ファンタジーで大自然なおすすめアニメランキング 3

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのファンタジーで大自然な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月24日の時点で一番のファンタジーで大自然なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

85.0 1 ファンタジーで大自然なアニメランキング1位
おおかみこどもの雨と雪(アニメ映画)

2012年7月1日
★★★★☆ 3.9 (1832)
9994人が棚に入れました
いまや全世界が待望する、細田守監督の最新作は「母と子の物語」。おとぎ話のような不思議な恋をした女性・花は、おおかみこどもの姉弟、"雪"と"雨"を育てることになる。「親と子」という普遍的なテーマを、人間とおおかみの二つの顔をもつ ≪おおかみこども≫ というファンタジックなモチーフで描く。いまだかつて誰も見たことがない傑作が誕生する。

声優・キャラクター
宮﨑あおい、大沢たかお、黒木華、西井幸人、大野百花、加部亜門、林原めぐみ、中村正、大木民夫、片岡富枝、平岡拓真、染谷将太、谷村美月、麻生久美子、菅原文太

魔女旅に出る さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

おおかみ?にんげん?どちらとして生きるか?それを見守るお母さん!

おおかみ男と結婚した女性から生まれた子供はおおかみと人間のハーフでした。子供は2人いて一人は活発な女の子、もう一人は引っ込み思案な男の子。その二人の子供を育てるお母さん。この三人が主人公です。小学校高学年になった少女と少年はおおかみとして生きるか人間として生きるかを決断します。それを見守るお母さん。どうなるかは実際にご覧ください。自分で道を決めることに大切さや子育ての楽しさや苦しさを観ることができる作品です。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 79

お茶 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ドラマツルギー

一人の女性が、オオカミオトコとの出会いから始まり、二人は子供を授かるが、オオカミオトコは、狼の本能なのか、寿命なのか、人間として思う事があったのか、身投げして亡くなる、そんな悲しみの只中にありながらも、残された人間と狼との間に、出来た子供を育てていく母親の物語でもあり、3人の家族の物語。

正直に言ってしまえば、この上ない悲しい物語に感じるが、本作はこの悲しさを愛で覆い尽くすかのように、家族の過酷な生き様を、本当の家に帰ったような安堵を覚えるような安心感に変換してくる。オオカミ子供を育てる過酷さ&母の強さの中に育くまれた「生きる」という中に、「シアワセ」があるという単純さを、まじまじと味あわせてくる。

観ているだけでいつ倒れてもおかしくない母の姿。オオカミ×人間の子を誰にも知られずに、ただ一人育ててゆくと決めた母の姿は、何よりも美しい。たが現実という名の風は、容赦はしてくれない。オオカミの姿を誰かに見つかってはいけない、ただそれだけでも、どれだけの神経をすり減らして暮らせばならないのだろうか。まさに綱渡りのような毎日。それは見ていて苦しい位だった。

だが、逆に子供達が成長し家族3人の笑顔を見る度に感動してしまう程で、3人の笑顔はどのカットの場面もアルバムから出てきたように、満面の笑みで「シアワセ」を感じさせてくれる。

子供達がある年齢になり、交差点に差し掛かることになる。それは人間として生きるか、オオカミとして生きるかだった。ラスト、二人が決断した道の上で、微笑む母の笑顔が本作を物語っている気がした。二人の子供達はずっとこの笑顔に守られて、自分の生きる道を見つける事が出来たからだろう。本作のような作品に出会う度にアニメのありがたさと、ドラマっていいよな、と改めて痛感する。

「そう・・・・・・、人はドラマを求めるだろう?まるで栄養でも求めるように」 by 阿良々木暦w

投稿 : 2024/12/21
♥ : 55

風紀 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

心がほっこりする

予想以上に良かったです。
物語の展開が今までにない新しいスタイルでとても面白い作品でした。

声優は宮崎あおいさんと大沢たかおさんということで正直、
あまり期待していませんでしたがなかなかすごい。
特に大沢さんのおおかみおとこはかっこよかったです。
カッコよさを主張するわけでもない冴えない感じがとてもキャラと合ってました。
雨と雪の声も結構、というかとても上手でした。
俳優・女優が声優に挑戦した映画の中では例外といえるほどなじんでいました。

