1980年度のヒステリックTVアニメ動画ランキング 1

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65.5 1 1980年度のヒステリックアニメランキング1位
釣りキチ三平(TVアニメ動画)

1980年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (36)
152人が棚に入れました
漫画家・矢口高雄の超ロングランコミックを原作とした自然派アニメ。原作コミックは最終的に70巻近い長編となったが、本アニメは第40巻が刊行される時期にスタート。このアニメ版も2年を越す長期シリーズとなった。東北の奥深い山中で一平じいちゃんと暮らす少年・三平三平(みひらさんぺい)。一平は釣り名人と謳われる実力派だったが、三平もまたその血を受け継いでいた。一平による釣竿を手に、夜泣谷の左膳イワナこと巨大なイワナを釣り上げようと奮闘する三平。夜泣谷がダムへと改築される前に、左膳イワナを狙う三平だが、はたして彼が選んだエサとは何!? 本作の制作は日本アニメーションが担当。原作者にして釣り師でもある矢口高雄もアニメ化に際して具申し、その結果としてアニメの絵柄が原作漫画と乖離しないよう入念に配慮された。

声優・キャラクター
野沢雅子、宮内幸平、野沢那智、白石冬美、山本圭子

天神 羅愚羅 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

そうさ 心の星を見つめて

鑑賞状況は「観終わった」にしてますが、なにせ、2年も続いた作品なので
全部観たか怪しいです(  ・ิω・ิ)
 
原作者の矢口高雄は元銀行員という異色の経歴の持ち主(  ・ิω・ิ)b
彼の作品には大自然をモチーフとした作品が多く、アマチュア時代は
水木しげるに師事したそうですが
画風と雰囲気はなんとなく白土三平に似ていますね。
 
自身も相当な釣りキチだそうで、アタリを待つ三平のピンと張り詰める緊張感の
描写は素晴らしいですね
アニメでも、概ね表現されていると思います。
 
三平と釣りを通して、大自然の厳しさや、人間のエゴを描く一大巨編、あらゆる
年代を通して楽しめる作品だと思います
 
・・・東北弁を喋る三平の声を当てたのは野沢雅子ですが、さすがですね
まったく大ちゃんとダブらないで演じてますd(`・ω・´)

投稿 : 2024/11/23
♥ : 9

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

古典、王道の清々しさ。現在楽しく周回中。

 原作者の矢口先生が亡くなられ、前々から菅総理のお気に入り作品として大好きなヒルカラナンデスでも話題に出ていたので視聴。本当にシンプルな話で、真っ直ぐな釣りキチ少年三平が様々な場所で、数え切れないほど多種多様な魚たちとファイトを繰り広げながら出会った人々(主にオッサン)と熱い絆を築いていく物語である。


 そんなシンプルな物語が何故面白いか?。勿論釣りの世界の奥深さがわかるという点もあるだろうが、ひとえに王道な主人公である三平というキャラの魅力に本作は尽きるといって言い。


 しっかりとした主人公や脇の重要なキャラを揃えたら、後は変に弄くり回さなくても物語は自然に転がっていくというのが小池一夫流の作劇術だが、本作も正にそのタイプだろう。小細工なんてしなくても、魅力的なキャラクターの力で前に進む、これこそ王道なタイプだ。


 昨今いまいち王道の概念がわかってない人が増えているように思うが、王道とはよくあるあんな感じのシチュエーションがあればとか、なんとなくの作風で判断するもんじゃない。キャラに関していえば、まず王道のキャラとは能力的な成長はあるが、人格的にはある程度達している存在といえる。


 能力や才能では他のキャラの方が勝っている場合でも、人格的な魅力で周りを感化するのが王道なキャラといえる。だからやたらクヨクヨもメソメソもしない。アムロやシンジ君は王道が溢れていた時代だった頃にハズしたところが新しかったわけで、決して王道ではない。


 三平は正に王道なキャラで、明るく真っ直ぐで、誰とでも仲良くなれて人情がしっかりあり、不撓不屈の活力に満ちている。だからひねくれていたライバルやオッサンたちも自然に感化され癒やされて、すっかり救われてしまうのだ。


 現代で王道の主人公像をずっと受け継いでいるのはプリキュアシリーズだろう。「セーラームーン」のうさぎ、「おジャ魔女」どれみの流れをちゃんと受け継いでいる。シリーズごとの出来不出来はあるが主人公の魅力は能力ではなく人格にあるというポイントは共通している。


 三平は確かにシンプルである。しかし、1話1話を軽やかに見れるし、変に弄り回し過ぎたり、なんとなくシリアス感を増すためだけみたいな重さやメソメソもない。見ていると三平に出会った人々の心と同じように、こちらの心の中にも清々しい朝日と空気が差し込んでくるような心地よさがある。日常系とはまた違う癒やしがここにはある。



 あと、邪推もいいとこだが三平がやたらオッサンに好かれるのは腐男子ではない私でもそっちの匂いを感じてしまう。特に魚紳さんとのイチャイチャぶりには、これは怪しい…と思っていたら三平の「オラの魚紳さん」発言にやはり…と確信に至りました。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 20

まあ君 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

山,川,海,湖,自然と共に

109話制覇しました.
毎回緑や青の自然風景で,何というか,心が洗われる感じでした.
子供の頃この作品を見て,皆で上州屋に行って,竿や道具を揃えていろいろなところへ釣りに出かけたことを思い出しました.ただ,子供同士の釣りは,道具や仕掛けなど,本を参考にそれなりに工夫をしているつもりでも,毎回そう簡単には釣れませんでしたね.
ある時,友人の親の知り合いで,釣り好きというか釣りキチのおじさんに,友人と一緒に(結構大きくて有名な川に)釣りに連れて行ってもらったことがあり,私の自前の仕掛けを見て,そんなのでは全然ダメだからと,おじさんお手製の仕掛けと竿で,指導を受けながら釣ったのですが,15cm~25cmくらいのフナがたくさん釣れて,感激したことを思い出しました.
水面に現れるまで,姿が見えない「何か」が必死で抵抗してくるあの感覚は,味わったことのない人には,言葉ではなかなか伝わらないと思います.
定年になったら,またやってみたいな.
それと,主題歌「若き旅人」は,この作品の世界観にぴったりの素晴らしい名曲です.

投稿 : 2024/11/23
♥ : 2
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