仮面で貴族なおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの仮面で貴族な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年01月04日の時点で一番の仮面で貴族なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

82.7 1 仮面で貴族なアニメランキング1位
ジョジョの奇妙な冒険(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (1701)
8377人が棚に入れました
古代メキシコで繁栄を遂げた太陽の民アステカ。

彼らには奇妙な 「石仮面」が伝わっていた。
それは、永遠の命と真の支配者の力をもたらすという奇跡の仮面。だが、ある時を境に歴史から姿を消すこととなる。

やがて時は過ぎ、19世紀後半。人々の思想と生活が激変していた時代に出会った、ジョナサン・ジョースターと ディオ・ブランドー。2人は少年時代から青年時代を共に過ごし、やがて「石仮面」を巡って数奇な運命を辿ることとなる――。

声優・キャラクター
興津和幸、子安武人、塩屋翼、上田燿司、川澄綾子、杉田智和、佐藤拓也、伊丸岡篤、田中敦子、井上和彦、藤原啓治、大塚明夫、乃村健次
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

さすがジョジョ

1~9話がpart1で1880年の英国が舞台 ジョナサン・ジョースターが主人公
10~26話がpart2で1938年の欧米が舞台 孫のジョセフ・ジョースターが主人公
まとめておかないと忘れてしまいそうだ。
ジョースター一族とディオとの因縁の戦い。
やっぱりスタンドじゃなくて波紋ですよ。
波紋の呼吸をしてくれー。実際に真似して命に関わった人がいたとかいないとか

以下好きだったセリフたち
ふるえるぞハート!燃えつきるほどヒート!!おおおおおっ刻むぞ血液のビート!

ズキュウウウン

そこにシビれる!あこがれるゥ!

ディオォォオオーッ!君がッ!泣くまで!殴るのをやめないッ!

俺は人間をやめるぞ!ジョジョーッ!

貧弱!貧弱ゥ!

無駄無駄無駄ーーーっ!!

き…切れた。ぼくの体の中で何かが切れた…決定的な何かが…

う~ううう、あんまりだ…HEEEEYYYY!あァァァんまりだアアアア
ていうエシディシなんか可愛くて憎めないなあ

{netabare}
原作第一部での名セリフたち
アニメでもほとんど再現されていた。
「なっ!何をするだァーッ!ゆるさんッ!」(ジョナサン)
「さすがディオ!俺達に出来ないことを平然とやってのけるッ!そこにシビれる!あこがれるゥ!」(お調子者たち)
「ディオォォオオーッ!君がッ!泣くまで!殴るのをやめないッ!」(ジョナサン)
「ディオ!おまえのくだらないキスがこれを狙っていたのなら予想以上の効果をあげたぞッ!」(ジョナサン)
「君らとは闘う動機の「格」が違うんだ!」(ジョナサン)
「ハッタリぬかすなよーッ!金持ちのアマちゃん!」(スピードワゴン)
「こいつはくせえッー!ゲロ以下のにおいがプンプンするぜッーッ!!こんな悪(ワル)には出会ったことがねえほどなァーッ!環境で悪人になっただと?ちがうねッ!!こいつは生まれついての悪(ワル)だッ!」(スピードワゴン)
「俺は人間をやめるぞ!ジョジョーッ!!」(ディオ)
「ちがうッ!あの父親の精神は…息子のジョナサン・ジョースターが立派に受け継いでいる!それは彼の強い意志となり、誇りとなり、未来となるだろうぜッ!!」(スピードワゴン)
「くっそー!侵入罪でとっつかまろーと、この部屋へ入って思いっきり祝ってやるぜーッ!!」(スピードワゴン)
「スピードワゴンはクールに去るぜ」(スピードワゴン)
「まあ!なんてこと!骨折している腕で私を!」「いつだって支えるさ」(エリナ&ジョナサン)
「運命か…人の出会いってのは運命できめられてるのかもしれねえな…」(スピードワゴン)
「ウホホホッホッホーッ!」(ツェペリ)
「関節を外して腕をのばすッ!その激痛は波紋エネルギーでやわらげるッ!」(ジョナサン)
「パパウ!パウパウ!波紋カッターッ!!」(ツェペリ)
「人間讃歌は「勇気」の讃歌ッ!!人間のすばらしさは勇気のすばらしさ!!いくら強くてもこいつら屍生人(ゾンビ)は「勇気」を知らん!」(ツェペリ)
「お前は今まで食ったパンの枚数を覚えているのか?」(ディオ)
「『波紋』?『呼吸法』だと?フーフー吹くなら…このおれのためにファンファーレでも吹いてるのが似合っているぞッ!」(ディオ)
「意外!それは髪の毛ッ!」(ジョナサン)
「逆に考えるんだ。“あげちゃってもいいさ”と考えるんだ」(ジョースター卿)
「ふるえるぞハート!燃え尽きるほどヒート!!おおおおおっ、刻むぞ血液のビート!山吹き色(サンライトイエロー)の波紋疾走(オーバードライブ)!!」(ジョナサン)
「お前…俺が途中で剣撃を止めると…そこまで信用して攻撃してこなかったのか!そこまで人間を信用できるのか!」(ブラフォード)
「三百年たった世界の友人よ。おまえの名をきかせてくれ」(ブラフォード)
「ねーちゃん!あしたって今さッ!」「こ…こわい…の…は、痛みじゃあ…ないぜ…。ヘ…ヘヘヘヘ…」(ポコ)
「自分の運命に満足しておる…すべて受け入れておるよ…」「わしはこれからお前の中で生きるんじゃ」(ツェペリ)
「そしてジョジョはまた受け継ぐ。彼の生き方とその精神を…」(ナレーション)
「礼儀を知らん者は生きる価値なしだな…」(ディオ)
「ルン!ルン!ルン!ぬウフフフフ、たまげたかァああ!」(ドゥービー)
「やれやれだ」(ジョナサンがドゥービーに)
「かかったなアホが!稲妻十字空烈刃(サンダークロス・スプリットアタック)!」(ダイアー)
「カエルの小便よりも…下衆な!下衆な波紋なぞをよくも!よくもこの俺に!いい気になるなよ!KUAA!」(ディオ)
「猿が人間に追いつけるかーッ!お前はこのディオにとってのモンキーなんだよジョジョォォォーーーッ!!」(ディオ)
「おれはいつでまでも応援するし困ったときはいつでもどんな所でもかけつけるつもりだぜ!もっともかえって足手まといかな」(スピードワゴン)
「神がいるとして運命を操作しているとしたら!俺たちほどよく計算された関係はあるまいッ!」(ディオ)
「き…切れた。ぼくの体の中で何かが切れた…決定的な何かが…」(ジョナサン)
「ジョジョ!ジョジョ…!?こ…こいつ…死んでいる…!」(ディオ)

第二部の名セリフたち
こちらもしっかり再現されていた
「個人の主義や主張は勝手!許せないのは私どもの友人を公然と侮辱したこと!他のお客に迷惑をかけずにきちっとやっつけなさい!」(エリナ婆ちゃん)
「ストレイツォ容赦せん!!」(ストレイツォ)
「気づくのが遅いんだよアホレイツォ!」(ジョセフ)
「わたしは後悔していない…醜く老いさらばえるよりも、一時でも若返ったこの充実感を持って地獄へ行きたい…」(ストレイツォ)
「我がドイツの医学薬学は世界一ィィィ!できんことはないィィーッ!!」(シュトロハイム)
「(ジョセフ)テキーラ酒の配達なのよ~」「お前みたいにデカくて筋肉質の女がいるか!スカタン!」(ドイツ兵)
「飲んどる場合かーッ」(シュトロハイム)
「ドジこいたーッ!」(シュトロハイム)
「サンタナさん、さあ、ごいっしょに…さん…しー、
ハッピー、うれピー、よろピくねー」(ジョセフ)
「ジョジョおまえ何しとるんじゃ!」(スピードワゴン)
「人間の寿命はどうせ短い。死にいそぐ必要もなかろう」(ワムウ)
「なぜだ、その不敵なまなざしの理由は?」「聞きたいのか?本当に聞きたい?」「いや!聞かんでもいい!やはりすぐ殺すことにした!」(ワムウとジョセフ)
「(ピクピクピク)ハッタリをかますなよJOJOとやら!」(ワムウ)
「あ…あの女の目…養豚場の豚でも見るかのように冷たい目だ。残酷な目だ…“かわいそうだけど明日の朝にはお肉屋さんの店先に並ぶ運命なのね”って感じの!」(ジョセフ)
「わたしってどうしてこう…変な男ばかり寄ってくるのでしょう…」(リサリサ)
「ほう…鋭い…いい目をするようになたな…。だが、そのようなまなざしを持つ者がおれに会った時…そいつは早死にする」(エシディシ)
「どけい!」「俺がどくのは道にウンコが落ちている時だけだぜ」(エシディシとジョセフ)
「う~ううう、あんまりだ…HEEEEYYYY!あァァァんまりだアアアア」
(エシディシ)
「顔に血管針をつきさして沸騰血を体内に送り込み、お前の顔面をグツグツのシチューにしてやる…くらってくたばれ『怪焔王』(かいえんのう)の流法(モード)!!」(エシディシ)
「あのな…こーやって腕を組んで目を閉じる笑いは、勝利の笑いだぜ」(ジョセフ)
「俺はこいつ(エシディシ)と戦ったからよく分かる…こいつは誇りを捨ててまで、何が何でも仲間のため生きようとした…赤石を手に入れようとした。何千年生きたか知らねえが、こいつはこいつなりに必死に生きたんだな…善悪抜きにして…。こいつの生命にだけは敬意を払うぜ!」(ジョセフ)
「きたきたきたきたきたきたきたきたきたーっ!!」(シュトロハイム)
「おれが最期にみせるのは代代受け継いだ未来にたくすツェペリ魂だ!人間の魂だ!」(シーザー)
「(血のシャボンを見て)くれてやる…人間のようにセンチになったからではない…俺にとって強い戦士こそ真理…勇者こそ友であり尊敬する者!!俺はお前のことを永遠に記憶の片隅に留めておくであろうシーザー。シャボン玉のように華麗ではかなき男よ」(ワムウ)
「オーノーだズラ。おめえ、もうだめズラ。逆にお仕置きされちまったズラ。波紋を流されてしまったズラ」(ジョセフ)
「フフ…」「ワムウ!」「失笑でしたカーズ様」(ワムウとカーズ)
「一緒に戦ってくれ!シーザー!」(ジョセフ)
「へっへっへっへっへっ、またまたやらせていただきましたァン!」
(ジョセフ)
「おめーの次のセリフはこうだ『決闘を侮辱するなJOJO』」「俺の前で決闘を侮辱するなJOJO!はっ!」(ジョセフとワムウ)
「俺はお前に出逢う為に1万数千年もさまよってたのかもしれぬ」(ワムウ)
「カーズ様が!おおおおおカーズ様がアアアーッ!!戦闘態勢にはいったーッ!!」(吸血ゾンビ軍団)
「カーズ!てめーの根性はッ!畑にすてられ カビがはえて ハエもたからねーカボチャみてえにくさりきってやがるぜーーッ!!」(ジョセフ)
「たったひとつだけ策はある!!とっておきのやつだ!いいか!息がとまるまでとことんやるぜ!フフフフフフ。逃げるんだよォォォーッ」(ジョセフ)
「溶岩でも倒せない!か…『神』だ!や…やつは『神』になったんだ…!我々…人間は、か…『神』にだけは勝てない!服従しかないんだ!」(シュトロハイム)
「無限の谷底へッ 溶けて流れ落ちろォォォォ!」(カーズ)
{/netabare}


