ライデンフィルムで学園なアニメ映画ランキング 2

あにこれの全ユーザーがアニメ映画のライデンフィルムで学園な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月09日の時点で一番のライデンフィルムで学園なアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

64.4 1 ライデンフィルムで学園なアニメランキング1位
アルモニ(アニメ映画)

2014年3月1日
★★★★☆ 3.7 (222)
1110人が棚に入れました
人は皆、それぞれ自分の世界を持っている。34人の生徒がざわめくこの2年1組の教室の中にだって、沢山の世界がある。吉田や渡辺なんかと一緒に昨晩のアニメについて熱く語れるのが、僕---本城彰男の世界。楽しいし、居心地だっていい。……でも、本当はいつも考えている。教室の向こう側で華やかな友人に囲まれて笑っている、真境名樹里の世界のことを。ある日、僕は彼女の世界に触れることになる。言うほど単純なことではないんだけれど。

声優・キャラクター
松岡禎丞、上田麗奈、沼倉愛美、大地葉、松本健太、岩崎了、古川慎

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

夢が膨らむアニメ

意味深な演出と美しい作画が特徴の学園ショートアニメ。
絶対音感を持つ少年と不思議な夢世界を持つ少女の物語。
謎が散りばめられているので、「気になります」的な作品です。

続編希望。
続編があれば、面白くなりそう。
今は学園アニメですが、SF作品へ。
少年が夢世界に巻き込まれるパターンかな。
ともあれ、話が無限に広がりそう。

サカサマのパテマのポスターあり。
夢世界がパテマの世界観に似ているような。

EDは良曲。
不思議な雰囲気を醸しています。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 48
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

世界を肯定する

吉浦康裕監督作品。

人は皆それぞれ自分の世界を持っている。
教室の中にでもたくさんの世界がある。
それは楽しくて居心地のいい世界だ。
誰もがそこに自分の居場所を見つける。

彼女が幼い頃から見る夢の考察。
{netabare}これは子供の頃から周囲の目を意識し、
過剰な期待を背負わされて傷つき、
必死になって自分の居場所を、
見つけようとした女の子の夢である。
或るいはそこまでじゃなくていい、
他者から共感できる何かを求められ、
人間関係を上手く構築できずに、
自閉していく自分を救おうと、
夢に逃げ込んだ女の子の夢である。{/netabare}

夢の中の自分、人形の体。
ゼンマイ仕掛けの体、引き裂かれる関係性。
音楽が繋いでくれる未来がある。
世界はハーモニーで満ちている。

最後の言葉は誰にもわからないけど、
{netabare}きみの世界を肯定する、この言葉だと嬉しい。{/netabare}

短編アニメ、ぜひ興味のある方は。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 42
ネタバレ

とまときんぎょ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

アルモニ、エルメス、アマグリ

学校の生徒たちの空気感がリアル(なのかな?)でハラハラでした。
繋がると思えなかった縁が繋がる、というのは面白いですね。
さえない男友達のヨシッ!がヨシッ!でした。

勘違いが恋に発展したとして、誤解させたままでいいのかな。誤解がほどける時がドラマティックなのかもしれない。
あるいは誤解だったとしても、彼がまず彼女の歌を素敵だとこっそり思っていたって、その眼差しが、大事なのかもしれないですね。彼女は友達にもあまり心を開いている様子ではなかったし。
自分の夢中になっていた世界に魅力を見出してくれた、ということが有難く重要で、あんなに堰をきったような態度になったのでしょうか。わかってくれる人がいる。
また、 {netabare}聴くことで同じような夢をみられた、 {/netabare}それで充分、誤解でもなく本当に繋がりあえたってことなのかもしれないし。
打ち明けられる相手に出逢えたのだから、これから先は過去に縛られず、彼女自身が本当に心惹かれる世界を楽しめたらいいのかもしれない。案外わかってくれる人が増えて彼と疎遠になったりして^^;

彼がオタクな友達たちと仲間うちでだけ共有できる楽しみを持っていたってことが、効いてますね。
コレが無くて、絶対音感だけ携えて登場した主人公だったら、もっとキザな話になっていた気がします。誰にでも自分の世界がある(オタクでなくても)。
そこに触れ合えるかというラブストーリーでした。
彼はどうして彼女が気になっていたのかな?高校デビュー前の夢見がちな匂いを感じ取っていたんでしょうか。



お母さんがいろんな人連れてくるって…そのへんを心配すると、女の子の夢の真偽よりも、お母さんの処置がどうなんだと…気にしすぎか

なんだこの煮え切らない感じ。


ある日娘が彼氏を紹介するとして
{netabare}「お母さん!私の夢の中での話を知っている人に出逢えたの!もう一人じゃないの!!」ってきたらば

さあ お母さん、どうするんだ。

・「まぁ…この子にも、心を打ち解けられる相手が出来たなんて。この子、現実離れした事ばかり言っているでしょう…至らない子ですが、よろしくお願いしますね。」

・「夢を共有…?ちょっと座ってください。本当にあなたも同じ夢を見られたのか、その相違点をきちんと検証させてください。」

・「この子の特殊性は、今にして思えば才能です。あなたのご好意はありがたいのですけれど、無理に同調はしていただかなくとも構いませんのよ。」

・「趣味は?アニメ、あー、なるほどねー。そんな年頃だよね。(この子らしい子を選んできたわね)」

それとももしも、ジュリがお母さんをそこまで信頼しなくなっていたら、「夢を共有しているのは二人の秘密ね?」ってコトになるのかしら。


彼が催眠学習的に夢を見られたのだから、彼女のほうも始まりはそういった断片や刷り込みが繋がったものだったのかもしれない。 {/netabare}


まことにまことに邪道ながら夢判断
(参照http://www.geocities.jp/dreamusic7/)

