レーザーで兄弟なTVアニメ動画ランキング 2

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69.1 1 レーザーで兄弟なアニメランキング1位
爆走兄弟レッツ&ゴー!! WGP(TVアニメ動画)

1997年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (102)
605人が棚に入れました
日本が生んだミニ四駆は世界中に普及し、子供から大人まで広い年齢層に親しまれるホビーとして定着した。日本をはじめ、世界の各地で多くのミニ四駆レースが開催されている。しかしその結果、バトルレースが流行、犯罪への悪用といった問題も表面化することとなった。これらの諸問題に対応し、同時に青少年の健全なるホビーとしての指導、統括を目的に組織されたのが国際ミニ四駆連盟である。通称FIMA(フィーマ)。FIMAが開催する最大規模のミニ四駆ワールドグランプリ。記念すべき第一回大会の舞台は日本に決定、ミニ四駆競技施設GPXドームも建設された。競技に使用されるミニ四駆マシンは、GPチップを搭載したグランプリマシンに限定され、参加チームは、5人ひと組が義務づけられている。参加チームは「TRFビクトリーズ」「NAアストロレンジャーズ」「アイゼンヴォルフ」「CCPシルバーフォックス」「クールカリビアンズ」「サバンナソルジャーズ」「オーディンズ」「小四駆走行団光蠍」「ARブーメランズ」「ロッソストラーダ」全10チームで世界グランプリ優勝を競いあうのだ!

声優・キャラクター
渕崎ゆり子、池澤春菜、神代知衣、高乃麗、渡辺久美子、江原正士

ヒロトシ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

日本以外のレーサーにも焦点を当てた名作

無印の方が多分好きという人が多いと思いますが、私はWGP編の方が好きですね。登場人物が前作より更に多くなったにも関わらず、ほとんどのGPレーサーにドラマがあるという点を凄く評価しています。かといって烈・豪君達に見せ場が無いというわけでもありません。凄腕のミニ四駆レーサーといっても彼らはやっぱり小学生。年相応の考え方や行動をしますし、失敗もします。でも色んな国のGPレーサーと出会った事で、彼らも人間的に成長していきます。1年間の世界大会を描いた作品ですが、烈君豪君達は明らかに最初の時とは違う顔つきをしていました。ミニ四駆の強さをアピールするのではなく、レーサー達の成長を1年間という期間を通して、視聴者に示してくれました。無印では純粋にミニ四駆の実力を磨くという描写が多かったですが、既に実力も充分に持っている今作ではその分人間的な魅力を磨いていく、という描写が多かった気がします。

世界大会なので、世界各国の様々なチームがエントリーしているんですが、やっぱり強いチームと弱いチームってのがちゃんといました。んで強いチームとの対戦は話的には盛り上がるんでしょうが、弱い所はそれは難しい。でもそこもちゃんと考えられていて、烈君たちが所属しているTRFビクトリーズはマシンポテンシャルは高いんですが、チームワークが最悪という設定で、どちらかというとチームワークを問われるWGPでは苦戦続きでした。弱いチームとはそうやって試合のバランスを取っていましたね。それに弱いチームも、実はオフロードでは強豪顔負けの走りを見せたりとか、後に優秀な指導者を招いて強くなったりとか、チームとしてのレベルアップも大会が進むごとにされていて、チームワークを徐々に磨いていったビクトリーズに互角の試合を見せることもありました。

前作もそうだったんですが、1年間この作品放送されていまして、WGPの世界大会も1年間開催だったんですね。アニメと現実の違いはありますが、当時ガキんちょだった私にとっては本当にTRFビクトリーズが世界大会を日本代表として戦ってくれているんだ!と気持ちになってしまっていて、毎週放送が待ち遠しくてしょうがありませんでした。そういう意味で私にとっては子供時代の宝物という表現がピッタリなアニメです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5

ACやざわ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

伝説の100話

少年たちを虜にした(ついでに腐女子も)ミニ四駆アニメ

個人的には1期よりも2期のほうが面白い
ミニ四駆の世界大会で様々なチームと戦う
それぞれ特色があり、魅力的なキャラクターがたくさんいる
特に小学生とは思えないアメリカチームのダンスが上手そうな名前の人

後半にかけての盛り上がりは素晴らしい
特に100話
これだけで評価に値する

子供向けとは言わずにぜひ見てほしい
子供時代を思い出しながら、楽しく見れるのではないか

投稿 : 2024/11/16
♥ : 2

nagi さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

コロコロコミックの傑作

これは、社会現象になったアニメだと思います。
小学生の男の子はみんなミニ四駆もってましたよね。

僕もその一人で、いろいろ改造しました。
マグナムトルネードを目指してねw

しかし、終にはマグナムトルネードを繰り出すことはできませんでした。
アニメ内では、叫ぶだけで繰り出せるのに(´・ω・`)

小学生向けなのはわかりますが、過剰すぎます。演出が!
おかげで、物理学に興味をもてたのはいい思い出です。

OPは最高。今でもたまに聞きます。

そんなアニメです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 7

61.3 2 レーザーで兄弟なアニメランキング2位
爆走兄弟レッツ&ゴー!! MAX(TVアニメ動画)

1998年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (35)
217人が棚に入れました
星馬兄弟が属するビクトリーズは、WGPで勝利した後、さらなる飛躍を求め世界へ旅立った。そしてビクトリーズを超えるべく、ミニ四駆に情熱を燃やす新たな兄弟が現れる!! エアロミニ四駆を駆使する彼らの名は、兄・一文字豪樹と弟・一文字烈矢。エリートレーサーの養成機関である「ボルゾイスクール」のレーサーたちと死闘を繰り広げる。爆走兄弟の新たな物語が今、始まった!!

