人工知能でProduction_I.GなTVアニメ動画ランキング 5

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の人工知能でProduction_I.Gな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月10日の時点で一番の人工知能でProduction_I.GなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

92.1 1 人工知能でProduction_I.Gなアニメランキング1位
攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX[スタンドアローン・コンプレックス](TVアニメ動画)

2002年秋アニメ
★★★★★ 4.3 (5059)
21539人が棚に入れました
西暦2030年…あらゆるネットが眼根を巡らせ、光や電子となった意思をある一方向に向かわせたとしても「孤人」が複合体としての「個」になるほどには情報化されていない時代…。
情報ネットワーク化が加速度的に進展し、犯罪が複雑化の一途を遂げる社会的混乱の中、事前に犯罪の芽を探し出し、これを除去する攻性の組織が設立された。内務省直属の独立部隊公安9課、通称「攻殻機動隊」である。
公安9課の役割は、深刻な電脳犯罪への対処、国内における要人の援護、政治家の汚職摘発、凶悪殺人の捜査から極秘裏の暗殺まで、多岐に渡っている。彼らは電脳戦を最も得意としつつ、高性能義体を生かした物理的な戦闘においても特筆すべき能力を発揮する、精鋭部隊である。

声優・キャラクター
田中敦子、阪脩、大塚明夫、山寺宏一、仲野裕、大川透、山口太郎、小野塚貴志、玉川砂記子
ネタバレ

ラスコーリニコフ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

あにこれでの攻殻の順位変動

■攻殻の順位変動について

自分があにこれに来たのは2011年の夏、招待制だった頃で、その頃
の攻殻の総合順位は7~9位くらいだった気がする。

たしか1位がとらドラ!、2位エヴァ、3位がCLANNADのAFだったかな。

CLANNAD、あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。も現在よりは
上位だったはず。

その後、一部のエヴァアンチによる悪意のある工作(明らかに1人の
人間が大量のIDを用い低評価を付けまくり)により、エヴァの順位が
やや低下。シュタゲとコードギアスが徐々に上昇。

あとは自身何度か休止を挟んでいるので、正確な事は分からないです
けど、大きな動きは無かったような。

2013年の6月、化物語が急にトップに、攻殻も一気に順位を上げる。

詳しくは

化物・攻殻の大躍進
http://www.anikore.jp/board/608/

自分は2013年の6月下旬~11月中旬まであにこれを休止しているので、
どう変化したのか分からないですが、気付くと攻殻が1位になっていた。


■攻殻機動隊が1位の弊害

レビューサイトとしての信頼度は上がる気がするものの、あまり良い
事では無いよーな・・。


・視聴のハードルが高い

あにこれに初めて来た人が最初にチェックするのは、総合1位の作品と
そのレビューだろうし、それがよく知らない作品だったとする。

普通は見る。自分が来た時も、まずは「とらドラ!」を見た訳ですよ。

釘宮病だったので掘り出し物を見つけた気はしたものの、ストーリー
はそんなに面白く無かった、なんでこんなもんが1位なんだよ、と。

とはいえ、とらドラ!だったら多分どんな人でも完走出来るだろうし、
死ぬほどつまらない、なんて事も無いはず。

少なくとも「話が難しくてよく分からん」という事はまずない。攻殻
だと結構な確率でそれがある訳です。

「初っ端で挫折する人が出て来る」、これが問題の1つ。

タグに社会派ドラマとかあるけど、巷で話題の半沢直樹とかとは受け
入れの広さが違う。

「やられたらやり返す。倍返しだ!」で、キャッキャするよーな事は
できねー訳です。


・レビューも書きにくい

頑張って完走したとする、そうなると次はレビューです。

レビューを書くのが初だったら、まずは人の真似をして書いて慣れる。

あ~みんな 感動した 最高だった 神アニメだった って書いてる。

よし、じゃあ自分もそんな感じで書こう、と。

そんなノリで書いたレビューは段々消したくなるのですが、仮に後に
消したり書き直す事になるとしても「慣れるために必要な事」な訳で、
攻殻の場合はそのハードルが非常に高い。

「え~、こんな視点で見て、こんな事を書かなきゃいけないの~」

なレビューが沢山並んでいる訳です。当然、脱落する人が出て来る。


■一部の人用の作品

○攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX 【全13巻】
巻数  初動  2週計  累計   発売日
01巻 *8,722 **,*** 19,680 02.12.21

○攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG 【全13巻】
巻数  初動  2週計  累計   発売日
01巻 11,533 14,576 20,158 04.03.26 


ほぼ同時期に出ているガンダムSEED

○機動戦士ガンダムSEED 【全13巻】
巻数 初動   2週計  累計   発売日
01巻 30,147 38,685 71,081 03.03.28

売上が全てという事では無いですが、圧倒的に負けている訳でして、
性質としては あにこれでの順位は876位、総合得点は64.7点 の

○頭文字D Fourth Stage 【全12巻】
巻数  初動  2週計  累計  発売日
01巻 22,008 29,647 44,169 04.06.16

に近い。「特定の事に興味がなければ普通は見ない、けど、その一部
をほぼ確実に掴める」攻殻もそういった類のものです。


◯涼宮ハルヒの憂鬱 【全8巻】
巻数  初動  2週計  累計  発売日
00巻 28,729 33,892 35,176 06.06.23

○コードギアス 反逆のルルーシュ
DVD版 【全9巻】
巻数  初動  2週計  累計  発売日
01巻 36,634 45,593 62,527 07.01.26

○魔法少女まどか☆マギカ 【全6巻】
巻数    初動       2週計      累計
      BD(DVD)     BD(DVD)    BD(DVD)
01巻 52,944(*9,097) 57,767(10,295) 68,547(11,542)

○化物語 【全6巻】
巻数    初動       2週計       累計
      DVD(BD)    DVD(BD)     DVD(BD)
01巻 15,513(29,372) 19,103(37,251) 24,755(58,048) 