OP
ジョジョ 〜その血の運命〜 歌 富永TOMMY弘明
BLOODY STREAM 歌 Coda
第25話のみ効果音が付加されている。第26話ではエンディングテーマに使用。
ED
ROUNDABOUT 歌 YES
OPは盛り上がること間違いなし。時々一人で歌っては興奮してる。
EDはYESの楽曲を使うとは!石仮面が震えながら眼の部分が赤く光るのが不気味。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
古代メキシコで繁栄を遂げた太陽の民アステカ。彼らには永遠の命と真の支配者の力をもたらすという奇妙な「石仮面」が伝わっていたが、ある時を境に歴史から姿を消す。やがて時は過ぎ、19世紀後半。人々の思想と生活が激変していた時代に出会った、ジョナサン・ジョースターとディオ・ブランドー。2人は「石仮面」を巡って数奇な運命を辿ることとなる――。

第1話「侵略者ディオ」
ある雷雨の夜、馬車事故に遭った英国貴族のジョースター卿。偶然その場に居合わせたブランドーは、自分が命を救ったようにふるまい恩を売りつける。それから12年、ブランドーの死後、その息子であるディオがジョースター家に招かれた。ジョースター卿の子ジョナサンは、同い年のディオと仲良くしようとするが、強く拒絶されてしまう。

第2話「過去からの手紙」
大学生となったジョナサンとディオ。ジョースター家の正式な養子となっていたディオは、かねてから進めていたジョースター家乗っ取り計画、ジョースター卿の毒殺を目論む。一方、偶然ブランドーの手紙を発見したジョナサンは、父が衰弱していく原因が毒ではないかと疑い、調査のためロンドンへ向かうことに。

第3話「ディオとの青春」
解毒剤の入手に成功し、屋敷に戻ったジョナサン。ディオの行った悪事を暴き、彼を追及するジョナサンに、殊勝な態度で反省をみせるディオ。だが、ジョナサンに同行していた暗黒街出身の男・スピードワゴンは、ディオに対し「こいつは生まれついての悪だ」と断じて警戒を促す。窮地に陥ったディオは、自ら石仮面をかぶることで「人間を超越」しようとする。

第4話「波紋疾走(オーバードライブ)」
ディオとの戦いで重傷を負ったジョナサンは、再会したエリナの手厚い看護で傷と心の両方を癒す日々。ある日、惨劇の現場である屋敷跡を訪れたジョナサンは、発見されなかった石仮面を案じながらも、事件を忘れようとする。だがその帰り道、ツェペリと名乗る男と出会い、彼の運命は再び大きく動き出す。

第5話「暗黒の騎士達」
険しい断崖に囲まれた町、ウインドナイツ・ロット。町の外れにたどり着いたジョナサン一行は、スリの少年ポコと出会い、ついにディオ本人との対面を果たす。暴帝としての貫録を見せるディオに波紋攻撃を繰り出すツェペリとジョナサンだったが、ディオの気化冷凍法により、波紋エネルギーを封じられてしまう。

第6話「あしたの勇気」
ジョナサンとブラフォードの死闘が続く。これまでの闘いでジョナサンから勇者の素質を感じ取ったブラフォードは、互いの最大を尽くした闘いを要求。死闘の末、ジョナサンの波紋で人間としての痛みと高潔な魂を取り戻したブラフォードは、ジョナサンに「幸運と勇気の剣」を託して消滅する。改めてディオへの怒りを燃やすジョナサンたちに、タルカスの刃が迫る。

第7話「うけ継ぐ者」
ポコの勇気ある行動によって、ジョナサンが捕らわれた双首竜の間への扉は開かれた。すぐさまジョナサンの救出に向かうツェペリだったが、その脳裏にあったのは、かつての師であるトンペティから告げられた「死の運命」――!

第8話「血戦!JOJO&DIO」
修練場からの脱出後、ツェペリの師・トンペティとその弟子たちと合流したジョナサン一行は、町民たちのゾンビ化が進んでいることに焦りを隠せない。一方、ゾンビによる制圧を待つディオは、ポコの姉に自らの仲間となるよう誘いをかけるが・・・。

第9話「最後の波紋!」
ついに、ディオとジョナサンの長き因縁に終止符が打たれた。死闘を終えたジョナサンは、自らを献身的に支えてくれた愛する女性、エリナとの結婚を迎える。アメリカ行きの蒸気船でハネムーンに出発したふたりは、幼少期の思い出を語り合いながら幸せなひとときを過ごす。だがその時、ジョナサンが倒したはずのディオの部下、ワンチェンを視界に捉える…!

第10話「ニューヨークのジョジョ」
1938年、アメリカ――。亡くなった祖父の知己、スピードワゴンの誘いで、祖母エリナと共にロンドンからニューヨークに越して来たジョセフ・ジョースター。到着早々、トラブルに巻き込まれながらも、生まれつき備わる波紋の力と誇り高き血統の片鱗を見せるジョセフ。一方、遺跡調査中のスピードワゴンは、同行していたストレイツォの裏切りに遭っていた…!

第11話「ゲームの達人」
ジョセフの前に現れたのは、吸血鬼となったストレイツォだった!機先を制して機関銃をブッ放すものの、全くダメージを与えられず戦慄するジョセフ。対するストレイツォは必殺の一撃で決着を狙うが、ジョセフのトリッキーな策で思わぬ反撃に遭う。

第12話「柱の男」
ストレイツォが遺したメッセージ「柱の男」の謎を探るべく、一路メキシコへ向かったジョセフ。現地でスピードワゴンの生存情報を耳にし、思わぬ朗報に喜びを隠せない。一方、スピードワゴンが囚われている地下実験室では、ドイツ軍による「柱の男」の研究が行われていた。

第13話「JOJO vs. 究極生物」
ついにメキシコの地下研究所に辿り着いたジョセフ。「柱の男・サンタナ」との対面を果たし、互いに戦闘態勢へ突入。だが、ジョセフの波紋エネルギーはサンタナの身体に反発してしまい、外部からの攻撃は届かない。そこでジョセフは、サンタナの体内から直に波紋を流そうと苦肉の策にでる。

第14話「太古から来た究極戦士」
サンタナ以外にも「柱の男」は存在する――。その事実を知ったジョセフは、シュトロハイムの遺言に従い、スピードワゴンと共にローマへと飛び立つ。そこで待っていたのはウィル・A・ツェペリの孫、シーザーだった。直情型のジョセフと気障なシーザーは相性が悪いのか、互いに反目しあう。仲違いしたまま、ドイツ軍が発見した「柱の男」の元へと向かうふたり。

第15話「ヒーローの資格」
復活した「柱の男」――ワムウ、エシディシ、カーズの3人に友を殺され、怒りに震えるシーザー。満を持して必殺技「シャボン・ランチャー」を放つものの、ワムウの対波紋ワイヤーによって、あっけなく弾かれてしまう。

