2017年度のマニアックおすすめアニメランキング 3

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2017年度のマニアック成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年02月02日の時点で一番の2017年度のマニアックおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

66.7 1 2017年度のマニアックアニメランキング1位
AKIBA'S TRIP(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (262)
1152人が棚に入れました
秋葉原——初心者から上級者まで受け入れてくれる懐の深い街。ひとりでも、アキバに行けばわかってくれる誰かがいる。何かができる、できそうな自由なところ、身もココロもハダカになれる街。アニメもゲームもメイドもアイドルもジャンクパーツもB級グルメも、全ての“アキバ"を詰め込んだその街で、破繰者<バグリモノ>と戦う、不退転の『ボーイ・ミーツ・ガール』ストーリ-、始めます!

声優・キャラクター
石谷春貴、高橋李依、高野麻里佳、長久友紀、久野美咲、中田譲治
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

電波と欲望飛び交う秋葉原に、オタクの中のオタク伝木凱タモツあり

ゲームにフィギュアにアマチュア無線、サバゲー、プロレス、カードゲームなどなど。趣味にバイトにバトルはちょっと。サブカルキーワード盛り沢山のギャグアニメ。最初に言っておくと概ね男子向けの内容です。

勧善懲悪を描く時代劇みたいに、終盤には必ずバトルシーンあり。毎回の様にほぼお決まりのパターンで破繰者(バグリモノ)の服を剥ぎ取って成敗する訳ですが、だらだらとバトルが続くアニメと違って見苦しい所もなく?殆どの場合一瞬で片が付いてしまうので、かなりさっぱりとした印象です。(色々な意味で)

面白かった回について

5話:CAPCOMお墨付きゲームネタ満載のお話。
{netabare}
ゲームの腕前を上達させる為にそれとは全く関係の無い訓練をするというのは古いゲーム漫画(スポーツ漫画でも似たのがある)では割とおなじみの描写ですが、本作の特訓内容は一味違います。過激さ甚だしく訓練や拷問を通り越して最早処刑行為。ロードローラーで轢いてプレッシャーに耐える特訓とか、何となく!火炙りとか、ハカセのこじつけ発想と投げやり度合いが常軌を逸しており、ビジュアル的にかなり危険でした。タモツ君もされるがまま‥。でも全力で馬鹿な事をやる作風ゆえか、こんな残虐シーンでも笑えてしまうから不思議。バグリモノのタモツ君でなければ即死な特訓ばかりでしたけど‥(笑)

格ゲー大会当日のシーンでは、かつてのゲーム界のアイドル高橋名人の得意技16連打と「ゲームセンターあらし」のパロディもあり。倒立姿勢からの高速レバー操作による※炎のコマのシーンにおいては、実況の「おーっとぉ!タモツ選手(中略)アタマがおかしくなったのかー?」などの台詞回しの振り切りっぷりまで昔のゲーム漫画風味で笑かされました。

ストVとかのゲーム画面をそのまま映したり、プロゲーマーとして名を馳せているウメハラさんと同じく格ゲーの達人として有名なときどさんと、よ~く似た方々がゲストキャラとして出演していたりと、最初から最後までパロディ尽くめ、わたしは格ゲーは殆どやりませんが知識はそれなりにあったので、色々と徹底していて面白いお話と感じました。

まとめさんのかなり恥ずかしい放送事故みたいなのも(笑)

※:1秒間に200万回以上レバー操作をする事によりCPUの処理落ちを狙うバグリワザ(笑)人間業ではないとだけ言っておこう。
{/netabare}
7話:メイド・執事居酒屋でバイトのお話。
{netabare}
(お金を稼ぐ)手段が目的に、目的が義務に、義務が依存へと変化していく過程が描かれました。どこにでもありそうな話ですが、こういうのは仕事だけじゃなくても、このあにこれみたいなSNSとかでも、人から感謝したりされたり頼ったり頼られたりすれば必ず行き当たる問題で、長く続けていればいるほど依存度が高くなるものだと思います。

レビュアーとしてブリキ男があにこれで活動し始めたのは一年位前ですが、振り返ると(面白いアニメを紹介する)手段が目的に、目的が義務に、義務が依存へと変化していく過程を一通り踏んで来た気はしています。こういうのは良否の問題ではなくバランスの問題で、のめり込み過ぎてちょっと危険かな?と頭を過ぎった事もしばしば。それと言うのも昨年は私にとってはアニメ一色の年で、そういう年もあっていいかなと思いつつ、仕事以外のやった方が良い事、やりたい事を殆どうっちゃってしまっていましたので(汗)

このアニメでは主人公のタモツ君が仕事(というか"ありがとう")に依存して、思考停止状態に陥る光景が描かれましたが、確かにリアルでも狡猾な経営者と言うのはアメと鞭を使って人をコントロールする(やる気を出させる)術を良く心得ているものです。冗談みたいな話ですが、心にも無い計算ずくのおだて言葉にいい気持ちになっていると、自ら進んで奴隷になる様に洗脳されちゃうという事もあり得ます。と言うか良くある話です。そして洗脳された側が今度は無自覚で洗脳する側に回ると言う事も‥。店長とかリーダーに当たる人が新人に対して「君は覚えが早いねぇ~」とかは常套句ですね(汗)

責任感とか、先行きの不安とかで、後ろ髪引かれる気になっても、こういうのは辞める判断は早ければ早い方が良いと私的には思います。ブラックな会社に奉仕して死ぬほど疲弊よりはまだましだと思いますので。それでもいいっていう人が犠牲になって経済とかを回しているっていう現実もあるんですけど‥。私もタモツ君みたいに半ば自爆気味に物事に没頭する性質があるので、ギャグですけど良い警告として受け取りました。
{/netabare}
8話以降
{netabare}
8話。プロレス好きじゃないのでほぼスルーでしたが、転売と言う迷惑行為をアニメで堂々と扱っていたのにはびっくり。拍手したいです。

9話のカードゲームとオタサーの姫のお話も、やはり現実にも起こり得そうな事を誇張して描いたパロディですが、こちらも白眉の面白さでした。

劇中の架空のカードゲーム"バトルクリーチャー"のモデルは子供から大きなお友達?まで大人気の遊○王ですね。昔かじった事があるのであれこれ知ってますが、超有名なカードゲームの割にはルール整理が徹底していなくてKONMAI(K○NAMIの誤植)語と揶揄される公式の質問回答文の解釈が奇天烈な事でも有名です。

本編にあった「無効にする効果を無効にする効果を無効にする効果を無効にする」みたいなのは全然優しい類の問答なので、誰が聞いても分かりますが、送るのではなく捨てる?とか、時ではなく場合!とかを含む、もっと珍奇な言葉遊びがあった方が、既知の人はもちろんの事、そうでない人にもさらに意味不明な印象を与えて面白かった気はします。バトクリスト達の熱い闘いを見守るまとめさんの冷めた視線と真っ当な意見はナイスでした(笑)

オタサーの姫については、あにこれにも姫と形容出来そうな方がいらっしゃいますが、SNS参加が始めての私にとっては、初期の頃は特に、その儚げさや摩訶不思議な存在感が、心配だったり興味の的だったりしてました。目の前にいる人間じゃないので事情はちょっと違いますが、まぁこのお話で描かれた男子達の様にその一挙一動に過度に反応するのは色々とダメなんでしょうね。適度に離れた距離から暖かい目で見守るのが最良なのかなと段々分かってきました(汗)

10話は大食い競争のお話。ラーメンに水を投入して冷まして食べると言う邪道行為あり(汗)大食い競争自体が食べ物に対する感謝を忘れている行為という気もしないでもないですが‥実は現代ほど食生活が豊かじゃなかった神話や伝説の時代から、飲み比べとか大食い勝負ネタって結構有ります(笑)フードファイトに魅力を感じる人の心境は、食欲を満たしたいけれども出来ない事情が有り、その代償行為として見る事を求めているというものなのでしょう。昔と今とでは理由が大分違いますが‥。
{/netabare}
11話以降
{netabare}
最後の3話はオタク文化弾圧の危機という趣のお話。アイドルネタとゲームネタ少々、バトル成分多めの急展開でしたが、飽きさせない工夫が随所にありダレずに楽しめました。

最終話のパッド型コントローラーと門という組み合わせを見た時、シュガーラッシュのワンシーンを思い出しましたが、案の定、上上、下下ときて、やっぱり※例のアレなのかなとニヤけながら見ていたら、延々と続く続く‥タモツ君大変でしたね(笑)しかも最後は2コンマイクで止めという隙の無さ。捻ってきました。冗談事みたいですが、これに匹敵するくらい複雑な裏技コマンドってファミコン時代のゲームにはざらにあります。いいパロディ頂戴しました(笑

続くシーン「せっかくだから俺はこっちのドア‥」もゲームネタ。この台詞は知る人ぞ知る迷作ゲーム「デスクリムゾン」のOPデモからの引用ですね。何故"せっかく"なのかさっぱり分かりませんが、元ネタもそうなので私にも分かりません(笑)さらに次のシーン、幾多の罠に自ら突撃していくタモツ君の姿あり。一見ただのおばか行為に見えますが、好奇心全開のキャラの性格を顕著に表していてちょっと面白かったです。斧とか矢とか頭に刺したまま割と平気に歩いているタモツ君と(とばっちりを受けた)まとめさんの姿にも笑かされました。

最後はウルトラマン。エースとかネクサスとか? アキバのみんなの声援から力をもらうという展開は、最近別のアニメでも似た様なのを見ましたので、またかという感じでしたが、そっちはシリアス、こっちは完全にギャグ。"ご都合主義極まり無い"って作中人物がはっきりと言い切っていましたので、その開き直りっぷりにむしろ清々しささえ感じました(笑)

※:通称コナミコマンド:上上下下左右左右BAで発動する禁じ手。左右の箇所がLRとかになっていたりする場合も‥。これで一瞬でフル装備っ(ズルイ!)でもたまに自爆するからご注意を(笑)
{/netabare}

悪玉のバグリモノが金銭などを搾取する一方、善玉のタモツ君や有紗さんの様なオタクが常に消費する側に立つという図式は、軽い社会風刺を含んでいる気もしますが、庶民思考のわたしも億とも知れぬ大金を溜め込んでいる人達って一体何がしたいんだろうって思う事はあります。恐らくは安心の為なんでしょうが、あるいはお金そのものが目的の人もいたりして‥。もし後者だとしたら手段が目的化している危険なヤツだ‥というのは冗談として、自分の頑張りとか才能を数字で確認したいのでしょうか? ‥趣味としてはかなりシンプルな気はします。

わたしはお金と言うより資源の浪費を抑えるたちなので、かなり物持ちが良く、次々とお金の使い道を見つけてしまえる人達の気持ちはちょっぴりしか分かりませんが、それでもタモツ君みたいに手に入れた物に責任を持ち、それに時間と情熱を注ぎ込み、熟達せんとする気概を持つ人の姿勢については尊敬すべきものがあると思ってます。時間が無いからとか、今日は疲れたからとか、あれこれ自分に言い訳して何もしないのよりはずっと良い事ですよね?