○けいおん! 【全7巻】
巻数    初動       2週計      累計
      BD(DVD)     BD(DVD)    BD(DVD)
01巻 32,503(*7,949) 35,220(*9,418) 42,625(10,847) 

○進撃の巨人 【全9巻】
巻数    初動       2週計      累計
      BD(DVD)     BD(DVD)    BD(DVD)
01巻 37,339(19,454) 40,488(21,852) 51,473(29,252)


もっと色々見たければ、

検索 TVアニメ 先発累計平均5000超作品一覧 除外方式 2000年以降


つまり「1位の作品を見る」という気持ちでは、見ない方が良いです。

現在たまたま1位ですが無理して手を出すよーなものではない、内容
に興味がある一部の人だけが勝手に見て、勝手に盛り上がる代物。

自分も含めて、攻殻好きは「理屈っぽくて面倒臭いイメージがある」
ので、レビューを書いたらマイナスになる事もあると思います。


■下がんねーかな順位・・

見て面白くなかったら、積極的に面白くねー、つまらねーと書くのが
良いです。

所詮メスゴリラとむさい男共とハゲジジイが社会の隅っこで色々な事
をしてるだけの話で、2ndに出て来る茅葺総理の雰囲気が少しエロい事
以外は女っ気の欠片もない。

美女、美少女不足は現代アニメとしては「重大な欠点」な訳で、欠陥
商品にはいくら文句を言っても問題ねーです。


大昔に書いた少し恥ずかしいレビュー
(をやや修正、主に「読むに堪えない暑苦しい部分」をカット)
{netabare}

レビュータイトル:よし、そろそろ熱い想いを込めて書こう。

このサイトに来て半月程。
長文書くのは久々だったし、そもそもレビューを書くのは初体験で
この作品への思い入れが強過ぎたせいでこれのレビューを書くのを
後回しにして来たけど、大分慣れて来たんでそろそろ書く事にする。


■一部の人用の作品、マニア用、無駄な凝り具合

普通のアニメとは凝り具合が完全に別方向。

自分は、これ以外の作品ではどれだけ評価が高いものでも気に食
わないと言いたい放題書いてきたし、レビューの内容はそれで良い
と思います。


■科学崇拝

とある魔術の~の話じゃなくて、科学崇拝者ホイホイ作品という話。

【エヴァの自分のレビューの一部】

(エヴァレビューにはひどい事を書き過ぎた為、少し反省、控えめ
 に書き直しを行い、今はこの部分は残ってないです)

ーーーーーーーーー
「攻殻」-「立証可能な理論、現実性」+「ウジウジ君」=エヴァ

「現実を元にした虚構」=攻殻 「虚構を元にした虚構」=エヴァ

背景にあるのがエヴァの場合は宗教と現実味の無い哲学で、攻殻
の場合は、背景が科学と推論としての哲学、あと文学少々。

攻殻は実際ある理論を元に今後ありそーな世界で、ありそーな事を
やってる訳で、両方メッセージ性で話題になった事あるけど、違いは
理解して頂きたい。
ーーーーーーーーー

攻殻を絶賛していたアニオタの友人達は皆が数学、物理、科学等の
崇拝者でして、情緒面よりも科学、エロ、萌え、そして金。と。

検索 空想科学読本

この本中身を知らずにバスで読んで笑いが止まらなくなって困った
事があったんですが、多分この手の作品が好きな人がハマる傾向が
あるのが攻殻。

つまり理系用作品、文系でこの作品の中身にまで興味を持った人は、
相当偏差値が高く良い高校や大学へ行っている(た)人な気がする。

ちなみに「攻機」じゃなく「攻殻」と略しているのは、何の作品なのかが
分かりやすくなるようにする為。口頭でも「攻機」と言ってしまうと通じ
ない場合があるので「攻殻」と言う癖が付いてます。


■銃器、兵器、他陸自等、軍事オタホイホイ

作品には架空のもの実在のものが出て来て、攻殻はかなり凝って
ます。興味ないと評価できないでしょうけど、これも売りの一つ。

ブラックラグーンとかでも少し出て来る話で、
(「軍人達は皆プラグマティストだ、憶測じゃ動かない」だったかな)

軍事はプラグマティズム(実用主義、道具主義、実際主義、行為主義)
の塊なので、科学崇拝者達とは非常に相性が良い。


■攻殻は近未来の日本が舞台の話

2030年頃の日本を舞台にした話なんですけど、2019年の事とかも
あるので、現在2011年ですけど、ちょっとリアル科学は攻殻に追い
つきそうにないですね。追いつくと思ったのになー・・残念だ。


■本当にありそーな設定、無茶とは言い切れない設定

「立証可能な理論、現実性」「現実を元にした虚構」

・・、立証可能な理論って言葉の使い方おかしいけど、他に言葉も
浮かばないから、イメージとして理解して頂きたい。

(実証、証明・・とも少し違うよーな、やはり立証が一番近い気がする。
理論を立証するって言い方はあるから、立証可能な理論でOKなはず)

そういった現実からの発展、推測、推論、未来予測が元になってる
作品なので「そんな未来があり得そう」な訳です。


■その発想力と設定の細かさ

ここのレビューの限界文字数知らないけど、本気で書くと多分余裕
でオーバーするので、設定は解説サイト見て来ると良いです。

架空の話なんだから、そんなとこまで細かく設定する事ねーよ!な
内容で、それ故にマニアが食い付く。


■出てくるキャラ

メスゴリラ、むさ苦しいおっさん達、無駄に有能なジジイ、そして
攻殻が好きはきっと皆大好き笑い男。2rdでは雰囲気がエロい総理。


■作画

萌え絵じゃなくて、変な作画じゃなくて、本当に良かった。


■台詞

センスが日本のアニメのよくあるそれではない、ハリウッド映画系、
ともやや違う、脳筋系すらそのセンスのせいで激しく良いキャラに。

蒼天航路、富野作品、ブラクラ、銀英、冨樫や福本作品、ビバップ

パッと思いつくので、それぞれが独特に台詞が印象に残る作品。

攻殻にも脚本に6人のうち1人がビバップに関係してるけど、ビバップ
ともやや違う。台詞一つで台無しになるところを素晴らしい仕上がり。


■声優

有名どころだけ:田中敦子 大塚明夫、山寺宏一 中田 譲治 三木
眞一郎  折笠愛 榊原良子


■音楽

日本の至宝、菅野ようこ様

検索 Inner Universe (full song)

2011年秋に480万再生、2013年年末に900万再生。


■アニメーション製作・Production I.G

作中もだけど特にオープニングが気合入り過ぎで、当時開いた口が
塞がらなかった。

検索 攻殻機動隊 S.A.C Origa - inner universe OP : Ghost in the? Shell

検索 攻殻機動隊 S.A.C 2nd GIG Origa - rise - YouTube


■これが原作漫画だと?

