ソーカー さんの感想・評価
4.0
殿堂入り泣けるアニメ
絵本はかなり知名度高いですよね。
ファミリー向け・子供向けだけど侮れない感動作です。
食物連鎖の中で捕食者と被捕食者の愛情を描くのは元々無理があるけど、意外と普通に見れてしまうんです。勿論無理はあるんですが、食物連鎖・本能・自然の摂理から逃げようとはしてなかった点は大きかった。捕食者と被捕食者の関係はどう足掻こうが変えられないことだが、主人公のハートはそれを自覚した上で自身を受け容れようと努力していた。お子様でも見れるようにデフォルメはされているものの厳しい現実を隠さず見せた上で、段階を踏んで違いを違いとして個性を認めていく力強さと優しさに勇気づけられます。
感動のさせ方が卑怯、と思いつつ見てもホロリと来るんですよね。
親子が違う生き物って気づかされる時期や、自分と親を重ね合わせる時期って現実にもあるわけじゃないですか、そういう心の機微がとてもよく表現されているんです。そんな息子の立派な成長を悟り間違いではなかったと泣く母親(CV:原田知世)にもらい泣き。子供・父親・母親、どの視点でもキッチリ感動出来るように計算しつくされていて、その完成度の高さに驚いた。