ライブハウスで人見知りなTVアニメ動画ランキング 3

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のライブハウスで人見知りな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月10日の時点で一番のライブハウスで人見知りなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

91.5 1 ライブハウスで人見知りなアニメランキング1位
ぼっち・ざ・ろっく!(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★★ 4.2 (903)
3695人が棚に入れました
“ぼっちちゃん”こと後藤ひとりは 会話の頭に必ず「あっ」って付けてしまう極度の人見知りで陰キャな少女。 そんな自分でも輝けそうなバンド活動に憧れギターを始めるも 友達がいないため、 一人で毎日6時間ギターを弾く中学生時代を過ごすことに。 上手くなったギターの演奏動画を“ギターヒーロー”としてネットに投稿したり文化祭ライブで活躍したりする妄想なんかをしていると、 気づいたときにはバンドメンバーを見つけるどころか友達が一人も出来ないまま高校生になっていた……! ひきこもり一歩手前の彼女だったが ある日“結束バンド”でドラムをやっている伊地知虹夏に声をかけられたことで、 そんな日常がほんの少しずつ変わっていく――

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

私だけの日本武道館

とても面白かったです、女の子達が仲良く何か活動するアニメが好きな人にオススメ!

主人公のひとりちゃんはギターが好きな引きこもり・・・
友達も作らず誰にも邪魔されない押し入れの中で一人、理想の学園生活を妄想するだけの日々
なりたい自分を思い描いても現実は厳しくて、うまくいきません
そんな彼女のささやかな夢

「みんなからチヤホヤされたい」

灰色の青春を謳歌する引きこもりの女子高生が、ギター一本でその野望をかなえられるでしょうか?

―日本武道館―
それはすべてのロックバンドの夢・・・
ひとりちゃんだってそれは一緒、でも彼女にとっての日本武道館は他にもあって、他人から見たらそれはちっぽけな夢かもしれません
でも、ひとりちゃんにとっては壮大な夢、人見知り・ネガティブ思考・体力なし・コミュニケーションも苦手でなかなかうまくいかないけれど
夢に向かって慣れないことにも必死に頑張るぼっちちゃんが尊い!

わたしは人と話すのが好きなのでぼっちちゃんの気持ちにはあまり共感できないけど、得意とか苦手とかは人それぞれ
ニガテなことにも一生懸命挑戦する子は応援したくなりますよね

急に覚醒してどうにかなっちゃうようなご都合主義じゃなかったし、バンドメンバーも周りの人も優しくて暖かくて楽しい雰囲気が良かったし、とても良いアニメでした

投稿 : 2024/11/09
♥ : 53

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

「きららアニメ」でありながら単なる「萌えアニメ」に非ず?

『ぼっち・ざ・ろっく』では、主人公のぼっち(本名: 後藤ひとり)がメンバーとして所属している女子高生ロックバンド「結束バンド」を中心にバンドメンバー4人やその周辺人物の日常と音楽活動が描かれます。

原作漫画の掲載誌は「まんがタイムきららMAX」であるという点からは、紛うことなき「きららアニメ」です。そして主要登場人物は女性ばかりです。
(ただ、主人公であるぼっちの父親以外にも他バンドであったりライブハウスのオーナーであったり、まったく男性が出てこないというわけでもなかったりはします。)

作中の登場人物たちは「きららアニメ」らしい人間関係を築いて仲良くやってはいるのでその点では「きららアニメ」として邪道というわけではありません。いわゆる「百合」的な視点でのキャラの関係性を求める視聴者層にも応えるように作られています。

ですが、本作では「キャラがカワイイ」という点を当然にクリアしているだけではなく、音楽的な意味でも完成度が高い作品だと思います。

それはこのアニメ劇中で演奏される楽曲であったり、演奏シーンでの演出であったりしますが、音楽関係の漫画や小説が原作の場合、アニメ化すると楽曲やその演奏というものを具体化するという共通の課題があります。昨今名作とされるアニメはこの課題を高度なレベルでクリアしている作品と言えるでしょう。

また演出というか作画上の特徴として、場面によっては実写取り込みだろうがコマ撮りアニメだろうがCGだろうが躊躇なく使うという点があります。

実写映像を取り込んでフィルタ加工するというのはシャフト制作の『ひだまり☆スケッチ』などで多用されていた手法ですが、別に作画の工数削減のためにやっているわけではなくて、特にコマ撮りアニメなんかはむしろ工数増やしてまでやっている感がありますね。

あと、機材関連のあるあるネタだったりライブ演奏中でのあるあるネタだったりという点で、バンド経験者的な視聴層にも応えるように作られていると思います。

ぼっちの行動は突飛ですが、作中で「実際にそんなことは起きるわけがない」という出来事は意外と起きないという意味で、地に足のついた脚本になっていると思います。

また単話での完結性に優れていながら、全話通してのシリーズ構成的な面でもストーリー的にかなり良く出来ている作品だと思います。

こう言ってしまっては何ですが、実際にロックバンドをやっている当該年代(高校生)が観ても楽しめる作りになっていると思うので、そういう意味では深夜アニメとしては異例な作品だったんじゃないでしょうか。
(そういうアニメで他にすぐに思い付くのは『響け!ユーフォニアム』くらい?)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 48
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

転がるぼっち、笑い転げるオレっち

陰キャでボッチでも、バンドなら陽キャでリア充になれる!
とギターを始めるも、コミュ症故にネット動画配信に籠もっていた主人公・後藤ひとりこと“ぼっちちゃん”が、
“結束バンド”の仲間ら、人と接する度に自己嫌悪等を悶々とこじらせながら、
夢のバンドライフ実現に向けて三歩進んで二歩下がったりする。
「まんがタイムきららMAX」連載中の原作コミック(未読)のアニメ化作品。