設定や台詞回しが余りにもばかばかしくて、早々に切ってしまいそうになりましたが、5話のゲーム回で興味を持ち直し、7話のバイト回では戦慄(笑)し、以後楽しく視聴しています(笑)

作風が単純かつ極めて明るいので、脱衣シーンが毎回入っていても何となくえっちくなく(!1話のセツリゴエのシーンは除く)ダークな内容もギャグ+ちょっといい話に昇華されており、後味も上々、テーマはアキバそのものと言う珍しくも愉快なアニメになっていると思います。

非オタクで大食いで常識人のまとめ、拳法の達人で天才だけどオタクの道を歩み始めた有紗、にわかオタクでお兄ちゃん想いのにわか(笑)の3人の主要キャラを始め、らきすたのこなたみたいなゆる~い口調からクレイジーな言動を繰り出す博士とか、Fateシリーズの言峰(外道)神父さん役とかで大人気の中田譲治さんが演じている、どことなく闇が深そうなかげさんなど脇役の魅力も十分。

イヤホンズと串田アキラさんによるOPテーマ「一件落着ゴ用心」も勢いがあって爽快な曲です。

訪れる人によっては地獄でもあり天国でもある所、電波と欲望飛び交う怪しげな街アキバに繰り出してみたくなったら、どうぞ覚悟して御視聴あれ。

最後まで観終えて

全体的にノリだけで突っ走る感じのアニメでしたが、全編を通してブラックなネタやパロディが満載で、色々な種類の笑いを味わわせて頂きました。テーマがテーマなので一見すると欲望を全肯定している様にも見えますが、それとの付き合い方を善玉と悪玉の対立を交えて暗に示している点も良かったです。バランスは大事ですよね。

それでは最後に一言、素晴らしき大バカ者伝木凱タモツと電気マヨネーズの愉快な仲間達に祝福あれ(笑)


※:ただし女子にはNGなシーンがてんこ盛りなのと、本編とは無関係ですが、真ん中のCMに差し挟まれるセーラー服おじさんの映像にはご注意を。後者の不意打ちは特に男子には破壊力バツグンです(笑)

投稿 : 2025/02/01
♥ : 23
ネタバレ

アレク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

秋葉原を舞台にしたアニメを作った結果wwwwwwwwwww

もともと自分はこのアニメの予備知識とか全く知らず2、3話ぐらい見てをくか、ぐらいの気持ちでしたが
思いのほかはまってしまって事前の知識だったり期待も全くしてなかったのにたまにこうしてお気に入りの
アニメに出会える、これだからアニメ視聴はやめられない。

本作の大まかなあらすじは秋葉原に遊びに来た主人公タモツがヒロインまとめと謎の組織との戦いに出くわし
巻き込まれていく、自分は「武装錬金」を思い出しましたがまぁよくある設定です。
しかし本作の特徴はそんな王道バトル物に様々なサブカルネタを絡めながら展開していくこと
サブカルチャーの最前線ともいうべき秋葉原を舞台にして典型的サブカルチャーアニメを媒体にし
ほかのサブカルネタを紹介するという漫画ならうんちくも絡めた形でその手の題材はあるが
アニメだとありそうでなかったコロンブスの卵的発想の作品、しいて言うならオタク気質の琴線に触れるような
ネタを多用し時に軽妙に時にアイロニカルに時に泣かせに縦横無尽に駆け回るフットワークの軽さは
最近だと「ハッカドール」に似てるかな。
しかし本作は30分アニメという利点を活かし本線は前述した秋葉原を舞台にしたバトルものなので
各サブカルネタをわからなければポカーンということにはなっておらず……いやネタがわからんと厳しいとこも
あるにはあったか…しかしそんな振り切ったスタイルも今となっては愛おしい。
とにかく最低限のドラマ、起承転結は確保されているので後半の盛り上がりはそれがあったればこそ。


マイナーな趣味だと自認してる故たまにメディアで取り上げられたりすると全国ニュースに地元が写った時の様な
あの何とも言えんあの感じも久々に味わえたし自分が嗜んでない趣味の回でもパロディの奥に垣間見える
そのジャンルに入れあげる愛や情熱、他人から見ればどーでもいいことに血道をあげてしまうその姿には
思わずシンパシーを感じてしまいそんな姿こそオタク共通の生態なんだと
改めて実感。

最後に心にしみたタモツの名言を紹介

「男の価値は年収じゃない、その何割を趣味に使えるかの心意気で決まるんだ」

よく言ってくれた!そう、それこそがうだつの上がらないボンクラオタクに残された
最後の矜持(`・ω・´)キリッ

とゆーわけでオーディオ、アマチュア無線、自作PC、格ゲー、プロレス、トレーディングカードゲーム、食べ歩き
などの趣味を持っている方はさらに楽しめること請け合い
AKIBA'S TRIPおススメでーす。



以下特に気に入った回のメモ書き

3話「アイドルデビューできると聞いて、ホイホイついていった結果」
  (アイドル、怪しいビデオ、オーディオ回)
{netabare}
最初はアイドルなど甘い文句で誘いながら最終的に半ば強制的に怪しいビデオの企画に出演させるという
アニメでありながらみょーに生々しい話、バグりものは人間界の細かい事情にも精通しているようだ
そしてこの手のお色気展開に見覚えある人にはある例のプールが出てくることはお約束。

余談だが個人的には短い時間だがやたら本物っぽい描写されていたオーディオ関連の作画が個人的には目についてしまった
なんか外観だけでいい値段しそうな周辺機器には思わずうずいてしまった
タモツのはまったものには金の糸目をつけない凝り性な
オタク気質な性分がわかるシーンだと思いきや
じゅっ…純金ケーブルだと?もし本当の純金ケーブルだったらそれだけで3桁は行くぞ・・・
(ちなみにタモツがプレイヤーに張り付けるだけで音質がアップすると
語っていた石の名称はインシュレーターといいプレイヤーの振動を抑え安定したパフォーマンスを
得たりスピーカーに張り付けることで共振を抑え解像度の高い音質にすることができるらしい
実際の効果のほどは・・・  {netabare}そこまで予算が回んなかったのでわかりませんでしたー{/netabare})
その道は沼だと知っていながらタモツをその道に引きずり込むなんてかげさん、あんた悪い人だ・・・

そして最後はイヤホンズならぬまにあ~ずのライブシーンで大団円って何気にいい曲じゃねと
盛りだくさんでうれしい回でした。
{/netabare}



4話「無線HAMファイターズ」
  (アマチュア無線回)
{netabare}
この回のテーマはアマチュア無線、この話あたりから王道バトル+サブカルネタがこのアニメのテーマだと認識
一昔前ならばいざ知らず企業努力によって各種通信網が発達しきった今なぜそんなアナログで旧式な方法に
固執するのか興味のない人には時代錯誤で不合理に見えるかもしれない
しかし!その意味のないところに意味がある!
企業が敷いてくれたレールに乗るのではなく日によって飛び方が違う電波を
日々技術を磨き知識を吸収することにより捉え徐々に己の世界広げることにを意義があるのだ!
タモツの「人と人とのつながりは自分の力で作るべき」という言葉はけだし名言。

萌文化だけがクローズアップされがちな秋葉原で豊富でマニアックな
電化製品も手に入るという歴史から見ればむしろそっちが本流ともいえる電気街という秋葉原のもう一つの顔を
萌文化の代表ともいうべきアニメで見れたのはスカイツリーのif話と併せてしみじみ感じ入ってしまった。

さらにマニアックなあるあるネタに終始するだけでなく(個人的にはそれだけでもいいのだが)
電波通信の豆知識から電波の性質を利用したアルミによるバグりものの攻略法など
伏線の役割としても機能していてなかなか完成度が高く良回でした。
{/netabare}



5話「負ける要素、なし!」
  (格ゲー回)
{netabare}
某有名格ゲーをやたら厳密に再現してるなーと思いきやまさかの公認、
こ…このジャストブロッキングの動画は格ゲーに疎い人でも一度は見たことがある
語り草になってる試合の再現ではないか、今回のライバルの名前はマツコ
松、竹、梅、( ゚д゚)ハッ! そういうことか
格ゲーとスポ根バトルアニメとの相性はよく元ネタを知らなくとも十分楽しめる内容
(ちなみにマツコが言ってた「勝ち続ける意志だけだ」という言葉はおそらく
プロゲーマー 梅原大吾の著作「勝ち続ける意志力」からの引用かな)
タモツの修行のシーンでスイカを指の連射で割る修行はワロタ
謎の映画化高橋名人VS毛利名人でそんなシーンあったよなぁ
{/netabare}


6話「メモリがいっぱい」
  (自作PC回)
{netabare}
今回のテーマはなんと自作PCこらまたニッチなジャンルをと思いきや今回はそっち方面のネタは控えめ
高度に発達した機械と人との境界線というスピルバーグ監督のそんな映画があったような
アニメでいうと「攻殻機動隊」とか「イヴの時間」的テーマのお話。
ドラえもんの台風のフー子が元ネタかな。

ストレートにいい話で泣ける、マニア要素全開と思いきやいきなりこんな話を持ってくる緩急のつけ方
やっぱハッカドールに似たとこあるなぁ

余談
秋葉原はというか都心はニッチなジャンルの店もたくさんあっていいよなぁ・・・
地方はこの手の店はあっても1,2店舗だもんなぁ・・・
(´Д`)ハァ…俺もジャンクパーツ漁り巡りしたい。
{/netabare}




