ロボット工学で科学なおすすめアニメランキング 1

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65.2 1 ロボット工学で科学なアニメランキング1位
AIの遺電子(TVアニメ動画)

2023年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (140)
405人が棚に入れました
これは、私たちの未来の物語――。 21世紀に始まったAIの圧倒的な進歩は、社会の発展に寄与する一方、高い知性を持つ機械を道具として使う是非を、人類に突きつけた。 そして22世紀後半。人々は「産業AI」とは別格の存在として、人権を持った「ヒューマノイド」を当たり前に受け入れ、共に暮らしている。 須堂光は、ヒューマノイドを治す新医科の医者として、ヒトとAIの共存がもたらす「新たな病」に向き合っていく。 時に、裏の顔も使いながら……。

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

何故だ、なぜ響きが鈍いのか・・・。

物語は、今後想定されるかもしれない近未来を舞台にしたサイバネティックなジャンルをベースとしたヒューマンドラマ。

まったく・・・w、
変にカタカナを交えると矛盾や対立しているような印象のもの同士を組み合わせた様な異物感が出てしまうのは何故だろうw。

ひらたく言えば、AIや電脳、人工のボディを持つロボットやヒューマノイドと人間様とのあれやこれやが描かれる物語だ。
そして、「人間」と「人ならざる人」の物語の中で描かれるのは必ず「心」や「思い」である。

これは、現時点においてではあるが常と言ってもいいと思う。
後の世に向けた期待と不安の表れなのか、未来に向けた心の予行演習なのか・・・。
いずれにせよ、こういった世界が仮に実現し、当たり前の世界になった暁には「人間」と「人ならざる人」のあれやこれやといった哲学的要素を除いた「意志ある者」VS「意志あるモノ」の対立、コンフリクトとしてドライに処理されていくことになるのでしょう。

そう考えてみると「『意志あるモノ』が生まれたらどうしよう、どう扱おう」なんて思いを巡らせている昨今の方が夢があるのかもしれません。


さてと、この作品なのですが、
レビュータイトルにあるように、私自身が視聴前に前情報として知っていた際に思っていた印象とは少し変わった受け止めになってしまいました。

以前に視聴した、いくつかの作品のレビューにも書いたと思うのですが、そもそも私自身、「人間」と「人ならざる人」的なモノをテーマにした作品が好きなのです。
なので、今作品も楽しみにしていました。

もちろん、オムニバス形式の様に種々盛り込まれていたエピソードの中には私の琴線に触れるものもいくつかはあったのですが・・・。
総合的に言うとすると・・・少し物足りなく感じました。
物語のツブがそろっていないと言うか、なにかザラザラ、ゴロゴロした印象です。

私的にはもう少し自身の心に響くような、もっと大袈裟に言えば、心が震えるようなエピソードが少しでも含まれていないかと期待をしていたのですが、少し期待が大きすぎたのかもしれません。

あと、私の悪いクセも出てしまいました。
相変わらず、失礼な事かとは思うのですが・・・。
視聴中に手塚治虫のブラックジャックや攻殻機動隊が頭に浮かびまして・・・。
これは、他のレビュワーさんの中でも書いておられる方がおられるので、まぁ珍しい事ではないと思うのですが、こういった思いを持ってしまうと「アレよりも面白くない」「アッチよりも、ココがいい」といった比較≒勝ち負けの図式になってしまい、いやいや、そういう見方は控えよう・・・なんて必死にバイアスを抑えようと思うと、それがバイアスになるという矛盾w。
ちょっと、落ち着いて観れなかったのかもしれません。

あえて、視聴者側からの勝手な言い分を言わせていただくとすると・・・。
「他の作品が浮かんだとしても、それを忘れさせたり、吹き飛ばすくらいの鮮烈なイメージや視点、斬新な切り口、ハートに刺さる様なエピソードが一つでもあれば・・・」的な。

スミマセン・・・勝手な事ばかり言いまして。


なので、少しだけ、評価点は地味目のものになっています。


作品自体が悪いわけではないのです、物語としてのテーマ性や内容、表現方法はフツーレベルは超えていると思いますので、少し重めのテーマもあったりしますが楽しめると思います。