【物語 4.0点】
大筋は典型的なバンド青春物。やはりライブがヤマ場。
だが、ぼっちにとっては、バイトする、友達を家に呼ぶといった当たり前のコミュニケーションが、
ライブに匹敵する生命の危機、ギャグもしくは妄想ワールドへの大脱線へと展開。

ぼっちちゃんの将来悲観妄想が具体的過ぎて笑えますw
{netabare}その心太(ところてん)俺が買ってやるから{/netabare}って感じで居た堪れなくなりますw
結果、客観的に見てバンド活動は進まなくとも、毎回笑って楽しめるので捨て回がない。

普段、情けない感じのぼっちちゃんだが、決める時は決める。
ぼっちちゃんの凄い所をちゃんと見ているバンド仲間を通じて、
自身が見えていなかった長所を発見し、
承認欲求よりもかけがえのない自己肯定感を獲得していく。

マイナス思考で地べたを転げ回っていたぼっちを見て笑い転げた末に、
終わってみれば良質な王道青春物の余韻が残る満足度の高いシナリオでした。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・CloverWorks

ぼっちちゃんは低すぎる対人スキルやメンタルのメーターが振り切れる度に、
バグって、顔面の各パーツが散り散りになるわ、{netabare}黒部ダムだわ、胞子飛ばすわ。{/netabare}
実に多彩な表情で楽しませてくれます(笑)

ところで、原作者によると、ぼっちの身体は人体ではない設定だそうでw
よって、ぼっちちゃんの形態変化はデフォルメではなく、リアリティの追求w
だからこそ、ぼっちちゃんは幾度も死と再生を繰り返しますし、
結束バンドの仲間たちは、実際に視認した崩れたぼっちちゃんの顔面も味だなと論評しますし、
{netabare}紙やすりでぼっちちゃんの顔を整え損ねたりもするのですw{/netabare}

この形態激変モンスター・ぼっちを映像化するため、CloverWorksは時に実写の挿入も厭わず尽力。

その他のキャラについても、絵を整えることのみに囚われない。
適宜、絵を崩す遊び心で視聴者を結束バンドに拘束。


3度のバンド演奏シーン。
実際の奏者の動きを取り込んで臨場感を演出。
作画カロリーよりも、ギターの運指に至るまで音響と絵を合わせる調整力が半端ない。

結束バンドの結束が尻上がりに上昇するのに比例して、
演奏シーンに込められた情報量も右肩上がり。
よって満足度も最後のライブが一番という方が多いのは分かります。
ですが私の場合は3回目の演奏シーンは、よもやここまで作画に濃密な情報を詰め込んでくるとは思っておらず。
加えてギターに疎い私にとっては{netabare}ボトルネック奏法がどれくらい凄いことなのか即座に理解できず。{/netabare}
パンクしてバグったぼっち状態にw

落ち着いて整理して再見すると、
{netabare}喜多ちゃんのアドリブフォローだったり、虹夏とリョウが阿吽の呼吸でリピートして場をつないだり、{/netabare}
結束バンドが結束している細かい描写がエモいと分かるのですが。

結局、私は2回目の演奏シーンが一番シンプルに感動できたので何度も再生しています。
ぼっちちゃんのアドリブギターパフォーマンスから曲が始まる流れは何度見てもシビれます。


【キャラ 4.5点】
結束バンドの各キャラがぼっちちゃんの自己発見に寄与した点は前述の通り。

ぼっちちゃんの家族について。
当初、私は、妹の後藤ふたりに、ぼっちちゃんの陰キャの傷に塩を塗り込む役をさせる以外は、
最後まで表情が描かれない父など、家族があまり存在感を見せない作品。
娘がロックに走っても無関心な両親なの?と思っていました。

これがまさか最終回のギャグで伏線回収するための家族の潜伏だとは思いもよりませんでしたw
{netabare}動画投稿サイトで虚言を吐く娘を見守ってきた父の心境は如何にw
……いや、ちゃっかり広告収入稼ぐ辺り、あんまし気にしてないのかもw{/netabare}


中盤、出没した酔っぱらいベース・廣井きくり。
バンド知識が乏しい私にとっては、ぼっちちゃんのスイッチが入る時、演奏の変わり目を察知するナビゲーターとしても重宝。
それにしても、きくりの飲酒が無限ループする“幸せのスパイラル”を回す原資はどこから来るのか謎ですw
リョウといい、きくりといい、ベーシストは誰かに集るものなのでしょうかw


【声優 4.5点】
ぼっちちゃんこと後藤ひとり役の青山 吉能さん。ぼっちだが独り言と妄想によりセリフ量は膨大。
加えてその生態から人の枠を越えた演技も求められますが、魂の怪演によりクリア。

特に4話の{netabare}SNSで自らが承認欲求モンスターを生み出してしまう恐れから、{/netabare}
いつもより余計に自我が崩壊した際に上げた奇声を“加工なし”で熱演した件には恐怖すら覚えますw
まさか、よっぴーにこれ程までのエンターテイメント性があったとは。間違いなく彼女の代表作ですね。


ボーカル・喜多郁代役の長谷川 育美さん。
ひとりカラオケで鍛え上げたという歌唱力も上々。
リア充独特の後光のSE?「きたーん」もフォローし、ぼっちに有害な陽キャ光線を照射w

ドラム・伊地知虹夏役の鈴代 紗弓さん。
特に夜道でぼっちちゃんを呼び出した際の語り口は天使としか言い様がありません。
前クールでの『シャインポスト』TINGSセンター役といい、さゆみんキテますね~♪