7話「無理というのはウソつきの言葉」はブラックバイト、企業の風刺ハッカドールでいうKUROBAKO回
感謝という言葉のねじ曲がった使い方は世相も反映していて痛快だが毛色が違うので今回は割愛



8話「秋葉原大武闘会」はプロレス、というか台本付きプロレス、ていうかWWEあるある
残念ながら自分の守備範囲外だったので割愛



9話「ゲームのカードで戦ってしまったのですが!」
  (トレカ回)
{netabare}
我ながら下衆な根性だと思うが次回予告でこのタイトルが出た瞬間吹き出してしまいました。
トレーディングカードゲームアニメあるある、というか遊戯王あるあるですね
あるいは土日に朝方やってるような裏に販促の影がほのみえるホビーアニメのパロディが
ふんだんに散りばめられていてやけに手馴れてるなーと思ったら脚本の人がちょくちょく本家の
遊戯王の脚本も担当してる人なので納得。

「政界・財界・カードゲーム界」のごとく世界がカードゲームの強さの序列を中心に回っている
どんなに追い詰められていようがそれまでの過程をすべて吹っ飛ばしカードゲームの勝敗ですべてが決着
髪形、やったか?、たまに力ずく、鉄壁、シャイニングドロー、それはどうかな、
などう~んいい感じにパロってますね(だがダメージは受けてもらうがあれば最高だった)

そして新鮮だったのが門外漢のまとめから見た視点で
「なんで事前にカードの効果を確認しないの?」とか
「なんでゲームに負けただけで服が脱げるの?」とか
それを言っちゃあ野暮だよって( ゚д゚)ハッ!長年その手のアニメのお約束に慣れすぎて本気で忘れてた
本人たちにとってはモンスターたちが地をけり宙を舞う幻想(イメージ)が見えていても
実際は大の大人たちが膝突き合わせてセコセコやっているだけという
その手のアニメの不文律がわからない素人のまとめだからこそツッコめた視点
そんな重層的な視点で楽しめるのもこのアニメならでは
正直腹抱えながらげらげら笑いながら見てました。
遊戯王版カブトボーグとでもいうべき内容
{/netabare}


10話「幽門開いてしまったのですか?! 」
  (食べ歩き回)
{netabare}
秋葉原っておでん缶ぐらいしかイメージなかったけど結構老舗あるんすね
はぁ…秋葉原行きたい…
マヨの食べ方は食いしん坊のパロらしい、わからなかったorz
食べ物を粗末にしたほうが負けリスペクトを忘れないほうが勝つという
パロもありながら王道の展開
もともと秋葉原の今の隆盛の礎は戦後の闇市だということでまとめの身の上も併せて考えれば何気に感慨深い話。
とおもいきやオチ落語かーい
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 28
ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ま。。まじめに観ないでw イヤホンズや他のユニットが出演する脱衣ギャグアニメ 

 
声優ユニットのイヤホンズ(高橋李依・高野麻里佳・長久友紀)が出演しているとのことで視聴。

「それが声優!」を観てから、イヤホンズ関連のコンテンツを漁ってる内にたどり着きましたが。。

原作はゲームとのこと。
未プレイですが、キャスト出演の紹介動画を視聴しました。
オタクの聖地アキバで敵の衣服を脱がして退治するバトルもの・・

■みどころ
・OPがイイ。
 イヤホンズの「一件落着ゴ用心」
 個人的にはライブ映像を先に観たので、
 歌とシーンが合ってないような違和感はあるけどw
 https://www.youtube.com/watch?v=OQjyLTil5Ss
・EDが各話ごとに違うユニットの歌
・ゲスト声優にユニット所属メンバを多く起用
・アキバの再現性が高い
・イヤホンズ3人の演技を拝める

■キャラ/キャスト
~{netabare}
主人公タモツ:石谷春貴
 石谷さんメインで観た作品は・・
 ユーフォ(塚本秀一)、
 クズの本懐のメガネ教師(水笛龍也)、
 ダリフラ(ピアース)、
 辺りかな。
ラトゥ博士:久野美咲
 久野さんは・・
 七つの大罪(ホーク)、
 3月のライオン(モモ)、
 特徴的な声で存在感あります。
TRIP1のボス:石原夏織
 石原さんは・・
 咲-Saki- 阿知賀編(清水谷竜華)、
 凪あす(久沼さゆ)、
 スクスト(美山椿芽)、
 メイドラゴン(真ヶ土翔太/笹木部)、
 SAOアリシゼーション(ティーゼ/スティカ)、
 色づく世界の明日から(月白瞳美)
 注目株の一人かな。
TRIPA3
 「サンキトウセン」キタコレw
 この曲特に好きなんです・・
 てか、ダンス動画ひどすw
 劇中歌はまにあ~ず版、
 EDはイヤホンズ版のようですね。
TRIP4
 EDの「サンキトウセン」は、
 まにあ~ず版のようですね。
TRIP4ボス:竹達彩奈/TRIP5天才ゲーマー:悠木碧
 この二人、「petit milady(プチミレディ)」
 という声優ユニットを組んでたんですね・・
 知らなんだ。
TRIP6のモフマップ社長バーバラ:久川綾
 久川さんは・・
 十二国記(中嶋陽子)、
 灰羽連盟(クラモリ)、
 AIR(神尾晴子)、
 ちはやふる(奏の母)、
 ユーフォ(吹奏楽部副顧問で久美子のクラス担任松本美知恵)
 ほほー。
TRIP6の自作PCぴゅう子:小倉唯
 小倉さんが石原さんと「ゆいかおり」という声優ユニットを組んでいたのは知っていましたが、2017年6月に活動停止したはず・・この作品の制作時期は微妙な時期だったかも(想像)。
TRP8の上級バグリモノ:中川翔子
 え・・この声しょこたん?演技悪くないw
TRIP9、声優ユニット「ミルキィホームズ」のメンバが出演。
 三森すずこさんは知ってます。
 佐々木未来さんが岩手出身とは知らなんだ。
TRIP11,OPがサンキトウセン?
 EDがi☆Ris。名前は知っていたけど・・
 へーメンバ可愛いすね・・って!!えー!
 虹が先の朝香果林役の久保田未夢さん、
 i☆Risのメンバーだったんですね・・
TRIP12
 EDでまた来ましたイヤホンズ!
TRIP13
 音楽ユニットを組んでいるとはいえ、
 CVにAV女優を使うって・・
 演技はちょっとイタイ。
 制作陣は何を狙って起用したんだか。
 挿入歌にイヤホンズの「ヨロコビノウタ」。PRキタコレ。
 ラスボス万世架ふかめの声は、イヤホンズの産みの親とも言える浅野真澄さん。今作もしっかり出てますねw
{/netabare}~

■エピソード(ネタバレなし)
~{netabare}中身もなし・・・(何度目だーw){/netabare}~

■作画
ギャグとはいえ・・キャラの顔がイタイw
せめてエグゼロス位のクオリティーがあれば・・

 原作:2011年発売のゲーム
 制作:GONZO
 放送:2017年冬(全13話)
 視聴:2021年冬(dアニメ)

リゼロやこのすばが2016年。
その翌年の2017年、イヤホンズ2周年LIVEの年。
エロギャグ作品に出ることになってたとは・・

声優ユニットだからターゲットをオタクに置くのは無理もないと思いますが、個人的には実力があるユニットだと思っているのであまりおちゃらけ過ぎて欲しくないような気がしてます・・・

まあフェードアウトだけは避たいという気持ちは自分も同じですが。
そんなこんなで予算的な事情があったのかもですね・・
完全に自分の妄想かもしれないですがw

ちなみに、ようつべのサンキトウセン動画は3周年LIVEのようですが、イイ持ち歌も増えたし、かなり大きな会場で盛り上がってたみたいなのでやはり今作はプロモーションとして成功と言っていいのかも。
https://www.youtube.com/watch?v=eVIVnZtOQVk&list=PLT-6egsfwCvYlkJlfbF-SEh1CtljExeZz&index=4

この後は「チュラタ チュラハ」とか「記憶」とか声優ならではの楽曲をリリースしたりアーティストとして頑張っているようで、応援したいです。
そしていつか紅白で観たいw

話が逸れてしまいました・・・
個人的には、残念感は残りつつも有難い作品ということになるかな。

ファン以外には単なるエロギャグ作品でしかないかもですが。。

やはり、「それが声優!」の2期を期待して止みません。
 

投稿 : 2025/02/01
♥ : 12

67.5 2 2017年度のマニアックアニメランキング2位
フレームアームズ・ガール(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (291)
1197人が棚に入れました
ある日の早朝、普通の女子高生あおの元に届けられた謎の小包。
開けるとそこにはフレームアームズ・ガールと呼ばれる完全自立型の小型ロボット「轟雷」が入っていた。

おもちゃだ!プラモデルだ!

しかし轟雷はただのフレームアームズ・ガールではなかった。

通常の人工知能以上に高度な、人格を有する人口自我、AS(アーティフィシャル・セルフ)を搭載した最新型の試作機だったのだ。
しかも轟雷を起動できたのは世界中であおたった一人。

バトルデータを収集し、感情を学んでいく「フレームアームズ・ガール・轟雷」。
フレームアームズ・ガールの知識0(ゼロ)の「少女・あお」。

かくして、あおと轟雷、少女とフレームアームズ・ガールの奇妙で楽しい、きゃっきゃうふふな日常がスタートする!


主人公「あお」と「轟雷」たちFAガールたちの日常生活と成長する感情のストーリー!

