ぺー さんの感想・評価
3.5
くうき・なつ
どうでもいいことなんですが、タイヤの空気圧って高ければ良かった一昔前と違って、現在は車種毎の適正値に調整しましょうが正解。
夏の高気圧よろしく、いろいろ詰め込み過ぎたとの評もあるTV版『AIR』に呼応するかたちで、その高まった “圧” を適正値まで戻すかのような特別編が今回ご紹介の『AIR IN SUMMER』です。
さらにどうでもいいことなんですが、やはり気に入ったものでないとOVAまで手を出さないですよね。
前編+後編の全2話。アマプラだと1話24分に200円。しめて400円也!某シアトル出身のコーヒー屋さん一杯のお値段です。
元を取れるかどうかについてはご自身でお確かめくださいませ。TV版全12話を気に入った方ならおおむね満足できるような内容だったと思います。事前のTV版視聴は必須です。
TV版8話~9話に相当する1000年前の始まりの物語。この部分について、登場人物を絞り拡大ルーペで焦点をあてたかのようなお話です。
神奈(CV西村ちなみ)
柳也(CV神奈延年)
裏葉(CV井上喜久子)
私が思う『AIR』の面白さとは、、、
{netabare}観鈴と往人のような関係が幾代も続いた末での
「もうゴールしていいんだよ。だって(観鈴も観鈴の前もさらにその前の人も×繰り返し・・・)頑張ったじゃないかぁぁ(涙)」
切ないモードに入ることです。長門有希の15,532回。または暁美ほむらや岡部倫太郎にも通ずる途方もなく時を重ねた出口の見えない繰り返し。{/netabare}
最終話の観鈴のあのセリフにどれだけ思いを馳せられるか、といっても過言ではありません。
よって、諸悪の…いや全ての始まりである柳也と神奈を掘り下げたこの特別編を視聴することで、TV版でしっかりと描かれた「ゴール」と対になる「スタート」つまり土台が構築できるのだと思います。
もう少し詳しく言うと、神奈の無垢 ( と言い切っていい ) な愛情と、柳也と裏葉が“神奈の願いを叶えてあげたい”と強く思う心の二つ。これから1000年続く思いの丈みたいなのがより強調されるようになってます。
これがTV版の内容に還元されてくること。そしてTV版では省略された道中のほのぼのとしたやり取りと合わせて、キャラへの共感が増すような作りにもなっているのではないでしょうか。
{netabare}ただ一途に愛情を求めただけなのに、、{/netabare}
2話観終わると、TV版全体への共感がより増す結果となるOVAとしての理想型。
季語が “夏” の作品です。私にとっては、ゆうにフラペ○ーノ一杯の価値以上はある特別編でした。
※注 本編と関連する単話のOVAの評価はいくら良いお話でも“3.5”をデフォルトとしてます。
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視聴時期:2019年5月
2019.05.22 初稿
2019.11.24 追記