バーチャルで異世界なTVアニメ動画ランキング 2

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のバーチャルで異世界な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月20日の時点で一番のバーチャルで異世界なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

60.8 1 バーチャルで異世界なアニメランキング1位
VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★☆☆ 3.0 (108)
240人が棚に入れました
数々の華やかなVTuberが所属する大手運営会社ライブオン。 その三期生で『清楚』VTuberの心音淡雪が、不注意から配信を切り忘れた結果—— 「やっぱロング缶の鳴る音は最高だぜ!」 「は?どちゃしこなんだが?」 「わたしがママになるんだよ!」 素の性格(酒カス・女好き・清楚(VTuber))がバレてしまい!? 「めちゃくちゃ切り抜かれてる!?トレンド世界1位!?なにこの同接数!!!!」 大炎上するかと思ったら、ギャップがウケて大バズ! その結果—— 「おっしゃー配信始めるどー!」 開き直った彼女は、大人気VTuberへ駆け上がっていく!!

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

コレ、アニメでやる意味あんのか?

 最終話(12話)まで観ました。2024.09.25

 VTuberのハズなのに、ガワと中の人のビジュアルが一緒なのは、他のレビューアー様達も指摘する通りです。最終回では観客を入れてライブをやったりするので、実はYouTuberだったでも通用するのでは?

 VTuberならではの感じは、内輪ネタとコラボを延々と繰り返している所にしか感じませんでした。絆のアリルもそうでしたが、VTuberをアニメで描くの手法が確立していない感じです。

 ガワと中の人が違うと、視聴者が混乱するからでしょうか。1人か2人位なら良さそうですが、群像劇となると…。アリルもガワとリアルが明らかに違う人物はネカマのクオン位でした。

 また、ガワだけで延々と劇中劇をやられるのも確かに疲れます。視聴者だけでは無く、制作側にしても、単純に登場人物が2倍、3倍になるわけで…。

 丁寧に作られた感じのアニメでしたが、VTuberをアニメ的エンタメに昇華しきれていない印象を受けます。コレならVTuberを直接観た方がコスパもタイパも良いです。

 やはり、いかにVTuberの世界がヤバくてドロドロしているかを、相撲界の裏を描いたドラマ、サンクチュアリくらい、リアルに描かないと、アニメ化する意味がありません。もっとも、そんなVTuber残酷物語を誰が観るのか?という話になりますが…。

 どちらにしても、VTuberはアニメ化と相性が悪いのが分かって良かったです。
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 7話まで観ました。2024.08.19

 バーチャルさんが見てたや絆のアリルよりもVTuberは退化している感じです。イヤ…、完成したと言うべきか?最終形態が近い様です。

 バーチャルさんの頃は何か元気な奴らが面白いことをしょうとしてるな〜とか、絆のアリルでは、バーチャルアイドル路線を模索してんのかな〜とか色々興味深かったですが、本作品を観るに、もう、下ネタとパロディだけの閉じコン化してんですかね?

 どこまで現実のVTuberに近いのか分かりませんが、ゲーム配信やらコラボやら、新しいことを何も産み出していない、バーチャル風俗に過ぎないとでも言いたい様な異様なアニメになっています。

 おいちゃんには面白さがわかんね〜よ…。

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 3話まで観ました。2024.07.24

 VTuberの配信を観て面白いと思う感性を私、共有していないので、何が面白いのか良く分かりません。キャバクラでも行った方が…。

 全くバーチャル風俗ですね。配信者が他の配信者とセクハラトークするのをニヤニヤして楽しむ感じです。男なら、キャバでもスナックでも行って女性に金を払ってセクハラトークしろよ!省エネ過ぎんだろ…。

 ただ、私の様な門外漢でも、VTuber界隈の様子を窺えるので、その意味では価値はあるかもです。もちろん、今の所、面白さは一切感じません。

 しかし…マジで内輪ノリがキツイですね。YouTuberもそうですが、スタッフを雇って事業化すると大体破綻するのも分かります。

 勢力が衰えているとは言え、テレビとの違いは、プラットフォームをGoogleに握られており、生殺与奪はGoogle先生の気まぐれといった所でしょうか。

 一応、公共の福祉のためにやっているという建前のテレビの様に産業化は難しそうです。

 全くビジネス化には向いていないので、キャラクターが消費されたらどんどん代謝されられる持続性の低い活動だと思いました。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 6
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

3話 アバター=中の人では業界ものとして描けません。それで半端になったかな?

