ブレインズ・ベースで戦いなおすすめアニメランキング 5

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのブレインズ・ベースで戦いな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月09日の時点で一番のブレインズ・ベースで戦いなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

77.2 1 ブレインズ・ベースで戦いなアニメランキング1位
不滅のあなたへ(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (438)
1622人が棚に入れました
フシは最初、地上に投げ込まれた“球"だった。持っていたのは「刺激を受けた物の姿へ変化できる能力」と「死んでも再生できる能力」。球から小石、オオカミ、そして少年へと姿を変化させていくが、赤子のように何も知らぬままさまよう。やがて出会う人々に生きる術を教えられ温かい感情を知り、人間を模して成長していくフシ。宿命の敵・ノッカーとの壮絶な闘い、大切な人との別れ…痛みに耐えながら自分の生き方を選びとり、力強く生きるフシの永遠の旅を描く。

声優・キャラクター
川島零士、引坂理絵、内田彩、愛河里花子、斎賀みつき、津田健次郎
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

『死』と『永遠』

この物語のテーマは、『死』と『永遠』なのでは?
と感じました。

出会う人が亡くなるたびに、その人の容姿を真似ることができるフシ。
そのフシが少しずつ成長していく物語。

球の頃は何も感じなかったフシ。
それがやがて、暑さ寒さを感じ
視覚や嗅覚、聴覚、触覚を感じ、
言葉を覚え、文字を覚え、生きる術を覚え、
そして心を成長させていく。

フシにかかわりをもった人たちがフシを成長させていき、やがて亡くなる。
そして新たな出会いがフシに訪れる。そしてその出会った人もまた…


人間はいつかは必ず亡くなる存在ですが、その心は永遠に受け継がれていく。
それをうたった物語なのかもしれません。

この物語の主要な人物を紹介します。


マーチ:{netabare}
マーチは大人になることを夢見ていた幼い少女。
誰よりもお話するのが好きな彼女は、フシに言葉や木の実の取り方を教えてくれました。
体こそ幼いけど、フシにとってお母さんのような人です。
だけど彼女は、自分の夢をかなえることができませんでした。
{/netabare}

グーグー:{netabare}
あらゆる運から見放されていたグーグー。
だけど彼は心根の優しい立派な少年です。

グーグーには幸せになってほしい。
私はそう願わずにはいられませんでした。

でも、フシと出会う主要な人は…。それがわかっているので悲しくて悔しくて…
グーグーは今でもフシと共に旅をしている。そう思いたいです。
{/netabare}

ビオラン:{netabare}
ビオランは罪を背負っている老婆。
いつ亡くなってもおかしくない彼女は、フシに文字を教えます。
そして年老いて死ぬということがどんなことかを、フシに身をもってわからせてあげたのです。
人間はいつか必ず命が尽きる。フシはそれを理解します。
{/netabare}

トナリ:{netabare}
小説家になることを夢見ていた彼女。
彼女は、フシにみんなで戦うことの大切さを教えます。
小説家にこそなれませんでしたが、彼女は罪人の暮らす島で島長(しまおさ)として過ごします。
彼女は、いつか再びフシに再会するかもしれません。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 59
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

不滅の人

ブレインズベース制作。

何者かによって球体が、
この地上に投げ入れられた。
{netabare}その球体は石、コケ、狼へと姿を変え、
閉ざされた雪原で一人の少年と出会う。{/netabare}
球体はやがて意識を獲得する。

凍土の向こうに楽園があると夢見る少年、
そこにはたくさんの人や食物で溢れるという。

永遠ともいえる旅の名に恥じない、
静かながら壮大な序章の幕開けでしょう。
まだまだ世界観を掴めませんが、
良質な大河ファンタジーの予感がします。

意識から感情の獲得へと、
やがて生命の神秘や世界の理の中で、
少年は成長を遂げるのでしょうか!?

5話視聴追記。
森で出会った一人の無垢な少女マーチ。
序盤にしてとても心に迫る一篇ですね。
{netabare}大人になりたかった少女は何を伝えたのか。
面影を抱きフシはまた大河を下る。{/netabare}

最終話視聴追記。
旅の供であり、師でもあったピオラン。
{netabare}ピオランとの別れがまたフシを成長させる。
フシはピオランに生命の尊さを感じる。{/netabare}
母と子の物語でもあったのでしょう、
そんなことを思いながらも幕は閉じるが、
大いなる目的への旅路はまだ続くようだ。

途中、挫けそうになりましたが、
来秋にまた期待をしようと思います。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 49
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

フシの出会いと別れの物語

[2021.8.31]
1期見終わりました。
通してみると、やっぱりグーグー編が一番好きですね。
でも最終話もなかなか良い締め方だったと思います♪
2022年秋に2期の告知がありました。
1期はちょうど原作6巻までだったので、同じペースだと2期は原作12巻まで
で、ちょうど第1部の終わりまでになりそうです。
ここまできたら、第2部も見てみたいですねー。3期とかになるかもだけどw
最終話の感想は一番下に書きました。

[2021.4.14初投稿]
原作は、「聲の形」の大今良時さんということで読みました。現在は第二部連載中です。
手塚治虫の「火の鳥」を想起させるスケールの大きさを感じる物語で、これがマガジンで週刊連載で描かれていることに作者の凄さを感じました。

ただ、アニメ化して面白くなるかな、とちょっと不安なところもあって。
作品のテーマがぱっと見、掴みづらいので、他にも作品が沢山あって、飽きやすいアニメ視聴者にはなんだかよくわからない作品だなーと投げられちゃう可能性もあるのかなと。
好きな話はグーグー編です。

NHKでアニメ放映ということで、それなりのクォリティの作品になるのかなと思ってましたけど、期待通りの出来みたいでとりあえず嬉しいです♪
全20話みたいです。
第一部の最後までやってくれると嬉しいけど、話数的に大丈夫かちょっと不安。

お話が進んだらまた感想など追記したいと思います☆

【第1話 最後のひとり】
{netabare}レッシオオカミのジョアンがなぜあんなに離れたところで死んでしまったのかを考えてみました。
私の妄想ですけどジョアンは少年のために楽園の場所を探していたのではないかと。
その途中で足にケガをしてしまい・・と考えるとちょっとせつないですね。
「僕のこと、ずっと覚えていて」がずっしりときます。
結局あの少年の名前って不明なんだよね。{/netabare}

【第2話 おとなしくない少女】
{netabare}マーチ編が始まった。
アニメは丁寧に進めてるみたいで進行はゆっくり目っぽい。
これだと第一部の途中で終わりそう。
「それ」はマーチと出会って幸運だったと思う。
最初に自分に愛情を注いでくれる相手と出会えたんだから・{/netabare}・

【第3話 小さな進化】
{netabare}ラストのアリガトオの声、インパクトあって良かったです。{/netabare}

【第4話 大きな器】
{netabare}この作品、ひとつ残念に思うところはオッケーとかハッピーとかスケジュールとか言ってるところ。
現代が舞台ならいいんだけど、こういう世界観を大切にしてほしい作品でやられちゃうと萎えます。。
作品が軽くなっちゃう気がする。
連れてこられたヤノメから脱出するマーチたち。
そして次回・・・! {/netabare}

【第5話 共にゆく人】
{netabare}フシは「刺激」を受けて、「器」を獲得する。
そして今回も新たな「器」を獲得するんだけど、こういうのなんだかやりきれないです・・
でも、フシは出会った人や動物たちをずっと覚えててくれるんですよね。
フシの中で彼らは永遠に生き続けるのでしょう。
次回、いよいよ「敵」が現れます。
このあたりからわけわかんないって思われそうでちょっと心配。{/netabare}

【第6話 私たちの目的】
{netabare}ヤノメから一緒に逃げた老婆ピオランとの再会。
彼女はフシに言葉や知識を教える。
前半はそんな二人のやりとりやフシが成長していく様子が微笑ましいです。
後半はいよいよ「敵」が現れて物語の雰囲気も変わります。
これは賛否あるでしょうね。何このバトル?って。
次回はいよいよグーグー編が始まります!
原作読んでた時から好きな話だったので、とても楽しみです♡{/netabare}

【第7話 変わりたい少年】
{netabare}グーグーいいキャラしてますね。やっぱりグーグー編は面白いです。
グーグーもリーンも原作よりもコミカルな感じになったかな。
ピオランのアップの作画が気合入っててちょっと笑った。。
グーグーはフシの兄貴分として、フシにとって大切な存在になっていきます。
次回も楽しみです♡{/netabare}

