netabare}



●鏡に映るもの

ギリシア神話の【女神】は魔法を使う【魔女】でもあります。
【魔女】の姿は鏡に映る【女神】の真実であります。

{netabare}【魔女】は【魔族】であります。

ということで、【ベル】という名の【魔女】が「ガンダム」に対峙することにより
「真実」が映し出されるのであります。

【魔女】とは本来【魔族】であり、白雪姫に「毒【林檎】」を与え死に至らしめる
【エデンの蛇】に相当する役どころでありました。

鏡に映る真実を捻じ曲げ、【魔女】を「魔法少女」にデフォルメし聖なる存在に改変する
発想こそが【グノーシス主義】であります。

白雪姫の「白」には聖なるものの意味合いが
魔女の「黒装束」には邪なるものの意味合いが、込められていましたが
【グノーシス主義者】の活躍により見事に【逆転】されてしまいました。

【ベル】という名の【魔女】が「ガンダム」に対峙するのは必然であり
故に鏡の真実を見極める必要があるのだと考えるべきでしょう。

【林檎】あるいは「毒【林檎】」は【禁断の果実】であり、禁断のテクノロジーを表します。
【遺伝子操作のテクノロジー】が現実世界でも解禁されることになるでしょう。

スレッダ・マーキュリーはそれの暗示であります。
例えば綾波レイ、「エルゴプラクシー」のビンセント・ロウ。

大阪万博以降に計画は急ピッチで進むことになるでしょう。


学園に通うスぺーシアンはどいつもこいつも糞であり、鬼畜であると推測されます。

学園に通うスぺーシアンの子倅共は例えば「GAFA」のように戦争ビジネスでぼろ儲けした
企業経営者の親の脛をかじってのうのうと生きている特権階級であり
勝ち組には弱者を搾取する権利が当然のようにあると信じる【優生思想】
に毒された独善的な思考回路を持つ種族なのでしょう。

世界最大の軍事大国アメリカ合衆国の本質は「株式会社アメリカ」であります。

独立戦争により英国から独立したように思わせておいて、実質的には財政難により
英国の「金融マフィア」に屈服し、以降【国際金融資本】と呼ばれる株主たちの利益追求
それだけのために活動する株式会社に成り下がりました。

米国最大の公共事業とは戦争でありまして、国費を湯水のようにじゃぶきゃぶ注ぎ込んで
世界各地で戦争を引き起こし、戦争ビジネスで荒稼ぎするということを馬鹿の一つ覚え
みたいに繰り返しているのが株式会社アメリカの実態であります。

日本を含むNATO諸国はウクライナ紛争の責任はロシアにあると断言してますが
そもそもの紛争の原因をCIAなどの工作機関を使って作り出したのは株式会社アメリカであります。

戦争ビジネスで儲けて株主還元するというただそれだけのために戦争は無理やり引き起こされます。

ロシアもこのビジネスのグルと言えばグルですが、より大胆により強引に
国際紛争の火種を生産しているのは株式会社アメリカであります。

国際金融資本が世界的経済システムを確立した以降に起こった近代の戦争は
漏れなくビジネスとしての戦争でありました。

日本の欧米列強に対する自存自衛のためのかつての戦争も目的としては真っ当であるようでも
実質はビジネスに利用されただけの消耗戦であり、ウクライナ支援という名目で経済支援しても
支援金が武器を購入に充てられ武器商人と株主を潤わせるいつものお約束パターンなのであります。

ガンダムシリーズではジオニック社やアナハイム社などの武器商人の存在が描かれますが
戦争ビジネスのより本質的な要素は出資者である株主の存在にあると言えましょう。

株式会社ガンダムの代表ミオリネはガンダムの軍事利用に反対しますが、
例え医療目的であろうが、製薬会社など医療マフィアとその株主を潤すだけで
弱者を搾取して儲ける基本構造に大した違いはありません。

環境維持活動も平和維持活動もこの世界ではすべてが利権となり
弱者から搾取して株主というホルダーに吸収されるシステムがフル活動するのみであります。

ウクライナ紛争が起これば株式会社アメリカも儲かりますが、ロシア&ウクライナにいる
【オリガルヒ】と呼ばれる特権階級貴族も儲かります。

戦争ビジネスは儲かる商売なので人類が死滅するまで終わることは無いでしょう。

戦争反対という名目でロシアやウクライナを非難することほど意味がないことはありません。

我々の真の敵は株主でありまして、その正体は我々の飼い主、ホルダー様であります。

刹那・F・セイエイは戦争の原因=「世界の歪み」について問いますが
正解を導く鍵を握っているのがミオリネなどのスペーシアンであるわけであります。

鏡に映る世界の真実は、どのように見えるでしょうか? {/netabare}


●すべてが「ゼロ」になる

「人類補完計画」は人類に進化をもたらすのであります。
同じように「株式会社ガンダム」も{netabare}人類に進化を促すことを目指すでしょう。

「【ガンド】アーム」を起動させるには【ネクロマンサー】や【魔女】が必要であるのですが
「強化人士」というのもそれに近い発想で開発されたということになるのでしょう。

搭乗者とのシンクロ率は100%が望ましいために、搭乗者改造のテクノロジーも
重要な意味合いがあるということになります。

内閣府のホームページに記載されている【ムーンショット目標】の目玉として「遺伝子操作の技術」がいづれ本格起動するものと予想されますが、本作においても
搭乗者を強化するには遺伝子操作の技術は欠かせないものであるような気がいたします。

シンクロ率100%を達成するならばガンダムと操縦者の垣根が消えるどころか
「ゴースト・イン・ザ・シェル」の状態となり、ガンダム=草薙少佐となります。

人間とサイボーグの垣根もなくなりまして、従いまして「俺がガンダムだ!」という
刹那・F・セイエイの「※願い」が叶うわけであります。

「補完」されると「パシャ」という具合で、人の器の垣根がゼロになります。

目的のためには手段を択ばない父、碇ゲンドウに水星の母魔女、そして
もう一人の鬼畜な母親の影がちらつくわけであります。

果たして娘は【禁断のテクノロジー】を継承するのでしょうか?{/netabare}


●【鬼】畜人種が縋る神

アホ毛のホルダー水星ちゃんの母親は「【鬼】{netabare} 畜」でありますが
同じくアホ毛のホルダーであるミオリネの父親も「【鬼】畜」の類であります。

だとしたら恐らくミオリネの母親も「【鬼】畜」の眷属であるのでしょう。

ミオリネが母から受け継いだ「菜【園】」には「赤い果実」が実っています。
「赤い果実」は【エデンの園】の【禁断の果実】を表しています。

【禁断の果実】は【禁断のテクノロジー】を意味したりもします。

「【ガンド】アーム」の技術を飛躍的に進化させる功績をもたらしたのは
【ベル】と呼ばれる【魔女】であったのかもしれませんが、もしかしたらミオリネの
母親が研究していた理論も「【ガンド】アーム」開発の根幹にかかわるもので重要な意味が
あったのかもしれません。

今期のOPは曲も含めては攻めてる感が凄いですが、EDの方もかなり凄いことになっています。

ED映像の冒頭では「アホ毛」ホルダーの水星ちゃんの頭上に太陽のような天体が輝いていますが
この構図は「チェンソーマン」OP映像で狐先輩の「チョンマゲ」の頭上に映画館の映写機が投射する
光源があるというのと全く同じ位置関係になっています。

これが何を意味するのかの言えば、「アホ毛」「チョンマゲ」が【オベリスク】の役割を
果たしているということでございます。

これと全く同じように【推し✡の子】では「星野アイ(ai)」という【アイドル(偶像)】の頭上の位置
に【✡】が輝くという映像描写が示されております。

【オベリスク】は【星の種族】にとってとても重要な意味合いがあるため
このような表現は何度でも繰り返されるのであります。

【星の種族】とは誰のことでしょうか?
【占星術】に長けていた【海賊】の種族である【フェニキア人】そしてその末裔であります。

【フェニキア人】と「ユダヤ人」の混血である【ヒラム・アビフ】は伝説の【マスターメイソン】
であり、【フリーメイソン】の創始者とも呼ばれるカリスマ的【石工職人】でありました。

【フェニキア人】と「ユダヤ人」は外見が酷似しており、同じ種族のように見えてしまうのですが
特徴的なのは肌の色が「浅黒い」ことであります。

「ララァ・スン」は色黒の肌をしていましたが、ぱっと見はインド人のような雰囲気でありました。
本作の水星ちゃんとその家族はどの民族に該当するのでしょうか?

結論から言えば【フェニキア人】であると推測いたします。
水星ちゃんは「赤色の髪」をしていますが、赤色と言えば【フェニキア文化】では
重要な意味合いがあったりします。

一つには【フェニキア】の聖獣【フェニックス】が「火の鳥」であり、赤色が聖なる「火」を 表すので
赤色には特別な意味があるというものであります。

もう一つには、【フェニキア】の特産品に貝から取れる染料がありまして、その色が
「紫色」もしくは「緋色(スカーレット)」であり、【フェニキア】とはギリシア語でその染料の色を
意味してるということで、例えば「緋色」に特別な意味があるという話になるわけであります。

更に独自の見解を加えますと「赤色の髪」と言えば伝説の?【巨人族】の髪の色がそうであった
らしいのですが【アラム人】や【フェニキア人】や【カナーン人】は純粋なる人間種ではなく、
何か?との混血種であるために純血種であるユダヤ人に与えられた「選民」性がなく、
ユダヤ人によって聖絶=殲滅されるというある意味宗教戦争的な【生存戦略】合戦が行われた
ということで外見上は「ユダヤ人」とそっくりな【アモリ人】や【カナーン人】などの混血種
との血縁の違いを区別するために「赤髪の巨人」の赤色に特別な意味合いを持たせている
のではないかとこのような推測を個人的にする次第であります。

【フェニキア人】、【アモリ人】、【カナーン人】と言えば【古代バビロン】や【古代エジプト】の
文化を継承していることからしても、そして人種的にも野蛮な種族であったと言えるわけでありますが
その最たるものが、【バアル神】=【モレク神】崇拝の宗教であります。

【バアル】は【鬼神】でありまして、この【鬼神】に「※願う」なら、
例えば「豊作」をもたらしてくれます。

豊作ならば当然経済は豊かになりますので人々は、こぞってこの【鬼神】の【偶像(アイドル)】を
作りこの【偶像】を拝み「※願い事」を叶えてもらうわけであります。

しかしながら「※願い事」はただでは叶えられません。
【等価交換の原則】により「※願い」に見合うだけの「対価」を払えと
【鬼神】は取引を持ちかけてきます。

今の日本の神社では賽銭箱に賽銭を入れます。

ヒンズー教のガディマイ祭では大量の動物の【生贄】が捧げられます。
ちなみに2014年には20万もの動物が斬首されるという形で【生贄】に捧げられ、その残虐性から
動物愛護団体などから猛抗議を受け、規模は縮小傾向にあるものの未だ儀式は続いていたりします。

「貪欲な女神」を満足させるには20万もの動物の【生贄】が必要なのですから
当然【鬼神】も途方もない「対価」を要求するわけであります。

【鬼神】が最も好むものは人間の【子供】であるため
「※願い」を叶えて欲しい親は自分の子供を【生贄】として【モレク神】や【バアル神】に
喜んで捧げるのであります。

この人間を【生贄】に捧げる儀式のことを【人身御供】と言いまして、日本でも古くより
この悪しき風習に骨の髄までどっぷり浸かっていたのでありました。

かくして「祇園祭」などでは馬や山車に乗った子供を市中引き回した後に神に捧げるという
伝統の儀式を人形などを代わりに用いて再現しているわけでありまして、賽銭箱に賽銭入れるのも
動物を惨殺するのも【等価交換の原則】が機能するという意味では同じ「ご利益信仰」の【偶像礼拝】
の儀式であるということになります。

【フェニキア人】ではなく【ユダヤ人】にだけ「選民性」が与えられた理由、
それは「モーゼの十戒」にある【偶像礼拝の禁止】にあると言えます。

まるで「貪欲な女神」のように【偶像礼拝】の悪習に囚われる貪欲な人間の種族を淘汰するという
【生存戦略】の使命を与えられたのが「モーゼ」率いるユダヤ人であり、預言通りに
【カナーン人】は「聖絶」され滅んだわけであります。

やがて【フェニキア人】の商業都市国家群も「ローマ帝国」によって崩壊するわけでありますが
それで【フェニキア人】が滅んだのかというと実はしぶとく今も生き残り、むしろ彼らの【生存戦略】
が功を奏したかのようにしてかつての栄光を取り戻すに至るのでありました。

【鬼神信仰】の儀式とそれと密接の関係があるのが【呪術】でありまして
【呪術】は【黒魔術】でありますから、その使い手を【魔女】と呼んだり【巫女】
と呼んだりするのであります。

当然「水星の母魔女」も【等価交換の原則】を熟知していますので復讐を果たすためには
それに見合う「対価の支払い」が必要なのことも当たり前のように知っているわけであります。

「どろろ」に登場する加賀藩領主の父親は領地と領民のためという大義名分のもとに
「王様ランキング」の巨人族の父親は王権維持という大義名分のもと
我が子を【生贄】に捧げます。

このような【偶像礼拝】の儀式に見られる【等価交換の原則】に直結するのが
「【ベル】の法則」でありまして、「貪欲な※願い」に対する「対価の請求」が
確認できるというわけであります。

「パーメットスコア【8】」に達するならば「母魔女」の「※願い」は叶うのでしょう。

ED映像で水星ちゃんが一緒にダンスをするのは母でもなく姉でもありません。
姉は「覚醒し」母の「※願い」を叶えるのでありましょう。

水星ちゃんは家族から取り残され一人寂しく佇むだけなのでしょうか?
恐らく水星ちゃんに寄り添うのは「17歳」の花嫁なのでしょう。

結婚が「融合」を表し、「アホ毛」が【オベリスク】であるならば
「2本の柱」は融合することになるでしょう。

「パーメットスコア【8】」に対抗するためには相応の代償が必要ということになります。
ということで「運命の花嫁」が重要な役を果たすことになりそうな予感がいたします。 {/netabare}




本作のタイトルが「水星の魔女」であるというそれだけで、期待値はMAX状態でありましたが
前期のパフォーマンスには正直期待外れなものを感じました。

しかしながら今期「魔女」が遂に「大覚醒」を果たした模様であります。
ここまでの純粋な物語だけの評価ならば「青のオーケストラ」に勝っていると言えるほどに
パフォーマンスは極上でございます。

過去の「ガンダム」のすべてを否定し、これを修正するのが本作の使命であり、
それを見事に達成するであろう勢いを本作に感じます。

「水星の魔女」こそが「俺のガンダムだ!」と刹那・F・セイエイも吠えること
間違いなしの展開が期待できます。

アニメアンチとしては、初期作「機動戦士ガンダム」=「1st」こそがガンダム作品の最高峰であると
妄信しているような老害たちを綺麗さっぱり葬り去るかの如く、ガンダム信者の誇大妄想を
完全粉砕してくれることを本作に望むところでございます。

設定も構成もなかなかに洗練されており、前期の「学園ガンダム」とかぬるいなと思いつつ
本作の実力を甘く見ていた当方はすっかり陽動作戦の罠に嵌められたようであります。

学園生活がぬる過ぎて憤りを感じるくらいなのは設定{netabare}というやつでありまして
温室栽培でぬくぬく育つスペーシアンに対するアーシアンの怒りが募りに募って
遂には炸裂するというお見事な予定調和への誘導であったわけであります。{/netabare}

「フレッシュトマト事件」は、変化の予兆{netabare}を示すフラグであり、これの意味するところを
軽く見ていた当方は、今になってしくじった感いっぱいで苦笑いの状況でございます。

「娘」のネタばらしもあっさりこなして次に向かう怒涛の展開に目が離せないと言うべきでしょう。

前回の繰り返しになりますが、本作においてガンダムの秘密が見事に暴露されました。
「ガンダム」とは「【ガンド】アーム」のことであります。

「【ガンド】アーム」と言われても意味がわからないという人のためにざっくり説明すると
「ニュータイプ専用兵器」ということになります。

これを扱えるのは例えば「ララァ・スン」のような特殊能力持ちに限られ、これはSFファンにはとても
残念な話とも言えますが、普通の凡人パイロットが操縦できる代物ではないという結論になります。

つまり「普通の兵器」とは違うのであります。

そもそも「ガンダム」はロボットではなく「モビルスーツ」であります。
乗って操縦するものではなく肉体の一部であり身体の拡張体でありますから、進撃の巨人のエレンが
巨人化したようなものこそが本来の「ガンダム」のあるべき姿ということになります。

「【ガンド】アーム」の【ガンド】とは何でしょう?
【ガンド】とは「幽遊白書」の浦飯幽助の必殺技である「霊丸(れいがん)」のことであります。

元ネタは【呪術】のカテゴリーに属するもので、手の指で「銃」の形を形成し
指先に「霊力」を込めて目標に向かってその「霊力」を打ち出し飛ばすというものであり
小さい子どもがよくやるような「ピストルごっこ」そのものというべきものであります。

ガンダム=「【ガンド】アーム」でありますから【呪術使い】のようなの能力者以外は
これを操れないという結論になります。

例えば【呪術使い】の【ネクロマンサー】がゾンビを操るのとガンダムの操作は同じということになり
まして、コクピット内の操縦レバーとか足元のペダルとか意味ありませんですよ…という話になります。

【呪術】とは【黒魔術】と同義でありまして、【黒魔術】を扱うのは【魔女】ということになります。
能力者ララァ・スンが操る機体は「エルメス」でありますが、「エルメス」とは
ギリシャ神話の【ヘルメス】のことであり、ローマ神話では【メリクリウス】と言いまして
英語では【マーキュリー】と表示します。

【マーキュリー】は【水星】ですので、合わせて【水星の魔女】となります。

【魔女】自体がかなりやべぇ存在でありますが、これが【ネクロマンサー】と同じ【呪術使い】
となるとどう考えても【オカルティズム】の領域の話になり、従いまして
岡田斗司夫氏が言っていたかつて話題になったという「ガンダムはSFか?」論争の答えが
ガンダムファンの期待を裏切るような形で明確に示されるというオチであります。

つまり「ガンダム」とは(その本質は)【オカルト】であったということであります。

最終的にレビュータイトルは「連鎖する【呪い】と【ムーンショット目標】」とするつもりですが
ここで【ムーンショット目標】に言及すると話がとことん長くなるのでそれは後回しにして
まずは「【ベル】の法則」から話を進めていこうかと思います。

「【ベル】の第1法則」は「死亡フラグ」
「【ベル】の第2法則」は「代償の請求」
「【ベル】の第3法則」は「災いの発動」
このようになります。

一番わかりやすいのは「第1法則」ですが「【ベル】の法則」の本質は「第2法則」にあります。

「ご利益信仰」である【偶像礼拝】を行い「※願い」を例えば「女神」に叶えてもらうのですが
【貪欲な女神】は「※願い事」成就の引き換えに「代償を請求」するという仕組みでありまして
【偶像礼拝】には【等価交換の原則】が付きまとうという話であります。

【魔女】の母は「ガンダム」という力を得るために、「※願い事」を叶えるために
「対価の支払い」を行いました=「我が子を捧げる」という形で・・・

これが世界中で流行した【偶像礼拝】の本質というべきものであります。

手塚治虫原作の「どろろ」そして【巨神族】のボッチが主人公の「王様ランキング」
すべてが繋がる「【呪い】の連鎖」とも言うべき、「人類の黒歴史」の真実が
ガンダムの秘密と共に明らかになるという壮大なスケールの話でございます。

「【ベル】の法則」は「【ベル】の秘密」につながっています。

「アホ毛」とはアニメファンの萌えを誘発するために作られたような
小粋なパーティグッズの類ではありません。

【魔女】の母親が「【鬼】畜」であったことを示すシンボル的な設定を示すものであります。

お次の話題は【魔女】がほくそ笑む【ワルプルギスの夜】にするか?
【禁断のテクノロジー】から【ムーンショット目標】に繋がるネタにするか?は
次の放送を見てから決めようかと考えてます。

そのようなマニアックなネタを披露するよりも本作に絡む「戦争」の話を
先にするべきなのかもしれません。

ある意味「ウクライナ紛争」の本質を見事にバラしてるような本作は過去一危険でありつつ
最も「ガンダム」らしいガンダム作品であると言えるようにも思います。

【呪術】に【禁断のテクノロジー】に、【戦争ビジネス】にまであらゆる角度から
語れるのが「ガンダム」という作品の本質であります。{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 3
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

赤いたぬきSeason2

OPとEDの落差~
{netabare}EDを見るにスレッタって、強化人士ってオチもあったり?{/netabare}

24話
{netabare}
ガンダムあるあるオカルトからの
まさかの死人のでないハッピーエンド!