第16話「波紋教師リサリサ」
再戦の誓いとして、心臓と喉に「毒の指輪」をはめられたジョセフ。33日以内にワムウとエシディシに勝たなければ、指輪の呪縛からは解放されない。だが、今の実力ではワムウたちに敵わないと悟ったシーザーは、ジョセフと共にヴェネチアにいる波紋の達人を訪ねることに。

第17話「深く罠をはれ!」
ジョセフに課せられた最終試練、それは師範代・ロギンズとの戦いに勝利すること。だが彼が向かった先の試練場に待っていたのは、ロギンズではなく「柱の男」、エシディシだった。

第18話「シュトロハイム隊の逆襲」
エシディシに勝利したジョセフは、状況報告のためリサリサのもとへ向かう。そこで、使用人のスージーQがリサリサを襲おうとしている場面に遭遇。倒したはずのエシディシが彼女にとりついていることを知ったジョセフは、シーザーとの合体技でエシディシを消滅させる。

第19話「死の崖へつっ走れ」
「赤石」の送り先には、サンタナ戦で木端微塵になったはずのドイツ軍人シュトロハイムの姿があった。全身を機械化したシュトロハイムは、「エイジャの赤石」を求めて現れたカーズと戦闘を開始する。超人的な戦いを繰り広げるものの、「光の流法」を操るカーズはシュトロハイムを圧倒。死闘を見守るジョセフは・・・。

第20話「シーザー孤独の青春」
シーザーの秘められた過去――。それは、シーザーの父・マリオを襲った悲劇の物語でもあった。ツェペリ一族の積年の恨みを晴らそうと意気込むシーザーは、父の仇であるカーズを倒すため、単身敵の拠点へと侵入する。

第21話「100対2のかけひき」
シーザーの死を悼む間もなく、ジョセフとリサリサはカーズとワムウが待つ部屋へと向かう。そこにはカーズたちの他に、100体もの吸血鬼が待ち構えていた。圧倒的な敵の数を前に焦りを隠せないジョセフだったが、リサリサはカーズに対し「エイジャの赤石」を賭けた決闘を申し出る。

第22話「真の格闘者」
ついに古代環状列石の闘技場にて、ジョセフ対ワムウの戦車戦が開始!様々な小細工でムウを出し抜いたジョセフは、第1レース目の武器、大型スレッジ・ハンマーの獲得に成功する。勢いに乗ったのも束の間、カーズをして「戦闘の天才」と称するワムウは、ジョセフの発想の上をいく策略でジョセフを迎撃する。

第23話「風にかえる戦士」
ジョセフとワムウの死闘も、両者が一歩も譲らないまま佳境へと突入。ジョセフの抜け目ない策略により致命的な一撃を受けたワムウは、最後の切り札として最終流法・渾楔颯を放つ。だがジョセフは、その攻撃をも逆手に取ることでワムウに勝利する。シーザーとの誓いを果たしたジョセフは、その場で「毒の指輪」の解毒剤を口にする。残るはリサリサとカーズの一戦――。

第24話「JOJOを結ぶ絆」
瀕死状態のリサリサをエサにして、ジョセフを心身共に追い詰めようとするカーズ。しかし騙されるより騙すことを得意とするジョセフは、絶妙な奇策を練り、死力を尽くした波紋攻撃でカーズを打ち破る。ここに、誇り高き戦士たちの戦いは終結を迎える。

第25話「超生物の誕生!!」
「エイジャの赤石」をはめ込んだ石仮面の力で、復活を遂げるカーズ。太陽を克服し「究極の生命体」となったカーズは、もはや無敵状態。圧倒的な実力差を感じ、一目散に逃走を始めたジョセフたちは、その最中にドイツ軍の戦闘機を発見する。

第26話「神となった男」
ジョセフの特攻で溶岩の中へと落ちたカーズ。だが、それでもなお復活を果たしたカーズにジョセフは腕を切り落とされ、絶望の声を上げる。死を覚悟したジョセフに、カーズがとどめを刺そうとしたその瞬間、ジョセフが手にしていた「エイジャの赤石」が波紋エネルギーを増幅させ、ヴォルガノ島の火山が噴火活動を始める。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 9
ネタバレ

カリューム さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

ジョジョと言う作品を表現できるのか?ーー視聴後ー→こいつはすげぇーッ!スタッフの愛をヒシヒシと感じるぜッーーーッ!!(CMについて追記)

===視聴前の感想===
ジョジョは大好きな作品なので、アニメ化されるのはとても嬉しいです
ただ、アニメには向いていないと言うのが原作ファンの共通認識ではないでしょうか(^^;

なんというか、ジョジョの世界観、や面白さというのは、『漫画的表現』だから面白い、と言う感じなのです
『漫画的表現』とはつまりコマ割りとか擬音とか、ページをめくって、読み進めていくときに、目が読み取ることで効果的に読者に世界観を伝える・・・みたいな感じと言えばいいでしょうか?
音がなく平面で描かれる漫画という媒体で、表現の限界に挑戦している・・・それがジョジョだと思うのです
つまりはそんな『漫画的表現』の限界に挑戦するジョジョを、アニメという媒体で表現して、はたして面白くなるのか疑問なのです
ただ、ストーリーなどの中身に関してもちゃんと芯の通ったものがあるので、そういった部分では面白くできるとは思っています

まぁ、原作ファンは台詞を聞いたり、キャラクターが出てくるだけで原作のシーンを思い返せるのでいいのですが、未読の人たちにいかにこの『ジョジョの世界』を伝えられるのか!!
アニメーターさんに期待です!!



===視聴後感想===
上に書いたように観る前の不安は半端なかった・・・
ジョジョは好きだけど、アニメ化して原作派、アニメ派みたいになっちゃうんじゃないかと思った・・・
作画がしっくりこないんじゃないか、とか
くせの強いキャラが普通になっちゃうんじゃないか、とか
独特のノリをスタッフは理解できるのか、とか
・・・いろいろ不安だった
無難なアニメ化をしてしまうんじゃないか、と思っていた・・・




だけど!スタッフの理解力が半端なかったよ!!
声優陣ジョジョ好きすぎだよ!!
擬音描いちゃったよww(^∇^)
音楽こりまくってるよww(⌒▽⌒)
声優さんの熱の入り方半端ないよww(_≧Д≦)ノ
『「まさか」って感じだがグッときたぜ!!』
こんなうれしいことはないです(^^)

そしてラストまで観終わったら
『スゲーッ爽やかな気分だぜ
新しいパンツをはいたばかりの正月元旦の朝のよーによォ~~~~ッ』
ってな感じでしたが、なななんと!!{netabare}第三部導入が!!!{/netabare}
『グレートでスよこいつはぁ~~っ』

漫画原作作品はアニメにすると、漫画家さんの特徴を殺してしまうことがいつも残念でならなかったのですが、ジョジョは違った!!
そして、ジョジョが大好きな自分にとってこれほどうれしいことはありません!!
このままバンバンアニメ化していってくれーーーーー!!!!

・・・ちょっと落ち着こうかな(^_^;)
正直評価に関しては気持ち的に5をつけさしてください・・・
本来ならもっと冷静に評価しなきゃいけないところなんだけど、感情移入し過ぎてしまって・・・
マイナス点といえば、やはり描写だろうか?生理的に無理な人がいるかもしれない
それと展開か?ノリで押し切る感があったり、説明がくどいとこもあっただろうか?
しかし、見るに堪えないほどの作りではなかったと思う!
話構成も、表現も工夫されていたと感じた
評価さげれない(^_^;)
個人的にドツボにはまってしまってるので、誰かのマイナスレビューを読んで、ちょっと頭冷やさなきゃですね(^_^;)
ジョジョに関してはこの評価しか自分は出来やせん。すいやせんm(_ _;)m


OPについて
{netabare}
一部、二部ともに神風動画さんがおつくりになっているのですが、「素晴らしい!」の一言ですね(^^)
個人的には一部のOPが好きでした
最初に各部のジョジョがマンガのコマで写り、一部のジョナサンが最後にアニメの絵となりタイトルが現れる!!
『一部はジョジョという作品の始まりである』と訴えかける出だし!!
そしてスタッフがアニメ原作作品であることを強調しているというところに、原作への強いリスペクトを感じました!