【第11話 過去からの贈り物】
{netabare}今回の話は原作の時から好きで、アニメもうまく演出してたと思います。
夢桔梗の花から、グーグーとリーンのあの日につながっていくところ、じわっときます。
グーグー、フシ、リーン、ピオラン、酒爺。
彼らの平穏な日々がずっと続けばいいのに。
これを言ってもどうしようもないのだけど、ノッカーいらない。{/netabare}

【第20話 残響】
かなり久々の感想になりました。
というのも私ジャナンダ島編(トナリ編)があまり好きじゃなくて。。
今回のピオランの話、とても良かったですね。
フシと再開したときのピオランのとても嬉しそうな笑顔。
老いていくピオランの面倒を見続けるフシ。
二人の関係には愛情が感じられて、{netabare}最期のフシの号泣に{/netabare}ちょっとうるっときちゃいました。
1話の頃と比べると、フシの成長がとても感じられたラストでした。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 44

75.5 2 ブレインズ・ベースで戦いなアニメランキング2位
虚構推理(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (577)
2347人が棚に入れました
怪異"たちの知恵の神となり、日々“怪異"たちから寄せられるトラブルを解決している少女・岩永琴子が一目惚れした相手・桜川九郎は、“怪異"にさえ恐れられる男だった!?そんな普通ではない2人が、“怪異"たちの引き起こすミステリアスな事件に立ち向かう[恋愛×伝奇×ミステリ]!!2人に振りかかる奇想天外な事件と、その恋の行方は――!?

声優・キャラクター
鬼頭明里、宮野真守、福圓美里、上坂すみれ、浜田賢二、佐古真弓、下山吉光、本山かおり、塙真奈美、後藤ヒロキ、宮田幸季、前田玲奈、飛田展男、大南悠
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

小粋な言葉遊びをできてただらうか

原作未読


どっからみても小説っぽいです。小説とミステリの相性は基本的に良いものかなということで特に抵抗もなく視聴に至る。

“虚構”そして“推理”。
ジャンルはまんまミステリかと。お化け・妖怪・怪奇現象。この作品では“怪異”という表現を使ってます。『夏目友人帳』『物語シリーズ』未視聴のため適切な比較は不可能ですが、この世ならざる者とのやり取り混じりの推理物ということになります。

一概に推理物といっても捻りが加えられていてそこが本作の面白みでしょう。
なんでも目的というものがありましょうが、例えば“犯人捕まえるぞ”“真実はこうだ”というノリは皆無です。本作の主人公らの目的は、“怪異の世界と人間世界とに保たれている秩序の維持”。そのバランスが崩れそうになる、または崩そうという力が働く時に秩序をキープするために最適解を導き出す。そんなお話です。まぁ口八丁でなんとかする手合いですね。

構成は大胆というかある意味リスキー。一話完結または二~三話完結という当初想定とは全く違うものでした。私は好意的に受け止めてます。
{netabare}ルール説明的な第1話。同じくチュートリアル的なエピソードで第2話。その後第3話のBパートからはひたすら“鋼人七瀬(こうじんななせ)”でした。レビュー書きながら知ったのが、あまりエピソードストックが無かったのでそうせざるを得なかったかなということ。実際のところ、鋼人七瀬は5話分くらいあれば十分だったことでしょう。{/netabare}

岩永琴子(CV鬼頭明里)と桜川九郎(CV宮野真守)が主人公になるのでしょうか。ホームズとワトソンの関係ともちょっと違うパートナー。九郎の元カノ弓原紗季(CV福圓美里)も絡んできて賑やかになってきます。
物語構成と同じく好意的に受け止めてるのが紗季のキャラ設定。主役を引き立てるために周囲にはやや愚鈍というか暗愚なキャラを置いてバランスを保っても良さそうですがそれがない。本作でいえば岩永を際立たせるために同性の紗季をやや落とす手法を取らない。
{netabare}岩永と六花が両方ともぶっ飛んでいるというか情に薄いため、常識人の紗季がオアシスのようでした。常識人かつ聡明さがあるので救われておりました。{/netabare}


推理物なのでこのへんくらいにして。
わりとミステリの変化球のようにして臭みがない作品ではありました。そこそこ楽しめた佳作です。



※袋とじ

■岩永

{netabare}なんというか真顔で卑猥なことをたまに言ってくる琴子さん。鬼頭明里さんになんてこと言わせてるんだとこっそり喜んでました。{/netabare}

{netabare}ただし鬼滅の刃から流れてきたちびっ子が観たらダメなやつです。{/netabare}



視聴時期:2020年1月~3月 リアタイ

-----


2020.04.08 初稿
2020.10.15 修正

投稿 : 2024/11/09
♥ : 58

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

2020年冬クール開始前から期待の一作、出だしは好調! 第3話後半より「鋼人七瀬事件」に突入!

== [下記は第1話視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
第1話を観ました。評価は暫定です。

放送開始前から楽しみだった一作です。作品ジャンルは「伝奇ミステリー」とかそんな感じ。

きっちり1話を使って妖たちの間での岩永琴子の立ち位置であったり、桜川九郎の能力であったりを説明してなおかつ1つの「事件」を次に引きずることなく解決する。でも九郎が何者なのかはハッキリとは明かされず次話への興味を引っ張るという、シリーズ物の第1話としてはかなり上出来なエピソードでした。

琴子のビジュアルと、声や性格のギャップは人気を得る要素になり得そう。視聴継続の判断を1話できっちりとできそうな感じでとても良かったと思います。
== [第1話視聴終了時のレビュー、ここまで。] ==

2020.2.3追記:
第3話後半から「鋼人七瀬(こうじんななせ)事件」編に入っています。第1話が原作1巻プロローグ部分をコミカライズ時に膨らませたもの、第2話~第3話前半が原作短編集に含まれていた1エピソードだったのに対して、「鋼人七瀬(こうじんななせ)事件」は原作小説ほぼ1巻全部に相当するので結構話数を必要とするはずです。

作中でアイドル七瀬かりんのSNSアカウントや、「鋼人七瀬まとめサイト」が出てくるのですが、これらをわざわざ作成しているこのアニメの制作スタッフは良い意味でアホです(笑)。

七瀬かりんtwitter: https://twitter.com/karin7se
鋼人七瀬まとめサイト: https://www.kojin7se.com/

第4話に出てきた、作中ドラマ『青春!火吹き娘!』のOP主題歌も力が入っていますね。

2020.3.29追記:
最終話まで視聴終了。

結局、「鋼人七瀬事件」で終わりましたね。原作は短編集も含めて文庫3巻分しかないので、それほど潤沢に原作エピソードがあるわけでもないということを「こんなものか」という気もしますが、1クールのアニメ作品として見ると「鋼人七瀬事件」に尺を使いすぎてテンポが良くないという見方もあると思います。

私の場合はそこは置いて映像化自体を喜んでいた口ですが、合わない人もけっこういたんじゃないでしょうか。

作画は画が崩れたりはしないのですが、なめらかでない動きなどもあって手放しに「良い」というほどでもないです。(それでも最近だと良い方かも?)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 55

えりりん908 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

妖怪や規格外の化け物相手に、ハッタリと嘘八百で勝つ、濃い女の子キャラが素敵(^^)

4話まで放送されたところですけど、
今期ちょっと多めな、ミステリー系では、
いちばん楽しいかも?

