2021年度のヴェネツィアアニメ映画ランキング 1

あにこれの全ユーザーがアニメ映画の2021年度のヴェネツィア成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月23日の時点で一番の2021年度のヴェネツィアアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

77.3 1 2021年度のヴェネツィアアニメランキング1位
ARIA The BENEDIZIONE(アニメ映画)

2021年12月3日
★★★★★ 4.2 (62)
270人が棚に入れました
長い冬を迎えたネオ・ヴェネツィア。寒空の下、合同練習をしていたアイ、あずさ、アーニャの3人は、いつもと様子が違う晃の後をつけたのをきっかけに水先案内人ミュージアムを訪れることになりました。出迎えた館長の明日香は、姫屋の伝説的なウンディーネとして知られる晃の大先輩。二人は姫屋の創業時から大切に乗り継がれてきた1艘のゴンドラの継承者でもあるのですが、晃の話によると、次の乗り手として期待される藍華にはその気がないというのです。納得がいかないあずさは、どうしてなのか理由を探ろうとするのですが……。

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

努力を積み重ねる頑張り屋さん それが優秀な人の証

この映画はARIAのフィナーレです。
2005年にテレビ放映が開始されて16年。多くの視聴者の心を癒してきたARIA
それがついに終わりを迎えました。私達ARIAファンにとって、それは一つの時代の終わりを意味しています。
佐藤順一監督や制作を担当された皆様方、今までありがとうございます。そしてお疲れさまでした。


この映画は、藍華(あいか)と晃(あきら)の昔話が思い出として語られます。
この二人、実は似た者同士なのです。
二人とも、自分には才能がないことを知っていました。

才能がない人が学力・技術力を向上させるためにはどうすれば良いでしょうか?
その答は簡単です。
努力すればいいのです。努力を積み重ねれば良いのです。
但し、口で言うのは簡単ですが、それを毎日毎日実行するのは、相当の忍耐力が必要です。

そして、懸命に努力を重ねても、挫折しそうなときが必ずあります。
そんなとき…、助けてくれる人がいたら、心が救われます。頑張り続けることができます。
藍華は晃に,晃は藍華に、心を救われました。

年下の藍華には晃を助けた記憶がありません。でも、助けられた晃はしっかりと覚えています。
当人はほんの些細な出来事だと思っていても、それで救われる人はいるのです。


Openingは牧野由依さんの「エスペーロ」でした。
初めて聞く曲ですが、どこか懐かしい。まさにARIAらしい曲でした。
そして物語の最初から最後まで途切れることなく穏やかに流れるBGM
とても心が癒されます。

そしてEndingは、牧野由依さんの「ウンディーネ」
これはARIAの始まりの歌。もっとも思い出深い曲です。
きっと多くの人が「ウンディーネ」を聴きたかったはずです。

最初から最後まで、心が癒されます。

欲を言えば、最後は灯里が主人公で締めくくってほしかったです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 19
ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

剣と盾

本日はARIAの青のカーテンコールの第3幕を見て来ました。

ARIAシリーズはBlu-rayも夏に全て購入して予習をして初日の初回公開と2回目の公開の2度見ることにしました。
今回もTwitterで半券キャンペーンもするようですしARIAは何度見ても飽きませんし特典の色紙も可愛いから欲しかったしw

さて、物語は姫屋のアキラ&アイカペアが物語の軸となります。
原作でもアニメでも殆ど描かれてない。
アイカの昇格試験が明かされます。

そして、アイカは姫屋の次期当主でもあり歴史が1番深い観光協会の伝統ある姫屋を将来背負って立つ人間でもあります。
だから、彼女は当時その重荷に苦しめられた。

{netabare} アイカの母はアイカに姫屋を継いで欲しい訳じゃなくて、アイカには自分の道を進んで欲しかった。
でも、アリシアさんと出会いウンディーネに憧れウンディーネになる決意を母に伝える。{/netabare}

でも、成長して知っちゃった。
{netabare} なりたい気持ちだけではなれない事に。
アイカの母はクイーンと呼ばれる姫屋の総支配人……そして姫屋に所属するウンディーネ達に更にアキラさんを含む姫屋の歴代エース達。{/netabare}

そんな人々の中で揉まれたアイカは、自分の事を何も秀でた物がない粗悪品だと思ってしまう……
だから、悩んでしまう。

何故、悩むのかな?
{netabare} それを考えた時、アイカちゃんの中の悩みと考えが見えてきます。

1つは、彼女は姫屋の次期当主について凄く考えています。
姫屋の歴史の深さと重み。
姫屋がここまで大きくなったのはクイーンを初め沢山の人が姫屋の歴史に伝統や信頼に信用を積み重ねてきたわけです。
それだけで、凄く凄く凄い訳ですよね。

それを、ただ、産まれたら姫屋の一人娘だから、クイーンの娘だからって理由で自分が受け継いでいいのだろうか?

