2022年度の人工知能TVアニメ動画ランキング 1

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の2022年度の人工知能成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月09日の時点で一番の2022年度の人工知能TVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

65.9 1 2022年度の人工知能アニメランキング1位
ブラック★★ロックシューター DAWN FALL(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (66)
217人が棚に入れました
2022年春
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

存在する意味を一撃に込めて敵を貫け

【紹介】
どうも続編みたいですけど、前作とのつながりは見てないのでよくわかりません
でも前作見てなくてもちゃんと楽しめました!

【感想】
とても面白いSFアニメでした
敵の目的や行動がかなり気持ち悪かったけど、話の展開がうまくてわかりやすいしよく動くいいCGアニメだと思いました{netabare}
最近、かなり低質でいい加減なCGアニメばかり見ているので久しぶりに良質なCGアニメが見れて良かった
CG特有の欠点はどうしても出てしまいますが、よくできてると思います
エンプレス達または敵側の目的や行動ははっきりしていてわかりやすく、SF作品でありながら設定や世界観の謎も丁寧でわかりやすく見せられるので
どうなっているのかわからないってこともなく視聴しやすい作品だと思いました

味方の動きも敵の動きもしっかり描いていて全体像もわかりやすくて良かったです
{/netabare}
【作画】{netabare}
荒廃した世界を描くのがとてもうまいですね!
かなり細かいところまで描いていて思わず絵を止めて細部まで見てしまった場面もあった、動きもいいし綺麗
安っぽく感じるところはいくつかあって最高のCGとは言えないですけど、これだけできてれば十分だと思います
色使いは独特なので苦手な人はいるかも {/netabare}

【シナリオと世界観】{netabare}
SF作品らしく世界観の謎の見せ方がうまくて物語への没入感が高め、熱い展開も多くエンプレス達の戦いは苦難の連続で応援したくなる、とても良かったです
ブラックロックシューターについては詳しく知らないので語れませんが世界観も良かった
常にエンプレス側は劣勢で息をつく暇もなく、緊張感が続くシナリオは見ていて面白い
絶望的な世界で人類を守る!!ってコンセプトがはっきりしているのでそういう作品が好きなかたには合いそう

月とのエレベーターから侵略者がやってくるのはよくみる設定ですがこういう外敵襲来の話には相性のいい設定でいいですね
{/netabare}
【欠点】{netabare}
主役やスマイリーやアルテミスはとても個性的でよかったけど、そうでないキャラクターや敵兵がとても没個性的なのは少し残念かも、でもその没個性的な動きも大量に襲来するとなると不気味で脅威を感じるので世界観には合っていたと思います

あとは女の子を性的にみてるところも気になります
例えばヘーミテオスユニットであるエンプレスや疑似のシャーロットをメンテナンスするときに透明なカプセルにみんなの前で裸で入って眠りについてますけど、元々は女の子なのであんなに外から丸見えな状態でさらすのはかなり気になりますね
スマイリーも目的があるとは言ってもいちいち発言が変態的で、洗脳とか改造とかこづくりといった少女を好き勝手いじりたいっていう嗜好が見えて、シナリオ書いた人の性癖なのかなーって思ってしまいます、面白い話だったけどそこだけ気になりました
{/netabare}
【少女を道具扱いする世界】{netabare}
シナリオは面白いけど、少女を性的な視点で見て道具扱いする世界観と敵の目的には嫌悪感があります、めっちゃキモいです
直接的なシーンはなくてもそれを想像させるようなセリフや描写が多い
ヘーミテオスユニットに適合する者を探すために少女をさらって改造手術して、自分の子どもを産ませようとするとかキモすぎでしょー
子どもを作るって言いながらやってることは少女を誘拐して強制してるだけですから最低です
{/netabare}
【主題歌】{netabare}
主題歌はなんでブラック★ロックシューターじゃないの?って思ったけど普通にいい曲で結構好きです
でも最後はちゃんと流れたので、最終回のためにとっておいたみたいです {/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 15

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

闇を駆ける星、運命を打ち抜け

この作品の前譚となるOVAと、ブラック★ロックシューターの第1期は視聴済です。

元々、本作が放送されるのを知り、急いでOVAと第1期を視聴した訳ですが…
物語的には、殆ど繋がりはありませんでした。

なので、この作品から視聴しても十分通ると思います。
もちろん、前作から登場しているキャラもいるので、全くの別ものという訳でもありませんでしたけれど…


西暦2062年。
労働力の大幅な自動化プロジェクトの失敗後、
その中核となる人工知能アルテミスが人類との戦いを選んだ末、
荒廃した二十年後の地球。

とある基地の地下研究施設で、ひとりの少女、エンプレスが目覚める。
彼女は人類の守護者3人の生き残りのうちのひとりであった。
しかし彼女には以前の記憶がない。
そんなエンプレスに平和構築軍の大佐は告げる。

