ファミリーでコメディなTVアニメ動画ランキング 5

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のファミリーでコメディな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月10日の時点で一番のファミリーでコメディなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

65.8 1 ファミリーでコメディなアニメランキング1位
アルカナ・ファミリア -La storia della Arcana Famiglia-(TVアニメ動画)

2012年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (704)
3987人が棚に入れました
地中海に浮かぶ小さな島「レガーロ島」を舞台に、特殊な力を持つ組織「アルカナ・ファミリア<神秘の家族>」のボスの娘・フェリチータ(主人公)を中心とした運命と絆を描く。フェリチータがアルカナ・ファミリアの一員となり3ヶ月が経ったある日、父のモンドは「アルカナ・デュエロの優勝者にボスの座を渡し、俺の娘のフェリチータと結婚してもらう」と宣言する。アルカナにまつわる真実を知るために、フェリチータはデュエロでの勝利を目指す。
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

最終回・・・あの謎は今?

<最終回(12話)の感想>

いよいよアルカナデュエロ開催の日がやってきた。
果たして、決着はつくのか・・・と期待に胸膨らませて観始めたw

{netabare}がしかし、うーん、、やっぱりそうなるか。 {/netabare}


強くなければ優しくなれない、優しくなければ・・というセリフ
どこかで聞き覚えが・・で、結局「成長」がテーマだったのかな。
{netabare}
しかし、いくつかの謎が解けてないままだよ~
眠りから目覚めない両親やホムンクルスはどうしたら良いのだ。 {/netabare}

まさか2期で? 2期があったとしても親ばかは健在なのだろうなぁ。

でもこの作品、あらためて音楽だけじっくり聴くと
なかなかOSTは良いのです。
声も豪華だったしね。 でもそれだけだったなぁ。。

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<10話までの感想>

アルカナ能力に秘められた共通点と、フェリチータの葛藤。
パーパの思惑やジョリーの企み。
それぞれが、さまざまに絡み合う中、たぶん今後はあるひとつの
真実に辿り着いて、決着をつけることになるのだろうなぁと。
けっこう先が読めてきた。

恋は一人では成立しない。
ファミリーとは、大切なものを守るためにある。
当たり前のようでいて大切なこの2つが印象に残った。
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<6~8話までの感想>

謎の多いジョリーをはじめ、メインの登場人物1人ずつにスポットをあて
それぞれのアルカナ能力に関してのことや、個々に抱える問題など
展開していっているが、まだ不透明な部分は多い。

しかしジョリー見ていると、話し方といい雰囲気といい
某ミュージシャンそっくりで、なかなか楽しい。
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原作は乙女ゲームということで、ヒロインのほかはほとんどが
男性キャストという逆ハーレムだけど、タロットを元にした
アルカナ能力でバトル展開があったりする。
でも、今のところバトルとはいえすごく平和的に見えるバトルw
女性向けに作られているからなんだろうか・・・?
個人的にはそういう性別による差異をつけるのって、
あまり好みじゃないのだけれど、エログロや血なまぐさいマフィアものに
しないほうが、この物語は良いだろうね。
だってそうしてしまうと、ギャグがあまりに冷え冷えしたものになりすぎるし
目的が別方向にいってしまいそうだしね。

今のところ、新しいボス&娘の結婚相手を決めるためのデュエロを目標に
物語が進んでいるのだろうけれど、結果は見え見えなので(笑)
まさかそれだけでは終わらないだろう、終わらないでくれと、内心期待しつつ
なにはともあれ、耳が一番喜んでいたりする作品。

アルカナに関しては、もう少しキャストの面々がその能力を発揮する
また別の機会に感想とともに書く予定。

ちなみに、これまで観た時点での印象としては、ヒロインより
いろんな個性あふれる男たちのほうが魅力的。
中でも個人的に好きなのは、ルカ(中村悠一)とバーチェ(杉田智和)かなぁ。
ルカの髪型って『氷菓』の折木くんそっくりで、しかも声まで同じ人だから
別のこと考え始めてつい集中できなくなったりするけどw 
ヒロインやバーチェ、デビトと幼馴染で執事というあのキャラは良い♪

それと、ルカの幼馴染であり、ラザニア好きの食いしん坊で、
陽気なメガネくん、バーチェのムードメーカー的なキャラと
ギャップ萌えの期待ができそうなアルカナ能力に、
彼のバトルシーンが今から楽しみだったり。
ああいう普段は不真面目でちゃらんぽらんそうな人が
いざとなるとめちゃ強くてカッコいい展開っていうのが好み。
あーそれって必殺仕事人の主水みたいだけど、おじさんは苦手なのw

欲を言えば、キャラデザとシナリオにもう少しだけクールさがあったほうが
大人っぽくて良いなあと思うのだけど、見慣れれば今のままでも嫌いじゃない。

とりあえず、3話までは何したいのかあんまり見えてこなくて
ダレるものの、5話以降で面白くなってきたからホッとしている。
ちなみに、5話でのヒロインの幼女時代が可愛すぎ!!

投稿 : 2024/11/09
♥ : 29
ネタバレ

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

面白いか、という話の前にまず“萌えるのか”、という話をせざるを得ないぜ・・・(´q`)

原作は乙女ゲー
少年マンガの要素を孕んだアツイ展開が売りの乙女ゲーらしいですが回りくどいこと言うなw
ようはリボーンじゃないかいw


でも単刀直入に言うと同じ乙女ゲー原作ですと代表的成功例の『薄桜鬼』はおろか、低評価が多い『緋色の欠片』の方がまだまだ面白かったですね;
まあお話を二の次、と考えても重要なのは数々のイケメンキャラがかっこよく描けているのか否か
或いは主人公たるフェリチータが可愛いのかどうなのか
っちゅー部分でそ


その辺この作品はからっきしダメダメでした┐(´`)┌
まずもうせっかくフェリチータに能登さんの声まで就けたのにも関わらず、衣装チェンジが回想と妄想の中だけってのが終わってるw
あとは2話だったかのドレスか
いくらスーツ萌えアニメだからって、スーツ姿だけ押されてもぉ・・・ギャップが必要やろ!そこは!
あれは手抜きと受け止めざるを得ない;