そして注目したいところは、ジョナサンが階段を駆け上がり、顔がアップになるところ!!
ここでジョナサンの目には炎が宿っているのがわかります
この炎が黒い炎に変わり、ディオに殴りかかる
原作を読んでいる人はここでこの黒い炎がジョジョ7部に出てくる『漆黒の意思』をもった人間が目に宿す炎であることがわかります
そしてその炎をOP中に描くということは、神風動画さんは7部の内容を一部分でも知っていたということ!!
スタッフの一人がジョジョファンだっただけかもしれませんが、原作ファンにとってこれほどうれしいことはない!!
作り手側が原作ファンにも楽しめるようにと細かいところに配慮してくださる・・・グラッツェ!!神風動画!!
{/netabare}

CMについて
{netabare}アニメ放送中、
BD/DVD、
ウルトラジャンプ(ジョジョ8部が連載中)、
スタチューレジェンドシリーズ(ジョジョのフィギュア)、
OP、
ジョジョオールスターバトル(PS3用ゲーム)、
ジョジョ関連ではこれらの宣伝CMが流れていました

OPとフィギュアの宣伝は普通でしたが、他のCMは凝ってましたね(^^)
BD/DVDはなんと毎話ちがうCMでしたww
全26パターンのCMッ!!
別にBD/DVDが全26巻ってわけじゃないんですよ(⌒▽⌒)
第一巻のCMだったら第一巻収録内容の映像を使うのが普通だろうに・・・

それとウルジャンのCMは第四部のキャラが宣伝するというサプライズッ!!
ジョジョゲーのCMも面白かったし、CM中も退屈させないとはッ!!
憎いねッ!!{/netabare}