さて、メインのストーリーはというと。
サマーウォーズのような派手さはなくて、
むしろありふれた日常を描いた作品だったように感じました。
一番近いのは「となりのトトロ」でしょうか。
もちろん、神様がでてくるわけではありませんが子供たちのやりとりがメイとさつきのようでした。
生まれてから少年期までのお話なのでハイペースで成長していきますが、
まったくはしょった感がなく自然なストーリー展開でした。

おおかみこどもを育てる大変さがとても実感できます。
都会での冷たい人間関係。
夫が死んでしまい母子家庭で頑張る花。
それを暖かく見守る田舎町のやさしいご近所さん。
特に生活の描写が丁寧で、かといって小難しくなく、
こういったところで細田監督の実力を垣間見た気がします。
子供二人の遊ぶ姿が萌えとかではなく純粋に可愛かったです。

成長するにつれて変化する二人は素晴らしかった。
半分の狼だけどやっぱり女の子な雪に、
半分人間だけどやっぱり狼な雨の考え方や人格の表現の仕方がすごい。
特に後半からの思春期の二人や親子の掛け合いがジーンときます。
狼人間なんていないけど胸を打つシーンがいくつもありました。

でも、小学生が見る作品ではないなと思います。
10代後半以上ぐらいがターゲットでしょう。
大事件やアクションシーンはないのでそういうの目当ての人には微妙かもしれません。
むしろ、童話や絵本とかが好きな人にはすごくおすすめします!

もちろん作画もいうことなし。
そこはさすが細田監督というかアニメ監督としてのプライドを感じました。
キャラデザは最初はちょっと目が離れてるなって思いましたが、
見ていくにつれとても自然になっていきました。
全体的に高水準。

ここ最近で見た映画の中でダントツ一番です。
とても感動できる心温まる映画でした。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 20

71.2 2 ファンタジーで大自然なアニメランキング2位
海獣の子供(アニメ映画)

2019年6月7日
★★★★☆ 3.7 (129)
537人が棚に入れました
光を放ちながら、地球の隅々から集う海の生物たち。巨大なザトウクジラは“ソング"を奏でながら海底へと消えていく。 <本番>に向けて、海のすべてが移動を始めた―――。 自分の気持ちを言葉にするのが苦手な中学生の琉花は、夏休み初日に部活でチームメイトと問題を起こしてしまう。母親と距離を置いていた彼女は、長い夏の間、学校でも家でも自らの居場所を失うことに。そんな琉花が、父が働いている水族館へと足を運び、両親との思い出の詰まった大水槽に佇んでいた時、目の前で魚たちと一緒に泳ぐ不思議な少年“海"とその兄“空"と出会う。 琉花の父は言った――「彼等は、ジュゴンに育てられたんだ。」 明るく純真無垢な“海"と何もかも見透かしたような怖さを秘めた“空"。琉花は彼らに導かれるように、それまで見たことのなかった不思議な世界に触れていく。三人の出会いをきっかけに、地球上では様々な現象が起こり始める。夜空から光り輝く流星が海へと堕ちた後、海のすべての生き物たちが日本へ移動を始めた。そして、巨大なザトウクジラまでもが現れ、“ソング"とともに海の生き物たちに「祭りの<本番>が近い」ことを伝え始める。 “海と空"が超常現象と関係していると知り、彼等を利用しようとする者。そんな二人を守る海洋学者のジムやアングラード。それぞれの思惑が交錯する人間たちは、生命の謎を解き明かすことができるのか。 “海と空"はどこから来たのか、<本番>とは何か。 これは、琉花が触れた生命(いのち)の物語。

声優・キャラクター
芦田愛菜、石橋陽彩、窪塚愛流、稲垣吾郎、蒼井優、渡辺徹、富司純子
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