あ、もう一つ失礼を承知で私個人の印象を言わせていただくとすると・・・。
キャラクタの魅力が今一つ不足していたかもしれません。
華が無いと言うか・・・。

これは、硬派目の作品という事もあるのかもしれませんが、ヒューマノイドとして登場するキャラが多い事もあり、実務的にそうなっているのかもしれませんし、主人公も少し陰がある役回りなので、こちらも影響をしているのかもしれませんケド。

まぁ、可愛げのあったキャラがパーマくんくらいという・・・。
そして、助手のリサもあまり可愛らしくないという・・・。


( ゚д゚)ハッ!・・・これは、萌えが足りないと言っているのと同義なのでは・・・。


いやいや、そんなこともないと思うのですけどねぇw。





どうやら、今作品については、今後の展開がある様な終わり方をしていますのでどうなるかですが・・・。
主人公絡みのメインのストーリーはある上で、オムニバスっぽい作りなので、エピソードの在庫もあるようですし、どうとでもなるのでしょうけれど。
後は、作品の力があったかどうかでしょうかねぇ、少し地味目の作品な印象ですから。


私?はい・・・。
一応、今後も気にはなりますので機会があれば視聴すると思います。










相変わらず、大変失礼な事を言ってしまいますが、この手の作品だったら・・・、業田 良家さんの『機械仕掛けの愛』とかの方が、泣き系としてノイズなく楽しめたりするかなぁ・・・なんて。

相変わらず、失礼を、スミマセン。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 21
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

【最終】このご時世にこんなSF作品がアニメ化されたのが奇跡かも(面白いかは別問題だが)

【レビューNo.87】((最終レビュー)初回登録:2023/9/30)
コミック原作で2023年作品。全12話。

(ストーリー)
これは、私たちの未来の物語――。 21世紀に始まったAIの圧倒的な進歩は、
社会の発展に寄与する一方、高い知性を持つ機械を道具として使う是非を、人
類に突きつけた。 そして22世紀後半。人々は「産業AI」とは別格の存在とし
て、人権を持った「ヒューマノイド」を当たり前に受け入れ、共に暮らしてい
る。 須堂光は、ヒューマノイドを治す新医科の医者として、ヒトとAIの共存
がもたらす「新たな病」に向き合っていく。 時に、裏の顔も使いながら……。
(作品情報より)

(評 価)
・第1話:これメインテーマが全く伝わらないだろうな(2023/7/14全面改訂)
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・第2話:単純に面白くない →ヒューマノイドの必然性が感じられない
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・第3話:やはり作品として「世界観の提示」がないのは違和感
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・第4話:作画以外はアニメ作品として面白く構成されていた
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・第5話:引き続きバランスよく物語が構成されていた
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・第6話:単話としてはよかったが、そうなるとヒューマノイドの存在意義がねえ
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・第7話:最後の演出で明暗分かれたA/Bパート
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・第8話:個人的には「手塚治虫の描いた『笑うセールスマン』」という目線
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・第9話:だんだんネタ切れ感が否めない
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・第10話:「女子無駄」→「今から凄いこと言っていい?」との違いは?
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 (2023/9/17追記)
 >やっぱり見せ方が合わないのかなあっと。(一番のひっかかり)
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・第11話:須堂の物語がよくわからなかった →次回で解明されるのか
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・第12話:全部ぶん投げて終わりやがったwww
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(最 終)
締めの言葉として、須堂のモノローグ
「ある学者がいった。人間は終わりなき進歩の奴隷であり、AIこそが人間を解
 放する。~中略~ 人間の望みとは何なのか?」
もっともらしい言葉ですが、
・そのAI/ヒューマノイドがアルコール依存症や家庭内DV等問題児ばかりで、
 進歩とは程遠い存在に感じたのは私だけ?
 (別の意味で人間らしく進化してる部分はあるがwwwそれが人間の望み?!)
・そもそも「人間らしい悩み」を抱えていたのはヒューマノイドばかりで、人
 間なんてほとんど描いてなかったやんw
 (で、最後の語りで「(昔ながらの)人間」をやたら強調しているというw)
>・「AIと人間の共存」というSF的なテーマを扱いつつも、
  「AIの進歩によってもたらされる未来像」
  というよりも、そのフィルターを通して
  「『では人間とは?』という今一度人間自体のありよう的ものを問う」
  みたいな? 結構哲学的要素の強い作品だったのかなあ~と。
まあそんな悩み多きヒューマノイドを通して、「人間とは何か」今一度考えよ
うってことなんでしょう。

