ユーモラスで双子なおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのユーモラスで双子な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月05日の時点で一番のユーモラスで双子なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

88.0 1 ユーモラスで双子なアニメランキング1位
オーバーロード II(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (1088)
5753人が棚に入れました
如異世界に転移して以来、アインズはナザリック地下大墳墓の主として、守護者たちの偉大なる支配者として振る舞う日々を送っていた。一方で、情報収集と資金獲得のため、冒険者モモンとしてエ・ランテルを拠点に活躍。ギガントバジリスクの討伐など、アダマンタイト級冒険者に相応しいとされる実績を積み重ねていく。そんな中、ナザリックへ帰還したアインズは、守護者を統括するアルベドと人間界で得た情報を含めた現状の報告会を執り行う。

声優・キャラクター
日野聡、原由実、上坂すみれ、加藤英美里、内山夕実、加藤将之、三宅健太、千葉繁、沼倉愛美、東地宏樹、楠見尚己、雨宮天、石井康嗣、安野希世乃、逢坂良太
ネタバレ

Dkn さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

デミ(ウルゴス)ちゃんは語りたい!“versionⅡ”

何やら色々書いたんですが、(数千文字くらい)最終回観てどうでもよくなった。

っしゃぁ!!

『ナザリックに栄光あれ!!!!』



リザードマン編と王国編の2部構成でやったオーバーロードⅡ。作画は同社マッドハウスで同時進行の『宇宙よりも遠い場所』『カードキャプターさくら-クリアカード編-』に作画班のリソースを割かれたのかと思うほど悪い回はとことん悪い。無駄な伏線を張りすぎて中だるみしそうな構成も視聴中はイマイチだと感じたものの、最終回ラストに速報で流れたオーバーロードⅢの制作決定を聞き、ある程度納得しました。部分的に淡白で全体的に詰め込んだ印象ですがナザリックの面々が登場している時は概ね好評だったようです。作品の性質上海外のアニメファンにかなり人気らしく国外での評は箔が付きますね。個人的には何度見返しても面白いアニメになりました。


【↓雑記:長文注意】
{netabare}
レビューという名のメモ書きを置いておきます。(タイトル通りデミウルゴスくらいナザリック贔屓で進行。)

至高の御方のひとり、アルベド他数名のNPCを作った「タブラ・スマラグディナ」は、宝物庫に〈エメラルド・タブレット”=古代エジプトで存在したらしい錬金術のノウハウが描かれたエメラルド板〉から引用した――

「かくて汝、全世界の栄光を我がものとし、暗きものは全て汝より離れるだろう」

…の、長ったらしいパスワードを採用したプレイヤーで、アインズをして「設定厨」と称される人。OVERLORDは作者の「丸山くがね」先生自体が設定厨で、鬼のような設定で有名な「TYPE-MOON」の、「月姫」ファンディスクでシナリオ担当をしただけあります。ちなみにこの時、奈須きのこさんの文才を感じ、自分には向いてないと悟り業界を諦めたそうです。その後サラリーマンを経て趣味で投稿していたオーバーロードは趣味と割り切ったからこそかもしれませんが、世界の細部まで作り込み、余白に想像が膨むファンにとって楽しい時間を与えてくれます。掘り下げていくと、書籍版・Web版・※隠し番外編にも作中の情報が散りばめられており、最早宝探しゲームの気分です。

(※“隠し番外編”は、作者がweb版の感想掲示板に読者への返信と共に少しだけ書いたIFストーリーや物語の裏話)

先にも触れましたが、不安材料だったリザードマン編を制作側がやると決めたものの1巻分で1クールやるわけにはいかず、王国編まで終わらせることに。主人公側の活躍を楽しみにしていたアニメ視聴者から非難の声も出ましたが丸々リザードマン編を省略するのは確実にファンから苦言を呈されたと断言できます。制作側の試行錯誤がしっかり見えたと感じたのは一番危惧されていたリザードマン編全編カットor1クール丸々リザードマン編という暴挙に出なかったことで、正直作品の鮮度や制作資金も考えるとこれ以上の構成は無かったし、これがBetterだった訳です。アニメで入った方、もしくは内容が理解できない箇所があったという方はどんな観方をしていたか気になる所で、各シーンや本編感想の前にステータス設定の基本をおさらいしてみます。↓
{netabare}
OVERLORDにはアニメで語られない設定がいくつかあり、ナザリック地下大墳墓は元々が体感型のオンラインゲーム“ユグドラシル”にあった為、ゲーム内のステータス設定に“カルマ値”というステータスが存在し、NPC達の性格付けに大きく関わっています。カルマ値とは「ゲーム内で善行や罪を犯すことで±される数値」で、ユグドラシルではキャラクター制作時に±500で決定されます。人間種・亜人種に当てはまらない“異業種”で構成されるギルド「アインズ・ウール・ゴウン」では、多くのNPCキャラクターが【カルマ値】マイナス…つまり悪性の【属性】ばかりで守護者に至っては極悪も存在します。

ナザリックの面々を悪性順で並べると―――

アインズ・ウール・ゴウン【極悪】【-500】(モモンガ、漆黒の英雄モモン、本作の主人公、萌えキャラ)
アルベド【極悪】【-500】(ヒドイン、守護者統括、モモンガを愛している、書籍版で追加されたヒロイン)
デミウルゴス【極悪】【-500】(守護者一の知恵者、忠義心のお化け、悪魔、仲間に優しいインテリヤ◯ザ)
シャルティア・ブラッドフォールン【邪悪~極悪】【-450】(パッド入り吸血鬼、エロゲ要素満載の変態)
ナーベラル・ガンマ【邪悪】【-400】(モモンの相棒、虫博士、ドッペルゲンガー、ポンコツ、棚ぼたナーベ)
ソリュシャン・イプシロン【邪悪】【-400】(有能ショゴスメイド、たまに太る、人を体の中で溶かすのが好き)
ルプスレギナ・ベータ【凶悪】【-200】(ワーウルフの赤髪メイド、サディスト、三歩で忘れる通称:駄◯。)
アウラ・ベラ・フィオーラ【中立~悪】【-100】(ダークエルフ、双子の姉、シャルティアやユリと仲良し)
マーレ・ベロ・フィオーレ【中立~悪】【-100】(双子の弟、男の娘、心も女の子寄り疑惑?、天然鬼畜)
エントマ・ヴァシリッサ・ゼータ【中立~悪】【-100】(擬態した蟲メイド、…はぁ…エントマちゃんかわゆ…)
ハムスケ【中立】【0】(ジャンガリアンハムスター、モモンの乗り物、♀、婚活中、デスナイトと仲良し)
コキュートス【中立】【+50】(武人、氷属性の蟲、バトルマニア、武器マニア、デミウルゴスと仲が良い)
ザリュース・シャシャ【中立~善】【+100】(トカゲの戦士、旅人、飼っているヒュドラの名前はロロロ)
シズ・デルタ【中立~善】【+100】(自動人形メイド、可愛い物好き、あと数回変形を残しているロボ(嘘))
ユリ・アルファ【善】【+150】(プレアデス副リーダー、デュラハン、お姉さん、メガネっ娘&ボクっ娘)
セバス・チャン【極善】【+300】(プレアデスリーダー、竜人、チバスチャン、紳士、Web版ではハーレム王)

創造主に作られたNPC達は善悪の基準や“そうあれ”と定められた設定の中で“ロールプレイ”をしています。ゲームらしい面白い点ですし、実はユグドラシルがサービスを終了する前から意識が有りプレイヤー達の会話を聞いていたらしく、その時に自由に動き言葉を発することは出来なかったものの記憶にあるらしいです。喋らないNPCを設定する時にはわからなかった、性格付けと設定が乖離し相反する場合も多く、作中ではギャップになっていて魅力になっています。例えばシャルティアは江戸時代に遊女が使っていた“廓詞(くるわことば)”「~ありんす」などを語尾につけて喋りますが素は普通に喋りますし、アルベドはサキュバスで処女。プレアデスのメガネをかけたメイドのユリは、教師である「やまいこ」に創造され、規律正しい姉的な立ち位置と裏腹に“ボクっ娘”であり普段は恥ずかしいので私と言う…など。(やまいこの一人称も僕)ちなみに王都で活躍するセバスとソリュシャンの2人は極善と邪悪のコンビで、ソリュシャンの残虐性をセバスが窘めている構図でした。行動原理をこれらのステータス設定で考えると他の場面やキャラクター達に対しても合点がいき面白いかもしれません。
{/netabare}