人新世の到達点

STUDIO4°C制作。

圧倒的画力で支持を受ける絵師、
五十嵐大介、彼もまた天才の系譜であろう。

多様な生命と自然界への畏敬を下地に、
14歳の少女琉花は不思議な兄弟に出逢う。
海と空に交わり導かれるままに、
琉花は水の中で身も心も自由になっていく。
色彩豊かに生命誕生の物語が動き始める。
素晴らしき海洋冒険譚であろう。

宇宙、そして広大な海の数式、
生命の躍動と神秘的な未知の世界。
サピエンスの偉大な旅、
そこには数々の螺旋状の記憶がある。

地質学では完新世から人新世へと、
観るものを圧倒する映像美と音楽、哲学。
素晴らしいアニメがまた1つ誕生した。
これは「鑑賞」ではなくもはや「体験」である。

生命はどのようにして誕生したのか。
原初の海はどのような形をしていたのか。
{netabare}パンスペルミア仮説を物語の背景とし、
隕石は精子、海は子宮、命の誕生祭が描かれる。{/netabare}

{netabare}大きく弧を描くザトウクジラの飛翔に、
生命の偉大さと美しさ、尊さを見る。
海の底で起ころうとしている奇跡に、
クジラたちのように声を合わせて歌おう。{/netabare}

美しく壮大な映像を前に、言葉はいつも足りない。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 68
ネタバレ

takarock さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

劇場じゃなければ10%くらいしか伝わらない(劇場体験と物語評と映像評と)。

都内のTOHOシネマズのレイトショーで観てきましたが、
席は9割くらい埋まっていました。
客層は比較的若い人が多く、女性がかなり多いって印象ですかね。
音楽面だけで言っても、久石譲に米津玄師ですからねw
これだけでも客呼べるでしょうw

私は上映後の空気感というのが非常に好きですw
客のテンションをダイレクトに感じることができるからです。

さて、本作の場合はどうだったのかというと、
戸惑いとか、ため息とか、そんな感じでしたw
さらに聞き耳を立てていると、
久石譲が~、米津玄師が~、芦田愛菜の演技が~とか、
話題のほとんどがスタッフ・キャスト関連。
さらに、カップルで観に来ていた女性が、(どこか相手を気遣いながら)
「なんか、よく分からなかったけど、思っていた以上に壮大な話だったね」
なんて言ったかと思えば、
友人同士で観に来ていたであろう女性が、
「原作を映画にするとここまでコケるか~」なんて暴言を発していましたw

この体験だけでも劇場に足を運んだかいがあったってものですw
お前ら面白すぎるだろ!!w
私の聞いていた限りだと「おもしろかった」と発した人は一人も
いませんでした いませんでした いませんでした

上映後の空気がこのようなものになるであろうというのは、すべて想定内です。
何故かと言えば、実際に観に行った知り合いや、
あにこれ仲間たちに事前にリサーチしていたからです。

{netabare}「劣化版エヴァ」
「(原作の話をすれば)畳み切れていない」
「映像は今年一だけど、劇場でなく家で見ても、『意味がよく分からない』で終わりそう」{/netabare}

ここまで言われれば、もうお察し!でしょ。
だから、私は絵画鑑賞のつもりで行くと決めていました。
故に、ある意味館内で本作を一番楽しめたのは私だったのかもしれませんねw

ただ、館内の戸惑いだったり、ため息というのは当然の反応なのかもしれません。
何故ならば、本作は映画としてはあまり評価できるものとは思っていません。

さて、今回は物語評、映像評、2つに分けて語ります。


「物語評(ネタバレあり)」


{netabare}映画のストーリーにおける原始的なフォーマットというのは、
未成熟な主人公→映画的な体験→その体験を経て成長した主人公
というものです。
ハンドボール部でチームメイトに怪我を負わせてしまう琉花。
「先にやられたからやり返しただけ・・私は悪くない・・・」
実に未成熟です!w
琉花は母親ともギクシャクしています。
この未成熟な少女が、如何なる体験を経て、最後に成長した姿を見せるのか?
そういう意味で言うと、映画のフォーマットに忠実な作りと言えるでしょう。

それでは、話のコアとなる映画的な体験というのは何かと言えば、
海獣ジュゴンに育てられた「海」と「空」という二人の少年との出会い。
そして、海で起こる「生誕祭」です。