1話 最大のフィクションは見た目がアバター=中の人という部分です。

{netabare} すごいですね。メタ視点でVtuberの中の人の裏側を描いている体裁で、中の人がアバターと全く同じ姿形をしている最大のフィクションを仕掛けています。非常に上手いアイデアだなあと感心しました。
 通常配信切り忘れは、彼氏ばれとか性的なこととかネカマばれとかそういうところですからね。そっちじゃない方向性の選びかたも上手いと思います。

 ただ、逆に言えばVtuberファンの夢を壊さない配慮がされているはずですので、業界ものかと言えば多分違うのでしょう。その辺をどう描いてくるのかがちょっと面白そうなので、数話確認したいと思います。

 それと本格的な電波ソングは久しぶりですね。電波というよりボカロ的早口かな?OPはかなりぶっ飛んでました。
 作画は綺麗だと思います。私の好きな「回復術士」「不徳のギルド」の制作会社で監督ですので期待しています。{/netabare}


2話 何となくVtuberというものが分かる…気がします。

{netabare} あーこれはニコニコが無くて一番残念な奴ですね。本作にニコニコのコメントを重ねて見てみたかった気がします。それに「切り抜き動画」も収益化停止とかあるみたいだし、Vtuberが全盛期からかなり再生回数が減っているという話もありますので、本作にとっては逆風なんでしょうか。

 ちょっと昔ニコニコで見た配信で酒というと「アル中カラカラ」を思い出しますが、彼はしゃべってないですよね。焼酎料理でした。それと壺男「GETTING OVER IT」はキズナアイさんのゲームで見てました。そういう歴史があるので本作の面白さもわからなくはないです。

 そんな中ですが、Vtuberってこういうことなんだ…というのがちょっとわかった気がします。私の知っているのはキズナアイさんのゲーム実況としぐれういさんの「ロリ神」の曲とガリベンガーで見るくらいですので。あ、あとパウラチャンネルもたまに見てるか。

 本作の中ではVtuber同士の交流が描かれているため、ぼやかされていますが1対多のインタラクティブの様でインタラクティブでない、本人の素の様で素ではない、不思議なコミュニケーションの世界だというのが読み取れます。現実とバーチャルが相対化されているというちょっと面白い状況です。
 一方でこれで食べている人にはつらい世界ですね。売れなければ地獄だというのはわかります。地下アイドルに近いのかな…まあ、まだ匿名性が保たれている分健全かな?

 積極的に視聴中断するほどでもないですが、熱心に見るほどでもないというのが、メタ的に言ってVtuberそのものの気もします。熱心なファンが投げ銭?するという話もありますが、その感覚はわかりません。上場した会社もあるみたいでやっぱりアイドルに近いのかな? {/netabare}


3話 アバター=中の人では業界ものとして描けません。それで半端になったかな?

 ストーリーがないように見えて、切り忘れ飲酒配信を発端とした、サクセスストーリーになっているのかな?収益化というのは、多分かなりの前進なんでしょう。

 日常系としても機能しそうな話ですし、興味がある人にはいいのかもしれませんが残念ながら、それほど興味が持続しませんでした。
 アニメというバーチャルの中で展開するVtuberってどうなんですかね?アクシデントとかインタラクティブというのがVtuberの魅力だと思うのですが、作品ですからもちろん違います。つまり、本来的なVtuberを見る感覚にはなれません。

 一方で、アニメ作品としてストーリーは、やっぱりVtuberと中の人は違う人格で描くべきだったのかな?と思います。それならリアリティもあるし、業界ものとして作品が作れたと思います。別に美少女だらけでも構いませんので、中の人と配信上の違いは欲しかった…気がします。そうなると、Vtuberの設定…要するに内外が一緒という幻想を自己否定することになりますが。

 アニメファン、Vtuberファンのどちらから見てもニーズがない状態になっている気がします。視聴中断ですね。

 作画は綺麗だし丁寧な作りだと思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 7

ヤマナ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

前半は8割下ネタのギャグアニメ。、、、意外とあり。

初見評価
ちなみに本家?Vチューバーも見たことない。
vチューバーが配信を切り忘れ本性をさらけてしまう。
いままでのvチューバー物の中ではマシな方。
だけど一話ででおちな気がして今後が心配。