メスガキシスターは、真エランよりも優秀過ぎたのは草。
{/netabare}

23話
{netabare}
今回のファインプレー
フェルシー、強化人士5号。

グエ虐でラウダ殺すのかと思ったら、
ラウダの暴走を止める為に殺される覚悟とか主人公過ぎる。
グエルが殺されそうになったのを止めたフェルシーファインプレー!
将来のグエルの嫁?

我が身可愛さベルメリアさんが、覚悟を決めてミオリネを
守り、さらにプロスペラにトドメを刺されそうになった際に、
プロスペラにヘッドショットした強化人士5号ファインプレー!
ベルメリアにかけた言葉もイケメン過ぎる。

エリクトは母やスレッタ守る為に消失したみたいだけど、
プロスペラの発狂具合と収拾つかなそうな最終回に不安感が否めない。
{/netabare}

22話
{netabare}
チュチュパイセンが、セセリアに断って機体借りるか、
借りパクするか、考察ニキが予想していたけど、前者だったね。

そして、グエル vs スレッタと決闘をして、
再びホルダーに返り咲くスレッタ(グエルわざと負けた感はあったけど)

シャディクは、存在が霞んでいく…

ラウダ、これ以上、グエ虐するなよ。
弟殺しの称号も兄に与える気???
{/netabare}

21話
{netabare}
続くミオ虐からのスレッタの出自告白。
もう、プロスペラママラスボス確定では?

ペトラは生死の境をさまよってるけど、
ラウダの怒りがミオリネに・・・
シュバルゼッテに乗って寿命奪われてしまうコース?

強化人士5号は、ノレアのスケッチの場所で
最終回見れればと思っていたけど、
「行きたい場所ができた」=ノレアのスケッチの場所
凄く死亡フラグ立ててる気がするけど、
スレッタとのタッグは熱い!!!

スレッタ死亡、ミオリネ鬱エンドだけは避けて欲しい。
{/netabare}

20話
{netabare}
冒頭から、グエル主人公感マシマシでスタート。

シャディクガールズが、シャディク隊にならなかったのは、
良かったけど、グエル vs シャディクの戦闘中の会話を聞いていた
ラウダが、父親殺しが自分の兄と知った後、どうなるのかが気になるのと、
ペトラが死亡していた場合、発狂して何仕出かすか予想できない。

株が上がった強化人士5号、ノレアの死で暴走して
ドミニコス隊の機体を何機か破壊後に捕縛されたけど、
ペイル社の内情を盛大に暴露する流れになるのかな?

そして、メスガキシスターことセセリア、またもや株が爆上がり中。
グエル側の味方になるのかな?

そして、主人公のスレッタさん、いつ主人公に戻れるの?
グエルの存在感を超えれる感じがしないのだけど…
{/netabare}

19話
{netabare}
ティル株、ケナンジ株上昇回。

セドに気が付いたグエルもだけど、
シャディクの地球での名に気が付いたケナンジ優秀。
シャディクは、そろそろ成敗されるのかな?

グエ虐→スレ虐→ミオ虐

虐の後に主人公格化したグエルみたいに、
スレッタとミオリネも覚醒する流れ???
{/netabare}

18話
{netabare}
神出鬼没なプロスペラ。
シャディクは嵌め殺しでもするのかな?

エリクトは、スレッタを復讐に巻き込まない事を選択。
プロスペラもスレッタの心を満たすものは学園にあるみたいなこと言っていたし、マインドコントロールした分、後は、伸び伸び生きてねという親心なの?
(裏が合ったら、逆に怖すぎるけど)

主人公の乗換え機体はいつだろう?
{/netabare}

17話
{netabare}
主人公交代のお知らせ。

コックピット、父親殺しのトラウマからの
勝利(ミオリネ&ママによりエリクトがエアリアル停止)。
これ、人気投票したら、グエル1強になるのでは?

ベルメリアは、考察ニキの予想通り、プロスペラに降ったね。
{/netabare}

16話
{netabare}
ママに完全マインドコントロールされているスレッタ。

ボブは帰還して、グエル・ジェタークとして、
主人公化してしまうのだろうか???
{/netabare}

15話
{netabare}
生きていたボブ回。
アーシアン側の捕虜として捕らえられるも、
父親殺しのトラウマが消えない模様。

子供を助けるために、「車の音が聞こえる」とか、
走るのは分かるけど、モビルスーツに乗るのは???
錯乱したのかボブ?

次回以降、ジェターク社に戻り、シャディクと事を構えて、
くれると面白い構図になるかも。
{/netabare}

14話
{netabare}
エリクト・サマヤが、エアリアルに組み込まれてるとか、
能登こわいよ能登。

スレッタは実子なのかも怪しいかも。

そして、早くも動き出すシャディク、
早くも死亡のソフィ。

ニカ姉は、マルタンが通報か?
シャディクに切られたか?

ソフィの死をあまり気にしないスレッタも怖いよ。
やはり強化人士?
{/netabare}

13話
{netabare}
エラン先輩、早速、別人とバレる(本当にバレてはいなけど)
強化人士5号は本人により近いみたいだし、強化人士4号の方がまともだったのかな。

そして、メスガキ祭りに・・・
ここから、いつもの鬱ガンダムになるのかな?

マルタンは生きていたけど、ミカ姉は、どこかで死にそうな気がする。

ラスボス臭はするけど、シャディクではなく、
スレッタママーがラスボスから外れない期待感。
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 6

66.6 20 2023年度の仲間アニメランキング20位
スパイ教室(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (250)
788人が棚に入れました
陽炎パレス・共同生活のルール。 一つ 七人で協力して生活すること。 一つ 外出時は本気で遊ぶこと。 一つ あらゆる手段でもって僕を倒すこと。 ――各国がスパイによる"影の戦争"を繰り広げる世界。 任務成功率100%、しかし性格に難ありの凄腕スパイ・クラウスは、死亡率九割を超える『不可能任務』に挑む機関―灯―を創設する。 しかし、選出されたメンバーは実践経験のない7人の少女たち。 毒殺、トラップ、色仕掛け――任務達成のため、少女たちに残された唯一の手段は、クラウスに騙しあいで打ち勝つことだった!? 世界最強のスパイによる、世界最高の騙しあい!

声優・キャラクター
リリィ:雨宮天
クラウス:梅原裕一郎
グレーテ:伊藤美来
ジビア:東山奈央
モニカ:悠木碧
ティア:上坂すみれ
サラ:佐倉綾音
アネット:楠木ともり
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

しょぱい教室

最終話でまたしてもシリアス展開{netabare}を匂わせるような感じで幕引きであります。

スパイものとしては大失敗だったからパイを食べたのかは定かではありませんが、
最後はハッピーエンドで丸く収めておけばまだマシだったような気も致します。

劣等生代表のリリィには緩衝材としての機能があるようで、これを前面に出しておけば、
色々なことの誤魔化しが効いたはずですが、切れ者キャラのグレーテが出張って来て
シリアスパートになると逆に空回り感が増幅するような印象を受けてしまいます。

もしも落ちこぼれメンバーを見てただ和むだけの作品だったならば
案外それなりの人気作品になっていたのかもしれませんが、どういうわけか
シリアスパートが匂わせだけで、結局何もないという肩透かしを繰り返して
しまっているため、続編ありきと言えどもかなり微妙な幕引きであったようにしか思えません。{/netabare}

●予定調和をもたらす「先見の明」?

グレーテと先生の髪型は何気に似ています。
髪で輪っかを{netabare} 形成しその輪っかで左目を囲うような感じのものであります。

この髪型は「烈日の黄金郷」のヴエコや「忍の一時」の主人公母親と同じものでありますが
片目を強調するこのような表現の元ネタは【プロビデンスの目】というものでございます。

【プロビデンスの目】は【プロメテウスの目】とも言いまして、
「先を見通すことができる」目というような意味合いになるかと思います。

「この目」により「先見の明」を得られるわけですから、グレーテは政治家先生の並外れた
射撃の精度や弾丸の起動もすべてが見えていたということになります。

例えば「鬼舞い」の主人公妹のヘアピンにより表現される【プロビデンスの目】では
この効力により、大学院に飛び級できたり、性転換の新薬を開発できるという
ある種のチート能力を得られることが示されております。

【プロビデンスの目】はとても便利な設定であり、これさえあればすべて辻褄が
合ってしまうため、様々なシーンで多用されます。

この「全能なる目」というものを知らないと物語の展開について行けなくなることも
多々ございますので、是非とも目の描写には注意を怠らないように心がけてください。

弾丸の起動と発射タイミングが読めることについては「魔眼」で説明はつきますが
しかしそれで納得できるかどうかは別の話であります。

シリアス展開における予告ホームランからの見事な空振りのような結末には、
ここまで来るとむしろ潔いと言えるようなまでの爽快感をも抱いてしまいますが、
意外にもラストミッションと思われたエピソードはあっさり終わりまだまだ続きが
ある{/netabare}となるとやはり予告ホームランを期待してしまうしかないでしょう。


●何か起こるかと身構えているも?

{netabare}特に何も起こらなかったというのが今までの流れであります。
緩い日常からシリアスの任務に移行したとしても、かえって微妙な展開だったりもします。

個人的にはコメディにはあまり興味はありませんが、本作の場合はコメディパートの方が
まだマシと思える程シリアスパートにキレがありません。

恐らくは尺の都合上今回の任務がラストミッションであると思われます。

ターゲットをいぶり出す一連の流れまではまぁ良しとして、
いきなり交戦状態になり、そして最大のピンチを救ったのが鳥であります。

鳥を手なずけるスパイというのもある意味粋ですが、自己犠牲の鳥さんが
瀕死の重傷に陥ったならば、リアクションが難しいところであります。{/netabare}

取り敢えずここで物語評価を1段階下方修正しておきます。

●結論から言うと、本作は「鬼舞い」よりは面白い

当方はアニメアンチであり、日常系アンチであります。
故に当然の如く日常系の代表作みたいな{netabare}「鬼舞い」に辛口評価となるのは必然的帰結でございます。

前回当方は、本作を日常系として見たら案外いけるというようなことを申したわけですが
その考えは想定外なまでにビンゴでありました。

日常系の典型とも言える「鬼舞い」を見た後にあたかも日常系作品のような本作を見ると
その対比効果なのか詳細は不明ですが、何故か本作の方が遥かに面白いと感じられるのであります。

日常系の何が面白くないのかと言えば、個人的にはバカの一つ覚えみたいに毎回毎回
同じような展開を延々と繰り返し、それを見ているとそのバカの一つ覚えに辟易し
げんなりするというのがその理由であります。

本作「スパイ教室」は半人前のスパイたちがトライ&エラーを繰り返す日々を描いている
という意味においては恰も日常系作品のようにも見えますが、それでもミッション遂行という
目的意識、あるいは達成意識があるだけ大分マシで未来志向性があるとも言えるわけであります。

理由はただそれだけでも、ただ作画だけが凄いという理由でごり押しされている
「鬼舞い」に比べたら本作の方が遥かに「物語性」においては優位にあると確信いたします。

既に「観終わった」?という熱狂的ファンの猛攻により「鬼舞い」の評価は、もはや
「あにこれ」ユーザーには制御不能な状況に陥り、「覇権」というスラングの真意は
覇権国家中国を暗示していたかの如く?真のあにこれユーザーであったはずのかつての
レビューワーたちの意見はガン無視される状態になりつつあります。

その正体が、中華勢なのか?AIによる自動書き込みなのか?定かではありませんが
そのごり押しにより、あにこれユーザーみんな大好きな「覇権」を鬼舞いが獲得するとしたら
少なくとも生粋の日本人のレビューワーが、「鬼舞い」の作画ではなく物語について
第三者にわかるように言葉を尽くして説明すべきだと思います。

もしもそれができないというならば、覇権を握ったのは「彼ら」という皮肉なオチになるだけデス。{/netabare}

●日常系極上教室

本作に期待をし過ぎると{netabare} 失望する結果となりますが、何も期待せず
スパイものではなく日常系として見たら案外慣れるものかもしれません。

細かく見れば減点要素は多数あり、あまりオススメもできませんが
何も考えずに気軽に見れる作品と言えばそのように思え、
何となく視聴継続できるというのが本作最大の利点なのかもしれません。

盛り上がりもしないが急降下するわけでもないフラットな日常系{/netabare}
それはそれで需要があるような気もいたします。

●またシリアス展開に戻る?

キャラデザだけで肝心の中身{netabare}が伴わないようなままここまで時間を消費
しただけのような気がいたします。

新たな任務によりまたシリアスな展開に戻りそうな予感もいたしますが
ドタバタコメディ訓練期間にどのような意味があったのか巧い事
示すことができるのでありましょうか?

いつぞやの不可能任務回には大した意味もなかったようにしか見えず
印象もほぼ残っていないよう謎多き物語展開でありましたが
改善の兆しが全く見えない現状では悪夢が再び繰り返される予感も払拭できず…{/netabare}

この流れをそろそろなんとかしないと鬼舞いになりそうであります。


●下方修正止む無し
前回はリリィリーダーが体を張ったプレイで見事笑いを取ってくれたことにより
印象はすこぶる良く、{netabare}改善の兆しも見えたようにも思えましたが・・・
いよいよこの辺が限界点なのかもしれません。

不可能任務達成前に遡るような形で進行する物語構成には、
【8】人目のメンバーの関係で少しでも早く隠し玉の【8】人目を登場させたい
という意図があったからそのようになったのでは?という憶測も
十分成り立ちそうな気もいたします。

不可能任務のオペレーション回ではシリアス路線を目指していたようでありますが
気が付けば緩い感じのコメディ路線に舵を切っていたりして、
方向感が定まっていないような印象を受けてしまいます。

最終的には完全なるコメディで仕上げるという選択肢も残っていそうですが裏設定的な解釈では
またシリアス路線に戻るという可能性も捨てきれません。

キャラ的な要素で言えば十分人気アニメになり得る潜在能力を秘めている本作ですが
キャラと物語とのシナジー効果が未だ発揮されておらず、物語に今一つ魅力が感じられません。

現状の物語評価は「3」がいいところで、もしもこの先更に迷走することになるなら
それ以下の評価にもなり得るようなジリ貧の下降トレンドに入ったような {/netabare}気配をも感じます。


●回想による奇襲攻撃が意図するものは?
本作のメインテーマはどうやらSPY家族的な{netabare}「家族」のようでありまして
そこに焦点を当てるような具合で敢えて回想シーンの挿入が図られたようでありますが、
これは次の展開で大きな動きが顕在化する変化の兆しを意味するものでありましょうか?

