2024年度の下ネタおすすめアニメランキング 4

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2024年度の下ネタ成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年02月19日の時点で一番の2024年度の下ネタおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

74.3 1 2024年度の下ネタアニメランキング1位
機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(アニメ映画)

2024年1月26日
★★★★★ 4.1 (82)
294人が棚に入れました
C.E.75、戦いはまだ続いていた。
独立運動、ブルーコスモスによる侵攻……
事態を沈静化するべく、ラクスを初代総裁とする
世界平和監視機構・コンパスが創設され、
キラたちはその一員として各地の戦闘に介入する。
そんな折、新興国ファウンデーションから、
ブルーコスモス本拠地への合同作戦を提案される。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

とても楽しい劇場版『クロスアンジュ』?でしたw(※錯乱してますがw褒め言葉です)

【物語 4.0点】
諸々、輪廻する宿命を愛とネタ方面に突き抜けて自由を掴みに行く快(怪)作

前作『~DESTINY』の二年後の世界を舞台にした新作劇場版。

内容は著しくファン向け。
かつて宇宙世紀の『ガンダム』サーガを締めくくった『逆シャア』同様、
事前の振り返り説明等も一切無く、いきなり状況が開始され、
予習復習は推奨ではなく大前提。

その上で、複雑な政治的駆け引きも含めて、一見しただけでは完全理解が困難な程の情報量を詰め込む。
さらには、やっぱり不可能を可能にするあの男のディフェンスや、
“100発100外し”の艦隊が演出する匿っていたわけじゃないアピールをするオーブの政治茶番劇など、
前作から20年待ったファン向けに小ネタも多数仕込み、回収のための周回鑑賞へと誘う。
(以上のことから劇場版『ガンダム』の興行収入記録更新はかなり濃厚だと思います。初日、劇場もほぼ満席でしたし。)


サブタイトル『~FREEDOM』には、2つの意味が内包されていると思われます。

一つは主人公キラ・ヤマトらが背負った果てしない戦いの輪廻という宿命からの脱却。
前作で、戦争で疲弊した世界を統治する案としては正論だったデュランダル議長のデスティニープランを、
勢いで打ち捨てた是非への葛藤は今シナリオでも軸となります。

もう一つは『SEED』シリーズが“21世紀のファーストガンダム”として背負った『ガンダム』シリーズ再生産・再消費の宿命からの解放。
前作『~DESTINY』でもザクが配備され、グフだのジェットストリームアタックだのが復活。
加えて今回はギャンだのゲルググだの。
挙げ句、{netabare} アスラン専用の赤いズゴック(しかも{netabare} 宇宙戦対応w{/netabare} ){/netabare} だの宇宙世紀のMSが多数リバイバル。
富野御大がどれほど嘆こうとも「人は忘れる、そして繰り返す」『ガンダム』も繰り返すw


これらの宿命に従うならば主人公・キラ・ヤマトの運命も『逆シャア』と同じ道を辿る。
すなわち、{netabare} 変わらない人類への諦観を囁くCV.池田 秀一さんに引き寄せられて、
現世から虹の彼方にでも旅立つ他ない。{/netabare}

ただキラにはララァを引きずっていたアムロ・レイらとは異なり、愛しのラクスがまだいる。

この点からも、ラクスに関する過去と設定追加と、彼女の強い意志の発現によるヒロイン覚醒から、
絡まった輪廻の打破を図るのは必然だったと私は捉えています。


が、にしても本作のラブは想定以上にドロドロw
クライマックスのバトルで花開いたネタは百花繚乱でハチャメチャでしたw

でも、そう言えば『SEED』ってえげつない戦争と平和に関する思索の材料だけでなく、
ラブやネタも多数提供して楽しませてくれたシリーズでした。

大体、キラみたいに眉間にシワを寄せて、根詰めて世界の行く末について苦悩したって、
初代『ガンダム』以来の鬱シナリオの引力からは逃れられないでしょうし。

よって非合理なロマンスや笑いありで、合理的に世界変革を叫ぶ黒幕をいなす本シナリオ。
私は是としたいです。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・サンライズ

『SEED』本編シリーズ初。終始、崩れる心配がない作画が実現。

多種多様な武装が乱舞するモビルスーツ&艦隊戦で作画カロリーを大量消費しても、
日常場面のソースが枯渇することはなく、
二人の時間が中々作れないキラやラクスなどキャラ心情も好表現。

ド派手なモビルスーツ戦よりも熱かったのが、
{netabare} ラクスを寝取られた!?といじけるキラと、そんなキラ“修正”してやると殴りかかるアスランとの肉弾戦{/netabare}
という点からして人間ドラマへの作画の寄与度は上々でした。

ラクス様が愛情込めて作った手料理も飯テロレベルで再現。
キラも仕事ばっかりしてないで早く帰りなさいと言ってやりたくなりますw


20年を経てさらに加速した表現萎縮も意に介さず?
大量破壊兵器により虫けらのようにジェノサイドされる人体破壊描写など、
グロの踏み込みも相変わらず。

裸のヒロインのイメージが心の支えになる演出や、
{netabare} ヒルダ姐さんに無自覚にラッキースケベを働いてしまうシン{/netabare} など、
エロ方面でも時代の空気を読まない姿勢は嬉しかったですw