それに戦いの中に身を投じるキャラでありながら、フェリチータはイケメン達に守られてばっかなのはいただけない
大体がフェリチータ自身の目論見で戦いに巻き込まれているのにあれはないw
なのに最終回では意味不明に強いっておまw
これじゃただの破天荒娘やろ


イケメン達も同じ
お話の基本はノヴァとリベルタとフェリチータの三角関係、それと各々の過去と能力にまつわるトラウマの克服をめぐる成長劇
特に6話までがそーゆー展開
三角関係はまあ{netabare}(曖昧に終わることがなんとなく目に見えてましたけど){/netabare}w肝心なのはそれぞれトラウマとして深い傷を負ってる割には解決の仕方がかなりあっさりしてたところっすね
もっとドロドロの暗い話でよかったと思います
その方がイケメン達に感情移入でけたんや!


結果、面白かったのはルカ、デビト、パーチェのお笑い担当三人組(+ダンテのおっさん)にまつわる部分だけですw
真面目にw
声優評価とキャラ評価が甘いのはそのせい
特に個人的にはデビトさん、イチイチ面白いぞこんちくしょうw
たまにCパートで入る【懺悔の時間】が至高
あれだけが今回のアニメの功績と言えるw
でもたま~にしかないのよねぇ・・・それが残念ド畜生なのですよ


てか結局これってずっと内輪話でしたよねw
アルカナデュエロで勝てばお嬢様と結婚、っていう何気に重たい問題提起をしといて、アルカナファミリアっていう組織の内部分裂がちょっとづつ起こっていく・・・
でもこれがまずヌルイんよ!w
イタリアンマフィア(劇中ではあくまで自警団ですけどw)をモチーフに持ってくるのなら、もっと抗争劇ってかアウトレイジな話でええやんけw
しかも肝心のアルカナデュエロを最終回まで引っ張っておいて、バトル描写がテキトー
まさに茶番


バンクばっかりですよwどーゆーこと?w
ああ、このアニメ、、、作画がイイのは11話のフェリチータが溺れるところだけっすw
(なんであそこだけ作画いいのかw)
それ以前に事実上J.C作画陣よりもワンパック作画陣の方が仕事してましたし?


それとノヴァとリベルタのラストバトルでのつばぜり合い、最後に出した光ってあれなんや?www
君達のアルカナ能力ってそんなんちゃうやろw
なんかもうメチャクチャ\(^O^)/


っていうかその辺はもう目を瞑ります!
イチバン納得いかないのは【三角関係にさらに水を差す存在たるエルモ君(ホムンクルス)の扱いを放り投げやがったことですよw】
あの子フェリチータにときめいてたでしょ!?w
実は隠し攻略可能キャラってオチじゃないの?
もう少し絡ませようよ!お話にさぁ!
ダメだこのアニメ・・・早くナントカしないと・・・;


いやはや;
しかしまあ、ハラダチャンが歌うOPテーマだけはホント素晴らしかったと思いますわ
あれは夏期アニメで最高の曲
でもハラダチャン本編には一切出て無いってェ・・・

投稿 : 2024/11/09
♥ : 19
ネタバレ

★mana★ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ふりだしに戻ったので、もう一周してみたけれど、やっぱりふりだしにも・ど・る♡

乙女ゲーム×少年漫画をコンセプトにしてる作品。
逆ハーレムが乙女ゲームの部分で、アクション・ファンタジー部分が少年漫画?
いや、しかし完全女子向けな事は違いないから
無理矢理そんなコンセプトはいらないと思う!

レガーロ島を舞台にアルカナファミリアという自警組織が
トップの座(パーパ)をかけアルカナデュエロに向け一人づつが成長してく物語。
アルカナという事で、キャラ一人一人タロットの大アルカナと契約していて、
それぞれ特殊な力を有しています!

主なメンバーをmanaランキングと共に紹介しよう(・∀・)ニヤニヤ

1位・リベルタ【愚者】福山潤じゅんヤンチャボイス♪
照れた顔が可愛過ぎて悶絶♡スーツの着こなしが一番好き!
2位・デビト【隠者】吉野裕行癖ありボイス♪
シニョリーナとシエスタするのが好き!
髪下ろすと最強にかっこいい♡右目には秘密が・・
3位・ルカ【節制】中村悠一甘えちゃんボイス♪
スティングマータが舌にあるのがセクシー過ぎる♡
お嬢様大好きっ子!シルクハットが素敵!
4位・ジョーリィ【月】遊佐浩二もっと大きな声で話してボイス♪
デビト・ルカ・パーチェに毒づきながらたまに突っ込むのがまじウケるw
きっと悪い人じゃない!何だかとても大人の色気を感じる♡
5位・ノヴァ【死神】代永翼大人びたボイス♪
ノヴァの幼少期かわえすぎ♡クールぶってるけど、フェルの事想ってて素敵!
ジャッポーネ大好き、峰打ち得意!
6位・パーチェ【力】杉田智和食いしんボイス♪w
どんだけ食うの!でも、仲間想いだよねぇ♫眼鏡が黒縁なら尚ナイスだったのに…
7位・ダンテ【皇帝】小杉十郎太ベテランボイス♪
おっさんには興味はない( ー`дー´)キリッ
全力で親父ギャグばっかりじゃないかwそもそも、何で攻略キャラなんだ?w
☆特別枠☆フェリチータ【恋人達/運命の輪】能登麻美子お嬢様ピッタリボイス♪
絶対領域の持ち主、全部が可愛過ぎる!しかし、実は強い信念の持主なのだ!!