7話まで視聴
これは最後まで視聴すると思う。
完全にギャグアニメに舵を切っているのでVチューバー物なんだけど、
ただの下ネタギャグアニメ(ほめ言葉)。
なのでギャグアニメに、常識を持ち込んだらいけない。
Vチューバーなのに中の人一緒とか世界観わからんとかetc。
しかのこたんたん見て角生えた人間なんていないでしょって真面目な人には不向きなアニメ。
へたに媚びを売るVチューバーものより作品の強みがあるから他作品に埋もれずオンリーワンな作品。
そして出落ちといっていたが杞憂に終わった。=さらにやばい奴がいっぱい出てくる。

冷静に評価しても面白いアニメだと思う。
各キャラの個性がしっかり出てるしギャグのテンポも早く、独りよがりな見せつけるギャグではなく話の掛け合いによるギャグなので見てて嫌悪感がわかない。
テンポの速い会話は文字にしたらなかなかの量になると思うから漫画よりもアニメ向きな作品な気もする。
そして毎話毎話ほぼ会話だけなのだけど不思議と飽きない。
いろんなキャラとの会話がおもしろく、脚本が優秀なのだと思う。
ただまあ、なかなかの下ネタ、変化球な下ネタだらけなので好みはあると思う。
が、叡智枠というわけではなくあくまでギャグの下ネタって感じ。

そしてキャラデザも可愛い。

最終話まで視聴
8~9話あたりからキャラが増え一人一人がうすくなった。
主人公もだんだん突っ込みサイドになりよさが薄れたイメージ。
後半にいくにつれ真面目ないいアニメ的な雰囲気になりギャグも減ってしまった。
前半はけして、感動したりするようないいアニメではなくバカみたいなアニメだった。
ちなみに、ギャグアニメは馬鹿であればあるほどいい。
土俵が違うから評価していたのだけど、後半はいいアニメの土俵に上がってしまったようでこれじゃない感が強かった。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 1

61.2 2 バーチャルで異世界なアニメランキング2位
インフィニット・デンドログラム(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★☆☆ 2.8 (219)
864人が棚に入れました
2043年7月15日、各々のプレイヤーによって千差万別、否、“無限"のパターンの進化を辿る独自のシステム<エンブリオ>を有するダイブ型VRMMOが発売された。それまでのVRMMOが実現できず、技術的に不可能とされてきた要素を備えていたは瞬く間に一大ムーブメントとなって世界を席巻した。大学受験を終えて東京で1人暮らしを始めた青年・椋鳥玲二は、長い受験勉強の終了を記念して、かねてより兄に誘われていたを始めるのだった──。

声優・キャラクター
斉藤壮馬、大野柚布子、日野聡、小市眞琴、高田憂希、村瀬歩、小倉唯、日笠陽子、悠木碧、春瀬なつみ、井澤詩織、鈴村健一、東山奈央
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

コンマ数%の可能性に俺は賭ける (棒)

原作未読


動機は強いて挙げればVRMMO。特段強いプッシュ材料もなくとりあえず録画したやつ。『SAO』となるかそれとも『七星のスバル』となるか?

結果はもちろん二匹目のドジョウはなかなかいないよね、ということに。
目的は自分で作れ!中で何やってもいい!と自由度かなり高めの仮想世界が舞台。制約の無さは気を緩めればすぐ迷子となるリスクと隣り合わせです。プレイヤーにもアニメ製作陣にも。


 ルールは無い=カオス


なのです。案の定何をやりたいのかさっぱりわからんちんな作品になったと少なくとも私の目には映りました。基本設定自体をミスったのか、フリーダムな仮想世界を乗りこなせてないのは明らかでした。
そんな中で何を楽しみに完走したのかっていうと正直言葉に詰まります。不快なキャラとイタいキャラなら前者のいない作品。ご都合主義も「流せる」なのか「許せん」なのか、これは前者寄りかな。
B級コレクターな観点だとちょっとありかも

 {netabare}小数点の彼方に
 かならずある希望
          byあおちゃんのOP{/netabare}

ほんのわずかな可能性を繋ぎ合わせて大事を成す。そういうことをやりたいんだろうなとキャラのセリフやOPの歌詞からは伝わってきます。
が、そのようにはさっぱり見えません。言ってることとやってることが繋がらないのです。そんなちぐはぐさを生暖かく見守る楽しみみたいなのはあったかもしれません。