そしてその生誕祭は物語ではなく映像で語られます。
(映像を楽しんでいる中で)若干ノイズとなる解説もしてくれています。

以前にタモさんが生命の誕生かなんかのビデオを見たらしく、
如何に新たな生命が誕生するのが奇跡的なことなのか
番組で熱弁していたことがあったのですが、
本作における主張というのはそれに近いのかもしれませんね。

この世界は未知で溢れています。
我々観測者は世界のほとんどを認識していません。
たとえば、宇宙におけるダークマター(暗黒物質)なんかがそうです。
宇宙の物質の大半を、我々は観測することができないのです。

海のある星は子宮。隕石は精子。
海と宇宙は似ている。そして星の誕生は、まるで生命の誕生のようだ。
このような奇跡を前にして言語は無意味。
言語を介さない対話。これもまた奇跡。

これらを劇中で散々「言葉」で解説してくれるので、
何を言わんとしているのかは分かります。
SFでよく使われる題材なので、馴染みもありますからね。

しかし、このような既視感すら覚える主題を訴えられても
「それで?」と言いたくなりますし、
このような奇跡体験を経た琉花は成長したのでしょうけど、
その体験があまりに奇跡的過ぎで強引なんですよね。
これだと、映画的な体験前のする前の未成熟な主人公が
どのような問題を抱えていようとも、否が応でも成長してしまいます。 
つまり、何が言いたいのかというと、
「あんな体験をしたら成長するのは当然だよね」ってくらい
話作りが乱暴。

「考えるより感じろ」というのは別に構いませんけど、
これまで散々取り扱われてきた主題を、映像任せで訴えられても
話としてはあまり評価できません。話作りをぞんざいにし過ぎでしょう。
ディズニー映画なんかは、圧倒的な映像美と話作りは共存している訳ですから、
分かる人には分かるというのは、言い訳の理由にはならんでしょう。{/netabare}


「映像評」


物語評でかなり辛辣な評価をしましたが、
端っからそこの部分は期待していませんでした。
冒頭でも述べたように、私は絵画鑑賞のつもりで劇場に足を運んだのです。
伏線は?メタファーは?主題は?
極論、そんなものどうでもいいのです。圧倒的な映像体験、これが目的です。
海の描写がとか言う前に、そもそも日常描写の書き込みが半端ないです。
線の密度が半端ない。 制作期間が5年とか、6年とか。さもありなんです。
正直映像に関しては、言葉にするのが難しいですね。
四次元の水族館とプラネタリウムを合わせたようなアトラクションですかね。
閃光が走る海原を泳いでいるんですよ。
「やばっ!息継ぎしなきゃ」って感じるくらいの波がスクリーンから迫ってきました。
なんだか第六感まで刺激されるような圧倒的な映像でした。
観賞でなくて、体験ですね、もうここまでくると。

そして、私はこの体験を是非劇場でしてもらいたいと思います。
家で見ても、10%くらいしか伝わらないでしょうから。

賛否両論だし、行くか迷ってるというそこのあなた!
映像だけ見に行くと割り切っても絶対に損はしませんよ!
むしろ、そっちの方が楽しめるまである。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 33

四文字屋 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

言・語・道・断!

レビュータイトルの語意は、
近代、誤用が定着してしまったネガティブな慣用句としてではなく、
この熟語本来の意味と捉えていただきたい。
すなわち、
「言葉に、ならない」

そこにあったのは、
圧倒的映像体験。
これは鑑賞ではなく、祝祭なのだ。
哲学ですらなく、爆発する情動なのだ。
いや違うな。
凄まじい映像美に包み込まれ抱かれる、生命と神秘への賛歌・・・

