不老不死でラノベ原作なおすすめアニメランキング 3

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの不老不死でラノベ原作な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月06日の時点で一番の不老不死でラノベ原作なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

89.3 1 不老不死でラノベ原作なアニメランキング1位
BACCANO! バッカーノ!(TVアニメ動画)

2007年夏アニメ
★★★★★ 4.1 (2766)
15332人が棚に入れました
三百年前、船の上で錬金術師達は不死の法を手に入れるため、『悪魔』を召還したのが全ての始まりであった。悪魔は錬金術師達に不死の酒を与え、唯一死ねる方法と召還主だけに不死の酒の製造方法を教えた。しかし、その次の日の夜、錬金術師達の内の一人が仲間を喰い始め、彼らはその魔手から逃れる為、世界中に散り散りとなった。そして禁酒法時代のアメリカ、不死の酒を巡り、バッカーノ(馬鹿騒ぎ)が始まる!

声優・キャラクター
小野坂昌也、あおきさやか、吉野裕行、宮本充、小林沙苗、藤原啓治、阪口大助、小林ゆう、園部好德、森田成一、広橋涼、千葉進歩、太田哲治、伝坂勉、有本欽隆、菅生隆之、中田和宏、伊藤美紀、後藤沙緒里、神田朱未、子安武人、三宅健太、山口勝平、安井絵里、大林隆介、佐々木誠二、若本規夫、井上麻里奈、羽多野渉、伊丸岡篤、永澤菜教、平野俊隆、古澤徹、楠大典、斎藤千和、亀井三郎、伊藤静、神奈延年、大畑伸太郎、高垣彩陽、斧アツシ、長克巳、塚田正昭、速水奨、西本理一、河本邦弘、浪川大輔、金光宣明、成田剣、坂口候一、相馬幸人、こぶしのぶゆき、西村知道、岡田三利、麻生智久、杉田智和
ネタバレ

キリン  さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

俺、謎が解けた!と思って調子に乗って友達に話してはいけない!友達も解かってる

お菓子を食べながら、視聴すると
終わったときにメチャクチャ周りが汚れてるアニメです。

それくらい目が離せません。

ほんの少しでも
(今何時だ?)
(あっ、クリーニング出すの忘れた!)
(・・・俺・・・鍵閉めたっけ?)
とか違うこと考えたら、
なんか物凄く大事なシーンを
流して観てしまった気がしてきて
その事を考えてる間に、また話が流れて行ってしまいます。

万全の態勢で視聴することをオススメ致します。

でも、それならまだ良いです。
余計なこと考えなければ良いのですから、

難しいのは、
このアニメの内容を考えざるを得ない状況です。

「えっ?えっ?」

ってなるように作ってるんだから、
頭が『?』になって当然です。
でもそこに留まって考えてたら、
これまた話が流れちゃうので、
ある程度は、謎を脳に海馬にストックしたまま観るのが
一番楽しめるのではないかと思います。


私は『デュラララ!!』を先に観て
この『バッカーノ!』を観ていますので、
(放送時期はバッカーノ!の方が先です)
ある程度の心の準備と言いますか、
まあ、複雑になってきても慌てない心構えが出来ていました。

でも、登場人物はちょっと似た感じのルックスのキャラだと
「あれ?この人って、あれ~?」
と勘違いを起こしかけました。

もしかしたら
その辺を踏まえて
『デュラララ!!』で
もっと描き分ける為
特徴を強くして、濃いキャラが多くなったのでしょうか?


内容、世界観は大好きな感じ
OP観て聴いただけで、
ある程度、世界観が解かると思います。
私は一気に引き込まれました。

私は特に
鉄道マニア、いわゆる鉄ちゃんほど
詳しくは無いのですが、
にわか鉄道好きで(歴史浅いです)
特に旅が好きなので
このアニメで
なんか、いい気分になれました。
(内容はいい気分とは、ほど遠いですが)


アイザックとミリア
この二人がお気に入りです。
こんなにホッとするキャラは久しぶりです。
緊迫した話が続く中、
いいタイミングで出てくるおバカキャラなので
余計ホッとします。

なだぎさんと友近さんがやる
『ディラン&キャサリン』みたいだと思っていたら
ホントにそういう指示が出てたみたいですね(笑)
放送時期もそのネタが流行ってた頃ですしね。

てか、この二人『デュラララ!!』に出てたんですね。
そりゃ『バッカーノ!』観てないと気付けないわ~
ってくらいちょい役ですけどw



しかし、この『バッカーノ!』
観る為に苦労しました。

以下私的苦労話


{netabare}
『デュラララ!!』のレビューをUPしてから
エミールさんにオススメされた『バッカーノ!』

さっそく観ようと近所のレンタルショップに向かったものの
1巻のみレンタル中

がっかりして、一週間後
またしても1巻のみレンタル中

(なんでやねん、早よ、次進めや)


二週間後、三週間後
1巻のみレンタル中


私は店員さんに聞いてみました。

「あの~、アニメのバッカーノの1巻って
返って来てます?」

「少々お待ち下さい・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・」

「あ~、前回借りられたお客様が紛失されておりますね~」

「テメー、それやったら、『只今抜け巻です』って
書いとけや!他の紛失されたと思わしきヤツは
書いとるやないか!なんで『バッカーノ!』だけ
書けへんねん!このぶつぶつ出っ歯がっ!!!」

と言えるわけもなく

「あ、そーですか。ありがとうございます」

と言って立ち去ろうとしました。すると

「もしよろしかったら、入荷した際
ご連絡致しましょうか?」

(あぁん?もうええわ!待つ気ないんじゃ!!この黒ぶち!!!)

「いえっ、けっこうです。どぉーもー」

と言ってレンタルショップを後にしました。

無いと分かれば、
他で借りるしかない。
私は、検索して『バッカーノ!』が置いてあるお店を
見つけました。

(で・・電車使わな無理や・・・・)

けっこう遠かったですけど、まあ1巻さえ借りれば
2巻以降は、近所のレンタルショップで問題無いので
思い切って遠~いレンタルショップに行き
無事1巻を借りることが出来ました。

(今考えたら、宅配あるんじゃなかったっけ?)

さらに1週間が過ぎ、2巻以降を借りようと
またまた近所のレンタルショップに行きました。

え~と2巻、2巻・・・・あった・・・・て
1巻あるじゃん!!

なんで今あるねん!!


まあ、仕方ない・・・・私は気を取り直して
レジに向かいました。

なんとなく黒ぶちぶつぶつ出っ歯に
2巻借りるの見られたくなかった私は
ぶつぶつ出っ歯がカウンター内でゴソゴソし始めた隙に
もう一人のお姉さんのレジに並びました。

私の前に一人お姉さんレジで会計していました。

(早く早く・・・)

(早くぅ!ぶつぶつ出っ歯が気付く!)