いよいよ第二期が始まりますね
はやくみたいなぁ~


~~~視聴中感想~~~

~第一話~
{netabare}あれ?結構いいかも?
週刊連載用の話構成をアニメ用に再構成しているわけだけど、コンパクトにまとめつつも、原作の主軸をしっかりおさえた充実の三十分でした
台詞の言い方なんかも自分の想像とそれほど変わらなかった
しかし、説明臭い台詞や補足的な話はカットされてしまったので、初見の人にはちょっと世界観があっさりとしか伝わっていないかも(ダニーとの絆とか)
でも出だしとしてはいいんじゃないですかね?

作画や演出に関しては、なんだかFlashアニメとか飛び出す絵本みたいに見えるけど、ある意味ジョジョっぽい・・・かも?擬音を使ったのも悪くないと思います
アニメでは、音を文字で表現する必要なんてないのですが、やっぱジョジョは擬音があってこそ、ってところがあると思うので
しかし、顔の堀の深さが明らかに足りないし、色もテカテカな単色ばかりなので、かなりツルツルしたキャラクターに見えます
作画にはなにかが足りない気がしますが、「原作ある作品ではよくあることだ」と割り切ります

・原作の『漫画的表現』を可能な範囲で再現しつつストーリーもまとまっている
・原作の絵だけは再現しきれなかったけど、独特の雰囲気みたいなものはできている(原作とはちょっと違うけど)

原作ファンの自分にはこのように映りました
観る前は不安ばかりだったけど、案外大丈夫かも。今後に期待できそうです
それにしてもディオの存在感は異常(笑)セリフ回しが面白いんですよね(^^){/netabare}

~第2話~
{netabare}OPに驚いた!!なんて愛を感じるOPだろうか!!
ジョジョ第一部の世界観を見事に表現している素晴らしいOPでした!!
なんだか本編作画の乏しさが浮き彫りになってしまった感じですが・・・

相変わらず話の構成もいいと思います
よくまとまっているし、次回が気になる引き
原作は単行本で読んだので、こうして来週のジョジョを楽しみにできるなんて、嬉しいです(^^)

作画はますます不安になる仕上がりでしたが、放送前の懸念は払拭されつつあります!!
(でもディオが『うげぇッ!』って飛ばされるシーンは、原作を再現しすぎてたと思う・・・){/netabare}

~第三話~
{netabare}第一部の名場面!そして名台詞のオンパレード!!
第一部はディオの邪悪さ、傲慢さに対する、ジョナサンの誠実さ、誇りと優しさといった構図がメインだと思うのでこの回は作中屈指の名場面だと思います!!
特に注目してもらいたいのは、ジョジョの父:ジョージ・ジョースター!彼あってのジョジョ!!
そして、彼らを騙し利用するダリオ、ディオに対し、彼らを認め、尊敬し、共に闘ってくれるスピードワゴン達!!この構図が大好きです(^▽^)
このあと2部、3部4部・・・と続いていくジョジョですが、根本には常にこういった構図があり、まさに受け継がれていく物語って感じです(^^)

作者が描きたいものが何年も変わらないのはすごいですね
そして長く愛されているのも筋の通った作品だからではないでしょうか(^^)
ちょっと熱くなって脱線気味ですが、要はここまで観て『面白いッ!!』って思えたなら、最後まで見れるはず!!

それはそうと、第一部はホントホラーな作風だと改めて思いましたね
正直ゾンビとかは気持ち悪くて生理的に苦手なのですが、そういった「人外」を敵に据えることで人間の良さが効果的に演出されているので、ジョジョはなんだか許容できるんですよね

個人的に好きなセリフ抜粋↓
{netabare}「おれぁおせっかい焼きのスピードワゴン!」
「こいつはくせぇッ!ゲロ以下の臭いがプンプンするぜッーーーッ!」
「おれは人間をやめるぞ!ジョジョーーッ!」
「彼はこう言わなかったかね?『この指輪は私にもらった』・・・と」
「ちがうッ!あの父親の精神は息子のジョナサン・ジョースターが立派に受け継いでいる!それは彼の強い意志となり、誇りとなり、未来となるだろうぜッ!」
「ふつうおれは自分が困ると泣きぬかす甘ちゃんは大っきらいだがよォ!この親子はちがう。自分たちのしたことを後悔しない最高の大甘ちゃんだぜ!」
「UREEYYY(ウリイイイイ)」「UUURRRRYYY(ウウウリーイイイ)」「KUAAA(クーアアア)」
「貧弱!貧弱ゥ!」「無駄無駄ッ!」「URRRRRRY(ウリリリリリリイ)KUA!(クア)」
「GooD Bye jojooo!(グッドバイジョジォー)」
「父親の死体とともに死ねてうれし涙流しな・・・マヌケ!」
「うおおおおこのナイフはッ!!このナイフは君が父さんに突き立てたナイフだァーッ!!」{/netabare}

原作から書き写しました(^^)好きなセリフばかりで書ききれないぜ!!
そんでもってスピードワゴンとディオ率が高いな・・・
書き写してて気付いたんですが、どうやらディオ役の子安さんはUREEYYYを原作の綴り通り喋ってるみたいですね。スゲェ・・・
ていうか原作の綴りは同じだと思っていて、アニメの子安さんの言い方に「イメージと違う(`・ω・´)キリッ」と偉そうに上から目線で思っていた自分が恥ずかしいですorz
スピードワゴンの声優さん:上田耀司さんも素晴らしい演技でした(^^)これはツェペリさんの登場にも期待せざるをえないな!

最後に作画に関してですが、やっぱり微妙かな?ディオの肌の色が灰色みたいだったのは火傷の演出なのかな?
だけど、色使いは特徴的で面白かったかも。紫や黄色のフィルムをかぶせた証明で照らしたみたいな背景や顔色になって、恐怖や戸惑いがうまく表現されていると思います
ジョジョの作風を演出出来ていると思います
{/netabare}

~第四話~
{netabare}ツェペリさん登場!原作のイメージとしてはもっと渋めを想像していたのですが、お茶目な部分を強調するならこっちの声の方があっているのかも?
エリナさんも再登場するもすぐ引っ込んでしまう・・・原作より可愛くて好きなんですが、まぁしょうがないですね
てか脇役だけど切り裂きジャックの声優さんが名演技でしたねw「ぜぇぇつぅぼぉうに身をよじれぇーー!!」がやばかったwww

話のテンポも相変わらずいい感じ(^^♪
そして何より熱いセリフについ拳を握り締めて一緒に叫びそうになりました(#^.^#)
「勇気とは怖さを知ること!恐怖を我がものとすることじゃ!」「人間讃歌は勇気の讃歌!!人間の素晴らしさは勇気の素晴らしさ!!」
「ふるえるぞハート!燃えつきるほどヒート!!そこだ!!吸血ゾンビ!!壁を伝われ波紋!仙道波紋疾走(せんどうはもんオーバードライブ)ッ!!」
あと「パパウパウパウ」面白い(笑)
「波紋疾走」を「オーバードライブ」と読むんですが文字表現なので分かりづらかったと思います。まぁ技名はノリでなんとかなるよねw
{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 24
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

王道かつエキセントリックな世界観を映像化した名作

2012年10月~2013年3月放送のTVアニメ。全26話。
ご存知のとおり原作は荒木飛呂彦先生の有名漫画作品。
本作では第1部と第2部をアニメ化しています。
原作は借りて一周読んだのみの状況で、最近になってOPを見て視聴を決めました。
現在は原作入手したので、見比べたりもしています。


ジョジョはメインのストーリーラインは王道のバトルものでありながら、そこにサスペンスやホラーの要素が入り、キャラクターの考え方や生き様といった地に足のついた要素が描かれ、さらに荒木先生のアイディアと独特の美術趣味が加わってビジュアル的にもストーリー的にも独特な作品です。

1部と2部は連載されていたのも30年も前なので古風な部分もあり(当時としては少年漫画として新しい要素も少なくなかったと思いますが)、その熱量はアニメにもしっかり盛り込まれています。
荒木先生のカラー絵の構図や配色には古びないモダンな魅力もあり、ジョジョ立ちと言われる不思議なポージングも含めて映像に反映されていてかなり驚かされました。
漫画の世界観をどうやってアニメに落とし込むかがよく考えられており、思い切った手法を取った作品になっています。

物語とキャラクターはほぼ原作通りですが、二部以降追加された設定などをしっかり織り込み、ストーリーのカットの仕方も流れを壊さず、必要な描写を補完していて完成度が高い。
1部序盤は特にカットが多く急展開と感じるところはありましたが、それ以降は違和感のないペース配分になります。
尺不足ゆえにEDまで食い込むことも何回かあり、話数によっては時間のやりくりに苦労が見受けられますが、それも演出にしていたりして個人的にはかなり好きです。

コンテ演出にもとても力が入っていて、色彩にもこれでもかとこだわっています。
止め絵を最大限活かすようになっていて動かないとも感じる人もいるかも。原色もずいぶん使っていますし、この辺りは合わない人は辛いと思います。

私の場合は、ジョジョ立ちは歌舞伎の見得切りみたいな感覚でシュールさも楽しんでいて、長台詞は舞台やお芝居を思い出しながら見てました。
バトルの作画にはかなり力が入っていますし、緩急の付け方や動きの少ないシーンでの演出も上手で、サスペンスやホラーの要素が活きていると思います。

グロいシーンもありますがデフォルメがかなりきいているので、割と苦手な私でも辛くは感じませんでした。
※…色んな人の感想をあらためて読んでみると、残酷描写が多いってコメント意外と多いですね。
私のはあくまで個人の感想ということでお願いします;

【音楽】
{netabare}
OPとBGMは1部と2部で雰囲気に合うよう別の作曲家が作っていて、私はこういう例を聞いたことが無かったのでかなり驚きました。

1部は連載していた時代のアニソンを反映したような熱血系で、歌手も上手で曲に合っています。CGアニメーションも完成度が高く、(やりすぎじゃね?と思ったくらいw)漫画が動き出すという演出がにくい。
2部は歌はモダンなジャズ調になり、歌手も渋い声質に洒落た印象もあり良く合ってます。演出もがらりと変わり、CGをメインに手描きアニメーションを上手く織り込んでいて素晴らしいです。

EDはフル8分ある洋楽を編集して使い、回によってはラストの雰囲気に合わせて全く別の部分を使う凝りよう。アニメーションも演出こそシンプルですが、キャラクターのイラストがジョジョらしい奇抜な格好良さで、その回の登場キャラクターに入れ替わるので飽きが来ません。

BGMも1部はオーケストラ調メイン、2部はジャズ調メインで作曲者が違います。それぞれに穏やかな曲と癖の強い曲があり、意識的に使い分けされていた印象。各部2枚ずつ、2クールアニメとしては破格の計4枚のサントラがあったりします(未収録分はあるのかな?)。
劇中で一回しか流れないものも結構あった気が…映画かよ!と突っ込みたくなる贅沢さでしたw

ちょっとBGMは使い方がくどいと感じる部分もありましたが、演出、演技、作画がしっかりできていて、音楽で無理矢理感動させようとしているとは感じなかったので、まあ許容範囲内ですね。
{/netabare}

【作画と演出】
{netabare}
これはもう個人的には文句付けようがないくらい好きです。