声優・キャラクター
日笠陽子、佳穂成美、綾瀬有、長江里加、山崎エリイ、山村響、樺山ミナミ
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

かつてプラモ少年(非モデラー)だった人の感想

2話までの感想
{netabare}てっきり武装神姫の新シリーズかと思ったのだけど、関係ないの?
スカイガールズとストパンみたいに紛らわしいことによく顔を出すなぁ、島田フミカネって。
いや、そういいつつ実は世界繋がってました~とかやるんじゃないの?(願望)

内容は…うん、現時点では武装神姫なのでこれといって感想はナシ。{/netabare}

6話までの感想
{netabare}5話まではキャラ紹介って感じだったのかな。
次から次へと新たなフレームアームガールズが加わり、どいつもこいつもなし崩しでアオの家へ居候することになる。
ってことでマトモに話が動くのは6話からかな~と思ったけど、これまで通り日常生活を描くのみでした。
別にそれは良いのだけど…どうしても武装神姫のイメージを引きずったまま見てるせいか、その作品の社会での立ち位置が見えないのはどうもシックリ来ない。
要は武装神姫からの設定を拝借するなら「世間ではフレームアームズが大流行で、オモチャ屋には本体やパーツが並び、ちょくちょく大会も行われてる」…くらいは描いて欲しいなぁ。
そうでないとお買い物の回とか、酢はちゃんと代金を支払えたのかどうか気になって仕方ない。

それと童心に帰ってプラモにハマってた頃のつもりで見てみると、一応そうは描いてるけどまだまだピーキーさが足りないような?
ゴウライは空を飛ぶのを捨てて地上戦用特化なのだから、もっと重量級を意識してもいい気が。
相撲の回とか、空戦用がいくらぶちかましをかけてもビクともしない(場合によってはゴウライ無傷で空戦機体が壊れる)とか、掴むことさえできれば負ける要素が無いとか。
ってかそれくらい差がないと空戦用が圧倒的に強すぎる気が…。
あ、それとパーツ換装ね、他の機体との。
コアファイター挟んでガンタンクダムにしてみたり、エルガイムにバスターランチャー持たせたくて買いたくもないバッシュのプラモ買った人は少なくないハズ。
(さすがにアトールⅤの再現はできませんでした、お小遣いがねぇ…)
古くは変身サイボーグ、現代でもねんどろいどがそういった「楽しみ方」で需要を満たしてるんじゃないのん?
…って、そこら辺ってビルドファイターでやってるんだろうか?自分そっちは全く見てないので。
折角模型屋が原作なんだからもっとそっち寄りの魅力を前面に出しても良い気がするんだがのう。

一方で誉める点。
バーゼラルドがストパンのハルトマンとルッキーニを足したようなキャラで(それがパクりだと非難してるワケではない)、ブレパン見てた時「なんか足んないんだよなぁ」と思ってたのはコレだと気付けました。
トラブルメーカーって言っちゃっていいのかな、それでいてムードメーカー的なキャラの配置は重要だなぁと思った次第。
本作だとどのキャラもトラブルメーカーになりえる感じだけど。{/netabare}

9話までの感想
{netabare}↑の6話までの感想にて換装してくれないかなーと書いたけど、どうやらアオ宅に居るFAGはどれも特注品らしく、装備も専用のでないといけないらしい。
って設定が明かされてガッカリしたと思ったら…8話で装甲強化したゴウライキター!
更にアーキテクトがフレズヴェルクに化けたシミュレーションなので実戦ではまだどうなるか不明だけど、取っ組み合いをしてパワー勝ちしてるし!
ゴウライはもっと重量級・パワータイプにしてくれんかのうと書いたらホントにそれが実現してしまいました。
雑誌の月間あらすじとか公式予告とか見てないですよ?
いやぁ驚いた。
っていうかさすが模型屋というべきですね、何が望まれてるかちゃんと把握してたのねー。

ってことで評価がドドンと上がったところで話は戻って7話…モ、モグタン!?
ゴンとオリーブも含めればかなり長いこと放送されてたのでマニアックとはいわんけど、3Dを実写パートになぞらえて、工場見学パートをアニメでやる辺りなかなかニクい演出。
できればナレーションは局アナにやって欲しかった…というのは贅沢な望みか。
でもって9話では鬼公園ネタ。
色んな作品のロケ地になってるそうでこれまたマニアックとはいわんけど(普通のご当地ネタかと)あんなにグッズは出てないよね?
ってか昔リアルで何度か通り抜けたことがあるけど、立川周辺はもっと散策すれば良かったなぁ…当分行く用事無いよ。
そして病状を聞いた時の反応で「一回関節外して~」と言ってるので、ああやっぱりそういうことができる設定なのねーと思いつつも多分実際にそうやるシーンは見せないんだろうなぁ。
残酷表現に引っかかってしまうんだろうか、バラバラに分解した姿は見せてくれないんだよなぁ、武装神姫もそうだった。
そこから組み立てなおしてガンタンクダム状態とかやって欲しいんだがのう。{/netabare}

12話までの感想
{netabare}まず11話、あおがフレズベルクに会うべく本社へ…って近所かよw
しかも恐らくアポなし。
「試供品送った客(唯一ゴウライを起動させた重要人物)が突然本社へやって来た」となれば、すわクレームかと社員は色めき立ったと思うのだが、相手があおで助かったな。
あっさりフレズベルクと面談できて「あれ?」と違和感をあまり抱かないのはこれまであおを能天気なアホキャラとして描いてきた功績かと。
でもって最後のフレズベルク暴走シーン…ちょ、ウイルスファージww
「なにかに浸食されてる」ってのを絵で表現するなら、これ以上分かりやすいのは存在しねーだろってくらいの潔さ。
親切心なのかヤケクソなのかもーワカランぞ。

そして12話。
↑でエルガイムのアトールV(ウルトラマンのタイラントの方が通じる?)のことを書いたけど、それが最終回で実現んん!!!
腕外したり首もげたりするのがNGであるなら、恐らく作中の描写が精一杯のキメラモード。
おおお、わかってるねぇ。

こ れ を 見 た か っ た ん だ

もし自分が未だプラモ少年だったら全キット集めて再現目指さずには居られなかったと思います。
または、既にキットを持っててゴチャゴチャ組み替えて遊んでたらそれが本編で実現して大興奮だったかと。
これで更にあの形態が可能なのはパワー自慢のゴウライだけってことなら大歓喜だけど、そこまでは説明されませんでした。
ってか…金ピカ…だと?
金ピカ…メッキ…ハイシャルタット専用ウィンガル…うっ頭が(※)。
とはいえ、CGで金属を表現した時ってあり得ないほどテカテカしてるのをよく見るけど、この作品はかなり自然に描かれてました。
(気付いてないだけで最近のCGはこれ位普通にできてる?)

でもってラストのステージシーン。
実は今まで書かずにいたけど、秘かに期待してたことがありまして…。
それは「実物のキットを使ったコマ撮りシーン」をやってくれないかなー?というもの。
ガンプラでアニメのダンスシーンを再現した動画だったかを見かけたことがあるので、もし踊らすことがあるならあんなのをFAGでやらんかなぁ?と思ってたり。
なので最後のステージシーンがCGだったのはガッカリ…と思ったけど、いや待てよ?
これは…「キミも実際にキットを買って作中のダンスを再現させてみよう」って意図なのかも?
さすがにそこまで動画を追う気力無いけど、居そうじゃない?ってかもう居たりして??
そういう人に向けたメッセージかあれは、と思えばなるほど納得、CD売りたいとか大人の事情もあるんだろうけどうまく作品コンセプト(キット売りたいってのも大人の事情ではあるのだけど、これはもう最初から提示されてるコンセプトかと)に落とし込んだなぁと思います。

それとこれは自分語りになってしまうけど…自分はプラモは動かしてナンボと思ってます。
関節ダルダル接合部カパカパになるまで動かし倒して最後は空気銃の的…がプラモの一生かなぁ、と。
ヤマトのプラモならまだしも、ロボットでわざわざ可動部分があるんだから動かさなきゃ勿体ないというか。
(なのでプラモのコマ撮り動画は究極形態だと思ってます)
で、そのことを友人に話したら、どうやらリアルのFAGは動かそうとするとパーツがポロポロ取れてしまいそういう楽しみ方は困難なんだそうな。
「現実はそんなものかー、残念だなー」と頭の片隅に置きながらアニメを見てたら、ドローンに運ばれるゴウライを追おうとしたフレズベルグが、燃料切れだかで地面に落ちてあっさりとパーツが取れてしまうシーンがあったり。
「ナルホドこうなっちゃうのか」と思うと同時に「え、そこでリアルネタ入れるの?」とビックリ。
現実と空想の匙加減が絶妙というか…さすが原作コトブキヤというべきか、しっかりキットとしての性質を描いてて感服しました。
(ってか友人から実際のFAGのこと聞いてなかったらそのシーン何も感じなかったと思う)
FAGコマ撮り動画で「動く度にパーツが落ちる轟雷」なんてのあったらウケるんじゃないかな?



ガリアンの敵メカ。
全身銀ピカって設定でプラモデルもランナーの状態からメッキ加工済み。
接着剤効かないヤスリかけられない塗装できない、で当時の自分は「こんなの作れるか!」と投げ捨てた苦い記憶が。
自分はただのプラモ少年で“モデラー”に足を踏み入れずに卒業しちゃったのだけど、モデラー的にはメッキ処理って面白いのだろうか?
(百式やナイトオブゴールド見るに){/netabare}

総評
{netabare}「自分が未だプラモ少年だったら~」って視点(つまり玩具の販促アニメ)で見ると、痒いところに手が届くというかよく分かってるじゃんと感心するというか、ニーズをよく理解した出来だったと思います。
モデラーじゃないので断言はできないけど「モデラー心をくすぐる」って表現がシックリ来るかな。
まぁ腕外したり首もげたりして欲しかったってのはあるけど…これは仕方ないか。
スポンサーが作品の内容に口出すとロクな結果にならないことが多い中、これは非常に上手く行った珍しい例かと。
(コトブキヤがどこまで口出ししてるのかは知らないけどね)

一方でバトルモノだったり社会描写モノとして見ると、まー緊張感が無いこと、ワザとだろうけど。
早めに「そういうアニメじゃないですよ」と示してくれれば良かったのだけど、暫く自分は戸惑ってしまいました。
だってさぁ、エンディングでオモチャ屋の売店と思われるシーンあるじゃない?
本編でそれ出るんだろうなーと予想してしまうのは仕方ないと思うんだが…。
そうそう、エンディングで思い出したけどオープニングの方、分身したアーキテクトに囲まれてるシーンを見て「量産機(市販品)相手に多対一の戦闘もあるのかなー?CGだったら楽そうだし」と思ったけどそれもありませんでしたね。
登場したFAGはどれも試作品らしいので、市販品との違いなんてのも見たかったかもー?
もし続編が出るようなことがあれば、そこら辺に期待でしょうか。


余談
バーゼが金髪なんだか銀髪なんだかよーワカラン。
アニメ見るだけだったらプラチナブロンドって解釈でいいんだろうけど、公式のキットの写真見てみると黄色…う~ん?{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 8
ネタバレ