気が付くと私の後ろに二人並んでいました。

(早くぅ!急いでぇ!)

(やべっ気付いた!今こっち見たぞ!早く!!)


「次にお並びのお客様、こちらのレジどうぞ~♪」


私は聞こえないふりをしましたが、後ろの人が
とんとんと私の肩を叩き、『どうぞ』とジェスチャーしていました。

私は
ん?なんのこと?

みたいな顔をして、少しでも時間を稼いで、
お姉さんレジが空くのを待ちましたが、
さすがにこれ以上気付かないのはアホだという時間(5秒)が
経ってしまい、しぶしぶぶつぶつ出っ歯レジへ向かいました。

「え~、2巻と3巻と4巻でお間違いないでしょうか~?
あっ!『バッカーノ』ですね。1巻入りましたよ~」

(分かっとるわっ!!!俺今2巻からここに持って来てるやろ!!
取るとき気付けへんわけないやろがっ!!!
ホンマにお前はバッカーノ?)



あっスンマセン、ウケようと思って言ったんじゃないんです。

{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 40

hiroshi5 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

総じて難関。しかしそこが良い!

難しい!!
このアニメは面白いとか興味深いとか言う前に難しい!

見てもらえれば分かるんですが、このアニメは本編の一部でしかありません。ストーリーは1700年から始まり1930年と2000年代とそれぞれの展開があります。
いや、むしろ悪魔の正体であるロニ-スキアートが誕生した紀元前300年も含めるべきかもしれません。
このアニメでは1700年の大まかな説明と1930年代の物語を舞台にしています。それでも省略されているキャラは沢山おり、ストーリーの全貌を知るには原作を読まないと無理だと思います。

そして原作を読んでいない私は、2000年代の物語は一切分かりませんし、1700年のキャラ、特に不老不死の日本人などの情報も一切分かりません。

さらに理解を困難にさせてくれるのは(これは個人的理由ですがw)キャラの名前です。長いし、カタカナだし、発音しにくい。当然のごとく区別が付けにくい。名前って大切ですよね、特にこの様な多数キャラが登場してくる場合。後、ぶっちゃけキャラの顔も区別しにくかったですw特にロニ-スキアートとキースが。

最後にもう一つ。この作品深いところでデュラララと繋がっているですけど、そこんところの説明がもうちょっと欲しかった!
デュラララ見たら分かるようにアイザックとミリアはデュラララに一度参加しています。
他にもスキアートはセルティーと面識があるなど、ちまちま関連している点があります。
もっと繋がったら面白いのにな~~っていう個人的願望ですw

さて、本題の物語ですが、なにから話したものか・・・・
皆さん知っての通り、物語は時代が入れ替わりながら進展していく訳ですが、この方法は斬新でしたね。
パズルをはめ込む様に、だんだん物語りの全貌が見えてくる、そこが面白い点なんでしょう。
私が一番面白いと思った点はキャラに対する感情の入れ込みですかね。
分かりやすい例がラッド・ルッソでしょう。彼は初めの方はただの殺人快楽者に見えますが、後半に行けば行くほどまともな人間に見えてくる。(←まぁこれはあくまでも個人的意見ですが)
理由の一つに、真相が分かるにつれて、この作品に登場しているキャラクターにまともな人間なんていないってことが分かるからですw

次々に出てくる不老不死の人間たち。
世界は自分を中心に廻っていると自称する殺人のエキスパート。
他人に操られるホモンクルス。
不老不死になろうと列車ごと人質に取る殺人集団。
爆発することで快楽を覚える爆弾狂。
幼い頃虐待を受けて育った笑顔中毒者。
物を解体することを生きがいに生活している解体屋
辛い過去を持ちながらも常にポジティブに考える強盗

まともな人間の方が少ないんじゃないか?って思えてくるような設定ですよね・・・w
そんな真相が明らかになっていく中で、ラッドは己の道を突き進んでいることが分かる。実にすっきりしたキャラってことが分かるんだと思うんですよ。

この前半と後半の情報量の差が、視聴者にすっきり感を感じさせ、より好意的にキャラを理解させてると思う。ぶっちゃけ、話を一から説明してたらこのアニメは今ほど人気にならなかったかもしれない。なぜなら1930年代のマフィア問題の根本は不老不死の薬にあるものの、表向きはダラスが大きく関係している。
列車の事件とダラスの逃走の関係性は極めて薄い。途中途中で切り替えしないと、ここの話の繋げは難しいでしょうね。そういう意味では、この物語はこのスタイルででしか成功しないアニメだったのでしょう。

この作品を私が難しいと示す理由がもう一つあります。それは複数の物語が絡み合ってて個々の物語を理解しにくいところです。

イブ:ダラスの帰りを待ってますが、なんでですか?奇跡は起こるとかなんとか言ってましたが、ここんとこ誰か知ってたら説明よろしくお願いしますw
情報屋社長:結局誰?w
ジャグジー:屋敷に泊まらせて貰ってますが、結局彼らはどうしたんでしょうか?ニースとは婚約したみたいですが。
ラッド:フィーロに不死者の殺し方を聞いてからどうなったの?
ガンドール兄弟:不死者になってからは?
フィーロ:エニスと50年もかかって結婚してからの活躍は・・・。

これらの中で複数の疑問は原作読んだら理解できるんでしょう。しかし、私がここで何が言いたいかというと、不死身という能力を持っているから物語に終わりがこない。気になりますよね~。
最後に副社長が言っていた様に、物語に終わりが来ないからこそ面白い!ってのは分かります。しかし、視聴者としては何かしらケジメみたいな、明らかな終わりが欲しかった!
複数キャラが演出したことで個々の物語に切れが無かったように感じます。

しかし、総じた評価は高かったかと。声優陣は相変わらず豪華で、音楽も良く出来ていました。
作画も列車の上での戦闘を見たら分かるように、綺麗だったと思います。
キャラは個性的というか、先に述べたように、個性的過ぎた感がありますが良かったと思います。個人的にはアイザックとミリアがスキでしたw

そうですね。是非、2000年版を作って頂いて、その後の活躍を見たいですね~w

投稿 : 2024/11/02
♥ : 17

sekimayori さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

両成敗でいいじゃない(訳:良くできてると思うけど不満も大きい) 【40点】

疾走する大陸横断鉄道の軌道と禁酒法下のNYの雑踏を舞台に、悪党たちのバッカーノ(伊:ばか騒ぎ)を描いた、クールでバイオレントなクライム・コメディ。



本作の目標はシンプルに、「ワルい奴らの狂騒をオシャレに楽しく魅せる」こと。
本質はカッコつけた喜劇だと思います。
出自はきっと、洋画のタランティーノとかガイ・リッチーをラノベ(アニメ)でやりたい!との素朴な欲求でしょう(原作者がガイ・リッチーのファンらしい)。
マフィアやギャングみたいな悪党が、因果応報やら棚からぼた餅やらで殺し殺され、軽口叩きながら生きているくだらない日常は、視聴者にとっては刺激に溢れている。
それが一つの列車に詰め込まれ、しかも「死なない」なんていう普通じゃない人々の思惑まで絡み、ばか騒ぎのボルテージはどんどん高まっていって。
そんな狂乱のくだらなさと、時系列シャッフルやザッピングで忙しない舞台劇のようにまとめられた出来事の繋がりを理解した瞬間に感じるクールさが、BACCANOの魅力でしょう。