主人公の琴子ちゃんが、抜群に可愛い(≧▽≦)
可愛いって意味の可愛い、じゃなくて、
凄くわがままで、濃い性格してて、
それが面白いんです(*^。^*)

1話完結タイプのミステリーアニメじゃないみたいなのが、ちょっと残念ですけど、
キャラの設定とデザイン、
凄くいいと思います。

お話がこれから、どういう風に展開するのか、
全然わからないけど、
これからに凄く、期待しています(*^^*)



~~~~~~~~~~
観終わって感じたこと。
ちょっとがっかり。
で、評点下げちゃいました。

琴子ちゃんのキャラは、ウソで真実に勝ってしまう頭脳も、
キャラデザインも、濃お~い性格設定も、
とっても好きなんですけど、
お話しのほとんどは、鋼人七瀬との対決。

もっと、
最初の方の、
図書館の化け物とか、
沼の大蛇の話みたいな短いエピソード、
いっぱい積み上げて
観せて欲しかった、というのが本音です。

原作準拠らしいからしょうがないんですけど、
琴子ちゃんと九郎先輩コンビの屁理屈&超常能力を、
いろんなエピソードで観たかったと思います。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 49

66.8 3 ブレインズ・ベースで戦いなアニメランキング3位
イクシオン サーガ DT(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (625)
3437人が棚に入れました
とある理由により、現代から「ミラ」と呼ばれる異世界へと飛ばされた主人公、火風紺(ほかぜ・こん)。
そこは「アルマ」という神秘のエネルギーが万物に宿る世界。

敵に襲われて絶体絶命のピンチの渦中だったエカルラート姫一行の前に現れた紺は、姫を助けることになる。
右も左もわからないまま一行と行動を共にする紺。
姫は婚礼のため、都を目指していたが、政略結婚であるその婚礼を阻む敵対勢力に、その命を狙われていたのだ。

時は、大陸がジャグラバーク連邦とラガルト皇国に分裂する以前、セントピリア帝国がアルマの力を独占している世界、アルマをめぐり戦争の影が忍び寄る時代……。
対立するセントピリア帝国と反体制派、その衝突を回避するためにセントピリア帝国皇帝は、反体制派の急先鋒と呼ばれるジャグラバーク卿と自らの娘、第36皇女エカルラート姫との政略結婚を画策していた。
嫁入りの為に極秘裏に旅立ったエカルラートは、何者かの襲撃を受けお供のほとんどを失ってしまう。
残ったのは、護衛の騎士とメイドのみ。
追い詰められた姫一行を、突然空から降ってきた紺が救った。

その後、紺は都に行けば元の世界に戻るヒントがあるかもしれないと教えられ、姫らと共に都を目指すこととなる。
一行は姫を無事に嫁入りさせる為、敵中突破、都へと進む。果たして、彼らは無事に都にたどり着くことができるのか?

声優・キャラクター
江口拓也、神谷浩史、中井和哉、福山潤、三上枝織、細谷佳正、梶裕貴、杉田智和、鈴村健一、斎賀みつき、新谷良子
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

まさか!の2クール  ∑(=゜ω゜=;) マジ!?   

原作 ゲーム 未プレイ

全25話

お笑いバトルファンタジー

突然異世界に飛ばされた青年が、その世界を救うお話ですかね?

主人公 火風 紺(ほかぜ こん) 声 - 江口拓也
異世界に来てしまった普通の青年の話。

セングレン 声 - 中井和哉
大剣を扱う厳つい大男

エカルラート・ジュピトリス・セントピリア 声 - 三上枝織
8歳のちびっ子で、無愛想の皇女

マリアンデール 声 - 福山潤
女性にしか見えない男の侍女。(おかま?おねえ?)

特に、このマリアンデールの声優が福山潤さんなんですが、イメージが崩れそう (^^;
でもなんか笑えました。 ^^

それと、そのほかの男性声優陣がとても豪華です。

エレクパイル・デュカキス 声 - 神谷浩史
バリアシオン 声 - 梶裕貴
ギュスターヴ 声 - 鈴村健一
レオン 声 - 杉田智和

2話までの感想
{netabare}
普通の青年が、剣で戦う感じでしょうか?
剣の技術もないのに、今後どう戦って行くのか?ちょっと興味があります。(アイテムだよりかな~?)

シリアスと云うより、ギャグ全開で面白いです。^^
神谷浩史さんのキャラが・・・方タ〇の件で、イメージ崩壊です。(^^;
爆笑でした~♪
{/netabare}

下ネタギャグ系なので、観る人を選ぶ作品ですね~

自分には今後、楽しめそうな作品です。^^
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

最終話まで見た感想

うーん・・(〃 ̄ω ̄〃
面白かったのは序盤と最終話くらいでした。。。
終始下ネタで、タ〇タ〇ってw ^^
女性には下品過ぎてオススメできましぇん。

中盤は中だるみもいいとこで、つまんなかったです。
これだったら1クールの12話で十分だったと思う。

キャラは、おかまのマリアンデール (声 - 福山潤)と、
エレクパイル(声 - 神谷浩史)が面白かったですね!

マリアンデール の、上は工事済みだけど下は未工事とかwエレクのタ〇なしキャラでもw
福山さんと、神谷さんのカッコいいイメージが崩壊しそうでした。^^;

ラストで {netabare}マリアンのモノを、エレクに与えて一件落着って!
なんじゃそれ!んな、バカな!
もう笑うしかないじゃん!(≧▽≦)vぶは!
永井さんのナレーションも、ガンダムのナレーションの言い方で、パロってるし!
いろいろ突っ込み入れたい所 満載でした。

最後は無事?元の世界に戻れたけど、姫との別れでは、初めてかな?涙してデレた姫が可愛くて、見れてよかったです。
紺が姫に言った「良い女になれよ!バツ一。」
このセリフはカッコよかったな。^^

エンディング後にイクシオン・サーガⅡのタイトルが出て、10年後の姫の姿が映ったけど・・・
姫、めっちゃスタイルいい美人さんに成長しとるし!
2期あるのか!?
あれば見るけど、多分ないよね!ニャハハ(*^▽^*)
{/netabare}

総評
中盤以外は、笑えて面白かったですが、1クールに纏めた方がよかったと思う。
2クールもいらんよね^^;

お笑いギャグ系が好きな人にはオススメですが、お下品が駄目な人にはオススメできません!

OP:「DT捨テル」
ED:「レッツゴーED」
ED:「Stand Up! ED」

歌詞もお下品でした。
笑えたけどね~^^

修正、更新 --;

投稿 : 2024/11/09
♥ : 43
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

期待とは違う。が、これはこれでアリw

[文量→小盛り・内容→雑談系]

【総括】
絵柄に騙されないで下さいね、ギャグですよ(笑)

タイトルを直訳すると、「イクシオン→ギリシア神話の人物」「サーガ→英雄伝」「DT→○○」、、、まあ、DTが何の略かは、想像してみて下さい(笑) ヒントは、漢字で2文字、ひらがなで4文字ですw

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
異世界×ギャグ だと、「このすば」なんか成功例かなと思いますが、それに比べれば(良くも悪くも)低レベルなギャグが冴え渡ります。「銀魂」とか好きな方は合うかもしれません♪

私は「このすば」のレビュータイトルを「期待とは違う。が、期待以上に面白い」にしました。そこまでの好評価はできませんが、こういう作品があっても良いかな?と思いました。

ただ、25話も必要かな(苦笑) 普通に12話でスキッとまとめた方が良かった気がします。下ネタ頼りは、飽きちゃうしね。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 25
ネタバレ

momomax さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

愛しきお馬鹿キャラたち~意外にも面白かったぁ~~♪(^◇^)

福山潤さんの男の娘キャラが気になり視聴開始。
1話目はおねえキャラ作ってる感が強くて抵抗あったけど
すぐにナチュラルに可愛いと思えました。

内容は下ネタやパロディー満載の
おバカアニメでくだらないですよ!!