【音楽 4.5点】
結束バンドによる主題歌、挿入歌。
キャラ回だからキャラソンでテコ入れという感じではなく、
数話かけて、視聴者とキャラ理解が共有できた、
ここぞというタイミングで満を持して投入するので、歌詞一つ一つが心に響いて来ます。

虹夏のタイトル回収からの「なにが悪い」へのED切り替えなど完璧。
よって「なにが悪い」がイチオシになる方が多いのも頷けます。
ですが、ここも私は「あのバンド」がお気に入り。
結局、私は{netabare}野草{/netabare}食ってようが、ぼっちに集ろうが、
孤高の信念を貫くリョウというベーシストが好きなのでしょう。


【余談】
作品人気を受け、調子に乗った芳文社。
原作連載雑誌の付録に“ぼっちちゃん福笑いセット”を用意し、ひと儲けしたそうで。
顔面のパーツをどこにどうばら撒こうが、ぼっちにしかならない。凄いw


【5話感想】「ギターと孤独と蒼い惑星」結束バンド……良いロックじゃないか👍
{netabare}
ライブ出演オーディションにて、ようやく披露された挿入歌「ギターと孤独と蒼い惑星(ほし)」
演奏するキャラのCGはそこそこでしたが、踏み込んだ靴がキュッと鳴ってぼっちのギアが上がる演出など、
やはりスタッフはここに力を入れて来ました。

今回、挿入歌の作詞を担当したのはZAQさん。
『よう実』OP主題歌などでも知られるシンガーソングライター。
詞のパンチ力はそのままに、ぼっちちゃんが徹夜で考えた陰キャ&中二病の歌詞世界という設定に寄せるため、
絶妙に未熟で青臭い感じに調整されているのに唸らされました。

ボーカル・喜多 郁代役の長谷川 育美さんの歌声も陰鬱とした歌詞と合っていて良かったです。
もっとも、陰キャ・ぼっちちゃんの目が眩むくらいの後光が差す陽キャの喜多ちゃんは、普段こんな鬱々としたこと考えてはいないのでしょうがw

尚、公式では作中ライブシーン動画と合わせて、
リリックビデオ風のMV(FullVer.)も公開されているので、
アニメ未見の方も、まずはこれだけでも見て、
劣等感を燃料にしたロックに殴り倒されてみて欲しいです。
そこで、何か刺さる物があったら、多分アニメも行けるかと思います。{/netabare}


【4話までの感想】ぼっちちゃんガンバレ~
{netabare}
ぼっちちゃんが根暗なだけならハマらなかったのでしょうが、
彼女の場合は理想と現実のギャップが激し過ぎる故のアイデンティティ崩壊芸が笑撃的で、私も無事、結束バンドに拘束されましたw
ぼっちちゃんが極度に狼狽した際の、
垂れた両目が著しく離間した、あの情けない顔が頭から離れませんw
でも心身が溶解するくらい、いや、むしろ{netabare}プランクトンだの、ゾウリムシだの、下北沢のツチノコ{/netabare}だの、人ならざる物に成り果てて(笑)まで、
落ち込むのは、ぼっちちゃんが変わることを諦めていないから。
こういうキャラは、あんましプレッシャーかけるのも良くないのでwゆる~く応援したくなります。


CloverWorksのアニメーションもキャラデザが激変するギャグにも対応したり、歪み補正も交えたりと構図も大胆でゆる~い笑いをアシスト。
かと思えばフォトリアルな背景等で引き締めて来たりと、今後のライブシーン等にも期待が高まります。
その前にまず{netabare}ぼっちちゃんはダンボール箱から出ないとw{/netabare}


ぼっちちゃん役の青山 吉能さん。
4年前に「Wake Up, Girls!」解散した時は、このままフェードアウトか?
とも思っていましたが、こうやって主役を務めたりと、順調に活躍されているようで何よりです。
自己否定沼に沈没する、ぼっちちゃんは唐突に{netabare}「押し入れより愛をこめて」{/netabare}などのぼっちフォーク?(笑)を吟じたりしますが、歌唱へのつなぎもスムーズです。
「WUG」では演じてるキャラがセンターの娘と髪型一緒で見分けが付かないとかイジられていたよっぴーですが、
これもぼっちちゃんの日陰のメンタルを汲むのに役に立っているのかも?と思うと感慨深いですw


本作も、きらら系ということで、サブキャラのバンドメンバーも、
多少、強烈なぼっち生態を喰らっても、ゆるふわと吸収してしまう曲者揃い。
最近、私は“ひとり好き”(ぼっちとは大きく異なるらしいw)のベース・リョウにもハマりつつあります。
最初は{netabare}野草{/netabare}喰ってる変な人という印象でしたが、四話では音楽に対する芯のある発言で魅せてくれました。
いい加減だけど、この人なら振り回されても良いと感じる不思議な引力があります。
ある意味、リョウは最もバンドマンらしいキャラなのかもしれません。
だからと言って{netabare}驕らせるのはどうかと思いますがw{/netabare}{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 46

69.9 2 ライブハウスで人見知りなアニメランキング2位
風夏(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (429)
2133人が棚に入れました
両親がアメリカへ行くことになり、姉妹と一緒に暮らすため東京の高校へ転校生てきた榛名優。
内気で人付き合いが苦手な彼のコミュニケーションツールは、もっぱらツイッターでのやりとりがメイフィールド。
引っ越してきた街を散策していた優は、ツイッターのチェック中に目の前に現れた少女、秋月風夏とぶつかってしまい……。

内気で人付き合いが苦手な榛名優と、不思議な魅力を持つ少女、秋月風夏。
2人の前に現れる優の幼馴染、氷無小雪。

音楽が紡ぎ出す新たなラブストーリーが今、始まる――。

声優・キャラクター
Lynn、早見沙織、小林裕介、小松未可子、斉藤壮馬、興津和幸、高橋美佳子、大西沙織、本渡楓、日笠陽子、沼倉愛美、三橋加奈子、中村太亮

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「バンド×ラブコメ」は実は王道…?