【キャラ 4.0点】
キラとラクスの愛が突破口。
となれば立ちはだかる黒幕には恋のライバルも担ってもらうのが必然?
というわけでラスボスの新興国・ファウンデーション宰相・オルフェは、
(※核心的ネタバレ){netabare} ラクスと対となって人類を導くよう生成されたコーディネーターを超える種“アコード”{/netabare} 云々などという、
宿命の寝取り属性を装備してキラの前に立ちはだかる。

彼の言動と、欲しても手に入らない愛を渇望して足掻く末路を見ていて私は、
『SEED』シリーズの福田 己津央監督が2014年にクリエイティブプロデューサーなどとして関わった、
B級アニメ『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』のエンブリヲ様を思い出して笑い堪えるのに必死でしたw

『クロアン』観てる当時は私も、福田監督もこんなフリーダムもどきの機体も出て来る“汚いプリキュア”で道草食ってないで、
早く劇場版『SEED』作って下さいよ~と愚痴りつつ、いいぞもっとやれ(笑)と笑って楽しんでましたがw

今にして思えば福田氏も『クロアン』で汚いとは言え、愛とロボットに関与してひと叩きしたことが、
『~FREEDOM』にも生かされたのでは?と邪推します。

本作のラブとネタを見た『ガンダム』ファンの方々の中には、
もっと真面目にやりなさいと反感を覚える方もいらっしゃるかもしれません。
ですが『クロアン』の洗礼受けた私にとっては許容範囲。
むしろ『クロアン』観てなかったら私も本作と折り合えたかどうか自信ありませんw

{netabare} ぴっちり白スーツで出撃した{/netabare} ラクスの尻に欲情したあなたや、
寝取り型ラスボスの無様な芸当に興味を持ったあなたや、
『Z』のエマVSレコア戦も彷彿とさせるルナマリアVSアグネスの恋愛男性観も交えた激闘を目撃して女って怖くて面白いと色めきだったあなた。
『クロアン』もご覧になっては如何でしょうかw


敢闘賞をあげたいのはシン・アスカ。
前作の主人公交代劇の屈辱そのままに本作でも序盤は、
相変わらず何も分かってないガキンチョぶりでルナマリアにも呆れられていましたがw
終盤では何も考えていない、それでいて闇も深いからこそ、
{netabare} 精神に干渉するブラックナイトの攻撃を無効化する{/netabare} 最凶メンタル戦士として汚名返上の大活躍♪
{netabare} ルナマリアに死ぬ程ぶたれたってw{/netabare} シンはヒーローです。

同じく『~DESTINY』では散々な目に遭ったアスランも面目躍如。
全体に弱さを曝け出して株を下げたキラを挽回した周囲が支えるキャラ相関でした。


【声優 4.0点】
カガリ役の進藤 尚美さんから森 なな子さんへのキャスト変更。
本シリーズはこれまでもニコル、アイシャ、ラスティなど本編から総集編で声優が変わった事例はありましたが、
メインどころの変更は初めてで私も衝撃を受けました。

「物事には裏と表があるんだ」と修羅場をくぐって来たカガリを深く理解していないと雰囲気が出せないセリフに関しても、後継した森さんはしっかりと対応できていたと思います。


ファウンデーション王国の首魁・アウラ役には田村 ゆかりさん。
幼女の皮を被った化け物を演じさせたら彼女の右に出る者はいませんねw
例えファウンデーションは滅びても王国は永久に不滅です。
実はこのキャスティングも福田監督と『クロスアンジュ』のヒルダ役での信頼からだったそうで。
深い因縁を感じますw


ラクス・クライン役の田中 理恵さんは、これまでのシリーズでも、
戦争や平和について人々に語りかけるセリフが多かったのですが、
本作ではスクリーンを越えて我々に愛についてナレーション同等に語りかけて来ます。
{netabare} 愛の反対は憎悪ではなく無関心。{/netabare}
同意できてもできなくても課題として傾聴したい所です。


【音楽 4.0点】
主題歌を一任された西川 貴教さんが楽曲提供を依頼したのは小室 哲哉氏。
かつてTMNの一員として『逆シャア』のEDを締めた小室氏がというのも宿命を感じます。

完成した主題歌「FREEDOM」は時代に逆行したコテコテの小室節。
いきなりサビでキャッチーな短尺の曲をリスナーの耳に流し込むトレンドには目もくれず、
1分間ジックリとイントロで助走を付けて、テクノサウンドとギターソロの融合、
アンチにいくら叩かれてもやめなかった小室氏自身による男声コーラスなど、
旧世紀に消費し尽くされたTKサウンドを時代の空気を読まずに投げつけて来る。

私はTKサウンド、特に売れていた時代よりも時代と折り合いを欠いてもがいていた頃のサウンドが大好物なので、本曲はどストライクでしたが、
好き嫌いはハッキリと分かれると思います。

ただ、この時代と齟齬(そご)をきたしている曲風は、
冒頭、同じく理想通り行かない時代との間で苦闘するキラのカットにはマッチしていたと感じました。


その他、EDには梶浦 由記氏✕石川智晶氏のユニット・See-Sawが19年ぶりに復活しラブバラード「去り際のロマンティックス」を提供。
会いたい気持ちが昂ぶる場面では中島 美嘉さん歌唱のバラード曲も挿入される。
引き続き劇伴を担当した佐橋 俊彦氏は優雅なピアノやストリングスも交えて修羅場にも対応しつつ、
随所に過去作のテーマ曲のイントロも散りばめる。