五話にしてようやくやや多すぎるような印象あった各キャラの持ち味や
それぞれの絡みが巧いこと描かれ、今までの中では一番まとまりがある物語展開のように
見えましたが、そろそろ土俵際いっぱいでケツにに火がついた本作に逆噴射の機会が{/netabare}
ようやく到来するのか?見極めたいところであります。

ちなみにキャラ性を最大限に生かしたリリィリーダーの渾身のハニートラップ、
あるいは自虐的羞恥プレイは、予想外に笑撃的でありました・・・

●再起不能か?サイキッカー

{netabare} 緩い感じで進行中、未だ進路転換の兆しなしであります。
初回の掴みは悪くないような印象を受けましたが、予想外にゆるゆるな方向に進み
ここまで来てしまうと後戻り不能なレベルと言えるのかもしれません。

不幸を招く少女の正体がサイキッカー的存在と判明したのが
今回の唯一の救いだったかもしれません。

ナチスドイツやCIAはその手の研究をしていたらしいので、アーニャ・フォージャーも
実はただのフィクションとは言い切れないところあり、まだ完全妄想的スパイものではない
かもしれない?可能性は残っているような気もいたします。

もしもなんつってスパイコメディ路線をこのまま最後まで突き進むとしたら、ある意味
それは潔いと言えますが、意図するところが不明ということになるような気がいたします。{/netabare}

●テンポが良すぎる【8】人衆
路線としては相応に緩い感じでサクサク進行しているようであります。

直前での急な{netabare}作戦変更には盗聴器ありきの陽動作戦という意味合いがあったということは
一応理解は出来ましたが、完全に伏線を回収したわけではないので、もしかしたら終盤辺りで
機能する可能性も無きにしも非ずなのかもしれません。

しかしながら現状までのこの緩い路線ならば、どちらかというSPY家族寄りなので
もしかしたら?プリプリよりもよりライト層向きなのかもしれません。

3話にしてラスボス級を倒してしまいましたが、それ以上の盛り上がり展開を果たして
今後描けるかどうか?{/netabare}次回以降が運命の分かれ目と言えるのかもしれません。



●「髪」が暗示する未来
裏設定的な話になりますがクラウス指導教官は、{netabare}「烈日の黄金郷」の「ヴエコ」や
「忍の一時」の主人公母親と共通点がありますが、もしかしたらこれは
「チェンソーマン」のアル中先生で示された「先見の明」を暗示しているのかもしれません。

「プロジェクトチーム名」は【灯火】、指導教官の願いは「家族」でありますから、
これはもしかしたら、予想外の急展開もあり得るということなのかもしれません。

当初の予想では「SPY家族」並みに緩い展開で行くのかと思いましたが、
教官の回想シーンを見る限りは、シリアス路線に {/netabare}向かうようにも思えます。



「SPY家族」に「プリプリ」とスパイ系作品は人気が高い傾向があるように思いますが
本作もその流れに乗ってグイグイ行きそうな手応えを感じます。

取り敢えず可愛い女の子キャラを敷き詰めればそれだけで人気アニメになり得る
こともしばしばあるのがこの世の常でありますが、ぱっと見た感じその条件は
十分クリアしているように思います。

どちらかと言うとシリアス路線の「プリプリ」に比べるとやや緩い感じの路線で
あるようですが、緩目の方がより多くの層に受け入れられることもあり、また
最近の人気作品の傾向を見ると明らかにコメディタッチの作風が支持されている
ことからしても、人気作品枠で考えたならば本作はかなり有力候補になり得ると
予想することができるでしょう。

今期始まったばかりでありますが、現時点での人気作暫定筆頭候補と言わせて頂きましょう。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 3
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

キャラアニメとして見れば極上

{netabare}
ラノベのスパイもの。
ラノベ+豪華声優多数投入の時点で地雷臭がしてたけど、自分は予想に反して楽しめた。(世間評価は散々だったけど・・・)

あらすじ見た時は暗殺教室的な話かと思ったけど、案外早い段階で歴とした(?)スパイになる。
萌えアニメxスパイはプリンセスプリンシパルとリリスパがあるけれど、どちらとも結構雰囲気は違う。プリンセスプリンシパルのスパイ要素をガバガバにして萌え要素を強化した感じ。
あと、男の存在感も大きい。そこはラノベらしいところでもあるかも。

さっきも書いた通り真面目にスパイアニメとして見ると、あり得ないぐらいガバガバ。
たんもしに匹敵するレベル、5分に1個ぐらいは突っ込みどころがある。
そこで酷評されるのは仕方ないと思うけど、自分はここまでガバガバだと一週回って許せたというか、その突っ込みどころもギャグとして見られたかな。
重大な任務にも関わらず雰囲気も常にゆるゆるだし、こういうのもありじゃないかと。どちらかというと萌えアニメ好き向けアニメという感じはする。
シリアスな場面でもどこかしらおかしな場面があって何ともシュール。
まず、「不可能任務」というラノベ感満載の語句の時点で面白い。
リリィのポンコツさとこの作品の脚本のポンコツさが調和してて嫌いになれなかった笑

それにスパイ要素はガバガバでも、個別回やキャラのやり取りは良かった。そういう意味でもキャラアニメであることには違いない。
スパイ要素とは関係ない日常回がやたらと多く、キャラ同士の絡みも多いから、みんなで楽しそうにやっている感じが伝わってくる。
スパイが楽しんでていいのかという点はともかく笑
皆で助け合うような回も多く、空気感が良い作品だった。
あと何より、クラウスのキャラが良かったかな。
これ系の作品だと邪魔になりがちな男キャラだけど、この作品は上手く溶け込ませられていたと思う。
あくまで教師と教え子の関係で、教師としての立場からアドバイスをしたり、時には寄り添ってあげたり好感の持てるキャラだった。
萌え豚だけど、このアニメで一番好きなキャラはと言われたらクラウスかもしれない笑
しっかりとした雰囲気を醸し出しながらも、所々変なところがあったり、極めつけの「極上だ」のセリフはシュールで面白かった。
女キャラ複数人に対してクラウス一人だけど、ハーレムに傾倒してないのも良かった。結局恋結ばれずで終わってしまったけど、最終的には結ばれてほしい...。

時系列シャッフルはちょっとわかりにくかったけど、ああせざるを得なかったのは分からなくもない。難しいところ。

私的評価:85点
私的ベスト回:5話

↓1話毎メモ
{netabare}
1話 ☆8
リリスパ枠orたんもし枠じゃないよなこれ。スパイファミリー。
キャラ全員の立ち絵の構図ダサすぎてワロタ。
落ちこぼれ集めて不可能任務って要するに捨て駒ではw 物騒な絵だ。
サイコパスかな? 男なろう主人公かな? 口調がラノベ臭い。
は? 殺さないのぬるい。乗っとるやんけ。
足枷ならしゃがめば針打ち込めるだろw シリアスなのかギャグなのか。
B級臭すぎるけど嫌いじゃないよ。これが暗殺教室ですか。

2話 ☆8
やっぱり暗殺教室じゃないか。男の裸要らない。茶番感。裸で喋んなww
このネタアニメ感好き。不可能任務の呼び名がダサすぎる。
最強のスパイってなんだよw スパイの割に統制甘すぎるだろ。
結構の日になるんかい。不可能任務な割に空気軽すぎて草。
触りたいだけだろこの警官。決起会で草。開催認めるのかよw
ボス呼ぶのかよw
これ酔ったフリして殺すんだよな? 決起会実は伏線だったりする?

3話 ☆8
悪魔のリドルか? 荷物持ちじゃんけんで草。なんで剣なんだよww
いや、スパイなら見捨てろw
なんで七つの大罪なんだよ、こいつら何言ってんだw
他のやつも毒に耐性あって草。捕まっとるやん。
おじさん情報ペラペラで草。お前らは殺されても特に何もないだろ。
そりゃ見捨てられる。何故か殺されない前提で動くクラウス。
能力ってなんだよ。異能力モノか?w なんで剣使わないんだよw
やっと剣使った。いや、銃じゃなくて剣な時点で謎だが。
じゃあクラウスに倒されるじゃん。
情報垂れ流しだったのに奈落人形は本物なのかよw
俺を殺してくれええええ。8人目可愛いな今更だけど。

4話 ☆9
初OP。チンピラさん。そうはならんやろ。和泉くんか?
街中で何作ってんだよw そんな非現実なw 縛り方。
マジでこのお遊びにはいつまで付き合えばいいw
拠点特定させるために先生とエルナを利用したのか。
草なんで鎖取れたんだよw 銃が当たったからか? 無理だろw
やっぱ好きだなこのアニメ。

5話 ☆10
エロアニメで草。全員で襲撃したいってなんだよw 遠足じゃないんだぞ。
何書いてるんだよw 草。先生ホモだからな。可愛い。
これ時系列シャッフルか? あほやろ。
てかエルナ館の中で喋りまくってて草。スパイとは。何やってんだよw
極上だ…。若いな。やっと初の映像付きED。

6話 ☆9
スパイごっこ定期。お姉ちゃん...。割れないガラス。可哀想。
いや、これ服への落書きと変わらんだろw 毒を疑え。
マジで毒入ってて草。これにスパイがわざわざ介入して目立つ意味ある?
目指す動機それなりに意味わからんくて草。
一応この国のスパイに関係する人物なのかw
答えるまでもなく繋がってねーだろw リリィ正論じゃん。
極上だ。特殊EDか。

7話 ☆10
胸がデカすぎる。美味しそう。草。リリィあほの子すぎて好き。
クラウスに友達いないとかいう畜生。エルナ喋ってて草。
動物使いかw 7人で負けるとか。ハーレムクラウス。
長所を見出して上げる有能教師。

8話 ☆8
旅行で草。気抜けてるのはお前だろw 灯火に情が移ってきたか?
極上だ…。草。不可能任務後なんか。不可能任務いっぱいあるんかよw
部活の大会みたいなテンションで不可能任務を見てて草。
撃たれてるやん。意味わからんくて草。
わざわざ変装して相打ちさせるとか回りくどすぎる。
いや、こんな時間に仲間割れかよw
このお遊びにはいつまで…って毎回言ってんな。
クラウス気遣ってあげる優しさ。
グレーテは変装よりも頭の良さの方が得意分野か。
グレーテの特殊EDは無いのかよ。最強弱そう。

9話 ☆9
リリィ選ばれなそう。テストのたとえ的確で草。この男怪しすぎて草。
まずい言いつつちゃんと食べる。
殺されるの怖いからビビって気性粗くなってるのか?
自分からスパイですって言ってるようなもので草。
ジビアは長女ではなく守られた側だった? 名推理。急に頭良くなるw
こいつらよりおじさんの方が強くて草。

10話 ☆7
ビッチか? クラウスの前で言うなw 適当な設定だw 今なら倒せるぞ。
メイドがタバコ吸うな。ガバガバ爆弾。鳥はセーフ。

11話 ☆9
そういうことかよw そりゃリリィは置いてかれるだろうなw
なぜ声真似する。フォローなのか事実なのか。哀しき過去。
明日にも死にそうな声。マニュアル人間。そうはならんやろw
運任せで草。ジジイ神エイム。あの日見た光景(ケツ)
そこは極上だ…だろ。なんでそんなケースに入れてるんだよw
だから何で箱に入れるw 知ってた。
灯火メンバーを子供のように見てるわけか。

12話 ☆8
最後は日常回か。俺様回最後までなかったな。茶番回かな。
スパイが民事に介入して変に目立つな。滅茶苦茶で草。
ろうきんでありそうな話。クラウス万能で草。ovaでやりそうな。
クソ野郎で草。恋愛要素が1対1なのがいいな。歌下手すぎ。

曲評価(好み)
OP「灯火」☆7.5
ED「Secret Code」☆7.5
4話ED「Fool on the secret」☆8
6話ED「DON'T」☆8
7話ED「SPARKLEscape」☆7
12話ED「偽りない幸福を」☆2
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 6

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

スパイ物は難しい。不可能任務は上手く表現出来るだろうか?表現出来ませんでした!

 最終話(12話)まで観ました。

 最終話は日常回でした。相変わらずシナリオは全く破綻しています。グレーテ達は、あれコレとスパイらしく調べたりしますが、最後はリリィの毒頼みです。

 結局、暴力的アプローチに頼るなら、Aパートのみで充分です。ボスの暗号も意味不明です。

 このアニメは、脚本がゴミなので、日常回で小悪党を懲らしめる話をダラダラやる方が良さそうです。

 ラストの2期に続くョ的なシリアスな引きも全く気になりません。ここまで可愛い女の子キャラを愛でる以外にウリのない作品も珍しいです。

 シナリオの酷さをオカン級の寛容さで許せるなら、オススメなアニメです。

………………………………………………………………………

 8話から11話、愛娘編観ました。

 全話おかしい話ですが、細かいツッコミは、「梨花はわたくしのもの」さんのレビューが参考になります。

 しかし……、トリックは相変わらず酷いです。こんなやり方ではメンヘラ女グレーテさんと言えども、命がいくつあっても足りませんよ。

 しかも、何で警察が介入して来ないんでしょうか?こんなに派手に立ち回ったら、敵スパイを炙り出すより先に逃亡されます。

 警察が無能なのかも知れませんが、一応公権力が介入してきたら、スネに傷を持っている人間は退散せざるをえません。目をつけられたらスパイ稼業もおしまいです。

 ただ、ここまで観ていると、大分キャラクター達に愛着が湧いてきます。

 作画は良いので、シナリオが根本的におかしく、期せずしてギャグアニメになっているのを除けば、良作と言えそうです。ラスト1話楽しみです。
 

……………………………………………………………………… 
 7話まで観ました。4話以降、キャラの掘り下げ回を延々とやるつもりのようです…。

 3話の一発ネタのために作った設定は忘れてしまったんでしょうか?もう、リリーが「肉は7等分!」とか、館内で叫んでいるんですが…。
 
 一発ネタが足を引っ張ってこのような構成になっているのが見え見えで何か盛り下がっています。

 今さらキャラの能力とかを見せられても、3話がなぁ。

 このまま緊張感のないキャラ紹介が続いていったら、好きなキャラを発見出来なかった視聴者には観ていて辛いものがありそうです。

 次回から新展開!?続きが楽しみです。帝国のショボイスパイが出て来そうですが。
…………………………………………………………………… 

 4話観ました。今回は新キャラの掘り下げ回です。新キャラはスパイと言うより超能力者じゃね?なんて突っ込みは野暮です。

 不可能任務がー!とかより、先生と生徒達がスパイごっこしている今回のような話の方が人気出そうです。

 シリアスな話だと、粗が目立つので、今回のように人を殺さない方向で行って欲しいです。

 人が死なないだけで、生徒達の雑な仕込みも許せる気分になるのは不思議です。

 また、不可能任務が始まりそうなので、次回以降心配です。菩薩のような寛容な心で見守りたいと思います。

 ……………………………………………………… 
 
 3話観ました。敵味方のスパイが白熱の騙し合い……?

 帝国が間抜けすぎです。もっと上手い方法あるだろ!後、ネタばらしを全部台詞で説明するの辞めい!

 これは美少女達を楽しむアニメのようです。不可能任務もスパイもオマケでしかありません。

 小学生の考えたような脚本に腹がたたなければ視聴継続しても良いかもです。これからも茶番劇が続きそうなので、寛容な心で見守るとします。

 ゾルゲ事件がー!とか生意気言って申し訳ありませんでした。そんな次元のアニメではありませんでした。

……………………………………………………………………
 2話まで観ました。いよいよ主人公達が死亡率9割の不可能任務に挑むのですが、大風呂敷を広げすぎの様な気がします。

 参加スパイの9割死亡って、一国に張り巡らせたスパイ網が全滅した位のインパクトです。以後の諜報活動は再起不能レベルです。前線の工作員のみをスパイと言っているのでしょうか?

 日本でも、太平洋戦争直前に有名なゾルゲ事件が起きていますが、情報統制にも関わらず、著名人のスパイ協力者もたくさんいたため、当時の人々は報道で事件をある程度は知っていました。

 まして、スパイの卵達が自国の大惨事を知らないなんてあるんでしょうか?正直、国に対する忠誠心が揺らぎかねない事態だと思います。極上の教官が言うほど大した事では無かったのでしょうか?

 潜入先の超重要極秘施設が首都近郊の海岸にあったり(戦争になったら真っ先に狙われるやろ…)、お嬢様に化けて敵国に入国しているのに眼帯をつけたままのキャラがいたり(いくらなんでも怪しすぎる…)突っ込み待ち!?な感じがします。真面目に物語を考えているのでしょうか?

 不可能任務がどんな物なのか、ハラハラしながらも、3話以降が楽しみです。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 7

68.5 21 2023年度の仲間アニメランキング21位
異世界のんびり農家(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (232)
743人が棚に入れました
ブラック企業で体を酷使し闘病の末に命を落とした青年・火楽(ヒラク)が神様に授けられた「万能農具」を手に、異世界で吸血鬼や天使、エルフなどと出会いながら、第二の人生を送る農業ファンタジー。
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ウラ設定がヤバい、DASH(it)村

いきなり私的な嗜好のハナシで恐縮なのですが、
基本的に僕は『ハ-レムもの』というのがキライであります。
最近だと、完走した作品はほとんどありません。

  だってさあ……

  なんだコイツ、とか思っちゃうような主人公に、
  よりどりみどりの美少女が次々寄ってきてキャッキャウフフ。
  ねえよ、と言いたくなるご都合テンカイに世界観がムンクの叫び。

  でもって、その美少女たちが、
  リアル女子なら一発でカエル化しそうなクサいセリフに感動し、
  好きよ好きよのがぶり寄り。
  優柔不断な主人公をめぐって押し合いへし合いせめぎ合い。
  ラッキースケベもたっぷりあるでよ皆の衆。

  と、DT乙、としか言いようがないハナシが目白押しなんですもの。


本作『異世界のんびり農家』も、見る前はその系統かと思っていました。
あいかわらず原作は未読なんですが、その原作が、
  なろう系
  +異世界転生もの
  +ハーレムもの
  +スローライフもの
なんて、ほとんどマンガン確定じゃないですか。
ですからまあ「Aパ-トぐらいは見てもいいかな」ぐらいのつもりで、
点棒8000点ぶん握りしめて視聴を開始しました。

  結果はというと……みごとに完走。
  ためいきもストレスもなく、楽しく見ることができました。
  けっこう、というか、かなり好きかもです、これ。

  そもそも、妄想ラブ要素が満載の『ハ-レムもの』じゃなく、
  いわゆる『環境ハ-レムもの』でしたしね。
  アレな方には物足りないでしょうが、拙にとっては実によき。

  あにこれの評価を見る限り、けっこう厳しめの意見が多く、
  完走しなかった方、ハナから相手にしてなかった方も多そうですが、
  モノづくり的にも『かなり興味深いトコロ』があるんですよね。

  というわけで、ほとんどの方にスル-されるのを覚悟しつつ、
  製作的な見どころも踏まえたりしながら、
  ちくちくと本作を語ってみようかと思う次第であります。


おハナシは、神さまの手違いで過酷な人生を強いられたという、
主人公の街尾火楽(まちお ひらく)39歳が、
つぎの人生では人のいないところでのんびり農業でもしたい、
という願いを聞き入れてもらい、
健康なカラダと『万能農具』を与えられ、森の中へ転生したところから始まります。

この森、実は『死の森』と呼ばれ、
魔物がめっちゃ徘徊していて人が寄りつかない(寄りつけない)という、
おおよそ『のんびりと農業を営む』には全く適さない過酷な場所でした。

ただ、与えてもらった『万能農具』がスグレモノ。
あらゆる農具(それも超高性能)に変化するというだけでなく、
  ・どんなに作業を続けても疲れない。
  ・念じて使うだけで、種がなくても願った作物がすぐに芽をはやす。
  ・ドラゴンすら倒す武器にもヘンシンする。
という、リアル農家の方々が逆上しそうなチ-トグッズであるわけです。

この『万能農具』のおかげで、
テレビでしか農業を知らないヒラク君もなんとか体裁を整え、
柵で魔物を防止しつつ、孤独な自給自足生活をスタートさせることができました。

やがて、一人、また一人と、
同居する『村人』が増えていきます。
(ヒトではなく、吸血鬼や天使、エルフなどの亜人ですが)

最初のころの村人は「追われてる」「住むところがない」など、
ワケありの、そしてけっこうな、いや、かなりの美人さんばっか。
ところがこの村人たち、建築や道具づくりなど村づくりに有用なスキルもち。
しかもなかなかにパワフルかつワイルドで、
居住区は少しずつ、健全かつ文化的に発展していきます。

こうなると移民希望者が増え、雪だるま式に人口が増加。
リザードマンだの鬼人族だのも移住してきて、
ワインなんかも作れるようになり、そこそこの『農村』へ進化します。