同タイトルの少年マンガ原作。私は『君のいる街』までの瀬尾公治原作長編は読んでいますが、『風夏』は原作のほんの序盤しか読んでいませんので初の(事実上の)原作未読作品となります。

主人公が読者をイライラさせることでは定評のある(?)瀬尾公治先生ですが、今回もその流れは変わらない模様。じゃあそんなマンガ作品が嫌いかというと、意外と瀬尾公治作品は嫌いじゃありません。

瀬尾公治作品の主人公の性格は基本ダメなんですけど、基本的な針路が定まるとラブコメ的な紆余曲折はさておき、『涼風』の大和くんにしろ『君のいる街』の青大(はると)くんにしろ、職業的には意外と大成しています。

つまり、意外なことかもしれませんが才能面での凡人主人公はいないのです。まあ、本作の優くんについては良くわかりませんが、短期間の練習であれだけベースを弾けたらやはり凡人ではあり得ない気がします。

私は多少性格がアレでも「才能にロマンを感じる」タイプです。なので、瀬尾公治作品はそんなに相性は悪くないんだと思います。

…それはそれとしてタイトルにある「バンド×ラブコメ」ですが、マンガ作品では意外とたくさんある題材(とはいえ、たぶん少女マンガの方により多い)だと思います。

バンド文化というのが男女混ざっていてもわりと違和感がなかったり、けっこう簡単に別れたりくっついたりといったあたりでラブコメと相性が良いからじゃないかと思うのですが、そのあたりがちゃんと描かれていれば私は意外と付いていける人なので、本作には過度な期待を持たずそれでもウォッチしようと思います。

2017.3.26追記: 視聴を終わって
終盤3話ばかり、アニメでのオリジナル展開だったようです。賛否両論あるでしょうが、「わかりやすいラブコメアニメ」と思うのであれば、改変はアリではないかと思います。ただ、原作の展開が好きだという人には極めて評判が悪いんでしょうね。

バンド楽曲もなかなか良かったですし、「深みのある話」にはならなかったでしょうが、原作に思い入れのない私は満足して視聴を終えました。

あ、沙羅先輩が不憫キャラでしたが実は「優さんに一途」で個人的には報われて欲しいキャラです。まあ、原作的にも無理でしょうけど…。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 37
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

週刊「少年」マガジンに連載中の、「恋愛」ストーリーです

「WHITE ALBUM2」「NANA」などが好きな方は合うかもしれません♪

ちなみに私は、「涼風」は未視聴なんで、そこを踏まえてのレビューはできないっす。

また、原作は「読んでる」というより、「知ってる」程度(たまに立ち読みでパラパラ~)で、別にファンではないです。

《以下ネタバレ》

【各話感想】
{netabare}
1話目
恋愛モノです。古典的な感じが逆に新鮮。風夏は、ボーイッシュで積極的、最近のラブコメだと減ってきたヒロインですね。

2話目
う~ん、なんか思いっきりドロドロにさせようとしてるな~。ダブルヒロインか。あまり好きではないんですけどね。

3話目
足つったくらいで沈むか? なのに、気を失った男一人担いで岸まで泳ぐ体力ってw 展開が少女漫画みたい。

4話目
Twitterやら裏垢やら普通に出てくるのに、時代を感じるな(汗) ヘッジホックス? 大ファンなら気づこうや(苦笑) う~ん、ベースのことといい、「アニメだから」で全て許されると思うなよ(笑)

5話目
楽器って、バンドって、そんなに甘いもんなのかい? 沙羅先輩、急にキャラが変わった(笑) なんだ、良い人なんかい(笑) なんだ? 天才か? そんなすぐに形になるもんかい?

6話目
おいおい、家族(父)との別れより、好きな人との別れが辛いのかい(苦笑) ダブルヒロインがダブルで男前なのね(笑) デリカシーの無さ、ハンパないな
w 小雪、健気(涙) アイドルが銭湯に入るのに気を使う細やかさは良い。サービス回w

7話目
まあ、プロ意識の欠如としか言えないが。ベッキー及び矢口にも見せてやりたい(笑) お~、なかなか良い展開。今のところ小雪派だな、アニメではどうせ風夏に負けるんだろうけどw

8話目
う~ん、小雪の軽率さが、なんかウザく感じたな~。なんか、バンドリとカブる展開(笑) この時点では、少し風夏派。話数を重ねるごとに、ヒロインの好感度が入れ替わるのは、ダブルヒロインの王道ですね。あと、優の中途半端な優しさも腹立ってきた(笑)

9話目
優君、コウモリ君ですな~。まあ、優君的には小雪を励ましたかったんだよね。

10話目
原作組にとっては、衝撃の展開。さあ、どう帰着させる?