(○゜ε^○) ぷぷぷーー

でも弾け方が潔いのか、女の私が観ても
意外にも不快感は無く
愛しきお馬鹿キャラたちが気に入ってしまいました!
(^O^)きゃははは。。。楽しく視聴しましたよん♪
最終回なんて、もう皆に会えないのかぁ~って
寂しくなるくらい!!
楽しかった!!!

声優陣が豪華!
{netabare}
■DT(または姫)御一行■
火風 紺(江口拓也)
この役に合ってました!良い声でした!!

エカルラート・ジュピトリス・セントピリア (三上枝織)
ちびっこ怪獣~(^-^ )

セングレン(中井和哉)
渋カッコいいです。そしておちゃめ☆

マリアンデール(福山潤)
可愛くて強くてデキル男の娘メイドさん♪

■ED御一行■
エレクパイル・デュカキス=ED(神谷浩史)
ひどい扱いです(^w^)ぶぶぶ・・う

バリアシオン(梶裕貴)
しっかり者だけどね(^▽^)

ギュスターヴ(鈴村健一)
キャ〇〇ラ好き(¬ー¬) フフフ

レオン声(杉田智和)
変態さんハハハ♪ (*’▽’)

KT(斎賀みつき)
酔っ払い~(^^*) ホホホホ
{/netabare}


キャラが歌うOPとEDが凄く好き!!
「DT捨テル(紺Ver.)」(第13話 - 第24話)
「レッツゴーED(エレクVer.)」(第13話、第14話)

多少中弛みの回もありますが、ともかく馬鹿馬鹿しさに笑いました。
最終回も、えーそれでOKなの!?ってツッコミましたよ!

楽しめるか、クダラナイとひと蹴りか、
あなたはどっち?(笑)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 25

53.7 4 ブレインズ・ベースで戦いなアニメランキング4位
エンドライド(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★☆☆ 2.8 (151)
666人が棚に入れました
エンドラと呼ばれる地球の裏側の世界を舞台にしたファンタジー。前向きで明るい普通の中学生・浅永瞬が不思議な水晶の力でエンドラへと迷い込み、エンドラの王子・エミリオと出会ったことから物語は動き出す。

声優・キャラクター
小野賢章、増田俊樹、美山加恋、大橋彩香、高橋広樹、鳥海浩輔、伊藤静、内田雄馬

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

スマホゲームの宣伝アニメ

ゲームの方は良く知りませんが、たぶん「エンドラ」の世界観だけ共有していてストーリーに直接的な関係はないと思います。

エンドラの世界観はいわゆる「地球空洞説」的なものによって設定されているようです。なので我々のことをエンドラの住民は「地上人」と呼ぶようです。

そして生まれつき使えるキャラと使えないキャラがいるようですが「化宝具」と呼ばれる固有武器があるようです。

アニメの主人公である浅永瞬(あさなが しゅん)とW主人公的な感じのエミリオ(エンドラ人の王子)は化宝具が使用できるキャラです。

エンドラは一応世界全体が統一王国で、物語は王族の内紛をベースに進んでいきます。

最初本作が2クール(全24話)あるのを知らずに1クールだと思って観始めて、10話くらいまできたところで「こりゃ1クールじゃ終わらないな、2クールなの?」と思って1クールちょっと観たところでしばらく放置していましたが、最近全話の視聴を終えました。

結論からいうと、別に時間を作って観なくても良いんじゃないかな…。

どうでもよいことと言えばどうでもよいことですが、提供絵が出てくるのにスポンサーがクレジットされないのがシュールでした。

…ちなみに地球空洞説からアクマイザー3を連想した人はかなりの歳です。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 20

37111 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

酷すぎる。酷すぎる

こんなのを2クールもやる必要があっただろうか?いやない(反語)

キャラデザとかOP,ED面子だけ見るとどれだけすごいアニメになるのかと思いきや。。。

なんつーの?全てがうすっぺらっぺら。各キャラの行動に説得力が一切なし。

デメトリオ「俺らの仲間になって一緒に戦ってくれ!」
グラディド「絶対にヤダ!!」
デメトリオ「そこを何とか!!」
グラディド「共に戦おう!」

ズコーwwwww

一事が万事、こんな状態。どうやってストーリーに入っていけと?wwwww

ギャグアニメだったら面白かったのに。


そもそもイグナーツのリーダーデメトリオにまったく魅力が無いwww
何あの帽子wwwwwwwwwwwwwww

ストーリーだけじゃなくてアニメとしての動き作画もひどい。

あと、イベルダ。なんか闇落ちっぽくなったあとの化け物のデザイン。なんですかあれ?小学2年生にお化けの絵を描きましょーって行ったらあんな感じになるんじゃない?ってぐらいやっつけ。


あと、アサナガパパも子供に発砲しておいて後を追わないし、アサナガ子供も自宅で安眠してるしwwwww緊張感なしwwwwwwwww


もうね。何から何まで酷い。
こんな酷いアニメ久しぶりに見たわ。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 15

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

「思い」の詰まった物語…だったと思います。

この作品はオリジナルアニメだったみたいです。レビューを書くためwikiをチラ見するまで全く知りませんでしたが、初めは何となく視聴を初めて…ヒロインのアリシアの可愛らしさに惹かれて…しばらく視聴していくうちに伊藤静さん、悠木さんも出演されて…振り返ってみると視聴して良かったと思える作品でした。

この物語の主人公は中学3年生の浅永 瞬…両親との3人暮らしで仲の良いごくありふれた家庭で彼は育ってきました。
父親の誕生日を家族で祝うため父親の経営している会社に瞬は迎えにいくのですが、社長室に保管されていた石に触れた途端、全く見覚えのない場所に飛ばされてしまったのです。

そこは暗い洞窟の中の様な場所だったのですが、その中の牢獄に一人の若者が幽閉されていたのです。
その若者の名はエミリオ…この物語のもう一人の主人公でした。
エミリオは投獄されるに値する十分な悪意…現王を憎み復讐するという明確な意志を持っていたのです。
こうして波乱に満ちた幕が上がり…物語が動いていきます。

瞬がエミリオと出会った場所はエンドラという地球の内側に広がる世界でした。
瞬はエンドラで様々な人々と出会います。
エミリオの幼馴染であるヒロインのアリシア…
エミリオの教育係で研究者のパスカル…
革命軍「イグナーツ」を率いるデメトリオとそのメンバーたち…

でも一番びっくりしたのは「ズー族」の存在…
なぜなら彼らにはエンドラの動物の血が混ざっている事が一目で分かる容姿…
確かにパッと見は怖いイメージもあるのですが、実際に話をするとそんな悪いイメージは簡単に払拭できるくらい義と忠に熱い民族でした。

それなのに「ズー族」だからといって蔑められ、過酷な重労働を強いられてきました。
同じエンドラで生きる民なんです…
確かに見た目の違いはありますが、それは彼らに辛く当たる理由にはなりません。
だからこそデメトリオらイグナーツが立ち上がった訳ですが…

でも、地球の裏側に別世界が広がっている…という設定はとても面白いと思います。
昔から「北極には地底に繋がる穴がある」「ナチス・ドイツは地球空洞説を信じていた」
などという話題がありましたから…

中でも個人的に興味を持ったのはアメリカ海軍のリチャード・バード少尉のお話です。
彼は地底の世界で眼下に広がるジャングルを見ただけでなく、写真まで撮ってきていたんです。
その写真には「のどかな田舎の風景」と記されていました。
この世界観…正にこの作品とマッチしているんですよね。

実際に地底に別世界が広がっているかは分かりません。
でも存在の可能性を物語に活かす点が普通のファンタジー作品とは一線を画していて面白いと思いました。

一方で物語の方は結構シビアな展開の連続です。
「復習」「革命」といったキーワードが浮上する時点で決して穏やかではないのですが…
とにかくたくさんの「思い」の溢れている作品でした。