《ネタバレ有り感想》

原作を読んでないと気づかない部分も含めのネタバレですが、この先3期が有れば明らかになる謎も多いので、1シーンで完結している情報だけ載せます。

まずはリザードマン編。
{netabare}
前作のラスト、洗脳されたシャルティアとの戦闘から間もない時分、プレイヤーの存在などを考慮し行動するナザリックの面々に新キャラクターが登場します。1話冒頭から犬のメイド長やら“ぷっちょ”みたいな頭をしたバーテンダーに執事助手の弱っちぃペンギンなどファンからすると最高のファンサービスで、とても嬉しい第一話でしたしワクワクもしましたが伏線にしかならないキャラクター達をこんなに登場させて話がまとまるのかと心配な部分でも有りました。(今考えればⅢ期あったからなのですね)原作ファン以外にはわからない部分も多そうで伏線として覚えていられるかはどれだけ本作を真剣に観ているかで変わります。アルベドさんは相変わらず病んでいます。最後に5話までメインとなるリザードマンの長と戦士ザリュースの顔見せをして1話は終わりです。

その後、各集落へと赴き共同戦線を築こうとするリザードマン達とナザリックの面々が交互に登場。この戦いに赴くコキュートスは前述の通りカルマ値が中立の善寄りの為、虐殺や蹂躙といった思考で無く武人として敬意を払い戦いを仕掛けます。これがデミウルゴスやシャルティアなら嬲り殺しでしょう。このオーバーロードⅡでは前半が“善寄り”のコキュートスとセバスが主役のために悪のギルドらしからぬフェアプレイを行うことが多かったですね。なんだかんだ有り、リザードマンが団結しナザリックの新キャラクター達の紹介も終わりました。

5話(笑)シャルティアへの罰(ご褒美)の“アインズの椅子になる”変態プレイと“トカゲックス”というファンの間で作られた新語に笑わせてもらいました。お茶の間に悪影響しか及ぼさない展開目白押しのTHE深夜枠アニメオーバーロードⅡ。その後もシャルティアへの罰を見て歯ぎしりをし壁を壊すアルベドとは対照的に、デミウルゴスの『守護者に座するとは!!』の嬉しそうな声と顔には笑わせてもらいました。アルベドが遠隔視の鏡<ミラー・オブ・リモート・ビューイング>でクルシュ達を見てボソッと一言「羨ましい…」とサキュバスの本能を見せ、閨を共にしてくれないアインズ様とあんなことがしたいと妄想しています。本能だから仕方ないので、アインズ様はいつか男を見せて下さい。(身体無いけど)

ここでも前回の失敗から得たユグドラシルプレイヤーの存在を考慮して動いていて、この先アインズの行動には全て当てはまると考えて良いでしょうね。『氷結の武神』の格好いいサブタイトル通り、死闘(コールドゲーム)を終えた後、コキュートスの進言から己の意志で判断し成長する余地を感じたアインズは喜びます。アインズやギルドメンバーが苦労して制作したNPCたちに対し自分たちの子供であるように接していて、この辺りから守護者に対し成長を促すよう積極的に取り組み始めます。守護者他NPCたちも至高の御方々を神(創造主)や親として崇拝し信頼(信仰)を寄せているので親子のやりとりを見ているようで物騒な話をしていても和みますね。

死から復活した後の朦朧とし舌が回らないザリュースの演技が絶妙で評判が良かったようです。東地宏樹さんはラジオにゲストとして来てらっしゃいましたが、リスペクトを持って演技をしてくださっていたらしく、本作の役者さんはOVERLORDを愛してくれる方が多くて嬉しい。ドラマCDから声優変更が無い珍しいパターンで、付き合いの長くなったレギュラー陣は特に思い入れが強いようです。そしてリザードマン編が終わり次の章へ……カットされていた見せ場など多くありますが構成的にここらで終幕にしないといけません。{/netabare}

ここからは王国編です。
{netabare}
王国編のスタートは、ナザリックの執事『セバス』と、プレアデスのメイド、『ソリュシャン』が活躍します。娼館で奴隷として扱われていた少女をセバスが拾い滞在する屋敷へと連れ帰ります。その後ソリュシャンに彼女の介抱を任せますが、アニメではあえてボカしたシーンがありました。少女(ツアレ)がかかった梅毒や性病、骨折や切られた腱などの傷を癒やしたソリュシャンでしたが、この時ツアレに向かって三日月型の異業種らしい笑みを浮かべ意味深な台詞を言います。

「まずは食べてしまうとしますか」

セバスに“彼女を元の状態に戻すこと”を強調して確認したソリュシャンには狙いが有りました。それはツアレ自身も知らない“お腹にいる胎児を食らうこと”。ソリュシャンはモンスターですが人型なので、下手をすると倫理規定に触れる危険性と、いつ出来た子供なのか娼館であった出来事も連想してしまうのは想像に難くなく、人食が好きな異業種(ショゴス)の描写を察しのいい人と原作既読組が気づく程度にしていました。アニメ版では残酷描写や発言がソフトになっている事が多く、本来なら拷問や人間の使い道と成れの果てまで細かく描写する上、Web版では捕らえた人間を性奴隷として扱うことも当たり前なので、アニメは地上波用の「ダーク(50%)ファンタジー」として作られています。…ですが、これでも顔を歪ませている視聴者は多かったようです。

王都での守護者各員が集まった、報告の義務を怠ったセバスへの糾弾のシーン。これもわかりにくかったですね。アニメからの方はほとんど「?」だったかと。アインズをはじめ守護者各員が集う中、御方への忠義心を試すため、この場でツアレを殺せと言われるセバス。忠義に一点の曇りも無いセバスに選択肢は1つしか無く、自身が招いた最悪の結果に苦しみながら拳を振るいます。これはデミウルゴスが仕掛けたテストでナザリックへの忠義心を試すものでした。創造主である「たっち・みー」と「ウルベルト」の仲が悪かったことや「正義」と「悪」の両極であるセバスとデミウルゴスは反発しあう水と油の性格であることも関係していたようです。ツアレも死なずセバスへの疑いも晴れ、アインズがガルガンチュアを抱えナザリックに戻るシーンで、

「グレーター↓・・テレポーテ~↑ションッ!!」

普段と違うテンションで数人が訝しげな顔に…。実は裏切りの可能性があるセバスの前にナザリックの代表が顔を出すのは如何なものかと、影武者を立てています。影武者CV:宮野真守の能面の彼で、変身能力を持つパンドラズ・アクター。アインズに作られたドッペルゲンガーで〈変身能力〉のあるパンドラズ・アクターはアインズの影武者でもあります。その後、本物が転移してくるというシーンでした。

セバスと行動を共にしているソリュシャンはプレアデスの中でもかなり優秀で、アインズに報告を怠るセバスに心中かなり不満を持っており、彼女はそれでもセバスの言を守り我慢してギリギリまでアインズへ報告をしません。その上で、問題が起きると躊躇いなく裏切りの報告をする有能メイド。事が収束してからの小麦の買い付けで仕事を終え嬉しそうなソリュシャンの顔は密かに好きな部分だったりします。ドラマCDで先行してやったところがいくつかアニメ化したひとつで、出稼ぎに出ているモモンが必要な物が多く出費がかさんで仕方ないと愚痴ります。この資金不足は最終回のゲヘナ作戦において人間から金品を大量に奪い当面の解決に至ります。※ここから王国の人々が出てきますがデミウルゴスちゃんが語っているので人間側には触れません。(嘘です。Ⅲ期への伏線が多くあって、どこが使われるか使われないか不明のためネタバレ防止として触れられませんのであしからず。)

ついにエントマの本性がでました。この戦いは原作から楽しみにしていて、番外編の「ぷれぷれプレアデス」の1期のエンディングテーマ「L L L」をプレアデス達が歌う回(特別編)で少しだけ本性が漏れ出ていました。プレアデスで大きく活躍するのはソリュシャンとエントマですが、他のメイドたちも一期より活躍が多かったかもしれません。丸山くがね書きおろしドラマCDではプレアデスや守護者客員も大活躍なのですが、閑話休題の話ばかりなので大筋にはあまり出てきません。たまに見かける意見で日常系のような回をもっとやってくれという意見も多いようで、だからこそオマケとして存在するファンサービス「ぷれぷれプレアデス」なのでしょう。

最終話直前で姫の狂気を表す作画がイマイチだなと思っていたのですが、12話の最後に出た姫の表情は良かったです。この辺まで来ると特に人間側は3期+その後への伏線が多くなるので感想はやめにしておきます。{/netabare}