11話目
優の根性のなさに、イライラするわ! だったらハナから小雪に優しくするな、と。普通に小雪とバンド結成した方が幸せだと思うが……。メンバー骨折中に新メンバー誘うとか、マジ、ゲスバンドw

12話目
いや、ダメでしょう。バンドに戻っちゃ。ソロデビューに向かって、すでに色んな大人が動いてると思うんだけど。バンドのメンバーが怒るとか怒らないとか、そんなレベルじゃなく。(EDでバンドのデビュー決まりましたが、だったら最初からそれで良いやん、と)
{/netabare}

【視聴終了】
{netabare}
漫画にするときにトップレベルの難しさがあるのに、音楽モノがあると思います。当然、音は漫画に描けないからです。

その点、アニメは(声優さんのレベルの劇的な進化もあり)得意なジャンルですね。でも、原作ファンからすればハードルが上がるわけで、その想像を越えていかなければならない難しさもありますね。

肝心の音楽、ですが、これはLynnさんや早見沙織さんの歌唱力もあり、なかなかの出来に。これに関して「は」、原作ファンも満足では?

た、だ、し。ストーリーに関しては別。詳しくは下記の原作ネタバレに書いたけど、あり得ないと思いました。これ、絶対に2期できないでしょ?

特に後半は、各キャラの勝手さに腹がたちました。特に優。大事な時にはなにもしないくせに、タイミング逃してから自分勝手に動くとか、小雪に対する、自分勝手な対応とか。

それに、サラ先輩や真琴はまだ良いとして、那智先輩はバンドに戻っちゃダメでしょ。陸上の特待生なのに、バンドやるとか条件によってはoutだし。もしこれで音楽に集中する(陸上部辞める)なら、高校のコーチの顔も潰すことになるよ。その後、後輩たちもその大学にとってもらえなくなるし。我が儘が過ぎると思います(この点は、私自身が剣道で大学にいっている関係もあり、厳しい評価です。特待生だから競技以外は何もするな、なんてわけではないですが、息抜きレベルではないのなら別です。両方本気でやるのなら、多分、二足のわらじで出来るほど甘くないと思います、陸上も音楽も。なんか、陸上や音楽を軽く扱っている気がして、門外漢ながら不愉快でした)。

うん、やっぱり全体を通し、音楽を馬鹿にして(軽く扱って)いる感じがしました(まあ、音楽アニメではなく、恋愛アニメだけどね)。

最後、風夏がバンドに戻ってくるのは予定調和だけど、それってかなり沢山の大人に迷惑かけてない? 違約金とかあるんじゃない?

アニメに合わせて原作を変えるのが全て悪だとは思いませんが、程度があると思います。自分的にはこの作品はoutです。アニオリ展開入ってから、明らかにキャラがぶれているというか、無理があると感じましたし、作品の根幹を変えていますからね。

まあ、原作で悲しい思いをしていたファンにとっては、救いのあるラストとも言えるのでしょうが。
{/netabare}

【総評】
ラブコメというよりは、わりと真剣な恋愛アニメ。ただし、あくまでターゲットは中学生の男子って感じです。良く言えば純粋でストレートな恋愛感情と表現、ストーリー。悪く言えば、深みや苦味の点で物足りなさを感じます。

まあ、現在進行形で少年の方と、今でも少年の心を持ち続けられている大人の方にはオススメできるっすね♪ ⬅「これはあくまで、アニメ限定の感想です」

【余談(成増懐かしいな♪)】
{netabare}
成増、懐かしいな~。東武東上線ですね。学生時代に友達が住んでいて、よく行ったな~。成増を自信満々で東京って言い切るところが、素敵♪ (東京に詳しくない方もいると思うけど)成増は埼玉と東京の県境にある駅です。東京都民の中にも、埼玉だと思っている人も多いのでは?(失礼)w ちなみに、モスバーガー発祥の地で、1号店があったりします。石橋貴明さんの出身地としても有名ですね。あと、昔駅前のスポーツジムに行ったら、北島康介さんが来ていました(マジ)。あとは、特にな~んの特徴もない、極めて平凡で素敵な街です♪
{/netabare}

【余談2 原作ネタバレにつき、視聴注意】
{netabare}
このアニメ、原作のネタバレして観るかどうかで、味わい方が180度違うと思います。原作では{netabare}メインヒロインと思われていた秋月風夏が、10話の交通事故で死ぬ{/netabare}という衝撃の展開です。それを知った上でこのアニメを観ると、{netabare}1話からの全てが切なく、尊く、眩しく{/netabare}なります。そこら辺、描こうと思えば間違いなく2期前提になりますから、アニメでは仕方ないのかもしれない。でも、ここまで大きく変えてしまうと、2期は100%できない。だとすると、じゃあなぜこの漫画をアニメ化したの? と思ってしまう。まあ、2期を完全オリジナル展開でやる気概があるなら、後日、謝りますw{/netabare}

【追記 原作ネタバレ2】
{netabare}
さて、風夏が生きてることが賛否を呼んでいますが、他の方のレビューを拝見し、この展開を「原作者サイド」から要望したことを知り、「それならアリかな」とも思いました。まあ、アニメで亡くなったヒロインを、どんなカタチであれ生かしてあげたいっていう、ファンや原作者の心理も分かります(なので、評価を+1しました)。

つまりこの作品は、一種のアナザーワールドなんですね。

ふと思ったのは、第10話の改変は、尺的に視聴者が「悲しい気持ち」のまま終わるのを防ぐためなんだろうけど、アニメで完結させる時、第10話の交通事故のシーンを1話にもってきて(風夏がなくなるバージョン)、その後、バンド再結成までを魅せられれば、2期にも繋がったし、悲恋の物語として、ちゃんと成立できていたんじゃないかなぁ、と。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 36

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

夏の風のような女の子と白い雪のような女の子と普通の男の子の恋愛模様…バンドもあるよ

個人的にこの作者の作品が苦手です。涼風にしても君町にしても、読み終わった後のモヤモヤ感がスゴいことになります。
この作者の描き方が合わないのでしょうね。
・ヒロインはきれいなショートの子ときれいなロングの子が極端な性格で現れる。
・最初は明るい感じで「ラブコメ?」と思わせておいて、途中で「どうしてこうなる?」「どうしてこうなった…」と追い込む。
・最後は「何だったんだ…」となる。
・主人公は必ずふらついてイライラさせる。
こんな感じです。