本懐を遂げる事のできた思い…
行き場と一緒に失って…後から想像する事しか出来なかった思い…
本当の事が言えなかった思い…

今は仮初めの状態…でもそれが悪いだけでは無いと思います。
真実を追い求める事だけが幸せじゃない…
だって思いを伝えたら仮初めの状態が終わってしまうかもしれないのだから…
終焉をみんなが望んでいる訳ではないのです…
たくさんの思い…気になる方は是非本編でご確認下さい。

オープニングテーマは、LUNA SEAさんの「Limit」
エンディングテーマは、藤巻亮太さんの「go my way」と中村一義さんの「世界は変わる」
クロムクロでGLAYが出てきた時にはビックリでしたが、正直LUNA SEAの方がよりビックリでした。
確か解散したんじゃ…と思って調べてみたら、2010年から活動を再開させていたんですね。

2クール計24話の作品でした。しっかり腰を据えた物語の構成は良かったと思いますし、終わり方も個人的には好きでした。
レビューではもう少しアリシアの可愛らしさについて触れようと思っていましたが、結局殆ど触れず終いになってしまいました。アリシアのCVは美山加恋さん…この作品がアニメ声優初挑戦との事でしたが、「ももへの手紙」の主人公である宮浦ももを演じられていたみたいですね。
「ももへの手紙」は未視聴の作品なので、今後視聴するのが楽しみになりました。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 10

62.8 5 ブレインズ・ベースで戦いなアニメランキング5位
新ゲッターロボ(TVアニメ動画)

2004年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (30)
168人が棚に入れました
突如、人類に牙を剥いた者達がいた。その姿は古来から伝わる伝説の生き物「鬼」そのものであった。ゲッター線研究の第一人者、早乙女は鬼たちに対抗するべくゲッター線を動力とする巨大ロボット、ゲッターロボを開発するが、試作型のゲッターロボでは鬼に太刀打ち出来なかった為、新型のゲッターロボの開発とそれを乗りこなせるパイロットの選定を急ぐ事にした。

一方、東京・新宿で借金の取り立てを相手に喧嘩に明け暮れる一人の男がいた。彼の名は流竜馬。後に自分がゲッターロボのパイロットとして鬼との壮絶な戦いに巻き込まれる事になろうとは、この時、まだ知る由も無かった…
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

投げっぱなしに見えて実は生真面目〈漫画版読了&東映版視聴後追記〉

新作アニメ「ゲッターロボアーク」2021年夏公開決定を記念してYOUTUBEにて期間限定で配信していました。
以下の動画もコンパクトでわかりやすく、とても良かったです。25分程度なので興味ある方は是非。
「ゲッターロボ大検証 ―アークへの果てしない道―」永井豪、永井一巨、川越淳、寺田貴信 出演
https://www.youtube.com/watch?v=YMsAPMAAk1Q


【ゲッターロボシリーズについて】
{netabare}本作『新ゲッターロボ』は、(何故かあにこれだとTVアニメになってますが…)ゲッターOVAなどと呼ばれるシリーズの3作目。2004年夏より順次リリースされた全6巻のOVA作品、全13話です。

1974年より放送されたTVアニメ「ゲッターロボ」と石川賢による漫画版はメディアミックスで同時展開されたもので、漫画版はTVアニメの原作ではありません。(上記動画でも永井先生が仰ってます。)

しかしながら、1998年より展開されたゲッターOVA3作は石川賢先生の漫画版(97年の「真ゲッターロボ」以降)が元になっています。物語は原作準拠ではないそうですが、OVAでの「原作」表記は正しいということになります。デビルマンもそうだけどまあ複雑だよね‼{/netabare}

グロや下ネタ、バイオレンスもあるので苦手な人は注意してくださいね。


【物語】
キャラクターにテーマを背負わせる作劇であることを理解するとやろうとしていることに合点が行くのではないかと。
何よりもまずはキャラクター(主人公)を見る作品。
{netabare}
ゲッター(ゲッター線、ゲッターロボ、ゲッター線に見込まれた人類といった要素全て)に滅ぼされた鬼やゲッターを危惧する神々に襲われ、竜馬たちはゲッターを使って戦うが、そのままゲッターを受け入れて良いのか?というのが物語の骨子。
石川先生と川越監督の個性の違いも感じられて興味深いです。

石川先生の漫画を読んだことがないため色々と調べてはいるのですが、相当スケールの大きなSFであることくらいしかわからず(汗)。
「ゲッター線が何であるか」については原作者である石川賢先生が明確な答えを描いていないようですから、少なくともご存命であった本作制作当時にアニメ側で回答を用意することは避けたのではないかと推測しています。
加えて川越淳監督はキャラクターを描くことを優先するクリエイターですから、ゲッター線の核心に触れずに起承転結を作るために竜馬の物語となったのではないでしょうか。{/netabare}

【作画】
{netabare}力強く荒々しいタッチ、劇画を思わせるキャラクターデザイン、ビビッドな彩色、独特の動画など好みが分かれると思います。
この独特の作画はグロテスクな描写を緩和させるために選択したものと思われます。
アクションと画面作りもわかりやすく、絵コンテも毎回決まっていますから私はとても見やすかったです。{/netabare}

【音楽】
BGM好きです。和風の音作りも光る。
OP,EDももちろん好きです。OPのイントロに読経でアニメの固有名詞が流れていくのは有名な話。
挿入歌多めなのが良いと感じるか悪いと感じるかは好み次第でしょうか。

【声優】
皆さん素晴らしかったですね。
{netabare}低い声になってからの梁田清之さんのやんちゃな演技を見る機会はなかなか珍しいのでは?
ミチルさんや頼光といった女性キャラクターが異常に格好良かった。
特に朴さんはこの頃は青年役が多く、担当声優からは頼光が若武者なのか女性なのかがわからない面白さがありました。今見返すと、絶妙に女性的な声でお見事だなと思います。
梁田さんと朴さんのファンの方は必見。{/netabare}


【感情で描き出すキャラクター同士の距離感】
利害関係から始まる信頼関係と奇妙な仲間意識が好き。
竜馬、隼人、弁慶、ミチルは、次第に互いに情が移っていくのが何とも言えないです。

{netabare}
竜馬の心境の変化を追っていくと物語の全体がわかりやすいかな。
竜馬は彼なりの義侠心もあるにはあるけど、暴力には暴力で返す人物。不法滞在している外国人にも気さくだったりとか、私は実は結構好きなキャラです。
元々は無理矢理攫われて来てゲッターロボに乗せられますが、鬼との戦いから逃げるという選択肢は達人の死に立ち会った時から竜馬の心中には無くなっています。
竜馬は幻の中で見た巨大なゲッターには自分が乗っているのを見た時に、ゲッター線がどのようなものかをうっすらと理解し、自分がゲッターに見込まれていると知ってしまった。竜馬は自分のせいで破滅の未来が来るのを恐れて一度はゲッターロボを降りますが、新宿が壊滅する様を見て逃れられないと思い知ります。
だからゲッターロボごと自分が世界に存在しなくなることで、竜馬は世界を守る。無限の時間と空間の中で、永遠にゲッター線に抗い続ける道を選ぶのです。

最初のゲッターロボは3人のシンクロが重要とされていたにも関わらず、新炉心のゲッターロボは竜馬単独での搭乗時に異常な出力を記録します。それは竜馬がゲッター線に見込まれている証です。
しかし最終回の時のように竜馬だけならゲッター線に取り込まれかねない。ずっと3人でゲッターロボに乗り続け、仲間と感じていたからこそ、隼人と弁慶がストッパーになれた。自分が正気を保てたのは二人のお陰だと理解していても、竜馬は独りで戦いに赴きます。
竜馬は何かを背負おうとは考えてはおらず、ゲッター線が導く未来が心底気に入らないから、自分がそうなってしまうのが嫌だから抗う。竜馬の生来の気質から来た行動なんですよね。
最終回まで見て、3人でゲッターに乗ったことには意味があったと解るのがとても好きです。


早乙女一家の描写も好きでした。
