仲間で続編なアニメ映画ランキング 3

あにこれの全ユーザーがアニメ映画の仲間で続編な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年01月13日の時点で一番の仲間で続編なアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

67.4 1 仲間で続編なアニメランキング1位
蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH(アニメ映画)

2010年12月25日
★★★★☆ 3.9 (281)
1456人が棚に入れました
 2004年にTV放映され、翌2005年にはその前日譚となるスペシャル版も製作された人気SFアニメ初の劇場版作品。宇宙から襲来した“フェストゥム”の脅威をはねのけ、平和を取り戻した“竜宮島”を舞台に、主人公・一騎たちを待ち受ける新たな戦いの行方が描かれてゆく。脚本はTV版に引き続き、2010年本屋大賞受賞でも注目を集める「マルドゥック・スクランブル」の冲方丁が担当。

声優・キャラクター
石井真、木村良平、喜安浩平、松本まりか、仲西環、白石稔、新井里美、小林沙苗、佐々木望、福圓美里、白石涼子、梶裕貴、田中正彦、篠原恵美、ゆかな、諸星すみれ、石川静、葛城七穂、京田尚子、高瀬右光、土師孝也、てらそままさき、遠藤綾、豊口めぐみ

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

「命をもったフェストゥム 人になりたかった… そう皆城総士という名の人間に だから俺はここに来たんだ」。

この物語は、テレビアニメ版の後日談を描いたものです。物語の内容に繋がりがあるので、前作を未視聴の方は是非そちらからの視聴をお薦めします。

時は2146年・・・地球は未知の生命体であるフェストゥムによって侵略を受け、全滅の危機に瀕していました。
物語の舞台となる竜宮島も同様です。
そして、島を守るべくファフナーという巨大ロボットに搭乗する14歳の少年少女達の生き様と、これまで竜宮島を守り子供を育ててきた大人たちの葛藤・・・
でも、皆んなの住む竜宮島を守るため、フェストゥムのコアを破壊すべく最後の蒼穹作戦を決行し・・・
重大な損失を負いながらも人々の平和を守ることができた・・・ここまでがテレビアニメ版で放送されたあらすじです。

そして、2年の最月が過ぎた灯篭流しの日・・・フェストゥムの船が竜宮島に漂着するのです。
船の中では1人の少年が眠っていましたのですが・・・彼は進化したフェストゥムでした。
こうしてまるでこれまでの平和な生活がかりそめであったかの如く、少しずつ悲しい連鎖を引き起こしていた状態に引き戻され・・・物語が動いていきます。

まず最初に感じるのは、フェストゥム自身の著しい進化です。
これまでは単体で敵に向かって行くことしかできませんでした・・・
だけど、人間から色々なモノを吸収し、周囲と連携すること・・・作戦を練ること・・・
そして武器を使うことを覚えていきます。

その統率の取れた動きは、最早見事と言わざるを得ない状況です。
それに比べ、己の利権や欲にしがみついている人類は・・・相変わらずでした^^;

でも、この作品はこれまでのように未知の生命体であるフェストゥムを悪とした勧善懲悪モノ・・・というわけではありません。

これまで感情を一切持たなかったフェストゥムが人間を通して感情の一部を理解し・・・
そこから、人として大切な感情に気付いていく様がとても丁寧に描かれています。

知らないモノを知ろうとするとき・・・未知なるモノには恐怖を感じます。
でも、その恐怖を乗り越えるには・・・選択しなければなりません・・・
それに伴う痛みは受け止めなければならない・・・

でも、その痛みが大切な人のモノだったら・・・
決まりに・・・常識に・・・神に・・・大切なモノを守るためにあなたはどこまで抗えますか・・・?

人間もフェストゥムも自分の感情に素直になって大切なモノを見つめた時・・・
導き出される答えに違いはあるのでしょうか・・・?