アレク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ダイレクトマーケティングも愛があってこそ

監督が好きなというか個人的に注目してる人だったので視聴、と思いきやフレームアームガールズ達の
柔らかで丸っこいキャラデザ、それ以前にOPにいきなり拝めるパンチラならぬパンもろ
どこかで見たノリだなと思いきやキャラデザは島田フミカネ氏というビッグネームでしかも作中で活躍する
プラモも同氏のデザインで実際販売され詳しい経緯は知らないがその販売元の肝いりで今回のアニメ化まで
こぎつけたらしい。

なのでこのアニメは販促色が濃くアニオタにとってそういうのっていい予感がしないもんなんですが意外や意外
面白いですよこれ。(実写化でもアニメでもムーブメントを作りたいのか原作売りたいのか知らんけど宣伝に
予算をかけて制作陣も下請け的に無感動に作った作品ほど見てて萎えるもんはありませんからね)

{netabare}

愚痴はさておき実際このアニメは販促色が濃い、濃いがだからといってダメなわけでは決してなく
プラモ素人のあおちゃんと一緒にプラモの組み立てからそのプラモが出荷されるまでの様々な工程などを
一緒に学んでいくチュートリアル的機能もある作品。
自分はプラモいじりの趣味はないがオタ知識には無関心でいられなかったし知らなかったからこそ
一昔前に流行ったクイズ番組での工場見学のような知的好奇心がくすぐられる感じもあり(実際に
工場見学パートもあったしね)その道の人には物足りなかったであろうが初心者の自分としては
楽しく学べました。




そして個人的にはこちらの方がより楽しめた最終的にフレズヴェルクも含め8体の主要なプラモが
登場するがその彼女たちが各イベントやハプニングて巻き起こす掛け合いや会話劇。

色んな意味で純真無垢で感情を学ぶという設定にふさわしい轟雷
逆に今時珍しいテンプレートなツンデレでこのメンバーの中ではむしろ常識人の突っ込み役スティレット
一見おバカだが実は頭がいいデレマスでいう杏ポジ、バーゼラルド
変態お色気枠マテリア姉妹
古風だが頑固で融通がきかない実はトラブルメーカー迅雷
ググる枠で優等生なアーキテクト
そして終盤登場し緊張感を与える戦闘狂フレズヴェルク
そして忘れちゃいけないイベント好きで金にがめついのも含めて生活感のあるいい子源内あお
(デフォルメたっぷり属性盛り盛りの子もいいけどAチャンネルのユー子とか最近では天使すぎるきらいがあるが
ガヴドロのヴィネットちゃんとか実際にそんな人は現実にいるのか、いたとしてお近づきになれるかは
いったん置いといてこういった実際にもいそうなデフォルメ控えめないい子っていいよね( ´∀`)b)



そんな今時珍しくはない属性のキャラたちだが少ないシーンでのキャラクターの個性の際立たせ方を心得てる
印象でどのキャラも来てすぐ覚えられたし大爆笑ってわけじゃないが所々クスリとさせるようなギャグセンスは
流石、正直あおちゃん役の日笠陽子以外は新人らしくあまりうまく感じられないんですがキャラが生き生きした
脚本を見ているとそれすら好意的に感じてしまう不思議。
こうなってくるとアイマスのようにいろいろな組み合わせのカップリングやユニットを妄想したくなるが
最終回のライブシーンはその兆候か、それもこれもキャラとしての土台がしっかりしていればこそ。
感情を学んできた轟雷が後半恐れや不安などといったマイナスな感情も出すようになったという
描写が軽いタッチながらも盛り込まれていてそういうとこまで踏み込むのは個人的にポイント高かったり。


しかも舞台は資本元のコトブキヤのお膝元立川市ということで街並みや背景はもちろんのことさりげなく名産品を
作中に入れてみたりご当地アニメの側面から見てもぬかりなく肝心の内容も面白かったしプラモに関する描写も
愛があるかは本人にしかわからないが少なくともしっかり下調べしてから作品におこしている印象で
やらしい話スポンサーの意向にも沿ってるしこれからプラモを始めたい人にとって入口としてふさわしいアニメ
これぞまさにプロの仕事。
(個人的にたまにある百合、またはフェチズムを感じさせる艶めかしい描写も好きでしたヾ(*´∀`*)ノ)



このアニメの監督どこまでが監督の功績かわかりませんが今までクレジットされてる作品をざっと見ても
個性を押し出すタイプじゃないが原作の魅力をよく引き出せてる印象の作品が多く今回の件でますます
好きになりました(∩´∀`)∩



特に印象に残ったのは6話の怪談話は画面越しだが思わずぞっとした
あんなうっかりミスやろうもんなら自己嫌悪でその夜眠れない(((( ;゚д゚)))
プラモに限らずコレクターにとって使い込まれた各用具というものは愛着沸くしコレクションの一部なのです。
高価なものならなおのこと
そんな知識だけじゃなく心理まですくい取ってるところも本作の美点




最後にふとした疑問なんですけど自分はプラモをいじる趣味はないんですが昔いじってる奴眺めてたのと今回の
アニメで気付いたんですが昔は塗装は買い手の裁量に委ねられていてクリエイターと買い手共同の作品という
印象だったんですが今回出てくるプラモはみんな塗装済みで買い手は組み立てるだけなのでクリエイターの作品
というウエイトが大きくなってるのかな?誰か詳しい人いたら絶賛メッセ募集中です(/・ω・)/

{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 24
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今期(2017春)のダークホース ~シガラミの少ない、清々しいまでの販促アニメ~

[文量→小盛り 内容→感想系]

原作が「プラモデル」ってのは変わってるね。まあ、ガンプラを原作にした「ビルドファイターズ」は面白かったし、やりようだよね(自由度はかなり高いはず)。

【総括】
「どうせ、美少女プラモの可愛い仕草を観て、ブヒブヒ言わせるだけのアニメでしょ? 販促目的の低クオリティアニメでしょ?」なんてナメた態度で視聴開始しましたが、いや~、良い意味で予想を裏切られました。

バトルものの側面もありますが、わりと日常ギャグよりで、そのギャグがなかなか面白い。面白いというより、微笑ましい!

これは「食わず嫌いは勿体ない作品」だと思います! 今期(2017春)、一番のダークホース(期待以上に面白かった)でした!

(まあ、元の期待値が低かったというのはあるけどねw)

《以下ネタバレ》

【視聴終了】
{netabare}
販促も、飛び抜けると面白い! が、現実はただのプラモな(バトルが出来ない)わけで、本当に販促になってるのかな(笑)? まあ、知名度は上がったか。

バーゼの天然に見せかけたやや黒い性格と、白黒姉妹の漫才、あお の拝金主義(なのにちゃんと優しい)で現実味のある性格が良かった!

個人的には9話(風邪回・夢回)が一番好きだった。プラモ原作の自由度(なんでもアリ)をフル活用していましたね。キャラが良いからできる変化球回。あと、7話の反則的販促回w や、最終話のメチャメチャな感じも好きだった。なんか、制作も楽しんで作っているんだなというのが伝わる、良いアニメでしたがたね♪
{/netabare}

【余談 歴史上No.1のバトル玩具システム】
{netabare}
今まで日本では、様々な玩具が発売されました。その中で「戦い」をメインにしたもので、私が思うNo.1の玩具(システム)は、

「バーコードバトラー」

という玩具です。知ってますか?

これ、市販の(何でも良いので)商品のバーコードを切り取って厚紙とかに貼り、「バーコードバトラー本体」で読み取ると、そのバーコードに応じて「攻撃力」や「防御力」が決まり、カードゲームのように戦えるという商品です(まあ、モンスターファームと同じ理屈です、って、モンスターファームも知らないかw)。

バトル自体にはさほど工夫はなく、そこは面白くなかったです。でも、とにかく面白かったのが、「強いバーコード探し」という遊びでした。まるで、宝探しのような楽しさ(んで、バーコード貼った紙に、自分で絵とか数値を書いて、カードっぽくしてたw)。

この遊びの良さは、とにかく「親の経済力に左右されにくい」という点です。だって、「1万円のラジコンのバーコード」に、「30円の駄菓子のバーコード」が勝つこともザラですから。

だから私たちは、ムリヤリ毎回違うお菓子を買ってもらったし、親が買い物に行ったら、ごみは全部もらったし。たまに旅行に行き、地域限定の商品を買ってもらうときは、2倍の喜びでした。

いや~、あの、新しいバーコードを試す時のワクワク感と、それが弱かった時のガッカリ感、鬼強かった時の喜び、たまらなかったな~。

「ゴミが玩具になる」なんて、すげぇECOな商品で、今の時代に超マッチしてるとも思います(けど、結局、販売元が本体の分しか儲からないから、生産中止になったけどね)。

ただこの「バーコードバトラー」、今、売ってもダメでしょうね(アプリ版もあったようですが)。【バーコードバトラー 最強】とネットでググって、Amazonでポチっとやって、すぐにみんなが最強になれちゃうから……。(まあ、当時も改造バーコードとか流行ってから、つまんなくなりましたね)

あぁぁ、あの「え~! ナニソレ!? そのバーコード超強いんだけど! 何のバーコード? ねぇ、教えてったら、教えてよ!」「うーん、ダメぇ~♪」「ケチ! マジムカつく!」という友達とのやり取り。あの「自分だけが知っているという優越感」。今の子供は経験できないんですねぇ(何事においても)。

調べれば何でも分かる時代。恵まれてるんだか、可哀想なんだか……。
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
丁寧なプラモデルの説明ですね。嫌いじゃないです(こういう導入系アニメ)。

2話目
やはりの百合展開。三者三様。キャラがたってきましたね。

3話目
武器庫(笑)? いや、語尾w ヤギに小便かけられるヒロインってw Aパートの伏線を上手く使う展開。

4話目
相撲、シュールw タダ働きに嘆く主人公ってw

5話目
新キャラ&日常回

6話目
なぜかたまにあるサービスシーン。迅雷の頭に落ちるギャグ的重りが100gで、笑ったw

7話目
製造過程をガッツリ見せるなんて、新しい(笑) 個人的には、振り切ってて好きでしたね♪

8話目
ハイブリッドアーマー(笑) みんなの出し物、良いね~。マテリア姉妹の漫才と、あおの手紙は面白かった♪

9話目
なんか、「プラモデル原作」という自由度をフルに使う生かした回でしたね。今まで一番好きかも♪

10話目
鍋回。なかなかよかったです。特に、ホルモン鍋のクダリが(笑)