{netabare}機械、ロボット
「繊細な感情レベルや心と身体と精神の相互のふれあいを欠いている。鍵のかかった思考力。無感動。自分が出来ないことを代わりにやってくれる存在。現在の自分の非力や社会的存在感が希薄な状況。」

「心理的確立。精神的到達。霊的精神力。権威。力。明瞭さ。見通し。理想や目標。攻撃性。孤立。自己防衛。」
葬列
「今までの複雑な人間関係から解放されて本来の自分の姿に帰りたい願望。」
孤独、集団の中で自分だけが独り取り残される
「他の誰かが自分を捨てたいと思っているのではないかという不安。」
水の入った美しい瓶「輝く未来。」 {/netabare}


アルモニ〜。フランス人はハヒフヘホの発音ができないので、ヘルメスはエルメスになるようで、知り合いがフランス人の料理教室に通ったとき「アマグリがない!アマグリを買ってこい」と言われ、右往左往で甘栗を買ってくると「これはっ、アマグリじゃ、ナーイ!!」と激怒したそうな。
そう、彼が求めたのはハマグリでした。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 41

68.8 2 ライデンフィルムで学園なアニメランキング2位
どうにかなる日々(アニメ映画)

2020年10月23日
★★★★☆ 3.5 (43)
204人が棚に入れました
誰かを想う日常は、ときに甘くて、ときに痛い。そんな、なるようにしかならない日々も、きっと、いつか。青春群像劇の名手・志村貴子(「放浪息子」「青い花」)による、様々な恋模様を淡く繊細に描いたオムニバス漫画「どうにかなる日々」を、詩的な映像・音楽演出に定評のある佐藤卓哉監督(「あさがおと加瀬さん。」)がアニメ化。元恋人の結婚式、男子校の先生と生徒、心と身体の変化を迎える思春期の幼馴染。誰が相手でも、どんな形でも、全ての恋と生き方には同等の価値がある。そして、不器用に誰かを想った日々は、きっといつか愛しい思い出になる。そんな“誰かの恋"を優しく見守り、温かく描くオムニバスショートストーリー集。

声優・キャラクター
花澤香菜、小松未可子、櫻井孝宏、山下誠一郎、木戸衣吹、石原夏織、ファイルーズあい、早見沙織、島﨑信長、田村睦心、天﨑滉平、白石涼子

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

一品料理というよりお香々。謎のキャスト対談つき。

 短編集の映画化で60分ほどしかない作品なので、一品料理としたボリュームとかは全然ないです。志村貴子さんらしく劇的な事とか、捻った展開とかもなく淡々とした内容で、いわゆる日常系というより英語で言うところのスライスオブライフ、人生を一部切り取った感じのサッパリしたもんです。


 しかし、志村貴子さんの作品の味である、世間の表舞台には絶対上がらないような、物凄く劇的でも世間ウケもしなそうな愛を描いた作品という点では一貫している。


 一話15分くらいの作品が4本という構成なので、色んなことはとてもやってられないので風景とキャラたちが織りなす雰囲気の味わいを楽しむ感じで、同時に同性愛やセックスについても大袈裟なことではなくサラッと描くところにらしさがある。


 本作の一番の謎だったのが、冒頭にキャスト対談が付いている点。そんなDVDの特典みたいなの付けるにしてもケツに付けたほうが良かったような…。


 正直一品で満足できるような濃さはないですけど、上品なお香々を料理の間に食べたような清々しさがあって良し!。あくまで小品なので、みんなにとは言いませんが志村貴子さんファンの方にはオススメです。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 23
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

丹念な描写で風変わりな想いを日常に息づかせるオムニバス映画

単純な男女間とは限らない、ちょっぴり変わった人間関係やキモチを描いた
同名ショートストーリー集コミック(未読)の映画化作品。

【物語 3.5点】
構成はオムニバス形式。

{netabare}大人女性×大人女性(共通の"彼女”あり)

男性教師×男子高校生

小学生男子×小学生女子+AV出演歴がある男子の従姉
→中学生男子×中学生女子に成長した二人のその後

の三本立て(或いは三本目を二本と捉えれば実質四本立て){/netabare}

題材自体は禁断だが、刺激的な要素を強調するより、
日常の何気ないやり取りに多くの尺を割くことで、
そこにある関係や想いが鑑賞者と同一地平線上にあると伝え、
緩やかに共感を醸し出していく構成。