原作を超えたとかよく聞くし、原作は見る気も起きない。


■士郎正宗

原作者の別の作品「RD潜脳調査室」を見た時の、俺の落胆っぷり
といったら・・いや、そんなものは存在しなかった。


■周囲で影響を受けた人は数知れず

急にハッキング系の本を読み出したり、サリンジャー作品を読み出し
たり、作品に出てくる用語をネタとして使いまくる人々。自分がよく使用
したのは「~と囁くのよ、私のゴーストが」

人気があったのは光学迷彩

検索 光学迷彩 ニコ大百科


■STAND ALONE COMPLEX

独立した個人が結果的に集団的総意に基づく行動を見せる社会現象
孤立した個人でありながらも全体として集団的な行動をとる


この作品は色々な部分を作ってる人々が、他の部分のあまりの出来の
良さに影響されて、普段の実力以上の仕事を、創作への熱意を燃やす
事になった、そう解釈しています。

「どんな環境でどんな仕事にも真剣に取り組む人」は非常に立派です。

しかし、やはり他がダレていたり、打ち込む価値が無いと感じてしまう
と、どうしてもやる気が無くなる、人間とはそういうものです。


我々の間には、チームプレーなどという都合の良い言い訳は存在せん。
有るとすればスタンドプレーから生じる、チームワークだけだ。


製作側がアニメをどういう風に作っていくかは知らないので、ただの
妄想。

スタッフ全員本気で良い仕事し過ぎて、自分だけ手が抜けなくなった、
というより自分も感化されて本気になった、攻殻機動隊製作委員会に
はそれがあったと思う。

質の良い原作ありきで、更にスタッフ個人の良い仕事し過ぎ、頑張り
過ぎによる相乗効果、その成果こそが

「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」だと、自分は信じている。


■書き直したい

暑苦しい駄文を大分カットしてすっきりしたけど、全部書き直したい。

でもそんな事をするなら、最初から全部見ないと・・。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 120
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

道化か、それとも英雄か

ProductionI.G制作。

サイバーパンクの金字塔、
至高の映像体験とジャーナリズム。
日本が誇る傑作SFサスペンス。

未解決企業テロが続出し、
セラノゲノミクス社社長が誘拐された。
数多くの電脳化による弊害、
捜査は錯乱の様相を呈している。
{netabare}隠蔽された告発、駆逐された正義。{/netabare}
サリンジャー「ライ麦畑でつかまえて」、
シンボル化されたポップアイコン。

自我の並列化の果てに何があるのか?
{netabare}オリジナルの不在、踊る模倣犯、
広大なネットの海で暗躍するものたち。
そして真相は闇に葬り去られる。{/netabare}
今こそ「笑い男」事件の全貌を暴け。

手に汗握る銃アクションに興奮する。
近未来社会を通じて描かれる現代の諸問題、
世界観が驚くほどの想像力で構成されている。
何というのか…心底、面白くて眩暈がする。

道化か、それとも英雄か。
正義の行方は何処へ。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 87
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

リズミカルな社会派アクション

原作未読。

「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX[スタンドアローン・コンプレックス]」
http://www.anikore.jp/anime/475/

「攻殻機動隊S.A.C 2nd GIG」
http://www.anikore.jp/anime/588/

「攻殻機動隊S.A.C. Solid State Society[ソリッドステートソサイエティ]」
http://www.anikore.jp/anime/1635/


上記のシリーズの1作目。
2030年、電脳化やサイボーグ化の技術が発展した時代。
「公安9課」と呼ばれる対政治犯の組織の物語。


社会派アニメです。
小難しい単語がたくさんでてきますので、適当には見られません。
実際、辞書を引いた単語がいくつかありました。


1話1話が、世界観とマッチしたドラマ。
完成度が非常に高いです。
そして、基本的に1話完結なのに、続きが気になります。
これは、世界観を小出しにしているのが鍵。
世界の姿を小刻みに見せていくことが、「引き」の代わりになっているんですね。


そして、リズムの良さもポイント。
難しい内容のあとには簡単なシーンを。
簡単な内容のあとには難しいシーンを。
話の難易度を調節することで、マンネリ化やギブアップを防いでいます。

文章に例えてみます。

ひらがなやカタカナばかりのぶんしょうのばあい、かんたんによめますが、ながしてよまれやすいです。
逆に漢字の多い文章だと読み難く最後迄見て貰え無い可能性が高いです。
したがって、ひらがなを主体にして、たまに難しい漢字を入れることで「引っかかり」を作る。
これが、読み手の意識を、内容に集中させるための有効な手段です。

攻殻機動隊の場合、良質なアクションシーンが、ひらがなの役割を担っています。
そして、会話の内容で「引っかかり」を作っています。
おかげで、話に入り込みやすく、興味が持続しやすい仕組みになっているわけです。


ただ、そこまで順位が高い作品かなぁ? というのが率直なところ。
面白いと感じたのは間違いないんです。
でも、消化不良ぎみ。
テーマがぼんやりとしているからだと思います。


{netabare}「デジタル化した心」{/netabare}と{netabare}「心をもった機械」{/netabare}、このふたつにどんな差異があるのか。
外枠に触れてはいるものの、まだあいまいです。
主題にもう少し踏み込むことを期待して、続きも見てみたいと思います。