思い・・・願ったその先に手は届くのか・・・
その答えは本編の中で示されています。

今回もファフナーに搭乗する少年少女は島を守るために踏ん張ります・・・
そして、島を守るのはファフナーに乗る事だけじゃない・・・
自分にしかできない事に全力を注ぐ彼らは、相変わらず眩しい存在でした^^

この作品の主題歌はangelaさんの「蒼穹」でした。
もうこの蒼穹シリーズとangelaさんは切っても切れない関係なのではないでしょうか・・・
今回も歌も抜群だったと思います♪

2015年の1月から「蒼穹のファフナー エグゾダス-EXODUS-」が始まりますが
ようやく視聴体制が整いました。放送を楽しみにしています^^

投稿 : 2025/01/11
♥ : 27

しゅりー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

個人的に何度でも観たい劇場用アニメ

2004年のTVアニメ「蒼穹のファフナー」最終話の約2年後を描いた劇場作品。
2010年12月に公開されて池袋で1度、2011年7月に地元で公開されて
もう1度観に行き、9月にはBDを買うという入れ込み方をしましたが、
なかなかレビューが書けずに気付いたらこんな時期でした…。


ストーリーはとにかく観てほしいと言うしかないのですが、
映画全体でTV版とRIGHT OF LEFTのことを思い出すことが出来る
様々な工夫が非常にファン冥利に尽きる内容になっています。
TV版後半などで感動した人には是非観てもらいたい物語です。
視聴後には蒼い空が見れることの喜びを感じずにいられませんでした。


美麗なCGを使用してスピーディーな戦闘シーンを描きながらも視聴者の
動体視力をイジメないような丁寧なカメラワークが気に入っています。
シリーズを通して音楽を担当されてきた斉藤恒芳さんの楽曲は
既にファフナーに欠かせない一要素になっていると思いますし、
angelaの挿入歌、エンディングも素晴らしい聴き応えです。


難癖をつけるのであれば、今までのファフナーほど
憂鬱になりきらないところとラストあたりで私にとって
気になるキャラクターの描写が少しおざなりだったところでしょうか。


書いていて思ったのですが、好きなアニメのレビューほど
落ち着いて書くことが出来ないということもあるんですね…。

最後に、先程も少し触れたことではありますが、
本作までのファフナーに思い入れのある人専用のアニメです。
出来るならシリーズを観る前に本作を視聴することは
避けておいたほうが良いと思います。
シリーズを視聴して気に入った方には是非にとオススメします。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 23

自分はなんだったのか さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

平和は取り戻せたのか

シリーズ通して終始シリアス
SFロボ系として大変楽しめる作品でした

異星人を受け入れ対話し理解し会う
このテーマに終わりはない

最後の人類軍のあの行動、げせないな。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 23

72.2 2 仲間で続編なアニメランキング2位
劇場版 ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか -オリオンの矢-(アニメ映画)

2019年2月15日
★★★★☆ 3.6 (246)
1265人が棚に入れました
神時代以前より受け継がれている【神月祭】に沸き立つ迷宮都市(オラリオ)――【リトル・ルーキー】として都市を賑わせた冒険者ベル・クラネルと、彼の主神ヘスティアも、その喧騒の只中に身を置いていた。夜の闇を照らし出す、色とりどりの屋台や催し、都市全体を淡く包み込む月光。都市の喧騒の遙か上空で、月は静かに佇み、ただ待っている。英雄の誕生を、そして新たな冒険譚の始まりを――

声優・キャラクター
松岡禎丞、水瀬いのり、坂本真綾、内田真礼、細谷佳正、斉藤壮馬、早見沙織、茅野愛衣、大西沙織、木村珠莉、石上静香、戸松遥、久保ユリカ、日笠陽子
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

切ない片想い あなたは気づかない

劇場版

私の場合こんな感じの視聴順です。

1.ダンまち1期(2019年1月~3月・再放送)
2.ダンまち外伝(2019年7月)
3.ダンまち2期(2019年7月~9月・リアタイ)
4.オリオンの矢(2019年10月)←今回はこれ