それをミドルスクール時代のアイカは、幼き頃の自分の発言と姫屋の次期当主って立場と向き合った。
真っ直ぐで真面目な彼女だから見えた現実だったのかな?って…… {/netabare}
この事に、この歳でしっかり向き合えるのは凄いと思います。


2つ目は、誰もアイカちゃんをアイカちゃんとして見なかった。
{netabare} 姫屋の娘だから優秀、クイーンの娘だから優秀、次期当主だから優秀って風にしか、多分誰も見なかった……だから簡単に優秀と言われたり期待されると心は傷ついて……重くて苦しくなってきちゃう……

周りの人も別に馬鹿にしたり嫌味で言ってる訳じゃない……でも肩書きで期待されて褒められても本人からしたら秀でた物もないし期待に答えられるかな?何を見て優秀だと言うのかな?って不平不満で負担になってしまう。 {/netabare}

だからこそ……現実から逃げ出した。
姫屋から……ウンディーネから……自分から……

{netabare} でも、アキラさんが、そんな彼女を見つけだしてアイカちゃんが納得出来るまで文句言わずに付き合ってくれる。

事情も聞いたりはしない。
静かに優しく、アイカちゃんが喋りたくなるまで、ただひたすらにゴンドラを漕ぎながら待っていてくれた。
話を始めると漕ぐのを辞めて目をしっかり見て聞いてくれる。
本当に優しくてカッコイイなぁ〜って思いました。
{/netabare}

昇格試験にはあんな事があったんですね。
{netabare} アイカちゃんの姫屋に認められたい訳じゃなくて、アキラさんに認めて貰いたいって凄く素敵な気持ちですよね。{/netabare}

次に、何故アイカが姫屋ではなく{netabare} アキラさんに認められたいかって、深く掘り下げると。
多分、アキラさんってアイカちゃんに接する時に姫屋の娘やクイーンの娘としてではなく、1番最初にアイカちゃんとして見てくれた人だったんだと思いました。
だから、アキラさんに認めて貰いたかった。 {/netabare}

そして、作中でも話してましたが、アリシアさんに見惚れてウンディーネを目指したけど……
{netabare} 彼女が見てきたのはアキラさんだからアキラさんに認めてもらいたい! {/netabare}
アキラさんは凄く嬉しかっただろうなぁ〜

アキラさんの昇格試験は難易度高めで、諦めてしまいます。
でも、アイカちゃんは気がついたのです。
これくらいで折れるくらいなら昇格した後の茨の道は歩けない事に。

アキラさんの{netabare} 「昇格試験……ちと難易度を高くしすぎたかな」ってセリフの後のアイカちゃんの顔は笑って居ました。
逆境でも笑えるくらいに成長したんだって思えました。 {/netabare}

この2点なが私が強くアイカちゃんの成長を強く感じたシーンでした。

{netabare} そして、昇格試験でアキラさんに勝利する。
この瞬間、私は……あぁ、そっか、アイカちゃんがアキラさんを超える日が来たんだ。と思いました。
プリマ昇格試験試験が、その一手目なんだと感じました。{/netabare}

この2人って凄く似てますよね。
努力家で頑張り屋だけど……他にも共通点がある気がします。
この2人は多分……もし、お互いに出会ってなければプリマになれなかったんだって思いました。

アキラさんは当時諦めかけていた時に幼いアイカちゃんに大切な気持ちに気付かせてもらえたから今のプリマとしてのアキラさんがいる

{netabare} アイカちゃんは家出をした時にアキラさんに見つけて貰えたから逃げ出さずにすんで今、プリマとして成長したんだって思いました。
アキラさんの走りながらの回想を見ながら、そう感じちゃいました。{/netabare}
本当に素敵な2人だと思います。