{netabare}
この作品って東のエデンと繋がっているんですよね。
先に出たのは攻殻機動隊ですが。
{netabare}
ジュイス{/netabare}がタチコマになるなんて。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 60

88.0 2 人工知能でProduction_I.Gなアニメランキング2位
翠星のガルガンティア(TVアニメ動画)

2013年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (2869)
14398人が棚に入れました
宇宙そらから来た少年、船団都市ガルガンティアと出会う
遠い未来
表面のほとんどを大洋に覆われた星、地球
宇宙で育ち
戦いしか知らなかった少年兵レドは
そこで初めて海を見た
広く、淡い翠に光る海
人々は巨大な船団を組み、
つつましくも生き生きと暮らしていた
通じない言葉
異なる習慣
レドは孤独な異邦人
だが、彼は一人ではなかった
ここで生きてゆくためになにができるのか
そして、なんのために生きるのか
翠の星で過ごす日々が、レドに問いかける

声優・キャラクター
石川界人、金元寿子、茅野愛衣、阿澄佳奈、伊藤静、大原さやか、小西克幸、寺崎裕香、手塚秀彰、早志勇紀、徳井青空、津田英三、星野充昭、保村真、小野友樹、杉田智和、藤村歩
ネタバレ

cross さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

自らの意志で選択し生きて行く事を描いたSF作品、13話の尺で良く仕上げたなと思います。【総合評価:76点】

2013年春に全13話で放送された作品。
Production I.G製作、『魔法少女まどか☆マギカ』や『Fate/zero』で有名な虚淵 玄 がシリーズ構成を手が手掛けているオリジナルアニメ。

最放送が終了した段階で一気に視聴しましたが、個人的な感想ですが視聴して良かったなと思える作品でした。
前情報からはロボット物とされていましたが、視聴してみるとロボット物として区分するのはちょっと微妙かもしれません。
ですので、ロボット物として視聴を考えていた方、またこれからこの作品をロボット物として視聴しようと思っている方にはもしかした向かないかも知れません。


大まかな物語を説明すると……

宇宙に進出した人類は『人類銀河同盟』を結成、宇宙生命体『ヒディアーズ』と争いを続けていた。
主人公は、その『人類銀河同盟』の少尉であるレド。
『ヒディアーズ』との戦闘領域からワームホールにて離脱する際に襲われ、搭乗機の『チェインバー』と共に陸地のほとんどが水没した地球に流れ着いてしまう。
戦争の為だけに生き、自身の存在意義に疑問を抱く事すらなかったレドは、ヒロインのエイミーを始めとする『船団ガルガンティア』で暮らす人々との出会いを通じて『全く違う価値観』触れ、人間らしさが完全に欠如したレドが戸惑いながらも人間らしさを徐々に取り戻す。
そんな中、『人類銀河同盟』や『ヒディアーズ』を巡る真実を知り、人々との交流で人間の心を取り戻したレドの苦悩を描いています。



植えつけられた『人類銀河同盟』の価値観と、ガルガンティアの人々との交流により新たに芽生えた人間らしさの間で苦悩する姿。
そして、植えつけられた価値観の上での判断ではなく、自身で考え築き上げた新たな価値基準を元に判断を下すまでの過程を良く表現できていたと思います。
まぁ、若干ですが表現不足と言えなくも無いですが、13話と言う尺を考えれば十分だと思います。

自らの意志で{netabare} パイロットを失ったAI、つまり {/netabare} 『人類銀河同盟』の無慈悲な価値観と対決する最終展開
第一話以降、ロボットアニメらしい戦闘シーンは無かった分、ラスト2話での戦闘シーンの印象を強くしていると思います。
そもそも作画のクオリティーは高水準でしたので、戦闘シーンは非常に良い出来でした。
{netabare} そして、戦争の為に生まれたレドが『生き方』を共に探してくれたエイミーを思い、自らの命を投げ打つ事に躊躇、その姿にチェインバーがレドの地球での成長を認め、彼を生かす選択を行うラストは非常に込み上げるものがありました。
レドのエイミーへの想いへの描写は若干薄めではありましたが、これもまた13話の尺を考えれば十分でしょう。 {/netabare}

2クールでもっと心情描写を細かくすればより良かったような気もしますが、まぁ13話と言う手軽さでここまで完成を見せたとなれば納得できますし、十分な高評価です。
虚淵 玄 から想像するようなエグイ表現や思想はこの作品では感じられませんが、全く違う価値観との衝突、自らの考えで選択していく事の重さを十分に表現できていまして良かったと思います。

小難しいテーマ性をSF作品として13話の尺の中に上手く纏めあげている作品だと思いますので未視聴の方、一度視聴してみて下さい。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 78
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ウォーターワールドで未知との遭遇

ウォーターワールドな世界に進んだ文明の少年がロボットともに漂流し住人との交流をしていくストーリー。

作画もいいですし声優さんも素晴らしいです。

※2話までの感想{netabare}
誰しも分からない者を相手にするのって怖いものです。
「いっぱい話をして仲良くなればいいよね?」っと子供か問いかけていました。
これこそまさに正論なんだけど、
文化習慣が違うので互いに理解するには時間がかかります。

少しずつうまく行きかけていたのですが、
海賊の襲撃から住人を守るためにやり過ぎちゃいましたね。
未来文明でも命の大切さ位は分かりそうなものですが…
やっちゃいましたね。
圧倒的な武力も手伝い恐怖を与えてしまいましたが、
次回以降どうやって仲良くなっていくのか興味深いです。
{/netabare}

※3話感想{netabare}
レドくん命の尊さを学んでますね。
素直に吸収してくれていて物分かりがよいですね。
それにしてもベローズさん道徳の説き方が非常に上手いです。
ラストでつたなくも「ありがとう」と言ったのは大きな一歩です。

セクシーな女海賊の親玉が登場。
またちょっかい出してきそうですが、そのうち和解してくれると読んでいます。
人は分かりあえるというお手本をレドくんに見せつけて欲しいです。
いいキャラなので味方になって欲しいという願望もありますけどね。
{/netabare}