アニメは君町だけ見ましたが、無理やり1クールにまとめたもんだから、かなりキツイ出来になっています。心情や心の変化をすっ飛ばしているので、ヒロインが単なるビッチにしか見えず、主人公もバカ男に仕上がってしまいました。

風夏はもいい感じで始まりましたが、どう展開するんでしょう…。どんな展開になろうとも見届けます。

【全話終了】
夏風と優、小雪の三角関係の展開に見えて、風夏も優もは最後の方まで本心に気づかなかったということで、三角関係ぽいといったほうが良いかもしれません。ラブコメと恋愛の中間ものという感じがする展開でした。

キャラでは沙羅がお気に入りです。登場時の無愛想な感じが一転して普通に可愛い子になるギャップと、演奏時のカッコ良さに魅力を感じました。もう少し出番が欲しかったです…。

バンド感は同時期に放送していたアイドル系バンドものより圧倒的に出ていたと思います(比べるのも間違っている気もするが…)。中の人たちの歌声はもちろんのこと、曲も良かったし、演奏シーンも頑張っていたと思います。

問題は…というか、原作を大幅改編した結末をどう捉えるか、ここで評価が全く違ってきます。ネットで話題になっていたので、そこを読んでみたのですが、成る程…。原作通りなら二期ないと無理ですね。でも、個人的にはアニメの方がしっくりきました。途中のレビューでも書いたとおり、この原作者の作品はモヤモヤたっぷりで苦手です。まとめ方としては一期で終わらせるにはこれが一番なのではないでしょうか。原作ファンはお怒りでしょうけど。

恋愛物好きな人にお勧めですが深くはないので、軽いものが好みだという方に合うと思います。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 27

79.6 3 ライブハウスで人見知りなアニメランキング3位
推しが武道館いってくれたら死ぬ(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (466)
1701人が棚に入れました
岡山県在住のえりぴよは、マイナー地下アイドル『ChamJam』のメンバー・舞菜に人生を捧げている熱狂的なオタク。えりぴよが身を包むのは高校時代の赤ジャージ。えりぴよが振り回すのはサーモンピンクのキンブレ。えりぴよが推すのは舞菜ただ一人。収入の全てを推しに貢ぎ、24時間推しのことを想い、声の限りを尽くして推しの名前を叫ぶその姿はオタク仲間の間で伝説と呼ばれ、誰もが一目置く存在となっていた。『いつか舞菜が武道館のステージに立ってくれたなら...死んでもいい!』そう断言する伝説の女・えりぴよのドルオタ活動は、アイドルもオタクも巻き込んで今日も続く...!

声優・キャラクター
ファイルーズあい、立花日菜、本渡楓、長谷川育美、榎吉麻弥、石原夏織、和多田美咲、伊藤麻菜美、前野智昭、山谷祥生、市ノ瀬加那
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

推して知るべし現実を ※酷評注意

原作未読


それこそタイトルからして推して知るべしな分かりやすさ。
応援してる女の子が武道館でライブできるくらいになったら死んでもい~!と情熱を捧ぐドルオタさんのコメディです。
アイドルが主役の物語は腐るほどあるけどアイドルファンが主役とは視点がナナメ上で斬新です。

ご多分に漏れず私はこのテの方々が苦手。

 「情熱を傾けられるのがあっていい」
 「なんの権利があって反対するの?」
 「あなたの価値観を押し付けないで!」

当事者の方いるやもしれませんが、ごめんなさい。もし家族や近い人にいたら全力で取り戻しにいきます。飯星晃一が “本人の自由” なんて理由で娘の奪還を諦めたでしょうか?私にとっちゃそれくらいのレベルですね。
どうしようもないなと思っちゃうのが、収入の大半を蒸発させる本作のキャラのような人たち。余剰資金の中から費やす額を決めて楽しんでる分にはいいんじゃないかとは思ってます。


 いくらコメディでも笑うに笑えんだろうな


そんな不安が脳裏をよぎりました。そして…
案の定、いらぬ先入観で自分は損してるんじゃないかと思えるくらい笑うに笑えませんでしたね。

そんな第1話を経てそれでも踏みとどまった理由、

 {netabare}『♡桃色片想い♡』{/netabare}

{netabare}リリース当時、松浦亜弥は15歳。まだ中学生。この作品ではヒロイン?えりぴよさん役のファイルーズあいさんが歌います。これで踏みとどまった人手を挙げて!{/netabare}


おそらく私は古いタイプの人間で、CDを複数枚購入して握手をしてもらうなどに代表されるここ10年くらいのムーブメントの渦中から外れたところにいるし、またその行為も理解ができません。それが時代というのなら世間に背を向け老兵は去るのみと思ってます。

ちょっと遡って考えてみました。※主観総動員なので間違ってたらゴメン

功罪あれど秋元康氏がAKB方式のビジネスモデルを作って定着してるのが現在地。
本作もその土台の上に立っております。
この人もおニャン子クラブから四半世紀の時を経て、似て非なる素人売り出しのムーブメント起こすわけですからやっぱりすごい方です。
ひとまず元ネタのAKB活動開始が2005年ですのでかれこれ15年と長い歴史を持ってることになります。会いに行けるアイドルってやつですね。