そして何よりぶち上がるのがクライマックスで帰って来た{netabare} T.M.Revolution「Meteor -ミーティア-」{/netabare}
総じて音楽も20年待ってくれたファンへのご褒美が嬉しい楽曲構成。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 21
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

サブスクではアラが目立ちますが、ファン感謝祭として堪能できました。

アマプラで再視聴しました。

 思ってた以上にご都合主義の内容だし、作画もなんか違和感あるしで、ひどい映画だなあ、と思いました。

 そして、全編サービス精神にあふれた作品で、ギャグもキレがある作品だと改めて思いました。つまり、これは20年越しのシードシリーズのファン感謝祭なのでしょう。

 ガンダムという名前で言えば本来的なテーマ性とかキャラの成長とか戦争と企業みたいな話とはかけ離れていますが、お祭りと考えればこれほど出来のいいお祭りはありません。

 ラクスもアスランも最高ですね。ラクスが料理しているシーンのボリュームを見ただけで爆笑してしまいました。アスランとキラの喧嘩?わからせ?のシーンも最高でしたね。もちろんズゴックは冷静な気持ちでは見られません。

 そのほかルナマリアとマリューは本当に良かった。シンがルナマリアにボコられるシーンも良かったです。マリューは相変わらずカッコイイですけど、ムウに抱きつくシーンが良かったです。

 そう、なにか全部ギャグなんですけど、不思議なカタルシスがあるんですよね。ある意味でこれでシードは卒業か?という慰霊祭のようなイメージもあります。しかし、シンエヴァのようなもったいぶった感じでも突き放された感じもなく、いつまでもシードを愛していられるような終わりでした。

 もし、続編が作られるとしたらどんな描き方をしても難しいと思いますが、全部なかったことにしても洒落になるかもしれません。


 ということで、評価は変える必要はありませんが、劇場で見たときの映像的な迫力や、久しぶりのシードに感動した気持ちとは違いますが、改めて本作のコンセプトに触れた感じでした。

 

以下 劇場視聴時のレビュー

ルナマリア最高だけど、人妻パワーの勝ち?ファン以外非推奨。

 ああ、シードだったなあ…というのが感想です。要するに内容は無いです。一応、愛だと差別だの僕は無力だ的な何かはありますが、それはシードっぽい何かの為の味付けだと思ってください。
 シードということで遺伝子云々とかありますけどね。そこまでやっちゃうとお話の為のお話という感じです。

 したがって、はっきり言えば、ガンダムシード、ディスティニーを肯定的にとらえているファンじゃないとお勧めはしません。内容的には酷評の嵐でしょう。
 ですが、逆にファンなら最高に「面白い」です。感動とか感心ではないです。これはスタッフが意図的に面白く作っていると思います。なつかしさもありますね。

 そして、TV版と同じく設定とかモビルスーツとしてのガンダムは私にとってはどうでもいいですね。やはり「女」の描き方が本当に面白かった。

 やはり最高なのはルナマリアです。もう…こうやって思い出しただけでニヤニヤが止まりません。ルナマリアの開き直りというか女の強さというか…ぜひルナマリアの日常をスピンオフでやって欲しいなあ。そして、TV版のルナマリアの役目を新キャラのアグネスが引き受けます。この2人が本当に良かった。
 なお、この2人の関係はスカートで読み取れます。ルナマリアがフレアミニからタイトミニへ。どっちにしてもミニなのがたまりません。そしてアグネスがフレアミニです。ここは意図していると思います。

 で、カッコイイのはマリューラミアスですね。中盤から終盤までは主役級でした。特にセリフと声がカッコイイんですよね。

 ラクスは唇ぽってりで人妻感がありました。話としてはNTR?まあ、その辺はまだ開示しない方がいいですね。しかし、この人は駄目女だな…と思っていたら最後の人妻パワー…{netabare} ラブラブ石破天驚拳がでるのかと思いました。そして、あの痴女パイロットスーツ最高でした。亡国のアキトでレイラがロケットに乗るときのエロスーツに似てます。 {/netabare}さすがサンライズ。

 で、シンとアスランって女関係ってどうなってるんでしたっけ?そこでそんな事思っちゃうんだ?という場面がありましたけど…そこもちょっと笑ってしまいます。アスランの搭乗機…そして…がまた笑えます。

 で、キラはどうでもいいです。

 という感じで女性たちを愛でつつ、不遇キャラシンとアスランの活躍を見る作品でした。

 CGキャラはやはり違和感はなくはないですが、かなり緩和されている感じはします。ですがやはり劇場版は手書きでやって欲しいかな。

 戦闘シーンの迫力はすごいですが、モビルスーツ戦よりもマリューの戦艦での戦いが素晴らしかったです。

 声優さんはこの作品は本当にいいなあ…特にルナマリアとマリューの2人は声優さんの魅力も大きいかも。

 2回目迷いますね。正直「デデデデ」の予告編の方がすごかった気がしますし、私は特典にはまったく興味ないですが、ルナマリア…もう1回だけ見たいかな。
 見るなら劇場ですね。小さい画面で落ち着いてみるとアラしか感じないと思います。劇場でごまかされるのがいいアニメでした。

 画面比がスクリーンの端まで広がるサイズではなく、モニターと同じ16:9だと思いますので前の方で見た方がいいかも。


 客観的には点数は低いですが、シードファンなら損はないと思います。私は初日に行ってよかったと感じています。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 15