近隣の町や村、さらに魔王なんかと物々交換による『交易』もはじまり、
ついにはじめての赤ちゃんも産まれたりして、
のびのびと、明るく楽しい農村ライフが続いていくのでした。

 ……とまあ、リアル農家の方々からはジト目でにらまれそうな、
   ある程度はリアルだけど、かなりのご都合主義、
   アニメだからこそ許される『楽しい農村づくり』物語なのであります。


僕がこの作品を『よき』と評価しているのは以下のポイントです。

  ① ロリっ子がでてこない。
  ② ラブ要素・恋のさやあてみたいな部分が一つもない。
  ③ 女の子が『守るべきもの』でなく『たくましきもの』として描かれている。
  ④ ラッキースケベみたくチープな演出がない。
  ⑤ 主人公のヒラクくんがオンナにハァハァしない。

まず①『ロリっ子がでてこない』ですが、これ、ダイジですよね。

  このテの作品って『ロリ成分命』みたく考えてる方が少なくありません。
  開拓初期に非労働力のロリはいらんだろ、
  という極めてまっとう、というかイッパン常識的な考察に対しても、
   『見た目はロリだけど実は300歳』
  なんて使い古された手で強行突破してきますしね。

  その点、本作にはロリ成分がほとんどありません。
  物語後半、移民の中にショタだのロリっぽいのが混じりますが、
  あくまでもモブで本筋にカンケイなし。実によきです。

次に②『ラブ要素・恋のさやあてがない』のもグッジョブかと。

  村にやってくる美女たちは、
  みんなヒラクくんに『好感』はもつけれど『好感どまり』なんですね。
  あくまでも『いい村長さん』であってレンアイ対象じゃありません。
  (繁殖の『種馬』にしたいとは思ってますが)
  {netabare}
  そもそもヒラクくんは第一村人のルールーシーに、
  誤解と勢いでプロポーズをして、OKされているんですよね。
  ですから、
  最初っから『他のオンナのだんなさま』ポジションですので、
  ラブの対象としては外れているんです。
{/netabare}
  そんなわけで、実にケンゼンにのびのびと、
  明るく楽しく農業に従事しているところが実によき、であります。

そして③『女の子がたくましきものとして描かれている』ところも好感度大。

  ラノベ系の作家って女の子を『守りたい』傾向があるっぽくて、
  どんなツンデレだろうが女騎士だろうが、
  最後はオトコに守ってもらって目がハート、というのがお約束かと。

  その点、本作のキャラには『男性依存』の傾向がみじんもありません。
  ヒラクくんってチ-ト武器のおかげで最強なんですが、
  本作においては、それと『目がハ-ト』は別モンダイになっております。

  開墾・土木・建築などの力仕事も自分たちでこなしますし、
  『自分のチカラで生きる』という姿勢が身についているんですよね。
  丸の内の有能OLみたく、しっかり働き、しっかり飲み、しっかり遊び、
  いやほんと、みんなかわいいクセに、たくましい。
  オトコがなんぼのもんじゃい、と。

  こういう自立性、というかたくましさって、
  なんかあったら『政府・世間のせい』にする男連中にも
  ぜひぜひ見習ってほしいものであります(←差別発言)。


さらに④『ラッキースケベみたくチープな演出がない』ところもよき。

  というか、みんなワイルドかつたくましいし、
  そもそも亜人ですからジョ-シキも我々とは違うのであります。
  ハダカ見られたぐらいで赤面して、
   「ばっ、バカっ、あああ、あっち向いてなさいよっ」
  なんて定番のセリフ吐くヤツ、いないんですよね。

  男の子みんな大好き『モジモジ・うじうじ・テレテレ』演出もなし。
  混浴も平気で、ヒラクくんの方がモジモジだし、
  脱衣麻雀も大喜びでやって「脱~げっ、脱~げっ」の大合唱。
  
  で、そういう設定だからサービスカット大満開の章かと思いきや、
  全12話で、お風呂シ-ンが一回あるだけ。実によき。
  おさわり厳禁オトナの社交場、がきんちょはお帰りくださいまし、

最後の⑤『ヒラクくんがオンナにハァハァしない』もポイント高し。

  環境的には、美女にかこまれウハウハのハ-レム状態。
  そしてその美女たちのほとんどが『繁殖』をしたがっているわけでして、
  その気になればアラブの王様みたいな暮らしもできるわけです。

  でも、しない。奥さま一筋。
  だからといって、べつに草食系をこじらせているわけでもなく、
  奥さまとの間には、きっちり子どもを作っております。

  いやあヒラクくん、アンタ男だよ。


とまあ、ここまでがアニメに描かれているハナシ。
なかなかにケンゼンな『環境ハ-レム村』だと思うじゃないですか。
で、その方向でレビュ-しようかなと思い、
下調べとしてウィキペディアで原作情報を見てですね……思わず

  Dash it!(なんてこった、ちくしょうめ)

と叫んじゃった次第です(あ、いえ、実際には叫んでませんが)。

で、ここからはウィキで調べた原作情報・ウラ設定。
正直『反転術式かよ』と思うぐらい作品を見る目が変わっちゃいますので、
まるっとネタバレで隠しておきますね。
  {netabare}

 原作では、第二村人のティアって、
 入村当初からヒラクくんの『第二夫人』なんですね。
 ルールーシーの策略でティアもヒラクくんと「励む」ようになって、
 なりゆきで二番目の妻になっているそうなんです。

   アニメでルーが「わたし一人じゃカラダがもたないのよぉ」なんて、
   なにそのオモシロ掛け言葉、みたいな台詞いってましたが、
   実際は掛け言葉でもなんでもなく、マジでガチなアレだったわけです。
   (ヒラクくんが転生の際に神さまにもらった
    『健康な身体』がゼツ〇ンだったみたいですね)

 さらにウィキペディアによりますと、
 ヒラクくんは二人の妻でマンゾクしているのですが、
 種族繫栄のための『種馬』リクエストにお応えするカタチで、
 たいていの女の子とカンケイをもち、
 次々に子どもをこさえていくそうであります。

   アニメと同じく正妻であるルールーシーの子どもが一人目ですが、
   原作ではそれ以降、10人以上も、
   別の女の子との間に子どもを作っちゃうんだそうです。

   ちなみに原作の時系列では
   アニメ最終回のすぐあと、同じ年の秋にティアが出産するんだとか。

 え? そんなに原作改変したの? よくカ〇カワが許したなあ、
 なんて思って再視聴してみるとですね……

   『してる』描写は一つもないけれど、
   『してない』とはヒトコトも言ってない。

 ということに気づくわけです。
 まいった、完全にやられた。
 おまえ『シックス・センス』かよってハナシです。
 いや、確かにこれ、カ〇カワも文句言えないわ。
 原作改変(専門用語で言うと『翻案』)してるわけじゃないんだもの。

   まあ確かに、原作に描かれていることをそのまま表現していたら
     ご都合満載の『農村ゼツ〇ン物語』
   みたくなっていたことが容易に推察できるわけです。

   それはそれで別のリアリティなり需要なりはあるかもですが、
   少なくとも僕は、あんまり見たくないかな。
   そんなもん、大枚はたいてアニメ化する意味がわからんし。
 
 というわけで本作は、
 なんかちょっとかなりアレな原作を改変することなく、

   『健康的で楽しい農村づくり』

 にベクトル変換するという、レベル5級の能力が発揮されているのであります。
 製作的には、菓子折りもいらず大助かり。えらい、スゴい。
 倉谷涼一監督、グッジョブです。
{/netabare}


で、本作の拙的なおすすめ度は、
あまり深く考えずまったり楽しむ、という前提でAランクです。

万能農具のチ-ト性能もさることながら、
物語の中盤あたりからかなりのご都合テンカイで村が発展していくので、
そこのところにツッコむと一歩も前にすすめません。

本作の視聴ポイントというのはそこではなく、

  健康的でたくましく、おまけに相当きれいな女の子たちが、
  元気に、明るく楽しく農村づくりをしていくさまを、
  ちょい鼻の下をのばしつつ、にこにこ笑いながら健全に楽しむ。

という、かなりマニアックな楽しみ方に限られるわけなのであります。


そのぶん、見るだけでも楽しめるよう、映像にリキ入ってます。
制作はゼロジ-さんで、
これまで『悪くはないけどクセがあって微妙』なイメ-ジだったんですが、
本作は『健康的できれいなおねいさん』の作画に大成功。
ほとんどのキャラが、姿勢がよく、リッパな谷間をおもちです。

キャラデだけでなく動画さんもがんばってまして、
なめらかな人体曲線やタブりの多い洋服デザインがけっこうあるのに、
動かすべきところはきっちり動かしています。
OP、ル-ル-シ-がジャンプしてくるっと一回転するところなんか、
ちゃんとジャパニメーションしていますもの。

そして、人物作画にリキいれるだけでなく、
畑・森・農作物などもていねいに描き込まれており、
質感や空気感まで表現できていて、世界観が心地よく伝わってきます。

  こんなにいちいちリキいれてたら予算合わないだろ、
  というような心配は、SD演出の多用でカバ-。

  このSD演出、ただ単に枚数稼ぎになっているだけでなく、
  ちゃんとカワイイうえに、メリハリが効き、
  シ-ンに応じた『演出』として立派に成立しているんですよね。

  わりとよく見る枚数稼ぎの手法であり、
  キメツでもしょっちゅうやってたりするわけなんですが、
  あっちは『箸休め』的な扱いなのに、
  こっちは本編進行と連動していて、しかも違和感がありません。
  倉谷涼一監督、本作に限って言えば、かなり有能です。


キャラクターの作り込みも、けっこう繊細にできております。
みんな『きれいなおねいさん』であるだけでなく、
『チ-ト的能力もち』『しっかりした自立心もち』『ウジウジしない』
という共通項をもっているのに、
しっかりと性格付けができていてキャラかぶりがありません。

  とりわけスゴイと思うのは、
  関西弁も廓言葉もにゃんにゃん言葉もボクっ娘もおかしな語尾もなく、
  みんな基本的にきれいな言葉遣いをしているのに、
  個々のキャラが書き分けられ、きちんと立っているところ。
  これ、作家を目指すワカモノたちにぜひ見習って欲しいかも、です。

  それだけでなく、同じキャラが同じ内容の話をするときも、
   「ラスティって呼んでください」
   「ラスティって呼んでね」と、
  相手との位置関係で自然に言葉が変化しているんですよね。
  こういう『キメ言葉にせず会話の自然さをダイジにしてください』という指示、
  脚本家的にはとてもウレしいものなのでありますよ。


キャラに生命を吹き込む役者さんたちも、いい仕事しています。

本作って、難しくとんがったキャラがいない分、ぶっちゃけて言うと
大手事務所に正所属できるレベルの役者さんなら
  『誰でもそれなりにできる』タイプの作品なんですね。
正直、駆け出しの若手や預かりレベルの役者さんをずらりと並べても、
ふつうの視聴者さんなら、良し悪しが判別できないテイストかと。

それだけに、違いを生んだり声の表情をつくったりするのがムズカしい、
手を抜こうと思えばいくらでも抜けるけど、
役者の根性見せたんよ、と思えばかなり難易度が高くなる作品であります。

  で、根性見せてくれたのが、物語序盤メインのお三方。

     下地紫野さん(ルールーシー役)
     洲崎綾さん (ティア役)
     Lynnさん(リア役)

  「わかったわよ」「え? ここにですか?」「皆さん、張り切って働きますよ」
  なんて、個性の出しようがなさそうなセリフにも徹底的にこだわって、
  実に活き活きとした人物像をつくってくれました。

  先行役者がいいお芝居をすると後続が『燃える』のが役者の性質であります。
  その例にもれず、中ほどから出てくる役者さん、
  藤井ゆきよさんや日岡なつみさん、伊藤かな恵さん、岡咲美保さんなどが、
  少ない出番でなんとか自分の爪痕を残してやろうと、
  テンプレふうでありながらも実はすごく細かいお芝居を披露しています。

  おかげさまで、同系統の『なろう系』作品に比べ、
  かなり耳ざわり・聴き心地のよい作品に仕上がっております。実によき。
  (それにしても洲崎綾さん、相変わらずスゴい声してますよね)


音楽は、OP・EDともに、耳に楽しい素敵な曲かと。
とくにOP、
この曲に下地さん・洲崎さんの二人をあてるのは、反則級のキャスティング。
劇中の、葡萄ふみの唄もいい感じ。
劇伴は……ごめん、なんにも耳に残っていません。



というわけで、作り手側はかなり頑張って、
あちこちに強い『こだわり』を見せている本作なのですが、
ショ-ジキ言って、視聴者の琴線に触れそうなところは少なめです。

のんびり農家、というわりにけっこう新展開が多めでせわしなく、
たとえば『のんのんびより』あたりと比べると、
ぜんぜん、まるっきり『のんびり』感が足りませんしおすし(←死語)。

  既述のように、ロリっ子もラッキースケベもなんもなし。
  ついでに言うと、リアル農家につきまとうJAとのしがらみもなし。
  ほんと、あっちこっち流用されているキャッチコピー、
    『なにもない、がある』
  みたく、田舎のやけくそ集客作戦が似合いそうな作品であります。

ただまあ、ムネの谷間と自然とおいしそうなごはんはたくさんあります。
そして最終話、出産前後の村人たちを見ればわかるように、
ヒト(亜人ですが)の本能に基く日々の営みが、ていねいに描かれています。

おすすめ度Aと書きましたが、
それはあくまでも『拙はスキ』という主観まみれの評価でありまして、
決して万人にすすめられるタイプの作品ではありません。
ですが、粗製乱造のおおい『のんびり系』において、
細部まできちんと気を使って作り込まれた『良作』ではあるまいかと。

女性の方が見られても
 『男の子ってホントこういう話、好きよねえ』
なんて感じにはならないと思います(たぶん、ですが)。


  ちなみに、脱サラ・定年退職してあこがれの農村生活を始めたものの、
    思ってたのとチガう、
  なんていろいろご苦労なさっているハナシをよく耳にします。

  まあ、あたりまえですよね。世の中そんなに甘くありません。
  都会には都会の、イナカにはイナカの、
  いろんなしがらみだったりアレだったりがあるのが人の世かと。

  都会であくせく働く方々にとっては、
  こういうかなり非ゲンジツ的なアニメをたまに見たりして、

    農村っていいなあ、自然っていいなあ、

  なんて思ってるのが『ほどよい生き方』なんじゃないのかなあ、
  と、愚考する次第なのであります。ゆめゆめ、
    あいてます、あなたのNOSON♪
  みたいな誘い文句には、カンタンに乗らない方がよろしいかと。

  いやほんと『となしば』というのは、
  言い古されているようでいて、
  いつの時代もけっこう真理だったりするんですよね。

    むかし隣の家で飼ってた豆芝は、ガチで可愛かったんですが。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 22
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

将来を読み取らせる結末が良かった。農業=女性=産みの喜びも感じました。

2話 究極のなろう系農業スローライフは、村づくりシミュレーションゲーム妻付という気付き。

{netabare} どう見ても村づくりシミュレーションゲームですね。マイクラというよりシムシティ系でしょうか。どうぶつの森も近いかも。
 いろんな設定や魔物が出てきましたが、要するに万能農具と合わせてコマンドでしかありません。苦労はしないけど時間はいるよ、という感じでしょうか。畑というか住居周辺を上からみた図と、魔物の数の表示はそのままゲーム画面です。淡々とした主人公のモノローグはゲーム実況を感じさせます。

 加えて超健康体でしかも降ってわいたようにロリから巨乳妻までこなせる美少女付きということでうらやましい限りです。

 この作品は、もちろん転生スローライフ農業系の脳みそ停止系作品なんでしょうけど、なんか要らない部分を全部バッサリ切り取って、村を開発して発展する喜びの部分と美女と一緒にイチャラブで暮らすというところだけ、抜き出した感じです。

 つまり、なろう系の究極の農業スローライフ作品とは、突き詰めると村づくりシミュレーションゲーム巨乳妻付というのは発見かもしれません。これ、同じ設定でゲーム化したら売れるかもしれませんね。

 見ていて特に面白い訳ではないですが、畑とか建物が広がるのがちょっとうれしいかなあという部分がやっぱりゲームですね。あとは最後の感じからハーレム化するんでしょうか。もうちょっと見てみたいと思います。{/netabare}


4話 私小説ではなく物語性を排除した自然主義文学。設定と経過だけしかありません。

{netabare}「食」と「生殖」、そして「自己防衛」という人間の生き方そのままを淡々と描いた感じです。物語性の排除というのはアート、絵画や彫刻で言われる話で小説だと純文学で見られなくはないですが、やはり物語がない小説というのは小説たりえない気がします。

 自然主義文学といえなくはないですが、ゾラのような実証性も私小説としての経験でもなく、ただ、人間の欲望を抽象した感じです。

 つまり「こうありたい」という欲望のみです。展開する作品というのは新しいです。それでいてキャラを描こうとしているのが不思議な気はします。「なろう」という新ジャンルを煮詰めて行くと本作に行き着いたのでしょう。
 本作に登場するキャラが置換可能な食と生殖のための「コマ」ではないキャラ付けをするのか、それとも抽象的な女で終わるのかは見ものかもしれません。{/netabare}


第11話 異世界スローライフの究極の純化。面白くはないけど不思議なことに見られます。

{netabare}  すごいですね。とにかく物語が無い。異世界の村の発展を淡々と描くだけです。時々事件はありますけどキャラ(主人公・オオカミ・ザブトン)が皆無敵すぎて全くドキドキしません。出てくる登場人物にキャラクター性が全くありません。

 オープンワールド型のゲームで自分の村を作り上げる感覚にスローライフとハーレムを組み合わせて時々俺TUEEEという感じで、なろう系異世界の内、村・町・国土開発とスローライフを究極まで純粋に煮詰めて行くとこうなるという話ですね。

 ただ、不思議なことに見ていてつまらないわけじゃないんですよね。完全に脳みそを停止というわけでもない適度な刺激もあります。なのに「型」以外に何もない不思議な話です。

 新しいと言えば新しい。ただ、この作品をやってしまうともう行き着くところまで行き着いた感じです。今後のなろう系スローライフはどうなるんでしょう?{/netabare}


最終話 将来に向かって希望が持てる終わり方が良い。終わってみれば面白かったかもしれません。

 出産と農業というテーマとあいまって「産み出す」という話になっていました。そして、もう1つ村を作るような続編へのつなぎと言うより、これで結末だけどまだまだこの村は続いて行くんだよ、と取れる終わり方は良かったですね。