11話目
ああ、バトルアニメだったんだな、と。

12話目
作画、いつも以上に頑張ってましたね。Bパート、遊び過ぎでしょ(笑) まあ、作品の〆としては、平和で良かったかな、と。
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 19

82.2 3 2017年度のマニアックアニメランキング3位
宝石の国(TVアニメ動画)

2017年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (951)
3804人が棚に入れました
宝石たちの中で最年少のフォスフォフィライトは、硬度三半とひときわ脆く、靭性も弱くて戦闘に向かない。また、他の仕事の適性もない。そのくせ口だけは一丁前という、まさに正真正銘の落ちこぼれだった。そんなフォスに、三百歳を目前にしてやっと「博物誌編纂」という初めての仕事が与えられる。

今から遠い未来、かつて存在した生物が、不死の身体をもつ「宝石」になった世界で、月から飛来する謎の敵“月人”と宝石たちとの激しい戦いを描く、強くてもろくて美しいアクションファンタジー。

声優・キャラクター
黒沢ともよ、小松未可子、茅野愛衣、佐倉綾音、田村睦心、早見沙織、内山夕実、高垣彩陽、内田真礼、伊藤かな恵、小澤亜李、種﨑敦美、茜屋日海夏、広橋涼、皆川純子、能登麻美子、釘宮理恵、中田譲治、生天目仁美、桑島法子、原田彩楓、上田麗奈
ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

祝!声優アワード主演女優賞(4/3追記)

第12回声優アワード主演女優賞に
主人公フォスフォフィライト役の
黒沢ともよが選ばれました!

同時期に響け!ユーフォニアムの劇場版公開もありましたが
ユーフォ1期の際に新人賞さえ獲れていないことを考えると
宝石の国での演技が評価されたと考えるのが自然だと思います

序盤のフォスと終盤のフォス
まるで別人のような豹変を見せる難役を
見事に演じきっており
主演女優賞にふさわしい名演でした

SoundHorizonの公演でまだ小学生だった彼女の表現力に
すごい天才子役が現れたと衝撃を受けてから
そろそろ10年が経とうとしています
Revo陛下が進撃の巨人で評価され
ともよちゃんがこうして声優転向した先で評価され
あらまり時代からのローランとしては
いろいろと感慨深いものがあります

声優アワードを受賞をしたのはともよちゃんですが
この作品他の声優も異常なほど豪華です
小松未可子
茅野愛衣
佐倉綾音
田村睦心
早見沙織
内山夕実
高垣彩陽
内田真礼
小澤亜李
伊藤かな恵
種崎敦美
茜屋日海夏
広橋涼
皆川純子
能登麻美子
釘宮理恵
中田譲治
斎藤千和
三瓶由布子
伊瀬茉莉也
朴璐美
(以上公式サイトより)
桑島法子
生天目仁美
原田彩楓
上田麗奈
(以上Wikipediaより)
他のアニメの主役級だけをずらりと並べた布陣で
ほとんどが声を聞いただけで誰かわかるレベルという
あまりの異常事態に放送時軽くパニックでした
これだけ読みにくい名前が並んでて
誤変換が原田さやかだけしか出なかったことからも
本当に人気声優だらけなのがわかります
原田にしても一昨年のきららヒロインですしね

この狂気すら感じるキャスティングですが
最初は男性声優女性声優どっちで固めるか迷っていたそうで
中世的な声を出せる男性声優が数集めにくいということで
結果的に現在の形になったそうです
男性キャストになっていたらなっていたで
また別の層に熱狂的な人気を呼んで
だれかが豊永の代わりに主演男優賞を取っていたかもしれませんw

声優以外の部分にも目を向けていきましょう
原作は月刊アフタヌーンで連載中の作品です
昔はずっと買っていた雑誌ですが
無限の住人が終わったタイミングで
雑誌としての購入は終わらせ
一部の好きな作品のみ単行本で追いかけています

調べてみたところ無限の住人の終了と
ほぼ同時期に連載が開始されたようなので
最初の数話は読んでいたはずなのですが
もうすっかり記憶から抜け落ちてしまっていました

ストーリーとしてはどうやら
{netabare}人類が滅亡した後の世界を描いたSF作品{/netabare}
という感じでしたが
連載中の作品のアニメ化ということもあって
これだけで一つの作品としてストーリーを評価するのは
中途半端過ぎてだいぶ難しい状態に感じます

キャラクターも非常に多いというか
はっきり言って多すぎる感じで
半分くらいは最後まで声と名前が一致しませんでした

CGは非常に美しい出来栄えで
幻想的な世界を見事に表現できていました
キャラクターも表情豊かで
戦闘シーンでは目まぐるしく動きます
CGアニメーションとしてはトップクラスの出来栄え
もっともこの分野は日進月歩なので
大体最新のアニメが最もハイクオリティなのですけどね

しかしこの作品のCGの真の素晴らしさは
そのハイクオリティさとは別の部分にあります
近年の3DCGは「不気味の谷」との闘いです
造形を人間に近づけていくと
最初はどんどん親近感を増していくが
それがある一線を越えると
人間に近い人間でないものに嫌悪感を抱くようになる
というのが不気味の谷現象

ショウバイロックでは徹底的なデフォルメで
人間には近づけないというサンリオらしい手法を
ラブライブシリーズでは静止画は作画を使い
CG場面はキャラを動かすかカメラを動かすかして
とにかく細部を認識させないというアプローチで
この問題と対決してきました

それに対しこの作品では
従来とは真逆の天才的発想でこの問題を解決してしまいました
この作品に関しては不気味の谷は
作品の魅力を損なうどころか
幻想的な世界観を際立たせる働きを持っていたのです

というのもこの作品のキャラクター達は
人間のような自我を持っていて
目をつぶって会話を聞いている分には
人間と何ら変わりないものの
その体は宝石でできており
物理的には人間というよりは人形に近い存在
人間味あふれる内面と無機質な外見のアンバランスさ
そのミスマッチを表現するためには
不気味の谷はなんら足枷ではなく
むしろ演出の一環として
この有機的な無機物たちを表現する手助けになっていました

この作品の監督は京極尚彦
もともとはサンライズのCGエフェクター
そのセンスを買われて出世し
ラブライブ!(1期・2期・劇場版)の監督となり
ライブパート演出を手掛けたことでも有名です

ラブライブ(1期・2期)でキャラクターデザイン等を務めた
西田亜沙子が本作でもキャラデザを務めていることを考えると
この作品はラブライブサンシャインとは別の形で
ラブライブの系譜を受け継いだCGアニメ作品と言えるかもしれません

関東では22:00宝石の国22:30ラブライブサンシャイン2期
という番組編成になっていましたが
劇場版でラブライブを離れたAs姉と
サンシャインで監督降板となった京極尚彦が
サンシャインにCGアニメ対決を挑んでいるかのようで
なかなか面白かったです
どちらもCGアニメーションの旗手として
切磋琢磨していってほしいですね!

さて、円盤の売り上げ的には2期がやれそうな感じですが
原作ストックとかそっちの方次第かもしれません
来月頭にイベントがあるので
何か発表があるかもしれません
2期があれば継続して視聴したいと思います

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

4月1日に行われた朗読コンサート昼夜観てきました

2期についての発表などはありませんでしたが
大きなスクリーンでのアニメダイジェスト映像をバックに
生演奏によるBGMと声優陣の生アフレコ
さらにはOP/EDの歌唱もあって
全体的に大満足のイベントでした

OP担当のYURiKAもED担当の大原ゆい子も
あまりアニソンフェスなどには出てきていないので
なかなか貴重でした
どちらもかなり難しい独特のメロディだと思うのですが
生で見事に歌い上げていました

しかし、特筆すべきはやはりliquescimus
今回の朗読劇は1~8話までのダイジェスト
最後は8話のBパートをほぼ丸々使っています
{netabare}合金を見つけてからアンタークチサイトが戦闘に入り
勝利した直後にフォスの目の前で砕け散り
フォスが覚醒するも一足届かず
アンタークチサイトが空に消えていくシーン{/netabare}
そのあとで8話の特殊エンディングとしてともよちゃんの歌が入るわけですが
おそらくセリフとは別に録っていると思われるTV版の歌唱とは
比べ物にならないくらいに気持ちが入っているというか
その前のシーンの心情をそのまま叩きつけたような歌は
単純な歌唱技術としては専業歌手の二人に及ばないにしても
その感情表現の爆発力にはまさに黒沢ともよの真骨頂を見た思いです
割といろいろなアニメで歌唱要員として使われることの増えているともよちゃんですが
このレベルのものはなかなかお目にかかれません
ゆゆゆ満開祭りの時の9話特殊ED祈りの歌が素晴らしかったのは覚えてますが
今回はそれ以来くらいにいいステージでした

ともよちゃんは歌唱だけでなく演技の方も素晴らしくて
キャラに合わせて手を伸ばしたり
頭を抱えたり震えたり
全身を使って表現しているのを見ると
この子はやっぱり生粋の声優じゃなくて
子役時代から培ってきたものの延長として
声で表現する仕事をしているんだなぁと
子役時代の演技を思い出しながら観ていました

朗読劇の後はトークパートもあり
いろいろ面白い話も聞けたので
覚えている限りで載せておきます

フォスフォフィライト:黒沢ともよ

最初の挨拶で自己紹介忘れたりしてたけど
まぁフォスフォフィライト役だしね
むしろフォスらしくて良いまである

シンシャ:小松未可子

TV本編はプレスコに近い形で
自分の好きな間合いで演技ができたそうです
それをベースに絵がついてアニメが完成して
さらに自分でそこに公開アフレコするのが今回のイベント
最初の演技のときとは自分の中のイメージが変わっている部分などもあり
しかも大勢の観客の前ということもあって難しかったと言っていました

ダイヤ:茅野愛衣

出番が少なかったと不満げなあやねるに
じゃぁせっかくだから10話のあれを一緒にやろうと持ち掛けるも
それはちゃんとした場所で披露したいと断られる
そしてそのあと二人でこそこそと打ち合わせ
謎の小芝居が始まる
茅野「ボルツなんか大嫌い」
佐倉「にぃちゃん!???」
にぃちゃんいただきました(-人-