写真から推測するに母親も研究者だったのでしょうが、ミチルの反発ぶりからして、お母さんもゲッター線研究のせいで命を落とした可能性もあるのでは?とか思ってしまいますね…。達人もまたパイロットとして殉職していますし。
第2話前半で、竜馬がミチルに「お前の兄貴の死を汚すんじゃねえ」というシーンが好きです。竜馬の人間性がわかるのも良いですし、ミチルが少しだけ竜馬に対しての認識を改めた様子も見える。そしてこの言葉に反発しなかったミチルの様子から、彼女が家族に対していかに複雑な感情を抱いているかがわかります。解剖実験中の鬼が蘇生して博士を襲った時も、ミチルはちゃんと父親の心配をしますし、博士も研究所を爆破するとなればミチルを逃がしているんですよね。
そもそもミチルが鬼を研究し始めたのだって、ゲッターロボで人類を守るという早乙女博士の行動が切っ掛けであった可能性もあると思っています。
ミチルさんホント好きだよ。隼人がミチルを庇うシーンも好き。あの性格でありながら実はちゃんとヒロインしてるんだよね(笑)。
{/netabare}

【雑感】
{netabare}最終回タイトルの「いく」が平仮名なのが良いですよね。
「行く」ならばそのままの意味。第1話のタイトルがこれ。
「逝く」ならば「死ぬ」。永遠の地獄へ旅立つ。
「往く」ならば「目的地へ向かう、行き交う」。様々な時間と空間を彷徨いながら、ゲッターに抗うことこそが竜馬が選択した道。
どれも当て嵌まる。格好良いなあ。

何年かぶりに見て、投げっぱなしのようでいて実は監督の生真面目さが滅茶苦茶出てるなって実感した(笑)。答えを出せない・出さないと決めた所は全てボカシて、漫画版のテイストを取り入れながら竜馬と周囲のキャラクターをしっかり描いたのは、アニメスタッフの全身全霊だったんじゃないかと感じます。
川越淳監督は基本的には予算とスケジュールをきちんと守りながら、自分のやりたいことも上手く織り込んでいく職人肌のクリエイターです。アクションを盛り込む際にも、その作品の対象年齢を考えて描写を工夫できる人。
理詰めで物語を書いてくれる脚本家を捕まえられれば、川越さんの熱い演出とマッチして安定した作品になるでしょう。映画なのかOVAなのかTVアニメなのかがわからないのが鬼門ですけれども…(苦笑)
川越監督のロボットアニメが待ち遠しかったので、来年のアーク公開を楽しみにしたいなと思います。{/netabare}
(2020.11.7)


再視聴したので以下各話感想です。
【各話感想】
{netabare}第1話
冒頭から世界観を描く。からの主人公登場。荒くれで学の無い粗忽者だけど気さくで人好きする竜馬の人柄がさらっと描かれるのが良い。
竜馬、外国人のお姉さんに「カワイイ~」って言われてるけど、かくいう私も新ゲ竜馬は気持ちの良いキャラだなあと思う。
神社でのアクションと手水でのどを潤す竜馬の不信心ぶり、早乙女博士の底の見えなさ。前半でここまでしっかり描写するの詰め方が上手い。
後半で達人と竜馬がちょっと仲良くなってるのが…。早乙女博士、達人の死でショック受けていても表情は絶対に見せない。空が泣くというお約束の演出も、この画面作りと作風だと人の感情はわかりにくくなるので、かえってバランスが取れてるように思う。
あとはロボットアクションの良さだよなあ…巨大な鬼の出現シーンでの背景の使い方とかホント好き。

第2話
ミチルさん美人。最初は竜馬に良い感情を持ってなかったのに「おめえの兄貴の死を汚すんじゃねえ」の一言で少し見る目が変わるのが良い…ミチルさんの父への複雑な感情とかよくわかる。後で家族写真出てくるけど仲良さそうなんだよ…ミチルさんは早乙女の娘であることを否定しないし。
鬼の研究をしてるってのも、早乙女博士の研究を否定しながら肯定してるようで何とも複雑。こういう家族描写好きだ。
で、隼人なんだけど…私は何も言わないぞ(笑)。知的好奇心とエネルギーを向ける先があれば暴れない男なんだきっと(適当)。内田さんの怪演よ…

戸部敦夫さんの絵柄とアクション大好き。90年代からずっと知っていたアニメーターさんなのでゲッターにいてくれるのが嬉しい。
この回のゲッター2良い。辛うじて研究所の前で止まったゲッター2と登ってくる朝日も良い。ラストカットの陽光を浴びるゲッター2も良い。あと暴走した時にぶん殴って止めるのはお約束。


第3話
冒頭から面白い。弁慶じつはモテるよね。弁慶の性格や背景が短い尺でも良くわかる。
根っこが甘えん坊でこのままだとゲッターには乗らないだろうけど、和尚や仲間の死で修羅道へと分け入っていく。竜馬もそうだったけど、それぞれゲッターに乗る理由(感情)もきちんと描く。
キャラクター心理は本当にわかりやすくて、続くミチルさんと早乙女博士のやりとりからもピリピリしながらもお互いを心配しているらしいのがわかる。バイオレンスも持ち味ではあるんだけど、感情表現に目を向けるとさらに楽しめる作品だということがもう少し認知されても良いのでは。
今更だけど頼光の刀、ゲッターから切り出したものなんだっけ。だから鬼が狙うんだな。
弁慶と竜馬のやり取りがまた良い。親切心から早乙女博士を助けようとしてゲッター3に無理やり乗せられちゃう弁慶やっぱり好き。視聴者に癒しと言わしめるだけはある。
この回の鬼のデザインと変形凄く好き。何気にUFO状態とかSFしてる。


第4話
4話にして2度目の研究所の危機。3人の諍いから戦う理由を描き出して、やっとチームになる。隼人と弁慶に対して竜馬はゲッターに乗る理由は何もないと言ってるけど、達人の死がかなり影響してると思う。竜馬なりの義侠心のようなものはあるはず。
最初は身勝手で一人で勝手するな、無茶するなと言われてるのが、最終回では竜馬なりに仲間のために一人で勝手するのが上手いよね…。ちゃんと全体の流れが決まっていたんだろうなあ。


第5話
アバンの雲の上の戦闘すごく好き。月しか見えない静謐な雰囲気とか、地上からは見えないであろう孤独感とか、何が起きても不思議じゃないと感じさせる。次のシーンで地上では雪が降っているのも好き。
戦国時代の地層から発掘される鬼にせよ地下で骸を晒すゲッター試作機にせよ、意味を持たせられるかは現在の人の行動や回答次第っていうのが共通する描写。
博士とミチルさんは研究者、ゲッターチームは実践者として答えを探すことになるけど、隼人は両方の側面を持ってるから損な役回りだ(苦笑)
そのあたり、ミチルさんはもっと活躍しても良かった気がする…というか私が好きなんで活躍して欲しかった。


第6話
冒頭、巨大な赤い月、陰影の強い作画、見応えのある殺陣で舞台が変わったことがすごくわかりやすくなってる。博士とミチルさんのシーンに比べ色彩が暗くなっているのもあってまるで切り絵のようでとても雰囲気が良い。黒平安京編良いよな全部良いけどな!
頼光と竜馬の殺陣がまた良くて、上座下座が入れ替わるのが優勢劣勢の入れ替わりを表してるみたいでホント好き。
あと監獄の竜馬の「出ちゃう、ぞっ!」がホント好き(笑)。石川さん若い演技が上手すぎる。竜馬さん、下郎って言葉の意味知ってるの…?
頼光の胸触って一度は離れるけど、覚悟が決まってるとわかれば容赦しないっぽい竜馬さん良いですな。
隼人と弁慶の再会シーン、状況の説明がわざとらしくないのが好き。隼人と弁慶は考えて動いてんのに竜馬は本能で清明からケンカを買って真相に近づいてて笑ってしまう。
私は状況を動かすのが典型的な主人公だと思ってるんだけど、竜馬は色んな意味で状況を動かす。ゲッター線に望まず見込まれているのも併せて。だから見ていて楽しい。隼人と弁慶は視聴者に対して物語の理解度を上げる働きをして、かつフォロー役って感じでこの回好きだなあ。

余談だけど、チェンゲのゴウはいないと状況が動かないキーパーソンタイプの主人公だと思ってる。動かす意志を見せるのが渓。で、渓も人間関係ではキーパーソン。そしてゲッターの中心に竜馬。それぞれ役割の違う主役で誰がいなくても成り立たない。そりゃ複雑になるわ、チェンゲ。


第7話
ゲッターロボと竜馬と晴明が揃い状況が動きだす。
さておき、この回初見で竜馬さん二人のこと仲間だと思ってたの!?と思った衝撃が忘れられない(笑)。各々の意図が時に対立しつつ共に行動することになる。確かに腐れ縁だけど、どうにも好きにならざるを得ない描き方するんだよなあ…ミチルさんや博士も含めて人間関係がすごい好きだよ、新ゲ。
弁慶の夜逃げに笑わされつつ、何気なく隼人が大事な話を整理してくれるのが有難い。焚き火に悪魔の顔が浮かび上がるのが良い…んだけどこれは鬼なのかゲッター線の暗喩なのか。弁慶が難しい話でも眠くならないの、よっぽど腑に落ちなかったことなんだろうなあ…