【:余談】
{netabare}
東映作品に関わっていた時の“作画は3000枚まで”の制限が役立ったと監督がインタビューで仰ってました。その記事では、「250カットを止められれば50カットをフルで動かすことで躍動感のあるアニメーションが作れるのではないか」という低予算での苦肉の策であり作品をより良い物にしようと思う熱意が語られていました。原作が面白くても、アニメでは全く別の神経をつかうでしょうからアニメが面白くなったのはスタッフ陣の力も大きいのでしょう。次回予告やネット限定配信など、自由度の高さと作品への愛情がよくわかります。オーバーロードに思うことは原作ファンに優しく、ターゲットを限定的な場所へと置いていると感じるところ。興味を持てば持つほど楽しくなっていく作品なので、作品のことを考えている時間が長ければ長いほど印象に残っていく感覚が過去に夢中になったアニメと重なるのだと思います。

前回と同じくラジオもやっていて、2期が決まった時も復活したラジオで初出しでした。情報源や裏話として大活躍しているコンテンツなので興味ある方は聞いてみて下さい。知っている方はOVERLORDにドップリはまっている人でしょうね。仲間です。

そんなラジオでデミウルゴス役の「加藤将之」さんがゲストで来た回はコラボしたメイド喫茶に日野さん含め男3人で行っていました。加藤将之さんはTwitterなどでも作品愛を語っていて原作も熟読しているので理解が深く嬉しい限り。この熱意はオーディオコメンタリーやⅢ期のラジオで再びゲストとして登場した回に聞けますし、もしかするとまた来てくださる気がしますね。間違いなくキャスト陣一番の〈OVERLORD知恵者〉加藤将之さんの話も聞ける「~ナザリック地下大墳墓 定例報告会~」をよろしくお願いします。

同時進行していた「ぷれぷれプレアデス2」も最後まで緩く、原作ファンが喜ぶ設定など入れ込んでいて大いに楽しんでいました。ネットで公開されていた次回予告のノーマルバージョンとスペシャルバージョンも、本編で活躍のあまり無いキャラクターが出演するなど嬉しいものでした。
{/netabare}
最終話:感想
{netabare}
最低の作戦、英雄と崇められる者が実は極悪人というマッチポンプはお見事です。流石のカルマ値【-500】【極悪】ヤルダバオト(デミウルゴス)。ここでは作戦名「ゲヘナ」において使われる魔像や作戦概要などを説明した後、王国側の戦力と適当に戦います。人類にとって強大な戦力かつ重要人物であるイビルアイは、アダマンタイト級冒険者チーム〈蒼の薔薇〉の一員で種族はヴァンパイア。彼女の知識は長寿の為にOVERLORDの根幹を暴いてしまうキャラクターらしく、書籍でも多くは語られていません。作中屈指の人気であり人気投票4位!アニメでも結構活躍しました。Ⅰ期Ⅱ期Ⅲ期と人気投票上位の特に目立ったサブヒロイン達がいて、Ⅰ期がクレマンティーヌ、Ⅱ期はイビルアイ、Ⅲ期は「―――」(お楽しみに~)

打ち合わせ通りの戦いが始まり、メイドのユリとシズが共闘しイビルアイと戦いますが、二人相手にも結構いい勝負をしするイビルアイ。エントマはイビルアイが使う殺虫スプレーのような魔法への相性が最悪だった為大きく不利な状況でしたが、肉弾戦を得意とし防御魔法も貫通させるユリと、銃火器での援護が出来るシズはイビルアイと相性が良い組み合わせでした。ナーベラル曰く、相性が良くても一対一だとユリとシズよりイビルアイが上まわる可能性が高いようです。激戦が繰り広げられる横では戦っているはずのメイド達とナーベラルが仲睦まじく歓談をしており微笑ましい。「人間の名前を記憶できる?」なんて話をしていました。彼女たちは姉妹として作られていて、全員同じ部屋で暮らす仲良し姉妹だそうです。英雄モモンとイビルアイが初めて対面する時、エントマを戦闘不能にしたイビルアイにナーベラルが怒りを隠しきれなかったのは“家族”を殺されたかもしれないと思ったからで、もしヤルダバオトが間に入らずイビルアイがエントマを殺していたなら、ナーベラルが飛び出す前にアインズがイビルアイを殺していたかもしれません。勿論状況把握や利用価値も考え短絡的にならないようにする可能性もありますが、アインズには自分たちが作り上げたNPCに対してそれほど愛情があり、NPCたちもそれぞれ絆の深い者がいます。ユグドラシル(ゲーム)運営が作ったNPCとは思い入れが違うのは理解できますし、ましてや体感型だった所から現実世界になった上、この世界で唯一の仲間(家族)たちなので、考えてみれば当たり前かもしれません。

ヤルダバオトとの戦闘時モモンが使ったのは魔法ではなく魔法力を持った槍と剣でサブウェポン。剣士状態(漆黒の英雄モモン)の時は魔法が使えないため、補助の属性攻撃として携帯しているアイテムでした。この時使った氷の剣“フロストペイン”はザリュースのものではなく、模倣した結果本家の性能を超えた自作物。ヤルダバオトが驚愕に慄いているのは演技ではなく本気でこの剣の存在を知らなかったようです。書籍ではもう少し戦うのですが尺の都合上コンパクトになっています。Ⅰ期の時にハムスケとの戦闘が劇場版で追加されることもあったので、もしまた期間が開いてⅣ期をやるなんてことになったら補完のために劇場版を作って欲しいですね。劇場行きます!!{/netabare}

これにて最悪最低のマッチポンプも終わり続章へと進んでいきます。
{/netabare}
そして――2018年7月から3期がスタート!!

今度はナザリック陣営も大活躍!!!


刮目して待て!!! わたし!(・∀・)←

投稿 : 2025/03/01
♥ : 39

TAMA さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

偉大なる御方に、忠誠を…。2期は守護者達の成長とマッチポンプ、そしてある種は傅き、ある種は野心を覗かせる…

物語には全て面白いと言う事は無いと思う。
この2期は次への準備、料理で例えると食材を集めて調理をしているって言う感じでしょうか。
この作品だけでも目を惹く物はありました。勿論1期を観てないと『?』となりますが。


原作(ラノベ・Web版)・未読。
マンガ・1〜10巻まで。
アニメ・全話視聴。(全13話・30分アニメ)


原作を見てる方から少し表現が足りない場所があると聞かされましたが、それでも楽しめました。
ま、私がこの作品が好きだからフィルターがかかってると思います。なので変な感想になるだろうなと最初に謝っておきます。


■…さぁ、統治の実験だ。と+α。(リザードマン編・♯1〜♯5)

NPCだったキャラが自らの思案を巡らせる…。
経験で戦術や戦略を得られる→成長の可能性→成長は変化→さて、絶対的な忠誠は…?

リザードマン編はコキュートスの変化がとても楽しめました。それどころか、リザードマン達の設定も良く出来ていて入りやすかったと思います。
よそ者を嫌い閉鎖的な社会で階級社会。部族間でも交流は盛んでは無い。
アニメを観た感じではザリュース(リザードマン)以外に農耕や畜産などの技術は無かった様に見受けられた。ザリュースのみ養殖の技術がある。
ザリュースは旅人なので『よそ者』に入る。なので周りの風当たりも強い。
簡単にここまでにしておきます。

いやー…色々と妄想を膨らませてくれました。
勿論ナザリックの為の行動もね。
コキュートスの武人としての心構え、戦うとなったリザードマン達の繋がり、需要があるのかな?リザードマンの☓☓☓、ある意味ご褒美のシャルティアさん!(笑)、と、これ以外にもありますがやはり根幹の設定が良いのかな?存分に陶酔する事ができました。

コキュートスの成長、失敗、機転の効いた判断などもうNPCでは無いと…。その後のコキュートスのアメとムチとは果たして…。そしてコキュートスはどう罪を払拭するのか…。
…普通に観ると主人公ポジションがリザードマンになる不思議(笑)


■…情報収集、のち奴隷と出逢う。その後王国にヤルダバオト降臨!…と言う名の…。(王国編・♯6〜♯13。♯6からOPに多少の変化あり)

セバス無双!むっちゃカッコええ!
こーゆー紳士に憧れる!
セバスフェーズ後、王国サイドに事件発生。

■…まず『セバスサイド』から。
「誰かが困っていたら助けるのは当たり前!」、セバスの『親』と言うか産み出した『たっち・みー』の言葉。愚かな行為と分かっていながらも助けてしまったセバス。親と同じその言葉、その行動に「呪いなのか」と苦悩する。
しかしこの行動がある出来事に巻き込まれる火種となり…
と、こんなとこでしょうか。

この作品は色は『黒』と表現するのが1番合うと思いますが、やはり表現出来ない部分とかあるのでしょうね。ソリュシャンの「食べてしまう…」の意味が分からない人も居たと思います。
『ツアレ』がどんな境遇でどんな酷い事をされたのか、そしてソリュシャンは第1期で人間をどうしたのか、そこら辺から考察すると分かりやすいかもしれません。

そして『ツアレ』のフルネームは…
1期に…

しかしソリュシャンはかなり分かりやすかったですがナザリックの住人は(モモンガ除く?)人間に対して嫌悪感を抱いてるのが多いですね。
だから余計にセバスは自身の行動に苦悩するのでしょう。奴隷以外にも助けたり教えたり…セバスはナザリックでは珍しく『弱者救済』を備えてる様に私は感じました。
セバスのこの行動がソリュシャンの「セバス様に…」の発言に繋がるのでしょう。

NPCでは考えられない行動を取ったセバス。(目立たない様に行動しろと命令されていた)
しかしアインズへの忠誠は確か。セバスは如何に自分の失敗を結果で示したのか…、41人に従う犬か、己の意志を正しいとする者か…さぁ、セバスはどうする?