キャラクターデザイナーは清水貴子さんで、原作のマッシブさをうまく取り入れながらも、シャープさやタッチの柔らかさも感じさせる良い絵で、雰囲気が本当にジョジョらしくなっていると思います。
特に衣装替えが多い1部2部では服装のブラッシュアップも大切な要素で、そのセンスも良かったと個人的には思いますし、ジョナサンとジョセフの雰囲気の違いもよく出せています。(この二人原作でも雰囲気は違うんですが、顔はほぼ同じなので場合によっては見分けがつかないことも)

原画で強弱を付けた線のタッチを完成時点まで残すよう努力しており、絵コンテも原作の構図を上手く取り入れながら、それ以外の部分も工夫されていてかなり良いと思います。
BD付属の原画集を見て、手描きの線のタッチがデジタルアニメーションには反映されにくいのがとても惜しいと感じました。でもセルアニメだと本作のような色彩は使えないでしょうし、あちらを立てればこちらが立たず、といったところですかね。悩ましい…

擬音を文字にする演出は最初は馴染みませんでしたが、使いどころを選んでか次第に少なくなっていったので気にならなくなりました。
お芝居のような長台詞も原作のままですが、それも折り込んだ演出がされていたと思います。

彩色では独特の色使いと繊細なテクスチャを使ってエキセントリックな雰囲気を作り上げていて、テクスチャの模様も一部と二部で雰囲気を変えるために大分変えています。二部では特にセンスが爆発していますねw
色彩設計は村田恵理子さんが担当されていて、少しだけ観た岩窟王でもこういう感じだったなあ、と少し懐かしかったですw

単純に作画だけなら本作より良いものは少なくないと思いますが、原作の雰囲気を出す映像作りに力が入っていますし、この時代だからこそできるやり方だとも感じられて面白いです。
{/netabare}

【キャラクターとキャスティング】
{netabare}
癖の強いキャラクターが多いですが、配役もどのキャラもぴったりで本当にいくら書いてもキリが無いくらいです。

本作でジョナサンの魅力を再発見できた感じ。想像以上に男前度(紳士度かなw)が増したように思うのは声優さんのおかげでしょうね。
興津和幸さんは優しい声質がジョナサンに嵌っていて、普段の穏やかな演技と熱い叫びが素晴らしかったです。エリナとの会話では毎度優しい声になってて和むやら切ないやら…

ジョセフは動くとさらにやんちゃに見えますねwでも大事な人のために命を掛けられ、時には涙を見せる、とても良い奴なのもしっかり出てます。
杉田智和さん、まるっきりジョセフ本人でしたw滑稽なシーンも熱いシーンも体当たりで、でもジョセフらしい余裕もあって良かったです。通称テキーラ娘(海外ではジョセフィーヌなんて呼ぶ人もw)が生き生きしてて笑いましたw

スピードワゴンは、まさしく1部2部の立役者ですね。上田燿司さんは成年時代と老年時代を全く違和感無く演じ分けていて、熱い心と義理堅いキャラクターも声質と演技に良く出ていて素敵です。もちろん解説も良いw

ポコやスモーキーのように一面では視聴者の代理ともとれるサブキャラクターが作品に厚みや味を出していて、本作ではメインのみならずそういった脇役のキャスティングにも非常に力が入っています。
{/netabare}

【ストーリー面】
{netabare}
1部2部をまとめてアニメ化したのは、石仮面の物語としてきれいな区切りになっていて、かつジョナサンの死では終わらずきちんとハッピーエンドになるので良い選択だったと思います。  

第一話の冒頭ではジョナサンとディオの生い立ちが交互に描かれます。原作からのブラッシュアップのし方もとても良かったですし、対となるキャラクターとして上手く演出されていて惹き込まれました。
第1部ラストの二人の死に様まで、正反対の人間性をずっと一貫して描写していたのが素晴らしかったです。この二人のぶつかり合いは全て名シーンでした。

ただ一つだけ、エリナとスピードワゴンの初顔合わせは入れて欲しかったです。その後家族のような信頼関係を築いていくにもかかわらず、二人が会話してるシーンは本当に少ないんですよね。確かに必要ないといえばないのですが、間の50年を想像する上では欠かせないシーンだと思います。

カーズの動植物への描写は人によっては矛盾を感じるところだと思いますがそのまま入っていましたね。私も気になるわけではないですし不満というわけでもないのですが、これを削って他のシーンに尺を回してもよかったかも知れません。(まあ毎回尺が足りないわけではないとは思いますが)
{/netabare}


【個人的に好きなシーンやら雑感やら】
{netabare}
いろいろありすぎて書ききれないですが…
まず嬉しかったのがスージーQが原作よりも丁寧に、可愛さを強調して描写されていたことですね。原作でも会話などはほぼそのままですが、結婚相手の割には描写があっさりめだったので。
ジョセフの女性のタイプ「ばかでもいい。かわいければ」ってwこの言い方、解釈はそれぞれでしょうけど、スージーQを見ていて「抜けてはいても一緒に居て幸せな気持ちになれる女の子が好きなんだな」と思いました。リサリサが傍に置いてたんだから頭は良くなくても愚鈍な娘ではないでしょうし。めっちゃ大事な電報を忘れてましたがw
第1部でのエリナやポコの姉もそうですが、緊張したシーンの連続でも個性的な女性キャラが場を和ませてくれたり締めてくれたり、良いメリハリを作ってくれますね。こういうところは原作から上手で、アニメでもきちんと汲み取ってくれているのが嬉しいです。

それから、ジョセフとシーザーとリサリサの三人が一緒だとなんとなく和むw原作の方がほのぼのするシーンは多めでしたが、アニメでも距離感はうまく表現していたと思います。
リサリサはシーザーに波紋を教えながらも、四年間ずっと複雑な心境だったでしょうね。生まれたばかりで手放した我が子に近い年齢だし、慕ってくれているし、リサリサにとってもシーザーの死はなんとも切ない…ジョセフと親友になったことも感慨深かっただろうと思うのですが。
シーザーの死ぬシーンは演出もかなり凝っていて見所も多く、皆どこかで泣くと思うんですけど、私はやっぱりいつも気丈なリサリサ先生が泣いてくず折れた所でした。
ワイアードベック対リサリサは削られてなくて嬉しいです。リサリサ先生実はかなり怒ってるなーと原作読んで思っていた部分なので。

あとはファッション!
原作の衣装をいくつも丁寧に描き起こしてくれていて、EDやCDジャケットのイラストはオリジナルらしい衣装も見られて凄く楽しいです。
普通は手間を考えてアニメでは同じ服装になりがちで、もちろんそれでも構わないのですが、ジョジョに限ってはどの衣装も格好良くて使わないのはもったいないですから!キャラクターも男性は体格がよくて女性はメリハリボディなのでwどんな洋服を着せてもよく似合う。
カーズのコート姿とリサリサ先生のお召し替えがとっても好きです。

{/netabare}

本当に楽しめたアニメ化でした。
アニメスタッフの原作愛とプロ意識が凄いと心底思わされました。OPと本編を作っている会社は別ですが、どちらも同じ印象を持っています。
私は好きな漫画作品がアニメ化するとき、ストーリー面でも映像面でもいいのでアニメ独自の個性を何か一つでも加えて欲しいと考える方なんですけど、本作はあらゆる点で満足しています。(2016.2)

投稿 : 2025/01/04
♥ : 23

72.3 2 仮面で貴族なアニメランキング2位
機動戦士ガンダム F91(アニメ映画)

1991年3月16日
★★★★☆ 3.8 (463)
2554人が棚に入れました
宇宙世紀0123年、シャアの反乱から約30年が経った時代。大きな戦乱も無く平和な世界の中、人類はその大半が地球から月までの軌道に設置されたスペースコロニーに移住し、地球連邦政府という国家の枠組みを超えた全地球規模の組織に統治されていた。しかし、地球連邦政府の疲弊・腐敗から、秘密裏にコスモ貴族主義を掲げる軍事組織クロスボーン・バンガードが設立され、スペースコロニー「フロンティアIV」を急襲する。その最中、民間人の少年 シーブック・アノーは襲撃から避難するために、友人達とともにコロニーを脱出するが、同行していた内の一人 セシリーが連れ去られてしまう。近隣のコロニー「フロンティアI」に辿り着いた一行は、地球連邦軍の宇宙練習艦スペース・アークに保護される。艦内にはF91と名付けられた整備中の新型MS(モビルスーツ)があった。混乱の中成り行きでF91で出撃することになったシーブックが戦場で対峙したのは、クロスボーン・バンガード軍のMSビギナ・ギナに搭乗していたセシリーだった…。

さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

是非ともリメイクされて欲しい不遇の名作

まず最初にお伝えしたいのは、この作品が「劇場版のガンダム作品」として屈指の名作でありながら、とにかく時勢に恵まれず、内容に見合った扱いを受けられずにきた不遇の名作であるという点です。
この作品の魅力については他のレビュワーの方々が語ってくれていますので、私はまず、この作品がなぜ不遇の名作となってしまっているかについて私見を交えて書かせてもらいたいと思います。

この「機動戦士ガンダムF91」という作品は、ガンダム劇場版10周年を記念する作品というふれこみで製作されたものですが、当時はガンダムシリーズの展開が行き詰まりを迎えつつある冬の時代だったようで、そういった状況の打開を図るべく、過去作の反省も踏まえて「分かりやすいTVガンダム」を作ろうという構想の基で企画が生まれ、現在でも第一線で活躍している名だたるクリエイター達が結集し、それまでのシリーズ作にはない挑戦的な作りこみがなされながら製作されてゆきました。(企画が生まれる要因となった過去作の反省については後述させてもらいます)

そのためこの作品は、初代ガンダムから始まった「宇宙世紀」と同じ時間軸の下で物語が描かれているにも関わらず、良くも悪くも他のガンダム作品とは一線を画した仕上がりになり、公開当時はシリーズファンの間でも評価が割れた作品となりました。

評価が割れた大きな要因として、それまでの歴代ガンダム作品の魅力の一つとなっていた「過去作の登場人粒や設定」が時を経て最新作品に登場してくるオマージュ的展開がこの作品では殆ど用いられておらず、それと同様にそれまでの歴代作品が膨大に積み上げてきていた敵勢力側のモビルスーツ(ロボット兵器)の系譜も排除され、全く新しいアーキテクチャーによるロボットデザインがいきなり導入されたりしている点が挙げられます。
故に熱烈なガンダムシリーズファンの方々にとってこの作品は、初代ガンダムに連なる歴代の「宇宙世紀系ガンダム作品群」の一つとして受け入れられ難い側面を持っており、色んな意味で一線を画した作品として捉えられることが多いようです。

この作品は元々、当時の歴代TVガンダムが描いてきていた「人類の戦争」という子供向けTVアニメで扱うには重く難解すぎるテーマを、それまでより分かり易く描くことを目標に1クール分のTVアニメ番組として企画されたものだったらしく、この企画が生まれた背景には、TV版第2作の「Zガンダム」が作品自体の出来は良かったものの「難解で複雑な内容」故に子供市場へのウケが良くなく、製作側とスポンサーが期待した程に商業成果をあげられなかったことと、連続して製作されたTV第3作「ガンダムZZ」がZガンダムの反省を踏まえすぎて迷走し、番組途中で路線変更を余儀なくされた上に、結局Zガンダムを下回る商業結果を残しそうだと判断され、そこから商業的巻き返しを図るために第3作「ガンダムZZ」の放送期間中に急遽物語ラストの核となるプロットを丸々抜き出して「逆襲のシャア」という劇場版作品を作る羽目に陥った製作側の苦い経験があったようです。(逆襲のシャアは大ヒットし名作となりました)