※4話感想{netabare}
今週は大きな動きはなかったのですが、
いつの間にか生きる事や意義をレドくんと一緒に学んでいる気になっていました。

レドくんの今までの人生を知るととても悲しくなります。
人の命の大切さ位分かるだろ?って思ってたのですが、
状況を知るにつれ納得してきました。

何となく名作の予感もしてきたので中後半の盛り上がりに期待しています。
{/netabare}

※5話感想{netabare}
レドくんはじめてのお使い。
険しい試練を乗り越え見事にババァのタレをGETしました。

みんな本当に良い人でとても豊かな生活を送っています。
そういう人達に触れているレドくんが羨ましくもありました。

女性陣も美女揃いで皆さん水着は大胆。
私の好みはリジットさん。いやー嫁にしたいわー。

とても幸せな日常を描いていてホッとする良いお話でしたが、
その分、今後の展開が怖くもあります。
{/netabare}

※6話感想{netabare}
レドくん引き続き仕事で稼ぐということを学んでいます。
いっばい働いていっぱい遊んでとても良い生活環境ですね。
エイミーのダンスは上手で趣味を越えていて踊り子としても稼げそう。
ガルガンティアにダンス教室とかあるのかな?

レドくんはサルベージの新米として働くようだけど。
いきなりイカ(クジライカかな?)と交戦でどうなるんでしょうか?
{/netabare}

※7話感想{netabare}
共存共栄という大きな課題が突きつけられるお話になりましたね。

イカ退治の波紋が広がりましたが、戦うレドくんが間違いとも言えない難儀な問題です。
イカと対話が出来ればいいのですがね。
今回の様に群で現れて音すら立てられない様な危うさがあるのなら
対抗手段は必要だと思うけど、
戦っても結局レドくんの世界のように泥沼の戦いになってしまいそうですし。
放って置いてイカが増えすぎても人類の危機になりかねないですし。
うーむ。…色々と考えつつ次週を楽しみに待つとします。
{/netabare}

※8話感想{netabare}
地味なれどいい話が詰まった1話です。

リジットさんの力不足を感じながらも決意する姿が印象的でした。
頑張っていれば周りはちゃんと見ていてくれているし、手を差し伸べてくれるものですね。
船団長もそういう所をちゃんと見ていて最期に託したのでしょうね。

レドくんの使命感にも地球で出会った者達を守りたい気持ちが上乗せされています。
レドくんの考えが正解なのか分からないけれど、支持はしています。
人の生活を守るために他の生き物を淘汰するのは残酷だけど仕方がないと思います。
共存共栄は理想とは思うけど無理ならば相手を倒すというのも摂理。
人類だって戦い勝ち残ったからこそ今の繁栄があるのだから。
{/netabare}

※9話感想{netabare}
人類はいつの時代も争いが絶えませんがヒディーアズも元を辿れば人類だった様です。

相手が下等生物ではないのなら対話やコミュニケーション本当に取れないのか
もう一考しないと宇宙の二の舞で争い世界になってしまいそうです。
今までの流れから光や電気で対話出来そうな気もしますが。
今後どうなるのでしょうか?
{/netabare}

※10話感想{netabare}
相手もヒトと知り葛藤するレドくん…切ない展開になってしまいましたが、
結局は戦争ってそういうものです。悲しいけれど。
今まで通り機械の様に戦う事と自身の意志を持って戦う事は大きな違いがあると思うけど、
一軍人の立場なら身近な者を守る戦いだと割り切るしかないです。
大局では対話や共存共栄の道が見つかると良いのですが…。

次週以降も物語が動いて来そうですが、見応えあって楽しめています。
{/netabare}

※11話感想{netabare}
ちょっと作画が気になりましたがストーリー重視なのであまり気にしない事にします。

良い予感はしてませんでしたがクーゲル中佐はこの地で
銀河同盟式の統率のとれた王国を作り上げていました。
コレはコレで幸福度が高いと言っていますがどうなんでしょうね?
あまりそう思えないんですが…。

さてさて、ついに次回以降レドくんがガルガンティアで学んだ価値観が試されそうです。
エイミー達の笑顔を守ってくれると信じていますよ!
そして少々嫌な予感がしていますが、レドくん自身も笑顔になれる結末を望んでいます。
{/netabare}

※12話感想{netabare}
クーゲル中佐が外に出て来ないんで、おかしいなーっと思ってたら、
お亡くなりになってたんですね。

結局はストライカーの意のままだった訳だけど、
これって銀河同盟全体も機械側の価値観を押しつけられてるのかも知れない
と思うとちょっと怖いです。
機械の発展の為に人が使い捨てられている訳ですからね…。

レドくんは人間らしい決断をしてくれましたし、
(まぁそうじゃなきゃ今までの話なんだったの?って事になりますが)
ガルガンティアも秘密兵器と共に支援しに来ると思うので次回はストライカー退治が
観られるんじゃないかなと思います。
ただ、嫌な予感もちらりと感じますので、
レドくんの無事を祈りつつ最終回を楽しみにしています。
{/netabare}

※13話感想{netabare}
ガルガンティアの人々の影響を受け学んでいたのはレドくんだけではなく
チェインバーもでした。

数話前からラストでレドくんが死んじゃう予感がチラホラして
最後観るのが少し怖かったんですがチェインバーが犠牲となり
救う展開に安堵と切なさを感じました。
彼自身が相棒の生存を望み最期は人間的な情で動いた様に見え感動を与えてくれました。

戦闘シーンもなかなか迫力、スピード感がありアクションとしても楽しめました。

争いではなくクジライカとの共存共栄の道が開かれ、
レドくんやエイミー、ガルガンティアの仲間達に明るい未来が訪れますように。
{/netabare}

【総評】
1クールでしっかり纏まっていて秀作です。
何の為に生きるのか?生きるとは何なのか?というメッセージも感じさせてくれました。

中盤だけ観ると少し緩めの展開に感じますがそれも含めて最後にビシッと締めていて
1クール総合して納得できる抜群の仕上がりです。

ロボット物というよりもヒューマンドラマになっていますので、
ロボット物が苦手な人でも問題ないと思います。
多くの人にお勧めしたい作品がまた増えました。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 74

Baal さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

チェインバーああああああああああああああああああああ!!!!