…グレーターテレポーテーション♪!
ア、アインズ様?どうしたの?って最初は思いました。アレでは分からないよ(汗)
私も教えて貰ってあの行動の意味が分かりました。
アインズ様が作った…(以下略)


■…錯綜する智略・謀略。裏側で蠢くものは…。(王国編・王国サイド)

うわー…、いい顔するわぁ。ラナー王女様。
その顔は麗しき顔か…はたまた化物か…。

…六腕、ギャグか?お前ら。

そして『アルベド』の言葉の意味とは?


…『王国サイド』。
貴族達は派閥争いや帝国の進行の話や自分が得をする様な話ばかりの中、王国の裏側で暗躍する『八本指』。これを放置すれば王国が内部から崩壊すると危惧する『ラナー王女』。
ラナー王女にはチカラが無いが『蒼の薔薇』や『クライム』が協力し事にあたることに…
しかし、八本指以外にも厄介な出来事が発生!
さて、王国はどう動く?


これを初めて観た時、「ラナー王女って怖いな」ってのが第一印象です。確かにそーゆー『顔』をするけどあの『智略』がですね。
ラナー王女が見ている『もの』は一体何なのか、本当に『王国』の為?の考えなのか、今後開示されていくのでしょうね。楽しみで仕方ないです!

しかし『ラキュース』、「キャッ」じゃないよ。
中二患ってらっしゃるのか?と、もしくは至高の御方に作られた設定…なわきゃないか(笑)
最終話近くに『恋する少女』も出てくるなぁ。シリアス展開なのに若干笑わせて貰いました。

『ゲヘナ』部分はかなりのネタバレになるのでここでは書かないようにします。どう書いても私の語彙力では表現不足やかなりのネタバレを踏んでしまうので。

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2期で1番気になったキャラはやはり『ラナー王女』。最後までいい顔をなさる。

『ガゼフ』と『ブレイン』が名前で呼び合ったり、『ブレイン』があるキャラの爪を切ったとこも人間パートとしては良かった。

ストーリーはやはり『セバス』ですね。
王国編の時も良かったですがエピローグ部分も中々…フフッ。結婚退し…あ、ワン☆(ネタです)

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オススメするかどうかは私からは何も言えません。
好きな作品なのでちゃんと評価出来てるとは全く思ってないので。
ダークヒーローや1期が面白く続きが観たい方には良いと思います。ストーリーに好みがあると思いますが。

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この作品ってOP, ED曲も結構作り込んでますね。
OP曲は特にストーリーに関わるキャラが出現するので、原作をまだ見てない私はそこで色々と想像して楽しみました。
後は『歌詞』ですかね。両曲共『心情』を表してるのかな?と思いました。
OPは『アインズ様(モモンガ)』で、EDは『アルベド』かな?って。間違ってたらごめんなさい。

コミケでも感じたんですが海外の人(特にアメリカとかヨーロッパ系)は結構この作品を好きな方が多かったですね。
2期1話のED曲後の原作者『丸山くがね先生』の
お礼文も国内外に向けてでしたし海外人気の方が高いのかな?と感じました。

さて、締めもアニメ版のネタで…


『…喝采せよ!』

『…我が至高なるチカラ(3期)に』

『喝采せよ!!』

(2期13話終了後より拝借)

投稿 : 2025/03/01
♥ : 14

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

1期よりも面白い

デミウルゴス察しが良すぎて勝手に都合よく解釈してくれるのは相変わらず草
アルベドもやっぱり最高だ
モモンとしての活動量も増えてプレアデスのメンバーたちの活躍見られて最高です。

セバスが紳士的で非常にカッコイイなとしみじみ

2期のおかげで3期が非常に楽しみになったのであった

OP
GO CRY GO OxT
ED
HYDRA MYTH & ROID


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
1. 絶望の幕開け
突如異世界に転移して以来、アインズはナザリック地下大墳墓の主として、守護者たちの偉大なる支配者として振る舞う日々を送っていた。一方で、情報収集と資金獲得のため、冒険者モモンとしてエ・ランテルを拠点に活躍。ギガントバジリスクの討伐など、アダマンタイト級冒険者に相応しいとされる実績を積み重ねていく。そんな中、ナザリックへ帰還したアインズは、守護者を統括するアルベドと人間界で得た情報を含めた現状の報告会を執り行う。

2. 旅立ち
黒雲のモンスターに死を宣告された《緑爪(グリーン・クロー)》。彼我の戦力差は非常に大きいと理解しつつも、ザリュースの進言により戦うことを決意。こちらの戦力を見極めているであろう相手の計算を狂わせる為の策として、過去に壮絶な争いを繰り広げた他部族との同盟を提案する。シャースーリューから許可を得たザリュースは、無事に同盟関係を結んで帰ってくることを誓い、相棒のヒドラ・ロロロとともに《朱の瞳(レッド・アイ)》族の村へと向かう。

3. 集う、蜥蜴人
リザードマンの中で最も屈強な《竜牙(ドラゴン・タスク)》族。その族長ゼンベルは、同盟を求めるザリュースに対して一対一の戦いを求める。戦いに応じたザリュースは、なんとか勝利を収め、心強い味方を得る。そしてすぐにゼンベル、クルシュとともに“一番目の死の供物”に指定された《鋭い尻尾(レイザー・テイル)》族の村へ向かう。そこには、すでにシャースーリューをはじめ、各部族のリザードマンたちが集結していた。

4. 死の軍勢
勝利を収めたことに歓喜するリザードマンたち。敗退したことを深く悔いるコキュートスだが、アインズは敗退そのものを余り気に留めておらず、守護者が戦いから”学び”を得たことに喜ぶ。しかし、敗退した事実に対する罰は必要だとしてリザードマンの殲滅を命じるが、コキュートスの提案とデミウルゴスの助言により、将来的な他種族の統治を視野に入れ、その足掛かりとして支配を目的とした実験を行うべく、再びリザードマン達の元へ行軍を開始する。

5. 氷結の武神
決戦の夕刻、スケルトンの群れからコキュートスが姿を現す。その圧倒的な力を感じながらも、リザードマンたちは意を決して対峙。種の存続を賭けた戦いが開幕する。しかし、想像を絶する守護者の力の前に為す術なく倒されていくリザードマンたち。族長達が放つ渾身の攻撃も、コキュートスには傷一つ負わせることができず、次々に倒されていく。最後の力を振り絞り、シャースーリューとザリュースは一矢報いようとするが……。

6. 拾う者、拾われる者
リ・エスティーゼ王国の王都に滞在し、情報収集を行っているセバスとソリュシャン。ある日、スクロールを購入した帰りに街中を探索していたセバスは裏路地に入り込む。そこで、人目をはばかるように奇妙な布袋が捨てられるのを目にする。その中に詰められていたのは、痛々しい姿の女性だった。救いを求める声に応えたセバスは彼女を屋敷に連れ帰り、ソリュシャンに治療を命ずる。

7. 蒼の薔薇
まだ日も昇らない早朝。ロ・レンテ城内の訓練場でラナー王女付きの兵士・クライムは一人で鍛錬に励んでいた。剣の才能がないクライムだったが、忠誠を捧げる王女ラナーを守る力を得るため、ただ愚直に限界まで剣を振るう。そしてラナーは、親友であり《蒼の薔薇》のリーダー・ラキュースの協力を得て、王国を蝕む裏組織《八本指》に対策を講じようとしていた。