しかし子供市場にも受け入れてもらえる「分かりやすい新ガンダム」を実力派クリエイターを集めて作ろうとしたものの、戦争という「題材」を使って魅力的なアニメ作品を作ると、結局子供向け作品としてベビーすぎる内容になってしまい、当時のTV局の自主規制的縛りやTVスポンサーとの折り合いなどがつけられなかったのではないかと言われています。
逆にいえば、実力あるクリエイター達が作品を面白くしようとするこだわりが、「TV版F91」製作の足枷になってしまったといえなくも無いかもしれません。
様々な背景事情が入り乱れ製作状況を二転三転させる羽目になったサンライズは、最終的に「機動戦士ガンダムF91」という作品を劇場用の120分映画に濃縮する形で製作・公開することにせざるをえなかったようです。

そうした製作環境の変動は少なからず作品の品質にも弊害を与えていったようで、この作品では、本来なら時間をかけて描かれるべき繊細な場面が、尺の都合などで止むを得ず端折られたり削られたりしている所が幾つか存在しています。この点もまた、この作品についてファン達に物議を醸させ、作品への評価を割れさせる一因となったようです。

しかし尺の都合で削られてる所があって唐突に場面が飛んでしまうことがあるにしても、本作は全体的に話の流れがとてもスムーズでテンポも良いので、私個人としては観ていてどんどん惹きこまれ120分間があっという間に終わってしまった感じでした。そして「端折られた箇所への違和感」は私的にギリギリ許容できる範囲ではありました。(気になる人はとことん気になるかもしれません)
この作品に高い評価と共にレビューコメントをつけていらっしゃる方々の多くが、この作品のそういった部分を「展開を急ぎすぎている」「話が駆け足しすぎてて勿体無い」と仰っていて、劇場版でなくTVシリーズとして相応の話数と尺を使って描かれたこの作品を観てみたいという願望を持っていらっしゃるようですが、私も全くの同感です。

(ここからはこの作品の魅力について具体的に書かせていただきます。)


視聴して頂ければ納得していただけると思いますが、この作品にはガンダム世界のエッセンスが作品公開当時にサンライズが費やせる最高のクオリティで詰め込まれており、公開から25年余りが過ぎた現段階においても、その内容が殆ど色あせておらず、劇場用のガンダム作品としては屈指の名作であると言い切れる出来栄えになっています。

この作品の具体的な時代設定は宇宙世紀0123年で、これは初代ガンダムの一年戦争時代(宇宙世紀0080)から40年後、ZガンダムとガンダムZZのグリプス戦役と第一次ネオジオン戦争時代からは34年後、逆襲のシャアの第二次ネオジオン戦争からは30年後、ガンダムUCのラプラス戦争時代からは27年後にあたる設定になっています。
F91では、この時代に起こった紛争の中で必死に生き抜こうする人々の「出会い・裏切り・葛藤・成長・愛憎・決別・和合」といった様々な人間ドラマが、宇宙戦艦やモビルスーツ(ロボット兵器)を主兵器とした戦争を通じ繰り広げられてゆきます。

この作品のロボットアニメとしての戦闘シーンは、今の時代でもこの作品を凌げるものに中々お目にかかれない程に魅せ方を心得た好演出が多く、そういった観点からも時折無性に観たくなる程の魅力を備えています。
ただ、佳境を迎えたラストバトルの最後の最後のシーンはとても素晴らしい演出がなされているのですが、私は個人的にあともう一つ「決め手」となる演出が加えられていて欲しかったなとも感じました。(ここは人によって意見が分かれる部分だと思います。)
そしてそこからエンディングにゆくのですが、森口博子さんが歌っていらっしゃるEDテーマがこれまた非常に素晴らしく、ラストの感動を否がおうに盛り上げてくれます。私は初観直後にクライマックス~エンディングの流れを3回ほど観直して余韻に浸りまくっていました。そしてこの曲はガンダムのテーマソングとしては初の「NHK紅白歌合戦」出場を果たしたヒット曲でもあります。

この作品は当時の名だたる実力派クリエイター達が結集して作られたため、作品全体に凄まじいほどに秀逸な演出が惜しむことなく散りばめられており、物語の土台となる世界観を徹底して「肌で感じられる」描写で描きまくってあります。(昔の勘違い高品質アニメにありがちだった無駄に細かい描写などでは決してありません。作品の魅力をきっちり引き立てている好演出ばかりなのです。)

それによってこの作品は、主人公が活躍する戦闘シーンだけでなく「戦争によって人々の日常が破壊されてゆく」ガンダムシリーズでは通例となっている場面や、紛争の中で人々があがいてゆく「非日常の日常」の場面などがガンダムシリーズ中随一の出来となっており、そこは必見の価値があると思います。
物語中に流れる価値的描写も、様々な価値感を持った登場人物達がそれぞれの存在意義と生き方に根ざした行動をとってゆき、それらがきめ細やかに絡められてゆく形で描写がなされており、「戦争に絶対の正義無し」されど「人の道は如何や?」というガンダムの真髄ともいえるスピリッツがあますことなく表現されています。

少し穿った言い方をしてしまうと、通り一編のテンプレ的な行動しか登場人物達に許容できない子供的感性の人からみると、この作品のキャラクター達の行動は矛盾だらけで中途半端で意味不明なものに映ってしまうかもしれません。が、そこがこの作品の人間ドラマとして実に味わい深い部分だったりします。これは年齢を重ねないと見えてこない「大人の特権」的な味わいかもしれませんね。
この作品が企画されたきっかけは「子供にも分かりやすいTVガンダムを作ろう」でしたが、良くも悪くも随分と大人が愉しめる「味わい深い作品」になってくれたものだと思います。

しかしこの作品に更なる+@の魅力を与えている何より要因は、「命の儚さ」や「人間の厭らしさ」といった「戦争や人のネガティブな側面」を様々な人間の価値感を織り交ぜながらがっぷり描きつつ、その泥沼の先に「光明」を見出せる「人間の持つ可能性」をポジティブに描けている所なのではないでしょうか。



「機動戦士ガンダムF91」という作品は、時間と尺をかけてじっくり描かれた作品として世に出るはずが、当時の作品の受け手である市場が未成熟だったために、尺に限界のある劇場用作品として世に出ざるをえなかった「不遇の名作」だと思います。
もし可能であればこの作品をOVAやTVアニメとして、是非ともリメイクしていただきたいと思います。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 5

ラスコーリニコフ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

ガンダムだ・・ 俺がガンダムだ。

えーとですね、
知ってる人は知ってるでしょうけど、例の彼の素敵台詞です。
この作品を語るにあたりこれ以上の言葉が見つからない。

彼はこの点において後に意味不明な挫折をし、更なる笑いを
視聴者に与えてくれますが、挫折するのは至極当然です。

何故なら、【この作品と、これを観た俺こそがガンダムだ】


私はF91は昔2回程見てますが、その時はガンダムになれなかった。

で、今これを読んでいる貴方がガンダムになれるかどうかは、
これまで見たガンダム作品の総数と、それ+αの数によりますね。

・・あー、いつもの病気なんで。


作品は基本的には
「ガンダムを用いた単純でありふれたラブロマンス(薄味)」

これは人気が無くて当然、キャラが異様に薄いんだもの。

肝心の富野もトゲの無い毒のない富野、故に印象に残りにくい富野、
よって笑いどころも無い富野、ただの富野、てか富野不調


まー、短いんでガンダムになる自信があるなら見てみると良いです。
ガンダムになれない場合はすぐ忘れるような微妙な作品かと。

とりあえず短いので見るなら通して見ろよって事で

検索 機動戦士ガンダムF91 - Eternal Wind For F91 -

ネタバレ満載の素敵MAD置いておきます。観終わってから見る用ね


■逆シャアから30年後の話

あらすじに書いてますね。地球連邦政府の疲弊・腐敗から、秘密裏に
コスモ貴族主義を掲げる軍事組織クロスボーン・バンガードが設立(ry

どっかで聞いたような設定ですけど、同じよーな事が起こる訳です。

 初代→Z→ZZ→逆シャア→F91(富野監督作品としてはこの流れ)

■富野不調

セシリーもシーブックも個人的には好きなんですが、
というかセシリーなんて名前と顔と設定だけでご飯が食べれそーなんです
けど、言ってしまえばキャラが薄い。

ニュータイプってぶっちゃけ性格破綻者達なんで、
彼等は全然ニュータイプっぽくない。センスの良さそうな色男と、貴族の
美形のお嬢様。単に富野臭のある台詞を喋るだけの機械。

二人以外にも毒物奇人変人が出てこない、一定以上の毒が出てこないんで
なーんか普通だな、退屈だな、セシリー日の当たる場所と当たらない場所で
髪の色全然違うなー他出てくる子供から大人全てが富野台詞を喋る機械。

Vで富野さんついにぶち壊れてニュータイプ化する訳なんですけど、嵐の前の
静寂なのかあり得ないほどに一般人で、社会性あり過ぎだった。


この原因はですね、クリエイティブな仕事にありがちなスランプ的なものと
「家族論」とか「解りやすさ」とか明らかニュータイプと逆方向の主題にして
しまった事で、まあそれ自体がもうスランプの兆候と言えるんですが。

彼立ち直った後は、F91とVを闇に葬り去ろうとしてますが、F91は不調過ぎで
Vは逆に絶好調過ぎた。つまりはそういう事です。

■総集編としての役割

まず、古いタイプの演劇風のアニメなのは最初の方で分かるかと。

この作品逆シャアまでの歴史を振り返る「総集編」としての役割もあるんで、
ほとんどのキャラが、癖の無い声で、はっきりと、置いたような台詞を、喋る
大声でもあっさり味で感情が感じられず、故に(血)生臭さも感じられない。

だから感情移入するような人にとっては印象に残りにくい微妙な出来で、
自分みたいに主に客観的にしか見ないタイプにとっては好ましい仕上がり。

富野不調のせいもあって自分の感情を逆撫でするクソガキやクソ男も出てこず、
そのせいでネタにはしにくいものの、1人の大人として向き合える作品だった。


総集編については、セシリーがじい様からウザそうに昔話を聞かされるシーンが
あるんですけど、それまでの作品を見てないとよく理解できない。

他にも専門的な用語がいくつか出てきて、ここだと多分予備知識無しで一回で
理解できそうなのはみみかき教授くらいなもので、我々凡人にとっては国会中継
あーもーいーよそんな話、さっさとセシリー入浴させろ内容。

そのウザ話のほか、作品全体がもう今までの作品と似たような事をやるんで、
あーアレもこんな感じの話だったな。とノスタルジーに浸れる系になってます。


で、この総集編としての役割があるんで、展開がかなり速い。
他レビューにて いったん分からなくなるともうおしまい って話してる方が