フェイルン さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

世界に絶対的な敵は居ない、相対的な敵が居るだけである

『機動戦士ガンダムSEED』シリーズ最新作にして完結編にあたる劇場アニメ作品。
ガンダムという大きなシリーズの中の、ガンダムSEEDシリーズのナンバリングタイトルでいうところの3番目。シリーズ物の中のシリーズ物としてはまずまず評価出来る内容だ。

①ガンダムSEED
②ガンダムSEED DESTINY
③ガンダムSEED FREEDOM(本作)

という流れだが、戦争が相変わらず起こっているところから始まる。



以下、ネタバレあり

分かりやすいSEEDファン向けですね。今後のガンダムコンテンツが続くであろうなモビルスーツ辺りに追加要素てんこ盛りな内容。
画面の解像度は上がっているので、あまり観たくないものも見せられて胸草悪くなる部分もあるので中盤あたりまでややフラストレーション溜まります。

反戦を唄っているように思えるが、力を使ってしまう。
結局の所、愛の有無の違いはあるものの、理解出来ない相手は絶対的な敵で無くとも滅ぼすという解決策は変わらない。

「世界に絶対的な敵は居ない、相対的な敵が居るだけである。」
「絶対的かつ統一された正義の観念が存在しない為、人は異なる正義を持って争ってしまう。」

まあ、これだ。人類という生き物は愚かで、増える程に縄張り争いをする生き物なのだろう。他人の恋路を邪魔する者は2度とせんように殺しておくとか容赦ないね。NTRの恨みって恐いですね。

本作はエンターテイメントとしては浮き沈みがあり面白みがある。その一方、既存のシリーズのアップデートとも取れるような展開であり、良くも悪くも本作は「SEEDシリーズ」だ。今までやや日陰寄りだったキャラクターもアップデートされていてその辺りは楽しめた。

個人的に、アスランは格好良かったかな。キラはたまには殴られて良いと思うよ。
既存との唇の違いは年月の経過による成長の証だと思いますね。

当然の事ながら種割れもあるのだが、もはやその辺にギャグを混ぜてくるあがり笑ってしまった。まあ、自分はそういうのもたまには好きだけど、人それぞれだしバランスが難しいかもね。

スポンサーやユーザーを喜ばせるようなモビルスーツのアップデートやら追加要素はてんこ盛り。
加えて、キャラクターの心情の浮き沈みやら揺らぎは、同人関連で新たな妄想のエサである。

次は頼みますから、生きてるうちに「閃光のハサウェイ」を劇場で観られるように完結させてください。
頼んます。

★視聴履歴
2024/1/26(金) TOHOシネマズららぽーと船橋 スクリーン4(TCX+Dolby ATMOS)ベストポジションで鑑賞済み。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 4

67.3 2 2024年度の下ネタアニメランキング2位
村井の恋(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (42)
136人が棚に入れました
様子のおかしい男子高校生・村井は担任の田中先生に恋をしている。 しかし一方の田中は乙女ゲームの推しキャラクター「春夏秋冬(ヒトトセ)」に恋をしている。 そんなことはつゆ知らず、田中に告白をする村井だったが、「黒髪ロン毛は恋愛対象外」と一蹴されてしまうーーところが翌日、髪型を一新して現れた村井は田中の”推しキャラ”そのものの姿となっていた。 激しく動揺する田中と猛烈にアプローチをし続ける村井、果たしてこのおかしな恋の行方はどうなっていくのか...!? 「次にくるマンガ大賞2019」Webマンガ部門で2位に輝いたエクストリーム胸きゅんラブコメ「村井の恋」が待望のアニメ化!
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ばん、ばん、ばん、ばん、ばん!

原作未読 全12話

高校生の村井が、あることで教師の田中に恋をします。そして、村井は告白をするが秒で振られてしまいますが、諦めない村井は、田中が乙女ゲームのオタクだと知り、その乙女ゲームに溺愛している主人公に村井は髪型を変えて主人公に寄せて何度もアタックをしていきます。はたして恋の成就は成るのか?友人やクラスメイト、他の先生たちも交えての恋愛をコミカルに描いたラブコメ作品です。

結構、性格が滅茶苦茶なキャラが多いですねw

田中はいつも敬語で話してくるのですが、心の中のセリフは結構弾けていましたねw 流石のCV日笠陽子さんです。

村井も変わっていますが、友人たちも結構ズレた性格なので余りまわりを気にしていませんねw

{netabare}村井が何故田中を好きになったのかを終盤まで描かれていなかったため、ずっと不思議な感じがしました。{/netabare}

ずっとコミカルなシーンが多く、このまま終わるかと思いましたが、最後はきちんと伏線が回収されて締めてくれましたね。

OPは莉犬(すとぷり)さん、EDはヤバイTシャツ屋さんが歌っています。

最後に、作画はあまりいい方でありませんが、この作品には合っているように思えました。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 11