8. 少年の思い
ラナーに命じられ、ラキュースの伝言を届けるべく、《蒼の薔薇》のメンバー・ガガーランとイビルアイのもとへ向かったクライム。ガガーランたちからさまざまなアドバイスを受け、それを胸に刻み込む。その帰路でクライムは、大通りに人だかりができているのを見つける。人混みの先には、暴漢に囲まれたセバスの姿があった。助けに入ろうとするクライムだったが、セバスは一瞬で暴漢を倒してしまう。

9. 舞い上がる火の粉
ツアレを守るため、セバスは犯罪組織《八本指》が経営する娼館へ突入を決意する。協力を申し出たブレインとクライムは、セバスが正面から乗り込み敵を撹乱している間に裏口から侵入することに。裏口の近くで待機するクライムの前に、異変を察して隠し通路から逃げてきたコッコドールが現れる。その護衛は、凄腕が集められた《六腕》の一人“幻魔”のサキュロント。クライムは、彼らの逃亡を防ぐべくサキュロントと対峙する。

10. 王都動乱序章
ソリュシャンの報告を受け、アインズと守護者たちがセバスの屋敷に姿を現す。守護者たちが警戒して見守る中、セバスはツアレに関する報告を上げなかった責を問われる。さらに、ツアレがアインズの前に引き出された。アインズはセバスに対して寛容な態度を見せるが、失態を行動で償うよう告げる。死を悟ったツアレは覚悟を決めて目を閉じる。そしてセバスは--。

11. ヤルダバオト
アインズ・ウール・ゴウンに盾突く行動をした《八本指》を誅殺すべく、ナザリックの精鋭部隊が王都に集結した。指揮官のデミウルゴスの指示のもと、《八本指》の拠点を襲撃する。時を同じくして、ラナーたちも動きはじめていた。レエブン候やザナックの協力も受け、集められた冒険者や兵士たちを編成し、《八本指》の拠点を制圧しようとする。ブレインや冒険者たちとともにそのひとつに向かったクライムは、セバスと遭遇。再びセバスと共闘することに。

12. 動乱最終決戦
イビルアイとヤルダバオトが対峙する中、突如空から降り立ったモモン。イビルアイの求めに応じ、ヤルダバオトに剣を向ける。その圧倒的な強さにイビルアイは衝撃を受け……。一方、セバスたちが乗り込んだ《八本指》の拠点では、クライムたちがツアレを見つけて脱出しようとしていた。しかし、彼らの前に《八本指》警備部門の長であり、《六腕》最強の存在・ゼロが立ちはだかる。ゼロはブレインを強者と認め、一対一の戦いが始まるが……。

13. 最強最高の切り札
悪魔ヤルダバオトによる未曽有の危機。ラキュースや冒険者たちは、次々と現れる恐ろしい悪魔たちに奮戦し、クライムたちは悪魔に捕らわれているであろう人々を助けるべく炎の壁奥深くに潜入していた。そして、人々すべての希望を背負ったモモンが、ナーベとイビルアイを率いてヤルダバオトと対峙する! 激戦の中、建物の陰に移動するモモンとヤルダバオト。モモンは早速ヤルダバオト--デミウルゴスに計画の意図を問いただす。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 7

88.0 2 ユーモラスで双子なアニメランキング2位
となりのトトロ(アニメ映画)

1988年4月16日
★★★★☆ 4.0 (1647)
11351人が棚に入れました
小学3年生のサツキと5歳になるメイは、お父さんと一緒に都会から田舎の一軒屋にと引っ越してきた。それは退院が近い入院中のお母さんを、空気のきれいな家で迎えるためだった。近くの農家の少年カンタに「オバケ屋敷!」と脅かされたが、事実、その家で最初に二人を迎えたのは、“ススワタリ"というオバケだった。ある日、メイは庭で2匹の不思議な生き物に出会った。それはトトロというオバケで、メイが後をつけると森の奥では、さらに大きなトトロが眠っていた。そして、メイは大喜びで、サツキとお父さんにトトロと会ったことを話して聞かせるのだった。

声優・キャラクター
日髙のり子、坂本千夏、雨傘利幸、糸井重里、島本須美、北林谷栄、高木均
ネタバレ

アニメアンチ2号 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8

京東★ジャブズニーランドの憂鬱

●5月の「秘め子」はもう死んでいる!?

~プロローグ~
魔女には薬学の知識があり所謂ハーブという薬草を用い香を焚き、サバトの儀式を行います。
{netabare}これが古の【イニシエーション】の要素であり、本来「見えない世界」
言い換えれば「幻覚」が見えるようになります。
トトロの森にもその種の「ハーブ」が生えていたことは古代宗教を知るものなら
容易に想像がつき、これで「見えない」トロロのトリックの謎が解明されるわけであります。

本作を理解する上で一番重要なのが宮崎監督の宗教観であります。
監督だけに限らず昔の人々は現代人に比べればとてつもなく信心深い種族でありました。

一連の作品内容から推察しますと恐らくは、日本古来の伝統文化を顧みない
現代人に失望にも似た気持ちを抱いているのでしょう。

現代人よ先祖代々受け継いできた古の神々と敬虔なる古代人の無垢なる心を思い出せ!
というメッセージ性が込められた作品のような気がいたします。

古の民の価値観とそれと真っ向から対立する現代人の価値観とのギャップを
巧いこと描いたのが「ミッドサマー」というホラー作品であります。

このホラー作は「儀式殺人」を題材にしており、グロシーンが過激だ・・・
ということで話題になったものであります。

率直に連続猟奇的グロ殺人が怖いというところもありますが、本当の恐怖は、
古の掟を強固に守るとある村人とそこに観光客として滞在する現代人とのギャップが
致命的な程までに埋まる見込みがないということから生まれる絶望感であります。

我々現代人からしてみると「儀式殺人」とか意味がわからない狂気の沙汰でありますが
「掟の民」からするとそれは生きる意味そのものであり、生きることに直結する
絶対不可欠な神聖な儀式=【イニシエーション】ということなのであります。

現代人からするとその意味がわからなくて恐怖しますが、古の民からすると
それを理解できない現代人が意味不明でそれで恐怖するわけです。

そういうことで、「古の神事」の意味を理解する監督としては、「現代人は
絶望的に終わってるんだぞ」という憤りで満ち溢れているのでしょう。

「はだしのゲン」などでも言及されていますが特攻隊で見事お国のために尽くした若者は
戦死して軍神となるので、それは大そうおめでたく、あっぱれ~!と村を揚げて祝った
という感じの所謂「軍神思想」がございます。

「はだしのゲン」は左翼のプロパガンダだろうという突っ込みもありそうですが
北欧神話の「バルハラ」思想や三国志の英雄関羽を祭った寺などの事例から、軍神信仰というのは割とよくある感じの宗教思想であったと考えられます。

戦死した残念感よりも神に転生したということに対するポジティブな思いが
その宗教思想には表れているように思います。

特攻隊の事例で言えば、親のため家族のため故郷のためにお役目を全うするのは
立派な行いであり、有意義なことであるが故に村を揚げて祝うに相応しく、
そのような立派な人物は軍神になり得る資格を有すると認められるわけであります。

「軍神になって何が楽しいの?」と首をかしげるのが現代人でありますが
昔々の日本人にとって神様にはとてもとても重要な意味がありまして、
「人間中心主義」ではなく「神様中心主義」の世界観の中で彼らは生きていた
のですから人の命が神の存在よりも軽視されるのは必然と言えるでしょう。

メイとサツキにだけ見えていて他の人には見えないのは、価値観の違いによるもので
特攻隊兵士の命に特別な価値があるのが見えるか否かの問題にも通じるものでありましょう。

普段は大人しく聞き分けがいい小学6年生12歳サツキですが、トトロのとなりハウスに
引っ越してきた時のテンションあまりに高すぎで、アパッチの雄たけびを披露するほどでした。

大学勤務の考古学講師の父も娘たちとの入浴シーンで子供のようにハイテンションで
突然大声で笑いだすというパフォーマンスを披露します。

百歩譲って小学生男子ならインデアンの真似をしてはしゃぐのは理解もできますが
小学6年生の女子がそんなに大はしゃぎするのかは疑わしいところです。

そこで考えられるのはトトロのいたトンネル付近には幻覚作用のあるハーブか生えていて
その影響でお化けハウスの一家が脳内トランス状態になっていたということであります。