PG12指定要因はセクシャル表現であると思われるが、
そこも非日常感より普通の社会生活との連続性を重視し、
奇異に衆目を集めるより、繊細な心情に着目させる。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・ライデンフィルム京都スタジオ

佐藤 卓哉監督がジブリ出身の演出担当・有冨 興二氏と目指したのは、
高畑 勲監督の『おもひでぽろぽろ』

ややイラスト風味の背景美術、キャラデザ&人物作画共に、
温かいタッチの色彩で主張しすぎず、自然体の生活空間を彩る。

想いがフンワリと盛り上がるシーンでは、
背景もさらにほんのりと淡く、幻想的にホワイトアウトしたりして、
心情描写を下支え。


終始、浸りたくなる心地良い空間でした。


【キャラ 4.0点】
どの登場人物も、映画的な決め台詞より凡庸な日常会話をこぼし、
我々と同じ日常世界に確固たる存在感をゆる~く示す。

例えば、この部屋散らかってるなーとか、今の声でっけーなーとか、
華やかな映画の中のヒーローは気にも留めない瑣末事だけど、
鑑賞者は心の中で思ってしまいがちなしょーもない感想を、
登場人物が先回りして言ってしまう痒い所に手が届く感w


私の推し?は{netabare}小学生→中学生男子のしんちゃん。
従姉のAVという妙な角度からエロを受容してしまい、
変容していく幼馴染みとの関係に困惑してしまう心の動揺が、
不器用なパンツ手洗い(笑)に滲み出た共感度の高い思春期少年でしたw{/netabare}


あとは某生徒の影響で、
首筋の綺麗さを観察するフェチズムが目覚めつつありますw


【声優 4.0点】
一週目・花澤 香菜さん×小松 未可子さん
二週目・櫻井 孝宏さん×山下 誠一郎さん
三週目・木戸 衣吹さん×石原 夏織さん×ファイルーズあいさん

本編前にキャスト対談が上映されるのが貴重な本作(私は一週目を鑑賞)

ナチュラルな演技に注力する方針表明は、
日常重視の作品世界没入の一助にもなる好企画で、
鑑賞者との齟齬を防ぐためにも、秘かに広まって欲しいと思いました。


ただ、如何に日常がメインと言えども、
上記のキャストのあんな性癖やこんな気恥ずかしいセリフには、
やはり、そそられる物がありますw
{netabare}みかこしが「はい。バンザーイ♪」と、ざーさんを脱がしに絡んでいく痴態。
ゆる~くてプレミアムですw{/netabare}


【音楽 4.0点】
冒頭。街の環境音と人々の会話が交錯して始まり、
同様に雑踏の音で終わる本作の音響。
これから語る人間関係を何としても日常に固着させるとの
意志を強く感じる音響方針。

劇伴担当はクリープハイプ。
人気バンドの起用となれば、バンドを前面に押し出して、
シーンMV化で集客を!……とプロデュースしがちな昨今ですが、
クリープパイプの尾崎 世界観氏は上記の繊細な日常空間の演出方針を汲んで、
切れ端みたいな短尺の素材作成も厭わない献身ぶりで、
あくまでもバックグラウンドで作品を好アシスト。

ミュージシャンとして語りたいことは、
ED主題歌のクリープパイプ「モノマネ」だけで語る。

この姿勢。私はとても好きです。


【感想】
前年、劇場鑑賞した同じ佐藤 卓哉監督のOVA作品『フラグタイム』の次作
ということ以外は、ほぼ情報をシャットアウトし、
鑑賞前、原作が志村 貴子氏で、『マンガ・エロティックス・エフ』連載コミック
であることすら知らないまま、無謀にも劇場に突撃した私w

マニアックなエロスの提供に、みかちゃんの如く、
固まってしまった場面もありましたがw
想いを大切にする優しい日常空間という救済措置により?
無事、生還することができました。


『フラグタイム』原作は7年前のコミック。
本作の原作に至っては実に15年前のコミックの再発掘。

性的マイノリティがまだセンセーショナルだった頃に
世間一般から色物と敬遠された作品群の中には、
繊細な心情描写が光る、今の時代なら一般にも冷静に受け止めてもらえる。
そんな好素材がまだまだ埋まっているのかもしれません。

佐藤監督が次にどんな金鉱脈を掘り当てるのか。
今後も成果発表に注目して行きたいと思いました♪


尚、冒頭10分がYouTubeで公開されているので、
私みたいに固まりたくない方は、
作品空間との相性を確認してから挑むのも良いかもしれません。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 13
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

匠の演出

楽天的なアニメタイトル。
ちょっと惹かれる。
実際そうなんだよね。
未来が見えなくてもなんとかなっちゃう。

淡々と日常を描く短編三編。
どれもこれも、屈折してるけどね。
でも、それも一つの愛の形では。
視聴後は得も言われぬほどの満足感。

感情って描くのが難しい。
それを穏やかなカットで表現って。
それも皆まで言わずに。
お見事。

豪華な声優陣の演技はさすが。
引き込まれてしまう。
最後に一言。
{netabare}早見さんの使い方が贅沢。{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 12
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