レジェンドゴンドラ……
姫屋創立から共に歩んできたゴンドラ。
歴代の姫屋の猛者達が乗り継いできた大切なゴンドラ……アイカが乗るのがいいと皆は言います。

それは、アイカが姫屋の次期当主と周りが認めているからです。
{netabare}でも、そのゴンドラには乗りたくないと言います。{/netabare}

私はアイカちゃんがゴンドラに乗らない理由に少し学ばされました。
{netabare} ただ、バトンを繋ぐだけじゃダメなんだと。
考えてみれば、バトンを中継するくらいなら誰にでも出来る……それは自分じゃなくても。

でも、バトンを渡された時にするべき事は、そこに自分が居た事を、自分の……自分だけのレジェンドを刻み込む事の大切さ。
だから、アイカちゃんはレジェンドゴンドラには乗らない……歴史が作った高みに乗るだけではなく、自分がそこから更なる高みへと姫屋を導く為に自分のレジェンドを始める為に…… {/netabare}


作中に出てきた。
「頑張り屋さんだから優秀」ってセリフいいですよね。
才能なんて有るに越したことはないですが、才能がなくても諦めずに頑張れば優秀になることだって出来る。

世の中、自分が優秀だなんて思える人は少ないかもしれません。
周りと比べてしまい自分はダメだと思ってしまう人も少なくはないかもしれません。

それでも、諦めずに頑張り続けたらアイカちゃんやアキラさんの様に頑張るから優秀な人になれるそんな気がするセリフではないでしょうか?
皆さんはどう感じましたか?

アイカちゃんは優秀だと言われる事に不安や負担を感じていました。
{netabare} でも、プリマになった後のアキラさんの「これだけ優秀なのに、とても頑張り屋さんだもんな」ってセリフに「それはちょっと違いますよ。頑張り屋さんだから優秀なんです」と返して居ました。
優秀って言葉を自分に言ってあげられるくらいに成長した{/netabare}彼女の姿がそこにありました。


さて、蒼のカーテンコール最終章との事ですが最後までよかったです。
ラストのエンディングが今までなら次への歩むアカリちゃん達の姿が描かれていましたが、今回は最終章だけあり歴代のARIAのシーンを振り返るような仕様になってます。
くぅ〜最終章なんだなぁ〜って実感した‪(͒ ⸝⸝•̥𖥦•̥⸝⸝)‬

そして、アカリちゃんの最後の言葉の{/netabare}「この街を作った人も携わった人も今はもう居ない……でもこの街はネオヴェネツィアであり続ける私達が居なくなっても」ってセリフも何だか切なくも感じるけど{/netabare}
「あぁ〜そうだよね」って納得しちゃう自分もいたりします‪(͒ ⸝⸝•̥𖥦•̥⸝⸝)‬

↑多分、アカリちゃんのセリフと違うところもあるかもです(*꒪꒫꒪)
うろ覚えな部分もありましてww

アキラさんについても最後に1つ。
私はARIAのキャラは一人一人が女性としての強さが輝いている部分があると思います。

例えるなら、アリシアさんが優しい女性でアテナさんなら美しい女性って感じで。
アキラさんなカッコイイ女性ってイメージがあります。

今作はアキラさんのカッコ良さが引き立っていましたね。
振る舞いが色々カッコよくて、何度か姫を守る騎士の様なナイトみたいだなぁ〜って感じました。
{netabare} アイカの剣となり盾となる。 {/netabare}
このセリフに凄く合うのがアキラさんだなぁ〜って感じました。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 15

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ん〜今回は普通にファンムービーかな?

 まさかのARIA新作第二弾。一発目のエンドロールで涙した後に特報が流れた時はひっくり返りそうになりましたが、今回は割とオーソドックスなファンムービーな感じでした。エンドロールなんか正にね。


 全体的には悪くないけど、少々まとまりを欠いていて、前作のように作品のテーマとストーリーが詩にまで高まり溶け合う瞬間はなかった。アイカのエピソードなら、それこそ過去のエピソードのがほんまえがった。特にアキラさんの四葉のクローバーの件とか最高。


 前作が良すぎだっただけで、普通に時間が空いた作品なんだからファン向けにこのくらいで良いのかもだが、ファンだからって安易に満足せんぞ!


 ところで、この流れなら次にトリとしてアカリの回をやらざるをえないだろうが、その辺どうなんやろ?。次こそ泣き虫セレナーデにして欲しいです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 9
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