 もちろん続編でもいいんですけど「終われないアニメ」が多い中、結末を見たことと、その結末に希望が持てるのが素晴らしかったと思います。

 ゲーム的ラノベ的楽ちん農業俺TUEEEハーレムということで、あまりといえばあまりのご都合主義でしたが、それを淡々と描くことでかえって行間に彼らの私生活を垣間見ることもできますし、それぞれのキャラに自分を乗せて感情移入することも出来るでしょう。中途半端な物語がないのがかえって面白い効果を生んでいたと思います。

(追記 感情移入は違うなあ。感情移入が出来ないのが良かったのかも。むしろキャラではなく「村」そのものに感情移入したと言えばいいのかもしれません)

 ということで、量産型異世界スローライフとして初めは評価低かったですが、なんとなくですが脳みそ停止型として癒されつつも、農業=女性=生み出す=発展と豊かさということで少子化が昨今話題になっている中、ちょっとプリミティブな部分で人間てなんだろうと考えさせられる要素があったと思います。過大評価はしませんが、過小評価をしてもまずい作品だなあと思います。

 作画音楽など評価はできないし、物語性もないので点数は低いですが、主観的にはもうちょっとレベルが高く感じました。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 14

easy さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

原作者出身18禁ゲームブランド【ソフトハウスキャラ】企画書そのままの構成

指摘している方もいらっしゃいますが、
これ、原作者が所属したソフトハウスキャラ企画書まんまです。まんま。
なろうからアニメ化でゲーム画面風に処理しているのも意図的でしょう。
おそらくはなろう段階でゆるく魔界や種族など世界観も寄せています。

 【共通項】
 ・見取り図画面でオブジェ配置、物語舞台は移動無し
 ・主人公、実力者(クロ→ザブトン→ルー)を取り込む
 ・実力者→知人(ティア)引き入れる
 ・知人→女性陣(ハイエルフ勢、のちに鬼人族)大量流入
 ・ハーレム構築後、子供が生まれ更に増えていく

 ・結果、わらしべ長者で大勢力
 ・大勢力となり外部の大物が警戒→接触→人脈拡大or敵対
 ・一見ハーレムだが、中身は女性主体のコミュニティ(※)

※ 例として、6話で天使族ティアが「自分は村の少数派?」と焦り、
  天使族女性を大量流入させる思考と同じく『女性が多くなる』ため、
  表向きハーレム、実際は女性主体という設定が本ライターの特徴
  作中クロ、娘に弱い原初神のように、要は『かかあ天下』というやつ

原作者代表作はSLG「巣作りドラゴン」(上記かかあ種族代表)等ですが、
見取り図、建築物が徐々に増えて行く映像などはまさにソレ。
あと、表現としては私の大っ嫌いな『空中にステータス画面』が薄い、
無いわけではないが、短絡的なあの絵ヅラが薄いのは良かった。
相変わらず手抜き臭の漂うデフォルメ3頭身は鬱陶しいですけど。

何より、最初に主人公が幼児になっていたりしないだけマシで
成人のまま転移するご都合設定なので「はわわわぁ~」とか、
中身オッサンによる気持ち悪い言動行動が無いだけでも安心しますよ…


 補足:本作とソフトハウスキャラ作品で異なる箇所


【本作主人公「のんびり」を維持するため、薄すぎる警戒心】
 
 7話『獣人男達:嘘で村侵入画策→バレる→謝罪無し→酒を飲み騒ぐ』
 このようなバカ面下げた下品な蛮族相手でも、
 外敵害意に対し非常に楽観的な思考で『客人』扱い

 この無知蒙昧な輩達は『女性が大半である資源豊富な村』を狙うような、
 言うなれば『男は殺し女を犯し奪う野蛮な輩』疑いが濃厚、
 田舎の情報弱者として定石から外れ、力量差も把握出来ていないため、
 無謀な行動・子供を人質に取りかねない等と想定出来る相手なのに、
 警戒の役割を強者女性陣、周囲のみに割り振る作風
 端的に言えば斥候の疑いがある者を村の中に入れるなど話にならない
 留学と称した者にブランド苗や種が盗まれるのも時間の問題であろうか
 

【害意・悪意に対する処理】

 8話『魔王国幹部の娘』が村への斥候として登場
 先ほど書いた「斥候を村の中に入れて情報を盗ませる」回だ
 どういうわけか監視も付けず盗まれ放題という意味不明な扱い
 それが終わると、10話『魔王国の無能姫+貴族3バカ娘』登場
 無能姫、3バカの目論見通り独断約300名使い敵対行為を試みるも失敗

 礼儀の概念すらない蛮族:獣人男達
 敵対者として内部を探る:魔王国幹部娘
 安易に村民×害を試みる:魔王国無能姫+貴族3バカ娘

 以上、外部勢の所業
 騙され・探られ・敵対行為、外部からの負の連鎖が始まるも、
 『のんびり』を維持するため、アニメにおいて都合よく処理される
 300人の侵攻など、完全に村民×害目的であっても主人公は『のんびり』

 加え、移民・帰化・居住権等、現実においても大問題を起こす要素だが、
 汚臭には決して触れない「ひとがふえたらいいなあ」甘い世界観
 犯罪やスラム等は存在せず、夢想のみで構築される嘘コミュニティ
 後先考えず難民引き入れなど、最終話の無警戒ぶりには寒気がした
 第9地区のんびり農家

   
【最初に生まれ扱われる子供が男】

 原作者が書いていたジャンルにおいてメインの子供はほぼ娘であり、
 例えば娘が1000人いても決して嫁にするような事こそ無かったが、
 ファザコン、夢オチ18禁など、要素としてギリギリ扱いにはされていた
 息子はといえば産まれてもテキストのみ、絵が用意されない程度の扱い
 本作品は「のんびり」「村」であるため息子先行としたのだろう

投稿 : 2024/10/05
♥ : 6

67.6 22 2023年度の仲間アニメランキング22位
解雇された暗黒兵士(30代)のスローなセカンドライフ(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (189)
644人が棚に入れました
「解雇ですか……?」 魔族で魔法が使えない無能といわれ、突然の解雇宣告を告げられた魔王軍の暗黒兵士・ダリエル(30代)。 故郷を追放され、偶然、森で助けた村娘・マリーカとの出会いにより、人間族のラクス村に流れ着く。 魔族ではパスできないはずの冒険者登録に受かってしまい、手のひらには人間族にしか使えないはずのオーラが宿る!? 駆け出し冒険者ダリエルとして、のんびりできないドタバタなセカンドライフがいま始まる。
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

スローライフ感はないけど・・・

{netabare}
杉田主役の異世界モノ。
転生ではないけど、魔王幹部としての生活に代わって人間としての新しい生活を営むという意味では近いかもしれない。
ただ、この作品はタイトル詐欺で、スローなセカンドライフを送るのかと思いきや、毎回のように魔王軍の部下たちが出てきて揉め事になる。

序盤は村で起きた困りごとをダリエルの半チート能力や魔王軍時代のコネで解決していくという淡々とした話。
ダリエルが強すぎてなんでお前追放されたんだって感じだし、いかにもな悪役が悪事を働くのも、結局のところいつものなろうで序盤はあまり面白くない。
割と終盤の辺りまでそんな感じだったけど、ダリエルの過去や出自が分かってきた辺りからは面白かったかな。
オチが予想外の方向で新鮮だった。
しかも、勇者と同じ技を使えるとかで、伏線もしっかりとしているという。

バシュバーザの話も良かった。
中盤まではいかにもな安直な悪役で、有能な主人公との対比でひたすらに無能に描かれているだけのキャラだったけれど、最後には自分を見つめ直す展開があって好きになれた。
有能なダリエルへの嫉妬、構ってくれない親への苛立ち、と現在の性格に至るまでのバックグラウンドも理解できた。
割と終わり良ければすべて良し的な作品だった気がする。
負の印象しかなかったのに、最終回はそれを覆してくれた。

分かりやすい悪役が多かった作品とは言え、犠牲者は一人もおらず、最終的には全員分かり合って、平和に暮らしているという意味では確かにスローライフなのかもw
どちらかというとスローライフを目指す作品と言った方がしっくりと来る。
魔族と人間の関係というスケールの大きな話も、唐突感なく自然に解決できていて良かったと思う。
全12話で色んな話が出てくるけど全部の話が最終的に綺麗にまとまっていたのはすごい。最後まで見ると、不要な回が一度もない。

私的評価:64点
私的ベスト回:12話

↓1話毎メモ
{netabare}
1話 ☆3
伝説の不採用通知。何回も見た解雇。魔王軍兵士なのに人間なの?
OPいいな。しっぽなedの人か。杉田使えば面白くなると思うな。
見た目人間だしな。どうせ全部使える。
打撲系しかないのかよw 面白くないぞ。出た分かりやすい噛ませw
また俺なんかやっちゃいました?

2話 ☆5
漁夫の利。これで勝ったと思うなよー。
妬まれてること自覚して自重しろ。
そんなちっさい破片でやられるのかよw
まあ噛ませ死亡とかいう展開では無いのはいいわ。
勇者パーティー出てないのに魔王軍パートいる?
結局これもビーストテイマーと同じ感じかよ。

3話 ☆6
そんなとこもう人間側のやつが行って安全なんかw
ゲームでよくある隠密移動。 まあ平和な雰囲気で何より。
労働ストライキ。結局戦闘アニメ。詠唱長すぎて草。
これ軍隊送られてくるだろ。モブサイコで見た。
1人に取り返される鉱山えぇ…。
街賑わうとこまで1話でやる話じゃないw

4話 ☆6
主人公の引き立て役つまんね。魔王性格悪そうで性格よくて草。
頭もいいじゃん。またこう言う安易な噛ませかよ。
なんでよその街の話知ってる。そりゃそうなるだろ。
小島よしおか? 人間不信の採掘者。ホモかよ。
まあ平和的解決なのは良かった。

5話 ☆5
分かりやすい悪役やめろ。フレッシュトマト
ゲームのステータス確認用キャラかな?w 今度ミスリル加工するときに参考にするわ。
こいつがDランクの格では無いこと分かりきってるだろw
どうせ茶番なのにシリアス感出されても。
ミスリル武器かっこいいね。知ってた。顔アップ多くね?

6話 ☆5
ダリエル凄いダリエル凄い。こういう噛ませほんときっつい。
ハーレムじゃないのはいいな。変に引き伸ばさずに結婚までするのも。スミス前回登場したばっかなのに死んでて草。

7話 ☆6
感じてて草。ガシタなんか幼くなってない?
勇者より強いのは当然か。元カノだ。魔王擁護。

8話 ☆6
こいつそんなに強くなさそうw スティール! 安定の杉田キャラ
なんで鏡餅の概念があるw 流石に妻には話してたか。
平和そうでなにより。キャラデザがあいつに似すぎている。

9話 ☆7
人間相手には優しいのか? 緑いつの間にこんなあざとくなったw
とんでもスキル要素。ダリエルの出自かw だから同じ技使えるのか。
おっさんが揃って何やっとんねん。

10話 ☆7
ホモかな。NTRでガシタも落ち込んでて草。閑古鳥が書泣く。
皮肉言われてて草。爆破オチなんてさいてー! やっぱ人間ゴミだな。
魔族ではなく魔物呼び。

11話 ☆6
勇者ってかおじいちゃんだなw
大人になって転ぶと…の話は共感できるな。恨み強すぎやろ。

12話 ☆10
NTRか。これは親父が悪いな。
ただの追放ざまあかと思ったけど結構ストーリーしっかりしてる。
魔王優しいな。優しくなかった。最終回はめっちゃ良かったな。

曲評価(好み)
OP「CHANGEMAKER」☆8.5
ED「Dear Doze Days」☆3.5
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 4

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

俺のセカンドライフはここから始めるんだ。

この作品の原作は未読です。
最近、セカンドライフを題材にす作品が増えているような気がします。

大体は異世界転生モノで、前世ではブラック企業でこき使われたり、病弱で病院の天井を見ながら過ごす日々を続けていたりと、ロクな人生を送れなかった貴方に、生きることの素晴らしさを知って欲しい的なヤツが結構多いですよね。

異世界転生=冒険という構図以外に、様々なバリエーションが生まれるのは
こちらとしてもウェルカムですけれど…


「解雇ですか……?」

魔族で魔法が使えない無能といわれ、
突然の解雇宣告を告げられた魔王軍の暗⿊兵⼠・ダリエル(30代)。

故郷を追放され、偶然、森で助けた村娘・マリーカとの出会いにより、
⼈間族のラクス村に流れ着く。

魔族ではパスできないはずの冒険者登録に受かってしまい、
⼿のひらには⼈間族にしか使えないはずのオーラが宿る!?

駆け出し冒険者ダリエルとして、のんびりできないドタバタなセカンドライフがいま始まる。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

突然解雇とか言われると、普通にビックリしますよね。
それぞれ生活がありますし、自分の居場所が無くなるとと同義ですからね。
前もって教えてくれたら身の振り方を考える時間があるんですけど…

って、自分が解雇される訳ではありませんが、気にならないと言ったらウソになります。
企業の年功序列ではなく成果主義に大きく舵を切っているのは私も正解だと思います。

長く働いたから偉い訳じゃない…
その会社に貢献した分だけ偉くなるのは当たり前の考え方だと思います。
今では、成果を上げられないと降格する企業もあるらしいので、一昔前より企業内でも競争が活発化しているのではないでしょうか。

自分も頑張っているつもりですけど、いつ会社から「今までお疲れ様でした」と言われるか分からないご時世ですので…

だから、ダリエルは結果的に相当ラッキーだったのではないでしょうか。
一時は路頭に迷いました。
それ自体は大変だったと思いますが、そのお陰でマリーカと出会うことが出来たのですから…
この作品は、素直で真っ直ぐなキャラが殆どなんですけど、その中で群を抜くほどマリーカは一途なんですよね。
屈託の無い真っ直ぐな瞳で見つめられたら、誰だってキュンキュンすると思いますよ。
だから、ダリエルの行動は全てにおいて正しかったと思います。

一方、真っ直ぐなキャラが多いことから、ダリエルを解雇した魔族のある特定のキャラについては、余計にひねくれ感が助長されていたような気がします。

確かに、誰にだって承認欲求はあると思います。
その欲求が満たされないのであれば、満たされるまで努力するしかないんです。
若しくは、直ぐ満たされるよう欲求のレベルを下げるしかありません。

生きていくのは大変で、身勝手な解釈や自分本位の言動・思考で行動しがちになることは誰にだってあると思います。
必要なのは気付くこと…そのためなら失敗も止む無しなんですけど、本当は失敗する前に気付きたいですが、いつもそれが出来たら苦労しないですよね^^;

今回魔族にも気付きがありました。
犬猿の仲だと思っていましたが、一筋の光明が見えた気がしたのは、きっと私だけじゃないと思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

個人的に気になったこと…
ガシタがメッチャ「FAIRY TAIL」のナツ・ドラグニルでした^^;
声優さんが一緒なのでまぁ、些細で当たり前のことなんですけどね…

オープニングテーマは、Hinanoさんによる「CHANGEMAKER」
エンディングテーマは、あかりんによる「Dear Doze Days」

1クール全12話の物語でした。
結果的に良いお話に纏まって良かったのではないでしょうか。
杉田さん演じるダリエルも良かったですが、個人的には藤田さん演じるマリーカ一択の作品でした。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 9

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

盛りのついた雌犬、パイパイデカ美がヤバすぎるけど、物語の構成上必要だから勘弁してな話。

 最終話(12話)まで観ました。

 みんな和解してハッピーエンドでした。良かったなぁ。

 ダリエル一家はこれで良いのかもしれませんが、魔王軍と人類の戦争はどうなったんでしょうか。  

 魔王様は不老不死の超越者(化物)ですし、人類側の代表が誰なのか不明なので、公式に和解できる状況ではありません。

 魔王軍も人類軍も軍組織で激突してたのに、四天王の一部と勇者が仲良くなっただけで平和になるわけありません。

 前線のムラ付近の話で、割とデカい組織同士の紛争が有耶無耶になるのは、なろうぽいです。

 これ以上話が続くと、この辺の矛盾が爆発しそうなので、綺麗に1期で終わって良かったです。

……………………………………………………………………

 9話まで観ました。ダリエルが村に完全に馴染んだため、マリーカはお役御免のようです。

 記号的ヒロインの典型といった所でしょうか。付き合う前は積極的にセクシーアタックしてくれ!その後は三つ指ついて男の後ろにひかえておれ!と、男性に都合の良い良妻賢母に成り下がっています。

 メインヒロインの座は女勇者に譲ったようです。女性キャラの割と酷い扱いが、中年男性のキモい妄想だ!と、断罪されて、今一物語がイケてない原因かも知れません。

 ギャグっぽかった本作品ですが、ガチで戦争している元勇者アンド魔王軍幹部が出てきて、いよいよクライマックスのようです。

 ダリエルのスローライフ?は、どうなってしまうのか?目が離せません。

……………………………………………………………………… 

 主人公に助けられたとは言え、ヤバすぎる突撃娘マリーカの評判が良くない本作ですが、4話まで観てると、存在意義が分かってきます。

 魔王軍も人間側も、戦争しているのに頭がお花畑です。主人公は魔王軍を追放されたとはいえ、内情を知っている危険人物です。

 人間側も、経歴不明な凄腕を辺境とはいえホイホイ最前線の村に迎え入れるでしょうか?どう考えても犯罪者かスパイでしょう。

 結局、ストーリー上の矛盾を、発情した雌犬ことマリーカが引き受けているために、キテレツな人物として描かれてしまっています。

 主人公が人間側に受け入れられるための保証、恩人で腕が立って、良い人で、恋愛対象にしても安全!をマリーカが体現しているのですが、その演出が過剰なために、色ボケ恋愛脳ストーカーとして視聴者の顰蹙をかっています。

 中年の妄想だキモい!と切り捨てないで、記号的ヒロインとしてのマリーカの活躍を見守ってほしい作品です。

 まあ、オススメはしませんが…。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 5

74.4 23 2023年度の仲間アニメランキング23位
ゴールデンカムイ(第4期) (TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (150)
641人が棚に入れました
杉元とアシ(リ)パの新たな旅が始まる!! アイヌから奪われた金塊を巡る生存競争サバイバル、新章開幕ッッ!!! 極寒の地・樺太で「不死身の杉元」こと杉元佐一とアイヌの少女・アシ(リ)パが再会を果たした後、キロランケの死に直面したアシ(リ)パが金塊の謎を解く鍵を思い出し、杉元とアシ(リ)パの間で相棒の契約も更新されるに至った。だが、杉元が第七師団の支配下にある状況に変わりはない。アシ(リ)パ確保の報を受けた鶴見中尉との対峙が迫る中、共に過酷な旅を生き抜いた白石由竹、谷垣源次郎、月島軍曹、鯉登少尉は各々の目的や役目に従ってどのように動くのか? 一方、第七師団と金塊の争奪戦を繰り広げる新撰組「鬼の副長」土方歳三の一味は、引き続き残った刺青人皮の捜索を継続。さらに、杉元らの前から姿を消した尾形百之助の存在も情勢に影響を及ぼす可能性を秘める。北の大地を舞台に再び加熱していく一攫千金サバイバルの行方から目が離せない!
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