リリース順でしたら1→2→4→3ですし、時系列も(1=2)と(3)の間の話なので、順当にリリース順で追ったほうが自然かと思います。
また、1期を土台に2期に向けての地ならしネタがいくつかある劇場版ではありますが、単体での鑑賞でも構わないと思います。気に入ったらTV版に回帰してもよろしいかと。

本編とはやや毛色の違う82分のまさにこれぞ劇場版と言えるスピンオフ作品となっておりました。


みどころは2つ

・紐女神さまのプライベートが覗けます
・坂本真綾さん ※私が好きなだけ

ヘスティアって紐と胸と水瀬さんの声が魅力だってだけじゃないんですよ。
ベルくんと一緒の時に見せるデレ具合でもありません。

ベルくんと一緒でない時に裏で駆けずり回っている健気な姿。締めるところは締める凛としたお姿。
恋愛ポンコツ一辺倒でない多様な魅力が私には刺さるわけであります。ここは強く訴えたいっ!

これまで小出しでしか語られなかったヘスティア天界時代の様子が、親友アルテミスを通して露わになってきます。
ヘスティアについてこれまで影日向に描かれてきたのはほぼほぼ全てベクトルがベルくんに向いてるお姿。それがベルくんと切り離してのヘスティア個人の考えや思いに本作では切り込んでいきます。

2期でもヘスティア個人の考えや思いに触れる場面があるのは承知してます。ただこっちのほうが色濃いですよ。ヘスティアファンで劇場版未鑑賞の方はこの一点だけでもマストでしょう。


その親友アルテミス。劇場版オリジナルキャラで演者は坂本真綾さん。2つめのみどころです。
○○さんが出るなら観る! 推しのCVさんがいらっしゃる方も多かろうと思いますが、私にとってのその一人が坂本真綾さん。評価も甘くなるのでたぶんこのレビューは参考になりませんw

さて物語に戻って真面目なお話。
謎めいたアルテミスの登場から始まり、ベルくんやヘスティアとのやり取りを通じて徐々に明らかになっていく事の真相は『ダンまち』らしからぬ重さでした。
シリアス展開のキーとなる重要な役どころに真綾さん。うってつけの配役といってよいでしょう。


82分なのでさくっとどーぞ!
世界観の説明や奥行きを拡げる役割のあった『ソードオラトリア』や『2期』はシリーズものとして重要な位置づけではありますが、物語としての面白みの点では、『1期』に次いでるのがこの『オリオンの矢』でした。




※ネタバレ?

■ふんわりとギリシャ神話

本作の設定やエピソードのあれやこれやはギリシャ神話からの伝承を匂わせるものでした。
欧米人がニヤッとしそうなネタですね。

例えばこんな設定↓
{netabare}・処女神と呼ばれているのははアテナ、アルテミス、ヘスティア
⇒だから二人は仲良し
・太陽の神アポロンと月の女神アルテミスは兄妹
⇒月ですよ月!そしてアポロンと絡めた2期の考察もできそう
・アルテミスは狩猟の神でもある
⇒炉や窯の神様ヘスティアとは戦闘力が段違いです
・オリオンはポセイドンの血を引いていて狩りの名人
⇒そしてアルテミスとは恋仲だったりもしてね{/netabare}

そしてこんな話も↓
{netabare}・オリオン座はアルテミスとオリオンの悲しい恋の結末からできた星座でした。
・別史で、威張り腐ったオリオンを射止めた(殺した)さそりが論功行賞で星座になったともあります。

だからオリオン座(冬)とさそり座(夏)は同じ時期に眺めることができないとかなんとか。
プラネタリウムの学芸員さんからだったり林間学校の星の授業の時に聞くような有名な逸話ですよね。
アルテミスはこの悲しみから、二度と恋をすることはなかったといいます。処女神といわれる由縁です。{/netabare}


■オリオンって名曲多くね?