インデアンも葉っぱを吸う種族であり独特の宗教観を持っていたようです。

父と娘たちとでこの地の守り神である御神木にわざわざ参拝に赴き、それで
作品内容が古神道とは全く関係ないですというのは無理があるどころか
むしろ宗教を意識し宗教にどっぷり浸かった表現だらけと考えるべきでしょう。

神様中心主義の考えから言えば、エヴァンゲリオンの「魂のルフラン」の歌詞
にもありますように、神様から頂いた命はちゃんと神の元に返すべきであり、
人間中心主義の現代人は神様を蔑ろにして頂いた命を粗末にし、挙句の果てには
独りよがりに自殺までする始末であると。

そうして人を殺し命を奪う時も自分本位な動機であまりに身勝手すぎるのだと。

それに比べたら純粋無垢に神様のために命を供物として捧げる儀式の方が高尚で
理に適っているとそういう考えが本作の背景にあるのではないかと思います。

神と袂を分かち、独自の道を行くようになった現代人には確固たる基盤がなく
危うい綱渡りの連続でありまして、故に救いの手が必要であるのは間違いないと考えられます。

しかし救いの方法が一度殺しておいて異世界転生で再生するという、いちいち
面倒くさいと言いますか、何故か現世で救わないのは、何かの詐欺の類だろうと
考えるしかなく、異世界転生での再生をごり押ししてくる感じの宗教は、ただただ
胡散臭い以外のなにものでもないというのが結論でございます。

神様の行う命の足し算その公式は、1=1→1-1=0

「命の錬金術」は詐欺師の手法であります。
来世ではなく現世での救済を期待したいところでございます。{/netabare}

ジブリで下ネタは少々気が引けますが、そういう作品だと諦めてください・・・
{netabare}
メイの「トウモロコシ」と「山羊」のシーンが何を表しているかしばし思い悩み
閃いたのが、「山羊」はエジプト神話の【セト】を表していたということでした。

【セト】が何の動物の姿をしているのかは諸説あり、
ウマ、ロバ、ジャッカル、ツチブタ、ワニなど色々であります。

姿は兎も角、【オシリス】の体をバラバラに解体してついでに「男根」も切除したのが
【セト】であり、「レタス」が好物ということであります。

で、レタスというのは【ミン】という神を象徴的に表すもので
その【ミン】は(直立した)男根の形を示すため、
【ミン】=「レタス」が好きな【セト】は「男根」と密接に関係する
性欲の神という性質があるのだとか。

レタスの茎から出る白い液があれを想起させるらしいです。

そんなわけでこの男根キラー【セト】に夫【オシリス】の大事な「作物♂」を
刈り取られた妻【イシス】はショックで意気消沈するわけです。

そうしまして「トトロ🦉」というのは【オシリス】と同じ作物を生み出し豊作を
もたらす神でありますので、農作物をもりもり生やすことができるわけであります。

トウモロコシとは「トトロ🦉」がもりもり生やした「作物」であり、なので
この作物を「妻」に持って行き食べさせれば、元気になるという話であります。

メイは「トトロ🦉」に母が元気になる方法を聞き「作物」=トウモロコシを
大事に抱えて母に届けようと考えるわけであります。

しかしそこに山羊に扮した【セト】が登場し、好物の作物=トウモロコシを
よこせとメイの前に立ちはだかるのでありました。

エジプト神話によれば【オシリス】の刈り取られた「作物♂」は、
川の中の魚に食べられたということであります。

本作では病院の母に元気になるトウモロコシが届いたので、神話とは全然違うとも
考えられますが、あの病院のシーンも例えばサツキの妄想だという仮説も成り立ち
また二人の子供を失った母の妄想に切り替わっていたということもあり得るかもしれません。

トウモロコシの行方は兎も角、「トウモロコシ」に特別な価値を見出したメイは
【イシス】と重なるとこもありまして、そういうわけでメイがシータに転生した説を
裏付ける一つの材料となるわであります。

【イシュタル-イシス-アシュタルト】などの女神は愛欲の【女神ヴィーナス】と
同類でありますので、「トトロ」のメイとは接点がないように思えるかもしれませんが
「売春婦」を意味する「(天空の城)ラピュタ」や風俗店のような場所を舞台とした
「千と千尋の神隠し」など踏まえて考えると必ずしもジブリ作品が性的な要素を
排除していないどころか、むしろ積極的に描いているというべきなのかもしれません。

【セト】と【イシス】の関係性からトウモロコシのメイが、シータに転生したという
一つの解釈が成り立ちまして、そしてその流れで考えたら案外パズーはサツキが転生した
姿かもという可能性も浮上したりするわけであります。

双子でもないのに「サツキ」と「メイ」は同じ「5月」を表しますので
一体感が強すぎるのですが、その反面顔とか性格とか似ていません。

二人は深い絆で結ばれていたから同じ「5月」の名なんだと考えてみたら
案外同じ時に同じ場所に転生し、シータとパズーとして再生したなんて
考えられなくもないのかもしれません。

とは言えサツキがパズーに転生したということを示す証拠はほとんどありませんが
「売春婦のラピュタ」という作品に隠された秘密については、何とか解明する努力だけは
してみるつもりであります。{/netabare}

「トトロの都市伝説」についてはかなり前に聞いた記憶がありますが、その後
新ver.が追加されそのために騒ぎが比較的大きくなったようであります。

その詳しいことについては最近まで全く理解できていませんでした。

{netabare}ファンタジー作品の場合は特にシンボリックな表現が多用されるため
その解釈によって意味が大幅に違うこともあり得るのは当然のことなのかもしれません。

「理屈」で考えたら、制作サイドが公式に否定したならばそこでデマ確定という話になる
のかもしれませんが、それでも解釈の仕方によっては都市伝説の言い分が成り立つことも
あり得ることは否定できない話であります。

ロゴスの形式とミュトスの形式、仮にロゴス(理屈)が駄目でも
ミュトス(神話)の形式により理を説くことにより、
真に成り得るか否かを試してみたいと思います。{/netabare}

「トトロ死神説」というものがありますが、これは比較的簡単に論証できます。

{netabare}死神とは大鎌(デスサイズ)をもった神でありますから、必然的にそれは
【クロノス】=【土星神サターン】ということになります。

【サターン】はその大鎌で父の男根を斬り落とし、我が子を食べて殺そうとした神であります。

本来親とは子を産み育てるものですが、食べて殺すのですから
「子どもを食べる【サトゥルヌス】」は死神そのものであると言ってもいいでしょう。

【サターン】には【ロード・オブ・ザ・リング】という異名があり
「指輪の主」を意味します。

「主」=「主なる神」でありますからそれは【鬼神バアル】ということになります。

【バアル】は【ベル】、【モレク】と同じ神であり、さらに
エジプト神話の【オシリス】も同じ神ということになります。

【オシリス-ベル-モレク-バアル-サターン】これらの神はルーツが一緒の
同じ性質の神であるということになります。

【バアル】にしても【モレク】にしても【鬼神👹】でありますが、
【モレク】の偶像には「フクロウ🦉」の形をしたものがあります。

トトロの名前は「ミミンズク」でありまして、姿も「ミミズク🦉」であります。

【🦉】=【モレク】=トトロなので、【バアル】=トトロとなり
「子どもを食べる【サトゥルヌス】」=死神=トトロとなります。{/netabare}

「サツキ」と「メイ」の名前は5月を表していますが、
4月30日が前夜祭で5月1日が当日となるある祭典があります。

{netabare}4月30日の前夜祭が【ワルプルギスの夜】
5月1日の当日が【ベルテーン】となります。

【ベルテーン】は「主なる神」=【ベル】を崇め奉る祭典であります。
【ベル】は【ケルト人】の神でありますが、他の民族の「5月祭」では
【グリーンマン】や【オーディン】がその代わりを務めることもあります。

【グリーンマン】とは古代エジプトの【オシリス】の色に由来するものと考えられます。
欧州や北欧では祭典に「5月の花嫁」が選出され儀式の重要な役割を担うことになります。

【グリーンマン】=【オシリス】の花嫁と言っても人間が実際に神と結婚できる
わけではないのでこの花嫁は象徴的に考える必要があるのかもしれません。

欧州の「5月祭」の原型は【ケルト人】の【ベルテーン】であると考えられます。

そういうわけで【バアル】信仰や【モレク】信仰に類似した儀式が
【ベルテーン】=「5月祭」でも行われるだろうということであります。

「ソウルイーター」という作品に登場する「死武専」という学校の校長が
「死神」様でありますが、死神というのは要するに「ソウルイーター」という
ことになるわけであります。