「結局ヤクザとチンピラが暴れてるだけじゃん」なんてことは制作陣も百も承知なわけで。
ノリの軽い抗争の興奮、音楽や映像やキャラの掛け合いといった単純な快感を、物語構成の技法でいかに飽きさせず見せるか、さらに技法自体から付加価値を生むことができるか、という試みに取り組んだ作品です。
その上で、人数が多く『パルプフィクション=くだらない話、三文小説』に留まるキャラ一人ひとりの物語も、それを上手に興奮の坩堝で撹拌することで、終着駅にたどり着くまでに(いっぱいの楽しさと)いっぱしの感慨を与えてくれるのは、本当に上手い。
群像劇×時系列シャッフルにより個別の物語を総体的に理解しやすくなるからなのか、魔術的な満足度生成過程です。



ただ、個人的にはどうしても好きになれない。
シャッフルの先が結局くだらない話だと予想がついて興味が続かないのか、そもそも相性悪いのか。
私、タランティーノもガイ・リッチーも「面白いけどそこまで……」だったので。
一つ確かなのは、キャラや物語の表層的な味付けとして、ラノベ・アニメならではの方法論で残虐さや大仰さが強調されていて。
エンタメとして単純に、ノリに引いてしまった……。
特にラッドとレイルトレーサーのイカレ具合。

悪党の行動に庶民が快哉を叫ぶ、というのは現実でもよくあること(ex.メキシコの麻薬王人気)。
なぜ「悪いこと」が「カッコよく」映るのかというと、そこには我々を拘束する(諸条件によっては「窮屈」な)社会のルールからの、逸脱の快感があるからです。
でも同時に、道徳であれ法律であれ、守るべきとされる決まりは、社会的により良い成果を挙げ、みなの幸福を守るために存在するのが基本。
だから、規範の逸脱を正当化する理由(典型例:義賊・ねずみ小僧)が無いと、小市民な私はモヤっとしてしまう。
殺人中毒だとか自分が世界の中心だとか、逸脱の理由が単に「社会規範を否定すること」に酔ってる(=逸脱が自己目的化してる)だけなキャラが主演クラスを張ってると、ちょっと正視に堪えないというか……。
究極の逸脱たる殺人の描写も結構グロいので、正直笑えないしクールでもない。
もちろん、元ネタ洋画群の魅力でもあった、逸脱に対するビジネスライクな割り切りや日常感(フィーロたち)、茶化し(バカップル)、小市民的葛藤(ジャグジー)も組み込まれてて、その緩さと緊張感は確実に面白さに貢献しているだけに、そこに徹してほしかった。
誤解を恐れずに言うと、良くも悪くも「中二乙」でして、私には悪い部分が目についた、というところ。

あと、せっかく禁酒法時代が舞台なので、豊富なキャラで狂ったルール自体をおちょくっても楽しかった、かも?
逸脱とかそれを笑うことには、既存のルールを相対化し正当性を問う機能もあるはず。
そんな意識高さ必要ないか。
何にせよ、ほぼ人殺し一辺倒で終えるには惜しいキャラ数でした。

お世辞でも予防線でもなく、高評価に見合うクオリティを持った作品だとは思いつつ。
相性良くない人は結構曇ってしまう可能性はひっそり主張したい。by雑魚の極みレビュアー


【個人的指標】 40点

投稿 : 2024/11/02
♥ : 19

88.6 2 不老不死でラノベ原作なアニメランキング2位
デュラララ!!(TVアニメ動画)

2010年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (5869)
26602人が棚に入れました
東京・池袋。都会の非日常に憧れる少年・竜ヶ峰帝人(りゅうがみねみかど)は、幼馴染の紀田正臣(きだまさおみ)の誘いもあり、地元を離れて池袋にある来良学園に入学することに。正臣曰く、池袋に住む上で敵に回してはいけない存在が何人かいるらしい。特には、喧嘩上等のチンピラ・平和島静雄(へいわじましずお)と、趣味で情報屋を営む折原臨也(おりはらいざや)の二人。そして、奇妙な組織体系を取る詳細不明のカラーギャング“ ダラーズ”。上京した初日、そんな正臣の話に不安をおぼえた帝人が目撃したのは、漆黒のバイクを駆る都市伝説“ 首なしライダー”だった…。さらには連続通り魔事件や池袋に根付くカラーギャング“ 黄巾賊”の存在まで浮上し、池袋の街が壊れてゆく――。

声優・キャラクター
豊永利行、宮野真守、花澤香菜、沢城みゆき、福山潤、神谷浩史、小野大輔、中村悠一、梶裕貴、高垣彩陽、寺島拓篤、堀江一眞、小林沙苗、伊瀬茉莉也、黒田崇矢、藤原啓治、大塚明夫、うえだゆうじ、小山力也、小西克幸、福圓美里、岸尾だいすけ、中原麻衣、高木渉、遠藤大輔、伊丸岡篤、大塚芳忠、戸松遥、岡本信彦、伊藤健太郎、松風雅也、井口祐一、宮島依里、ささきのぞみ、さかいかな、加藤将之、金元寿子、喜多村英梨、藤田咲、大川透、互野ちひろ、高橋伸也、安元洋貴、宮下栄治、松岡文雄、広瀬正志、葉山いくみ、納谷六朗、井澤詩織、仲村萌実
ネタバレ

小歌 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

いびつで純粋な「人、ラブ!」が溢れてる

 ※本編全24話、原作未読
登場人物がとにかく個性的で魅力的なキャラばかり。
群像劇ということでレギュラーキャラの数が多く、
8話くらいまでは人物紹介的なフォーカスの仕方で進行。
そこから一気に、これまで張られてきた伏線が動き出した時の高揚感。
ストーリーは特に好みではないのに惹き込まれてしまったのは、
シナリオ構成の巧みさとキャラの魅力が強かったからだと思う。
特に臨也のアブナイ人っぷりから目が離せなかった。
放送当時、女子人気が高かった理由が分かった気がする…。
それとメインから端役に至るまで、声優陣の豪華さにはビックリしました。

 * * *

 ■第1~10話■
{netabare}第1話 開口一番
 {netabare} 私立来良学園に入学を控え、池袋に引っ越してきた竜ヶ峰帝。幼馴染の紀田正臣に連れられ、初めての池袋の街を歩きまわる。そこで出会ったのはどこか風変わりな人々と、都市伝説・首なしライダーだった。人物紹介に終始していた感じ。都会の夜の喧騒って独特な雰囲気あるけど、上手く描かれてると思う。 {/netabare}