 ニコ生で一挙放送をするとのことで視聴した

作品です。Production I.G制作のオリジナル

アニメです。全13話となっている。

 陸地をほとんど失った未来の地球に

地球から出て行った人の子孫である主人公が

不時着するといったところから始まり、

そこで暮らしている人々といろいろと関わり合い

ながら世界の、人類の真実を掴みながら、

成長していく物語である。


 最初に主人公レドの現在の戦いから入っていた事が

掴みとしてかなりよかったように思います。

言語も今とは違う地球に降り立ってから、戦うこと

しか知らないレドが人々と暮らして様々な

ことをわかって、考えを巡らしていくのは良かった

と思います。

それに最後のは本当によかったと思います。

それまでの人とのつながりが力となり、

生き方そのものを変えていってすごいと思います。

チェインバー(杉田さん)ああああああああああああ!

かっこよすぎです。


 最後に茅原実里さんが歌うOP「この世界は僕らを待っていた」

がすごく良かったです。茅原さんが歌う曲は

本当にいいものばかりだし、透き通る声は

やっぱりいいものだと思いました。

10/30 星評価、コメント変更

◆個人的点数評価 79.93点

投稿 : 2024/11/09
♥ : 73

90.3 3 人工知能でProduction_I.Gなアニメランキング3位
攻殻機動隊S.A.C 2nd GIG(TVアニメ動画)

2004年冬アニメ
★★★★★ 4.3 (2334)
12397人が棚に入れました
「笑い男事件」が解決して半年…労働力不足を補うため国外から招かれた約300万人の招慰難民。日に日に存在感を増す招慰難民と、国家の孤立を謳うインディビジュアリストたちの対立は深まり、テロが頻発するようになった。その状況の中で「個別の11人」を名乗るテロリストがテロと自決を決行する。
だが「個別の11人」のその行為の背後には、あるからくりがあり、その仕掛けに踊らされていただけだった。それに気づいた公安9課は、その事件の黒幕へと迫っていく。
一方、自決した「個別の11人」の生き残りであるクゼは、招慰難民のカリスマ的指導者となり政府と対立を深めていく。そして素子(もとこ)はそのクゼとの間に奇妙な因縁を感じ始める…。

声優・キャラクター
田中敦子、阪脩、大塚明夫、山寺宏一、仲野裕、大川透、小野塚貴志、山口太郎、玉川砂記子
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

リアリティが半端じゃない! スキのないすばらしい作品

原作未読。
1期の続きです。

「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX[スタンドアローン・コンプレックス]」
http://www.anikore.jp/anime/475/

「攻殻機動隊S.A.C 2nd GIG」
http://www.anikore.jp/anime/588/

「攻殻機動隊S.A.C. Solid State Society[ソリッドステートソサイエティ]」
http://www.anikore.jp/anime/1635/

1期レビュー → http://www.anikore.jp/review/646727/


1期から2年、公安9課が再び動きだす。
今回は「個別の11人」を名乗るテロ集団が相手。
その過程で、社会情勢、国際問題に発展する事件に関わっていく。


完成度がとても高い作品です。
個人的には1期をはるかにこえています。
ストーリー、音楽、演出とどれもがハイクオリティ。

特に設定の細かさには驚かされます。
攻殻機動隊ワールドともいえる一つの世界観。
科学技術、社会情勢、思想にいたるまで入念に設定されています。
また、何か一つの行動に対し、影響のあることをきちんと拾い上げています。

・マスコミの反応
・国家上層部の対応
・世論の動き

など。
そのリアリティがたまりません。


文句はないのですが、あえていうなら話が難しいです。
社会的、政治的な話のうえに、言葉が難解で、情報量が多いです。
まとめて見ると疲れたり、内容が頭に入ってこなかったりする可能性があります。

ただ、そこをうまくカバーしているのが癒やしキャラである「タチコマ」の存在。
1期でも際立っていたAIロボットです。
かわいらしい声とかわいらしい話し方。
物語にぐいっと感情移入させてくれます。
{netabare}
タチコマの自爆で泣きそうになりました。
「ごめんね」って(´;ω;`)ウッ…
{/netabare}

テーマは「心と体の可分、不可分性」。
魂(作中では「ゴースト」)は、体に宿るものなのか。
それとも、体から離れて存在するものなのか。
{netabare}
ネットワークを介して、個々の人々が、一つの意志を持つかのようにふるまう。
それが「スタンドアローン・コンプレックス」。
「水が低きに流れるように」、人々の意志も一定方向に誘導される。
難民問題を通じて、それを意図的に高い位置に導こうとしたのが、クゼの行動なんですね。
{/netabare}

1期ではテーマ性がぼんやりしていました。
しかし、2期ではっきりしたことで、胸のつかえがおりました。
腰をすえてじっくり見る必要がありますが、すばらしい作品です。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 58
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

動機ある者たち

ProductionI.G制作。

個別の十一人を名乗るテログループが、
中国大使館を武装占拠した。
{netabare}彼らの要求は難民受け入れの即時撤廃である。
難民問題が大きくクローズアップされる。{/netabare}
少子高齢化から派生した地続きの物語である。

パトリックシルベストルが著したとされる、
個別の十一人なる革命評論集が重要タームだ。
彼のモデルは三島由紀夫なのでしょう。

公安9課は「少数精鋭」である為に、
敵の「物量戦術」に脆いことが課題である。
{netabare}度重なる内庁の外圧に後手に回る公安9課、
素子たちの敗走が描かれストレスが溜まる。{/netabare}

公安9課メンバーの過去回想や、
素子と難民の指導者クゼとの若き日の邂逅。
ゴーダが語る「英雄の条件」とは!?
{netabare}迎えた最終局面ではプルトニウムによる、
難民の核武装計画、いよいよ難民との、
戦争状態に突入する自衛軍である。{/netabare}
9課はこの泥沼の状況に終止符を打てるのか!?