観終えた感想として、内容が広く浅過ぎて気になる事を中途半端で終わらせ過ぎ(´-ω-`)
例えば{netabare}ノヴァの親だったり(最終回の発言的に目は覚ましたっぽいけど)デビトの目の謎だったり、パーチェの母親だったり…) {/netabare}
そして、いきなりの最終回!
確かに最終回はアルカナデュエロで終わるのは分かってたけど、
色々作りが雑じゃない?私的にはもっとキャラの過去とかを掘り下げても面白かったんじゃないかと思う・・

残りの全ては秀逸!
作画はブレずにキレイだったし、音楽も良かった♫

特に恋愛要素を押していなかったから、
逆ハーレムのようで、逆ハーレムでもない作品だったかな?・・

投稿 : 2024/11/09
♥ : 15

75.3 2 ファミリーでコメディなアニメランキング2位
金色のガッシュベル!!(TVアニメ動画)

2003年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (540)
3392人が棚に入れました
高嶺清麿は、普通の中学校に通う、見た目は普通の中学生。だが、MIT(マサチューセッツ工科大学)の論文さえもたやすく理解してしまう頭脳の持ち主である。そんな彼はクラスにも馴染めず、不登校を繰り返し、鬱屈した日々を送っていた。
ある日、清麿の家に謎の少年ガッシュ・ベルが現れる。彼は清麿の父親から「息子の友達になってくれ」と頼まれ、はるばるイギリスからやってきた元気な男の子。退屈な日々は終わりを告げ、ガッシュとの騒々しい毎日の幕が開く。やがて清麿とガッシュの前に次々と敵が現れ、一つの事実が明らかになってくる。実はガッシュは千年に一度行われる魔界の王を決める戦いに参加させられた、100人の魔物の子の一人だったのである。
次々と襲ってくる魔物たちとの戦いの中で、『やさしい王様』になるという志を抱くガッシュ。然し彼らの前にはさらに強力な魔物が…。

声優・キャラクター
櫻井孝宏、大谷育江、秋谷智子、前田愛、釘宮理恵、折笠富美子、小嶋一成、高橋広樹、菊池正美、こおろぎさとみ、置鮎龍太郎、山崎和佳奈、山田きのこ、桑島法子

ジェロニモ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

熱血好きが自信を持ってオススメする萌えならぬ燃えアニメ

原作は週刊少年サンデーで連載されて、2度の映画化も行われた人気作です!

一般的にも人気のある作品だと思います。


ジャンルは王道バトルもので、100年に1度、魔界の子供100人が人間界に送られて魔界の王様を決める為の戦いをする物語です。

王道ものでは1番熱くて感動できる作品だと自負しています。


あとギャグのセンスもピカいちです。

ほんとにほんとにオススメなんですけど、アニメだとやっぱし長いと思うんです。

しかも物語後半でいきなりガッシュの声優が変わったりして違和感が尋常じゃないです。


しかも終わり方もよくわかんないんですよね…

やっぱこの作品は漫画で読んだ本がいいのかも知れませんね。

終わり方がよく出来すぎていて感動が止まらなかったです。
今でも思い出しただけで涙腺が緩んじゃいます…

投稿 : 2024/11/09
♥ : 15

シェリー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

まっすぐな意志と強き思いはやさしさから生まれる

電撃を吐く子どもと分厚い赤い本でおなじみの『金色のガッシュ!!』
すっごい好きです。なのでその良さについてだらだらと書いていきたいと思います。

天才が故に孤独を強いられてしまった中学二年生の高峰清麿。
そんな息子の状況を見たイギリスの大学教授である父から送られてきたのがガッシュだった。
バカみたいに正直でまっすぐなガッシュが清麿の卑屈になり深く埋まってしまった優しさを
泥まみれになりながらも心の中から掘り出す、友情を力強く語る情熱的な一話から始まり
多くの悲しみと苦しみと悪に立ち向かう小さな戦士たちの物語です。

100人の魔物の子どもの中から魔界の王を決める戦いに参加しながらお話は進んでいきます。
自分が許せない物事に関してはとことん前へ前へと突き進むガッシュやその仲間たちはかっこいいです。
でもまだまだ子どもな彼らにとってはキツイこともたくさんあるし、たくさん泣いてしまいます。
この作品の良いところはその涙を流しつつも、さらにはそれをもバネとし恐いものへ立ち向かっていく姿にあります。
グッときてしまうこともしばしば。
魔物は自分の本を燃やされてしまうと魔界へ帰ってしまうのですが、
そのパートナーとの別れも感動的だから涙腺の緩い僕は忙しかったですw

アニメは原作と違うところはすべて飛ばして観たのでそっちの方はわかりませんが
好きなキャラはガッシュ、ティオ、コルル、ダニー、レイラ、バリー、ロデュウ、ウォンレイ、フォルゴレです。

ガッシュ、ティオはもちろん好きです。
コルルに物語の中で非常に重要な役目を持たせたのはすごく良かったです。
彼女の思いがガッシュの意志となりちゃんと生き続け、振り返る度に不憫な目にあった彼女を思い出す構成は素晴らしいです。
ダニーはいいですね!ホント好きです。別れ際のじじいもキザだねえ!かっこいい!
レイラは単に可愛かったのもありますが、恐怖の中でも信念を突き通そうというその姿に感動しました。
バリー、ロデュウはあの別れのシーンにグッときてしまいました。いや、ホントはグッとどころかムチャクチャ泣きましたがw
バリーの読者への裏切りとも呼べる自己犠牲の行為とグスタフとの別れはとても涙を我慢できませんでた。
敵ながらロデュウも◎。強引にチータを引きずり回していたかと思えばすごく彼女のことを考え、励ます彼のギャップにやられました。
彼はやっと最後に自分を取り戻せましたね。よかった、よかった。
ビジュアルが一番かっこいいウォンレイとリイェンの関係は出番こそ少なかったけれどなかなか泣かせてくれました。
フォルゴレの病院コンサートは良かったです。あの背中は忘れられない。


今作の主人公は「こども」でした。
彼らは数多の作品で愚直なまでのまっすぐさと純真な心で、
成長するにつれて社会やルールに縛られ大事なものが見えなくなってしまった
「こども」ではない人々の心を洗い流し、今一度大事なものはなにか問いかけてくれています。
また、大きなところではピーターパンは幻想の国で永遠に生き続け、星の王子さまは希望を残し夭折しました。
そうやって彼らが社会の外れで存在することはわれわれにとって救いにも似た思いを馳せる場所であると思います。
杜にあるほこらのように、深海に生きる生物のように、地の底を這う地底人のように、
また『ハチクロ』の観覧車のように、腐海のように、ラピュタのように、はたまた全知全能の神のように。
それはどこにもないようで、われわれのすぐそばにあるとても尊いものです。