第2話 一虚一実
 {netabare} 第1話で輩に拉致されかけて、首なしライダーに救われた自殺志願の女の子・莉緒が主軸の回。輩から助け出されたあと、運び屋・首なしライダーに雑居ビルの屋上に送り届けられた莉緒。そこで待っていたのは、情報屋・折原臨也だった。なんだろう、臨也がかなりイタい最低人間だっていうのは分かった。 {/netabare}

第3話 跳梁跋扈
 {netabare} “ダラーズ”という、チームカラーのない実体不明のカラーギャングが権勢を強めているらしい池袋。クラスメイトの園原杏里を路地でのいざこざから助け出そうとした帝は、池袋の危険人物・臨也、そして平和島静雄と遭遇してしまう。女子高生のケータイを踏みつけ笑い続ける臨也さんは狂気に溢れていた。 {/netabare}

第4話 形影相弔
 {netabare} 首なしライダーの本名はセルティ・ストゥルルソン。そしてその正体は、アイルランドで伝承的に語られてきた首のない妖精・デュラハンであった。彼女は失くした自分の首を捜しに日本へ渡ってから20年、闇医者・岸谷新羅と共に暮らしていた。新羅も一見まともそうに見えて感覚が普通じゃない人だな…。 {/netabare}

第5話 羊頭狗肉
 {netabare} 帝・正臣と杏里の仲が深まり始めていくなか、正臣には過去の影がちらつく。池袋に最近出没する恐ろしい切り裂き魔、学校に来ない矢霧誠二と行方不明中の張間美香の関係などなど。なんか色々な伏線が張られてきてる感じかな。切り裂き魔のことを「宇宙人だったらどうしよう」と怖がるセルティ可愛い。 {/netabare}

第6話 東奔西走
 {netabare} 馴染みの不法滞在の外国人・カズターノが攫われ、救出に向かう門田・遊馬崎・狩沢・渡草。実は彼らはダラーズの一員なのだった。矢霧製薬による人体実験の素材用に人が攫われていたことが判明。他人の携帯電話に勝手に出て、開口一番「寿司LOVE!」とかのたまう臨也がちょっと好きになってきた。 {/netabare}

第7話 国士無双
 {netabare} 静雄メイン回。弟で人気俳優の幽(かすか)が初登場。兄弟仲は良好なようで微笑ましかった。新羅とは小学校から、臨也とドタチンとは高校から一緒なんだね。暴力は嫌いなのに衝動や怒りを抑えきれないことに実は葛藤を抱えていた静雄。それも多分わかってて静雄に色々なこと吹っかけてる臨也は鬼だな。 {/netabare}

第8話 南柯之夢
 {netabare} “探しもの”がキーワードな回。首を失くした今の自分に疑心暗鬼になりがちなセルティだけど、だんだん心が安定してきた様子。今回明らかになったのは、新羅が矢霧製薬とワケありということと、誠二が連れている女の子を「セルティ」と呼んでいるということ。あの子の首がセルティのものってことかな? {/netabare}

第9話 依依恋恋
 {netabare} 誠二が連れていた女の子は、身体は張間美香で首はセルティなことが判明。歪な愛情を弟の誠二に抱く波江から逃れたい美香を、帝人が偶然保護する。今までじっくり張られてきた伏線が一気に動き出したな。面白くなってきたー。「人、ラブ!」発言が飛び出しました臨也さんが色々裏で糸引いてる感じか。 {/netabare}

第10話 空前絶後
 {netabare} 帝人にセルティと臨也が接触してくる。セルティから首のことを聞いた帝人は美香と会わせようとするが彼女は消え、さらに潜んでいた矢霧製薬の手下に連れ去られそうになる。全ての糸が繋がった帝人は「駒は私の手の内にあります」と臨也たちに協力をあおぎ…。一気に動くね。最後の帝人カッコ良かった。 {/netabare}{/netabare}

 ■第11~20話■
{netabare}第11話 疾風怒濤
 {netabare} 帝人がネット上で仲間と作った架空チーム…それがダラーズの発端だった。池袋に波江を呼び出し対峙した帝人は、美香の件で自首するよう告げる。取り合う気のない態度の波江の前で、帝人は「指令」と題したメールをダラーズメンバーに一斉送信し…。ふっ切れちゃったセルティ、大立ち回る。怒涛の展開。 {/netabare}

第12話 有無相生
 {netabare} 美香の首はセルティではなく、新羅の手で整形された本人の顔であった。そのことを隠していた新羅だが、セルティと和解し愛を誓う。誠二も美香の愛を受け入れることに。そして全ての糸をひいていた臨也は、デュラハンの首を手に入れる。いろいろ歪んだ愛が描かれてるけど、誰より歪んでるのは臨也だわ… {/netabare}

第13話 急転直下
 {netabare} 池袋では再び切り裂き魔の事件が頻発していた。夜の路地で同級生に虐められていた杏里の前にも、不穏な影が忍び寄る。正臣が黄巾賊と関係があったり、帝人セルティ臨也が集まるいつものチャットルームに「罪歌」という荒らしが現れたり…前クールで出てたけど未回収だった伏線が再登場。いやぁ楽しい。 {/netabare}

第14話 物情騒然
 {netabare} デュラハンの首を目覚めさせるため、セルティをある種の抗争間に置こうと目論んでいる臨也。そんな彼の思惑に応えるように、切り裂き魔の正体…人を操り魂を斬る妖刀・罪歌(さいか)の存在は、セルティや周囲に不穏な空気をもたらしていく。前半の岸谷親子とセルティの微笑ましさから一転、暗いなぁ… {/netabare}

第15話 愚者一得
 {netabare} ゴシップ誌記者の贄川は“池袋最強”を特集するため、静雄の情報を得ようと方々に取材をしていた。そんな彼は罪歌に襲われ意識を乗っ取られる。罪歌は杏里を襲おうとするが、そこへ現れた静雄を目にし…。贄川氏の不憫さよ。臨也の取材への対応が意外。 {/netabare}

第16話 相思相愛
 {netabare} 罪歌は全人類を愛するが故、その愛を形にするため人を斬る。斬ることで子供が生まれ、罪歌は増殖する。そして、デタラメに強い静雄の力を求めていた。贄川の娘・春奈も罪歌に取り憑かれており、恋人を盗られたと杏里のことを逆恨みし、彼女を殺そうとするが…。物騒な上にまさかの展開。 {/netabare}

第17話 有為転変
 {netabare} 全ての罪歌の母である妖刀“罪歌”を持っていたのは杏里だった。春奈の心を乗っ取った杏里は、春奈の罪歌が作った子供たち全てを統べる存在となる。こうしてこの事件の黒幕である臨也の企み通り、池袋はダラーズ・黄巾賊・罪歌という3つの勢力に分かれたのであった。しかもそれぞれの頭が来良組って。 {/netabare}