たおしても たおしても猶(なお) 変人いなくならざり ぢつと手を見るw(※蛇足で実写映画版の感想も付記)

引き続き原作未読で視聴。

【物語 4.0点】
樺太、ロシアから再び北海道へ。
方方にクセ強な男たちのネタを交えつつ、遠回りしているようで、
極東少数民族の団結による理想郷の建設という
アシリパ父の足跡を視聴者と共有した上で、いよいよ北海道での金塊争奪決勝戦か?
スケールの大きな原作者の構想力に唸らされる上々のフィナーレ前。

マカロニ・ウエスタンばりの盲目のガンマン、蒸気船上のバトル、ジャック・ザ・リッパーなど、
洋画エンタメテイストも一層強まった4期だったと思います。
ただし、味付けは男の肉体美が踊る『金カム』テイストでしたがw

男たちの強欲の坩堝(るつぼ)と化していく“試される大地”北海道をストレートに描いているからこそ、
アシリパさんを少数民族蜂起のヒロインにという構想は行き過ぎた理想という、
締めの問答にも含蓄があるのだと思います。


【作画 3.5点】
アニメーション制作は3期までのジェノスタジオからブレインズ・ベースに変更。

お風呂回すら男の筋肉という作風を引き継ぎ無難に滑り出すも、
道中メインメンバーの急逝により長期中断。
中核となる技術を有した一人が抜けたら止まってしまう?
マンパワー不足とはまた異なる日本アニメの現実を突きつけられた一件でした。


狂気を極めたのが{netabare} 精子探偵(笑){/netabare} の映像化w
しかし局部モザイクは必須なのに、そこから出る物に関してはフリースタイルという、
映像界隈の倫理感には苦笑せざるを得ませんw
本作に至ってはご丁寧に{netabare} 精子の一つひとつに顔まで描い{/netabare} ちゃってw
挙げ句目に入ったとかwええぃ気色悪い(笑)

妙に印象に残っているのが若かりし頃の鶴見中尉&鮎登パパによる
ド ディオン ブートン(仏国製三輪自動車)二人乗りによる騎馬との街中チェイス。
ふと女子高生の原付き二人乗りを描いた某アニメが法令違反だと火を付けられた馬鹿げた一件を思い出しました。
何でも叩かれ炎上する令和日本と違って、解放区たる明治の北海道ならば文句は言わせませんw
何ならイケメン無罪な青年・鶴見のウインクで道行く女子のハートが射抜かれるまでありますw


【キャラ 4.5点】
繭に込めた毒でデスゲームを仕掛ける悪趣味な家畜獣医・関屋という、
闇鍋にさらにアクの濃い変人を投入して開幕した4期。
だが{netabare} 土方{/netabare} の悪運は尽きること無くw

不死身の杉元、第七師団・鶴見少尉、土方歳三。
恐らく決勝を戦うであろう三強に関しては、
新規変人すら戦争帰りの彼らの最凶ぶりを引き立てるスパイスに過ぎませんw
力による恐怖支配だけでない鶴見一派の結束の原点を描いた回想シーンなど、
総じて三陣営のしぶとさを再確認する4期であったとも言えるでしょう。

変人カーニバルに目眩がしていきた終盤登場した北海道で記者していた頃の石川啄木。
外面だけは実直そうな青年を見て、まともな歴史上の人物でやっと一息付けるかと思いきや、
この啄木もまた、遊郭に通う金欲しさに煽りゴシップ記事でも何でもやるクズな“マスゴミ”変人でしたw残念w
失望のあまり?レビュタイは啄木の短歌から捻らせて頂きましたw


【声優 4.5点】
杉元に新たに絡んで来る水陸両用変人・海賊房太郎(ぼうたろう)役の関 智一さん。
日露戦争・奉天会戦で負った重傷から蘇った第七師団の実力者・菊田特務曹長役に堀内 賢雄さんが、
有古一等卒役の水中 雅章さんを引き連れ参戦するなど、
ますます渋味が濃厚なキャスト陣w

私が印象に残ったのは“地獄の郵便配達人”野沢 仁平治役の小山 力也さん。
明治の郵便局員には配達物を守るため発砲が許可されている。
私の守備範囲外だったウンチクの衝撃も相まって、
郵便局員ですら安心できない試される大地の奥深さを思い知らせれましたw


最も狂っていたのはやはり宇佐美上等兵役の松岡 禎丞さん。
{netabare} 精子探偵{/netabare} として時に喘ぎながらCV.三上 哲さんと激しい夜の“銃撃戦”を繰り広げるw
イケメンも狂人も演じ分けられる松岡さんならではの怪演でしたw


【音楽 4.0点】
OP主題歌はALI「NEVER SAY GOODBYE feat. Mummy-D」

ドラムの不祥事脱退から再起した同バンド。
放送中断中に本曲も含めた念願の1stfullアルバム『MUSIC WORLD』をリリース。
ジャジーなノリなど強味が存分に発揮された良盤に仕上がっています。

それにしてもサビのOPアニメーションで踊る海賊房太郎ら男たちの肉体美の狂宴。
ボディービルダー大会にしか見えませんw


ED主題歌はTHE SPELLBOUND「すべてがそこにありますように。」

元・BOOM BOOM SATELLITESの中野 雅之氏が結成した同バンド。
2023年にはブンサテ25周年ライブを敢行するなど、本EDもまたブンサテ継承色が強い作風。
が、ブンサテだけでなく、“消えない傷をあげる 口づけの代わりに”など、
愛より強欲に踊る、地獄の特等席予約済の男たちの群像を芯で捉えた歌詞世界が心に染み渡る良質な主題歌でもあります。

EDアニメーションでは明治の新聞記事風に変人キャラたちを総覧。
ここでもやはり白石は下品なネタ担当w


【付記】
先日、話題の?実写版『ゴールデンカムイ』劇場鑑賞に行ってきました♪

内容は凄くお金のかかった俳優コスプレ芸による良く出来た再現映像。
傑作までは行きませんが、少なくともコンテンツを台無しにする痛い実写化ではない。
最終章アニメ化に向けても弾みが付く興行成功例だと思います。

近年は俳優さんも演技だけでなく、原型留めないくらいの特殊メイク施したり、
美人の山田 杏奈さんも“オソマ”に顔をしかめるアシリパさんの変顔芸を披露したり。
アニメキャラものまね芸みたいなこともして大変だな~と。

VFXとCG技術を駆使して再現されたヒグマには一見の価値はありますし、
ちゃんと飯テロでチタタプ、ヒンナヒンナしてましたし、
何より実写で撮られた真冬の北海道は“背景美術”としてチートレベル。
『金カム』愛は確かに感じられる実写映画でした。

アニメでは尾形百之助役を演じる津田 健次郎さんのナレーションで、
TVアニメ1期をネットリと振り返る総集編として復習するには有用な一作だったと思います。

人間を殺したカムイは地獄に落ちる。
だから汚れ役は地獄行き確定の杉元がやり、アシリパさんには手は汚させない。

4期の男たちの狂騒の中で忘れ去りそうになる杉元とアシリパの旅の原点も実写映画で久々に再認識。
アシリパを革命のヒロインとして戦わせるか否かは論点ではない。論外なのだ。


※アシリパのリは小文字表記。



以下、過去投稿分。ネタバレタグに格納。

2023年4月~仕切り直しで初回から放送

{netabare}
制作の根幹を担う人材喪失からの体制再建という特殊な事情の延期ということで心配されましたが、
この春クールに初回から改めて放送という流れになったようです。

ですが、本作の復帰により、春アニメの層の厚さがさらにもの凄いことに。
どの作品の視聴を優先するのか?
試される大地。北海道。
試される2023年・春アニメw{/netabare}



【42話迄の感想】メインスタッフ1名の急逝により長期放送延期……

{netabare}
{netabare}狂気の運試しを仕掛ける毒マニア・関谷。
異常発達した聴覚で追い込んでくる都丹。{/netabare}
など4期になっても相変わらず超ド級のイカれた刺青囚人が続々と新規投入されるも、
メインどころがそれ以上の貫禄で存在感を示す、試される大地・北海道。

シリアスになるほど、敢えて下ネタ含めたギャグを振り切って、
ぶち壊しになるスレスレで、極限のエンタメを成立させる。
作品独特の際どいバランスを再現した映像に酔いが回って来たところ、
上記の通り、長期放送延期という一報が飛び込んで来ました。
(放送情報見る限り年内再開はない模様)
ご冥福をお祈り致します。


逝去されたスタッフについては氏名、ポジション等が公表されていないので、詳細は分かりませんが、
私にとっては2つの意味で衝撃が大きかったです。

1つは、効率化しているであろう今のアニメ制作現場においても尚、
必要不可欠なメンバーが1人抜けたら、制作が成り立たない事態が起こり得るという点。
昨今もコロナ禍で、物理的にマンパワーが不足して放送延期というパターンは多々ありましたが、
今回は、アニメ制作も未だに個人の才能に依拠した芸術、職人の世界なのだろうか?と再考させられる一件でした。

もう1つは、私はハマっているアニメが放送終了、延期した場合は、
同ジャンルの別作品でロスを凌ぎますが、
『金カム』の変わりはないぞ~という意味でショックが大きかったです。


4期は主題歌もお気に入り。担当アーティストの足跡にもドラマを感じます。

OP主題歌「NEVER SAY GOODBYE feat. Mummy-D」を担当したのはALI。
2020年『呪術廻戦』前期ED「LOST IN PARADISE feat. AKLO」で一発当てて、このまま一気にブレイクか?
という矢先、ドラム担当が詐欺事件で逮捕→無期限活動休止→全曲配信停止に。
半年後、活動再開するも、さらに離脱者が出て、グループ半壊状態から再起を期すことに。
身から出た錆とは言え、苦難が続く中、『呪術廻戦』以来、2年ぶりのタイアップでアニソンに戻って来たのが本シングル。

ED主題歌「すべてがそこにありますように。」を担当したのはTHE SPELLBOUND。
同バンドはボーカルの病死を経て活動終了したBOOM BOOM SATELLITESのベース&プログラミングの中野 雅之氏が、
THE NOVEMBERSの小林 裕介氏をボーカルに迎えて結成したロックユニット。
アルバム配信等を経て本作が1stシングルCDとなる。
2人のドラムのサポートも受けたパワフルなサウンドには新味もありますが、
バンド名もブンブンの曲名から取っており、音楽性にも共通点を感じ、戻って来てくれた感の方が強いです。


何が言いたいのかというと、『金カム』スタッフ陣も今は物理的にも精神的にも、
ダメージを負って先が見通せない状況かもしれませんが、
主題歌アーティストのように意志があれば必ず戻って来られるということ。
スタッフさんたちも42話の{netabare}白石ゲ○説教回{/netabare}で中断したままというのは本意ではないでしょうから。

4期になって杉元一行、第七師団、土方一味と、
各々の勢力に“モグラ”、二重スパイが潜り込み化かし合う。
本格スパイ映画並みに人間関係も複雑化しているので、
私も放送中断中、せいぜい人物相関図を眺めて整理しながら、再開を待ち望みたいです。{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 25

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

おはよう世界、今日も狂っているね、実に健全だ。

原作は終了まで追っていた作品。

よもや、第4期~視聴する方、または第4期のみ視聴する方もおるまい。
ここまで、アニメ版を1期~視聴してきた、この作品の内容に耐えうる皆さま、この物語、登場人物に魅かれた仲間の一人としてレビューをさせていただきます。

物語はスケールのでかさ、物語の複雑さを考えれば、そのオリジナリティも含めて稀有なレベルで「特定の」大人向けアニメ枠。
そのスケールのでかさも、やたら宇宙だ、世界だなんていう話ではなく、フィクションとは言え、歴史や地理的な要素も含めて説得力ありあり、視聴者に「ほーん」と思わせるまであると思います。


作画は、狂った人物を多数描きながら、狂っていないw。
そして、破綻なく描き切っていると感じた。
これも、大人の視聴に十分耐えれるレベル。


声優は、くそ!おっさんばっかなのに、なんでこんなにおもしれーんだwってレベル。
登場人物もインフレ気味にもかかわらず、どいつもこいつもキャラ立ちしやがって、力量のある声優の演技を絵ががっつりと受け止め・・・、いや、逆もあるか、濃い絵を声優さんたちががっつりと取り込んで、なのかわからないですが、中の人と絵の相乗効果ってこういう事なのかねぇ、と実感。


音楽は、OPかっけえっすね。
やっと物語のスケール感に追いついてきたのかなって、思いました。
ジャンルは違いますが「進撃の巨人」のスケール感に追いつけ、追い越せで並びかけてきたような印象(ここは完全に個人の印象、感想ですが)。
まさか、まっぱのオッサンがポージングしているシーンを「クソかっけえ!!」と思う日が来るとは意外でした。
これは、総合的にはかっけえOPのランキングに間違いなく入れたくなると思いました。

EDについても、新聞記事スタイルで各キャラが描かれるのですが、歌詞が各キャラクタ、そしてその人間関係、未来への姿までを内包するような歌詞で、鎮魂歌の様にも聞こえ、登場人物のつながりや、思い、しがらみ、などなどを受けとめるようないい歌詞だったと思います。
登場人物の人間関係を総括するようなものに聞こえました(私はねw)。


まぁ、いろいろとらしいことを書いてきたのですが・・・。

なにが、この物語をそこまで面白く感じさせ、惹きつけられるのか。
もちろん、大変興味深い「物語の結末」に魅かれるのはもちろんとして、多分なのですが・・・、以前にもレビューに書いたかもしれませんが、この物語に登場する「狂った登場人物達」、どれも、あり得る人間の姿、いや、既にあった人間の姿なんですよね。
そんなはずないって?いやー興味があれば過去世界であった猟奇的な事件を調べてみて下さい、この物語でみた様な人物がいますようw、ま、おススメはしませんが。

ですから、一歩間違えば、私(自分)だってそういう風になるかもしれない、人間の中にある「何か」が暴走した姿だと思っているのです。
だから、わずかながらでも共感し、興味を持ち、魅力的に見えてしまう、そして、人間誰しもが倫理観やルールをぶっ飛ばして好きにやってみたいという気持ちを千分の一、万分の一、億分の一、もっと少ないかもしれないけれど、必ず持っているはずなのです。

え?私(俺)は違うって?
貴方はウソつきですねw私は貴方とはオトモダチニナレソウハアリマセンw

とにも、かくにも、そういうった人間が持つ本質の一部をあからさまに表現している、そこに魅力を感じているのではないでしょうか。

もちろん、ネガティブな人間の本質ばかりがフィーチャーされているわけでは無いですよ、アシリィパの真っすぐとした人間性が、そして、そのアシリィパの人間性、未来をそのまま守ってやりたいと願う杉本の心、これもまた、希望を信じる「人間の本質」の一端でしょう。
・・・そのために、手段は選らばないようですが・・・w。



ああ、スイマセン。
この機会をいいことにまたいらぬことを書いてしまいました。



さて、キャラクタについて、今少し。

今シリーズでは、意外とアシリィパさんの活躍するシーンは少なかったですよね。最終盤にすこし、いつものアイヌ飯的なシーンがありましたが、その他はちょっとボリューム少なめでした。
あとは貴重な女性キャラのインカラマッも魅力的に描かれていましたっけ。
家永はアレですし、あとはお子様・・・、ソフィアは・・・う~ん。


こう考えると、本当に野郎キャラばかりですなぁ。

特に個人的には~第5話あたりまでの、おっさん、じいさん連中のカッコよさは異常ですね。
久々に、女性キャラ抜きで魅力に溺れそうでしたわw。


そんな中で、今シリーズで私が一番記憶に残った野郎と言えば・・・。


ダララララララララララララララララ・・・・・ジャン!!






門倉です!!


いやぁ、門倉看守部長でしたっけ、このキャラいい味出してました。
少しとぼけた感じと言い、知らず知らずのうちに運で災いをシレっと回避しているのに、そこに気づかずとぼけた感じ。
これは、中の人:安原義人のベテランの力量、味、が最大限発揮されていたと思います。
安原さんは役作りをあまりしないと聴いたことがありますので、きっと、まんまのキャラとしてマッチしたんじゃあないかと個人的には思っています。
キャラのフェイスはだいぶ違いますが「雲のジュウザ」を思い出しました。
とてもうまい演技だったと思います。




この後のシリーズの告知もあったようですが、尺的にどんなものかはわからないのですが、そろそろ終盤戦に突入していくことになろうかと思います。
最後は、鶴見、土方、杉本たちが激しく交錯しさらにカオスな状況になっていったと記憶しています。
エンディングに向けて、今しばし、この狂った世界を共にしようではありませんかwww。




あ、ところで、実写化も決まっているそうですが・・・。
この狂った、そして魅力的な世界を「正しく」描いて欲しいものですね・・・。
悲惨な実写化をたくさん見てきましたのでね・・・余談でした。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 20

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

命をかけた役目はあるか――

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期~第3期まで視聴済です。
完走後にレビューを書くためにwikiをチラ見して知りましたが、原作は昨年2022年の4月に完結していたようです。

そして、公式サイトを訪れてみると椅子に腰かけた鶴見中尉を背景に「最終章 制作決定ッ!!」と掲載されています。
最終章に関する情報を私は持ち合わせていませんが、いずれにしろ鶴見中尉を拝見できるのは期間限定のことだと思います。
少なくても放送が始まったら見ることのできないと思いますので…

そう言えば、この作品は本来であれば2022年の秋アニメとして放送されるはずでした。
現に2022年の10月から放送は開始されましたが、途中でメインスタッフの方が逝去されたことに対する弔意より2023年の4月から6月まで改めて放送されることになりました。
故人の偲び方は色々あると思いますので、作り手の皆さんの判断が一番の結果なのだと思います。


杉本とアシㇼパの新たなる旅が始まる!!
アイヌから奪われた金塊を巡る生存競争サバイバル、新章開幕ッッ!!!

極寒の地・樺太で
「不死身の杉本」こと杉本佐一とアイヌの少女・アシㇼパが
再開を果たした後、キロランケの死に直面したアシㇼパが
金塊の謎を解く鍵を思い出し、杉本とアシㇼパの間で
相棒の契約も更新されるに至った。

だが、杉本が第七師団の支配下にある状況に変わりはない。
アシㇼパ確保の報を受けた鶴見中尉との対峙が迫る中、共に過酷な旅を生き抜いた
白石由竹、谷垣源次郎、月島軍曹、鯉登少尉は
各々の目的や役目に従ってどのように動くのか?