その前はつんくプロデュースのハロプロの面々で代表格はモーニング娘。起爆剤となったのが『ASAYAN』オーディション番組だったことを覚えている諸氏も多いと思います。
米映画『トゥルーマンショー』の公開が1998年。今ではすっかり市民権を得たリアリティ番組の走りみたいなオーディション番組で、プロセス丸ごと見せる演出が斬新でした。
言うてもスターはスターだった時代。泥臭さやコミカルさ。芸能人だって私たちと同じ人間だよね、と一気に敷居を下げたのがつんくの功績其の一であります。
功績其の二はメンバーの脱退と新加入をパッケージ化したこと。その土台にAKB系が立ってます。

さらに前となると90年代前半か80年代まで遡らないと見つかりません。アイドル冬の時代です。
試しに90年代後半/アイドルで検索かけて名前が挙がったのは以下のお歴々。


安室奈美恵・MAX・華原朋美・雛形あきこ・SPEED・ともさかりえ・仲間由紀恵・広末涼子・松たか子・モーニング娘。・鈴木あみ・チェキッ娘(熊切あさ美・藤岡麻美)・深田恭子・太陽とシスコムーン…


見ての通り、歌う女の子は安室奈美恵さんやSPEEDのようにアーティスト志向でないと見向きもされてなかった時代。J-POP全盛期やダンスミュージック勃興期と重なり、抜群の歌唱力かキレのあるダンスが求められておりアイドル然としたアイドルはお呼びではありませんでした。努力は陰でしとけ、と。
歌で食っていくのでなければ、女優業に傾注していったのかと。現在もご活躍の方が多い印象です。

1.長いアイドル冬の時代
  ↓
2.モー娘による敷居の低下効果
  ↓
3.会いに行けるアイドル

この2.と3.の狭間に全く異質の輝きを放つアイドル然としたアイドルがいた。主戦場はソロ。
年齢・ルックス・類稀なる歌唱力・そしてフリルの衣装が似合うTHEアイドルofアイドル。敷居を下げてく潮流に抗うかのように突然変異かの如く現れた女の子の代表曲をフィーチャー。
そして彼女は武道館でソロのコンサートをしたことないはずです。背景に夢や物語を滲ませていや妄想をこじらせて鑑賞するにはうってつけのチョイスをしたのがこのアニメのスタッフと思ったわけです。
サーモンピンクに片思いしてるっていう作品に沿った選曲でもありますしね。
以上、長い脱線話で失礼しました。


なお作品評価は別。複数話経ても笑うに笑えないのは変わりませんでした。
ある意味それが狙いなのかもしれませんが…
展開されてるのは極端な例でしょうよと差し引いてみても普通にヒキます。


{netabare}・推しに認知されることが幸せって慎ましすぎて泣ける
・5秒1000円とキャバクラより低いコスパ。その積みあがったCD始めとするグッズどうすんのさ?
・多くを犠牲にして得られる果実が握手回数/秒数や前列位置/センターポジ確保ってなんかもう…
・オタクたちの統制の取れたコールや練度の高いパフォには敬服する。この一体感はわかる!
・なお、ライブシーンは思ってる以上に力が入ってる!
・ただ基本的にオタ自体は修行僧だが修行内容と方向性が決定的に間違ってると思われる
・お!シリーズ構成が元アイドルの赤尾でこさんじゃないの!とか
・本渡楓ちゃんセンターなんて源さくらみたいじゃん!とかはひとまず置いておく
・本渡楓⇔石原夏織の祖母孫コンビに市ノ瀬加那さんも絡んで長崎じゃなくて岡山かぁとかは考えない
・舞奈はもう少し自己演出というものを真剣に考えたほうがよい
・ファンも推しに刹那の輝きを求めてるならある程度したら卒業しなければならない。
・結局さー、秋元康のダイエットの邪魔をしてるんだよ{/netabare}


人気投票とかも茶番と思ってる了見の狭い私にゃあ合わないのでしょう。だって、

{netabare}「空音に後ろに立たれるの緊張するなあ…」
「気にしないで!後ろからじっくり見てるから!」{/netabare}

ある種、ファンを救ったとも言えるプロフェッショナルなれおと空音の対応なんて普段なら「いい話だね~」って評価してるはずなのに。

やはり、、、収入の全てを注ぎ込んではいけません。ある種、設定がリアルであるあるの宝庫のためファンタジーと割り切れないものがありました。


・いくらファイルーズあいが好演してても
・いくらChamJamなんかいい感じでも
・ライブシーン良くても
・くまさ/えりぴよ/基にプラス感情抱いても

 やっぱ駄目だわ~ 

…ってこれしか言ってないですね。
塩対応だったけど実は好意持たれてたんだ!な勘違いをする人が出てこないことを望んで終了。

{netabare}最終話の特殊ED。なんといいますか最後までソロを貫いてほしかったっす。松浦亜弥へのリスペクトが足りない!と思った私も充分キモいのだ。{/netabare}




■元も子もないこと言っていい?

{netabare}個人的な話。現役のアイドル活動してた娘らと仲良かったりした時期がございましてね。もちろん事務所入ってる子ですよ。役務を提供する側からドルヲタを眺めるという経験は貴重でした。{/netabare}

実際はこうだ!みたいな話をする気はありませんけど、なんか気の毒で気の毒で(T_T)



視聴時期:2020年1月~3月 リアタイ

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2020.03.28 初稿
2020.10.12 タイトル修正/修正

投稿 : 2024/11/09
♥ : 59

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

本当の幸せはどこ?