第18話 死生有命
 {netabare} 黄巾賊の“将軍”である正臣は、恋人の沙樹をブルースクウェアとの抗争に巻き込み大怪我を負わせてしまったのをきっかけにチームを離れていた。しかし、斬り裂き事件に巻き込まれた杏里の敵討ちのために再びチームへ戻り…。正臣の過去が明らかに。臨也はどんだけ先を見越して根回ししているんだろう… {/netabare}

第19話 蒼天已死
 {netabare} 正臣の様子に異変を感じた杏里は、彼が黄巾賊のリーダーであることをつきとめ愕然とする。杏里が黄巾賊のアジトから逃れる際にセルティの手を借り、さらに妖刀も使ったことで、正臣らは斬り裂き魔がダラーズだと確信する。こじれるのは大体臨也の所為。杏里に対してお姉さん然としたセルティ頼もしい。 {/netabare}

第20話 黄天當立
 {netabare} 斬り裂き魔とダラーズの関係について確証を得たい正臣は門田たちに相談する。ダラーズの頭を知りたいなら、と門田が教えたのは臨也の連絡先。臨也から、帝人がダラーズのボスだと明かされた正臣は…。なんでみんな、臨也が言うことをホイホイ鵜呑みにしちゃうの。まぁ嘘は吐いてないんだけどさぁ…! {/netabare}{/netabare}

 ■第21~最終話■
{netabare}第21話 五里霧中
 {netabare} 法螺田ら黄巾賊メンバーによるダラーズ狩りはエスカレート。来良の同級生も襲われ、帝人はダラーズの存在は必要あるのかと考え始める。杏里は罪歌の子を使ってこの抗争を止めようと動くが、怪しんだ法螺田達に捕まる。「胸」のキーワードで杏里と気付く帝人と正臣…シリアスシーンなのに笑っちゃった。 {/netabare}

第22話 解散宣言
 {netabare} 帝人の呼びかけでダラーズメンバーがリレー形式で杏里を法螺田たちから逃がし、最終的にセルティが保護する。その後、帝人は「ダラーズは消えます」と書き残し掲示板を閉鎖する。そして正臣が思いあぐねている間に、黄巾賊の暴走は激化し…。完全に3人がバラバラに…。救出リレーパートは楽しかった。 {/netabare}

第23話 千錯万綜
 {netabare} 法螺田に撃たれて治療に来た静雄から、正臣の命令でやられたと聞いた杏里は新羅の家を飛び出す。黄巾賊を追放された正臣は過去から逃げ出すのをやめると決意しアジトへ。帝人もまた、セルティとともに2人の行方を追う。そしてついに3人は対峙し…。いよいよクライマックス。静ちゃんて痛覚ないの? {/netabare}

第24話 則天去私
 {netabare} 黄巾賊もといブルースクウェアの残党に囲まれた帝人たちだが、そこに潜り込んでいた門田らダラーズの奇襲によって救われる。正臣は沙樹と和解し、その後2人で池袋の街から姿を消す。そして僕らの日常は続いて行く…って感じの終わり方がいいねー。 {/netabare}{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 1

セメント さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

√3点

それはつまり、このアニメが割り切れないほど面白いという意味です
いやしかし池袋KOEEEEEEEEEEEEEEEE
首なしライダーとか、カラーギャング抗争とか、空飛ぶ自販機とか
池袋ではよくあること、ですか
ですか!?


まぁ成田さんお得意の群像劇で事が運ぶのですが、伏線ありで物語が紐解かれていく時の快楽、伏線なしで物語が弾け狂っていく時の悦楽、うーん如何ともし難く心地よい
ヒロイックとハイの境界線、日常と非日常が交錯する世界で錯綜する様々な人間の様々な想い
それがリアリティ溢れるタッチで視細胞に刻まれる故か、どうしてもアニメだと単純に切り離すことができない
クオリアを感じるアニメとでも言いましょうか、この世界に自分もいるような感覚、作品の世界観に直に触れる感覚
脇の辺りから湧いてくるこのワクワク感、抑えがたし
一筋縄ではいかない展開に、吸いつけられるが如く心が魅かれる作品です

物語は前半と後半で大別されますね、ここ若干ネタバレかも
”池袋の都市伝説が求める首を保有するストーカーに頭を悩ませる巨乳メガネっ娘に恋い焦がれる平凡な少年が憧れる池袋”
日常と非日常をテーマに、すれ違いざまに紡いでいった登場人物の軌跡が終盤で一気に連鎖反応
11話の携帯が鳴るとともに物語に組み込まれていく街の人の演出
徹して灰色でどこか無機質な人たちが”つながり”を介して色がついていく描写は圧巻でしたね
最初は斬新(?)なモブ表現でお馴染の新房監督のリスペクトかと思ってましたが、いやはや、社会派アニメすなぁ
ちなみにこのとき、バッカーノでお馴染みのあの二人が出てきたり

”池袋最強の男を好きでたまらない妖刀を元締める巨乳メガネっ娘を気にかけるカラーギャングの将軍が愛憎相半ばする池袋”
屈曲した愛をテーマに、過去を通して積み重ねてきた登場人物の写像が終盤で一挙に連合反応
「人、ラブ!俺は人間が好きだ!!愛してる!!!」
実に浮世離れした人たちによる、少しばかり変わった愛の陳列棚
前半に半普半特な人物模様がしっかりと描き込まれてますので、親近感を持って見れるとは思います
まぁそのおかげで、自分にも非日常なことが起こらないかなと期待して落胆する日々は続く

「BACCANO! -バッカーノ!-」スタッフ再結集!
監督・大森貴弘氏、構成・高木登氏、キャラデザ・岸田隆宏氏
そして制作はブレインズベース、いやぁこの会社ビンビン来てますね
まず背景美術見てくださいよ、もはや池袋そのもの
これというのもスタッフの愛からなる徹底したロケハンの賜物すなぁ
夜中外人に絡まれたりしたそうですが・・・
本編作画も良回ばっかです、静ちゃんの戦闘作画やセルティのチェイス作画や罪歌のドラッグ作画は極めて素晴らしい
安定した絵作りをしつつ動きで魅せるところはしっかり魅せてくる
とにかく成田節が120%生かされてますね、評価高めです
あと何気に協力すごいっすね、遊馬崎・狩沢コンビの電撃文庫トーク以外にも、シネマサンシャインにソラヲトやDTBなど(アニプレ作品)の看板が出てたりと