ボルツ:佐倉綾音

もともと原作ファンで
友人と映像化は無理だよねなんて話していたら
アフレコの話が来たそうな
話が来ても最初は朗読劇とかそういう方向かな?
なんて思っていたけど蓋を開けてみたらアニメ化だったとか

アンタークチサイト:伊瀬茉莉也

他の宝石たちは黒い衣装に宝石カラーのネクタイでしたが
彼女だけは真っ白な衣装
さらに隣には袈裟をつけた金剛先生
・・・この配色、まるでアンタークチサイトのお葬式(・x・;

夜の部終演後キャスト達がはけていく中
最後に残った金剛先生とと二人で
「例年のよろしいでしょうか」
「ああ・・・」
のシーンを再現
会場からは歓声が上がってました

金剛先生:中田譲治

中田「どうもルチル役の内山夕実です」
っておいっw!
金剛先生役の候補は何人かいたそうですが
一番生徒に手を出さなそうな声
ということで彼に決まったのだそうです
しかし・・・
昼の部
アナウンサー「今回は若い女性ばかりの現場でしたがどうでしたか?」
中田「はっぴー☆ミ」
夜の部
アナウンサー「今回は(以下略)」
中田「╭( ・ㅂ・)و̑ グッ」
大丈夫かこの生臭坊主w

朗読コンサートもそのあとのトークパートもとても良かったです
9話以降の分についても朗読コンサートやってほしいですね
あとはやっぱり2期やってくれるといいなぁ

投稿 : 2025/02/01
♥ : 35
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ストーリー、世界観、会話劇が素晴らしいですから、CG(作画)で食わず嫌いしてはもったいない作品

[文量→中盛り・内容→余談が本論系]

【総括】
もう、レビュタイのまんまです。☆5と迷うくらい。多分、今期(2017秋)一番のファンタジーであり、一番のギャグアニメ。ネタ的な意味じゃなく、真面目な作風にたまに入り込むギャグのレベルが高すぎてビビります。CM見たときにクソアニメだと思っていた、自分の見る目のなさがクソでした。

オススメです。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
色々と考察しがいがあるアニメだけど、まだまだ裏がありそうなんで、その部分は(絶対にあってほしい)2期の時に考えたいと思います。

とりあえず1期で際立ったのが、主人公のフォスフォフィライトのキャラ。序盤の、ただひたすらに前向きな「良い性格してやがるぜ」状態のフォスが最高に良かったです。また、アンタークチサイトを失った後の、影のあるフォスも最高でした。いわゆる、「闇落ち」ともちょっと違い、ちゃんと「前のフォス」が残ってるのも良いんだよね。考え方、人生観が変わっただけで、根本はフォスなんだよな~。あの危うさが良いよね。

あと、ダイヤも最高だった。なんかこう、「純粋な黒可愛いさ」w シンシャとの絡みも面白かったな~。

宝石達の独特な死生感。フォスの深い悩み。あれだけフォスをバカにしてる宝石達も、絶対にフォス見捨てない絆の強さ。ほんとに、触れば壊れそうな絶妙のバランスの上で成り立っています。アジアンな音楽も良かったし、作画的にも、CGならではの表現をしていました。声優さんも、フォスのやる気ない気だるい感じは、黒沢さんがピッタリでしたね。

10話の月人(シロ)VSダイヤは最高のCGバトルでした。グルグル回るし、サイズの違いによる緊迫感もよく表現され、CGならではの演出が随所にあって。あそこが作品のクライマックスなんだけど、そこから意図的にギャグ方面に展開させた11話、12話には余裕さえ感じられました。2期、絶対に待ってます!

(あと、金剛先生が、某エロアニメのエロ坊主より、エロさがにじみ出てましたw)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
度胸だけは余っている。心と体の硬度入れ換えろとかw 独特だね。不滅だから、諦めきれない。月人。不思議な魅力。坊主が、某アニメよりエロく感じる(笑)

2話目
ダイヤ、良い子や(笑) ダイヤの透明感が、ピュアさに繋がってるのね。と思わせ、脆さもあるところが、更にダイヤっぽい。ラスト、引きのある展開だな~。

3話目
なんかこう、死生観が独特だね。淡白というか。そこを表現してる部分もあるのかな。ここ100年で一番しゃべったわよ(笑) ダイヤとシンシャのカラミ、良いね~♪ よく動くな。フォスに、まさかのスキルが(笑

4話目
なるほど~。肉と骨と魂ね。なかなかの展開だな。

5話目
なんかもう、シンシャに助けられる役目だな、フォス。防御力野郎(笑) 申し訳なさ過ぎて開き直るしかないわ(笑) あんだけバカにしてても、みんなフォスを助けようとするし、忘れられると落ち込むんだね。フォスの心象描写よ(笑)

6話目
ダメ社員(笑) 本格的にシリアス? 実際、マイナスにしかなってないしね。フォスの適材は、単独での偵察と報告でしょ。

7話目
自分が変わった、と思ったのに、それは勘違いで、実際には大して期待されてなくて、だから怒られなくて、それが辛いのね。この作品、何気にギャグ面が秀逸。そして、またもや引きのあるラスト。

8話目
海のどこかで僕の両手も挙がってることでしょうw でも、本当にフォス、死を撒き散らしてるよな~。フォスの苦しみもやる気もわかるけど、いよいよ犠牲者が出たとなると、どう評価されるかな?

9話目
強くなってるな。よりによって、シンシャのことを忘れていたか。フォスの性格は前の方が良かったな。でも、周りが前通りだから、作品自体の雰囲気は戻ったな。双子に二本の手でバイバイとかw

10話目
アンタークの死は、人生観みたいなもんを変えたんだね。ダイヤ、良いキャラだな~。後半の、月人対ダイヤ戦は、ホントに息を飲むのを忘れるくらいの戦闘シーンだった。CGでの戦闘シーンとしては、今までで一番かも。

11話目
おい、急に可愛いな(笑) 成仏? ここで新キャラ?

12話目
もう絶対に二期観たいね。原作買おうかな?
{/netabare}


【余談~ 宝石情報まとめ(Wiki程度) ~】
{netabare}
Wiki程度の情報ですがw

フォスフォフィライト→非常に脆く、衝撃に弱い。とても希少価値の高い石である。主人公の弱さを表すにはもってこいか。

辰砂→硫化水銀からなる鉱物。アニメ中の毒は水銀ですね。水銀の精製だけでなく、朱色の顔料や漢方薬にも使われたようなので、実際の辰砂は役に立たないわけではなさそうです(ただし、基本的には水銀化合物なので、現代では飲むことはありません。これを万能薬と信じてバンバン飲んでた古代中国の皇帝達は、早死にしているらしいです)。

金剛→仏教用語的に、「最も固いもの」。一説に、金剛石(ダイヤモンド)とする説があるようだけど、アニメにはダイヤもいるようだから、前者の概念的な意味での金剛なのかな? ちなみに、金剛をググったところ、「金剛石」よりも、「(戦艦の)金剛」よりも、「(艦コレの)金剛」がトップにきていて、日本の事が心配になりましたw

ダイヤモンド→言わずと知れた、最高硬度の宝石。でも、硬度にもいくつか種類があり、ダイヤモンドが最高硬度なのは「モース硬度」といわれるもの(引っ掻いた時の傷のできにくさ)であり、靱性(叩いた時の割れにくさ)は意外と低く、ハンマーで叩くと普通に砕ける(笑) ガラスなんかと似た性質。例えば、10円玉で傷を付けようと思うと、同じ厚さのガラスより鉄の方が簡単に傷つくけど、銅鍋で叩いたら、ガラスはすぐに割れるけど、鉄の板は簡単には壊れない。そういう靱性にもちゃんと触れているので、好印象でした。

ボルツ→通称、ブラックダイヤモンド。カーボナイトとも言う。ダイヤモンドの微少な結晶が集まって出来たもの。天然モノはレアだが、工業用のダイヤがこれに近い。硬度はダイヤモンドと変わらないが、ダイヤモンドにあるへき開がないため、強いとされたか。合理的な判断や無駄を嫌う様は、工業製品のような印象だった。

モルガナイト&ゴーシェナイト→緑柱石の一種であり、色や産地によって呼ばれ方が異なる。青色ならアクアマリン、緑色ならエメラルド、そしてピンクがモルガナイトで透明がゴーシェナイト。石言葉は、モルガナイトが「可愛らしさ」「性格の良さ」。ゴーシェナイトが「気品」「聡明」「優雅」。ゴーシェはともかく、モルガは性格が逆だと思う。何か裏があるのかな?

ルチル→高温高圧で生まれる鉱石。針上のルチアが、他の宝石に入ると、スターサファイヤやスタールビーなどと言われる。石言葉は「家庭円満」「強運」「金運」「観察力」など。医師という職業上、観察力からきてるのかな?