この作品はいつ観ても笑えますし、微弱ながらも励まされます。
アニメだと大谷育江さんのガッシュの声が聞けるのでなおのことです。
あの声は普段は王様口調と相まってすごくかわいいし、シリアスな部分でもとっても映える声です。

とっても好きな作品です。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 9

Hawaii さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

何気に良かった

設定とか秀逸でした。
ありがちなバトルアニメだったけど楽しかったです。
泣ける部分もあったし少年向けアニメとしては
良作だと思います。キャラも独特でみんな好きです。
王道感があっておすすめできますね。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 7

70.7 3 ファミリーでコメディなアニメランキング3位
スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (346)
1314人が棚に入れました
ごく普通のOL・相沢梓は働き過ぎが原因で過労死し、不老不死の魔女アズサとして異世界に転生した。前世での反省から、辺境の高原でのんびりスローライフを始めた彼女。スライムを倒して小銭を稼ぎ、魔女らしく薬を作って麓の村のお世話をする。あとはとくに何もしない。そんな暮らしを続けるうち彼女は「高原の魔女さま」と親しまれるようになっていた――。ところが300年後。スライムを倒し続けた経験値で、いつの間にやらレベル99=世界最強となってしまっていたアズサ。その噂は広まり、腕に自信のある冒険者はもちろん、決闘を挑んでくるドラゴン娘や、アズサを母と呼ぶ謎のモンスター娘まで押し掛けて来るようになってしまい――!?

声優・キャラクター
悠木碧、本渡楓、千本木彩花、田中美海、原田彩楓、沼倉愛美、和氣あず未、杉山里穂、田村ゆかり

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

昭和のホームドラマもしくはシリアスなしのUQ HOLDER(ただし男はいません)

イメージされるのは『寺内貫太郎一家』とかそういう奴?
(↑古すぎてメインのあにこれ会員は誰も知らない(笑)。)

高原の魔女アズサのファミリーと、その友人・知人によるホームコメディー的なストーリーです。

設定やキャラの把握に冒頭2~3話使った後は、ひたすら「あってもなくてもいいような話」をダラダラと連ねていくスタイル。もちろん基本的に各話完結で前後編は1回だけでしたか? 伏線とかも難しく考える要素がありません。

シリーズ通じてのちゃんとしたストーリーみたいなのは特にないんですが、単話でのメリハリという点では高得点を付けて良い作品だと思います。毎回ぼーっと観てて、めっちゃ笑って、いつの間にか終わる(笑)。

以前の回のゲストキャラが再度出てくることもありますが、そのキャラが出てくる回を見損ねていたからといって特にストーリーがわからなくなるといったようなこともない平坦な異世界日常系アニメとなっています。

メインキャラは不老不死もしくは長寿というのも、本作の特徴になっていますね。見かけ通りの年齢ではないキャラばっかり。


アズサは無敵だけど身の回りの平穏維持にしかその能力を発揮することはなく、たぶんファミリーの財力もおよそ個人レベルではあるはずもなく、地元の伝統的なはずのお祭りよりもアズサは長生きしているといった、ある意味アホに徹したようなお話ですけど原作者の森田季節先生は京大卒でいらっしゃるらしいですよ。

近所のおっちゃんのちょっと盛った小話レベルでも、頭のええ人の手にかかるとめっちゃおもろいんですわ…。

しかもたぶんアニメ制作スタッフも、そういう話とキッチリ割り切って真面目にコメディ作品として作ってるんでしょうね。


余談: このアニメには「エフェクトボイス: 中村 桜」という謎のキャスティングがあります。特にコミカルな描写においてSE(効果音)を声優が演じる場面があるのですが、これが実に良い仕事をしているんですね!

ある意味、このアニメのストロングポイントといえるかもしれません。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 35

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

異世界転生主人公最強系アットホームコメディ?

現先未読。最終話まで視聴。

初めに言っておきます。
こういう、頭を空っぽにして気楽に見れるコメディ、最近大好物なんですよね。
という訳で、とりあえずお気に入りの棚行きなんですけど、万人にお勧めかというと???

好みは分かれちゃうだろうけど、最強魔女のスローライフ。
私は大好物です(笑)。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 28

遊微々 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ドラゴン倒して数ヶ月、知らないうちに好感度MAXになってました

テンプレ異世界転生系作品。
過労死した元現代人がチート能力携えて異世界転生、近所のスライムとりあえずシバく生活してたら俺TUEEE状態になり、寄ってくるハプニング解決してたらハーレム形成してましたー、という通常であれば反吐しか出ないようなあらすじなんですが、女性主人公でこれをやっているというのが今作の妙。
他の主要キャラも軒並み女性ばかりで、早い話が異世界転生モノの皮を被ったきらら系。・・・要は可愛い女の子にひたすら萌えとけばいい脳死で見れる作品ということですね!!!

ということで、最早百合豚まで堕ちた私にとってはほぼご馳走みたいなアニメでした。ストーリーなんざあってないようなもの、キャラクター可愛いしとけばよいのです。ライカ可愛いよライカ。

まあ一応家族の在り方だったり生き方との向き合い方だったりと人生訓のようなテーマがないわけではないですが、そんなこと考える時間あるならファルファとシャルシャを愛でておけ。
もうハーレムしたい異世界転生系は全部この方向にしようぜ!!

中村桜さんが担当しているSE聞いて「うろZERO」が真っ先に思いつく私は多分変人。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 27

68.2 4 ファミリーでコメディなアニメランキング4位
組長娘と世話係(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (203)
616人が棚に入れました
面倒なことは暴力で解決し、裏社会で“桜樹組の悪魔”と呼ばれていた霧島透。 ある日突然、桜樹組の組長から呼び出された霧島は、一人娘・八重花の世話係に任命されーーー!? 若頭と組長の一人娘のハートフルコメディ―― 二人の新しい日常が始まる!  
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

霧島、鬼畜やめるってよ

【感想】
娘ちゃんを囲んでヤクザの皆さんがちょっと優しくなるのがみていてほっこりします
普通にいい話で雰囲気もいいし、娘ちゃん可愛いし霧島さんカッコいいし、とても好きな作品です!