バッカーノの時も思ってましたが、声優が半端なく豪華ですよね
沢城みゆき、豊永利行、宮野真守、花澤香菜
豊永利行さんは私あまりご存じなかったんですけど(今でこそおちんこの主役で有名ですが)この方電車男に出てたんですね、ギャルゲオタの人、覚えてますよ
えーそれから小野神谷福山の腐女セット、この三人はほんとよく組みますねぇ
そういえばちょうど放送時期とリンクして、音無と天使ちゃんが殺し合いしてるよwなんて笑って見てたこと
他大塚明夫、大塚芳忠、藤原啓治、小山力也
大御所声優の溜まり場になってますね、うち藤原さんはバッカーノでもラッド役で出てますからこういう場合掛け持ちというのだろうか
しかもーさらにー13巻収録の25話では金元さんとキタエリさんも出てますね、ちょっとしか出てきませんでしたが
この声優力、これだから群像劇ものはやめられないなぁ

はああああああああああああああああああああああ
前期OP「裏切りの夕焼け/THEATRE BROOK」
強烈な曲ですね、強烈、、、ですね。。。イェー♪
映像はというと、出ました!”スナッチ風オープニング”
バッカーノの意志を受け継いでますね
ガラスぶち破るセルティ、携帯→ポストの繋ぎ、遊馬崎のスローカット、この辺は何度見ても飽きませんね
前期EDも一枚絵のスクロールではありますが、これのパロMADが人気上々のようで
後期OP「コンプリケイション/ROOKiEZ is PUNK'D」
こういう系ってあんまり聞かないんですけど、この曲は好きですね
ピッツィカートでしょうか、独特のメロディラインがこれから始まる物語を一相盛り上げます
前期もそうなんですが、歌の合間に前回のダイジェストが流れてこれまたカッコイイ
映像的には、お玉→反射鏡の繋ぎ、電撃文庫が舞うカット、コシュタバワーと公機のバイクチェイス、メガネの光る新羅が良いですね
後期ED、奥行き!?スクロールです

首から上をインナーワールドに求める趣向は結構なことだと思うのですが、残念ながら私にはそのようなきらいはないので
かといって、はちきれんばかりのホルスタインに鼻血が出るほど若気の至りでもないので
まぁ萌えを求めるのは間違いか、どっちかというと、腐ラララ?
「いーざーやーくーーんーー!!!!」
どのキャラも個性的でまた狂人なんですが、ウザヤさんと静ちゃんは格が違いますね
ウザヤさんは主に”言”の面で、静ちゃんは主に”動”の面で、あぁでも一番変態なのは・・・
キャラクターでいえば、もうどれだけツボをついてくるんだっていう、これはもはや愛だああああああ
そしてなぜか離れない蟯虫コール

オールナイト上映会が盛況だったり、大規模なオフ会が賑わってたり、という話を聞いてましたね
まぁアニプレックソの方で二重発券トラブルがあったって話もありますが
DVDなんかも1万人の腐女子ラインで売れてるようですし、評判も堅実です
成田作品だけあって男キャラが多く、また女性に人気の声優が揃っているとあっては、腐アニメ烙印が押されたとしても頷けますが
別に濃ゆいBL描写があるわけでもなく、それで切った人は完全に勿体ないですね


正直ファンですね
公式サイトで1話放送記念にキャスト六名によるサイン入りアフレコ台本のプレゼントキャンペーンなんてものがありまして
ウザヤさんの人間愛に負けるとも劣らない愛を連ねた文を書き添えて応募したところ見事当選
以後額縁に入れて飾ってあったりするわけですが
まさか当たるとは思ってみなかったですね
そんなこんなで大好きな作品です、歪んだ愛の物語、見て損なしです

投稿 : 2024/11/02
♥ : 23
ネタバレ

キリン  さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

い~ざ~や~く~ん

まずOPからして
コイツはおもしろそうという期待と
ちょっと気合入れて観ないとダメか?という不安が
ありました。

と言うのも、とにかくカッコイイ演出と歌で
一気に世界に引き込まれると同時に、
ちょっと登場人物いきなり多くない?
全然名前憶えらんねぇよというくらい
バンバン登場してくるからです。

でも心配無用です。
ちゃんとスポット当てて
紹介されるので、ストレスを感じず
自然にキャラを憶えていきます。
ただし一話も見逃せないです。

どうしても不安な方は
一気に全部観ることをオススメします。
日が経つと忘れるという心配もありますしね。
(適度な休憩を挟んでくださいね)

はじめのうちは、
都市伝説やら不思議新入生やら
最強伝説やら恋愛フラグやら
これでもかってくらい
謎を投げかけてこられますが
後で点と点が線で結ばれていく感覚が
気持ち良くて、たまりません。

リアルな世界観を装いながらも
大胆な設定のキャラも数人いるので
「有り得ない!」って思うより
こんな人ホントにいてほしいと
素直に感じました。

主な登場人物達も
誰が主人公でもおかしくない程
各キャラ深く設定されています。
実際、話によっては主役を張ったキャラは沢山存在します。
ただ単に
今回は主人公の仲間Aにスポットを当てた話
来週はBの過去の話というようなアニメは多くありますが、
『デュラララ!!』の場合は
主人公以外のスポット回の放送が終わっても、
まだこれを本筋にして続きが
盛り上がりそうな、気がするので
全員気になります。

伏線を回収したかと思いきや
新たな謎を残したりと
話の至る所に仕掛けが施されているのに
難解なアニメという感じはしないです。

昔ヤンキー漫画が好きだった方に
オススメかもです。


以下、いつものバカ話です。レビュー関係ないです。
{netabare}「ジャッジメントですの!」
とか、思わずマネして言いたくなる
アニメのキャラのセリフってありませんか?
私の場合『デュラララ!!』では、
静ちゃんの
「い~ざ~や~く~ん」が耳に残ってしまい
似てないけど、雰囲気だけモノマネしてました。

ある日
公園の公衆トイレで
誰もいなかったので、
ドンドンダンドン ドンドンダンドン
ドンドンダンドン ドンドンダデルェ~ン♪
とopのイントロを口ずさみながら登場し
小をしながら、
「い~ざ~や~く~ん」
と練習を兼ねて、一人で言っていました。

すると、全く音がしないまま
スゥーっと大コーナーのドアが開き
小学生の男の子が現れました。
私はめちゃくちゃビックリして
一瞬でトイレは
私の小の音だけが情けなく鳴り響く空間に変わり
すげぇー気まずい雰囲気になりました。
その男の子は不自然な程に、私と目を合わさず
0.2秒だけ私をチラ見して
手も洗わず出て行きました。

ホッとしたのもつかの間、
その男の子はトイレを出た瞬間
「ちょ、たなべぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーっ!!!」
と叫びながら猛ダッシュで
恐らく友人の所へ走って行きました。

私は「アイツ!トイレに変な人がおる」とか
言うんじゃねぇのかと思い
急いで小を終えようとしましたが、
アッと言う間にガヤガヤと
5~6人のガキ共の気配が
トイレに近づいて来ました。

「ヤバイッ!外に出れない」と判断してしまった私は
おもわず大コーナーに隠れてカギをしめました。

(・・・・・・・)
(うわ!くっっっさ!!)
(アイツ流してねぇじゃねぇか!!)
(最悪や!!くっっっっさ!!)