たナか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

2.5次元の誘惑(村井)あるいは日笠劇場

実写化もされたLINE漫画原作。
あからさまに低予算ながらしっかり面白い。

OPED・映像楽曲ともに勢いがあって良き。

自身の推しキャラにそっくりな村井に猛アタックされる高校教師田中。彼らを取り巻く愉快な一般人やらオタクやらと紡ぐ妄想純愛ドタバタラブコメ。口パク動画で枚数を減らしたぶんカット数を増やして勢いよく畳み掛けるテンポよいギャグ時空が心地よい。そのうえ日笠氏の怒涛のムッハー芸を畳み掛ける職人技のキレの良さ。エフェクトをピカピカ光らせてたりコマ数増やしてヌルヌル動かしたりCGをグリグリと回転させたりさせずとも面白いアニメは作れることを示してくれる秀作。抜けた作画だからこそのアニメならではの味わいが楽しめる。しかし30分枠だとやや冗長。メイン2人以外の出番が増えないとキツイかも。

02
低予算ながら引き算として成立、安っぽさも嫌味もない。

しかし話の内容的には特に新しさはないのであとはノリと勢いとの相性次第。次回以降周囲のキャラにも存在感が出せないとダレてくる一方だと思う。美少女アニメではないのでキャラの魅力ガー掘り下げガーなのかもしれないが、ぼざろ的な演出の良さは感じられると思う。ラブコメではあるが美少女アニメではない一般向けアニメ。

勢いと演出というかノリが全て。相性次第ではただの低予算アニメでしかないか。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 2

tomledoru さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

プレミア作品の扱いですが,その価値はあるんでしょうか?

原作とかが大変に評価が高くて、いわゆる「鳴り物入り」でアニメーションになった作品だと思います。

鑑賞できる環境が地上波ではなくて。ほかの動画配信サイトなどでも、プレミア扱いされていることが多くて、課金しないと見れないというサイトもあるようです。

BS日テレかなんかで確か、録画して見てますが,それほど、気合の入った作品とは思えませんでした。

今の高校生や、若い人たちが。どんな恋をするのか、私にはちょっと想像がつきませんが,年上の先生を好きになっても、それはそれで結構なことだと思います。「村井」には、彼なりのアプローチの仕方があって,そこは面白いです。

教師と生徒が恋に落ちて。問題になることがありますが。それは,どちらか片方が?下心があったり、いい加減だったりする場合だと,私はそう思っています。

私が知ってる限りで,周りの大人も公認が前提で,教師と生徒がひそかに付き合っていて,結婚できる年齢になってから籍をちゃんと入れて,真っ当に暮らしてるというカップルを結構知ってます。

歳が上とか下とか、そんなことは恋愛には関係ありません。人を好きになってしまえば。全てが許されるわけです。相手の魅力も。相手の欠点もすべて受け入れる。真剣な覚悟で付き合っていくのが恋です。

いかにも若い人に気に入ってもらえるようなアニメーションに仕上がっていますが,果たしてそれだけの値打ちがあるのかどうか。

かえって視聴率を下げてしまって。円盤も売れずに、半年経ったら忘れ去られるようなアニメになるような気がして。残念な気がします。

もっとオープンに。誰しもが見られるような設定であれば、きっと多くの人が楽しんで見られるアニメーションだと思うのですが。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 2

59.2 3 2024年度の下ネタアニメランキング3位
凍牌~裏レート麻雀闘牌録~(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★☆☆ 2.9 (27)
117人が棚に入れました
金、女、臓器。欲望蠢く裏レート雀荘を荒らし回る高校生の少年・ケイは、冷徹なる思考、冷艶なる打牌から、裏世界では“氷のK”と呼ばれ、自宅には少女を飼っていると噂される。

たナか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

イミテイション・コールド

ガワをさらっただけの完全劣化別物クソアニメでまいった
懐かしいので一応観るとは思うけど

懐かしいと思って調べたらまだ続いてたとは
思ってたより人気あったのねこれ

本編
・裏レート麻雀闘牌録 凍牌
 2006-2011 12巻

・麻雀死闘黙死譚 凍牌 〜人柱篇〜
 2011-2017 16巻

・麻雀死闘黙死譚 凍牌 〜ミナゴロシ篇〜
 2017-2021 10巻

主役交代
・凍牌 コールドガール
 2021ー連載中 7巻

スピンオフ
・牌王伝説ライオン
 2010-2013 4巻

・牌王血戦ライオン
 2016-2017 5巻

・麻闘伝 ぬえ
 2019-2020 2巻

高校生が裏社会麻雀で活躍、という擦られ古典麻雀マンガが今更アニメ化。ウリである闘牌描写のディティールや残虐胸糞要素がナーフされた完全劣化作品。令和アニメ必須パーツの金髪ロリ幼女も不撓不屈の猛者なので全くブヒれません。解説役のヤクザがちゃんとクソなところだけは原作準拠。ウシジマくんレベルのクソばかり。裏社会ものでも主人公サイドはいいヤクザが多すぎだからねえ。

スリルを求めた麻雀好きの少年がどのような地獄を経て「氷のケイ」と呼ばれるに至ったのかというキャラクター造形の導入や、片山作品には及ばないが細かいディティールの闘牌描写もまるまるカットしたガワだけの別物。展開の山場のみを繋げた構成なので役満!!裏ドラ!!のスーパープレイの応酬ばかりのバトルアニメ。


04
サクサクどころかダイジェスト

リャンメンは高め、リーチは一発、裏ドラは確定、捨て牌待ち牌も全て読み切るスーパープレイの連続。むこうぶちなの?哭きの竜なの?アカギなの?天牌みたいに地味ならアニメ化は無理だろうしなあ。リアリティのある闘牌麻雀漫画とトンチキ裏社会漫画がミックスされた絶妙なバランスが完全に崩壊してありがちな超人バトルになってしまってるがしゃーないのかな。