小説が元ネタのアニメって数多くありますが、セリフ回しをそのまま持ってきたかのようにキャラに全部説明させようとする悪例でもありました。
アニメなんだからある程度、セリフ外の作画描写で説明してほしかったです。
うーん、、、イマイチでした。



※ネタバレ雑談

■この職業は凄い

書き忘れてました(^_^;) 主役はレイ・スターリング/椋鳥玲二(CV斉藤壮馬)。パートナーの擬人化武器ちゃんがネメシス(CV大野柚布子)です。武器って!?そのへんの設定には本レビューで触れてませんでしたが、まあプレイヤー一名につき一体いたりいなかったりするパートナーみたいなものです。
その主人公と仲良くなるのがルーク・ホームズ(CV小市眞琴)とバビロン(CV高田憂希)のコンビ。高田さんは私の場合『やがて君になる』の小糸侑役以来ですね。レアです。

{netabare}でルークの職業が“女衒”これでピンプ(pimp)と読ませてましたが、和式では“ぜげん”ですよね。パートナーのバビロンは淫魔{R18}です。ルークが未成年のため限定モードらしいですが、18歳超えるとあんなこともこんなこともできるとのこと。{/netabare}

{netabare}それにしても女衒という単語は穏やかではありません。辞書引けば一発でしょうが要は今でいうところの“キャッチ”です。こんな美少年に似つかわしくない(笑){/netabare}


以下ガチ雑談↓読まんでいい

{netabare}女衒という単語を後にも先にも意識したのは慰安婦にまつわる朝日新聞記事となります。悪徳女衒が跋扈し軍の威信にも響くからしっかり取り締まれとした戦中の新聞記事を引っ張ってきて「慰安婦!軍の関与!」と大々キャンペーンを張ったやつ。今のようなネットの時代なら総ツッコミでしょうが、あたかも軍が強制連行したかのようなフェイクニュースをよりによって宮沢首相(当時)の訪韓直前にぶちまけその後はみなさまご存じの通り。

韓国内で怒り沸騰→宮澤首相謝罪→しばらく両国間でざわつく→内閣退陣の時に河野談話→謝罪を錦の御旗に国連や各国でロビー活動。みたいな流れ。

河野談話の瑕疵について第二次安倍政権で国会で明らかにされましたが朝日は強く抵抗してましたなぁ。なんでだろう…(棒)。

長年の韓国と一部日本人のロビー活動が功を奏し、国連人権委員会で慰安婦に疑義を申し立てようものなら白い目。既成事実化して久しいです。日本人としては忸怩たる思いですが、少しずつ押し返していくべきかと。少なくとも戸塚悦朗、植村隆、福島瑞穂。このあたりはおさえておくべき人物名でしょう。

なお、いま沈静化してるかのような慰安婦問題よりも、ホットであり取り上げたいネタは、『国連なんて働きかけりゃなんとかなる』って事実でしょうか。一部の保守的なもしくはリベラルな日本人しか認知してなかったであろう国連ならびに国連機関のぐだぐだっぷり。コロナ禍で浮き彫りになったのはWHOの体たらくでした。ノンポリ層にもわかりやすくしょぼさが伝わってきました。これ大事っす。国連が白と言ったら白なんでしょと思ってたのは日本国民くらいでしたので、印籠のような使われ方をしていた『国連』に対して疑問符をつけるきっかけに今回の事案はなったんではないでしょうか。


いつも通り脱線しました。“女衒”って悪徳なイメージしかなかったので本作での描かれ方は違和感ありでございました。{/netabare}



■そのルークくんの示唆に富む一言

{netabare}「やってきたことだけ並べて考えればこの先もっとロクでもないことを用意しているのは確実です。僕でなくともそう考えますよ」{/netabare}

{netabare}言動よりも行動で判断。これ真なり。{/netabare}



視聴時期:2020年1月~3月 リアタイ

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2020.04.19 初稿
2020.10.17 タイトル修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 37

まさお さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

月並みですが、原作はマジで面白い

声優が豪華なうえ、原作も面白いので正直少し残念ですね。

この作品の良さは、よくできた世界観と伏線回収のうまさ、イベントや敵討伐のさいに逆転までの道のりが本当によくできてること、よくあるご都合主義が少ないこと(全くないわけではないがそれに着いても合理的に説明されているし、しっかりペナルティもある。ただし、主人公の豪運は除く)など文書にすることで発揮されるものが多い。そのためアニメでは細かい設定が抜け、伏線も張られないままに進み普通のバトルものになってしまってる。

