ビッグコミックスペリオールで気持ちいいなおすすめアニメランキング 1

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66.9 1 ビッグコミックスペリオールで気持ちいいなアニメランキング1位
トリリオンゲーム(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (64)
232人が棚に入れました
ワルで頭の回転が速い人たらし・ハルと、気弱で人と話すことが苦手なパソコンオタク・ガク。 正反対の二人は、中学時代のとある出来事を機に交友を深めていく。 それから数年。大学生になり就職活動に励むガクは、その性格が災いし面接で全敗。 本命であった大手企業・ドラゴンバンク本社の窓拭きバイトをしていたところ、ハルに一緒に起業しないかと持ちかけられる。 「俺らのワガママは、世界一だ」 この世の全てを手にいれるため、1兆ドルを稼いで駆け上がる、二人の超予測不能な起業サバイバルが始まる!
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

ハルの傑出したキャラに型破りのビジネス展開とスピード感で2クールを痛快に疾走!!

【レビューNo.180】(初回登録:2025/4/20)
コミック原作で2024年作品。全26話。


(ストーリー)
中学時代、カツアゲに遭遇した平学(ガク)とその場に出くわした天王寺陽(ハル)。
・ハルは半グレ連中を殴り倒してガクを助ける
・ガクはハッキングにて監視カメラの暴力シーン映像を消してハルを助ける
以来2人は友人となる。
月日は流れ大学の就活時代、ガクは生来のコミュ障のために全ての企業に面接
で落とされてしまう。
一方のハルは超巨大企業ドラゴンバンクに就職が決まっていたが、ガクの元に
現れ、「一兆ドル稼ぐため、一緒に起業しよう」と提案してくるのだった。
こうして2人のゼロからの挑戦が幕を開ける。


(評 価)
・圧倒的に傑出したハルのキャラクター性
 本作はとにかくハルのキャラクター性が傑出しています。
 ・長髪のイケメンで愛すべき”チャラさ”がある
 ・知略に優れ、弁も立ち天才的なコミュニケーション能力を有する
 ・フットワークが軽く行動力の塊
 ・それでいてワルいことにブレーキがなく、勝つためなら手段を選ばない
  用意周到さと簡単に諦めない根性を併せ持つ

 その突飛な発想力で「事業成功までのロードマップ」を描き出すと
 ・本業の方は高いITスキルを有するガクに任せつつ
 ・自分は「金策だ!」「営業だ!」で特攻あるのみ!
 大風呂敷を広げた流暢な語りと断られてもめげずに「ハイ次!」と超ポジテ
 ィブな姿勢が観ていて小気味いいんですよね。

 また目的のためなら仲間を切り捨てることも厭わないハルですが、最後には
 口癖の「クハハ」という笑い声をあげると
 「悪ぃ~♡」
 の一言ですべてが許されるという憎めない愛されキャラがまた秀逸。

 ハルの一挙手一投足から目が離せないという感じですね。
 

・他のキャラも魅力的
 『美味しんぼ』では、ある2人の関係を「柳川鍋」に例えた話がありますが、
 ガクはまさに「柳川鍋」の「ごぼう」のような存在です。
 コミュ障でオタクっぽいし、自信がなさそうでオドオドしてるし・・・
 でもハルとは対照的なキャラであるからこそ2人のコンビは輝きを放ちます。
 それにハルが常人離れしたキャラなので、「足るを知る」常識人で誠実な人
 柄のガクは作品に親近感や安心感を与えてくれるんですよね。
 作中では、いつもハルの「世界一のワガママ」に振り回されて大変そうですがw

 また途中で社員採用される高橋凜々(リンリン)も最高です!
 彼女も要領が悪いゆえに就活では辛酸をなめた一人ですが、「株式会社トリ
 リオンゲーム」のスタートアップに参加すると、持ち前の堅実さや緻密さで
 ハルとガクの至らぬ穴を埋めていきます。
 また採用時にいきなり「社長」に就任させられますが、会社の規模が大きく
 なった後も数字とにらめっこしながらしっかり社長業を全うしていました。
 それに自転車移動の姿が絵になるOLってやっぱ最高やろw