ちゃんと捨て牌を映すべき時に映してるのは原作通りで評価できる。でもここはアニメ的な調整で解説しないし一瞬だもんな。ジャンプとかなら「な…何ィッここでイーピンを捨てるだとォッ相手の捨て牌を見てみろッピンズが全くないッそれは相手がピンズを使って役を作っているからだッそれなのにここでピンズを捨てるなんてありえないッしかしここで勝負できるのがこの男ッそこに痺れる憧れるゥ」ってな長台詞で解説しちゃうものだけど、いちいちそれをしないのが大人が読む麻雀雑誌の漫画。しかしこれチャンピオンなのよねえ。

ハンタジョジョ鬼滅呪術フリーレン推しの子とか全部セリフで説明しちゃうのが売れるんだから、これもどうせここまで劣化させたのなら、いっそ全部のバトルを解説してアミナも完全な萌えキャラにすればよかったのに。

異物なはずの堂島サンが馴染み過ぎてるトンチキ世界観に寄せられてしまった。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 2

レオン博士 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

麻雀の面白さが伝わらない

絵が古い感じでクセ強いしアニメの質も悪くて、内容で勝負する本格的な麻雀アニメかな?と思ったら全然麻雀の面白さを伝えられてなくて残念
意味もなくお下品な下ネタ入れてくるのもモヤっとする

カイジを麻雀限定にして雑にした感じで、麻雀で裏社会のヤバい人達と渡り歩くんだけど、相手は卑怯な手を使ってきました、主人公は相手の手口を見抜きました、主人公は奇跡のような上がりで逆転しましたってだけの中身がない話が続くので断念

対局の様子は雑、主人公と対局相手の牌の状況よくわからない状態で、ツモった、上がった、ドラのった、四暗刻単騎、七対子、〇〇万円って結果だけが提示されます
麻雀って結果じゃなくて途中の駆け引きが楽しいのでしょう?
咲もメチャクチャだけど、特殊能力を使ってくることを前提にした駆け引きを描いていて面白かったけど、これは駆け引きの結果だけが知らされて、麻雀の一番面白い部分がカットされてる
出てくる結果も、当たり前みたいに国士無双とか四暗刻とか連発するし、奇跡みたいなツモで逆転したりと現実感がない
どうせオカルトみたいな結果になるなら咲でよくない?

麻雀のルールわかってること前提でパーソー、チャンタとか麻雀の専門用語当たり前に連発して話を進めていくので麻雀知らない人には不親切

主題歌はOPもEDも良かった

投稿 : 2025/02/15
♥ : 9

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

普通の麻雀漫画って印象を持ってしまいましたね

これを見た時、「なんか普通の麻雀漫画がアニメ化するのは珍しいな」と思ってしまいました。

いや、咲、哲也、アカギとか、結構アニメ化しているんで、別に麻雀漫画はアニメ化しない、と言っているわけではないです。

でもまあ、咲なんてのは顕著ですが麻雀以上に魅力的な、盛り上がる部分があって、普通じゃない麻雀漫画だったらアニメ化すると思っています。

でも、近代麻雀とかで麻雀漫画ってのは一大ジャンルでたくさんある印象なんですが、殆どアニメ化とかしないじゃないですか。

だから、「普通の麻雀漫画はアニメ化しない。普通じゃない麻雀漫画はアニメ化する」という印象なのでした。

で、本作は普通側だと感じたので、珍しいと思ったのでした。

普通と普通じゃないかは…。
何でしょうね。プラスアルファの強烈な魅力があるかどうかでしょうか。
主人公がどういう奴でどういう部分が面白くて応援できるのか。
ですかね。

まあ、麻雀の面白さとかを見せられても別によくわからんので、それ以外のキャラの魅力とかが必要だってことですよ。

というわけでまあ…
一話切りですね。特に好きなジャンルではなく、それ以上の魅力も感じられませんでした。

本当に相手が凍りついて死んだりすれば見たかもしれません。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 0

67.6 4 2024年度の下ネタアニメランキング4位
ふれる。(アニメ映画)

2024年10月4日
★★★★☆ 3.5 (16)
59人が棚に入れました
同じ島で育った幼なじみの秋と諒と優太は、東京の高田馬場で共同生活を始め、20歳になっても親友同士。それは趣味も個性も違う彼らを、島から連れてきた不思議な生き物「ふれる」がテレパシーのような力で結びつけていたから。彼らは身体に触れてお互いの心の声を聴いていたが、ある事件をきっかけに聴こえなくなる。「ふれる」に隠されたもう一つの力が徐々に明らかになり、3人の友情は大きく揺れ動く。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

私にとっては地味にフィフスインパクト

【物語 4.0点】
監督・長井 龍雪氏、脚本・岡田 麿里氏、
キャラクターデザイン・総作画監督・田中 将賀氏。

『あの花』など秩父を舞台にした青春三部作を終えた同チームが、
次に挑んだのは、東京の古民家でルームシェアする20歳の男女5人が織り成す人間ドラマ。

孤島の不思議生物“ふれる”の力により、互いの心が読めるようになった男子3人。

不思議生物“ふれる”はSNSをキャラクター化した側面もあるでしょうか。
心の声を波風立てないように取捨選択して、わざわざ口に出して、相手の腹を探る。
リアルの面倒なコミュニケーションの手順をすっ飛ばして、
男子3人が心の声で繋がって友情を育めてしまう。