一方。第七師団と金塊の争奪戦を繰り広げる
新撰組「鬼の復調」土方歳三の一味は、
引き続き残った刺青人皮の創作を継続。

さらに、杉本らの前から姿を消した尾形百之助の存在も
醸成に影響を及ぼす可能性を秘める。

北の大地を舞台に再び過熱していく
一獲千金サバイバルの行方から目が離せない!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

2023年の春アニメとして改めて放送されたので、本来ならもっと先に視聴すべき作品があるのですが、私の中では2022年秋アニメとしての位置付けだったので、待ちきれず一気に視聴してしまいました^^;

次回でアニメ最終章ということは、物語もいよいよ大詰めということですね。
確かに、物語もより核心に迫ってきている感じがひしひしとします。

wikiをチラ見したら色々な情報が記載されているのでしょうけれど、wikiはネタバレを喰らう可能性が大ですからね。
続きの気になる作品では特に注意が必要です。

原作は全31巻で完結しており、物語は大きく以下の5つに分類されるそうです。
・金塊を巡る旅の始まり(1巻 ー 5巻)
・網走監獄への潜入(6巻 ー 14巻)
・樺太編(15巻 ー 21巻)
・北海道への帰還(22巻 ー 27巻)
・最終章(28巻 ー 31巻)

仮に上記の5分類がアニメの第1期~第5期と合致していると考えると、最終章の巻数が一番少ないことになります。
最終章以外は全て5巻以上で構成されているのに、最終章だけ全4巻構成となっています。

きっとラストに向けて情報量が多い巻んでしょうね。
だから、たった4巻しかなくても1クール分の尺は確保できるということなんだと思います。

杉本一行、鶴見中尉、そして土方歳三の距離は徐々に縮まってきています。
三つ巴になるのは網走監獄以来でしょうか…

情報量という意味ではこの第4期も十分多かったと思います。
そしてこの作品が面白いのは、物語が金塊狙いの三つ巴に終始することなく、ちょいちょい「そこでしか起こり得ない」物語を組み込んでいるからにほかなりません。

例えば、この第4期では第四十四話は「ヒグマ男」というサブタイトルの物語でした。
三つ巴には直接関わり合いがありませんが、その筋のプロにしか分からない重要な情報を教えてくれるんです。
そしてまさかの展開が私たちを待っていてくれるという…

そうそう、今回久々にインカㇻマッにお目にかかれたのも個人的には嬉しかったですね。
一番大事なことは自分の生涯を全うすることだと思うので、金塊を追うだけが人生ではありません。
インカㇻマッには是非幸せになって欲しいと思いますが、どうなんでしょう…

これからは、これまで以上に苦しい展開が訪れるのでしょう。
鶴見中尉も曲者ですし、土方歳三に至っては底の知れない強さを持ち合わせています。
そして、金塊を願う理由も人それぞれ…
ですが、個人的に一番願っているのは杉本とアシㇼパが本懐を遂げることです。
杉本が不死身なのはアシㇼパの本懐を遂げるために天から授かった贈り物なんだと思います。

オープニングテーマは、ALIさんによる「NEVER SAY GOODBYE feat. Mummy-D」
エンディングテーマは、THE SPELLBOUNDさんによる「すべてがそこにありますように。」

1クール全13話の物語でした。
次の最終章で物語の全てが明らかになると思うとドキドキです。
現時点で最終章がいつ放送されるかは分かりませんが、絶対最後まで見届けたいと思っています。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 14

65.4 24 2023年度の仲間アニメランキング24位
英雄王、武を極めるため転生す ~そして、世界最強の見習い騎士♀~(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (204)
637人が棚に入れました
自由を望んだ英雄王が、美少女転生して最強騎士無双!!!! 異世界最強 TS 転生ファンタジー! 女神の加護を受け『神騎士』となり、巨大な王国を打ち立てた英雄王・イングリス。 やがて年老いて天に召される直前、「国と民に尽くした一生では、自分自身の武は極められなかった。次の人生では、自分のために生き、限界まで鍛え抜いてみたい」と強く望む。 その願いは女神に聞き届けられ、遥か未来へと転生を果たした…… しかし、生まれた先は騎士の名家の『娘』!? そして何故か、騎士失格の烙印を押されてしまうが…… ――「むしろ好都合。出世をせずに最前線に居続けられる。実戦に勝る修行はない!」 幼馴染みであるラフィニアの従騎士として修練を積むために王立騎士アカデミーへの入学を目指す。 麗しき世界最強の見習い騎士♀の伝説が始まる――!
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

伝説の勇者の前説

●【獣】の種族、リップルさんは仮想通貨界の希望の星か?
{netabare} 【獣】の種族でありかつハイランダー系の「リップル」さんの名前を聞くたびに
仮想通貨リップル社のXRPのことが頭に浮かんでしまいます。

そしてこのXRPと連動する「フレアトークン」というコインのイメージシンボルが
見事に「羽」でありまして、「羽」のシンボル自体はどこにでもありますが
ドル基軸通貨体制崩壊を視野に入れた次世代世界通貨の覇権をめぐる通貨戦争において
リップルさんとその背後にいる金融マフィアたちが何かしらの野望を抱いておるという話が
ありまして、そういうわけで個人的にはリップルさんに注目しているのでございます。
何故ならハイランダーの種族は独自のシンボルに固執する習性があるからであります。{/netabare}


バトルジャンキーが性転換転生するという荒業、なんだそれ?的な作品でございました。

面白いかどうかはもはや個人的にはどうでもよく、むしろ面白くなくても
設定だけはいつもいつも何故か堅いなろう系には目が離せません。

「ハイランダー」という言葉と概念を広めた功績は計り知れないものがあると
個人的には本作を高く評価しています。

話は少し前に戻ります。
{netabare} 【優生思想」に毒された「ハイランダー」=天上人の「イー【ベル】」は
自身の護衛を怠り危険にさらした罪の「代償」として王の腕を斬り落としました。

【ベル】は代償を求めます。
【代償の請求】これが「【ベル】の第2法則」であります。

これで「【ベル】の法則」が出揃いました。
「【ベル】の第1法則」は「死亡フラグ」
「【ベル】の第2法則」は「代償の請求」
「【ベル】の第3法則」は「災いの発動」

「【ベル】の法則」の本質は「第2法則」の「代償の請求」でありますが
それが「死亡フラグ」という形として現れるか、「災い」という形として現れるか
の違いがあるという話でございます。

この法則を知れば色々な作品の解釈に役立ちますので是非とも参考にしてみてください。{/netabare}

●「ハイランダー」の血族

今回「イー【ベル】」という名の{netabare}「ハイランダー」が登場します。

またまた出ました、名前に見事【ベル】の文字が使われています。
そして「イー【ベル】」の目はお約束の【オッドアイ】であります。

「眼帯キャラ」に【オッドアイ】、更に「三つ目」。
これらの「目」を強調した表現はアニメ作品の中ではバカの一つ覚えのように繰り返されます。

このようなバカの一つ覚えは要するに「魔眼」を表しているのですが、
元ネタは【プロビデンスの目】であります。

【プロビデンスの目】とは【プロメテウスの目】とも呼ばれるもので、「全能なる目」
「神の目」、「先見の明」などの意味合いがあります。

エジプト神話の【ホルスの左目】や北欧神話の「オーディン」の逸話に由来します。

【フリーメイソン】のシンボルとして有名ですが、基軸通貨ドル紙幣や
フランス人権宣言の版画などにも意味深にこれが描かれています。

欧州の大聖堂など至る所で「この目」がシンボルとして掲げられてるのを確認できますが
キリスト教と関係するのかと言えば全く無関係であり、そのルーツはエジプト神話等であると
判明してるわけですから、「神の目」と言っても「異教の神」ということになるわけあります。

そして【オッドアイ】のハイランダーは、またしてもバカの一つ覚えのように、見事「アホ毛」
を生やしており、いかにも性格が悪い感じで地上人を見下します。

「影実」の主人公はモブキャラを馬鹿にしたような言動が目立ちますが、それと同じく
本作の【オッドアイ】少年も上から目線が特徴的な【優生思想】を持っていることが
明白であると見て取れるわけであります。

【優生思想】と言えば「ナチスドイツ」でありますが、実はヨーロッパの貴族もこの思想に
染まっていると言われており、つまり現実世界の貴族と「ハイランダー」は思想的には一致する
という考えが成り立つわけでございます。

地上人は「家畜」であり、「ハイランダー」は(家畜の)「飼い主」であるという考え方、
これこそ【優生思想】を端的に示したものであると言えます。

以前に登場したハイランダーのセイリーンちゃんは同性愛志向ある巨乳好きのエロキャラしたが
今回の【オッドアイ】少年は残虐性が顕著という特質を持っているようであります。

現実世界において残虐性が顕著だった人物と言えば、実在したリアル吸血鬼、あるいは
血の伯爵夫人として名高い「エリザベート・バートリー」が真っ先に思い浮かびます。

この悪役令嬢は拷問器具【アイアンメイデン】を考案した人としても有名でありますが、
自身の美貌を維持するために若い娘を殺傷しその血を浴びたり、拷問行為を楽しむなど
実に「変態性癖」の持ち主でありました。

エロキャラの「セイリーン」と残虐キャラの「イー【ベル】」というハイランダー
両者ともに「アホ毛」を生やしていますがこれはただの偶然でしょうか?

プリズムパウダーを一服盛られ魔石獣化した「セイリーン」でありましたが、
その姿かたちの特徴はと言えば、背中には「羽」があり頭には【角】が生えております。

「角」と言えば【デーモン】であり、それに「羽」ならば【悪魔】ということになります。
正体を現した「ハイランダー」の姿とは、実は【悪魔】であったというオチであります。

【悪魔】と言えば【堕天使】、即ち【堕落した天使】であります。

地上を「見張る」天使の一団(ウオッチャーズ、グリゴリ)は人間の女に欲情し
自分の子を産ませようと堕天しました。これが【堕落の天使】のルーツであります。

彼らは「創造主」の意に背く【反逆者】(=【サタン】)であり、
自らの「欲望」に忠実な【エゴイスト】でありました。

「角」とは「エゴ」を象徴的に表しているものとも言われます。
「角」に似たものに「ヤマアラシの針」がありますが、「ヤマアラシのジレンマ」とは
人間のエゴの本質を表現しているということであります。

「堕落した反逆者」たちは人間の女を孕ませ子を産ませ、そして
人間と天使の「混血種」が誕生するのでありました。

この「混血種」の人間は当然の如く、通常の人間を超越した存在であり、特別な能力や
特別な知識があり、ある時には天使由来の特別な美貌を兼ね備えていたとの話であります。

「混血種」にはある呼び名があったようですが、今はわかりやすいように
その種族を「ハイランダー」と呼ぶことにいたします。

彼らは【堕天使】由来の【エロ】さと【残虐性】を有し
特殊な「能力」や「才能」に恵まれていたというわけであります。

「アホ毛」に「魔眼」、それは種族を表すシンボルであります。

「アホ毛」は【デーモン】の角であり、【堕天使】の角と一致するものであります。
「魔眼」は特殊な能力や知識を表すシンボルでありますが、由来について考えるなら
「アホ毛」と連動するだろうということになるわけであります。

ハイランダーの特徴をまとめると以下のようになります。
アホ毛、魔眼、エロ、残虐性、優生思想、特殊な能力、才能、美貌

そして更に言えば【ベル】という名前もこの「種族」に関係してくるというわけあります。

アホ毛や魔眼などの表現はこの先もバカの一つ覚えように繰り返されますので
当方の「ハイランダー」{/netabare}の話もまだまだ続くということになるでしょう。


●「ゴーストハンド」が発動する世界
例えば「ハイランダー」と言う設定を含め、なろう系作品のすべてが申し合わせたかのように
{netabare}連動しつつ、世界の真相の暴露をしようとしているような気配さえも感じずにはいられません。

「魔石」という「パワーストーン」はスチームパンクには必須のアイテムでありますが
魔石【獣】化する「ハイランダー」と言えば「転天」の主人公も魔石保有者の王族であります。

某作品では「魔法科学」という中途半端な用語でお茶を濁しているようですが、要するに
【錬金術】を意図的に暈しているだけでありまして、そもそも【錬金術】と【科学】とは
根っこは一緒で本来は繋がっているという真実?
あるいは秘密を暴露しに行っているという話であります。

「影実」でも当たり前のように描写される「魔法陣」などはファンタジー作品ならば
何の違和感もないものでありますが、要はこれも【錬金術】と密接な関係にあるカラクリ装置
ということでありまして、ということを踏まえて考えてみますと結論としては
ファンタジーの世界観は木っ端微塵に瓦解してしまうというオチでございます。

【錬金術】と科学が根っこで繋がってしまうとファンタジーと言うフィクションの世界が
矛盾して成り立たなくなるという真実の暴露を表現しているのではないのかと
そのように読み取れる次第であります。

呪術使いの【八咫烏】や【陰陽師】は実在します。
そして彼らはある意味「ハイランダー」と呼ぶべき種族であります。

実在する【呪術使い】のことをファンタジー作品として表現する時、
フィクションがフィクションとしての意味を失い、フィクションという形式で
真実を暴露しているだけになるというある意味間抜けなお話になります。

「英雄は色を好む」だとか、同性愛傾向が強い作風などの元ネタが
実は「ハイランダー」と呼ばれる種族に由来する特性だったりしたら?
フィクションを前提としてる{/netabare}視聴者は何を思うでありましょうか?


TS異世界転生ものと言う意味でゴリゴリないつものパターンでありますが
TSものと言う割には他2作品に比べるとジェンダー要素は薄いという意味では
味付けはさっぱり風味なようにも思えます。

本作など特に当てはまることでありますが、なろう系作品などは原作者がゴーストライターでも
全く問題ないと言いますか、むしろゴーストである方が都合がいいというくらいに、ある特定の
作品傾向あるものを連発できるのは、なろう系の強みであるとさえ考えられます。

なろう系の物語の出来栄えについて言うならばほぼほぼ大したことが無いという結論になりますが
但し設定といいますか、裏設定について言うならば、新人作家の類が宮崎駿氏や庵野氏と
同レベルのディープな世界観を簡単に理解し簡単に再現してるようなところあり、
それについては違和感めいたものを感じずにはいられません。

例えばファンタジー作品に「ハイランダー」という種族が出てきたとしても何の違和感も
ありませんが、{netabare}「魔石」、「エーテル」という用語が見事に出揃うならそれは
「錬金術」に直結する話であり、「スチームパンク」的な超古代文明の
失われたオーバーテクノロジーというものが強く意識されるわけであります。

そして伝説の勇者や英雄、王侯貴族のルーツとハイランダーという種族の関係性について
軽いノリでやっているとしか思えないなろう系作者が理解してるというのはかなり無理が
ある話のように思えてしかたがありません。

なろう系作品の物語やキャラ設定などの軽いノリの割にガチガチの硬派な裏設定が
かなり矛盾しており、ある種の不自然さに違和感を覚えてしまいます。

そもそも駄作連発マシーンのなろう作品に躊躇なく出資する勢力が
当たり前のようにいるのもなんだか奇妙な話でありますが
そういう意味でもなろう系作品とは謎が多すぎて目が離せないのが個人的な見解であります。{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 6
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

世界観・キャラ・ストーリーが良く練れていてテンポもいい作品です。

 話の展開にスピード感があって、思っていたよりも沢山のエピソードがポンポンと進んで行くのが良かったです。
 設定は、上下の世界の関係とか、ハイラルメナス、魔石獣、マナ、エーテルなども良く考えて散りばめていて面白い世界観を構成していました。

 その世界の謎を解きながら強くなってゆくという部分が、英雄王転生設定ともなかなかうまく融合しています。
 被支配者側に主人公を置くことで解放のストーリーになっていて分かりやすいしその割に単純ではなく、3つ巴の集団の配置がストーリ-の奥行きになっていました。結果としてキャラの個性が活きていたと思います。

 途中で終わってしまいましたが、一応強敵を倒す部分と若干謎が解ける部分もあるので、尻切れトンボ感は少なかったです。ただ、続きはやって欲しいですけどね。

 文句があるとすると、英雄王(ヒロイン)がどうやってどれくらい強くなっているという部分が分かりづらかったので、最後の魔石獣を倒した時のカタルシスが弱かったです。敗北の場面を中盤に1か所いれるだけで「強くなる」というテーマがさらに強調されて随分印象が変わったと思います。

「なろう」小説なんだと思いますが、出版小説的な設定・ストーリーの構成・作り方がしてあるのが面白さにつながっていると思います。

 アニメの質ですが作画は悪くない水準に仕上がってました。手放しでほめるような感じでは無いですが、緩急をつけて決めるべきところはちゃんといい作画になっていました。まあ、お風呂とか女子だけですけど。
 キャラデザは平凡ですが普通に可愛かったと思います。時々不思議な質感の場面があるのは英雄王設定を引き立てようとしたんだと思いますが、ちょっと戸惑いました。

 音楽性はちょっと残念ですが、OPアニメの作画は良かったです。

 ということで、意外や意外というと失礼ですけど、平凡な異世界転生なろう系と思っていましたが、結構高い水準の作品でした。いい出来だったと思います。

 調整して平均の評価4にしたかったですが、どう考えてもこれ以上は高くできないので、3.9が妥当な水準かなあ。ただ、満足度は評価点以上あると思います。


 



以下 1、2話時点の感想です。


1話 期待枠、しかし、俺TUEEEだけの雰囲気も。作画・演出・キャラデザは良いです。

{netabare} 今期は異世界多すぎて、皆さんのレビューを一通り見て判断するつもりですが、本作はキービジュアルのセンスがいいので見ました。

 異世界モノ多すぎ問題は確かにありますが、考えてみればSFも学園ラブコメもテンプレか模倣の組み合わせばかりです。異世界ものだけでなくあらゆる創作物は設定の組み合わせでしかなく、独自性を出せる状態ではありません。

 重要なのは、何を見せたいかを明確にすることでしょう。本作は異世界テンプレでキャラ萌えしてね、という意図だと思います。
 型としては「無職転生型」がベース。「不適合者」的な異世界間転生、そして「失格紋?」みたいな俺以外弱体化、「異世界美少女受肉」のTSなどなど。分解すればきりがないです。そもそも、どれがオリジナルかすらわからない状況です。

 ですので、重要なのは見せ方ですね。本作は導入の工夫からいって、ストーリーもちゃんとしているのではないか?という期待がもてました。

 周囲の人間が魔法使えない設定と女子だけパーティーみたいなので、他の登場人物いる?という状態にならなけばいいのですが。
 主人公無双で全然いいんですけど、どこかポンコツであってほしいなあ。あるいは主人公と同クラスかそれ以上の敵がいるか、ですね。
 