これじゃ駄目だ、何を言っても、正しく言葉には出来ない。

ぜひ、劇場で。
体験していただきたい。

そうとしか、
言えない。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 28

58.4 3 ファンタジーで大自然なアニメランキング3位
山賊の娘ローニャ(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (116)
494人が棚に入れました
物語の舞台は、中世ヨーロッパ風の世界に広がる雄大な森。 主人公の少女・ローニャは、その森の巨大な古城に暮らす山賊マッティスの一人娘として生まれます。父、母、そして山賊仲間たちの愛情を一身に受けながらすくすくと成長したローニャは、ある日、一人で森に出ることを許されます。
初めて足を踏み入れた森には、不可思議な生き物たちが棲んでいました。自分の力で、時には両親の助けを借りながら徐々に森で生きる術を学んでいくローニャ。
そして、ビルクという名の少年との運命的な出会い・・・
子どもたちの未知なるものへの憧れと成長の喜び、子の成長を願う親の愛情、親子の葛藤と和解・・・ 本作では、ローニャという一人の少女の成長をとおして、家族の物語を描きます。

声優・キャラクター
白石晴香、宇山玲加、関貴昭、野沢由香里、佐々木梅治、赤星昇一郎、西凜太朗、小川剛生、杉村憲司、島田岳洋、手塚祐介、姫野惠二、谷昌樹、土井美加、加藤沙織、遠藤ふき子
ネタバレ

正直モノ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

素晴らしいのだが、第15話の残酷シーンには驚かされた。

素晴らしいアニメだった。

これはバッシングではない。1点、残酷なシーンに驚かされた。
{netabare}15話で子供の「ビルク」が大人達からボコられ、全身あざだらけになり縛り上げられているシーン。
これには絶句した。「これを子供向けアニメでやっていいのか!?」と叫びそうになった。大人の視聴者でも残酷すぎて目を背けたのではないか?

「ヒロインの父が集団で敵のリーダーの子供をボコる」などとは…{/netabare}
その直前までは、ほのぼの山賊物語だったのに、なぜここだけリアル山賊物語になるのだ!?

欠点として気になったのはローニャのわざとらしい女言葉のみ。基本的に名作だと思う。3Dの動きも慣れると何でもなくなる。

宮崎吾朗については、「ゲド戦記」がつまらなくて見下していたのだが、この作品で彼への印象はかなり変わった!

投稿 : 2024/12/21
♥ : 2
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

宮崎吾郎さんは、本当はどんなアニメを作るのだろう?

[文量→中盛り・内容→酷評系]

【総括】
という興味だけでは、全26話ものアニメを完走するだけのモチベーションにはなりませんでした(汗)

内容的には、海外の童話のアニメ化ということで、子供向けだとは思います。とにかく退屈で、私は早々と離脱してしまいましたね。仮に、後半が面白いアニメだとしても、そこまでたどり着けないアニメは、やはり厳しい評価になってしまいます(汗)

《以下ネタバレ》

【視聴断念(レビュー)】
{netabare}
序盤を見た限りでは、家族愛が溢れるドタバタコメディー。

う~ん、なぜ、セルCGアニメにしたのだろうか? (手描きの達人)宮崎駿さんへの対抗意識か? 風景はジブリを感じさせるもので、80年代アニメのような作風なのだから、思いっきり手書き(セル画)でも良かった気もする。なんか、中途半端で残念な作品になってしまった。

CGにするならするで、もっと動きをつけるべきだと思う。CGが得意なのは360度をぐるりと見せるカメラアングルなどだが、少なくとも序盤を観た限り、うまく使えてない印象だった。

宮崎吾郎さんは、このアニメ制作を「武者修行」と言っている。好意的に解釈すれば、「CGのノウハウをジブリに活かしたい」ということなのだろう。宮崎駿さんも先日、初のCG作品(毛虫のボロ)に挑戦したし。

恣意的に解釈すれば、「ジブリの世界観を、CGでやることによる、ジブリ的手法(手描き)の否定」なのかな?とも考えてしまう。これを「父親殺し」と痛烈に表現している方もいた。

まあ、それはどちらか分からない(どちらでも良い)し、今後の吾郎さんの行動を見れば判断できるだろう。

とにかく、アニメとしてシンプルにつまらなかった。平和な世界を描くのは良いんだけど、序盤がまったりし過ぎていて、継続視聴の意思が湧かず、視聴断念。

しかし、「海外の原作を日本のアニメにする」のはジブリの得意技なんだけど、吾郎さんはどうなんだろう?