なかばこじつけなので軽めに ※歌詞からの引用

{netabare}・Another Orion(藤井フミヤ)
 君のために僕は強くなる
 たとえどんなに離れていても
 あの星を見上げてる いつでも{/netabare}

{netabare}・ORION(中島美嘉)
 泣いたのは僕だった
 弱さを見せないことが そう
 強いわけじゃないって君が
 言っていたからだよ{/netabare}

{netabare}・orion(米津玄師)
 神様 どうか 声を聞かせて
 ほんのちょっとでいいから
 もう二度と離れないように{/netabare}

ベルくんの気持ちを代弁してるかのようです ※ファンの方ごめんよ


■見どころ2つと言ってましたが・・・

・ベルくんが何故に神様たちに人気なのか?

{netabare}とりわけ美貌の女神フレイヤがご執心なのが気になります。ラスボス感もハンパない(いや、違うんだろうけど・・・)。

 穢れ無き純真な魂=矢を持つ資格

本作ではこうでした。なんとなく神様たちの中でも“英雄待望”の機運を感じられる2期までの流れですが、あらゆる男を手玉に取ってきたフレイヤにとっては男どもの打算や欲望などいくらでも目の当たりにしてきたことでしょう。
そこからちょっと外れた“穢れなき純真な魂”を持つベルくんは特異な存在であり執着する理由になってるのでは?と思います。そんな描写が『1期』でもあった気がします。{/netabare}


・ベルくんの成長第二ステージ※重度ネタバレ

{netabare}これに尽きます。

 「神様、ぼく強くなりたいです」

ヘスティアファミリア加入時の印象的なセリフです。が、明らかに意味合いが違うことはこの作品を観た人全員がわかるもの。意味合いもそうですが、重みも違います。頑張れ!ベルくん!
そしてそのベルくんに対するヘスティアの返しがとてつもなく良い。

 {netabare}「うん」

ただこの一言だけ。全てを分かって受け止めるヘスティアでした。
あのベルくんと一緒の時は恋愛ポンコツ暴走女神がですよ。これはその前段の語りかけとコンボでグッときました。そういえば2期のラストもそんな空気でした。{/netabare}

次は3期が控えているわけで、シリアス展開きそうな気配です。{/netabare}



最後にどこか食えないヘルメス♂さん
みんな好きですよね?私も好きです。

 {netabare}「恥を知れこの豚ども」(アルテミス)

 「ありがとうございまーす」(ヘルメス他){/netabare}

このままブレずにいってほしいものです。



視聴時期:2019年10月

------


2019.10.20 初稿
2020.04.18 タイトル修正/修正
2021.10.10 修正

投稿 : 2025/01/11
♥ : 45
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ヘスティア祭りw

原作未読 約80分

TV版「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」「ソード・オラトリア ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝」を事前に観るとキャラの関係性が分かります。

今回は、新キャラの神様に纏わるお話で、ヘスティア・ファミリアのベルやヘスティアたち、他のファミリアたちも巻き込まれます。

本編の続きというより、本編とはあまり関係ないエピソードって感じでしたね。

最後は感動的なシーンがありましたが、私には今ひとつ感情移入できませんでした。
{netabare}
それは新キャラであるアルテミスのお話だったからです。キャラが悪いのではなく本編に絡んでいないキャラなので、感情移入するには時間が短すぎました。
ヘスティアが主に関わるお話だったら、良かったのにと観ていて思いましたね。
{/netabare}
お話はきちんと終わっています。

ただ、TV版に出ていたキャラがほとんど出てきます。特にヘスティアちゃんはたくさん出てきますので、ヘスティアファンの方は観てもいいかもしれませんね。

ED 井口裕香さんが歌っています。

最後に、2期が決まりましたね〜(2019年夏TV)楽しみです^^

投稿 : 2025/01/11
♥ : 25
ネタバレ

いしゆう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

女神アルテミスとベルの冒険譚 あっという間の82分でした○o。.。

あらすじはあにこれを参照ください。
放映時期:2019年2月~
時間:82分 

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△

〇物語
内容は劇場版オリジナル 時系列では先にⅠ期を観てください。

女神アルテミスと出会い
オラリオからはるか離れた大陸の果て
大樹海の秘境に存在するエルソスの遺跡での
冒険依頼を受けるベルたちの物語です。

〇キャラ
いつものベルたち以外にヘルメスファミリアが登場
アスフィ以外のメンバーも出ています。

〇音楽
井口裕香が歌う”おなじ空の下で”
作品の内容に合ってる感じがイイです。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