言うてる間にガキ共が
ぞろぞろトイレに入って来た気配がしました。
「どこ?」
「おらんやん」
やはり私を見に来たようです。

(早よ、どっか行ってくれーっ)

「中入ってんちゃうん?」
「うわっ臭ない?」
「お前言うなって」

(ちゃうし!!俺じゃねぇし!!
そこにいるお前等の友達が犯人じゃぁぁ!!)

私は一切音を立てず
ガキ供との持久戦を覚悟しました。
子供のしつこさが半端無いのは知っていましたが・・・

(ヒマか!?お前等ヒマか!)

私も、こうなったら絶対勝つ
あいつ等が諦めるまで、絶対に出ん!!!
と意地になり、携帯を取り出し
ネットを見始めました。←コイツもヒマ

籠城から約20分
おっさんらしき人がトイレに入って来て
ガキ共の気配が散っていきました。


(・・・・・・勝った)


・・・・・・・ガチャ
ドアを開け勝利を確信し
トイレを出ると、
出口のすぐ横にいた5人の子供が
私を見て笑いながら去っていきました。


俺もダラーズに入ろ{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 41

72.1 3 不老不死でラノベ原作なアニメランキング3位
棺姫のチャイカ(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (997)
5767人が棚に入れました
原作:榊一郎「棺姫(ひつぎ)のチャイカ」(ファンタジア文庫)、キャラクター原案:なまにくATK(ニトロプラス)、監督:増井壮一、監督補佐:小森高博、シリーズ構成:待田堂子、キャラクターデザイン:新井伸浩、美術監督:岡本好司、色彩設計:岩沢れい子、撮影監督:福田光、、、、

声優・キャラクター
安済知佳、間島淳司、原優子、斎藤千和、細谷佳正、佐藤健輔、野水伊織、幸田夢波、森嶋秀太、山本和臣、藏合紗恵子、勝沼紀義、ブリドカットセーラ恵美、金尾哲夫、大空直美、村瀬歩、櫻井孝宏、小日向茜、牧野由依、緒方恵美、東地宏樹
ネタバレ

westkage。 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ありがちっぽいベーシックなファンタジー作品なのに、結構ハマってしまった!衝撃の事実っ!!w

本作は榊一郎のライトノベルが原作の作品です。2014年4月から全12話で放送されています。2期は2014年10月から放映予定です。

あらすじ・・・主人公の「トール・アキュラ」は幼少時より戦士としての腕を磨いて育ったが初陣を飾る前に戦乱の世が終わり自らの身の振り方に悩んでいた。一方ヒロインの「チャイカ・トラバント」は各地に散らばって保管されている父の遺体を集める旅をしていた。そんな2人が山の中で偶然出会う所から物語は始まる。チャイカの探し求めるものとは「禁断皇帝・魔王・狂戦王」など数多くの異名を持ち、巨大な魔法帝国「ガズ帝国」を何百年もの間治めていた皇帝「アルトゥール・ガズ」のバラバラになった遺体であった。遺体は1部でも膨大な魔力を秘めているため、チャイカの旅はそれを阻止する組織などとの対立により困難を極めていた。縁あってチャイカと行動を共にしたトールと妹のアカリは、彼女を自分の雇い主とする事で自分の身の振り方・生きがいを見つける事となる。かくして3人の旅は幕を開ける事となる。

総評としては「ベーシックなファンタジーの枠に入る作品ながらも、特徴的で躍動感あふれるキャラクターの存在により面白さが際立つ作品」といった感じです。個性的な世界設定を持っていますが、その1つ1つが解りやすく構築されているので非常に溶け込みやすいです。

主人公とその妹は「乱破師(サバター)」と呼ばれる戦士で一時的に身体能力を高める奥義‘鉄血転化’を使います。奥義には詠唱が必要でセリフは「我は鋼なり、鋼ゆえにひるまず鋼ゆえに惑わず、一度敵に逢うては一切合切の躊躇無くこれを討ち滅ぼす凶器なり」といったもの。なんだか古臭い魔法詠唱みたいですが自己暗示の一種らしく、そう考えれば現実的なセリフっぽく見えて私は結構気に入ってます。カッコいいですね♪

そしてヒロインは「機杖(ガンド)」と呼ばれる武器で魔法を使う「魔法師(ウィザード)」です。ガンドはどう見てもアンチマテリアルライフル(対物ライフル)っぽいデザインですw こちらも呪文の詠唱が必要みたいですが、まあアッサリしてるので見てて痛いほどではありませんw
そしてチャイカちゃん少し喋り方がカタコトなんですね、これが中々可愛いんです☆お気に入りのセリフは「衝撃の事実っ!」です。つい彼女が話すシーンは耳を集中させてしまいます。このキャラ設定は秀逸ですね!

基本的に国同士や人間同士の対立や対決が多いので、モンスターみたいな部類はごく少数しか登場しませんね。対立する相手の人間味も描かれている所が好感を持てる要因の一つかもしれません。
唯一の不満はOPテーマが全然駄目です。コレ大丈夫ですか?と思えるほど自分の中で低評価。

ファンタジーが無理と言う方にはそのまま苦手なジャンルかと思いますが、ファンタジーが好きな私にとっては大変楽しんで視聴する事が出来ました。2期も決まっている作品で1期と物語は続く形で描かれます。1期ではストーリーや登場人物など色々な謎がありましたが2期で明らかになっていくと思います。大きく期待しておりますので、これから楽しみです!

*以下ネタバレレビューにて注意!
{netabare}
ドラグーンのフレドリカが戦闘後仲間になったり・アルベリックジレットが自分の職務に段々疑問を持つようになったりとベーシック作品ならではの先の読みやすい展開もありながら、フレドリカがいきなり脱皮したり・航天要塞がまさかの体当たりであっけなく沈んだりと意外性もほどよくあって良かったです。
また第1話で「謎の影」に語られているチャイカは主人公のチャイカだとばかり思っていたのに、実は蒼のチャイカだったってのはやられましたね。良い仕掛けだったと思います♪

*最後に好きなキャラランキング*
1位「フレドリカ」
ドラゴンの彼女はややデザインがイマイチですがw人型の彼女は本当に可愛いです。わがままな感じもドラゴンならではなんでしょうけど、自由奔放な感じの彼女が魅力的に描かれてますね。

2位「チャイカ・トラバント」
カタコトな言葉遣いと、純粋な感受性を感じさせるセリフがとても可愛いですね。少しウザくなってくるのかなーって最初思いましたけど、そんな事は無く最後まで全然可愛かったですね。

3位「ヴィヴィ・ホロパイネン」
ツンツンした感じが可愛いツンキャラ代表の彼女ですが、最後の描写でなんだかチャイカに変身しているような…。2期での彼女がどうなってしまうのかハラハラする終わりかたでしたね。