上記作品における主人公の決め台詞「お前の魂いただくよ!」というのも
大鎌の所有者=「死神」が「ソウルイーター」であることを示していると考えられます。

ということで【ベルテーン】=「5月祭」では、【等価交換の原則】により
「供物」として「魂」が捧げられるということになるわけであります。

「5月の花嫁」とは神のための供物であるということで、その関係性は
「子どもを食べる【サトゥルヌス】」と「ソウルイーター」に結ばれてしまうのであります。

この種の儀式については「どろろ」や「ひぐらしのなく頃に」でも描写されており
祇園祭と関係が深い八坂神社が祭る【鬼神】=【牛頭天王】=【スサノオノミコト】
に繋がる【👹鬼神信仰】を表すものであります。

「ひぐらしのなく頃に」に登場する古手梨花は巫女でありますが、
儀式で負う役は【メイクイーン】と同じであります。

【鬼神】と似たものに【アザゼル】という「追放の山羊」を意味するものがおりまして
そもそもは儀式の供物に捧げられた山羊の片割れでありますが、それが
【バフォメット】という名で呼ばれ鬼神のように祀られる神となるわけであります。

本作でメイが母にあげようと収穫したトウモロコシをまるでよこせと
言わんばかりにちょっかい出してきた山羊がおりましたが、それは
恐らく【バフォメット】を暗示するものでありまして【等価交換の儀式】を
要求していたということなのかもしれません。

しかし山羊がどうこう言う前に「ミミンズク🦉」に何かをしてもらっている
時点で【等価交換の儀式】に応じたと解釈できますので、「花嫁のメイクイーン」は
対価を支払う運命から逃れられないことが確定したのかもしれません。

「トトロ」とは「トロール」のことであるとも言われていまして、なので
「ムーミントロール」と同じという風にも考えられるわけであります。

ムーミン谷の「ムーミントロール」には「スナフキン」という友人がいますが
この「スナフキン」の元ネタはタロットカードの(№0)「ザ・フール」であります。

「ザ・フール」=「愚者」の緑色は、エジプト神話の【オシリス】に由来し、
早い話が「緑の愚者」は【オシリス】に一致しますから「ムーミントロール」も
【オシリス】の仲間ということなります。

「ムーミントロール」とは違う「ベルセルク」の「トロール」は普通に子供を
襲いますので出会えば即死確定、話になりません。

トトロはタタリ神=祟り神であるという説もありますが、祟り神は縄文人の神でありまして
呪術文明に属する神ということになります。

呪術文明と言えば【シュメール&バビロン文明】ということになり、
【ベル・バアル・モレク信仰】の如くそこでは子供は供物になってしまいます。

【スサノオノミコト】などの「👹鬼神信仰」のルーツは恐らく「縄文時代」にあり
そもそもは「シュメール文明」がすべての源泉であるという結論になるかと思います。

そういうわけで縄文土器を見たら「子供が危ない」と警戒すべきでありましょう。

最終的に「サツキ」と「メイ」が生きているのか死んでいるのかは断定できませんが
「サツキ」と「メイ」が【メイクイーン】の役割を担っているならば
生存はほぼ不可能ということになります。{/netabare}

さて例の「狭山事件」でありますが、ポイントは「女子高生」が不幸にも殺されたのが
「5月1日」であり、狭山市「祇園」が発見現場であったことであります。

{netabare}本作との共通点はほぼありませんが、「5月1日」に「祇園」という現場だから
「祇園」と【スサノオノミコト】の関係性を加味すると、実際どうかはわからないとしても
「儀式殺人」にこじつけることができる、そう解釈できないこともないという
ことになるかと思われます。

問題は宮崎監督がそれを知った上で本作にその要素を敢えて組み込んだか否か
ということになりますが、個人的な考えではこの監督なら古代宗教に詳しいので
【鬼神信仰】について知らないわけがなく、他作品で既に古代宗教の要素をふんだんに
取り込んだ内容を表現していますから、全部承知の上で作品作りをしたと見ています。

もちろん本作だけの解釈ではいかなる断定もできません。

知った上ですべてやってるということを示すには他作品から複数の証拠を
示す必要があるでしょう。

記憶が間違いでなければメイ行方不明事件の日付は8月21日です。
「 8月21日」だと何も関係なさそうなので【グノーシス転換】しまして
「12月 8日」としますと、その日はなんと(ローマカトリック教会が言うところの)
聖母マリアが母アンナの胎内に宿った日だそうです。

「聖母マリア」というのは実は【女神イシュタル】のことで、
天空の城ラピュタの「シーター」の名前の由来がこれであります。

【メイクイーン】が死んで「シータ」=【イシュタル】に転生したという
解釈ができるわけであります。

「 8月21日」死滅
「12月 8日」再生
この「ひっくり返った」関係性がおわかりいただけますでしょうか?

「生」と「死」が入れ替わることを日付の数字を入れ替えて示しているのであります。
【グノーシス主義】というのはシンメトリーに異常なまでに神経質なのであります。

「儀式殺人」は「再生の儀式」であるというのが古代人的発想なのでしょう。
再生のために殺すのは正義であるというわけです。

【メイクイーン】は祭司=儀式の進行役である場合もあるかもしれませんが
その場合は供物を別に選出する必要があります。

祭司の花嫁サツキ、供物の花嫁メイなどという話もあり得るかもしれません。

ちなみに「ミッドサマー」というホラー作品では花嫁は祭司役担当だったようです。

解釈は様々なものがあり得るものの、敢えてサンプルを一つ示すならば
メイのものかもしれないサンダルを確認した後の描写は
事件にショックを受けたサツキの現実逃避的妄想の世界が
描写されていたかもしれませんという話であります。

トトロの種を庭に植え生えたはずの大木が消えていたわけですから
実は妄想でしたとできるわけであり、むしろそれがファンタジー作品という話です。{/netabare}

「ジャニーズの都市伝説」は現実化しまして
「ディズニーの都市伝説」も間もなく現実化すると踏んでいます。
そして終には
「ジブリの都市伝説」も都市伝説ではなかったという未来も
近いだろうと確信しています。

本作に比べれば「天空の城ラピュタ」の方がジブリの本性を晒し易いと考えております。

ジブリ作品についはサブリミナル的な描写の話は聞きませんが、ある種の有害性が
あるという意味ではディズニーアニメと大して変わらないものだと考えています。

果たしてジブリ作品は子どもに見せられるような健全なものであるのかについて言うならば
残念ながらそういうものではないというのが個人的見解でございます。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 0
ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

久々に

 何回目の視聴かは分かりません。90分弱の作品。
 久々に甥っ子と視聴したんですが、改めてすごい作品だなと思いました。作品自体のすごさももちろんあるのですが、何よりも国民的な思い出の作品になってしまっていることがすごい。私が見ても面白いし、園児が見ても楽しめる。素直にすごいな、と思いました。
 まぁひたすらネコバスのシーンをリピートさせられて、正直辟易したんですけどね…。


引っ越し:{netabare}
 トトロの引っ越しの特徴は、家族が欠けた状態であることと、都会から田舎に引っ越していることです。

 何度も繰り返し見ているために、お母さんが入院中であることは前提みたいに捉えてしまうのですが、作中でこれが明らかにされるのは開始後20分ごろでした。仮に初見だとすると、お母さんは既に亡くなっているのかな、という感覚で引っ越しのシーンを見ることになると思います。楽しげな家族の引っ越しシーンでありながら、家族の重要な要素が欠けている様が描かれています。

 都会から田舎への引っ越しであることはセリフとしては明らかにされていませんが、描写からは明らかです。サツキのファッションは他の同級生たちよりもずいぶんおしゃれですし、お弁当の内容も電話などの時代背景から想像されるものよりもずっとカラフルですからね。自然に触れて喜んでいるのも都会出身だからこそだと思います。都会で育っていることは間違いないでしょう。で、この都会から田舎へというのは、トトロのいないところからトトロのいるところへ、ということでもあります。


 同じ世界観で引っ越しが描かれる作品は他にもあって、それは魔女宅。アプローチは逆です。
 欠けている家族を描いているのではなくて、家族から欠ける側を描いています。キキは仲睦まじい両親の元から離れていく側です。
 都会から田舎への引っ越しではなくて、田舎から都会への引っ越しをしています。魔法の薬やホウキで空を飛ぶキキを友人たちが見送ることなど、田舎では魔法が日常の中で受け入れられています。一方、都会では魔法は認知もされていません。つまり、魔法のあるところから魔法の無いところへの引っ越しです。