 ハルの派手さだけでなく、ガクやリンリンの地道な努力が報われる様が描か
 れているのも本作の魅力ですね。

 ビジネスの世界は食うか食われるかの非情な競争社会ではあります。
 でも入り口と出口にいるのはやっぱり「人間」なんですよね。
 そんな感じで、ビジネスで彼らに関わっていく他の登場キャラたちも総じて
 魅力的に描かれています。


・意表を突く展開とスピード感が痛快
 肝心のビジネスの話では、「意表を突く展開とスピード感」が本作の魅力と
 なっています。
 作品の性格上「ご都合主義でイケイケどんどん」的なところは否めませんが、
 この手の作品ではしっかり構想が練られていている部類だと思います。

 象徴的なのが「AIネットショップ編」ですが、{netabare}まずは最初の事業として花屋
 のチェーン会社に
 「AIで購入者にピッタリなフラワーアレンジメントをセレクトしてくれる」
 ネットショップの導入提案を行います。
 ・実は見た目だけそれっぽいサイトを作り、裏で(花屋でバイト経験のある)
  リンリンが人力でセレクトしている「ハッタリAI」だった!
 ・試験導入で成果を出したところでこのカラクリを暴露w
  → 今度はチェーン店の熟練スタッフたちを動員して事業を拡大
 ・こうして資金と時間を稼いでいる間に本物のAIを完成させる

 近年のビジネス界では
 「『機を逸した100%』に価値はない。
  不完全でもますは走り出し、時流に乗ること。
  後のことは走りながら考える。」
 といった考え方が主流になってきていますが、まさにこれを面白可笑しく描
 いているなっと。{/netabare}

 また「ソシャゲ編」では、ゲーム作りのノウハウやカラクリなどをしっかり
 解説してくれるので、その辺りも為になって面白いです。

 ちなみに本作のラインナップとしては
 {netabare}【スタートアップ編】
 ・「プロローグ」
 ・「セキュリティ・チャンピオンシップ編」
 ・「AIネットショップ編」
 【メディア帝国編】
 ・「ソシャゲ&タレント事務所編」
 ・「トリリオンTV編」{/netabare}
 までがアニメ化されています。
 (原作はまだまだ続いているようです。)


この世界には巨象「ドラゴンバンク」が君臨していて、ハルたちの前に何度も
立ち塞がってきます。
それでもハルたちは怯むことなく、「全部欲しい!」とワガママに挑戦し続け
「次世代へのゲームチェンジャー」
として大きなうねりを起こしていくのです。
その様をハルの強烈なキャラと矢継ぎ早に繰り出される新展開で勢いよく描い
ていくという、本作はそんな力強さと痛快さを兼ね備えた面白い作品だと思い
ます。

キャラデザは原作画の池上遼一先生色の影響で、ちょっと古くて濃い目で癖が
あるという感じですね。
個人的には馴染みある懐かしさがあり、結構好きでしたが。

投稿 : 2025/04/26
♥ : 9

ひっく さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

ハッタリを軸に物語が進む

成り上がり起業ものと聞いて想定していた上限ラインみたいなものがあったんだけど、それを上回ってくる発想と展開が連続で襲ってくるのが面白すぎて、電車の中で声出して笑ってしまった。もちろん変な目で見られた。

とてつもなくぶっ飛んだ行動力とコミュ力、鋼鉄のメンタルと独自の哲学を持つカルトヒーロー・ハル。対照的にナイーブな性格で視聴者に寄り添った代弁をしてくれつつ確かな技術力を持つガク。2人が何も持たない所から半ば詐欺まがいの強引な手段と博打を打ち続けて強大な権力を手に入れていく話。

でもこれだけの説明だと別に…、って感じじゃないですか。これの凄いのがその過程の描き方。ロジカルとマジカルを使い分けながら、絶妙にギリギリ現実でできそうなミラクルを十段乗せ、百段乗せしていく。それを行うハルのキャラ造形も、超人的なのにギリギリ現実にいそうなバランスの魅力を纏っているのが最高に良い。ひろゆきとかホリエモンにわくわくした経験のある人はストライクど真ん中だと思う。僕は続きが気になって身悶え、睡眠時間を削って最新話まで観た。

そして26話の締め方に至るまで、とにかく「一段上、二段上のスケールを見せていきたいんだ!」という一貫した意志を感じた。

池上遼一のケレン味あふれる癖強のキャラデザが賛否分かれるのかもしれないけど、やがて見慣れてくるとジョジョのように含蓄を持ってきて「やっぱこの絵じゃなきゃな!!」ってなってくるので、見た目だけでスルーしないでほしい!