しかも“ふれる”は(※核心的ネタバレ){netabare} 生活が逼迫した孤島でのギスギスしがちな人間関係の円滑化のため、心の声から火種になりそうな要素を自動的に除去する能力を有する。
“ふれる”を介した人間同士は真っ白な信頼の置ける存在と安心できてしまう。
いわば自動ミュート&ブロック機能付きの{/netabare} 超高性能&余計なお世話なSNS媒体。

“ふれる”が便利過ぎて、男子3人は、狭いフィルターバブルの中に閉じこもりがち。
本作に登場する3人以外の他者は、平気で猫を被るし嘘も付く、目的のためなら打算で他人を利用する。
腹の内では何考えているか分からない。一般社会における“普通の人間”たち。
リアルの人間関係の怖さの好表現により、“ふれる”に依存していたい男子3人の尻込みに説得力を持たせています。

そんな男子3人の元に、“ふれる”なんかに頼らずに友情を築いて来た幼馴染の女子2人、秋の空の女心が来訪。
年頃の男女が、ひとつ屋根の下で、混ざり合うことで、恋の予感も醸される中、
“ふれる”を介した3人の関係性にも変化が、便利な“ふれる”に頼り続けて来たしっぺ返しが訪れる。


終盤には“ふれる”の機能の核心に迫るファンタジー展開もありますが、
主軸はリアルで他者と関わる憂鬱さを描いた、
胃もたれしそうな人間ドラマ。

展開は地味だったはずなのに、私は結構惹き込まれました。


【作画 4.5点】
アニメーション制作は『空青』からこの座組と関わっているCloverWorksが続投。

メインの男子3人の表面上の関係性は“ふれる”を介して明快に説明される。
が、それ以外の人間関係については、例えば意味深な表情から、読み解く労力を、
鑑賞者の側も要求されます。

本音を示唆する表情描写という要求にも同スタジオは流石の解答。
取り扱いに難儀するリアルの他者の気持ち悪さが作画でも詳述されており、私も冷や汗をかきました。

料理の作画、プロップデザインを通じたルームシェアの生活感の変化も味でした。
女子2人が加わると、洗面所に歯ブラシが増え、台所に従来レパートリーになかった新たな調味料が加わる。
その過程が何かエロかったですw

この感度で、小物や、男女の生活ルールにまつわるシチュエーションの変化なども捉えると、
説明セリフなど無くとも、恋愛の進展なんかが、ちゃんとアンテナに引っかかって来る。
終始とても読み解きがいのある背景、作画でした。


不思議生物“ふれる”。
トゲをワサワサと震わせながら、動き回る“ふれる”の挙動には、
セリフがない生物とは思えないほどの存在感はありました。
恋愛の波動を媒介したら赤面する様子も愛らしかったです。

ただ、田中 将賀氏が最初に書いた一発で、制作チームの内輪であっさり決まったと言う、
黄色いハリネズミみたいな“ふれる”のキャラデザ。
私はもっと各方面と突き合わせて試行錯誤して、
“ふれる”自体が鑑賞動機になり得る位のマスコット性を追求して欲しかったかなと、
売れ残った“ふれる”ピンズセットを眺めて思いました。


【キャラ 4.0点】
小野田 秋
BARでアルバイトする長身男子。よく鴨居に頭をぶつけている。
両親不仲な家庭環境のギスギスから、口に出して伝えることに徒労感を覚える生い立ち。
他者と仲良くなりたいと思っていても、口より先に手が出てしまう典型的なヘッジホッグジレンマ。
喋りたくないけど繋がりたい。その想いが“ふれる”を呼び寄せる。

祖父江 諒
体育会系な不動産屋で叱り飛ばされる新人サラリーマン。
何とかなるさという感じで3人の関係性を見守る兄貴分なムードメーカーだが、
その軽さがクレームや人間関係トラブルを招くことも。

井ノ原 優太
デザイナー志望の専門学校生。
口に出して伝えるのも面倒だが、手も出せずに卑屈になってしまう。
秋とは違ったタイプのこじらせボッチ気質。

以上のメイン3人に、
姉御肌の樹里さんと、八方美人なトラブル引き寄せ気質の奈南(なな)さんが、関わってトライアングルなどを絡めて来る構図。


“ふれる”バブル内の人間以外は腹の底が読めないのは上述の通りですが、
それ以上に読めないのは人々を媒介してきた“ふれる”の真意。
登場人物の本音は、言葉にすることで概ね解答されますが、
“ふれる”は無口なので、行動については、最後まで鑑賞者の想像に委ねられる形。

ここでどれだけ“ふれる”含めて感情移入できるかが、終盤ファンタジー局面での感動度を左右しますが、
私は少しは言ってくれなきゃ分からないのでイマイチ感動できず。
この辺りが、人間のみならキャラ4.5点だった評点が4.0点に落ち着いた理由です。


【声優 3.5点】
主演・小野田 秋役・キンプリ・永瀬 廉さん。
祖父江 諒役・俳優・坂東 龍汰さん。
井ノ原 優太役・俳優・前田 拳太郎さん。

メイン男子3人のキャストは若手俳優、タレントをオーディション選出。
永瀬さんは映画『ドラえもん のび太と空の理想郷』でアフレコ経験もあり。
近年、若手俳優らを選りすぐると、自分は声優にも憧れていました、
秩父三部作も観てましたとアニメに理解がある才能が集うので確率が高い。