{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 44
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

正に紅白つけがた、、、いや、甲乙つけがたい魅力あり(笑)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
観た人には分かるレビュータイトルにしてみました(笑)

ジャンルとしては、ファンタジー、バトル。でも実際はキャラものだったかなと。女性キャラはみんな可愛らしく、バトルもそこそこ迫力あって、視聴時「は」、かなり2期が楽しみな作品でした(苦笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
よし、2期のことは2期に書こう(笑)

最初の2~3話は、かなり楽しんで観られました。特にトールとニコライ(モヒカン巨漢)のバトルは、良かったです。ラノベ原作なのに、厨二的な必殺技も、(トールの界王拳wみたいなやつ以外)はなく、ちゃんと地味に剣技で戦ってたあたりは、剣道部的に好印象でした♪

中盤以降、多少ダレる部分もあったけど、ストーリーは「父親の死体を集める」という点で一貫していたので、とても観やすかったです。(かなり簡単でしたが)所々に謎というか、伏線もあって良かったです。

なにより、キャラが可愛い。

白チャイカは、なんといっても眉毛! 太眉で可愛いって、アニメでもリアルでも貴重です!(アニメ→けいおんのむぎ。リアル→怒り新党の夏目ちゃん)。しかも、ロリ&片言&記憶喪失&魔法使い&天然&ロシア風。要素を詰め込み過ぎだけど、それでもうまくまとまっていました。

個人的にお気に入りはアカリです。私は兄妹なのに恋愛してるやつは生理的にNGなのですが、これは血の繋がりがないからOK! アカリの、トールに対する偏愛というか変愛wは、かなり笑えました♪ 今まであまり観たことないキャラでしたね。

フレデリカもキャラは良かったけど、ちょっとチートでしたね、戦力的に。フレデリカがいなければ、もっと戦闘や攻略に工夫が生まれ、面白かったと思います。まあ、それはフレデリカが悪いのではなく、便利に使った(楽した)作者の責任ですが。それに、ややグロのシーンもあり、萌えには一歩届かず。

赤チャイカは、ツンデレだし、負けず嫌いなのに可愛げがあって、正に紅白つけがた、あっ、間違えた(笑)甲乙つけがたい魅力ですね♪ 赤派、白派で別れて意見を戦わせてるのも、よくわかります。……ところで、あの赤チャイカの武器、かなり好きな武器なんだけど、元ネタやら正式名称がよく分からん。個人的には、ダイの大冒険のヒュンケルや、ラグナロク(ラノベ)のジェイスが使ってたイメージだけど、もっと前からあるのかな?

作品として惜しかったのは、主人公であるトールが薄味だったこと。サバターとか、(原作では違うのかもだけど)アニメではわりと説明不足でいきなり用語が出てくるんで、最初は3Dの青い人と関係あるのかと疑ってしまいました(笑) まあ、忍者みたいなもんだと解釈してますが、この辺り(トールの過去やなぜチャイカにあそこまで肩入れするのか、サバターとは何か)を更に深く掘り下げられれば、もっと感情移入できた気がします(まっ、それやっちゃうと白チャイカをあそこまで掘り下げられませんが)。

早目に2期が発表になるくらいですから、計画はあったのでしょう。だったら、1期でムリに終らせようとせず(ストーリーを追いかけるのではなく)、 じっくり時間をかけても良かったような気がしないわけでもないです。

と、いうことで、あにこれではあまり評価されていませんが、私は個人的に結構楽しめましたよ、1期は(笑)(笑)(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 32

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

チャイカの片言言葉・・・慣れたら可愛らしく感じました^^

この作品は原作未読、事前情報無しで視聴した作品です。

この物語の主人公は、トールという20歳の青年です。彼は戦争でしかその業を活かせないサバターという職種なのですが、戦争が終結してしまい世の中が平和になると・・・無職になって無気力な生活を続けていました。そんなトールを支えるのが妹である同じくサバターのアカリちゃんです。

ある日のこと、無職貧乏生活真っ最中のトールは山に山菜を取りにいきます。
そこで、本作のヒロインであるチャイカと出会うのです。チャイカにはある目的がありました。
それは彼女が一生賭けても達成したい願い・・・それに触れたトールとアカリはチャイカの願いを叶えるために立ち上がり・・・物語が動いていきます。

チャイカの願い・・・それは、誰もが欲するもので良くも悪くも使い道は持ち主次第というモノでもあるので、一度それを手にしてしまったら、簡単に手放せるものではありません。
守るもの・・・
狙うもの・・・
横取りしようとするもの・・・
チャイカの願いはたくさんの人の思いや野望と折り重なっているので、行く先々で危険な状況に陥ります。

それでも3人・・・途中からフレドリカを加えた4人の連携で、何とか危機を回避しながら前に進んでいきます。
このフレドリカの話・・・個人的に大好きです^^
生き甲斐って、人に認めてもらうことだったり、必要としてもらうことだと思います。
人から認めてもらえなくなったり、必要とされなくなったら・・・たとえそれがどんな理由であれ寂しさを感じてしまうと思います。
大切な人である程その空いた穴は大きくて・・・その寂しさを紛らわすための言動・・・分かる気がします。

それとサバターであるトールとアカリの戦闘シーンは格好良かったと思います。特に「鉄血転化」後の2人のバトルシーンは見応え十分でした^^

この作品も・・・になりますが、人間模様が豊かで面白いです^^
トールに対するアカリの気持ち・・・少しズレていますが可愛らしい限りです。
フレドリカは・・・どうしたいのか現時点では良く分かりませんが、所期の目的に変化の兆しが見えなくもありませんね^^
トール達と敵対関係にある相手の中にも、きゅんきゅんする思いを感じ取ることができます。
敵対関係・・・と書きましたが、完全な敵対関係・・・という感じではありません。
その辺りの微妙なさじ加減は、是非本編をご覧頂き感じ取って欲しいと思います。

物語の終盤・・・トール達の目的とは別の次元で蠢く陰謀に巻き込まれる形で超大型兵器が登場します。
その大きさはたくさんの人間が乗っても余りあるほど・・・
その兵器の中でも戦いは続きます・・・色んなことが一気に起こるので、目を離す隙もありません・・・
結果的にその戦いも終焉を迎えますが・・・爪痕はあまりに大きいものでした。

こうして1期目のチャイカの旅は終幕するのですが・・・既に2期の製作が決まっていて、それが何と今秋放送とのこと・・・これは喜ばずにはいられません^^

1期12話のこの作品ですが、結果的に分割2クールの作品になりそうです^^
トール達と敵対する相手・・・でもどこか憎めない一面を持つ人達と、今後トール達がどの様な物語を紡いでいくのか、凄く楽しみです♪

投稿 : 2024/11/02
♥ : 35
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