これがヤクザの話じゃなければたぶん絶賛していたと思います!

なんでかっていうと、こんなのはヤクザじゃないからです

霧島さんの所属する桜樹組はヤクザ感がまったくなくて、ヤクザなのに甘すぎるし人が良すぎでヤクザを美化しすぎなのが気になる
この作品を見てヤクザって実は優しいんだって誤解する人が出てこないか心配です
もちろんヤクザも子どもに優しかったり、組の仲間思いな人もいると思うけど、この組の人たちはヤクザには見えないです
でもリアルなヤクザにしてしまうとだいぶ雰囲気の違う作品になってほのぼのした気持ちにはならなさそうだから仕方ないのかな?

ヤクザの話を濃密にやってるのにかわいい娘ちゃんが出てきたら雰囲気台無しだし、ほのぼのした娘ちゃん中心の話にガチなヤクザが入ってきたら事件になっちゃうので
この二つを同時に扱うのは難しいんだと思います

でもリアリティなんて気にせず、やえかちゃんに優しくする皆さんをみてほっこりするのがいいとおもいます

{netabare}
霧島が世話係になって優しくなっていくのはいいけど、2話くらいでもう仲良くなっていて
最初からお世話がうまくいきすぎなのと、気持ちの変化が速すぎるのが欠点かな
その辺の理由はそのうちわかりますが、もう少し段階を踏んで徐々に板についてくる感じだと面白いと思いました

現実のヤクザと比べるといろいろおかしいけど、穏やかな気持ちで視聴できるいい作品です
{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 24

よこちゃん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

まったりしすぎてる

反社の暴力団をハートフルに描いた作品(^^;
まぁアニメですからそこは気にしませんでしたが。
まったり特に大事件もそんなに起こらない日常系。かなりスローペースな気がしました。途中で断念する人多いのではと思いましたが、どうなんでしょうか?

組長の娘八重花を若頭の霧島がお世話していく内に、悪魔と呼ばれ恐れられる霧島の心境が少しづつ変化していきます。対して小学生の八重花も不憫な境遇ですが、乏しい感情を霧島と一緒にいることで取り戻していきます。スローペースと言いましたが、非常に丁寧に描かれてるとも言えますね。その分終盤はもう少し盛り上がるような展開があっても良かったかもです。

暴力シーンはありますが、大した事ないんで苦手な人もいけると思います。霧島が何故他の組にそんなことをしてたのかが分かりませんでした。組長の指示なんでしょうか?その割に組長のええ人風なんですが。敵?と思えるキャラの目的が謎のままですが、2期は難しいような気がします。

キャラ絵は良いかと思います。八重花やその友達も小学生らしく可愛らしいし、ヤクザ達がイケメンばかりです。女性キャラは少ないですが美人です。

日常系の好きな人にはお勧めですが、ターゲット層は大人の女性向け、あるいはロリ好き向け。で絞られると思います。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 13

Witch さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

【失敗作の典型例-2】初期設定だけで練り込み不足 →ファンタジー世界のヤクザ達

【レビューNo.34】(初回登録:2023/2/22)
コミック原作の2022年作品。全12話。
交流のあるレビュアーさんが本作に触れておられ私も同じことを感じていたので、そういえばこれ
も「失敗作シリーズ」のネタに使えそうかなっと。

(ストーリー)
桜樹組の若頭である霧島透は、「桜樹組の悪魔」と恐れられ何でも暴力で片づけてしまう粗暴な男。
この事態を見かねた組長は、一人娘である八重花の「世話係」に霧島を任命したのだった。

(評 価)
・ハートフルコメディとしては悪くない
 初めにフォローしておくと失敗作というにはちょっとかわいそうかなっと。小学生八重花と霧島の
 交流をはじめ、キャラ描写はしっかりしていてハートフルコメディとしては悪くないです。
 ただこの手の物語としてはありきたりな内容で、それだけに「ヤクザ」というパワーワードに期待
 したいところですが・・・

・「ヤクザ」という肩書が欲しかっただけ
 ただ作品を観ると「ヤクザ」→粗暴な人間の代名詞という「肩書」が欲しかっただけで、ストーリー
 に「ヤクザである必要性」をあまり練り込んでおらず、初期設定だけの出オチ感は否めないですね。
 そのため全体像もなんかアットホームな雰囲気で組員も皆優しく、ヤクザ社会の緊張感がまるでない
 一種のファンタジー世界を見せられてる気分です。リアルなヤクザを追求しろといいませんが、ここ
 まで歪だともうヤクザじゃなくてもいいよねって。
 結局のところ本作は八重花や霧島の「個人の資質頼み」って感じで、「ヤクザ設定」はそれに説得力
 を持たせる「補完材料」って感じなので、そりゃ設定を活かした独自展開は期待できないよねっと。
 そもそも息抜きのような形で描いた「ヤクザの若頭と組長の娘」のイラストが反響を呼び、次はそれ
 を4コマ漫画化してみたのがスタートらしいので、ヤクザ世界の練り込み等を求めるのは酷なのかも。

・そもそもアニメで見せる意義があったのか
 特に作画やアニメ演出に見どころがあるわけでもなく、ハートフルな日常ストーリーが進んでいく感
 じなので、(子役の熱演や霧島の演技の振り幅等)むしろ実写の方が面白く作れたようにも思えますね。
 強いていうなら「八重花のロリ萌えキャラ」はアニメの方か映えるのかって位?