 作画は結構奇麗だし、演出も悪くないです。ヒロインのキャラデザもいいので期待枠ですが、OPの雰囲気が女子だけハーレム俺TUEEEどまりのような感じなのでちょっと様子見ですね。開き直って「陰の実力者」みたいな面白さが出る例もあるので、振り切ってくれるならそれでもいいのかも。{/netabare}


2話 ああ…これは面白いかも。ヒロイン(じじい)のキャラも良い。

{netabare}  俺TUEEEですが、話に構造があります。と言う事は展開があるということなので、これは面白いと思います。

 あの天の支配者的なのって、無職転生にもいるっぽかったですが、初出はなんでしょうね?「ラストエグザイル」が一番古いかなあ。もちろん「ガリバー旅行記」つまりは「ラピュタ」がありますけど。ラピュタはガリバー旅行記で文明批判でしたが、本作ではどうでしょう?
 支配…GAFAとかなら面白いですが、設定上はやっぱり階級っぽかったですね。まあ、テーマ性はあまり期待せず、冒険譚あるいはバトル物として期待できそうですね。{/netabare}







 

投稿 : 2024/10/05
♥ : 12
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

武闘派ヒロイン

{netabare}
冬アニメのTSモノの一つ。(TS要素はそこまでないけれど)
武を極めるためおじいちゃんが可愛い女の子に転生して暴れまわる話。
転生前の目的通り、転生した後は色んな人相手に戦いを挑みまくるバトルジャンキーな性格。
無双物だけど、イングリスの裏表のない脳筋っぷりもあって、見ていて不快感などはない。
ほぼ敵なしにも関わらず、向上心を捨てていない感じが好きになれる。
転生要素が具体的に活きてくる話はないけれど、主人公の性格は男性的に感じるので、そこの理由付けとしての転生要素だったのかなと思う。
転生前と転生後の性格にギャップがある作品が多い中、この作品はその部分に一貫性があって良かった。
ラフィニアとの姉妹的な関係性もいい感じ。
女の子ばかりだけど百合アニメには傾倒してないんだよね。
あくまで頼れる相棒という感じで好きかな。
他の女の子も全員個性的で可愛くて萌え枠として優秀。

ただ、後半はちょっと飽きた。
最初の方はキャラで楽しめるけど、そこに飽きてきた途端にワクワク感が薄れる、典型的なキャラアニメだった感は否めない。
ハイランダーや血鉄鎖旅団の対立関係等、設定/世界観は凝っていた作品だっただけに、もう少し話も頑張って欲しかった。
特に、血鉄鎖旅団の行動が悪く見えなかっただけに、悪役扱いだったのはちょっと引っかかる。
不干渉いいながら、普通に戦い出すのもどうなのか笑

こういう美少女ものでは珍しくOPが男性ボーカルだったけど、あの曲は主人公の勇敢さとマッチしていて良かったと思う。

私的評価:62点
私的ベスト回:2話

↓1話毎メモ
{netabare}
1話 ☆8
オープニング男性ボーカルかよw また失格紋みてーなオチなんだろ。
はよ逃げろや無能。親の覚悟を無駄にするなや。
これで死んだらどうすんねん。可愛い。キャラデザ今期1好きかも。
キャラデザはマジで好きだけど内容は普通だな。だっさw
キャラ好き補正がかかって楽しめた。

2話 ☆10
評価されない項目。百合いいぞ。
このOP前回聞いただけなのにめっちゃ耳に残ってるわ。
なんか面白い設定だな。見た目17歳ぐらいだけど、12歳w
なろうにしては設定が凝ってるな。
あ、噛ませだ。じゃあそんなに胸出すな。冗談にマジになるな。
軽蔑しますが可愛い。ここの薄い本はよ。
イングリスちゃんが好きすぎる。強気な子かわいい。

3話 ☆8
関係ない戦闘してないで本題を見せろ。見えそう。
次々に敵出てきて何がなにやらw ソウルジェム。
けどレオンのやってる事悪いとは感じないけど。
まあイングリスの方針的に大きな敵は作りたくなかったか。
結局街守っとるやんw 年齢上がってもちゃんと可愛い。

4話 ☆9
槍を掴めばいいのでは(正論) 脳筋戦法。腕を切り落とせや。
速攻の伏線回収w 異形化好き。可愛い。

5話 ☆8
脳筋スタイル。CGが酷い。あの時のイキリ男か。
この時代に食堂あんのか。全員無料じゃんw 買収されてて草。
金髪ツンデレリーゼロッテ被り。

6話 ☆8
体育会系クソ教師。冰剣みたいな顔芸やめろ。ヘリコプターか。
親の顔より見た試練。
他人の層に入ったら他人の過去見ることできそう。
他人の試験に乱入しちゃまずいだろ。

7話 ☆6
早くなにか食えよw 絵面がシュール。セイリーン可愛い。

8話 ☆8
このメガネの噛ませ感。ユア可愛い。足やん。ユア好き。
リップルさん強いのか。冰剣要素。

9話 ☆6
勘がいい。ユアちゃんほんと可愛い。
この子そんなこと考えてたんかよw シルヴァホモ認定されてて草。
いや近衛騎士団に逆らうのはやばいだろw ほんとに久々。

10話 ☆8
ハイランダー滅茶苦茶だな。国王もちょっと反抗しろよ。
スパイ教室か? メガネ丸くなったな。イーベルクズすぎて草。
こんな奴殺されてもいいだろ。時間停止か? 僕の王の力がああああ
くっつくんかよw こいつの前でやるなやw
この時代の人に任せるとか言って結局戦ってて草。煽るな。
今思ったけど遊戯王にありそうなキャラデザだわこいつw

11話 ☆8
お前ボロボロにされてたのにイキるなw
お前何もせんつもりじゃなかったんか。血鉄鎖そんな悪いとは思えん。
血鉄鎖罠にかけたとか言ってたけど、この強さじゃイーベルだったら返り討ちにあってたなw リップルか。

12話 ☆7
草。ユア可愛い。武器化つてなんだよ。
男キャラにも出番があって良かった。と思ったのに。
結局目立った役職になってて草。

曲評価(好み)
OP「DAY1」☆9
ED「セルフハグ・ビッグラヴ」☆4.5
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 5

65.1 25 2023年度の仲間アニメランキング25位
痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。2(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (191)
629人が棚に入れました
VRMMO『NewWorld Online』に夢中のメイプル。 防御力に極振りしてしまい、プレイ当初はカッチカチの耐久プレイになるかと思われたが、凶悪なスキルを複数取得し、繰り広げたのは蹂躙に次ぐ蹂躙! 異常な戦いぶりから、「ラスボス」扱いされる有名プレイヤーとなったのだった。 親友のサリーと立ち上げたギルド【楓の木】も、個性的で頼れる仲間が集まり、その結束は一段と強まっていった。 そして――。 『NewWorld Online』に新たな階層が実装!かつてのライバルと手を組んだり、新たな仲間が増えたり、 さらに新たなイベントも開催されたり!? ここでもやっぱりメイプルたちの大暴れは確実......? 世界は広がり、冒険はますます楽しくなっていく!

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

一緒なら、もっと夢中になれる。

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期は視聴済です。
実はこの作品の視聴はリアルタイムで追っていたのですが、レビューを書くのがすっかり遅くなってしまいました。

遅くなったのには理由があります。
一つは現在進行形で視聴中の作品の整理が行き届かなくなり、無法地帯化していること…
これまでは作品ごとにフォルダーに格納し、レビューを書いたらフォルダーごと専用の保存ディスクで格納する、というのがこれまでの私の整理の仕方でした。

そして、概ね保存ディスクへの移行はBEST10の作成後に行うのが一般的だったのですが、クール毎に未視聴の作品が残り未整理のまま時間だけが過ぎた結果、収集が付かなくなっていました。

もう一つ…
実は、私は初めてでしたが自分の棚に作品を登録するのを失念していたためです。
普段なら「今観てる」棚に作品が残るので、レビューを書いたかを自然にチェックできるのですが、そもそも棚に作品が入っていなかったらチェックすらできないことを知りました。

皆さんは視聴後の作品の保管方法やレビューを書いたかをどうやって管理しているのかがメッチャ気になりました。
もし、有用な方法があれば是非伝授頂きたいと思います。


VRMMO『NewWorld Online』に夢中のメイプル。

防御力に極振りしてしまい、プレイ当初はカッチカチの耐久プレイになるかと思われたが、
凶悪なスキルを複数取得し、繰り広げたのは蹂躙に次ぐ蹂躙!
異常な戦いぶりから、「ラスボス」扱いされる有名プレイヤーとなったのだった。

親友のサリーと立ち上げたギルド【楓の木】も、個性的で頼れる仲間が集まり、その結束は
一段と強まっていった。

そしてー。

『NewWorld Online』に新たな階層が実装!
かつてのライバルと手を組んだり、新たな仲間が増えたり、さらに新たなイベントも
開催されたり!?
ここでもやっぱりメイプルたちの大暴れは確実……?

世界は広がり、冒険はますます楽しくなっていく!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

安心・安定のクオリティの作品だったと思います。
まあ、アニメーション制作がSILVER LINK.さんだから当然といえば当然なんですけれど…

この第2期に入って、ゲームの世界観も一気に広がりました。
最初はメイプルとサリーの2人で始めたゲームも、「楓の木」というギルドを立ち上げてから、これまで様々なイベントをクリアしてきました。
それと同時に段々ギルドの無双っぷりが目立つように…

ギルドの規模は10人未満と規模だけなら弱小ギルドなのですが、在籍するメンバーがエグイ…
勿論、理路整然と思考を組み立てながら強さを求めるプレイヤーもいるにはいるのですが、主人公であるメイプルが超が付くほどの無双である上、様々なドロップアイテムをゲットする強運の持ち主の集団であると言えます。

SAOで例えるなら、僅か数人のパーティーで攻略組の最前線を突っ走っているような感じです。
まぁ、SAOほどの緊迫感はないのですが、ゆるふわ系のゲームと割り切ればそれもご愛敬…
アインクラッド編との違いを敢えて挙げるなら、こちらは対人戦闘が可能という点です。
これで現実世界の人間に危害が及ぶ訳でもないので、この点も安心して視聴できるポイントだと思います。

あとは…この作品のMVPを敢えて挙げるとするなら運営さんで決まりでしょう^^
色んなイベントを企画して、強さの調整とかゲームを盛り上げるために様々な努力を決して惜しんでいないんです。
自分もハマっているゲームの運営さんもこんな感じで頑張っているのかと思うと頭が下がるばかりです。

ですが、所詮私は一介の凡人プレイヤー…
運営さんの手の上で踊っているに過ぎません。
ですが、メイプルは運営さんの手のひらで収まらないほどの規格外になってきています。
そして、今ではそれがギルド全般に伝染した感じになっており、まぁ爽快感が堪らない作品です。
あまりに順風満帆すぎるので、好き嫌いは分かれるかもしれません。
まぁ、私的には大好物の部類ですけれど…

あと、この作品もコロナウィルスの影響で、当初は2022年に放送される予定でしたが、2023年の1月からの延期となりました。
コロナ禍の影響なら仕方ありませんよね。
放送時期を後ろ倒しにしても作品のクオリティを落とさず作成するという姿勢に、プロ根性を強く感じています。
そうですよね…プロだったら最高の作品を届けたいですよね^^
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、純情のアフィリアさんによる「この盾に、隠れます。」
エンディングテーマは、FRAMさんによる「Step for Joy」

1クール全12話の物語でした。
あれ、この作品は続編の制作は未だ発表されていないみたいですね。
続編の情報を首を長くして待ちたいと思います。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 8
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

クリア後のゲームをやっているような気分

{netabare}
なぜか2期が決まったなろうアニメ枠。
1期から運良くメイプルにだけ働くご都合パワーでその他の強敵をなぎ倒すという酷い内容だったけど、2期も相変わらず平常運転。
これは萌えアニメではなく、主人公を女にしただけのイキリなろう系。
上っ面だけよくても中身が結局なろうでは意味がない。

メイプルと仲の良い人や味方だけが優遇されるのは不快感しかない。
メイプルの強さの元にあるものが運としか言いようがないのがね。
運営が慌てふためくのももう見飽きた。
やっていることが1期と同じ。

1期からのダメな点にプラスで、2期は引き延ばしによるつまらなさも加わった。
1期はペインや炎帝の撃破という目標がしっかりと定められていたのに対して、2期はそういうのが一切ない。
ただ、ダラダラと変わり映えの無いイベントを消化しているだけ。
言い表すならラスボス撃破後のゲーム。
これと言った内容が一切ない。キャラの掘り下げすらもない。
ペインや炎帝とは仲良く協力し合ってクエストに挑んでいる様子。
トップ3ギルドがチーミングで報酬荒稼ぎはクソゲーにも程がある。
せめて、ペイン達のギルドと再戦してたらまだ面白かったかもしれない。

最後に出てきた新キャラたちはちょっと気になるけど、どうせメイプルの足元にも及ばないんだろうと容易く想像できる。
まあ、キャラが可愛ければそれでいいって人向けのアニメ。

作画は戦闘に入るとCGなのが気になった。
記憶だと1期はCGではなかったはず。

OPとEDは一期よりも好き。
曲もだけど、映像も凝っていていい。
あと、度々入る挿入曲も良かった。

私的評価:33点
私的ベスト回:1話

↓1話毎メモ
{netabare}
1話 ☆8
OP変更無しか。みぃさん好き。キャラ使い分けてるみたいな設定好き。
こっちはこっちでギャップあって可愛い。ロリ化。戦闘は無しで頼む。
てか最強キャラ倒したけど、こっから何やるの?
まあキャラが全員仲良いには好き。OP1期より好き。

2話 ☆4

3話 ☆3
戦闘になるとつまらん。ご都合。謎挿入曲。屋敷荒らしが。
痴漢で草。ご都合スキルゲット。超良曲。クソ運営。
割と誰でも試すだろ。
ゲームのバグとか大抵なんでそんなん試したんだよって感じだろ。
この声はちょっと違和感ある。アニメでよく見る戦い方。
てか、その攻略法は割と誰でも見つけられるだろ。なぜ静止画でCG。
なんでサリーはスキル奪われなかった?
主人公が男だったら絶対評価されてないよねこのアニメ。

4話 ☆5
相変わらず面白くない無双…。ちょっと鎧との戦いは面白かったかも。
挿入曲多いな。

5話 ☆5
2匹目あかんのか。エロ漫画かな?
絶対あの勢いなら締め付けるよりも打撲の方が強い。
とりあえず暴虐になればいいと思ってそう。ゲロ吐いてて草。
汚い。食べようとなる思考が謎すぎる。

6話 ☆4
もうやる事やりきった感あるよな。
まさにクリア後のゲームをしてる感覚になれるアニメw
メイプルのやってる事ワンパでつまらん。

7話 ☆5
またペインと戦うの? また都合よく攻略法発見か。
このゲームいっつもバグ抱えてんな。こうしてインフレが起こる。

8話 ☆4
入間くんかな。また無双するのか。でかすぎて可愛くない。
森はノーダメで草。ペインさん。
こういうエンジョイ勢がガチ勢倒してるの見ると不快でしかないわ。
ED神。

9話 ☆4
メダル集めると何になるん? ずっと同じようなことやってんな。
アリの巣かな。いっつもこの挿入曲流してんな。
なんでこの程度の対策も出来てないんだよ。

10話 ☆4
敵同士じゃないんか。工藤新一さん!?
トップ3ギルドが協力とかクソゲーか?
厨二病みたいな技名。
フラグでしかない。一般プレイヤー蹂躙されてそう。
なんj民おるやん。

12話 ☆4
クソ調整。上位層にこんなに性格いい奴ばかりのMMOが存在するのか。
落ちた瞬間にボコられるの同情する。生存ボーナス低すぎやろ。
クソイベで草。ブラック労働推奨アニメ。
可愛いなこの子ら。新参プレイヤーか?

曲評価(好み)
OP「この盾に、隠れます。」☆8
ED「Step for Joy」☆7
2話IN「As You Wish」☆7.5
4話IN「Scutum」☆9.5
7話IN「Good Night」☆8
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 5

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

う~ん・・・シロップや朧と違って進化し損ねた感・・・。

手厳しい事を言ってしまうかもしれませんが「面白み」が消えましたね。
(個人の感想です)

少し残念だという感想です。
ちょっと、愚痴ばかりになりそうなので手短にしようかと思います。

物語は、ゲーム内を中心に進んでは行くのですが・・・。
もちろん、ゲームで遊ぶという中でのプレイヤー(キャラ)同士のあれやこれやが展開されることになるのですが、本当に表面上のゲームイベントをこなしていくだけというか、あえて言えばGM(運営者)側との知恵比べ的な何か・・・かなぁ。

いずれにしても、キャラクタは1期からの引き続きなので、頭に入っているし、馴染みも出てきている。
深みを持たせたり、人間関係を描いたりしていくには土台が整っているのにも関わらず・・・深掘りできなかった、物語をキャラ中心に動かしていくことができていない。
これでは、キャラクタに強い魅力を持たせることもできないし、共感も持てないという印象でした。
とても、残念。

作画は、可もなく不可もなくという印象。
率直に言って、プラスに働く要素も薄かったし、マイナスに働く要素も少なかった。
ありていに言えば、特別評価する点は・・・。

声優さんも、作画と同様かなぁ。
ダメだとか、よろしくないと言うところが無いからと言って評価できない場合もあるんだなぁ、と実感。

音楽も・・・あくまでも個人的になのですが、特に刺さるポイントは無かったです・・・残念。

キャラクタは・・・。
1期を楽しんで観ていた記憶があるので、もちろんダメな点少ないというか、特段指摘するところは無かったはずなのですが・・・。

うーん、あまり魅力を感じませんでした。
もともとメイプル自身、それほど容姿に振った方では無かったと思うのですが、何でもあり感と付与されていくスキルのインフレがテンプレというか、様式美というか、もっと言えば陳腐化していますね。
キャラ同士の関係も、それほど感情が動くわけでもなく、ドラマチックな展開がある訳でもなく、さらっとライトに表面をなぞるような感じです。
対立や憎しみ、憎悪や葛藤など激しい感情が荒れ狂う事もない代わりに、熱い友情や仲間意識、クラン同士でのつながりや一体感も希薄です。

すごくすごく失礼な言い方をすれば「フツーになっちゃいましたね」という印象です。
既に現状でも「痛いのは嫌なので」は効いていないですよねタイトル的にも。
1期でのネタをいまだに引きずったままに変化を嫌った結果、脱皮(進化)し損ねたとの評価をします。
とても残念ですが。

次があるのかどうか判りませんが「フツー以下になっちゃいましたね」とならないように祈念いたします。

以上です。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 17
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