 家族仲が良好であったり、トトロや魔法などの都会にないものが田舎にはあったり、どちらの作品も世界観としては共通しているのですが、アプローチとしては真逆なんだと思います。
 トトロの直後の作品が魔女宅ですから、当時の宮崎駿監督の世界に対する認識が垣間見えます。テーマの一つである田舎にあるものの重要性を、同じ世界観を表と裏の両面から見ることで描いていました。


 この構造がガラッと変わる引っ越しがあります。それが千と千尋。
 家族の全員で引っ越しをしているにも関わらず、楽しげな様子はありません。都会と田舎という対比の中でドラマが用意されているのではなく、ドラマが起こるのは異世界になってしまいます。
 都会と田舎の対比がされない以上、引っ越しではなく旅行でも話は進められたと思うのですが、あえて引っ越しから始めたことで、上で挙げた2作品との対比を作っていたように思えます。都会と田舎で対比が出来るような時代ではなくなってしまったということなのかもしれません。
{/netabare}

不在への振る舞い:{netabare}
 トトロの物語にはワクワクするような楽しいシーンが多いのですが、トラブルのシーンも結構多いですよね。作中で起こる大きめのトラブルをまとめるとこんな感じ。

 庭にいたはずのメイが行方不明。お父さんが帰ってこない。
 学校に来てしまうメイ。お母さんが死ぬかもしれない。

 共通点は誰かが不在であることへの振る舞いであると思うんです。上で書いた引っ越しも、母親不在における家族の振る舞いとして捉えられます。もちろん究極的な不在は、最後に出てくる「死」です。その前までの不在は、最後に出てくる「死」へのステップとして描かれていたように感じます。

 家族の不在に対するメイの振る舞いは、とても分かりやすいです。
 サツキが学校に行ってしまっても、お父さんが近くにいれば何も問題はありません。ですが、お父さんまでいないとなると耐えられないんです。サツキを追って学校まで来てしまいます。お父さんの帰りが遅くてもサツキといれば耐えられる、というのも同様です。そばにいる家族が必要なのであって、近所のおばあちゃんではダメなのです。

 では、サツキはどうなのかというと、メイよりは高いところで不在への耐性があります。
 サツキは家族の中で母親の役割を十二分に果たしています。家事をしたり、メイの面倒を見たり。これらのシーンは何度も繰り返し遡及され、かなり強調されています。メイほど幼くはないのです。
 ですが、如何にサツキが母親の役割を全う出来ていたとしても、現実の母親の死の保険にはなり得ませんでした。サツキは単なる不在には耐えられます。しかし、母親の役割を持つサツキですらも、現実の母親の死という究極的な不在には耐えられませんでした。サツキほど自立をしていても、子供にとって親の代替は存在しないんだ、ということです。

 この家族観を大きなスケールで捉えたものが社会的なコミュニティです。父親が不在であっても、サツキとメイを救う手はコミュニティには存在しているのです。これが前項で述べた「田舎にあるもの」へとつながっていきます。トトロの存在自体は「田舎にあるもの」を象徴化させたものですが、トトロの存在を消してこの作品を見たとしても、「田舎にあるもの」の重要性はゆるぎないものだったと感じました。

 しばしばトトロにはテーマがないとか中身がないなんて言われたりしますが、そこまで言うほどストーリー偏重ではないように思えます。
{/netabare}

雑記:{netabare}
 トトロの上映時間を調べるためにググったら、都市伝説がかなり上の方の検索結果に出てきたので驚きました。公式で否定されているとかそういうことはどうでも良くて、それ以前にこの意見が出て来ること自体にも、かつそれが広く認知されてしまうことにも違和感を覚えます。

 そもそも死をテーマとして描く作品で、実際に人を死なせる必要など皆無です。死は象徴的に描けばいいのであって、実際に誰かを殺すこととは次元の違う話だと思います。象徴物としてや構造的(境界的)に死を描いた作品はたくさんありますし、そのような作品では、何が死を担っているのか、境界のどちら側にいるのか、というのが重要なのであって、やはり実際の死とはリンクしていないように思えます。
 都市伝説のネタ的な面白さには同意しますけどね。久々に読んだのでの面白かったです(笑)
{/netabare}

投稿 : 2025/03/01
♥ : 12

みかみ(みみかき) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

リアルな雨のよる(追記:鈴木さんのこと。あるいはパヤオのこと)

昨年、中日新聞がテレビ欄の紹介文で、
「少女は2匹の不思議な生き物を執念深く追う」
という紹介をしたことで、話題になったりしたな…というどうでもいいネタを思い出したりしましたが、それはさておき、



「子供向けアニメ」とされていますが、実際には必ずしも、子供向けアニメではないように思っています。というのも、わたしが子供のころは、地味な話なのでけっこう退屈で……もっとラピュタとかドラゴンボールみたいな、わーっと、元気なおとこのこが大活躍するようなはなしがいいわぁ、と思っていました。こんなリアルな雨の夜の描写とか…なんか怖いこと思い出すし、あんまりたのしくないわぁ…
 とか。思っていましたよ。



 で、逆に、年をある程度とってからみると、このリアルな夜の描写とかが逆にいかにすぐれているのか、とかということをまざまざと思い知るわけです。とんでもなく、よくできている…!
 わたしは、トトロと魔女宅は、子供のころと大人になってからで評価が逆転したのですが、そういうお子さんだった人ってほかにはいないものなのでしょうか。

■追記:パヤオの口の悪さをめぐって

 (これは、トトロじゃなくてもよかったのだけど、とりあえず、ここに書いておく)

 パヤオは、しかし、こういうものを作る人でありながら、一方で非常に口がわるい、という話がある。っていうか、口が悪い。
 たとえば、手塚治虫御大の追悼本のなかで、手塚をボロクソに批判する、という所業をパヤオはやって遂げている。はっきりといって、パヤオはある意味でイカれている。おいおい、お前、言いたいことはわかるけど、大丈夫かよって、ちょっと心配になる。
 でも、まあ、ある程度、大規模なオペレーションが必要な映画・アニメ・ゲームなどのコンテンツ制作においては、ディレクター/監督の役割をはたす人は、たいがいイッちゃってる。ある人は「強靭なメンタル系」と言っていたが、ストレス耐性があるとかって人は要するに、イッちゃってるんですよ。ほとんど。
 わたしの知る限り、イッちゃってない人は、たいがい「あっ、自分には大規模開発は無理だわ…」ということを悟って、1作か、2作をつくったところで、強力なオペレーションが必要とされる大規模開発からはフェイドアウトしていく。
 なんで、イッちゃってる必要があるか、というと「無理な要求」を通す必要が何度も生じるからだ。無理な要求、をスタッフに求めるときに、それを言うことのできる強靭なメンタル・タフネス。そして、それによって恨みを買っても耐えることのできる鈍感さ。それがイッちゃってる、ということの強みだ。

 で、ただ、イッちゃってる人は本人一人だけだと、あまり仕事がうまく回らない。だって、周囲が振り回されるだけだからね。「なんなの、あいつ。すごいのはわかるけど、あの言い方はなんなの?」と周囲はストレスをためる。イッちゃってる天才は「なんで、うちのスタッフどもは、この程度のことが理解できないのか…!!!!!!」とストレスをためる。天才には当然みえている孤独な複雑系。それが、周囲の人間には見えていない。
 なので、絶対に、右腕となる調整役の人が必要になる。パヤオの場合は、やっぱみんな言ってるけど、鈴木敏夫の存在はやはり非常にでかいよね。鈴木さんの立ち回りのうまさや、パヤオと周囲との関係の調整能力がなければ、ぜったいに巨才・パヤオは成立してなかったろうと思う。
 「一発屋」系の天才の人って世の中にけっこういるけれど、そういう人って多くの場合、信頼できる右腕と出会えてないんだよね。だからこそ、一発屋、で終わってしまう。巨大な才能を安定的に出していくための、体制にめぐまれない。これはとてもとても惜しいことだ。本人もものすごいストレスを抱えるし、周りの人もものすごいストレスをかかえる。そういう現場を見ていると、わたしも人ごとでない気がする。

 パヤオが、鈴木さんを通じて仕事を非常にうまくできるようになってきた、80年代。トトロみたいな作品もつくれて、本当にパヤオは、幸せなやつだなぁ、としみじみ思う。
 わたしは、パヤオもすごいと思うけど、鈴木さん、本当にすごいと思う。こういう、イッちゃってる系の人の対応をするのって、本気で疲れるというか、大変だもの。
 相手が目上だったりしたら、なおさら、ぜったいに無理だよね。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 14
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