この国の行く末を憂う動機ある者たち、
ぶつかり合う様々な思想に心が揺さぶられる。
ただ為すべき正義を全うするしかないのだ。

自分の「ゴースト」に従え、
公安9課の反撃はこれからだろう。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 48

リクポテ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

超一級の政治ドラマ(^.^)ノ

コミック原作 未読

前作の笑い男事件から半年・・・
「個別の11人事件」をきっかけに、公安9課、事件を裏で操る政府、革命を起こそうとする者という三つ巴の戦いが幕をあけます。


相変わらず緻密に作り込まれた攻殻機動隊ワールドでしたね。

ストーリー構成は1期とあまり変わらず基本的に1話完結です。1期よりさらに社会情勢に深く踏み込んでいます。個別の11人事件をきっかけに始まる9課の戦い。
相手の裏を読みながら少しずつ真相に近づいていく様は見ごたえ抜群です。特に終盤の展開はあまりの素晴らしさに時間を忘れます!!

ただやはり題材が題材なので話が難しいですね(*_*)
1つ1つの会話も聞き逃せないのであまりの情報量に頭がパンクしそうww
まだ完全には理解出来てないんだろうなぁ・・・

作画と演出も抜群です!
戦闘シーンはホントによく動きます。

声優さんの味のある演技で硬派なキャラがさらに生き生きして描かれていますね。タチコマはこのシリーズの唯一の癒し要素です。

音楽もさすがは菅野よう子さんといったところ。
世界観や場面にマッチしたBGMはもちろんのこと、OPの「rise」が半端ない!
9課の面々が歩いていくところ+少佐の目に吸い込まれるカメラワークは何度見ても鳥肌がたちます!!


是非1期から見てください。1期2期合わせて50話以上ありますが長さを感じさせないです。
とにかく完成度がすごいアニメです。
ストーリー重視の方には絶対にオススメできます!


頭悪い自分はまだ完全には理解できないのでもう1回1期から見直してみますww

投稿 : 2024/11/09
♥ : 37

63.5 4 人工知能でProduction_I.Gなアニメランキング4位
RD潜脳調査室 アールディー(TVアニメ動画)

2008年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (274)
1690人が棚に入れました
2012年、フリーダイバーの波留真理は、建設中の人工島沖合で観測実験の最中、「海が燃える」現象に遭遇し、49年間も昏睡状態に陥った。2061年、長い眠りから覚醒した波留は81歳の老人となり、車椅子生活を送らざるを得なくなった。そんな中、波留は旧友・久島永一郎によって、メタリアル・ネットワーク(通称:メタル)の情報を調査する、電理研外部委託調査員に任命される。メタルは、安全で人々の欲望を満たす一方、現実世界(リアル)の世界に歪みが生じたからだ。こうして、波留は蒼井ミナモとバディ(英語で『相棒』の意)を組み、メタルとリアルの間で起きる事件や謎を追う事になる。

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

あなたにリアルドライブ!

全26話(攻殻機動隊未視聴)

攻殻機動隊の原作者 士郎正宗と制作したプロダクションI.Gの共同原作作品です。
設定は合わせているようですが、内容には接点がないようです。

ネットワークが発達した世界、通称「メタル」での様々な事件や謎を解決するため、電脳ダイバーで主人公 波留真理(はる まさみち)、ヒロインで中学生の波留さんのバディ(相棒)蒼井ミナモやその仲間たちの活躍を描いています。

キーワード「海」ですね。舞台は海が綺麗な人工島で普通にダイビングできそうな感じです。

基本、1話で1つのエピソードですので、観やすいです。
終盤は、連続したお話となります。

主人公が老人という設定はなかなか斬新でした。

キャラはみなさんちょっと太めです。萌え作画ではありません。

自然と科学技術は調和できるのか、対局にあるのか、そう言ったことを考えさせる作品だと思います。

電脳世界といっても基本人間同士のお話なので、人間味溢れるエピソードが多い作品です。楽しめました。オススメです。

OP/ED アニソンとはちょっと違う感じの曲です。アップテンポな曲ですが、儚さを感じました。

最後に、主人公 波留真理さんの声を担当していたのは森 功至さんですが、私には銀河英雄伝説のウォルフガング・ミッターマイヤーのイメージが強いですね。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 27
ネタバレ

minisaku さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ある意味、インパクトの強い作品

内容は、「メタル」と呼ばれるネットワーク世界。それにより発生する、
リアルとメタルの間で起こる事件を解決していくって感じのお話。
基本的には1話完結で全26話です。

この作品は、主人公が81歳の老人だったり、女性キャラのデザインが
異様に太いなど、少し変わったアニメではありましたが、
個人的には楽しめましたww

電脳化や擬体化など、「攻殻機動隊」に近い用語が出てくるな~って
調べてみると、原作者同じらしいですね。まぁ繋がりはないようですがw


物語としては、地味かも知れませんが落ち着いて見られる
良い内容の作品だと思います。

犬の話、視力を失った少女の話、美食倶楽部の話などなど、
電脳化社会ならではの事件や出来事は、興味深い話も
沢山あって面白かったです。

それに、たまにある素手での格闘シーンが何気に良かったです!!
ホントたまにしかないんだけど、自分はとても好きでしたww


まぁ終盤の展開やラストについてはちょっとな... って思ったりもしたけど、
全体的に見れば楽しめたので、良しとしようって感じです。

それに、これより許容しづらかったトコがあったので... 太さとか...


では最後に、この作品を見て誰もが必ず思うであろう女性のキャラの
キャラデザについて。(ネタバレではないです。ただ、自分の感想を
ぶちまけてるだけなのでww){netabare}

とりあえず... ムチムチ具合が半端無いです!!


太ももは太いし,お腹の脂肪やたるみなどがしっかり描かれています。
明らかにぽっちゃりを超えてる気が...