声優・キャラクター
渡辺久美子、日髙のり子、池澤春菜、鈴村健一、宮崎一成
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

子どもの時に観られたことに心から感謝

1998年1月放送開始のTVアニメ。
レッツ&ゴー三作は自分が子どもの時に見ておいて本当に良かったと思っている作品群です。
無印とWGP編は現在再視聴できないのでレビューは書いていませんが、本作と同じくらい好きですし、どれも本当に面白かったです。
MAX(本作)は無印、WGP編とは主人公も舞台も変わりました。


WGP決勝戦と時を同じくして物語は始まります。
トップレーサー(主にバトルレーサー)を養成するボルゾイスクールに在籍する一文字豪樹と、弟の烈矢。
レースの勝敗に不平を言ったことがきっかけで、豪樹はミニ四駆開発者であり指導者でもある父・正宗にいきなりスクールを追い出されてしまいます。
豪樹はその後、母方の叔父が勤める会社・GEN製作所に厄介になりながら何人ものレーサーと勝負を繰り広げ、一方烈矢もレースに負けたことで自分の走りに疑問を抱き、スクールを出て兄のところに転がり込みます。


ストーリーはシリアスとコメディの差が大きく、良く言えばメリハリがきいています。本筋に絡む回は内容が濃くとても引き込まれますが、息抜き回はライトで脱力するような話もあって、ダレていると感じてしまうと辛いかもしれません。

キャラクターは個性豊かでしっかり作り込まれ、メインキャラは作品内での役割もしっかり持たされています。
ただ、一部のキャラクターに描写のブレがあります。特に源さんやミナミちゃんはとても良いキャラクターなのですが、シリーズ構成の脚本と他の脚本家で大分性格が違っていてかなりもったいないです。

作画は良い時とそれほどではない時が割とはっきりしている印象です。絵柄や動きに個人差がはっきり出ていて、作画監督の個性を見る人には楽しいと思います。
特にキャラクターデザインの石原満さんや、高見明男さん、坂崎忠さんは子どもの動きに躍動感があり、くるくると楽しそうに動き回ります。絵の綺麗さもですが、キャラクターの演技(仕草と表情)が楽しい。

第1話はとても掴みが良く、素晴らしい出来です。
ただ兄弟が別行動をとる序盤は、烈矢側は暗い雰囲気なのに対し豪樹側は明るく、その対比は面白いのですが、初見では若干掴み所が無く感じられるかも。もちろん、その後のストーリー展開に必要な描写なのですが。
本作は烈矢がスクールを出て変わり始める中盤からが面白くなります。

世界観についてはダーティな面もあり、WGPまでの明るい雰囲気から少し印象が変わっています。
本作はスピードレーサーとバトルレーサー両方いて、レース内でのバトルが普通に行われ、スピードレーサーも自分の力でそれを跳ね除けていくのが最大の特徴です。
「清く正しく」という作品がほとんどの子ども向けではちょっと珍しく、面白い方向性だと思います。

{netabare}
主人公の一人(烈矢)がバトルレーサーですし、無印やWGPに比べればMAXはバトル自体を強く否定する雰囲気ではありません。
とはいっても一貫して「バトルなんてつまらない」「ゴールまで走らないなんてつまらない」というスタンスの豪樹が、一緒に走ったレーサーを変えていくキャラなので、どちらかといえばノーマル寄りではあるんですけど。

バトルレーサーもスピードレーサーも様々なタイプが出てきますが、見せ場が登場回しかないような場合もあり、キャラクターの変遷を楽しむまでには至らない部分もありました。
個人的にはせっかく色んなタイプのレーサーがいるので、一人ひとりをもう少し掘り下げてくれたら、世界観をさらに補強する事ができたと思います。そこは少し残念です。

雰囲気としてはレースアニメというよりはホームドラマですねw
出てくるマシンが「これミニ四駆じゃないだろw」と言いたくなるようなものばかりで、しかも日常描写に凄く力を入れているのでそう感じます。
中小の下請け企業が立ち並ぶ下町の雑多な風景や、軽妙さや渋さのあるBGMが、清濁併せ呑む世界観によく合ってます。

子どもたちと大人たちの描写がそれぞれに濃く、どちらの世界も重要視しています。
大人たちは子どもを一人の人間として扱っているのが印象的で(時には叱ったり振り回されたり助けてあげたりしますが)、一方の子どもたちも自分の考えがはっきりしていて、行動は子どもらしいのに意思決定は大人のよう。妙にかっこいいです。