少し長くなりましたが、このアニメを見て残念だと思った人は是非とも原作で見てほしい!そっちは本当面白いから。特に『チート能力もらって俺つえぇぇえ!』系の話にうんざりしてる方にはおすすめですね。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 6

Nine さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

(アニメ化が)人類には早過ぎた作品

原作を追い続けて4年が経とうとします。
ケータイ小説はそれなりに読んだと思います。
他の方が陳腐に思われた点に別の視点を付けられたら幸いです。

小説というものは言い訳の連続です。
この言い訳を愉しむこともまた小説を読む愉しみと言えましょう。

Who done it?
How done it?
Why done it?
推理小説で問われるこの命題たちを中心に見ていきましょう。

「誰がした(する)のか?」
「SAO」に代表される様に「ゲームの世界」だからこそ、私たちと同じようなありふれた人物が主人公たりうるのだ、と言えるでしょう。この点は特に目新しいものではありません。

「どのようにした(する)のか?」
本作の特徴的な点の一つです。
それぞれのプレイヤーに「ユニークスキル」があるからこそジャイアントキリングがありえるのだ、と言い訳しています。
ではどのようにしてそのスキルを獲得するのか?それは全プレイヤー等しく個々人の性格、背景、状況に基づいて自動的に設定されるのだ。だからこそ特別なアイテムが無くとも都合の良い局面で都合の良い能力を得られるのだ。
この「性格、背景、状況に基づいて」という言い訳はありきたり(=納得しやすい)ながらも新しいと感じました。
主人公兄の無双状態についてもしっかりと欠点が存在しています。ただアニメ本編ではここまで進まなかった以上、誰に文句を言っても仕方がありません。


そしてこれが後述の事件へと繋がるのです。


「なぜした(する)のか?」
これがある意味最も特徴的な点の一つでしょう。
このゲームのデスペナルティは「24hrsのプレイ禁止」。
でありながらも完璧に構成されたゲーム内の世界。
だからこそプレイヤーには2つの考え方が発生します。
ここは所詮ゲームの世界だとする「遊戯派」
対してこれは現実世界に等しいとする「世界派」
SAOをご覧になった方であれば第1期前半と第2期後半におけるフロアボス攻略へのプレイヤーの考え方の違いを思い浮かべていただけるとイメージしやすいかと思います。
そしてこの2つの考え方について原作者の方はかなり注意して描かれています。

ですがアニメ本編内に登場した遊戯派(として明確に描かれたキャラクター)はほぼ一瞬で消滅した王都封鎖のPKたちくらいでしょう。文章なら兎も角アニメの中でこの説明を入れるのは困難という他ありません。本編において分かりやすい遊戯派として描かれる人物が登場するのはもっと後です。脚本家の方にもう少し頑張りようがあるとは思えますが、酷な話でしょう。

これらを頭に留めた上で第一話を見てください。
ざっと見た感じでほとんど触れられていない問題点があったと思います。
主人公が手の甲に何かを言っている間、敵モンスターは何をしていたのか?
それは大した問題ではありません。そこだけデミドラグワームの動きをゆっくりにしておけばマシにはなったでしょう。
では何が問題だったのか?
そう「ユニークスキル」についてです。
ユニークスキルがジャイアントキリングの言い訳である以上、それをどうにか分かりやすく表現しなければなりません。この第一話で主人公がした攻撃は向かってくる敵に武器を「当てただけ」。それは原作通りです。アニメーターの方々も苦心されたのでしょう、動きをつけようにも主人公は動いていないのですから。主人公を劇的に見せようにも見せようがない。ならどうするか?

そこで出た答えが「右から左に流れる明朝体ポップ」。

もうちょっと何かなかったのでしょうか。具体的には「イナズマイレブン」みたいな。
製作陣も締まらないと気づいたのか途中からスキル名を表示しないようになりました。
こうなってくるとごく普通でありきたりの作品で終わったと感じました。
マイナススタートな分、中の下といったところでしょうか。

原作通りの展開にした結果、この作品のユニーク性が埋もれてしまった。
これをアニメ化が人類には早過ぎた作品と言わずして何と言うのでしょうか?

投稿 : 2024/11/16
♥ : 1
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