う~ん... これには一体どんなこだわりがっ!? 誰の好みですか... !?
とツッコミたくなります!!

マジでありえないです!! どういう意図があるのでしょうか...
全く意味が分からないww

さすがに見続けると慣れてはきますが、見始めた当初は切るかどうかすごく悩みました...

個人的には、キャラデザだけで長文レビューが書けちゃうくらいの衝撃度だったし、
実際、見続けるにあたっての最大の難関でしたww
{/netabare}

まぁ攻殻の「姉妹作」、女性キャラの体型、地味な物語などなど、
気軽に見るには取っつきにくい要素もありますが、
個人的には楽しめた作品ではありましたww

投稿 : 2024/11/09
♥ : 25

えんな さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

もうひとつの電脳社会

攻殻機動隊でお馴染みのプロダクションIG、士郎正宗原作の近未来SFモノです
なんとなく攻殻機動隊と似たような世界、共通設定(電脳とか)ありますが別世界みたいですね
けっして二番煎じとは思いませんが、イマイチ影が薄い作品になっているみたいで残念です

主人公はなんと81歳のおじいちゃん!いい味出してます
ヒロインは15歳!オイオイ・・・と思ったら孫と祖父みたいな温かい関係です
主要な登場人物はそんなに多くないので関係性もすぐ把握できます
主人公のcv森功至さんは70年代のタイガーマスク役の方だったんですね
ニュース番組のナレーションで聞き覚えていたので、しっとりとした声で役にあってると思いました

攻殻機動隊とは違った電脳ネット社会を描いてるので楽しめました

個人的に「もっと評価されるべき」

投稿 : 2024/11/09
♥ : 25

64.7 5 人工知能でProduction_I.Gなアニメランキング5位
アトム ザ・ビギニング(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (152)
633人が棚に入れました
これは、まだ誰も知らない”鉄腕アトム”誕生までの物語。

大災害後の日本に、未来を夢見るふたりの天才がいた。ひとりは天馬午太郎。もうひとりはお茶の水博志。天馬はその手で「神」を作り出すことを、お茶の水はその手で「友」を作り出すことを夢見て、日夜ロボット研究に明け暮れていた。そしてふたりの友情が生み出した1体のロボット、A106(エーテンシックス)。A106は果たして「神」となるのか「友」となるのか。若き天才コンビは、来るべき未来を垣間見る―。


手塚治虫が描いた永遠のヒーロー・鉄腕アトム。その誕生までの物語を、『機動警察パトレイバー』のゆうきまさみと『RIDEBACK』のカサハラテツローがタッグを組み、まったく新しい構想でコミック化した本作が、ついにTVアニメーションとして始動。アニメ化にあたっては、『踊る大捜査線』『PSYCHO-PASS サイコパス』の本広克行の下、『モーレツ宇宙海賊』の佐藤竜雄が監督を務め、『BLOOD+』の藤咲淳一がシリーズ構成を担当する。
アトムのいる「未来」と私たちの「今」が、『アトム ザ・ビギニング』によって結ばれる !

声優・キャラクター
中村悠一、寺島拓篤、井上雄貴、櫻井孝宏、小松未可子、佐倉綾音、河西健吾、飛田展男、南條愛乃

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

さすがのNHKですよ、皆さん!(マンガよりもインパクトあるスタート)

マンガ原作。若き日の天馬博士とお茶の水博士が出てきます。これをアニメ化しようっていうのは、実にNHKらしい。

オリジナルの『鉄腕アトム』作中の歴史とは矛盾があるかもですが、そこは「翻案」ということで。お茶の水博士の妹が出てきます。4/15からの放送が楽しみです。

なお、本作品プロジェクトには作品プロットや考証面で、手塚治虫大先生の実子であるところの手塚眞氏と、漫画家のゆうきまさみ氏が関わっています。

→ ということでいよいよ始まりました。作画も綺麗でしたし、1話目から視聴者をガッチリ掴みにくる良いスタートだったと思います!

とりあえず、注目の本作品をしばらく見守っていきたいです。

2017.8.8追記:
視聴終了後の更新漏れ(笑)。ロボレスを話の区切りに持ってきたのは、1クールと考えると妥当なところなんでしょうね。ベヴストザインの可能性を示しつつも、アニメ中ではDr.ロロが何者は謎のまま終了(原作ではこの後のストーリーで判明しています)しました。

「オレたた」エンドの変形ですけど、原作的にはA107開発やその後がより盛り上がるので、できれば2期目も作って欲しいです。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 39

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

心やさし ラララ 科学の子

自我を持つ人工知能。
心あるロボット。
そんな作品を夢見て2人の天才は、
ロボット研究に明け暮れる。

大震災から5年。
復興と技術革新は、
私たちの世界にロボットの居場所を提供した。
仕事を忠実にこなすロボットたち。
社会に必要な存在。

初回より抜粋しました。

プロジェクトチームが豪華ですね。
想像してたのと違ってコメディタッチ。
まあこれも終盤を想像するとありなのかも。

「A106」は心を持つのか!?
「PULTO」出て来てくれないかな。

盛り上がってくれるといいですね。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 30
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

心やさしき科学の子

原作未読。最終話まで視聴。

手塚治の鉄腕アトムのスピンオフ作品。
アトムの育ての親「お茶の水博士」と、生みの親「天馬午太郎」の若かりし頃の物語。

前半はコメディー色が強め。
A106の活躍が面白おかしく描かれます。

後半は一転、{netabare}ロボレスという{/netabare}バトル展開に。
このバトル展開が評価の分かれ目かなぁ?

まず、内容以上に長く感じる。
そして、バトル展開の目的がよく分からない。
A106の才能や機能を表現するなら、前半の流れの延長で十分だったのでは?
{netabare}最終的にA106を半壊させるのが目的だったとしか思えない。{/netabare}

そして、終盤のシリアス展開。
お茶の水博士の妹・蘭ちゃんの優しさだけが際立つエピソード。

楽しみにしていたけど、この作品は、蘭ちゃんとA106を愛でるだけの作品だと思います。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 26
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