上述のようにキャラ描写はよくストーリーも悪くないので、ヤクザに拘らなければハートフルコメディ
として楽しめる作品だと思います。
ただ「組長の一人娘」×「若頭」という大きな看板をブチ上げたなら、「『ヤクザ設定』だからこそ、
この作品は面白い」というエッジを描いて欲しかったなっと。
(今期の某作品もですが、結局ストーリーに活かせないのなら、ファッション感覚で「ヤクザ」やら
「殺し屋」設定するんじゃねーよと・・・)

最近では「暴対法」による極道自体の弱体化をはじめ、半グレ集団や海外マフィアの台頭等ヤクザも
斜陽の一途を辿っているようで、「そんな弱体化したヤクザ世界を風刺した社会派アニメ」ってこと
なら大いに評価したいところですがw

(2023/2/26追記)
「ヤクザ世界の練り込み不足」という点について補足しておくと
・八重花の母が病院で昏睡状態 →抗争に巻き込まれた?! →単なる交通事故
・八重花が誘拐される →単に(昔の)霧島への私怨から
 (組長娘に手を出す重大さを考慮していない無計画さにゲンナリ)
・組長娘八重花への影響 →学校の誰も知らない模様(こんなんアリなの?!)
 (八重花に友達がいない →単に八重香の引っ込み思案な性格による →同様な子と友達に
  「こういう家だから誕生日会に友達が呼べない」くだりあり →もともと友達がいなかった?
  それに仲良くなった友達たちは結構家に出入りしだしたんですが・・・
  霧島もPTAで若奥様にイケメンで色目を使われる始末(ギャグ展開のつもり?))
って感じで、結局昔の霧島以外悪者したくない(特に組長)というのが如実に表れていて、普段はヤクザ
設定はなかったかのようにハートフルなストーリーを展開しておいて、そのくせネタに困ると急にヤク
ザらしいことを始めたりと、なんかダブルスタンダードが鼻につくって感じで、「それはズルいよね」
ってのが個人的には拭えないんですよね。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 11

72.3 5 ファミリーでコメディなアニメランキング5位
逃げ上手の若君(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (172)
553人が棚に入れました
時は西暦1333年、武士による日本統治の礎を築いた鎌倉幕府は、信頼していた幕臣・足利高氏の謀反によって滅亡する。 全てを失い、絶望の淵へと叩き落とされた幕府の正統後継者・北条時行は、神を名乗る神官・諏訪頼重の手引きで燃え落ちる鎌倉を脱出するのだった…。 逃げ落ちてたどり着いた諏訪の地で、信頼できる仲間と出会い、鎌倉奪還の力を蓄えていく時行。時代が移ろう大きなうねりを、「戦って」「死ぬ」武士の生き様とは反対に「逃げて」「生きる」ことで乗り越えていく。 英雄ひしめく乱世で繰り広げられる、時行の天下を取り戻す鬼ごっこの行方は―――。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

イケメンの足利尊氏がCloverWorksでアニメ化!!!(※但しサイコパスなラスボス役w)

長年、北条氏が執権を牛耳ってきた鎌倉幕府。
その鎌倉幕府を裏切り滅亡に追いやった足利尊氏。
彼への復讐心を抱き、後に {netabare} 中先代の乱{/netabare} を引き起こす 北条時行が“逃げる”ことで志を果たそうとする。
松井 優征氏による週刊少年ジャンプ連載コミック(3巻まで購読中)の連続アニメ化作品。


【物語 4.0点】
私は時代劇観る際も相当に捻くれておりまして。
武士道を称えるシナリオよりも、
武士道を懐疑する、何なら滑稽だと笑い飛ばすお話の方を私は評価してしまいます。

この観点から、本作の逃げて勝つというコンセプトは変化球でしたが。
武士として栄誉ある死を選ぶより、生き長らえることを第一に考える。
“逃若党”の在り方は、私にとっては全然アリ。

来る宿敵・足利尊氏との決戦に向けて、
時行たちが、クセ強なモンスターと化した異様な鎌倉武士と対峙して、
急ピッチで成長して、これまた異様な逃げ上手モンスターへと覚醒していく展開は、
史実寄りの大河ドラマを観てきた私には、灰汁が強くて、やっぱり馴染みませんがw

第10話で、南北朝~室町時代初頭を、人と不思議が共存していた最後の時代、
祈りによる奇跡は公文書にも記された現実的な公共事業と位置付け。
諏訪頼重に時行の将来を予言する異能を持たせて、
予言を軸に時行育成プランを進行したり。

和風ファンタジー要素については、現代の常識からは思いも寄らない歴史を生み出す設定・世界観として、
私はむしろワクワクして、今後の超展開を楽しみにしています。
人が見えない領域にこそ神は宿る。
増え過ぎた人が現実しか見なくなったら、不可思議は無くなるという解釈、私は結構好きです。

懸念点は、1期では2年足らずの経過に留まった、歴史イベントの消化の遅さ。
2期制作も決定しましたが、時行の生涯を描き切るとなると、
一体何クール必要なのか気が遠くなりますw


【作画 4.5点】
アニメーション制作・CloverWorks

子供向けのギャグで盛り上がっていたかと思いきや、
部位欠損など凄惨な戦の描写が、血飛沫と共にぶち撒けられる、
極端なバランスが目立つ原作。

グロ表現どこまで踏み込むかが個人的に焦点でしたが、
同スタジオは容赦なく描き込んでくれました。

そんな中でも時行の逃げて勝つ描写には一際、魂がこもっていました。
正直、逃げ回るばかりの展開で、面白いバトル映像が出来るのかと、
私は訝しんでいましたが杞憂でした。
追っても追っても捉えられない若君に追い詰められる鎌倉武士の恐怖。
狂気のラスボス足利尊氏とも渡り合える、逃げ一手のポテンシャル(サイコパス)も存分に伝わって来ました。

尚、逃げ勝つことに興奮を覚える時行少年の紅潮した表情などを見て、
海外視聴者の中にはショタ属性に目覚める方もいた模様w
実は、男色等のエロ方面でも、性的コンテンツ認定寸前の、
スレスレのラインを狙っていたと戦慄しますw


個人的には、ちょっと古風な幅広の明朝体で打ち出されたタイトルロゴ、テロップも、
往年の足利尊氏主役の大河ドラマ『太平記』の映像も想起させられ、懐かしかったです。
と言うより、テロップを僅かに揺らす辺り、当時の字幕スーパーの性能限界の再現とか絶対に狙っているでしょうw