(これは吾郎さんだけの責任ではないが)思えば「ゲド戦記」は、33年間に渡る長期連載、長大な物語を、わずか120分足らずの映画に落とし込み、「内容が薄い」「背景が分からない」と批判された。

一方、「山賊の娘ローニャ」という1巻で完結している物語を、テレビアニメ26話に引き延ばし、「テンポが悪い」と批判される(原作は、海外ではかなり人気作のようですね)。確かに、逆の(ゲド戦記をテレビアニメでやった)方が良かった。このへんの、原作を選ぶセンスはどうなんだろう?

折角「初の」テレビアニメ、と冠がついて名を売るチャンスだったのにもったいたいな、と。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 23

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

宮崎吾朗監督の初テレビアニメ作品^^

この作品の原作はスウェーデンの児童文学作品との事ですが未読です。タイトルにも記載しましたが、宮崎吾朗監督初のテレビアニメ作品ということで注目していました。

この物語の主人公はローニャ・・・マッティス山賊の頭領であるマッティスの一人娘です。
今まで子供に恵まれなかったマッティス山賊にとってローニャの誕生はとても幸せな出来事・・・
小さい頃から皆んなに溺愛されて育てられてきました。
マッティス山賊の温かく家庭的な愛情に包まれながら、ローニャがハイハイからヨチヨチ歩き・・・そして元気に山を駆け回れるようになるまでの成長の軌跡がしっかり描かれています。
一方、マッティス山賊と同じ場所を縄張りにしているボルカ山賊とは昔からの対立関係にあったのですが、ある日、そのボルカ山賊が落雷で分断されたお城の片側に移り住んできたのです。
ローニャを自慢するマッティスでしたが、ボルカ山賊にもローニャと時を同じくして生まれたビルクという男の子がいたのです。
ローニャとビルクが出会い・・・物語が動いていきます。

ジブリの作風とヨーロッパ文学の独特な言い回し・・・これに抵抗が無ければ、MHKである事も相まって安心して完走できる作品だと思います。
でも安心し過ぎている面もあるので、視聴の優先順位は決して高くありませんでした。
正直冬アニメは視聴する作品が山ほどあったので、最後の数話は放送された週に見れず、後から纏めて視聴する・・・事もありました^^;
なるべく放送された週に見ることを心掛けていたのですが、冬は少しキツかったですね^^;

主人公のローニャ・・・小さい頃からマッティスを見て育ってきたので、気性の荒さは父親譲り・・・^^;
それでも性格が明るく素直なので、誰からも好かれるタイプです^^
そんなローニャなので、森でビルクと最初に出会った時の勇ましさといったら・・・モノに当り散らさない小さなマッティスを見ているようでした^^;
それでも、森での様々な出来事を通じてお互いの距離は徐々に近づいていくのですが、この辺りは是非本編をご覧頂ければ・・・と思います^^

ローニャ達が遊んでいる森には不思議が一杯です・・・^^
動植物に満ち溢れた森なのですが、灰色小人やずんぐり小人、或いは暗がりトロルの様な妖精がいたり、人間を見かけたら容赦無く襲いかかる女性の顔を持つ鳥女がいたり・・・
いかにも児童文学らしい設定でした。

なので、アニメ作品特有の萌えはありませんでいたが、ローニャのCVを担当された白石晴香さんの熱演が印象的でした。この作品の中でローニャはとても活き活きとしているのですが、それは多分に白石さんの功績によるものだと思います^^
気になってwikiで調べてみたら、声優としてだけではなく舞台でも活躍されているそうです。
まだ20歳と若い方なので、今後の活躍が楽しみですね^^
・・・と思ったら、この作品に出演されている声優さんは俳優・女優としての掛け持ちしている方が多かったみたいですね^^

2クール全26話の作品でした。
深夜アニメには無い安心感のある作品です。小さなお子さんに見せたらきっと喜ぶのではないでしょうか^^?
そして、宮崎吾朗監督の今後の動向が楽しみです^^

投稿 : 2024/12/21
♥ : 22
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