竜馬と酔った下っ端兵士の会話が素晴らしすぎる…。ホント好きだよこのシーン。戸部さんのすっきりした絵柄と表情付けが良くて。アクションも好き。三人が合流して絆が確かに感じられるの良いよね。
そういやずっと思ってるんだけど晴明は人間なの?鬼なの?


第8話
前半はとにかくバトル。川越監督はゲッター1からゲッター3まで出来るだけ出そうとしてくれるのが好き。竜馬メインの物語なのでどうしてもゲッター1が露出多くなるけど。
頼光、貴重な女性キャラが…。竜馬が童子斬丸を墓標代わりに置いてくるの、男女関係なく武将への弔いとしてだと考えると、本人の生きざまを肯定しているようで好き。

黒平安京編、石川先生の作品へのリスペクトなのかな?新ゲの物語としては時空を超えていることがわかれば他の舞台でも成立はするけど、平安京を選んだのはパラレルワールドとわかりやすいから?そしてそこに生きる人々は同じ人間だと描く。ゲッターによって他の世界にも災難が降りかかると思わせ、最終話の竜馬の行動のヒーロー性を増すという狙いかな?と。
当の竜馬はわかって無さそうだけど(笑)


第9話
腹立てたからって研究所の設備一つ壊してる竜馬さすがすぎる…(笑)。ミチルさんのロングヘア好き。引きこもりの老人と言いながらこんな厄介な仕事引き受けてるミチルさんすごく不思議なんだよな。研究者の探求心か、娘として父が心配なのか…
竜馬、これだけ凄惨な世界を見てゲッターと自分自身の危険性をやっと認識するの、やっぱり頭良くないんだなあとか思ってしまう(苦笑)。
竜馬が研究所を去るのはゲッターを恐れたというよりも、自分自身がその未来を創る可能性があることを嫌悪したから。新ゲ竜馬こういう所好きだよ。
竜馬が出て行ったと聞いて弁慶が「何で止めなかったんだ!」って真っ先に言うの好き。隼人の言葉も好き。慣れ合わない独特の仲間意識が良い。

…清明ロボは何度見てもグロテスクですな…。OVAじゃなくTV放送だったらR15位かなあ(汗)


第10話
3年間の不在で帰る場所なくなってるのすごいしんどい…さらに新宿に大被害が出る。ネオゲは市街地戦が売りだったけど、新ゲだと人的被害に言及してるのが作風の違いだなと思う。
演出しかクレジットされてないけど多分絵コンテも川越監督だよね?竜馬の分岐点だもんな。
隼人、竜馬がゲッターに見込まれているのが気に入らないのに戻ってくるとちょっと嬉しそうなんだよなあ…複雑な所だけど。あとやっぱり弁慶は癒し。


第11話
清明の捨て台詞が不吉で好き。第1話での達人への「先に地獄で待ってやがれ」という言葉が悲しい。竜馬がゲッターに見込まれているのでおそらく普通に死ぬ未来はないのだろうから。
ロボットを作ったことで地下に何かが起こった、まではともかく理由はあったんだっけ?ゲッター線何でもありだな…
竜馬隼人弁慶それぞれに考え方があって対立し、どこまでも慣れ合わないのが良い。
弁慶が倫理観的にはストッパーなのが上手いと思う。新ゲは弁慶の役割が強く押し出されていて、破戒僧だけど外道ではないっていうのが好き。早乙女研究所にいる人達皆ゲッターのせいである意味道を外れてるもんなあ…


新ゲッターロボ第12話
ゲッターロボの最初の試作機が起動した時に地下に突然出現したゲッターエネルギー、これがある限り人類は鬼に狙われ続けるから消し去ってしまわないといけないわけだよね?だからもしかしたら博士は鬼以上の強大な敵が現れるのを待っていたのかな、と思わなくもない。早乙女博士、ゲッター線に取り込まれつつ人としての在り方を保持しているギリギリの段階だったんだろうか…
博士とミチルさんとのやり取りと、写真の演出好き。
隼人、竜馬に何を言いたかったんだろう。弁慶の気持ちのやり場をそらしてやる所、隼人もまたやり場のない気持ちを抱えてる感じする。
竜馬が人間離れしてきているのを弁慶の戸惑いと隼人の目線で表現するのが上手い。アニメキャラがどんだけ血みどろでも指摘されなければ視聴者は異常だとわからない。というか気にしないのがマナーだもんな(笑)


最終話
川越監督は最終話に色々詰め込み過ぎなんですよ好きですけど!

そういえば地獄の窯の底、スパロボNEOのラストステージなんだっけ…あの清く正しいNEOでえらいけったいな場所選んだなあ…

ゲッター線が進化を促すというのは結局出てきてない…よね。強さを求めるだけなら竜馬がいればいいけど、3人が乗り込むことに意味があると描いてくれたのが好き。
ゲッターの行きつく姿と言われて竜馬が覚悟決まった表情してるのが…。地獄変で見せられた光景を再来させないという決意なんだろうな。
序盤でやってた3人が心を合わせるのが大事っていうことを、ゲッター線に取り込まれないための楔としてラストに生かしているのが良く出来ている。
地獄の窯の蓋はまだ閉じていないなら、いつかの3人の再会も可能性はある。その時は敵の襲来もセットかもしれないけど。

川越監督のゲッターは巨大な宇宙の意志に対してそれでもと言い続けるドラマを一貫し、スケールの大きな物語と地に足が付いた人物描写が両方味わえるのが美味しいです。脚本の大西信介さんも13話分全てを一人で担当されていて、とても丁寧に書いてくれたと思う。バイオレンスを話題にされがちな作品だけど、根っこには結構ウェットな感性があるなと3度目の視聴で改めて感じました。
ゲッターロボアークにさらに期待が高まる。楽しみです。{/netabare}
(2021.6.27)


【原作読了&東映版視聴後追記】
今回は心理描写と演出に注目して見てみました。
あとは漫画版を読んだり東映版を見たこともあり、わかってきたことも多少。

漫画版(ゲッターロボサーガ)をコンパクトに再編したのが本作で、ゲッターチーム登場の見せ場は漫画版に寄せています。ただし漫画版よりもバイオレンスな味付けは強かったかも。
特徴的なのが武蔵坊弁慶の存在。名前からして武蔵と弁慶を統合していますが、サーガの全ての3号機パイロットの要素を詰め込んで作中での役割を強く明確に押し出した、特異かつ見事なキャラクターです。

東映版の影響もそこかしこに見えますね。ミチルは性格は全く違いますし恋愛要素はないものの、3人にとって守るべき仲間であるのは変わらない。ミチルが3人と早乙女博士のサポート役であること、十字架のネックレスを身に着けていることも東映版を踏襲しています。
ゲッターに滅ぼされた鬼達・鬼を操る清明・それを操る神が敵なのは、アンドロメダ流国をわかりやすく置き換えたのかなと感じますね。

石川賢先生の他の漫画作品からのオマージュも多いとのこと。それらの作品はまだ未開拓ですが、今気づいたことを取り急ぎ書き留めています。

【ツイッターでの雑多な感想】
{netabare}第1話から第4話
竜馬と隼人の登場はアレンジを加えて短縮しつつも大きな流れは漫画に近い。ミチルさんは漫画版とも東映版とも全く違う。弁慶が仏僧なのは敵が鬼となっている世界観に合わせて獏の要素を入れている。

新ゲのロボ戦は地上戦での演出が背景と連動してて好き
ロボ戦で電線が切れれば街灯が道なりに壊れたりとか、ゲッター1が墜落して衝撃で川が氾濫したりとか…90年代ロボアニメにはよくあったと記憶してるけどどうだったっけか
ネオゲ市街地戦に対して新ゲは地方の自然の中で戦ってるの好き

皆大好き新ゲ4話の地獄へのエレベーター、指揮を執ってるのが隼人・全体を後押しするのが竜馬でゲットマシンの並び順の通りなの、演出上もマッチしててゲッター線の導きって感じ…偶然のはずなのになあ
雲の上まで上がった時の月といい、敵をゲッタービームで蒸発させたシーンといい、新ゲ演出家は月が好きすぎるんですよ
私も好き

弁慶がお前の無茶に付き合ってたら命がいくつあっても足りないってセリフ、竜馬の大した命でもない癖にってセリフ…見返してみると全く素直じゃない…大西さんかコンテ演出かわからないけど台詞回しが一筋縄では行かない。
漫画版だと石川先生はちょっとひどいと思う台詞も親愛の表現として書いている節がある。

新ゲ5話
隼人が先人の死に意味があるのかと問うの、あなたそんなこと考える人でしたかってツッコミたくなるんだけど、最後まで見ると忽然と消え失せたものさえ捨て去れないというか意味を探さずにいられない性分なんだろうな…
G見たのでやっとわかるけど3系がネット使ってるのポセイドンが元ネタじゃんね…監督東映版好きなんだなあ。OPのゲットマシン発進シーンも東映版Gのオマージュ。