鎌倉幕府を裏切る覚悟を決めた尊氏なんかも、NHK大河ドラマ『太平記』で尊氏役を務めた真田 広之さんの姿に寄せて来たりと、
結構オマージュ要素があって嬉しかったです。
もっとも、本作では尊氏謀反の直後、{netabare} 幕府方が細切れにされる{/netabare} ので、性格の違いを思い知らされますがw


【キャラ 4.0点】
ついに現代アニメで躍動したサイコパスなラスボス・足利尊氏。
1期から暗殺にきた{netabare} 護良親王{/netabare} の手下共を、南斗水鳥拳でも体得しているのでは?
って位のチート能力を見せ付け蹂躙するなど絶好調w
人間照準器だの、探知機だの、“征蟻党”だの、イカれた輩しかいない武士の頂に立つのは尊氏しかいませんw

視聴者の中には、尊氏の能力を見て、んなアホなwとドン引きした方もいるとは思いますが。
足利尊氏のピンチ脱出能力と人心掌握術については、合理的な説明に研究者も難儀。
もういっそ漫画的な異能を持ってましたと開き直って楽になりたいと、
私もこれまで歴史関連本読みながら何度も思っていたので、
本作の尊氏像は、ラスボスにするならこんなもんだよなと妙に納得していますw

戦後、反動で足利尊氏を英雄視する中で、割りを食って来たのが弟の足利直義であり、重臣の高師直であり。
後の室町幕府についても、将軍・尊氏は権威だけのお飾りで、実務を担当した直義が実質的な采配を振るっていたという政権像が定説となる中。
歴史関連本でも、大河ドラマでも、例えば(※核心的ネタバレ){netabare} 鎌倉獄中の護良親王暗殺{/netabare} など汚れ仕事は当然、直義が自分で決断してやった悪事だよねという流れが出来ていまして。

これは直義もちょっと不憫だなと私は思っていたので、
本シリーズでは、実直そうな直義に代わって、
戦前、戦中以来、久々に悪の尊氏自らが手を汚しまくる展開を期待したいです。


時行の郎党となる架空の“逃若党”の少年少女キャラたち。
私がジョーカーとして面白いなと思ったのが忍び担当の風間玄蕃(げんば)の、
誰にでも化けられる変装能力。

とかく時行の行く末については、(※核心的ネタバレ){netabare} どうせ史実では負けると悲観する声を耳にしますが、
玄蕃の特技があれば、最悪、史実で処刑された時行は影武者でしたというウルトラCも可能。

個人的には、史実に反して生き残った時行が、足利直冬や直義と組んで、
或いはウルトラEで時行が同年代の直冬に成り代わって、
観応の擾乱で足利尊氏を発狂させる超展開とかも期待したいです。

ただ、そこまで描いたら南北朝時代の主要イベをほぼ制覇する超大作となり、
コミック50巻突破しちゃいそうですがw{/netabare}


【声優 4.5点】
主演・北条時行役の結川 あさきさん。
先だって初主演となった、同じCloverWorks制作のアニメ映画版『トラペジウム』でアイドルの狂気を怪演し、片鱗を示した結川さん。
本作でも純朴な逃げの中に秘められた狂気を好演。
この濁声のホープは、今後も同スタジオ制作アニメの切り札として多用されるのかもしれません。

そんな結川さんと競演(狂宴)したのが風間玄蕃役の悠木 碧さん。
新旧濁声の使い手によるマッチアップで、私の耳は幸せでした。
ただ、宴の席での乱心演技は流石にやり過ぎだとは思いましたw

吹雪役の戸谷 菊之助さんも奥行きを感じる落ち着いた演技で、
TVアニメ版『チェンソーマン』主役抜擢のサプライズ以来、順調な成長を見せてくれました。
結川さんといい、戸谷さんといい、いきなり主演を射止める新人声優さんには相応の才能があるんだなと。

吹雪に関しては、私はネタバレを喰らってまして。
今後、中々のウルトラCを決める難しい役になると思われますが、
この声優さんならこなすと期待しています。


情報公開がもったいぶられていたラスボス足利尊氏役には小西 克幸さんが就任。
私にとって長らく尊氏と言えば真田 広之さんでしたが、
今後は柔和の中のサイコパスを好表現する小西ボイスにアップデートして行こうかなと思っていますw


【音楽 4.0点】
OP主題歌はDISH//「プランA」
和風なアレンジこそ施されてはいますが、内容はちょっとハメ外し過ぎなダンス・ロック。

ED主題歌はぼっちぼろまる「鎌倉STYLE」
こちらに至っては、もはやHIPHOPスタイル。
EDアニメも現代にワープしてますし。

最初、流石に奇をてらい過ぎでしょ?と引いていた私ですが、
今ではスッカリ馴染んで、お気に入りに。慣れって恐ろしいです。

ぼっちぼろまるは、この夏、『マケイン』OPでも存在感を放っていましたね。
同クールで、魂がこもったアニメ化作品主題歌を2つも射止めるとは、引きが強いな~と感心します。


劇伴担当はGEMBI、立山 秋航氏。
GEMBIは和楽器も含めた世界各国の民族音楽、クラシック等からミュージシャンが集結したグローバルなバンド。
必然、本作BGMもジャンルを横断するフリーダムな、エンタメ重視の構成に。

近年、電子サウンドもアレンジしたアニメ版『平家物語』や、
田楽ロックンロールなアニメ映画『犬王』などを喰らい、
今年の大河ドラマでは、政治劇を煽るパイプオルガンも浴びたりしている私にとっては、
和風じゃない時代劇サウンドくらいヘッチャラなのですが。

そろそろ和楽器を全面に押し出した王道時代劇サウンドも恋しくなる頃なので、
カウンターで和風全開なサントラ仕掛けて来る作品も待ってます。



以下、放送前、尊氏アニメ化への期待に居ても立っても居られず書き連ねた勇み足長文。
長くなるので折りたたみw

{netabare}
私がハンドルネームに入れる程度には溺愛している武将・足利尊氏。
どこがそんなに好きなのか?ひと言で表すと意味不明な所に人間味を見出しているからでありましてw