いますけど実際そうです。

一回脱落するともうセシリー眺めながら「質量のある~」の素敵シーンを待つ
だけの作品なんで、割と気合入れて見る必要があります。

本筋はありがちなラブストーリー要素含みの単純化されたいつものガンダム話で
そこだけは救い。過去の作品を見ていれば多少台詞を聞き逃しても話は繋がる。

■この後の作品の原因、及び総集編としての役割

カテジナさん他の素敵ビッチ大暴走のVはともかく、W、X、SEED&SEED D、00他
ガンダムと名の付かないアニメでも、設定や世界観をパクったり富野臭のある台詞が
出て来る物は大量にあり、つまりそういう作品の原因、または総集編でもある訳です。

W、X、SEED&SEED D、00に出てきた「あの発想」は既にこの頃にあった、
あの作品のあのシーン、あのシチュ、あの台詞は古ガンダム作品の影響なのか・
をはっきりと感じれる、そういう作品。


ガンダム風の話、ガンダム風の台詞、ガンダム風のキャラ、ガンダム風ロボット

ガンダムは富野の世界であると同時に、それまでガンダムを見てきた人間の世界
「ガンダムに関わった人間全てに共通する世界」なんですよ。

富野はこの作品でキャラを性格を含めて一新した訳ですが、これが大きい
つまりは富野以外が「ガンダム成分を引き継いで」というのもアリな訳です。


富野をガンダムの成分の一つと考えると

 富野 MS ガンダム風のキャラ 定番設定シチュ 富野台詞 ガンダム話

この作品で富野は

 不調富野 MS 非ガンダム風キャラ 定番設定シチュ 富野台詞 ガンダム話

をやった、ってかやってしまったんですけど、なら

 富野以外 MS ガンダム風のキャラ 定番設定シチュ 富野台詞 ガンダム話


こーゆーのもガンダムとして肯定できるんじゃ、と自分の中でそう考えが変わった。

∀は見てないのですが、富野が監督をやめたV以降のガンダム作品はただのパクりと
F91を最近また見るまではそう見てたんですが、そう思うのはもうやめたよ。

富野以外が監督をした0083はキャラや名場面が強烈過ぎた為に、
その事に気が付かなかったんですけど、この作品が薄味であるが故に、富野が不調で
あるが故に、台詞やシチュ&設定ばかりに目が行き気が付いてしまった。


■無個性キャラ、富野台詞、定番シチュ&設定のガンダム話&話の高速展開

こーゆー事をされると、大量のガンダム他を見てきた人間にはどういう現象が起こるか、
ガンダム成分を含む色々な作品の色々なキャラがダブって見えるんですよ。

一応富野の作品なのでパクりだな・・にはならず、魅せる系の富野台詞の一つ一つに
色々なキャラがダブって見える。初代、Z、ZZ、W、X、SEED&SEED D、00他、最近また
見たギアスのキャラもダブって見えて、もう夢想転生くらったラオウ状態

こ・・これはレイの拳! こ・・この動きは ト・・トキ! のあれ。


設定やシチュも結構色々なものとダブるけど、主に富野台詞でのダブりが頻繁
シーブック他無個性キャラが背負ってるのは「悲しみ」じゃなく「ガンダムそのもの」

台詞回しや作品に漂う洒落たムードに酔うだけなら、俺も好きだけどC.B.ビバップでも
見てりゃ良いし、あれと違って【魅せる台詞の一つ一つに意味がある】

というより多くのガンダム作品他パクり作品が世に出て、それを見る事、歴史を重ねる
事で【魅せる台詞、富野台詞が大きな意味を持ってしまった】


話の展開も速いから、もう色々なものとダブり過ぎて本来あっさり味の作品のはずが、
色々思い出し過ぎてずっしりと来る。見て来たものの数だけダブるんだよこれ。


■それ故に俺がガンダムだ

この作品、ガンダムになれる人間にとっては

「自分の見たガンダムに関わる様々な記憶を呼び起こし、
 無個性で無難キャラをスクリーンとし、そこに高速で記憶を次々に投射させられ
 自分の中のガンダムをはっきりと認識させられる作品」


■「質量のある残像」

例の素敵台詞&シーンの
バイオコンピューターがパイロットの~とか、装甲表面の塗装や金属が剥離~とか
の設定的な話の事ではなくて、「ダブって見えるキャラの話ね」


そいつは自分が色々なガンダムを見て来た歴史、自分の中のガンダムそのもの

今まで自分は結構数見てきたから異様に重い。まさに質量のある残像だった。






・・思い付きで書いてた割に、随分上手くまとまったな。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 12

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

やっぱり家族愛?家庭の問題だから!

1991年3月に劇場公開されたガンダムシリーズのアニメ映画。

元々はテレビシリーズの企画であり、『機動戦士ガンダム』
の劇場公開10周年に合わせて、そのテレビシリーズ用の構想
の1クール分にあたるストーリーを劇場用に映像化したもの。
※3対4の上下カットではなくビスタサイズで作られている。

「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」で一応区切りがつき・・
以降映像化作品は作られていなかった久しぶりの映像化?
富野由悠季自身と『ガンダム』の象徴的存在とも言える?
安彦良和、大河原邦男が関わっている作品。
※SDガンダム等のピークの時期らしい。


時代設定は『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の30年後。
一年戦争から40年以上、経った宇宙世紀0123年が舞台である。

大きな戦乱も無く平和な世界、人類はその大半が地球から月
までの軌道に設置されたスペースコロニーに移住し、地球連邦
政府という全地球規模の組織に統治されていた。

長引く平和の間に地球連邦政府は再び腐敗しており、これに
対して「コスモ貴族主義」を掲げる勢力が、貴族主義社会の実現
の為に地球連邦政府の打倒を目論む・・

そんな中で終にコロニー襲撃という形で再び戦乱が拡大する
最中に巻き込まれた民間人の少年 "シーブック・アノー" は
退避先の地球連邦軍の宇宙練習艦スペース・アークの艦内に
あった"F91"と名付けられた整備中のMSのパイロットになる。

一方・・襲撃されたコロニーで脱出の時に同行していた一人
C・Vに連れ去られた"セシリー・フェアチャイルド"はコスモ
貴族主義実現の為の国家「コスモ・バビロニア」の建国が宣言
と共に「国家の象徴」として祭り上げられていた。

F91に乗るシーブックと、専用MSビギナ・ギナを与えられた
セシリーは、戦場で対峙する事になる・・。 という物語。

テーマ曲「ETERNAL WIND〜ほほえみは光る風の中〜」
唄 - 森口博子
イメージ曲「君を見つめて -The time I'm seeing you-」
唄 - 森口博子

博物館にザクやガンタンクR-44らしき兵器がでるが、基本
ガンダムらしいデザインのものは序盤出てこない。
タイトルが無ければ別アニメ風。若干ジムの流れらしい?
ロボットも出てくる。

コロニー襲撃の映像が可也長い。中盤手前でF91登場・・
軍服その他やはりガンダムかな・・あと敵MSも基本造形が
ガンダムシリーズ共通の進化?の流れを感じたりはする。

色んな人が随所で「何やってんの!」と発現する。

色々ガンダムを彷彿とする描写もあるけど初めて視る人も
普通に宇宙モノSFでロボ系戦争アニメとして見れるかも?

政治や軍の腐敗対高潔な理念・・だけど結局武力で・・
後は貴族的な良さと悪さをの両面描いているかな・・

「ニュータイプは大概個人的には不幸だったんだよな」・・

シリーズ通して繊細で鋭敏な感受性を持った上で何らかの
抑圧を受けて育った少年などの思春期に戦争に巻き込まれた
主人公を描いているので当然の結果か・・
歴代でも家庭や出生の秘話が濃い程最強のヒーローになる。

戦争に巻込まれる年端もいかない子供がでるのも1作目同様
※幼児や小学生位の民間人非戦闘民。

単純に面白いかどうか?派手な戦闘の割に地味な作品。
泥臭いというものでもなく・・普通の戦争物特化ガンダム。

ニュータイプ云々愛もエッセンス程度。
淡々と戦争の酷さ理不尽さを描写し派手な戦闘を繰り返す。

お子さん以外の者が死ぬのは構わないのですか?等言葉も。

最終的に人類そのものを粛清しようとする人間がでるのも
1作目以降の流れと共通の略プロットのような感じです。

最終的には違った形の親子の絆に翻弄される二人・・
私なら好きな人と二人で逃避行の旅にでるが・・密林とか
人の居ない場所で自給自足の愛の生活の一択だ!



シーブック・アノー(声-辻谷耕史)
コロニー「フロンティアIV」の総合学園工業学科の高校生。
優れた素養を持つニュータイプで所謂感受性が鋭い少年。

セシリー・フェアチャイルド(ベラ・ロナ)(声-冬馬由美)
フロンティア総合学園普通科に通う17歳の少女。
貴族主義を掲げるマイッツァーの孫でカロッゾの娘。

リィズ・アノー (声 - 池本小百合)シーブックの妹
レズリー・アノー (声 - 寺島幹夫)シーブックの父
モニカ・アノー (声 - 荘司美代子)シーブックの母

カロッゾ・ロナ※鉄仮面(声 - 前田昌明)
クロスボーン・バンガードの軍事部門の指導者。
総帥マイッツァー・ロナの娘婿であり、ベラ・ロナの父親

マイッツァー・ロナ(声 - 高杉哲平)ロナ家当主。
連邦の「絶対民主制」に疑問を呈し、コスモ貴族主義提唱者。
理想国家「コスモ・バビロニア」の建国の為にCVを創設する。

ナディア・ロナ(声-坪井章子)マイッツァー・ロナの娘
夫カロッゾに幻滅しシオと共に娘のセシリーを連れ出奔。

ドレル・ロナ (声 - 草尾毅)カロッゾ・ロナの長男。
クロスボーン・バンガードのMSパイロットで階級は大尉。

シオ・フェアチャイルド(声-大木民夫)ナディアの再婚相手

ジレ・クリューガー大佐(声-小林清志)カロッゾの腹心。

ザビーネ・シャル (声 - 梁田清之)

コズモ・エーゲス(コズミック) (声 - 渡部猛)
バルド中尉 (声 - 若本規夫)
ドワイト・カムリ (声 - 子安武人)
サム・エルグ (声 - 高戸靖広)
ジョージ・アズマ (声 - 西村智博)
アーサー・ユング (声 - 松野太紀)
ドロシー・ムーア (声 - 折笠愛)
ベルトー・ロドリゲス (声 - 伊倉一恵)
リア・マリーバ (声 - 小林優子)
コチュン・ハイン (声 - 吉田古奈美)
ミンミ・エディット (声 - 千原江理子)
エルム夫人 (声 - 峰あつ子)
ロイ・ユング (声 - 大木民夫)
レアリー・エドベリ艦長代行 (声 - 横尾まり)
マヌエラ・パノパ (声 - 鈴木みえ)
ケーン・ソン (声 - 佐藤浩之)
ジェシカ・ングロ (声 - 天野由梨)
ナント・ルース (声 - 大友龍三郎)
グルス・エラス (声 - 竹村拓)
ビルギット・ピリヨ (声 - 塩屋翼)
アンナマリー・ブルージュ (声 - 神代知衣)
クリス (声 - 遠藤章史)
ローバー (声 - 田口昂)
ナーイ (声 - 上村典子)
ボブルス (声 - 稲葉実)
ストアスト長官 (声 - 池田勝)

投稿 : 2025/01/04
♥ : 4
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