ジェード→翡翠のこと。中国では、不老不死や再生の象徴とされる。非常に硬度が高く、アニメ内では
「堅牢のジェード」と呼ばれ、金剛先生の秘書的な役割を果たす。ちなみに、日本の国石。

ユークレース→とても希少性が高い宝石。硬度は低くないが、へき開という性質のため、簡単に割れてしまう(ダイヤと一緒)。石言葉は「奇跡」「出会い」「洞察力」。月人の出現予測担当も頷ける。

レッドベリル→赤いエメラルドとも呼ばれる、稀少性の高い宝石(天然物は、地球上で1、2番に珍しい)。石言葉は「情熱」「美麗」。うん、洋裁担当として、美麗に情熱的だもんねw

アメシスト→アメジストのこと。石言葉は「誠実」「高貴」「平和」など。日本式双晶という、二つの水晶がハート型にくっついてるものに、アメジストが多いのがアニメの由来かな。バッカスと月の女神の逸話もありますね。

ジルコン→石言葉は「夢見る思い」。フォスの次に若く、ボルツに憧れてるからね。

オブシディアン→黒曜石。硬い上に加工しやすく、昔から石器など武器に使われた。武器製作担当としてはこれ以上ない。

イエローダイヤモンド→そのまんま、黄色いダイヤモンドですね。性質的にはダイヤモンドと同じ。日本では「黄ばんでる」なんて言われて、あまり人気がないようですね。

アレキサンドライト→「昼のエメラルド」「夜のルビー」と言われ、太陽光のもとでは青緑に、人工照明のもとでは赤に変化する、希少価値の高い石。その辺が、二重人格のアレキちゃんらしさ。

アンタークチサイト→別名、南極石。南極大陸で初めて採れた。室温で溶ける性質は、アニメと同様。冬を守るのに相応しい石である。

パララチア→サファイアの一種で、桃色と橙色の中間色のもの。幻の宝石とも言われる。この希少さが、なかなか起きない個性か。

、、、擬人化アニメはやっぱり、元ネタをちゃんと生かしてるのは評価高いよね♪ 石という難しいものをよくキャラにしているなという感じ。キャラありきで石を探したのか、石ありきでキャラを考えたのか。どっちかな? (多分、後者だろうけど)

ちなみに、キャラクターグッズとして、おそらくアニメ史上最高価格をつけたのが、本作。フォスフォフィライトをイメージした宝石が、なんと324万円。
しかも、販売当日に売れるとかね。スゴいよね。。
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 66
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

「人間じゃない」の表現

1話感想
{netabare}これもう自分がオッサンなせい?
若い頃からそうだったと思うんだが、その作品単体でモノを見れなくて、どうしても比較して考えてしまうってのを前もって断っておきます。

で、この作品の比較対象はフレームアームガールズ。
あの作品も好きだったけど、どうしても「足りないなぁ」と思ってた部分がありまして…身体破損シーン。
別にグロやリョナが好きってことではなく「折角人間じゃないんだから」そこを明確に見せる描写やって欲しいなぁと思ってしまうんですよね。
手足モゲたり首が360度回ったっていいじゃない?
またその一方でそういう描写に禁止をかけた人(勢力?)の影がチラついてなんかちょっとイヤ~な気分になってしまう。
(因みに同時期放送されてたクロックワークプラネットではオートマターの腕が千切れるシーンがあって「ハテ、こういうのって何処までOKなんだ?」と頭を悩ますことに)
今は緩和されたけどちょっと前にはバイク乗る時はヘルメット着用、車乗る時はシートベルト着用がほぼ強制されてた時期がありました、アニメなのに。
今だと飲酒・喫煙シーンがうるさいのかな?
そういうのって結構イラっと来るんですよね、自分は、好きにやらせろよと。

で、話をこの作品に戻すと、手足モゲるわ砕け散るわ、派手に破損シーン描いてくれて「なんだ、できるんじゃーん!」とひと安心。
モヤモヤしてた部分が晴れたというか、「人間じゃない」を説明するためにはやっぱ重要だよなぁと再確認できたというか。
ってか硬度が低くて脆いってのを説明するためにも必要な描写であり、これを「残虐描写に当たるのでNG」とかなったら多分作品自体が成立しない。
ダンロンやテラフォーマーズみたいにならなくて良かった良かった。
しっかしそう考えるとFAGは上の方(行政や局)からの圧力じゃなくて下の方での自主規制ってことだったのかねぇ?
今後「人間じゃないキャラ(死の概念の無いキャラ)」なのに破損シーンが無い作品に対してこの作品の名前挙げる可能性高いかも?

内容自体は…うん、非常に良いんじゃないでしょうか、前もどこかで書いた気がするけど絵本っぽい系は好きですんで…まだ1話だけなのでこの先どうなるか知らんけど。
居るだけで毒を振りまく存在、歩く環境汚染物質…こりゃ当人はいたたまれないわなぁ。
個人的には神様の居ない日曜日の死者の国を思い出すが…あれ、あれってどうオチ着いたんだっけ…。
彼(彼女?)を救済できるかどうかってストーリーなのかな?{/netabare}

2話感想
{netabare}2話にして早速の生体兵器?登場。
まだ敵なのかどうか分からないけど、生物ならシンシャにはおあつらえ向きの相手ってことで念願の役割を手に入れる…って簡単な話じゃないよね?
エンドカード見たら…アッケシソウかこれ?
舞台が湿原ぽいなぁと思ってたけど、塩湖や干潟も普通にある、もしくは全部混ざってる不思議な世界ってことの演出かな。{/netabare}

3話感想
{netabare}死なないもしくは死の概念が非常に薄い宝石人間と死が約束されてる普通の生物の接触。
うわぁい、もう悲しい結末しか思い浮かばないぞ。
元々死の概念が薄い連中って普通の人間に比べたらどれくらい価値観がぶっ飛んでるかってのを見るのがこの作品の楽しみ方かなぁ?と思ってたので(結構な非常事態であると思うが妙にノンビリしてるのもそうでしょう)、あの生物はそれを顕著に顕す比較対象として登場させたのかな?
あとはフォスにしかできない役割の付与か。
あの生き物の相手するのが嬉しいことなのか嫌なことなのか分からないのでまだこれからだけど、未だ役割の無いシンシャの胸中幾何か。
しっかしその…面白いんだけど、ダイヤが皆に聞きに回ったシーンあるじゃない?
一気にキャラがドッサリ出て、全然覚えられない。
覚えないとアカンのかな、今後個別にスポット当ててくれると助かるんだが。{/netabare}

大急ぎで9話までの感想
{netabare}王はナメクジってよりウミウシのような?
てっきりフォスと凸凹コンビで話が続くのかと思ったらサクっと裏切り。
裏切りと言っても宝石人が憎くてやるんじゃなくて人質を取られて仕方なく。
木の盆に対し「捨てちゃいなさいよ」「持って帰らないと怒られる」「…(帰る気があるんだ)」ってシーン、王の心中考えるとなかなか切ない。
そしてなんやかんやあってボロボロになったフォスが返されるワケだけど、同梱した貝の欠片は先生に向けての何かのメッセージかな?と思ったが、深読みせずに普通に謝意ってだけかな。
ところで宝石人は寄生獣と同じように体全体が記憶媒体らしい。
欠損するとその分だけ記憶が失われる。
えええマジか、それこえーよ。
両足を失ったフォスは貝で補修、能力アップもするワケだけど、記憶、というか自我が別のモノになっちゃいそう。
と思ったら相変わらずビビりで足を引っ張ってしまう。
本来の役立たずなフォスのままでホっとしてしまう辺り、感情移入してますなぁ自分。
けどねぇ、だからこそねぇ、その次の流氷の回、自分の感情を反射する性質があるって?
このままじゃダメだ・自分を変えたいって思い悩むフォスはまんまと流氷の誘惑に負けて両腕を失う。
足補修の経験から「パーツ換装すれば強くなれる・ヘタレな自分から変われる」ってのを心の底で思ってたってことなんだろうけど…アイデンティティを代償にパワーアップって…ひいい怖すぎる。
ラブコメでよくある「ありのままのキミが好きなんだ」と言ってくれる人が居ないのが宝石人の不幸か…。
ってかこれ、“成長”と“自我の喪失”のせめぎ合いがこの作品のテーマなのかも?

でもって今度は腕の補修で鉱山?に行って宝石人の発生プロセスの紹介~。
…。
こええええええ!!!!!
宝石人に成り損なった残骸って、まるで流産した水子じゃん…それを材料に腕にするって、なんか呪われそう。
この世に生まれたかった・生きてみたかったって怨念が宿ってそうで、そっち側に精神乗っ取られるんじゃ…。
あ、けど新たな手だったらシンシャの毒を気にすることなく触れることが出来るんじゃ?純金じゃないから違う?どうなんだろ。
で、そういったパーツ側からの精神侵食は今のところ無いっぽいけど、とうとうフォスが変わってしまいました、ってことろで9話が終了。

情けない自分を変えたいという焦燥感、自分が自分でなくなっていく(かも知れない)恐怖感、しかも自分でなくなるほどに人の役に立てるようになる皮肉。
それらの感情が色々混ざった状態を上手く表現した良作、みたいなことを全話見終わった後で書くことになるんだろうなぁと思ってたら、10話が凄くてどうしても感想を書きたく、急遽9話までの感想を大急ぎで書きました。
色々端折っちゃって勿体ないことろもあるけど、それだけ10話がスゲーってことで。{/netabare}

10話感想
{netabare}ダイヤが月人に見つからないようにコソコソ移動するシーンと、同じくダイヤと月人との対決シーン。

な ん だ こ の 長 回 し は (驚愕)

これまでも「戦闘シーン頑張ってるなぁ」って感じではあったけど、今回ガチで気合い入れた長回しシーンを入れて来ました。
もうここ最近映画はアニメも実写も大して見てないし、TVアニメだって全部見てないので見落としあるかも知れないけど…

映像クオリティ、他に比べ一歩抜きんでたんじゃね?

少なくともTVアニメではトップクラスかと…CGだったらこれくらい余裕だよ、ってことじゃないと思う。
TVアニメで長回しと言ったら怪物くんのOPやエウレカセブンの初期EDが思いつくけど(エウレカEDに関してはかなり手間がかかってると聞いた)、それですら「キャラは移動していない」。
要はカメラのフレーム外も常時位置関係を把握してないといけなくて、それが更に動いてる状態を映すって…マジでか。
(ダイヤがコソコソしてるシーンとか、一旦画面から外れた月人を「どう動いてるだろう」と想像させることで緊張感を演出してるワケで、この「どう動いてるだろう」の部分がテキトーでは台無しになる)
ひょっとしたら俯瞰で全体を見渡せる視点のシミュ組んだんじゃなかろうか?動かないオブジェクトをポンと置くんじゃなくて動いてるやつで…すっごい手間だぞ?
最終的な見栄えの出来は置いといて、かかった手間だけを考えるとハンドシェイカーが今年一番かなと思ってたら、年末にトンでもないの来たよ…。
コソコソシーンはずっと「なんだこれなんだこれ」と驚愕しっ放しでした。

で、映像の件とは別に話の方だと、宝石人はどいつもこいつも「自分のこういうところが嫌い」ってのを抱えてるっぽい。
フォスやシンシャは言わずもがな、ボルツは押しつけが過ぎてダイヤからウザがられてるのを気に病んでるし、ダイヤはボルツに守られ続けてる自分がイヤっぽい。
それを克服したり許容したりするのが成長とするなら、フォスのような「書き換え」は成長と言えるのだろうか?ってのを投げかけてるのかなぁと思ったり。{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 10
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