エンプレスには、現在、アルテミスが建設中の月と地球を結ぶ
軌道エレベーターを完成前に破壊する使命があることを。
完成すれば月で大量生産中の巨大機械軍が大挙して地球へやってくるからだ。

だが、その行く手を仲間であったはずのデッドマスターやストレングス、
アルテミスの手先である無人軍隊やカルト集団<教育機関>のスマイリーらが阻もうとする。

さまざまな思惑が交差する中、大佐らと軌道エレベーターを目指して進んでいくエンプレス。
その先で待ち受けるものとは……。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

完走して振り返って思うこと…
第1期とは世界観がまるで違っていました。

第1期は、現実の世界とブラック★ロックシューターたちの住む虚の世界があって、現実世界に生きる少女たちの心のゆらぎに虚の世界が看過されていくような、そんな感じでしたが、今回はひたすらドンパチし続けていた印象がありました。

それに、声優さんも思いきり入れ替わっているんですよ。
例えば、主人公に位置付けられるブラック★ロックシューターですが、前作は香菜ちゃんが演じていましたが、今回は石川由依さんが演じています。
それに、今作では「エンプレス」と呼ばれていましたし…

その他、「かつて仲間だった」キャラクターも、立ち位置が思い切り変わっているんです。
もちろん、こちらのキャラの声優さんも変更されています。

前作とこれだけの違いがあったら、もはや別ものと言っても過言ではないのでは…
と思えてしまうレベルだったような気がします。

しかも、今回は軌道エレベーターに向かうという明確な理由もありましたしね…
ですが、wikiをチラ見した際に目にしたのですが、
今回はブラック★ロックシューターがカッコ良く戦って、暴れまくる「ストレート」な作風を目指していたそうなので、結果的に所期の目標を完遂したと言えるのではないでしょうか。

監督は天衝さん。
きんモザ、グリザリア、Rewrite、アズレンなど数々の名作を輩出してくれている監督さんです。
2022年夏アニメで放送されていて、現時点で私の中で高評価の「プリマ・ドール」の監督も務めていらっしゃいます。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、ZAQさんによる「ASEED」
エンディングテーマは、高槻かなこさんによる「Before the Nightmare」
どちらも甲乙付け難いくらい格好良い楽曲でした。
もちろん、supercell feat. 初音ミクによる「ブラック★ロックシューター」も、
ちゃんと準備されていましたので^^

1クール全12話の物語でした。
と思っていたのですが、wikiには「ep13 Memories of the Journey(総集編)」が6月26日に放送されたと記載がありました。
あれ…思いきり見逃しちゃったんですけど…
私的には結構楽しませて貰った作品になりました。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 10

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

世界観が良い。バーチャル美少女を消費する日本のアナロジー…かも。

 ここまで作り込んだSFを作ったことは素晴らしいと思います。ストーリーもこじんまりと小さくまとめず、壮大な部分までもって行きました。キャラもなかなかバックグラウンドを描いていました。

 さて、本作を語るにはまず「ブラックロックシューター(以下BRS)」の名を冠するのに、ふさわしいか、ということでしょう。世界観やキャラ設定などは、あの名作のニコニコ動画の感じが出てました。ニコニコのBRSは挫折からの再生という感じのストーリーでしたので、完全ではないですが、前作のインナースペース的な訳の分からないBRSよりも格段に良かったです。

 キャラとしてのBRSですが、岩じゃないじゃん、という突っ込みはさておいて、キャラ造形は良かったですね。特に戦闘シーンはちょっと感動しました。黒い巨大な武器の雰囲気も出てます。
 室内のシーンは手足のCGが貧弱すぎるのはなぜかよくわかりません。この点だけ不満です。

 ということで、BRSの名を使った本作。かなり曲の世界観の再現が出来ていたと思います。

 で、本作について。話全体もそうですが、特に冒頭の2、3話はかなりセリフによる説明が多かったです。見てればわかるじゃん、いや、それはストーリーで表現しようよ、という印象です。
 さらに、構成として戦闘、エモいシーン、謎解き、施設の発見などを繰り返します。このパターンでの進行します。これはいくらなんでも視聴者をバカにしてるだろう、という印象を持ちかけましたが、考えなおしました。
 これは非常にゲーム的だし、説明がないと嫌になってしまう視聴者向けの配慮だろうなあ、という気はします。