演技はややたどたどしい面もありましたが、
前向きな姿勢が3人の掛け合いからも伝わって来たのでそこは好感しました。

もっともタレント俳優キャスト陣の中で一番良い味出していたのは、
メイン3人の小学校時代の担任・脇田役の皆川 猿時さんの呑んだくれ演技でしたが。


一方で、樹里役には白石 晴香さん、奈南役には石見 舞菜香さん。
男子3人と交錯する女子2人には実力者声優を配する。
普段なら実力差が引っかかる所ですが、
本作は男子より女子の方が一枚上手なので不思議と違和感は少なめでした。

脇で最近もP王国・異端審問官として活躍されている津田 健次郎さんも登場。
お馴染みのネットリボイスで(※核心的ネタバレ){netabare} ビ◯チ{/netabare} とか言わせちゃイケマセンw(一応褒め言葉のつもりですw)


人気タレント俳優陣をメインキャストにすることで、
朝の情報番組でも取り上げられ、まずまずの上映館数と、
私が行った映画館では1番スクリーンもおさえることができた本作。
が、公開初週日曜の席はガラガラ……。

こんなことならキャスト全員アニメ声優でも変わらなかったのでは?
ちょっと親しげにおしゃべりできたからって樹里さんも、奈南さんも
すぐに次の段階に進める程、人間関係は単純ではありませんし、
イケメンアイドルや俳優でホイホイ客が釣れるほど興行は簡単ではありません。
女子はそんなに甘くないと思います。

やはりこのキャスト布陣はベストではないとの私の邪念は消えずこの評点。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は横山 克氏とTeddyLoid氏。
最近の横山氏はピアノ、ストリングス、エレクトロの中でも、
エレクトロ成分アレンジへの傾倒が目立つ印象ですが本作でも同様。
今回は電子サウンドを得意とするTeddyLoid氏と再び絡み、
渋い人間ドラマとは裏腹に、サウンドは意外と気分爽快。

EDはYOASOBI「モノトーン」で初の劇場アニメ主題歌を担当。
今回も脚本・岡田麿里氏書き下ろしの“原作小説”「ふれる。の、前夜」から
歌詞を書き起こしているため作品解像度は上々。

この原作小説、HPでボイスドラマ配信されているので、
本編ではダイジェストされた学生時代の男子3人、
優太が急激に太って、また元に戻った経緯などを知りたい方は、
一聴されてみてはいかがでしょうか。


【余談】
20歳の男子3人メインのビジュアルに今ひとつ鑑賞欲求が湧いてこなかった俺氏。
引っかかったのが“ふれる”の刺々しいデザイン。
これTVアニメ版『エヴァンゲリオン』でも登場したヘッジホッグジレンマ(ハリネズミのジレンマ)を具現化したような風貌だな。
それで気になって劇場に足を運んだ次第。

『エヴァ』は数次に亘るインパクトの末、
大人になったシンジ君が他者との関係に向き合う覚悟が決まっていくお話でしたが。
大人になり切れない自分にはシンジ君に取り残された感も抱えていまして(苦笑)

そんな私にとって完全に分かり合えない他者の気持ち悪さや、
他者との心の境界が無くなる恐怖などに、改めて向き合った本作は、
東京の一角、相当、小規模ながらフィフスインパクトだったのかなとも感じました。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 10

あと さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

人は1人では生きていけない、それでも1人で生きていく

 「超平和バスターズ」最新作。今まで思春期の男女関係の衝突やすれ違いを描いてきた岡田麿里さんが描く青年期に変化する人間関係と心の触れ合いのヒューマンドラマ。主人公秋くんが察しの悪いコミュ障で人に触れ合うことが苦手ながら寂しさを嫌う、という現代の若者らしい設定。されどイケメン。タイトルにもあるふれる。という可愛い謎生物によって秘密を共有しながら相手に自分の心を伝えられる能力で男3人組の仲を強固にし、田舎の島から上京し新生活を始め、環境や人間関係、やりたいことが変わってくる変化の過程が丁寧に描かれる。ファンタジーを生かした設定や生々しい会話をするキャラクターたち、コミュ障故になかなか表現もままならず言いたいことも伝えられず、何をやっても上手くいかない生活が続き衝突の末、絶望的な状況にまで陥る。ここまでストレスを溜めるのも今までないが、あくまでこの主人公たちの衝突はふれる。により起こるものというのも面白い。
 作品自体は田中将賀さんのいつものキャラクターデザインで非常に見覚えがある絵なのだが、キャラに魅力がないというか、可愛いキャラがいないのは女性向けなのかとも思うが、それであっても女性キャラの性格が悪い意味でいい感じ(見ればわかります)なのはちょっとキツいんじゃないのか。終盤にかける盛り上がりは新海誠風味なんだけど、あくまでローファンタジーでエンタメ映画にはならないところはあった。岡田麿里さんの脚本は100点。これまた素晴らしい人間関係の衝突にどうにもならない苦悩。まとめ方もメッセージ性も上手く畳んだ印象だった。
 総評としては抜群に面白い映画では無いけど何か世界の見方が変わる映画だった。良作ではあるけど、まあおすすめはできないし、何度も見れるような映画でもない…。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 3
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