一文字兄弟は正反対の性格という点は星馬兄弟と同じですが、こちらは弟が兄に影響される部分が大きいです。豪樹はレーサーとしての成長に比重が置かれ、烈矢は精神的な成長を大きく描かれます。
豪樹の生来のおおらかさと烈矢が作中で獲得する柔軟性は、本作の世界観を体現するような面があり、私はとても気に入っています。

第1話に豪樹の性格はほぼ描写されていますが、おおらかでお兄ちゃん気質、裏表がなく、楽しむ走りとその性格で何人ものレーサーを変えていきます。
豪樹の走りはスピード命ですが、バトルを仕掛けられても跳ね除けるだけの実力と精神的な強さも持っています。愛機マックスブレイカーZ-2はスピードに特化し、後継機のブレイジングマックスもその発展型。

烈矢はスクールを出てからは、気持ちを素直に言葉にしない面がありながらも、兄や周囲の人たちに甘えることも増え、子どもらしさと意志の強さを見せるようになっていきます。
バトルにはバトルで、スピードにはスピードで対抗するという自分の走りを身に付け、自分のマシンが破壊される覚悟もしてレースに挑み続けました。草薙兄弟にシャドウブレイカーZ‐3を壊されるシーンは、烈矢のこれまでを理解しているとすごく切ないです。
バトル向きのZ‐3から扱いの難しいナックルブレイカーZ-1に愛機を変えた際、それに合わせた走りを追求するという柔軟性の描写も良かったです。

豪樹は同タイプの後継機、烈矢は全く違うタイプのマシンを二台目にしているのも対比になっていて面白いですね。

烈矢に関しては、バトルとスピードがごっちゃな世界観に対応する上手いキャラ付けだと思っていたので、新マシンのナックルブレイカーがバトル向きでない(できないわけじゃないのでしょうが)のが少し残念でした。
ですがラストレースで草薙兄弟に対して「ガタガタ言ってるとぶっ壊すぞ!」みたいなセリフがあったので、Z-3と一緒に悩みぬいて獲得した自分のスタンスは変わっていないのだろうとも思います。

父の正宗は最初は良くない父親に見えるのですが、中盤ボルゾイに叛意を見せてからは、豪樹と烈矢を心から信頼し二人の決断と行動を見守ってきたこと、真摯にマシン開発に向き合っていた本質が見え始めます。
この親子が並んでいると本当に和みます。スリーショットが少なくて少し残念かも。

子ども達がマシンを自分のものにするのを信じて預けている一文字博士と、自分のマシンが世界一である事を証明して欲しくて娘を走らせた大神博士。
レーサーとしても人間としても成長し、マシンに素晴らしい走りをさせたマリナが父親を変え、二人の心が通じ合う流れは本当に素晴らしいです!
一文字家と大神家は、親子関係でも開発者とレーサーの関係性でも、正反対で面白いです。

下町の悪友でレース仲間のひとしは、凄く良い役回りでした。
一見弱いギャグキャラですけど、一文字兄弟に何回負けても、バトルレーサーに何回壊されても、一つのマシンを改良し続け実力を付けていきました。市販マシン使いの星ですw
ひとしは一般的なレーサーを代表するキャラクターとして素晴らしく、ラストでネロの気持ちが変わるきっかけになるセリフは必聴。

草薙陣・漸兄弟は子どもの時は魅力がわからなかったのですが、今回かなり好きになりました。
一文字兄弟と、影の世界しか知らない草薙兄弟は、大人との関わり方の違いから全く正反対の個性を獲得していたように見えます。だからこそ、草薙兄弟が新しい世界を知って自分たちの意思を見せるようになっていくのが面白いところですね。
その後がかなり気になるキャラクターたちです。
{/netabare}

脚本はシリアス回は全体的にきちんとしていて、シリーズ構成の星山博之さんは特に素晴らしかったです。
土台のしっかりしたキャラクターであることが一話観ただけでわかるような行動や台詞が多く、たまに入る粋な台詞回しが良いです。第41話の大人同士のやり取りは特に好きでした。
第41話「マリナ 父との再会」は、星山さんの脚本、演出は監督の加戸誉夫さん、コンテがなんとキャラデザの石原満さん(作画監督もです)。内容の濃さ、コンテ演出の素晴らしさ、作画の力の入れ具合が、第1話や最終話に劣らない内容でした。

全体的には粗もあり、世界観も万人受けはしにくいかもしれません。
けれどもストーリーや雰囲気は味わいが深く、キャラクターも背景を想像するのが楽しく、スタッフの当時のパワーも感じられ、繰り返しの視聴に堪える楽しく骨太な作品になっていると思います。
数年ぶりの再視聴でしたが、大人になっても再発見があり、何度観ても素晴らしさは変わりません。
シリーズ構成の星山さんや一文字正宗役の中村秀利さんは残念ながら亡くなられていますが、この作品を子どもの時に観られて、本作に関わった全てのスタッフに心から感謝しています。
(2015.8)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 8
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