 SFは設定や世界観の他、パズル、謎解き、考察を楽しむんですけど、他の作品を見ていると頭を使って読み解くのは忌避されるみたいです。設定の説明が冒頭に丁寧にされた上で分かりやすい展開にしないと、2020年代において作品として成立しないと考えたのでしょう。止むを得ません。
 が、そうはいってもラストに向かっていろんな事実が明らかになってゆく部分はうまく謎を織り込めていましたので、ここはわかりやすいながらも興味を持てる話になっています。

 次に過剰に性的な内容です。直接シーンとして見せるわけではありませんが、容易に性的な状況だとわかる表現、セリフが多用されていました。
 教育機関のスマイリー…これをなんのアナロジーとみるか、によると思います。ロリ美少女に性的な行為を繰り返す教師みたいにも見えます。が、実際は、マッチョな肉体にキューピー的な童顔は、身体は大人で頭は子供。「成長しない現代人」もっと悪意をこめれば「日本人」を表現しているのでしょう。
 自己主張を身体に文字で描いているのはSNSによる虚構のアイデンティティにも見えます。あるいは作り物のような肉体は拡張現実を想起させます。男性の部分がのっぺりしてました。本物がついているのかすらわかりません。性行為に見えて性行為でないことをしているという可能性もあります。
 教育機関=SNS、ユーチューブだとスマイリーみたいに育つという皮肉もあるかも知れません。
 
 お互いの意思を尊重しないで一方的にロリ美少女を性的に消費するアナロジーなんでしょうね。子供を作らなきゃといいながら、教育機関に赤ん坊の影はありません。美少女をさらって来ては消費する。これはこのアニメを見ているあるいはVチューバ―ばっかり見ているオタク層に対する皮肉になっている、と取るべきなのかもしれません。

 で、更に悪意があるとすれば、BRSは初音ミクの名曲・名作です。初音ミクはバーチャルアイドルですし、BRSも作られた美少女サイボーグ。ラスボスもAIの美少女です。
 皮肉な見方をすれば本作は、虚構のロリで性処理をしていると、子供を作れなくなると、世界が滅びるよ、という話につながります。
 最後、子供らしきものが現れていましたね。虚構の美少女が消えて初めて子供ができるという意味にも取れます。

 百合はまあ、ディズニーですから入れざるを得ないんでしょうね。百合も子供は作れないという意味にも取れますけど。

 AIや機械文明に対する警鐘的なものもあるかもしれませんが、そこはあまり深掘りされません。むしろ、性表現、作られたロリ美少女たちに込められたテーマを読み解くべきだと思いました。

 軌道エレベーターは外から入ってくる脅威のアナロジーなんでしょうか。そこばかり気にして作戦を立てていたら思わぬ方法で攻撃を受けますので、この軌道エレベーターが象徴するものは考えたほうが良さそうです。
 また、日本の技術ばかり吸い取られて、海外に逆転されている現状にも見えます。AIと核融合炉ですからね。
 そして、ラストはでかけて行って戦う。この結末が描かれないのは、結果よりも「日本人よ。子供をつくれ、海外と戦え」と言う風に感じました。


 類似性はいいでしょう。さまざまなSF的表現はどこかで見たものが多いですが、SFのセンスオブワンダーは今や組み合わせです。その点ではBRSというキャラありきの話をうまくストーリーに落とし込めていました。

 CGは良かったですね。一部あれ?という部分がなくはないですが、キャラ達はかき分けられてたしちゃんと美少女になっていました。日本の記号的美少女とCGというのはひょっとしたら相性がいいのかもしれません。武器やバイクなどの乗り物など、非常にSF的な映像表現になっていまいた。

 で、肝心の曲ですけど、前作があるから使われないのはしょうがない、さみしいけど、と思っていました。が、ここはまあ、見てください。

 総評すると、BRSの世界観を上手く使っています。SFとしての話も分かりやす過ぎという欠点はあるものの、ちゃんと尻つぼみにならず大きな方向に向かってゆくので面白いしワクワクもあります。キャラたちのデザインもキャラ造形も満足でした。
 性的な表現にテーマ性を見出せるかどうかで、ここで不快感を持つ人はいるかなあ、と思います。テーマについては私が考察しきれているかわかりませんので、もう1度見たい気もします。

 なお、こんな考察をしなくてもアニメ作品としてストーリーは結構面白いと思います。キャラもいいし、CGを楽しむだけでもいいと思います。曲が好きな人ならなおさらです。

 最後に、ユーチューブの無料1話見てがまんできなくなりました。ディズニー+独占かあ、と思いましたけど月990円ですからね。うまく乗せられて悔しいですが、昔のレンタルに比べれば全然お得かあと開き直って本作見られて良かったです。
 ネトフリのオリジナルもいいのが出てきてますから、それでアニメが進化するなら…でも…うーん。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 9
ページの先頭へ