本作について言いたいことは、10話のレビュー(+追記)でほぼ書いたので、
そこは省略しますが、11.12話で1話「バックアップ」について面白い見せ方を
しているのを観ると、浅いお題だけ上げて終わりみたいな各エピソード構成は
いささか残念であったかなっと。
(個人的には4-7話の
 「嘘(ファンタジー)の世界にひとさじの真実(SF的テーマ)を加える」
 みたいな作風はよかったと思うのですが)

ただ他のレビュアーさんがおっしゃっていたように
「このご時世に少年週刊誌で、このようなSF作品が連載されている奇跡。」
というのは、かなり的を得たご意見でこれには大いに納得させられました。
そういう意味では、こんな作品がアニメ化までされたのは評価できるのかも。
まあ面白かったかどうかは、また別問題ですがw

投稿 : 2025/01/11
♥ : 20
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

人格のコピー問題の視点が秀逸。AIものというより哲学ですね。

 最終話の意味としては、ミチは恐らく会議のような密室での議論では答えが出ないことを知っている。AIそして人間存在の本質はやはり人間の関係の中にこそ存在するという意味だと捉えました。
 作者が設定としてヒューマノイドという中途半端な存在を置いた意味は、人間をデフォルメして極端な形で見る事ができるからでしょう。つまり、特別な条件を与えることで何かを探ろうとする数学の証明のようなアプローチです。

 ロビジアは道徳のない医療の国らしいので、そこでは更に極端なヒューマノイドについての研究がなされているはず。そこに倫理の問題が絡んでくるでしょうが、しかし、人間の本質にもっとも近づいている可能性もあります。

 本作については、道徳・哲学的な人間の問題を俯瞰するような視点が各話でてきましたが、やはり愛情・性愛問題が多く含まれていました。そこにこそ人間性があるということになるんだと思います。で、やはりコピー問題ですね。人間とは何かを哲学するのにこれほど示唆に富んだ課題はありません。最終回でやはりそこに視点が行きました。

 オープンエンディングにもならない、ボヤッとした終わり方ではあります。結果の詳細は読み取ることはできませんし、推理してもしょうがないでしょう。
 しかし、想像することはできます。コピー人間の本質をその存在だけで定義すると偽物ですが、しかし、他人あるいは人間関係の中に置いた時、その他人にとって本人になるわけです。つまり、本物が2つ存在する状態がありえるということでしょう。
 それがミニスカ看護婦の素性が明かされた意味に重なってくるのだと思います。
 オリジナルがもう存在しない1話のコピーと、正副両方存在する母親。その対比がわかりやすく提示されました。

 で、全体的にいいアニメだったと思います。人間の問題とSF的な実存問題を絡めてかなり楽しめました。
 ストーリーラインは弱いですが、エピソードの出来が秀逸でした。ブラックジャックの作劇法をかなり意識している作りになっていたと思います。

 ということで、ストーリーというよりテーマ性の評価はかなり高いです。キャラは弱いですが、調整としてそこそこの点はつけたいですね。


追記 そういえばミチって、主人公にそっくりですよね。つまり、クローンの可能性がないでしょうか?ヒューマノイドのコピー問題と人間のクローン問題。この描写は面白かったと思います。



 1話  人格をコピーしバックアップすると死は果たして防げるか問題

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2話 生殖と家族が人間の幸せか?限界を設定するのはハードかソフトか?

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3話 心はどこにあるのか?

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4話 VR時代の性欲処理と恋愛の問題、現実との境目。

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5話 医療の役割と罪。子供への愛情とはなんぞや?

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6話 機械が人間の技術を越えると人間は不要になるのか?一歩先に行く高品質は無駄なのか。不完全さを知ることが人間を知ることなのか?AIロボットが人型である意味は?

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7話 メンタルと治療、何が正しいのか?

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8話 題名が遺電子ですから、テーマ的本命はこの話?

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9話 子供に「悪」を見せるということ。教育とルール。

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10話 人間の行動は誰が決めているのか?人間は自分が無になるという事実に耐えられるか?

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11話 1話完結のショートストーリーの方が面白いと思います。

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投稿 : 2025/01/11
♥ : 19
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