鎌倉幕府から後醍醐帝、北朝、自ら開いた室町幕府などと、
勝馬に乗って、人生楽勝ムードであるはずなのに、
何故かいつも優柔不断としか思えない無為無策で窮地に陥り、
出家して全てを弟たちに丸投げしてみたりと、
周囲と天下を混沌に巻き込む。
それでいて、最後、窮地から反転攻勢に打って出る際は、多くの者や時代の流れを味方にしつつ切り抜けてしまう。

およそ行動原理に一貫性、合理性が見い出せない尊氏の言動は、
数多の研究者、作家を難儀させてきました。
挙げ句、足利家って躁鬱の家系なんじゃね?と大真面目に研究者から匙を投げかけられる始末w

最近も尊氏を題材にした時代小説『極楽征夷大将軍』が帯にて、
“やる気なし、使命感なし、執着なし
なぜこんな人間が天下を獲れてしまったのか?”
と銘打ち直木賞を奪取したりと、どいつもこいつも尊氏のことを好き勝手言ってくれやがるのでありますw
(余談ですが、この小説面白かったです。これで南北朝時代二度目の大河ドラマ作って欲しいくらいです。
但し、その場合、主人公は尊氏ではなく、彼に振り回される弟・直義と重臣・高師直が主役の青春群像劇になるでしょうが)


尊氏という難題をどう解釈するのか?
本作の尊氏は一見すると柔和な風貌をまといながらも、
望まぬカリスマ性を持ってしまって、
僕を誰か止めてくれといった感じで狂気を覗かせる、
ナルシスト方面にサイコパスなラスボス役に造形。

戦前・戦中、国家ぐるみのネガキャンの憂き目に遭ってきた反動か、
戦後は一転、英雄としての一面が再評価され、大河ドラマ主役にもなった尊氏。
そろそろ一周回って、こういう悪役を担っても良い頃合いかと。

尊氏の意味不明な言動は、公武二重支配体制の綻びや、
相続地枯渇により全国で多発したお家騒動に南北朝の御旗を利用されたが故の混迷を、足利家が象徴してしまったが故などと説明されたりしますが。

本原作の切り口で可能性を感じるのが主人公少年・北条時行の“逃げ上手”がもたらす焦燥。
鬼ごっこは絶対強者の鬼が断然有利。
が、追っても追っても捕まらないとなると、鬼も平常の采配だけでは手に負えなくなってくる。
乱心した鬼の尊氏が何をしでかしてくれるのか?

本作は史実に忠実な歴史再現ドラマというよりも、
多くのジャンプ漫画同様、時行と周りに集まる仲間の架空の少年少女たちが、
友情・努力・勝利の原則を踏まえつつ、ジャイアントキリングを果たしていく、
王道バトルコミックのシナリオパターンを踏襲。

特技を強調されたモンスターみたいにデフォルメされた敵武将役のキャラ造形が、
大河ドラマ等に馴染んだ私の脳には合わず。
これが私が3巻で原作購読止まっている一因となっていますが。
そこは素材を間口を広げる方向に料理するのが上手いCloverWorksの手腕に期待したい所。


尚、北条時行関連の歴史で一番生き様がイケメンなのは間違いなく北畠顕家だと私は期待していまして。
ですが、アニメでそこまでたどり着くには、
激戦区の今年の夏アニメで本作が頭角を表し、先々のスケジュールがパンパンと思われるCloverWorksに2期以降を作ると決意させるだけの反響を得る“ジャイアントキリング”が必須。

厳しい戦いになるとは思いますが、この尊氏もお供致します。{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 27

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

ペンデュラム

エンディングが良い。
KA・MA・KU・RA への LOVE が溢れ出す。
歴史は川の流れ、水は人の思いである。
それは分岐し、時に地下水脈へと姿を変えることもあろう。
折々に顔を出す登場人物たち。
偉人、英雄、逆賊、その呼び名に大した意味はなく、ペンデュラムの如く揺れ動くものであり、時の権力者、あるいは時代におもねる空気のようなものに左右されてきたわけだ。
鎌倉(K)から令和(R)まで。
変わらぬ愛を貫く若君と観察俯瞰、ダウジングする水先案内人の旅路は続く。
                (2024/08/03)
悪人、盗人、変態にも三分の理である。
ただし、その本性には一分のブレなし。
痛快さ、潔さ、ノリの良さが光り輝く。
最高の、そして期待値MAXな俺戦エンドを観測せよ!

投稿 : 2024/11/09
♥ : 17

よこちゃん さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

すばやさ100はあると思う

ショタっ子好きのみんなー集まれー!
どれくらいの方が集まるか分かりませんが、
ショタキャラとは無縁の私が見ても、主人公北条時行は可愛いキャラだと思いました。
女性の声優さん結川あさきの声がハマってる、女性声優起用大正解ですね。この声優さんデビュー3年目なんですが、今年急に仕事が増えててフィーバーしかけてるんでしょうか。
あとは仕草がもう可愛いので好きな方は観てください。

他に面白いのはタイトルに逃げとありますが、時行が逃げ以外にも、敵の攻撃をかわしながら戦います、あまり見ない戦い方必殺剣も覚えます。この時代のいくさですから、血しぶきや首チョンパなどグロもありますが、かなりマイルドに描かれいて、味方キャラ達も楽しみながら戦ってるようで、その辺は大丈夫そうですが無理でしたらごめんなさいm(_ _)m

反して一部の鬼畜キャラの顔が下品で笑います。まぁ北斗の拳の雑魚みたいな感じです。
キャラデザも面白いし、戦闘シーンもコミカルに迫力あり、風景も鎌倉時代っぽく作画も良く見やすい作画だなと思いました。

OP.EDも曲と画像を現代風に合わせてノリノリで楽しいくセンスあって良いですよ。

グロい部分もあるのに楽しく観れるように工夫してアニメ化した良作ですね。
評価が全て4.5の高得点になりましたが、ショタ関係なくぜひお勧めします。2期も決定のようで楽しみです。
 
2024年10月20日

投稿 : 2024/11/09
♥ : 14
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