アニメーション制作:エイトビット、
監督:山本裕介、シリーズ構成:赤尾でこ、
キャラクターデザイン:下谷智之、米澤優、
音楽:日向萌、原作:平尾アウリ

ドルオタがアイドルに対して想う純粋な気持ち。
一心に応援することで、微力ながらも、
好きな人に自信や勇気を与えることができる。
ファンの存在こそがアイドルを育てる。
アイドルとファンの幸せな関係を描いたのが
この作品といえるのだろう。

岡山県在住のえりぴよ(えり)は、
地元のマイナー地下アイドル
『ChamJam』のメンバー・舞菜に声をかけられてから、
いわゆる「ドルオタ」になる。
アルバイト生活をしながら、
服も買わずに赤いジャージばかり着て、
舞菜を追いかけている。

舞菜はメンバーのなかで特に人気のない立ち位置。
握手会のときは、ほぼえりぴよしか並ばない。
えりぴよとしては、不遇なアイドルを支えることの
喜びを得ているのかもしれない。
それと、舞菜の本当の魅力について、
今のところ自分だけが分かっているという自負もある。
いずれは世間に分かってもらいたいという欲求もあるが、
ファンが増えることにも複雑な心情がある。

私は、アイドルのことはほとんど無知だが、
AKBのマーケティングは少しだけ知っている。
握手会や撮影会、人気投票のチケットをCDに封入することで、
推しを強烈に応援したい人は、
同じCDをひとりで大量に購入することになる。
昔のアイドルに対する応援とは違い、
ほとんどキャバクラやホストクラブに近い商法。
毎回、大金を出すファンのことは、
アイドル自身も認識するため、
ある程度、知り合いのような関係性になれる。
特別な人とすぐ近くで会えて、スキンシップまでできる。
キャバクラやホストクラブとの大きな違いは、
見返りがほとんど期待できないことだ。

それでは何が「ドルオタ」たちを行動させる原動力なのか。
えりぴよの心情に近いのは、
ヅカオタ(宝塚歌劇団のオタク)という気もする。
自分にはない完璧な美貌や可愛さに対して、
そして、難関を突破して、必死に頑張る姿を見て、
勇気づけられるという構図だろうか。
また、そのときだけは多くのしがらみから逃れられ、
純粋な想いだけで応援できることに
快感を覚えることもあるだろう。
えりぴよの場合は、それが行き過ぎた
行動になってしまうコメディとなっている。
しかし、これは見る側にとっては、
結構笑えない部分もあることが、
視聴の引っ掛かりの部分にもなりそうだ。

えりぴよがなぜドルオタになったのか、
一般的なことではなく、個人的で明確な理由を
示されないのが、マイナスポイントに思える。
ドルオタ・えりぴよのことは面白く表現できているが、
人間・えりぴよのことは、ほとんど分からない。
1話目に登場するえりぴよは、普通の格好をしているが、
そこから全てを投げ打ってドルオタになる過程が見えない。
「一目惚れ」は理解できるが、
人生を賭けるには少々弱い気がする。

人は何に幸せを感じるのか。
「ドルオタ」を主人公にするなら、
その心情をもっと突っ込んで描くべきだ。
えりぴよが大切にしている心のバックボーンが
何か影響しているはずなのだ。それを示した上で
どのような心情の揺れが人をつき動かすのか。
情感が迸るさまを見せて欲しかった。

大好きで大切なものがいくつもある人は、
きっと、極端なドルオタにはならない。
それまで大切に思っていたものが、
無価値に思えたり、自分自身が空っぽだと
実感したときに、想いを誰かに託す気がする。

逆に、えりぴよは「本当の幸せ」を見つけたと
考えているようにも思える。
何かに打ち込める自分の人生は充実している。
それはパンを裏返すアルバイトをやっていても、
舞菜を応援することで、毎日がとても幸せな気持ちになる。
「舞菜が武道館いってくれたら死ぬ」というのが
えりぴよの正直な気持ち。
舞菜の幸せが、自分の幸せだと感じている。

どんなときに幸せを感じるのかは人それぞれだ。
他人の価値観の上で、その人の幸せは計れない。
幸せを感じる根本は、本人のなかにしか存在しないのだ。

ただ、えりぴよには、『ちはやふる』の
綿谷新の言葉を送りたい。
「お姉ちゃんがいつか日本一になるのが
あたしの夢なんだー」という千早に対して、
新は「ほんなのは夢とは言わんよ、
自分のことでないと夢にしたらあかん」と諭す。
まず自分のことが先にあって、
その次に舞菜のことを考えるべきだろう。

「ドルオタ」としての生き方を否定する気持ちは全くない。
ただ、願わくば、舞菜の応援以外のことでも
えりぴよに幸せを感じてもらいたい。
(2020年5月9日初投稿)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 59

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

アイドルオタ道、ここに見たり。

マキ「ユメも風邪ひいてみる?」のエロさは直接的なエロを遥かに超えてた…。


当店は様々な百合をとり扱っておりますので、お好きな百合をお楽しみ下さい。


マキ×ユメリ派


全体的にビジュアルが丁寧で非常に好感がもてる。アイドルアニメなのにダンスシーンとか動きの作画はまぁまぁくらいだが、本作は全体的な安定感がしっかりしてる。背景もとばした感じのところが多い、目立たないがちゃんと作画にあった物で○。


本作は百合アニメとしてかなり高スペックだが、私にはアイドル教アニメと思えた。彼等にとってアイドルはまさに舞い降りた神。彼女たちこそが意味、価値、目的の源泉。


彼女たちのために働き、彼女たちのために生きる。そして、彼女たちは2次元だから弱さを抱えつつもファンに不誠実なことは行わないし、ファンも僭越な考えを持つこともない。神なき時代に現れた理想の宗教のあり方を見た。


ただ、舞菜のレベルの可愛さでいくら対応が塩気味とはいえ全然人気ないってのはないだろ…ってのはあるが。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 56
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