〇観終わって
Ⅰ期で登場した面々が登場するし 
オラリオの外といういつもと違う舞台も新鮮でした♪

劇場版って通常よりスケールが大きくて
何かお祭りみたいな感じがあると嬉しかったりしませんか?

今作は これらが82分にぎゅっと詰まった作品!!

女神アルテミスとベルの物語は
子供の頃読んだ 神々の冒険譚のようでした。
{netabare}
”これは女神を殺す物語じゃない
これは 君が泣いてる女の子を救ってあげる物語”

まさにそうです♪ ヘルメスもたまには良いこと言いますね○o。.

他にも
アルテミスと仲が良いからこそ異変に気付き
変えられない未来に苦悩するヘスティア 切ないですよね

そして これまで不可能を可能にしてきたベルくん
今回ははじめて苦い経験をします

決着の後 
周囲を憚らず泣きじゃくるベルくんは観ていて胸が痛かったです

最後ベルくんが

”神様 ぼく 強くなりたいです!”

この場面 わたしの目には 
彼がいつもより少し逞しくなったように感じました。{/netabare}

最後 この先の彼の成長を見守っていきたくなる終わり方!
Ⅱ期も楽しみ♪ 期待に胸が膨らみます○o。.。 

以上 最後までお読み下さりありがとうございます。








 



 

投稿 : 2025/01/11
♥ : 23

69.1 3 仲間で続編なアニメランキング3位
さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅(アニメ映画)

1981年8月1日
★★★★☆ 3.9 (96)
430人が棚に入れました
プロメシュームを倒した前作から2年。やや美形になった鉄郎は地球で対機械化人レジスタンス活動を行っていた。メーテルのボイスメッセージに導かれ、再び 999号に乗り込んだ鉄郎は、衛星ラーメタルに到着。ここにも機械化人の侵略は進んでいた。プロメシュームを倒したはずなのになぜ?ミャウダー(猫似)と友情の別れを告げ、メーテルと再会→行き先不明の999号に乗って旅を続ける。ちなみに要所要所でハーロックとエメラルダスが出ます。

ato00 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

出会いはスローモーション、別れはいつも突然に。「恥ずかしいセリフ禁止!」

劇場版銀河鉄道999の続編です。
地球でパルチザンとして戦う鉄郎の元にメッセージが。
「私はメーテル、鉄郎、スリーナインに乗りなさい。」
ふただび、旅が始まります。

本作も引き続き、グダグダストーリーでした。
子供はだませても大人はだまされません。
科学技術と人間性の対立という良い命題を扱っているのに。
残念です。

エメラルダスとハーロックは相変わらず。
広い宇宙なのに突然の登場。
彼らにはストーカー海賊の称号を進呈いたします。

そんな中でも、ED曲は異次元の仕上がり。
しっとりとしたバラード調のメロディーは胸を締め付けます。
また、黒衣をまとったスリムなメーテル。
切れ長のミステリアスな目は、愁いをたたえ、今にも吸い込まれそうです。
それに、長い長い金髪のサラ髪。
つくづく、私好みの女性と再認識しました。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 23

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

巨星墜つ。宇宙への憧れというSFの終わりを感じます。

 松本零士先生がお亡くなりになりました。謹んでお悔やみ申し上げます。

 小松左京先生とならんで日本のSFコンテンツの土台を作った最大の功労者でしょう。コミックスとしての評価が正当なんでしょうけど、私はアニメ作品の功績を非常に高く評価しています。今のSFアニメ映画というジャンルの先駆者と言っていいでしょう。