投稿 : 2025/04/26
♥ : 2

ひろたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

エキサイティングなオセロゲーム

私の2大好きなドラマは、「恋のチカラ」と「リッチマン、プアウーマン」です。
どちらも古いドラマですが、共通点があります。
それは、ベンチャー起業の社長とまじめで地味な女の子の物語です。
登場人物の構図も同じ。
社長とその右腕でもありライバルでもある二人の創業メンバー。
そして、女の子は、見た目こそ地味だけど、地頭の良さから二人をサポートします。

そして、この作品も基本の人物構図は、同じ。
イケイケどんどんの「ハル」、コミュ障だがプログラムに詳しい「ガグ」。
そして、ド真面目な就活生「凜々」。
ベンチャー企業の物語としては、王道なのだろうと思います。
前述のドラマは、どちらかと言うと仕事と恋愛が半々でした。
この作品は、恋愛要素もありますが基本はマネーゲームです。

と、言うわけで、多少、要素の違いはありますが、私は、そんな物語が大好きです。
弱小企業が大企業をバッタバッタとやっつけていく爽快感良いですね。
まるで、か弱い人間がドラゴンに立ち向かっていく現代の勇者物語です。

この作品もそれをモチーフとしているのか、敵の大企業の名前は「ドラゴンバンク」。
そして、主人公たちは、この大企業に立ち向かうために仲間を集めていく。
鬼が島に鬼退治に行く桃太郎から続く王道の展開ですが、やっぱりこれが一番面白い。


■まるでオセロゲームのような展開

さて、実は、私は、原作を先に読んでいました。
と、言うかアニメ化されているのを知りませんでした。
今、実写映画が公開されています。
ですので、アニメ化もしてほしいなと思っていました。
そしたら、丁度、今、やっていたんですね・・・。

ただ、原作ってちょっとクセがあります。
まず、展開がこれでもかってくらい速い。
本当は、何日もかかるはずの作業や根回しが昨日の今日と言う感じの展開をします。
実際は、何日もかけているのだと思いますが、結果だけが必殺技のようにでてきます。
でも、それが面白い。
まるで、オセロみたいだからです。
今まで不利と思われていた盤面が、ある一石でひっくり返るような爽快感があります。
まさにエキサイティングと言う表現がぴったりの展開がまっています。

しかし、オセロだって、実は、盤面をひっくり返すためにはそれまでの仕込みが大切。
しかも、それは、相手にバレちゃダメです。
この作品では、そんな仕込みから逆転までの一気通貫が気持ちよいです。

さて、問題は、この爽快感がアニメでも再現できるかってことなんですよね。
でも、視聴して思いました、心配は、杞憂だったと。
たしかに、私の場合、原作補正が入っています。
ですので、原作を知らない方が観たらどう感じるかには、心配はあります。
こんな展開ありえないとか、茶番とか思ってしまうかもしれません。
でも、それでいいんです、この作品は。
これは、あり得ない展開の壮大なスケールの茶番劇なんですから。
それに気付けると楽しく観ることができるかと思います。

ところで、この作品の中でダークフォース的な存在の黒龍キリカ(桐姫)。
オセロで言うと、黒か白かどちらか分からない石です。
この石が物語のどの局面で、どう置かれるか。
それによって、盤面がひっくり返ります。
そんなキリカ役を演じるのは、M・A・Oさんで、本当にハマり役ですね。
とても魅力的なキャラだと思います。

■まとめ

この作品は、原作と同様、「ガク」の回想録として進みます。
逆に現在では、「ハル」は、登場しないのです。
では、「ハル」どうなったの?って、一抹の不安を感じさせます。
この物語は、つまり、ゴールのその先を、今、見せることによって、
ただゴールを目指すだけの物語に終わらせてないところが面白いと思います。

投稿 : 2025/04/26
♥ : 11
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