ちょっと次回予告格好良すぎですね
そして読経のクレジットに感謝ですね
どういうツテなんだろう本気で謎だ…

新ゲ6話
別のアニメ始まった!背景や空気感でここまで別世界ってわかりやすい演出するのはほんと親切だわ
赤い月が好きすぎるし月をバックに馬に乗った鎧武者とかスタッフ好き放題しすぎだし石川先生はきっと笑って許してくれたんだろうなって
あとアクション
何度も言うけどアクション演出いい

どこかで「新ゲはミチルさんがモブ」って感想見たことあるんだけど私は逆だと思うな。ミチルさんにせよ頼光にせよ女性陣への態度や気持ちを見せて男性キャラの行動や心理を明確にしてる。本筋に関わる活躍じゃなくて心理面で。
赤鬼の巻物、せっかくなら腰巻も黄色とか虎柄とかにして欲しかったなあ。新ゲッター1のパンツ黄色いから。
この回竜馬が鬼を迎撃するシーンからラストまでの畳みかけ方がめっちゃ好き。一気に事態が動き始める。

新ゲ7話
ほんと晴明って何者よ
まあ陰陽師って式神とか鬼とか使うからなんだろうな
この回のゲッター2好き。苦戦するシーンもトマホーク使うシーンも。
ロボ作画は若干荒いんだけどコンテ演出が神がかってる、チェーンのたわみ方とかも作画上手な人じゃないと出来ないし。
竜馬さんの仲間なら~、発言好き。3人が再会するところも。
7話はちょうど折り返し地点。人間関係と本筋の肝になる色々な事柄がかなり明確になってくる回で、全13話の構成がきちんと見える。

新ゲ8話
黒平安京では一般人との絡みもちょくちょくあるので、竜馬の性格の本質がわかりやすい。早乙女研究所の中だけで話が進んじゃうと狂犬っぽさが目立ってしまうけど。
いやそれなら近隣の街を守る展開とかにしろよって意見は認める。現代の話も見たかった…。
黒平安京でゲッターロボが戦うシーンで和風建築が対比になってるのが好き。津波とかも。

新ゲ9話
家族写真が…このシーン好き
東映版見たのでわかるけど、和子さんもかなりイメチェンしてるっぽくて気になる…。登場して欲しかったなあ
この回の隼人と竜馬のやり取りめっちゃ好き。(別に良いシーンでも優しいシーンでもないが)
あと漫画版読むまであまり思わなかったけど竜馬の垣間見た世界、かなりおぞましくなってる。竜馬が隼人と弁慶を意図せず殺す画は漫画版にはないからなあ。なんだかんだで容赦ないなあスタッフ…。
漫画版先に読んでた人の方がショッキングなんだな、これ。
ああ緑のゲッター烈火っぽいのいた…。ゲッター號に見えるようなのもいるし。
地獄変の世界の演出がどれも好きなんだけど。
ここまでで竜馬の本質がどんなかを描き、ゲッターについての問い掛けをしているので凄く響く。細かい所理解できなくても、竜馬の心理をきちんと追っていればなんとなくついて行けるっていう塩梅。

特典映像の「竜馬が斬る」で早乙女博士役の有本さんが鬼って何って話で「人の心の鬼」って言ってたの印象的だったな。
有本さんはまた違う意味で言ったと思うんだけど、ゲッターの意思にどうアプローチしていくかはキャラの心に委ねられているっていう意味では本質を突いた発言だったよなあと。人は心の在り方次第で鬼や悪魔にもなる。ゲッターロボを駆る者がどんな意思を持つかで希望が見えるかもしれず、他種族を全て滅ぼし進化のどん詰まりに行き着くかもしれない。

あれ…?じゃあ現代→恐竜帝国→未来→現代って変遷したアークと、現代→黒平安京→現代&地獄の窯の中って変遷した新ゲって流れが近い…!?
監督の御業か偶然か?

黒平安京のラストもやたらとロケーション含めたバトル演出に手が込んでるんだよな…。和風建築とロボとの比率とかが見てて楽しくて、巨体感とか重量感好きなんで惚れ惚れする。逃げる人達との対比や津波も監督作品だとお約束。
どんだけ作画班に大変なことを毎回やらせるんですかね…

新ゲ10話
冒頭の竜馬と隼人の会話めっちゃ好き。演出も。基本思ったことは口に出す竜馬でも一切本当のことが言えてない。つらい…。
隼人もこれまで本音で話したことが無いから問いただしたくても煽るような言い方しかできない感じか…。
新ゲ隼人成人はしてると思うんだけど高校生の東映版よりさらに不器用だよね…。早乙女博士を問い詰める時も煽る言い方になってるし。

あっ新宿の目…東映版だと新宿の目の裏側に百鬼帝国の基地があった。
今も昔も象徴的なオブジェなんだなあ(田舎者の感想)

鏡面やガラス、刃物に写り込む演出は川越監督のコンテに散見される。勿論川越監督ばかりじゃなく色んな演出家がやっているけど、ベテランさんに多く見られる気がするな…私が見た限りだけど。

新ゲ11話
ああ、今見ると緑のクリスタル部分が光ってるのはゲッター線が荒ぶっているのか…。竜馬のかなり荒っぽいセリフも、ネット上で書き出されたのを見かける度に今一しっくりこないと思ってたけど、竜馬自身がゲッターに呑まれかけているからなんだな…。こわいこわい。
今回新宿を壊滅させたの、あの未来に至る可能性を竜馬に自覚させるためだしな…
竜馬の精神は確かにタフだし英雄的だけど、それでもあの決断に至らせるためにひたすら心を折りに来る。
竜馬は竜馬なりに新宿を気に入っていたし顔見知りも少なくなかった。3年経って自宅も失い知人も減って、竜馬自身が新宿を壊滅させてしまうのだからやるせない。

東映版武蔵と新ゲ弁慶は偉大だ…。竜馬と隼人がぶつかり合ったり反目しあっていると、その人間性で本音をさらけ出させる。
新ゲではなかなか本音を言わない二人の考えを、弁慶に対して話させることで吐き出させる。それを聞いた竜馬と隼人の関係も多少なりとも変わっている。竜馬の野生性、隼人の知性、弁慶の人間性が真っ向からぶつかり合うシーン。これがないと3人の心は一つになっていなかったと思う。

新ゲ12話
三匹の序盤のやり取りめっちゃ好き(これしか言ってないな…)
演出に言及できるような能力私には無いんだけど、それでも言いたくなるんですよね。
四天王と三匹が戦うシーンにミチルさんと博士が会話するシーンが重なっている。尺を詰めれば別々にも出来るだろうけど、意図的にこういう演出にしてあるんだろうな。全員が右手から左手の四天王に顔を向けていて、全員で四天王と戦っていると感じられるのが私は好き。
隼人とゲッター2が危機的状況に陥るのと合わせて早乙女博士の作戦しかないと思わせるのも上手いなあと思う。
ところでゲッター2状態から竜馬がオープンゲットしているのはもしかしてジャガー号の操作系がダメになってるんだろうか…。本当にヤバいな。

ミチルさんの十字架のネックレスが東映版と違ってシルバーなんですね。東映版、チェンゲ、新ゲの地獄変ではゴールド。
それで足元に十字架が転がるシーンで腑に落ちた。ああ、兄が死んでから登場する新ゲミチルさんの十字架は死者を悼むものなんだなと。
ゴールドの十字架のネックレスは隼人の母から息子へ、男性(隼人)から女性(ミチル)への愛情の象徴で良いと思うんだけど。
早乙女博士が達人さんに語り掛けながら窯の蓋を開くシーンと重なっているので、達人さんへの追悼、博士への追悼、他の全員が生き残ってほしいという祈り等色々な思いがこもっている。
同じゲッターシリーズで印象的なアイテムを別の意味合いで使う所が繊細だなと思う。

あっ…原画に川越監督が…

新ゲの早乙女博士の真理に辿り着いている感。
竜馬と隼人の出した結論、アニメアーク見た後だと凄く綺麗に頭に入って来る。新しい発見があるというか鮮明になっていくというか。
死者に意味を持たせられるのは生きている者たちだけってセリフがあったのもそう。
「愛する者のためにだけでも、戦い続ける価値はある」って新ゲでは言ってないけど、色んなシーンでその思いが通底しているのを感じる。{/netabare}
(2021.12.5)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 5

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

なんか違う・・・・

 伝説(?)の石川賢の漫画のアニメ化ならば世間的な評価は別として、私は嬉しかったのですが。そんなものじゃ今の商業ベースにゃのらない事は判っておりますw

ゲッターロボが現代のクォリティで動くのはとても嬉しかったですが、話もイマイチだった 様な気がする程度の記憶なので多分アレな作品ですね。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 1
ページの先頭へ