 ですが「銀河鉄道999」と本作「さよなら銀河鉄道999」それと「キャプテンハーロック」などは1980年代には既に終わった作品になってしまい、歴史となりました。1000年女王などは話も聞きません。
 今や松本氏の匂いのしないリメイク版の「宇宙戦艦ヤマト」の原作者として名前を残すのみです。

 訃報が多すぎですね。おかげでアニメを見る気力が一時的にそこなわれてしまいました。全然見なかったわけではないんですけど、何か日本アニメのオワコン感を感じてしまい集中できなくなっていました。
 ユーチューブで本作EDのメアリーマックレガーの「SAYONARA」を何度も聞いていました。そして日本のSFはこれで終わったなあと思いました。

 ただ、シンギュラリティ―問題を起点にまた、優れた作品が違う形で出つつありますので、「宇宙」から「AI」にSFが生まれ変わったと言った方が良さそうですね。今のアニメは凡作も量産されていますが、中には80年代には表現できなかった深みがある作品とも時々出会います。
 古いSFアニメは死んだけど、新しいSFやその他のジャンルが生まれつつある過渡期なんでしょう。

 ということで、沈んでいるだけではしょうがないので、松本零士氏と古い日本アニメの追悼の意味で本作を再視聴して気分を切り替えることにしました。

 本作の出来は、ストーリーそのものはお世辞にもいいとは言えません。スターウォーズの影響で父が出て来たり、友の死を無理に感動につなげたりして、安っぽい話です。

 ですが日本SF史上最高の美少女キャラ。メーテルですね。これが非常にいい。メーテルのシーンだけ見ればいいと思うくらいです。
「哲郎、999に乗りなさい」というメッセージから、メーテルとの再会、そして別れ。この3つのシーンだけ別格にいいです。そして最後の「SAYONARA」
 この曲と本作のEDアニメのメーテルの美しさと切なさは比類がないです。日本のアニメ史上最高の作画と曲だと思っています。

 ただ、それにつながるもっと深い話だったらよかったのに、と思います。80年代の子供向けの要素がまだまだ強いので止むを得ませんが。

 映像は発色…色が本当に美しい。フィルム映画だからでしょうか。デジタルの安っぽい絵でない、最高級の作画でした。デジタルが悪いと言っているのではないです。デジタルの使いかたが安っぽいのです。その点で、日本アニメの中では999とさよならの2作の画像は最高峰ですね。

 話は今更見るほどの作品ではないです。ないですが、アニメ表現としての美しさ、メーテルと言うキャラ、SF的な造形、そしてエンディングは今のアニメに見習ってほしいです。
 



 
 

投稿 : 2025/01/11
♥ : 11

柴犬→柴猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

やっぱり作られた続編、作って欲しくなかった続編

1981年公開:映画館の冷房が寒く感じたあの頃

柴犬『メーテルは青春の幻影。少年が大人になる過程の一時にだけ見える幻。
好きになってもずっと側にいることは許されない儚い存在。
そして訪れる別れの時。二度と出会うことのない永遠の、そしてこの上なく美しい別れ。
少年は全てを受け入れ歩き出す。
さあ行くんだ~ その顔を上げて~♪
・・・しかしまた出会ってしまった。何故だ!?』
監督『会社命令だからさ』

そうです。
これは東映の命令で作られた映画なのです。
監督も声優さんたちも乗り気じゃなかったのです。
でもそこはプロ。
手抜きなどはなく、実際にこの映画を評価する人も少なくありません。
しかし私の場合は、ストーリーが前作の焼き直しのような展開で、
途中から醒めた目で見ている自分に気が付いてしまいます。
そして観終わった後には何の感動も余韻も残らず・・・。
やはり作られるべきではなかった作品だと思っています。
一応、興行的には成功したので、会社の判断は正しかったと言えるでしょう。
しかし数字という現実的なものを手に入れた代わりに、
(特に第1作のファンから)999という作品の美しい余韻を奪ってしまったのは間違いありません。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 10
ページの先頭へ